JP6377809B1 - 点検システムおよび点検方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行えるようにする。【解決手段】群管理エレベータの点検を行う点検システムは、群管理エレベータを構成する複数の号機ごとの制御を行う複数のエレベータ制御装置60と接続され、群管理エレベータ全体の動作を制御する群管理制御装置30と、群管理制御装置30と接続される情報処理装置と、を備える。情報処理装置は、点検対象階および点検対象号機を指定した点検実施指令であって、点検対象階のいずれかのホール釦が疑似的に操作されたことを示す点検実施指令を群管理制御装置30に送信する点検実施指令送信部と、点検対象階のホールを撮影した画像データを取得する画像データ取得部と、取得した画像データを解析して、点検対象階のホール機器が点検実施指令に応じて正常に動作したか否かを判定する動作判定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、群管理エレベータの点検を行う点検システムおよび点検方法に関する。
群管理エレベータは、定期的に実施される保守点検によって、各階のホール機器の動作確認や群管理割当処理に基づくエレベータの応答確認などが行われる。この保守点検の作業は、通常、保守作業者がホール釦を順番に操作してホール釦が正常に点灯/消灯するかを目視により確認したり、群管理エレベータを構成する複数の号機を1台ずつ群中とし、ホール呼びに対して各号機が正常に応答できているか、ホール呼びの応答に応じてランタンやインジケータが正常に動作しているかなどを目視により確認したりといった作業になる。
このため、保守作業者は、全ての階の全てのホール釦を1つずつ順番に操作したり、群管理エレベータの各号機を群中/群外とするために機械室とホールを行き来したりする必要があり、作業が極めて煩雑である。さらに、ホール機器の動作確認などを目視により行うため、ホール機器の動作を見逃すなどといったヒューマンエラーが生じやすい。このため、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行えるようにすることが求められている。
特許第3255865号公報
本発明が解決しようとする課題は、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行うことができる点検システムおよび点検方法を提供することである。
実施形態の点検システムは、群管理エレベータの点検を行うための点検システムであって、群管理エレベータを構成する複数の号機ごとの制御を行う複数のエレベータ制御装置と接続され、群管理エレベータ全体の動作を制御する群管理制御装置と、前記群管理制御装置と接続される情報処理装置と、を備える。情報処理装置は、点検実施指令送信部と、画像データ取得部と、動作判定部と、を備える。点検実施指令送信部は、点検対象階および点検対象号機を指定した点検実施指令であって、前記点検対象階のいずれかのホール釦が疑似的に操作されたことを示す点検実施指令を前記群管理制御装置に送信する。画像データ取得部は、前記点検対象階のホールを撮影した画像データを取得する。動作判定部は、取得した画像データを解析して、前記点検対象階のホール機器が前記点検実施指令に応じて正常に動作したか否か、および、前記点検対象号機がホール呼びに正常に応答したか否かを判定する。群管理制御装置は、ホール呼び管理部と、ホール呼び割当て部と、を備える。ホール呼び管理部は、前記点検実施指令を受信した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して点灯させるとともに、前記点検対象号機が前記点検対象階のホール呼びに応答した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して消灯させる。ホール呼び割当て部は、前記点検実施指令を受信した場合に、前記点検対象号機以外の他の号機の全てを疑似的に群管理の対象外とした上で、前記点検対象階のいずれかのホール釦が実際に操作された場合と同じ群管理割当処理を行う。前記ホール呼び管理部は、前記点検対象号機にホール呼びが割り当てられた場合に、前記点検対象号機に対応するエレベータ制御装置に対してホール呼び応答指令を出力し、前記動作判定部は、前記点検対象階が前記点検対象号機の不停止階である場合、前記画像データの解析により前記点検対象号機がホール呼びに応答していることが確認された場合に異常が発生していると判定する。
図1は、第1実施形態の点検システムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、群管理エレベータが設置されたビルのある階のホールの様子の一例を示す図である。 図3は、保守サーバの機能的な構成例を示すブロック図である。 図4は、点検対象階のホールを撮影した画像データの一例を示す図である。 図5は、群管理制御装置の機能的な構成例を示すブロック図である。 図6は、保守サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、点検モード時における群管理制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、第2実施形態の点検システムの概略構成を示すブロック図である。 図9は、作業者端末の機能的な構成例を示すブロック図である。 図10は、作業者端末に表示される点検UIの一例を示す図である。
以下、実施形態の点検システムおよび点検方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態の点検システムおよび点検方法は、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行うためのものである。以下の説明において、同様の機能を持つ構成要素については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態は、群管理エレベータの点検を行うための点検システムにおいて中核的な役割を果たす情報処理装置の機能を、保守サーバで実現する例である。保守サーバは、例えば、群管理エレベータを遠隔監視する監視センタに配置され、群管理エレベータの保守点検に関する様々なサービスを提供するサーバ装置である。
