JP6383052B1 - 化粧料容器 - Google Patents

Abstract

【課題】ケーキングを防ぎ、容器本体への粉末化粧料の充填が容易な化粧料容器を提供する。
【解決手段】上方に開口部（３４）を有し粉末化粧料（７０）を収容する容器本体（３０）と、容器本体（３０）の開口部（３４）に取り外し自在に取着されたキャップ（４）と、キャップ（４）から容器本体（３０）に延出する基軸（６）と、基軸（６）の先端に取り付けられる塗布体（８）とを有する塗布具（２）と、を備えた化粧料容器において、容器本体（３０）の外形を上方に延長する筒型のジョイント（４０）が容器本体（３０）の開口部（３４）に設けられ、キャップ（４）がジョイント（４０）の上方開口部（５６）に取り外し自在に取着され、塗布体（８）が粉末化粧料（７０）の上面より上方に配置される化粧料容器（１）を提供する。
【選択図】図１

Description

アイシャドウ等の粉末化粧料を収納することができる化粧料容器に関する。

従来、アイシャドウ等の粉末化粧料を収納する化粧料容器として、有底筒体の容器本体と容器本体に取着される塗布具とで構成されたタイプがある。従来のプレストパウダーを収納するコンパクトタイプとは異なり、ルースパウダーを収納でき、軽いタッチの使用感が得られるが、その反面粉末化粧料が飛散しやすい。これを防止するため、例えば、特許文献１では、容器本体の出口を塗布体で塞ぎ、栓の役割をもたせ、粉末化粧料の飛散を防いでいる。塗布具が容器本体に取着された状態で塗布体が容器本体の底寸前に配置されており、筆軸が長く塗布がし易い、粉末化粧料を最後まで利用できるという利点がある。

特開昭５１−９８５５３号

しかし、粉末化粧料と塗布体が常時接しているため、塗布体の化粧料水分の吸着や、塗布体による粉末化粧料への圧力による粉末化粧料のケーキング（固化）が懸念される。また、粉末化粧料の充填は、容器本体の底面に設けられた充填用の孔から行わねばならず、充填後に孔を塞ぐ工程が必要となり手間である。

本発明の目的は、ケーキングを防ぎ、容器本体への粉末化粧料の充填が容易な化粧料容器を提供することにある。

上記目的を達成するため、請求項１として、上方に開口部を有し粉末化粧料を収容する容器本体と、容器本体の開口部に取り外し自在に取着されたキャップと、キャップから容器本体に延出する基軸と、基軸の先端に取り付けられ粉末化粧料を付着させる塗布体とを有する塗布具とを備えた化粧料容器において、容器本体の外形を上方に延長する筒型のジョイントが容器本体の開口部に設けられ、キャップがジョイントの上方開口部に取り外し自在に取着されて、塗布体が粉末化粧料の上面より上方に配置される化粧料容器を提供する。

請求項２として、請求項１に記載の化粧料容器であって、ジョイントはその内面が上方に向かって広がっている形状を有し、塗布体の最大外径は前記ジョイントの最少内径よりもわずかに大きい化粧料容器を提供する。

請求項３として、請求項１又は請求項２に記載の化粧料容器であって、塗布体は砲弾形状の先端部分が斜めに切り取られた形状を有する化粧料容器を提供する。

ケーキングを防ぎ、容器本体への粉末化粧料の充填が容易な化粧料容器を提供できる。

本発明の実施形態に係る化粧料容器１を示し、（ａ）正面図、（ｂ）正面縦断面図である。 分解した状態での粉末化粧料容器１の正面縦断面図である。 本発明の実施形態に係る塗布体８の斜視図である。 ジョイント４０の変形例を示す。

（実施形態）
以下、本発明に係る化粧料容器の好ましい実施形態を、図に従って説明する。図１及び図２に示すように、化粧料容器１は、アイシャドウ等の粉末の化粧料７０を収容する容器本体３０、容器本体３０に螺合して一体化するジョイント４０、及びジョイント４０に取り外し自在に取着される塗布具本体２を備える。

