JP6374699B2 - 円板状素材の増肉加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、円板状素材の外周に成形ローラを相対的に押し当てて増肉加工を施す円板状素材の増肉加工装置に関するものである。
従来より、自動車のドライブプレートにおいては、円板状素材の周縁部に増肉加工を施して、この増肉部分に歯車を成形することが行われている。また、上記増肉加工時には、円板状素材の周縁部に、成形溝を有する成形ローラを相対的に押し当てて、該成形溝の形状に円板状素材の周縁部を塑性変形させて増肉させる増肉加工装置を用いることが知られている。かかる場合、1つの成形ローラで一気に増肉させると、円板状素材に歪みやしわが発生しやすい。そこで例えば特許文献1に示されるように、成形溝の寸法が異なる複数種類の成形ローラを用いて徐々に増肉加工を施すものが提案されている。
具体的には、特許文献1では、円板状素材をマンドレル(保持治具)に保持して、マンドレルの外周側に第1〜第3増肉ローラ(第1〜第3成形ローラ)を配置しており、円板状素材を回転させるとともに第1〜第3増肉ローラを順に円板状素材の周縁部に押し付けて、円板状素材の周縁部を増肉させるようになっている。
特開2009−241130号公報(特に段落0029、第7頁、図3)
特許文献1のものでは、第1〜第3増肉ローラで増肉させるときに、共通のマンドレルを用いるので、各増肉ローラごとに大幅に増肉させると円板状素材に座屈や歪みが生じるおそれがある。そのため、各増肉ローラごとに一度に増肉させる大きさが限られる。さらに、マンドレルの外周側に設ける増肉ローラの数にも限りがある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、円板状素材の周縁部を増肉させるときに、円板状素材に座屈や歪みが生じることなく増肉加工ができるようにしたことにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、円板状素材の増肉加工装置を外径が異なる保持治具を備えた複数の加工ステーションで構成し、円板状素材を各加工ステーションに順送りして増肉加工がなされるようにした。
具体的には、第1の発明では、円板状素材をその板厚方向の両側から挟み、該円板状素材中心まわりに回転させる保持治具と、上記円板状素材の周縁部が挿入される増肉用の成形溝を有する成形ローラを備え、上記円板状素材を回転させながら、該円板状素材の周縁部を上記保持治具と上記成形ローラとの間で相対的に該円板状素材の径方向に押圧することにより、上記成形溝に対応する形状となるように塑性変形させる円板状素材の増肉加工装置を前提とする。そして、上記増肉加工装置は、各々上記保持治具及び上記成形ローラが設けられ、上記円板状素材が順送りされてその周縁部を段階的に増肉するための2以上の加工ステーションを備え、最初の上記加工ステーションに設けられた上記保持治具の外径よりも最後の上記加工ステーションに設けられた上記保持治具の外径の方が小さくなっており、最初の上記加工ステーションは、上記円板状素材の周縁部を該円板状素材の径方向に押圧して、該円板状素材の周縁部を増肉させる上記成形ローラを備え、最後の上記加工ステーションは、外径の小さい上記保持治具で上記円板状素材を保持することにより最初の上記加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分が露出した状態で、最初の上記加工ステーションで増肉された該増肉部分を上記円板状素材の径方向に押圧して該露出した部分を増肉させる別の上記成形ローラを備えることを特徴とする。
さらに、第2の発明として、第1の発明において、最後の上記加工ステーションは、外径の小さい上記保持治具で上記円板状素材を保持することにより最初の上記加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分が露出した状態で、該露出した部分を段階的に増肉させる別の上記成形ローラを備えるようにしてもよい。この構成によると、最初の加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分をスムーズに増肉させることができる。
