JP6392789B2 - サファイアを処理するためのレーザーシステム及びそれを用いた方法 - Google Patents

サファイアを処理するためのレーザーシステム及びそれを用いた方法 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は2013年2月28日に出願された米国仮特許出願シリアル番号61/770,816号の利益を主張し、参照により本願に完全に取り込まれる。本出願は本願と同時に出願された“MULTIPLE−BEAM LASER PROCESSING USING MULTIPLE LASER BEAMS WITH DISTINCT WAVELENGTHS AND/OR PULSE DURATIONS”と題する2014年2月28日に出願された米国仮特許出願シリアル番号61/945911(代理人整理番号IPGM006P)にも関連し、参照により本願に完全に取り込まれる。
本開示は約1060〜1070nmの波長範囲内のレーザーを用いたサファイアの処理に関連し、とりわけ疑似連続波モード(「QCW」)で動作する変調されたシングルモード(「SM」)ファイバーレーザーシステムでのサファイアのレーザー処理に関連する。
サファイア(Al)などの硬い材料は、光学窓、磨滅を防ぐ硬い材料、及び半導体発振デバイス用のバッファ材料等の多くの産業用途に使用されている。サファイア基板を処置または処理するための従来の機械的方法はダイアモンドの罫書き及びブレードダイシングを含む。これらの方法を用いるとき、罫書きの深さが低いと基板の破壊につながり得り、それによって例えばLEDを製造する際に生産歩留まりが低くなる。ブレードダイシングに伴う他の問題は、破片(debris)の形成(これによって切断後の洗浄が必要になるかもしれない)、基板内へと誘起された応力、及び切断カーフ(kerf)として知られる比較的大きな切断の幅を含む。
大量生産用にはより効率的である非接触プロセスを提供するので、レーザー処理方法は効率を高めるために使用されてきた。レーザーで罫書かれた切断深さも、破断プロセス中のウェハへの応力を減らすために制御されてよい。また、レーザーの罫書きによって、より少ないチッピングを伴う狭い罫書き幅で、罫書きをアクティブな特徴の数ミクロンの範囲内に精確に配置することが容易となる。従って、レーザー処理は、処理量の増加、低コスト、使用の容易性、及び従来の機械的方法と比較して高い収率という全体的な長所を有する。
しかし、一定の材料はレーザーを用いた処理の際に問題を提示する。例えばサファイアのバンドギャップは約8eVであり、通常の低強度の照度では、5000nm〜約300nmまでサファイアは光学的に透明である。従って、従来のサファイアのレーザー処理は、約157から約355nmの波長で動作するDUV及びUVレーザー等のサファイアにより吸収されやすいレーザーを用いてきた。
サファイアをレーザー処理するための1つの技術はアブレーションに関連し、これは材料のバルク加熱及びアバランシェイオン化(avalanche ionization)の組み合わせに起因する材料の気化である。超高速レーザー(例えばパルス幅がピコ秒以下)及び/またはパルス幅がナノ秒のQスイッチパルスレーザーを用いてサファイアを切断可能な高いピークパワーを有するパルスを発振し得る。高強度によって非線形の多光子吸収プロセスが起きることで材料中の電子が励起され、結合を直接破断する。しかしレーザービームの吸収による熱が基板中に拡散する時間がかかるので、高いピークパワーは切断エッジを熱的に損傷し得る。
別のレーザー処理技術はサファイア内の内部改質領域に沿った罫書き及び破断に関連する。例えばピコ秒レーザーの出力がサファイア基板の内部に焦点を合されてよく、上面及び底面に影響を与えることなく基板の内部にクラックをつくる。一旦これらのクラックが生み出されると、個々の断片はテープ拡張(tape expansion)等の機械的手段を用いて基板から破断され得る。しかしこの2ステッププロセスは時間がかかり、費用効率が高くないかもしれない。
吸収係数が小さい材料をレーザー処理するための更なる技術はウォータージェットレーザー処理を含む。ウォータージェットレーザー処理は、髪の毛ほどの細さの低圧のウォータージェットにレーザービームの焦点を合わせることを伴い、それによってレーザービームをウェハ上にガイドする。Laser−Microjet(登録商標)システム等のウォータージェットレーザー処理システムは熱損傷及び汚染を防ぐかもしれないが、より複雑で高価なシステムを伴いもする。1064nmで動作するQスイッチNd:YAGレーザー及び532nmで動作する周波数が2倍のNd:YAGレーザーがウォータージェット誘導切断技術に特に適している。