容器本体３０は有底の円筒であり、上端部が縮径されており、かかる縮径部３２の上端に開口部３４を有する。縮径部３２の外周面には雄ネジ３６が設けられている。容器本体３０の材質は特に限定はされないが、プラスチップやガラスなど、透明又は半透明であれば収容されている化粧料７０の色、残量、状態等を確認でき好ましい。

塗布具本体２は、キャップ４、キャップ４から容器本体３０に延出する基軸６、及び基軸６の先端に備えられる塗布体８から構成される。キャップ４の下部内面には、ジョイント４０への取着に使用される突起１４が円周方向に複数個設けられている。ジョイント４０の筒体４２の外周面に円環状に突設された凸部４６をこの突起１４が乗り越えることで、塗布具本体２はジョイント４０に着脱される。基軸６は中空の筒状であり、キャップ４は、基軸６の拡径された基端部１０と一体化している。先端の開口部である先端孔１２に塗布体８の嵌合部１６が嵌合し固着されている。基軸６は中空部分のない円柱形状でも良い。

ジョイント４０は、上面が開口し、中心に孔５２が設けられた底面５０を有し、内面が上方に向かって広がっている筒体４２を有する。筒体４２の外側円周には、筒体４２よりも径の大きな筒状のカバー部４４が設けられている。カバー部４４の下部内周面には、雌ネジ４８が設けられており、容器本体３０の雄ネジ３６と螺合可能となっている。ジョイント４０の雌ネジ４８と容器本体３０の雄ネジ３６が螺合した状態で、容器本体３０の開口部３４に筒体４２は入り込み、化粧料７０の出入り口は孔５２となる。

筒体４２の内面は基軸６よりも太く、ジョイント４０の上方開口部５６にキャップ４が取着された状態で、基軸６は筒体４２に入り込み、塗布体８が孔５２に嵌る。塗布体８の胴部１８が隙間なく孔５２を塞ぎ、塗布体８は孔５２の栓の役割を果たし、化粧料７０の飛散を防ぐ。この状態で、塗布体８の先端部２４は充填された化粧料７０の上面よりも上方となるよう配置される。

塗布体８は、図３に示すように、弾丸形状の先端の一部が斜めに切り取られた形状を有する。まぶた等に化粧料７０を塗布の際、面積の多い曲面部２０でまず全体的に塗布し、切り取られた平面部２２で強調したい部分に塗布し、尖った先端部２４で細かい部分を塗布する等、一本で塗り分けが可能である。嵌合部１６は、先端孔１２に嵌合して固着するため、縮径されている。切り欠かれていない胴部１８は、横断面形状が円形であり、その最大外径はジョイント４０の孔５２の径よりも一回り大きい。キャップ４が取着された状態で胴部１８が孔５２に嵌る位置となるよう基軸６の長さは調整されている。

塗布体８はこの形状に限られず、弾丸形状、球形状、円錐台形状、円柱形状等、先端孔１２に固着できジョイント４０の孔５２に嵌合する形状であれば良い。塗布体８の材質は、NBR、ウレタン、シリコン等の柔らかい材質が好ましく、スポンジ等それらを発泡させた材質、ルビーセル等の連続気孔体、筆、などでも良い。

（作用効果）
塗布具本体２、ジョイント４０、及び容器本体３０が取着、螺合された状態では、塗布体８が化粧料７０の出入りを防ぐ栓となるため、化粧料７０が飛散することがない。

キャップ４が取着された状態でも、塗布体８が化粧料７０から離間されるため、化粧料７０の水分等を塗布体８が吸ってしまう事がなく、また塗布体８に圧力がかからない形態により、化粧料７０がケーキング（固化）することを防ぐことができる。塗布体８の肌当たりの感触の悪化を防ぎ、最後まで紛末の化粧料７０のサラサラとした使用感を保つことができる。

