JP6385853B2 - 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 - Google Patents
感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6385853B2 JP6385853B2 JP2015031680A JP2015031680A JP6385853B2 JP 6385853 B2 JP6385853 B2 JP 6385853B2 JP 2015031680 A JP2015031680 A JP 2015031680A JP 2015031680 A JP2015031680 A JP 2015031680A JP 6385853 B2 JP6385853 B2 JP 6385853B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- photosensitive composition
- cured film
- group
- display device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
- G03F7/027—Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
従来のタッチパネル配線用保護膜としては、特許文献1及び2に記載されたものが知られている。
リワーク性とは、保護膜上に、糊や粘着剤等を用いて偏光板を貼り合わせる時に、位置合わせ不良などの理由により、偏光板をはがし、保護膜表面をきれいにして、再度偏光板を貼りなおすことが可能であるかどうかの特性である。
偏光板をはがす際に、保護膜が電極基板からはがれないよう、高い密着性が求められる。また、保護膜表面を綺麗にする際に、糊や粘着剤等を除去するため、物理的及び/又は化学的洗浄を行うため、高い硬度及び薬品耐性が求められる。
これら、密着性、硬度及び薬品耐性を含む総合的な特性が、リワーク性である。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、上記感光性組成物を用いた硬化膜の製造方法及び硬化膜、並びに、上記硬化膜を用いたタッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置及び有機EL表示装置を提供することである。
<1>成分Aとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基と1以上のカルボキシ基とを有し、分子量が10,000以下である重合性単量体、成分Bとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつカルボキシ基を有せず、分子量が10,000以下である重合性単量体、成分Cとして、光重合開始剤、成分Dとして、リン酸エステル構造とエチレン性不飽和基とを有する化合物、及び、成分Kとして、重合禁止剤、を含み、組成物中の全固形分に対する成分Kの含有量が、0.07〜0.25質量%であり、組成物中の全有機固形分に対する成分Dの含有量が、0.5〜2質量%であり、成分A及び成分Bの総含有量に対する成分Aの含有量が、15〜40質量%であることを特徴とする感光性組成物、
<2>組成物中の全有機固形分に対する成分A及び成分Bの総含有量が、70〜95質量%である、<1>に記載の感光性組成物、
<3>無機粒子を更に含む、<1>又は<2>に記載の感光性組成物、
<4>少なくとも工程1〜工程3をこの順に含む硬化膜の製造方法、
工程1:<1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
工程2:塗布された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
工程3:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程
<5><1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性組成物を硬化してなる硬化膜、
<6>層間絶縁膜又は保護膜である、<5>に記載の硬化膜、
<7>タッチパネル配線用保護膜である、<5>又は<6>に記載の硬化膜、
<8>オンセル構造タッチパネルにおける配線用保護膜である、<5>〜<7>のいずれか1つに記載の硬化膜、
<9><5>〜<8>のいずれか1つに記載の硬化膜を有するタッチパネル、
<10><5>〜<8>のいずれか1つに記載の硬化膜を有するタッチパネル表示装置、
<11><5>又は<6>に記載の硬化膜を有する液晶表示装置、
<12><5>又は<6>に記載の硬化膜を有する有機EL表示装置。
また、本発明によれば、上記感光性組成物を用いた硬化膜の製造方法及び硬化膜、並びに、上記硬化膜を用いたタッチパネル、有機EL表示装置、液晶表示装置及びタッチパネル表示装置を提供することができる。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレート及びメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリル及びメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイル及びメタクリロイルを表す。
また、本発明において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本発明において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本発明の感光性組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、成分Aとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基と1以上のカルボキシ基とを有する重合性単量体、成分Bとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつカルボキシ基を有しない重合性単量体、成分Cとして、光重合開始剤、成分Dとして、リン酸エステル構造とエチレン性不飽和基とを有する化合物、及び、成分Kとして、重合禁止剤、を含み、組成物中の全固形分に対する成分Kの含有量が、0.01〜0.5質量%であり、組成物中の全有機固形分に対する成分Dの含有量が、0.01〜5質量%であることを特徴とする。
本発明の感光性組成物は、更に、無機粒子やアルコキシシラン化合物等の他の成分を含んでいてもよい。
本発明の感光性組成物は、アルカリ現像液でのフォトリソグラフィーによるパターニングが可能であることが好ましい。なお、本発明の感光性組成物をアルカリ現像液でのフォトリソグラフィーによるパターニングを行った場合、出来上がるパターンは、感光部がパターンとして残るネガ型のパターンである。
なお、本発明において、感光性組成物における「固形分」とは、溶剤等の揮発性成分を除いた成分を意味する。また、「有機固形分」とは、感光性組成物から溶剤等の揮発性成分及び無機粒子等の無機成分を除いた成分を意味する。
具体的には、以下の成分を含む組成物が、具体的な実施態様として例示される。
本発明の作用機構は明確ではないが、以下のように推測される。成分Dを含有することにより、現像時の裾引き特性に優れると推定され、また、成分A〜成分D及び成分Kを含有し、成分Kの含有量が全固形分に対して特定の範囲であり、かつ成分Dの含有量が全有機固形分に対して特定の範囲であることにより、密着性、硬度及び薬品耐性を含む総合的な特性であるリワーク性に優れるものと推定される。
以下、本発明の感光性組成物が含有する、各成分について説明する。
本発明の感光性組成物は、成分Aとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基と1以上のカルボキシ基とを有する重合性単量体を含有する。
成分Aは、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基と、1以上のカルボキシ基とを有する化合物である。
成分Aは、低分子の化合物でもよく、オリゴマーであってもよいが、ポリマーではない。すなわち、成分Aは、硬化膜の硬度の観点から、分子量(分子量分布を有する場合には、重量平均分子量)が10,000以下であり、5,000以下であることが好ましく、3,000以下であることが更に好ましい。
(メタ)アクリロイル基の数が上記範囲内であると、硬度及び反応性に優れる。
メタクリロイル基に比べ、アクリロイル基は硬化性(反応性)に優れる点で好ましい。また、(メタ)アクリロイルオキシ基であると、反応性に優れ、合成が容易である点で好ましい。
成分Aが1分子内に有するカルボキシ基の数が上記範囲内であると、現像性及び基材密着性に優れるので好ましい。
なお、成分Aの有するカルボキシ基は、塩を形成していてもよい。塩を形成するカチオンとしては、有機カチオン性化合物、遷移金属配位錯体カチオン、又は、金属カチオンが好ましい。有機カチオン性化合物としては、4級アンモニウムカチオン、4級ピリジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、スルホニウムカチオン等が挙げられる。遷移金属カチオンとしては、特許第279143号公報に記載の化合物が例示される。金属カチオンとしては、Na+、K+、Li+、Ag+、Fe2+、Fe3+、Cu+、Cu2+、Zn2+、Al3+、Ca2+等が例示される。
ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレートとしては、4つ以上のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシ化合物と、(メタ)アクリル酸とのエステルが例示される。
4つ以上のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシ化合物は、脂肪族ポリヒドロキシ化合物であることが好ましく、具体的には、ジグリセロール、ジトリメチロールエタン、ジトリメチロールプロパン、ジトリメチロールブタン、ジトリメチロールヘキサン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等が例示される。これらの中でも、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが好ましい。
また、ポリヒドロキシ化合物として、上記の例示したポリヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物を使用してもよく、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が例示される。
反応に際しては、エステル化反応で生成する水との溶解度が低い有機溶媒を使用し、水を共沸させながら脱水を促進することが好ましい。好ましい有機溶媒としては、例えばトルエン、ベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素、並びに、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン等が挙げられる。また、有機溶媒は、反応後に減圧で留去することができる。
