本発明が開示され説明される前に、本発明は本願明細書に開示される特定の構造、処理ステップ又は材料に限定されず、関連分野の当業者により認識されるように、それらの等価物にまで拡張されることが理解されるべきである。本願明細書で用いられる用語は、特定の例を説明することのみを目的としており、限定を目的としていないことが理解されるべきである。異なる図中の同じ参照符号は、同じ要素を表す。フローチャート及び処理中に提供される数値は、ステップ及び動作を説明する際に明確性のために提供されるものであり、必ずしも特定の順序又は配列を示さない。
<例示的な実施形態>
以下に、技術的実施形態の最初の概略が提供され、次に特定の技術的実施形態が詳細に説明される。この最初の概要は、読者が技術をより迅速に理解するのを助けることを目的としており、技術の主要な特徴又は基本的特徴を特定することを意図せず、あるいは請求される主題の範囲を限定することを意図しない。
ユーザ密度が増大するにつれ、分散型スケジューリングが最適になることが分かる。このような分散型スケジューリングも、eNB(evolved Node B)のような集中型スケジューリングエンティティが機能していない緊急の場合に役に立ち得る。しかしながら、分散型スケジューリングの使用は、特に高いユーザ密度のシステムにおいて、有意な量のオーバヘッドを使用し得る。例えば、FlashLinQと称される従来の競合方式では、N個の帯域幅許可について、帯域幅許可をスケジューリングするために少なくとも2N個のブロック又はセグメントを要する。Nが大きくなるにつれ、オーバヘッドは過度になり得る。
一実施形態によると、オーバヘッドの量を有意に低減し、リンクがより高い優先度のユーザに引き起こす干渉を制御しながら、より低い優先度を有するD2Dリンクをより高い優先度のD2Dリンクと同時にスケジューリングすることを可能にする分散型スケジューリング方式が使用され得る。反復の回数が増大するにつれ、より多くのD2Dリンクがスケジューリングされ、結果として、より高い空間再利用及びより高いスループットを生じる。上限に近いスループットを達成することは、標準的に、膨大な数の反復を必要とする。これは、高いオーバヘッドコストがかかる。しかしながら、より低い優先度のリンクにおいて暫定許可を使用することにより、上限に近いスループットは、比較的少数の反復により達成できる。これは、後の段落で詳述される。
無線モバイル通信技術は、基地局と無線通信装置との間でデータを送信するために種々の規格及びプロトコルを用いる。無線通信システム規格及びプロトコルは、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)、一般的にWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)として業界団体に知られているIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16標準、及び一般的にWiFiとして業界団体に知られているIEEE802.11.11標準を含み得る。LTEに従う3GPP無線アクセスネットワーク(radio access network:RAN)では、基地局は、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)NodeB(evolved Node B、eNodeB、又はeNBとしても一般的に表記される)と呼ばれる。これは、ユーザ機器(UE)として知られる無線通信装置と通信しても良い。本開示は概して3GPPシステム及び標準向けの用語及び例と共に提示されるが、本願明細書に開示の教示は、任意の種類の無線ネットワーク又は通信標準に適用されても良い。
図1は、ネットワークインフラ104と通信する複数のUE102を含む通信システム100を示す概略図である。ネットワークインフラ104は、EPC(evolved packet core)106及びE−UTRANを含む。EPC106は、S1インタフェースを介してE−UTRAN108の中のeNodeBと通信する移動性管理エンティティ(mobility management entity:MME)及びサービングゲートウェイ(serving gateway:S−GW)112を含む。3GPPにより定められるようなS1インタフェースは、EPC106とeNodeB110との間の多対多関係をサポートする。例えば、異なるオペレータは、同じeNodeB110を同時に作動できる(「ネットワーク共有」としても知られる)。E−UTRAN108は、最初に3GPP Release8に導入され発展し続けるLTE(つまり3.9G)及びLTE−Advanced(つまり4G)のためのパケット交換3GPP RANである。E−UTRAN108では、eNodeB110は、UMTS(universal mobile telecommunication system)又は3Gで使用されるUTRAN(universal terrestrial radio access network)のレガシーNodeBより知的である。例えば、殆ど全ての無線ネットワーク制御部(radio network controller:RNC)機能は、別個のRNCに存在するのではなく、eNodeBへ移動されている。LTEでは、eNodeB110は、eNodeB110に情報を転送させ又は共有させることができるX2インタフェースにより互いに接続される。
UE102は、認可セルラスペクトルでUu無線インタフェースを用いてeNodeB110と通信する。UE102及びeNodeB110は、制御データ及び/又はユーザデータを互いに通信しても良い。LTEネットワークにおけるダウンリンク(DL)送信は、eNodeB110からUE102への通信として定められる。アップリンク(UL)送信は、UE102からeNodeB110への通信として定められる。
Uuインタフェースを介するDL及びUL送信に加えて、UE102は、Ud無線インタフェースを介して互いに直接通信していると示される。
D2D通信では、図1のUd D2Dインタフェースにより示されるように、UE102は、eNodeB110又はコアネットワーク(例えば、EPC106)を経由して通信をルーティングすることなく、別のUE102と直接通信できる。D2D通信は、(EPC106のような)コアネットワーク又は(E−UTRAN108のような)無線アクセスネットワークの負荷を低減するそれ自体の能力のために関心が持たれ、直接且つ短い通信経路のためにデータレートを増大し、公衆安全通信経路を提供し、他の機能を提供する。D2Dは、ローカルソーシャルネットワーク、コンテンツ共有、位置に基づくマーケティング、サービス広告、モバイル−モバイルアプリケーション、及び他の種類の近接性サービス(proximity service:ProSe)での使用のために提案されている。
原理的に、このようなモバイル装置間の直接通信経路を実現するための様々な代替が存在する。一実施形態では、D2D無線インタフェースUdは、Bluetooth若しくはWi−Fiのような近距離通信技術を用いることにより、又は3GPP LTE若しくはWiMAXのようなセルラ通信システムで使用される認可スペクトルを再利用することにより、実現できる。認可スペクトルにより通信するとき、アップリンク(UL)スペクトルは、eNodeBにより通信される比較的強力なダウンリンク信号との干渉を最小限に抑えるために使用される場合が多い。
D2D通信は、概して2つの部分に分けられる。第1の部分は、近接性検出(又は装置発見)である。これにより、UE102は、それらがD2D通信の範囲内にいることを決定できる。近接性検出は、ネットワークインフラ104により支援されても良く、UE102により少なくとも部分的に実行されても良く、又はネットワークインフラ104と大体独立に実行されても良い。第2の部分は、UE102の間の、直接通信又はD2D通信である。これは、UE102の間にD2Dセッションを確立するプロセス、及びユーザ又はアプリケーションデータの実際の通信を含む。認可スペクトルを用いるD2D通信は、モバイルネットワークオペレータ(MNO)の連続的制御下にあっても良く、なくても良い。例えば、UE102は、D2D通信に参加するために、eNodeB110とアクティブコネクションを有する必要がなくても良い。