化粧料７０を肌等に塗布の際は、化粧料容器１の上下を逆にするようにして数度振ることで、塗布体８に化粧料７０を付着させることができる。塗布具本体２を引き出しそのまま素早く塗布できるため、化粧の時短が可能である。再度化粧料７０を付着させたい場合には、塗布具本体２を元に戻して再度数度振ることで、塗布体８に化粧料７０を付着させることができる。塗布体８で孔５２が塞がれていることで、化粧料容器１を上下逆さにしても化粧料７０が飛散する事が無く、周辺を汚すことがない。

筒体４２は上方に向かって広くなっているため、塗布具本体２の着脱がし易い。キャップ４を離脱した際に筒体４２の内面に付着した化粧料７０は孔５２から容器本体３０へ自然と戻るため、基軸６に化粧料７０が付着して手や周辺が汚れることを防ぐことができる。

塗布具本体２はキャップ４が持ち手となるため、親指と人差し指だけなく、中指も加えてしっかり把持できる。またジョイント４０分だけ基軸６が長くなり、塗布し易い形状となっている。

長細い容器に化粧料７０を充填する場合、化粧料７０の飛散を防ぐため長いノズルを使用する、又は底面に充填口を設ける必要があり、詰まりの懸念や充填後に充填口を塞ぐ工程が必要となり手間がかかる。化粧料容器１はジョイント４０と容器本体３０が分離するため、寸胴な容器本体３０に化粧料７０を充填してからジョイント４０を取り付けることができ、化粧料７０を飛散させず充填することが容易である。ジョイント４０を外すことができるため、化粧料７０の再充填も容易である。

（変形例）
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することが出来る。

ジョイント４０は、筒体４２が底面５０を有していたが、図４に示すジョイント４０の変形例のように、筒体４２ａの底面がなく上方に向かって広がる筒型でも良い。筒体４２ｂの下方にカバー部４４ｂがある構造で、筒体４２ｂは上方に向かって広がるテーパ形状であり、開口部３４に当接するようにジョイント４０が容器３０に取付けられる形状でもよい。また、筒体４２ｃのように内径が一定な筒状でも良い。この場合、塗布体８の胴部１８の最大外径は、筒体（４２ａ、４２ｂ、４３ｃ）の最少内径よりも僅かに大きい。

１ 化粧料容器
２ 塗布具本体
４ キャップ
６ 基軸
８ 塗布体
１０ 基端部
１２ 先端孔
１４ 突起
１６ 嵌合部
１８ 胴部
２０ 曲面部
２２ 平面部
２４ 先端部
３０ 容器本体
３２ 縮径部
３４ 開口部
３６ 雄ネジ
４０ ジョイント
４２、４２ａ、４２ｂ、４３ｃ 筒体
４４、４４ｂ カバー部
４６ 凸部
４８ 雌ネジ
５０ 底面
５２ （底面５０の）孔
５６ 上方開口部
７０ 化粧料

Claims (4)

1. 上方に開口部を有し、粉末化粧料を収容する容器本体と、
   前記容器本体の外形を上方に延長し、前記容器本体の開口部に取り外し自在に取着される筒型のジョイントと、
   前記ジョイントの上方開口部に取り外し自在に取着されるキャップと、前記キャップから前記容器本体に延出する基軸と、前記基軸の先端に取付けされ前記粉末化粧料を付着させる塗布体と、を有する塗布具と、
   を備え、
   前記ジョイントの内部には、下方に向かって伸びる、前記容器本体の開口部内部と連通する筒状部が設けられ、
   前記塗布体は、前記容器本体の内部に該塗布体の先端が突出した状態で前記筒状部の下方開口部に嵌合し、前記粉末化粧料の上面から離間した状態で該上面より上方に配置される、
   ことを特徴とする化粧料容器。
2. 前記筒状部の下方開口部は、前記容器本体内部に突出して、前記容器本体に入り込む、
   ことを特徴とする請求項１に記載の化粧料容器。
3. 前記塗布体は、前記筒状部の下方開口部に密着して嵌合する、
   ことを特徴とする請求項１または請求項２に化粧料容器。
4. 前記塗布体は、砲弾形状の先端部分が斜めに切り取られた形状を有する、
   ことを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載の化粧料容器。