JP6378031B2 - 配置判定装置、配置判定方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

配置判定装置、配置判定方法、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、複数の表示装置を配列させてなるマルチディスプレイにおける表示装置の最適配置を判定する配置判定装置に関する。
複数の表示装置を配列させてなるマルチディスプレイにおいては、配置パターンが複数通り考えられるが、いずれのパターンであってもマルチディスプレイ全体での画質が同一というわけではない。これは、表示装置毎にスペックや特性にバラツキがあるため、表示装置同士の画質のムラが目立つような配置パターンがあれば、当該ムラが比較的目立たない配置パターンもあるためである。
したがって、マルチディスプレイについては、画質が最適になるような配置パターンを判定し、この配置パターンで全表示装置を配列させることが望ましい。この点、特許文献2には、表示装置毎に試験画像を表示させて輝度および色度を測定し、測定結果に基づいて表示品質が最適となる配置パターンを判定する判定方法が開示されている。
特開2013−97115号公報 特開2014−26120号公報
表示装置には、特許文献1に示すように、輝度ムラ補正におけるムラ抑制度を互いに異ならせる複数のモードを有し、使用者によってモードの切り替えが行われるものがある。ここで、複数のモードを有する表示装置を配列させてマルチディスプレイを構成する場合、ある配置パターンが、あるモードでは最適であっても、別のパターンでは最適ではない事があるが、この事は、従来知られておらず、本願発明者が知見したものである。
つまり、複数のモードを有する表示装置に対して単に特許文献2の方法を適用しても、実使用時に設定されるモードで測定が行われているとは限らず、実使用時に設定されるモードに最適な配置判定結果が得られないことがある。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有する表示装置を用いたマルチディスプレイについて、最適な配置を判定する配置判定装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様は、マルチディスプレイにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定装置であって、各表示装置は、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有しており、前記配置判定装置は、ユーザの入力操作に応じて前記複数のモードのうちのいずれかのモードを選択するモード選択部と、各表示装置について前記複数のモードの各々にて表示させた試験画像の色を示す測定値を予め格納している記憶部に記憶されている情報のうち、前記モード選択部にて選択されるモードに関する測定値を用いて、前記モード選択部にて選択されるモードにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定部と、を備えている。
本発明の一態様によれば、複数モードの各々にて補正された試験画像を測定した測定値のうち、ユーザに指定されたモードの測定値を用いて、ユーザに指定されたモードでの最適配置を判定している。それゆえ、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有する表示装置を用いたマルチディスプレイについて、実使用時のモードに対する最適な配置を判定できるという効果を奏する。
実施形態1の表示較正システムの概略構成を示すブロック図である。 基準データを示した図である。 基準データに示されるRGB値の各組を各格子点とした色空間(空間格子)を示した模式図である。 図3に示される色空間に属する単位格子であり、(192、192、192)の格子点と(224,224,224)の格子点とを含む単位格子を示した模式図である。 色ムラ補正用テーブルに示されているデータのうち、1画素分の補正量を示したデータである。 色ムラ補正用テーブルに示されているデータのうち、1画素分の補正量を示したデータであり、図5Aの例とは異なる例を示したものである。 色ムラ補正用テーブルにおいて補正量が示されている27組のRGB値の各組を各格子点として示した色空間である。 色ムラ補正マップを模式的に示した図である。 インデックスマップを模式的に示した図である。 表示装置のバックライトを模式的に示した図である。 表示装置を単体で使用する場合の表示画面の輝度ムラを模式的に示した図である。 一様な映像を表示させた場合の表示装置の輝度分布をモード毎で示した図であり、縦軸は輝度を示し、横軸は表示画面上の位置を示す。 各モードにおける輝度ムラ抑制の程度を比較した図である。 本実施形態の表示装置を配列してなるマルチディスプレイにおいて、一様な映像を各モードで表示させた場合の表示画面と輝度分布とを模式的に示す図である。 表示装置において表示可能なRGB値の範囲を示す色空間のうち、階調制限処理による調整後のRGB値の分布範囲を示した図である。 階調制限処理による調整後のRGB値の取り得る範囲を色空間として示した図である。 スプライン補間によって得られる各入力階調値に対する補正値を示した図である。 モード設定を行うためのUIを模式的に示す図である。 モード設定を行うためのUIを模式的に示す図であり、図17Aとは異なる例を示した図である。 実施形態2の配置判定システムの概略構成を模式的に示した図である。 図18の生産工程で行われる処理の流れを示したフローチャートである。 モードと測定データセットとの関係を示した表である。 図18の設置サーバに格納されており、測定データセットを蓄積してなるデータベースを示した図である。 図18の設置工程における処理の流れを示したフローチャートである。 実施形態2のマルチディスプレイを構成する各表示装置に設定される参照領域を模式的に示した図である。 実施形態2のマルチディスプレイを構成する各表示装置に設定される参照領域を模式的に示した図であり、図23とは異なる例を示した図である。 設置工程の概要を示した説明図である。 最適配置判定処理において求められる色差ΔEを説明するための図である。 配置判定装置のモニタにて表示されるUIを示す図である。 配置判定装置のモニタにて表示されるUIを示す図であり、図27の例とは異なる例を示す図である。 実施形態4の調整値を算出する際に設定される対象ポイントを示す説明図である。
[実施形態1(参考例)]
以下、本実施形態について図を参照して説明する。なお、本実施形態において、色ムラとは、表示装置の構造上の要因による画素毎の特性の相違等に起因して画素毎の色(計測される値から求められる色度等)にバラつきが生じる現象を指す。また、輝度ムラとは、バックライトの特性等の相違に起因して表示画面の中央部から端部に近づくにつれて輝度(計測される輝度)が低くなる現象、および、画素毎の特性の相違等に起因して画素毎の輝度にバラツキが生じる現象を指す。
(表示較正システムの構成)
図1に示すように、本実施形態の表示較正システム1は、表示装置10、システム制御装置(コンピュータ)40、および測定装置50を含む。表示装置10は、インターフェース20、制御部25、記憶部26、操作部28、および、表示部14を備えている。
インターフェース20は、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)方式でシリアル通信するためのDVI(Digital Visual Interface)端子21およびHDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子22と、TCP(Transmission Control protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのLAN端子23やRS232C端子24等と、Display Port端子(不図示)等とを含む。
インターフェース20は、後述する制御部25の統括制御部31からの指示に従って、DVI端子21、HDMI(登録商標)端子22、Display Port端子、LAN端子23、または、RS232C端子24等に接続された外部装置(周辺機器)との間でデータを送受信する。インターフェース20は、さらに、USB端子、IEEE1394端子を備えるようにしてもよい。
記憶部26は、ハードディスクまたは半導体メモリ等の情報記憶装置であり、制御部25にて扱われる各種データが保存される。制御部(映像処理装置、制御装置)25は、表示装置10を制御するコンピュータまたは制御回路であり、統括制御部31、映像データ処理部32、音声信号処理部33、パネルコントローラ34、較正処理部35、ムラ補正部36を備える。
統括制御部31は、表示装置10の各ハードウェアを統括的に制御するブロックである。映像データ処理部32は、インターフェース20を介して外部装置から映像データ(表示部14に表示させる映像のデータ)が入力されると、この映像データに所定の処理を施すブロックである。なお、本実施形態で扱われる映像データは、8ビットのデジタルデータであり、R(赤),G(緑),B(青)の色成分毎に階調値(0〜255)を示すものとする。また、階調値が小さいほど暗くなり(輝度が低くなる)、階調値が大きいほど明るくなる(輝度が高くなる)。音声信号処理部33は、インターフェース20を介して外部装置から入力される音声信号(表示部14のスピーカから出力される音声の信号)に所定の処理を施すブロックである。
較正処理部35は、色ムラ補正用の補正量(補正にて調整される量)を画素毎に求め、当該補正量を画素毎に示した色ムラ補正用テーブルを作成する較正処理を行うブロックである。作成された色ムラ補正用テーブルは記憶部26に保存される。
ムラ補正部(補正部)36は、記憶部26に記憶されている色ムラ補正用テーブルを用いて、表示部14に表示させる映像の映像データを補正するブロックである。なお、ムラ補正部36は、映像データ処理部32の処理後の映像データに対して処理を行うようになっていてもよいし、映像データ処理部32の処理前の映像データに対して処理を行うようになっていてもよい。
パネルコントローラ34は、表示部14を制御して、映像データ処理部32およびムラ補正部36にて処理された映像データの映像を表示部14に表示させるものである。また、パネルコントローラ34は、システム制御装置40からの指示に応じて、較正処理用の試験画像を表示部14に表示させるようにもなっている。
操作部28は、ユーザが各種指示を入力するための操作部材である。統括制御部31は、操作部28やリモートコントローラからの入力指示に応じて、表示装置10の動作制御を行うブロックである。例えば、統括制御部31は、操作部28に含まれる電源スイッチによる操作指示に応じて、表示装置10の各ハードウェアへの電力供給の有無を切り替えるようになっている。
表示部(表示パネル)14は、例えば、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル、有機EL表示装置等であり、パネルコントローラ34に制御されることで映像を表示するようになっている。
測定装置50は、表示部14の表示画面に表示される試験画像を撮影し、この撮影で得られる測定装置50の画素毎の色の測定値(例えばXYZ値等の測定値)を測定データとして出力する装置である。なお、試験画像とは、各色成分の入力階調値を全ての画素で同一とした画像である。例えば、全ての画素のRGB値が(255,0,0)となる試験画像は赤色の試験画像である。
測定装置50としては、トプコン社製の輝度色度測定装置(UA−1000A等)やコニカミノルタ社製の2次元色彩輝度計(CA−2000等)のような面輝度計、ニコン社やソニー社等の高精細デジタルカメラ、または、産業用カメラ等を使用できる。
測定装置50は、USB(Universal Serial Bus)等の入出力端子を備えており、入出力端子を介してシステム制御装置40に通信可能に接続されている。
システム制御装置40は、較正処理を行うために表示装置10および測定装置50を制御する制御装置である。システム制御装置40としては、プロセッサや記憶部を備えた汎用のパーソナルコンピュータが挙げられる。
システム制御装置40は、上述のように測定装置50と通信可能に接続されているのみならず、表示装置10ともRS232C端子等を介して通信可能に接続されている。また、システム制御装置40には、表示装置10および測定装置50と通信してこれら装置を制御するアプリケーションがインストールされている。
オペレータが較正処理指示をシステム制御装置40に入力すると、システム制御装置40は、表示装置10に試験画像を表示させ、測定装置50に測定要求を送信する。測定要求を受けた測定装置50は、表示装置10に表示されている試験画像を撮影し、測定データをシステム制御装置40に送信し、システム制御装置40は、この測定データを保存する。システム制御装置40は、測定データの保存後、表示装置10に表示させる試験画像を切り替える。例えば、全ての画素のRGB値が(255,0,0)となる赤色試験画像を表示し、この赤色試験画像について測定データを保存した後、全ての画素のRGB値が(0,255,0)の緑色試験画像の表示に切り替えられる。
その後、以上の「撮影」「送信」「保存」「試験画像の切り替え」の一連の動作が繰り返され、較正処理にて使用される全ての試験画像について前記の一連の動作が終了次第、システム制御装置40は、測定装置50を用いた測定を終了させる。測定装置50を用いた測定を終了させると、システム制御装置40は、表示装置10に対して測定データと較正処理の指示とを送信する。
測定データおよび較正処理の指示を受けた統括制御部31は、測定データを記憶部26に保存させ、較正処理部35に較正処理を実施させる。
(較正処理部35)
つぎに、図1に示す較正処理部35を説明する。較正処理部35は、表示部14に表示される試験画像の測定が測定装置50にて行われた後、測定にて得られた測定データを入力して、測定データに基づいて較正処理を行うブロックである。なお、以下の説明では、1つの試験画像の撮影から得られる測定データを1つの測定データとする。つまり、1つの測定データは、1つの試験画像を撮影して得られるデータの集合であり、測定装置50の各画素の測定値(例えば、XYZ値等)の集合である。