無線通信における基本的問題は、干渉又は管理競合を低減して、無線装置が干渉を生じ得る同じ時間/周波数で送信しないようにすることである。RAN又はコアネットワークとの接続が維持される場合、RAN又はコアネットワークは、干渉を回避するようUE間の通信を制御するのを支援するために使用され得る。しかしながら、集中型調整が実行不可能であるとき、チャネルアクセスを制御し及び干渉を低減若しくは除去するために、分散型競合が使用され得る。例えば、ユーザが、D2D通信を介して通信しながら、セルラネットワークのカバレッジエリアの外側で動作している、又はカバレッジエリアの外側を移動している場合、D2D構成装置は、送信時間を争う必要がないことがある。これに留意して、出願人は、競合オーバヘッドがD2D通信の制限要因の1つであることを認識し、分散型競合の効率を向上する必要性を特定した。
送信時間の分散型スケジューリングでは、UEのような無線装置は、ユニークな優先度値を割り当てられ得る。次に、優先度は、各々のUEがいつ送信機会を割り当てられるかを決定するために使用され得る。これにより、同じ送信時間についての競合を低減し又は除去する。QualcommのFlashLinQのような従来のスケジューリング方式では、送信要求は、高スペクトル再利用により同じチャネルを共有する平行D2Dリンクをスケジューリングするために、複数の反復に渡り複数回送信される必要がある。QualcommのFlashLinQアーキテクチャは、「FlashLinQ: A synchronous Distributed Scheduler for Peer−to−Peer Ad−hoc Networks」、X. Wu, S. Tavildar, S. Shakkottai, T. Richardson, J. Li, R. Laroia, A. Jovicic, IEEE/ACM Transaction on Networking, August2013に開示されている。
FlashLinQでは、D2Dリンクの受信機は、(全てのスケジューリングされていないリンクの中で最高優先度により)チャネルを取得すると、自身の範囲内にいる全てのUEへ許可メッセージをブロードキャストし、UEが自身の送信機による通信のためにチャネルを許可することを通信する。許可を受信した後、未スケジューリングD2Dリンクの受信機は(最高優先度を有していても)、自身の送信機にチャネルを許可できない。なぜなら、受信機が、自身の送信機がスケジューリング済みリンクに許容できない干渉を生じるか否かが分からないからである。受信機は、自身の送信機が互換性をチェックし、送信要求を再び送信するか又は競合を諦めるのを待たなければならない。別のD2Dリンクとの競合を諦める動作は、譲歩(yielding)として参照される。
出願人は、送信要求が平行D2Dリンクをスケジューリングするために減少した回数だけ送信され、同時に理論的上限に関連する実質的に最適なデータスループットを維持する、システム及び方法に気付き本願明細書に開示する。一実施形態では、チャネルを取得したばかりの受信機は、未スケジューリング送信機に対する互換性をチェックするよう構成され、許可メッセージの中で非互換送信機を指定し、それにより拡張許可メッセージを生成する。拡張許可メッセージを受信した後、最高優先度を有する未スケジューリング受信機は、対応する送信機から追加要求を待たずに直ぐに、許可メッセージを送信できる。一実施形態では、非互換送信機の指示を含む許可メッセージは、元の許可メッセージと同じリソースを消費し、結果として約30〜40%だけ又は既存のFlashLinQアーキテクチャのような従来のスケジューリング方式に対して大きく競合オーバヘッドを減少し得る。
一実施形態では、本開示の教示は、既存のFlashLinQアーキテクチャの改良として使用されても良い。一実施形態では、本開示の教示は、FlashLinQアーキテクチャと完全に別個の又は独立のユニークで新しい競合方式で使用され得る。種々の例がFlashLinQアーキテクチャに関連して及びそれと比較して与えられるが、当業者は、他のアーキテクチャ及び通信プロトコルへの本開示の適用性を理解するだろう。
一実施形態では、UEは、要求受信コンポーネントと、干渉コンポーネントと、許可/拒否コンポーネントと、を有する。要求受信コンポーネントは、第1の送信機UEからUEへ送信するための要求を示す第1の信号を受信し、1又は複数の追加送信機UEが対応するターゲットUEへ送信することを要求していることを示す1又は複数の追加信号を受信するよう構成される。干渉コンポーネントは、第1の信号及び1又は複数の追加信号の受信電力に基づき、1又は複数の非互換UEを識別する。非互換UEは、1又は複数の追加送信機UEのうちの少なくとも1つを有しても良い。許可/拒否コンポーネントは、第1の送信機UEに対する許可を示し及び1又は複数の非互換UEによる送信に対するブロックを更に示す許可信号を送信するよう構成される。
図2は、FlashLinQアーキテクチャで議論されるような、論理トラフィックスロット200の一実施形態を示す。ここで提供される教示は、FlashLinQアーキテクチャを変更するために使用されても良く、又は完全に独立したアーキテクチャで使用されても良いことに留意する。FlashLinQアーキテクチャの議論は、説明及び背景のみにより提供される。一実施形態では、論理トラフィックスロット200は、モバイル端末又はUEによりスケジューリングされても良い最小セグメントのリソースを有する。図示の実施形態では、論理トラフィックスロット200は、複数の直交周波数及び時間長を有しても良い。例えば、論理トラフィックスロット200は、約2ミリ秒(ms)の長さを有しても良い。論理トラフィックスロット200は、競合スケジューリングセグメント、レートスケジューリングセグメント、データセグメント、及び肯定応答(Ack)セグメントを含む種々のセグメントに分けられる。一実施形態では、競合スケジューリングセグメントは、データセグメントの送信をスケジューリングするためであり、ここで、チャネル競合が実行され解決される。レートスケジューリングセグメントは、スケジューリング済み送信機からのパイロット(Pilot)と、受信機からのチャネル品質指標(channel quality indicator:CQI)を有しても良い。データセグメントは、時間及び/又は周波数のブロックを有しても良い。このブロックの間及び/又はその範囲内で、スケジューリング済み送信が行われる。Ackセグメントは、データセグメントの間に送信されるデータの受信成功に肯定応答するために使用されても良い。
一実施形態では、競合スケジューリングセグメントの間にチャネル競合が生じる。明確性のために、競合スケジューリング及びチャネル競合の簡略な説明が提供される。競合スケジューリングセグメントは、送信要求ブロック(Tx要求ブロック)及び帯域幅許可ブロックを含む別個のブロックに分けられる。各々のブロックは、シンボル又はトーンと呼ばれる複数のユニットに分割されて示される。一実施形態では、各々のシンボル又はトーンは、D2D UE、又はUE間のD2Dリンクに対応する。Tx要求ブロックの間、送信したい各々のD2D UEは、自身の対応するトーンで電力を送信する。これは、現在の論理トラフィックスロットに対する送信要求を示す。帯域幅許可ブロックの間、最高優先度D2D UE又はD2Dリンクの受信機UEは、許可により応答する。許可は、自身の要求側D2D UEに対応するトーンで電力を送信することを含んでも良い。一実施形態では、一連の交互に生じるTx要求ブロック及び帯域幅許可ブロック(例えば図3を参照、後述する)は、スケジューリング可能な全てのリンクがスケジューリングされるまで、実行される。レートスケジューリングセグメントの間の後続のレートスケジューリング、データセグメントの間のデータ送信、及びAckセグメントの間の肯定応答は、次に、論理トラフィックスロット200の間に実行される。
上述の実施形態は、単に例として与えられる。更なる詳細及び例示的な実施形態は、以下に議論される。
図3は、従来のチャネル競合302(例えば、FlashLinQ)及び拡張チャネル競合304を含むチャネル競合のための方法を示す。各々の方式は、複数のブロックにより示される。各々のブロックは、Tx要求ブロック又は帯域幅許可ブロックを示す。幾つかの状況では、Tx要求及びRx要求のために異なる構造が使用されても良い。
