JP6372708B2 - 鶏舎 - Google Patents

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Description

本発明はブロイラーを飼育する鶏舎に関するものである。
ブロイラーは、特に日齢の浅い時期の環境状態が最終的な成長の大きさを左右する。したがって、鶏舎内の温度といった環境を飼育日数に応じて細かく管理する必要がある。例えば、鶏舎外の温度がその時の日齢のブロイラーにとって必要とされる温度より低い場合は、ガスブルーダー等の暖房機によって、鶏舎内の温度を所定の温度に維持しなければならない。
一方、外気温度が低い寒冷期においても、鶏舎内の空気質を改善するために、日齢に応じた最低風量で換気を行う必要がある。なお、ここで空気質とは、空気中の酸素濃度、二酸化炭素濃度、一酸化炭素濃度、アンモニア濃度、粉塵濃度といった、空気中の各成分の濃度をいう。
鶏舎の換気には、鶏舎の構造に応じた、自然換気と強制換気があり、本発明の対象とする鶏舎はウィンドレス鶏舎で、従来から、換気扇を使用した強制換気が行われている。従来のウィンドレス鶏舎の換気は、エアインレットから外気を導入し、換気扇により舎内の空気を排出していた。したがって、鶏舎内の温度管理および換気管理は、暖房機の運転・停止と、換気扇の運転・停止によって行われていた。以下では、ウィンドレス鶏舎を鶏舎と略して説明する。
つまり、寒冷期の外気温度が低い場合であっても、換気のために外気を鶏舎内に導入する。しかし、冷たい外気の導入によって鶏舎内の温度は急激に低下する。そこで、換気量を減らすことが行われる。これは、鶏舎内の空気質を劣化させる原因となる。
一方、冷たい外気を導入しても鶏舎内の温度が低下しないようにするためには、ブルーダーの設置数を増やさなければならない。これは、初期投資やガス等の燃料費が高額になり、好ましくない。
また、妻壁に設けられた換気扇で排気すると、鶏舎の長手方向に換気風が生じる。このような換気風は風上と風下で温度や空気質に差が生じやすい。また鶏舎の長手方向の中心側と壁側では風速に差が生じる。
このような課題を解決する方法として、熱交換器を使用した畜舎の換気装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1では、熱交換器1台を畜舎に設置し、外気を取り入れる際に、畜舎内の空気と熱交換させる。熱交換により昇温した外気(舎内温度より低い温度)は、畜舎の上部に布設された給気ダクトによって下方に向けて吹き出させる。
また近年では、飼育日数に応じた最低風量のうち、最大風量を満足する大型の熱交換器1台を使用し、取り込まれた外気は畜舎内の空気と熱交換され、畜舎壁面から舎内に吹き出し、循環扇によって舎内を循環させる方法も知られている。
実公昭61−004166号公報
特許文献1の方法は、給気ダクトを用いているので、必要とされる風量以上にダクトの圧力損失を考慮したファン駆動力が必要となる。また、特許文献1の方法を鶏舎に適用すると、給気ダクトにより下方に向けて熱交換により昇温した外気を吹き出すため、換羽していないブロイラーの雛にも舎内温度より低い温度の風が直接当たる。これは、雛の成育に悪影響を及ぼす。特に14日齢までの雛に冷風を当てると、成長した際の体重が減る。
また、上記に説明した大型の熱交換器を用いる場合では、換気量が小さい場合には、給排気の風量を下げて運転するため、吹き出し風量が低下し、循環扇を用いても均一な温熱環境を得ることはできない。さらに、入排気が一か所になるため、舎内で飼育ゾーンをビニールカーテン等で仕切ることができず、省エネルギーの観点から好ましくない。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、複数の熱交換器を側壁に分散して配置することで、給気にダクトを使用せず、また吹き出し風がブロイラーの雛の育成に悪影響を及ぼさず、さらに舎内の必要なゾーンに効率的に均一な温熱環境を提供することができるブロイラーの鶏舎を提供するものである。
より具体的に本発明に係る鶏舎は、
長方形の床面と、
前記長方形の長辺に設けられた側壁と
前記長方形の短辺に設けられた妻壁と、
前記床面を覆う屋根と、
前記側壁間の長手方向に配置された複数の暖房機と、
