JP6384791B2 - 断熱性能推定装置、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、建物の断熱性能を推定する断熱性能推定装置、およびコンピュータを断熱性能推定装置として機能させるためのプログラムに関する。
従来、住宅のような建物の断熱性能を測定するために、建物の内部の温度と、建物の外部の温度と、設備機器のエネルギーの消費量とを計測し、計測したデータの履歴を用いて断熱性能を解析する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1には、暖房や冷房などの空調装置の稼働、人の発熱、窓やドアの開閉、照明機器やテレビや冷蔵庫などの電気機器の稼働、発熱装置の稼働などの影響の少ない時期を選んで、断熱性能を測定することが記載されている。また、特許文献1には、このような時期として、春か秋の住人が不在のときの深夜が例示されている。特許文献1では、このような時期は、空調装置を使う必要がなく、人の活動による発熱量が少なく、窓やドアが開閉されることがなく、照明機器やテレビなどのスイッチがオフになる時期であることが説明されている。
さらに、特許文献1には、発熱装置を稼働させ、室温が一定温度に到達すると、住宅の内部の温度と外部の温度とを測定し、発熱装置の消費電力量から発熱量に換算することが記載されている。また、住宅の内部と外部との温度差と発熱量との関係から、断熱性能の評価のために熱損失係数を求めることが記載されている。室温が一定温度に到達したことは、温湿度センサの計測値から判断している。
特開2010−242487号公報
上述したように、特許文献1には、時期を選択することによって建物の断熱性能を評価する技術と、発熱装置を稼働させた状態で建物の断熱性能を評価する技術とが記載されている。
ところで、断熱性能を求める際に、屋内の熱量を考慮する必要があるが、屋内の熱量は様々な要素によって変動するから、正確に測定することが難しい。そのため、特許文献1では、特定の時期を選択するか、発熱装置によって室温を一定温度に到達させている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術のように、断熱性能の計算に用いる情報を取得する時期、あるいは情報を取得したときの環境に着目したとしても、屋内の熱量を精度よく計測できるとは限らない。そのため、特許文献1に記載された技術では、断熱性能の計算結果について高い信頼性が得られているとは言えない。
本発明は、断熱性能について計算結果の信頼性を向上させることを可能にした断熱性能推定装置、およびコンピュータを断熱性能推定装置として機能させるためのプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る断熱性能推定装置は、建物における屋内および屋外の温度に関する温度情報を単位時間ごとに取得する第1の取得部と、前記屋内の温度を変化させる冷房機器または暖房機器が消費するエネルギー量に関する熱量情報を前記単位時間ごとに取得する第2の取得部と、前記建物における前記屋内の熱量に外乱を与える因子であって前記冷房機器及び前記暖房機器とは異なる因子に関する情報を取得する第3の取得部と、前記温度情報と前記熱量情報とが所定の判定条件を満たすか否かを判定する前置判定部と、前記判定条件が満たされた場合に、前記温度情報と前記熱量情報とを用いて前記建物の断熱性能を計算する計算部とを備え、前記判定条件は、前記温度情報と前記熱量情報とが前記屋内と前記屋外との間で熱平衡状態である期間に取得されたことを判定するように前記温度情報の変動範囲に関して設定された第1判定条件と、前記屋内の熱量に対する外乱が生じているか否かを判定するように設定された第2判定条件を含み、前記前置判定部は、前記第1判定条件を基に前記温度情報の変動範囲が所定の範囲である期間を前記屋内と前記屋外との間で熱平衡状態である期間として判定し、前記第3の取得部が取得した情報を用いて前記熱平衡状態である期間において外乱が生じているか否かを前記第2判定条件を基に判定し、前記計算部は、前記熱平衡状態でない期間及び前記熱平衡状態である期間であって外乱が生じている期間において取得した前記温度情報及び前記熱量情報を用いることなく、前記熱平衡状態である期間であって外乱が生じていない期間において取得した前記温度情報及び前記熱量情報を用いて前記建物の断熱性能を計算することを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、断熱性能推定装置として機能させるためのものである。
本発明の構成では、計算部が計算に用いる温度情報および熱量情報に関して、判定条件を満足するか否かを前置判定部が判定しているから、適切な判定条件を設定することにより、計算に適さない温度情報および熱量情報を選別することが可能になる。その結果、計算部の計算結果の信頼性を向上させることが可能になるという利点を有する。