従来のチャネル競合302では、各々の帯域幅許可について少なくとも1つのTx要求ブロックが存在する。例えば、N個の帯域幅許可の場合、少なくとも2N個のブロック又はセグメントを要する。拡張チャネル競合304では、単一のTx要求ブロックのみが必要なので、N+1個のブロック又はセグメントを要する。幾つかの状況では、送信したいと望む全てのD2D UEが少なくとも1つの送信要求を送信することを許可するために、1より多くのTx要求ブロックが必要であっても良い。しかしながら、Tx要求ブロックの数は、依然として固定数であり、N+xである。ここで、Nは許可の数であり、xは、各々の送信機UEに1つのTx要求を送信することを許可するためのTx要求ブロックの数である。したがって、図示のよに、拡張チャネル競合304は、追加送信要求を除去し、結果としてオーバヘッドの有意な削減をもたらすことができる。
図4を参照すると、効率的チャネル競合を実行するよう構成されるUE102のブロック図が示される。UE102は、要求コンポーネント402、要求受信コンポーネント404、優先度コンポーネント406、干渉コンポーネント408、許可/拒否コンポーネント410、許可受信コンポーネント412、通信機414、及びプロセッサ416を有する。コンポーネント402〜416は、例として示され、全部が全ての実施形態に含まれなくても良い。幾つかの実施形態では、コンポーネント402〜416のうちの2以上の1又は任意の組合せのみが含まれても良い。一実施形態では、UE102は、D2Dリンクに又は現在の通信要求の要望に応じて、送信UE又は受信UEとして動作するよう構成されても良い。
要求コンポーネント402は、ターゲットUE(又は受信UE)へ送信要求を送信するよう構成される。一実施形態では、要求コンポーネント402は、UE102がD2Dリンクを介してピアUEへ送信すべきデータを有すると決定することに応答して、送信要求を送信する。要求コンポーネント402は、競合スケジューリング中のTx要求ブロックの間に、D2Dリンクを介してピアUEへ送信要求を送信しても良い。一実施形態では、要求コンポーネント402は、図2のTx要求ブロックの中のトーンのような、トーン行列のトーンで電力を送信することにより、送信要求を送信しても良い。一実施形態では、UE102の範囲内の他のUEは、Tx要求ブロックの間に、異なるトーンで送信要求を送信しても良い。トーンは区別できるので、D2D通信に関与する近隣UEは、UEのうちのどれが送信を要求しているかを区別できる。一実施形態では、要求コンポーネント402は、各々の競合スケジューリング又は論理トラフィックスロットについて、単一の送信要求を送信するよう構成される。例えば、各々のトラフィックスロットの間にチャネルを得る又は譲歩するために、単一の送信要求のみが送信される必要があっても良い。一実施形態では、UE102は、追加送信要求を送信することなく、複数の帯域幅許可ブロックの間、待機し又は傾聴しても良い。一実施形態では、要求コンポーネント402は、リンクでのデータ送信に使用される電力のような最適リンク電力で、送信要求を送信する。
要求受信コンポーネント404は、1又は複数のピアUEにより送信される送信要求を受信するよう構成される。一実施形態では、要求受信コンポーネント404は、UE102とのD2Dセッションの部分である、ピアUEからの送信要求を受信する。例えば、要求受信コンポーネント404は、UE102へデータを送信するピアUEによる要求を示す信号を受信しても良い。一実施形態では、要求受信コンポーネント404は、未接続UEから送信要求を受信しても良い。例えば、近隣UEは、個々のターゲットUEに接続することを要求しても良い。要求受信コンポーネント404は、これらの要求を受信しても良い。近隣UEは異なるUEへ送信することを要求し得るが、UE102は、チャネル競合のためにこの情報を使用しても良い。例えば、UE102は、未だスケジューリングされていない、より高い優先度のUE(又は、より高い優先度のD2Dリンクに対応するUE)が存在するか否かを決定可能であっても良い。一実施形態では、受信した電力又は送信された電力のような送信要求に含まれる他の情報は、後の使用のために格納されても良い。
優先度コンポーネント406は、UE102及び/又は1又は複数の近隣UEの優先度を決定するよう構成される。一実施形態では、優先度コンポーネント406は、近隣UEが同じ優先度を決定できるよう、所定のアルゴリズムにも基づき優先度を決定する。例えば、UE間のリンクは、高優先度リンクが低優先度リンクの前にチャネルを取得できるよう、優先順位付けされても良い。低優先度リンク(又は、低優先度リンクの一部であるUE)は、全てのより高い優先度リンクがスケジューリングされるまで許可メッセージをスケジューリングするのを待機しても良く、譲歩し、又は送信をブロックされる。FlashLinQでは、低優先度リンクが、スケジューリング済みの高優先度リンクに許容できない干渉を生じることを予測する場合、低優先度リンクは、チャネル競合を諦める、つまり譲歩する。
本願の一実施形態では、UEの各々の優先度は、乱数生成器及び共通シードのような所定のアルゴリズムに基づき決定され得る。例えば、全てのUEは、無線近傍の範囲内にある全ての他のUEの優先度を知っていても良い。一実施形態では、UEは、自身のリンクの優先度(又は要求側UEの優先度)、並びに他の対応するターゲットUEへ送信要求を送信する他のUEの優先度を決定するよう構成される。一実施形態では、優先度コンポーネント406は、(図2のTx要求ブロック及び帯域幅許可ブロックのトーンのような)トーン行列のどのトーンがどのUEに対応するかを決定しても良い。一実施形態では、優先度コンポーネント406は、送信要求のために使用されるトーンに基づき、別のUE又はD2Dリンクの優先度を決定しても良い。
干渉コンポーネント408は、同時D2D通信の間に実質的な干渉を引き起こす可能性の高い1又は複数のUEを識別するよう構成される。例えば、干渉コンポーネント408は、UE102へ送信することを要求しているソースUEからの送信要求について、又は他のUEへ送信した及びUEの無線近傍の範囲内にある他のD2Dリンクに属する送信要求について、受信した電力を検出しても良い。送信電力又は受信電力は、次に、ソースUE及び他の送信機UEが同時に送信する場合、信号対干渉比(signal to interference ratio:SIR)を推定するために使用されても良い。一実施形態では、干渉コンポーネント408は、図2のTx要求ブロックの間に送信される送信要求に基づき、SIRを推定する。一実施形態では、干渉コンポーネント408は、UE102がチャネルを得る場合に送信をブロックされるべき1又は複数の近隣UEの指示を格納しても良い。近隣UEは、それらのSIRが選択された閾より大きく、それらの優先度がUEの優先度より低い場合、ブロックされても良い。
許可/拒否コンポーネント410は、ソースUEがトラフィックスロットの間に送信することを許可されることを示す許可信号を送信するよう構成される。一実施形態では、許可信号は、送信する許可を有することを、要求側UEに示す。許可信号は、トーン行列を有しても良い。トーン行列では、許可/拒否コンポーネント410は、送信する許可を得たUEに対応するトーンで、電力を送信する。例えば、許可信号は、図2の帯域幅許可ブロックのトーンのうちの1つのトーンで電力を有しても良い。対応するUEは、許可信号を受信し、自身がトラフィックスロットのデータセグメントの間に送信する許可を得たことを知っても良い。
一実施形態では、許可信号は、送信をブロックされる1又は複数のUE(又はD2Dリンク)の指示も含んでも良い。例えば、許可信号は、干渉コンポーネント408により決定されるような干渉する1又は複数のUEが、送信をブロックされることを示しても良い。この送信に対するブロックは、他のUEが送信して許可されたUE又はリンクと干渉を生じるのを制限する。一実施形態では、許可信号は、トーン行列を有する。トーン行列では、許可/拒否コンポーネント410は、送信をブロックされた又は禁止されたUEに対応するトーンで、電力を送信する。例えば、許可信号は、これらのUEがブロックされていることを示すために、図2の帯域幅許可ブロックの1又は複数のトーンに電力を含んでも良い。したがって、単一の帯域幅許可ブロック(又は他の許可メッセージ)は、1つのチャネルを1つのUEに許可し、1又は複数の他のUEに対して送信を拒否するために、使用されても良い。一実施形態では、他のUEは、どのUEが許可され又はブロックされるかを優先度に基づき決定できる。例えば、電力が送信される最高優先度トーンは、許可として解釈されても良い。一方で、任意の低優先度トーンは、送信のブロック又は拒否として解釈されても良い。一実施形態では、各々のUEについて単一のトーンを有する代わりに、トーン行列は、少なくとも1つのUEについて二重のトーン(例えば、許可トーン及び拒否トーン)を有しても良い。