前記側壁に前記暖房機を挟んで設けられた少なくとも一対の熱交換器を複数備え、
前記熱交換器は、箱形形状で、
前記側壁側の上部に外気を熱交換素子を介して鶏舎内に吹き出す外気吹出口と、
前記外気吹出口の下方で前記床面より上に鶏舎内の内気を吸い込む内気吸引口と、
前記側壁と反対側に、前記外気を吸い込む外気吸引口と、
前記内気を前記熱交換素子を介して鶏舎外に放出する内気排出口を
有することを特徴とする。
本発明は、暖房機を挟んで鶏舎の側壁に熱交換器を配置したので、熱交換によって暖められた外気が鶏舎中央でぶつかり合い、暖房機からの暖気と共に循環流を生じさせ、床面付近の換気と温度維持を行うことができる。
また、側壁からの空気の流れなので、トンネル換気のように鶏舎の長さ方向で空気質や温度の不均一が生じにくい。したがって、鶏舎から出荷する際の個体差が少ない育成が可能となる。
また、日齢に応じて鶏舎内からの内気吸引口の高さを調整するので、換羽までの雛に風の影響を与えることを抑制することができ、成鳥になった際は下方に滞留した汚れた空気を効率よく換気することができる。換羽までの雛は、風の影響により、採食や飲水量が低下するとともに、増体でなく熱生産にエネルギーを消費してしまうからである。
本発明に係る鶏舎の透視斜視図と平面図を示す図である。 熱交換器の構成を示す図である。 熱交換器の配置を説明する図である。 熱交換器の配置を説明する図である。 制御装置の接続関係を示す図である。 鶏舎内の空気の流れを示す図である。
以下に本発明に係る鶏舎について図を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明に係る鶏舎の一実施形態を例示するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。以下の実施形態は本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて改変することができる。
図1に本発明に係る鶏舎1の透視斜視図(図1(a))と平面図(図1(b))を示す。本発明に係る鶏舎1は、長方形の床面2と、長辺に沿って設けられた側壁3a、3bと、短辺に沿って設けられた妻壁4a、4bと、屋根5を有する。鶏舎1内には、床面2の中心線2aに沿って、暖房機10(「ブルーダー」とも呼ぶ。)が設置されている。暖房機10は、床面2に直置きされていてもよいし、天井から一定の高さに懸架されていてもよい。各暖房機10の間隔10Lはおおよそ等しい。暖房機10は鶏舎1内の温度を一定に保つために置かれ、床面2の任意の位置での温度が一定になるようにするのが望ましいからである。
したがって、側壁3a、3b間の距離3Lは、ちょうど中央に暖房機10が置かれたときに、壁際まで暖房機10の効き目が届く程度の距離に設置するのが望ましい。
少なくとも一方の妻壁4aには、換気扇12が設けられていてもよい。他方の妻壁4bは、同じく換気扇12若しくは網戸のような通気可能であって、開閉可能な扉13が設けられている。
互いに対向する側壁3a、3bには、箱形形状の熱交換器14が暖房機10を挟んでそれぞれ対向して設けられている。図2に熱交換器14の簡単な構成を示す。なお、以下の説明では、側壁3aについて説明するが、側壁3bについても同様である。熱交換器14は、熱交換素子14aと、鶏舎1内の空気を鶏舎1外に排出する排気系の風路14oと、鶏舎1外の空気を鶏舎1内に取り込む給気系の風路14iで構成される。熱交換素子14aは、排気系の風路14oと給気系の風路14iを近接させ排気系の空気の熱量を給気系の空気に与える(顕熱交換)。若しくは、排気系の空気の湿度も給気系の空気に与える(全熱交換)。
熱交換素子14aは、顕熱交換素子と全熱交換素子を共に内蔵しており、外部からの指示によって切り替えることができるものが最も望ましい。なお、顕熱交換素子で運転する場合を顕熱運転とよび、全熱交換素子で運転する場合を全熱運転と呼ぶ。
熱交換器14の排気系は、鶏舎1内の空気を取り込む内気吸引口14oiが、内側壁3aiの下方に設けられている。また、排気系の空気の出口である内気排出口14ooは、外側壁3aoの下方に設けられている。鶏舎1内から排出される空気には、アンモニアといった臭気成分や二酸化炭素といった成分が含まれているが、これらは空気より重いので、側壁3a下方に設けることで、再び鶏舎1内に取り込まれにくくするためである。
