JP6393618B2 - 多層プリント配線基板の製造方法及びベース基材 - Google Patents

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Description

本発明は、多層プリント配線基板の製造方法及びベース基材に関する。
多層プリント配線基板に関して従来から様々な開発が行われている。例えば、特許文献1には、銅箔のキャリアとしてプリプレグを採用し、プリプレグ上に剥離可能に銅箔を積層した構成が開示されている。
特開2009−272589号公報
多層プリント配線基板には、1以上の配線層と1以上の絶縁層を含むビルドアップ層が樹脂基板上に積層した構成が通常含まれるが、樹脂基板を薄くすると多層プリント配線板が製造工程中で撓んで変形したり、反りが生じたりして実装工程上の支障が起こる場合がある。本願発明は、この点に鑑みて、従来とは異構成の薄型の多層プリント配線板を製造する際に支持体として機能するベース基材を提供することを目的とする。
本発明に係る多層プリント配線基板の製造用のベース基材の製造方法は、樹脂製の板状キャリアを準備する工程と、金属箔上に離型剤層が積層した積層体を前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層し、若しくは前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に予め積層された金属箔上に離型剤層を積層し、前記板状キャリアの前記主面上に前記金属箔を介して前記離型剤層を積層する工程と、を含む。
本発明に係る多層プリント配線基板の製造方法は、上述の製造方法により得られたベース基材を準備する工程と、前記ベース基材の前記離型剤層上に絶縁層と配線層の組を含むビルドアップ層を1層以上積層する工程と、を含む。
前記ベース基材と前記ビルドアップ層の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である、と良い。
220℃で3時間、6時間又は9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、前記ベース基材と前記ビルドアップ層の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である、と良い。
前記金属箔の層厚が、1〜400μmの範囲内にある、と良い。
前記板状キャリアの厚みが、5μm以上1000μm以下である、と良い。
前記離型剤層の層厚が、0.001〜10μmの範囲内にある、と良い。
前記金属箔が、銅箔又は銅合金箔である、と良い。
前記板状キャリアが、プリプレグである、と良い。
前記板状キャリアは、120〜320℃のガラス転移温度Tgを有する、と良い。
前記ベース基材と前記ビルドアップ層を分離する工程を更に含む、と良い。
前記工程により得られた多層プリント配線基板の面上にビルドアップ層を積層する工程を更に含む、と良い。
前記ビルドアップ層が、1以上の絶縁層と1以上の配線層を含む、と良い。
前記ビルドアップ層に含まれる1以上の配線層が、パターニングされた若しくはパターニングされていない金属箔である、と良い。
前記ビルドアップ層に含まれる1以上の絶縁層が、熱硬化性樹脂である、と良い。
前記ビルドアップ層に含まれる1以上の絶縁層が、プリプレグである、と良い。
前記ビルドアップ層が、1以上の片面あるいは両面金属張積層板を含む、と良い。
前記ビルドアップ層が、サブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成される、と良い。
前記ベース基材上に前記ビルドアップ層が積層した積層体に対してダイシング処理を施す工程を更に含む、と良い。
前記ダイシング処理により、前記ベース基材上に前記ビルドアップ層が積層した前記積層体には1以上の溝が形成され、当該溝により前記ビルドアップ層が個片化可能である、と良い。
前記ビルドアップ層に含まれる1以上の絶縁層に対してビア配線を形成する工程を更に含む、と良い。
前記離型剤層が、次式:
Figure 0006393618
(式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、又はアルコキシ基、又はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、次式:
Figure 0006393618
(式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうち何れか一つ、nは0又は1又は2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)
に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、シリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜である、と良い。
上述の何れかに記載の多層プリント配線基板の製造方法により製造された多層プリント配線基板も提供される。
本発明に係る多層プリント配線基板の製造方法に用いられるベース基材は、樹脂製の板状キャリアと、前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層した金属箔と、前記金属箔を介して前記板状キャリアの前記主面上に積層した離型剤層と、を備える。
前記金属箔の層厚が、1〜400μmの範囲内にある、と良い。
前記板状キャリアの厚みが、5μm以上1000μm以下である、と良い。
前記離型剤層の層厚が、0.001〜10μmの範囲内にある、と良い。
前記金属箔が、銅箔又は銅合金箔である、と良い。
前記板状キャリアが、熱硬化性樹脂である、と良い。
前記板状キャリアが、プリプレグである、と良い。
前記離型剤層が、次式:
Figure 0006393618
(式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、又はアルコキシ基、又はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、次式:
Figure 0006393618
(式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうち何れか一つ、nは0又は1又は2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)
に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、と良い。
前記離型剤層が、シリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜である、と良い。
本発明によれば、ビルドアップ層の積層工程後、ビルドアップ層とベース基材を分離可能であり、薄型の多層プリント配線基板を効率的に製造することができる。
本発明の第1実施形態に係るベース基材の概略的な断面図である。 本発明の第1実施形態に係るベース基材上にビルドアップ層を積層した状態を示す概略的な工程図である。 本発明の第1実施形態に係る多層プリント配線基板とベース基材を分離する工程を模式的に示す工程図である。 本発明の第2実施形態に係るベース基材の概略的な断面図である 本発明の第2実施形態に係るベース基材の両面上にプリプレグ及びビルドアップ層を積層した状態を示す概略的な断面図である。 本発明に係る実施例の試験結果を示す表である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。各実施形態は、個々に独立したものではなく、過剰説明をするまでもなく、当業者をすれば、適宜、組み合わせることが可能であり、この組み合わせによる相乗効果も把握可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。
<第1実施形態>
図1乃至図3を参照して第1実施形態について説明する。図1は、ベース基材の概略的な断面図である。図2は、ベース基材上にビルドアップ層を積層した状態を示す概略的な工程図である。図3は、多層プリント配線基板とベース基材を分離する工程を模式的に示す工程図である。
図1に示すようにベース基材100は、樹脂製の板状キャリアである所定厚の熱硬化性樹脂、本例ではプリプレグ10、プリプレグ10の上面(主面)上に積層した金属箔20、金属箔20を介してプリプレグ10の上面に積層した離型剤層30を備え、プリプレグ10、金属箔20、及び離型剤層30がこの順に積層した積層体である。なお、必ずしもプリプレグ10の上面の全面に金属箔20を形成する必要はなく、同様に、必ずしも金属箔20の上面の全面に離型剤層30を積層する必要はない。プリプレグ10、金属箔20、離型剤層30の上面視形状は矩形に限らず、円形等の他の形状であっても構わない。プリプレグ10と金属箔20の積層体を金属張積層板25と呼び、金属箔20が銅箔であれば、これを銅張積層板と呼ぶ場合がある。なお、図1に示すものは、片面に金属箔が設けられた金属張積層板であるが、その表裏両面に金属箔を設けても構わない。金属張積層板25に含まれる樹脂層や金属層の数は任意である。
ベース基材100の構成層の積層順番に関しては任意であるが、例えば、はじめに金属張積層板25を用意した後、金属張積層板25の金属箔20上に離型剤層30を積層しても良い。若しくは、離型剤層30と金属箔20を積層して離型剤層付き金属箔を事前に用意した後、この離型剤層付き金属箔とプリプレグ10を積層しても良い。任意のコーティング方法を活用して離型剤層30を形成しても良い。加熱プレスの活用により各層同士を密着一体化しても良い。
図2及び図3に示すように、ベース基材100の離型剤層30上には1層以上のビルドアップ層110が積層される。ビルドアップ層110は、1層の絶縁層40と1層の配線層50の積層体であり、図2においては例示的に2層構成のビルドアップ層110が図示されている。ビルドアップ層110の絶縁層40は、好適には熱硬化性の樹脂層から成り、より好適には熱硬化性樹脂がガラス繊維、無機充填剤等で補強されたプリプレグから成る。ビルドアップ層110の配線層50は、好適にはパターニングされた若しくはパターニングされていない金属層、好適には金属箔若しくはメッキ金属層であり、金属箔若しくはメッキ金属層の材質としては銅がより好適である。ビルドアップ層110は、絶縁層40と配線層50を順に繰り返し積層することにより形成される。ベース基材100上にビルドアップ層110を積層した後、ベース基材100からビルドアップ層110を分離し、これにより、ビルドアップ層110を好適に薄型の多層プリント配線基板として得ることができる。