一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、要求側UEにチャネルへのアクセスを許可するか否かを決定するよう構成される。許可/拒否コンポーネント410は、優先度、許可を有する許可メッセージ及び/又はブロック指示、及びチャネルの推定SIR、のうちの1又は複数に基づき、チャネルを許可するか否かを決定しても良い。一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、最高優先度を有するD2Dリンクに基づき、チャネルが許可されるべきであると決定しても良い。例えば、D2Dリンク又はUEが、送信要求を送信する全てのUEより高い優先度を有する場合、許可/拒否コンポーネント410は、チャネルが許可されるべきであると決定し、(1又は複数の他のUEへの送信を拒否する1又は複数のブロック指示を含み得る)許可メッセージを送信しても良い。一実施形態では、UEが最高優先度要求側UEではない場合、許可/拒否コンポーネント410は、前の許可メッセージ及び任意のブロック指示に基づきチャネルを許可するか否かも決定する。例えば、許可メッセージが別の受信UEにより前に送信された場合、許可/拒否コンポーネント410は、対応するUEがチャネルを既に許可していることを考慮して、更なる許可メッセージを送信しない。同様に、許可/拒否コンポーネント410は、前の許可メッセージの中でどのUE又はリンクが無効にされたか又は拒否されたかを決定しても良い。許可及びブロック指示に基づき、許可/拒否コンポーネント410は、自身のD2Dリンクが依然として許可されるか(例えば、チャネルについてブロック指示を受信していないか)否か、及び未だチャネルを許可されていない又はチャネルを明示的に拒否された他のより高い優先度のUEが存在するか否かを決定できる。より高い優先度のUEが残っていない場合、及び対応するD2Dリンクが明示的に無効にされていない場合、許可/拒否コンポーネント410は、許可メッセージを送信すべきであると決定しても良い。
一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、送信要求及び/又は送信された1又は複数の許可メッセージにも基づき、チャネルのSIRも推定しても良い。例えば、許可/拒否コンポーネント410は、全ての他の送信機UEに基づきSIRが高すぎることを決定しても良く、チャネルを譲歩しても良い。同様に、許可/拒否コンポーネント410は、SIRが許容可能範囲にあることを決定し、許可指示を含み、選択された閾より高いSIRレベルを有する低優先度UEのブロックのような1又は複数のブロック指示も含む許可メッセージを送信しても良い。
一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、1又は複数の初期送信要求の間に受信される任意の送信要求に基づくUEからの送信要求を許可するか又は拒否するかに、全ての決定の基礎を置くよう構成される。そうして、要求側UEが、トラフィックスロットについて接続スケジューリングの間に1回より多くの送信要求を送信することを要求されないようにする。
例えば、第1の許可メッセージは第1のUEにより送信されても良く、第2の許可メッセージは第2のUEにより送信されても良く、第1の許可メッセージと第2の許可メッセージとの間に送信される送信要求は無い。例えば、1又は複数の予備Tx要求ブロックの後に、追加Tx要求ブロックを有しないで、順次的な帯域幅許可ブロックが続いても良い。一実施形態では、装置(又はTx要求ブロック)当たりの送信要求に対する許可メッセージ(又は帯域幅許可ブロック)の比は、1対1(1:1)より大きい。例えば、単一のTx要求ブロックは、複数の送信要求を有しても良い。しかしながら、一実施形態では、繰り返し送信要求は必要ないので、1つの送信要求のみが、UE当たり送信されても良い。一実施形態では、帯域幅許可ブロックのTx要求ブロックに対する比は、少なくとも3:2、少なくとも2:1、又はそれより大きくても良い。一実施形態では、帯域幅許可ブロックのTx要求ブロックに対する比は、3:1又はそれより大きくても良い。
一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、可能な限り多くのUEに到達するために及び/又は許可メッセージが受信される可能性を最大化するために、最大送信電力又は全出力のような最適リンク電力と異なる電力で、許可メッセージ(例えば、トーン行列)を送信しても良い。例えば、より高い電力で許可メッセージを送信することは、送信UEに対応する受信UEが許可メッセージ(及び任意の含まれるブロック指示)を確実に受信するのを助けることができる。一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、対応する送信要求の送信電力より大きい電力のような、送信要求と異なる電力で、許可メッセージを送信しても良い。
一実施形態では、許可/拒否コンポーネント410は、許可の明示的な指示を有しないで、拒否メッセージを送信しても良い。例えば、許可/拒否コンポーネント410は、どのリンク又はUEが対応するUE又はリンクと互換性がないかを示す拒否メッセージを送信しても良い。例えば、チャネルを明示的に許可する必要がないように、チャネルの許可が示唆されても良い。複数のリンクが許可ブロックの間に無効にでき、一方で、概して、1つのリンクのみが同じ許可ブロックの間に許可され得るので、明示的拒否により示唆される許可は、結果として、より効率的なチャネル競合をもたらすことができる。一実施形態では、チャネルの許可は、UEが拒否メッセージを送信しているという事実により、対応するリンクUE及び任意の他の近隣UEに示唆されても良い。
許可受信コンポーネント412は、許可メッセージを受信する。許可メッセージは、上述のように、許可指示と、1又は複数のブロック指示とを有しても良い。一実施形態では、許可メッセージは、後の使用のために許可メッセージに関する情報を格納しても良い。例えば、情報は、許可メッセージを送信するか否か、チャネルで送信する要求をUEが拒否したか否か、等を決定するために使用されても良い。一実施形態では、許可受信コンポーネント412は、複数の順次的な帯域幅許可ブロックの間に許可メッセージを傾聴するよう構成される。例えば、許可受信コンポーネント412は、UE102が追加送信要求を送信することなく、許可メッセージを傾聴しても良い。一実施形態では、許可受信コンポーネント412は、1又は複数のより高い優先度UEがチャネルを許可された及び/又はチャネルを拒否されたことを示す許可メッセージを受信しても良い。一実施形態では、許可受信コンポーネント412は、許可メッセージに基づき、親UE、対応するUE、又はD2Dリンクがチャネルを拒否された又は許可されたかを決定する。
一実施形態では、許可メッセージは、n回の反復の間、伝達される。ここで、nは正のゼロでない整数である。工程j=1,...,n−1は、先の段落に記載のように機能し得る。最後の反復j=nでは、暫定許可が通信され得る。前の反復で帯域幅許可を送信する機会を得なかった全ての受信機は、自身の信号の受信機における信号対干渉値閾のような干渉閾が満たされる場合、チャネルを暫定的に許可できる。送信機は、次に、自身が受信した帯域幅許可の全てに基づき、送信するか否かを決定できる。送信機は、より高い優先度のリンクにより互換性がないと考えられる場合、送信しない。これは、後の段落でより完全に記載される。
