以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機1ついて説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。具体的には、可動役物7は、遊技盤2に対して回転可能であり、回転しながら、中心部に設けられたLEDによって発光する。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(通常遊技状態、時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400は、演出ボタン37および演出キー38が接続され、遊技者が押下する操作に応じて演出ボタン37および演出キー38からそれぞれ出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、遊技者に特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、遊技者に予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、遊技者に特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である(例えば、保留数が4のとき4秒)遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される(例えば、保留数が4のとき3秒)遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態といい、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を潜伏遊技状態という。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図5の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図5の(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図5の(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が10%であり、大当りBの当選確率が40%であり、大当りCの当選確率が25%であり、大当りDの当選確率が25%である。また、図5の(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が70%であり、大当りBの当選確率が30%である。以下に、図5の(3)を参照して、各大当りA〜Dに当選した場合の大当り遊技について説明する。
大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから78回転終了するまで(つまり、特別図柄抽選が78回実行されて表示器4に特別図柄が78回変動表示されてから停止表示されるまで)の間、確変遊技状態に制御される。
大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから78回転終了するまでの間、確変遊技状態に制御される。
大当りCに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで所定回数(例えば4回)実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技の間には、大入賞口23は瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は、この大当り遊技の間に実質的に賞球を得ることはできない。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから78回転終了するまでの間、確変遊技状態に制御される。
大当りDに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで所定回数(例えば4回)実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技の間には、大入賞口23は瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は、この大当り遊技の間に実質的に賞球を得ることはできない。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから78回転終了するまでの間、潜伏遊技状態に制御される。
なお、本実施形態では、低確状態において時短状態は併存しないため、時短状態は、すなわち、確変遊技状態となる。また、本実施形態では、特別図柄抽選に当選しなかった場合(つまりハズレである場合)において、所定の確率(例えば1/200)で当選する「小当り」を設けている。この「小当り」に当選した場合には、小当り遊技として、大当りDに当選したかのような演出が行われ、かつ、大当りDに当選した場合と同様に大入賞口23が開閉制御される。このことによって、遊技者に対して、実際は「小当り」であっても、大当りDに当選(潜伏当り)したかもしれないという期待感を抱かせ、遊技の興趣性を向上させることができる。
以下では、本実施形態においてパチンコ遊技機1が実行する処理について具体的に説明する。
[メイン制御部の主要動作]
図6は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図6を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図6に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図6以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、Si1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図9のSi57の処理で使用される。リーチ乱数は、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動と同期して行われる報知演出の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図9のSi58の処理で使用される。Si1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、Si2の始動口スイッチ(SW)処理やSi3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するSi4の特別図柄処理やSi5の普通図柄処理で使用される。なお、このSi1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び0に戻る。
次に、Si2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図8を用いて後に詳述する。
次に、Si3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113がONとなった時点(ゲートスイッチ113から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するSi5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、Si4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄を表示させたり、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図9を用いて後に詳述する。
次に、Si5において、CPU101は、Si3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。図7は、普通図柄処理に関する処理の一例について説明するための図である。図7に示すように、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、通常遊技状態では10秒に設定し、電サポ状態(図17の確変遊技状態)では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、通常遊技状態では低確率(1/10)に設定し、電サポ状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、Si6において、CPU101は、Si4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせたり、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は賞球を獲得可能となる。また、CPU101は、設定した遊技状態を示すコマンドを演出制御部400に送信する。このことによって、演出制御部400は、設定中の遊技状態を認識することができる。この大入賞口処理については、図15及び図16を用いて後に詳述する。
次に、Si7において、CPU101は、Si5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、図7に示すように、通常遊技状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、Si8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、Si9において、CPU101は、Si2の始動口スイッチ処理、Si4の特別図柄処理、Si6の大入賞口処理、Si8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。
[始動口スイッチ処理]
図8は、図6のSi2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図6のSi2における始動口スイッチ処理について、図8を用いて説明する。
まず、Si21において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。Si21での判定がYESの場合、処理はSi22に移り、この判定がNOの場合、処理はSi27に移る。
Si22において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。Si22での判定がYESの場合、処理はSi23に移り、この判定がNOの場合、処理はSi27に移る。
Si23において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はSi24に移る。
Si24において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報;判定情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図9のSi56の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のSi24の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はSi25に移る。
Si25において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のSi24の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かやリーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図9のSi57及びSi58の処理に先立って事前判定する。その後、処理はSi26に移る。
Si26において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、Si25の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。その後、処理はSi27に移る。
Si27において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。Si27での判定がYESの場合、処理はSi28に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi3(ゲートスイッチ処理)に移る。
Si28において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。Si28での判定がYESの場合、処理はSi29に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi3(ゲートスイッチ処理)に移る。
Si29において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はSi30に移る。
Si30において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図9のSi54の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のSi30の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はSi31に移る。
Si31において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のSi30の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かやリーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図9のSi57及びSi58の処理に先立って事前判定する。その後、処理はSi32に移る。
Si32において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、Si31の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。その後、処理は図6のSi3(ゲートスイッチ処理)に移る。なお、Si26でセットされた第1保留数増加コマンド及びSi32でセットされた第2保留数増加コマンドは、図6のSi9の出力処理によって、演出制御部400に送信される。
[特別図柄処理]
図9は、図6のSi4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9を用いて、図6のSi4における特別図柄処理について説明する。
まず、Si51において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)または小当り遊技中であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中または小当りに当選した場合の小当り遊技中であるか否かを判定する。Si51での判定がYESの場合、処理は図6のSi5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はSi52に移る。
Si52において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。Si52での判定がYESの場合、処理はSi61に移り、この判定がNOの場合、処理はSi53に移る。
Si53において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。Si53での判定がYESの場合、処理はSi54に移り、この判定がNOの場合、処理はSi55に移る。
Si54において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図8のSi30によって取得された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はSi57に移る。
一方、Si55において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。Si55での判定がYESの場合、処理はSi56に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いこととなるので、処理は図6のSi5(普通図柄処理)に移る。
Si56において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図8のSi24によって取得された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はSi57に移る。
以上のSi53〜Si56の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
Si57において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、Si54の処理に続いてSi57の処理を実行する場合、CPU101は、このSi54の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、Si56の処理に続いてSi57の処理を実行する場合、CPU101は、このSi56の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類を判定する。確変遊技状態そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はSi58に移る。
Si58において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、CPU101は、通常遊技状態のときには、図10(1)を用いて後述するリーチテーブルLT1および図11を用いて後述する変動時間テーブルセットHT1を使用し、確変遊技状態確になってから(つまり大当り遊技が終了してから)1回転から10回転まで(つまり特別図柄抽選が1〜10回実行されるまで)の期間には、図10(2)を用いて後述するリーチテーブルLT2および図12を用いて後述する変動時間テーブルセットHT2を使用し、確変遊技状態になってから11回転から50回転まで(つまり特別図柄抽選が11〜50回実行されるまで)の期間には、図10(3)を用いて後述するリーチテーブルLT3および図13を用いて後述する変動時間テーブルセットHT3を使用し、確変遊技状態になってから51回転から78回転まで(つまり特別図柄抽選が51〜78回実行されるまで)の期間には、図10(4)を用いて後述するリーチテーブルLT4および図14を用いて後述する変動時間テーブルセットHT4を使用して、変動パターン選択処理を実行する。なお、後述するSi64の処理によって、リーチテーブルLT1〜LT4および変動時間テーブルセットHT1〜HT4は、切り替えられて設定される。また、以下では、リーチテーブルLT1〜LT4を、単に、LT1〜LT4という場合があり、又、変動時間テーブルセットHT1〜HT4、単に、HT1〜HT4という場合がある。
図10は、遊技機1で使用されるリーチテーブルの例について説明するための図である。リーチテーブルは、特別図柄抽選でハズレた場合に、この抽選結果を報知する報知演出においてリーチ演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。なお、本実施形態では、特別図柄抽選で大当りした場合には、報知演出において必ずリーチ演出を行う。ここで、リーチ演出とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄列のうち残りの1つが停止すると大当りを報知する特定の図柄状態になる演出であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で停止しており、残りの中央の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で停止するとゾロ目(例えば777)となる演出である。また、後述により明らかとなるが、本実施形態では、リーチテーブルを用いてリーチを行うと判定された場合に、報知演出においてリーチ煽りをしてからリーチ不成立としてハズレる演出(以下、リーチ煽り後リーチ不成立演出という場合がある)を行う場合がある。つまり、本実施形態において、報知演出におけるリーチ煽り後リーチ不成立演出は、リーチ演出の一種と考えることもできる。ここで、リーチ煽りとは、リーチが成立することを期待させるための演出(つまり、リーチ成立を煽る演出)であり、典型的には、左側の装飾図柄列が、既に停止した右側の装飾図柄列の装飾図柄と同じ装飾図柄で停止することを期待させるように、変動速度が遅くなってから停止(つまり、動きをゆっくりにして焦らしてから停止)するものである。
まず、図10(1)に示すように、通常遊技状態用のLT1は、「リーチあり」に乱数0〜29が割り当てられており、「リーチなし」に乱数30〜299が割り当てられている。つまり、LT1は、通常遊技状態において特別図柄抽選にハズレた場合に、30/300(10%)でリーチ演出を実行し、270/300(90%)でリーチ演出を実行しないと決定するテーブルである。
次に、図10(2)に示すように、確変遊技状態の1〜10回転用のLT2は、「リーチあり」に乱数0〜89が割り当てられており、「リーチなし」に乱数90〜299が割り当てられている。つまり、LT2は、確変遊技状態の1〜10回転において特別図柄抽選にハズレた場合に、90/300(30%)でリーチ演出を実行し、210/300(70%)でリーチ演出を実行しないと決定するテーブルである。
次に、図10(3)に示すように、確変遊技状態の11〜50回転用のLT3は、「リーチあり」に乱数0〜59が割り当てられており、「リーチなし」に乱数60〜299が割り当てられている。つまり、LT3は、確変遊技状態の11〜50回転において特別図柄抽選にハズレた場合に、60/300(20%)でリーチ演出を実行し、240/300(80%)でリーチ演出を実行しないと決定するテーブルである。
次に、図10(4)に示すように、確変遊技状態の51〜78回転用のLT4は、「リーチあり」に乱数0〜89が割り当てられており、「リーチなし」に乱数90〜299が割り当てられている。つまり、LT4は、確変遊技状態の51〜78回転において特別図柄抽選にハズレた場合に、90/300(30%)でリーチ演出を実行し、210/300(70%)でリーチ演出を実行しないと決定するテーブルである。
ここで、LT1〜LT4の乱数0〜299は、いずれも、図8のSi24又はSi30の処理で取得されるリーチ乱数(0〜299)に対応する。
図11〜図14は、遊技機1で使用される変動時間テーブルセットの例について説明するための図である。変動時間テーブルセットは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間を、特別図柄抽選毎に決定するために使用されるテーブルセットである。なお、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており、報知演出の実行時間と同じ時間である。
まず、通常遊技状態用のHT1について図11を用いて説明する。図11に示すように、HT1は、大当り用変動時間テーブルと、リーチありハズレ用変動時間テーブルと、リーチなしハズレ用変動時間テーブルとから成る。
HT1を構成する大当り用変動時間テーブルは、「30秒」、「60秒」および「90秒」の特別図柄変動時間から成り、特別図柄抽選に当選(大当り)して報知演出においてリーチ演出を実行した後に大当りしたことを報知する場合に使用されるテーブルである。この大当り用変動時間テーブルによって、「30秒」「60秒」「90秒」の何れかが特別図柄変動時間として決定される。なお、この決定は、図8のSi24又はSi30の処理で取得された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)と、この大当り用変動時間テーブルの「30秒」「60秒」「90秒」にそれぞれ割り振られた所定の乱数値(図示なし)とを照合することによって行われる。ここで、HT1を構成する大当り用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「30秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立した後に大当りするタイプである(以下、タイプFという)。また、HT1を構成する大当り用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「60秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立してからSPリーチに発展した後に大当りするタイプである(以下、タイプGという)。また、HT1を構成する大当り用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「90秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立してSPリーチに発展してからSPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである(以下、タイプHという)。なお、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、大当りすることを期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタが小判5枚をゲットする動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出から更に発展する演出であってSPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタが千両箱をゲットする動画像の演出である。
HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルは「12秒」、「30秒」、「60秒」および「90秒」の特別図柄変動時間から成り、特別図柄抽選に落選して報知演出においてリーチ演出を実行した後にハズレたことを報知する場合に使用されるテーブルである。このリーチありハズレ用変動時間テーブルによって、「12秒」「30秒」「60秒」「90秒」の何れかが特別図柄変動時間として決定される。なお、この決定は、図8のSi24又はSi30の処理で取得された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)と、この大当り用変動時間テーブルの「12秒」「30秒」「60秒」「90秒」にそれぞれ割り振られた乱数値(図示なし)とを照合することによって行われる。ここで、HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「12秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ煽りをしてからリーチ不成立にしてハズレるタイプである(つまり、リーチ煽り後リーチ不成立演出:以下、タイプBという)。また、HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「30秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立した後にハズレるタイプである(以下、タイプCという)。また、HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「60秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立してからSPリーチに発展した後にハズレるタイプである(以下、タイプDという)。また、HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「90秒」に決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチ成立してSPリーチに発展してからSPSPリーチに発展した後にハズレるタイプである(以下、タイプEという)。
HT1を構成するリーチなしハズレ用変動時間テーブルは「4秒」、「8秒」、「9秒」および「10秒」の特別図柄変動時間から成り、特別図柄抽選に落選して報知演出においてリーチ演出を実行しないでハズレたことを報知する場合に使用されるテーブルである。このリーチありハズレ用変動時間テーブルによって、「4秒」「8秒」「9秒」「10秒」の何れかが特別図柄変動時間として決定される。具体的には、第1及び第2特別図柄抽選の保留数の合計が0又は1の場合は「10秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が2の場合は「9秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が3の場合は「8秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が4以上の場合は「4秒」が特別図柄変動時間として決定される。ここで、HT1を構成するリーチなしハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「4秒」「8秒」「9秒」「10秒」の何れかに決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、リーチもリーチ煽りも行うことなく即ハズレるタイプである(以下、タイプAという)。
ここで、図11に示すように、通常遊技状態用のHT1において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(1)の通常遊技状態用のLT1のリーチありの確率と同じ10%であり、ハズレ時においてリーチなしハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(1)の通常遊技状態用のLT1のリーチなしの確率と同じ90%である。また、図11に示すように、通常遊技状態用のHT1において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率10%の内訳は、特別図柄変動時間が「12秒」が5%であり、特別図柄変動時間が「30秒」が3%であり、特別図柄変動時間が「60秒」が2%であり、特別図柄変動時間が「90秒」が1%である。
次に、確変遊技状態の1〜10回転用のHT2について図12を用いて説明する。図12に示すように、HT2は、大当り用変動時間テーブルと、リーチありハズレ用変動時間テーブルと、リーチなしハズレ用変動時間テーブルとから成る。
HT2を構成する大当り用変動時間テーブルについては、図11を用いて説明したHT1を構成する大当り用変動時間テーブルと同様であるので、説明を省略する。
HT2を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルは「12秒」、「30秒」、「60秒」および「90秒」の特別図柄変動時間から成り、特別図柄抽選に落選して報知演出においてリーチ演出を実行した後にハズレたことを報知する場合に使用されるテーブルである。このリーチありハズレ用変動時間テーブルによって、「12秒」「30秒」「60秒」「90秒」の何れかが特別図柄変動時間として決定される。なお、この決定は、図8のSi24又はSi30の処理で取得された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)と、この大当り用変動時間テーブルの「12秒」「30秒」「60秒」「90秒」にそれぞれ割り振られた乱数値(図示なし)とを照合することによって行われる。ここで、HT1を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルと同様に、HT2を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルの特別図柄変動時間「12秒」は報知演出のタイプBに対応し、HT2を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルの特別図柄変動時間「30秒」は報知演出のタイプCに対応し、HT2を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルの特別図柄変動時間「60秒」は報知演出のタイプDに対応し、HT2を構成するリーチありハズレ用変動時間テーブルの特別図柄変動時間「90秒」は報知演出のタイプEに対応する。
HT2を構成するリーチなしハズレ用変動時間テーブルは「3秒」、「4秒」、「5秒」および「10秒」の特別図柄変動時間から成り、特別図柄抽選に落選して報知演出においてリーチ演出を実行しないでハズレたことを報知する場合に使用されるテーブルである。このリーチありハズレ用変動時間テーブルによって、「3秒」「4秒」「5秒」「10秒」の何れかが特別図柄変動時間として決定される。具体的には、第1及び第2特別図柄抽選の保留数の合計が0又は1の場合は「10秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が2の場合は「5秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が3の場合は「4秒」が特別図柄変動時間として決定され、この合計が4以上の場合は「3秒」が特別図柄変動時間として決定される。ここで、HT2を構成するリーチなしハズレ用変動時間テーブルによって特別図柄変動時間が「3秒」「4秒」「5秒」「10秒」の何れかに決定された場合に実行されることとなる報知演出のタイプは、タイプAである。
ここで、図12に示すように、確変遊技状態の1〜10回転用のHT2において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(2)の確変遊技状態の1〜10回転用のLT2のリーチありの確率と同じ30%であり、ハズレ時においてリーチなしハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(2)の確変遊技状態の1〜10回転用のLT2のリーチなし確率と同じ70%である。また、図12に示すように、確変遊技状態の1〜10回転用のHT2において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率30%の内訳は、特別図柄変動時間が「12秒」が20%であり、特別図柄変動時間が「30秒」が5%であり、特別図柄変動時間が「60秒」が3%であり、特別図柄変動時間が「90秒」が2%である。
次に、確変遊技状態の11〜50回転用のHT3について図13を用いて説明する。図13に示すように、確変遊技状態の11〜50回転用のHT3は、図12の確変遊技状態の1〜10回転用のHT2に対して、ハズレ時に使用されるリーチありハズレ用変動時間テーブルおよびリーチなしハズレ用変動時間テーブルについての使用割合が異なる。以下では、この点について説明し、他の内容は図12の確変遊技状態の1〜10回転用のHT2と同じであるため、省略する。
図13に示すように、確変遊技状態の11〜50回転用のHT3において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(3)の確変遊技状態の11〜50回転用のLT3のリーチありの確率と同じ20%であり、ハズレ時においてリーチなしハズレ用変動時間テーブルが使用される確率は、図10(3)の確変遊技状態の11〜50回転用のLT3のリーチなしの確率と同じ80%である。また、図13に示すように、確変遊技状態の11〜50回転用のHT3において、ハズレ時においてリーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率20%の内訳は、特別図柄変動時間が「12秒」が10%であり、特別図柄変動時間が「30秒」が5%であり、特別図柄変動時間が「60秒」が3%であり、特別図柄変動時間が「90秒」が2%である。
次に、確変遊技状態の51〜78回転用のHT4について図14を用いて説明する。図14に示すように、確変遊技状態の51〜78回転用のHT4は、図12の確変遊技状態の1〜10回転用のHT2に対して、リーチありハズレ用変動時間テーブルについての使用割合が異なる。以下では、この点について説明し、他の内容は図12の確変遊技状態の1〜10回転用のHT2と同じであるため、省略する。
図14に示すように、確変遊技状態の51〜78回転用のHT4において、リーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される確率30%の内訳は、特別図柄変動時間が「12秒」が15%であり、特別図柄変動時間が「30秒」が5%であり、特別図柄変動時間が「60秒」が5%であり、特別図柄変動時間が「90秒」が5%である。
そして、図9のSi58において、CPU101は、Si57の大当り判定処理で大当りと判定した場合、使用対象として設定されている変動時間テーブルセット(HT1〜HT4の何れか1つ)に含まれる大当り用変動時間テーブルを用いて、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が当該大当り用変動時間テーブルの各特別図柄変動時間に割り振られた所定の乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。なお、これにより、図11〜図14に示したように、報知演出のタイプF〜Hが決定されることとなる。