また、得られる(メタ)アクリル酸エステルの重合を防止する目的で、反応液に重合禁止剤を添加することができる。このような重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール及びフェノチアジン等が挙げられる。
酸無水物としては、無水コハク酸、無水1−ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水テトラブロモフタル酸及び無水トリメリット酸等の同一分子内に1個の酸無水物基を有する化合物、並びに無水ピロメリット酸、無水フタル酸ニ量体、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物及び無水トリメリット酸・エチレングリコールエステル(市販品としては、例えば、新日本理化(株)製、商品名リカシッドTMEG−100が挙げられる。)等の同一分子内に2個の酸無水物基を有する化合物が挙げられる。
これらの中でも、同一分子内に1個の酸無水物基を有する化合物が好ましい。
例えば、ヒドロキシ多官能(メタ)アクリレートとカルボン酸無水物とを、触媒の存在下、60℃〜110℃で1〜20時間反応させる方法等が挙げられる。この場合の触媒としては、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド及び酸化亜鉛等が挙げられる。
式A−2中、X2は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表し、5つあるX2のうち、少なくとも3つはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、W2は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、又は、フェニレン基を表す。
式A−1中、W1は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、又は、フェニレン基を表し、炭素数1〜6のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。上記アルキレン基は、炭素数2〜6であることが好ましく、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチル基、ヘキシレン基、シクロへキシレン基が例示される。
式A−1中、W1は炭素数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることが更に好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
また、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基以外のX2は、水素原子、ヒドロキシ基、又は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれのアルキル基であってもよい。これらの中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基以外のX2は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、水素原子であることが更に好ましい。
式A−2中、W2は、式1中のW1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
成分Aの含有量は、感光性組成物の全有機固形分に対して、3〜60質量%であることが好ましく、3〜50質量%であることがより好ましく、5〜40質量%であることが更に好ましく、10〜35質量%であることが最も好ましい。
なお、本発明において、感光性組成物における「固形分」とは、有機溶剤等の揮発性成分を除いた成分を意味する。また、「有機固形分」とは、感光性組成物から有機溶剤等の揮発性成分と、無機粒子等の無機成分を除いた成分を意味する。
また、本発明の感光性組成物において、成分A及び後述の成分Bの総含有量に対する成分Aの含有量は、10〜75質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、15〜40質量%であることが更に好ましい。上記範囲であると、現像時の裾引き特性により優れ、また、現像時の膜減りをより抑制することができる。
本発明の感光性組成物は、成分Bとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつカルボキシ基を有しない重合性単量体を含有する。
成分Bは、分子内(1分子内)に3以上の(メタ)アクリロイル基を有する、成分Aとは異なる重合性単量体である。成分Bは、分子内にカルボキシ基を有しないが、他の酸基も有しないことが好ましく、他の酸基としては、スルホン酸基、リン酸基等が例示される。
成分Bは、低分子の化合物でもよく、オリゴマーであってもよいが、ポリマーではない。すなわち、成分Bは、硬化膜の硬度の観点から、分子量(分子量分布を有する場合には、重量平均分子量)が10,000以下であり、5,000以下であることが好ましく、3,000以下であることが更に好ましい。
成分Bが有する(メタ)アクリロイル基の数は、3以上であり、3〜15であることが好ましく、3〜10であることがより好ましく、3〜6であることが最も好ましい。上記範囲であると、リワーク性とすそ引き抑制性とに優れる。
成分Bとしては、ポリヒドロキシ化合物の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく例示され、具体的には、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートエチレンオキサイド(EO)変性体、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートEO変性体などが挙げられる。
なお、成分Bに該当する化合物であっても、後述するアルコキシシラン化合物に該当するものは、アルコキシシラン化合物とする。
本発明において、成分Bとして、ウレタン(メタ)アクリレートを使用してもよい。
本発明で用いることができる、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン付加重合性化合物が例示され、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類が例示され、これらの記載は本願明細書に組み込まれる。
このような構成とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
また、上記(メタ)アクリロキシ基の数の上限は特に制限はないが、50以下であることが好ましく、30以下であることがより好ましく、20以下であることが更に好ましい。
本発明の感光性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアヌル環構造を有することが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、1以上のウレタン結合を有するコア部分と、コア部分に結合し、かつ1以上の(メタ)アクリロキシ基を有する末端部分からなる化合物であることが好ましく、上記コア部分に、2個以上の上記末端部分が結合した化合物であることがより好ましく、上記コア部分に、2〜5個の上記末端部分が結合した化合物であることが更に好ましく、上記コア部分に、2又は3個の上記末端部分が結合した化合物であることが特に好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートにおける上記末端部分は、下記式Ae−1又は式Ae−2で表される基であることが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートにおける上記コア部分は、下記式Ac−1又は式Ac−2で表される基であることが好ましい。
L1〜L4はそれぞれ独立に、炭素数2〜20のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜10のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数4〜8のアルキレン基であることが更に好ましい。また、上記アルキレン基は、分岐や環構造を有していてもよいが、直鎖アルキレン基であることが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、式Ac−1又は式Ac−2で表される基と、式Ae−1及び式Ae−2で表される基よりなる群から選ばれた2又は3個の基とが結合した化合物であることが特に好ましい。
成分Bの含有量は、感光性組成物の全有機固形分に対して、10〜90質量%であることが好ましく、30〜85質量%であることがより好ましく、45〜75質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の感光性組成物における成分Aの含有量よりも成分Bの含有量が質量換算で多いことが好ましい。上記範囲であると、現像時の膜減りをより抑制することができる。
本発明の感光性組成物は、成分Cとして、光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤は、ラジカル重合開始剤を含むことが好ましい。
本発明に用いることができる光重合開始剤は、光により重合を開始、促進可能な化合物である。中でも、光ラジカル重合開始剤がより好ましい。
「光」とは、その照射により成分Cより開始種を発生させることができるエネルギーを付与することができる活性エネルギー線であれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、電子線などを包含するものである。これらの中でも、紫外線を少なくとも含む光が好ましい。
本発明の感光性組成物における光重合開始剤の含有量は、組成物中の全固形分100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましく、1〜10質量部であることが更に好ましく、1.5〜5質量部であることが特に好ましい。
本発明の感光性組成物は、成分Dとして、リン酸エステル構造とエチレン性不飽和基とを有する化合物、を含み、組成物中の全有機固形分に対する成分Dの含有量が、0.01〜5質量%である。
成分Dにおけるリン酸エステル構造は、リン酸モノエステル構造であっても、リン酸ジエステル構造であっても、リン酸トリエステル構造であってもよいが、リン酸モノエステル構造又はリン酸ジエステル構造であることが好ましい。すなわち、成分Dは、P−OH構造を有する化合物を含むことが好ましい。
成分Dにおけるエチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、スチリル基、ビニルエーテル基、ビニルエステル基等が挙げられるが、(メタ)アクリロイル基であることが好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基であることがより好ましい。上記態様であると、硬化性及び反応性に優れ、またリワーク性により優れる。
成分Dにおけるエチレン性不飽和基の数は、特に制限はないが、1〜6であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1又は2であることが特に好ましい。