通信機414は、無線信号を送信し及び受信するアンテナ及び回路を有しても良い。例えば、通信機414は、認可又は未認可スペクトルで動作するよう構成される無線通信機を有しても良い。一実施形態では、通信機414は、Bluetooth(登録商標)プロトコル、3GPPプロトコル、Wi−Fiプロトコル、Wi−MAXプロトコル、又は任意の他のプロトコルのような1又は複数のプロトコルに基づき動作するよう構成されても良い。一実施形態では、通信機414は、UE102の他のコンポーネント402〜412及び416のために信号を送信し及び受信しても良い。
プロセッサ416は、任意の汎用又は専用プロセッサを有しても良い。一実施形態では、プロセッサ416は、UE102の他のコンポーネント402〜414のうちの1又は複数により提供される又はそれらにより格納される情報を処理しても良い。一実施形態では、他のコンポーネント402〜414のうちの1又は複数は、プロセッサ416により実行されるコンピュータ可読媒体に格納されたコードを含んでも良い。
図5は、例えばFlashLinQアーキテクチャ及び方法を用いる、従来の競合を示す概略図である。図5は、第1の時間期間502、第2の時間期間504、第3の時間期間506、及び第4の時間期間508を含む複数の時間期間の間の、複数の送信装置(Tx1、Tx2、Tx3)及び受信装置(Rx1、Rx2、Rx3)の通信を示す。一実施形態では、第1の時間期間502及び第3の時間期間506は、送信要求が送信されるTx要求ブロックに対応する。一実施形態では、第2の時間期間504及び第4の時間期間508は、許可メッセージが送信される帯域幅許可ブロックに対応する。実線は、D2Dリンクを介してピア又は接続された装置に送信される送信を示す。一方、点線は、接続された又はリンクされた装置以外の装置によっても受信され得る送信を示す。
図5では、3つのリンク、Tx1及びRx1を含むリンク1、Tx2及びRx2を含むリンク2、Tx3及びRx3を含むリンク3、が送信を争う。リンク1及びリンク3は、それらが遠く離れ、相互干渉が弱い(つまり、SIRが充分に高い)ので、並列に実行できる。リンク2は、リンク1又はリンク3と並列に実行できない。送信優先度が高いものから低いものへ、リンク1、リンク2、そしてリンク3の順序である。言い換えると、リンク2は、リンク1により必要な場合は譲歩すべきであり、リンク3はリンク2により必要な場合は譲歩すべきである。第1の時間期間502で、送信機Tx1、Tx2、Tx3は、それらが現在の又は来るトラフィックスロットの間に送信したいと望むことを示す送信要求を送信する。受信機Rx1、Rx2、Rx3は、対応する送信機から、及び他のリンクに対応する送信機から、要求を受信する。要求に基づき、送信機は、優先度に基づき帯域幅(又はチャネル)を許可する。第2のタイムスロット502で、最高優先度を有するRx1は、Tx1にチャネルを許可する。この許可メッセージの受信電力を測定して、Tx2は、Tx2がTx1と並列に送信した場合に、Tx1に大きすぎる干渉を引き起こすことを知る。したがって、Tx2は、諦め(つまり、譲歩し)、第3の時間期間506で送信要求を送信しない。Rx1の許可メッセージの受信電力の測定に基づき、Tx3はRx1への強い干渉を予測しないので、Tx3は、第3の時間期間506で送信要求を送信することにより、再び争う。最後に、Rx3は、第4の時間期間508でTx3にチャネルを許可する。
図6は、本願明細書に開示のような、拡張競合又はより効率的な競合を示す概略図である。第1の時間期間602、第2の時間期間604、第3の時間期間606を含む複数の時間期間の間、通信している複数の送信装置(Tx1、Tx2、Tx3)及び受信装置(Rx1、Rx2、Rx3)が示される。一実施形態では、第1の時間期間602は、Tx要求ブロックに対応し、ここで、送信要求が送信機UE、Tx1、Tx2、Tx3により送信される。一実施形態では、第2の時間期間604及び第3の時間期間606は、許可メッセージが送信される帯域幅許可ブロックの反復に対応する。本例では、許可メッセージが送信されるとき、n=2回の帯域幅許可ブロックの反復がある。ここで、nは正のゼロでない整数である。実線は、D2Dリンクを介してピア又は接続された装置に送信される送信を示す。一方、点線は、接続された又はリンクされた装置以外の装置によっても受信され得る送信を示す。
一実施形態では、新しい競合方式は、送信機が競合に何度も参加する(つまり、同じトラフィックスロットに対して複数の送信要求を送信する)必要のない点で、従来と異なる。むしろ、受信機は、互いに直接会話し、どのリンクが同時に実行できるかを決定するよう構成され得る。図6に示すように、送信機Tx1、Tx2、及びTx3は、従来の競合方式と同様に、第1の時間期間602で送信要求を送信できる。
第2の時間期間604で、(最高優先度を有する)Rx1は、従来の方式より多くを行う。具体的には、Rx1は、自身の送信機Tx1にチャネルを許可するだけではなく、更にTx2の送信をブロックする。Rx1は、Tx2の送信要求の受信電力を調べることにより、(例えば、第1の時間期間602の間の)Tx2からの干渉を測定できるので、Rx1は、信号対干渉比(SIR)が選択された閾より大きいことを決定でき、それにより、(Rx1とTx1との間の)リンク1を(Rx2とTx2との間の)リンク2と互換性がないようにする。したがって、Rx1は、Tx2が干渉レベルを調べ譲歩するのを待つ代わりに、Tx2を積極的にブロックできる。この決定はRx1により行われ、許可メッセージの中で送信されるので、全てのリンク(及び受信機)は、Tx2が拒否されたことを知る。
第3の時間期間606で(つまり、n=2)、Rx3はTx2がRx1によりブロックされたことを知るので、Tx3は、全ての未スケジューリングリンクの間で最高優先度を有する。Txからの干渉が閾より低い場合、Rx3は、Tx3にチャネルを許可し、リンク1及びリンク3が並列に実行できるようにする。したがって、新しい方式は、従来の方式より速く(少ない時間期間で)同じ数のリンクをスケジューリングできる。例えば、図6の競合は、図5の競合より約25%速い。リンク数が増大するにつれ、パーセンテージ速度の増大は、向上し続け得る。これは、結果として有意な制御オーバヘッドを節約できる。幾つかの状況では、パーセンテージ速度の増大は、30%を超え、40%を超え、及び/又は50%を超えても良い。
図7は、11個のリンクを有するセルの例示的な図を提供する。本例では、UEの間に11個の可能なリンクが存在する。送信したいと望むUEは、送信機UEとして参照される。送信機UEが通信するUEは、受信機UEとして参照される。各々のUEは、送信するよう及び受信するように構成され得る。
図7の例では、受信機UE1、3、4、6、10、11は、それぞれ、送信要求を受信し、優先度レベルを割り当てられている。各々の受信機UEは、他の受信機UEの優先度レベルを認識している。さらに、各々のUEは、送信要求が通信されたときに決定されたSIRレベルに基づき、他のUEにより引き起こされ得る可能な干渉についても認識している。受信機UEは、図4に記載されるルールに基づき、それら個々の送信機UEへ帯域幅許可メッセージを送信するよう構成される。受信機6は、リンク1に自身の帯域幅許可を送信することを要求するよう構成される。送信の反復では、受信機6は、受信機3及び4が受信機1によりブロックされることの指示を自身の帯域幅許可の中で受信できる。したがって、6は、一足先に(jump ahead)、送信の反復の中で帯域幅要求を送信できる。
充分な数の帯域幅許可が許容される場合、セルの中で比較的密接な空間パッケージが達成できる。しかしながら、この方式は、反復の数が非常に少ない場合(つまり、1乃至2回の反復)、良好に実行されない。図6の例は図5の例と比べてオーバヘッドを削減するが、オーバヘッドを更に削減し、セル平均スループットを論理的上限近くまで向上するために、更なる改良が行われ得る。