議論されたサファイアのレーザー処理に用いられる既存の技術はいくつかの同じ欠点に悩まされる。特に、パルスレーザーのコストは高い。またUV切断で使用される波長は、短い耐用寿命を有することがある結晶の使用を必要とし、レーザーのメンテナンスの問題を提示し得る。エキシマレーザーが使用され得るが、これらのレーザーは一般的に寸法が大きく、低効率である。
従って、時間面で効率的かつコスト面で効率的な態様で、切断エッジ欠陥が減少し、高速化した、約1060〜1070nmの波長でサファイア基板をレーザー切断するシステム及び方法の需要が存在する。
実施形態と一貫して、サファイア基板をレーザー処理する方法が提供される。この方法は:約1060nm〜約1070nmの波長でレーザー光の連続パルスを発振するために電源を周期的にスイッチオンして連続波レーザーをパルス発振することによって疑似連続波(「QCW」)モードでレーザーを動作するステップ;レーザー光のパルスをサファイア基板に集光するステップ;及びサファイア基板をレーザー光のパルスで処理するステップ、を含む。
別の実施形態と一貫して、サファイア基板をレーザー処理するためのレーザー処理システムが提供される。このレーザー処理システムは、疑似連続波(「QCW」)モードで動作して約1060nm〜約1070nmの波長でレーザー光の連続パルスを放射するように構成されたファイバーレーザーと、このファイバーレーザーに結合され、SMファイバーレーザーへの電力を周期的にスイッチングして約1%〜約10%のデューティ比(duty cycle)で、ファイバーレーザーをQCWモードでパルス発振するためのコントローラを含む。このレーザー処理システムはサファイア基板を処理するためにサファイア基板上にレーザー光を集光するように構成されたフォーカスレンズ、集光されたレーザー光をサファイア基板に向けるように構成され、レーザー光とともにサファイア基板に不活性ガスを供給するためのノズルを含むレーザーヘッド、及びレーザーヘッドに不活性ガスを供給するように構成されたガス供給システムも含む。
更なる実施形態と一貫して、サファイア基板を処理するためのマルチビームレーザー処理システムが提供される。このマルチビームレーザー処理システムは以下を含む:サファイア基板が十分にアシストレーザービームを吸収してサファイア基板の特性を変えるような波長及びパルス幅を有するアシストレーザービームを発生させるためのアシストレーザー;約1060nm〜約1070nmの波長を有する処理レーザービームを発生させるための疑似連続波(QCW)ファイバーレーザーであって、上記アシストレーザービームの波長は上記処理レーザービームの波長よりも短いQCWファイバーレーザー;並びに、アシストレーザービームが目標位置でサファイア基板の特性を変えて吸収センターを形成するように、かつ処理レーザービームが目標位置でサファイア基板内に形成された吸収センターへと結合して目標位置でサファイア基板の処理を完結させるように、アシストレーザービーム及び処理レーザービームを被加工物上の目標位置に向けるためのビーム合成装置。
これらの及び他の特徴及び利点は、図面とともに以下の詳細な説明を読むことによって、よりよく理解されるだろう。
本開示の実施形態と一貫した、疑似連続波(QCW)レーザーシステムを用いてサファイア材料を切断するためのレーザー処理システムの概略図である。 本開示の実施形態と一貫した、QCWレーザーシステムを用いて形成された罫書き線を有するサファイア基板を描写する図である。 本開示の実施形態と一貫した、QCWレーザーシステムを用いて形成された罫書き線を有するサファイア基板を描写する図である。 本開示の別の実施形態と一貫した、マルチビームレーザー処理システムの概略図である。
本開示の実施形態と一貫したサファイアのレーザー処理は、疑似連続波(QCW)モードで動作して約1060nm〜1070nmの波長の連続レーザー光パルスを発振する連続波レーザー(以降、「QCWレーザー」)を用いて実施される。QCWレーザーを用いるサファイアのレーザー処理はより低いデューティ比(例えば約1%〜10%)で実施されてよく、アルゴンまたはヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で実施されてよい。QCWレーザーを用いたサファイアのレーザー処理は、サファイアの特性を変えて、QCWレーザーのレーザー光パルスがサファイアへと結合するのを容易にする吸収センターを形成するために、より短い波長及び/またはパルス幅を有するアシストレーザーの使用をさらに含み得る。