成分Dの分子量は、1,000未満であることが好ましい。
成分Dとしては、式D−1で表される化合物であることが好ましい。
LDはそれぞれ独立に、アルキレン基、又は、2以上のアルキレン基と1以上のエーテル結合及びエステル結合よりなる群から選ばれた結合とを組み合わせた基であることが好ましく、アルキレン基であることがより好ましく、エチレン基であることが更に好ましい。
LDの炭素数は、2〜40であることが好ましく、2〜20であることがより好ましく、2〜8であることが更に好ましく、2であることが特に好ましい。
nは、1〜2であることが好ましい。なお、nが整数でない場合は、nが平均値としてその値をとるような2種以上の混合物であることを表す。
本発明の感光性組成物において、感光性組成物中の全有機固形分に対する成分Dの含有量は、0.01〜5質量%であり、0.05〜4.5質量%であることが好ましく、0.1〜4質量%であることがより好ましく、0.3〜3質量%であることが更に好ましく、0.5〜2質量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、現像時の裾引き特性により優れ、また、現像時の膜減りがより少ない硬化膜を得ることができる。
本発明の感光性組成物は、成分Kとして、重合禁止剤を含有し、組成物中の全固形分に対する成分Kの含有量が、0.01〜0.5質量%である。重合禁止剤を上記の範囲で含有すると、現像時の裾引き特性に優れ、また、現像時の膜減りが少ない硬化膜を得ることができる。
重合禁止剤とは、露光や熱により重合開始剤から発生した重合開始ラジカル成分に対して水素供与(又は、水素授与)、エネルギー供与(又は、エネルギー授与)、電子供与(又は、電子授与)などを実施し、重合開始ラジカルを失活させ、重合開始を禁止する役割を果たす物質である。例えば、特開2007−334322号公報の段落0154〜0173に記載の化合物などを用いることができる。
フェノチアジン及びその誘導体としては、フェノチアジン、ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、ビス(α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、フルフェナジン、チオリダジンが例示され、フェノチアジンが好ましい。
フェノキサジン及びその誘導体としては、フェノキサジン、3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン−5−イウム・ペルクロラート、5−アミノ−9−(ジメチルアミノ)−10−メチルベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・クロリド、7−(ペンチルオキシ)−3H−フェノキサジン−3−オン、5,9−ジアミノベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・アセタート、7−エトキシ−3H−フェノキサジン−3−オンが例示され、フェノキサジンが好ましい。
ヒンダードアミン及びその誘導体としては、CHIMASSORB 2020 FDL、TINUVIN 144、765、770(以上、BASF社製)が例示され、TINUVIN 144が好ましい。
本発明の感光性組成物は、成分Eとして、無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子を含有することにより、硬化膜の硬度がより優れたものとなる。
本発明で用いる無機粒子の平均粒径は、1〜200nmが好ましく、5〜100nmがより好ましく、5〜50nmが更に好ましい。平均粒径は、電子顕微鏡により任意の粒子200個の粒子径を測定し、その算術平均をいう。また、粒子の形状が球形でない場合には、最も長い辺を径とする。
また、硬化膜の硬度の観点から、無機粒子の空隙率は、10%未満が好ましく、3%未満がより好ましく、空隙がないことが最も好ましい。粒子の空隙率は電子顕微鏡による断面画像の空隙部分と粒子全体との面積比の、200個の算術平均である。
無機粒子としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Gd、Tb、Dy、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、Nb、Mo、W、Zn、B、Al、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Te等の原子を含む金属酸化物粒子が好ましく、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン複合酸化物、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、インジウム/スズ酸化物、アンチモン/スズ酸化物がより好ましく、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン複合酸化物、酸化ジルコニウムが更に好ましく、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウムが、粒子の安定性、入手容易性、硬化膜の硬度、透明性、屈折率調整等の観点から特に好ましい。
シリカ粒子としては、二酸化ケイ素を含む無機酸化物の粒子であれば特に問題はなく、二酸化ケイ素又はその水和物を主成分(好ましくは80質量%以上)として含む粒子が好ましい。上記粒子は、少量成分(例えば、5質量%未満)としてアルミン酸塩を含んでいてもよい。少量成分として含まれることがあるアルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムなどが挙げられる。また、シリカ粒子は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の無機塩類やテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機塩類が含まれていてもよい。このような化合物の例として、コロイダルシリカが例示される。
コロイダルシリカの分散媒としては特に制限はなく、水、有機溶剤、及びこれらの混合物のいずれであってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
本発明において、粒子は、適当な分散剤及び溶剤中でボールミル、ロッドミル等の混合装置を用いて混合・分散することにより調製された分散液として使用に供することもできる。なお、本発明の感光性組成物において、コロイダルシリカがコロイド状態で存在していることを必須とするものではない。
無機粒子を配合する場合、無機粒子の含有量は、硬度の観点から、感光性組成物の全固形分に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましい。また、80質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましく、30質量%以下が特に好ましい。
無機粒子は、1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の感光性組成物は、成分Fとして、ブロックイソシアネート化合物を含有することが好ましい。成分Fを含有することにより、リワーク性により優れる。その作用機構は明確ではないが、光硬化後の加熱処理により成分Fのブロックイソシアネート基は脱保護されると考えられる。硬化膜中で、成分Fに由来するイソシアネート基の働きにより、基板との密着性が向上したり、イソシアネート基が水分、塩類と相互作用することによって、リワーク性に優れるものと推定される。
ブロックイソシアネート化合物としては、ブロックイソシアネート基を有する化合物であれば特に制限はないが、硬化性の観点から、1分子内に2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物であることが好ましい。ブロックイソシアネート基の数の上限は、特に定めるものではないが、6以下が好ましい。
イソシアネート化合物の多量体としては、2量体以上の多量体であれば特に制限はなく、ビウレット体、イソシアヌレート体、アダクト体等を例示することができ、ビウレット体が好ましい。
上記ブロックイソシアネート化合物のブロック構造を形成するブロック剤としては、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物、メルカプタン化合物、イミダゾール系化合物、イミド系化合物等を挙げることができる。これらの中でも、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、又は、ピラゾール化合物が好ましく、オキシム化合物、及び、ラクタム化合物がより好ましく、オキシム化合物が更に好ましく、メチルエチルケトンオキシムが特に好ましい。
上記ラクタム化合物としては、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等が例示できる。
上記フェノール化合物としては、フェノール、ナフトール、クレゾール、キシレノール、ハロゲン置換フェノール等が例示できる。
上記アルコール化合物としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル等が例示できる。
上記アミン化合物としては、第1級アミン及び第2級アミンが挙げられ、芳香族アミン、脂肪族アミン、脂環族アミンいずれでもよく、アニリン、ジフェニルアミン、エチレンイミン、ポリエチレンイミン等が例示できる。
上記活性メチレン化合物としては、マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル等が例示できる。
上記ピラゾール化合物としては、ピラゾール、メチルピラゾール、ジメチルピラゾール等が例示できる、
上記メルカプタン化合物としては、アルキルメルカプタン、アリールメルカプタン等が例示できる。
本発明の感光性組成物におけるブロックイソシアネート化合物の含有量は、感光性組成物の全固形分に対し、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の感光性組成物におけるブロックイソシアネート化合物の含有量は、感光性組成物の全有機固形分に対し、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。
成分Fの含有量が上記範囲内であると、信頼性に優れた硬化膜が得られるので、好ましい。
本発明の感光性組成物は、上述した成分に加え、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、公知の成分を用いることができ、以下に示す各成分を好ましく例示できる。
本発明の感光性組成物は、溶剤を含有してもよい。本発明の感光性組成物は、必須成分である成分A〜成分D、並びに、前述及び後述の任意成分を、溶剤に溶解及び/又は分散した組成物として調製されることが好ましい。
溶剤としては、有機溶剤が好ましい。本発明の感光性組成物に使用される有機溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ブチレングリコールジアセテート類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、アルコール類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。これらの有機溶剤の具体例としては、特開2009−098616号公報の段落0062を参照できる。