また、排気系の風路14oの途中には、ファン14ofが設けられており、鶏舎1内から鶏舎1外へと空気の流れを生み出す。排気系において、空気は、内気吸引口14oiから風路14oを通じて熱交換素子14aに至り、熱交換素子14aから内気排出口14ooに送り出され、鶏舎1外に排出される。
熱交換器14の給気系は、鶏舎1の外の空気を取り込む外気吸引口14iiが外側壁3ao上方に設けられている。また、外気を鶏舎1内に吹き出す外気吹出口14ioは内側壁3aiの上方に設けられている。給気系の風路14iの途中にもファン14ifが設けられており、鶏舎1外から鶏舎1内に向かって空気の流れを生み出す。給気系において、空気は、外気吸引口14iiから熱交換素子14aに至り、そこから鶏舎1内の外気吹出口14ioに送り出され、鶏舎1内に吹き出される。
外気吹出口14ioは、暖房機10より上方に設けられる。暖房機10からの上昇する暖気に対して上方から暖気より温度の低い外気を当て、暖気を床面方向に向かわせるためである。
排気系の内気吸引口14oiは上下に移動可能に設けられている。日齢の浅い14日齢までは内気吸引口14oiを1m程度の高さに配置することで、雛に吸引風の影響を与えないようにすることができる。また、14日齢以降は内気吸引口14oiを50cm程度の高さに配置することで、下方に滞留した汚れた空気を効率よく換気することができる。
内気吸引口14oiの移動は、手動で行ってもよい。ここでは、後述する制御装置30によって、内気吸引口14oiを上下に移動させることのできる移動手段14dが設けられているとして説明を続ける。
なお、移動手段14dとしては、例えば内気吸引口14oiを吊りあげ支持するチェーン14sと、チェーン14sの巻き取り繰り出しを行うモータ14mで構成することができる。内気吸引口14oiは、熱交換素子14aまでの風路14oが伸縮自在若しくは変形可能に構成されている。図では蛇腹部14ojが伸縮自在を可能にする例を示す。内気吸引口14oiは、チェーン14sで懸架されている。チェーン14sは熱交換器14内に固定された滑車14dwを介してモータ14mの回転軸に連結されている。
したがって、モータ14mの回転軸の回転によって、チェーン14sの巻き取り・繰り出しが行われる。このチェーン14sの巻き取り・繰り出しによって内気吸引口14oiが上下する。モータ14mの回転は後述する制御装置30の指示によって行われる。なお、このような構成以外の構成であっても、内気吸引口14oiの位置が変更できればよい。
図3を参照する。図3(a)は鶏舎1の平面図である。床面2の短辺(妻壁4a、4bが設けられている辺)の中心線2a上に側壁3a、3bに沿って暖房機10が配置される。図3では、7個の暖房機10が備えられている例を示している。外気温度が低い場合に鶏舎1内の温度をあげるためである。換羽したブロイラーはある程度の低温(16〜18℃)には耐えることができるが、換羽する前の、特に日齢が10日未満の雛は、低温に弱い。したがって、鶏舎1内は雛の日齢によって、一定の温度に保持する必要がある。
暖房機10からの熱は、暖房機10からの距離が長くなるにしたがい、届きにくくなる。したがって、暖房機10には、暖房できる範囲がある。複数の暖房機10を配置する際には、各暖房機10間で暖房効果が途切れる空間を作らない方が好ましい。したがって、図3(a)に示すように、暖房機10は、床面2の短辺の中心線上2aに沿って等間隔に配置するのがよい。
各暖房機10間の間隔10Lは、鶏舎1の広さと暖房機10の能力によって適宜決定される設計事項であってよい。
なお、側壁間の距離3Lが長く、短辺の中心線2a上に暖房機10を配置したのでは、側壁の付近に暖気が届かない場合は、短辺の3等分線や4等分線等に沿って暖房機10を配置してもよい。特に本発明の鶏舎1においては、暖められた鶏舎1内の空気と冷たい鶏舎1外の空気との間で熱交換を行い、熱交換の結果暖められた外気を鶏舎1内に吹き出す。そして、熱交換器14の鶏舎1内の空気を取り込む内気吸引口14oiは内側壁3ai、3biに設けられる。したがって、内側壁3ai、3bi周辺まで暖房機10の暖気が届いているのが望ましい。図3(b)には、短辺の3等分線2b上に暖房機10を配置した例を示す。
