JP6382170B2 - 残存型枠 - Google Patents
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Description
この残存型枠を枠組する際に、並べて段積した残存型枠は上下及び左右の接続を連結金具で固定しながら枠組し、これにコンクリートを打設すれば構造物の表面に固着して型枠を取り外す必要がないので、多く使用されている。
この形鋼は、枠組みの際の連結と、構造物の打設コンクリートとの結合性と高める役目を成すものである。
即ち、形鋼が断面コの字状であるから、形鋼の内部に入り込んだ打設生コンクリートには、形鋼が邪魔をして加圧振動で締め固め出来ず、この部分のコンクリート強度が弱く、コンクリート製プレート本体全体の強度が均一に製造できない問題点を有していた。
しかしながら、残存型枠を即時脱型方式で製造する際の加圧振動で、形鋼内部に生コンクリートが下から押し上げられて侵入し、プレート本体から突出した形鋼の内部にまで生コンクリートが入り込み、その突出した形鋼内部に必要な空洞を確保できないのである。
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記プレート本体(1)の前記裏面(1a)と略面一にしたことを特徴とする。
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記形鋼(3)内に嵌入可能なコの字状の断面形状であることを特徴とする。
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記形鋼(3)が、側面部(3d)間をハの字に開いた略コの字状の断面形状であり、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記形鋼(3)内の途中まで嵌入可能であって、その閉鎖側部(4b)間をハの字に開いた略コの字状の断面形状であり、前記閉鎖部材(4)を前記形鋼(3)内の途中で挟持したことを特徴とする。
従って、打設生コンクリート全体を確実に締め固めでき、プレート本体(1)が均一な強度に製造できる。
これにより、形鋼(3)の側面部(3b)に多数の貫通穴(3e)を穿設させても、プレート本体(1)のコンクリートで貫通穴(3e)が塞がれるのを防止できる。
また、プレート本体(1)の表面は見栄えを良くするために、通常は擬石風の化粧仕上げを施して化粧部(1b)が形成されるが、使用場所によっては化粧仕上げが必要ないので化粧部(1b)を形成しないこともある。
また、前記網状体(2)には表面処理した金網,穴抜の金網板が用いられ、特にはエキスパンドメタルが特有な網目形状からして強度的な面、プレート本体(1)との結合性及び安価の面で使用するのが好ましい。
更に、網状体(2)の表面処理としてはメッキ処理,塗装処理等を施すが、特にはエキスパンドメタルを使用した場合、カチオン電着塗装を施すと、網目の鋭いエッジ部の防錆効果が極めて高く特に好ましいものとなる。
尚、形鋼(3)は、軽溝形鋼の限らず平板からプレス加工して形成してもよい。
そして、この四角状に枠組した形鋼(3)は開口部(3a)側を網状体(2)に溶接して固着させ、この網状体(2)全体と形鋼(3)の略半分がプレート本体(1)内に埋設され、形鋼(3)の平板部(3b)側はプレート本体(1)の裏面(1a)から突出させる。
その突出した平板部(3b)は、図6の如く、プレート本体(1)の裏面(1a)と平行な面であり、両側面部(3d)で支持された状態となる。尚、形鋼(3)は四角状に枠組したものに限らず、2本の形鋼(3)を平行に離してプレート本体(1)に設けてもよい。
このネジ用穴(3c)は通常等間隔で四角状の平板部(3b)に全周にわたって穿設させているが、必要に応じて四角状の四隅と中央のみに限定させて設けてもよい。そしてネジ用穴(3c)に上記ネジ溝を形成してネジ穴を穿設する場合には、ツバ出し加工を施すとネジ穴が長くできネジ溝も多くなり好ましく、そのネジ用穴(3c)にタッピンネジをねじ込んだ場合にも、螺着強度が高くなるので好ましい。
この断面略コの字状の閉鎖部材(4)の場合、それを形鋼(3)内に閉鎖部材(4)を所定位置に挿入すれば、形鋼(3)の平板部(3b)に対して、その長手方向との平行性を調節するだけで、容易に形鋼(3)の平板部(3b)と平行に仕切ることができるので作業性がよい。