さらに、第3の発明として、第2の発明において、上記露出した部分を増肉させ、さらに、最初の上記加工ステーションで増肉された上記増肉部分と最後の上記加工ステーションで増肉された増肉部分とを一体的に増肉させるように複数の別の上記成形ローラを備えるようにしてもよい。この構成によると、最後の加工ステーションにおいて、段階毎に異なる成形ローラを用いることができるので、最初の加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分をさらにスムーズに増肉させることができる。
の発明では、第1ないし3のいずれか1つの発明において、上記各加工ステーションに備えられた上記保持治具の外径は、上記円板状素材が順送りされる上記加工ステーション順に段階的に小さくなっていることを特徴とする。
の発明では、第1ないし4のいずれか1つの発明において、上記各加工ステーションには、上記円板状素材の順送り経路の両側において、該順送り経路を挟んで向かい合うように2つの上記成形ローラが設けられていることを特徴とする。
の発明では、第の発明において、向かい合う2つの上記成形ローラの上記成形溝の深さは、相異なることを特徴とする。
の発明では、第又は第の発明において、上記円板状素材の増肉加工装置は、第1加工ステーション、第2加工ステーション及び第3加工ステーションが並設されてなり、上記第1加工ステーションは、第1成形ローラ及び第2成形ローラを備え、上記第2加工ステーションは、第3成形ローラ及び第4成形ローラを備え、上記第3加工ステーションは、第5成形ローラ及び第6成形ローラを備えることを特徴とする。
以上説明したように、第1の発明によると、円板状素材を複数の加工ステーションに順送りして増肉加工がなされるとともに、最初の加工ステーションよりも最後の加工ステーションの方が保持治具の外径が小さいので、円板状素材に対する保持位置を径方向に変えることができる。そのため、増肉加工時における円板状素材の座屈や歪みを防止できる。
の発明によると、保持治具の外径が段階的に小さくなるように加工ステーションが並設されているため、徐々に増肉でき、増肉加工時における円板状素材の座屈や歪みを更に効果的に防止できる。
の発明によると、円板状素材の順送り経路の両側に成形ローラが設けられているため、加工ステーションへの順送りがスムーズに行われる。
の発明によると、対向する2つの成形ローラの成形溝の深さが相異なっているため、同一加工ステーション内における増肉加工幅を調整することができる。
の発明によると、各々2つの成形ローラを備えた3つの加工ステーションで増肉加工がなされるため、増肉加工の精度をより向上させることができる。さらに、第1〜第6成形ローラで増肉させるので、個々の成形ローラへの成形上の負担が軽減され、成形ローラの寿命が延びる。
図1は、本発明に実施形態に係る増肉加工装置を一部省略して示す概略平面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る増肉加工装置による増肉加工の状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1及び図2に基づいて本発明に係る円板状素材の増肉加工装置の構成を説明する。
円板状素材の増肉加工装置1は、図1に示すように、左側から第1加工ステーション11、第2加工ステーション12、第3加工ステーション13が直線状に並設されて構成されている。
第1加工ステーション11、第2加工ステーション12及び第3加工ステーション13の基本的な構成は同様であり、ドライブプレート等となる円板状素材5が保持部3に保持され、それらを差し挟むように、加圧部2,2が対向して設けられたものである。
加圧部2はそれぞれ円板状素材5を加圧成形するための円形の成形ローラ6を備えている。図2に示すように、各々成形ローラ6の外周には、円板状素材5の周縁部5aが相対的に挿入される成形溝6aが形成されている。各々成形ローラ6は、中心軸P2まわりに回転自在になっており、順次円板状素材5に対して径方向に接近・離間するように油圧サーボユニットYで制御されている。
保持部3はそれぞれ円盤状の保持治具4を備えている。該保持治具4は、上型4a及び下型4bからなり、下型4bの中心部には、位置決めピン30が設けられている。一方、円板状素材5の中心部には位置決め孔5bが設けられ、位置決め孔5bを位置決めピン30に嵌合させて保持治具4と同軸上に位置付ける。そして、円板状素材5を上型4a及び下型4bで上下方向(すなわち円板状素材5の板厚方向両側)から挟んで保持する。保持治具4は、中心軸P1まわりに回転駆動するようになっており、油圧サーボユニット(図示省略)によって回転速度や回転数等を制御されている。