一方、CPU101は、Si57の大当り判定処理でハズレと判定した場合、使用対象として設定されているリーチテーブル(LT1〜LT4の何れか1つ)を用いて、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、当該リーチテーブルのリーチありに割り振られた乱数値又はリーチなしに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、リーチありかリーチなしかを決定する。例えば、図10(2)のLT2が設定されている場合において、大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数が「70」の場合、LT2によってリーチありと決定される。そして、CPU101は、リーチありと決定した場合、使用対象として設定されている変動時間テーブルセット(HT1〜HT4の何れか1つ)に含まれるリーチありハズレ用変動時間テーブルを用いて、今回の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、当該リーチありハズレ用変動時間テーブルの各特別図柄変動時間に割り振られた所定の乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。なお、これにより、図11〜図14に示したように、報知演出のタイプB〜Eが決定されることとなる。一方、CPU101は、リーチなしと決定した場合、使用対象として設定されている変動時間テーブルセット(HT1〜HT4の何れか1つ)に含まれるリーチなしハズレ用変動時間テーブルを用いて、RAM103に記憶されている保留数U1及びU2に基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。これにより、図11〜図14に示したように、報知演出のタイプAが決定されることとなる。
以上のようにして決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出のタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はSi59に移る。
Si59において、CPU101は、Si57の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びSi58の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。この報知演出開始コマンドは、図6のSi9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はSi60に移る。
Si60において、CPU101は、Si59の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はSi61に移る。
Si61において、CPU101は、Si60における特別図柄の変動表示の開始時点から、Si58の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。Si61での判定がYESの場合、処理はSi62に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi5(普通図柄処理)に移る。
Si62において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はSi63に移る。なお、Si62でセットされた報知演出停止コマンドは、図6のSi9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
Si63において、CPU101は、Si60の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。その後、処理はSi64に移る。
Si64において、CPU101は停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、Si57の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示する大当り遊技演出開始コマンドをRAM103にセットする。また、CPU101は、S57の大当り判定処理で小当り(所定のハズレ)したと判定した場合、RAM103に記憶されている情報を小当り遊技中であることを示すものに変更し、小当り遊技演出の開始を指示する小当り遊技演出開始コマンドをRAM103にセットする。この大当り遊技演出開始コマンドまたは小当り遊技演出開始コマンドは図6のSi9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出または小当り遊技演出が開始される。また、CPU101は、Si60及びSi63の処理によって特別図柄が変動して停止表示される回数(つまり、回転数)等に応じて、遊技状態等を切り替える。具体的には、CPU101は、Si57の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、特別図柄抽選の当選確率を低確率(1/300)に設定すると共に、電動チューリップ27の開放設定を図7に示す通常遊技状態の場合と同様に設定する。また、CPU101は、大当りA、B、Cの大当り遊技が終了してから10回転が終了すると、後述する図16のSi623の遊技状態設定処理によって大当りA、B、Cの大当り遊技終了時に設定されたリーチテーブルLT2(図10(2)参照)および変動時間テーブルセットHT2(図12参照)を、リーチテーブルLT3(図10(3)参照)および変動時間テーブルセットHT3(図13参照)に切り替えて設定する。また、CPU101は、大当りA、B、Cの大当り遊技が終了してから50回転が終了すると、設定されているリーチテーブルLT3および変動時間テーブルセットHT3を、リーチテーブルLT4(図10(4)参照)および変動時間テーブルセットHT4(図14参照)に切り替えて設定する。また、CPU101は、大当りA、B、Cの大当り遊技が終了してから78回転が終了すると、設定されているリーチテーブルLT4および変動時間テーブルセットHT4を、リーチテーブルLT1(図10(1)参照)および変動時間テーブルセットHT1(図11参照)に切り替えて設定する。また、CPU101は、大当りA、B、Cの大当り遊技が終了してから78回転が終了すると、後述する図16のSi623の遊技状態設定処理によって大当りA、B、Cの大当り遊技終了時に高確率(10/300)に設定された特別図柄抽選の当選確率を低確率(1/300)に戻し、又、この遊技状態設定処理によって大当り遊技終了時に設定された電動チューリップ27の開放設定を通常遊技状態の開放設定に戻す(つまり、通常遊技状態に設定する)。なお、大当りD(潜伏当り)の場合には、回転数に応じて遊技状態、リーチテーブル、変動時間テーブルセットが切え替えられることはない。その後、処理は図6のSi5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図15及び図16は、図6のSi6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図6のSi6における大入賞口処理について、図15及び図16を用いて説明する。
まず、Si601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。Si601での判定がYESの場合、処理はSi602に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
Si602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。Si602での判定がYESの場合、処理はSi603に移り、この判定がNOの場合、処理はSi609に移る。
Si603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。Si603での判定がYESの場合、処理はSi604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
Si604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「16」または「4」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターン(長開放パターン、瞬間的開放パターン等)を設定し、その設定情報をRAM103にセットする。Si604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はSi605に移る。
Si605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はSi606に移る。
Si606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に書き換える。その後、処理はSi607に移る。
Si607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンドが開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はSi608に移る。
Si608において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のラウンド演出を開始することを指示するラウンド演出開始コマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたラウンド演出開始コマンドは、図6のSi9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はSi614に移る。
Si609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。Si609での判定がYESの場合、処理はSi610に移り、この判定がNOの場合、処理はSi611に移る。
Si610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、Si604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。Si610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はSi605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
Si611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。Si611での判定がYESの場合、処理は図16のSi621に移り、この判定がNOの場合、処理はSi612に移る。
Si612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの検出信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ114がONになったか否かを判定する。Si612での判定がYESの場合、処理はSi613に移り、この判定がNOの場合、処理はSi614に移る。
Si613において、CPU101は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に書き換える。Si613の処理が大入賞口スイッチ114がONになる毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。その後、処理はSi614に移る。
Si614において、CPU101は、Si607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。具体的には、CPU101は、図5の(3)に示す大当りAまたは大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技の場合には、29.5秒の開放制御時間が経過したか否かを判定し、図5の(3)に示す大当りCまたは大当りDに当選した場合に実行される大当り遊技の場合は、0.1秒の開放制御時間が経過したか否かを判定する。Si614での判定がYESの場合、処理はSi616に移り、この判定がNOの場合、処理はSi615に移る。
Si615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。Si615での判定がYESの場合、処理はSi616に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
Si616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、Si607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒(大当りA、Bの場合)、または0.1秒(大当りC、Dの場合)が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒(大当りA、Bの場合)、または0.1秒(大当りC、Dの場合)が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はSi617に移る。
Si617において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のラウンド演出を終了することを指示するラウンド演出終了コマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたラウンド演出終了コマンドは、図6のSi9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はSi618に移る。
Si618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、Si604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。Si618での判定がYESの場合、図16の処理はSi619に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
図16のSi619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はSi620に移る。
Si620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出を実行して大当り遊技演出の終了を指示する大当り遊技演出終了コマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされた大当り遊技演出終了コマンドは、図6のSi9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はSi621に移る。
Si621において、CPU101は、Si620で大当り遊技演出終了コマンドをRAM103にセットした時点から図15のSi604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。Si621での判定がYESの場合、処理はSi622に移り、この判定がNOの場合、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。
Si622において、CPU101は、実行している大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はSi623に移る。
Si623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、大当りA〜Dした際に図9のSi64の停止中処理で低確率(1/300)に設定した特別図柄抽選の当選確率を、高確率(10/300)に設定する。また、CPU101は、大当りA〜Dした際に図9のSi64の停止中処理で図7に示す通常遊技状態の場合と同様に設定した電動チューリップ27の開放設定(非電サポ状態)を、大当りD(潜伏当り)の場合には継続し、大当りA〜Cの場合には図7に示す電サポ状態に設定にする。また、CPU101は、大当りA〜Cの場合、大当りした際に設定されていたリーチテーブルLT1〜LT4の何れか(図10参照)、および、大当りした際に設定されていた変動時間テーブルセットHT1〜HT4の何れか(図11〜図14参照)を、リーチテーブルLT2および変動時間テーブルセットHT2に設定する。また、CPU101は、大当りD(潜伏当り)の場合には、通常遊技状態用のリーチテーブルLT1および変動時間テーブルセットHT1に設定する。その後、処理は図6のSi7(電動チューリップ処理)に移る。なお、小当り遊技が実行される場合には、上記した大入賞口処理ではないものの、大当りC、Dの場合と同様に大入賞口23を例えば0.1秒瞬間開放させる動作を4回行うことで、小当たり遊技を終了し、小当り遊技の前後においては遊技状態を切り替えない。また、この開放態様は、総開放時間が1.8秒を超えないような態様であればどのような開放態様であってもよい。
図17は、以上に説明したリーチテーブルLT1〜LT4および変動時間テーブルセットHT1〜HT4の切り替えタイミングについてまとめた図である。図17に示すように、大当りA〜Cの大当り遊技が実行されている期間(つまり、大当り遊技状態の期間)には、これらの大当りした時に設定されていたリーチテーブルLTおよび変動時間テーブルセットHTがそのまま継続して設定される。大当りA〜Cの大当り遊技が終了すると、確変遊技状態に制御されると共に、リーチテーブルLT2および変動時間テーブルセットHT2が使用対象として設定される。大当りA〜Cの大当り遊技が終了してから特別図柄抽選が10回実行されてその結果が報知されると(つまり、10回転すると)、リーチテーブルLT3および変動時間テーブルセットHT3が使用対象として設定される。その後、大当りA〜Cの大当り遊技が終了してから50回転すると、リーチテーブルLT4および変動時間テーブルセットHT4が使用対象として設定される。その後、大当りA〜Cの大当り遊技が終了してから78回転すると、確変遊技状態から通常遊技状態に制御されると共に、リーチテーブルLT1および変動時間テーブルセットHT1が使用対象として設定される。以上のように、確変遊技状態の1〜10回転ではリーチテーブルLT2および変動時間テーブルセットHT2が使用され、確変遊技状態の11〜50回転ではリーチテーブルLT3および変動時間テーブルセットHT3が使用され、確変遊技状態の51〜78回転ではリーチテーブルLT4および変動時間テーブルセットHT4が使用され、通常遊技状態ではリーチテーブルLT1および変動時間テーブルセットHT1が使用される。また、大当り遊技状態では大当り時に設定されていたリーチテーブルLTおよび変動時間テーブルセットHTがそのまま継続して設定される。
以下では、以上に図1〜図17を用いて説明したメイン制御部100側等の処理を実行する第1〜第4の実施形態について、それぞれ説明する。なお、以上に説明した処理内容と異なる処理を実行する場合には、以下においてその旨を説明する。
[第1の実施形態]
以下では、第1の実施形態について、図18〜図25を用いて説明する。なお、第1の実施形態では、上述した確変遊技状態における先読み連続予告演出の例について説明する。
[演出制御部による演出制御処理]
図18は、演出制御部400によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図18を参照して、演出制御部400によって行われる演出制御処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図18に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図18のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。また、第1の実施形態の演出制御処理は、確変遊技状態において実行されるものである。また、以下の説明では、大当り遊技演出等に関する内容については、その説明を省略している。
まず、図18のS1801において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図8のSi26及びSi32参照)。S1801での判定がYESの場合、処理はS1802に移り、この判定がNOの場合、処理はS1811に移る。
S1802において、CPU401は、保留数加算処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算し、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。また、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出し、保留増加コマンドの種別(第1保留増加コマンド又は第2保留増加コマンド)毎にRAM403に記憶する。その後、処理はS1803に移る。
S1803において、CPU401は、保留表示処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(図示せず)を1つ増加表示させる。同様に、CPU401は、第2保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ増加表示させる。なお、前述したように、この保留増加コマンドには、特別図柄抽選の結果を示す事前判定情報が含まれている。従って、S1803において、CPU401は、事前判定情報に基づいて、例えば、特別図柄抽選に対する当選の期待度(信頼度)を示唆するように保留表示の態様を変化させる先読み保留予告演出を実行してもよい。その後、処理はS1804に移る。
S1804において、CPU401は、先読み連続予告演出を実行するか否かを判定する。ここで、先読み連続予告演出とは、複数の変動に跨がって同様の演出を行い、保留中に大当りが含まれることを示唆する(期待させる)演出である。具体的には、3つ目の保留又は4つ目の保留に対応する保留増加コマンドを受信したタイミングで、それ以前の保留の事前判定情報に基づいて、先読み連続予告演出を実行するか否かを判定する。事前判定情報には、大当りであるか否かやリーチ演出を実行するか否かの情報、すなわち大当たり判定及び変動パターンが含まれる。また、このとき、連続予告回数も決定する。S1804での判定がYESの場合、処理はS1805に移り、この判定がNOの場合、処理はS1811に移る。
S1805において、CPU401は、第3予告演出を実行するか否かを判断する。この処理は、S1804にて先読み連続予告演出を実行すると判断された場合に、第3予告演出の実行が決定されているか否かを判断するものである。また、第3予告演出の実行条件が満たされているか否かもここで判断する。具体的には、第3予告演出の実行が決定されており、かつ、第3フラグが「OFF」であるか否かを判断する。ここで第3予告演出を実行すると判断された場合(S1805:YES)、S1806にて第3フラグを「ON」にし、S1807で連続演出回数R3をセットして、その後、S1808へ移行する。一方、第3予告演出を実行しないと判断された場合(S1805:NO)、S1806及びS1807の処理を実行せず、S1808へ移行する。
S1808では、第1予告及び第2予告を同時に実行するか否かを判断する。ここでいう同時実行とは、一つの保留に対し、2つの先読み連続演出を行うことを意味する。この処理は、S1804にて先読み連続予告演出を実行すると判断された場合に、第1及び第2予告演出の同時実行が決定されているか否かを判断するものである。また、第1及び第2予告演出の実行条件が満たされているか否かもここで判断する。具体的には、第1及び第2予告演出の実行が決定されており、かつ、第3フラグが「OFF」で、第1フラグ及び第2フラグがいずれも「OFF」であることを判断する。ここで第1予告及び第2予告を同時に実行すると判断された場合(S1808:YES)、S1809にて第1及び第2フラグの両方を「ON」にし、S1810にて連続演出回数R1,R2の両方をセットして、S1814へ移行する。一方、第1予告及び第2予告を同時に実行しないと判断された場合(S1808:NO)、S1811へ移行する。
S1811では、第1予告及び第2予告の片方を実行するか否かを判断する。ここでいう片方実行とは、一つの保留に対し、1つの先読み連続演出を行うことを意味する。この処理は、S1804にて先読み連続予告演出を実行すると判断された場合に、第1及び第2予告演出の片方実行が決定されているか否かを判断するものである。また、第1又は第2予告演出の実行条件が満たされているか否かもここで判断する。具体的には、第1及び第2予告演出のいずれかの実行が決定されており、かつ、第3フラグが「OFF」で、第1フラグ及び第2フラグのうち少なくとも一方が「OFF」であることを判断する。ここで第1予告及び第2予告の片方を実行すると判断された場合(S1811:YES)、S1812にて第1及び第2フラグのいずれかを「ON」にし、S1810にて連続演出回数R1,R2のいずれかをセットして、S1814へ移行する。一方、第1予告及び第2予告のいずれも実行しないと判断された場合(S1811:NO)、S1812及びS1813の処理を実行せず、S1814へ移行する。
S1814では、演出実行処理を行う。この演出実行処理によって実際に先読み連続予告演出が実行される。演出実行処理については、後述する。
図19は、図18中のS1814で実行される演出実行処理の詳細を示すフローチャートである。
S1901において、CPU401は、報知演出開始コマンドを受信したか否かを判断する。ここで報知演出開始コマンドを受信したと判断された場合(S1901:YES)、S1902へ移行する。一方、報知演出開始コマンドを受信していないと判断された場合は(S1901:NO)、S1911へ移行する。
S1902へは、報知演出開始コマンドを受信した際に移行する。S1902において、CPU401は、第1フラグが「ON」であるか否かを判断する。ここで第1フラグが「ON」であると判断された場合(S1902:YES)、S1903へ移行する。一方、第1フラグが「ON」でないと判断された場合(S1902:NO)、すなわち第1フラグが「OFF」である場合には、S1903及びS1904の処理を実行せず、S1905へ移行する。
S1903では、第1予告演出を実行する。具体的には、第1予告演出指定コマンドをRAM403にセットすることで、当該第1予告演出指定コマンドが画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。これにより、後述する第1予告演出が実行される。
S1904では、連続予告回数R1を、「1」を減じて更新する。連続予告回数R1は、RAM403に格納されている。
S1905において、CPU401は、第2フラグが「ON」であるか否かを判断する。ここで第2フラグが「ON」であると判断された場合(S1905:YES)、S1906へ移行する。一方、第2フラグが「ON」でないと判断された場合(S1905:NO)、すなわち第2フラグが「OFF」である場合には、S1906及びS1907の処理を実行せずに、S1908へ移行する。
S1906では、第2予告演出を実行する。具体的には、第2予告演出指定コマンドをRAM403にセットすることで、当該第2予告演出指定コマンドが画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。これにより、後述する第2予告演出が実行される。
S1907では、連続予告回数R2を、「1」を減じて更新する。連続予告回数R2は、RAM403に格納されている。その後、S1908へ移行する。
S1908において、CPU401は、第3フラグが「ON」であるか否かを判断する。ここで第3フラグが「ON」であると判断された場合(S1908:YES)、S1909へ移行する。一方、第3フラグが「ON」でないと判断された場合(S1908:NO)、すなわち第3フラグが「OFF」である場合には、S1909及びS1910の処理を実行せずに、演出実行処理を終了する。
S1909では、第3予告演出を実行する。具体的には、第3予告演出指定コマンドをRAM403にセットすることで、当該第3予告演出指定コマンドが画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。これにより、後述する第3予告演出が実行される。
S1910では、連続予告回数R3を、「1」を減じて更新する。連続予告回数R3は、RAM403に格納されている。この処理の後、演出実行処理を終了する。
S1911へは、S1901にて否定判断された場合に移行する。S1911において、CPU401は、報知演出停止コマンドを受信したか否かを判断する。ここで報知演出停止コマンドを受信したと判断された場合(S1911:YES)、S1912へ移行する。一方、報知演出停止コマンドを受信していないと判断された場合(S1911:NO)、以降の処理を実行せず、演出実行処理を終了する。
S1912では、連続予告回数R1が「0」以下であるか否かを判断する。ここでR1≦0である場合(S1912:YES)、S1913にて第1フラグを「OFF」にし、その後、S1914へ移行する。一方、R1>0である場合(S1912:NO)、S1913の処理を実行せずに、S1914へ移行する。
S1914では、連続予告回数R2が「0」以下であるか否かを判断する。ここでR2≦0である場合(S1914:YES)、S1915にて第2フラグを「OFF」にし、その後、S1916へ移行する。一方、R2>0である場合(S1914:NO)、S1915の処理を実行せずに、S1916へ移行する。
S1916では、連続予告回数R3が「0」以下であるか否かを判断する。ここでR3≦0である場合(S1916:YES)、S1917にて第3フラグを「OFF」にし、その後、演出実行処理を終了する。一方、R3>0である場合(S1916:NO)、S1917の処理を実行せずに、演出実行処理を終了する。
[第1予告演出の具体例]
図20Aは、第1予告演出の具体例を示す説明図である。図20Aに示す第1予告演出は、画像表示部6を用いた演出である。第1予告演出では、図20A(A)に示すように当該変動が終了し、次の変動が始まるときに、報知演出開始コマンドが送信される。これにより、図20A(B)に示すように、変動を開始しようとする装飾図柄が爆発する演出が行われ、その後、装飾図柄の変動が開始される。その後、図20A(C)に示すように、左図柄が仮停止し、右図柄→中図柄の順に停止する。図20A(D)に示すごとくである。ここでは「3」,「4」,「7」が停止目となっている。第1予告演出は2〜4回の変動に跨がって行われるため、再度、図20A(B)に示すように、変動を開始の際に装飾図柄が爆発する演出が行われ、次変動が開始される。なお、装飾図柄の爆発とともに効果音(例えば、爆発音)を出力するようにしてもよい。
[第2予告演出の具体例]
図20Bは、第2予告演出の具体例を示す説明図である。図20Bに示す第2予告演出は、第1予告演出と同様、画像表示部6を用いた演出である。第2予告演出では、図20B(A)に示すように当該変動が終了し、次の変動が始まるときに、報知演出開始コマンドが送信される。これにより、図20B(B)に示すように、装飾図柄の変動開始の際、装飾図柄の背景に流星が現れる演出が行われる。その後、図20B(C)に示すように、左図柄が仮停止し、右図柄→中図柄の順に停止する。図20B(D)に示すごとくである。ここでは「3」,「4」,「7」が停止目となっている。第2予告演出は2〜4回の変動に跨がって行われるため、再度、図20B(B)に示すように、装飾図柄の変動開始の際、装飾図柄の背景に流星が現れる演出が行われる。なお、流星が現れる演出に合わせて効果音(例えば、空気を切り裂くような音)を出力するようにしてもよい。
[第3予告演出の具体例]
図21に示す第3予告演出は、可動役物7を用いた演出である。第3予告演出は、第1予告演出及び第2予告演出と比べ、大当たりへの期待度が大きい、すなわち信頼度の高い演出となっている。第3予告演出では、図21(A)に示すように当該変動が終了し、次の変動が始まるときに、報知演出開始コマンドが送信される。これにより、図21(B)に示すように、装飾図柄の変動開始の際、可動役物7が回転して中心部のLEDが発光する演出が行われる。その後、図21(C)に示すように、左図柄が仮停止し、右図柄→中図柄の順に停止する。図21(D)に示すごとくである。ここでは「3」,「4」,「7」が停止目となっている。第2予告は2〜4回の変動に跨がって行われるため、再度、図21(B)に示すように、装飾図柄の変動開始の際、可動役物7が回転して中心部のLEDが発光する演出が行われる。なお、可動役物7の動作に合わせて効果音(例えばキラキラした金属音)を出力するようにしてもよい。
[先読み連続予告演出の決定]
図22は、先読み連続予告演出の決定の具体例を示す説明図である。図18中のS1804にて先読み連続予告演出を実行するか否かを判断する際、図22に示すようなテーブルで行うことが例示される。
本実施形態では、第3保留増加時(図18中のS1802にて保留数を加算したときに「3」となった時)、または、第4保留増加時(S1802で保留数を加算したときに「4」となった時)に、先読み連続予告演出を行うか否かを判断する。なお、ここでは第3保留増加時、第4保留増加時としたが、第1保留増加時や第2保留増加時に先読み連続予告演出を行うか否かを判断するようにしてもよい。また、第3保留増加時及び第4保留増加時は、確変遊技状態が前提となるため、第2保留増加コマンドを対象としている。ただし、確変遊技状態に限らず、第1保留増加コマンドを対象としてもよい。
図22(A)は、第3保留増加時に先読み連続予告演出を決定するためのテーブルである。ここでは第3保留増加時に、第1保留がリーチなし、第2保留がリーチなし、となっていることを前提としている。「リーチなし」とは、図12〜図14に示したタイプA「即ハズレ」が選択された場合である。
そして、第3保留が「リーチあり」となっており、タイプC〜Hであるときは、80%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。また、第3保留が「リーチあり」となっており、タイプBであるときは、60%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。さらにまた、第3保留が「リーチなし」となっており、タイプAであるときは、30%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。
また、このとき、連続演出回数を決定する。第3保留が「リーチあり」となっているとき(タイプB〜H)のときは、連続演出回数が「3」となる。第3保留が「リーチなし」となっているとき(タイプA)のときは、連続演出回数が「2」又は「3」となる。
図22(B)は、第4保留増加時に先読み連続予告演出を決定するためのテーブルである。ここでは第4保留増加時に、第1保留がリーチなし、第2保留がリーチなし、第3保留がリーチなし、となっていることを前提としている。「リーチなし」とは、図12〜図14に示したタイプA「即ハズレ」が選択された場合である。
そして、第4保留が「リーチあり」となっており、タイプC〜Hであるときは、80%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。また、第4保留が「リーチあり」となっており、タイプBであるときは、60%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。さらにまた、第4保留が「リーチなし」となっており、タイプAであるときは、40%の確率で先読み連続予告演出の実行を決定する。
また、このとき、連続演出回数を決定する。第4保留が「リーチあり」となっているとき(タイプB〜H)のときは、連続演出回数が「4」となる。第3保留が「リーチなし」となっているとき(タイプA)のときは、連続演出回数が「2」、「3」又は「4」となる。
図22(C)は、連続予告内容決定のためのテーブルの一例である。
図22(A)及び(B)に示したように、第3又は第4保留が「リーチあり」(タイプC〜H)のときは、80%の確率で先読み連続予告演出の実行が決定される。同様に、「リーチあり」(タイプB)のときは、60%の確率で先読み連続予告演出の実行が決定され、「リーチなし」(タイプA)のときは、30%又は40%の確率で先読み連続予告演出の実行が決定される。
そして、タイプC〜Hが選択されたときに先読み連続予告演出の実行が決定されたときは、60%の確率で、第3予告演出が選択される。また、10%の確率で、第1又は第2予告演出が選択される(片方実行)。さらにまた、30%の確率で第1及び第2予告演出が選択される(両方実行)。
タイプBが選択されたときに先読み連続予告演出の実行が決定されたときは、50%の確率で、第1又は第2予告演出が選択される(片方実行)。また、50%の確率で、第1及び第2予告演出が選択される(両方実行)。
タイプAが選択されたときに先読み連続予告演出の実行が決定されたときは、100%の確率で、第1又は第2予告演出が選択される(片方実行)。
このようにして選択された連続予告内容に応じて、S1805、S1808、S1811の判断処理が実行される。
なお、本実施形態では、第3保留増加時に第3保留が「リーチなし」の場合(いわゆるガセ演出の場合)、連続予告回数を「2」又は「3」としている。また、第4保留増加時に第4保留が「リーチなし」の場合(いわゆるガセ演出の場合)、連続予告回数を「2」、「3」又は「4」としている。ただし、これに限定されるものではない。例えば第3保留増加時も第4保留増加時もガセ演出の場合は一律に「2」としてもよい。あるいは、第3保留増加時には「2」とし、第4保留増加時には「2」又は「3」としてもよい。あるいは、第3保留増加時には「2」とし、第4保留増加時には「3」としてもよい。また、連続予告回数を「1」とすることも考えられる。すなわち、第3保留増加時には「1」〜「3」の範囲で、第4保留増加時には「1」〜「4」の範囲で種々の組み合わせを行うことが可能である。
[先読み連続予告演出の発生期間等]
図23は、大当たり終了後の確変遊技状態における6〜10回転目を示している。ここで6回転目が現変動であるとし、7〜10回転目が保留表示範囲となっている。
現変動である6回転目において10回転目に対応する保留増加コマンドが送信されてくると、第4保留増加時の連続予告決定を行う。7〜9回転目が「リーチなし」であることを前提とし、10回転目が「リーチあり」(タイプC〜H)であれば80%の確率で、「リーチあり」(タイプB)であれば60%の確率で、先読み連続予告演出の実行が決定される。このとき、連続予告回数は「4」となる。したがって、図23中の(ウ)に示すように、7〜10回転目まで先読み連続予告演出が実行される。そして、10回転目でリーチとなり、大当たり又はハズレになる。一方、10回転目が「リーチなし」であれば、40%の確率で先読み連続予告演出の実行が決定される。このとき、連続予告回数は「2」、「3」又は「4」となる。連続予告回数が「2」のときは、図23中の(ア)に示すように、7,8回転目で先読み連続予告演出が実行される。連続予告回数が「3」のときは、図23中の(イ)に示すように、7〜9回転目で先読み連続予告演出が実行される。また、連続予告回数が「4」のときは、図23中の(ウ)に示すように、7〜10回転目で先読み連続予告演出が実行される。ただし、これらの場合はいずれも、リーチとならず、即ハズレとなる。なお、「リーチあり」(タイプB)の場合、リーチとなることを煽るがリーチ不成立でハズレとなる。