図1は、本実施形態の点検システムの概略構成を示すブロック図である。本実施形態の点検システムは、図1に示すように、作業者端末10Aと、保守サーバ20Aと、群管理制御装置30と、ビル管理サーバ40とが、インターネットなどのネットワーク50を介して接続された構成である。
作業者端末10Aは、群管理エレベータの保守点検を担当する保守作業者が操作する端末である。この作業者端末10Aとしては、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ(PC)、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機など、ネットワーク50に接続する機能を持ち、様々な情報処理を行うコンピュータとしての動作が可能なあらゆる端末を利用することができる。
作業者端末10Aは、保守作業者の操作に応じて、ネットワーク50を介して保守サーバ20Aにアクセスし、点検対象の群管理エレベータを指定して点検を要求する機能を持つ。また、作業者端末10Aは、保守作業者の操作に応じて、ネットワーク50を介して保守サーバ20Aにアクセスし、保守サーバ20Aに保存された後述の判定結果を要求して、この要求に応じて保守サーバ20Aから送信された判定結果を受信して表示したり、受信した判定結果に基づいて作業レポートを作成して出力したりする機能を持つ。
これらの作業者端末10Aの機能は、例えば、作業者端末10A上で実行可能なアプリケーションプログラムを作業者端末10Aにインストールすることにより実装できる。すなわち、作業者端末10Aに含まれるプロセッサが、保守作業者の操作に応じてこのアプリケーションプログラムを実行することによって、上述の作業者端末10Aの機能を実現することができる。
保守サーバ20Aは、作業者端末10Aからの点検要求に応じて、点検対象となる群管理エレベータの群管理制御装置30と連携して群管理エレベータの点検を行う機能を持つ。特に、この保守サーバ20Aは、群管理エレベータのホール機器の動作確認を行う際に、ホールを撮影した画像データを利用する。また、保守サーバ20Aは、点検の結果を画像データとともに保存したり、作業者端末10Aからの要求に応じて点検結果や画像データを送信したりする機能を持つ。
このような保守サーバ20Aの機能は、例えば、保守サーバ20Aのハードウェアとして利用される1台もしくは複数台のコンピュータ上で実行されるサーバプログラムの1つとして、保守サーバ20Aに実装できる。すなわち、保守サーバ20Aに含まれるプロセッサが、作業者端末10Aからの点検要求に応じてこのプログラムを実行することにより、群管理エレベータの点検を行う機能を実現することができる。なお、群管理エレベータの点検を行う保守サーバ20Aの機能については、詳細を後述する。
群管理制御装置30は、群管理エレベータを構成する複数の号機ごとの制御を行う複数のエレベータ制御装置60と接続される。群管理制御装置30は、例えばマイクロコンピュータを備え、マイクロコンピュータのプロセッサが群管理制御プログラムを実行することにより、群管理エレベータ全体の動作を制御する。例えば、群管理制御装置30は、群管理割当処理によりホール呼びに応答する号機を決定し、その号機のエレベータ制御装置60に対してホール呼び応答指令を出力するといった処理を行う。
また、群管理制御装置30は、保守サーバ20Aからネットワーク50を介して後述の点検実施指令を受信した場合に、群管理エレベータを点検モードで動作させる機能を持つ。この機能は、例えば、マイクロコンピュータにより実行される群管理制御プログラムの拡張として、群管理制御装置30に実装することができる。なお、群管理エレベータを点検モードで動作させる群管理制御装置30の機能については、詳細を後述する。
ビル管理サーバ40は、群管理エレベータが設置されたビルのセキュリティを管理するサーバ装置である。例えば、ビル管理サーバ40は、ビルの各階に設置された監視カメラ70により各階のホールを撮影し、その画像データを蓄積する機能を持つ。本実施形態の群管理エレベータの点検システムでは、保守サーバ20Aが群管理エレベータのホール部品の動作確認を行う際に、ビル管理サーバ40が蓄積するホールの画像データ、つまり、監視カメラ70により撮影された画像データが用いられる。
図2は、群管理エレベータが設置されたビルのある階のホールの様子の一例を示す図である。群管理エレベータのホールには、例えば図2に示すように、群管理エレベータを構成する各号機ごとに、ホールドア101と、ランタン102と、インジケータ103とが設けられている。また、隣り合うホールドア101の間には、ホール釦104が設けられている。
ホールドア101は、その号機のかごに設けられたかごドアと連動して開閉される。ランタン102は、その号機に対してホール呼びが割り当てられると点灯し、かごが近づくと点滅し、かごが着床してホールドア101が開くと消灯する。インジケータ103は、その号機の運転状態に関する情報を表示する。ランタン102やインジケータ103の動作は、その号機に対応したエレベータ制御装置60によって制御される。
ホール釦104は、ホール呼びを行う際に利用者により操作される釦である。利用者によりホール釦104が操作されると、ホール呼び信号が群管理制御装置30に送られて、群管理制御装置30によりホール呼びが登録される。ホール釦104は光源を内蔵しており、群管理制御装置30によりホール呼びが登録されると、そのホールに設けられた全てのホール釦104が連動して点灯する。そして、いずれかの号機がホール呼びに応答してかごが着床し、その号機のホールドア101が開くと、そのホールに設けられた全てのホール釦104が連動して消灯する。このホール釦104の動作は、群管理制御装置30によって制御される。
群管理エレベータのホールに設けられたランタン102、インジケータ103およびホール釦104を総称して、ホール機器と呼ぶ。本実施形態の群管理エレベータの点検システムでは、これらホール機器がホール呼びに応じて正常に動作するか否かの動作確認を行う。また、ホール呼びに対して群管理割当処理が正常に行われ、いずれかの号機にホール呼びが割り当てられると、その号機のかごが着床したタイミングでホールドア101が開く。本実施形態の群管理エレベータの点検システムでは、このホールドア101の動作を監視して、群管理割当処理に基づくエレベータの応答確認を行う。
次に、群管理エレベータの点検を行う保守サーバ20Aの機能の詳細について説明する。図3は、保守サーバ20Aの機能的な構成例を示すブロック図である。保守サーバ20Aは、群管理エレベータの点検を行うための機能的な構成要素として、例えば図3に示すように、物件構成データ取得部21と、点検実施指令送信部22と、画像データ取得部23と、動作判定部24と、判定結果保存部25と、判定結果送信部26とを備える。