ここで記述された実施形態と一貫して、QCWレーザーを用いるレーザー処理は、サファイア基板のドリル加工、切断、及び/または罫書きを含み得る。サファイアはアルミナ(Al)の結晶形態であり、約170nm〜5300nmの波長の光に透明であり、ガラスの5倍の強度であり、モース硬度計上で9である。サファイアは良好な電気絶縁体でもあり、高い熱伝導率を有する。サファイアは青及び緑の発光ダイオード(「LED」)を製造する際に特に有利であり得る。サファイアは、電話、カメラ、コンピュータ等に制限はされないがそれらを含む携帯デバイス用の画面を覆う既存のガラスを置換する可能性も有している。従って、本願で記述されたレーザー処理システム及び方法は、フォトニックデバイス、画面、及びサファイアを組み込んだ他の製品を製造するのに用いるために、サファイア基板を所望の形状に切断するのに使用されてよい。
本明細書で「吸収センター」とは、非吸収性の材料において、材料の改変されていない領域と比較して光をより吸収しやすいように材料の特性が変えられた(例えば、クレーター、粗化、光学的損傷、内部材料欠陥、色中心、バルク材料の特性変化、または温度上昇)位置を意味する。本明細書で「波長」とはレーザーの凡その発光波長に言及し、宣言された波長のまわりの波長の帯域または範囲を含んでよい。本明細書で「紫外(UV)スペクトル域」とは10nm〜380nmのスペクトル範囲を意味し、「可視スペクトル域」とは380nm〜700nmのスペクトル範囲を意味し、「赤外スペクトル範囲」とは700nm〜10.6μmのスペクトル範囲を意味する。
図1を参照すると、集光レーザービームを用いて、サファイア基板などの被加工物102を処理するためのレーザー処理システム100の実施形態が記述されている。被加工物102は他のバンドギャップが大きな材料及び/または透明な材料からなってもよく、アルミニウム、ダイアモンド、窒化ガリウム、炭化ケイ素、セレン化亜鉛、シリコン、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、サファイア上の窒化ガリウム、及びガラス(例えば溶融石英またはシリカ)を含むがこれらに限定されない。本明細書で記述される例示的な実施形態は大半がサファイアのレーザー処置または処理と関連するが、これらの他のバンドギャップが大きな材料のうちの少なくともいくつかは、開示されたレーザー処理システムでうまく処置することができる。
描写された実施形態においてレーザー処理システム100は、シングルモードを発振するQCWシングルモード(SM)ファイバーレーザー110と、処理受動ファイバー112の下流端からの、拡散が制限されたレーザービーム111とを含む。QCWファイバーレーザー110は500W〜50kWのパワーでよく、モノリシックで、完全に固体であり、位置合わせや調整をするミラーまたは光学素子を必要としないファイバー対ファーバー設計を有してよい。QCWファイバーレーザー10は複数のレーザーユニットから構築されたモジュラ型であってもよく、各々が数百ワットの出力パワーを発生する。これによってレーザーシステムは予備モジュール及びパワーマージンを取り込むことが可能にもなる。QCW SMファイバーレーザーは、例えば、IPG Photonics株式会社から入手可能なQCWシリーズ等の、発振波長が約1070nmのQCW SMイッテルビウムファイバーレーザーを含み得る。他の実施形態では、レーザーはファイバーディスクレーザーまたはNd:YAGレーザー等のロッドレーザーを含んでよい。マルチモードレーザーを用いてもよい。
レーザー処理システム100は、ビーム111を平行にするコリメータ130と、ビーム111をフォーカスレンズ140に向けるビームベンダーまたはリフレクタ132も含む。フォーカスレンズ140はビーム111を例えば約14〜30μmの範囲の比較的小さなスポットサイズに集光させてよい。代替的または追加的に、レーザー光を所望の位置に修正及び/または向けるために他の光学素子も用いられてよい。そのような光学素子は、ビームエクスパンダ、ビームコリメータ、ビーム整形レンズ、リフレクタ、マスク、ビームスプリッタ及びスキャナ(例えば検流計)を含んでよいが、これらに限定はされない。
レーザー処理システム100は更に、ガス供給システム162と結合されたノズル160を含むレーザーヘッドを含む。このガス供給システム162は、被加工物102を処理している際に、窒素、アルゴン、またはヘリウムなどの不活性ガスの流れを、作業領域の近くのノズル160に提供してよい。このガスは約100〜300psiの範囲内の圧力で供給されてよい。不活性雰囲気が存在することでレーザー処理の効率が向上する。