本発明の実施形態において、断熱性能推定装置を含む全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における配置例を示す図である。 本発明の実施形態において、空調装置を暖房動作させた場合の屋内の温度変化の例を示す図である。 本発明の実施形態において、空調装置を断続運転する場合の動作例を示す図である。
以下に説明する断熱性能推定装置は、屋内空間を囲む天井や壁を通して出入りする熱量を評価することによって、建物の断熱性能を表す評価値を推定する装置である。本実施形態では、断熱性能の評価値は、総熱損失量を屋内の延床面積で除した熱損失係数とする。断熱性能の評価値は、熱損失係数に限らない。たとえば、断熱性能の評価値は、外皮平均熱貫流率、熱抵抗などであってもよい。
図1のように、断熱性能推定装置10は、第1の取得部11と第2の取得部12とを備える。第1の取得部11は、屋内21および屋外22(図2参照)の温度に関する温度情報を取得する。第2の取得部12は、屋内21の温度を変化させる冷房機器または暖房機器が消費するエネルギー量に関する熱量情報を取得する。本実施形態において、屋内21は建物20の内部空間を表し、屋外22は建物20の外部を表す。
ただし、屋内21として扱う建物20の内部空間は、建物20の内部空間の全体と一部とのどちらであってもよい。言い換えると、内部空間を囲むすべての壁(天井、床を含む)が建物20の外部との境界である必要はなく、内部空間を囲む一部の壁が建物20の外部との境界であってもよい。この場合、建物20の断熱性能は、着目する部屋の断熱性能に代えて求められることになる。なお、屋内21と屋外22との両方が建物20の内部空間であってもよい。つまり、建物20の内部空間に、屋内21として扱う空間と、屋外22として扱う空間との両方が含まれていてもよい。
屋外22となる空間領域の温度は、均一であることが望ましいが、現実には不均一であることが多い。そのため、屋外22の温度として、多箇所で計測した温度の平均値、中央値、最大値、最小値などから選択される適宜の代表値と、特定の場所で計測した温度とのいずれかが用いられる。あるいはまた、屋外22の温度は、建物20が存在する地域について、気象情報として発表されている気温であってもよい。
屋内21の温度と屋外22の温度とは、ここでは、気温を意味している。ただし、屋内21の温度が、屋内21と屋外22との境界となる壁(天井、床を含む)における屋内21の面の温度であり、屋外22の温度が、当該壁における屋外22の面の温度であってもよい。
以下では、屋内21に配置された温度センサ31が屋内21の温度を計測し、屋外22に配置された温度センサ32が屋外22の温度を計測する構成例を用いて説明する。すなわち、第1の取得部11は、温度センサ31が計測した屋内21の気温と、温度センサ32が計測した屋外22の気温とを温度情報として取得する。ここに、屋内21と屋外22とのどちらにも温度分布があるから、温度センサ31と温度センサ32とは複数個ずつ設けることが望ましい。この場合、屋内21の温度は複数の温度センサ31が計測した値の代表値を用い、屋外22の温度は複数の温度センサ32が計測した値の代表値を用いる。代表値は、平均値、加重平均値、最頻値などから選択される。
いま、屋内21と屋外22との間で熱平衡状態であれば、屋内21の温度と屋外22の温度との温度差は、屋内21と屋外22との境界である壁を通して移動する熱量に比例する。すなわち、屋内21の温度をTi、屋外22の温度をToとすれば、壁を通して移動する熱量Q1は、Q1=K|Ti−To|で表される。ここに、Kは熱貫流率であり、断熱性能に応じて変化する。なお、Ti>Toであれば屋内21から屋外22に熱が移動し、Ti<Toであれば屋外22から屋内21に熱が移動する。また、本実施形態では、断熱性能の評価値として熱損失係数を用いているが、熱損失係数は熱貫流率を用いて求められるから、熱損失係数を求める場合も同様の関係が成立する。
ところで、冬季には暖房を行うために屋内21で暖房装置を運転し、夏季には冷房を行うために屋内21で冷房装置を運転することが多い。暖房装置あるいは冷房装置(以下、「熱源」という)が運転されていると、屋内21と屋外22とに明確な温度差が生じる。したがって、熱源が運転中であって、かつ屋内21と屋外22との間で熱平衡状態であれば、壁を通して移動した熱量Q1は、熱源から発生した熱量Q2と等しくなる。つまり、熱平衡状態では、Q2=Q1=K|Ti−To|である。
熱源は、電力、ガス、燃料(灯油、ガソリン)などから選択されるエネルギーを消費して発熱あるいは吸熱を行うから、熱源が生成する熱量Q2は、熱源が消費したエネルギー量と、熱源によるエネルギーから熱への変換効率とから求められる。変換効率は、たとえば、成績係数(COP:Coefficient Of Performance)が用いられる。いま、熱平衡状態において熱源が消費するエネルギー量(たとえば、消費電力量)をEとし、変換効率をηとすれば、Q2=η・Eと表される。変換効率ηの特性は、熱源の仕様でほぼ決まり、諸条件による変動があるが、熱平衡状態において一定値として扱ってもよい。なお、熱量Q2は、温熱量だけではなく、冷熱量であってもよい。