物件構成データ取得部21は、保守サーバ20Aが作業者端末10Aから点検対象の群管理エレベータを指定した点検要求を受信すると、点検対象の群管理エレベータの構成を示す物件構成データを取得する。物件構成データには、例えば、群管理エレベータを構成する号機の数、群管理エレベータのサービス階、各サービス階にどのようなホール機器が設けられているかなどの情報が含まれる。
このような物件構成データは、例えば、監視センタ内の保守サーバ20Aとは別の管理サーバなどに、遠隔監視の対象となる群管理エレベータごとに保存されている。この場合、物件構成データ取得部21は、点検要求で指定された点検対象の群管理エレベータに対応する物件構成データを、管理サーバから取得する。また、作業者端末10Aにおいて点検対象の群管理エレベータを指定する際に、その群管理エレベータに対応する物件構成データを作業者端末10Aが管理サーバから取得して点検要求とともに保守サーバ20Aに送信し、保守サーバ20Aの物件構成データ取得部21が、点検要求とともに送信される物件構成データを取得する構成であってもよい。また、遠隔監視の対象となる群管理エレベータごとの物件構成データを、保守サーバ20A内に構築したデータベースなどに保存しておき、物件構成データ取得部21が、このデータベースから点検要求で指定された点検対象の群管理エレベータに対応する物件構成データを取得する構成であってもよい。
点検実施指令送信部22は、物件構成データ取得部21が取得した物件構成データをもとに点検対象の群管理エレベータの構成を把握し、群管理エレベータの全てのサービス階において全ての号機がホール呼びに応答した場合の動作確認を行えるように、群管理制御装置30に対して点検実施指令を繰り返し送信する。この点検実施指令は、点検対象階と点検対象号機とを指定して群管理エレベータを点検モードで動作させる指令であり、点検対象階のいずれかのホール釦104が疑似的に操作されたことを示す。
点検実施指令送信部22は、点検対象の群管理エレベータの全ての階を点検対象階として順次指定するとともに、全ての号機を点検対象号機として順次指定して、点検対象階と点検対象号機の少なくとも一方が異なる点検実施指令を群管理制御装置30に対して繰り返し送信する。すなわち、点検実施指令送信部22は、先に送信した点検実施指令に応じて群管理エレベータが点検モードで動作したときの点検が終了すると、次の点検実施指令を群管理制御装置30に送信する。
画像データ取得部23は、点検実施指令送信部22が群管理制御装置30に対して点検実施指令を送信するごとに、その点検実施指令で指定された点検対象階のホールを撮影した画像データを、ビル管理サーバ40に対して要求する。そして、画像データ取得部23は、この要求に応じてビル管理サーバ40から送信された画像データ、すなわち点検実施指令で指定された点検対象階のホールを撮影した画像データを取得する。
ここで、ある点検対象階における点検項目が物件構成データ取得部21により取得された物件構成データに基づいて決定される場合、画像データ取得部23は、点検実施指令送信部22がその点検対象階を指定した最初の点検実施指令を群管理制御装置30に送信してから、その点検対象階における点検項目に応じて定まる点検所要時間が経過するまでの期間に監視カメラ70が撮影した点検対象階のホールの画像データを、ビル管理サーバ40に対して要求することが望ましい。これにより、点検に必要な画像データを効率よく取得することができ、保守サーバ20Aとビル管理サーバ40との間の通信量を低減することができる。なお、画像データ取得部23が取得する画像データは連続したフレームからなる動画であり、各フレームに付されたタイムスタンプに基づいて、点検実施指令を送信したタイミングなどとの同期が図られるものとする。
動作判定部24は、画像データ取得部23により取得された点検対象階のホールを撮影した画像データを解析し、点検対象階のホール機器が点検対象指令に応じて正常に動作したか否かを判定する。点検対象階のホールを撮影した画像データの一例を図4に示す。この図4に示す画像データ75は、図2に示したようなホールの様子を監視カメラ70により撮影したものである。
動作判定部24は、まず、物件構成データ取得部21により取得された物件構成データに基づいて、点検対象階にどのようなホール機器が設置されているかを特定し、これら点検対象階に設置されているホール機器の動作判定を点検項目として決定する。そして、動作判定部24は、点検対象階のホールを撮影した画像データ75を解析し、例えば以下に示す基準に従って、点検対象階のホール機器が正常に動作したか否かを判定する。なお、点検対象階のホールを撮影する監視カメラ70の画角は固定されており、点検対象階の各ホール機器は画像データ75中の位置が事前に特定されているものとする。
ホール釦104の動作判定:点検対象階の全てのホール釦104について、点検実施指令が送信されてから一定時間(例えば3秒)内に点灯し、点検対象号機のかごが点検対象階に着床してホールドア101が開いたタイミングで消灯した場合に、ホール釦104は正常に動作したと判定する。
ランタン102の動作判定:点検対象号機に対応するランタン102のみが、点検対象号機のかごが点検対象階に着床してホールドア101が開く一定時間(例えば5秒)前から点滅し、ホールドア101が閉じたタイミングで消灯した場合に、ランタン102は正常に動作したと判定する。
インジケータ103の動作判定:点検対象号機に対応するインジケータ103の表示のみが、点検対象号機のかごの移動に合せて変化した場合に、インジケータ103は正常に動作したと判定する。なお、インジケータ103が管制運転表示を行う機能を持ち、点検実施指令において管制運転の指定も行った場合は、点検対象号機に対応するインジケータ103が管制運転表示を行った場合に正常に動作したと判定する。
また、動作判定部24は、点検対象階のホールを撮影した画像データ75を解析することで、点検対象号機のホール呼び応答が正常に行われたか否かを判定することもできる。すなわち、点検対象号機が点検対象階を停止階とする場合、点検実施指令が送信された後、点検対象号機のかごが点検対象階に着床してホールドア101が開いた場合に、ホール呼び応答が正常に行われたと判定する。なお、点検対象階が点検対象号機の不停止階である場合はホール呼びに応答することがないが、ホール呼びに応答していることが確認された場合は何らかの異常が発生していると判定できる。