まず、較正処理部35は、測定データの全画素のうち、表示部14の表示画面に相当する画素領域を抽出する抽出処理を行う。なお、較正処理部35は、各試験画像から得られる各測定データを比較して色の異なる箇所を検出することによって、表示部14の表示画面に相当する画素領域を判別できるようになっている。
つぎに、較正処理部35は、抽出処理後の測定データのサイズ(画素数)を調整するサイズ調整処理(補間処理)を行う。これは、測定データの画素数を表示画面の画素数に合わせ、測定データの各画素と表示部14の各画素とを1対1で対応させるための措置である。つまり、サイズ調整処理後の測定データの画素毎の測定値は、表示部14の画素毎の表示色の測定値に対応する。測定値は、測定装置50にて測定された値、または、この値を補間して得られる演算値であり、本実施形態では三刺激値(X,Y,Z)が用いられている。つまり、測定データの1画素当たりの測定値は、X値、Y値、Z値から構成される。
続いて、較正処理部35は、サイズ調整後の測定データと、予め記憶されている基準データとを用いて、表示部14の画素毎に、色ムラ補正用の補正量を求める。補正量の算出方法については後述する。
基準データとは、表示装置10の製造時に表示装置10の内部のROM(不図示)に格納されるデータであり、同一機種の全ての表示装置10に対して共通して使用されるデータである。具体的には、基準データは、図2に示されるように、入力階調値(RGB値)と、この入力階調値に対して基準として設定されるXYZ値(基準値)との対応関係を示すデータである。
基準データは、以下のように作成される。最初に、工場において、量産される同一機種の表示装置10の中から、1台若しくは数台の基準機が選ばれ、基準となる測定器(基準測定器)が指定される。つぎに、基準機において所定数(図2の例の場合は729枚)の試験画像の各々を順に表示していき、基準測定器を用いて各試験画像について測定を行う。そして、試験画像から得られる測定データから基準値を算出し、当該試験画像の入力階調値(RGB値)と、当該試験画像から得られる測定データから算出された基準値(XYZ値)との対応関係を基準データとして生成する。すなわち、基準データは、複数組の試験画像の各々について、入力階調値と基準値との対応関係を示したデータである(図2を参照)。
なお、測定データから基準値を算出する手法は色々ある。例えば、測定データのうち、表示画面の中央部(例えば中心画素を含む全表示面積の20%の面積の範囲)に含まれる画素の測定値の平均値を基準値としたり、所定の複数点の画素の測定値の平均値を基準値としたり、全画素の測定値のなかの最大値、最小値、あるいは平均値を基準値としてもよい。
(補正量の算出方法)
つぎに、色ムラ補正用の補正量の求め方を説明する。前述のように映像データが8ビット(階調値が0〜255)である場合、0、32、64、96、128、160、192、224、255の9つの階調値から設定可能なRGBの全ての組み合わせについて(9×9×9=729組)、対応するXYZ値(基準値)を示した基準データを表示装置10に保持させている(図2を参照)。但し、階調値(画素値と称してもよい)の個数や数値については、これらに限定するものではない。
ここで、図3は、基準データに示されるRGB値の各組を各格子点としたRGBの色空間である。つまり、この色空間は、729個の格子点と512個の単位格子とからなる。なお、図3の色空間上の各格子点に示される値は記号であり、各格子点の記号と階調値との関係は同図の表に記載されているとおりである(この点は図6においても同様とする)。また、図3では、RGB値のうちの少なくともいずれかの値に96〜224を含む格子点については、便宜上省略されているが、実際には存在するものとする。
そして、本実施形態では、測定装置50を用いた測定において、32、128、224の階調値から設定可能なRGBの全ての組み合わせについて(3×3×3=27組)、試験画像を表示して測定したものとする。つまり、RGB値が(32,32,32)、(32,32,128)、(32,32,224)、・・・、(224,224,224)の各々について、試験画像を表示してXYZ値の測定を行って測定データを生成したものと仮定する。
以下では、RGB値が(224、224、224)の試験画像から得られる測定データから、色ムラ補正用の補正量を画素毎に算出する処理を例示して説明する(つまり、入力階調(224、224、224)の時の補正量を画素毎に算出する処理を説明する)。
表示部14において画素毎に色ムラがある場合、RGB値が(224,224,224)の試験画像から得られた測定データの各画素のXYZ値(測定値)を、変換マトリクスによってRGB値に変換すると、変換された値と(224,224,224)との間には差が生じるが、この差が補正すべき量になる。
例えば、RGB値が(224,224,224)に対応する基準値(XYZ値)は(557.9,562.1,843.3)であり、RGB値が(192,192,192)に対応する基準値は(405.7,406.8,620.1)である(図2参照)。
そこで、RGB値が(224,224,224)の試験画像を表示して測定した場合の測定データの或る画素の測定値が(405.7≦X≦557.9,406.8≦Y≦562.1,620.1≦Z≦843.3)を満たす場合、図3の色空間のうち、(224,224,224)の格子点と(192,192,192)の格子点とを含有する単位格子内に当該画素の測定値(Xa,Ya,Za)を示す点aが位置することになる(図4を参照)。ここで、(Xa,Ya,Za)に対応するRGB値を(Ra,Ga,Ba)として求め、試験画像のRGB値(224,224,224)を基準点とし、基準点と(Ra,Ga,Ba)との差が補正量となるので、補正量は下記のようになる。
Rの補正量=224−Ra 式D1
Gの補正量=224−Ga 式D2
Bの補正量=224−Ba 式D3
そして、(Xa,Ya,Za)に対応する(Ra,Ga,Ba)の算出は、式1に示すように3×3のマトリクスを用いて行うことができる。
ここで、式1のマトリクスの係数a〜iとしては、sRGBやAdobeRGB、CIERGB方式等の規格で定められている値を用いても良いが、表示装置10の個々の特性に起因して正確な変換が行われない可能性がある。そこで、較正処理を行なう表示装置10の機種に対応する基準データを参照して係数a〜iを求めれば、個々の表示装置の特性に適した変換が可能になる。具体的には、基準データのうち、RGB値とXYZ値との組を3組利用すれば、式2のように考えることで係数a〜iを求めることができる。
なお、係数a〜iを求めるため、式2を以下の式3のように変形する。
式2または式3において、RGB値が(R1,G1,B1)の場合の基準値を(X1,Y1,Z1)、(R2,G2,B2)の場合の基準値を(X2,Y2,Z2)、(R3,G3,B3)の場合の基準値を(X3,Y3,Z3)とする。そして、図4に示すように、(Xa,Ya,Za)を示す点aが含まれる単位格子において、試験画像のRGB値を示す基準点(224,224,224)と隣接する3つの格子点を(R1,G1,B1)〜(R3,G3,B3)として用いる。
つまり、図4のように、(R1,G1,B1)=(192,224,224)、(R2,G2,B2)=(224,192,224)、(R3,G3,B3)=(224,224,192)となる。
そして、(R1,G1,B1)〜(R3,G3,B3)の値を式3に代入し、(R1,G1,B1)〜(R3,G3,B3)に対応する(X1,Y1,Z1)〜(X3,Y3,Z3)の値を図2の基準データから読み取って式3に代入する。これにより、係数a〜iが求められる。
求めた係数を式1に代入し、RGB値が(224,224,224)の試験画像を測定したときの測定値(X,Y,Z)を式1に代入することで、図4の(Ra,Ga,Ba)が求まり、Ra,Ga,Baを、前述した式D1〜D3に代入することで補正量を算出できる。
つまり、以上の手順によれば、試験画像を表示して測定した場合の測定データの測定値が図3に示す色空間(空間格子)のうちのどの単位格子に含まれるかを検出する。検出した単位格子のうち、試験画像のRGB値を示す格子点に隣接する3つの格子点のRGB値とXYZ値とを基準データから読み取り、これら値から変換マトリクスの係数を求める。そして、変換マトリクスを用いて測定値をRGB値に変換し、試験画像のRGB値と変換したRGB値との差を補正量として求めている。
なお、測定値(X,Y,Z)が含まれる単位格子は以下のようにして検出する。まず、図3に示す色空間に属する単位格子毎に、RGB値の最小値の組み合わせである(Rmin,Gmin,Bmin)と、RGB値の最大値の組み合わせである(Rmax,Gmax,Bmax)と、基準データにて(Rmin,Gmin,Bmin)に対応する基準値である(Xmin,Ymin,Zmin)と、基準データにて(Rmax,Gmax,Bmax)に対応する基準値である(Xmax,Ymax,Zmax)とを求めるか、予め記憶部26に記憶しておく。そして、(Xmin≦X≦Xmax,Ymin≦Y≦Ymax,Zmin≦Z≦Zmax)の関係を満たす単位格子を、測定値(X,Y,Z)が含まれる単位格子として検出する。
以上のようにすることで、画素毎に、試験画像のRGB値(224,224,224)を入力階調とする場合の補正量を求めることができる。そして、RGB値が(224,224,224)以外の26組の試験画像についても、同様に補正量を求める。
これにより、RGB値が(32,32,32)、(32,32,128)、(32,32,224)、・・・、(224,224,224)の27組の入力階調値の組み合わせについて、画素毎に補正量が求まることになる。
そして、較正処理部35は、図5Aに示すように、27組の入力階調値の各組について補正量を示した補正量情報を画素毎に作成する。図5Aは、1画素当たりの補正量情報である。較正処理部35は、図5Aに示す補正量情報を全画素について示した色ムラ補正用テーブルを作成し、記憶部26に保存する。つまり、図5Aに示す情報は1画素当たりの補正量情報であるが、表示部14の画素の数だけ図5Aの補正量情報が記憶部26に格納されることになる。
(色ムラ補正用テーブルを用いた色ムラ補正)
ムラ補正部36は、表示部14に表示させる映像の映像データを入力すると、画素毎のRGB値に対して、色ムラ補正用テーブルを用いた色ムラ補正を行うようになっている。以下では、色ムラ補正用テーブルを用いた色ムラ補正について説明する。なお、以上では、32、128、224から組み合わせ可能な27組のRGB値について画素毎に補正量を求める例を説明したが(図5A参照)、以下では、説明の便宜上、0、128、255から組み合わせ可能な27組のRGB値について画素毎に補正量を求め、色ムラ補正用テーブルが作成されたケースを前提として説明する。つまり、図5Bに示されるように、1画素当たりで、(0,0,0)、(0,0,128)、(0,0,255)、・・・(255、255、255)の27組の入力階調値に対する補正量が求められており、これら補正量を画素毎に示した色ムラ補正用テーブルが記憶部26に保持されている。
ここで、図6は、色ムラ補正用テーブルにおいて補正量が示されている27組のRGB値の各組を各格子点として示したRGBの色空間である。図6に示される各格子点に対応するRGB値の組に対して色ムラ補正処理を行う場合、色ムラ補正用テーブルにおいて当該RGB値の組に対応付けられている補正量を読み出し、この補正量を用いて階調値を調整することによって色ムラ補正を行う。
これに対し、図6の27個の格子点に対応するRGB値の組以外のRGB値の組に対して色ムラ補正処理を行う場合(つまり色ムラ補正用テーブルに示されるRGB値の組以外のRGB値の組に対して色ムラ補正処理を行う場合)、図6の色空間において、補正の対象となるRGB値の組を示す位置の周辺の格子点を検出し、検出した格子点の補正量を用いて補間することで、補正の対象となるRGB値の組に対する補正量を求め、この補正量を用いて階調値を調整すればよい。つまり、色ムラ補正用テーブルに補正量が示されていないRGB値の組については、色ムラ補正用テーブルに示されている補正量を補間して補正量を求めればよい。なお、この場合の補間方法としては、線形補間、スプライン補間、四面体補間等を用いることができる。
(モード切替)
また、本実施形態のムラ補正部36は、高輝度モードと輝度ムラ抑制優先モードと中間モードとを切り替えることにより、表示画面全体の疑似的な輝度ムラ抑制の程度がモードに応じて変化するように色ムラ補正処理を行うようになっている。以下では、この点を詳細に説明する。
本来の色ムラ補正(以下にて説明するモード切替を行うことなく単に色ムラ補正を行うだけの形態)は、各画素のスペックのバラツキに起因した画素毎の色ムラを抑制することを主目的としている。そして、輝度ムラの抑制については本来であれば輝度ムラ補正によって行なわれる。そのため、本来の色ムラ補正では、基本的には輝度成分について極力影響を与えないようにしている。例えば、R、G、Bの各成分を「+10、+8、+9」とするような補正は行なわれず、このような場合にはR、G、Bの各成分を各々「+1、−1、0」というような補正を行うことで、輝度成分の増減を極力抑制しつつ色ムラを補正している(なお、輝度ムラ補正を行わずに、色ムラ補正を行っても、色ムラが抑制されることに伴い疑似的な輝度ムラ抑制の効果が生じる)。
つぎに、輝度ムラについて説明する。例えば、サイネージやインフォメーションディスプレイのように高輝度を必要とする表示装置における輝度の仕様が700cd/mになっている場合、700cd/mという値は、表示画面のすべての位置における輝度を表しているのではなく、表示画面の中央部での輝度を表し、表示画面の端部(表示画面のうちべゼルの近傍)の輝度は中央部よりも低くなっていることがある。この理由は以下の通りである。
図9に示すように、バックライトとしてLEDを用いる場合、画素毎にLEDを設けるのではなく、数十から数百程度の画素に対して1つのLEDをバックライトとして設けられることが多い。このようなディスプレイの構造やLEDバックライトの特性の関係上、図9に示すように、表示画面の中央部では、その周囲の全方向にバックライトが有るため、隣接するLED同士で互いに光を補って輝度の落ち込みを無くすことができる。これに対し、表示画面の端部では、表示画面の外側にバックライトが無いことから、中央部と比較すると輝度の低下が発生する傾向にある。それゆえ、表示装置では、通常、表示画面中央部の輝度を端部の輝度に近づけるように中央部の輝度を抑制する輝度ムラ補正が行われるように設定されている。つまり、表示画面全体の輝度(明るさ)を敢えて落とすことにより、中央部と端部との輝度差(輝度ムラ)を抑制している。