以下では、熱源が電力を消費する空調装置41であって、屋内21に配置された空調装置41の消費電力の大きさを計測装置33が計測する構成を例として説明する。計測装置33は、単位時間ごとの消費電力量を計測する。断熱性能推定装置10は、計測装置33が計測した消費電力量Eを、熱量情報として第2の取得部12で取得する。
単位時間は、たとえば1秒から30分の範囲から選択される。単位時間は短いほうがよいが、単位時間が短いほど、断熱性能推定装置10で扱うデータ量が増加し、処理負荷が増加する。一方、住宅用などの小型の空調装置41は、屋内21の温度が設定された温度になるまでは連続的に運転されるが、熱平衡状態に到達すると、断続的に運転されるように構成されていることが多い。このような空調装置41の動作を考慮すれば、消費電力量を計測する単位時間は、30秒から5分程度の範囲から選択することが望ましい。もちろん、単位時間は適宜に選択すればよく、上述した数値は目安としての一例にすぎない。さらに、温度情報を取得する単位時間と熱量情報を取得する単位時間とは異なっていてもよい。熱量情報は、消費電力量であって短時間に変動することがあるが、温度情報は比較的緩やかに変化するから、単位時間を異ならせる場合、熱量情報の単位時間を短く設定すればよい。
空調装置41の成績係数ηは既知であるから、計測装置33が計測した消費電力量Eを用いると、空調装置41が生成する熱量Q2は、η・Eとして求められる。
屋内21と屋外22との間の熱平衡状態では、η・E=K|Ti−To|が成立すると考えられるから、消費電力量Eから未知数である熱貫流率Kが求められる。すなわち、空調装置41の消費電力量Eと、屋内21の温度Tiおよび屋外22の温度Toとがわかると、建物20の断熱性能が求められる。
上述したように、断熱性能推定装置10は、温度情報を取得する第1の取得部11と、熱量情報を取得する第2の取得部12とを備えている。建物20の断熱性能は、温度情報と熱量情報とを用いて、上述した関係式により計算部13が算出する。
ところで、上述した動作例では、計算部13は、熱平衡状態において得られた温度情報および熱量情報を用いることを前提条件にしている。したがって、断熱性能推定装置10は、熱平衡状態か否かを判定する構成を備えている必要がある。
そのため、断熱性能推定装置10は、温度情報および熱量情報を時系列の情報で記憶する記憶部14と、記憶部14が記憶している温度情報および熱量情報を用いて熱平衡状態か否かを判定する前置判定部15とを備える。計算部13は、記憶部14が記憶している温度情報および熱量情報のうち、前置判定部15が熱平衡状態と判定した期間に取得された温度情報および熱量情報を用いて建物20の断熱性能を計算する。
記憶部14は、成績係数ηのように断熱性能の計算に必要な定数値を記憶する記憶領域と、空調装置41のほかに屋内21の熱量に影響する因子(外乱)の状態を記憶する記憶領域とを備える。定数値は、入力装置42を用いて付加条件として記憶部14に登録される。入力装置42は、断熱性能推定装置10に付設される専用装置のほか、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどから選択される端末装置であってもよい。外乱については後述する。
前置判定部15は、記憶部14が記憶している温度情報および熱量情報の時系列について、断熱性能の計算に適しているか否かを評価する。ここで、空調装置41で暖房を行う例を用いて説明する。いま、図3に示すように、空調装置41が、時刻t1で運転を開始し、時刻t3で運転を終了したとする。なお、図3に示す例では、屋外22の温度Toは大きく変動しないと仮定している。
この場合、時刻t1から屋内21の温度Tiは次第に上昇し、時刻t3から温度Tiは次第に低下する。また、時刻t1から時刻t3までの時間が十分に長ければ(たとえば、10分以上)、時刻t1の後の時刻t2から時刻t3までは温度Tiは、空調装置41の動作によりほぼ一定に維持される。さらに、時刻t3の後の時刻t4において、屋内21の温度Tiは空調装置41を運転していない状態の温度になる。
図3の例では、時刻t2から時刻t3までの期間に、温度Tiはほとんど変化しない。すなわち、この期間は、屋内21と屋外22との間で熱平衡状態であると言える。なお、温度Tiがほとんど変化しないとは、温度Tiの変動範囲が、たとえば±1℃以下であることを意味する。近年の空調装置41では、屋内21の温度Tiを設定温度に対して1℃以下の変動範囲で制御する製品もある。