このようにして製造される多層プリント配線基板においては、ビルドアップ層110の積層に用いられたベース基材100が含まれない。このような意味において本実施形態に係る多層プリント配線基板が「薄型」構成であると言える。「薄型」であるとは、例えば多層プリント配線基板の厚みが400μm以下、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下であることを言う。ただし、多層プリント配線基板の機能上、配線層の層数が極端に多い場合(例えば10層以上)、又は100μmよりも厚い絶縁層又は配線層が必要とされる場合には多層プリント配線基板の厚みが400μmを超える場合があってもよい。
ビルドアップ層110の積層工程においてはベース基材100自体も加熱され、若しくは物理的若しくは化学的に処置され、場合によっては、薬液に浸される。このような工程を経た後においても図3に模式的に示すようにビルドアップ層110とベース基材100の分離性、端的には剥離性が確保される。好適には、離型剤層30がプリプレグ10側に残存するが、必ずしもこの限りではない。
絶縁層40と配線層50の構成材料や層厚は任意であり、1つの配線層50が、1以上の導電層の積層から構成されても良く、1つの絶縁層40が、1以上の絶縁層の積層から構成されても良い。配線層50は、例えば、1以上の金属箔から構成される。絶縁層40は、1以上の樹脂層から構成される。絶縁層40の絶縁性は高いことが望ましいが、必ずしもこの限りではない。配線層50は、必ずしもパターニングされている必要はなく、また、必ずしも他の配線層と電気的に接続されていなくても良い。フローティングの配線層50を設けることは、静電容量の制御や多層プリント配線基板の機械的な強度等を調整する際には有効になる場合がある。
ビルドアップ層110の具体的な構成は任意である。例えば、ビルドアップ層110は、1以上の絶縁層40と1以上の配線層50を含む。例えば、ビルドアップ層110に含まれる1以上の配線層50が、パターニングされた若しくはパターニングされていない金属箔である。例えば、ビルドアップ層110に含まれる1以上の絶縁層40が、プリプレグである。例えば、ビルドアップ層110が、片面あるいは両面金属張積層板を含む。
金属箔20の板状キャリア若しくは支持基板として機能するプリプレグ10は、任意の基材と任意の充填材料の複合体であり、典型的には、不織布、織物等の基材を合成樹脂等の充填材料に含侵させた状態で充填材料を液体から固体化して得られる。プリプレグ10は、高い絶縁性を有し、かつ所望の機械的強度を有する。プリプレグ10の構成材料である樹脂は、例示的には、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、天然ゴム、松脂等である。プリプレグ10は、Bステージの状態にあるものが良く、これにより、十分な強度を確保することができる。
プリプレグ10は、高いガラス転移温度Tgを有することが望ましい。プリプレグ10のガラス転移温度Tgは、例えば、120〜320℃、好ましくは170〜240℃である。なお、ガラス転移温度Tgは、DSC(示差走査熱量測定法)により測定される値とする。
プリプレグ10の厚みは特に制限はなく、可撓性を有する程度の厚さ若しくは可撓性を有しない程度の厚さに設定される。但し、ベース基材100中の基板として機械的な強度と剛性があるほうが望ましいため、極端に薄くすることは適当ではない。また、プリプレグ10が極端に厚いとプリプレグ10を介した熱伝播が生じにくくなるため、ホットプレス時にプリプレグ10の平面内において不均一な熱分布が生じてしまい、十分なホットプレスを達成し難くなるおそれがある。この点に鑑みて、プリプレグ10の厚みを50〜900μmとし、より好ましくは100〜400μmとする。
金属箔20としては、銅又は銅合金箔が代表的なものであるが、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用することもできる。銅又は銅合金箔の場合、電解箔又は圧延箔を使用することができる。銅合金を活用することにより、金属箔20の硬さを高めることができる。銅合金としては、ベリリウムやカドミウムを少量添加した高純度銅合金が例示できる。金属箔20の厚みは、典型的には1〜400μmであり、好適には5〜70μmである。
金属箔20に表面処理を施しても構わない。例えば、耐熱性付与を目的とした金属めっき(Niめっき、Ni−Zn合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Zn合金めっき、Znめっき、Cu−Ni−Zn合金めっき、Co−Ni合金めっきなど)、防錆性や耐変色性を付与するためのクロメート処理(クロメート処理液中にZn、P、Ni、Mo、Zr、Ti等の合金元素を1種以上含有させる場合を含む)、表面粗度調整のための粗化処理(例:銅電着粒やCu−Ni−Co合金めっき、Cu−Ni−P合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−As合金めっき、Cu−As−W合金めっき等の銅合金めっきによるもの)が挙げられる。
金属箔20に対する粗化処理が、金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度に影響を与える。同様に、金属箔20に対するクロメート処理もその剥離強度に大きな影響を与える。クロメート処理は防錆性や耐変色性の観点から重要であるが、剥離強度を有意に上昇させる傾向が見られるので、剥離強度の調整手段としても意義がある。
例えば、金属箔20としての銅箔又は銅合金箔の光沢面に対して下記の条件によるニッケル−亜鉛(Ni−Zn)合金めっき処理及びクロメート(Cr−Znクロメート)処理を施しても良い。
(ニッケル−亜鉛合金めっき)
Ni濃度 17g/L(NiSO4として添加)
Zn濃度 4g/L(ZnSO4として添加)
pH 3.1
液温 40℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
(クロメート処理)
Cr濃度 1.4g/L(CrO3又はK2CrO7として添加)
Zn濃度 0.01〜1.0g/L(ZnSO4として添加)
Na2SO4濃度 10g/L
pH 4.8
液温 55℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
金属箔20は、プリプレグ10上にホットプレス等により熱圧着して積層固定される。ホットプレスの条件としては、圧力30〜40kg/cm2、プリプレグ10のガラス転移温度よりも高い温度でホットプレスすることが好ましい。
離型剤層30は、金属箔20に対して相対的に強く固着し、ビルドアップ層110、端的にはその最下層の絶縁層40に対して相対的に弱く固着する任意の材料から選択することが好ましい。なお、最下層の絶縁層40は、典型的には樹脂層であり、好適にはプリプレグである。図2に示すビルドアップ層110の積層工程において、ベース基材100が加熱され、化学的又は物理的に処理される場合がある。このような観点から、離型剤層30としても耐熱性及び耐薬品性を有し、容易に変質したり薬品により浸食を受けたりしないことを確保することが望ましい。離型剤層30は、スピンコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、印刷等の任意の方法にて金属箔20上に形成することができる。
離型剤層30が形成される金属箔20の上面は、粗面(M面)又は光沢面(S面)であるが、好適には光沢面である。これにより、金属箔20の上面の粗度のバラつきを抑制してベース基材100の品質の安定化を図ることができる。離型剤層30の層厚は、典型的には0.001〜10μmであり、好適には0.001〜0.1μmである。
(1)シラン化合物
離型剤層30の構成材料は、本願に開示若しくは現時点において入手可能な材料に限定されるべきものではないが、例えば、次の化学式に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体の単独又は組み合わせを用いても良い。
Figure 0006393618
(式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、又はアルコキシ基、又はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
当該シラン化合物はアルコキシ基を少なくとも一つ有していることが必要である。アルコキシ基が存在せずに、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基のみで置換基が構成される場合、離型剤層30と金属箔20の密着性が低下し過ぎる傾向がある。また、当該シラン化合物はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基を少なくとも一つ有していることが必要である。当該炭化水素基が存在しない場合、離型剤層30と金属箔20の密着性が上昇する傾向があるからである。なお、本願発明に係るアルコキシ基には一つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルコキシ基も含まれるものとする。
金属張積層板25とビルドアップ層110の剥離強度を後述の範囲に調節する上では、当該シラン化合物はアルコキシ基を三つ、上記炭化水素基(一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換された炭化水素基を含む)を一つ有していることが好ましい。これを上の式で言えば、R3及びR4の両方がアルコキシ基ということになる。
アルコキシ基としては、限定的ではないが、メトキシ基、エトキシ基、n−又はiso−プロポキシ基、n−、iso−又はtert−ブトキシ基、n−、iso−又はneo−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、シクロヘキシソキシ基、n−ヘプトキシ基、及びn−オクトキシ基等の直鎖状、分岐状、又は環状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられる。
これらの炭化水素基は一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されてもよく、例えば、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子で置換されることができる。