その一方、サイネージやインフォメーションディスプレイの場合、周囲が明るい環境の場合でも表示映像を見易くするという要求や、遠くにいる人に対しても見易くするという要求があるため、可能な範囲で高輝度にて表示する事が望ましい。しかし、輝度ムラ補正では、明るい部分の輝度を暗い部分の輝度に近づけるように補正が行われるため、表示画面全体の輝度を高く保つことと、輝度ムラを完全に無くして表示画面全体を均一にすることとは、トレードオフの関係にある。
これに対し、表示装置のスペックにもよるが、階調値が一様な映像を表示させた時の表示画面の端部の輝度が中央部の輝度の所定割合(例えば90%)以上であれば、表示画面の端部の輝度の落ち込みがあってもそれほど目立たない(図10B参照)。
そこで、サイネージやインフォメーションディスプレイ用の表示装置については、表示画面の中央部の輝度を端部の輝度に近づけるような輝度ムラ補正を敢えて行わずに(或いは輝度ムラ補正を若干行うが輝度ムラをある程度残す)、色ムラ補正を行うように設定されているものがある。このようにすることで、輝度ムラが残るものの使用するには目立たないレベルにでき、表示画面全体の輝度(明るさ)を高く保つことができる。このような理由から、サイネージやインフォメーションディスプレイ用の表示装置における輝度の仕様が700cd/mになっている場合、700cd/mという値は、表示画面のすべての位置における輝度を表しているのではなく、表示画面の中央部での輝度を表し、表示画面の端部の輝度が中央部よりも低くなっていることがある。
ところで、このようにサイネージやインフォメーションディスプレイ向けに設計された表示装置は、1台で使用する時には輝度ムラが目立たないが、マルチディスプレイを構成する表示装置として利用すると、輝度ムラが目立って知覚され易くなる。これは、隣り合う表示装置同士では輝度の落ち込みの程度が異なっていたり、複数台で1つの画像を表示することで、1台ではあまり注視されていなかった表示面端部を注視したりするようになるためである。
つまり、サイネージ向けに設計された表示装置(表示部端部の輝度が中央部よりも低下するようになっている表示装置)であっても、マルチディスプレイとして使用する場合には、それ以外の用途の場合よりも、輝度ムラ抑制度を向上させる必要がある。
これに対し、本実施形態の表示装置10では、色ムラ補正の他に、画素毎の輝度ムラ補正を行うという構成を採用するのではなく、色ムラ補正を行うムラ補正部35のモードを高輝度モードと輝度ムラ抑制優先モードと中間モードとに切り替えることにより、色ムラ抑制に伴う疑似的な輝度ムラ抑制の程度をモードに応じて変化させる構成を採用する。
具体的には、本実施形態の表示装置10は、輝度が高いが輝度ムラ抑制度の低い高輝度モードと、輝度は低いが輝度ムラ抑制度の高い輝度ムラ抑制優先モードと、高輝度モードと輝度ムラ抑制優先モードとの中間的なモード(画面全体の輝度は、高輝度モードよりも低いが輝度ムラ抑制優先モードよりも高く、疑似的な輝度ムラ抑制度は、高輝度モードよりも高いが輝度ムラ抑制優先モードよりも低い)である中間モードとの3つのモードを備えており、統括制御部(切替部)31が、利用者の入力指示に応じて、3つのモードのうちのいずれか1つのモードを設定するようになっている(設定されるモードが切り替わる)。これにより、用途に応じて、モードを切り替えることで疑似的な輝度ムラ抑制度を変化させている。
つぎに、各モードについて図11および図12に基づいて詳細に説明する。図11は、一様な映像を表示させた場合の表示装置の輝度分布をモード毎で示した図であり、縦軸は輝度(測定値)を示し、横軸は表示画面における位置を示す。図12は、各モードの擬似的な輝度抑制の程度を比較した説明図である。
輝度ムラ抑制優先モードは、ムラ補正部36が、各画素に対して一律に、色ムラ補正前の色成分毎の階調値(入力階調値)を低階調側にシフトさせる階調制限処理を行い、その後に予め求めてある色ムラ補正用テーブルを用いて色ムラ補正を行うモードである(なお、本実施形態では、階調が低くなるほど暗くなる)。
高輝度モードは、輝度ムラ抑制優先モードで行われる階調制限処理を行わずに、ムラ補正部36が、色ムラ補正用テーブルを用いて色ムラ補正処理を行うモードである。
中間モードは、ムラ補正部36が、前記階調制限処理を行い、その後に予め求めてある色ムラ補正用テーブルを用いて色ムラ補正を行うモードであるが、前記階調制限処理における前記シフトの程度(補正強度)を前記輝度ムラ抑制優先モードよりも抑えるモードである。
つぎに、前述した階調制限処理を行う理由を説明する。図12の符号200は、バックライトの発光輝度を最大として、全画素のRGB値を(255,255,255)とした一様な映像を表示させた場合の表示画面を模式的に示す。なお、図12の符号200において、左端部の画素は、最高階調(255,255,255)であっても、概ね、中央部の画素が(230,230,230)の時の輝度レベル程度にしか達していないとする。
図12の符号200の表示画面において、端部の画素200bと中央部の画素200aとで輝度レベルを近づけるためには、色ムラ補正の他に、画素毎または複数画素からなるブロック毎に輝度ムラ補正を行うようにするという手法があり得る。しかし、この手法によってモード切替を行うとなると、輝度ムラ補正用の補正量を画素毎あるいは、ブロック毎に示したテーブルをモード毎で記憶させなければならず、コンピュータに与える負荷が高くなってしまう(画素毎に補正量を示すテーブルは情報量が多く、このようなテーブルをモード毎に記憶するとなると、コンピュータに与える負荷が高くなるのである)。
これに対し、本願の発明者は、全画素に対して一律に各色成分の入力階調値を低階調側にシフトさせる(各入力階調値の取り得る範囲を制限する)階調制限処理(例えば図12の符号400に示す階調調整)を行った上で色ムラ補正を行う場合、前記階調制限処理の前記シフトの程度を変化させると(各入力階調値の取り得る範囲を変化させる。一例として図12の符号400から符号500へ変化させる。)、色ムラ補正に伴って生じる疑似的な輝度ムラ抑制の効果が変化することを知見した。具体的には、前記階調制限処理の前記シフトの程度がゼロの場合(つまり前記階調制限処理を行わない場合(各入力階調値の取り得る範囲の制限を行わない場合))、画面全体の輝度が高く、色ムラ補正に伴って生じる疑似的な輝度ムラ抑制の効果が低いが、前記階調制限処理における前記シフトの程度が高くなる(各入力階調値の取り得る範囲が小さくなる)ほど、画面全体の輝度が低下するとともに、色ムラ補正に伴って生じる疑似的な輝度ムラ抑制の効果が高くなることを知見した。
そこで、本実施形態では、モード切替によって階調制限処理の程度(補正強度)を変化させる(各入力階調値の取り得る範囲を変化させる)ことにより、色ムラ補正に伴って生じる疑似的な輝度ムラ抑制の効果をモード切替によって変化させるようにしている。このようにすれば、コンピュータの負荷を高くせずに、モード切替に応じて輝度ムラ抑制の程度を変化させることができる。なお、コンピュータの負荷が高くならない理由は以下の通りである。
前述の階調制限処理は、全ての画素で入力階調値が同じであるとすると(図12の符号200)、全ての画素に対して適用される階調調整量が一律に同じになるため、全画素に共通の入力階調値変換情報(パラメータ等)を有していれば実現できる。全画素に共通の入力階調値変換情報は情報量が少なく、このような入力階調値変換情報をモード毎で有していても、コンピュータの負荷はそれほど高くならない。
つまり、本実施形態の構成によれば、画素毎またはグループ毎に色ムラ補正量を示した色ムラ補正テーブル(高データ量)を記憶する必要があるものの、この色ムラ補正テーブルについては、各モードで共用でき、モード毎に異なる色ムラ補正テーブルを記憶させる必要が無い。また、低データ量の入力階調値変換情報をモード毎で記憶する必要はあるが、画素毎またはグループ毎に輝度ムラ補正量を示す輝度ムラ補正テーブル(高データ量)が一切不要である。それゆえ、モード切替に応じて、画素毎の輝度ムラ補正の程度を切り替える手法を採用する場合よりも、コンピュータに与える負荷を抑制できるのである。
つぎに、輝度ムラ抑制優先モードおよび中間モードの各々での階調制限処理を具体的に説明する。
図12の符号200に示す表示画面のように、RGB値がいずれも最高階調値の一様な画像を表示させた場合、最も暗い端部の画素200bの輝度レベルが、概ねであるが最も明るい中央部の画素200aのRGB値が(230、230、230)の時の輝度レベルにしか達していないものとする。
そこで、輝度ムラ抑制優先モードでは、各色成分において、最高階調値(255)が入力されると、最高階調値における画素200bの輝度レベルに相当する画素200aの階調値(230)に変換するようになっている。つまり、全ての画素において、各色成分の階調値が255から230に変換される。
より詳細には、輝度ムラ抑制優先モードの階調制限処理は下記のように行われる。まず、記憶部26には、輝度ムラ抑制優先モードの階調制限処理において最高階調値(255)に対して適用される調整後入力階調値(230)を示すデータが色成分ごとに予め記憶されている(なお、最高階調値に適用される調整後入力階調値は測定値から算出される。この点は後に詳述する)。
本実施形態では、輝度ムラ抑制優先モードの階調制限処理において、最高階調値を255から230に調整するようになっているため、最高階調値に対応する調整後入力階調値(以下、単に「調整後階調値」と称する)として230が記憶されている。
ムラ補正部36は、輝度ムラ抑制優先モードにおいて、色成分ごとに、最高階調値に対応する調整後階調値を読み出し、最低階調値(0)と、最高階調値に対する調整後階調値(230)とを線形補間することによって、全ての入力階調値に対する調整後階調値を求めることができる。これにより、階調制限処理が可能になる。
なお、最高階調値に対応する調整後階調値を予め記憶しておく手法ではなく、下記の手法を用いてもよい。最高階調値の調整後の値を調整前の値で除算して得られる係数(230/255(≒0.902))を記憶し、この係数に基づいて全ての入力階調値に対する調整後階調値を求めてもよい。あるいは、調整前の入力階調値(0〜255)に対して調整後の入力階調値(0〜230)を関連付けた変換テーブルを記憶部26記憶させておいてもよい。
これにより、各画素に対して一律に、入力階調値を低階調側にシフトさせる階調制限処理を実現できる。ムラ補正部36は、このようにして階調制限処理を行った後、色ムラ補正用テーブルを参照して色ムラ補正を行う。
つぎに、中間モードを説明する。中間モードでは、輝度ムラ抑制優先モードほど階調制限処理における階調調整幅が広くないものの、階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行うようになっている。すなわち、中間モードにおける各入力階調値の取り得る範囲は、高輝度モードの場合よりも小さく、輝度ムラ抑制優先モードよりも広く設定される。
具体的には、中間モードの階調制限処理は下記のように行われる。まず、記憶部26には、中間モードの階調制限処理において最高階調値に適用される調整後階調値を示すデータが色成分ごとに予め記憶されている。中間モードでは、最高階調値に適用される調整後階調値は、輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値に適用される調整後階調値(230)より高く、階調制限処理を行わない高輝度モードでの最高階調値(255)よりも低い値が設定される。ここでは、中間モードの最高階調値に対する調整後階調値として全ての色成分で240に設定されているものとする。そして、ムラ補正部36は、中間モードにおいて、色成分ごとに、記憶部26から最高階調値に対する調整後階調値を読み出し、最低階調値(0)と、最高階調値に対する調整後階調値(240)とを線形補間することによって、図12の符号500に示す関数(傾きを表す係数)を求め、当該関数を用いて入力階調値を調整することで階調制限処理を行う。なお、中間モードにおいても、輝度ムラ抑制優先モードと同様、最高階調値に対する調整後階調値を記憶するのではなく、係数または変換テーブルを記憶させておいてもよい。ムラ補正部36は、このようにして階調制限処理を行った後、色ムラ補正用テーブルを参照して色ムラ補正を行う。
なお、高輝度モードでは、輝度ムラ抑制優先モードおよび中間モードで行われる階調制限処理が行われることなく、色ムラ補正用テーブルを用いて色ムラ補正処理が行われる。つまり、ムラ補正部36は、高輝度モードにおいて、図12の符号300の関数のように入力階調値に対して階調制限処理を行うことなく、色ムラ補正用テーブルを用いて色ムラ補正を行う。
つぎに、各モードの特徴を説明する。図11に示すように、高輝度モードでは、表示部14の表示画面の中央部の輝度を高く維持できるが、端部の輝度が中央部の輝度と比較して低下している。それゆえ、高輝度モードは、マルチディスプレイとして用いると、図13に示すように、表示装置と表示装置との境界付近において輝度の低下が知覚され易い。すなわち、高輝度モードは、表示装置10をマルチディスプレイとして用いる場合には均一性という意味で不十分であるが、表示装置10単体でサイネージとして用いる場合に適するモードである。
これに対し、輝度ムラ抑制優先モードは、図11および図13に示すように、階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行うことにより、表示部14の輝度ムラも抑制して均一に見えるようにしている。そのため、輝度の均一性が向上するが、表示部14の中央部の輝度が低下してしまい、これに伴って表示画面全体の輝度が低下してしまう。すなわち、輝度ムラ抑制優先モードは、表示装置10単体でサイネージとして用いる場合には明るさ(輝度)が足りないという意味で不十分であるが、表示装置10をマルチディスプレイとして用いる場合に適するモードである。