この際に、形鋼(3)内の閉鎖面部(4a)の位置は、プレート本体(1)の裏面(1a)と略面一の位置に挟持されるので好ましく、これには、閉鎖面部(4a)の横幅を、プレート本体(1)の裏面(1a)と略面一に相当する位置の形鋼(3)内部幅と同じに設定すれば、閉鎖面部(4a)はプレート本体(1)の裏面(1a)と略面一の位置に挟持され、挟持されたままでもよいが、閉鎖部材(4)が下方に抜け落ちを防止するために形鋼(3)と閉鎖部材(4)とを溶接して固着すればよい。
この断面略コの字状の閉鎖部材(4)の場合、それを形鋼(3)内に閉鎖部材(4)を所定位置に挿入すれば、形鋼(3)の平板部(3b)に対して、その長手方向の平行性を調節するだけで、容易に形鋼(3)の平板部(3b)と平行に仕切ることができるので作業性がよい。また、断面略コの字状の形鋼(3)も高さが形鋼(3)の高さの約半分〜3分の1程度である。
尚、閉鎖側部(4d)に形成する凸部(4c)の位置は、閉鎖部材(4)を形鋼(3)内に圧入した際に、閉鎖部材(4)の挿入が停止し挟持された時に、凸部(4c)が形鋼(3)の貫通穴(3e)下部に丁度係合される位置である。
これにより、即時脱型方式で製造する際に、形鋼(3)の内部の生コンクリートは閉鎖部材(4)の閉鎖面部(4a)で押し上げを規制されて締固めされ、打設生コンクリート全体を確実に締め固めでき、プレート本体が均一な強度に製造できるのである。
しかしながら、閉鎖部材(4)が前記形鋼(3)の内部空間を途中で閉鎖しているため、生コンクリートは閉鎖部材(4)で押し上げを規制され、形鋼(3)内に入り込んだ生コンクリートの部分も確実に締固められるのである。
1a 裏面
2 網状体
3 形鋼
3a 開口部
3b 平板部
3c ネジ用穴
3d 側面部
3e 貫通穴
4 閉鎖部材
4a 閉鎖面部
4b 閉鎖側部
4c 凸部
イ 空洞部
Claims (5)
- コンクリート製で四角形状のプレート本体(1)と、該プレート本体(1)内に埋設する網状体(2)と、前記網状体(2)と固着すると共に前記プレート本体(1)の裏面(1a)から一部突出し、断面形状がコの字状あるいは略コの字状の形鋼(3)と、その形鋼(3)に多数のネジ用穴(3c)と貫通穴(3e)を穿設した残存型枠において、
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記プレート本体(1)の前記裏面(1a)と略面一にしたことを特徴とする残存型枠。 - コンクリート製で四角形状のプレート本体(1)と、該プレート本体(1)内に埋設する網状体(2)と、前記網状体(2)と固着すると共に前記プレート本体(1)の裏面(1a)から一部突出し、断面形状がコの字状あるいは略コの字状の形鋼(3)と、その形鋼(3)に多数のネジ用穴(3c)と貫通穴(3e)を穿設した残存型枠において、
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記形鋼(3)内に嵌入可能なコの字状の断面形状であることを特徴とする残存型枠。 - コンクリート製で四角形状のプレート本体(1)と、該プレート本体(1)内に埋設する網状体(2)と、前記網状体(2)と固着すると共に前記プレート本体(1)の裏面(1a)から一部突出し、断面形状がコの字状あるいは略コの字状の形鋼(3)と、その形鋼(3)に多数のネジ用穴(3c)と貫通穴(3e)を穿設した残存型枠において、
前記形鋼(3)には、その内部途中を平板部(3b)と平行に仕切る閉鎖部材(4)を内設し、前記平板部(3b)と前記閉鎖部材(4)との間に空洞部(イ)を形成させ、且つ、前記形鋼(3)が、側面部(3d)間をハの字に開いた略コの字状の断面形状であり、且つ、前記閉鎖部材(4)が、前記形鋼(3)内の途中まで嵌入可能であって、その閉鎖側部(4b)間をハの字に開いた略コの字状の断面形状であり、前記閉鎖部材(4)を前記形鋼(3)内の途中で挟持したことを特徴とする残存型枠。 - 前記形鋼(3)内に装着した前記閉鎖部材(4)の閉鎖面部(4a)の位置が、前記プレート本体(1)の前記裏面(1a)と略面一にした請求項2又は3記載の残存型枠。
- 前記閉鎖部材(4)の閉鎖側部(4b)にエンボス加工した点状の凸部(4c)を複数形成させた請求項2、3又は4記載の残存型枠。
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