好ましいシラン化合物の例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−又はiso−プロピルトリメトキシシラン、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシシラン、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン;アルキル置換フェニルトリメトキシシラン(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシシラン)、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−又はiso−プロピルトリエトキシシラン、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、アルキル置換フェニルトリエトキシシラン(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシシラン)、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、トリメチルフルオロシラン、ジメチルジブロモシラン、ジフェニルジブロモシラン、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシランが好ましい。
(2)分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物
上述のシラン化合物に代えて、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を離型剤層30に用いても良い。この例としては、チオール、ジチオール、チオカルボン酸又はその塩、ジチオカルボン酸又はその塩、チオスルホン酸又はその塩、及びジチオスルホン酸又はその塩が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも一種を用いることができる。
チオールは、分子内に一つのメルカプト基を有するものであり、例えばR−SHで表される。ここで、Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。
ジチオールは、分子内に二つのメルカプト基を有するものであり、例えばR(SH)2で表される。Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。また、二つのメルカプト基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素又は窒素に結合してもよい。
チオカルボン酸は、有機カルボン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−CO−SHで表される。Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。また、チオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、チオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
ジチオカルボン酸は、有機カルボン酸のカルボキシ基中の2つの酸素原子が硫黄原子に置換されたものであり、例えばR−(CS)−SHで表される。Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。また、ジチオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、ジチオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
チオスルホン酸は、有機スルホン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR(SO2)−SHで表される。Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。また、チオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ジチオスルホン酸は、有機ジスルホン酸の二つの水酸基がそれぞれメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−((SO2)−SH)2で表される。Rは、水酸基又はアミノ基を含んでもよい、脂肪族系又は芳香族系炭化水素基又は複素環基を表す。また、二つのチオスルホン酸基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素に結合してもよい。また、ジチオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ここで、Rとして好適な脂肪族系炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらか又は両方を含んでいてもよい。
また、アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
また、Rとして好適な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらか又は両方を含んでいてもよい。
また、Rとして好適な複素環基としては、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールが挙げられ、水酸基とアミノ基のどちらか又は両方を含んでいてもよい。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の好ましい例としては、3−メルカプト−1,2プロパンジオール、2−メルカプトエタノール、1,2−エタンジチオール、6−メルカプト−1−ヘキサノール、1−オクタンチオール、1−ドデカンチオール、10−ヒドロキシ−1−ドデカンチオール、10−カルボキシ−1−ドデカンチオール、10−アミノ−1−ドデカンチオール、1−ドデカンチオールスルホン酸ナトリウム、チオフェノール、チオ安息香酸、4−アミノ−チオフェノール、p−トルエンチオール、2,4−ジメチルベンゼンチオール、3−メルカプト−1,2,4トリアゾール、2−メルカプト−ベンゾチアゾールが挙げられる。これらの中でも水溶性と廃棄物処理上の観点から、3−メルカプト−1,2プロパンジオールが好ましい。
(3)金属アルコキシド
次式に示す構造を有するアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、又はその加水分解生成物質、又は該加水分解生成物質の縮合体(以下、単に金属アルコキシドと記述する)を単独で又は複数混合して使用して、金属張積層板25上に絶縁層40を積層することで、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
Figure 0006393618
式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうち何れか一つ、nは0又は1又は2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である。
当該金属アルコキシドはアルコキシ基を少なくとも一つ有していることが必要である。アルコキシ基が存在せずに、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基のみで置換基が構成される場合、金属張積層板25の金属箔20の表面と絶縁層40の密着性が低下し過ぎる傾向がある。また、当該金属アルコキシドはアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基を0〜2個有していることが必要である。当該炭化水素基を3つ以上有する場合、金属張積層板25の金属箔20の表面と絶縁層40の密着性が低下し過ぎる傾向があるからである。なお、本願発明に係るアルコキシ基には一つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルコキシ基も含まれるものとする。金属張積層板25とビルドアップ層110の剥離強度を後述の範囲に調節する上では、当該金属アルコキシドはアルコキシ基を二つ以上、上記炭化水素基(一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換された炭化水素基を含む)を一つか二つ有していることが好ましい。
また、アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
また、R2として好適な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらか又は両方を含んでいてもよい。
これらの炭化水素基は一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されてもよく、例えば、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子で置換されることができる。
好ましいアルミネート化合物の例としては、トリメトキシアルミニウム、メチルジメトキシアルミニウム、エチルジメトキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジメトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジメトキシアルミニウム、n−、iso−又はneo−ペンチルジメトキシアルミニウム、ヘキシルジメトキシアルミニウム、オクチルジメトキシアルミニウム、デシルジメトキシアルミニウム、フェニルジメトキシアルミニウム;アルキル置換フェニルジメトキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジメトキシアルミニウム)、ジメチルメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、メチルジエトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジエトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジエトキシアルミニウム、ペンチルジエトキシアルミニウム、ヘキシルジエトキシアルミニウム、オクチルジエトキシアルミニウム、デシルジエトキシアルミニウム、フェニルジエトキシアルミニウム、アルキル置換フェニルジエトキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジエトキシアルミニウム)、ジメチルエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、メチルジイソプロポキシアルミニウム、エチルジイソプロポキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジエトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジイソプロポキシアルミニウム、ペンチルジイソプロポキシアルミニウム、ヘキシルジイソプロポキシアルミニウム、オクチルジイソプロポキシアルミニウム、デシルジイソプロポキシアルミニウム、フェニルジイソプロポキシアルミニウム、アルキル置換フェニルジイソプロポキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジイソプロポキシアルミニウム)、ジメチルイソプロポキシアルミニウム、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシアルミニウム、及びトリデカフルオロオクチルジエトキシアルミニウム、メチルジクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、フェニルジクロロアルミニウム、ジメチルフルオロアルミニウム、ジメチルブロモアルミニウム、ジフェニルブロモアルミニウム、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、が好ましい。