判定結果保存部25は、動作判定部24による判定結果を保存する。例えば、判定結果保存部25は、保守サーバ20Aを構成するコンピュータのストレージに判定結果を保存するデータベースを構築し、このデータベースに点検対象の群管理エレベータの識別情報に対応付けて、点検実施指令で指定された点検対象階および点検対象号機ごとに、動作判定部24による判定結果を保存する。判定結果保存部25が保存する判定結果は、動作判定部24により正常に動作していないと判定されたホール機器を特定する情報であってもよい。
判定結果送信部26は、保守サーバ20Aが作業者端末10Aから群管理エレベータを指定した判定結果取得要求を受信した場合に、判定結果保存部25により保存された判定結果のうち、判定結果取得要求で指定された群管理エレベータを対象とした判定結果を読み出して、要求元の作業者端末10Aに送信する。作業者端末10Aは、判定結果送信部26から送信された判定結果に基づいて、群管理エレベータに対する保守点検の作業レポートを作成することができる。
次に、点検実施指令に応じて群管理エレベータを点検モードで動作させる群管理制御装置30の機能の詳細について説明する。図5は、群管理制御装置30の機能的な構成例を示すブロック図である。群管理制御装置30は、群管理エレベータを点検モードで動作させるための機能的な構成要素として、例えば図5に示すように、ホール呼び管理部31と、ホール呼び割当部32とを備える。
ホール呼び管理部31は、ホール呼びに応じた群管理エレベータの動作を制御する。ホール呼び管理部31は、群管理制御装置30が保守サーバ20Aから点検実施指令を受信した場合に、制御モードを通常モードから点検モードに切り替える。そして、ホール呼び管理部31は、点検実施指令で指定された点検対象階のホール釦104の動作を制御する。例えば、ホール呼び管理部31は、点検実施指令で指定された点検対象階の全てのホール釦104を連動して点灯させるとともに、点検実施指令で指定された点検対象号機が点検対象階のホール呼びに応答した場合に、点検対象階の全てのホール釦104を連動して消灯させる。
また、ホール呼び管理部31は、群管理制御装置30が保守サーバ20Aから点検実施指令を受信した場合に、ホール呼び割当部32を点検モードで呼び出す。そして、ホール呼び割当部32により点検実施指令で指定された点検対象号機にホール呼びが割り当てられた場合、ホール呼び管理部31は、点検対象号機に対応するエレベータ制御装置60に対してホール呼び応答指令を出力する。
ホール呼び割当部32は、群管理制御装置30が保守サーバ20Aから点検実施指令を受信した場合に、ホール呼び管理部31により点検モードで呼び出され、点検モードにおける群管理割当処理を行う。具体的には、ホール呼び割当部32は、例えば、点検実施指令で指定された点検対象号機以外の他の号機の全てを疑似的に群管理の対象外とした上で、点検実施指令で指定された点検対象階のいずれかのホール釦104が実際に操作された場合と同じ群管理割当処理を行う。点検実施指令で指定された点検対象階が点検対象号機の停止階であれば、このホール呼び割当部32による群管理割当処理によって、点検実施指令で示される疑似的なホール呼びが点検対象号機に割り当てられる。
点検対象号機に疑似的なホール呼びが割り当てられると、上述のように、ホール呼び管理部31から点検対象号機に対応するエレベータ制御装置60に対して、点検対象階を指定したホール呼び応答指令が出力される。点検対象号機に対応するエレベータ制御装置60は、このホール呼び応答指令に応じて、点検対象号機のかごを点検対象階に着床させるように制御するとともに、点検対象階の点検対象号機に対応するランタン102やインジケータ103の動作を制御する。
次に、本実施形態の点検システムの動作について説明する。以下では、本実施形態の点検システムにおいて中核的な役割を果たす保守サーバ20Aの動作と、点検モード時の群管理制御装置30の動作を中心に説明する。
図6は、保守サーバ20Aの処理手順の一例を示すフローチャートである。この図6のフローチャートで示す一連の処理は、保守サーバ20Aが、点検対象の群管理エレベータを指定した点検要求を作業者端末10Aから受信することに応じて開始される。
保守サーバ20Aが作業者端末10Aから点検要求を受信すると、まず、物件構成データ取得部21が、点検要求で指定された点検対象の群管理エレベータに対応する物件構成データを取得する(ステップS101)。この物件構成データに基づいて、点検対象の群管理エレベータのサービス階や号機の数、各サービス階のホール機器の設置状況などが把握される。
次に、点検実施指令送信部22が、点検対象の群管理エレベータのサービス階のうちの1つを点検対象階として選択する(ステップS102)。また、点検実施指令送信部22は、点検対象の群管理エレベータを構成する号機の1つを点検対象号機として選択する(ステップS103)。そして、点検実施指令送信部22は、ステップS102で選択した点検対象階とステップS103で選択した点検対象号機とを指定した点検実施指令を群管理制御装置30に送信する(ステップS104)。
その後、画像データ取得部23が、点検対象の群管理エレベータが設置されたビルのビル管理サーバ40に対し、点検対象階のホールを監視カメラ70により撮影した画像データを要求し、この要求に応じてビル管理サーバ40から送信された画像データを取得する(ステップS105)。
そして、動作判定部24が、ステップS105で取得された画像データを解析して、点検対象階のホール機器に対する動作判定を行う(ステップS106)。そして、判定結果保存部25が、ステップS106での判定結果を保存する(ステップS107)。
その後、ステップS103で未選択の号機があるか否かが判定され(ステップS108)、未選択の号機があれば(ステップS108:Yes)、ステップS103に戻って次の号機が点検対象号機として選択され、以降の処理が繰り返される。一方、全ての号機を選択済みの場合は(ステップS108:No)、ステップS102で未選択の階があるか否かが判定される(ステップS109)。そして、未選択の階があれば(ステップS109:Yes)、ステップS102に戻って次の階が点検対象階として選択され、以降の処理が繰り返される。一方、全ての階を選択済みの場合は(ステップS109:No)、図6のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