本発明に用いることができる溶剤は、1種単独、又は、2種以上を併用することができる。沸点の異なる溶剤を併用することも好ましい。
本発明の感光性組成物における溶剤の含有量は、塗布に適した粘度に調整するという観点から、組成物の全固形分100質量部あたり、100〜3,000質量部であることが好ましく、200〜2,000質量部であることがより好ましく、250〜1,000質量部であることが更に好ましい。
感光性組成物の固形分濃度としては、3〜50質量%が好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。
本発明の感光性組成物は、解像性及び皮膜特性向上などの観点から、バインダーポリマーを含むことが好ましい。
上記バインダーポリマーは、アルカリ現像性ポリマーであることが好ましい。
アルカリ現像性ポリマーとは、アルカリ現像可能なポリマーのことであり、アルカリ水溶液に接した場合に、溶解性及び/又は膨潤性を示すポリマーである。
アルカリ現像性ポリマーが有するアルカリ現像性基としては、特に制限はないが、カルボキシル基又はヒドロキシ基が好ましく挙げられ、カルボキシル基がより好ましく挙げられる。
また、上記バインダーポリマーとしては、線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような線状有機ポリマーとしては、公知のものを任意に使用でき、アクリル樹脂であることが好ましい。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−92723号公報公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているもの、すなわち、カルボキシル基を有するモノマーを単独あるいは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独あるいは共重合させ酸無水物ユニットを加水分解若しくはハーフエステル化若しくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシルスチレン等が挙げられる。
酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体が挙げられる。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
上記架橋性基は、加熱処理で硬化反応を起こす基であれば特に限定はされない。
架橋性基としては、エポキシ基、オキセタニル基、−NH−CH2−O−R(Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)で表される基又はエチレン性不飽和基が好ましく、エポキシ基又はオキセタニル基がより好ましい。
エポキシ基を有する構成単位を形成するために用いられるモノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、α−エチルアクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、特許第4168443号公報の段落0031〜0035に記載の脂環式エポキシ骨格を含有する化合物などが挙げられる。
オキセタニル基を有する構成単位を形成するために用いられるモノマーの具体例としては、例えば、特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
本発明の感光性組成物中におけるバインダーポリマーの含有量は、特に制限はないが、感光性組成物の全固形分に対して、1〜70質量%であることが好ましく、5〜60質量%であることがより好ましく、10〜55質量%であることが更に好ましく、20〜50質量%であることが特に好ましい。
本発明の感光性組成物は、アルコキシシラン化合物を含有することが好ましい。アルコキシシラン化合物を用いると、本発明の感光性組成物により形成された膜と基板との密着性を向上できる。
アルコキシシラン化合物としては、アルコキシ基がケイ素原子に直接結合した基を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に制限はないが、ジアルコキシシリル基及び/又はトリアルコキシシリル基を有する化合物であることが好ましく、トリアルコキシシリル基を有する化合物であることがより好ましい。
本発明に用いることができるアルコキシシラン化合物は、基材、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、モリブデン、チタン、アルミニウム等の金属と硬化膜との密着性を向上させる化合物であることが好ましい。具体的には、公知のシランカップリング剤等も有効である。エチレン性不飽和結合を有するシランカップリング剤が好ましい。
市販品としては、信越化学工業(株)製、KBM−403やKBM−5103が例示される。
本発明の感光性組成物は、界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、又は、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤がより好ましい。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、例えば、市販品である、メガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781、同F781−F、同R30、同R08、同F−472SF、同BL20、同R−61、同R−90(DIC(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、Novec FC−4430(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG7105,7000,950,7600、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(三菱マテリアル電子化成(株)製)、フタージェント250(ネオス(株)製)が挙げられる。また、上記以外にも、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA社製)等の各シリーズを挙げることができる。
本発明の感光性組成物における界面活性剤の含有量は、配合する場合、組成物の全固形分に対して、0.001〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
界面活性剤は、1種類のみ含んでもよいし、2種類以上含んでもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の感光性組成物は、上記の成分の他に、酸化防止剤を含有してもよい。
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、又は、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、アミド類、ヒドラジド類、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。これらの中では、硬化膜の着色、膜厚減少の観点から特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が好ましく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が最も好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
好ましい市販品として、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−80(以上、(株)ADEKA製)、イルガノックス1098(以上、BASF社製)を挙げることができる。
酸化防止剤の含有量は、特に制限はないが、感光性組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜4質量%であることが更に好ましい。
本発明の感光性組成物には、必要に応じて、上述した以外にも、増感剤、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物、可塑剤、熱酸発生剤、及び、酸増殖剤等のその他の成分を添加することができる。これらの成分については、例えば、特開2014−235216号公報の段落0102〜0104、特開2014−235216号公報の段落0106〜0108、特開2009−98616号公報、特開2009−244801号公報に記載のもの、その他公知のものを用いることができる。また、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の硬化性組成物に添加してもよい。
本発明の硬化物は、本発明の感光性組成物を硬化させた硬化物である。上記硬化物としては、硬化膜であることが好ましい。また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の硬化膜の製造方法は、本発明の感光性組成物を硬化させ硬化膜を製造する方法であれば、特に制限はないが、以下の工程1〜工程3をこの順で含むことが好ましい。
工程1:本発明の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
工程2:塗布された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
工程3:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程
また、本発明の硬化膜の製造方法は、以下の工程3に続き、以下の工程4を含むことがより好ましい。
工程4:現像された感光性組成物を熱処理する熱処理工程
更に、本発明の硬化膜の製造方法は、以下の工程3に続き、工程4の前に、以下の工程3’を含むことが更に好ましい。
工程3’:現像された感光性組成物に更に活性光線を照射する工程
上記の基板としては、無機基板、樹脂、樹脂複合材料などが挙げられる。
無機基板としては、例えばガラス、石英、シリコン、シリコンナイトライド、及び、それらのような基板上にモリブデン、チタン、アルミ、銅などを蒸着した複合基板が挙げられる。
樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズアゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、液晶ポリマー、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂、シアネート樹脂、架橋フマル酸ジエステル、環状ポリオレフィン、芳香族ポリエーテル樹脂、マレイミド−オレフィン共重合体、セルロース、エピスルフィド樹脂等の合成樹脂からなる基板が挙げられる。
これらの基板は、上記の形態のまま用いられる場合は少なく、通常、最終製品の形態によって、例えばTFT素子のような多層積層構造が形成されている。
また、オンセル構造のタッチパネルなどのような場合には、パネルとして一旦完成しているLCDセルやOLEDセルの上に、本発明の感光性組成物を適用することもできる。