好ましいチタネート化合物の例としては、テトラメトキシチタン、メチルトリメトキシチタン、エチルトリメトキシチタン、n−又はiso−プロピルトリメトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシチタン、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシチタン、ヘキシルトリメトキシチタン、オクチルトリメトキシチタン、デシルトリメトキシチタン、フェニルトリメトキシチタン;アルキル置換フェニルトリメトキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシチタン)、ジメチルジメトキシチタン、テトラエトキシチタン、メチルトリエトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、n−又はiso−プロピルトリエトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシチタン、ペンチルトリエトキシチタン、ヘキシルトリエトキシチタン、オクチルトリエトキシチタン、デシルトリエトキシチタン、フェニルトリエトキシチタン、アルキル置換フェニルトリエトキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシチタン)、ジメチルジエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、メチルトリイソプロポキシチタン、エチルトリイソプロポキシチタン、n−又はiso−プロピルトリエトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリイソプロポキシチタン、ペンチルトリイソプロポキシチタン、ヘキシルトリイソプロポキシチタン、オクチルトリイソプロポキシチタン、デシルトリイソプロポキシチタン、フェニルトリイソプロポキシチタン、アルキル置換フェニルトリイソプロポキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリイソプロポキシチタン)、ジメチルジイソプロポキシチタン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシチタン、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシチタン、メチルトリクロロチタン、ジメチルジクロロチタン、トリメチルクロロチタン、フェニルトリクロロチタン、ジメチルジフルオロチタン、ジメチルジブロモチタン、ジフェニルジブロモチタン、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、が好ましい。
好ましいジルコネート化合物の例としては、テトラメトキシジルコニウム、メチルトリメトキシジルコニウム、エチルトリメトキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリメトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシジルコニウム、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシジルコニウム、ヘキシルトリメトキシジルコニウム、オクチルトリメトキシジルコニウム、デシルトリメトキシジルコニウム、フェニルトリメトキシジルコニウム;アルキル置換フェニルトリメトキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシジルコニウム)、ジメチルジメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、メチルトリエトキシジルコニウム、エチルトリエトキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリエトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシジルコニウム、ペンチルトリエトキシジルコニウム、ヘキシルトリエトキシジルコニウム、オクチルトリエトキシジルコニウム、デシルトリエトキシジルコニウム、フェニルトリエトキシジルコニウム、アルキル置換フェニルトリエトキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシジルコニウム)、ジメチルジエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、メチルトリイソプロポキシジルコニウム、エチルトリイソプロポキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリエトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリイソプロポキシジルコニウム、ペンチルトリイソプロポキシジルコニウム、ヘキシルトリイソプロポキシジルコニウム、オクチルトリイソプロポキシジルコニウム、デシルトリイソプロポキシジルコニウム、フェニルトリイソプロポキシジルコニウム、アルキル置換フェニルトリイソプロポキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリイソプロポキシチタン)、ジメチルジイソプロポキシジルコニウム、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシジルコニウム、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシジルコニウム、メチルトリクロロジルコニウム、ジメチルジクロロジルコニウム、トリメチルクロロジルコニウム、フェニルトリクロロジルコニウム、ジメチルジフルオロジルコニウム、ジメチルジブロモジルコニウム、ジフェニルジブロモジルコニウム、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、が好ましい。
ベース基材100上に絶縁層40をホットプレスで密着させて製造可能である。例えば、金属箔20の貼り合わせ面に前記分子内に前記金属アルコキシドを塗工処理した上で、ベース基材100に対して、Bステージの樹脂製の絶縁層40をホットプレス積層することで製造可能である。
金属アルコキシドは水溶液の形態で使用することができる。水への溶解性を高めるためにメタノールやエタノールなどのアルコールを添加することもできる。アルコールの添加は特に疎水性の高い金属アルコキシドを使用する時に有効である。
金属アルコキシドの水溶液中の濃度は高い方が金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度は低下する傾向にあり、金属アルコキシド濃度調整によって剥離強度を調整可能である。限定的ではないが、金属アルコキシドの水溶液中の濃度は0.001〜1.0mol/Lとすることができ、典型的には0.005〜0.2mol/Lとすることができる。
金属アルコキシドの水溶液のpHは特に制限はなく、酸性側でもアルカリ性側でも利用できる。例えば3.0〜10.0の範囲のpHで使用できる。特段のpH調整が不要であるという観点から中性付近である5.0〜9.0の範囲のpHとするのが好ましく、7.0〜9.0の範囲のpHとするのがより好ましい。
(4)樹脂塗膜からなる離型剤層
シリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜を離型剤層として活用して絶縁層40とベース基材100を貼り合わせても良く、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
このような密着性を実現するための剥離強度の調節は、後述するようにシリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜を使用することで行う。このような樹脂塗膜に後述するような所定条件の焼付け処理を行って、金属張積層板25と絶縁層40の間に用いてホットプレスして貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述の範囲に調節できるようになるからである。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂等が挙げられる。
メラミン系樹脂としては、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチル化尿素メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、ブチルアルコール変性メラミン樹脂等が挙げられる。また、メラミン系樹脂は、前記樹脂とブチル化尿素樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン樹脂等との混合樹脂であってもよい。
なお、エポキシ系樹脂の数平均分子量は2000〜3000、メラミン系樹脂の数平均分子量は500〜1000であることが好ましい。このような数平均分子量を有することによって、樹脂の塗料化が可能になると共に、樹脂塗膜の接着強度を所定範囲に調整し易くなる。
また、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等が挙げられる。