また、中間モードは、図11および図13に示すように、高輝度または輝度ムラ抑制の一方のみを重視して画像処理を行うのではなく、どちらも或る程度考慮して画像処理を行うモードである。つまり、中間モードによれば、表示画面の輝度をある程度維持しつつ、輝度均一性も或る程度向上した表示が可能となる。
つまり、以上の構成によれば、階調制限処理における調整幅が大きくなるほど、画面全体の輝度が低くなるが、色ムラ補正に伴う疑似的な輝度ムラ抑制効果を増大させることができるようになっているのである。
また、本実施形態では、各色成分において、輝度ムラ抑制優先モードの階調制限処理での最高階調の調整後階調値が230に設定され、中間モードでの前記調整後階調値が240に設定されているが、これら値の設定手法の一例を以下にて説明する。
例えば、図12の符号200に示すように、バックライトの発光輝度を最大として、全画素のRGB値を(255,255,255)とした一様な画像を表示させた場合、全画素の中で最も輝度が高い中央部の画素200aの輝度の測定値が1000(cd/m)であるのに対し、全画素の中で最も輝度が低い端部の画素200bの輝度の測定値が902(cd/m)であったとする。ここで、画素200aの輝度が画素200bの輝度と同値になるような画素200aのRGBの階調値を調整後階調値として求める。具体的には、RGB値を(0,0,0)とする時の輝度を0とし、測定値と階調値との間で比例関係が成立していると仮定すると、全ての色成分で共通の調整後階調値を式4から求めることができる。
調整後階調値=255×(端部の階調255の時の輝度−端部の階調0の時の輝度)/(中央部の階調255の時の輝度−中央部の階調0の時の輝度) 式4
式4を計算すると、
調整後階調値=255×(902−0)/(1000−0)=230.01
となる。そして、値を丸めて230とし、輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値に適用される調整後階調値を各色成分共に230として記憶部26に記憶させる。なお、値を丸めずに小数を有する調整後階調値を記憶部26に記憶させてもよく、この調整後階調値で階調制限処理を行って色ムラ補正を行い、色ムラ補正後の階調値を最終的に丸めるようになっていてもよい。
また、中間モードの最高階調値に適用される調整後階調値としては、高輝度モードの最高階調値(255)よりも低く、輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値に適用される調整後階調値(230)よりも高い値に設定される。例えば、高輝度モードの最高階調値と輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値の調整後階調値との平均値を中間モードの補正値としてもよい(但し、本実施形態では、図12の符号500に示すように、240となっている)。
以上の調整後階調値の算出は較正処理部35にて行われる。すなわち、較正処理時において輝度を測定可能な測定装置50によって表示画面の輝度の測定が行われ、較正処理部35が、この測定結果に基づいて調整後階調値を算出して記憶部26に保存する。そして、ムラ補正部36は、記憶部26に記憶されている調整後階調値を用いて線形補間等によって図12の符号400や500の関数や変換テーブルを求め、この関数や変換テーブルを用いて階調制限処理を行う。
なお、以上のように、図12の符号200に示す(R、G、B)=(255,255,255)の一様な映像を表示して得られた測定結果から調整後階調値を求めてもよいが、(R、G、B)=(255,255,255)の映像以外の映像の測定値があれば、この測定値を考慮して階調制限処理を行ってもよい。例えば、上記の例と同様、(R、G、B)=(255,255,255)の測定結果から、(R,G,B)=(230、230、230)の調整後階調値が算出されたが、(R,G,B)=(255,0,0)を表示して測定した場合、中央部の輝度を左端部の輝度に合わせるためのRの最高階調値に対する調整後階調値として236が求まったものとする。この場合、G,Bについては、上記の例と同様、図12の符号400の関数を用いて入力階調値を調整することになるが、Rについては、最高階調値に対する調整後階調値である236と最低階調値の0とを線形補間して、図12の符号400とは別の関数を求めるようになっていてもよい。なお、本例においても、最高階調値に対する調整後階調値を記憶する手法を採用してもよいし、係数または変換テーブルを記憶させておく手法であってもよい。また、本例における輝度ムラ抑制優先モードの階調制限処理による調整後階調値(RGB値)の範囲は、図14の色空間のうち、符号700に示される範囲に分布することになる。また、同様に(R,G,B)=(0,255,0)や(R,G,B)=(0,0,255)等の他の色についても同様に行うことで、より高精度な調整後階調値の算出が可能となる。
あるいは、各色成分で階調値が互いに同じ試験画像だけではなく、各色成分で階調値が互いに異なる試験画像についても輝度値を測定していき、左端部の階調値が(255,255,255)の時の輝度値と中央部の階調値が(236、230、228)の時の輝度値とが同等であったとする。
この場合、(0,0,0)から(255、255、255)の入力階調値の範囲を、(0,0,0)から(236、230、228)の範囲に調整することになるが、線形補間やスプライン補間、四面体補間等の補間方法を用いて、調整前のRGB値の組み合わせに対する調整後のRGB値の組み合わせを求めればよい。つまり、入力階調値としては、あたかも図15に示すような8つの頂点からなる色空間に変換されたと想定し、各種補間方法を用いて当該色空間内において変換後のRGB値の組み合わせを示す格子点を求めていけばよい。
また、最高階調値[つまり(R,G、B)=(255,255,255)]の画像に対する測定結果だけではなく、最高階調値以外の画像[例えば、(R,G、B)=(192,192,192)、(128,128,128)、(64,64,64)等]に対する測定結果を用いて階調制限処理が行われるようになってもよい。例えば、各色成分において、前記の式4を用いた手法により、表示画面の中央部の輝度を端部の輝度に近づけるために、階調値255に対する調整後階調値として230が求められ、階調値192に対する調整後階調値として142が求められ、階調値128に対する調整後階調値として116が求められ、階調値64に対する調整後階調値として52が求められたものとする。この場合、図16に示すように、離散的に得られた調整後階調値から、スプライン補間等によって各入力階調値に対する調整後階調値を求めることができる。
このように階調制限処理が行なわれて、変換された入力階調値をもとに色ムラ補正が行なわれる。つまり、モードが変わっても、入力階調値が階調制限処理によって変わるのみで、色ムラ補正を行なうための変換テーブルは同一のものを用い、参照する入力階調値が変わって色ムラ補正が行なわれる。
(実施形態1の変形例)
色ムラ補正用テーブルに関する変形例を説明する。図5Aまたは図5Bに示される補正量情報は、1画素分のものであって、27組のRGB値の各々について補正量を示されている。つまり、1画素当たりで81個の補正量が示されていることになる(27×3=81)。
実施形態1では、この補正量情報を表示部14の全画素分について示した色ムラ補正用テーブルを記憶部26に記憶している。しかし、表示部14が例えば1920画素×1080画素からなる高画素数の表示パネルである場合、81個の補正量からなる補正量情報を1920画素×1080画素分記憶させる必要があり、保存すべきデータ容量が非常に大きくなる。そこで、全画素分の補正量情報を色ムラ補正用テーブルとして保有するのではなく、以下に説明するようなインデックスマップおよび色ムラ補正マップを作成することで、データ容量の削減を図ってもよい。
較正処理部35は、図5Aまたは図5Bに示す1画素当たりの27組のRGB値に対する補正量を示した補正量情報を全画素について求めると、全画素分の補正量情報をクラスタリングによって、例えば256個のグループにグループ分けする。つぎに、較正処理部35は、各グループの代表となる補正量情報を抽出する(1グループあたり1つの補正量情報を抽出する)。続いて、較正処理部35は、抽出した256個の補正量情報と、各補正量情報の識別番号とを対応付けた色ムラ補正マップ(図7参照)を記憶部26に保存する。さらに、較正処理部35は、画素毎に、夫々の画素の補正量情報と同じグループから抽出された補正量情報に対応する識別番号を示したインデックスマップ(図8参照)を作成し、このインデックスマップをも記憶部26に記憶する。そして、ムラ補正部36は、記憶部26のインデックスマップを参照して、補正対象の画素に付されている識別番号を読み取り、当該識別番号の補正量情報を色ムラ補正用マップから読み出し、この補正量情報から補正量を求め、階調値の補正を行うようにする。このようにすれば、全画素分の補正量情報を色ムラ補正用テーブルとして保有するのではなく、全画素分の補正量情報から抽出された256画素分の補正量情報を保有するようになっているため、データ容量の削減を図ることができる。また、クラスタリングによってグループ分けを行っているため、ある画素について補正を行う場合、当該画素の補正量情報と類似している(誤差の少ない)補正量情報により補正を行うことになる。よって、補正の精度を問題のないレベルの誤差(人の目では見わけがつかないレベル)に抑制できる。
つまり、インデックスマップおよび色ムラ補正マップを作成する変形例では、画素毎に色ムラ補正データを有するのではなく、複数画素からなるグループ毎に色ムラ補正データを有していることになる。
また、以上の実施形態では、図5Aまたは図5Bに示すように、較正処理において、27組の試験画像を測定することにより、27組のRGB値に対する補正量を算出し、色ムラ補正用テーブルとして保持しているが、27組である必要はない。0、64、128、192、255のような5つの階調値を組み合わせて得られる125組であってもよいし、32、96、160、224のような4つの階調値を組み合わせて得られる64組等であってもよい。
また、以上示した実施形態では、表示装置10は中間モードを一つだけ有している形態であったが、調整の程度が互いに異なる複数の中間モードを有していても勿論よい。このようにすれば、基本的には高輝度を維持したいものの僅かだけでも輝度ムラを抑制したという場合や、逆に、基本的には輝度ムラを抑制したいのだけれども僅かだけでも輝度を上げたいというような場合に対応可能である。
あるいは、中間モードの調整レベル(補正強度)を可変とすることによって、調整レベルが互いに異なる中間モードが実質複数設けられているようにしてもよい(つまり、中間モードの調整レベルを複数段階で切り替え可能になっていれば、実質的に複数の中間モードを有していることになる)。
例えば、統括制御部(切替部)31は、図17Aに示すレベル設定用UIを表示部14に表示させるようになっていてもよい。図17Aのレベル設定用UIは、調整レベルを示す数値を入力するためのダイアログボックスである。このUIには、0〜1の数値を入力できるようになっている。統括制御部31は、0が入力されると輝度ムラ抑制優先モードを設定し、1が入力されると高輝度モードを設定するようになっている。さらに、統括制御部31は、0より大きくて1より小さい値(小数)が入力されると、入力値に応じた調整レベルの中間モードを設定するようになっている。
調整レベルが可変である中間モードが設定されると、較正処理部35またはムラ補正部36は、下記のようにして中間モードにおける入力階調制限を行う。まず、前提事項として、高輝度モードでは階調制限処理が行われず、輝度ムラ抑制優先モードでは、最高階調に対する調整後階調値が230に設定されており、図12の符号400の関数のように階調制限処理が行われているものとする。
ここで、中間モードの最高階調値の調整後階調値は、高輝度モードの最高階調値(255)より小さく、輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値の調整後階調値(230)より大きくなる。そこで、図17Aに示す調整レベルを示す値(明るさの程度を示す値)をK(0〜1)とすると、中間モードの最高階調値の調整後階調値は、
中間モードの最高階調値の調整後階調値={(高輝度モードの最高階調値)−(輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値の調整後階調値)}×K+輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値の調整後階調値 式5
と表される。
式5に対し、高輝度モードの最高階調値、輝度ムラ抑制の最高階調値の調整後階調値を代入すると、
中間モードの最高階調値の調整後階調値=(255−230)×K+230
となる。つまり、図17Aに示す調整レベルを示す値(K)を変化させるだけで、中間モードを色々なレベルに調整可能となる。
あるいは、下記のようにして調整レベルKの中間モードを実現してもよい。高輝度モードの最高階調値(255)に対応する色ムラ補正後の階調値Pと、輝度ムラ抑制優先モードの最高階調値に適用される調整後階調値(230)に対応する色ムラ補正後の階調値Qとを色ムラ補正テーブルから求める。そして、下記の式5Aによって、中間モードにおける色ムラ補正後の階調値を直接求めてもよい。
中間モードにおける色ムラ補正後の補正値=Q+(P−Q)×K 式5A
尚、図17Aに示すUIでは小数を含む0〜1の値を入力するようになっているが、パーセント値を使用するようになっていてもよく、この場合、0(最小)〜100(最大)が入力される。あるいは、図17Bのように、輝度ムラ抑制優先モードにする場合の調整レベルを100(最大値)とし、高輝度モードにする場合の調整レベルを0(最小値)としてもよく、しかも、その調整レベルを視覚的に分かり易くするためにスライダで位置を調整することにより、中間モードおよび調整レベルを設定できるようにしてもよい。この時、スライダで設定できる箇所が、「0、25、50、75、100」等のように予め、決められていても良い。