一方、熱交換器14は暖房機10を挟んで図3(a)の両側壁3a、3bに一対ずつ設けられる。このような配置で、熱交換器14を運転すると、妻壁4a、4b間の距離4Lよりも短い距離の側壁3a、3b間で空気の流れが生じる。したがって、妻壁4a、4bに設けられた換気扇12によって鶏舎1内を換気するトンネル換気のように、場所によって、温度や風速に差が出来やすいという問題が生じにくい。
熱交換器14の配置は少なくとも、暖房機10を挟んで一対ずつ配置されるのがよいが、一対ずつに限定されるものではない。ここで、暖房機10を挟んで設けられた一対の熱交換器を「一組」と呼ぶ。一組の熱交換器14は左右の側壁3a、3bに1台ずつ対向して設けられているので、一組の熱交換器14といえば、2台の熱交換器14で構成される。
したがって、暖房機10ごとに一組の熱交換器14を配置した場合は、暖房機10の台数と熱交換器14の組数は等しい。これは、2台の暖房機10間に2組の熱交換器14が配置されているといってよい。1台の暖房機10に対して熱交換器14が一組に限定されないとは、2台の暖房機10間に2組以上の熱交換器14が配置されている場合を許すということである。
図4(a)はこの例を示す。2台の暖房機10−1、10−2間に3組の熱交換器14−1,14−2,14−3が設けられている。図4(a)の例で、一対の熱交換器14−2は、暖房機10を互いのちょうど真ん中において対向する位置には設けられていない。しかし、熱交換器14−1および14−3は暖房機10を互いの真ん中に置いて対向する位置に設けられている。したがって、このような配置であってもよい。
なお、暖房機10を互いの真ん中に置いた位置で得られる暖気と同じ温度の暖気を得られるのであれば、熱交換器14の位置はずらしてもよい。この例を図4(b)に示した。熱交換器14−5と14−6は、暖房機10を真ん中に置いた位置P1からずれている。しかし、P1の位置に十分に近く、またP1からの距離Laも互いに同じである。したがって、熱交換のために得られる熱量はどちらの熱交換器14でも同じである。
つまり、これらの熱交換器14−5、14−6は、暖房機10をちょうど真ん中に置いて対向した場合とほぼ同じ暖気を得ることができる。したがって、暖房機10を挟んで対向するとは、図4(b)の14−5や14−6の配置(いずれか一方だけでもよい。)も含める。
また、図示はしないが、図4(b)で熱交換器14−5、14−6の間隔を広げ、熱交換器を側壁3a、3bに等間隔に配置し、暖房機10を挟んで斜めに対向させてもよい。この場合、熱交換器14から暖房機10に向かって吹き出すよう外気吹出口14ioの吹き出し方向を斜めにすることにより、図4(a)(b)と同様の効果が得られる。
以上のように、本発明に係る鶏舎1において、暖房機10を挟んで一対の熱交換器14が設けられているとは、暖房機10を真ん中に置いた位置で得られる暖気が得られる範囲内で、位置がずれてもよい。
なお、1台の暖房機10について、一組以上の熱交換器14がこのような位置に配置されていればよく、それ以外の場所に熱交換器の組が配置されることを排除しない。例えば、図4(a)では、熱交換器14−10は、暖房機10から離れて配置されているので、暖房機10を真ん中に置いた位置で得られるのと同じ暖気を得ることはできない。しかし、熱交換器14−1や14−3が暖房機10を挟んで設けられる位置に配置されているので、図4(a)のような配置でも本発明に係る鶏舎1といえる。
再び図1(b)を参照する。本発明に係る鶏舎1では、制御装置30が設けられていてもよい。鶏舎1には、外部の気温・湿度を測定する外気温度計16aと外気湿度計16bおよび、鶏舎1内の温湿度を測定する舎内温度計18aと、舎内湿度計18bといったセンサが設けられている。制御装置30は、これらのセンサ類と接続されており、それぞれ外気温度To、外気湿度Ho、舎内温度Ti、舎内湿度Hiを検知することができる。
図5には、制御装置30とこれらのセンサとの接続関係を示す。制御装置30は、外気温度計16aと外気湿度計16bおよび、舎内温度計18aと、舎内湿度計18bと接続されるだけでなく、換気扇12、熱交換器14及び暖房機10と接続されていてもよい。したがって、制御装置30は、熱交換器14の排気量と外からの空気の鶏舎1内への給気量、顕熱運転若しくは全熱運転、そして内気吸引口14oiの高さを調整する移動手段14dを制御することができる。