上記溶剤除去工程では、塗布された上記の膜から、減圧(バキューム)及び/又は加熱等により、溶剤を除去して基板上に乾燥塗膜を形成させることが好ましい。溶剤除去工程の加熱条件は、好ましくは70〜130℃で30〜300秒間程度である。また、上記溶剤除去工程においては、感光性組成物中の溶剤を完全に除去する必要はなく、少なくとも一部が除去されていればよい。
露光光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。
露光装置としては、ミラープロジェクションアライナー、ステッパー、スキャナー、プロキシミティ、コンタクト、マイクロレンズアレイ、レンズスキャナ、レーザー露光、など各種方式の露光機を用いることができる。
また、上記露光工程における露光量としても、特に制限はないが、1〜3,000mJ/cm2であることが好ましく、1〜500mJ/cm2であることがより好ましい。
上記露光工程における露光は、酸素遮断された状態で行うことが、硬化促進の観点から好ましい。酸素を遮断する手段としては、窒素雰囲気下で露光したり、酸素遮断膜を設けることが例示される。
また、上記露光工程における露光は、溶剤が除去された硬化性組成物の少なくとも一部に行われればよく、例えば、全面露光であっても、パターン露光であってもよい。本発明において、露光工程はパターン露光であることが好ましく、フォトマスクを介して露光する工程であることがより好ましい。
また、上記露光工程後に、露光後加熱処理:Post Exposure Bake(以下、「PEB」ともいう。)を行うことができる。PEBを行う場合の温度は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、40℃以上120℃以下がより好ましく、50℃以上110℃以下が特に好ましい。
加熱の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
また、加熱時間としては、ホットプレートの場合は1分〜30分程度が好ましく、それ以外の場合は20分〜120分程度が好ましい。この範囲で基板、装置へのダメージなく加熱することができる。
現像工程で使用する現像液は、塩基性化合物の水溶液であることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類:コリン等の(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩類;エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の脂環式アミン類を使用することができる。
これらのうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン(2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)が好ましい。
また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
好ましい現像液として、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.4〜2.5質量%水溶液を挙げることができる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜500秒間であり、また、現像の手法は液盛り法(パドル法)、シャワー法、ディップ法等のいずれでもよい。
現像工程の後に、リンス工程を行うこともできる。リンス工程では、現像後の基板を純水などで洗うことで、付着している現像液除去、現像残渣除去を行う。リンス方法は公知の方法を用いることができる。例えばシャワーリンスやディップリンスなどを挙げることができる。
パターン露光及び現像については、公知の方法や公知の現像液を用いることができる。例えば、特開2011−186398号公報、特開2013−83937号公報に記載のパターン露光方法及び現像方法を好適に用いることができる。
この場合、水銀灯やLEDランプなどで50〜3,000mJ/cm2程度のエネルギー露光することが好ましい。また、ポスト露光は、全面露光することが好ましい。
ポスト露光することにより、膜の硬化反応を更に促進することができ、膜硬度が向上する。
熱処理の温度としては、180℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、130℃以下が更に好ましい。下限値としては、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。加熱の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
また、加熱時間としては、ホットプレートの場合は1分〜30分程度が好ましく、それ以外の場合は20分〜120分程度が好ましい。この範囲で基板、装置へのダメージなく硬化することができる。
また、上記本発明の硬化膜の製造方法における光及び/又は熱による硬化は、連続して行ってもよいし、逐次行ってもよい。
また、熱処理を行う際は窒素雰囲気下で行うことにより、透明性をより向上させることもできる。
加熱後の形状調整の観点から、熱処理工程(ポストベーク)の前に、比較的低温でベークを行った後に熱処理工程を行うこともできる(ミドルベーク工程の追加)。例えば初めに90℃30分加熱し(ミドルベーク)、後に120℃30分加熱する(ポストベーク)方法等が例示できる。また、ミドルベーク、ポストベークを3段階以上の多段階に分けて加熱することもできる。このようなミドルベーク、ポストベークの工夫により、パターンのテーパー角を調整することができる。これらの加熱は、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなど、公知の加熱方法を使用することができる。
本発明の硬化膜は、オーバーコート膜(保護膜)や層間絶縁膜として好適に用いることができる。また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の感光性組成物により、低温で硬化しても充分な硬度のある硬化膜が得られる。例えば、鉛筆硬度が2H以上である硬化膜が得られる。本発明の感光性組成物を硬化して形成される保護膜は、硬化膜物性に優れるため、タッチパネル、タッチパネル表示装置、有機EL表示装置、液晶表示装置等の用途に有用である。中でも、本発明の硬化膜はタッチパネル配線用保護膜であることが好ましく、オンセル構造タッチパネルにおける配線用保護膜であることが特に好ましい。
本発明の有機EL表示装置は、本発明の硬化膜を有することを特徴とする。
本発明の有機EL表示装置としては、上記本発明の感光性組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置や液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の有機EL表示装置が有するTFT(Thin−Film Transistor)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコンーTFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
図1は、有機EL表示装置の一例の構成概念図である。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi3N4から成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)が絶縁膜3上に形成されている。配線2は、TFT1間、又は、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
更に、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上に平坦化膜4が形成されている。
平坦化膜4上には、ボトムエミッション型の有機EL素子が形成されている。すなわち、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5が、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成されている。また、第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8が形成されており、この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
更に、図1には図示していないが、所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設け、次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂とを用いて貼り合わせることで封止し、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続されてなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
本発明の液晶表示装置は、本発明の硬化膜を有することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置としては、上記本発明の感光性組成物を用いて形成される保護膜、平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の液晶表示装置を挙げることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶駆動方式としてはTN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In−Plane−Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式、OCB(Optically Compensated Bend)方式などが挙げられる。
パネル構成においては、COA(Color Filter on Array)方式の液晶表示装置でも本発明の硬化膜を用いることができ、例えば、特開2005−284291号公報の有機絶縁膜(115)や、特開2005−346054号公報の有機絶縁膜(212)として用いることができる。また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶配向膜の具体的な配向方式としてはラビング配向法、光配向法などが挙げられる。また、特開2003−149647号公報や特開2011−257734号公報に記載のPSA(Polymer Sustained Alignment)技術によってポリマー配向支持されていてもよい。
また、本発明の感光性組成物及び本発明の硬化膜は、上記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルタ上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
バックライトの光源としては、特に限定されず公知の光源を用いることができる。例えば、白色LED、青色・赤色・緑色などの多色LED、蛍光灯(冷陰極管)、有機ELなどを挙げることができる。