図6のフローチャートで示す一連の処理により、作業者端末10Aからの点検要求で指定された群管理エレベータに対する動作判定部24の判定結果が全て保存される。その後、作業者端末10Aから判定結果取得要求を受信した場合、判定結果送信部26により、判定結果取得要求で指定された群管理エレベータを対象とした判定結果が、要求元の作業者端末10Aに送信される。
図7は、点検モード時における群管理制御装置30の処理手順の一例を示すフローチャートである。この図7のフローチャートで示す一連の処理は、群管理制御装置30が、点検対象階および点検対象号機を指定した点検実施指令を保守サーバ20Aから受信することに応じて開始される。
群管理制御装置30が保守サーバ20Aから点検実施指令を受信すると、まず、ホール呼び管理部31が、点検実施指令で指定された点検対象階の全てのホール釦104に対して点灯指令を出力する(ステップS201)。また、このときホール呼び管理部31は、ホール呼び割当部32を点検モードで呼び出す。
点検モードで呼び出されたホール呼び割当部32は、点検実施指令で指定された点検対象号機のみを群中とし、他の号機を全て群外に設定した上で(ステップS202)、通常時と同じ群管理割当処理を実行する(ステップS203)。通常時と同じ群管理割当処理とは、点検対象階のいずれかのホール釦104がエレベータ利用者によって実際に操作された場合に実行される群管理割当処理と同じ処理である。
その後、ホール呼び管理部31は、ステップS203での群管理割当処理によって点検対象号機にホール呼びが割り当てられたか否かを判定する(ステップS204)。そして、点検対象号機にホール呼びが割り当てられた場合(ステップS204:Yes)、ホール呼び管理部31は、点検対象号機に対応するエレベータ制御装置60に対し、ホール呼び応答指令を出力する(ステップS205)。その後、ホール呼び管理部31は、点検対象号機がホール呼びに応答するまで待機し(ステップS206:No)、点検対象号機がホール呼びに応答すると(ステップS206:Yes)、点検対象階の全てのホール釦104に対して消灯指令を出力し(ステップS207)、図7のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
また、ステップS203での群管理割当処理によって点検対象号機にホール呼びが割り当てられなかった場合(ステップS204:No)、ホール呼び管理部31は、点検対象階の全てのホール釦104に対して消灯指令を出力し(ステップS207)、図7のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の点検システムによれば、群管理エレベータの保守点検を担当する保守作業者が、作業者端末10Aを操作して保守サーバ20Aに対して群管理エレベータの点検を要求するだけで、指定された群管理エレベータの点検を実施することができる。したがって、保守作業者は、群管理エレベータの点検を行う際に、従来のように、全ての階の全てのホール釦104を1つずつ順番に操作したり、群管理エレベータの各号機を群中/群外とするために機械室とホールを行き来したりする必要がなく、極めて簡便な操作で群管理エレベータの点検を効率よく実施することができる。また、本実施形態の点検システムによれば、ホールを撮影した画像データを解析することでホール機器の動作確認が行われるため、従来のように、保守作業者が目視によりホール機器の動作確認を行った場合に生じ得るヒューマンエラーの発生を抑制することができ、群管理エレベータの点検を精度よく行うことができる。このように、本実施形態の点検システムによれば、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行うことができる。
さらに、本実施形態の点検システムによれば、ビルに既設の監視カメラ70により撮影された画像データを用いてホール機器の動作確認を行うようにしているので、ホール機器の動作確認のために新規にカメラ設置する必要がなく、コストを抑えることができる。
また、本実施形態の点検システムによれば、保守サーバ20Aがホール機器の動作確認を行った際の判定結果を保存し、作業者端末10Aからの要求に応じてその判定結果を作業者端末10Aに送信するようにしているので、保守作業者は群管理エレベータに対する点検の結果を任意のタイミングで確認することができる。また、作業者端末10Aが保守サーバ20Aから受信した判定結果に基づいて作業レポートを作成する機能を持つことにより、保守点検作業のより一層の効率化を図ることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、群管理エレベータの点検を行う点検システムにおいて中核的な役割を果たす情報処理装置の機能を、保守サーバではなく作業者端末に持たせたものである。本実施形態で想定する作業者端末は、例えばノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機など、保守作業者が作業現場に持ち込むことができる携帯型情報処理装置であり、例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信機能とカメラとを備えたものである。以下では、本実施形態の作業者端末と保守サーバをそれぞれ作業者端末10Bおよび保守サーバ20Bと表記して、上述の第1実施形態の作業者端末10Aおよび保守サーバ20Aと区別する。
図8は、本実施形態の点検システムの概略構成を示すブロック図である。本実施形態では、群管理エレベータがサービスする各階のホールに無線受信機80がそれぞれ設置され、これらの無線受信機80が群管理制御装置30と接続されているものとする。作業者端末10Bは、これら無線受信機80を介して群管理制御装置30と接続される。また、作業者端末10Bは、ネットワーク50を介して保守サーバ20Bと接続される。本実施形態の保守サーバ20Bは、作業者端末10Bにより作成された作業レポートをネットワーク50経由で受信し、閲覧可能に蓄積する機能を持つ。
作業者端末10Bは、保守作業者による操作に応じて、点検対象となる群管理エレベータの群管理制御装置30と連携して群管理エレベータの点検を行う機能を持つ。本実施形態では、保守作業者が点検対象の群管理エレベータが設置された現場に出向き、群管理エレベータの各サービス階のホールにて作業者端末10Bを操作して、群管理エレベータの点検を実施することを想定する。このとき、保守作業者は、作業者端末10Bのカメラを利用して、点検対象階のホールを撮影する。そして、作業者端末10Bは、カメラで撮影したホールの画像データを利用して、点検対象階のホール機器の動作確認を行う。また、作業者端末10Bは、点検の結果をもとに作業レポートを作成したり、作成した作業レポートをネットワーク50経由で保守サーバ20Bに送信したりする機能を持つ。