[第1予告演出、第2予告演出及び第3予告演出の連動]
図24は、大当たり終了後の確変遊技状態における6〜13回転目を示している。ここで6回転目が現変動であるとすると、7〜10回転目が保留表示範囲となる。
現変動である6回転目において10回転目に対応する保留増加コマンドが送信されてくると、第4保留増加時の連続予告決定を行う。このとき、10回転目が「リーチあり」で先読み連続予告演出の実行が決定され(S1804:YES)、第3予告演出を実行すると判断されたものとする(S1805:YES)。このときは、第3フラグが「ON」となり、連続演出回数R3が「4」となる。これにより、図24中の(ア)に示すように、7〜10回転目で第3予告演出が実行される(S1814、図19参照)。このとき、第3フラグが「ON」となっているときには第1及び第2予告演出は実行されない(S1808:NO,S1811:NO)。したがって、13回転目までに保留増加コマンドが送信されたとしても、第1及び第2予告演出が実行されることはない。
反対に、10回転目に対応する保留増加コマンドが送信されてきたときに、10回転目が「リーチあり」で先読み連続予告演出の実行が決定され(S1804:YES)、第1及び第2予告演出の少なくとも一方を実行すると判断されたものとする(S1808:YES,S1811:YES)。このときは、第1フラグ及び第2フラグの少なくとも一方が「ON」となり、連続演出回数R4が「4」となる。これにより、第1及び第2予告演出の一方が実行される場合には、図24中の(イ)に示すように、7〜10回転目で例えば第1予告演出が実行される。また、第1及び第2予告演出の両方が実行される場合には、図24中の(ウ)に示すように、7〜10回転目で第1及び第2予告演出の両方が実行される。このとき、例えば12回転目で第3フラグが「ON」となったときは例えば8回転目から第3予告が実行されることもあり得る。図24中の(イ)及び(ウ)に示すごとくである。
また、10回転目に対応する保留増加コマンドが送信されてきたときに、10回転目が「リーチあり」で先読み連続予告演出の実行が決定され(S1804:YES)、第1予告演出を実行すると判断されたものとする(S1811:YES)。このときは、第1フラグが「ON」となり、連続演出回数R4が「4」となる。これにより、7〜10回転目で第1予告演出が実行される。例えば12回転目に対応する保留増加コマンドで第2フラグが「ON」となったときは、図24中の(エ)に示すように、第9〜12回転目まで第2予告演出が実行される。
[予告演出の重複]
図24中の(イ)では、第1予告演出と第3予告演出とが、8〜10回転目において重複する。これは図25(A)に示すごとくであり、装飾図柄が爆発する演出に加え、可動役物7が回転して発光する。
図24中の(ウ)では、第1予告演出と第2予告演出とが7、8回転目で重複する。これは図25(B)に示すごとくであり、装飾図柄が爆発する演出に加え、背景に流星が現れる。
また図24中の(ウ)では、9、10回転目で、第1〜第3予告が重複している。これは図25(C)に示すごとくであり、装飾図柄が爆発する演出に加え、背景に流星が現れるとともに、可動役物7が回転して発光する。
さらにまた、図25(D)は、装飾図柄の背景に流星が現れるとともに、可動役物7が回転して発光する様子を示した。これは第2予告演出と第3予告演出とが重複する場合である。
[第1の実施形態の変形例]
(イ)第1の実施形態では、3種類の先読み連続予告演出が設けられているが、第1〜第3予告演出のほか、第4、第5、・・・の予告演出を設ける、すなわち4種類以上の予告演出を設けるようにしてもよい。
(ロ)また、第1及び第2予告演出は画像表示部6を用いたものとなっており、第3予告演出は可動役物7を用いたものとなっていた。これに対し、いずれも画像表示部などの液晶表示装置を用いたものとしたり、いずれも可動役物を用いたものとしたりしてもよい。
(ハ)さらにまた、第1予告演出は画像表示部6を用い変動開始時に装飾図柄が爆発する演出とし、第2予告演出は画像表示部6を用い変動開始時に装飾図柄の背景に流星が流れる演出としたが、装飾図柄が光ったり、変動開始時に何コマか逆回転したり、背景色が青→緑→赤と変わっていったり、背景に花びらが散ったりという具合に、通常時の変動とは異なることが分かる演出であればどのようなものであってもよい。第3予告演出も同様であり、第3予告演出は可動役物7を用い可動役物が回転及び発光するものであったが、例えば可動役物が液晶画面の前面へ移動するようなものであってもよい。
[第1の実施形態における効果]
◇効果1
本実施形態では、大当たり終了後の確変遊技状態において、先読み連続予告演出を行う構成である。具体的には、保留増加コマンドを受信すると(図18中のS1801:YES)、先読み連続予告演出を実行するか否かを判断する(S1804)。第1予告演出が行われているときは第1フラグが「ON」となっているのであるが(S1809,S1812)、このとき、第2予告演出を実行すると判断された場合(S1811:YES)、また、第3予告演出を実行すると判断された場合(S1805:YES)、第2予告演出又は第3予告演出が実行される。
すなわち、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球することにより、判定情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技をおこなうか否かを判定する特別判定をおこなう特別判定手段と、前記特別判定の判定結果に基づいて、図柄表示手段に図柄を変動表示させる変動時間を決定する決定手段と、前記図柄表示手段に図柄を変動表示させてから、前記決定手段により決定された変動時間の経過後に、当該図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された判定情報に基づいて、前記特別遊技をおこなうか否かを事前に判定する事前判定をおこなう事前判定手段と、前記特別判定において前記特別遊技をおこなうと判定されると、前記図柄表示手段に図柄が停止表示された後に、当該特別遊技をおこなう特別遊技実行手段と、前記始動口に遊技球が入球し難い通常遊技状態、または、前記始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態で遊技を制御する遊技状態制御手段と、演出手段に演出をおこなわせる演出制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているとき、前記通常遊技状態で遊技が制御されているときよりも短い変動時間を決定し易く、前記演出制御手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記事前判定の判定結果に基づいて、連続演出をおこなわせるか否かを判定する連続演出判定をおこなう連続演出判定手段と、前記連続演出判定において連続演出をおこなわせると判定されると、前記図柄表示手段に複数回にわたって図柄が変動表示されているときに、第1の連続演出又は該第1の連続演出とは異なる第2の連続演出をおこなわせる連続演出制御手段と、を有し、前記連続演出判定手段は、前記事前判定において前記特別遊技をおこなうと判定された場合および前記特別遊技をおこなわないと判定された場合の何れであっても、前記連続演出をおこなわせると判定することが可能であり、前記連続演出制御手段は、前記第1の連続演出をおこなわせているときに前記連続演出判定において前記連続演出を行わせると判定されると、当該第1の連続演出と並行して前記第2の連続演出をおこなわせる。
つまり、複数変動にわたる先読み連続予告演出を行う際、第1の連続演出の途中で第2の連続演出を実行可能となっているのである。これにより、遊技の興趣を向上させる演出を実行することができる。
◆効果2
本実施形態では、大当たり終了後の確変遊技状態において、先読み連続予告演出を行う構成である。具体的には、保留増加コマンドを受信すると(図18中のS1801:YES)、先読み連続予告演出を実行するか否かを判断する(S1804)。
先読み連続予告演出には、第1予告演出、第2予告演出、及び、第1及び第2予告演出よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第3予告演出がある。そして、第3予告演出が行われている場合は、つまり第3フラグが「ON」となっている場合には、第1及び第2予告演出は行わない(1808:NO,1811:NO)。
すなわち、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球することにより、判定情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技をおこなうか否かを判定する特別判定をおこなう特別判定手段と、前記特別判定の判定結果に基づいて、図柄表示手段に図柄を変動表示させる変動時間を決定する決定手段と、前記図柄表示手段に図柄を変動表示させてから、前記決定手段により決定された変動時間の経過後に、当該図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された判定情報に基づいて、前記特別遊技をおこなうか否かを事前に判定する事前判定をおこなう事前判定手段と、前記特別判定において前記特別遊技をおこなうと判定されると、前記図柄表示手段に図柄が停止表示された後に、当該特別遊技をおこなう特別遊技実行手段と、前記始動口に遊技球が入球し難い通常遊技状態、または、前記始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態で遊技を制御する遊技状態制御手段と、演出手段に演出をおこなわせる演出制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているとき、前記通常遊技状態で遊技が制御されているときよりも短い変動時間を決定し易く、前記演出制御手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記事前判定の判定結果に基づいて、連続演出をおこなわせるか否かを判定する連続演出判定をおこなう連続演出判定手段と、前記連続演出判定において連続演出をおこなわせると判定されると、前記図柄表示手段に複数回にわたって図柄が変動表示されているときに、第1の連続演出又は該第1の連続演出よりも前記特別遊技がおこなわれる可能性が高いことを示唆する第2の連続演出をおこなわせる連続演出制御手段と、を有し、前記連続演出判定手段は、前記事前判定において前記特別遊技をおこなうと判定された場合および前記特別遊技をおこなわないと判定された場合の何れであっても、前記連続演出をおこなわせると判定することが可能であり、前記連続演出制御手段は、前記第2の連続演出をおこなわせているときには、当該第2の連続演出と並行して前記第1の連続演出をおこなわせない。
つまり、特別遊技がおこなわれる可能性が高いことを示唆する第2の連続演出としての第3予告演出が行われているときは、第1の連続演出としての第1及び第2予告演出が並行して実行されない。これにより、第3予告演出に対する期待度が大きくなって、遊技の興趣を向上させる演出を実行することができる。
◆効果3
本実施形態では、大当たり終了後の確変遊技状態において、先読み連続予告演出を行う構成である。具体的には、保留増加コマンドを受信すると(図18中のS1801:YES)、先読み連続予告演出を実行するか否かを判断する(S1804)。
このとき、第1予告演出及び第2予告演出の両方を実行する場合も(S1808:YES)、第1予告演出及び第2予告演出の片方を実行する場合もある(S1811:YES)。
すなわち、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球することにより、判定情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技をおこなうか否かを判定する特別判定をおこなう特別判定手段と、前記特別判定の判定結果に基づいて、図柄表示手段に図柄を変動表示させる変動時間を決定する決定手段と、前記図柄表示手段に図柄を変動表示させてから、前記決定手段により決定された変動時間の経過後に、当該図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された判定情報に基づいて、前記特別遊技をおこなうか否かを事前に判定する事前判定をおこなう事前判定手段と、前記特別判定において前記特別遊技をおこなうと判定されると、前記図柄表示手段に図柄が停止表示された後に、当該特別遊技をおこなう特別遊技実行手段と、前記始動口に遊技球が入球し難い通常遊技状態、または、前記始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態で遊技を制御する遊技状態制御手段と、演出手段に演出をおこなわせる演出制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているとき、前記通常遊技状態で遊技が制御されているときよりも短い変動時間を決定し易く、前記演出制御手段は、前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記事前判定の判定結果に基づいて、連続演出をおこなわせるか否かを判定する連続演出判定をおこなう連続演出判定手段と、前記連続演出判定において連続演出をおこなわせると判定されると、前記図柄表示手段に複数回にわたって図柄が変動表示されているときに、第1の連続演出又は該第1の連続演出とは異なる第2の連続演出をおこなわせる連続演出制御手段と、を有し、前記連続演出判定手段は、前記事前判定において前記特別遊技をおこなうと判定された場合および前記特別遊技をおこなわないと判定された場合の何れであっても、前記連続演出をおこなわせると判定することが可能であり、前記連続演出制御手段は、前記連続演出判定において前記連続演出をおこなわせると判定されると、前記第1の連続演出をおこなわせるときと、前記第1の連続演出と前記第2の連続演出とを並行しておこなわせるときと、がある。
つまり、一つの保留に対して第1の連続演出(第1予告演出)を行わせるときと、一つの保留に対して第1の連続演出(第1予告演出)と第2の連続演出(第2予告演出)とを並行して行わせるときがある。これにより、連続演出へ突入契機のバリエーションが増えることになり、遊技の興趣を向上させる演出を実行することができる。
[第2の実施形態]
以下では、第2の実施形態について、図26〜図38を用いて説明する。なお、第2の実施形態では、リーチ演出の種類を示唆する(期待させる)示唆演出(ボタン操作指示演出やキャラクタ示唆演出)に関する特徴的な演出の例について説明する。
[第2の実施形態の第1例]
まず、第2の実施形態の第1例について、図26〜図33を用いて説明する。第2の実施形態の第1例では、ボタン操作指示演出の種類によって、リーチ状態が成立した場合に発展する後続の演出(リーチ演出)の種類が示唆される。まず、第2の実施形態の第1例における演出制御部400による演出制御処理について説明する。
[演出制御部による演出制御処理]
図26は、演出制御部400によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図26を参照して、演出制御部400によって行われる演出制御処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図26に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図26のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。また、以下の説明では、大当り遊技演出等に関する内容については、その説明を省略している。
まず、図26のSw101において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図8のSi26及びSi32参照)。Sw101での判定がYESの場合、処理はSw102に移り、この判定がNOの場合、処理はSw106に移る。
Sw102において、CPU401は、保留数加算処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算し、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。また、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出し、保留増加コマンドの種別(第1保留増加コマンド又は第2保留増加コマンド)毎にRAM403に記憶する。その後、処理はSw103に移る。
Sw103において、CPU401は、保留表示処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(図示せず)を1つ増加表示させる。同様に、CPU401は、第2保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ増加表示させる。なお、前述したように、この保留増加コマンドには、特別図柄抽選の結果を示す事前判定情報が含まれている。従って、Sw103において、CPU401は、事前判定情報に基づいて、例えば、特別図柄抽選に対する当選の期待度(信頼度)を示唆するように保留表示の態様を変化させる先読み保留予告演出を実行してもよい。その後、処理はSw104に移る。
Sw104において、CPU401は、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。ここで、先読み予告演出とは、報知演出において、この報知演出よりも後に実行する報知演出で大当りが報知されることを示唆する(期待させる)演出である。例えば、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数が1以上であるか否かを判定して1以上であると判定した場合、直近のSw102の処理でRAM403に記憶された事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。Sw104での判定がYESの場合、処理はSw105に移り、この判定がNOの場合、処理はSw106に移る。
Sw105において、CPU401は、先読み予告演出の内容を決定する。例えば、CPU401は、報知演出において特定のキャラクタ画像を表示する内容の先読み予告演出を決定する。その後、処理はSw106に移る。
Sw106において、CPU401は、メイン制御部100から送信された報知演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。Sw106での判定がYESの場合、処理はSw107に移り、この判定がNOの場合、処理はSw111に移る。
Sw107において、CPU401は、Sw106で受信した報知演出開始コマンドを解析する。つまり、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報を取得する。その後、処理はSw108に移る。
Sw108において、CPU401は、Sw107で解析した報知演出開始コマンドに基づいて実行されるべき報知演出が、Sw105での先読み予告演出の実行対象に決定された報知演出であるか否かを判定する。つまり、今回の報知演出において先読み予告演出を実行するか否かを判定する。Sw108での判定がYESの場合、処理はSw109に移り、この判定がNOの場合、処理はSw110に移る。
Sw109において、CPU401は、Sw107で取得した設定情報の条件(大当りしたか否かの条件、報知演出実行時間の条件及びリーチ演出を実行するか否かの条件等)を満たす多数の報知演出の演出パターンから抽選等によって実行する演出パターンを決定し、又、先読み予告演出(特定のキャラクタ画像)を付加して、先読み予告演出を含む報知演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。そして、一連の演出制御処理を終了する。
一方、Sw110において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、先読み予告演出を含まない報知演出を決定して実行する。ここで、Sw110の処理で実行される報知演出においては、ボタン操作指示演出が実行される場合がある。ここで、ボタン操作指示演出とは、遊技者に対して演出ボタン37の操作を促す演出であるが、第2の実施形態の第1例では、ボタン操作指示演出として、複数の操作態様(操作パターン)により演出ボタン37を操作することを指示する演出が実行される。なお、第2の実施形態の第1例における特徴的なこのボタン操作指示演出の詳細については図29〜図32を用いて後述する。
図27は、Sw110の処理の詳細フローチャートの一例である。以下、図27を用いて、Sw110の処理について説明する。
まず、図27のSw120において、CPU401は、Sw107で取得した設定情報の条件(大当りしたか否かの条件、報知演出実行時間の条件及びリーチ演出を実行するか否かの条件等)を満たす多数の報知演出の演出パターンから抽選等によって実行する演出パターンを決定する。この処理によって、複数の演出パターンの中から、例えば図30を用いて後述するボタン操作指示演出に関する演出パターンが決定される。その後、処理はSw121に移る。
Sw121において、CPU401は、Sw120で決定された演出パターンの演出が、ボタン操作指示演出を含む演出であるか否かを判定する。ここで、ボタン操作指示演出を含む演出とは、ボタン操作指示演出が実行された後に後述する発展演出が実行される演出、およびボタン操作指示演出が実行された後に後述する発展演出が実行されない演出のことをいう。Sw121での判定がYESの場合、処理はSw122に移り、この判定がNOの場合、処理はSw129に移る。
Sw122において、CPU401は、ボタン操作指示演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、後述する図70に示す左リールRLに変動表示される左装飾図柄DILと、右リールRRに変動表示される右装飾図柄DIRとが、同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示されること(いわゆる、リーチ目が成立すること)を期待させる装飾図柄の表示演出(リーチ煽り演出)を実行してから、遊技者に対して特定の操作態様(例えば、「一発」押し)で演出ボタン37を操作するように促すボタン操作指示演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。その後、処理はSw123に移る。
Sw123において、CPU401は、操作受付期間内に、Sw122で実行されたボタン操作指示演出によって指示された特定の操作態様(後述する、「一発」押し、「連打」、「長押し」等)で演出ボタン37に対する操作があったか否かを判定する。具体的には、ボタン操作指示演出を含む演出パターンには、ボタン操作指示演出が開始されてから所定の期間(例えば3秒後から8秒後までの期間)が予め操作受付期間として設定されており、また、Sw122で実行されたボタン操作指示演出において指示されるボタン操作の操作態様に応じたボタン操作パターンが予め設定されている。そして、CPU401は、演出ボタン37からの信号がこの操作受付期間内に出力され、かつ、上記ボタン操作パターンに一致するか否かを判定することで、操作受付期間内に、Sw122で実行されたボタン操作指示演出によって指示された操作態様で演出ボタン37が操作されたか否かを判定する。Sw123での判定がYESの場合、処理はSw125に移り、この判定がNOの場合、処理はSw124に移る。
Sw124において、CPU401は、操作受付期間が経過したか否かを判定する。Sw124での判定がYESの場合、処理はSw125に移り、この判定がNOの場合、処理はSw123に戻る。したがって、Sw123において、操作受付期間内に、Sw122で実行されたボタン操作指示演出によって指示された操作態様ではない態様で演出ボタン37が操作された場合、または操作受付期間内に演出ボタン37が操作されなかった場合には、演出ボタン37の操作受付期間が経過したときに、処理はSw125に移る。
Sw125において、CPU401は、Sw120で決定されたボタン操作指示演出を含む演出パターンが、発展演出を含む演出パターンであるか否かを判定する。ここで発展演出とは、ボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様毎に対応付けられて予め設定されたものであり(後述する図72参照)、具体的には、特別図柄抽選に当選(大当り)することを遊技者に期待させる演出(例えばリーチ演出)である。Sw125での判定がYESの場合、処理はSw126に移り、この判定がNOの場合、処理はSw128に移る。
Sw126において、CPU401は、装飾図柄をリーチ目で仮停止させる演出(リーチ目成立演出)を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、後述する図70に示す左リールRLに左装飾図柄DILとして、例えば数字図柄「1」を仮停止表示させ、右リールRRに右装飾図柄DIRとして、同じ数字図柄「1」を仮停止表示させる演出(リーチ目成立演出)を、画像音響制御部500等に指示して実行する。その後、処理はSw127に移る。
Sw127において、CPU401は、発展演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、Sw122で実行されたボタン操作指示演出によって指示された操作態様に対応付けられた発展演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。その後、処理はSw128に移る。
Sw128において、CPU401は、装飾図柄による判定結果を報知する演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、Sw125でNOの場合においてSw128の処理が実行される場合には、CPU401は、装飾図柄としてリーチ目を成立させず、ハズレ目(例えば、「1」「4」「6」)で停止表示させる演出を、画像音響制御部500等に指示して実行し、Sw125でYESの場合においてSw128の処理が実行される場合には、CPU401は、発展演出を実行した後に、大当りである場合には装飾図柄として当り目(例えば、「1」「1」「1」)で停止表示させ、ハズレである場合には装飾図柄としてリーチ後のハズレ目(例えば「1」「2」「1」)で停止表示させる演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。そして、Sw110の処理を終了する。
Sw129において、CPU401は、Sw120で決定されたボタン操作指示演出を含まない演出パターンの演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。そして、Sw110の処理を終了する。なお、ボタン操作指示演出を含まない演出パターンの演出の中には、例えばリーチ演出に発展する演出が含まれている。このため、ボタン操作指示演出が実行されずに、リーチ演出に発展することもある。
説明は図26に戻り、Sw111において、CPU401は、メイン制御部100から送信された報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。Sw111での判定がYESの場合、処理はSw112に移り、この判定がNOの場合、一連の演出制御処理を終了する。
Sw112において、CPU401は、Sw109又はS110の処理で実行開始した報知演出を終了して、特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。その後、処理はSw113に移る。
Sw113において、CPU401は、保留数減算処理を実行する。具体的には、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算し、第2特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。その後、処理はSw114に移る。
Sw114において、CPU401は、保留表示処理を実行する。具体的には、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(例えば、現在特別図柄の変動表示中であることを示す保留画像)を1つ消化(削除)させる。なお、その他の保留画像が表示されている場合には、Sw109又はSw110で報知演出を開始する際に、それらの保留画像を順次移動させる。同様に、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が第2特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ消化(削除)させる。なお、その他の保留画像が表示されている場合には、Sw109又はSw110で報知演出を開始する際に、それらの保留画像を順次移動させる。そして、一連の演出制御処理を終了する。
[特徴的動作]
次に、以上にフローチャートを用いて説明した第2の実施形態の第1例による特徴的動作について、図28〜図32を用いて具体的に説明する。図28は、画像表示部6に表示される装飾図柄DIを用いた演出を説明するための図であり、図29は、第2の実施形態の第1例におけるボタン操作指示演出の概要を説明するための図であり、図30は、ボタン操作指示演出に関する演出パターンの一例について説明するための図であり、図31、図32は、第2の実施形態の第1例におけるボタン操作指示演出の詳細を説明するための図である。
まず、図28を用いて第2の実施形態の第1例に係る装飾図柄を用いた演出について説明する。図28の(1)に示すように、画像表示部6には、3つの装飾図柄DI(DIL、DIC、DIR)が表示され、各装飾図柄DIは、特別図柄の変動表示に応じて各装飾図柄列(リールR)において変動表示される。具体的には、まず、左装飾図柄DILが、左に配された装飾図柄列である左リールRLにおいて変動表示された後に仮停止され、次に右装飾図柄DIRが、右に配された装飾図柄列である右リールRRにおいて変動表示された後に仮停止され、最後に、中装飾図柄DICが、中央に配された領域である中リールRCにおいて変動表示された後に仮停止されてから、すべての装飾図柄DIが完全に停止表示される。これにより当落結果(大当りかハズレ)が報知される。なお、仮停止とは、装飾図柄DIの変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。なお、図28、図29、図31〜図33の図面では、変動中または仮停止中の装飾図柄DIを点線で表示し、完全に停止(本停止)した装飾図柄DIを実線で表示している。
装飾図柄DIには、いわゆる出目と呼ばれる、3つ揃う(或いは、特定のパターンに一致する)ことで大当りを報知可能な数字図柄が描かれており、2つ揃うと、いわゆるリーチ状態となる。すなわち、例えば左装飾図柄DILとして数字図柄「1」が仮停止表示され、右装飾図柄DIRとして数字図柄「1」が仮停止表示されるとリーチ状態(リーチ目「1」が成立した状態ともいう)となり、残り1つの中装飾図柄DICとして「1」が停止表示されると大当りとなる。そして、第2の実施形態の第1例では、このリーチ状態(リーチ目)が成立することを期待させる演出としてボタン操作指示演出が実行される。
次に、第2の実施形態の第1例における上記したボタン操作指示演出の概要について、図29を用いて説明する。なお、図29、図31〜図33では、リールRの図示を省略しているが、図28を用いて説明したように、左装飾図柄DIL、中装飾図柄DIC、右装飾図柄DIRは、それぞれ左リールRL、中リールRC、右リールRRにおいて変動表示されるものとする。
図29の(1)に示すように、左装飾図柄DILとして、例えば数字図柄「1」が最初に仮停止表示されてから、変動表示されていた右装飾図柄DIRの変動速度が遅くなり、左装飾図柄DILと同じ数字図柄「1」(つまり、リーチ目)が仮停止表示されるのではないかと遊技者に期待させる、リーチ煽り演出が実行される。そして、図29の(2)に示すように、変動表示された右装飾図柄DIRが、左装飾図柄DILの数字図柄と同じ数字図柄で仮停止表示されそうなタイミング(実際には、仮停止表示されていないタイミング)で、リーチ目が成立することを期待させる演出として、遊技者に対して特定の操作態様で演出ボタン37を操作するように促すボタン操作指示演出が実行される。以下に、このボタン操作指示演出の詳細について図30〜図32を用いて具体的に説明する。
遊技機1では、特別図柄の変動表示に伴って画像表示部6において演出を行うための演出パターンが、特別図柄の変動時間毎に予め用意されている。第2の実施形態の第1例では、図30に示すように、演出パターンの一部として、ボタン操作指示演出に関する演出パターンが複数用意されている。そして、図11等を用いて説明した変動時間テーブルセットから決定された特別図柄変動時間に応じて、図30に示す複数の演出パターンの中から1つの演出パターンが決定されてボタン操作指示演出が実行される。なお、図30では、一例として、通常遊技状態において、図11に示す変動時間テーブルセットHT1において、リーチありハズレ用変動時間テーブルの「60秒」および「12秒」の変動時間に対応する演出パターンのうち、ボタン操作指示演出を含む演出パターンを抽出して示している。
図30に示すように、ボタン操作指示演出を含む演出パターンは、少なくとも図柄変動時間、リーチ目成立可否、発展演出の種類、ボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様に対応付けられている。ここで、リーチ目成立可否は、リーチ目の成立を期待させるボタン操作指示演出が実行されてから、リーチ目が成立するか否かを示す情報であり、発展演出の種類は、リーチ目が成立した場合に、後続に発展する発展演出(リーチ演出;例えばSPリーチ演出)の種類を示す情報であり、大当りの信頼度に関連付けられるものである。例えば、リーチ演出Zの信頼度が最も高く、次いでリーチ演出Yの信頼度が高く、リーチ演出Xの信頼度が最も低い。また、ボタン操作の操作態様は、ボタン操作指示演出において、遊技者にボタン操作を促す際に、どのような操作態様での操作を促すかを示す情報である。
具体的には、演出パターンA1、A2、A3は、変動時間が「60秒」で、リーチ目が成立して後続の発展演出に発展する演出パターンである。より具体的には、演出パターンA1は、リーチ演出Xに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「一発」押し(ボタンを一回だけ押すこと)を促すボタン操作指示演出が実行される。演出パターンA2は、リーチ演出Yに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「連打」押し(ボタンを複数回連続して押すこと)を促すボタン操作指示演出が実行される。演出パターンA3は、リーチ演出Zに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「長押し」(ボタンを一定期間押し続けること)を促すボタン操作指示演出が実行される。このように、各演出パターンA1、A2、A3には、発展演出の種類に対応付けられて異なるボタン操作態様のボタン操作指示演出が設定されている。
一方、演出パターンB1、B2、B3は、変動時間が「30秒」で、リーチ目が成立せずに後続の発展演出に発展しない演出パターンである。より具体的には、演出パターンB1は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「一発」押しを促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンであり、演出パターンB2は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「連打」押しを促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンであり、演出パターンB3は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「長押し」促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンである。したがって、例えば、演出パターンA1に基づく演出が実行されると、「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行された後、ボタン操作が成功してリーチ目が成立して、後続のリーチ演出Xに発展する演出が実行される一方で、演出パターンB1に基づく演出が実行されると、「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行されるが、ボタン操作が失敗してリーチ目が成立せず、後続の発展演出には発展しない演出が実行される。このように演出パターンA1と演出パターンB1が設けられることにより、同じ「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行されても、発展演出に発展するとは限らないため、ボタン操作指示演出およびボタン操作に対する遊技者の興味を喚起することができる。
なお、図30では、ボタン操作指示演出を含む演出の演出パターンについて説明したが、ボタン操作指示演出を含まない演出の演出パターンにおいても、発展演出(リーチ演出)が実行される演出パターンが含まれる。したがって、この演出パターンの演出が実行された場合には、ボタン操作指示演出が実行されずに、リーチ演出に発展する演出が実行される。
次に、図30に示すボタン操作指示演出に関する演出パターンが選択された場合に実行されるボタン操作指示演出について、図31、図32を用いて説明する。