図2に示すように、保持治具4(上型4a及び下型4b)は、その外径が円板状素材5の外径よりも小さくなるように形成され、そのため円板状素材5の周縁部5aは、保持治具4の外周よりもはみ出した状態となっている。
詳細は後述するが、円板状素材5を保持部3に保持した状態で回転させるとともに、円板状素材5をその径方向外側から内側に向けて成形ローラ6で押圧すると、成形ローラ6の成形溝6aが円板状素材5の周縁部5aに押し当たりつつ回り、保持治具4からはみ出した周縁部5aが成形溝6aの形状に塑性変形して増肉加工されるようになっている。円板状素材5は、第1加工ステーション11、第2加工ステーション12、第3加工ステーションの順に順送りされて増肉加工がなされる。
以下、第1〜第3加工ステーション11〜13についてそれぞれ説明する。
なお、図2において、図2(a)は加工前の円板状素材5のみを示し、図2(b)、図2(c)及び図2(d)は、それぞれ、第1加工ステーション11、第2加工ステーション12及び第3加工ステーション13での加工状態を示す。図2(b)〜(d)において、右側が各成形ローラ6による成形前の状態で、左側が各成形ローラ6で成形した状態を示す。また、各成形ローラ6は、図1に示すように、各加工ステーションにおいて対向して配置されているが、図2では、説明の便宜上、同じ左側の位置に示す。
図1に示すように、第1加工ステーション11は、円板状素材5を保持するための保持部3と、保持部3を挟んで対向するように設けられた、加圧部2,2としての第1加圧部21及び第2加圧部22とを備えている。保持部3は、保持治具4としての第1保持治具41を備えている。第1保持治具41は、上型4aとしての第1上型41a及び下型4bとしての第1下型41bで構成されている。図1及び図2に示すように、保持治具41(第1上型41a及び第1下型41b)の外径S1よりも外側にはみ出した円板状素材5の周縁部5aを肉が厚くなるように塑性変形(増肉)させる。第1加圧部21は、円板状素材5の周縁部5aに押し当てて増肉させる成形ローラ6として、第1成形ローラ61を備えている。また、第2加圧部22は、成形ローラ6として第2成形ローラ62を備えている。図2に示すように、第1成形ローラ61及び第2成形ローラ62の外周には、円板状素材5の周縁部5aが相対的に挿入される成形溝6aとして、第1成形溝61a及び第2成形溝62aが各々形成されている。第2成形溝62aは第1成形溝61aよりも若干幅が広く、かつ溝が浅く形成されており、円板状素材5の周縁部5aは、第1成形溝61aよりも第2成形溝62aでさらに増肉されるようになっている。
第2加工ステーション12は、円板状素材5を保持するための保持部3と、保持部3を挟んで対向するように設けられた、加圧部2,2としての第3加圧部23及び第4加圧部24とを備えている。保持部3は、保持治具4としての第2保持治具42を備えている。第2保持治具42は、上型4aとしての第2上型42a及び下型4bとしての第2下型42bで構成されている。第2加工ステーション12では、保持部3の第2保持治具42(第2上型42a及び第2下型42)の外径S2よりも外側にはみ出した円板状素材5の周縁部5aを肉が厚くなるように塑性変形させる。このとき、第2保持治具42の外径S2は、第1加工ステーション11の第1保持治具41の外径S1よりも小さくなっている(S1>S2)ため、円板状素材5において第1加工ステーション11で増肉加工された部分よりも内側の部分が第2保持治具42からはみ出しており、このはみ出した部分と第1加工ステーション11で増肉加工された部分とを一緒に、第2加工ステーション12で肉が厚くなるように塑性変形させる。そのため、この第2加工ステーション12では、第1加工ステーション11よりもさらに肉が厚くなるように増肉加工される。
具体的には、第3加圧部23は、円板状素材5の周縁部5aを押圧して増肉させる成形ローラ6として、第3成形ローラ63を備えている。また、第4加圧部24は、成形ローラ6として第4成形ローラ64を備えている。図2に示すように、第3成形ローラ63及び第4成形ローラ64の外周には、円板状素材5の周縁部5aが相対的に挿入される成形溝6aとして、第3成形溝63a及び第4成形溝64aが各々形成されている。
第3成形溝63aは、第1加工ステーション11で増肉された部分よりも内側で第2保持治具42からはみ出した部分も増肉加工できるように、上記第1加工ステーション11の第2成形溝62aよりも若干幅広に形成されている。第4成形溝64aは、第3成形溝63aよりも若干幅が広く、かつ溝が浅くなるように形成されており、円板状素材5の周縁部5aは、第3成形溝63aよりも第4成形溝64aでさらに増肉されるようになっている。