これらの作業者端末10Bの機能は、例えば、作業者端末10B上で実行可能なアプリケーションプログラムを作業者端末10Bにインストールすることにより実装できる。すなわち、作業者端末10Bに含まれるプロセッサが、保守作業者の操作に応じてこのアプリケーションプログラムを実行することによって、上述の作業者端末10Bの機能を実現することができる。
図9は、作業者端末10Bの機能的な構成例を示すブロック図である。作業者端末10Bは、群管理エレベータの点検を行うための機能的な構成要素として、例えば図9に示すように、物件構成データ取得部11と、点検実施指令送信部12と、画像データ取得部13と、動作判定部14と、判定結果保存部15と、作業レポート作成部16と、作業レポート送信部17とを備える。
物件構成データ取得部11は、保守作業者が作業者端末10Bを操作して点検対象の群管理エレベータを特定する情報を入力すると、点検対象の群管理エレベータに対応する物件構成データを取得する。物件構成データ取得部11が取得する物件構成データは、第1実施形態の保守サーバ20Aの物件構成データ取得部21が取得する物件構成データと同様である。
点検実施指令送信部12は、保守作業者が作業者端末10Bに表示される後述の点検UI(User Interface)を利用して、点検対象階や点検対象号機を選択し、点検開始の指示を行うと、点検対象の群管理エレベータの群管理制御装置30に対して点検実施指令を送信する。この点検実施指令は、作業者端末10Bから無線により発信され、保守作業者が滞在しているホールに設置された無線受信機80を介して、群管理制御装置30に送られる。点検実施指令送信部12が送信する点検実施指令は、第1実施形態の保守サーバ20Aの点検実施指令送信部22が送信する点検実施指令と同様である。
画像データ取得部13は、保守作業者が作業者端末10Bのカメラ18を用いて撮影した点検対象階のホールの画像データを取得する。作業者端末10Bのカメラ18は、例えば後述の点検UIが作業者端末10Bに表示されることと連動して起動され、画角内の映像をライブビュー画像として取り込む。保守作業者は、このカメラ18の画角内に点検対象階のホール全体が収まるように作業者端末10Bの位置を調整することで、ホール機器の動作確認に必要な映像を撮影することができる。
動作判定部14は、作業者端末10Bのカメラ18で撮影され、画像データ取得部13により取得された画像データを解析し、点検対象階のホール機器が正常に動作したか否かを判定する。動作判定部14によるホール機器の動作判定の基準は、第1実施形態の保守サーバ20Aの動作判定部24が用いる基準と同様である。
判定結果保存部15は、第1実施形態の保守サーバ20Aの判定結果保存部25と同様に、動作判定部14による判定結果を保存する。
作業レポート作成部16は、保守作業者が作業者端末10Bに表示される後述の点検UIを利用して作業レポートの作成を指示した場合に、判定結果保存部15により保存された動作判定部14の判定結果に基づいて作業レポートを作成する。作業レポート作成部16は、例えば、作業項目ごとに値を入力可能なフォームテンプレートに対して、動作判定部14の判定結果として得られる値を入力することで、作業レポートを作成することができる。作業レポート作成部16が作成した作業レポートは、例えば点検UI上で表示したり、ファイル形式で保存したりすることができる。
作業レポート送信部17は、作業レポート作成部16により作成された作業レポートを、ネットワーク50を介して保守サーバ20Bに送信する。作業レポート送信部17から保守サーバ20Bに送信された作業レポートは、保守サーバ20Bに蓄積され、必要に応じて閲覧される。
ここで、作業者端末10Bを用いて群管理エレベータの点検を行う際の保守作業者の操作の具体例を説明する。保守作業者により点検対象の群管理エレベータを特定する情報が作業者端末10Bに入力されると、作業者端末10Bは、点検対象の群管理エレベータに対応する物件構成データを取得して群管理エレベータの構成を把握するとともに、点検UIを表示して保守作業者の操作を受け付ける。
図10は、作業者端末10Bに表示される点検UIの一例を示す図である。この図10に示す点検UI200は、カメラ18により撮影される映像がライブビューで表示されるライブビュー表示エリア201と、「階選択」ボタン202と、「号機選択」ボタン203と、「点検開始」ボタン204と、「レポート作成」ボタン205と、「終了」ボタン206とを含む。
保守作業者は、群管理エレベータのいずれかのサービス階のホールに到着すると、作業者端末10Bに表示される点検UI200上で、「階選択」ボタン202を操作してそのサービス階を点検対象階として選択するとともに、「号機選択」ボタン203を操作していずれかの号機を点検対象号機として選択する。そして、保守作業者は、「点検開始」ボタン204をタップすることで作業者端末10Bに点検開始を指示する。また、保守作業者は、ライブビュー表示エリア201に点検対象階のホール全体の映像がライブビューで表示されるように、作業者端末10Bの位置を調整する。
これにより、点検実施指令が群管理制御装置30に送信されて群管理エレベータが点検モードで動作するとともに、作業者端末10Bにおいて点検対象階のホールを撮影した画像データの解析が行われ、点検対象階のホール機器が正常に動作しているか否かが判定される。そして、その判定結果が保存される。
なお、「階選択」ボタン202は、例えば、物件構成データに基づいて把握される群管理エレベータのサービス階がスクロール操作によって順次表示される構成となっており、所望のサービス階が表示されている状態で「階選択」ボタン202がタップされると、そのサービス階が点検対象階として選択される。同様に、「号機選択」ボタン203は、例えば、物件構成データに基づいて把握される群管理エレベータの各号機の番号がスクロール操作によって順次表示される構成となっており、所望の号機の番号が表示されている状態で「号機選択」ボタン203がタップされると、その号機が点検対象号機として選択される。