反復の数が1(つまり、n=1)の場合を検討する。図7に示す優先度リストでは、リンク1のみが、帯域幅許可メッセージの第1の反復にスケジューリングされる。リンク1がリンク3及び4を遮断する場合でも、リンク6がこの情報を知るときまでに、帯域幅許可段階は終わる。これは、全てのこのような優先度リストについて当てはまる。受信機は、反復の数が1に等しいとき、自身の優先度リストの最上位にある場合又はその場合にのみ、スケジューリングされる。この状況は悪化しうる。例えば、各々の後続の受信機kが、自身の優先度リストの最上位に受信機k−1を有し得る(つまり、受信機2は、最上位にリストされた受信機1を有し、受信機3は、最上位にリストされた受信機2を有する、等である)。この場合、リンク1のみが、スケジューリング可能である。これは、極めて準最適であり得る。第2の反復は、非互換リストがチェックされるとき、及び受信機が一足先に行くとき、処理を向上できる。しかし、処理は、最適な空間再利用からは依然として遠い。
本発明の一実施形態によると、各々の反復の中で同じ手順に従い続けるのではなく、帯域幅許可メッセージの最後に(n回目の反復で)新しい手順が実施され得る。反復j=1,...,n−1の間の工程は、先の段落に記載のように同じである。最後の反復j=nでは、暫定許可が、最初のn−1回の反復の間に帯域幅許可を送信する機会を得なかった全ての受信機により送信され得る。受信機UEは、自身の信号の受信機におけるSIR閾が満たされる場合、チャネルを暫定的に許可できる。この干渉は、既に許可された又は他の帯域幅許可により互換性がないと考えられない他のより高い優先度リンクに対応する。本例では、送信機は、全ての帯域幅許可に基づき、送信するか否かの最終決定を行うよう構成され得る。送信機は、より高い優先度のリンクにより互換性がないと考えられる場合、送信しない。
帯域幅許可は、全出力で通信され得る。全出力での送信は、送信機が互換性がない(つまり、高優先度を有する受信機により選択された閾より低いSIRを有する)場合、帯域幅許可メッセージの中で通信された非互換リストが、受信機が送信機を遮断することを示すために送信機に到達する高い可能性を与える。
許可メッセージに関し、これらの拡張メッセージ又は開示のような許可/無効化メッセージを実施する複数の方法が存在する。例えば、上述のように、FlashLinQで提案されるトーン行列(図2を参照)の拡張又は変更は、許可及びブロック指示を与えるために使用されても良い。具体的には、FlashLinQでは、許可メッセージの中の周波数トーンは、リンク識別子(ID)にユニークにマッピングされ、トーンは、論理ドメインで優先度で配置される。各々の許可メッセージについて、許可済みリンクに対応するトーンのみが、電力をオンにしている。全ての他のトーンは、電力を有しない。これに対し、拡張方式の一実施形態は、同じトーンセットでより多くの情報を伝達する。許可済みリンクで電力を送信するのに加えて、許可側の受信機は、許可済みリンクに対して強い干渉を生じるリンク(例えば、干渉コンポーネント408により識別されるリンク)に対応するトーンでも電力を送信する。非互換リンクのトーンでの電力は、これらのリンクが無効にされることを示す。許可済みリンクは、許可側受信機により認識される全ての未スケジューリングリンクの中で最高優先度を有するので、無効化リンクのトーンは、許可済みリンクのトーンより常に低い。したがって、優先度によりソートされるトーン行列の中の第1のセットトーンは、許可済みトーンとして解釈され、優先度の低い他のセットトーンは、無効化トーンとして解釈される。
前述のように、n回目の反復で、暫定許可が、最初のn−1回の反復で帯域幅許可を送信しなかった全ての受信機へ通信され得る。受信機における自身の信号のSIR閾が満たされる場合、許可信号は、受信機から送信機へ通信され得る。送信機は、帯域幅許可の中の非互換リストに基づき、送信機がより高い優先度リンクにより互換性がないと考えられない場合に、送信できると決定できる。
暫定許可を伴う実施形態は、n個の帯域幅許可スロットに対応して、及び論理的上限として使用されるジニーにより支援される(genie−aided)スケジューリングと比べて、n=1、2、3、10回の反復についてシミュレートされた。ジニーは、定義により、ネットワークの中の全ての送信機及び受信機において利用可能な各々のリンクについて、譲歩決定を行うことができる。したがって、リンクがより高い優先度の受信機に譲歩されている場合、ジニーは、ネットワークの中の全ての他のUEにこの決定が見えるようにする。結果として、リンクは、該リンクが譲歩しているより高い優先度の受信機がスケジューリングされようとしている場合にのみ、譲歩する。これは、分散型方式を用いて達成できるセル平均スループットの上限を提供する。
このシミュレーションでは、幾つかのパラメータが選択される。セルラ配置は、1ティア、f干渉(21個のセル)、500メートルのサイト間距離で、シミュレートされた。この配置は、また、より正確な干渉モデルに合わせられた(wrapped around)。UE D2Dペアは、マクロセル領域に均等に配置される。UEペア距離は、1乃至50メートルの間の均一なランダム変数である。スケジューリングされるとき、D2Dペアは、データを送信するために50個の物理リソースブロック(physical resource block:PRB)のような、利用可能な全帯域幅を使用する。LTE電力制御アルゴリズムは、単位の分数係数及び15デシベル(dB)の目標信号対雑音比(SNR)と共に使用される。チャネルモデルは、発見的ITU−P14.11−6チャネルモデルである。
セル平均スループットは、セル平均スループットに対して、セル当たりの装置間(D2D)ペアの数に応じてプロットされている。前述のように、図4に記載の方法を暫定許可の使用により拡張するとき、結果に有意な向上が生じる。実際に、殆どの場合に、結果は、2回の反復だけで、上限の1%以内を示している。性能の向上は、単一の反復(n=1)では劇的である。セル当たりの多数のD2D UEペアについて、上限近くのスループットを達成するために、より多くの反復が必要である場合がある。反復の回数nは、上限に対して所望のスループットに基づき選択されても良い。
図8のフローチャートに示すように、別の例は、装置間(D2D)通信のために構成されるユーザ機器(UE)の機能800を提供する。機能は方法として実施され得る。あるいは、機能は機械において命令として実行され得る。ここで、命令は、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体若しくは非一時的機械可読記憶媒体に含まれる。ブロック810に示すように、UEは、送信機UEからUEにおいて送信要求を受信するよう構成される1又は複数のプロセッサを有し得る。ブロック820に示すように、1又は複数のプロセッサは、1又は複数の追加送信機UEから送信要求を受信できる。各々の送信要求は、送信要求を送信する送信機UEの優先度レベルを含み得る。一実施形態では、優先度レベルは、サービス品質(QoS)、通信される情報の種類、UEの帯域幅、等のような、各々のUEの要件に基づき選択され得る。代替で、優先度は、ランダムに選択され、UEの近傍の範囲内でD2Dリンクを介して通信するためにD2Dペアを形成する各々のUE送信機及びUE受信機に割り当てられても良い。
図8のフローチャートは、ブロック830に示すように、受信した送信要求の優先度を形成するために、1又は複数のプロセッサを使用するステップを更に有する。ブロック840に示すように、1又は複数のプロセッサは、また、非互換リストを形成するために、優先度リストにおいて非互換UEを識別できる。非互換UEは、送信UEの優先度レベルより低い優先度レベル、及び選択された閾より低いUEとの信号対雑音比(SIR)を有する。1又は複数のプロセッサは、n−1回の反復で、許可メッセージ及び非互換リストを、送信機UE及び1又は複数の追加送信機UEへ送信するよう構成され得る。代替で、ブロック850に示すように、1又は複数のプロセッサは、UEにおいて1又は複数の追加送信機UEから受信した優先度リスト及び非互換リストに基づき、送信機UEからの送信を、より高い優先度の送信機UEに譲歩するよう構成され得る。ここで、nは正の非ゼロの整数である。ブロック860に示すように、1又は複数のプロセッサは、n回目の反復において帯域幅許可の中で送信機UEがD2D通信をUEへ送信することを暫定的に許可するために、n回目の反復で送信機UEへ暫定帯域幅許可を送信するよう更に構成され得る。