第3加工ステーション13は、円板状素材5を保持するための保持部3と、保持部3を挟んで対向するように設けられた、加圧部2,2としての第5加圧部25及び第6加圧部26とを備えている。保持部3は、保持治具4としての第3保持治具43を備えている。第3保持治具43は、上型4aとしての第3上型43a及び下型4bとしての第3下型43bで構成されている。第3加工ステーション13では、第3保持治具43の外径S3よりも外側にはみ出した円板状素材5の周縁部5aを肉が厚くなるように塑性変形させる。このとき、第3保持治具43の外径S3は、第2加工ステーション12の第2保持治具42の外径S2よりも小さくなっている(S2>S3)ため、円板状素材5において第2加工ステーション12で増肉加工された部分よりも内側の部分が第3保持治具43からはみ出しており、このはみ出した部分と第2加工ステーション12で増肉加工された部分とを一緒に、この第3加工ステーション13で肉が厚くなるように塑性変形させる。そのためこの第3加工ステーション13では、第2加工ステーション12よりもさらに肉が厚くなるように増肉加工される。
具体的には、第5加圧部25は、円板状素材5の周縁部5aを押圧して増肉させる成形ローラ6として、第5成形ローラ65を備えている。また、第6加圧部26は、成形ローラ6として第6成形ローラ66を備えている。図2に示すように、第5成形ローラ65及び第6成形ローラ66の外周には、円板状素材5の周縁部5aが相対的に挿入される成形溝6aとして、第5成形溝65a及び第6成形溝66aが各々形成されている。
第5成形溝65aは、第2加工ステーション12で増肉された部分よりも内側で第3保持治具42からはみ出した部分も増肉加工できるように、上記第2加工ステーション12の第4成形溝64aよりも若干幅広に形成されている。第6成形溝66aは、第5成形溝65aよりも若干幅が広く、かつ浅くなるように形成されており、円板状素材5の周縁部5aは、第5成形溝65aよりも第6成形溝66aでさらに増肉されるようになっている。
次に、増肉加工装置1による加工工程を図1及び図2に基づいて説明する。
まず、図2(a)に示す未加工状態の円板状素材5を第1加工ステーション11に投入する。
そして、第1加工ステーション11の第1保持治具41(保持部3)に挟み込まれた円板状素材5を中心軸P1まわりに回転させ、第1加圧部21(加圧部2)の第1成形ローラ61(成形ローラ6)を円板状素材5に接近させる。そうすると、円板状素材5の周縁部5a、すなわち第1保持治具41(第1上型41a及び第1下型41b)の外周よりもはみ出した部分が第1成形ローラ61の第1成形溝61a(成形溝6a)に入り込む。さらに第1成形ローラ61を円板状素材5に押し当てると、第1成形ローラ61が円板状素材5を押圧しながら中心軸P2まわりに回転する。そして、第1成形溝61aの形状に沿って円板状素材5の周縁部5aが塑性変形して、第1成形溝61a内で周縁部5aが増肉される。
そのあと、第1成形ローラ61を円板状素材5から離間させるとともに、続いて第2加圧部22の第2成形ローラ62を円板状素材5に接近させて押し当てる。第2成形溝62aは第1成形溝61aよりも幅が広く、かつ溝が浅く形成されているので、円板状素材5の周縁部5aは、第2成形溝62aの形状に沿ってさらに増肉される。
図2(b)に示すように、第1加工ステーション11で増肉加工された円板状素材5は、第2加工ステーション12に順送りされる。それとともに、第1加工ステーション11の保持部3には、図2(a)に示す未加工の別の円板状素材5が投入される。このとき、第1加工ステーション11及び第2加工ステーション12の各々加圧部2は、保持部3を挟んで両側、すなわち順送り経路の両側に設けられているため、順送り経路を妨げることがなく、スムーズに次工程に進むことができる。
第2加工ステーション12に投入された円板状素材5は、第2保持治具42(第2上型42a及び第2下型42b)に挟み込まれる。このとき、第2保持治具42は第1保持治具41よりも外径が小さくなっている(S1>S2)ため、円板状素材5に対する径方向の押え位置が相対的に内側になる。そして、第1加工ステーション11での加工方法と同様、図2(c)に示すように、第3成形ローラ63及び第4成形ローラ64によって、さらに増肉加工がなされる。