シリコーンとしては、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、変性ジメチルポリシロキサン、これらの混合物等が挙げられる。ここで、変性とは、例えば、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシポリエーテル変性、ポリエーテル変性、アルキル高級アルコールエステル変性、ポリエステル変性、アシロキシアルキル変性、ハロゲン化アルキルアシロキシアルキル変性、ハロゲン化アルキル変性、アミノグリコール変性、メルカプト変性、水酸基含有ポリエステル変性等が挙げられる。
樹脂塗膜において、膜厚が小さすぎると、樹脂塗膜が薄膜すぎて形成が困難であるため、生産性が低下し易い。また、膜厚が一定の大きさを超えても、樹脂塗膜の剥離性のさらなる向上は見られず、樹脂塗膜の製造コストが高くなり易い。このような観点から、樹脂塗膜は、その膜厚が0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることが更に好ましい。また、樹脂塗膜の膜厚は、後述する手順において、樹脂塗料を所定塗布量で塗布することによって達成される。
樹脂塗膜において、シリコーンは樹脂塗膜の離型剤として機能する。そこで、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂の合計量がシリコーンに比べて多すぎると、金属張積層板25と絶縁層40との間で樹脂塗膜が付与する剥離強度が大きくなるため、樹脂塗膜の剥離性が低下し、人手で容易に剥がせなくなることがある。一方で、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂の合計量が少なすぎると、前述の剥離強度が小さくなるため、搬送時や加工時に剥離することがある。この観点から、シリコーン100質量部に対して、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂の合計が10〜1500質量部の量で含まれることが好ましく、更に好ましくは20〜800重量部の量で含まれることが好ましい。
また、フッ素樹脂は、シリコーンと同様、離型剤として機能し、樹脂塗膜の耐熱性を向上させる効果がある。フッ素樹脂がシリコーンに比べて多すぎると、前述の剥離強度が小さくなるため、搬送時や加工時に剥離することがあるほか、後述する焼き付け工程に必要な温度が上がるため不経済となる。この観点から、フッ素樹脂は、シリコーン100質量部に対して、0〜50質量部であることが好ましく、更に好ましくは0〜40質量部であることが好ましい。
樹脂塗膜は、シリコーン、及びエポキシ樹脂及び/又はメラミン樹脂、及び必要に応じてフッ素樹脂に加えて、SiO2、MgO、Al23、BaSO4及びMg(OH)2から選択される1種以上の表面粗化粒子を更に含有していてもよい。樹脂塗膜が表面粗化粒子を含有することによって、樹脂塗膜の表面が凹凸となる。その凹凸によって、樹脂塗膜が塗布された金属箔20の表面が凹凸となり、艶消し表面となる。表面粗化粒子の含有量は、樹脂塗膜が凹凸化されれば特に限定されないが、シリコーン100質量部に対して、1〜10質量部が好ましい。
表面粗化粒子の粒子径は、15nm〜4μmであることが好ましい。ここで、粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)写真等から測定した平均粒子径(最大粒子径と最小粒子径の平均値)を意味する。表面粗化粒子の粒子径が前記範囲であることによって、樹脂塗膜の表面の凹凸量が調整し易くなり、結果的に金属箔20の表面の凹凸量が調整し易くなる。具体的には、金属箔20の表面の凹凸量は、JIS規定の最大高さ粗さRyで4.0μm程度となる。
ここで、ベース基材100の製造方法について説明する。ベース基材100は、プリプレグ10の少なくとも一方の表面に、金属箔20を熱圧着等により積層する工程と、金属箔20上に離型剤層30を積層する工程と、を経て得られる。金属箔20上に離型剤層30を成膜する工程は、次のように塗布工程と焼き付け工程を含む。
(塗布工程)
塗布工程は、金属張積層板25の金属箔20上に、主剤としてのシリコーンと、硬化剤としてのエポキシ系樹脂、メラミン系樹脂と、必要に応じて離型剤としてのフッ素樹脂とからなる樹脂塗料を塗布して樹脂塗膜を形成する工程である。樹脂塗料は、アルコール等の有機溶媒にエポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素樹脂及びシリコーンを溶解したものである。また、樹脂塗料における配合量(添加量)は、シリコーン100質量部に対して、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂の合計が10〜1500質量部であることが好ましい。また、フッ素樹脂は、シリコーン100質量部に対して、0〜50質量部であることが好ましい。
塗布工程における塗布方法としては、樹脂塗膜が形成できれば特に限定されるものではないが、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、カーテンフローコート法、静電塗装機を用いる方法等が用いられ、樹脂塗膜の均一性、及び、作業の簡便性からグラビアコート法が好ましい。また、塗布量としては、樹脂塗膜3が好ましい膜厚:0.5〜5μmとなるように、樹脂量として1.0〜2.0g/m2が好ましい。
グラビアコート法は、ロール表面に設けられた凹部(セル)に満たされた樹脂塗料を金属張積層板25に転写させることによって、金属箔20の表面に樹脂塗膜を形成させる方法である。具体的には、表面にセルが設けられた下側ロールの下部を樹脂塗料中に浸漬し、下側ロールの回転によってセル内に樹脂塗料を汲み上げる。そして、下側ロールと、下側ロールの上側に配置された上側ロールとの間に金属張積層板25を供給し、上側ロールでコーティング対象物を下側ロールに押し付けながら、下側ロール及び上側ロールを回転させることによって、金属張積層板25が搬送されると共に、セル内に汲み上げられた樹脂塗料が金属張積層板25の金属箔20の表面に転写(塗布)される。
また、金属張積層板25の搬入側に、下側ロールの表面に接触するようにドクターブレードを配置することによって、セル以外のロール表面に汲み上げられた過剰な樹脂塗料が取り除かれ、金属張積層板25の表面に所定量の樹脂塗料が塗布される。なお、セルの番手(大きさ及び深さ)が大きい場合、又は、樹脂塗料の粘度が高い場合には、金属張積層板25の片面に形成される樹脂塗膜が平滑になり難くなる。したがって、金属張積層板25の搬出側にスムージングロールを配置して、樹脂塗膜の平滑度を維持してもよい。
なお、金属張積層板25が、その表裏両面に金属箔を有する場合には、金属張積層板25の両面の各金属箔の表面に樹脂塗膜を個別に形成しても良い。この場合には、金属張積層板の片面に樹脂塗膜を形成させた後に、金属張積層板を裏返して、再度、下側ロールと上側ロールとの間に金属張積層板を供給し、上述と同様に、下側ロールのセル内の樹脂塗料を金属張積層板の裏面に転写(塗布)する。
(焼付け工程)
焼付け工程は、塗布工程で形成された樹脂塗膜に125〜320℃(焼付け温度)で0.5〜60秒間(焼付け時間)の焼付け処理を施す工程である。このように、所定配合量の樹脂塗料で形成された樹脂塗膜に所定条件の焼付け処理を施すことによって、樹脂塗膜により付与される金属張積層板25と絶縁層40との間の剥離強度が所定範囲に制御される。本発明において、焼付け温度はコーティング対象物の到達温度である。また、焼付け処理に使用される加熱手段としては、従来公知の装置を使用する。
焼き付けが不十分となる条件、例えば焼付け温度が125℃未満、又は、焼付け時間が0.5秒未満である場合には、樹脂塗膜が硬化不足となり、上記剥離強度が200gf/cmを超え、剥離性が低下する。また、焼き付けが過度な条件、例えば焼付け温度が320℃を超える場合には、樹脂塗膜が劣化して、上記剥離強度が200gf/cmを超え、剥離時の作業性が悪化する。あるいは、コーティング対象物が高温によって変質することがある。また、焼付け時間が60秒を超える場合には、生産性が悪化する。
ベース基材100の製造方法に関しては、前記塗布工程の樹脂塗料が、主剤としてのシリコーンと、硬化剤としてのエポキシ樹脂、メラミン系樹脂と、離型剤としてのフッ素樹脂と、SiO2、MgO、Al23、BaSO4及びMg(OH)2から選択される1種以上の表面粗化粒子とからなるものであってもよい。
具体的には、樹脂塗料は、前記したシリコーン添加樹脂溶液に表面粗化粒子を更に添加したものである。このような表面粗化粒子を樹脂塗料に更に添加することによって、樹脂塗膜の表面が凹凸となり、この凹凸によって金属箔20が凹凸となり、艶消し表面となる。そして、このような艶消し表面を有する金属箔20を得るためには、樹脂塗料における表面粗化粒子の配合量(添加量)が、シリコーン100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。また、表面粗化粒子の粒子径が15nm〜4μmであることが更に好ましい。
本実施形態に係る製造方法は、以上説明したとおりであるが、本実施形態を行うにあたり、前記各工程の間あるいは前後に、他の工程を含めてもよい。例えば、塗布工程の前に金属箔20の表面を洗浄する洗浄工程を行ってもよい。
冒頭で述べたように、ベース基材100上に積層される樹脂層から成る絶縁層40は、ベース基材100において金属箔20のキャリアとして機能するプリプレグ10と同一の構成であっても良いし、異構成であっても良い。ベース基材100のプリプレグ10の機械的強度に比べて絶縁層40の機械的強度を低くしても構わなければ、絶縁層40の層厚をプリプレグ10の層厚よりも薄くすれば良い。
ビルドアップ層110の積層工程において絶縁層40をベース基材100上に十分に固定することが望ましく、他方、ビルドアップ層110の積層工程後において絶縁層40とベース基材100の容易な剥離性を確保するという観点に基づいて絶縁層40とベース基材100間の剥離強度を設定することが望ましい。なお、剥離強度の調節は、上述の離型剤層30の材料や厚みの設定により調整することができ、また、金属箔20や絶縁層40の表面処理により調整することができる。
ビルドアップ層110の積層工程前において金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度が、典型的には10gf/cm以上、好ましくは30gf/cm以上、より好ましくは50gf/cm以上であり、典型的には200gf/cm以下、好ましくは150gf/cm以下、より好ましくは80gf/cm以下である。このように金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度を設定することにより、ベース基材100上における絶縁層40の位置ズレを抑制することができ、かつビルドアップ層110の積層工程後においてベース基材100とビルドアップ層110間の適当な剥離性を確保することができる。