別の例では、UEの1又は複数のプロセッサは、送信機UEが送信機UEより高い優先度レベルを有する1又は複数の追加送信機UEと互換性がないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するよう更に構成され得る。1又は複数のプロセッサは、送信機UEが、送信機UEより高い優先度レベルを有し許可メッセージを未だ受信していない1又は複数の追加送信機UEと非互換ではないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するよう構成され得る。
送信機UEがn−1回の反復で帯域幅許可を受信していないとき、UEの1又は複数のプロセッサは、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するよう更に構成され得る。1又は複数のプロセッサは、全出力レベルで、送信機UEへ暫定帯域幅許可を送信するよう更に構成され得る。一例では、nは2に設定され、帯域幅許可メッセージの2回の反復を提供し得る。代替で、nは1の値、又は3、4、5等の最大で20以上までのような2より大きい値に設定され得る。1又は複数のプロセッサは、上限に対してセルの所望の平均セル送信スループットを提供するよう、nの値を選択するよう更に構成され得る。例えば、nの値は、セル当たりのUEペアの数に対するセル平均スループットと、ジニーにより支援される上限のような上限との間の差が5%、4%、3%、2%又は1%より少なくなるよう、選択されても良い。
別の例では、図9のフローチャートに、装置間(D2D)ネットワークにおける分散型スケジューリングの方法900を示す。方法は、ブロック910に示すように、受信機UEにおいて、送信機UEから、送信要求を受信する工程を有する。ブロック920に示すように、送信要求は、1又は複数の追加送信機UEから受信され得る。各々の送信要求は、送信要求を送信する送信機UEの優先度レベルを含み得る。ブロック930に示すように、方法は、受信した送信要求を用いて優先度リストを形成するステップを更に有する。ブロック940のように、優先度リストに列挙される非互換UEの非互換リストが生成され得る。非互換UEは、送信機UEの優先度レベルより低い優先度レベル、及び選択された閾より低い受信機UEとの信号対雑音比(SIR)を有し得る。
ブロック950に示すように、方法900は、n−1回の反復の間、帯域幅許可メッセージ及び非互換リストを送信機UE及び1又は複数の追加送信機UEへ送信するステップを更に有し得る。ここで、nは、正のゼロでない整数である。代替で、960に示すように、UEは、受信機UEにおいて1又は複数の追加送信機UEから受信した優先度リスト及び非互換リストに基づき、より高い優先度のUEに送信を譲歩し得る。ブロック970に示すように、暫定帯域幅許可は、n回目の反復において帯域幅許可の中で送信機UEがD2D通信を受信機UEへ送信することを暫定的に許可するために、n回目の反復で受信機UEから送信機UEへ送信され得る。
方法900は、送信機UEが、送信機UEより高い優先度レベルを有する1又は複数の追加送信機UEと非互換ではないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するステップを更に有し得る。別の工程では、方法は、送信機UEが、送信機UEより高い優先度レベルを有し許可メッセージを受信していない1又は複数の追加送信機UEと非互換ではないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するステップを有し得る。方法は、送信機UEがn−1回の反復で帯域幅許可を受信していないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEからD2D通信を受信するステップを更に有し得る。
方法900は、1又は複数の追加送信機UEが暫定許可を受信できるよう、全出力レベルで、送信機UEへ暫定許可を送信するステップを更に有し得る。帯域幅許可は、n−1回の反復の間、送信され得る。ここで、n=2である。代替で、1、2、3、4、5等のような最大で20以上の、nの別の値が選択され得る。一実施形態では、nの値は、セルの中のスループットの論理的上限に対して、セルの所望の平均セル送信スループットを提供するよう選択され得る。
別の例は、命令1000を埋め込まれている非一時的機械可読記憶媒体を提供する。該命令は、1又は複数のプロセッサにより実行されると、図10のフローチャートに示すように、装置間(D2D)ネットワークにおいて分散型スケジューリングを提供するために以下の工程を実行する。該工程は、ブロック101で、受信機UEにおいて、送信機UEから受信される送信要求を処理するステップと、ブロック1020で、1又は複数の追加送信機UEから受信される追加送信要求を処理するステップであって、各々の送信要求は該送信要求を送信する送信機UEの優先度レベルを有する、ステップと、ブロック1030で、受信した送信要求の中の優先度レベルを用いて優先度リストを形成するステップと、ブロック1040で、優先度リストにある非互換UEの非互換リストを作成するステップであって、非互換UEは、送信機UEの優先度レベルより低い優先度レベル、及び選択された閾より低い受信機UEとの信号対干渉比(SIR)を有する、ステップと、ブロック1050で、n−1回の反復の間、送信機UE及び1又は複数の追加送信機UEへの送信のための帯域幅許可メッセージ及び非互換リストを生成するステップであって、nは正整数である、ステップと、或いは代替で、ブロック1060で、受信機UEにおいて1又は複数の送信機UEから受信した優先度リスト及び非互換リストに基づき、UE送信機UEがより高い優先度のUEに送信を譲歩すべきであると決定するステップと、ブロック1070で、送信機UEがn回目の反復において帯域幅許可の中で受信機UEへD2D通信を通信することを暫定的に許可するために、n回目の反復における送信機UEへの送信の暫定帯域幅許可を生成するステップと、を有する。
少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体は、1又は複数のプロセッサにより実行されると、送信機UEが送信機UEより高い優先度レベルを有する1又は複数の追加送信機UEと非互換ではないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEから通信されるD2D通信を処理するステップ、及び/又は送信機UEが送信機UEより高い優先度レベルを有し許可メッセージを未だ受信していない1又は複数の送信機UEと非互換ではないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEから受信したD2D通信を処理するステップ、を有する命令を更に有し得る。
少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体は、1又は複数のプロセッサにより実行されると、送信機UEがn−1回の反復の間に帯域幅許可を未だ受信していないとき、暫定帯域幅許可の中で送信機UEから受信したD2D通信を処理するステップと、及び/又は1又は複数の追加送信機UEが暫定帯域幅許可を受信できるよう、受信機UEから送信機UEへ全出力レベルで暫定帯域幅許可が送信されるよう指示するステップと、を有する命令を更に有し得る。
少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体は、1又は複数のプロセッサにより実行されると、生成されるべき帯域幅許可の反復の数をn=2の値に設定するステップと、及び/又はセルの中のスループットの論理的上限に対して、セルの所望の平均セル送信スループットを提供するために、nの値を選択するステップと、を有する命令を更に有し得る。
図11は、ユーザ機器(UE)、移動局(MS)、モバイル無線装置、モバイル通信装置、タブレット、ハンドセット、又は他の種類の無線装置のような無線装置の例示的説明を提供する。無線装置は、ノード、マクロノード、低電力ノード(low power node:LPN)、又は基地局(BS)、eNB(evolved Node B)、ベースバンドユニット(baseband unit:BBU)、RRH(remote radio head)、RRE(remote radio equipment)、中継局(RS)、無線機器(radio equipment:RE)若しくは他の種類の無線広域ネットワーク(wireless wide area network:WWAN)アクセスポイントのような送信局と通信するよう構成される1又は複数のアンテナを有し得る。無線装置は、3GPP LTE、WiMAX、HSPA(High Speed Packet Access)、Bluetooth及びWiFiを含む少なくとも1つの無線通信規格を用いて通信するよう構成され得る。無線装置は、無線通信規格毎に別個のアンテナを又は複数の無線通信規格のための共有アンテナを用いて通信できる。無線装置は、WLAN(wireless local area network)、WPAN(wireless personal area network)、及び/又はWWAN内で通信できる。