レーザー処理システム100は被加工物102に1以上の軸または次元内での並進運動を与えるように構成された並進ステージ170を更に含み、これによって被加工物102が集光レーザービームに対して移動可能になる。並進ステージ170は手動で動作されても、コントローラ172から命令を受けてもよい。代替的に、レーザー110が動かされて、処理される被加工物102に対して変位されてもよい。コントローラ172は並進ステージ170と通信するために、中央処理装置(「CPU」)等の処理回路を含む。
QWCSMファイバーレーザー110は、可能な限りその定常状態に近いレーザーを動作させるのに十分長い期間を有する時間間隔でスイッチオンされるように動作可能なポンプ源114を含む。即ち、このレーザーは光学的には連続波動作の状態であり、疑似連続波(QCW)モードとも呼ばれる。コントローラ172はポンプ源114を制御するのに用いられてよい。レーザーがスイッチオンの時間の割合、つまりデューティ比は、加熱及び熱に関連した問題を減らすように選択される。コントローラ172は例えばデューティ比が約1%〜10%の範囲内であるようにポンプ源114を制御してよい。従って、QCWモードで動作しているQCW SMファイバーレーザー110は、より高い出力ピークパワーと、より低い平均パワーを有してよい。
1例において、厚さ0.7mmのサファイア基板が以下のプロセス及びレーザーパラメータを用いて処理された:イッテルビウム(Yb)シングルモードレーザー;1070nmの波長;14μmのファイバーコア直径;60mmのコリメート距離;123mmの焦点距離;28.7μmのスポットサイズ;900Wのピークパワー;87.5μsのパルス幅;400Hzのパルス周波数;78.7mJのパルスエネルギー; 250 psiのアルゴンまたは窒素のアシストガス;0.5mmのノズルの離隔;1.5mmのノズル開口;及び8.46mm/秒の切断速度。
図2A及び図2Bは、サファイア基板を処理または処置するのに、上記パラメータで図1のレーザー処理システム100を用いて得られた結果を描写している。示されたように、エッジは清浄であり、目に見えるクラックがない。非研磨試料及び研磨試料について、等しく満足な結果が得られた。
別の実施例では、異なる厚さ(例えば0.015インチ及び0.040インチ)の試料サファイア基板が、異なる処理操作(例えば、罫書き、切断、及びドリル加工)で、異なるデューティ比、パルス周波数、及び速度でYbドープのQCW SMファイバーレーザーを用いて処理された。以下の表1はこれらの処理操作に用いられたパラメータを描写する。
Figure 0006392789
この実施例では、285Wのレーザービームで厚さ0.015インチのサファイア試料を罫書きして、約420ipmの速度で試料の厚さの約30%を除去した。285Wのパワー及び約40ipmの速度で、厚さ0.015インチのサファイア試料の切断もまた有効であった。サファイア試料内の円形孔のドリル加工は比較的遅い速度で成功した。同じ処理操作は厚さ0.040インチのウェハについても良好に実施された。
これらの実施例は、約1060〜1070nmの範囲の波長のQCW SMファイバーレーザーによって、サファイア基板を効率的に処理できることを描写している。比較的スポットが小さなシングルモードのビームは材料を破壊可能な高出力密度を提供する。より低いデューティ比、つまり低い平均パワーで、より良好な処理が可能であると思われる。材料が厚くなるにつれてピークパワー及び平均パワーが高くなる必要があるかもしれないが、低いデューティ比がピークパワーよりも重要な要因のようである。
更なる実施例において、20インチ/分の速度で、900W、500Hz、及び3%のデューティ比(つまり27Wの平均パワー)で高品質の切断が達成され得る。この実施例ではパルス周波数を1000Hzに増やすことによって切断速度を2倍の40インチ/分にしてもよい。切断の品質はレーザーパワーをスケールアップするのに応答して低下し得る。また短パルス幅(例えば50〜1000マイクロ秒)で品質は改善し得り、高速処理を導き得る。長パルスも高品質な切断を提供するが、デューティ比を上げると、処理を完了するのにより長い期間かかることになる。
また別の実施例において、約0.4mm〜0.7mmの厚さを有するサファイア基板が以下のプロセス及びレーザーパラメータを用いて処理された:イッテルビウム(Yb)シングルモードレーザー;1070nmの波長;14μmのファイバーコア直径;60mmのコリメート距離;123mmの焦点距離;28.7μmのスポットサイズ; 250 psiでのアルゴンまたは窒素のアシストガス;及び1.5mmのノズル開口。上記パラメータを用い、ピークパワー、周波数、デューティ比、パルス幅、及び切断速度が異なる処理の結果が以下の表2に示されている。