また、液晶表示装置は、3D(立体視)型のものとしたり、タッチパネル型のものとしたりすることも可能である。更にフレキシブル型にすることも可能であり、特開2011−145686号公報に記載の第2層間絶縁膜(48)や、特開2009−258758号公報に記載の層間絶縁膜(520)として用いることができる。
本発明のタッチパネルは、絶縁層及び/又は保護層の、全部又は一部が本発明の硬化性組成物の硬化物からなるタッチパネルである。また、本発明のタッチパネルは、透明基板、電極及び絶縁層及び/又は保護層を少なくとも有することが好ましい。
本発明のタッチパネル表示装置は、本発明のタッチパネルを有するタッチパネル表示装置であることが好ましい。本発明のタッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波方式、電磁誘導方式など公知の方式いずれでもよい。中でも、静電容量方式が好ましい。
静電容量方式のタッチパネルとしては、特開2010−28115号公報に開示されるものや、国際公開第2012/057165号に開示されるものが挙げられる。その他のタッチパネルとしては、いわゆる、インセル型(例えば、特表2012−517051号公報の図5、図6、図7、図8に記載のもの)、いわゆる、オンセル型(例えば、特開2013−168125号公報の図19に記載のもの、特開2012−89102号公報の図1や図5に記載のもの)、OGS型、TOL型(例えば、特開2013−54727号公報の図2に記載のもの、特開2015−15042号公報の図2、図3、図4、図5に記載のもの)、その他の構成(例えば、特開2013−164871号公報の図6に記載のもの)、各種アウトセル型(いわゆる、GG、G1・G2、GFF、GF2、GF1、G1Fなど)を挙げることができる。
例えば、本発明の硬化膜は、図3における、各層の間に保護膜に適用することが好適であり、また、タッチパネルの検出電極間を隔てる層間絶縁膜に適用することも好適である。なお、タッチパネルの検出電極としては、銀、銅、アルミニウム、チタン、モリブデン、これらの合金であることが好ましい。
図3において、110は画素基板を、140は液晶層を、120は対向基板を、130はセンサ部をそれぞれ示している。画素基板110は、図3の下側から順に、偏光板111、透明基板112、共通電極113、絶縁層114、画素電極115、配向膜116を有している。対向基板120は、図3の下側から順に、配向膜121、カラーフィルタ122、透明基板123を有している。センサ部130は、位相差フィルム124、接着層126、偏光板127をそれぞれ有している。また、図3中、125は、センサ用検出電極である。本発明の硬化膜は、画素基板部分の絶縁層(114)(層間絶縁膜ともいう。)や各種保護膜(図示せず)、画素基板部分の各種保護膜(図示せず)、対向基板部分の各種保護膜(図示せず)、センサ部分の各種保護膜(図示せず)等に使用できる。
偏光板や接着層の具体例として、特開2014−152319号公報の実施例1、実施例7又は実施例13に記載の接着層つき偏光板、特開2014−191005号公報の実施例1、実施例3又は実施例6に記載の接着層つき偏光板、特開2013−100386号公報の実施例1、実施例3、実施例6、実施例11又は実施例14に記載の接着層つき偏光板、特開2013−163783号公報の実施例1、実施例2、実施例3又は実施例4に記載の接着層を挙げることができる。
接着層には、帯電防止のために、帯電防止剤が含まれていることが好ましい。
帯電防止剤としては、公知のものを使用することができる。例えば、金属粒子、金属酸化物、導電性ポリマー、第四級アンモニウム塩やリチウム塩等のイオン性化合物を用いることができる。
帯電防止剤の具体例としては、特開2014−191005号公報の段落0107〜0115に記載のもの、特開2013−100386号公報の段落0046〜0054に記載のもの、及び、特表2014−515046号公報の段落0027〜0047に記載のものを挙げることができる。
薄膜トランジスタ(TFT)440が具備された薄膜トランジスタ表示板に相当する下部表示板200、下部表示板200と対向して下部表示板200と対向する面に複数のカラーフィルタ330が具備されたカラーフィルタ表示板に相当する上部表示板300、及び下部表示板200と上部表示板300の間に形成された液晶層400を含む。液晶層400は液晶分子(図示せず)を含む。
は、ゲート電極220、ゲート電極220を覆うゲート絶縁膜240、半導体層250、オーミックコンタクト層260、262、ソース電極270、及び、ドレイン電極272を含むことができる。
絶縁膜280には薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン電極272が露出するようにコンタクトホール282が形成されている。
保護膜280に、上記接着層126や偏光板127で例示した接着層つき偏光板における接着層を貼り合せることもできる。
また、本実施例においては、「実施例1、4、7〜8、18〜19、23〜26、30〜31、42〜44、48〜51、53〜56、58〜59、61〜64、及び68〜69」を「参考例1、4、7〜8、18〜19、23〜26、30〜31、42〜44、48〜51、53〜56、58〜59、61〜64、及び68〜69」と読み替えるものとする。
〔化合物Aの合成〕
エチルカルバゾール(100.0g、0.512mol)をクロロベンゼン260mlに溶解し、0℃に冷却後、塩化アルミニウム(70.3g、0.527mol)を加えた。続いてo−トルオイルクロリド(81.5g、0.527mol)を40分かけて滴下し、室温(25℃、以下同様)に昇温して3時間撹拌した。次に、0℃に冷却後、塩化アルミニウム(75.1g、0.563mol)を加えた。4−クロロブチリルクロリド(79.4g、0.563mol)を40分かけて滴下し、室温に昇温して3時間撹拌した。35質量%塩酸水溶液156mlと蒸留水392mlとの混合溶液を0℃に冷却し、反応溶液を滴下した。析出した固体を吸引濾過後、蒸留水とメタノールとで洗浄し、アセトニトリルで再結晶後、下記構造の化合物A(収量164.4g、収率77%)を得た。
上記で得られた化合物A(20.0g、47.9mmol)をテトラヒドロフラン(THF)64mlに溶解し、4−クロロベンゼンチオール(7.27g、50.2mmol)とヨウ化ナトリウム(0.7g、4.79mmol)とを加えた。続いて反応液に水酸化ナトリウム(2.0g、50.2mmol)を加え、2時間還流した。次に、0℃に冷却後、SM−28(11.1g、57.4mmol、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液、和光純薬工業(株)製)を20分かけて滴下し、室温に昇温して2時間撹拌した。次に、0℃に冷却後、亜硝酸イソペンチル(6.73g、57.4mmol)を20分かけて滴下し、室温に昇温して3時間撹拌した。反応液をアセトン120mlに希釈し、0℃に冷却した0.1N塩酸水溶液に滴下した。析出した固体を吸引濾過後、蒸留水で洗浄した。続いてアセトニトリルで再結晶し、下記構造の化合物B(収量17.0g、収率64%)を得た。
化合物B(18.0g、32.4mmol)を90mlのN−メチルピロリドン(NMP)に溶解し、トリエチルアミン(Et3N、3.94g、38.9mmol)を加えた。次に、0℃に冷却後、アセチルクロライド(AcCl、3.05g、38.9mmol)を20分かけて滴下後、室温に昇温して2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した蒸留水150mlに滴下し、析出した固体を吸引濾過後、0℃に冷却したイソプロピルアルコール200mlで洗浄し、乾燥後、化合物1(収量19.5g、収率99%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ=8.86(s,1H),8.60(s,1H),8.31(d,1H,J=8.0Hz),8.81(d,1H,J=8.0Hz),7.51−7.24(m,10H),7.36(q,2H,7.4Hz),3.24−3.13(m,4H),2.36(s,3H),2.21(s,3H),1.50(t,3H,7.4Hz)。
フラスコに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を1部、PGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)を200部仕込んだ。その後、メチルメタクリレートを30部、メタクリル酸を20部、グリシジルメタクリレートを30部、スチレンを20部仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内をバブリングによって十分に窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌し、共重合体P−1を得た。
使用するモノマーの種類及び/又は添加量を変更した以外は、P−1の合成と同様にして、共重合体P−2及びP−3をそれぞれ合成した。
<成分A>
A−1:アロニックス TO−2359(東亞合成(株)製)、カルボキシ基を有する5官能アクリレート化合物、下記化合物a−1
A−2:アロニックス M−510(東亞合成(株)製)、カルボキシ基を有する3官能アクリレート化合物、下記化合物a−2
A−3:カルボキシ基を有する7官能アクリレート化合物、下記化合物a−3
A’−1:アロニックス M−5300(東亞合成(株)製)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート、1官能
B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)、6官能
B−2:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(NKエステル A−TMMT、新中村化学工業(株)製)、4官能
B−3:トリメチロールプロパントリアクリレート(M309、東亞合成(株)製)、3官能
B−4:NKオリゴ U−15HA(新中村化学工業(株)製)、15官能
B−5:UA−306H(共栄社化学(株)製)、6官能
B’−1:1,9−ノナンジオールジアクリレート(NKエステル A−NOD−N、新中村化学工業(株)製)、2官能
<成分C>
C−1:化合物1(合成品、上記参照)、オキシムエステル化合物
C−2:IRGACURE OXE−01(BASF社製)、オキシムエステル化合物、下記構造
C−3:IRGACURE OXE−02(BASF社製)、オキシムエステル化合物、下記構造
D−1:ライトエステル P−1M(共栄社化学(株)製、主成分が下記化合物であるリン酸エステル化合物)
D−2:ライトエステル P−2M(共栄社化学(株)製、主成分が下記化合物であるリン酸エステル化合物)
D−3:KAYAMER PM−21(日本化薬(株)製、下記組成を満たす混合物)
D−4:JPA−514(城北化学工業(株)製、下記2種の混合物)
D−5:MR−260(大八化学工業(株)製、下記化合物)
K−1:フェノチアジン(東京化成工業(株)製)
K−2:フェノキサジン(東京化成工業(株)製)
<成分E>
E−1:PMA−ST(日産化学工業(株)製)、シリカ粒子、平均粒径10〜15nm
E−2:MIBK−ST−L(日産化学工業(株)製)、シリカ粒子、平均粒径40〜50nm