断熱性能推定装置10は、上述したように、温度情報および熱量情報を単位時間ごとに取得するから、熱平衡状態か否かを判定しようとすれば、単位時間の数倍程度の期間における温度情報および熱量情報が必要である。すなわち、前置判定部15は、記憶部14に格納されている温度情報および熱量情報を用い、単位時間の数倍程度の期間において温度情報および熱量情報の変動範囲が判定条件を満たしているときに、当該期間を熱平衡状態の期間と判定する。計算部13は、前置判定部15が熱平衡状態の期間と判定した温度情報および熱量情報を用いて断熱性能を算出する。
ここに、前置判定部15が変動範囲の判定に用いる判定条件は、たとえば、屋内21の温度Tiの変動範囲と屋外22の温度Toの変動範囲とが、それぞれ±1℃以下、かつ空調装置41の消費電力量の変動範囲が±5%以下などに設定される。なお、これらの数値は、本実施形態における目安として示しているが、限定する趣旨ではなく、空調装置41の性能などに応じて適宜に変更される。
ところで、空調装置41は、屋内21の温度Tiを設定温度に維持するために、断続的に運転する構成、送風量を変化させる構成などが採用されている。そのため、上述した時刻t2から時刻t3までの期間において、空調装置41の単位時間ごとの消費電力量は変動する。したがって、熱量情報としての消費電力量に関しては、熱平衡状態と判断するために変動範囲を管理することは必須ではない。さらに、屋外22の温度Toがほぼ一定である期間には、熱平衡状態は屋内21の温度Tiがほぼ一定に維持されている状態と等価であるから、前置判定部15は、屋内21の温度Tiの変動のみによって熱平衡状態を判定してもよい。
また、計算部13において、断熱性能を計算する際に用いる消費電力量は、熱平衡状態の判定を行う期間の消費電力量の積算値が用いられる。たとえば、熱平衡状態か否かを判定するために、30分間の温度情報を用いるとすれば、計算部13は、断熱性能を計算する際に、当該30分間における消費電力量の積算値を用いる。
また、空調装置41が、屋内21の温度Tiを設定温度に維持する期間において断続的に運転する構成である場合、図4に示すように、運転と停止との周期P1がほぼ一定になり、この周期P1は、建物20の断熱性能を反映している。したがって、屋外22の温度Toがほぼ一定であれば、前置判定部15において、屋内21の温度Tiに基づいて熱平衡状態を判定し、計算部13は、空調装置41の運転と停止との周期P1を基にして断熱性能を計算してもよい。ここに、空調装置41の運転と停止との周期P1は、計測装置33が計測した消費電力量の時間変化から求めることが可能である。
前置判定部15が屋内21と屋外22との間で熱平衡状態であることを判定しているのは、計算部13が用いる温度情報および熱量情報が、断熱性能の計算に用いることができるか否かを評価することが目的である。前置判定部15は、熱平衡状態の評価だけではなく、温度情報および熱量情報の情報量についても充足しているか否かを判定する。具体的には、前置判定部15は、熱平衡状態を判定する期間において、第1の取得部11が単位時間ごとに取得する温度情報、および第2の取得部12が単位時間ごとに取得する熱量情報に欠落があると、情報量が不足していると判定する。つまり、計算部13は、熱平衡状態を判定する期間において単位時間ごとに取得されるはずの温度情報および熱量情報に欠落があると、この期間における温度情報および熱量情報を断熱性能の計算に用いずに破棄する。
ところで、空調装置41が生成する熱量は、消費電力量に基づいて求めることが可能であるが、屋内21に空調装置41ではない熱源が存在すると、屋内21で生成される熱量を精度よく見積もることができなくなる可能性がある。とくに、空調装置41ではない熱源が生成する熱量を計測することができなければ、この熱量を断熱性能の計算に組み入れることができないから、計算部13は、建物20の断熱性能を精度よく求めることができなくなる。言い換えると、屋内21で生成される熱量を変動させる外乱の影響があると、計算部13において求めた建物20の断熱性能の信頼性が損なわれる可能性がある。
本実施形態の断熱性能推定装置10は、計算部13が求めた建物20の断熱性能に対する信頼性を高めるために、得られた断熱性能の信頼性を評価する技術と、断熱性能の計算に対する外乱の影響を軽減する技術とを採用している。言い換えると、断熱性能推定装置10は、計算部13が計算した断熱性能の信頼性を確認する処理と、計算部13が計算に用いる情報に外乱が含まれないようにする処理とを採用している。これらの処理は、採用しなければ、求めた断熱性能の誤差が大きくなるが、一方でも採用すれば、断熱性能の誤差が軽減される。
計算部13が計算した断熱性能の信頼性を確認するために、断熱性能推定装置10は、結果評価部16を備えている。結果評価部16は、計算部13が断熱性能を繰り返して計算することを前提にしている。空調装置41を運転してから停止するまでの期間が比較的長ければ、計算部13は、当該期間に断熱性能を複数回計算することが可能であり、また、計算部13は、空調装置41の運転毎に断熱性能を計算することが可能である。結果評価部16は、計算部13が建物20の断熱性能を計算するたびに、計算された断熱性能の値を記憶し、複数回分の計算結果を統計的に処理することにより、計算結果の精度を向上させ、かつ計算結果の信頼性を評価する。