Figure 0006392789
上述に基づき、1060〜1070nmの範囲内の波長を有するQCW SMレーザーは、最小のクラック及びチッピングを有してサファイア基板を切断するのにうまく使用することができる。上記実施例では、厚さ0.7mmの基板がより良好な切断品質を有する。厚さ0.4mmの基板は切断のエッジに沿ってチップを示すが、このチップは一般に40μm未満であり、当業者に高品質の切断と知られると考えられる。本明細書に開示されたレーザー処理方法は高周波数にも敏感であるように思われ、より高周波数では大量のチッピングが生じる。切断の品質はデューティ比の期間にも依存し、より低いデューティ比で切断の品質が向上する。最大10%のデューティ比で1600W超のピークパワーは目に見える利点を提供しないかもしれないが、1%未満のデューティ比は切断の品質を低下させ得る。200〜300psiの範囲のガス圧力もこれらの実施例のプロセスの効率を向上させた。ビームのスポットサイズは一般に約14〜30μmであり、14μm未満のスポットサイズを用いることは一般にプロセスの品質及び効率に実質的な影響を与えない。
更なる実施例において、厚さ2.7mmのサファイア基板が以下のパラメータで、50μmのファイバーを有するマルチモードQCWレーザーを用いてうまく切断された:15kWのピークパワー;450Wの平均パワー;0.6msのパルス幅;100μmのスポットサイズ、50Hzの繰返し速度;3%のデューティ比、10ipmの速度;100psiでのアルゴンガス;1.5mmのノズル直径;及び1mmのノズルの離隔。アシストガスとしてアルゴンまたはヘリウムを用いることで切断効率が向上すると分かった。恐らくサファイア内に見つかった痕跡量のチタンのせいだろう。
図3を参照し、マルチビームレーザー処理システム200を用いてサファイアを処理してもよい。マルチビームレーザー処理はアシストレーザービーム211及び異なる特性(例えば波長及び/またはパルス幅)を有する処理レーザービーム221の両方を用いてサファイア基板または被加工物202上で実施されてよい。このアシストレーザービーム211は目標位置208または被加工物202内に向けられて、サファイア内に吸収センターが形成されるようにサファイアの特性を変える(例えばダメージを誘発するか、温度を上げる)。処理レーザービーム221は目標位置208に向けられ、サファイア内に形成された吸収センターへと結合し、サファイアの処理を完了する。アシストビーム211及び処理レーザービーム221は別々にはサファイア被加工物を完全に処理することができないが、(同時、または連続的に)一緒になって相乗効果を提供して処理が可能となる。
マルチビームレーザー処理システム200の描写された実施形態は、アシストレーザービーム211を発生させるためのアシストレーザー210(例えば約532nmの緑色レーザー)と、処理レーザービーム221を発生させるための処理レーザー220(例えば約1060〜1070nmのQCW SMファイバーレーザー)とを含む。アシストレーザー及び処理レーザー210、220は、ビームを組み合わせる前にアシストレーザービーム及び処理レーザービーム212、221をそれぞれ修正するために、それぞれのビーム搬送システム212、222に光学的に結合される。マルチビームレーザー処理システム200は更に、ビーム合成装置230、フォーカスレンズ240、レーザー処理ヘッド260、並びにアシストレーザービーム及び処理レーザービーム211、221を組み合わされたレーザービーム231として同一の目標位置208または被加工物202内に向けるための1つまたは複数のリフレクタまたはミラー252、254、256を含む。
描写された実施形態は同時に組み合わされたアシスト及び処理レーザービーム211、221を示しているが、ビーム211、221は異なる時にビームが同一の目標位置208に向けられるように組み合わされてもよい。レーザービーム211、221を同時に向けることはレーザービーム211、221のバースト間またはパルス間の任意量の重複を含んでよく、必ずしもレーザービームが同一のバーストまたはパルス幅を有することを必要としない。アシストレーザービーム211は処理レーザービーム221の前または最中に開始してよい。レーザービーム211、221は、例えばアシストレーザービーム211が処理レーザービーム221の前であるなど、異なる時間に被加工物202へと向けられてもよい。