また、暖房機10の運転温度も調節することができる。制御装置30は、さらに、制御装置30を操作するための操作部31と、制御装置30が検知しているデータや運転状態等を表示する表示部32と、内部にタイマ30Tが備えられている。なお、制御装置30は、暖房機10および熱交換器14は個々の機械を別々に制御できるように構成されている。
以上の構成を有する鶏舎1の動作について説明する。ブロイラーは初生雛を受け入れたら、制御装置30のタイマ30Tをスタートさせる。なお、鶏舎1内は初生雛を受け入れる際(入雛日)には、すでに日齢ゼロ日の雛のための温度環境に設定されている。日齢ゼロの雛では、約30℃の温度に設定する必要がある。また、制御装置30は、暖房機10の運転温度を調節し、内気吸引口14oiの高さを雛の頭より上、床面2より1m程度の高さに設定する。
図6(a)は妻壁4aに平行な面で切った鶏舎1の断面である。内気吸引口14oiは鶏舎1内の空気を外部に排出するために吸い込む。つまり、内気吸引口14oiの付近には空気の流れが発生する。適切な換気を行うためには、ある程度の風量の空気の流れ(風)を作る必要がある。しかし、雛に風の影響を与えるのは好ましくない。そこで、雛の頭より離れた上方に内気吸引口14oiを配置することで、風の流れに雛が曝されないようにする。
換羽は14日齢ごろから始まり、35日齢ごろには、終了する。したがって、制御装置30は、日齢に合わせて内気吸引口14oiの床面2からの高さhを14日齢まで1m程度とし、14日齢以降35日齢まで、少しずつ低く移動させる。35日齢ごろまでは、ブロイラーに内気吸引口14oiへ吸い込まれる空気の流れの影響を与えないようにする。なお、換羽後も、内気吸引口14oiへ吸い込まれる空気の流れがブロイラーに直接当たらないように内気吸引口14oiの高さを50cm程度に設定する。
成長したブロイラーは多くの酸素が必要であるし、体内の熱量や水分も多くなり、排出物の量も増えるので、効率よく換気をする必要があるため、風が直接当たらない最低の高さとしている。なお、内気吸引口14oiの床面2からの高さhの数値は、ブロイラーの様子を見ながら設定するのが好ましい。
外気吹出口14ioは、暖房機10の上方に配置されている。この外気吹出口14ioからの空気は、鶏舎1内の空気との間で熱交換がされており、外気温度より高い温度になっている。しかし、鶏舎1内の温度と外気温度の差が大きい場合は、鶏舎1内温度より低い空気が鶏舎内に吹き出される。この冷たくて重い空気を暖房機10の上方から当てることで、暖房機10からの暖気を床面方向に押えこみ、長く滞留させる。
これは、熱交換器10が両側壁3a、3bに対向して設置してあるので、外気吹出口14ioから放出された外気が暖房機10の上方でぶつかり合って下方に向い、暖房機10からの暖気の上昇を妨げるからである。また、冷たい空気を暖気上方から当てることで、冷たい空気と暖気が混合された空気は暖気の温度が下がるため、床面へ向かう下降流となる。結果、鶏舎1の高さ方向に循環流が形成される。このようにして、熱交換器14を一対に対向させて配置することで、鶏舎1内の床面2近くの温度を効果的に暖めることができる。
雛の日齢が若いうちは、湿度も重要な管理項目としてあげられる。7日齢までは、70%程度の高い湿度が必要とされている。この時期は舎内温度Tiも高くする必要があり、空気中の水分量としては多い。冬季の外気温度は低く乾燥しているので、熱量だけを交換し、鶏舎1内の水分は鶏舎1外に捨ててしまっては、鶏舎1内の湿度が下がり過ぎるおそれがある。
一方、夏季の高温多湿の環境の場合は、鶏舎1内の温度と湿度を下げる必要がある。したがって、制御装置30は、外気温度Toと外気湿度Hoおよび舎内温度Tiと舎内湿度Hiを検知し、熱交換器14の運転状態を全熱運転と顕熱運転の間で切り替える。
さらに、ブロイラーの日齢に応じた切り替えを行ってもよい。例えば、日齢が浅く外気温度Toが低い場合は、全熱運転を行い水分の放出を抑制する。また、日齢が多く、舎内温度Tiが外気温度Toより高い場合などは、顕熱運転を行い、空気中の水分は排出し、舎内湿度Hiは下げるといった制御を制御装置30は行う。
図6(b)は、鶏舎1の平面図である。上記のように暖房機10を挟んで配置された一対の熱交換器14を動作させると、互いの熱交換器14からの吹き出し風が暖房機10の上空でぶつかり合い、平面方向にも広がる。つまり、熱交換器14を対向させて運転することで、図6(a)のように、高さ方向での空気の循環が起こると同時に平面方向にも循環流ができる。したがって、循環扇やサーキュレータといった設備は不要となる。
また、側壁3a、3b間での換気は次のような効果もある。鶏舎は成鳥になった時に、適当な密度になるように、受け入れ数が決まる。したがって、日齢が若いうちは、鶏舎全体を使用するわけではない。このような場合に、鶏舎をいくつかの区分に分けることがある。
再び図1(b)を参照して、ここでは左から3つめのブロックを日齢の浅い雛のために使用する飼育ゾーンBzであるとする。本発明に係る鶏舎1は、この飼育ゾーンBzに配置されている3台の暖房機10zと、3組の熱交換器14zを利用することで、この飼育ゾーンBzだけを所定の環境に維持することができる。したがって、省エネルギーの観点からも優れている。
以上のように本発明に係る鶏舎1は、鶏舎1内に設けられた暖房機10を挟んで、側壁3a、3bに少なくとも一対の熱交換器14を配置したので、鶏舎1内の換気の不均一が生じにくく、また鶏舎1内の温度・湿度も均一に維持することができる。
本発明に係る鶏舎はブロイラーの育成用設備として好適に利用することができる。
1 鶏舎
2 床面
3a、3b 側壁
3ai、3bi 内側壁
3ao 外側壁
3L 側壁3a、3b間の距離
4a、4b 妻壁
4L 妻壁4a、4b間の距離
5 屋根
2a 床面2の中心線
10 暖房機
10L 各暖房機10の間隔
12 換気扇
13 扉
14 熱交換器
14a 熱交換素子
14o 排気系の風路
14i 給気系の風路
14oi 内気吸引口
14oo 内気排出口
14of 排気系の風路14oの途中のファン
14ii 外気吸引口
14io 外気吹出口
14if 給気系の風路14iの途中のファン
14d 移動手段
14s チェーン
14m モータ
14oj 蛇腹部
14dw 滑車
16a 外気温度計、16b 外気湿度計
18a 舎内温度計、18b 舎内湿度計
To 外気温度、Ho 外気湿度、Ti 舎内温度、Hi 舎内湿度
30 制御装置
31 操作部
32 表示部
30T タイマ
Bz 飼育ゾーン

Claims (6)

  1. 長方形の床面と、
    前記長方形の長辺に設けられた側壁と
    前記長方形の短辺に設けられた妻壁と、
    前記床面を覆う屋根と、
    前記側壁間の長手方向に配置された複数の暖房機と、
    前記側壁に前記暖房機を挟んで設けられた少なくとも一対の熱交換器を複数備え、
    前記熱交換器は、箱形形状で、
    前記側壁側の上部に外気を熱交換素子を介して鶏舎内に吹き出す外気吹出口と、
    前記外気吹出口の下方で前記床面より上に鶏舎内の内気を吸い込む内気吸引口と、
    前記側壁と反対側に、前記外気を吸い込む外気吸引口と、
    前記内気を前記熱交換素子を介して鶏舎外に放出する内気排出口を
    有することを特徴とする鶏舎。
  2. 前記内気吸引口は、高さが可変できることを特徴とする請求項1に記載された鶏舎。
  3. 前記外気吹出口は、前記暖房機より上に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかの請求項に記載された鶏舎。
  4. 前記熱交換素子は顕熱交換素子および全熱交換素子の両方を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一の請求項に記載された鶏舎。
  5. 前記熱交換器の組数は、前記暖房機の台数より多いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一の請求項に記載された鶏舎。
  6. 前記熱交換器の前記内気吸引口の高さを移動させる移動手段と、
    入雛日からの経過時間に応じて前記移動手段に前記内気吸引口の高さの指示を送信する制御装置を有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一の請求項に記載された鶏舎。
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