このとき、第1保持治具の外径S1>第2保持治具の外径S2となっているため、第2加工ステーション12では第1加工ステーション11よりも増肉できる容積が大きくなり、より厚肉に増肉できるとともに、円板状素材5に対する保持位置(押え位置)が段階的に径方向内側に移行するので、円板状素材5に座屈や歪みが生じにくい。
そして、第2加工ステーション12で増肉加工された円板状素材5が第3加工ステーション13に順送りされるとともに、第1加工ステーション11で増肉加工された円板状素材5が第2加工ステーション12に投入され、第1加工ステーション11に未加工の円板状素材5が投入される。すなわち、3つの円板状素材5,5,5に各々増肉加工が施される状態となる。第3加工ステーション13においても、順送り経路の両側に加圧部2,2が設けられているため、スムーズに順送りされる。
第3加工ステーション13に投入された円板状素材5は、第3保持治具43(第3上型43a及び第3下型43b)に挟み込まれる。このとき、第3保持治具43は第2保持治具42よりも外径が小さくなっている(S2>S3)ため、円板状素材5に対する径方向の押え位置がさらに内側になる。そして、第1加工ステーション11及び第2加工ステーション12での加工方法と同様、図2(d)に示すように、第5成形ローラ65及び第6成形ローラ66によって、さらに増肉加工がなされる。なお、第6成形ローラ66による加工においては、増肉部分が断面略矩形状になるように成形される。
このように、保持治具4の外周からはみ出した円板状素材5の周縁部5aを、径方向外側から内側に押圧して増肉させるため、図2に二点鎖線Kで示すように、保持治具4の外径が一定だと、相対的に最初の増肉加工においては円板状素材5の突出寸法(保持治具4からはみ出した部分の寸法)が長くなり、座屈や歪みが生じやすくなる。しかし、本発明に係る増肉加工装置1によると、3つの加工ステーション11〜13に分かれていて、加工ステーションごとに外径が異なる保持治具4を用いることができるため、増肉加工状態に応じて円板状素材5の突出寸法を加工ステーションごとに調整することができる。
具体的には、図2に示すように、第1〜第3加工ステーション11〜13にかけて、各々保持治具4の外径を、S1>S2>S3と順次段階的に小さくしているので、円板状素材5の径方向の押え位置を段階的に内側にずらすことができる。このように、保持治具4の外径寸法を順次段階的に小さくすることで円板状素材5の増肉可能容積を順次段階的に大きくすることができ、一度に厚肉に増肉加工しなくてもよいので、円板状素材5に座屈や歪みが生じにくくなる。その結果、座屈しやすい薄肉の円板状素材の増肉加工や、厚肉の歯車部品の増肉加工においても、円板状素材が座屈することなくきれいに増肉させることができる。
また、本発明では、円板状素材5は3つの加工ステーション11〜13に順送りされ、常に3つの円板状素材5に対して各加工ステーションで所定の加工が行われている。各加工ステーションにおいては、2つの成形ローラ6,6で順次増肉加工されている。従って、各成形ローラ6による増肉加工時間(タクトタイム)をtとすれば、各加工ステーションでのタクトタイムはそれぞれ2tとなる。すなわち、各加工ステーションで並行して増肉加工されるので、全ての増肉加工を終えた加工済みワークをタクトタイム2tで順次送り出すことができる。そのため、一つの保持治具の周りに全ての成形ローラ(例えば3つの成形ローラ)を備えるようにした一つの加工ステーションで全ての増肉加工を行う場合には、成形ローラの数でタクトタイムが決まる(3つの場合は3t)のに対して、本発明では、タクトタイムを短縮(2t)でき、生産性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
なお、保持治具4の外径は、S1>S2>S3となるようにしたが、一部の加工ステーションでは同じ外径(例えばS1=S2>S3)になるようにしてもよい。
また、各加工ステーションにおいては、対向して2つの成形ローラ6を設けるようにしたが、必ずしも2つである必要はなく、場合によっては1つでもよいし、逆に3つ以上設けてもよい。
また、第1〜第3加工ステーションに限らず、第4加工ステーションを設ける等、加工ステーションの数を増やしてもよい。
また、本実施形態においては、保持治具及び成形ローラを油圧サーボユニットで駆動制御するようにしたが、例えば、電動アクチュエータや空圧アクチュエータ等、他の制御方法でもよい。