図11は、無線装置からの音声入力及び出力のために用いられ得るマイクロフォン及び1又は複数のスピーカの説明も提供する。ディスプレイスクリーンは、LCD(liquid crystal display)スクリーン、又はOLED(organic light emitting diode)ディスプレイのような他の種類のディスプレイスクリーンであり得る。ディスプレイスクリーンは、タッチスクリーンのように構成され得る。タッチスクリーンは、容量性、抵抗性、又は別の種類のタッチスクリーン技術を用いることができる。アプリケーションプロセッサ及びグラフィックプロセッサは、処理及び表示能力を提供するために内部メモリに結合され得る。不揮発性メモリポートも、ユーザに入力/出力オプションを提供するために用いられ得る。不揮発性メモリポートは、無線装置のメモリ容量を拡張するために用いられ得る。キーボードは、追加ユーザ入力を提供するために、無線装置に統合され又は無線装置に無線接続され得る。仮想キーボードは、タッチスクリーンを用いて提供され得る。
種々の技術又はその特定の態様若しくは部分は、フロッピーディスク、CD−ROM、ハードドライブ、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、又は任意の他の機械可読記憶媒体のような有形媒体に具現化されるプログラムコード(つまり、命令)の形式をとっても良く、プログラムコードがコンピュータのような機械に読み込まれ実行されると、該機械は、種々の技術を実施するための装置になる。回路は、ハードウェア、プログラムコード、実行可能コード、コンピュータ命令、及び/又はソフトウェアを有し得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、信号を含まないコンピュータ可読記憶媒体であり得る。プログラム可能なコンピュータでプログラムコードが実行される場合、コンピューティング装置は、プロセッサ、該プロセッサにより読み取り可能な記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリ、及び/又は記憶素子を含む)、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置を含み得る。揮発性及び不揮発性メモリ及び/又は記憶素子は、RAM、EPROM、フラッシュドライブ、光ドライブ、磁気ハードドライブ、固体ドライブ、又は電子データを格納する他の媒体であっても良い。ノード及び無線装置は、通信機モジュール、カウンタモジュール、処理モジュール、及び/又はクロックモジュール若しくはタイマモジュールを有しても良い。ここに記載した種々の技術を実施し又は利用し得る1又は複数のプログラムは、API(application programming interface)、再利用可能制御、等を用いることができる。このようなプログラムは、コンピュータシステムと通信するために、高度な手続き又はオブジェクト指向プログラミング言語で実装され得る。しかしながら、プログラムは、望ましい場合には、アセンブラ又は機械語で実装され得る。いずれの場合にも、言語は、コンパイルされた又はインタープリットされた言語であり得、ハードウェア実装と結合され得る。
理解されるべきことに、本願明細書に記載の機能ユニットの多くは、それらの実装独立性を特に強調するために、モジュールとしてラベル付けされた。例えば、モジュールは、カスタムVLSI回路又はゲートアレイ、ロジックチップ、トランジスタ若しくは他の個別部品のようなオフザシェルフ(off−the−shelf)半導体を有するハードウェア回路として実装されても良い。モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイス、等のようなプログラマブルハードウェア素子内に実装され得る。
一例では、複数のハードウェア回路は、本願明細書に記載した機能ユニットを実装するために使用され得る。例えば、第1のハードウェア回路は、処理動作を実行するために使用でき、第2のハードウェア回路(例えば、通信機)は、他のエンティティと通信するために使用できる。第1のハードウェア回路及び第2のハードウェア回路は、単一のハードウェア回路に統合され、又は代替で、第1のハードウェア回路及び第2のハードウェア回路は、別個のハードウェア回路であっても良い。
モジュールは、種々の種類のプロセッサにより実行されるソフトウェアで実装され得る。例えば、実行可能コードの識別されるモジュールは、例えばオブジェクト、プロシジャ又は関数として編成され得るコンピュータ命令の1又は複数の物理又は論理ブロックを有し得る。しかしながら、識別されるモジュールの実行ファイルは、物理的に一緒に配置される必要はなく、論理的に一緒にされるとモジュールを有しモジュールの提示される目的を達成する異なる場所に格納される別個の命令を有し得る。
実際に、実行可能コードのモジュールは、単一命令又は多くの命令であり、幾つかの異なるコードセグメントに渡り、異なるプログラムの間で、及び幾つかのメモリ装置に渡り分散され得る。同様に、運用データは、ここにモジュール内で識別され示され、任意の適切な形式で実装され、任意の適切な種類のデータ構造で編成され得る。運用データは、単一データセットとして集められ、異なる記憶装置に渡ることを含む異なる場所に渡り分散され、少なくとも部分的にシステム又はネットワーク上の電子信号として単に存在し得る。モジュールは、所望の機能を実行するよう動作するエージェントを含み、受動的又は能動的であり得る。
本願明細書を通じて「一例」という言及は、その例と関連して記載された特定の特徴、構造、機能又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本願明細書を通じて種々の場所にある「一例では」という表現は、必ずしも全て同じ実施形態を参照していない。
ここで用いられるように、複数の用語、構造的要素、組成要素、及び/又は材料は、便宜のために共通のリストに現れ得る。しかしながら、これらのリストは、該リストの各構成要素が別個の及びユニークな構成要素として個々に識別されるものと考えられるべきである。したがって、このようなリストのいかなる個々の構成要素も、断りのない限り、事実上、共通グループ内での出現に基づき同じリストの任意の他の構成要素の等価物として考えられるべきである。さらに、本発明の種々の実施形態及び例は、その種々の成分の代替物とともにここで言及され得る。理解されるべきことに、このような実施形態、例、及び代替は、事実上互いの等価物として考えられるべきではないが、本発明の別個の及び自主的表現として考えられるべきである。
更に、記載の特徴、構造又は特性は、1又は複数の実施形態において、任意の適切な方法で結合され得る。以下の記載では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、レイアウトの例、距離、ネットワーク例、等のような多くの特定の詳細事項が提供される。しかしながら、当業者は、本発明が特定の詳細事項のうちの1又は複数がなくても又は他の方法、コンポーネント、レイアウト、等で実施できることを理解するだろう。他の例では、良く知られた構造、材料又は動作は、本発明の態様を不明瞭にしないために詳細に示されず又は記載されない。
前述の例は1又は複数の特定の用途における本発明の原理の説明であるが、当業者には、発明力を行使しないで及び本発明の原理及び概念から逸脱することなく、実装の形式、使用方法及び詳細事項において多くの変更を行うことができることが明らかである。したがって、以下に記載の請求の範囲を除いて、本発明は限定されるものではない。