<成分F>
F−1:タケネートB870N(三井化学(株)製)
F−2:デスモジュールBL3575/1 PMA/SN(住化バイエルウレタン(株)製)
F−3:デスモジュールBL4265(住化バイエルウレタン(株)製)
F−4:デュラネートSBN−70D(三井化学(株)製)
<バインダーポリマー>
P−1:メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)/グリシジルメタクリレート(GMA)/スチレン(St)=30/20/30/20(質量比)の共重合体、重量平均分子量(Mw)=12,000、数平均分子量(Mn)=8,000、合成品、上記参照
P−2:MMA/MAA/GMA/St/ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)=30/20/30/10/10(質量比)の共重合体、Mw=13,000、Mn=8,500、合成品、上記参照
P−3:MMA/MAA/(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート(OXE−10)/St=30/20/30/20(質量比)の共重合体、Mw=11,000、Mn=7,500、合成品、上記参照
<アルコキシシラン化合物>
SC−1:KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、信越化学工業(株)製)
SC−2:KBM−5103(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)
<界面活性剤>
W−1:メガファックF554((株)DIC製)、フッ素系界面活性剤)
<添加剤>
J−1:アデカスタブAO−60(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、(株)ADEKA製)
J−2:Irganox 1035(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製)
J−3:カレンズMT−PE−1(チオール化合物、昭和電工(株)製)
<溶剤>
Y−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート((株)ダイセル製)
Y−2:メチルエチルジグリコール((株)ダイセル製)
Y−3:1,3−ブチレングリコールジアセテート
<感光性組成物の調製>
下記表2〜表5に記載のように各成分を配合・撹拌して溶剤の溶液及び/又は分散液とし、孔径0.3μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して、実施例1〜93、及び、比較例1〜13の各感光性組成物を得た。下記表2〜表5の各成分の添加量の単位は、質量部である。
得られた各感光性組成物を用い、以下の評価を行った。評価結果を表2〜表5に示す。
上記で調製された各感光性組成物を、ガラス基板上にスピンコートし、90℃、120秒のプリベークを行い、膜厚2.0μmの塗布膜を得た。次に高圧水銀灯により500mJ/cm2(i線換算)の光照射を行い、更にオーブンで120℃、60分間ベークを行うことにより硬化膜を作製した。
次に、特開平7−331210号公報の実施例1に従い作製した、アクリル系粘着剤つき偏光板を、幅20mm、長さ100mmに切断し、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で、偏光板の粘着剤層面を硬化膜に、2kgローラー1往復により貼り付けた。
更に、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で30分間養生した後、評価者の手で評価用サンプルの端部をつまみ、長さ100mmの方向に剥離角度100〜120°、引っ張り速度100mm/min〜500mm/minで剥離した。
最後に、硬化膜表面を清浄にするため、アセトンを含んだ不織布を用いて、評価者の手で表面をふき取った。
ふき取り後の硬化膜を観察し、以下のように判定した。
5:硬化膜に傷が無く、膜厚変化も発生しない。
4:硬化膜に、表示品質に影響しない軽微な傷が発生する、又は、1%未満の膜厚変化が生じる。
3:硬化膜に、表示品質に僅かに影響する傷が発生する、又は、1%以上3%未満の膜厚変化が生じる。
2:硬化膜に、表示品質に大きく影響する目立った傷が発生する、又は、3%以上の膜厚変化が生じる。
1:硬化膜が基材から剥がれてしまう。
ガラス基板(EAGLE XG、0.7mm厚(コーニング社製))を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気下に30秒曝し、各感光性組成物をスピンコート塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚3.0μmの感光性組成物層を形成した。
次に、得られた感光性組成物層を、キヤノン(株)製MPA 5500CF(高圧水銀灯)を用いて、マスク径が50μmのホールパターンを有するマスクを介して露光した。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。これらの操作により基板側から膜厚方向に1.5μmの点で10μmのホール径を解像する時の最適i線露光量(Eopt)を感度とした。
マスク径が50μmのホールパターンについて、上記最適i線露光量にて露光し、パターンを作成した際のホール径について評価した。以降の評価において、実ホールパターン径は、レジストのボトム(底面)のサイズで規定した。ホール径とマスク径との差が小さい、すなわち、裾引きが少ないほど、パネル設計が容易となり、好ましい。
−評価基準−
5:マスク径と実ホールパターン径の比が±10%以内のもの
4:マスク径と実ホールパターン径の比が±10%を超え、かつ±20%以内のもの
3:マスク径と実ホールパターン径の比が±20%を超え、かつ±30%以内のもの
2:マスク径と実ホールパターン径の比が±30%を超え、かつ±40%以内のもの
1:マスク径と実ホールパターン径の比が±40%を超えるもの、又は、残膜があり底部が解像しないもの
ガラス基板(EAGLE XG、0.7mm厚(コーニング社製))を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気下に30秒曝し、各感光性組成物をスピンコート塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚3.0μmの感光性組成物層を形成した。
次に、得られた感光性組成物層を、高圧水銀灯を用いて、100mJ/cm2(i線換算)の光照射を行った。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
現像処理前後の膜厚を測定し、現像膜減り率を評価した。
−評価基準−
5:膜減り率が3%未満
4:膜減り率が3%以上8%未満
3:膜減り率が8%以上15%未満
2:膜減り率が15%以上30%未満
1:膜減り率が30%以上
図4に示す表示装置において、本発明の各実施例で得られた感光性組成物をタッチ検出電極保護膜(絶縁膜、420)に用いて、表示装置をそれぞれ作製した。具体的には、保護膜(420)は、各実施例で得られた感光性組成物をスリットコート塗布し、90℃、120秒のプリベークを行い、高圧水銀灯により500mJ/cm2(i線換算)の光照射を行い、更にオーブンで120℃、60分間ベークを行うことにより形成した。表示装置のその他の部分は、特開2013−168125号公報に図19として記載された製造方法に従って作製した。作製した表示装置は、表示性能、タッチ検出性能とも優れていた。
Claims (12)
- 成分Aとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基と1以上のカルボキシ基とを有し、分子量が10,000以下である重合性単量体、
成分Bとして、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつカルボキシ基を有せず、分子量が10,000以下である重合性単量体、
成分Cとして、光重合開始剤、
成分Dとして、リン酸エステル構造とエチレン性不飽和基とを有する化合物、及び、
成分Kとして、重合禁止剤、を含み、
組成物中の全固形分に対する成分Kの含有量が、0.07〜0.25質量%であり、
組成物中の全有機固形分に対する成分Dの含有量が、0.5〜2質量%であり、
成分A及び成分Bの総含有量に対する成分Aの含有量が、15〜40質量%であることを特徴とする
感光性組成物。 - 組成物中の全有機固形分に対する成分A及び成分Bの総含有量が、70〜95質量%である、請求項1に記載の感光性組成物。
- 無機粒子を更に含む、請求項1又は2に記載の感光性組成物。
- 少なくとも工程1〜工程3をこの順に含む硬化膜の製造方法。
工程1:請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性組成物を基板上に塗布する塗布工程
工程2:塗布された感光性組成物の少なくとも一部を活性光線により露光する露光工程
工程3:露光された感光性組成物を水性現像液により現像する現像工程 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性組成物を硬化してなる硬化膜。
- 層間絶縁膜又は保護膜である、請求項5に記載の硬化膜。
- タッチパネル配線用保護膜である、請求項5又は6に記載の硬化膜。
- オンセル構造タッチパネルにおける配線用保護膜である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の硬化膜。
- 請求項5〜8のいずれか1項に記載の硬化膜を有するタッチパネル。
- 請求項5〜8のいずれか1項に記載の硬化膜を有するタッチパネル表示装置。
- 請求項5又は6に記載の硬化膜を有する液晶表示装置。
- 請求項5又は6に記載の硬化膜を有する有機EL表示装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015031680A JP6385853B2 (ja) | 2015-02-20 | 2015-02-20 | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 |
CN201610091143.7A CN105911818A (zh) | 2015-02-20 | 2016-02-18 | 感光性组合物、硬化膜的制造方法、硬化膜及其应用 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015031680A JP6385853B2 (ja) | 2015-02-20 | 2015-02-20 | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016153835A JP2016153835A (ja) | 2016-08-25 |
JP6385853B2 true JP6385853B2 (ja) | 2018-09-05 |
Family
ID=56744922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015031680A Expired - Fee Related JP6385853B2 (ja) | 2015-02-20 | 2015-02-20 | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6385853B2 (ja) |