また、本実施形態では、自動車用のドライブプレートを例に挙げたが、これに限られるものではなく、例えば、外周歯成形ドラムや慣性用リング等、他の円板状素材でも良い。特に、外歯歯車のように、増肉加工するだけではなく、この加工後に熱処理を必要とする製品においては、一度に大きな容積で増肉加工すると、熱処理時に傷や歪みが出やすいので、本発明は、このような製品に特に好適である。
本発明は、ドライブプレートや歯車部品の製造過程において、円板状素材の周縁部に増肉加工を施す増肉加工装置に有用である。

Claims (7)

  1. 円板状素材をその板厚方向の両側から挟み、該円板状素材中心まわりに回転させる保持治具と、
    上記円板状素材の周縁部が挿入される増肉用の成形溝を有する成形ローラを備え、
    上記円板状素材を回転させながら、該円板状素材の周縁部を上記保持治具と上記成形ローラとの間で相対的に該円板状素材の径方向に押圧することにより、上記成形溝に対応する形状となるように塑性変形させる円板状素材の増肉加工装置において、
    各々上記保持治具及び上記成形ローラが設けられ、上記円板状素材が順送りされてその周縁部を段階的に増肉するための2以上の加工ステーションを備え、
    最初の上記加工ステーションに設けられた上記保持治具の外径よりも最後の上記加工ステーションに設けられた上記保持治具の外径の方が小さくなっており、
    最初の上記加工ステーションは、上記円板状素材の周縁部を該円板状素材の径方向に押圧して、該円板状素材の周縁部を増肉させる上記成形ローラを備え、
    最後の上記加工ステーションは、
    外径の小さい上記保持治具で上記円板状素材を保持することにより最初の上記加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分が露出した状態で、
    最初の上記加工ステーションで増肉された該増肉部分を上記円板状素材の径方向に押圧して該露出した部分を増肉させる別の上記成形ローラを備えることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  2. 請求項1において、
    最後の上記加工ステーションは、外径の小さい上記保持治具で上記円板状素材を保持することにより最初の上記加工ステーションで増肉された増肉部分よりも径方向内側の部分が露出した状態で、
    該露出した部分を段階的に増肉させる別の上記成形ローラを備えることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  3. 請求項2において、
    最後の上記加工ステーションは、
    上記露出した部分を増肉させ、さらに、最初の上記加工ステーションで増肉された上記増肉部分と最後の上記加工ステーションで増肉された増肉部分とを一体的に増肉させるように複数の別の上記成形ローラを備えることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、
    上記各加工ステーションに設けられた上記保持治具の外径は、上記円板状素材が順送りされる上記加工ステーション順に段階的に小さくなっていることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、
    上記各加工ステーションには、上記円板状素材の順送り経路の両側において、該順送り経路を挟んで向かい合うように2つの上記成形ローラが設けられていることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  6. 請求項5において、
    向かい合う2つの上記成形ローラの上記成形溝の深さは、相異なることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
  7. 請求項5又は6において、上記円板状素材の増肉加工装置は、
    第1加工ステーション、第2加工ステーション及び第3加工ステーションが並設されてなり、
    上記第1加工ステーションは、第1成形ローラ及び第2成形ローラを備え、
    上記第2加工ステーションは、第3成形ローラ及び第4成形ローラを備え、
    上記第3加工ステーションは、第5成形ローラ及び第6成形ローラを備えることを特徴とする円板状素材の増肉加工装置。
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