以上の実施形態1では、高輝度モード、中間モード、輝度ムラ抑制優先モードの3つのモードを有していたが、少なくとも2つのモードを有していればよい。つまり、本発明の一態様は、色ムラ補正を行う第1および第2モードを有しており、前記第2モードでは、各画素に対して一律に前記映像データの階調値を低階調側にシフトさせる階調制限処理を行うことによって前記第1モードよりも前記階調値を低階調側に抑制するようになっていればよい。
ここで、実施形態1では、高輝度モードが第1モードに対応し、輝度ムラ抑制優先モードが第2モードに対応することになる。また、実施形態1では、高輝度モード(第1モード)において前記階調制限処理を行うことなく前記色ムラ補正を行うようになっている。
また、実施形態1では、輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)よりも前記シフトの程度を抑えて前記階調制限処理を行った上で前記色ムラ補正を施す中間モード(第3モード)にも切り替え可能になっている。
なお、第1および第2モードは、必ずしも、階調制限処理を行わない高輝度モードと、階調制限処理を行う輝度ムラ抑制優先モードとのペアである必要はない。例えば、中間モードと輝度ムラ抑制優先モードとのペアが第1および第2モードであってもよい。この場合、中間モード(第1モード)と輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)とのいずれもが階調制限処理を行うことになるが、中間モード(第1モード)は、輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)よりも階調値のシフトの程度を抑えて前記階調制限処理を行うことになり、輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)は、中間モード(第1モード)よりも階調値を低階調側に抑制することになる。
また、中間モードA(第1モード)と輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)との他、中間モードB(第3モード)にも切り替えられ、中間モードB(第3モード)は、輝度ムラ抑制優先モード(第2モード)よりも前記シフトの程度を抑えつつ中間モードA(第1モード)よりも前記シフトの程度を強めて前記階調制限処理を行った上で、前記色ムラ補正を施すようになっていてもよい。
また、勿論であるが、前記の第1および第2モードは、高輝度モードと中間モードとのペアであってもよい。また、表示装置10は、高輝度モードおよび輝度ムラ抑制優先モードを備えずに、調整レベルが可変である中間モードのみが備えられていてもよい。この場合、第1の調整レベルの中間モードを第1モードとすると、第1の調整レベルよりも階調制限処理における前記シフトの程度が強くなる第2の調整レベルの中間モードが第2モードとなる。
(その他)
輝度が比較的均一と判断される場合は、色ムラ補正として、例えば、「+1、−1、0」の補正量を用いて相対的に補正を行うことにより、色ムラの補正を行うことができる。しかし、輝度が比較的不均一な場合、上記の方法では、色ムラを補正できない場合がある。そこで、このような場合には、輝度ムラと色ムラの両方を考慮し、例えば、「+10、+8、+9」の補正量を用いて、絶対的な補正を行うようにしても良い(絶対的な補正を行う場合は、相対的な補正を行う場合とは別に補正テーブルを作成する。上記何れかの補正テーブルを用いて色ムラ補正を行う)。
[実施形態2]
実施形態2は、実施形態1の表示装置10を配列してなるマルチディスプレイにおける表示装置10の最適配置を判定する配置判定装置600に関するものである。なお、本実施形態では、表示装置10は、図12を用いて説明した高輝度モード、輝度ムラ抑制優先モード、中間モードの3つのモードを有しており、各モードの調整レベルが一定であることを前提とする。つまり、実施形態1の変形例では中間モードの調整レベルは可変でもよい点を述べたが、本実施形態の表示装置10では、中間モードにおいて、調整レベルは可変ではなく予め記憶部26に記憶されている最高階調値に対する調整後階調値を用いて線形補間等によって図12の関数を求め、この関数によって階調制限処理が行われるものとする。
図18は、本実施形態に係る配置判定装置600および設置サーバ601を用いた配置判定システムの概略構成図である。同図に示されるように、配置判定システムは、生産工程にて使用される測定装置50およびシステム制御装置40と、設置工程にて使用される配置判定装置600と、システム制御装置40および配置判定装置600との間でデータの送受信を行う設置サーバ601とを含む。システム制御装置40、配置判定装置600、設置サーバ601は、各々、汎用のパーソナルコンピュータである。
(生産工程について)
図18の生産工程では、実施形態1にて説明した図1の表示装置10、測定装置50、システム制御装置40が用いられる。つまり、図18の生産工程では、表示装置10に対して試験画像を表示させて測定が行われ、較正処理部35が、測定結果に基づく較正処理を行って色ムラ補正用テーブルを作成して記憶部26に保存する。また、このときに、較正処理部35が、輝度ムラ抑制優先モード、中間モードの各々で用いられるパラメータ(最高階調に対する補正値)を算出して記憶部26に保存する。さらに、本実施形態では、輝度ムラ抑制優先モード、中間モード、高輝度モードの各々で試験画像を表示させて測定を行い、モード毎に得られた測定結果を配置判定用データ(測定データセット)として設置サーバ601に保存する処理を行う。以上の生産工程での処理の流れを示したのが図19のフローチャートである。以下、図19を用いて生産工程での処理を詳細に説明する。
まず、処理対象となる表示装置10は、ムラ補正部36による処理が一切行われないスルーモード(モード0)に初期設定されているものとする。システム制御装置40は、ユーザ操作により、処理対象となる表示装置10の識別番号を入力する(S11)。
そして、S12〜S14では、実施形態1で述べた測定および較正処理と同様の処理が行われる。すなわち、S12において、システム制御装置40は、試験画像を表示装置10に表示させ、測定装置50に表示画像の色を測定させる(S12)。この測定では、互いに色を異ならせるN枚(例えばN=27)の試験画像の各々を順に表示させながら、各試験画像を撮影して測定結果を得る。
続いて、システム制御装置40は、N枚(N色)の試験画像を表示して得られるN通りの測定結果(XYZ値)を、測定データセット0として一纏めにする(S13)。なお、本実施形態では、N枚(N色)の試験画像には、(R,G,B)=(255,255,255)の試験画像が含まれており、前記の測定結果には、XYZ値の他に輝度値も含まれているものとする。測定データセット0は、S11にて入力された識別番号と対応付けられてシステム制御装置40において一旦保存される。
続いて、システム制御装置40は、測定データセット0と共に較正処理の指示を表示装置10へ送信する。これにより、表示装置10の較正処理部35は、測定データセット0と図2の基準データとを用いて較正処理を行い、画素毎の色ムラ補正用の補正量を算出する(S14)。較正処理の内容は実施形態1で説明したとおりである。
較正処理部35は、測定データセット0から算出された27色分の補正量のセットを色ムラ補正用テーブルとして記憶部26に保存する。
また、S14において、較正処理部35は、較正処理の他に、輝度ムラ抑制優先モード、中間モードの各々で用いられるパラメータ(最高階調値に対する補正値)を算出する処理を行い、このパラメータを記憶部26に記憶する。パラメータの算出処理は、実施形態1で説明したとおりである。つまり、(R,G,B)=(255,255,255)の試験画像の測定値(輝度値)と、実施形態1の式4とを用いて算出できる。なお、勿論であるが、図12に示す調整前後の階調値の関係を1次元ルックアップテーブルとして記憶部26に保持させるようになっていてもよい。
S14を終えると、システム制御装置40は、表示装置10に設定されているモードの変更を行う(S15)。具体的には、システム制御装置40は、表示装置10のモードを、スルーモード(モード0)から、高輝度モード(モード1)に切り替える。
高輝度モードに切り替わった表示装置10においては、ムラ補正部36が動作するようになり、映像データ(試験画像のデータを含む)が入力されると、ムラ補正部36が当該映像データに対し、高輝度モードで色ムラ補正を行うことになる(つまり、表示装置10は較正された状態になる)。
S15によってモードの切り替えが行われると、システム制御装置40は、試験画像を表示装置10に表示させ、測定装置50に試験画像の色を測定させる(S16)。つまり、S12では、較正されていない表示装置(ムラ補正された画像を表示する表示装置)を測定しているのに対し、S16では、較正された後の表示装置(ムラ補正された画像を表示する表示装置)を測定しているのである。つまり、高輝度モードに設定されている場合、ムラ補正部36によって高輝度モードで色ムラ補正が行われた試験画像が表示部14に表示されることになる。
なお、S16では、互いに色を異ならせるM枚(M<N:例えばM=10)の試験画像の各々を順に表示させながら、各試験画像を撮影して測定結果を得るようになっている。
S16の後、システム制御装置40は、高輝度モード(モード1)での測定結果を測定データセット1として一纏めにする(S17)。つまり、S17においてM枚(M色)の試験画像を表示して得られるM通りの測定結果(XYZ値)が測定データセット1として一纏めにされる。測定データセット1は、S11にて入力された識別番号と対応付けられてシステム制御装置40において一旦保存される。
S17の後、システム制御装置40は、全てのモード(高輝度モード、中間モード、輝度ムラ抑制優先モード)について測定データセットの作成が終了しているか否かを判定する(S18)。
終了していない場合(S18にてNO)、システム制御装置40は、S15に戻り、測定データセットが作成されていないモードに表示装置10のモードを切り替え、S16以降の処理を再度行う。なお、高輝度モードから中間モード(モード2)に切り替えられ、中間モードから輝度ムラ抑制優先モード(モード3)に切り替えられるようになっておる。
中間モードまたは輝度ムラ抑制優先モードでは、S16において、ムラ補正部36によって夫々のモードで色ムラ補正が行われた試験画像が表示部14に表示されることになる。つまり、階調制限処理が行われた上で色ムラ補正が行われることになる。また、中間モードの場合にS17で作成されるのは測定データセット2であり、輝度ムラ抑制優先モードの場合にS17で作成されるには測定データセット3となる。
全てのモードについて測定データセットの作成が終了した後(S18にてYES)、システム制御装置40は、識別番号と測定データセット0〜3とを対応付けて設置サーバ601へ送信し(S19)、処理を完了する。
図20は、各モードと測定データセットとの関係を示した表である。測定データセット0は、ムラ補正部36を動作させないスルーモード(モード0)で表示させた試験画像の色を測定した際の測定結果を示すデータである。測定データセット1は、階調制限処理を行わずに色ムラ補正を行う高輝度モード(モード1)で表示させた試験画像の色を測定した際の測定結果を示すデータである。測定データセット3は、階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行う輝度ムラ抑制優先モード(モード3)で表示させた試験画像の色を測定した際の測定結果を示すデータである。測定データセット2は、階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行うが階調制限処理での調整幅を輝度ムラ抑制優先モードよりも抑えた中間モード(モード2)で表示させた試験画像の色を測定した際の測定結果を示すデータである。
つぎに、設置サーバ601に格納されている情報を説明する。図21は、設置サーバ601の記憶部に格納されており、測定データセットを蓄積してなるデータベースを示した図である。図21に示されるデータベースにおいては、表示装置10の識別番号と、スルーモードの測定データセット0と、高輝度モードの測定データセット1と、中間モードの測定データセット2と、輝度ムラ抑制優先モードの測定データセット3とが対応付けられて記憶されている。
つまり、生産工程では、量産される各表示装置10に対して順に図19の処理を行い、表示装置毎に、識別番号と測定データセット0〜4とを対応付けた情報が設置サーバ601に蓄積されていくようになっている。
(設置工程について)
ムラ補正の程度の異なる複数のモードを有する表示装置10を配列させてマルチディスプレイを構成する場合、ある配置パターンが、あるモードでは最適であっても、別の配置パターンでは最適ではないことがある。これは、各モードにおけるムラ抑制具合が各表示装置10で微妙に異なるためである。それゆえ、表示装置10からなるマルチディスプレイを設置する場合、設置時に設定されるモードに対して最適配置を判定する必要がある。
そこで、本実施形態では、図18に示す設置工程において、表示装置10を配列させたマルチディスプレイ1000を設置する場合に設定されるモードに応じた最適配置を、配置判定装置600(例えばノートPC)が判定するようになっている。つまり、配置判定装置600には、最適配置を判定するソフトウェアがインストールされている。なお、本実施形態では、図18に示すように、表示装置10を縦方向に2台、横方向に2台の計4台並べ、2×2で配置してマルチディスプレイ1000を構成する例について説明する。但し、マルチディスプレイ1000を構成する表示装置10の横方向、縦方向の数はこれに限定されない。
図22は、設置工程における処理の流れを示したフローチャートである。まず、配置判定装置600は、オペレータの操作により、設置対象となる表示装置10の識別番号を入力する(S21)。続いて、配置判定装置600は、設置サーバ601にアクセスし、S21にて入力された識別番号に対応付けられている測定データセット0〜4を設置サーバ601から受信する(S22)。例えば、マルチディスプレイ1000を構成する表示装置10が4台であれば、S21において4台の表示装置10の各々の識別番号が入力され、S22において4台の表示装置10の各々の測定データセットが配置判定装置600にダウンロードされる。