描写された実施形態では、アシストレーザー210はIPG Photonics社から入手可能なGLPシリーズのパルス緑色ファイバーレーザーなどの希土類ドープされたファイバーレーザーでよい。他の実施形態において、アシストレーザー210はダイオード励起固体(DPSS)レーザー、エキシマレーザー、ガスレーザー、及び当業者に知られた他のタイプのレーザーを含んでよい。処理レーザー220もIPG Photonics社から入手可能なQCWシリーズのシングルモードイッテルビウムファイバーレーザーなどの希土類ドープされたファイバーレーザーでよい。
アシストレーザービーム搬送システム212はアシストレーザービーム211のビーム拡散及び拡散制御を提供するために可変テレスコープを含み得る。特に、アシストレーザービーム211の拡散は、レーザービーム211、221が組み合わせた後に処理ビーム221と実質的に同一の焦平面をつくり出すために、最適開口数(NA)を有するように制御されてよい。処理レーザービーム搬送システム222は例えば焦点距離が100mmのコリメートレンズなどのコリメータを含み得る。代替的または追加的に、ビーム搬送システム212、222はレーザー光を所望の位置へと修正及び/または向けるための他の光学素子も含み得る。そのような光学素子は、ビームエクスパンダ、ビームコリメータ、ビーム整形レンズ、リフレクタ、マスク、ビームスプリッタ及びスキャナ(例えば検流計)を含んでよいが、これらに限定はされない。
描写された実施形態において、ビーム合成装置230は、ビーム211、221が同一の光軸に沿って向けられるように、アシスト及び処理レーザービーム211、221の波長をそれぞれ選択的に反射するためのリフレクタまたはミラー232、234を含む。第1ミラー232は処理レーザービーム221の波長を反射するようにコートされ、第2ミラー234は一側が処理レーザービーム221の波長を反射するようにコートされ、他側はコートされず、アシストレーザービーム211の少なくとも一部が通過できる。従って第2ミラー234はビーム211、221の両方を組み合わせる。例えば緑色アシストレーザービーム211及びIR処理レーザービーム221での実施形態において、第1ミラー232はIRコートされてよく、第2ミラー234は一側がIRコートされ、他側がコートされなくてよい。第2ミラー234のコートされない側は依然としてアシストレーザービーム211の一部をビームダンプ250へと反射し得る。ビーム合成装置230についての他の実施形態もまた本開示の範囲内である。
ミラー252、254、256はレーザービーム211、221の所望の波長を反射するようにコートされ得る。例えば緑色アシストレーザービーム211及びIR処理レーザービーム221の実施形態において、緑色レーザービームを反射するミラー252、254は緑色アシストレーザービーム211を反射可能な532nmまたは緑色コートミラーであり得、ミラー256は緑色アシストレーザービーム211及びIR処理レーザービーム221の両方を反射可能な2重IR−緑色コートミラーであり得る。一実施形態において、マルチビームレーザー処理システム200の透過率はアシストレーザービーム211について40%、処理レーザービーム221について90%であり得る。
描写された実施形態はミラーを用いた自由空間搬送を示しているが、他の光学要素が使用されてレーザーを搬送及び/または組み合わせてもよい。例えば、1または複数のファイバーを用いてレーザービームをレーザー処理ヘッド260に搬送してもよい。この実施形態では被加工物202上、または被加工物202内の同一位置208にレーザーを集光することによってレーザーを組み合わせてよい。
フォーカスレンズ240は例えば88mmの焦点距離を有しIRのためにコートされたレンズなどの1重集束レンズでよい。フォーカスレンズ240は約30〜40μmの範囲内の直径または寸法を有するビームスポットにレーザービームを集光することが可能であり得る。他の実施形態では、ビーム搬送システム及びフォーカスレンズ240はレーザー211、221を、例えば15μm以下にまで小さな、より小さなビームスポットへと集光することが可能であり得る。
描写された実施形態において、レーザー処理ヘッド260は、例えば熱切断処理を用いる際にガスが溶融材料を追い出すのを促進し、レーザー処理を容易にするために、レーザービームとともに被加工物202に圧縮されたガス状媒体を向けるガスアシストノズル262を含む。このガス状媒体は、例えば酸素(O)を含み得る。他の実施形態において、このガス状媒体は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスであり得る。