金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度は、ビルドアップ層110の積層工程後においても大きく変動しないことが望ましい。これによりビルドアップ層110の積層工程後におけるベース基材100とビルドアップ層110間の剥離性が損なわれることを回避することができる。
例えば220℃で3時間、6時間又は9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度が、典型的には10gf/cm以上、好ましくは30gf/cm以上、より好ましくは50gf/cm以上であり、典型的には200g/fcm以下、好ましくは150gf/cm以下、より好ましくは80gf/cm以下である。
220℃での加熱後の剥離強度については、多彩な積層数に対応可能であるという観点から、3時間後及び6時間後の両方、又は6時間及び9時間後の両方において剥離強度が上述した範囲を満たすことが好ましく、3時間、6時間及び9時間後の全ての剥離強度が上述した範囲を満たすことが更に好ましい。
本発明において、剥離強度はJIS C6481に規定される90度剥離強度測定方法に準拠して測定する。
従来のCCLでは、樹脂と銅箔のピール強度が高いことが望まれるので、例えば、電解銅箔のマット面(M面)を樹脂との接着面とし、粗化処理等の表面処理を施すことによって化学的及び物理的アンカー効果による接着力向上が図られている。また、樹脂側においても、銅箔との接着力をアップするために各種バインダーが添加される等している。前述したように、本実施形態においてはCCLとは異なり、ベース基材100と絶縁層40を最終的に剥離することが望ましいため、剥離強度が過度に高いのは望ましくない。
金属張積層板25とビルドアップ層110間の剥離強度を上述の好ましい範囲に調節するため、金属箔20の上面の表面粗度を、JIS B 0601(2001)に準拠して測定した金属箔20の上面の十点平均粗さ(Rz jis)で表す場合、3.5μm以下、更に3.0μm以下とすることが好ましい。但し、表面粗度を限りなく小さくするのは手間がかかりコスト上昇の原因となるので、0.1μm以上とするのが好ましく、0.3μm以上とすることがより好ましい。金属箔20として電解銅箔を使用する場合、このような表面粗度に調整すれば、光沢面(S面)及び粗面(M面)の何れを使用することも可能であるが、光沢面を用いた方が上記表面粗度への調整が容易である。
実施形態によっては、金属箔20と絶縁層40の各貼り合わせ面に対しては、粗化処理等剥離強度向上のための表面処理は行わない。実施形態によっては、絶縁層40中には、ベース基材100との接着力をアップするためのバインダーは添加されない。
図2及び図3を参照して多層プリント配線基板の製造方法について説明する。まず、図1に示すベース基材100を用意する。ベース基材100自体の製造方法は、上述の説明から明らかであり、典型的には、プリプレグ10上に金属箔20をホットプレスにより熱圧着して積層し、その後、金属箔20上に離型剤層30を任意の方法で成膜する。金属箔20は、プリプレグ10の上面の全面に亘り積層されるが、必ずしもこの限りではない。離型剤層30は、金属箔20の上面に全面に亘り積層されるが、必ずしもこの限りではない。
次に、ベース基材100上にビルドアップ層110を積層し、これにより、金属張積層板25上に離型剤層30を介してビルドアップ層110が積層される。ビルドアップ層110中の配線層50は、金属箔を用いても良い。若しくは、配線層50は、サブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成しても良い。
サブトラクティブ法とは、任意の基板、例えば、金属張積層板や配線基板(プリント配線板、プリント回路板を含む)上の金属箔の不要部分をエッチング等によって選択的に除去して導体パターンを形成する方法を指す。フルアディティブ法は、無電解めっき及び/又は電解めっきを用いて、パターニングされた導体層である配線層50を形成する方法である。セミアディティブ法は、例えば、金属箔からなるシード層上に無電解金属析出と、電解めっき、エッチング、又はその両者を併用して導体パターンを形成した後、不要なシード層をエッチングして除去することで導体パターンを得る方法である。
ビルドアップ層110の構成層として、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付き金属箔、金属箔、又はベース基材100を1つ以上含めても良い。
片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付き金属箔の金属箔、ベース基材100のプリプレグ10又は金属箔20、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面及び底面に導通めっきをする工程を更に含むことができる。また、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付き金属箔を構成する金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むこともできる。
パターニングされた配線層50上に樹脂を積層し、更にベース基材100を金属箔20側から積層する工程を更に含むこともできる。パターニングされた配線層50上に樹脂を積層し、更に、当該樹脂上に金属箔を密着させても良い。また、配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔を積層する工程を更に含むこともできる。なお、「配線形成された表面」とは、ビルドアップを行う過程で都度現れる表面に配線形成された部分を意味し、ビルドアップ基板としては最終製品のものも、その途中のものも包含する。
なお、「キャリア付金属箔」は、支持基板として機能する樹脂製のキャリア上に金属箔が離型剤層を介して積層したものである。キャリア付き金属箔においてキャリアと金属箔間を剥離可能に結合する離型剤層は、本願に開示の離型剤層30と同じ材料を用いることができる。キャリア付金属箔は、好適には、キャリア付銅箔である。
ベース基材100上にビルドアップ層110を積層した積層体をダイシングしても良い。ダイシング深度は、ダイシング対象の積層体を完全に個片化する程度のものである必要はなく、ベース基材100まで到達しない程度であっても構わない。ダイシング対象の積層体を完全に個片化しない場合には、ベース基材100に到達する若しくは到達しない溝が設けられる。ダイシングに用いる機器は、ダイシングブレードを活用したタイプに限らず、ワイヤー、レーザー等の任意の方法を採用できる。
上述のダイシング工程後、ベース基材100とビルドアップ層110を剥離して分離すると良い。ベース基材100がダイシングにより個片化されていない場合、共通のベース基材100から複数の個片化されたビルドアップ層110を個別の多層プリント配線基板として得られる。
ビルドアップ層110内における絶縁層40と配線層50同士は熱圧着により積層させても良い。この熱圧着は、一層ずつ積層するごとに行ってもよいし、ある程度積層させてからまとめて行ってもよいし、最後に一度にまとめて行ってもよい。
ビルドアップ層110内に含まれる絶縁層40と配線層50の数や積層順序は任意である。絶縁層40と配線層50の組から成る積層単位の数は、典型的には1以上であり、2以上、3以上、4以上であっても構わない。積層単位の数の増加により多層プリント配線基板の層間位置の精度の維持が困難になる。本実施形態においては、多層プリント配線基板が、ベース基材100上に安定に固定されており、この絶縁層40上にビルドアップ層110を安定に積層することができる。
配線層50は、非限定的には金属箔若しくはパターニングされた金属箔であり、好適には銅箔若しくはパターニングされた銅箔であるが、めっきにより形成された金属めっき層でも良い。また、通常の半導体プロセス技術を活用して配線層50を形成しても構わない。配線層50は、特に限定を意図するわけではないが、典型的にはCVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)に代表される蒸着等により形成したベタ配線層をフォトリソグラフィー技術の活用によりパターニングして形成される。配線層50を必ずしもパターニングする必要はなく、配線層50をベタ配線層としても構わない。リフトオフ技術を活用してパターニングしても構わない。
絶縁層40は、非限定的には樹脂層若しくはビア配線(層間配線)が設けられた樹脂層であり、典型的には熱硬化性樹脂又は感光性樹脂が例示できる。また、絶縁層40はガラス繊維又は無機充填物によって補強されたプリプレグであってもよい。絶縁層40の構成樹脂は、プリプレグ10と同一若しくは類似特性の材料から選定すると良い。ダイコーダーに代表される任意の種類の塗布装置を活用して成膜しても良い。これに代えて、若しくはこれと併用して、通常の半導体プロセス技術を活用して配線層50を形成しても構わない。絶縁層40は、特に限定を意図するわけではないが、典型的にはCVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)に代表される蒸着等により絶縁材料が成膜されてなり、必要に応じて上下の配線層50間の電気的接続を確保するために導電性ビアが埋め込まれる。導電性ビアの絶縁層40中への組み込みの方法は任意である。配線層50上に堆積した絶縁層40上に開口を有するマスク層を形成し、マスク層を介してエッチング処理してマスク層の開口に対応する範囲で絶縁層40を除去し、その後、絶縁層40が除去された範囲で導電性材料を充填する方法が例示できる。このような技術は、半導体プロセス技術の基本であり、当業者には自明である。
配線層50は、例えば、銅、アルミニウム、ポリシリコン等の導電性材料から成る。絶縁層40は、二酸化シリコン等の絶縁材料から成る。絶縁層40中に組み込まれるビアは、銅、アルミニウム、ポリシリコン等の導電性材料から成る。
次に図3に模式的に示すように、ビルドアップ層110とベース基材100を分離する。このようにしてビルドアップ層110を多層プリント配線基板として効率的に製造することができる。
多層プリント配線基板の更なる多層化を図るべく、ベース基材100に密着していた多層プリント配線基板の絶縁層40上に別のビルドアップ層を積層しても構わない。また、ベース基材100と密着していた多層プリント配線基板の絶縁層40の表面を他の実装基板への実装面としても良いことは当然であり、実装用のバンプ又はピンを実装することもできる。同様に、ビルドアップ層110とベース基材100の分離により露出したベース基材100の面を他の任意の素子の実装面としても良い。