ボタン操作指示演出は、図30に示すいずれの演出パターンが選択されるかによって種々のバリエーションをもった演出として実行される。図31の(1)に示すように、画像表示部6には、左装飾図柄DILとして、例えば数字図柄「1」が仮停止表示され、右装飾図柄DIRとして、左装飾図柄DILと同一の数字図柄「1」が仮停止表示されそうなタイミングで、左装飾図柄DILとして数字図柄「1」が仮停止表示されること(つまり、リーチ目が成立すること)を期待させるボタン操作指示演出が実行される。そして、このボタン操作指示演出には、その後リーチ目が成立する成功パターンと、その後リーチ目が成立しない失敗パターンとがある。失敗パターンのボタン操作指示演出が実行されると、このボタン操作指示演出により指示された操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、後述する操作タイミングで、右装飾図柄DIRとして、数字図柄「1」が仮停止表示されず(つまり、リーチ目が成立せず;図31の(2)参照)、右装飾図柄DIRとして他の数字図柄が仮停止し、3つの装飾図柄DIがハズレ目となって本停止するハズレ演出が実行される(図31の(3)参照)。すなわち、このような演出が実行された場合には、図30に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンB1が選択されていたことになる。
一方、成功パターンのボタン操作指示演出が実行されると、このボタン操作指示演出により指示された操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、後述する操作タイミングで、右装飾図柄DILとして、数字図柄「1」が仮停止表示され(つまり、リーチ目が成立し)、リーチ目が成立したことを報知するリーチ目成立演出(図31の(4)参照)が実行され、その後、特別図柄抽選に当選(大当り)することを遊技者に期待させるリーチ演出(発展演出)が実行される(図31の(5)参照)。すなわち、このような演出が実行された場合には、図30に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンA1が選択されていたことになる。
なお、上記した操作タイミングとは、例えば、「一発」押しの場合は、操作受付期間(例えば3秒)以内に「一回」のボタン操作が検知された時点であり、「連打」の場合には、操作受付期間(3秒)以内に、所定回数(例えば5回)のボタン操作が検知された時点であり、「長押し」の場合は、操作受付期間(3秒)以内に、例えば1秒以上のボタンの長押しが検知された時点である。また、遊技者がボタン操作を行わない場合、あるいは、指示された操作態様での操作を行わなかった場合(例えば、「連打」の場合に操作受付期間に3回しか操作しなかった場合や、「長押し」の場合に操作受付期間内に0.5秒しか長押ししなかった場合)には、操作受付期間が経過したタイミングで(3秒後に)、リーチ目が成立する演出(図31の(4)参照)、またはリーチ目が成立しない演出(図31の(2)参照)が実行される。したがって、遊技者は、ボタン操作を行うことにより、操作受付期間が経過するタイミングよりも先に、リーチ目が成立するか否かの結果を表示することができる。すなわち、遊技者にボタン操作を実行させることにより、自分の操作で結果表示をさせたという遊技参加感を感じさせることができる。
なお、第2の実施形態の第1例では、発展演出が実行される場合には、この発展演出は、ボタン操作指示演出により指示された操作態様に対応付けられて実行される。以下、発展演出が実行される場合における、発展演出と操作態様の対応について図32を用いて説明する。
図32の(1)に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「一発」押しである場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Xに発展する発展演出が実行される。すなわち、このような演出が実行された場合には、図30に示す演出パターンのうち、演出パターンA1が選択されていたことになる。
また、図32の(2)に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「連打」押しである場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Yに発展する発展演出が実行される。すなわち、このような演出が実行された場合には、図30に示す演出パターンのうち、演出パターンA2が選択されていたことになる。
また、図32の(3)に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「長押し」である場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Zに発展する発展演出が実行される。すなわち、このような演出が実行された場合には、図30に示す演出パターンのうち、演出パターンA3が選択されていたことになる。
このように、第2の実施形態の第1例では、ボタン操作指示演出により指示された操作態様に応じて異なる発展演出(リーチ演出)に発展する。したがって、第2の実施形態の第1例におけるボタン操作指示演出は、リーチ状態(リーチ目)の成立を期待させる演出として機能するのみならず、リーチ状態が成立した場合に発展する後続の演出(発展演出)の種類を期待させる演出として機能する。そして、この発展演出の種類は、信頼度に対応付けられているため、例えば、リーチ演出Zの信頼度が最も高いとすると、リーチ煽り演出が実行されてから、長押しでのボタン操作を指示するボタン操作指示演出が実行されると、遊技者は、最も信頼度の高い演出(アツい演出)に発展することを期待して、リーチ状態が成立すること(つまり、ボタン操作指示演出により指示された態様でのボタン操作が成功すること)を願って、ボタン操作指示演出(つまりは、ボタン操作)を楽しむことができる。つまり、第2の実施形態の第1例によれば、ボタン操作指示演出によって、リーチ状態が成立することを遊技者に期待させると同時に、ボタン操作指示演出により指示するボタン操作の操作態様を複数設けることによって、遊技者のボタン操作のバリエーションを増やすとともに、それぞれの操作態様がリーチが成立した場合の発展先を示唆することで、リーチ状態が成立する前に、遊技者に発展先を期待させることができる。したがって、第2の実施形態の第1例によれば、ボタン操作指示演出を用いて、遊技者の興味を惹く、より斬新な演出を実行することができる。
[第2の実施形態の第1例の変形例]
なお、上記した第2の実施形態の第1例では、3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が特定の図柄(リーチ目)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)ことを期待させる演出として、ボタン操作指示演出が実行される場合について説明した。しかし、3つの装飾図柄が特定の図柄(当り目とは異なるチャンス目)で仮停止表示される(つまり、チャンス目が成立する)ことを期待させる演出として、ボタン操作指示演出が実行されてもよい。以下、チャンス目の成立を期待させるボタン操作指示演出について図33を用いて具体的に説明する。
図33に示す例では、左装飾図柄DILとして数字図柄「1」(以下、第1チャンス目という)が仮停止表示され、右装飾図柄DIRとして数字図柄「3」(以下、第2チャンス目という)が仮停止表示され、中装飾図柄DICとして数字図柄「2」(以下、第3チャンス目という)が仮停止表示されることでチャンス目が成立し、発展演出に発展するものとする。まず、図33の(1)に示すように、左装飾図柄DILとして、第1チャンス目が仮停止表示されてから、右装飾図柄DIRとして、第2チャンス目が仮停止表示される。次に、図33の(2)に示すように、変動表示されていた中装飾図柄DICの変動速度が遅くなり、第3チャンス目が仮停止表示される(すなわち、チャンス目が成立する)のではないかと遊技者に期待させる、チャンス目成立煽り演出が実行される。そして、図33の(3)に示すように、変動表示された中装飾図柄DICが、第3チャンス目で仮停止表示されそうなタイミング(実際には、仮停止表示されていないタイミング)で、チャンス目が成立することを期待させる演出として、遊技者に対して特定の操作態様で演出ボタン37を操作するように促すボタン操作指示演出が実行される。また、このチャンス目の成立を期待させるボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様に応じて、チャンス目が成立した場合に発展する後続の演出(発展演出)が異なる。したがって、ボタン操作指示演出は、チャンス目の成立を期待させる演出として機能するのみならず、チャンス目が成立した場合に発展する後続の演出(発展演出)の種類を示唆する演出として機能する。このように、ボタン操作指示演出は、装飾図柄の一部が、特定の図柄パターン(たとえばリーチ目)に一致する態様で停止表示されることを期待させる演出として用いられるものに限らず、装飾図柄のすべてが特定の図柄パターン(たとえばチャンス目)に一致する態様で停止表示されることを期待させる演出として用いられ、ボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様に応じて異なる発展先に発展する演出が実行されるものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第1例では、装飾図柄が3つである場合について説明したが、必ずしも3つでなくてもよい。具体的には、複数の装飾図柄のうち少なくとも一部の装飾図柄が特定の図柄パターンで停止表示されると後続の演出に発展する場合において、上記した一部の装飾図柄がこの特定の図柄パターンで停止表示されることを期待させるために、ボタン操作指示演出が実行されて、このボタン操作指示演出により指示された操作態様に応じて異なる発展先に発展するものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第1例では、ボタン操作指示演出により指示される操作態様と、発展演出の種類は1対1に対応付けられるものとした(図30参照)が、1対1に対応付けられていなくてもよい。例えば、操作態様が「長押し」の場合には、発展演出としてリーチ演出X、リーチ演出Y、リーチ演出Zが対応付けられているものとしてもよい。より具体的にいえば、リーチ演出Xに発展し、ボタン操作態様として「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行される演出パターンA4と、リーチ演出Yに発展し、ボタン操作態様として「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行される演出パターンA5とが、さらに用意されていてもよい。この場合、ボタン操作態様として「長押し」を指示するボタン操作指示演出が実行されると、演出パターンA3、A4、A5のいずれかに基づく演出が実行されたことになり、いずれが実行されたかによって発展先が異なるものとなる。このようにすることで、ボタン操作態様が、特定の態様(上記例では、「長押し」)である場合には、複数の発展先のいずれかに発展するという対応付けをすることができ、より興趣性の高いボタン操作指示演出とすることができる。
また、上記した第2の実施形態の第1例では、ボタン操作指示演出が実行されてから、指示された操作態様による適切なボタン操作が行われなかった場合には、操作受付期間が経過すると、適切なボタン操作が行われた場合と同じ演出が実行されるものとした。しかし、適切なボタン操作が行われなかった場合には、別の演出(例えば信頼度の低い演出)が実行されるものとしてもよい。すなわち、各演出パターンは、ボタン操作があった場合には、ボタン操作態様に対応付けられた演出に発展し、ボタン操作がなかった場合には、ボタン操作態様とは対応付けられていない所定の演出に発展する(つまり、分岐し得る演出を含む)演出パターンであってもよい。
また、上記した第2の実施形態の第1例では、先読み予告演出を含まない報知演出において、装飾図柄を用いた演出が実行される場合について説明した。しかし、本発明は、先読み予告演出を含む報知演出に応用されてもよい。例えば、先読み予告に基づいて装飾図柄を用いた演出を行う場合には、現在変動表示されている特別図柄の変動表示(当該変動)に対する装飾図柄を用いた演出において、先読み結果に基づく信頼度に応じて、ボタン操作指示演出の操作指示態様を異ならせるものとしてもよい。
[第2の実施形態の第2例]
次に、第2の実施形態の第2例について、図34〜図37を用いて説明する。第2の実施形態の第2例では、リーチ演出が実行されることを期待させる示唆演出として、複数のキャラクタ示唆演出が用意されており、これらの示唆演出は、実際にはリーチ演出が実行されないとき(いわゆるガセ時)にも実行されるが、いずれの示唆演出が実行されるかに応じて、リーチ演出が行われる信頼度および行われた場合のリーチ演出の信頼度が示唆される。まず、第2の実施形態の第2例における演出制御部400による演出制御処理について説明する。
[演出制御部による演出制御処理]
第2の実施形態の第2例における演出制御処理は、図26を参照して説明した第2の実施形態の第1例における演出制御処理と対比して、Sw110の処理が異なる。したがって、Sw110の処理について、図34を参照して説明し、その他の処理については説明を割愛する。
まず、図34のSx120において、CPU401は、Sw107で取得した設定情報の条件(大当りしたか否かの条件、報知演出実行時間の条件及びリーチ演出を実行するか否かの条件等)を満たす多数の報知演出の演出パターンから抽選等によって実行する演出パターンを決定する。この処理によって、複数の演出パターンの中から、例えば、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定される。なお、このリーチ煽り演出を含む演出パターンは、複数用意されており、所定の抽選割合で1つの演出パターンが決定されるが、その詳細については、図35を参照して後述する。その後、処理はSx121に移る。
Sx121において、CPU401は、Sx120で決定された演出パターンの演出が、リーチ煽り演出を含む演出であるか否かを判定する。Sx121での判定がYESの場合、処理はSx122に移り、この判定がNOの場合、処理はSx127に移る。
Sx122において、CPU401は、リーチ煽り演出及びキャラクタ示唆演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、後述する図36に示すように、変動表示される左装飾図柄DILと、右装飾図柄DIRとが、同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示されること(いわゆる、リーチ目が成立すること)を期待させる装飾図柄の表示演出(リーチ煽り演出)を、画像音響制御部500等に指示して実行する。また、CPU401は、この際に、リーチ目が成立すること(すなわち、リーチ演出に発展すること)を期待させる示唆演出としてキャラクタPまたはキャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。なお、このキャラクタ示唆演出の詳細については、図36等を参照して後述する。その後、処理はSx123に移る。
Sx123において、CPU401は、Sx120で決定されたリーチ煽り演出を含む演出パターンが、発展演出を含む演出パターンであるか否かを判定する。なお、発展演出とは、特別図柄抽選に当選(大当り)することを遊技者に期待させる演出(例えばSPリーチ演出やSPSPリーチ演出)であり、大当りの可能性を示す信頼度に応じて複数の演出が用意されている。Sx123での判定がYESの場合、処理はSx124に移り、この判定がNOの場合、処理はSx126に移る。
Sx124において、CPU401は、装飾図柄をリーチ目で仮停止させる演出(リーチ目成立演出)を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、後述する図36に示すように、左装飾図柄DILとして、例えば数字図柄「1」を仮停止表示させ、右装飾図柄DIRとして、同じ数字図柄「1」を仮停止表示させる演出(リーチ目成立演出)を、画像音響制御部500等に指示して実行する。その後、処理はSx125に移る。
Sx125において、CPU401は、発展演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、CPU401は、Sx120で決定された演出パターンに対応付けられた発展演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。その後、処理はSx126に移る。
Sx126において、CPU401は、装飾図柄による判定結果を報知する演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。具体的には、Sx123でNOの場合においてSx126の処理が実行される場合には、CPU401は、装飾図柄としてリーチ目を成立させず、ハズレ目(例えば、「1」「4」「6」)で停止表示させる演出を、画像音響制御部500等に指示して実行し、Sx123でYESの場合においてSx126の処理が実行される場合には、CPU401は、発展演出を実行した後に、大当りである場合には装飾図柄として当り目(例えば、「1」「1」「1」)で停止表示させ、ハズレである場合には装飾図柄としてリーチ後のハズレ目(例えば「1」「2」「1」)で停止表示させる演出を、画像音響制御部500等に指示して実行する。そして、Sw110の処理を終了する。
一方、Sx127において、CPU401は、Sx120で決定されたリーチ煽り演出を含まない演出パターンの演出を画像音響制御部500等に指示して実行する。そして、Sw110の処理を終了する。なお、リーチ煽り演出を含まない演出パターンの演出の中には、例えばリーチ演出に発展する演出が含まれている。このため、リーチ煽り演出が実行されずに、リーチ演出に発展することもある。
[特徴的動作]
次に、以上にフローチャートを用いて説明した第2の実施形態の第2例による特徴的動作について、図35〜図37を用いて具体的に説明する。図35は、リーチ煽り演出を含む演出パターンの一例について説明するための図であり、図36、図37は、リーチ煽り演出の詳細を説明するための図である。
遊技機1では、特別図柄の変動表示に伴って画像表示部6において演出を行うための演出パターンが、特別図柄の変動時間毎に予め用意されている。第2の実施形態の第2例では、図35に示すように、演出パターンの一部として、リーチ煽り演出を含む演出パターンが複数用意されている。そして、図11等を用いて説明した変動時間テーブルセットから決定された特別図柄変動時間に応じて、まず、リーチ煽り演出を含む演出パターンとリーチ煽り演出を含まない演出パターンのいずれかが所定の抽選割合で決定され、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定された場合には、さらに図35に示す複数のリーチ煽り演出を含む演出パターンの中から1つの演出パターンが決定される。なお、図35では、一例として、通常遊技状態において、図11に示す変動時間テーブルセットHT1において、リーチありハズレ用変動時間テーブルの「60秒」およびリーチありハズレ用変動時間テーブルの「12秒」の変動時間に対応する演出パターンのうち、リーチ煽り演出を含む演出パターンを抽出して示している。
図35に示すように、リーチ煽り演出を含む演出パターンは、少なくとも図柄変動時間、キャラクタ示唆演出の種類、発展演出の有無/種類に対応付けられている。ここで、キャラクタ示唆演出の種類とは、リーチ煽り演出の際に実行される複数のキャラクタ示唆演出のいずれが実行されるかを示す情報であり、第2の実施形態の第2例では、キャラクタ示唆演出として、2つのキャラクタ示唆演出(キャラクタPが登場する示唆演出、およびキャラクタQが登場する示唆演出)が用意されている。また、発展演出の有無/種類は、発展演出(リーチ演出)が実行されるか否か、および実行される場合には、いずれのリーチ演出が実行されるかを示す情報であり、発展演出は複数用意されていて、それぞれ特別図柄抽選に当選する信頼度に対応付けられている。なお、第2の実施形態の第2例では、発展演出として、2つのリーチ演出(リーチ演出Mおよびリーチ演出N)が用意されているものとし、リーチ演出Nの方がリーチ演出Mよりも信頼度が高いものとする。
具体的には、演出パターンMPは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、信頼度の低いリーチ演出Mが実行される演出パターンである。演出パターンMQは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、信頼度の低いリーチ演出Mが実行される演出パターンである。演出パターンNPは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、信頼度の高いリーチ演出Nが実行される演出パターンである。演出パターンNQは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、信頼度の高いリーチ演出Nが実行される演出パターンである。一方、演出パターンGPは、変動時間が「12秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出が実行されるが、発展演出が実行されない演出パターンであり、演出パターンGQは、変動時間が「12秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出が実行されるが、発展演出が実行されない演出パターンである。
次に、リーチ煽り演出を含む演出パターンの抽選割合について説明する。変動時間が「60秒」である場合に、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定されたときには、演出パターンMPが40%の抽選割合で決定され、演出パターンMQが10%の抽選割合で決定され、演出パターンNPが10%の抽選割合で決定され、演出パターンNQが40%の抽選割合で決定される。したがって、同じリーチ演出Mが実行される演出パターンMPと演出パターンMQとを比較すると、演出パターンMPの方が演出パターンMQよりも決定され易い。つまり、発展演出として信頼度の低いリーチ演出Mが実行される際には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタPが登場する示唆演出が実行される確率が高い。一方、同じリーチ演出Nが実行される演出パターンNPと演出パターンNQとを比較すると、演出パターンNQの方が演出パターンNPよりも決定され易い。つまり、発展演出として信頼度の高いリーチ演出Nが実行される際には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタQが登場する示唆演出が実行される確率が高い。また、言い換えると、キャラクタPが登場する示唆演出が実行された場合には、リーチ演出Mが実行される確率が高く(つまり、演出パターンMPの方が演出パターNPよりも決定され易く)、キャラクタQが登場する示唆演出が実行された場合には、リーチ演出Nが実行される確率が高い(つまり、演出パターンNQの方が演出パターンMQよりも決定され易い)。したがって、キャラクタQが登場する示唆演出は、キャラクタPが登場する示唆演出よりも、信頼度の高いリーチ演出に発展することを期待させる演出といえる。
一方、変動時間が「12秒」である場合に、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定されたときには、演出パターンGPが80%の抽選割合で決定され、演出パターンGQが20%の抽選割合で決定される。したがって、発展演出(リーチ演出)が実行されないとき(いわゆるガセ時)には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタPが登場する示唆演出が実行される確率が高い。すなわち、ガセ時には、信頼度の低いリーチ演出に発展することを期待させるキャラクタ示唆演出が実行され易い。
次に、図35に示すリーチ煽り演出を含む演出パターンが選択された場合に実行される特徴的な演出について、図36、図37を用いて説明する。
図36、図37に示す例では、画像表示部6には、3つの装飾図柄DI(DIL、DIC、DIR)が表示され、各装飾図柄DIは、特別図柄の変動表示に応じて変動表示される。具体的には、まず、左装飾図柄DILが変動表示された後に仮停止され、次に右装飾図柄DIRが変動表示された後に仮停止され、最後に、中装飾図柄DICが仮停止されてから、すべての装飾図柄DIが完全に停止表示される。これにより当落結果(大当りかハズレ)が報知される。なお、仮停止とは、装飾図柄DIの変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。なお、図36、図37では、変動中または仮停止中の装飾図柄DIを点線で表示し、完全に停止(本停止)した装飾図柄DIを実線で表示している。また、第2の実施形態の第2例では、3つの装飾図柄のうち、左装飾図柄DILと右装飾図柄DIRとが特定の同じ数字図柄(リーチ目;例えば「1」)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)と、発展演出(リーチ演出)に発展する。
まず、図36を参照して、キャラクタ示唆演出としてキャラクタPが登場する示唆演出が実行される例について説明する。まず、図36の(1)に示すように、左装飾図柄DILが仮停止表示されてから、右装飾図柄DIRが左装飾図柄DILと同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)ことを煽るリーチ煽り演出が実行される。そして、この際に、キャラクタ示唆演出が実行される。具体的には、リーチ目が成立すると仮定した場合に左装飾図柄DILと右装飾図柄DIRとの間に生成されるリーチラインを支持棒に見立て、当該支持棒をキャラクタPが支えるキャラクタ示唆演出が実行される。そして、キャラクタPが支持棒を支えることに成功すると、リーチラインが成立してリーチ演出に発展する一方、キャラクタPが支持棒を支えることに失敗すると(例えば、支持棒が折れると)、リーチラインが成立せずリーチ演出に発展しない。このように、キャラクタ示唆演出は、リーチ煽り演出の際に実行されて、リーチ目が成立するか否か(すなわち、後続のリーチ演出に発展するか否か)を示唆する演出として機能する。
図36の(1)に示すキャラクタ示唆演出において、キャラクタPが支持棒を支えることに失敗すると、図36の(2)に示すように、右装飾図柄DIRとして、数字図柄「1」が仮停止表示されず(つまり、リーチ目が成立せず)、リーチ目が成立しなかったことを報知する結果演出が実行され、図36の(3)に示すように、例えば3つの装飾図柄DIがハズレ目となって本停止するハズレ演出が実行される。すなわち、このような演出が実行された場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンGPが選択されていたことになる。
一方、図36の(1)に示すキャラクタ示唆演出において、キャラクタPが支持棒を支えることに成功すると、図36の(4)に示すように、右装飾図柄DIRとして、数字図柄「1」が仮停止表示され(つまり、リーチ目が成立し)、リーチ目が成立したことを報知する結果演出が実行され、その後、図36の(5)に示すように、リーチ演出Mに発展し、または、図36の(6)に示すようにリーチ演出Nに発展する。リーチ演出Mに発展した場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンMPが選択されていたことになり、リーチ演出Nに発展した場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンNPが選択されていたことになる。したがって、図36の(4)に示すように、キャラクタPが登場してリーチ目が成立すると、リーチ演出Mに発展する確率が、リーチ演出Nに発展する確率よりも高い。
次に、図37を参照して、キャラクタ示唆演出としてキャラクタQが登場する示唆演出が実行される例について説明する。まず、図37の(1)に示すように、左装飾図柄DILが仮停止表示されてから、右装飾図柄DIRが左装飾図柄DILと同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)ことを煽るリーチ煽り演出が実行される。そして、この際に、キャラクタ示唆演出が実行されるが、キャラクタQが登場する示唆演出は、キャラクタPが登場する示唆演出と同様であり、左装飾図柄DILと右装飾図柄DIRとの間に生成されるリーチラインを支持棒に見立て、当該支持棒をキャラクタQが支えるキャラクタ示唆演出が実行される。
図37の(1)に示すキャラクタ示唆演出において、キャラクタQが支持棒を支えることに失敗すると、図37の(2)に示すように、右装飾図柄DIRとして、数字図柄「1」が仮停止表示されず(つまり、リーチ目が成立せず)、リーチ目が成立しなかったことを報知する結果演出が実行され、図37の(3)に示すように、例えば3つの装飾図柄DIがハズレ目となって本停止するハズレ演出が実行される。すなわち、このような演出が実行された場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンGQが選択されていたことになる。
一方、図37の(1)に示すキャラクタ示唆演出において、キャラクタQが支持棒を支えることに成功すると、図37の(4)に示すように、右装飾図柄DIRとして、数字図柄「1」が仮停止表示され(つまり、リーチ目が成立し)、リーチ目が成立したことを報知する結果演出が実行され、その後、図37の(5)に示すように、リーチ演出Nに発展し、または、図37の(6)に示すようにリーチ演出Mに発展する。リーチ演出Nに発展した場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンNQが選択されていたことになり、リーチ演出Mに発展した場合には、図35に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンMQが選択されていたことになる。したがって、キャラクタPが登場してリーチ目が成立する(図37の(4)参照)と、リーチ演出Nに発展する確率が、リーチ演出Mに発展する確率よりも高い。
以上のように、図36と図37を参照して、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出と、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出について説明したが、その示唆内容について説明する。キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出は、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出よりもガセ時に決定されている可能性が高い(演出パターンGPの抽選割合は80%)。このため、キャラクタPが登場すると、リーチ目が成立しない可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、信頼度の低いリーチ演出Mに発展する可能性が高い(図36参照)。したがって、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出は、リーチ目が成立する(すなわち、リーチ演出に発展する)信頼度が低く、発展したとしても信頼度の低いリーチ演出に発展する可能性が高いことを示唆する演出であるといえる。一方、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出は、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出よりもガセ時に決定されている可能性が低い(演出パターンGQの抽選割合は20%)。このため、キャラクタQが登場すると、リーチ目が成立する可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、信頼度の高いリーチ演出Nに発展する可能性が高い(図37参照)。したがって、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出は、リーチ目が成立する(すなわち、リーチ演出に発展する)信頼度が高く、発展した場合には信頼度の高いリーチ演出に発展する可能性が高いことを示唆する演出であるといえる。
以上に説明したように、第2の実施形態の第2例によれば、キャラクタ示唆演出は、リーチ状態(リーチ目)の成立を期待させる演出として機能するのみならず、リーチ状態が成立した場合に発展する後続の演出(リーチ演出)の信頼度を示唆する演出として機能する。したがって、遊技者に対して、リーチ煽り演出が実行された際に登場するキャラクタによって、リーチ状態が成立する前に、リーチ状態が成立することを期待させると同時に、その発展先の信頼度を期待させることができる。したがって、第2の実施形態の第2例によれば、キャラクタ示唆演出を用いて、遊技者の興味を惹く、より斬新な演出を実行することができる。
[第2の実施形態の第2例の変形例]
なお、上記した第2の実施形態の第2例では、3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が特定の図柄(リーチ目)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)ことを期待させる演出として、キャラクタ示唆演出が実行される場合について説明した。しかし、3つの装飾図柄が特定の図柄(当り目とは異なるチャンス目)で仮停止表示される(つまり、チャンス目が成立する)ことを期待させる演出として、キャラクタ示唆演出が実行されてもよい。この場合には、キャラクタPが登場すると、チャンス目が成立する可能性が低く、また、チャンス目が成立した場合には、信頼度の低いチャンス目発展演出に発展する可能性が高く、キャラクタQが登場すると、チャンス目が成立する可能性が高く、また、チャンス目が成立した場合には、信頼度の高いチャンス目発展演出に発展する可能性が高い。
また、上記した第2の実施形態の第2例では、リーチ目が成立すること(すなわち、リーチ演出に発展すること)を期待させる演出として、複数のキャラクタ示唆演出を例に説明したが、第2の実施形態の第1例で説明した複数の操作指示演出が用いられるものとしてもよい。この場合には、例えば、「一発」押しを促すボタン操作指示演出が実行されると、リーチ目が成立しない可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、信頼度の低いリーチ演出に発展する可能性が高いものとし、「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行されると、リーチ目が成立する可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、信頼度の高いリーチ演出に発展する可能性が高いものとすればよい。
また、上記した第2の実施形態の第2例では、異なる信頼度のリーチ演出として2つのリーチ演出を例に説明したが、3つ以上のリーチ演出を有するものとしてもよいし、同様に、3つ以上のキャラクタ示唆演出を有するものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第2例では、装飾図柄が3つである場合について説明したが、必ずしも3つでなくてもよい。具体的には、複数の装飾図柄のうち少なくとも一部の装飾図柄が特定の図柄パターンで停止表示されると後続の演出に発展する場合において、上記した一部の装飾図柄がこの特定の図柄パターンで停止表示されることを期待させるために、キャラクタ示唆演出が実行されて、このキャラクタの種類に応じて異なる発展先に発展するものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第2例では、先読み予告演出を含まない報知演出において、キャラクタ示唆演出が実行される場合について説明した。しかし、本発明は、先読み予告演出を含む報知演出に応用されてもよい。例えば、先読み予告に基づいてキャラクタ示唆演出を行う場合には、現在変動表示されている特別図柄の変動表示(当該変動)に対する演出において、先読み結果に基づく信頼度に応じたキャラクタを登場させ、当該キャラクタによる成功演出または失敗演出によって、先読み結果を示唆するものとしてもよい。
[第2の実施形態の第3例]
次に、第2の実施形態の第3例について、図38を用いて説明する。第2の実施形態の第3例では、リーチ演出が実行されることを期待させる示唆演出として、複数のキャラクタ示唆演出が用意されており、これらの示唆演出は、実際にはリーチ演出が実行されないとき(いわゆるガセ時)にも実行されるが、いずれの示唆演出が実行されるかに応じて、大当りの種類に対応したリーチ演出の種類が示唆される。なお、第2の実施形態の第3例における演出制御部400の演出制御処理は、第2の実施形態の第2例における演出制御部400による演出制御処理と同様であり、図35を参照して説明したリーチ煽り演出を含む演出パターンが異なる。したがって、図38を参照して、第2の実施形態の第3例におけるリーチ煽り演出を含む演出パターンについて説明する。
前述したように、遊技機1では、特別図柄の変動表示に伴って画像表示部6において演出を行うための演出パターンが、特別図柄の変動時間毎に予め用意されている。第2の実施形態の第3例では、図38に示すように、演出パターンの一部として、リーチ煽り演出を含む演出パターンが複数用意されている。そして、図11等を用いて説明した変動時間テーブルセットから決定された特別図柄変動時間に応じて、まず、リーチ煽り演出を含む演出パターンとリーチ煽り演出を含まない演出パターンのいずれかが所定の抽選割合で決定され、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定された場合には、さらに図38に示す複数のリーチ煽り演出を含む演出パターンの中から1つの演出パターンが決定される。なお、図38では、一例として、通常遊技状態において、図11に示す変動時間テーブルセットHT1において、リーチありハズレ用変動時間テーブルの「60秒」およびリーチありハズレ用変動時間テーブルの「12秒」の変動時間に対応する演出パターンのうち、リーチ煽り演出を含む演出パターンを抽出して示している。