描写された実施形態ではアシストレーザービーム211及び処理レーザービーム221を発生させる複数のレーザー210、220が示されているが、マルチレーザービーム処理法はアシストレーザービーム211及び処理レーザービーム221の両方を生み出すために同一のレーザー源を用いて実施されてもよい。例えばアシストレーザービームは1セットのパラメータ(例えば、より短い波長及び/またはパルス幅)でレーザー源から発生されてよく、処理レーザービームは同一のレーザー源から異なるパラメータのセット(例えば、より長い波長及び/またはパルス幅)で発生されてよい。レーザー源によって発生された単一のレーザービームがスプリットされ、異なる特徴を有するアシストレーザービーム及び処理レーザービームを生み出すために異なるビーム搬送システムで修正されてもよい。
従って、本明細書に記載されたレーザー処理システム及び方法は、約1060〜1070nmの範囲の波長のQCW SMレーザーを用いて効率的にサファイアを処理することができ、切断エッジ欠陥が減少し、熱ダメージが低減し、速度が上がる。
本明細書で本発明の原理が記述されたが、この記述は例として記述されただけであり、本発明の範囲を限定するものとして記述されたものではないことが当業者によって理解されるべきである。本明細書に示され記述された例示的な実施形態に加えて、他の実施形態が本発明の範囲内に想定される。当業者による修正及び置換は、本発明の範囲内であるとみなされ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
100 レーザー処理システム
102 被加工物
110 QCWファイバーレーザー
111 レーザービーム
114 ポンプ源
130 コリメータ
132 リフレクタ
140 フォーカスレンズ
160 ノズル
162 ガス供給システム
170 並進ステージ
172 コントローラ
200 マルチビームレーザー処理システム
202 被加工物
208 目標位置
210 アシストレーザー
211 アシストレーザービーム
212 アシストレーザービーム搬送システム
220 処理レーザー
221 処理レーザービーム
222 処理レーザービーム搬送システム
230 ビーム合成装置
231 レーザービーム
232 第1ミラー
234 第2ミラー
240 フォーカスレンズ
250 ビームダンプ
252、254、256 ミラー
260 レーザー処理ヘッド

Claims (21)

  1. サファイア基板をレーザー処理するための方法であって、
    約1060nm〜約1070nmの波長でレーザー光の連続パルスを発振するために電源を周期的にスイッチオンして連続波レーザーをパルス発振することによって疑似連続波(「QCW」)モードでレーザーを動作するステップ;
    レーザー光の前記パルスをサファイア基板に集光するステップ;及び
    前記サファイア基板をレーザー光の前記パルスでレーザー処理するステップ、を備え
    前記レーザーは300Hzから3500Hzのパルス周波数及び50マイクロ秒から600マイクロ秒のパルス幅で動作される、方法。
  2. 前記サファイア基板の付近に不活性ガスを供給するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記不活性ガスがアルゴン及びヘリウムからなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記サファイア基板をレーザー処理するステップが、切断、罫書き、及びドリル加工からなる群より選択さる、請求項1に記載の方法。
  5. レーザー処理するステップが、約10〜40インチ/分の速度で切断するステップを含み、前記サファイア基板が約0.1〜約1mmの厚さを有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記レーザーがイッテルビウムファイバーレーザーである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記レーザーが約1%〜約10%のデューティ比で動作される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記サファイア基板にアシストレーザー光を集光するステップを更に含み、前記アシストレーザー光は前記サファイアの特性を変えて吸収センターを形成し、前記レーザーからのレーザー光の前記パルスが前記吸収センターへと結合して前記レーザー処理を容易にする、請求項1に記載の方法。