CN (1) | CN105911818A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018216570A1 (ja) * | 2017-05-24 | 2018-11-29 | 東レ株式会社 | ネガ型感光性樹脂組成物および硬化膜 |
CN109285959B (zh) * | 2017-07-21 | 2020-07-10 | 上海和辉光电有限公司 | 一种显示面板、显示装置及显示面板制作方法 |
CN108873426B (zh) * | 2018-06-27 | 2021-06-29 | 武汉华星光电技术有限公司 | 显示面板及其制造方法、液晶显示装置 |
JP2021089342A (ja) * | 2019-12-03 | 2021-06-10 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 感光性組成物、硬化膜およびその製造方法 |
JP6844737B1 (ja) * | 2020-07-16 | 2021-03-17 | 荒川化学工業株式会社 | 活性エネルギー線硬化型コーティング剤、硬化物、及び積層体 |
KR20230079024A (ko) * | 2020-09-29 | 2023-06-05 | 가부시키가이샤 디엔피 파인 케미칼 | 광경화성 착색 수지 조성물, 경화물, 컬러 필터, 표시 장치 |
WO2023027010A1 (ja) * | 2021-08-23 | 2023-03-02 | 大阪有機化学工業株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化物、及び画像表示装置 |
JP2023059827A (ja) | 2021-10-15 | 2023-04-27 | 三菱製紙株式会社 | 感光性樹脂組成物及びめっき方法 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3830330B2 (ja) * | 2000-05-17 | 2006-10-04 | 三菱化学株式会社 | 感光性材料 |
US7179583B2 (en) * | 2004-10-29 | 2007-02-20 | Albert Roshelli | Edge cure prevention composition and process for using the same |
JP2009031778A (ja) * | 2007-06-27 | 2009-02-12 | Mitsubishi Chemicals Corp | 感光性組成物、方法、硬化物及び液晶表示装置 |
CN102741752B (zh) * | 2010-02-02 | 2014-08-20 | 日产化学工业株式会社 | 正型感光性树脂组合物和拒液性被膜 |
JP2011248274A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-08 | Sanyo Chem Ind Ltd | 感光性樹脂組成物 |
JP2012014930A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Sanyo Chem Ind Ltd | 感光性樹脂組成物 |
JP2012013906A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Sanyo Chem Ind Ltd | 感光性樹脂組成物 |
JP5887707B2 (ja) * | 2011-04-04 | 2016-03-16 | 大日本印刷株式会社 | タッチパネルの製造方法 |
WO2013018705A1 (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | 三洋化成工業株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化物及びスペーサー |
JP5898502B2 (ja) * | 2012-01-17 | 2016-04-06 | 株式会社日本触媒 | 感光性樹脂組成物 |
JP5930786B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2016-06-08 | 株式会社日本触媒 | 硬化性樹脂組成物および感光性樹脂組成物 |
KR101738464B1 (ko) * | 2012-04-27 | 2017-05-22 | 후지필름 가부시키가이샤 | 감광성 수지 조성물, 경화막의 형성 방법, 경화막, 유기 el 표시 장치, 및 액정 표시 장치 |
JP6456632B2 (ja) * | 2013-09-05 | 2019-01-23 | 三洋化成工業株式会社 | 感光性樹脂組成物 |
JP6136827B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2017-05-31 | Jsr株式会社 | 感放射線性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感放射線性樹脂層の積層方法、保護膜およびタッチパネル |
-
2015
- 2015-02-20 JP JP2015031680A patent/JP6385853B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2016
- 2016-02-18 CN CN201610091143.7A patent/CN105911818A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN105911818A (zh) | 2016-08-31 |
JP2016153835A (ja) | 2016-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6385853B2 (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 | |
JP6224725B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置および有機el表示装置 | |
JP6309625B2 (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 | |
JP6182613B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置および有機el表示装置 | |
US10286421B2 (en) | Photosensitive composition, method for producing cured product, cured film, display device, and touch panel | |
JP6517077B2 (ja) | 硬化性組成物、硬化膜、有機el表示装置、液晶表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 | |
JP6385852B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 | |
JP6506198B2 (ja) | 感光性組成物、硬化物の製造方法、硬化膜、表示装置、及び、タッチパネル | |
US10061196B2 (en) | Photosensitive composition, method for producing cured film, cured film, touch panel, and display device | |
WO2014208647A1 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置および有機el表示装置 | |
JP2016151753A (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機el表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 | |
JP6181129B2 (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 | |
JP6165813B2 (ja) | 硬化性組成物、硬化膜、有機el表示装置、液晶表示装置、及び、タッチパネル表示装置 | |
JP2017129768A (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化物の製造方法、硬化膜、表示装置、及び、タッチパネル | |
JP2016071246A (ja) | 表示パネル基板の製造方法、表示パネル基板、及び、タッチパネル表示装置 | |
JP6309624B2 (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機el表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置 | |
JP2016153836A (ja) | 感光性組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、タッチパネル、タッチパネル表示装置、液晶表示装置、及び、有機el表示装置 | |
JP2016069345A (ja) | 金属元素含有化合物、硬化性組成物、硬化膜、有機el表示装置、液晶表示装置、及び、タッチパネル表示装置 | |
WO2014208649A1 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置および有機el表示装置 | |
KR20160037456A (ko) | 화소 형성용 감광성 수지 조성물 | |
KR20160038279A (ko) | 화소 형성용 감광성 수지 조성물 | |
KR20160035335A (ko) | 화소 형성용 감광성 수지 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170213 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171031 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20171215 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180216 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180717 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180808 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6385853 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |