JP6370655B2 - 永久磁石型回転電機 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、永久磁石型回転電機に関する。
近年、高磁気エネルギー積の永久磁石が開発され、永久磁石型回転電機の小型・高出力化が可能となっている。永久磁石型回転電機は、固定子及び回転子を備えている。固定子は、固定子鉄心と電機子巻線とを有し、その内側に所定の間隙を介在して回転子が設けられている。固定子鉄心は、複数の電磁鋼板が積層されて構成されている。固定子鉄心の内周側には、電機子巻線を収容する固定子スロットと、回転子に面する固定子ティースと、が形成されている。固定子は、例えば焼嵌め、圧入などにより、外周側で固定子フレームに支持及び固定されている。
このような永久磁石型回転電機では、電機子巻線に電流が流れることにより、固定子鉄心、エアギャップ、及び回転子の磁極部を通る磁路が形成され、固定子ティースと回転子の磁極部との間に互いに引き合う電磁力(磁気吸引力)が発生する。
特開2002−51503 特開平7−154950
永久磁石型回転電機において、各磁極部で発生する電磁力は、固定子ティースを介して固定子鉄心を振動させる。また、回転数範囲内に固定子鉄心の電磁力分布と同じ形の固有振動モードが存在し、この固有振動数と電磁力の周波数が一致した場合に、固定子鉄心は共振現象を生じる。この共振現象は多大な振動、騒音を発生する。
本発明の実施形態は、回転電機の振動・騒音を低減し、信頼性を向上させることができる永久磁石型回転電機を提供することを目的とする。
実施形態にかかる永久磁石型回転電機は、回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に8極の磁極部が形成される、回転子と、前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、を備え、前記回転子は、複数の前記磁極部のうちいずれか1以上の磁極部において、前記回転軸と直交する面の形状が他の磁極部とは異なる形状変化部を備える、不等配な形状であり、電磁加振力の分布が3直径節となるように配置された、ことを特徴とする。
第1実施形態に係る永久磁石型回転電機の構造を示す断面図。 同永久磁石型回転電機の1極を示す断面図。 同永久磁石型回転電機の電磁力分布と固有振動モードを示す説明図。 同永久磁石型回転電機の電磁加振力モードを示す説明図。 第2実施形態に係る永久磁石型回転電機の構造を示す断面図。 同永久磁石型回転電機の1極を示す断面図。 同永久磁石型回転電機の電磁力分布と固有振動モードを示す説明図。 同永久磁石型回転電機の電磁加振力モードを示す説明図。 他の実施形態にかかる永久磁石型回転電機の1極を示す断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態かかる永久磁石型回転電機1について、図1乃至4を参照して説明する。また、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。
図1は、実施形態にかかる永久磁石型回転電機1の断面図であり、図2は永久磁石型回転電機1のうち1極の磁力変化極Maを拡大して示す断面図である。
図1及び図2に示す永久磁石型回転電機1は、いわゆる永久磁石型リラクタンスモータであり、固定子10と回転子20とを備えている。本実施形態では、一例として極数が8、固定子スロット13数が48の永久磁石型回転電機1を示す。
固定子10は、固定子鉄心11と電機子巻線14とを有し、円筒状に構成されている。固定子鉄心11は、円筒状であって、その内周面側には複数の固定子ティース12が回転方向に並列に設けられている。各固定子ティース12の先端は、所定のエアギャップG1(間隙)を介在して回転子20の外周面に対向する。回転方向に隣り合う固定子ティース12の間にそれぞれ固定子スロット13が形成される。回転方向に並列する複数の固定子スロット13に、電機子巻線14がそれぞれ配される。固定子10は、焼嵌めまたは圧入などにより、その外周側がフレームに支持及び固定されている。固定子10の内側に、回転子20が設けられている。
回転子20は、固定子ティース12の先端との間にエアギャップG1を介在して、固定子10の内側に配置されている。回転子20は、円柱状に構成された回転子鉄心21と、回転子鉄心21に埋め込まれた永久磁石25と、を備える。固定子鉄心11に設けられた電機子巻線14を流れる電流による回転磁界によって回転子20が回転軸を中心に回転する。
回転子鉄心21は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて円柱状に構成されている。この回転子鉄心21は、外周面において、回転軸を中心とした円周方向(周方向)に、磁束が通りやすい磁気的凸部と、磁束が通りにくい磁気的凹部とが、交互に形成され、周方向に複数の磁極部が形成される。
回転子鉄心21の各極には、それぞれ一対の磁石保持穴22が軸方向全長に渡って形成されている。
磁石保持穴22は、永久磁石25が収容されるスリット部22aと、スリット部22aの外周側の端部に位置する外側空隙部22bと、スリット部22aの軸心C1側の端部に位置する内側空隙部22cと、を連続して一体に有している。
一対の磁石保持穴22のスリット部22aは、回転軸に直交する断面が永久磁石25の断面形状に対応する所定幅の矩形状に構成されている。一対のスリット部22aが径方向に延びる中心線C2に対して傾斜し、径方向外方に開くV字状に配置されている。
内側空隙部22cはスリット部22aの内側端に連続し、径方向に沿って内方に向かって延びている。外側空隙部22bは、スリット部22aの外側端に連続し、周方向に沿って延びている。磁石保持穴22は回転子鉄心21の外周面に近接しており、磁石保持穴22の外側空隙部22bと回転子鉄心21の外周面との間には博肉部分が形成される。
各極にそれぞれ一対形成された磁石保持穴22内に永久磁石25がそれぞれ嵌め込まれ、接着剤などにより固定されている。一つの極に対応する一対の永久磁石25の極性は、その回転子鉄心21の外周面を向く側が互いに同一極性となるように、かつ、隣の磁極とは反対極性になるように、設定されている。
また、回転子鉄心21の一対の磁石保持穴22の中間部位の外周よりには、非磁性部として空穴23が、軸方向全長に渡って形成されている。空穴23は径方向外方に開くV字状の2辺と外周面に沿う1辺とを有する三角形状に形成されている。
周方向に形成される8極の磁極部うち、所定の3極は他の極よりも電磁加振力が抑制されるように構成された磁力変化極Maを構成する。すなわち、周方向に8極の前記磁極を有し、前記8極のうち3極の磁極部が前記磁力変化極Maであり、磁加振力の分布が3直径節となるように配置されている。
磁力変化極Maは、他の極とは形状が異なる形状変化部26を有している。本実施形態では、図1中最上部の1極と、周方向においてこの1極を中心として間に2極ずつあけた両側の1極ずつの、計3極を、それぞれ磁力変化極Maとして設定した。
磁力変化極Maでは、一対のうちの一方の磁石保持穴22の外側空隙部22bが、スリット部22aの外側端部から、中心線C2から離れる方向と、中心線C2に近づく方向の両方に延びて形成されている。磁力変化極Maの他方の磁石保持穴22と、磁力変化極Maではない残りの5極の磁極部の一対の磁石保持穴22は、外側空隙部22bが、スリット部22aの外側端部から、中心線C2から離れる方向にのみ延びている。すなわち、磁力変化極Maは、対となる磁石保持穴22の形状が異なり、一方の磁石保持穴の外側空隙部22bが周方向寸法x1が他方の磁石保持穴22の外側空隙部22bの周方向寸法x2よりも長い。この一方の磁石保持穴が形状変化部26を構成している。他の5極の磁極部では対となる磁石保持穴22の形状が同形状で、中心線C2に対して対称に構成されている。したがって、永久磁石型回転電機1は磁力変化極Maに形状変化部26を有することで、断面形状が周方向において不等配となっている。
磁力変化極Maでは、一方の磁石保持穴22は他方の磁石保持穴22よりも空穴23と外側空隙部22bとの距離が短いため、磁気抵抗が大きくなることから、回転子と固定子間に流れる磁束量が減少するため、電磁加振力は抑制される。
このように構成された永久磁石型回転電機1において、電機子巻線14に電流を流すことにより、固定子鉄心11、エアギャップG1、及び回転子20の磁極部を通る磁路が形成され、固定子ティース12と回転子20の磁極部の間に互いに引き合う電磁力(磁気吸引力)が発生する。このとき、磁力変化部Maでの電磁加振力は抑制されることで、8極構造の周方向において電磁加振力は不均一となる。
以下、本実施形態の電磁加振力モードについて図3及び図4を参照して説明する。図3は本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1の電磁加振力モードを示す説明図である。
図3において、本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1の電磁加振力を点線で示している。また、比較例として8極全ての磁石保持穴22を対称形状とした構造の永久磁石型回転電機1Aの電磁加振力を二点鎖線で示している。
図3に示すように、回転子20の形状を等配とし、全ての磁極において磁石保持穴22の形状を対称とした比較例1では、電磁加振力は8極構成であり、8直径節(K=8)の電磁加振力モードとなっている。
一方、本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1は、3カ所の磁力変化極Maでは形状変化部26によって電磁加振力が抑制され、他の極の電磁加振力の8割以下であって、7割程度にまで小さくなっている。これらの磁力変化極Maでは非対称断面を配置していない他の磁極部と電磁加振力の大きさが異なることから、円周方向に3直径節(K=3)となるよう電磁加振力の分布が生じ、永久磁石型回転電機の電磁力加振モードは3極直径節のモードとなる。
図4は永久磁石型回転電機1の周波数に対する振動応答を示している。図4において本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1の振動応答を実線で示し、比較例として8極の磁極を等配構造とした永久磁石型回転電機1の振動応答を2点鎖線で示す。
図4に示すように、比較例の振動応答は、運転周波数範囲において、2直径節(K=2)、4直径節(K=4)、5直径節(K=5)の円環振動モードで振動している。
一方、本実施形態の永久磁石型回転電機1は、円周方向に3直径節(K=3)の電磁加振力分布となっていることから、モータ円環振動モードである4直径節(K=4)と励振(振動)しにくく、4直径節での振動応答レベルが比較例と比べて小さい。
本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1によれば、磁力変化極Maにおいて回転子鉄心21の断面形状を非対称とするだけの単純な構成で、電磁力のピークを低減させ、共振現象を防ぐことが可能となる。すなわち、一般に回転数範囲内に固定子鉄心11の電磁力分布と同じ形の固有振動モードが存在し、この固有振動数と電磁力の周波数が一致した場合には、固定子鉄心11は共振現象を生じるが、本実施形態では、電磁加振力を調整することで、固有振動モードの形状と電磁力分布をずらし、励振を抑制できる。なお、ここでは電磁加振力分布をK=3とすることにより、4直径節の円環振動モード(n=4)と励振を抑制した。
また、磁石保持穴22の一部の寸法を長くするだけの単純な構成で励振を抑制できるため、回転電機性能低下、及び体積、重量を増加することなく、回転電機の振動・騒音を低減し、信頼性を向上させることができる。特に、車両用等の小型・軽量な回転電機では、固定子鉄心11外側に配置されるフレームやケースの肉厚を頑強な構造とすることができないが、本実施形態では回転子鉄心21の穴の形状を変えるだけで回転電機の振動・騒音を低減し、信頼性を向上させることができる。なお、車両用の用途で用いられる回転電機など、広範囲の可変速範囲を要求され加振源となる電磁力の周波数が広範囲となると、一般的に行われる振動・騒音対策としての、固定子鉄心、固定子枠、フレームの寸法形状や支持方法、若しくは質量を変更し、運転周波数範囲外に回転電機の固有振動数(周波数)を離調し、共振現象を回避する方法を用いることは困難であるが、上記実施形態によれば、広範囲の周波数に対応する場合であっても、回転電機性能低下、及び体積、重量を増加することなく、回転電機の振動・騒音を低減し、信頼性を向上させることができる。
また形状変化部26を3箇所と最小限にすることで、発生トルクなどのモータ特性の低下を抑制しつつ、振動応答レベル、騒音を低下することが可能である。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態にかかる永久磁石型回転電機100について、図5乃至図8を参照して説明する。なお、第2実施形態にかかる永久磁石型回転電機100は、8極中4極の磁極部を磁力変化極Maとして電磁加振力の分布が4直径節とした点と、磁石保持穴22の形状に変えて回転子鉄心21の外周部において断面形状を変化させた点が、上記第1実施形態と異なる。この他は第1実施形態にかかる永久磁石型回転電機1と同様であるため、第2実施形態にかかる永久磁石型回転電機100において、第1実施形態にかかる永久磁石型回転電機1と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5は、第2実施形態にかかる永久磁石型回転電機100の断面図、図6はその1極分の断面図である。図5及び図6に示すように、永久磁石型回転電機100は永久磁石型回転電機1と同様に、固定子10及び回転子20を備える。固定子10は、円筒状であって内周面に複数の固定子ティース12と固定子スロット13とが形成された固定子鉄心11と、固定子スロット13内に収容された電機子巻線14と、を備える。回転子20は、磁石保持穴22が形成された円柱状の回転子鉄心21と、この磁石保持穴22に収容された複数の永久磁石25と、を備える。
磁石保持穴22は各極に一対ずつ設けられている。磁石保持穴22は、永久磁石25が収容されるスリット部22aと、スリット部22aの外周側の端部に位置する外側空隙部22bと、スリット部22aの軸心C1側の端部に位置する内側空隙部22cと、を連続して一体に有している。各極において、一対のスリット部22aが径方向に延びる中心線C2に対して傾斜し、径方向外方に開くV字状に配置されている。本実施形態では、全ての極において対となる磁石保持穴22の形状が同形状で、中心線C2に対して対称に構成されている。
本実施形態では、1極おきに、90度間隔で等間隔に配された4つの極がそれぞれ磁力変化極Maとなる。これら4カ所の磁力変化極Maにおいて、回転子鉄心21の外周形状が他の磁極における回転子鉄心21の外周形状と異なり、回転子鉄心21の外周に溝部24が形成されている。溝部24は、例えば回転子鉄心21の外周面の一部が回転軸全長にわたって内方に凹むように切り欠かれた形状で、対応する一対の磁石保持穴22の中心線C2よりも一方に偏った位置に配置されている。この溝部24が形状変化部26を構成する。形状変化部26が一部(ここでは4カ所)の磁極に設けられる。すなわち、永久磁石型回転電機100は、磁力変化極Maでは回転子鉄心21の断面形状が非対称となり、形状変化部26の溝により、回転子と固定子間の磁気抵抗が大きくなり、流れる磁束も減少することから、電磁加振力が抑制される。したがって、周方向における8極の電磁加振力は不均一となる。
以下、本実施形態の電磁加振力モードについて図7及び図8を参照して説明する。図7は本実施形態にかかる永久磁石型回転電機1の電磁加振力モードを示す説明図である。
図7において、本実施形態にかかる永久磁石型回転電機100の電磁加振力を点線で示している。また、比較例として回転子鉄心21に溝部24を形成せず、8極全ての磁極を同一形状とした等配構造の永久磁石型回転電機1Aの電磁加振力を二点鎖線で示している。
図7に示すように、回転子20の形状を等配とした比較例1では、電磁加振力は8極回転子20であり、8直径節(K=8)の電磁加振力モードとなっている。
一方、本実施形態にかかる永久磁石型回転電機100は、4カ所の磁力変化極Maでは形状変化部26によって電磁加振力が抑制され、他の極の電磁加振力の8割以下であって、6割程度にまで小さくなっている。これらの磁力変化極Maでは非対称断面を配置していない他の磁極部と電磁加振力の大きさが異なることから、円周方向に4直径節(K=4)となるよう電磁加振力の分布が生じ、永久磁石型回転電機の電磁力加振モードは、4極直径節のモードとなる。
図8は永久磁石型回転電機100の周波数に対する振動応答を示している。図8において本実施形態にかかる永久磁石型回転電機100の振動応答を実線で示し、比較例として8極の磁極を等配構造とした永久磁石型回転電機1の振動応答を2点鎖線で示す。
図8に示すように、比較例の振動応答は、運転周波数範囲において、2直径節(K=2)、4直径節(K=4)、5直径節(K=5)の円環振動モードで振動している。
一方、本実施形態の永久磁石型回転電機100は、円周方向に4直径節(K=4)の電磁加振力分布となっていることから、モータ円環振動モードである2直径節(K=2)と励振(振動)しにくく、2直径節での振動応答レベルが比較例と比べて小さい。
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、磁力変化極Maにおいて回転子鉄心21の断面形状を非対称とするだけの単純な構成で、電磁力のピークを低減させ、共振現象を防ぐことが可能となる。すなわち、電磁加振力を調整することで、固有振動モードの形状と電磁力分布をずらし、円周方向に4直径節、且つ十字状の電磁加振力分布とすることにより、2直径節の円環振動モードを抑制、低減することが可能である。
なお、上述した実施形態は例示であり、発明の範囲を限定するものではない。例えば、第1実施形態では3磁極において磁石保持穴22の形状を異ならせ、実施形態2では4極の外周面に溝部24を形成したが、電磁加振力を変化させる構成は上記に限られるものではない。例えば磁力変化極Maの極数や位置と形状の組み合わせを適宜変更してもよい。
例えば3磁極において回転子鉄心21の外周面に溝部24を形成してもよいし、あるいは4つの磁極において磁石保持穴22の外側空隙部22bを長くしてもよい。また、他にも例えば空穴23の形状を異ならせるなど、他の部分を変更することで磁性を変化させることも可能である。また、
上記実施形態では回転子鉄心21側の形状を変化させる例を示したが、これに限られるものではない。例えば、図9に他の実施形態として示すように、磁力変化極Maにおいて、固定子鉄心11の形状が他の磁極における固定子鉄心11の形状と異なる構成として磁力変化極Maを構成してもよい。例えば、図9に示す永久磁石型回転電機110では、磁力変化極Maにおいて、一対の永久磁石25のうち一方に対向配置された固定子ティース12の先端部が、周方向において短く形成されている。すなわち、磁力を受ける固定子側の固定子鉄心11の固定ティース12に、形状が一部異なる形状変化部26が設けられている。このように固定子ティース12の先端部の寸法が短いと、回転子との磁気抵抗が大きくなり、流れる磁束も減少することから、電磁加振力が抑制される。この場合であっても、一部において、固定子10の形状が非対称とする単純な構成で電磁力を抑制することで、電磁加振力モードを調整することができる。この他、例えば固定子ティース12の幅寸法を変える等により、電磁加振力を調整してもよい。
上記実施形態においては、他極と加振力ピーク値の差を生じさせるために、磁石保持穴の回転子の外周に近い端部を他極と異ならせた。また、電磁加振力を抑制するために回転子鉄心の磁路を狭めるにあたり、発生トルクの減少を最小限とするため、一対のうち片側のみの磁路を狭める形状としたが、これに限られるものではなく、単極内において磁石保持穴の形状が非対称でなくてもよい。また、上記実施形態では、より効果的に抑制するため、3直径節、4直径節とした例を示したが、これに限られるものではなく、一つでも電磁力が低い極があれば、振動を抑制することが可能である。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)
回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に複数の磁極部が形成される、回転子と、
前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、
を備え、
前記回転子は、複数の前記磁極部のうちいずれか1以上の磁極部において、前記回転軸と直交する面の形状が他の磁極部とは異なる形状変化部を備える、不等配な形状であることを特徴とする永久磁石型回転電機。
(2)
前記回転子は、前記永久磁石をそれぞれ収容する一対の磁石保持穴を複数の前記磁極部にそれぞれ備え、
前記形状変化部において、前記一対のうち一方の磁石保持穴の形状が他方の磁石保持穴の形状と異なることを特徴とする(1)記載の永久磁石型回転電機。
(3)
前記回転子は、前記永久磁石をそれぞれ収容する一対の磁石保持穴を前記各磁極部にそれぞれ備え、
前記形状変化部において、前記回転子の外周部の形状が他の磁極における前記回転子の外周部の形状と異なることを特徴とする(1)または(2)記載の永久磁石型回転電機。
(4)
回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に複数の磁極部が形成される、回転子と、
前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、
を備え、
前記固定子鉄心は、円筒状に形成され、内周側において回転方向に並ぶ複数の固定子ティースと、複数の前記固定子ティース間にそれぞれ形成される複数のスロットと、を有し、前記スロットに前記電機子巻線が設けられ、
前記固定子は、周方向に複数配される前記固定子ティースのうちいずれか1以上の固定子ティースの形状が他の固定子ティースの形状とは異なる形状変化部を備える、不等配な形状である、ことを特徴とする永久磁石型回転電機。
(5)
回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に8極の磁極部が形成される、回転子と、
前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、
を備え、
複数の前記磁極部のうちいずれか1以上の磁極部において前記回転軸と直交する面の形状が他の磁極部における形状と異なる形状変化部を備え、
電磁加振力の分布が4直径節となるように配置された、ことを特徴とする永久磁石型回転電機。
(6)
8極の前記磁極部を備えるとともに、電磁加振力の分布が3直径節となるように配置されたことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか記載の永久磁石型回転電機。
(7)
前記形状変化部に対応する磁極の電磁力は他の磁極における電磁力の7割以下であることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか記載の永久磁石型回転電機。


1…永久磁石型回転電機、10…固定子、11…固定子鉄心、12…固定子ティース、13…固定子スロット、14…電機子巻線、20…回転子、21…回転子鉄心、22…磁石保持穴、22a…スリット部、22b…外側空隙部、22c…内側空隙部、23…空穴、24…溝部、25…永久磁石、26…形状変化部、100…永久磁石型回転電機、110…永久磁石型回転電機、G1…エアギャップ。

Claims (5)

  1. 回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に8極の磁極部が形成される、回転子と、
    前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、
    を備え、
    前記回転子は、複数の前記磁極部のうちいずれか1以上の磁極部において、前記回転軸と直交する面の形状が他の磁極部とは異なる形状変化部を備える、不等配な形状であり、電磁加振力の分布が3直径節となるように配置された、ことを特徴とする永久磁石型回転電機。
  2. 前記回転子は、前記永久磁石をそれぞれ収容する一対の磁石保持穴を複数の前記磁極部にそれぞれ備え、
    前記形状変化部において、前記一対のうち一方の磁石保持穴の形状が他方の磁石保持穴の形状と異なることを特徴とする請求項1記載の永久磁石型回転電機。
  3. 前記回転子は、前記永久磁石をそれぞれ収容する一対の磁石保持穴を前記各磁極部にそれぞれ備え、
    前記形状変化部において、前記回転子の外周部の形状が他の磁極における前記回転子の外周部の形状と異なることを特徴とする請求項1または2記載の永久磁石型回転電機。
  4. 回転軸を中心とした周方向に複数配される永久磁石を有し、周方向に8極の磁極部が形成される、回転子と、
    前記回転子の周りに配され、電機子巻線及び固定子鉄心を備える固定子と、
    を備え、
    前記固定子鉄心は、円筒状に形成され、内周側において回転方向に並ぶ複数の固定子ティースと、複数の前記固定子ティース間にそれぞれ形成される複数のスロットと、を有し、前記スロットに前記電機子巻線が設けられ、
    前記固定子は、周方向に複数配される前記固定子ティースのうちいずれか1以上の固定子ティースの形状が他の固定子ティースの形状とは異なる形状変化部を備える、不等配な形状であり、電磁加振力の分布が3直径節となるように配置された、ことを特徴とする永久磁石型回転電機。
  5. 前記形状変化部に対応する磁極の電磁力は他の磁極における電磁力の7割以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載の永久磁石型回転電機。
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