  9. 前記アシストレーザー光が、約532nmの波長でアシストレーザー光を発振するように構成された緑色ファイバーレーザーによって発生された、請求項に記載の方法。
  10. 前記緑色ファイバーレーザーが1nsのパルス幅で前記アシストレーザー光を発振するように構成された、請求項に記載の方法。
  11. 前記アシストレーザー光が、前記レーザーからのレーザー光の前記パルスと同時に前記サファイア基板に向けられる、請求項に記載の方法。
  12. サファイア基板をレーザー処理するためのレーザー処理システムであって、
    疑似連続波(「QCW」)モードで動作して約1060nm〜約1070nmの波長でレーザー光の連続パルスを発振するように構成されたファイバーレーザーと、
    前記ファイバーレーザーへの電力を周期的にスイッチングして、約1%〜約10%のデューティ比で前記ファイバーレーザーを前記QCWモードでパルス発振するために、前記ファイバーレーザーに結合されたコントローラと、
    前記サファイア基板を処理するために前記サファイア基板上に前記レーザー光を集光するように構成されたフォーカスレンズと、
    前記集光されたレーザー光を前記サファイア基板に向けるように構成され、不活性ガスを前記レーザー光とともに前記サファイア基板に供給するためのノズルを含むレーザーヘッドと、
    前記不活性ガスを前記レーザーヘッドに供給するように構成されたガス供給システムと、を備え
    前記ファイバーレーザーは300Hzから3500Hzのパルス周波数及び50マイクロ秒から600マイクロ秒のパルス幅で動作される、レーザー処理システム。
  13. 前記ファイバーレーザーがシングルモード(SM)ファイバーレーザーを含む、請求項12に記載のレーザー処理システム。
  14. 前記ファイバーレーザーがイッテルビウムファイバーレーザーを含む、請求項12に記載のレーザー処理システム。
  15. 前記コントローラが、前記SMファイバーレーザーへの電力を周期的にスイッチングして、それぞれが約50マイクロ秒から約600マイクロ秒のパルス幅を有するパルスを発振するように構成された、請求項13に記載のレーザー処理システム。
  16. 前記不活性ガスがアルゴン及びヘリウムからなる群より選択された、請求項12に記載のレーザー処理システム。
  17. サファイア基板を処理するためのマルチビームレーザー処理システムであって、
    前記サファイア基板が十分にアシストレーザービームを吸収して前記サファイア基板の特性を変えるような波長及びパルス幅を有するアシストレーザービームを発生させるためのアシストレーザーと、
    約1060nm〜約1070nmの波長を有する処理レーザービームを発生させるための疑似連続波(QCW)ファイバーレーザーであって、前記アシストレーザービームの波長が前記処理レーザービームの波長よりも短いQCWファイバーレーザーと、
    前記アシストレーザービームが目標位置で前記サファイア基板の特性を変えて吸収センターを形成するように、そして前記処理レーザービームが前記目標位置で前記サファイア基板内に形成された前記吸収センターへと結合して前記目標位置で前記サファイア基板の処理を完結させるように、前記アシストレーザービーム及び前記処理レーザービームを被加工物上の前記目標位置に向けるためのビーム合成装置と、を備え
    前記QCWファイバーレーザーは300Hzから3500Hzのパルス周波数及び50マイクロ秒から600マイクロ秒のパルス幅で動作される、マルチビームレーザー処理システム。
  18. 前記アシストレーザービーム及び前記処理レーザービームを前記目標位置に集光するためのフォーカスレンズを更に含む、請求項17に記載のマルチビームレーザー処理システム。
  19. 前記アシストレーザーが、約532nmの波長で緑色アシストレーザービームを発生させるための緑色ファイバーレーザーである、請求項17に記載のマルチビームレーザー処理システム。
  20. 前記QCWファイバーレーザーがQCWシングルモードイッテルビウムファイバーレーザーである、請求項17に記載のマルチビームレーザー処理システム。
  21. 前記アシストレーザービーム及び前記処理レーザービームが同一の焦平面を有するように前記アシストレーザービームの拡散を制御するためのアシストレーザービーム搬送システムを更に備える、請求項17に記載のマルチビームレーザー処理システム。
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