ビルドアップ層110内の配線層50同士若しくはビルドアップ層110内の配線層50と外部配線間の電気的導通を確保するためにビルドアップ層110にビア配線(層間配線)を形成しても良く、該工程は、ベース基材100上にビルドアップ層110を形成する過程で行っても良いし、所定の積層数のビルドアップ層110をベース基材100上に積層した後に行っても良い。ベース基材100上にビルドアップ層110を積層した状態でビア配線を形成しても良いし、ベース基材100の板状キャリアをビルドアップ層110から剥離した後にビア配線を形成しても良い。例えば、ベース基材100上に下部配線層50、中間絶縁層40、及び上部配線層50を形成した状態において上部配線層50と中間絶縁層40を貫通して下部配線層50に到達するビアホールを形成し、該ビアホールに導電材を堆積等により設け、これにより、下部配線層50と上部配線層50間の電気的導通が確保される。ビアホールの形成は、機械的な切削やレーザー加工等の任意の方法を採用することができる。ビアホールが貫通する絶縁層40の数は任意であり、2以上であっても構わない。ビアホールへの導電材の充填は、電解めっきを活用しても良い。
以下、更に例示的な形態について説明する。上述のベース基材100上に、所望枚数のプリプレグ、次に金属箔を1回以上順に繰り返して積層し、積層物を一組の平板プレートの間で挟んでホットプレス機にセットし、所定の温度及び圧力で熱圧着成型することによりベース基材上にビルドアップ層を形成することができる。平板プレートとしては例えばステンレス製プレートを使用することができる。プレートは、限定的ではないが、例えば1〜10mm程度の厚板を使用することができる。前述したようにビルドアップ層は絶縁層と金属層を1層ずつ形成してもよいし、一度に形成してもよい。
必要に応じて配線層50を構成する金属箔の全面を、ハーフエッチングして厚みを調整する工程を含めてもよい。配線層50を構成する金属箔の所定位置にレーザー加工を施して金属箔と樹脂を貫通するビアホールを形成し、ビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施した後、ビアホール底部、側面及び金属箔の全面又は一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行っても良い。金属箔上の無電解めっき又は電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成しておいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと金属箔の密着性が不十分である場合には予め金属箔の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、金属箔及び、無電解めっき部、電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。このようにしてビルドアップ基板を製造することができる。樹脂、銅箔の積層から回路形成までの工程を複数回繰り返し行って更に多層のビルドアップ基板としてもよい。
ビルドアップ層110の最上層に、別のベース基材100の離型剤層30側を積層しても良い。
好適には、ビルドアップ層110の絶縁層40として、熱硬化性樹脂を含有するプリプレグを用いると良い。
好適には、絶縁層40は、樹脂層、例えば、プリプレグ又は感光性樹脂である。絶縁層40としてプリプレグを用いる場合、レーザー加工によりプリプレグにビアホールを設けても良い。レーザー加工の後、このビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施すとよい。また、樹脂として感光性樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ法によりビアホールを形成部の樹脂を除去することができる。次に、ビアホール底部、側面及び樹脂の全面又は一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。樹脂上の無電解めっき又は電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成しておいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと樹脂の密着性が不十分である場合には予め樹脂の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、無電解めっき部又は電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。
<第2実施形態>
図4及び図5を参照して第2実施形態について説明する。図4は、ベース基材の概略的な断面図である。図5は、ベース基材の両面上にビルドアップ層を積層した状態を示す概略的な断面図である。本実施形態においては、図4に示すように、プリプレグ10の下面(主面)上にも金属箔20、離型剤層30を順に積層したものをベース基材100として採用する。このような場合であっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。本構成の場合、図5に模式的に示すようにベース基材100の両面にビルドアップ層110を積層することができ、ベース基材100の利用効率を効果的に高めることができ、また多層プリント配線基板の製造効率を高めることができる。
なお、プリプレグ10の両面に貼り付けられる各金属箔20の材質や厚みは、同じであっても良いし、異なっていても構わない。この点は、プリプレグ10の上層及び下層に配される離型剤層30の材質や厚みについても同様である。ベース基材100の上層及び下層に形成される各ビルドアップ層110の構成や積層段数についても同様である。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
<実験例1>
複数の電解銅箔(厚さ12μm)を準備し、それぞれの電解銅箔のシャイニー(S)面に対して、下記の条件によるニッケル−亜鉛(Ni−Zn)合金めっき処理及びクロメート(Cr−Znクロメート)処理を施し、S面の十点平均粗さ(Rz jis:JIS B 0601(2001)に準拠して測定)を1.5μmとした。
(ニッケル−亜鉛合金めっき)
Ni濃度 17g/L(NiSO4として添加)
Zn濃度 4g/L(ZnSO4として添加)
pH 3.1
液温 40℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
(クロメート処理)
Cr濃度 1.4g/L(CrO3又はK2CrO7として添加)
Zn濃度 0.01〜1.0g/L(ZnSO4として添加)
Na2SO4濃度 10g/L
pH 4.8
液温 55℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
当該S面への離型剤の処理に関しては、離型剤の水溶液をスプレーコーターを用いて塗布してから、100℃の空気中で銅箔表面を乾燥させた。離型剤の使用条件について、離型剤の種類、離型剤を水中に溶解させてから塗布する前までの撹拌時間、水溶液中の離型剤の濃度、水溶液中のアルコール濃度、水溶液のpHを図6の表に示す。
このようにして得た離型剤層付銅箔の離型剤が処理されていない側の面と、板状キャリアとして用いるプリプレグ(南亜プラスティック社製、FR-4プリプレグ)の上面を貼り合わせ、これにより、プリプレグ、銅箔、離型剤層の積層体であるベース基材を得た。
ベース基材の離型剤が処理されている側に、絶縁層としてプリプレグ(南亜プラスティック社製、FR-4プリプレグ、厚み62μm)と、配線層として銅箔(JX日鉱日石金属株式会社製、JTC(製品名)、厚み12μm)をホットプレスにより積層してビルドアップ層を形成した。こうして得たベース基材とビルドアップ層からなる積層体に対してビルドアップ層形成などのさらなる加熱処理の際に熱履歴がかかることを想定して、図6に示す表に記載の条件(ここでは、220℃で3時間)の熱処理を行った。得られた積層体、及び更に熱処理を行った後の積層体における、ベース基材とビルドアップ層の絶縁層との界面の剥離強度を測定した。それぞれの結果を図6の表に示す。
<実験例2〜11>
図6の表に示す銅箔、樹脂(プリプレグ)及び離型剤を用いて、実験例1と同様の手順で、ベース基材とビルドアップ層からなる積層体を作製した。それぞれについて実験例1と同様の評価を行った。結果を図6の表に示す。また、実験例11における当該S面への離型材樹脂塗膜の形成は、図6の表に示した組成を有する樹脂塗膜用の組成物をグラビアコート法により塗布した後、ドクターブレードを用いてその厚みを2〜4μmに調節した。また、塗布した樹脂塗膜は、150℃で、30秒間加熱して焼き付け処理を行った。なお、図6の表で示したエポキシ系樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂を用い、メラミン系樹脂としてはメチルエーテル化メラミン樹脂を用い、フッ素樹脂としてはポリテトラフルオロエチレンを用い、ジメチルシリコーンレジンとしてはジメチルポリシロキサンを用いた。
なお、銅箔の離型剤処理面の種別、表面処理の条件及び表面粗さRz jis、離型剤の使用条件、プリプレグの種類、ならびに銅箔とプリプレグとの積層条件は、図6の表に示したとおりである。
板状キャリアとの貼り合わせ面となる反対側の銅箔マット(M)面の表面処理条件において、粗化処理、クロメート処理、及びエポキシシラン(処理)の具体的な条件は以下である。粗化処理およびエポキシシラン処理後のマット面の表面粗さRz jisは3.7μmであった。
(エポキシシラン処理)
処理液:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.9体積%水溶液
pH5.0〜9.0
12時間常温で攪拌したもの
処理方法:スプレーコーターを用いて処理液を塗布後、100℃の空気中で5分間処理面を乾燥させる。
(粗化処理)
Cu濃度 20g/L(CuSO4として添加)
2SO4濃度 50〜100g/L
As濃度 0.01〜2.0g/L(亜ヒ酸として添加)
液温 40℃
電流密度 40〜100A/dm2
めっき時間 0.1〜30秒
(クロメート処理)
Cr濃度 1.5g/L(K2Cr27として添加)
Zn濃度 0.5g/L(硫酸亜鉛として添加)
pH 3.2〜4.3 (硫酸と水酸化カリウムを用いて調整)
液温 40℃
電流密度 1〜5A/dm2