たとえば、結果評価部16は、計算部13の計算毎に、断熱性能の計算値に関する度数分布を求め、度数が最大である計算値を採用する。この処理を行えば、計算回数が増加するほど信頼性の高い結果が得られることになる。
また、結果評価部16は、一定個数の計算値が得られるたびに平均値と分散とを求めてもよい。結果評価部16は、分散が所定範囲内であれば、断熱性能の値として平均値を採用し、分散が所定範囲を超えていると計算値を破棄する。
あるいは、結果評価部16は、一定個数の計算値が得られるたびに、断熱性能の計算値に対する度数分布を求めて、度数が最大である計算値を断熱性能の値として採用してもよい。この場合、結果評価部16は、採用した値の時間変化を評価することによって、建物20の断熱性能の経年変化を評価することが可能である。
上述のように、結果評価部16において、計算部13での計算値を統計的に処理することにより、計算部13が計算した断熱性能の値に関する信頼性を高めることが可能になる。結果評価部16において採用された計算値は、提示部17を通して提示装置43に提示される。
一方、計算部13が計算に用いる情報に外乱が含まれないようにするために、断熱性能推定装置10は、屋内21に空調装置41のほかに屋内21の熱量に影響を与える可能性がある条件を抽出する。すなわち、屋内21に入射する日射の状態、屋内21に滞在する人数、屋内21に配置された機器44の動作の状態などが抽出される。機器44には、テレビジョン受像機、調理機器などのほか、照明機器、換気機器など、熱源となる機器あるいは屋内21と屋外22との間で熱を移動させる機器などが含まれる。したがって、この種の機器44の稼働中には屋内21の熱量が変化する。
外乱の影響は断熱性能の計算に組み入れることが可能であるが、外乱の影響を計算に組み入れると、計算に用いる要素が増加して計算が複雑になる上に、計算結果に誤差を生じる要因になる。そのため、断熱性能の計算には外乱の影響が含まれないようにすることが望ましい。言い換えると、外乱が生じている期間に得られた温度情報および熱量情報は、断熱性能の計算に用いないことが望ましい。
機器44については、1日のうちの一部の時間帯に稼働する機器44による外乱を考慮すればよい。たとえば、熱源となる機器44であっても、冷蔵庫のように常時稼働している機器44は、一定の熱量として計算に組み込めばよい。
そのため、断熱性能推定装置10は、日射を計測する日射センサ34、および屋内21における人の存在を監視する人センサ35から情報を取得し、かつ機器44の動作に関する情報を取得するために、第3の取得部18を備える。要するに、第3の取得部18は、屋内21の熱量に外乱を与える因子に関する情報を取得する。具体的には、第3の取得部18は、日射センサ34が計測する日射量の情報と、人センサ35が取得する屋内21における人の存在の情報とを取得する。また、第3の取得部18は、屋内21に配置された機器44に関して、稼働中か停止中かの情報を取得する。言い換えると、前置判定部15の判定条件として、外乱が生じているか否かを判定する条件が定められ、判定条件は、日射量、人の存在、機器44の稼働の少なくとも1種類に関して定められていることが望ましい。
機器44に関する情報は、計測装置33から得られる消費電力量を監視することによって得ることが可能である。また、屋内21における人の存在を検出するために、建物20に配置された機器44の消費電力量を用いることが可能であるから、人センサ35は省略可能である。さらに、屋内21の温度が日射の影響を受けるのは日中であって、日の出と日の入りとの時刻が分かっていれば、日射は時間帯に基づいて判断することが可能である。したがって、日射センサ34も省略可能である。
第3の取得部18が取得した情報は記憶部14に格納される。前置判定部15は、第3の取得部18が取得した情報により外乱が含まれていないことが判定条件に照らして確認できた場合に、該当する期間の温度情報および熱量情報を計算部13に引き渡す。したがって、計算部13は、屋内21と屋外22との間が熱平衡状態である期間に得られ、かつ外乱を含んでいない温度情報および熱量情報を用いて断熱性能を計算することが可能になる。
ところで、建物20の断熱性能を評価する指標には、熱損失係数、熱貫流率などが知られている。熱損失係数は、総熱損失量を延床面積で除した値であるから、屋内21の延床面積を求める必要がある。延床面積は、建物20の設計図面に表された値、あるいは屋内21の寸法を計測して求めた実測値を用いることが可能である。また、屋内21に家具などが配置されているために実測が困難な場合、あるいは、建物20における断熱性能の経年変化を評価するだけであって数値それ自体がわからなくてもよい場合には、空調装置41の性能に基づく目安の値を用いてもよい。