続いて、配置判定装置600は、ユーザ操作によって、マルチディスプレイ1000を設置する時に各表示装置10に設定する予定のモードの番号を入力する(S23)。具体的には、前述したスルーモード、高輝度モード、中間モード、輝度ムラ抑制優先モードのうちのいずれかを示す番号が入力される。なお、本実施形態の表示装置10は、スルーモードを設定することも可能になっており、この場合、表示装置10は、ムラ補正部36による処理を行わずに映像を表示部14に表示させることになる。すなわち、極めて稀なケースではあるが、設置時に各表示装置10にスルーモードを設定する場合、S23ではスルーモードの番号が入力されることになる。
S23の後、配置判定装置600は、S22にて受信した測定データセットのうち、S23にて入力されたモード番号のモードに対応する測定データセットを用いて、表示装置10の最適配置を判定する最適配置判定処理を行う(S24)。なお、S24の最適配置判定処理の詳細については後述する。
S24の後、配置判定装置600は、配置判定装置600のモニタに、表示装置10の識別番号と配置位置(座標値)とを示した推奨配置例を表示する(S25)。例えば、図25の符号850に示されるように、各表示装置10の識別番号(XX0001、XX0003、XX0016、XX0020)と、各表示装置10の配置を示す座標値((1,1)(1,2)(2,1)(2,2))と、各表示装置のレイアウトとがモニタに表示される。或いは、図25の符号851に示されるように、単に各表示装置10の識別番号と各表示装置10の配置を示す座標値との対応関係が表示されるようになっていてもよい。
つぎに、配置判定装置600の構成を図25に基づいて説明する。配置判定装置600は、プロセッサおよび記憶装置からなる汎用コンピュータである。配置判定装置600は、図25に示すように、測定データ取得部600a、モード選択部600b、判定部600c、および結果出力部600dを備える。なお、配置判定装置600に含まれる各部600a〜600dは、ソフトウェアにて実現される機能を示す機能ブロックである。
測定データ取得部600aは、ユーザによって各表示装置10の識別番号が入力されると、この識別番号に対応付けられている測定データセットを設置サーバ601からダウンロードするブロックである。モード選択部600bは、ユーザによって入力されるモード番号のモードを選択する。判定部600cは、モード選択部600bに選択されたモードに対応する測定データセットを用いて最適配置判定処理を行う。結果出力部600dは、最適配置判定処理の判定結果を配置判定装置600のモニタに表示させる。
(最適配置判定処理)
つぎに、図22のS24の最適配置判定処理を詳細に説明する。最適配置判定処理は、周知の手法によって実現でき、本実施形態では特許文献2(特開2014−26120号公報)に記載されている手法を用いる。具体的には下記のようにして行う。
まず、判定部600cは、図23に示すように、各表示装置10において9ヵ所の参照領域を設定する。具体的には、表示画面を9分割し、各分割区域に含まれる200×200画素からなる領域を参照領域とする。なお、参照領域のサイズは、200×200画素に限定されるわけではなく、適宜変更可能である。
つぎに、判定部600cは、ダウンロードされた測定データセット0〜3のうち、図22のS23にて入力されたモード番号のモードに対応する測定データセットを検出する。例えば、S23にてモード番号3(輝度ムラ抑制優先モード)が入力されると、測定データセット3が検出されることになる。
続いて、判定部600cは、検出した測定データセットに示されるM色(またはN色)のうち、いずれか1色を選択する。選択される色は、予め設定されていてもよいし、配置判定装置600のオペレータの入力指示によって決定されてもよい。ここでは、(R,G,B)=(255,255,255)が選択されるものとする。
判定部600cは、選択した色である(R,G,B)=(255,255,255)について、各表示装置10の参照領域毎に測定値の代表値(各画素の測定値の平均値等)を算出する。なお、測定値はXYZ値であるが、算出される代表値はL値(CIE1976のLデータ)に変換される。
つぎに、判定部600cは、設定可能な全ての配置パターンのうちの一つの配置パターンについて、互いに隣接する2つの表示装置の境界を挟んで対向する参照領域同士の色差ΔEを求める。色差ΔEは、選択された色である(R,G,B)=(255,255,255)に対応する測定値から算出された前記代表値を用いて求める。
具体的には、図26に示す配置パターンを例にして考えると、ΔE1〜ΔE12の12個の色差を求めることになる。ここで、ΔE1は、表示装置10aの参照領域Cと表示装置10bの参照領域Aと色差であり、ΔE2は、表示装置10aの参照領域Fと表示装置10bの参照領域Dと色差であり、ΔE3は、表示装置10aの参照領域Iと表示装置10bの参照領域Gと色差である。ΔE7〜ΔE9は、ΔE1〜ΔE3と同様、表示装置10cの各参照領域と表示装置10dの各参照領域との色差である。
また、ΔE4は、表示装置10aの参照領域Gと表示装置10cの参照領域Aと色差であり、ΔE5は、表示装置10aの参照領域Hと表示装置10cの参照領域Bとの色差であり、ΔE6は、表示装置10aの参照領域Iと表示装置10cの参照領域Cと色差である。ΔE10〜ΔE12も、ΔE4〜ΔE6と同様、表示装置10bの各参照領域と表示装置10dの各参照領域との色差である。
判定部600cは、一つの配置パターンについて、以上のようにして求めたΔE1〜ΔE12のうちの最大値を最大色差ΔEとして特定する。このような最大色差ΔEを設定可能な全ての配置パターンの各々について求める。そして、判定部600cは、最大色差ΔEの値が最も小さい配置パターンを最適配置として判定するようになっている。
以上にて示したように、本実施形態によれば、設置時に設定されるモードにて表示される試験画像を測定して得られた測定値に基づいて最適配置を判定していることになる。それゆえ、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有する表示装置を用いたマルチディスプレイについて、設置時に設定されるモードに対する最適配置を判定できるという利点がある。
また、以上の実施形態では、設置工程において配置判定装置600を用いて最適配置の判定を行っているが、勿論、設置後にモードを切り替える必要が生じた場合であっても最適配置の判定が可能である。すなわち、複数の表示装置10から構成されるマルチディスプレイを設置してモードを設定して使用を開始したものとする。その後にモードを切り替える必要が生じた場合、配置判定装置600に、設置サーバ601から測定データセットをダウンロードさせ、最適配置判定処理を行わせてもよい。つまり、本実施形態の配置判定装置600によれば、モード変更の度に、変更されたモードにとって最適な配置を特定できるのである。
また、以上の実施形態によれば、各モードを設定した上で表示される試験画像を測定し、この測定にて得られた測定値に基づいて最適配置を判定している。つまり、ムラ補正部36による補正が行われた試験画像の測定値を使って最適配置の判定を行っている。よって、ムラ補正を行わずに測定した測定結果に基づいて配置判定するようなシステムに比べ、演算の複雑化を抑制でき、判定精度を向上させることができる。
また、以上の実施形態によれば、一旦設置工程にて測定データセットを設置サーバ601に保存すれば、後に何度でも測定データセットを利用することが可能になる。そのため、マルチディスプレイ1000を一旦設置した後、設定されるモードを切り替えるため、配置判定装置600による判定を再度行う必要が生じた場合であっても、設置サーバ601から測定データセットを再度ダウンロードすればよいため、設置されている現場にて新たに測定する手間を省くことができる。
また、マルチディスプレイの設置後、一部の表示装置10の不具合により表示装置10を交換する必要が生じても、その都度、最適な配置の判定が可能になる。
また、以上の実施形態では図23のように参照領域を設定しているが、図23のような形態に限定されるものではない。例えば、図24に示されるように、ベゼルの近傍において、当該ベゼルと平行な方向を長辺方向とした長方形の参照領域を並べるような形態であってもよい。
また、以上の実施形態では、図19のS16においてM枚(M色)の試験画像を表示して測定しているが、Mは1であってもよい。例えば、白((R、G、B)=(255、255、255))についてのみ測定をするようになっていてもよいし、高輝度のグレー((R、G、B)=(240、240、240))についてのみ試験を行うようになっていてもよい。なお、この場合、勿論ではあるが、図22のS24において、M色のうちの1色が選択されるという処理は省略され、図19のS16で測定された1色の測定データセットが用いられることになる。
また、モード毎でMの値を異ならせてもよい。例えば、高輝度モード(モード1)では5色について測定し、中間モード(モード2)では2色について測定し、輝度ムラ抑制優先モードでは3色について測定するというようになっていてもよい。
また、配置判定装置600は、図27に示すようなUIをモニタに表示させ、このUIにより情報の入力および判定結果の出力が行われるようになっていてもよい。オペレータは、図27のUIを介して、各表示装置10の識別番号と、モード番号とを入力する。また、オペレータは、プルダウンメニューでモニタの配置数を入力し、設置方向をボタンで選択する。そして、オペレータは、全ての情報の入力を終えると、実行ボタンを押す。実行ボタンが押されると、判定部600cが判定を行い、結果出力部600dが判定結果をUIに反映させる。図27のUIでは、識別番号([001]…[004])の付された表示装置の配置を示すレイアウト(符号450a)が表示され、且つ、各表示装置の識別番号と位置番号との対応関係(符号450b)が表示される。
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態2の変形例に相当する形態である。実施形態2では、各表示装置10の測定データセット0〜4を設置サーバ601の記憶部に記憶させるようになっているが、各表示装置10の測定データセット0〜4を、設置サーバ601の記憶部に記憶させるのではなく、各々の表示装置10の記憶部26に記憶させるようになっていてもよい。実施形態3は、各表示装置10の測定データセット0〜4を、各々の表示装置10の記憶部26に記憶させる形態である。以下、本実施形態を説明する。
本実施形態では、図19のS19において、測定データセット0〜3は、システム制御装置40から設置サーバ601に送られるのではなく、表示装置10へ送信され、表示装置10の記憶部26に格納される。なお、測定データセット0については、S13とS14との間で表示装置10へ送信されているため、S19にて送信を省略できる。
設置工程は以下のようにして行われる。まず、マルチディスプレイ1000に用いる各表示装置10と配置判定装置600とをLANケーブル等によって通信可能に接続する。これにより、配置判定装置600は、各表示装置10から、各表示装置10の識別番号と各表示装置10の測定データセット0〜4との組み合わせを読み出すことが可能になる。
または、USBメモリなどの外部記憶装置を使って、表示装置10の識別番号と表示装置10の測定データセット0〜4との組み合わせを夫々の表示装置10から配置判定装置600に伝達させる形態であってもよい。この場合、各表示装置10には、USBメモリが挿入されたことを検知すると記憶部26に格納されている測定データセット0〜4と識別番号とをUSBメモリに書き込む処理部(ソフトウェア)が設けられている。
以上のようにして各表示装置10の識別番号と測定データセット0〜4との組み合わせが配置判定装置600に取り込まれると、配置判定装置600は、図22のS23〜25を実行して、最適配置を判定し、判定結果を出力する。このように、マルチディスプレイを構成する際に、使用する個々の表示装置10の記憶部26に格納されている測定値データセットを使って、最適配置判定処理を行うようにしてもよい。
本実施形態によれば、実施形態2の利点の他に以下に説明する利点を有する。設置現場にて配置判定装置600を用いて判定を行う場合、外部ネットワークへのアクセス環境が不要となるため、通信環境が整っていない環境下にあっても判定を行うことができる。
[実施形態4]
実施形態2、3のように最適配置を判定したとしても、当該最適配置は、表示装置間のムラ(輝度や色のギャップ)が最も抑制される可能性の高い配置というだけであり、この最適配置通りに配置してもムラが完全に無くなるわけではない。
そこで、本実施形態では、配置判定装置600に調整値算出部(不図示)を設ける。そして、調整値算出部が、図22のS24とS25との間において、最適配置にて配置した場合に各表示装置10のベゼル付近でのギャップをより目立たなくさせるための調整値を表示装置毎に算出し、設定するようになっている。
この調整値とは、基準階調(基準となるRGB値の組)に対して適用される調整量である。基準階調は、メーカ側にて予め設定されており、本実施形態では(255、255、255)とする。調整値算出部は、図22のS24の後、基準階調に対して適用される調整値(例えば、(−3,−4,−5))を表示装置10毎に求めるようになっている。
以下、調整値の算出方法を説明する。まず、調整値算出部は、図29に示すように、各表示装置10を最適配置した場合のマルチディスプレイ1000においてP1〜P8の8つのポイントを設定する。
なお、ポイントP1〜P8は、S24にて用いた参照領域を利用する。具体的には、図26と図29に示す表示装置10a〜10dが最適配置であると仮定した場合、表示装置10aの参照領域FをポイントP1とし、表示装置10aの参照領域HをポイントP3とし、表示装置10bの参照領域DをポイントP2とし、表示装置10bの参照領域HをポイントP4とし、表示装置10cの参照領域BをポイントP5とし、表示装置10cの参照領域FをポイントP7とし、表示装置10dの参照領域BをポイントP6とし、表示装置10dの参照領域DをポイントP8とする。つまり、調整値算出部は、互いに隣接し合う表示装置同士の4つの境界の各々について、境界を挟んで対向するポイントのペアを設定するようになっているのである。