図38に示すように、リーチ煽り演出を含む演出パターンは、少なくとも図柄変動時間、キャラクタ示唆演出の種類、発展演出の有無/種類に対応付けられている。第2の実施形態の第3例では、第2の実施形態の第2例と同様に、キャラクタ示唆演出として、2つのキャラクタ示唆演出(キャラクタPが登場する示唆演出、およびキャラクタQが登場する示唆演出)が用意されている。また、発展演出は複数用意されていて、それぞれ、大当りした場合の大当りの種類を示唆する。具体的には、第2の実施形態の第3例では、発展演出として、2つのリーチ演出(リーチ演出RAおよびリーチ演出RB)が用意されているものとし、リーチ演出RAは、当該リーチ演出により大当りすると大当りA(図5参照)に当選することを示唆し、リーチ演出RBは、当該リーチ演出により大当りすると大当りB(図5参照)に当選することを示唆する。したがって、リーチ演出RAの方がリーチ演出RBよりも、大当りした場合の利益度合が高い(例えば、獲得賞球総数が多い)ことを示唆するリーチ演出であるといえる。
具体的には、演出パターンBPは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、利益度合の低い大当りBに当選することを期待させるリーチ演出RBが実行される演出パターンである。演出パターンBQは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、利益度合の低い大当りBに当選することを期待させるリーチ演出RBが実行される演出パターンである。演出パターンAPは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、利益度合の高い大当りAに当選することを期待させるリーチ演出RAが実行される演出パターンである。演出パターンAQは、変動時間が「60秒」で、リーチ煽り演出の際に、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出が実行されて、利益度合の高い大当りAに当選することを期待させるリーチ演出RAが実行される演出パターンである。一方、演出パターンGP、GQは、第2の実施形態の第2例で説明した演出パターンと同様である。
次に、リーチ煽り演出を含む演出パターンの抽選割合について説明する。変動時間が「60秒」である場合に、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定されたときには、演出パターンBPが40%の抽選割合で決定され、演出パターンBQが10%の抽選割合で決定され、演出パターンAPが10%の抽選割合で決定され、演出パターンAQが40%の抽選割合で決定される。したがって、同じリーチ演出RBが実行される演出パターンBPと演出パターンBQとを比較すると、演出パターンBPの方が演出パターンBQよりも決定され易い。つまり、発展演出として利益度合の低い大当りBに当選することを期待させるリーチ演出RBが実行される際には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタPが登場する示唆演出が実行される確率が高い。一方、同じリーチ演出RAが実行される演出パターンAPと演出パターンAQとを比較すると、演出パターンAQの方が演出パターンAPよりも決定され易い。つまり、発展演出として利益度合の高い大当りAに当選することを期待させるリーチ演出RAが実行される際には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタQが登場する示唆演出が実行される確率が高い。また、言い換えると、キャラクタPが登場する示唆演出が実行された場合には、リーチ演出RBが実行される確率が高く(つまり、演出パターンBPの方が演出パターAPよりも決定され易く)、キャラクタQが登場する示唆演出が実行された場合には、リーチ演出RAが実行される確率が高い(つまり、演出パターンAQの方が演出パターンBQよりも決定され易い)。したがって、キャラクタQが登場する示唆演出は、キャラクタPが登場する示唆演出よりも、大当りした場合の利益度合が高いリーチ演出に発展することを期待させる演出といえる。
一方、変動時間が「12秒」である場合に、リーチ煽り演出を含む演出パターンが決定されたときには、演出パターンGPが80%の抽選割合で決定され、演出パターンGQが20%の抽選割合で決定される。したがって、発展演出(リーチ演出)が実行されないとき(いわゆるガセ時)には、キャラクタ示唆演出として、キャラクタPが登場する示唆演出が実行される確率が高い。すなわち、ガセ時には、大当りした場合の利益度合が低いリーチ演出に発展することを期待させるキャラクタ示唆演出が実行され易い。
なお、図38に示すリーチ煽り演出を含む演出パターンが選択された場合に実行される演出は、第2の実施形態の第2例において図36、図37を参照して説明した演出において、リーチ演出Mの代わりにリーチ演出RBが実行されるものとし、リーチ演出Nの代わりにリーチ演出RAが実行されるものとし、図36、図37における演出パターンMP、NP、NQ、MQを、それぞれ演出パターンBP、AP、AQ、BQと読み替えるものとし、その説明を省略する。
第2の実施形態の第2例で説明した場合と同様に、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出は、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出よりもガセ時に決定されている可能性が高い(演出パターンGPの抽選割合は80%)。このため、キャラクタPが登場すると、リーチ目が成立しない可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合が低いリーチ演出RBに発展する可能性が高い。したがって、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出は、リーチ目が成立する(すなわち、リーチ演出に発展する)信頼度が低く、発展したとしても大当りした場合の利益度合が低いリーチ演出に発展する可能性が高いことを示唆する演出であるといえる。一方、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出は、キャラクタPが登場するキャラクタ示唆演出よりもガセ時に決定されている可能性が低い(演出パターンGQの抽選割合は20%)。このため、キャラクタQが登場すると、リーチ目が成立する可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合が高いリーチ演出RAに発展する可能性が高い。したがって、キャラクタQが登場するキャラクタ示唆演出は、リーチ目が成立する(すなわち、リーチ演出に発展する)信頼度が高く、発展した場合には大当りした場合の利益度合が高いリーチ演出に発展する可能性が高いことを示唆する演出であるといえる。
以上に説明したように、第2の実施形態の第3例によれば、キャラクタ示唆演出は、リーチ状態(リーチ目)の成立を期待させる演出として機能するのみならず、リーチ状態が成立した場合に発展するリーチ演出の種類を示唆することにより、大当りした場合の利益度合までも示唆する演出として機能する。したがって、遊技者に対して、リーチ煽り演出が実行された際に登場するキャラクタによって、リーチ状態が成立する前に、リーチ状態が成立することを期待させると同時に、大当りした場合の利益度合(大当りの種類)を期待させることができる。したがって、第2の実施形態の第3例によれば、キャラクタ示唆演出を用いて、遊技者の興味を惹く、より斬新な演出を実行することができる。
[第2の実施形態の第3例の変形例]
なお、第2の実施形態の第3例では、利益度合を示唆するリーチ演出の例として、大当りした場合に獲得される賞球総数を示唆するリーチ演出(リーチ演出RAおよびリーチ演出RB)について説明した。つまり、リーチ演出が示唆する利益度合の種類として、大当りした場合の獲得賞球総数を例に説明した。しかし、リーチ演出が示唆する利益度合の種類は、これに限られるものではなく、例えば、大当りした場合に大当り後に制御される時短状態の回数(いわゆる時短回数)であってもよく、また、大当りした場合に大当り後に制御される遊技状態の種類(低確状態または高確状態)であってもよい。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、キャラクタ示唆演出は、異なる利益度合を示唆するリーチ演出の種類を示唆するものとし、結果的に、キャラクタ示唆演出が大当りした場合の利益度合を示唆するものとした。しかし、キャラクタ示唆演出が、直接的に大当りした場合の利益度合を示唆するものとしてもよい。例えば、大当りか否かを報知するリーチ演出中に、キャラクタ示唆演出が実行される(すなわち、キャラクタPまたはQが登場する)ものとし、いずれのキャラクタ示唆演出が実行されるかによって、大当りした場合の利益度合が示唆されるものとしてもよい。この場合、キャラクタ示唆演出は、大当りした場合の利益度合を示唆する演出として機能する。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、ハズレ時におけるリーチ煽り演出を含む演出パターンが選択される例について記載したが、大当り時におけるリーチ煽り演出を含む演出パターンは、以下のように抽選されるものとすればよい。具体的には、大当りAのときには、例えば変動時間「60秒」が決定されると、演出パターンAQまたはAPのいずれかが抽選され、その抽選確率は、演出パターンAQの方が演出パターンAPよりも高確率であるものとし、大当りBのときに、例えば変動時間「60秒」が決定されると、演出パターンBPまたはBQのいずれかが抽選され、その抽選確率は、演出パターンBPの方が演出パターンBQよりも高確率であるものとすればよい。このようにすると、大当りBのときに、大当りAを示唆するリーチ演出RAが実行されることはなく、大当りAのときに、大当りBを示唆するリーチ演出RBが実行されることはない。また、大当りAのときには、演出パターンAQが選択され易いため、キャラクタQが登場し易く、大当りBのときには、演出パターンBPが選択され易いため、キャラクタPが登場し易い。このため、ハズレ時と同様に、キャラクタQが登場する示唆演出は、キャラクタPが登場する示唆演出よりも、大当りした場合の利益度合が高いリーチ演出に発展することを期待させる演出といえる。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が特定の図柄(リーチ目)で仮停止表示される(つまり、リーチ目が成立する)ことを期待させる演出として、キャラクタ示唆演出が実行される場合について説明した。しかし、3つの装飾図柄が特定の図柄(当り目とは異なるチャンス目)で仮停止表示される(つまり、チャンス目が成立する)ことを期待させる演出として、キャラクタ示唆演出が実行されてもよい。この場合には、キャラクタPが登場すると、チャンス目が成立する可能性が低く、また、チャンス目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合の低いチャンス目発展演出に発展する可能性が高く、キャラクタQが登場すると、チャンス目が成立する可能性が高く、また、チャンス目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合の高いチャンス目発展演出に発展する可能性が高い。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、リーチ目が成立すること(すなわち、リーチ演出に発展すること)を期待させる演出として、複数のキャラクタ示唆演出を例に説明したが、第2の実施形態の第1例で説明した複数の操作指示演出が用いられるものとしてもよい。この場合には、例えば、「一発」押しを促すボタン操作指示演出が実行されると、リーチ目が成立しない可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合の低いリーチ演出に発展する可能性が高いものとし、「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行されると、リーチ目が成立する可能性が高く、また、リーチ目が成立した場合には、大当りした場合の利益度合の高いリーチ演出に発展する可能性が高いものとすればよい。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、異なる利益度合を示唆するリーチ演出として2つのリーチ演出を例に説明したが、3つ以上のリーチ演出を有するものとしてもよいし、同様に、3つ以上のキャラクタ示唆演出を有するものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、装飾図柄が3つである場合について説明したが、必ずしも3つでなくてもよい。具体的には、複数の装飾図柄のうち少なくとも一部の装飾図柄が特定の図柄パターンで停止表示されると後続の演出に発展する場合において、上記した一部の装飾図柄がこの特定の図柄パターンで停止表示されることを期待させるために、キャラクタ示唆演出が実行されて、このキャラクタの種類に応じて異なる発展先に発展するものとしてもよい。
また、上記した第2の実施形態の第3例では、先読み予告演出を含まない報知演出において、キャラクタ示唆演出が実行される場合について説明した。しかし、本発明は、先読み予告演出を含む報知演出に応用されてもよい。例えば、先読み予告に基づいてキャラクタ示唆演出を行う場合には、現在変動表示されている特別図柄の変動表示(当該変動)に対する演出において、先読み結果に基づく大当りした場合の利益度合に応じたキャラクタを登場させ、当該キャラクタによる成功演出または失敗演出によって、先読み結果を示唆するものとしてもよい。
[第3の実施形態]
以下では、第3の実施形態について、図39〜図51を用いて説明する。第3の実施形態は、保留画像の表示態様によって大当り信頼度を示唆する先読み保留予告表示、および、大当り遊技中に存在する特別図柄抽選の保留の大当り信頼度を大当り遊技中に先読み予告する演出に関する実施形態である。
[第3の実施形態の第1例]
以下では、第3の実施形態の第1例について、図39〜図51を用いて説明する。第3の実施形態の第1例は、先読み保留予告表示をする場合において低信頼度固定変動範囲を設けて高信頼度の先読み保留予告表示が実行されたにも関わらず即ハズレとなること防止する実施例(図41〜図49参照)、および、大当り遊技中に存在する特別図柄抽選の保留の大当り信頼度を大当り遊技中に先読み予告する演出において高信頼度の先読み予告が実行されたにも関わらず即ハズレとなること防止する実施例(図10〜図14、図17参照)である。
[演出制御部による演出制御処理]
図39及び図40は、演出制御部400によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図39及び図40を参照して、演出制御部400によって行われる演出制御処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図39及び図40に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図39及び図40のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、図39のSi101において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図8のSi26及びSi32参照)。Si101での判定がYESの場合、処理はSi102に移り、この判定がNOの場合、処理はSi106に移る。
Si102において、CPU401は、保留数加算処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算し、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。また、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出し、保留増加コマンドの種別(第1保留増加コマンド又は第2保留増加コマンド)毎にRAM403に記憶する。その後、処理はSi103に移る。
Si103において、CPU401は、直近のSi102の処理でRAM403に記憶された事前判定情報に基づいて、先読み保留予告表示を実行するか否かを抽選等によって判定する。具体的には、CPU401は、上記事前判定情報が大当りしたことを示す場合には50%の確率で先読み保留予告表示を実行すると判定し、上記事前判定情報がハズレたことを示す場合には2%の確率で先読み保留予告表示を実行すると判定する。Si103での判定がYESの場合、処理はSi104に移り、この判定がNOの場合、処理はSi105に移る。
Si104において、CPU401は、先読み保留予告表示の色(つまり、大当りの可能性を示唆する大当り信頼度(期待度))を決定する。その後、処理はSi105に移る。
図41は、図39のSi104の処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図41を用いて、図39のSi104の処理について具体的に説明する。
まず、図41のSi130において、CPU401は、事前判定情報に基づいて、先読み保留予告表示の色を抽選等により一旦決定する。なお、図42等を用いて後述するが通常の保留表示の色は白色であり、先読み保留予告表示の色は青色又は赤色である。青色の先読み保留予告表示は大当り信頼度(期待度)が低く(5%)、赤色の先読み保留予告表示は大当り信頼度が高い(20%)。具体的には、Si130において、CPU401は、直近のSi102の処理でRAM403に記憶された事前判定情報に含まれる大当りしたか否かを示す情報とリーチありか否かを示す情報と特別図柄変動時間の情報に基づいて、先読み予告保留表示の色を抽選により一旦決定する。より具体的には、CPU401は、事前判定情報が大当りしたことを示す場合、特別図柄変動時間(図11〜図14のHT1〜HT4の大当り用変動時間テーブル参照)が長いほど赤色(つまり、高信頼度)を決定し易い割り振りの抽選によって、先読み保留予告表示の色を一旦決定する。また、CPU401は、事前判定情報がハズレたことを示しリーチありを示す場合、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチありハズレ用変動時間テーブル参照)が長いほど赤色を決定し易い割り振りの抽選によって、先読み保留予告表示の色を一旦決定する。また、CPU401は、事前判定情報がハズレたことを示しリーチなしを示す場合、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチなしハズレ用変動時間テーブル参照)に関わらず、先読み予告保留表示の色を青色に一旦決定する。ここで、以上の事前判定情報に対応する事前判定(図8のSi25及びSi31参照)では、この事前判定した時点で設定されているリーチテーブルLT(図10参照)および変動時間テーブルセットHT(図11〜図14参照)を用いて、図9のステップ58の変動パターン選択処理と同様の処理を行って、事前判定情報におけるリーチありか否かおよび特別図柄変動時間を決定している。その後、処理はSi131に移る。
Si131において、CPU401は、Si130の処理で先読み保留予告表示の色が赤色(高信頼度)に一旦決定されたか否かを判定する。Si131での判定がYESの場合、処理はSi132に移り、この判定がNOの場合、処理はSi133に移る。
Si132において、CPU401は、Si130の処理で赤色(高信頼度)と一旦決定された先読み保留予告表示に対応する変動範囲(回転数の範囲)が、青色(低信頼度)の先読み保留予告表示に固定すべき変動範囲(以下、低信頼度固定変動範囲という場合がある)であるか否かを判定する。この低信頼度固定変動範囲については、図42〜図49を用いて後に説明する。Si132での判定がYESの場合、処理はSi133に移り、この判定がNOの場合、処理はSi134に移る。
Si133において、CPU401は、先読み保留予告表示の色を青色(低信頼度)に決定する。その後、処理は図39のSi105に移る。
一方、Si134において、CPU401は、先読み保留予告表示の色を赤色(高信頼度)に決定する。その後、処理は図39のSi105に移る。
以上に説明したように、Si104の処理において、事前判定情報に基づいて先読み保留予告表示の色が一旦赤色(高信頼度)に決定された場合でも、この先読み予告保留表示が低信頼度固定変動範囲内に対応する場合には、青色(低信頼度)にされる。つまり、低信頼度固定変動範囲では、先読み予告保留表示は青色(低信頼度)に固定される。
図39のSi105において、CPU401は、保留表示処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(図42参照)を1つ増加表示させる。同様に、CPU401は、第2保留数増加コマンドを受信した場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ増加表示させる。また、CPU401は、保留画像を1つ増加表示させる際に、Si103で先読み保留予告表示を実行すると決定された場合、Si104で決定された色(青色又は赤色)で保留画像(先読み保留予告表示)を1つ増加表示させる。その後、処理はSi106に移る。
Si106において、CPU401は、メイン制御部100から送信された報知演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。Si106での判定がYESの場合、処理はSi107に移り、この判定がNOの場合、処理はSi109に移る。
Si107において、CPU401は、Si106で受信した報知演出開始コマンドを解析する。つまり、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報を取得する。その後、処理はSi108に移る。
Si108において、CPU401は、Si107で解析した報知演出開始コマンドに基づいて、報知演出を実行する。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、Si107で取得した設定情報の条件(大当りしたか否かの条件、リーチありか否かの条件、特別図柄変動時間の条件)に基づいて、多数の報知演出の演出パターンから、抽選等によって、実行する報知演出を決定する。以下、より具体的に説明する。まず、設定情報が大当りしたことを示す場合、CPU401は、設定情報が示す特別図柄変動時間(図11〜図14の大当り用変動時間テーブル参照)に対応したタイプ(タイプF〜Hの何れか)の多数の報知演出の演出パターンから、抽選等によって、実行する報知演出を決定する。また、設定情報がハズレたことを示しリーチありを示す場合、CPU401は、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチありハズレ用変動時間テーブル参照)に対応したタイプ(タイプB〜Eの何れか)の多数の報知演出の演出パターンから、抽選等によって、実行する報知演出を決定する。また、設定情報がハズレたことを示しリーチなしを示す場合、CPU401は、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチなしハズレ用変動時間テーブル参照)に対応したタイプA(即ハズレ)の報知演出を、実行する報知演出として決定する。ここで、図9のSi58の変動パターン選択処理では、既に説明したように、この変動パターン選択処理を実行した時点で設定されているリーチテーブルLT(図10参照)および変動時間テーブルセットHT(図11〜図14参照)を用いて、設定情報におけるリーチありか否かおよび特別図柄変動時間を決定している。その後、処理は図119のSi113に移る。
一方、Si109において、CPU401は、図9のSi62の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。Si109での判定がYESの場合、処理はSi110に移り、この判定がNOの場合、処理は図40のSi113に移る。
Si110において、CPU401は、Si108の処理で開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。その後、処理はSi111に移る。
Si111において、CPU401は、保留数減算処理を実行する。具体的には、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算し、第2特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。その後、処理はSi112に移る。
Si112において、CPU401は、保留表示処理を実行する。具体的には、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第1特別図柄抽選に対応する保留画像(現在特別図柄の変動表示中であることを示す保留画像:図42(1)のRI0参照)を1つ消化(削除)させる。なお、その他の保留画像が表示されている場合には(図42(1)のRI1〜RI4参照)、Si108で報知演出を開始する際に、それらの保留画像を順次移動させる。同様に、CPU401は、報知演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報が第2特別図柄抽選が実行されたことを示す場合、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第2特別図柄抽選に対応する保留画像(現在特別図柄の変動表示中であることを示す保留画像)を1つ消化(削除)させる。なお、その他の保留画像が表示されている場合には、Si108で報知演出を開始する際に、それらの保留画像を順次移動させる。保留画像の表示については、図42を用いて具体的に後述する。その後、処理は図40のSi113に移る。
ここで、Si104の処理に含まれる図41のSi132の処理における「低信頼度固定変動範囲」については、図42〜図49を用いて後に説明する。
まず、図42を用いて、遊技機1において行われる装飾図柄の変動表示、および保留表示の概要について説明する。図42は、特別図柄抽選が行われてその判定結果を報知するために、装飾図柄DIが変動表示される様子、および特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像RIが消化される様子を示す図である。装飾図柄DIは、特別図柄抽選の判定結果を演出的に報知するための図柄(本実施形態では数字の「1」〜「9」を表す図柄)であり、本実施形態では3つの装飾図柄DI1〜DI3の列を用いて上記判定結果を報知する。このように、装飾図柄DIが変動表示されてから停止表示されることによって特別図柄抽選の結果を報知する演出を、報知演出という。また、報知演出は、様々な演出画像の表示や様々な演出音声の出力等を含む場合がある。なお、以下では、大当り遊技終了後の確変遊技状態(図17参照)において(つまり、原則として第2特別図柄抽選だけが実行される時短状態(電サポ状態)において)、第2特別図柄抽選が行われて、保留画像として第2特別図柄抽選が保留されていることを示す画像が表示される場合を例に説明するが、第1特別図柄抽選が行われる場合も同様である。
まず、図42の(1)に示すように、画像表示部6には、装飾図柄DI(DI1〜DI3)、保留画像RI(RI0〜RI4)、ステージST(ST0〜ST4)が表示される。装飾図柄DIは、3つの(3列の)装飾図柄DI1〜DI3から構成されて画像表示部6の画面に表示される。より具体的には、左側に左装飾図柄DI1が表示され、右側に右装飾図柄DI2が表示され、中央に中装飾図柄DI3が表示される。この左右中装飾図柄DI1〜DI3は、特別図柄の変動表示に応じて変動表示される。
特別図柄の変動表示が開始すると(つまり、報知演出が開始されると)、左右中装飾図柄DI1〜DI3が変動表示される。そして、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図42の(1)に示すように、左装飾図柄DI1として、例えば数字「1」が描かれた図柄が仮停止する。さらに所定時間経過すると、図42の(2)に示すように、右装飾図柄DI2として、例えば数字「6」が描かれた図柄が仮停止する。さらに所定時間が経過すると、中装飾図柄DI3として、例えば数字「2」が描かれた図柄が仮停止した後、図42の(3)に示すように、3つの装飾図柄DI1〜DI3が完全に停止する。これにより、今回の特別図柄の変動表示が終了して(つまり、今回の報知演出が終了して)、第2特別図柄抽選の結果が遊技者に報知される。すなわち、装飾図柄DIが、当り目となる特定の図柄(典型的にはゾロ目「777」等)で揃わない(ハズレ目:典型的にはバラケ目)場合、第1特別図柄抽選の結果がハズレであることが報知される。そして、図42の(4)に示すように、以降同様に次の特別図柄の変動表示に応じて装飾図柄DIの変動表示が開始される。
保留画像RIは、遊技者に第2特別図柄抽選が保留されている数を示すための画像である。また、画像表示部6の画面には、保留画像RIがそれぞれ表示される位置となる複数のステージSTが表示される。図42に示した一例では、画像表示部6の画面下部領域に左右方向にそれぞれ列設された複数のステージST(ST0〜ST4)の上に、第2特別図柄抽選が保留されている回数それぞれに対応する保留画像RI(RI0〜RI4)が表示される。なお、本実施形態においては、保留画像RIは、第2特別図柄抽選における特別図柄の変動が終了するまで表示される。すなわち、第2特別図柄抽選が保留されている回数に応じた数の保留画像RI1〜RI4に加えて、現在特別図柄の変動表示中の(つまり、報知演出を実行中の)保留画像RI0が画像表示部6に表示されることになる。なお、保留画像RI0は、正確には特別図柄抽選が保留されていることを示していないので、保留画像RI0を、例えば、変動中表画像RI0や変動権利画像RI0等と呼んでもよい。
一例として、図42の(1)に示すように、列設された複数のステージSTの一方の左端に配置されているステージST0には、現時点において第2特別図柄抽選における特別図柄の変動中となっている保留画像RI0が表示される。また、ステージST0の右隣に配置されているステージST1には、第2特別図柄抽選が保留されており、次に第2特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第1保留という)に対応する保留画像RI1が表示される。また、ステージST1の右隣に配置されているステージST2には、上記第1保留の次に第2特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第2保留という)に対応する保留画像RI2が表示される。また、ステージST2の右隣に配置されているステージST3には、上記第2保留の次に第2特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第3保留という)に対応する保留画像RI3が表示される。また、ステージST3の右隣に配置されているステージST4には、上記第3保留の次に第2特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第4保留という)に対応する保留画像RI4が表示される。
複数のステージSTにそれぞれ表示された保留画像RIは、第2特別図柄抽選が終了するごとに、順次表示位置(すなわち、ステージST)を変更する。具体的には、図42の(3)に示すように、現在の特別図柄の変動表示が終了すると(今回の報知演出が終了すると)、図42の(4)に示すように、ステージST0に表示されていた、現在の特別図柄の変動表示に対応する保留画像RI0は、ステージST0から消滅等することによって、当該表示画面上から消える。そして、ステージST1に表示されていた保留画像RI1は、ステージST1からステージST0へ移動する。同様に、ステージST2〜ST4に表示されていた保留画像RI2〜RI4は、それぞれ、ステージST2〜ST4からステージST1〜ST3へ移動する。このように、保留画像RIは、第1特別図柄抽選の保留が消化されるごとに、順次ステージSTを移動していく。
図43〜図49は、青色(低信頼度)の先読み予告保留表示に固定すべき変動範囲(低信頼度固定変動範囲)について説明するための図であり、図17の確変遊技状態における6回転目〜15回転目に対応している。
まず、図43(1)に示すように、確変遊技状態の6回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、第2特別図柄抽選の上限保留(4個目の保留)である10回転目が保留されて、当該10回転目の保留に対応する保留画像が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示される場合を考える。ここで、図17を用いて説明したように、確変遊技状態において、10回転目が終了するまではリーチテーブルLT2(図10(2)参照)および変動時間テーブルセットHT2(図12参照)が使用対象として設定されており、10回転目が終了した時点でリーチテーブルLT3(図10(3)参照)および変動時間テーブルセットHT3(図13参照)が使用対象として設定される。よって、図43(1)に示す場合は、6回転目の変動中の時点において、現在設定されているLT2及びHT2に基づいて10回転目についてリーチありか否か及び特別図柄変動時間が図8のSi31の事前判定処理によって事前判定(先読み)され、当該事前判定の結果に基づいて10回転目の保留が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示されている。以下に、より具体的に説明する。
まず、確変遊技状態の6回転目の変動中において第2始動口22に遊技球が入賞して、図8のSi30の処理で10回転目に対応する乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数)が取得される。ここで、リーチ乱数は「70」が取得されたものとする。また、図8のSi31の事前判定処理において、取得された大当り乱数により特別図柄抽選にハズレたと事前判定されたものとする。この場合、この事前判定処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT2(図10(2)の乱数範囲「0〜89」を参照)とが参照されて、10回転目に対して「リーチあり」と事前決定される。10回転目に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、この事前判定処理において、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT2(図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、10回転目に対して特別図柄変動時間が事前決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の事前決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したように先読み予告保留表示として青色(低信頼度)又は赤色(高信頼度)が実行される場合があり、図43(1)では赤色(高信頼度)が実行されている。
次に、7回転目〜9回転目が消化されて、図43(2)に示すように、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示が行われた10回転目に対応する報知演出(特別図柄の変動)が開始される場合を考える。この場合、図9のSi58の変動パターン選択処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT2(図10(2)の乱数範囲「0〜89」を参照)とが参照されて、10回転目の報知演出に対して「リーチあり」と決定される。つまり、10回転目の報知演出に対して、先読み保留予告表示を行った図43(1)の時点で使用したLT2を同様に使用して、同様に「リーチあり」と決定される。10回転目の報知演出に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT2(図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、10回転目の報知演出に対して特別図柄変動時間が決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したようにタイプB以上の報知演出が10回転目において実行される。つまり、10回転目の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることは無い。
なお、図43(1)の事前判定(先読み)した際に10回転目で大当りと事前判定して赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行った場合には、図12の大当り用変動時間テーブルから分かるように、図43(2)の10回転目の報知演出においてタイプF〜Hの演出が実行されるため、10回転目の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることは無い。
以上のように、図43の場合には、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらず、この先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となることは無い。
次に、図44を用いて、確変遊技状態の7回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、11回転目の保留に対応する保留画像が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示される場合を考える。ここで、図44を用いて説明する内容は、本実施形態において特徴的である低信頼度固定変動範囲を設けなかった場合についてのものである。