空調装置41の性能に基づく目安の値は、空調装置41の出力に対応付けられており、建物20を構成する材料(たとえば、鉄筋コンクリート造、木造)などに応じて設定されている。つまり、空調装置41の能力の目安として、空調装置41を設置する空間に関する延床面積の目安の数値が示されているから、この値が延床面積の概略値として用いられる。
延床面積の実測値を用いる場合には、断熱性能が他の建物20と同じ基準で求められるから、他の建物20と断熱性能を、熱損失係数などに定量化して客観的に比較することが可能になる。一方、延床面積の概略値を用いた場合には、同一の建物20において、断熱性能の経年変化などを評価するために用いることが可能である。
上述のように、延床面積は2種類の値を用いることが可能であるが、どちらの値を用いるかに応じて、計算部13が求めた断熱性能に相違が生じる可能性がある。そのため、計算部13の計算結果として得られる断熱性能の数値が、どちらの延床面積を用いて求められた値であるかを区別することが必要である。そこで、本実施形態の断熱性能推定装置10は、2種類の延床面積のうちのどちらを用いるかを選択する選択部19を備える。
選択部19は、ユーザの入力操作に応じて2種類の延床面積の一方を選択する構成を採用する。また、選択部19には所定の選択条件が設定されており、2種類の延床面積のうち、選択条件を満足するほうを選択することも可能である。選択条件は、ユーザが入力操作で選択した延床面積を用いるという条件、あるいは2種類の延床面積のうち大きいほうを用いるという条件など適宜に設定される。
ここに、断熱性能推定装置10は、プログラムに従って動作するプロセッサを備えたデバイスと、外部装置との間で信号を授受するデバイスとを主なハードウェア要素として構成される。プロセッサを備えるデバイスは、プロセッサとメモリとを一体に備えるマイコン(Microcontroller)のほか、メモリを別に備えるMPU(Micro Processing Unit)でもよい。また、プログラムは、ROM(Read Only Memory)に書き込まれた状態で提供されるほか、コンピュータで読取可能な記録媒体を用いて提供可能である。また、プログラムは、インターネットのような電気通信回線を通して提供することも可能である。
なお、断熱性能推定装置10は、建物20で使用される機器44の監視および制御を通信により行うHEMS(Home Energy Management System)のコントローラに組み込むことが可能である。あるいはまた、第1の取得部11、第2の取得部12、提示部17、第3の取得部18、提示装置43などを端末装置により実現し、断熱性能推定装置10の残りの機能は、端末装置と電気通信回線を通して通信するサーバにより実現してもよい。端末装置は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどから選択される。また、電気通信回線は、インターネットあるいは移動体通信網などから選択される。サーバは、1台のコンピュータで実現される構成に限らず、複数台のコンピュータで実現される構成であってもよく、さらにはクラウドコンピューティングシステムでもよい。
上述した構成を採用すると、端末装置においてアプリケーションプログラム(いわゆる「アプリ」)を実行することによって、端末装置とサーバとによって断熱性能推定装置10を実現することが可能になる。また、計算部13、前置判定部15、結果評価部16などの負荷の大きい処理をサーバに行わせるから、端末装置に多くのハードウェア資源が要求されず、実現が容易になる。なお、第1の取得部11、第2の取得部12、第3の取得部18は、HEMSのコントローラで実現し、端末装置には、コントローラとサーバとの間の通信を中継する役割と、提示装置43としての役割とを持たせるようにしてもよい。
上述した断熱性能推定装置10は、空調装置41を運転するたびに、建物20の断熱性能を自動的に計算する処理を行うように構成することが可能である。また、断熱性能推定装置10は、計算を行うタイミングをスイッチなどによって指示するように構成することも可能である。ただし、結果評価部16は、計算部13が求めた計算値を統計的な処理によって評価しているから、結果評価部16を設ける場合には、断熱性能を自動的に計算する構成を採用することが望ましい。
本実施形態で説明した断熱性能推定装置10は、第1の取得部11と第2の取得部12と前置判定部15と計算部13とを備える。第1の取得部11は、建物20における屋内21および屋外22の温度に関する温度情報を取得する。第2の取得部12は、屋内21の温度を変化させる冷房機器または暖房機器が消費するエネルギー量に関する熱量情報を取得する。前置判定部15は、温度情報と前記熱量情報とが所定の判定条件を満たすか否かを判定する。計算部13は、判定条件が満たされた場合に、温度情報と熱量情報とを用いて建物20の断熱性能を計算する。