めっき時間 0.1〜5秒
図6の表に示すように、実施例1〜11において良好な結果を得ることができた。実施例1〜8,10においてより良好な結果を得ることができた。実施例1、2、5〜7において特に良好な結果を得ることができた。なお、剥離作業性の評価においては、樹脂層である離型剤層が破壊されず、ベース基材100からビルドアップ層110を剥離できたものを「G」で示した。離型剤層が破壊されず、ベース基材100からビルドアップ層110を剥離できたものの、10回中4回以上の確率で剥離操作無しで剥離してしまったものを「−」で示した。離型剤層が破壊され、若しくはベース基材100からビルドアップ層110を剥離できないものを「N」で示した。
(実施例12)
実施例1〜11と同様のベース基材の両側に、FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製)、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))を順に重ね、3MPaの圧力で所定の加熱条件にてホットプレスを行い、4層銅張積層板を作製した。
次に、前記4層銅張積層板表面の銅箔とその下の絶縁層(硬化したプリプレグ)を貫通する直径100μmの孔をレーザー加工機を用いて空けた。続いて、前記孔の底部に露出したキャリア付き銅箔上の銅箔表面と、前記孔の側面、前記4層銅張積層板表面の銅箔上に無電解銅めっき、電気銅めっきにより銅めっきを行い、キャリア付銅箔上の銅箔と、4層銅張積層板表面の銅箔との間に電気的接続を形成した。次に、4層銅張積層板表面の銅箔の一部を塩化第二鉄系のエッチング液を用いてエッチングし、回路を形成した。このようにして、4層ビルドアップ基板を得た。
続いて、前記4層ビルドアップ基板において、ベース基材をビルドアップ層から分離することにより、2組の2層ビルドアップ配線板を得た。剥離も良好に行うことができた。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。ビルドアップ層110における絶縁層40と配線層50の積層順番を逆としても構わない。好ましくはビルドアップ層110の最上層には配線層50が位置付けられ、これにより、多層プリント配線基板と外部との電気的接続を簡便に確保することができる。板状キャリアの主面とは典型的には、平板状のキャリアの上面若しくは下面である。
10 :プリプレグ
20 :金属箔
25 :金属張積層板
30 :離型剤層
40 :絶縁層
50 :配線層

100 :ベース基材
110 :ビルドアップ層

Claims (20)

  1. 多層プリント配線基板の製造用のベース基材を製造する工程にして、(i)樹脂製の板状キャリアを準備する工程と、(ii)金属箔上に離型剤層がコーティングされた積層体を前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層し、又は前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に予め積層された金属箔上に離型剤層をコーティングし、前記板状キャリアの前記主面上に前記金属箔を介して前記離型剤層を積層する工程を含む、ベース基材を製造する工程と、
    前記ベース基材の前記離型剤層上に絶縁層と配線層の組を含むビルドアップ層を1層以上積層する工程を含み、
    前記絶縁層が、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、又はエポキシ樹脂を含み、
    220℃で3時間、6時間及び9時間それぞれの加熱後における、前記ベース基材と前記ビルドアップ層の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である、多層プリント配線基板の製造方法。
  2. 前記離型剤層の層厚が、0.001〜10μmの範囲内にある、請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  3. 前記ベース基材と前記ビルドアップ層を分離する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の工程により得られた多層プリント配線基板の面上にビルドアップ層を積層する工程を更に含む、請求項3に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  5. 前記ビルドアップ層が、1以上の絶縁層と1以上の配線層を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  6. 前記ビルドアップ層に含まれる1以上の配線層が、パターニングされた若しくはパターニングされていない金属箔である、請求項1〜5の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  7. 前記ビルドアップ層が、1以上の片面あるいは両面金属張積層板を含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  8. 前記ベース基材上に前記ビルドアップ層が積層した積層体に対してダイシング処理を施す工程を更に含む、請求項1〜7の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  9. 前記ダイシング処理により、前記ベース基材上に前記ビルドアップ層が積層した前記積層体には1以上の溝が形成され、当該溝により前記ビルドアップ層が個片化可能である、請求項8に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  10. 前記ビルドアップ層に含まれる1以上の絶縁層に対してビア配線を形成する工程を更に含む、請求項1〜9の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  11. 前記離型剤層が、次式:
    Figure 0006393618
    (式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、又はアルコキシ基、又はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、請求項1〜10の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  12. 前記離型剤層が、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いてなる、請求項1〜10の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  13. 前記離型剤層が、次式:
    Figure 0006393618
    (式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうち何れか一つ、nは0又は1又は2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、請求項1〜10の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  14. 前記離型剤層が、シリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜である、請求項1〜10の何れか一項に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  15. 多層プリント配線基板の製造方法に用いられるベース基材であって、
    樹脂製の板状キャリアと、
    前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層した金属箔と、
    前記金属箔を介して前記板状キャリアの前記主面上にコーティングされた離型剤層と、を備え、
    前記ベース基材の前記離型剤層上に絶縁層と配線層の組を含むビルドアップ層を1層以上積層され、220℃で3時間、6時間及び9時間それぞれの加熱後における、前記ベース基材と前記ビルドアップ層の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下であり、
    前記絶縁層が、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、又はエポキシ樹脂を含む、ベース基材。
  16. 前記離型剤層の層厚が、0.001〜10μmの範囲内にある、請求項15に記載のベース基材。
  17. 前記離型剤層が、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いてなる、請求項15又は16に記載のベース基材。
  18. 前記離型剤層が、シリコーンと、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂及びフッ素樹脂から選択される何れか1つ又は複数の樹脂とで構成される樹脂塗膜である、請求項15又は16に記載のベース基材。
  19. 多層プリント配線基板の製造方法に用いられるベース基材であって、
    樹脂製の板状キャリアと、
    前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層した金属箔と、
    前記金属箔を介して前記板状キャリアの前記主面上に積層した離型剤層と、を備え、
    前記離型剤層が、次式:
    Figure 0006393618
    (式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、又はアルコキシ基、又はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、ベース基材。
  20. 多層プリント配線基板の製造方法に用いられるベース基材であって、
    樹脂製の板状キャリアと、
    前記板状キャリアの少なくとも一方の主面上に積層した金属箔と、
    前記金属箔を介して前記板状キャリアの前記主面上に積層した離型剤層と、を備え、
    前記離型剤層が、次式:
    Figure 0006393618
    (式中、R1はアルコキシ基又はハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうち何れか一つ、nは0又は1又は2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数組み合わせて用いてなる、ベース基材。
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