図44(1)に示すように、確変遊技状態の7回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、第2特別図柄抽選の上限保留(4個目の保留)である11回転目が保留されて、当該11回転目の保留に対応する保留画像が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示されている。つまり、図44(1)に示す場合は、7回転目の変動中の時点において、現在設定されているLT2及びHT2に基づいて11回転目についてリーチありか否か及び特別図柄変動時間が図8のSi31の事前判定処理によって事前判定(先読み)され、当該事前判定の結果に基づいて11回転目の保留が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示されている。以下に、より具体的に説明する。
まず、確変遊技状態の7回転目の変動中において第2始動口22に遊技球が入賞して、図8のSi30の処理で11回転目に対応する乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数)が取得される。ここで、図43(1)の場合と同様に、リーチ乱数は「70」が取得されたものとする。また、図8のSi31の事前判定処理において、図43(1)の場合と同様に、取得された大当り乱数により特別図柄抽選にハズレたと事前判定されたものとする。この場合、この事前判定処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT2(図10(2)の乱数範囲「0〜89」を参照)とが参照されて、11回転目に対して「リーチあり」と事前決定される。11回転目に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、この事前判定処理において、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT2(図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、11回転目に対して特別図柄変動時間が事前決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の事前決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したように先読み保留予告表示として青色(低信頼度)又は赤色(高信頼度)が実行される場合があり、図44(1)では、図43(1)の場合と同様に、赤色(高信頼度)が実行されている。
次に、8回転目〜10回転目が消化されて、図44(2)に示すように、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示が行われた11回転目に対応する報知演出(特別図柄の変動)が開始される場合を考える。この場合、図9のSi58の変動パターン選択処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT3(図10(3)の乱数範囲「0〜59」を参照)とが参照されて、11回転目の報知演出に対して「リーチなし」と決定されてしまう。つまり、11回転目の報知演出に対して、先読み保留予告表示を行った図44(1)の時点で使用したLT2とは異なるLT3が使用されて、「リーチあり」ではなく「リーチなし」と決定されてしまう。11回転目の報知演出に対して「リーチなし」と決定されると(つまり、リーチなしハズレと決定されると)、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT3(図13のリーチなしハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、11回転目の報知演出に対して特別図柄変動時間が決定される。このようにリーチなしハズレの場合には、図13のリーチなしハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の決定に使用されてしまうで、11回転目の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることとなってしまう。
以上のように、図44の場合には、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらず、この先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となってしまう。この場合、遊技者は、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示によって大当りを強く期待をしていたにも関わらず、この先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレとなってしまうので、不快感を覚えてしまう場合がある。
次に、上記した図44の場合と同じ理由で、確変遊技状態の8回転目〜10回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、12回転目〜14回転目の保留に対応する保留画像を赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示する場合も、上記した図44の場合と同様の問題が生じてしまう。なお、図45は、確変遊技状態の10回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、14回転目の保留に対応する保留画像を赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示する場合について示している。また、図45は、図44と同様に、本実施形態において特徴的である低信頼度固定変動範囲を設けなかった場合についてのものである。
次に、図46を用いて、確変遊技状態の11回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、15回転目の保留に対応する保留画像が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示される場合を考える。
図46(1)に示すように、確変遊技状態の11回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)に、第2特別図柄抽選の上限保留(4個目の保留)である15回転目が保留されて、当該15回転目の保留に対応する保留画像が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示されている。つまり、図46(1)に示す場合は、11回転目の変動中の時点において、現在設定されているLT3及びHT3に基づいて15回転目についてリーチありか否か及び特別図柄変動時間が図8のSi31の事前判定処理によって事前判定(先読み)され、当該事前判定の結果に基づいて15回転目の保留が赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示されている。以下に、より具体的に説明する。
まず、確変遊技状態の11回転目の変動中において第2始動口22に遊技球が入賞して、図8のSi30の処理で15回転目に対応する乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数)が取得される。ここで、図43(1)の場合と同様に、リーチ乱数は「70」が取得されたものとする。また、図8のSi31の事前判定処理において、図43(1)の場合と同様に、取得された大当り乱数により特別図柄抽選にハズレたと事前判定されたものとする。この場合、この事前判定処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT3(図10(3)の乱数範囲「0〜59」を参照)とが参照されて、15回転目に対して「リーチあり」と事前決定される。15回転目に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、この事前判定処理において、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT3(図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、15回転目に対して特別図柄変動時間が事前決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の事前決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したように先読み保留予告表示として青色(低信頼度)又は赤色(高信頼度)が実行される場合があり、図46(1)では、図43(1)の場合と同様に、赤色(高信頼度)が実行されている。
次に、12回転目〜14回転目が消化されて、図46(2)に示すように、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示が行われた15回転目に対応する報知演出(特別図柄の変動)が開始される場合を考える。この場合、図9のSi58の変動パターン選択処理において、取得されたリーチ乱数「70」と、現在設定されているLT3(図10(3)の乱数範囲「0〜59」を参照)とが参照されて、15回転目の報知演出に対して「リーチあり」と決定される。つまり、15回転目の報知演出に対して、先読み保留予告表示を行った図46(1)の時点で使用したLT3を同様に使用して、同様に「リーチあり」と決定される。15回転目の報知演出に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT3(図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、15回転目の報知演出に対して特別図柄変動時間が決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したようにタイプB以上の報知演出が15回転目において実行される。つまり、15回転目の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることは無い。
なお、図46(1)の事前判定(先読み)した際に15回転目で大当りと事前判定して赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行った場合には、図13の大当り用変動時間テーブルから分かるように、図46(2)の15回転目の報知演出においてタイプF〜Hの演出が実行されるため、15回転目の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることは無い。
以上のように、図46の場合には、図43の場合と同様に、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらず、この先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となることは無い。
以上に図43〜図46を用いて説明したように、赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらずこの先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となってしまう問題が生じるのは、確変遊技状態の11回転目〜14回転目の保留画像を赤色(高期待度)の先読み予告保留表示として表示する場合である(図44及び図45参照)。
図47は、問題の生じる図44の場合に対して、本実施形態における特徴的な処理として、11回転目の保留を青色(低期待度)の先読み予告保留表示に固定した場合について説明するための図である。図47(1)に示すように、確変遊技状態の7回転目の報知演出実行中(特別図柄の変動中)において11回転目の保留を青色(低期待度)の先読み予告保留表示に固定することによって、11回転目の報知演出において図44(2)の場合と同様の理由でリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となってしまった場合においても(図47(2)参照)、図44の場合のように赤色(高信頼度)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらずこの先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となってしまうことを回避できる。つまり、青色(低期待度)の先読み予告保留表示に固定したことによって、青色(低期待度)の先読み保留予告表示を行った後にこの先読み保留予告表示に対応する報知演出において即ハズレ(タイプA)となる程度にとどめることができる。
次に、上記した図47の場合と同じ理由で、12回転目〜14回転目の保留に対応する保留画像を青色(低期待度)の先読み予告保留表示に固定することによって、上記した図47の場合と同様の効果を奏することができる。なお、図48は、問題の生じる図45の場合に対して、本実施形態における特徴的な処理として、14回転目の保留を青色(低期待度)の先読み予告保留表示に固定した場合について示している。
以上、図43〜図48を用いて説明したように、青色(低信頼度)の先読み予告保留表示に固定すべき変動範囲(低信頼度固定変動範囲:図41のSi132参照)は、図49に示すように、11回転目から14回転目までの変動範囲となる。つまり、リーチテーブル及び変動時間テーブルセットを、LT2及びHT2からLT3及びHT3に切り替えた直後の所定回転(4回転)を、低信頼度固定変動範囲として設定することによって、図44等を用いて説明した問題を解消できる。
以上で、Si104の処理に含まれる図41のSi132の処理における「低信頼度固定変動範囲」についての説明は終わり、図39及び図40の演出制御処理の説明に戻る。
図40のSi113において、CPU401は、メイン制御部100から送信された大当り演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。Si113での判定がYESの場合、処理はSi114に移り、この判定がNOの場合、処理はSi115に移る。
Si114において、CPU401は、画像音響制御部500及びランプ制御部600に指示して、画像表示部6等を用いてオープニング演出を実行して大当り遊技演出を開始させる。その後、処理はSi115に移る。
Si115において、CPU401は、メイン制御部100から送信されたラウンド演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。つまり、大当り遊技において大入賞口23が開放されるラウンド(ラウンド遊技)が開始されたか否かを判定する。Si115での判定がYESの場合、処理はSi116に移り、この判定がNOの場合、処理はSi119に移る。
Si116において、CPU401は、画像音響制御部500及びランプ制御部600に指示して、画像表示部6等を用いてラウンド演出を開始する。なお、ラウンド演出は、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う演出である。その後、処理はSi117に移る。
Si117において、CPU401は、Si116で開始したラウンド演出が、先読み予告を行うラウンド演出であるか否かを判定する。ここで、大当りAの大当り遊技には、ラウンドが1〜16ラウンドあり、先読み予告を行うラウンドは、大当りAの大当り遊技の10ラウンド(10ラウンドのラウンド演出)である。なお、大当りB〜Dには10ラウンドは無い(図5参照)。図50は、10ラウンドのラウンド演出において実行される先読み予告の一例について説明するための図である。図50(1)は、先読み予告に使用されるキャラクタA〜Cの画像である。図50(1)に示すように、キャラクタAは大当り信頼度5%(低信頼度)であり、キャラクタBは大当り信頼度20%(中信頼度)であり、キャラクタCは大当り信頼度40%(高信頼度)である。図50(2)に示すように、先読み予告を行う10ラウンドのラウンド演出が開始されると、画像表示部6に、キャラクタA〜Cの順に整列した列が上から下の方向に循環移動する画像と、遊技者に演出ボタン37の押下操作を示唆する画像が表示される。これに応じて所定の押下操作時間内に演出ボタン37が押下操作されると(又は所定の押下操作時間が経過すると)、図50(3)に示すように、何れかのキャラクタが停止表示されて、大当り遊技終了後の報知演出で大当りする信頼度を示唆する先読み予告が実行される。なお、いずれのキャラクタも停止表示されず、大当り信頼度が非常に低いことが示唆される場合もある。図50(3)では、キャラクタBが停止表示されて大当り信頼度20%(中信頼度)が示唆されている。Si117での判定がYESの場合、処理はSi118に移り、この判定がNOの場合、処理はSi119に移る。
Si118において、CPU401は、事前判定情報に基づいて、保留されている特別図柄抽選に対する先読み予告の内容(つまり、大当り信頼度)を決定する。具体的には、Si118において、CPU401は、Si102の処理でRAM403に現在記憶されている事前判定情報に含まれる大当りしたか否かを示す情報とリーチありか否かを示す情報と特別図柄変動時間の情報に基づいて、現在の保留に対する先読み予告における大当り信頼度を決定する。より具体的には、CPU401は、事前判定情報に大当りを示す情報が含まれる場合、特別図柄変動時間(図11〜図14の大当り用変動時間テーブル参照)が長いほど、より高い信頼度を決定し易い割り振りの抽選によって、先読み予告の大当り信頼度を決定する。また、CPU401は、事前判定情報に大当りを示す情報がなくリーチありを示す情報がある場合、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチありハズレ用変動時間テーブル参照)が長いほど、より高い信頼度を決定し易い割り振りの抽選によって、先読み予告の大当り信頼度を決定する。また、CPU401は、事前判定情報に大当りを示す情報もリーチありを示す情報もない場合、特別図柄変動時間(図11〜図14のリーチなしハズレ用変動時間テーブル参照)に関わらず、先読み予告の大当り信頼度を低信頼度5%に決定する。ここで、以上の事前判定情報に対応する事前判定(図8のSi25及びSi31参照)では、この事前判定した時点で設定されているリーチテーブルLT(図10参照)および変動時間テーブルセットHT(図11〜図14参照)を用いて、図9のステップ58の変動パターン選択処理と同様の処理を行って、事前判定情報におけるリーチありか否かおよび特別図柄変動時間を決定している。その後、処理はSi119に移る。
Si119において、CPU401は、先読み予告を行うラウンド演出の実行中であるか否かを判定する。Si119の判定がYESの場合、処理はSi120に移り、この判定がNOの場合、処理はSi121に移る。
Si120において、CPU401は、画像音響制御部500及びランプ制御部600に指示して、画像表示部6等を用いて、Si118で内容を決定した先読み予告を実行する。その後、処理はSi121に移る。
Si121において、CPU401は、メイン制御部100から送信された大当り遊技演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。Si121での判定がYESの場合、処理はSi122に移り、この判定がNOの場合、今回の演出制御処理は終了する。
Si122において、CPU401は、画像音響制御部500及びランプ制御部600に指示してエンディング演出を実行することによって、Si114で開始した大当り遊技演出を終了させる。その後、今回の演出制御処理は終了する。
ここで、一例として、図17に示した確変遊技状態におけるLT3及びHT3(図10(3)及び図13参照)が設定されている40回転目において大当りAに当選して大当り遊技が開始した場合を考える。また、この大当りした時点で第2特別図柄抽選の保留が1つあるものとする。この場合、図40のSi118の処理で決定される、この保留(以下、先読み対象保留という)に対する先読み予告の大当り信頼度は、LT3及びHT3を用いた事前判定処理(図8のSi31参照)に基づいている。ここで、先読み対象保留の発生時(つまり、遊技球入賞時)に取得された乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数:図8のSi30参照)のリーチ乱数は「50」であるものとする。また、この事前判定処理において、先読み対象保留の発生時に取得された大当り乱数により特別図柄抽選にハズレたと事前判定されたものとする。この場合、この事前判定処理において、取得されたリーチ乱数「50」と、現在設定されているLT3(図10(3)の乱数範囲「0〜59」を参照)とが参照されて、先読み対象保留に対して「リーチあり」と事前決定される。先読み対象保留に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、この事前判定処理において、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT3(図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、先読み対象保留に対して特別図柄変動時間が事前決定される。このようにリーチありハズレの場合には、図13のリーチありハズレ用変動時間テーブルが特別図柄変動時間の事前決定に使用され、又、このリーチありハズレ用変動時間テーブルに示したように、大当り遊技中の先読み予告として、キャラクタA(低信頼度5%)、キャラクタB(中信頼度20%)又はキャラクタC(高信頼度40%)を停止表示させる先読み予告(図50参照)が実行される場合がある。
その後、大当り遊技が終了して、図17に示したように確変遊技状態においてLT2及びHT2(図10(2)及び図12参照)が設定された状態で、先読み対象保留に対応する報知演出が開始される場合を考える。この場合、図9のSi58の変動パターン選択処理において、取得されたリーチ乱数「50」と、現在設定されているLT2(図10(2)の乱数範囲「0〜89」を参照)とが参照されて、先読み対象保留の報知演出に対して、先読み予告の際(事前判定の際)と同様に、「リーチあり」と決定される。先読み対象保留の報知演出に対して「リーチあり」と決定されると(つまり、リーチありハズレと決定されると)、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHT2(図12のリーチありハズレ用変動時間テーブルを参照)とが参照されて、先読み対象保留の報知演出に対して特別図柄変動時間が決定される。このように、先読み対象保留の報知演出の実行の際にも、先読み予告の際(事前判定の際)と同様に、リーチありハズレ用変動時間テーブルが使用される(図12及び図13参照)。このことから、大当り遊技中の先読み予告において中信頼度20%又は高信頼度40%の予告が実行されて遊技者が大当りする期待感を強く抱いた後に、大当り遊技終了後の先読み対象保留の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されることは無い。
次に、以上に説明した一例(図17に示した確変遊技状態におけるLT3及びHT3(図10(3)及び図13参照)が設定されている40回転目において大当りAに当選して大当り遊技が開始した場合)において、図10(2)のリーチテーブルLT2の代わりに、図51のリーチテーブルLT5が使用された場合を仮定して考える。図51のTL5は、図10(2)のLT2に対して、「リーチあり」の乱数範囲が0〜44に減少され、「リーチなし」の乱数範囲が45〜299に増加されたものである。つまり、リーチありの割合が減少したものである。
この場合、大当り遊技終了後の確変遊技状態においてLT5が設定された状態で、先読み対象保留に対応する報知演出が開始される。そして、図9のSi58の変動パターン選択処理において、取得されたリーチ乱数「50」と、現在設定されているLT5(図51の乱数範囲「45〜299」を参照)とが参照されて、先読み対象保留の報知演出に対して、先読み予告の際(事前判定の際)とは異なり、「リーチなし」と決定されてしまう。先読み対象保留の報知演出に対して「リーチなし」と決定されると(つまり、リーチなしハズレと決定されると)、取得された変動パターン乱数と、現在設定されているHTのリーチなしハズレ用変動時間テーブル(例えば図12参照)とが参照されてしまう。このように、先読み対象保留の報知演出の実行の際に、先読み予告の際(事前判定の際)とは異なり、リーチなしハズレ用変動時間テーブルが使用されてしまうで、大当り遊技中の先読み予告において中信頼度20%又は高信頼度40%の予告が実行されて遊技者が大当りする期待感を強く抱いた後に、大当り遊技終了後の先読み対象保留の報知演出において、タイプA(即ハズレ)の報知演出が実行されてしまう。この場合、遊技者は、大当り遊技中の先読み予告によって大当りを強く期待をしていたにも関わらず、この先読み予告に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレとなってしまうので、不快感を覚えてしまう場合がある。
第3の実施形態の第1例では、LT2における「リーチあり」の割合を、LT3における「リーチあり」の割合以上としている。より正確には、LT2における「リーチあり」の乱数範囲が、LT3における「リーチあり」の乱数範囲と同一又はこれを含むものとしている。このことによって、本実施形態では、上記のような問題を解消している。なお、以上では、LT2とLT3との関係を一例に挙げて説明したが、LT2とLT4との関係およびLT2とLT1との関係も同様である。
以上に、図41〜図49等を用いて説明したように、第3の実施形態の第1例によれば、先読み保留予告表示をする場合において、低信頼度固定変動範囲を設けているので、高信頼度(赤色)の先読み保留予告表示を行ったにも関わらず、この先読み保留予告表示に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレ(タイプA)となってしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを、効果的に回避できる。
また、第3の実施形態の第1例によれば、図17を用いて説明したように、大当りA〜Cの大当り遊技終了後の確変遊技状態の期間(特別期間:1〜78回転)において、1〜10回転にはタイプB以上の報知演出の実行確率が30%となるLT2及びHT2を使用し、11〜50回転にはタイプB以上の報知演出の実行確率が20%となるLT2及びHT2を使用し、51〜78回転にはタイプB以上の報知演出の実行確率が30%となるLT2及びHT2を使用している。つまり、確変遊技状態の期間の前期間(1〜10回転)および後期間(51〜78回転)には、中期間(11〜50回転)よりもタイプB以上の報知演出の実行割合を高くしている。本実施形態によれば、このように後期間(51〜78回転)においてタイプB以上の報知演出の実行割合を高くすることによって、確変遊技状態の期間の終盤において大当りする期待感を効果的に遊技者に与えることができる。また、本実施形態によれば、大当りAの大当り遊技中において先読み予告を実行しているので(図40及び図50参照)、このように前期間(1〜10回転)においてタイプB以上の報知演出の実行割合を高くすることによって、大当り遊技中に保留されていた特別図柄抽選で大当りする期待感を、非常に効果的に、遊技者に与えることができる。また、本実施形態によれば、LT2における「リーチあり」の割合(つまり、タイプB以上の報知演出の実行割合)を、LT3及びLT4における「リーチあり」の割合以上としている(図10〜図14参照)。このことによって、大当り遊技中の先読み予告によって遊技者が大当りを強く期待をしていたにも関わらず、この先読み予告に対応する報知演出においてリーチ煽り演出もなく即ハズレとなってしまい、遊技者が不快感を覚えてしまうことを、効果的に回避できる。
[第3の実施形態の第1例の変形例]
なお、上記した第3の実施形態の第1例では、図49を用いて説明したように、テーブル切り替え時点から所定回転後までの期間を低信頼度固定変動範囲に設定した。ここで、現在の遊技機は、非常に複雑なプログラムを用いて処理を行っているため、プログラムの不整合(いわゆるバグ)等によって、テーブル切り替えるタイミングが、本来切り替えられるべきタイミングから数変動(数回転)前後することが起こりうる。そこで、上記した第3の実施形態の第1例において、低信頼度固定変動範囲を余裕を持った広さに設定してもよい。例えば、テーブル切り替え時点を跨ぐ前後所定回転(例えば、前後5回転)の範囲を、低信頼度固定変動範囲に設定してもよい。
また、上記した第3の実施形態の第1例では、図17等を用いて、確変遊技状態の期間において低期待度固定変動範囲を設定する例について説明した。しかし、これには限定されず、他の期間(例えば通常遊技状態の期間)において、低期待度固定変動範囲を設定して、当該他の期間においてリーチテーブル等(図10〜図14参照)が切り替えられることによる問題を解消してもよい。
また、上記した第3の実施形態の第1例では、第2特別図柄抽選に関して説明を行ったが、第1特別図柄抽選についても同様に考えられることは言うまでもない。
また、上記した第3の実施形態の第1例では、図17を用いて、大当り遊技中において大当りした時点のLT及びHTが継続して設定されるものとして説明した。しかし、例えば、大当り遊技中には、通常遊技状態で使用されるLT及びHTが設定されてもよい。
[第3の実施形態の第2例]
以下では、第3の実施形態の第2例について、図52および図53を用いて説明する。第3の実施形態の第2例は、大当り遊技中に存在する特別図柄抽選の保留の消化時に実行される報知演出のタイプが大当り信頼度の比較的高いSPリーチ演出等であることが先読みされた場合に、大当り遊技中に存在する特別図柄抽選の保留の大当り信頼度を大当り遊技中に先読み予告する演出を行う実施例である。
ここで、第3の実施形態の第2例は、上記した第3の実施形態の第1例に対して、図39および図40を用いて説明した演出制御処理のSi118およびSi120の処理内容が異なる。また、図52を用いて後述するが、第3の実施形態の第2例は、上記した第3の実施形態の第1例に対して、図10(4)を用いて説明したリーチテーブルLT4および図14を用いて説明した変動時間テーブルセットHT4を使用する代わりに、図10(3)を用いて説明したリーチテーブルLT3および図13を用いて説明した変動時間テーブルセットHT3を継続して使用する点で異なる。また、図52を用いて後述するが、第3の実施形態の第2例は、上記した第3の実施形態の第1例に対して、大当りA〜Cの大当り遊技中において、図10(2)を用いて説明したリーチテーブルLT2および図12を用いて説明した変動時間テーブルセットHT2を使用する点で異なる。そこで、以下では、上記した第3の実施形態の第1例に対して、異なる内容について説明し、同じ内容については原則として説明を省略する。
図52は、第3の実施形態の第2例でのリーチテーブルLT1〜LT3および変動時間テーブルセットHT1〜HT3の切り替えタイミングについて説明するための図である。図52に示すように、第3の実施形態の第2例では、上記した第3の実施形態の第1例において図17を用いて説明した切り替えタイミングに対して、大当り遊技が終了して確変遊技状態に制御されてから11回転目から確変遊技状態が終了する78回転が終了するまで、リーチテーブルLT3および変動時間テーブルセットHT3が使用される。また、図52に示すように、第3の実施形態の第2例では、上記した第3の実施形態の第1例に対して、大当りA〜Cの大当り遊技中において、図10を用いて説明したリーチテーブルLT2および図12を用いて説明した変動時間テーブルセットHT2を使用する点で異なる。
図53は、第3の実施形態の第2例における演出制御処理の一例について説明するための図である。第3の実施形態の第2例における演出制御処理は、図39および図40を用いて説明した第3の実施形態の第1例における演出制御処理のSi118およびSi120の処理をSj118およびSj120の処
理に置き換えたものである。そこで、以下では、Sj118およびSj120の処理について説明する。なお、第3の実施形態の第2例では、第3の実施形態の第1例の図118に対応する図面は省略している。
Sj118において、CPU401は、事前判定情報に基づいて、保留されている特別図柄抽選に対する先読み予告を実行するか否かを決定する。具体的には、Sj118において、CPU401は、Si102の処理でRAM403に現在記憶されている事前判定情報に含まれる特別図柄変動時間の情報に基づいて、現在存在する保留に対する先読み予告を実行するか否かを決定する。より具体的には、CPU401は、現在記憶されている事前判定情報に含まれる特別図柄変動時間の情報が、SPリーチ演出を実行するタイプD又はGの報知演出を実行するための特別図柄変動時間「60秒」又はSPSPリーチ演出を実行するタイプE又はFの報知演出を実行するための特別図柄変動時間「90秒」を示す場合には、現在存在する保留に対する先読み予告を実行すると決定し、「60秒」および「90秒」の何れも示さない場合には、現在存在する保留に対する先読み予告を実行すると決定する(図12等参照)。ここで、以上の事前判定情報に対応する事前判定(図8のSi25及びSi31参照)では、この事前判定した時点で設定されているリーチテーブルLT(図10参照)および変動時間テーブルセットHT(図11〜図14参照)を用いて、図9のステップ58の変動パターン選択処理と同様の処理を行って、事前判定情報におけるリーチありか否かやおよび特別図柄変動時間を決定している。その後、処理はSi119に移る。
Sj120において、CPU401は、上記したSj118の処理により先読み予告を実行すると決定されている場合には、画像音響制御部500及びランプ制御部600に指示して、画像表示部6等を用いて、図50を用いて説明した、大当り遊技後に大当り遊技中の保留が消化されて大当りする可能性を示唆する先読み予告の演出を実行し、先読み予告を実行すると決定されていない場合には、先読み予告の演出を実行しない。なお、この先読み予告の演出を実行する際に、CPU401は、上記したSj118の処理において保留に特別図柄変動時間「90秒」が有った場合の方が、保留に特別図柄変動時間「90秒」が無かった場合(つまり、保留に特別図柄変動時間「60秒」だけ有った場合)よりも高確率で、より信頼度が高いことを示す先読み予告の演出を実行する。つまり、SPリーチ演出が実行されることが先読みされた場合よりも、大当り信頼度がより高いSPSPリーチ演出が実行されることが先読みされた場合の方が、先読み予告の演出において、より高信頼度の示唆を実行し易い。その後、処理はSi121に移る。
以上に説明したように、第3の実施形態の第2例では、大当りA〜Cの大当り遊技後の確変遊技状態10回転まではタイプB以上の大当り信頼度の演出(図12等参照)の実行確率を上昇させ、大当り遊技中においてSPリーチ演出やSPSPリーチ演出の実行が先読みされた場合に、次の大当りを期待させる先読み予告演出を大当り遊技中において実行する。このように、第3の実施形態の第2例によれば、大当りA〜Cの大当り遊技後の確変遊技状態10回転まではタイプB以上の大当り信頼度の演出(図12等参照)の実行確率を上昇させているので、大当り遊技中の先読み予告演出を実行する機会が増加して、遊技者が大当りする期待感を感じる機会を有効に増やすことができる。また、第3の実施形態の第2例によれば、SPリーチ演出等が実行されることを先読みして大当り遊技中の先読み予告演出を実行するので、先読み予告演出が実行された場合には必ずSPリーチ演出等が実行されることになり、先読み予告演出が実行されたにも関わらずSPリーチ演出に発展しない単なるリーチ演出しか実行されない等の演出が実行されて遊技者が落胆することを有効に回避できる。
[第3の実施形態の第2例の変形例]
なお、上記した第3の実施形態の第2例では、大当りA〜Cの大当り遊技後の確変遊技状態10回転まではタイプB以上の大当り信頼度の演出(図12等参照)の実行確率を上昇させる構成例を挙げた。しかし、例えば、大当りA〜Cの大当り遊技後の確変遊技状態8回転まではタイプB以上の大当り信頼度の演出(図12等参照)の実行確率を上昇させる構成としてもよい。このように、第1特別図柄抽選の最大保留数4および第2特別図柄抽選の最大保留数4の合計である「8回転まで」とすることによって、大当り遊技中に先読み可能な最大数8までに対して先読み予告の演出を実行可能になる。
[第1及び第3の実施形態の変形例]
なお、上記した実施形態では、図5を用いて説明したように、大当りDの場合には、大当り遊技が終了してから78回転終了するまでの間、遊技状態は潜伏遊技状態に制御されるものとした。しかし、この潜伏遊技状態において再び大当りDに当選した場合には、大当り遊技が終了してから78回転終了するまでの間、遊技状態は、確変遊技状態に制御されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、その後に特別図柄抽選が所定回数(例えば78回)実行されるまでは高確状態に設定され、その後に低確状態に設定されるいわゆるST機のゲーム構成を一例に挙げて説明した。しかし、これには限られず、例えば特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、次に大当りするまで高確状態に設定されるゲーム構成(いわゆるループ機)であってもよい。
[第4の実施形態]
以下では、第4の実施形態について、図54〜図74を用いて説明する。
第4の実施形態の遊技機1の演出制御の概要について説明する。第4の実施形態の遊技機1では、大当たり遊技の終了後の所定期間(例えば、特別図柄が70回変動するまで)において、確変遊技状態となる。所定期間中に大当たりとならなかった場合は、通常遊技状態に移行する。
確変遊技状態は、通常遊技状態(低確率遊技状態。例えば、1/300)よりも特別図柄判定において大当たりとなる確率が高い状態(高確率遊技状態。例えば、1/70)である。また、確変遊技状態は、第2始動口22が開放し易い補助遊技状態でもある。
第4の実施形態では、大当たり遊技の終了後の所定期間において、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブルが、特別図柄の変動回数に応じて変更される。
図54は、大当たり遊技後の所定期間における変動パターンテーブルの切り替えを示す図である。