この構成によれば、計算部13が計算に用いる温度情報および熱量情報に関して、判定条件を満足するか否かを前置判定部15が判定しているから、適切な判定条件を設定することにより、計算に適さない温度情報および熱量情報を選別することが可能になる。その結果、計算部13の計算結果の信頼性を向上させることが可能になる。
また、断熱性能推定装置10は、結果評価部16を備えることが望ましい。すなわち、計算部13は、建物20の断熱性能を複数回計算し、結果評価部16は、計算部13が計算した複数回分の建物20の断熱性能の計算結果を統計処理により評価する。
この構成によれば、計算部13が求めた建物20の断熱性能について複数回の計算結果を統計的に処理するから、複数回の計算結果から信頼性の高い値を抽出することが可能であり、計算結果の精度を向上させることができる。また、計算結果の統計的な処理によって、抽出した値の信頼度、あるいは誤差の程度を求めることが可能できる。
判定条件は、温度情報と熱量情報とが、取得された時間帯において欠落していないことを判定するように設定されていることが望ましい。また、判定条件は、温度情報と熱量情報とが、屋内21と屋外22との間で熱平衡状態である期間に取得されたことを判定するように、温度情報および熱量情報の変動範囲に関して設定されていることが望ましい。あるいは、判定条件は、屋内21の熱量に対する外乱が生じているか否かを判定する条件であって、前置判定部15は、外乱が生じている期間に得られた温度情報および熱量情報は破棄することが望ましい。
このように前置判定部15が判定条件によって計算に適した温度情報および熱量情報を選択することにより、計算結果の信頼性を向上させることが可能になる。とくに、計算に用いる温度情報および熱量情報の欠落を判定する場合には、通信エラーなどによる情報の欠落があった場合に、計算に用いないことによって、計算に必要な情報量を確保することができる。また、温度情報および熱量情報の変動範囲に基づいて熱平衡状態である期間を判断し、熱平衡状態である期間の温度情報および熱量情報を計算に用いることにより、断熱性能の計算が容易になり、また計算結果のばらつきを抑制できる可能性がある。あるいは、外乱が生じている期間の温度情報および熱量情報は破棄することで、外乱による計算結果のばらつきを抑制できる。
ここに、外乱が日射である場合、判定条件は、温度情報および熱量情報が、日射の生じない夜間の時間帯に取得されたことを判定するように設定されていることが望ましい。また、外乱が屋内における人の存在である場合、判定条件は、温度情報および熱量情報が、屋内21に人が不在である時間帯に取得されたことを判定するように設定されていることが望ましい。
日射および人は、屋内21の熱量に大きい影響を与えるから、この種の外乱が存在しない期間の温度情報および熱量情報を用いることによって、建物20の断熱性能を精度よく計算することが可能になる。
外乱が屋内における冷房機器および暖房機器を除いた機器44の稼働である場合、判定条件は、温度情報および熱量情報が、機器44の停止している時間帯に取得されたことを判定するように設定されていることが望ましい。ここに、機器44は、稼働時に熱源となる機器と、換気機器との少なくとも一方である。熱を発生する機器は、たとえば、照明機器、調理機器などである。
照明機器、調理機器などの稼働時には、屋内で発生する熱が増加し、また、換気機器の稼働時には屋内と屋外との間で換気されることによって、屋内の熱量に変化が生じる。したがって、これらの機器44の稼働は、屋内21の熱量に影響を与えるから、この種の機器44が稼働していない期間の温度情報および熱量情報を用いることによって、建物20の断熱性能を精度よく計算することが可能になる。
ところで、断熱性能が、総熱損失量を延床面積で除した熱損失係数で表される場合に、判定条件は、温度情報および熱量情報が、換気機器が稼働している時間帯に取得されたことを判定するように設定される。
すなわち、断熱性能を評価するために熱損失係数を用いる場合は、換気機器による室の換気に伴う熱の流入および流出を考慮する必要がある。したがって、この場合の判定条件は、換気機器が運転していることを判定するように設定する必要がある。
また、断熱性能が、総熱損失量を延床面積で除した熱損失係数で表される場合に、断熱性能推定装置10は、選択部19を備えることが望ましい。選択部19は、床面積として、冷房機器または暖房機器の性能の指標として定められた値と、建物20の実測値に基づく値とのうち、所定の選択条件を満足する値を選択する。
この構成によれば、断熱性能を評価するために熱損失係数を用いる場合に、延床面積として、冷房機器または暖房機器の性能の指標と、実測値との一方を用いることが可能である。そのため、断熱性能の経年変化を評価する場合のように、断熱性能を評価する数値が必要であるが、数値それ自体を問題にしないような場合には、冷房機器または暖房機器の性能の指標を用いることができる。また、他家との断熱性能の比較を行う場合のように、同じ基準に基づく断熱性能の客観的な数値が必要である場合には、建物20の実測値を用いることができる。