つぎに、調整値算出部は、S23にて入力されたモード番号のモードに対応する測定データセットを用いて、ポイントP1〜P8の各々について測定値の代表値をL値として求める。なお、S24において判定部600cによってM色から選択された色と基準階調とが同じであれば、各ポイントに対応する各参照領域の代表値がS24にて既に求められているため、この代表値を流用してもよい。
調整値算出部は、L値の目標値、a値の目標値、b値の目標値を算出する。L値の目標値は、ポイントP1〜P8のL値の平均値であり、a値の目標値は、ポイントP1〜P8のa値の平均値であり、b値の目標値は、ポイントP1〜P8のb値の平均値である。つまり、4台の表示装置10からなるマルチディスプレイ1000においては、8つの対象ポイントの夫々のL値、a値、b値から、L値の目標値、a値の目標値、b値の目標値が一つずつ求められる。
続いて、調整値算出部は、ポイントP1〜P8の各々について、ΔL、Δa、Δbを求める。ΔLは、L値の目標値と対象ポイントのL値との差分、Δaは、a値の目標値と対象ポイントのa値との差分、Δbは、b値の目標値と対象ポイントのb値との差分を指す。また、調整値算出部は、ポイントP1〜P8の各々について、ΔEを求める。ΔEは、例えば下記の式6によって求めることができる。
ΔE={(ΔL)+(Δa)+(Δb)1/2 式6
つぎに、調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに対象ポイントを一つずつ設定する。具体的には、図29のように、表示装置10a〜10dの各々に、ポイントのペアが設定されているが、表示装置10a〜10dごとに、ポイントのペアのうち、ΔEの大きな方のポイント(ΔEが最大となる方のポイント)が対象ポイントとして設定される。
例えば、図29に示すように、表示装置10aにはポイントP1とポイントP3とのペアが設定されているが、ポイントP1のΔEの方がポイントP3のΔEよりも大きい場合、調整値算出部は、ポイントP1を、表示装置10aの対象ポイントとして設定する。調整値算出部は、表示装置10b〜10dの各々についても、表示装置10aと同様に対象ポイントを設定する。
なお、以上の例では、各表示装置には、2つのポイントが設定されているが、各表示装置には、ポイントが3つ以上設定されていてもよい。この場合、隣接する表示装置の境界を挟んでポイント同士が対向し合うように、一つの表示装置当たりで3以上のポイントが設定される。そして、以上の例と同様に、ポイント毎にΔEを求める(ポイント毎にL値(代表値)を求め、L値の夫々について全ポイントの平均値を目標値とし、各ポイント毎に、当該目標値を用いてΔEを求める)。そして、各表示装置において、3つ以上のポイントのうち、ΔEが最大となるポイントが対象ポイントとして抽出される。
続いて、調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに、調整値(ΔR、ΔG、ΔB)を初期設定する。具体的には、調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに、夫々の装置の対象ポイントのΔa、Δbを用いて、下記のようにして調整値を初期設定する。
Δa>0の場合、Rを下げる(赤色を抑制)方向となるようにΔR=調整係数A×(−1)となる負の値を初期設定する。
Δa<0の場合、Gを下げる(緑色を抑制)方向となるようにΔG=調整係数B×(−1)となる負の値を初期設定する。
Δb>0の場合、RとGを下げる(黄色を抑制)方向に、ΔR=調整係数C×(−1)となる負の値、ΔG=調整係数C×(−1)となる負の値を初期設定する。
Δb<0の場合、Bを下げる(青色を抑制)方向に、ΔB=調整係数D×(−1)となる負の値を初期設定する。
なお、調整係数A,B,C、Dは正の数であり、例えば、A=1、B=1、C=2、D=1のように設定する。ただし、これらは、表示装置の特性に依存した値となり、任意に設定して良い。
具体的には、Δa>0且つb>0の場合、ΔR=調整係数A×(−1)+調整係数C×(−1)=(−1)×(調整係数A+調整係数C)となり、ΔG=調整係数C×(−1)、ΔB=0となる。また、Δa<0且つΔb>0の場合、ΔR=調整係数C×(−1)、ΔG=(調整係数B+調整係数C)×(−1)、ΔB=0となる。さらに、Δa>0且つΔb<0の場合、ΔR=調整係数A×(−1)、ΔG=0、ΔB=調整係数D×(−1)となる。また、Δa<0且つΔb<0の場合、ΔR=0、ΔG=調整係数B×(−1)、ΔB=調整係数D×(−1)となる。
つぎに、調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに、初期設定したΔR、ΔG、ΔBの各々について、下記のようにしてΔL´、Δa´、Δb´を求める。
まず、調整値算出部は、各表示装置10a〜10dにアクセスし、各表示装置10a〜10dの基準データ(実施形態1および図2参照)を取得する。
続いて、調整値算出部は、表示装置毎に以下の処理を行う。まず、調整値算出部は、図2に示す基準データのうち、5色分のRGB値とXYZ値との対応関係から、ΔR、ΔG、ΔBの各々に対応する、ΔL´、Δa´、Δb´を求める。
例えば、RGB値が(240,240,240)、(224,240,240)、(240,224,240)、(240,240,224)の4色のうち、(240,240,240)、(224,240,240)について、XYZ値をL値に変換する。そして、RGB値が(224,240,240)のL値から、(240,240,240)のL値を差し引いた差分(ΔL´、Δa´,Δb´)を求める。この差分は、処理対象の表示装置において、ΔR=−16に対応するΔL´、Δa´、Δb´となる。さらに、ΔL´、Δa´、Δb´を16で除算することにより、ΔR=−1に対応するΔL´、Δa´、Δb´を求めることができる。
同様に、RGB値が(240,224,240)、(240,240,240)のXYZ値を用いて、ΔG=−1に対応するΔL´、Δa´、Δb´を求める。さらに、RGB値が(240,240,224)、(240,240,240)のXYZ値を用いて、ΔB=−1に対応するΔL´、Δa´、Δb´を求める。
調整値算出部は、このようにしてΔR、ΔG、ΔBごとに、ΔL´、Δa´、Δb´との関係を求めた後、この関係を用いて、初期設定したΔR、ΔG、ΔBの各々について、ΔL´、Δa´、Δb´を求める。そして、調整値算出部は、ΔR、ΔG、ΔBごとに、ΔL´、Δa´、Δb´の絶対値が所定値以下に収束するまで、A,B,C、Dの値を変更して、再設定(ΔR、ΔG、ΔBの再設定)を繰り返す。調整値算出部は、ΔL´、Δa´、Δb´の値が所定値以下に収束した時のΔR、ΔG、ΔBを調整値として確定する。
調整値算出部は、以上のようにして表示装置10毎に調整値を求めると、各表示装置10にアクセスして、各表示装置10に調整値を設定する。
具体的には、表示装置10は、配置判定装置600に調整値算出部から調整値を受け付けると、調整値を記憶部26に格納し、調整値を用いて映像処理を行う。例えば、基準階調が(255,255、255)で、マルチディスプレイ1000の左上の表示装置10aのR,G,Bの調整値が(−3,−4,−5)であるとする。この場合、表示装置10aの映像データ処理部32は、基準階調(255,255,255)に対する調整値加算後階調値として(252、251、250)を算出することになる。
さらに、映像データ処理部32は、R、G、Bのチャンネル毎に、基準階調(255)に対する調整値加算後の階調値と、最低階調値0との間を線形補間することによって、入力値(0〜基準階調)と、出力値(0〜調整値加算後階調値)との関係を示した1次元ルックアープテーブルとして記憶部26に保持する。
そして、映像データ処理部32は、ムラ補正部36よりも後段での出力階調補正用のデータとして前記の1次元ルックアープテーブルを用いる。つまり、映像データ処理部32は、ムラ補正部36による色ムラ補正後の映像データに対して前記の1次元ルックアープテーブルを用いて階調補正を行う。
以上のように、表示装置毎に、出力階調を微調整するための調整値を設定することにより、最適配置後において隣接する表示装置間のギャップを抑制でき、マルチディスプレイ全体としての色の均一性を良好に保つことができる。
また、配置判定装置600は、図28に示すようなUIをモニタに表示させ、このUIにより、情報の入力、配置判定の結果の出力、調整値の算出結果の出力を行うようになっていてもよい。図28のUIにおいて、オペレータが、各表示装置10の識別番号、モード番号、配置数、設置方向を入力し、実行ボタンを押す点までは、図27のUIと同じである。
実行ボタンが押されると、図28のUIにおいても、結果出力部600dが、表示装置の配置を示すレイアウト(符号450b)を表示させる。また、結果出力部600dは、図28のUIにおいて、モニタIDと調整前の基準階調と調整値(調整量)との対応関係を表示させる(符号460)。このようにすれば、各表示装置10の最適配置だけではなく、各表示装置10に設定される調整値をオペレータに容易に知らしめることができる。
なお、以上の例では、基準階調を(255,255,255)として調整値を算出しているため、R,G,B値を負の方向しか調整できず、負の値の調整値を設定するようになっているが、例えば、基準階調を(240,240,240)とする場合、以上のように求めた負の調整値の他、正の方向に調整する正の調整値も算出し、いずれか一方を最終的な調整値として確定する。具体的には、以下の通りである。
調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに、以上に示した例のようにして負の調整値を算出した後、表示装置10a〜10dごとに、夫々の装置の対象ポイントのΔa、Δbを用いて、下記のようにして正の調整値(ΔR、ΔG、ΔB)を初期設定する。
Δa>0の場合、Gを上げる(緑色を強調)方向となるようにΔG=調整係数Eとなる正の値を初期設定する。
Δa<0の場合、Rを上げる(赤色を強調)方向となるようにΔR=調整係数Fとなる正の値を初期設定する。
Δb>0の場合、Bを上げる(青色を強調)方向に、ΔB=調整係数Gとなる正の値を初期設定する。
Δb<0の場合、RとGを上げる(黄色を強調)方向に、ΔR=調整係数H、ΔG=調整係数Hとなる正の値を初期設定する。
なお、調整係数E、F、G、Hは正の数であり、例えば、E=2、F=1、G=2、H=2のように設定する。ただし、これらは、表示装置の特性に依存した値となり、任意に設定して良い。
具体的には、Δa>0且つΔb>0の場合、ΔR=0、ΔG=調整係数E、ΔB=調整係数Gとなり、Δa<0且つΔb>0の場合、ΔR=調整係数F、ΔG=0、ΔB=調整係数Gとなる。また、Δa>0且つΔb<0の場合、ΔR=調整係数H、ΔG=調整係数E+調整係数H、ΔB=0となり、Δa<0且つΔb<0の場合、ΔR=調整係数F+調整係数H、ΔG=調整係数H、ΔB=0となる。
つぎに、調整値算出部は、表示装置10a〜10dごとに、初期設定した正の調整値であるΔR、ΔG、ΔBの各々について、ΔL´、Δa´、Δb´を求める。なお、求め方は、負の調整値の場合と同様である。例えば、RGB値が(240,240,240)のL値から、(224,240,240)のL値を差し引いた差分(ΔL´、Δa´,Δb´)を、ΔR=+16に対応するΔL´、Δa´、Δb´として求め、ΔL´、Δa´、Δb´を16で除算することにより、ΔR=+1に対応するΔL´、Δa´、Δb´を求めることができる。
そして、調整値算出部は、正の調整値であるΔR、ΔG、ΔBの各々について、ΔL´、Δa´、Δb´の絶対値が所定値以下に収束するまで、E、F、G、Hの値を変更して、再設定(ΔR、ΔG、ΔBの再設定)を繰り返す。調整値算出部は、ΔL´、Δa´、Δb´の値が所定値以下に収束した時のΔR、ΔG、ΔBを正の調整値として決定する。
続いて、調整値算出部は、正の調整値のΔRのΔL´、Δa´、Δb´から得られるΔEと、負の調整値のΔRのΔL´、Δa´、Δb´から得られるΔEとを比較し、小さい方のΔEに対応する調整値(ΔR)を最終的な値として確定する。また、ΔG、ΔBについても同様にして最終的な値を確定する。これにより、最終的に確定するΔR、ΔG、ΔBは、負の値になるとは限らず、正の値になることもあり得るのである。
(実施形態4の変形例)
実施形態1では、1組の基準階調(255、255、255)に対する調整値を算出しているが、R,G,Bのチャンネルごとに基準階調を複数組設定し(例えば、(255、255、255)の他に(225、225、225)等)、夫々の基準階調に対する調整値を求め、調整値加算後の各基準階調を用いてスプライン補間を行うことにより、1次元ルックアープテーブルを作成してもよい。また、この場合、UI等を介して基準階調をユーザに指定させてもよい。
また、実施形態2〜4の配置判定装置600の判定結果に応じて各表示装置を配置したマルチディスプレイを使用していたが、当初設定していたモードを、ユーザの好みや使用環境に応じて切り替えたい場合がある。例えば、ユーザは、マルチディスプレイが設置されている環境の照明の明るさを変化させた場合、今まで使用していた輝度ムラ抑制優先モードから高輝度モードへ切り替えたり、逆に輝度はもう少し下げてより均一性を出して表示すべく、高輝度モードから輝度ムラ抑制優先モードに切り替えることを望むこともある。
設定するモードを切り替えた場合、マルチディスプレイを構成している表示装置の配置を変更することも可能ではあるが、配置の変更には、時間と手間とコストがかってしまう。
そのため、設定モードを切り替えた後に、マルチディスプレイを構成する各表示装置のレイアウトは変更せず、設定モード切り替えによる新たな表示装置間のバラツキをできるだけ抑えるような調整値(実施形態4の調整値)を算出してもよい。これにより、設定モードを切り替えても、配置変更を行うことなく表示装置間の均一性の劣化を低減できるというメリットがある。
具体的には、各表示装置のモード切り替えを行った後、各表示装置10に配置判定装置600を接続する。配置判定装置600は、各表示装置10から測定データセットを読み込む。
その後、配置判定装置600は、ユーザ操作によって、切り替え後のモードと、既存のレイアウトを示す情報とを入力する。なお、既存のレイアウトを示す情報としては、表示装置10の識別番号と、レイアウトを示す位置情報(座標値等)との対応関係を示す情報が有り得る。この情報をユーザに入力させる。