図54に示すように、大当たり遊技が終了して1回目から30回目の特別図柄の変動では、変動パターンテーブルAに基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。当該変動パターンテーブルAには、特別図柄の変動パターンが複数記憶されている。特別図柄の変動パターンは、特別図柄の変動時間や変動中の演出を決定するための情報である。
また、大当たり遊技が終了して31回目から50回目の特別図柄の変動では、変動パターンテーブルBに基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。当該変動パターンテーブルBには、特別図柄の変動パターンが複数記憶されている。変動パターンテーブルBは、上記変動パターンテーブルAとは異なるテーブルである。例えば、変動パターンテーブルBには、変動パターンテーブルAには含まれない変動パターンが含まれていたり、変動パターンは同じであるがその変動パターンが選択される確率が異なっていたりする。
また、大当たり遊技が終了して51回目から70回目の特別図柄の変動では、変動パターンテーブルCに基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。当該変動パターンテーブルCには、特別図柄の変動パターンが複数記憶されている。変動パターンテーブルCは、上記変動パターンテーブルAおよび変動パターンテーブルBとは異なるテーブルである。
大当たり遊技が終了してから70回目の特別図柄の変動が終了すると、以降の変動では通常時の変動パターンテーブルが用いられ、遊技機1の遊技状態も通常遊技状態(低確率遊技状態、かつ、非補助遊技状態)に移行する。
このように、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数に応じて変動パターンテーブルが切り替えられることにより、大当たり遊技後の第1期間(1〜30回)では第2期間(31〜50回)よりも、例えば、特定の演出が出現したり(出現しやすくなったり)、平均の変動時間が短くなったりする。
ここで、第4の実施形態の遊技機1では、特別図柄の変動中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると、当該入賞に係る特別図柄判定の権利が保留されるとともに、事前判定が行われる。第4の実施形態では、上記所定期間において第2始動口22に遊技球が入賞して特別図柄判定の権利が保留されると、この特別図柄判定の権利の保留に対して、事前判定が行われ、当該事前判定の結果に基づいて事前判定演出(先読み演出)が行われる。
具体的には、特別図柄判定の権利の保留に対して、当該保留に係る特別図柄の変動の際の変動パターンが、上記変動パターンテーブルの切り替えを考慮して事前に判定される。
図55は、第4の実施形態の遊技機1において行われる事前判定の概要を示す図である。
図55に示すように、例えば、現在の変動(当該変動)が大当たり遊技後から28回目の変動であったとする。この場合、当該変動においては、変動パターンテーブルAに基づいて変動パターンが決定され、当該変動パターンに基づく変動演出が行われる。
現在の特別図柄の変動中に、1個目の遊技球が第2始動口22に入賞すると、当該入賞に応じて第2特別図柄判定の権利が保留1として記憶される。すると、この保留1に対して事前判定が行われる。具体的には、現在28回目の変動中であって保留1は現在の変動の次に行われる変動であるため、この保留1は、29回目の変動となる。このため、保留1は、変動パターンテーブルAに基づいて変動パターンが事前に判定される。そして、事前に判定された変動パターンに基づいて、事前判定演出が行われる。
同様に、現在の特別図柄の変動中に、2個目の遊技球が第2始動口22に入賞すると、当該入賞に応じて第2特別図柄判定の権利が保留2として記憶される。この保留2は、30回目の変動となるため、変動パターンテーブルAに基づいて変動パターンが事前に判定される。
さらに、現在の特別図柄の変動中に、3個目の遊技球が第2始動口22に入賞すると、当該入賞に応じて第2特別図柄判定の権利が保留3として記憶される。この保留3は、31回目の変動となる。31回目の変動では変動パターンテーブルBに基づいて変動パターンが決定される。このため、保留3に対する事前判定においても、変動パターンテーブルBに基づいて変動パターンが事前に判定される。4個目の遊技球が第2始動口22に入賞した場合も、同様に、保留4に対する事前判定において変動パターンテーブルBに基づいて、変動パターンが事前に判定される。
なお、第4の実施形態の遊技機1では、第2始動口22への遊技球の入賞に係る第2特別図柄判定の権利が、第1始動口21への遊技球の入賞に係る第1特別図柄判定の権利よりも優先して消化される。また、第2特別図柄判定に基づく大当たり遊技の方が、第1特別図柄判定に基づく大当たり遊技よりも遊技者に有利である(例えば、獲得可能な賞球が多い)。確変遊技状態は、第2始動口22に遊技球が入賞し易い補助遊技状態であるため、第2始動口22には比較的短時間の間に多くの遊技球が入賞する。このため、大当たり遊技後の上記所定期間では、第2特別図柄判定が次々と行われ、第1特別図柄判定は殆ど行われない。従って、大当たり遊技後の上記所定期間では、第2特別図柄判定の権利のみに対する事前判定演出が行われる。
図56は、特別図柄判定の権利の保留に対する事前判定処理の流れを示す図である。
図56に示すように、まず、第2始動口22に遊技球が入賞すると当該遊技球の入賞が検知される(S10)。すると、第2特別図柄判定の権利の保留数と、現在の特別図柄の変動回数とに基づいて、当該保留が何回目の変動かが算出される(S11)。次に、この算出結果に基づいて、変動パターンテーブルが選択される(S12)。そして、選択された変動パターンテーブルに基づいて、変動パターンが選択される(S13)。このS10〜S13の処理は、メイン制御部100において行われる。
次に、メイン制御部100において選択された変動パターンが、後述する保留コマンドに含まれて演出制御部400に送信される。演出制御部400においては、S13で選択された変動パターンに基づいて、事前判定演出の内容が決定される(S14)。例えば、選択された変動パターンに基づいて、この保留に対応する特別図柄の変動に応じて行われる変動演出の内容が事前に判定され、当該変動演出を示唆する演出が事前判定演出として決定される。そして、決定された事前判定演出が実行される(S15)。
このように、第4の実施形態では、特別図柄判定の権利が保留された場合、その保留が何回目の変動かを判定し、判定結果に基づいて変動パターンテーブルが選択される。これにより、保留が消化される際に行われる演出を事前に正確に判定して、事前判定演出を行うことができる。
例えば、保留に対して事前判定を行う場合において、現在の特別図柄の変動回数に基づいて変動パターンテーブルを選択し、当該変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定すると、実際にその保留に係る特別図柄の変動が行われる際に決定される変動パターンとは異なるものになる場合がある。このため、例えば、事前判定演出において、保留に対して大当たりの期待度の高いことを示す演出が行われても、その保留が消化された場合に行われる変動演出では、期待度の低い演出が行われてしまう場合がある。
しかしながら、第4の実施形態の遊技機1では、その保留が消化される際に実際に用いられる変動パターンテーブルに基づいて事前判定が行われる。このため、その保留に係る特別図柄の変動演出を正確に示唆する事前判定演出を行うことができる。
なお、上記変動パターンテーブルは、特別図柄判定の結果に応じて複数用意される。
図57は、特別図柄判定の結果に応じた変動パターンテーブルの一例を示す図である。
図57に示すように、変動パターンテーブルAには、特別図柄判定の結果が大当たりである場合に用いられる大当たり用変動パターンテーブルAと、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ有りの場合に用いられるリーチ用変動パターンテーブルAと、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ無しの場合に用いられるハズレ用変動パターンテーブルAと、がある。
また、変動パターンテーブルBには、特別図柄判定の結果が大当たりである場合に用いられる大当たり用変動パターンテーブルBと、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ有りの場合に用いられるリーチ用変動パターンテーブルBと、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ無しの場合に用いられるハズレ用変動パターンテーブルBと、がある。
変動パターンテーブルCも同様に、大当たり用、リーチ用、ハズレ用の3つがある。また、大当たり遊技後の上記所定期間が経過して通常遊技状態に移行した場合は、通常時の変動パターンテーブルが用いられる。通常時の変動パターンテーブルにも大当たり用、リーチ用、ハズレ用の3つがある。なお、変動パターンテーブルの一例については、後に詳述する。
[メイン制御部100による事前判定処理]
図58は、図8中のSi25およびSi31の事前判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図58に示すように、CPU101は、RAM103に記憶された特殊先読みフラグがONか否かを判定する(S221)。ここで、「特殊先読みフラグ」は、通常遊技状態ではOFFに設定され、確変遊技状態ではONに設定されるフラグである。具体的には、特殊先読みフラグは、大当たり遊技が行われる場合にONに設定されるフラグであり、大当たり遊技後からの上記所定期間が終了すると(すなわち、大当たり遊技後から数えて70回目の特別図柄の変動が終了すると)OFFに設定されるフラグである。
特殊先読みフラグがONである場合(S221:YES)、CPU101は、第2始動口スイッチがONか否かを判定する(S222)。すなわち、図58に示す事前判定処理が行われる契機となった遊技球の入賞が、第2始動口22への入賞を契機とするものか否かが判定される。
事前判定処理が第2始動口22への入賞を契機として行われた場合(S222:YES)、CPU101は、RAM103に記憶された変動回数NにS209で増加させた保留数U2を加算した値を、変数Mにセットする(S223)。変動回数Nは、大当たり遊技が行われると「0」に設定され、特別図柄が変動すると「1」だけ増加される。変数Mは、第2始動口22への入賞に基づく保留が、大当たり遊技後から何回目の変動かを示す値である。
S223に続いて、CPU101は、変数Mが70以下か否かを判定する(S224)。変数Mが70以下である場合(S224:YES)、CPU101は、変数Mの値に応じて変動パターンテーブルを選択する(S225)。
具体的には、S225において、CPU101は、図57に示すように変数Mが1以上30以下である場合、変動パターンテーブルAを選択する。また、CPU101は、変数Mが31以上50以下である場合、変動パターンテーブルBを選択し、変数Mが51以上70以下である場合、変動パターンテーブルCを選択する。
より具体的には、CPU101は、S225において、SI30で取得した大当たり乱数およびリーチ乱数に基づいて、大当たり用の変動パターンテーブル、リーチ用の変動パターンテーブル、ハズレ用の変動パターンテーブルのうちの何れかを選択する。
例えば、変数Mが1以上30以下である場合は、CPU101は、次に示すようにそれぞれの場合によって、大当たり用変動パターンテーブルA、リーチ用変動パターンテーブルA、ハズレ用変動パターンテーブルAのうちの何れかを選択する。すなわち、Si30で取得した大当たり乱数が大当たりを示す値である場合、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルAを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ有りを示す値である場合、リーチ用変動パターンテーブルAを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ無しを示す値である場合、ハズレ用変動パターンテーブルAを選択する。
また、例えば、変数Mが31以上50以下である場合は、CPU101は、次に示す処理を行う。すなわち、SI30で取得した大当たり乱数が大当たりを示す値である場合、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルBを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ有りを示す値である場合、リーチ用変動パターンテーブルBを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ無しを示す値である場合、ハズレ用変動パターンテーブルBを選択する。
また、例えば、変数Mが51以上70以下である場合は、CPU101は、次に示す処理を行う。すなわち、SI30で取得した大当たり乱数が大当たりを示す値である場合、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルCを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ有りを示す値である場合、リーチ用変動パターンテーブルCを選択する。また、例えば、SI30で取得した大当たり乱数がハズレを示す値であり、かつ、テップSI30で取得したリーチ乱数がリーチ無しを示す値である場合、ハズレ用変動パターンテーブルCを選択する。
なお、S225で選択される変動パターンテーブルの一例については後述する。
一方、S221でNOと判定した場合、または、S224でNOと判定した場合、CPU101は、通常時の変動パターンテーブルを選択する(S226)。ここでは、現在の変動、または、保留に係る変動における遊技機1の遊技状態が確変遊技状態でないため(大当たり遊技後の上記所定期間でないため)、CPU101は、通常時の変動パターンテーブルを選択する。この場合においても、Si24またはSi30で取得した大当たり乱数およびリーチ乱数に基づいて、大当たり用、リーチ用、ハズレ用の何れかの変動パターンテーブルが選択される。
S225またはS226に続いて、CPU101は、変動パターンを選択する(S227)。具体的には、CPU101は、選択した変動パターンテーブルを参照して、S204またはSI30で取得した変動パターン乱数に基づいて、変動パターンテーブルに含まれる何れかの変動パターンを選択する。
S227の処理の後、CPU101は、図58に示す事前判定処理を終了し、上記S206またはS212において、事前判定処理の結果としての事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットする。
なお、上記S222においてNOと判定した場合、すなわち、大当たり遊技後の上記所定期間において第1始動口21に遊技球が入賞した場合、CPU101は、当該第1始動口21への入賞に基づく変動パターンの事前判定を行わない。または、CPU101は、当該第1始動口21への入賞に基づく変動パターンの事前判定を行うものの、当該事前判定の結果に基づく事前判定演出の実行を演出制御部400に行わせないための情報を保留コマンドに含める。これにより、大当たり遊技後の上記所定期間においては、第1始動口21への入賞に基づく事前判定演出が行われない。あるいは、演出制御部400において、大当たり遊技後の上記所定期間であって保留が第1始動口21への入賞に基づくものであるか否かが判定され、判定結果が肯定の場合にこの保留に対する事前判定演出を行わないようにしてもよい。
以上のように、大当たり遊技後の上記所定期間においては、現在の特別図柄の変動回数Nと、第2特別図柄判定の保留数とに基づいて変数Mが算出され、当該変数Mに基づいて変動パターンテーブルA〜Cのうちの何れかが選択される。これにより、保留が消化される際に用いられる変動パターンテーブルを設定して変動パターンを事前判定することができる。
[メイン制御部100によるゲートスイッチ処理]
図59は、図6のSi3におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図59に示されるように、CPU101は、ゲートスイッチ113からの検知信号(ゲートスイッチ113が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ113が「ON」になったか否かを判定する(S301)。
CPU101は、ゲートスイッチ113が「ON」になったと判定した場合(S301:YES)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが、普通図柄判定の最大保留数Gmax(例えば、4)未満であるか否かを判定する(S302)。
CPU101は、保留数Gが最大保留数Gmax未満であると判定した場合(S302:YES)、保留数Gを「1」加算した値に更新し(S303)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、RAM103に格納する(S304)。なお、S204において格納された普通図柄乱数に対して上記Si25と同様に事前判定処理が行われ、当該事前判定処理の結果が普通図柄の保留コマンドとして演出制御部400に送信されてもよい。
[メイン制御部100による特別図柄処理]
メイン制御部100による特別図柄処理については、上記第1及び第3の実施形態と同様となっているが、一部異なる部分があるため、再度説明する。
図60は、図6におけるSi4の特別図柄処理を示す詳細フローチャートである。図61は、図60のS408の大当たり判定処理の詳細を示すフローチャートである。図62は、図60のS409の変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
図60に示されるように、メイン制御部100のCPU101は、例えばRAM103に記憶されている情報に基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S401)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(S401:YES)、CPU101は、特別図柄処理を終了する。
CPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(S401:NO)、特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(S402)。ここで、特別図柄が変動表示中ではないと判定した場合(S402:NO)、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定し(S403)、「1」以上であると判定した場合(S403:YES)、保留数U2を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(S404)。
CPU101は、保留数U2が「1」以上ではない(第2特別図柄判定が保留されていない)と判定した場合(S403:NO)、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定し(S405)、「1」以上であると判定した場合(S405:YES)、保留数U1を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(S406)。一方、CPU101は、S405で保留数U1が「1」以上でないと判定した場合(S405:NO)、客待ちコマンドをRAM103に設定して、図60に示す特別図柄処理を終了する。
CPU101は、S404またはS406の処理に続いて、RAM103に記憶された変動回数Nに「1」を加算する(S407)。変動回数Nは、大当たり遊技後からの変動回数を示し、大当たり遊技が行われると「0」に設定される。
CPU101は、S407に続いて、大当たり判定処理を実行する(S408)。以下、図61を参照して、大当たり判定処理について説明する。
図61に示すように、CPU101は、まず、大当たりか否かの判定を行う(S431)。具体的には、CPU101は、図60のS404の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、S404の処理で保留数U2を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(Si2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第2特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。なお、遊技状態が高確率遊技状態である場合は、通常よりも大当たりと判定される確率が高い。一方、図60のS406の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、CPU101は、S406の処理で保留数U1を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(Si2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第1特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。
ここで、特別図柄判定の結果が大当たりである場合(S431:YES)、CPU101は、上述した大当たり乱数と一緒にSi2の処理でRAM103に格納された図柄乱数に基づいて、図柄乱数判定処理を行う(S432)。具体的には、CPU101は、Si2の処理でRAM103に格納された図柄乱数がROM102に予め記憶されている複数種の大当たりのそれぞれに割り当てられた乱数値のいずれと一致するかを判定することにより、大当たりの種類を判定する。そして、CPU101は、判定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(S433)。
一方、S431において大当たりでないと判定された場合(S431:NO)、CPU101は、特別図柄判定の結果がハズレであることを表すハズレ図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(S434)。
S433の処理、またはS434の処理の後、CPU101は、大当たり判定処理を終了して、図60の特別図柄処理に処理を戻す。
図60に戻り、S408の大当たり判定処理に続いて、CPU101は、変動パターン設定処理を実行する(S409)。以下、図62を参照して、変動パターン設定処理について説明する。
図62に示すように、CPU101は、S407の大当たり判定処理の結果が大当たりであったか否かを判定する(S440)。CPU101は、S408の大当たり判定処理において大当たりと判定した場合(S440:YES)には、変動回数Nの値に応じて、大当たり用の変動パターンテーブルをRAM103にセットする(S441)。
具体的には、変動回数Nが1以上30以下の場合には、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルAをセットする。変動回数Nが31以上50以下の場合には、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルBをセットする。変動回数Nが51以上70以下の場合には、CPU101は、大当たり用の動パターンテーブルCをセットする。また、変動回数Nが70より大きい場合には、CPU101は、通常時の大当たり用変動パターンをセットする。各大当たり用の変動パターンテーブルには、変動時間が30秒、60秒、90秒等の変動パターンが記憶されている。
一方、S408の大当たり判定処理において大当たりでないと判定した場合(S440:NO)、すなわち、S408の大当たり判定処理においてハズレと判定した場合、CPU101は、リーチ乱数判定処理を行う(S442)。リーチ乱数判定処理では、CPU101は、大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒にRAM103に格納されたリーチ乱数が、ROM102に予め記憶されている値と一致するか否かを判定する。当該判定結果に基づいて、CPU101は、リーチ演出を行うか否かを決定する(S443)。そして、CPU101は、リーチ演出を行うと決定した場合(S443:YES)には、変動回数Nの値に応じて、リーチ用の変動パターンテーブルをセットする(S444)。
具体的には、変動回数Nが1以上30以下の場合には、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブルAをセットする。変動回数Nが31以上50以下の場合には、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブルBをセットする。変動回数Nが51以上70以下の場合には、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブルCをセットする。また、変動回数Nが70より大きい場合には、CPU101は、通常時のリーチ用変動パターンをセットする。各リーチ用の変動パターンテーブルには、変動時間が30秒、60秒、90秒等の変動パターンが記憶されている。
CPU101は、リーチ演出を行わないと判定した場合(S443:NO)には、変動回数Nの値に応じて、ハズレ用の変動パターンテーブルをセットする(S445)。
具体的には、変動回数Nが1以上30以下の場合には、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルAをセットする。変動回数Nが31以上50以下の場合には、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルBをセットする。変動回数Nが51以上70以下の場合には、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルCをセットする。また、変動回数Nが70より大きい場合には、CPU101は、通常時のハズレ用変動パターンをセットする。ハズレ用変動パターンテーブルA〜Cには、2秒の変動パターンが含まれる。通常時のハズレ用変動パターンテーブルには、4秒、8秒、12秒等の変動パターンが記憶されている。
S441、S444、またはS445の処理の後、CPU101は、変動パターン乱数判定処理を行う(S446)。具体的には、S446において、CPU101は、セットした変動パターンテーブルを用いて、上述した大当たり乱数(S408の大当たり判定処理で用いられた大当たり乱数)と一緒にSi2の処理でRAM103に格納された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンを選択する。
このようにして、CPU101は、Si2で取得された変動パターン乱数と大当たりか否かによってセットした変動パターンテーブルとに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。決定された変動パターンは、設定情報としてRAM103に設定される(S447)。S447の処理の後、CPU101は、図62に示す変動パターン設定処理を終了して、図60の特別図柄処理に処理を戻す。
図60に戻り、S409の処理に続いて、CPU101は、S408の処理で設定した図柄の設定情報、S409の処理で設定した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含む変動開始コマンドを生成してRAM103にセットする(S410)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行を指示するコマンドであって、図6のSi9の出力処理が実行されることによって演出制御部400へ送信される。
S410の処理に続いて、CPU101は、S410の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始し(S411)、変動時間の計測を開始する(S412)。なお、特別図柄の変動表示は、S407〜S410の処理がS404の処理に続いて行われた場合には第2特別図柄表示器4bを用いて行われ、S406の処理に続いて行われた場合には第1特別図柄表示器4aを用いて行われる。
CPU101は、S402の処理で「YES」と判定した場合、またはS412の処理を実行した場合、S412における変動時間の計測開始から、S409の処理で設定された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(S413)。
CPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(S413:YES)、特別図柄の変動表示が停止されることを通知する変動停止コマンドをRAM103にセットし(S414)、S411の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了し(S415)、計測した変動時間をリセットする(S416)。これにより、第1特別図柄表示器4aまたは第2特別図柄表示器4bにおいて、S408の大当たり判定処理の判定結果に応じた図柄(大当たりの種類に応じた大当たり図柄やハズレ図柄)が停止表示され、特別図柄判定の結果が報知される。なお、S414の処理でセットされた変動停止コマンドは、図6のSi9の出力処理が実行されることによって演出制御部400へ送信される。
CPU101は、S416の処理の後、停止中処理を実行する(S417)。停止中処理の詳細については後述する。
S401で「YES」と判定された場合、S405で「NO」と判定された場合、S413で「NO」と判定された場合、またはS417の処理が行われた場合、CPU101は、特別図柄処理を終了して、図6のSi5の普通図柄処理を実行する。
[メイン制御部100による停止中処理]
次に、図60のS417の停止中処理について説明する。図63は、図60のS417の停止中処理を示す詳細フローチャートである。
図63に示されるように、CPU101は、上記S408の大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄判定の結果が大当たりか否かを判定する(S480)。そして、CPU101は、大当たりと判定した場合(S480:YES)、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(S481)。
CPU101は、S481の処理に続いて、RAM103に記憶されている補助遊技フラグ及び確変遊技フラグを「OFF」に設定する(S482)。CPU101は、S482の処理に続いて、RAM103に記憶された特殊先読みフラグを「ON」に設定する(S483)。
CPU101は、S483の処理に続いて、オープニングを開始し(S484)、オープニングコマンドをRAM103にセットする(S485)。このオープニングコマンドは、大当たり判定処理の結果に応じて開始されるオープニング演出を演出制御部400に行わせるためのコマンドであり、当該コマンドは、図6のSi9の出力処理が実行されることによって演出制御部400へ送信される。これにより、大入賞口23が開放されることを遊技者に報知するためのオープニング演出が行われる。
一方、CPU101は、大当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合(S480:NO)、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S486)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S486:YES)、RAM103に記憶されている補助遊技残余回数Jを「1」減算し、当該Jを更新する(S487)。補助遊技残余回数Jは、補助遊技状態が維持される残りの特別図柄の変動回数(特別図柄判定の実行回数)を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理において設定される。遊技状態設定処理の詳細については後述する。
S487の処理に続いて、CPU101は、補助遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(S488)。ここで、補助遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(S488:YES)、CPU101は、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(S489)。
S489の処理を実行した場合、補助遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(S486:NO)、又は補助遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(S488:NO)、CPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S490)。
確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S490:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Xを「1」減算し、当該Xを更新する(S491)。ここで、高確率遊技残余回数Xは、高確率遊技状態で特別図柄判定が行われる残りの回数を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理(後述する)において設定される。
S491の処理に続いて、CPU101は、高確率遊技残余回数Xが「0」であるか否かを判定する(S492)。ここで、高確率遊技残余回数Xが「0」であると判定した場合(S492:YES)、RAM103に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定する(S493)。S493に続いて、CPU101は、特殊先読みフラグを「OFF」に設定する(S494)。
S494の処理が実行された場合、S485の処理が実行された場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(S490:NO)、又は高確率遊技残余回数Xが「0」ではないと判定された場合(S492:NO)、CPU101は、図63の停止中処理を終了する。
[メイン制御部100による普通図柄処理]
次に、図64を参照しつつ、メイン制御部100によって実行される普通図柄処理の詳細について説明する。図64は、図6のSi5の普通図柄処理を示す詳細フローチャートである。
まず、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S501)。補助フラグは、普通図柄判定の結果が当りである場合に「ON」に設定されるフラグであり、電動チューリップ27を作動させる当たり遊技中であるか否かを示すフラグである。電動チューリップ27は、普通図柄判定の結果が当りである場合、所定のパターンで動作する。電動チューリップ27の動作パターンは、遊技機1の状態が補助遊技状態か否か(補助遊技フラグがONか否か)によって異なる。また、当たりの種類が長開放当たりか短開放当たりかで、電動チューリップ27の動作パターンは異なる。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S501:YES)、CPU101は、図64の普通図柄処理を終了する。
補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S501:NO)、CPU101は、普通図柄表示器4eにおける普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(S502)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S502:NO)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが「1」以上であるか否かを判定する(S503)。ここで、保留数Gが「1」以上ではないと判定した場合(S503:NO)、CPU101は、図64の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、保留数Gが「1」以上であると判定した場合(S503:YES)、保留数Gを「1」減算した値に更新し(S504)、普通図柄乱数判定処理を実行する(S505)。具体的には、遊技球がゲート25を通過したことに応じて上記Si3の処理で取得された普通図柄乱数が、ROM102に記憶されている普通図柄乱数の当選値(補助遊技状態か否かにより異なる)と一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定する(S506)。なお、遊技状態が補助遊技状態である場合、普通図柄判定の結果が当たりとなる確率は通常よりも高い。
CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりではないと判定した場合(S506:NO)、RAM103にハズレ図柄をセットする(S507)。
一方、CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりであると判定した場合(S506:YES)、CPU101は、普通図柄判定の当たりの種類が長開放当たりか否かを判定する(S508)。ROM102には、普通図柄乱数の当選値として、当選後に第2始動口22を長開放することとなる長開放当たりの当選値と、第2始動口22を短開放することとなる短開放当たりの当選値とが設定されている。CPU101は、取得された普通図柄乱数に基づいて、長開放当たりか否かを判定する。なお、普通図柄判定の当落を決定するための普通図柄乱数(第1普通図柄乱数)とは別に、普通図柄の当たりの種類を決定するための乱数(第2普通図柄乱数)が設けられてもよい。この場合、第1普通図柄乱数に基づいて当たりか否かが判定され、当たりである場合に、第2普通図柄乱数に基づいて当たりの種類(長開放当たり、又は短開放当たり)が決定されてもよい。