保守作業者は、1つのサービス階において、点検対象号機を順次切り替えながら点検開始を指示する操作を繰り返し行い、そのサービス階での点検が終わると別のサービス階に移動して、同様の操作を繰り返す。そして、全てのサービス階での点検が終わると、「レポート作成」ボタン205をタップして作業レポートの作成を指示する。作業者端末10Bにより作成された作業レポートは、カメラ18で撮影した映像に代えてライブビュー表示エリア201に表示したり、ネットワーク50経由で保守サーバ20Bに送信したりすることができる。その後、保守作業者が「終了」ボタン206をタップすると、点検UI200の表示が終了する。
以上のように、本実施形態では、保守作業者が作業者端末10Bに表示される点検UI200を用いて点検開始を指示し、カメラ18で点検対象階のホールを撮影できるように作業者端末10Bの位置を調整するといった簡便な操作を行うことで、群管理エレベータの点検を効率よく実施することができる。また、上述の第1実施形態と同様に、ホールを撮影した画像データを解析することでホール機器の動作確認が行われるため、ホール機器の動作を見逃すなどといったヒューマンエラーの発生を抑制することができ、群管理エレベータの点検を精度よく行うことができる。このように、本実施形態の点検システムによれば、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行うことができる。
<変形例>
以下では、上述した実施形態のいくつかの変形例を説明する。
(変形例1)
上述した実施形態では、動作確認の対象となるホール機器として、画像データの解析により動作を確認できるホール釦104、ランタン102およびインジケータ103を例示したが、ホールチャイムなどの音を出力するホール機器を動作確認の対象に加えてもよい。この場合、第1実施形態では点検対象階のホールに設置されたマイク、第2実施形態では作業者端末10Bが備えるマイクによりホールで発生する音を収録し、その音声データを取得して解析することで、点検対象号機のかごが点検対象階に着床してホールドア101が開くタイミングでホールチャイムが鳴動したか否かにより、ホールチャイムが正常に動作したか否かを判定することができる。
(変形例2)
上述した実施形態では、点検対象の群管理エレベータの構成を物件構成データに基づいて認識し、全てのサービス階の全てのホール機器の動作確認と全ての号機の応答確認が行えるように点検項目を決定したが、作業者端末10A,10Bを用いた保守作業者の操作に応じて点検項目を選択できる構成としてもよい。また、ホール呼びに対する応答確認が点検項目に含まれない場合は、実際にかごを移動させずに各ホール機器の動作確認を行うようにしてもよい。例えば、点検対象号機のランタン102やインジケータ103の動作確認は、群管理制御装置30から点検対象号機に対応するエレベータ制御装置60にランタン102やインジケータ103に所定の動作をさせる制御指令を出力し、ホールを撮影した画像データを解析してランタン102やインジケータ103が意図した動作をしているかどうかを確認することで実現できる。
(変形例3)
また、点検対象の群管理エレベータが管制運転を行う機能を持つ場合、例えば、点検実施指令により管制運転での点検を群管理制御装置30に指示し、群管理エレベータの動作が正常に行われるか否かも点検する構成としてもよい。この場合、点検対象の群管理エレベータがどのような管制運転の機能を持つかの情報を物件構成データに含めるようにしておけば、その群管理エレベータが対応している管制運転の機能を特定して、群管理制御装置30に対して管制運転での点検を適切に指示することができる。
(変形例4)
上述した実施形態では、点検対象階および点検対象号機が指定された点検開始指令を群管理制御装置30が受信する構成としているが、点検対象階のみが指定された点検開始指令を群管理制御装置30が受信して点検対象号機を順番に選択する構成であってもよい。
以上述べた少なくとも一つの実施形態や変形例によれば、群管理エレベータの点検を効率よく、かつ、精度よく行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10A,10B 作業者端末、11 物件構成データ取得部、12 点検実施指令送信部、13 画像データ取得部、14 動作判定部、15 判定結果保存部、16 作業レポート作成部、17 作業レポート送信部、18 カメラ、20A,20B 保守サーバ、21 物件構成データ取得部、22 点検実施指令送信部、23 画像データ取得部、24 動作判定部、25 判定結果保存部、26 判定結果送信部、30 群管理制御装置、40 ビル管理サーバ、50 ネットワーク、60 エレベータ制御装置、70 監視カメラ、101 ホールドア、102 ランタン、103 インジケータ、104 ホール釦

Claims (10)

  1. 群管理エレベータの点検を行う点検システムであって、
    群管理エレベータを構成する複数の号機ごとの制御を行う複数のエレベータ制御装置と接続され、群管理エレベータ全体の動作を制御する群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置と接続される情報処理装置と、を備え、
    前記情報処理装置は、
    点検対象階および点検対象号機を指定した点検実施指令であって、前記点検対象階のいずれかのホール釦が疑似的に操作されたことを示す点検実施指令を前記群管理制御装置に送信する点検実施指令送信部と、
    前記点検対象階のホールを撮影した画像データを取得する画像データ取得部と、
    取得した画像データを解析して、前記点検対象階のホール機器が前記点検実施指令に応じて正常に動作したか否か、および、前記点検対象号機がホール呼びに正常に応答したか否かを判定する動作判定部と、を備え
    前記群管理制御装置は、
    前記点検実施指令を受信した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して点灯させるとともに、前記点検対象号機が前記点検対象階のホール呼びに応答した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して消灯させるホール呼び管理部と、
    前記点検実施指令を受信した場合に、前記点検対象号機以外の他の号機の全てを疑似的に群管理の対象外とした上で、前記点検対象階のいずれかのホール釦が実際に操作された場合と同じ群管理割当処理を行うホール呼び割当部と、を備え、