続いて、配置判定装置600は、実施形態4の手法を用いて、切り替え後のモードおよび既存のレイアウトに対応する調整値を求め、各表示装置10に設定する。
以上の手法により、設定モードの変更を行った場合でも、表示装置単体に格納されている測定データを使って、調整値を算出、設定することによって、マルチディスプレイを構成している表示装置のレイアウトを変更しなくても、新しい設定モードにおいて、できるだけ表示装置間のバラツキを抑えた表示ができるようになる。
また、以上では、設定モードを変更したときに調整値を求める例を示したが、マルチディスプレイ設置時において最適配置の判定を行わずにユーザの任意で各表示装置を適当に配置した上で使用するモードを設定し、その後に、本変形例の手順で調整値を求めるようにしてもよい。
[ソフトウェアによる実現例〕
制御部25、配置判定装置600に含まれる各部600a〜600dは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部25、配置判定装置600に含まれる各部600a〜600dは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
[まとめ]
(実施形態1のまとめ)
本発明の態様1の映像処理装置(制御部25)は、入力指示に応じて、画質補正モードである第1モードと第2モードとを少なくとも切り替え可能な切替部(統括制御部31)と、第1および第2モードのいずれの場合であっても、較正処理を実行して得られる色ムラ補正用データを用いて、表示パネル(表示部14)に表示させる映像の映像データに対して画素毎の色ムラ補正を行う補正部(ムラ補正部36)とを備え、前記補正部は、前記第2モードでは、各画素に対して一律に前記映像データの階調値を低階調側にシフトさせる階調制限処理を行うことによって前記第1モードよりも前記階調値を低階調側に抑制した上で、前記色ムラ補正を施す。
本発明の態様1の構成において、映像データの階調値を低階調側にシフトさせる階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行う第2モードによれば、階調制限処理を行わずに色ムラ補正を行う場合や、前記シフトの程度を第2モードよりも抑えた上で階調制限処理を行って色ムラ補正を行う場合よりも、画像全体の輝度が低くなるものの、色ムラ抑制に伴う疑似的な輝度ムラ抑制の程度が高くなることがわかった。
そこで、本発明の態様1において、高輝度表示を行う必要性の高いケースでは(例えばサイネージとして使用するケース)、前記第1モードに切り替えることにより、疑似的な輝度ムラ抑制の程度を抑えるものの、高輝度域の表示を可能にし、輝度ムラを抑制する必要性の高いケースでは(例えばマルチディスプレイに含まれる表示装置の一つとして使用するケース)、第2モードに切り替えることにより、画像全体の輝度を低くするものの、疑似的な輝度ムラ抑制度を高くできる。つまり、高輝度表示を行う必要性の高い用途では高輝度表示を実現でき、輝度ムラを抑制する必要性が高い用途では輝度ムラ抑制度を高めることができ、表示装置の用途が変化しても夫々の用途に適した映像処理を実現できるという効果を奏する。
なお、本発明の態様1は、第2モードにおいて、前記階調制限処理を行った上で色ムラ補正を行う事により、色ムラ抑制を行いつつ、色ムラ抑制に伴って生じる輝度ムラの疑似的抑制の効果を増大させるという利点を有するものである。ここで、前記階調制限処理は、全画素に対して同じ補正を一律に行うものであるためコンピュータに過度の負担を与えるものではない。これにより、本願発明では、コンピュータの負担をできるだけ抑制しつつ、色ムラと輝度ムラとの両方を効果的に低減している。これに対し、特許文献1(特開2013−97115号公報)は、そもそも色ムラ補正を行っている構成ではないため、本願発明のような利点を有するものではない。
本発明の態様2の映像処理装置は、前記補正部が、前記第1モードでは前記階調制限処理を行うことなく前記色ムラ補正を行う。本発明の態様3の映像処理装置は、態様2において、前記切替部が、前記入力指示に応じて、第1モード、第2モード、および第3モードに切り替え可能になっており、前記補正部が、前記第3モードでは、前記第2モードよりも前記シフトの程度を抑えて前記階調制限処理を行った上で前記色ムラ補正を施す。
また、本発明の態様4の映像処理装置は、前記補正部が、第1モードでは、前記第2モードよりも前記シフトの程度を抑えて前記階調制限処理を行った上で、前記色ムラ補正を行う。また、本発明の態様5の映像処理装置は、態様4において、前記切替部は、前記入力指示に応じて、第1モード、第2モード、および第3モードに切り替え可能になっており、前記補正部は、前記第3のモードでは、前記第2モードよりも前記シフトの程度を抑えつつ前記第1モードよりも前記シフトの程度を強めて前記階調制限処理を行った上で、前記色ムラ補正を施すようになっている。
本発明の態様3、5の映像処理装置によれば、第1モードにしなければならないほど高輝度を維持する必要がないが、前記第2モードでは輝度不足が生じるようなケースや、前記第2モードにしなければならないほど表示ムラ抑制を行う必要がないが、前記第1モードでは表示ムラが目立ってしまうようなケースにおいて、第3のモードに設定することにより、これらケースに適した映像処理を実現できるという効果を奏する。
本発明の態様6の映像処理装置は、前記補正部が、前記第1モードおよび前記第2モードにおいて色ムラ補正用テーブルを共用する。本発明の態様7の映像処理装置は、前記補正部が、前記第1モード、前記第2モード、および、前記第3モードにおいて色ムラ補正用テーブルを共用する。
本発明の態様6,7によれば、全てのモードにおいて色ムラ補正用テーブルを共用しているため、モード毎にムラ補正用テーブルを用意するような構成に比べ、記憶容量を節約できるという効果がある。
(実施形態2〜4のまとめ)
本発明の態様8は、マルチディスプレイにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定装置であって、各表示装置は、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有しており、配置判定装置は、ユーザの入力操作に応じて前記複数のモードのうちのいずれかのモードを選択するモード選択部と、各表示装置10について前記複数のモードの各々にて表示させた試験画像の色を示す測定値を予め格納している記憶部(設置サーバの記憶部)に記憶されている情報のうち、モード選択部600bにて選択されるモードに関する測定値を用いて、モード選択部にて選択されるモードにおける各表示装置10の最適配置を判定する判定部(配置判定部600c)と、を備えている。
本発明の態様8によれば、複数モードの各々にて補正された試験画像を測定した測定値のうち、ユーザに指定されたモードの測定値を用いて、ユーザに指定されたモードでの最適配置を判定している。それゆえ、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有する表示装置を用いたマルチディスプレイについて、実使用時のモードに対する最適な配置を判定できるという効果を奏する。
本発明の態様9の配置判定装置は、態様8において、前記複数のモードが、少なくとも第1および第2モードを含み、第1および第2モードは、いずれも、較正処理を実行して得られる色ムラ補正用データを用いて、表示パネルに表示させる映像の映像データに対して画素毎の色ムラ補正を行うモードであり、前記第2モードは、各画素に対して一律に前記映像データの階調値を低輝度側にシフトさせる階調制限処理を行うことによって前記第1モードよりも前記階調値を低輝度側に抑制した上で前記色ムラ補正を施すようになっている。
また、本発明の態様10の配置判定装置は、態様8または9において、各表示装置の識別情報と各表示装置の位置情報とを対応付けた情報を判定結果として表示部に表示させる結果出力部を備えている。これにより、ユーザは、最適配置の判定結果を容易に認識できるという効果を奏する。
本発明の態様11の配置判定装置は、態様8〜10において、前記マルチディスプレイを構成する表示装置毎に、前記モード選択部にて選択されるモードについて、(a)所定の基準階調に対応する試験画像を表示させる場合の前記測定値の目標値であって各表示装置に共通の目標値と、前記基準階調に対応する試験画像を表示させる場合の前記測定値との色差を算出し、(b)前記基準階調の試験画像を表示させる場合の前記測定値を前記目標値に近づけるために前記基準階調に対して設定する調整値を前記色差に基づいて算出する調整値算出部を備えていることを特徴とする。
本発明の態様11によれば、表示装置毎に、前記調整値を用いて出力階調を調整すれば、隣接する表示装置間でのギャップを抑制できるというメリットがある。なお、調整値の用い方であるが、以下のような手法は一例としてあり得る。まず、各表示装置に対して、夫々の調整値を設定する。つぎに、各表示装置において、色成分ごとに、調整値を用いて基準階調を調整し、調整後基準階調と最低階調(例えば0)との間を線形補間することによって、入力値と出力値との関係を示した1次元ルックアープテーブルとして保持する。各表示装置は、前記の1次元ルックアープテーブルを用いて、色ムラ補正後に出力階調補正を行う。
また、本発明の態様11は、マルチディスプレイにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定方法であって、各表示装置は、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有し、表示装置ごとに前記複数のモードの各々において表示装置に表示させた試験画像の色を示す測定値を測定する測定工程と、前記測定工程にて得られた測定値のうち、前記複数のモードのうちユーザに指定されている指定モードに関する測定値を参照して、前記指定モードにおける各表示装置の最適配置を判定する判定工程とを含む。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、表示装置、または、複数の表示装置を配列してなるマルチディスプレイシステムに利用可能である。
10 表示装置
14 表示部(表示パネル)
25 制御部(映像処理装置)
26 記憶部
31 統括制御部(切替部)
35 較正処理部
36 ムラ補正部(補正部)
40 システム制御装置
50 測定装置
600 配置判定装置
600a 測定データ取得部
600b モード選択部
600c 判定部(配置判定部)
600d 結果出力部
601 設置サーバ
1000 マルチディスプレイ

Claims (7)

  1. マルチディスプレイにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定装置であって、
    各表示装置は、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有しており、
    前記配置判定装置は、
    ユーザの入力操作に応じて前記複数のモードのうちのいずれかのモードを選択するモード選択部と、
    各表示装置について前記複数のモードの各々にて表示させた試験画像の色を示す測定値を予め格納している記憶部に記憶されている情報のうち、前記モード選択部にて選択されるモードに関する測定値を用いて、前記モード選択部にて選択されるモードにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定部と、を備えた配置判定装置。
  2. 前記複数のモードは、少なくとも第1および第2モードを含み、
    第1および第2モードは、いずれも、較正処理を実行して得られる色ムラ補正用データを用いて、表示パネルに表示させる映像の映像データに対して画素毎の色ムラ補正を行うモードであり、
    前記第2モードは、各画素に対して一律に前記映像データの階調値を低輝度側にシフトさせる階調制限処理を行うことによって前記第1モードよりも前記階調値を低輝度側に抑制した上で前記色ムラ補正を施すようになっていることを特徴とする請求項1に記載の配置判定装置。
  3. 各表示装置の識別情報と各表示装置の位置情報とを対応付けた情報を判定結果として表示部に表示させる結果出力部を備えた請求項1または2に記載の配置判定装置。
  4. 前記マルチディスプレイを構成する表示装置毎に、前記モード選択部にて選択されるモードについて、(a)所定の基準階調に対応する試験画像を表示させる場合の前記測定値の目標値であって各表示装置に共通の目標値と、前記基準階調に対応する試験画像を表示させる場合の前記測定値との色差を算出し、(b)前記基準階調の試験画像を表示させる場合の前記測定値を前記目標値に近づけるために前記基準階調に対して設定する調整値を前記色差に基づいて算出する調整値算出部を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の配置判定装置。
  5. マルチディスプレイにおける各表示装置の最適配置を判定する配置判定方法であって、
    各表示装置は、ムラ補正の程度が互いに異なる複数のモードを有し、
    表示装置ごとに前記複数のモードの各々において表示装置に表示させた試験画像の色を示す測定値を測定する測定工程と、
    前記測定工程にて得られた測定値のうち、前記複数のモードのうちユーザに指定されている指定モードに関する測定値を参照して、前記指定モードにおける各表示装置の最適配置を判定する判定工程と、を含む配置判定方法。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の配置判定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを前記各部として機能させるプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2014205264A 2014-10-03 2014-10-03 配置判定装置、配置判定方法、プログラム、記録媒体 Active JP6378031B2 (ja)

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