長開放当たりであると判定した場合(S508:YES)、CPU101は、長開放当たり図柄をRAM103にセットする(S509)。一方、長開放当たりでないと判定した場合(S508:NO)、CPU101は、短開放当たり図柄をRAM103にセットする(S510)。
S507の処理、S509の処理、又はS510の処理に続いて、CPU101は、RAM103に記憶されている補助遊技フラグがONか否かに基づいて、遊技機1の遊技状態が、補助遊技状態であるか否かを判定する(S511)。
CPU101は、補助遊技状態ではないと判定した場合(S511:NO)、普通図柄表示器4eにおいて普通図柄を変動表示させる時間である普通図柄変動時間を例えば12秒にセットする(S512)。逆に、補助遊技状態であると判定した場合(S511:YES)、普通図柄変動時間を比較的短い値、例えば2秒にセットする(S513)。このS512又はS513の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、RAM103に一時的に記憶される。
S512又はS513の処理に続いて、CPU101は、普通図柄表示器4eにおいて普通図柄の変動表示を開始させ(S514)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(S515)。
一方、CPU101は、普通図柄表示器4eにおいて普通図柄の変動表示中であると判定した場合(S502:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(S516)。具体的には、S513の処理によって計測を開始した経過時間が、上記S512又はS513の処理で設定された普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったか否かを判定する。ここで、終了タイミングになっていないと判定した場合(S516:NO)、CPU101は、図64の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったと判定した場合(S516:YES)、普通図柄表示器4eによる普通図柄の変動表示を終了させる(S517)。具体的には、CPU101は、上記S507、S509、又はS510の処理でセットした図柄を普通図柄表示器4eに停止表示させる。これにより、普通図柄判定の結果が遊技者に対して報知される。
S517の処理に続いて、CPU101は、上記S515の処理によって計測が開始された経過時間をリセットする(S518)。そして、上記S506と同様に、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定し(S519)、当たりであると判定した場合(S519:YES)、補助フラグを「ON」に設定する(S520)。この補助フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ27が作動する。
S520の処理の後、S516の処理でNOと判定した場合、またはS519の処理でNOと判定した場合、CPU101は、図64の普通図柄処理を終了する。
[メイン制御部100による大入賞口開放制御処理]
大入賞口開放制御処理は、上述した大入賞口処理と同様となっている。ただし、一部異なる部分があるため、再度説明する。
以下、図65を参照しつつ、メイン制御部100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図65は、図6のSi6における大入賞口処理の詳細フローチャートである。
CPU101は、まず、図65に示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S601:NO)、当該大入賞口処理は終了する。
CPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S601:YES)、例えばS485(図63参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S602:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(S603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S603:NO)、当該大入賞口処理は終了する。
CPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S603:YES)、大当たり図柄に基づいて、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口開閉部115の動作パターン等を設定して、その設定情報をRAM103に格納する(S604)。このS604の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
S604の処理に続いて、CPU101は、RAM103に記憶されている大入賞口23への遊技球の入賞数Yをリセットし(S605)、同じくRAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(S606)。このラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、S606の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
S606の処理に続いて、CPU101は、大入賞口開閉部115による大入賞口23の開放制御を開始し(S607)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(S608)。そして、大入賞口23を開放するラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをRAM103にセットする(S609)。
CPU101は、大当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S602:NO)、例えばRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(S611)。ここで、エンディング中であると判定された場合(S611:YES)、後述するS625に処理が進められる。
CPU101は、大当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S611:NO)、例えばRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(S612)。ここで、インターバル中であると判定した場合(S612:YES)、前回のラウンド遊技終了時に大入賞口23が閉塞してから、S604の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S613)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(S613:YES)、次のラウンド遊技を開始するタイミングになっているため、上記S605に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(S613:NO)、当該大入賞口処理は終了する。
一方、CPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(S612:NO)、ラウンド遊技中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(S614)。ここで、大入賞口スイッチ114が「ON」になったと判定した場合(S614:YES)、大入賞口23に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(S615)。
CPU101は、S615の処理を実行した場合、S609の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ114が「ON」ではないと判定した場合(S614:NO)、大入賞口23の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(S616)。具体的には上記S608の処理によって計測が開始された開放時間が、S604で設定された規定開放時間(例えば29.5秒)に達したか否かを判定する。
CPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(S616:NO)、RAM103に記憶されている今回のラウンド遊技における遊技球の入賞数Yが、ROM102に記憶されている大入賞口23の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「10」)と一致するか否かを判定する(S617)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(S617:NO)、当該大入賞口処理は終了する。
一方、CPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(S617:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(S616:YES)、大入賞口開閉部115にS607の処理で開始した大入賞口23の開放制御を終了させる(S618)。
S618の処理に続いて、CPU101は、RAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記S604の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(S619)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(S619:NO)、次のラウンド遊技の開始タイミングを制御するために、大入賞口23が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(S620)。このS620の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記S613の処理に使用される。
一方、CPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(S619:YES)、エンディング時間の計測を開始し(S622)、RAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(S623)、エンディングコマンドをRAM103にセットする(S624)。このエンディングコマンドは、最後のラウンド遊技が終了したことを通知するコマンドであり、Si9の出力処理によって演出制御部400に送信される。
CPU101は、S624の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(S611:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(S625)。具体的には、上記S622の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記S604の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S625:NO)、当該大入賞口処理は終了する。
CPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S625:YES)、大当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(S626)。そして、大当たり遊技を終了させるために、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(S627)。
[メイン制御部100による遊技状態設定処理]
次に、図65のS626の遊技状態設定処理について説明する。図66は、図65のS626の遊技状態設定処理を示す詳細フローチャートである。
図66に示されるように、CPU101は、変動回数Nに「0」を設定する(S630)。S630に続いて、CPU101は、確変遊技フラグをONに設定する(S631)。続いて、CPU101は、高確率遊技残余回数Xに「70」を設定する(S632)。
S632の処理の後、CPU101は、補助遊技フラグをONに設定する(S633)。その後、CPU101は、補助遊技残余回数Jに「70」を設定する(S634)。以上で、CPU101は、図27に示す遊技状態設定処理を終了する。
[メイン制御部100による電動チューリップ処理]
次に、図6のSi7の電動チューリップ処理の詳細について説明する。図67は、電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。
まず、メイン制御部100のCPU101は、補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S701)。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S701:NO)、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
CPU101は、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S701:YES)、電動チューリップ27が動作中であるか否かを判定する(S702)。ここで、電動チューリップ27が動作中ではないと判定した場合(S702:NO)、CPU101は、上記S509又はS510でセットした図柄に基づいて、長開放当たりか否かを判定する(S703)。
長開放当たりであると判定した場合(S703:YES)、CPU101は、電動チューリップ27の動作パターンとして、例えば第2始動口22を5.6秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(S707)。長開放当たりでないと判定した場合(S703:NO)、CPU101は、補助遊技フラグがONか否かを判定することにより、遊技機1の遊技状態が補助遊技状態であるか否かを判定する(S704)。
CPU101は、補助遊技状態ではないと判定した場合(S704:NO)、CPU101は、電動チューリップ27の動作パターンとして、例えば第2始動口22を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(S705)。
一方、CPU101は、補助遊技状態であると判定した場合(S704:YES)、電動チューリップ27の動作パターンとして、例えば第2始動口22を1.8秒間開放する動作を3回行う動作パターンをRAM103にセットする(S706)。
CPU101は、S705、S706、又はS707の処理によって電動チューリップ27の動作パターンを設定した後、設定した動作パターンでの電動チューリップ27の動作を電動チューリップ開閉部112に開始させる(S708)。
CPU101は、S708の処理を実行した場合、または電動チューリップ27の動作中であると判定した場合(S702:YES)、S708の処理で開始された電動チューリップ27の動作が完了したか否かを判定する(S709)。ここで、電動チューリップ27の動作が完了したと判定した場合(S709:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグを「OFF」に設定する(S710)。
S701の処理でNOと判定した場合、S709の処理でNOと判定した場合、またはS710の処理を実行した場合、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
以上のように、図6,図8,図58〜図67に示す処理が行われることによって、遊技球が始動口に入賞した場合に、特別図柄判定が行われ、当該判定結果に基づいて特別図柄の変動パターンが決定され、決定された変動パターンで特別図柄が変動する。そして、変動時間が経過すると特別図柄が停止して特別図柄判定の結果が報知され、当該結果が大当たりであった場合には大入賞口23を開放する大当たり遊技が行われる。
第4の実施形態では、大当たり遊技後の所定期間(70回変動まで)において、変動回数に応じて変動パターンテーブルA〜Cが切り替えられる。第4の実施形態では、この変動パターンテーブルの切り替えを考慮して、遊技球が始動口に入賞したときに事前判定が行われる。以下では、変動パターンテーブルの一例を説明する。
[変動パターンテーブルの例]
ここで、メイン制御部100(具体的には、ROM102)に記憶される変動パターンテーブルAおよび変動パターンテーブルBの一例を説明する。
図68Aは、リーチ用変動パターンテーブルAの一例を示す図である。図68Bは、リーチ用変動パターンテーブルBの一例を示す図である。図69Aは、大当たり用変動パターンテーブルAの一例を示す図である。図69Bは、大当たり用変動パターンテーブルBの一例を示す図である。
図68Aに示すように、リーチ用変動パターンテーブルAには、変動パターン1〜4が含まれる。変動パターン1〜4は、演出の結果としてハズレが報知される変動パターンである。
変動パターン1は、変動時間13秒の変動パターンであり、この変動パターンに基づく特別図柄の変動における変動演出の内容としてはリーチ失敗演出である。リーチ失敗演出は、リーチが成立する(画像表示部6の左右の領域に同種の装飾図柄が停止する)こと遊技者に期待させる演出の後にリーチが失敗して(左右の領域に同種の装飾図柄が停止せず)ハズレが報知される演出である。変動パターン1は、上記Si2において始動口への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン乱数が、例えば0〜19の場合に選択され、選択割合は20/100である。
また、変動パターン2は、変動時間90秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチAである。変動パターン2は、取得された変動パターン乱数が例えば20〜29の場合に選択され、選択割合は10/100である。リーチAは、画像表示部6の3つの領域に表示される装飾図柄のうち、左右の領域に同種の装飾図柄が停止して、中領域に同種の装飾図柄が停止することを遊技者に期待させる演出である。
また、変動パターン3は、変動時間60秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチBである。変動パターン3は、取得された変動パターン乱数が例えば30〜49の場合に選択され、選択割合は20/100である。また、変動パターン4は、変動時間30秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチCである。変動パターン4は、変動パターン乱数が例えば50〜99の場合に選択され、選択割合は50/100である。
また、図69Aに示すように、大当たり用変動パターンテーブルAには、変動パターン101〜103が含まれる。変動パターン101〜103は、演出の結果として大当たりが報知される変動パターンである。変動パターン101は、変動時間90秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチAである。変動パターン102は、変動時間60秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチBである。変動パターン103は、変動時間30秒の変動パターンであり、変動演出の内容としてはリーチCである。例えば、変動パターン101〜103が選択される割合は、それぞれ50/100、30/100、20/100であってもよい。
このような設定によって、変動パターンに基づく変動演出が行われた場合に、変動演出の内容によって大当たりに対する期待度が変わる。具体的には、図68Aおよび図69Aから明らかなように、リーチAは、特別図柄判定の結果がハズレの場合は実行される確率が低く、特別図柄判定の結果が大当たりの場合は実行される確率が高い。このため、リーチAが実行された場合は、大当たりとなる可能性が高い。従って、遊技者は、リーチAが実行されると高い期待感を持って遊技を行うことができる。また、リーチBは、大当たりに対する期待度としてはリーチAよりも低く、リーチCよりも高い。また、リーチCは、大当たりに対する期待度は低い。
一方、図68Bに示すように、リーチ用変動パターンテーブルBには、リーチ用変動パターンテーブルAと同様に、変動パターン1〜4が含まれるが、これらの選択割合が異なる。変動パターン1は、変動パターン乱数が例えば0〜49の場合に選択され、選択割合は50/100である。変動パターン2は、変動パターン乱数が例えば50〜59の場合に選択され、選択割合は10/100である。変動パターン3は、変動パターン乱数が例えば60〜79の場合に選択され、選択割合は20/100である。変動パターン4は、変動パターン乱数が例えば80〜99の場合に選択され、選択割合は20/100である。
図68Bのように変動パターン乱数値が設定されることで、特別図柄判定の結果がハズレである場合は、リーチ失敗演出が行われる確率が高い。逆に、リーチ失敗演出が行われない場合(すなわち、リーチA〜Cの何れかが行われる場合)は、大当たりとなる可能性が、図68Aの場合よりも高い。
また、図69Bに示すように、大当たり用変動パターンテーブルBには大当たり用の変動パターンテーブルAと同様に、変動パターン101〜103が含まれるが、これらの選択割合が異なる。例えば、変動パターン101〜103が選択される割合は、それぞれ50/100、25/100、25/100であってもよい。
ここで、図68Aおよび図68Bに示すように、第2始動口22に遊技球が入賞したときに取得された変動パターン乱数が、例えば「30」である場合、変動パターンテーブルAを用いる場合では変動パターン3が選択されるのに対して、変動パターンテーブルBを用いる場合では変動パターン1が選択される。
すなわち、取得された変動パターン乱数の値が同じであっても、用いられる変動パターンテーブルによっては、リーチ失敗演出が行われる場合もあればリーチBの演出が行われる場合もある。具体的には、変動パターンテーブルAを用いる場合ではリーチBが行われて、比較的期待度が高くなるが、変動パターンテーブルBを用いる場合では、リーチ失敗演出となり、大当たりとなる可能性は0である。
従って、保留に対する事前判定を行う場合、現在の変動回数に対応する変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定すると、実際にその保留が消化する際に選択される変動パターンとは異なるものになり、その保留が消化されて変動演出が行われるときの演出の内容を事前に正確に示唆することができない。しかしながら、第4の実施形態では、保留に対する事前判定を行う場合、その保留が消化するときの変動回数に対応する変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定するため、その保留が消化されて変動演出が行われるときの演出の内容を事前に正確に示唆することができる。例えば、保留が消化したときに行われる変動演出において比較的期待度の高い演出が行われることを、その保留が消化する前に正確に示唆することができる。
なお、上述した例では変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルBとでは、同じ変動パターンを含み、これらが選択される割合が異なるものとしたが、変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルBとで、異なる変動パターンが含まれてもよい。例えば、大当たり遊技後から1回目〜30回目の特別図柄の変動においてのみ所定の演出を行う場合、当該所定の演出に対応する変動パターンが変動パターンテーブルAに含まれ、変動パターンテーブルBには含まれなくてもよい。大当たり遊技後の第1期間(1〜30回)では、比較的時間の長い演出(または短い演出)が行われやすく、第2期間(31〜50回)では比較的短い演出(または長い演出)が行われやすくなるように、各変動パターンテーブルが設定されてもよい。
また、図70Aは、ハズレ用変動パターンテーブルAの一例を示す図である。図70Bは、ハズレ用変動パターンテーブルBの一例を示す図である。
ハズレ用変動パターンテーブルには、リーチが成立することなく、すなわち、左右の領域に同種の装飾図柄が停止することなく、ハズレが報知される演出に対応する変動パターンが記憶されている。
例えば、図70Aに示すように、ハズレ用変動パターンテーブルAには、変動開始時の第2特別図柄判定の保留数U2が0の場合に選択される変動パターン201と、保留数U2が1以上の場合に選択される変動パターン202とが含まれる。変動パターン201は、変動時間15秒の変動パターンであり、変動パターン202は、変動時間2秒の変動パターンである。なお、第1特別図柄の変動パターンは、例えば変動時間15秒の変動パターンを含む別の変動パターンテーブルを用いて決定される。
一方、図70Bに示すように、ハズレ用変動パターンテーブルBには、変動パターン201および変動パターン202に加えて、変動パターン203が含まれる。変動パターン203は、例えば変動時間が13秒の変動パターンである。ハズレ用変動パターンテーブルBに、ハズレ用変動パターンテーブルAには含まれない比較的時間の長い変動パターン203が含まれることにより、大当たり遊技後から1回〜30回の期間は比較的短時間に終了し、31回〜50回の期間は比較的長時間となり、大当たり遊技後からの期間によって遊技機1の挙動が異なるようになる。
なお、遊技機1には上述した変動パターンテーブルの他にも複数の変動パターンテーブル(変動パターンテーブルC、通常時の変動パターンテーブル)が用意されるが、これらの説明については省略する。
[演出制御部400による演出制御処理]
次に、上述したメイン制御部100からの各種コマンドに基づいた演出制御の詳細について図71〜図74を参照して説明する。
図71は、演出制御部400において行われる処理の詳細を示すフローチャートである。以下では、図71〜図74に示す処理を演出制御部400が行うものとして説明するが、これらの処理の一部または全部は、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600の何れにおいて実行されてもよい。また、遊技機1の電源が投入されると、演出制御部400のCPU401は、図71に示す一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
演出制御部400は、コマンド制御処理を実行する(S1001)。コマンド制御処理は、メイン制御部100からの各種コマンドを受信したことに応じて、演出を制御する処理である。具体的には、演出制御部400は、メイン制御部100から遊技情報としてのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて、演出の内容を決定し、当該決定した演出を画像音響制御部500及びランプ制御部600に実行させるためのコマンドを生成する。そして生成したコマンドを画像音響制御部500及びランプ制御部600に送信する。また、演出制御部400は、演出ボタン37や演出キー38に対する操作に応じたコマンド(次のS1002)を送信する。このコマンドに応じて画像音響制御部500及びランプ制御部600は、所定の演出を実行する。このコマンド制御処理の詳細については、図72に基づいて後に詳述する。
S1001の処理に続いて、演出制御部400は、操作受付処理を実行する(S1002)。具体的には、CPU401は、演出ボタン37や演出キー38が操作された場合にその操作に応じた操作コマンドを生成してRAM403に設定する。以上で演出制御部400は、図71に示す処理を終了する。
[演出制御部400によるコマンド制御処理]
以下、図72を参照しつつ、演出制御部400において実行されるコマンド制御処理について説明する。ここで、図72は、図71のS1001におけるコマンド制御処理の詳細フローチャートである。
まず、演出制御部400は、メイン制御部100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(S1301)。保留コマンドを受信したと判定した場合(S1301:YES)、演出制御部400は、事前判定処理を実行する(S1302)。
S1302の処理では、演出制御部400は、保留コマンドに含まれる情報に基づいて、事前判定演出の内容を決定して実行する。事前判定処理の詳細については、後述する。
S1302の処理を実行した場合、又は、保留コマンドを受信していないと判定した場合(S1301:NO)、演出制御部400は、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1303)。
変動開始コマンドを受信した場合(S1303:YES)、演出制御部400は、変動開始処理を実行する(S1304)。ここでは、演出制御部400は、特別図柄の変動に伴って行われる変動演出を決定して実行する。変動開始処理の詳細については、後述する。
S1304の処理を実行した場合、又は、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S1303:NO)、演出制御部400は、変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1305)。
変動停止コマンドを受信した場合(S1305:YES)、演出制御部400は、変動終了処理を実行する(S1306)。変動終了処理では、演出制御部400は、例えば、変動している装飾図柄を停止させて、変動演出を終了させる。
S1306の処理を実行した場合、又は、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S1305:NO)、演出制御部400は、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S1307)。
オープニングコマンドを受信した場合(S1307:YES)、演出制御部400は、オープニング処理を実行する(S1308)。オープニング処理は、大当たり遊技が開始される際に行われるオープニング演出を実行するとともに、大当たり遊技中に行われる大当たり演出を決定する処理である。
S1308の処理を実行した場合、又は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S1307:NO)、演出制御部400は、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S1309)。
エンディングコマンドを受信した場合(S1309:YES)、演出制御部400は、エンディング処理を実行する(S1310)。エンディング処理は、大当たり遊技が終了する際に行われるエンディング演出を決定して実行する処理である。
S1310の処理を実行した場合、又は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S1309:NO)、演出制御部400は、図72に示す処理を終了する。
なお、演出制御部400は、図72に示す処理の他、メイン制御部100からの客待ちコマンドやラウンド開始コマンドを受信し、当該受信したコマンドに応じた処理を行う。[演出制御部400による事前判定処理]
以下、図72のS1302の事前判定処理の詳細について説明する。図73は、図72のS1302の事前判定処理の詳細を示すフローチャートである。
演出制御部400は、保留数を加算する(S1321)。続いて、演出制御部400は、受信した保留コマンドを解析する(S1322)。ここでは、演出制御部400は、受信した保留コマンドに基づいて、大当たりか否か、図柄情報、変動パターン等を判別する。
次に、演出制御部400は、保留コマンドに含まれる変動パターンに基づいて、事前判定を行う(S1323)。具体的には、演出制御部400は、受信した保留コマンドに含まれる変動パターンに基づいて、当該保留コマンドに対応する特別図柄の変動が行われる際の変動演出を判定する。
S1323に続いて、演出制御部400は、事前判定演出を行うか否かを判定する(S1324)。具体的には、演出制御部400は、S1323の事前判定の結果に基づいて、事前判定演出を行うか否かを判定する。事前判定演出を行うと判定した場合(S1324:YES)、演出制御部400は、事前判定演出の内容を決定する(S1325)。例えば、演出制御部400は、特別図柄判定の保留を示す保留画像を画像表示部6に表示する際の表示態様を決定する。
S1325の処理を行った場合、又は、S1324でNOと判定した場合、演出制御部400は、保留画像を画像表示部6に表示させる(S1326)。S1325の処理で保留画像を通常とは異なる表示態様で表示すると決定された場合、S1326では、当該決定された表示態様で保留画像が表示される。以上で、図73の事前判定処理は終了する。[演出制御部400による変動開始処理]
以下、図72のS1304の変動開始処理の詳細について説明する。図74は、図72のS1304の変動開始処理の詳細を示すフローチャートである。
図74に示すように、演出制御部400は、受信した変動開始コマンドを解析する(S1331)。ここでは、演出制御部400は、受信した変動開始コマンドに基づいて、大当たりか否か、図柄情報、変動パターン、遊技状態等を判別する。
次に、演出制御部400は、変動開始コマンドに含まれる変動パターンに基づいて、この特別図柄の変動に応じて行われる変動演出を決定する(S1332)。そして、演出制御部400は、決定した変動演出の実行を開始する(S1333)。以上で、図74の変動開始処理は終了する。
以上のように、第4の実施形態の遊技機1では、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数に応じて変動パターンを選択するための変動パターンテーブルが変化することを前提として、特別図柄判定の権利が保留された場合、その保留が消化される際の変動パターンテーブルを判定して、変動パターンを事前に判定する。そして、当該事前に判定された変動パターンに基づいて、事前判定演出が行われる。これにより、第4の実施形態の遊技機1では、保留が消化される際に行われる変動演出に対応して、事前判定演出を正確に行うことができる。
[第4の実施形態の変形例]
例えば、上記実施形態では、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数Nをカウントし、当該Nと保留数を加算することにより、事前判定の対象の保留が大当たり遊技から何回目の変動かを判定し、当該判定結果に基づいて変動パターンテーブルを選択した。他の実施形態では、例えば、高確率遊技残余回数X(又は補助遊技残余回数J)と保留数とに基づいて、変動パターンテーブルを選択してもよい。具体的には、特別図柄の変動毎に減少する残余回数Xから保留数を減ずることにより、保留が消化される際の残余回数を算出して、当該残余回数に基づいて変動パターンテーブルを判定することができる。すなわち、大当たり遊技からの変動回数に応じて増加する変動回数Nを用いた加算方式、大当たり遊技からの変動回数に応じて減少する高確率遊技残余回数X等を用いた減算方式の何れによっても、事前判定の対象である保留が大当たり遊技後からのどの期間において消化されるかを判定することができる。これにより、保留が消化される際に用いられる変動パターンテーブルを事前に判定し、当該変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを事前に判定することができる。
また、上記実施形態では、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行し、当該確変遊技状態は所定期間だけ継続した。他の実施形態では、大当たりの種類によって所定の確率で確変遊技状態または時短遊技状態(低確率遊技状態かつ補助遊技状態)に移行し、確変遊技状態は次の大当たりまで継続し、時短遊技状態は特別図柄の変動回数が所定数となった場合に終了してもよい。この場合において、確変遊技状態に移行してから所定期間においては、上述のように変動パターンテーブルが切り替えられてもよいし、時短遊技状態において上述のように変動パターンテーブルが切り替えられてもよい。
[上記全ての実施形態の変形例]
上記実施形態では、第2始動口22への遊技球の入賞に係る第2特別図柄判定が、第1始動口21への遊技球の入賞に係る第1特別図柄判定よりも優先的に行われたが、他の実施形態では、遊技球の入賞順に特別図柄判定が行われてもよい。
また、上述した変動パターンテーブルに含まれる変動パターンの内容や数、変動パターンテーブルの数や種類等は単なる一例であり、他の任意のものが用いられてもよい。
また、上記実施形態では、特別図柄判定の結果が大当たりである場合に、確変遊技状態に移行する遊技機を想定した。他の実施形態の遊技機では、大当たりとなった場合において、大当たり図柄に応じて所定の入賞口(V入賞口)が大当たり遊技中に開放し、遊技球が当該V入賞口に入賞した場合に、確変遊技状態に移行するように構成されてもよい。このような遊技機では、大当たり図柄の種類に応じて、大当たり遊技中にV入賞口が長開放か短開放し、長開放した場合には遊技球はV入賞口に入賞し、短開放した場合にはほぼ入賞しないように構成されている。このような遊技機では、V入賞口に入賞した場合に確変遊技状態に移行して、当該確変遊技状態が所定期間(特別図柄の変動回数が所定回数)継続し、所定期間を経過すると、通常遊技状態に戻る。このような遊技機において、上記方法によって事前判定が行われてもよい。
以上に説明した各実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲において、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数;判定情報)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した各実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
また、以上に各実施形態の特徴や各実施形態の変形例の特徴等について説明したが、これらの特徴を適切に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。