    前記ホール呼び管理部は、前記点検対象号機にホール呼びが割り当てられた場合に、前記点検対象号機に対応するエレベータ制御装置に対してホール呼び応答指令を出力し、
    前記動作判定部は、前記点検対象階が前記点検対象号機の不停止階である場合、前記画像データの解析により前記点検対象号機がホール呼びに応答していることが確認された場合に異常が発生していると判定する
    点検システム。
  2. 前記点検対象階のホール機器は、ホール釦と、ランタンと、インジケータとの少なくともいずれかを含み、
    前記動作判定部は、
    前記点検対象階のホール機器がホール釦を含む場合、前記点検実施指令が送信されてから一定時間内に前記点検対象階に設けられた全てのホール釦が点灯し、前記点検対象号機のかごが前記点検対象階に着床してホールドアが開いたタイミングで前記点検対象階に設けられた全てのホール釦が消灯した場合に、前記点検実施指令に応じてホール釦が正常に動作したと判定し、
    前記点検対象階のホール機器がランタンを含む場合、前記点検対象階に設けられた全てのランタンのうち前記点検対象号機に対応するランタンのみが、前記点検対象号機のかごが前記点検対象階に着床してホールドアが開く一定時間前から点滅し、該ホールドアが閉じたタイミングで消灯した場合に、前記点検実施指令に応じてランタンが正常に動作したと判定し、
    前記点検対象階のホール機器がインジケータを含む場合、前記点検対象階に設けられた全てのインジケータのうち前記点検対象号機に対応するインジケータの表示のみが、前記点検対象号機の移動に併せて変化した場合に、前記点検実施指令に応じてインジケータが正常に動作したと判定する
    請求項1に記載の点検システム。
  3. 前記情報処理装置は、点検対象の群管理エレベータが設置されたビルの各階のホールを監視カメラにより撮影して該監視カメラにより撮影した画像データを蓄積するビル管理サーバとネットワークを介して接続され、
    前記画像データ取得部は、前記ビル管理サーバに対して前記点検対象階のホールを撮影した画像データを要求し、該要求に応じて前記ビル管理サーバから送信された画像データを取得する
    請求項1または2に記載の点検システム。
  4. 前記画データ像取得部は、前記点検実施指令を前記群管理制御装置に送信してから点検項目に応じて定まる点検所要時間が経過するまでの期間に前記監視カメラが前記点検対象階のホールを撮影した画像データを、前記ビル管理サーバに対して要求する
    請求項3に記載の点検システム。
  5. 前記情報処理装置は、カメラを備えた携帯型情報処理装置であり、
    前記画像データ取得部は、前記点検対象階のホールを前記カメラにより撮影した画像データを取得する
    請求項1または2に記載の点検システム。
  6. 前記情報処理装置は、点検対象の群管理エレベータの構成を示す物件構成データを取得する物件構成データ取得部をさらに備え、
    前記点検実施指令送信部は、前記物件構成データに基づいて、点検対象の群管理エレベータの全ての階を前記点検対象階として順次指定するとともに、全ての号機を前記点検対象号機として順次指定して、前記点検対象階と前記点検対象号機の少なくとも一方が異なる前記点検実施指令を前記群管理制御装置に対して繰り返し送信する
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の点検システム。
  7. 前記動作判定部は、前記物件構成データに基づいて、動作判定を行うホール機器を特定する
    請求項6に記載の点検システム。
  8. 前記情報処理装置は、
    前記動作判定部による判定結果を該判定に用いた画像データとともに保存する判定結果保存部と、
    前記判定結果の取得要求に応じて、保存している前記判定結果および前記画像データを要求元に送信する判定結果送信部と、をさらに備える
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の点検システム。
  9. 前記情報処理装置は、前記点検対象階のホールでマイクにより収録された音声データを取得する音声取得部をさらに備え、
    前記動作判定部は、さらに、取得した音声データを解析して、前記点検対象階のホール機器のうち、ホールチャイムが前記点検実施指令に応じて正常に動作したか否かを判定する
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の点検システム。
  10. 群管理エレベータを構成する複数の号機ごとの制御を行う複数のエレベータ制御装置と接続されて群管理エレベータ全体の動作を制御する群管理制御装置と、前記群管理制御装置と接続される情報処理装置と、を備えた点検システムにより、群管理エレベータの点検を行う点検方法であって、
    前記情報処理装置が、点検対象階および点検対象号機を指定した点検実施指令であって、前記点検対象階のいずれかのホール釦が疑似的に操作されたことを示す点検実施指令を、前記群管理制御装置に送信するステップと、
    前記群管理制御装置が、前記点検実施指令を受信した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して点灯させるとともに、前記点検対象号機以外の他の号機の全てを疑似的に群管理の対象外とした上で、前記点検対象階のいずれかのホール釦が実際に操作された場合と同じ群管理割当処理を行い、前記点検対象号機にホール呼びが割り当てられた場合に、前記点検対象号機に対応するエレベータ制御装置に対してホール呼び応答指令を出力するステップと、
    前記群管理制御装置が、前記点検対象号機が前記点検対象階のホール呼びに応答した場合に、前記点検対象階の全てのホール釦を連動して消灯させるステップと、
    前記情報処理装置が、前記点検対象階のホールを撮影した画像データを取得するステップと、
    前記情報処理装置が、取得した画像データを解析して、前記点検対象階のホール機器が前記点検実施指令に応じて正常に動作したか否か、および、前記点検対象号機がホール呼びに正常に応答したか否かを判定するステップと、を含み、
    前記情報処理装置は、前記点検対象階が前記点検対象号機の不停止階である場合、前記画像データの解析により前記点検対象号機がホール呼びに応答していることが確認された場合に異常が発生していると判定する
    点検方法。
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