なお、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。
10 断熱性能推定装置
11 第1の取得部
12 第2の取得部
13 計算部
15 前置判定部
16 結果評価部
19 選択部
20 建物
21 屋内
22 屋外

Claims (9)

  1. 建物における屋内および屋外の温度に関する温度情報を単位時間ごとに取得する第1の取得部と、
    前記屋内の温度を変化させる冷房機器または暖房機器が消費するエネルギー量に関する熱量情報を前記単位時間ごとに取得する第2の取得部と、
    前記建物における前記屋内の熱量に外乱を与える因子であって前記冷房機器及び前記暖房機器とは異なる因子に関する情報を取得する第3の取得部と、
    前記温度情報と前記熱量情報とが所定の判定条件を満たすか否かを判定する前置判定部と、
    前記判定条件が満たされた場合に、前記温度情報と前記熱量情報とを用いて前記建物の断熱性能を計算する計算部とを備え、
    前記判定条件は、前記温度情報と前記熱量情報とが前記屋内と前記屋外との間で熱平衡状態である期間に取得されたことを判定するように前記温度情報の変動範囲に関して設定された第1判定条件と、前記屋内の熱量に対する外乱が生じているか否かを判定するように設定された第2判定条件を含み、
    前記前置判定部は、前記第1判定条件を基に前記温度情報の変動範囲が所定の範囲である期間を前記屋内と前記屋外との間で熱平衡状態である期間として判定し、前記第3の取得部が取得した情報を用いて前記熱平衡状態である期間において外乱が生じているか否かを前記第2判定条件を基に判定し、
    前記計算部は、前記熱平衡状態でない期間及び前記熱平衡状態である期間であって外乱が生じている期間において取得した前記温度情報及び前記熱量情報を用いることなく、前記熱平衡状態である期間であって外乱が生じていない期間において取得した前記温度情報及び前記熱量情報を用いて前記建物の断熱性能を計算する
    断熱性能推定装置。
  2. 前記計算部は、前記建物の断熱性能を複数回計算し、
    前記計算部が計算した複数回分の前記建物の断熱性能の計算結果を統計処理により評価する結果評価部をさらに備える
    請求項1記載の断熱性能推定装置。
  3. 前記判定条件は、前記温度情報と前記熱量情報とが、取得された時間帯において欠落していないことを判定するように設定された第3判定条件を、さらに含み、
    前記前置判定部は、さらに、前記第3判定条件を基に、前記温度情報と前記熱量情報とが、取得された前記時間帯において欠落が生じているか否かを判定し、
    前記計算部は、熱平衡状態を判定する期間において欠落が生じていると前記前置判定部が判断すると、当該期間における前記温度情報及び前記熱量情報を破棄する
    請求項1又は2記載の断熱性能推定装置。
  4. 前記外乱は日射であり、
    前記第2判定条件は、前記温度情報および前記熱量情報が、日射の生じない夜間の時間帯に取得されたことを判定するように設定されている
    請求項1又は2記載の断熱性能推定装置。
  5. 前記外乱は前記屋内における人の存在であり、
    前記第2判定条件は、前記温度情報および前記熱量情報が、前記屋内に人が不在である時間帯に取得されたことを判定するように設定されている
    請求項1又は2記載の断熱性能推定装置。
  6. 前記外乱は前記屋内における前記冷房機器および前記暖房機器を除いた機器の稼働であり、前記機器は、稼働時に熱源となる機器と、換気機器との少なくとも一方であって、
    前記第2判定条件は、前記温度情報および前記熱量情報が、前記機器の停止している時間帯に取得されたことを判定するように設定されている
    請求項1又は2記載の断熱性能推定装置。
  7. 前記断熱性能は、総熱損失量を延床面積で除した熱損失係数で表され、
    前記第2判定条件は、前記温度情報および前記熱量情報が、前記換気機器が稼働している時間帯に取得されたことを判定するように設定されている
    請求項6記載の断熱性能推定装置。
  8. 前記断熱性能は、総熱損失量を延床面積で除した熱損失係数で表され、
    前記延床面積として、前記冷房機器または前記暖房機器の性能の指標として定められた値と、前記建物の実測値に基づく値とのうち、所定の選択条件を満足する値を選択する選択部をさらに備える
    請求項1又は2記載の断熱性能推定装置。
  9. コンピュータを、請求項1〜8のいずれか1項に記載の断熱性能推定装置として機能させるためのプログラム。
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