JP6364973B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、共通のバッテリを電源とする駆動モータとエンジンの始動モータを独立に備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、電動機の回転が外力によってロックが発生した場合(ストール状態)、インバータの保護制御(電動機の電流値,トルク制限)を行うハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−159327号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置にあっては、インバータ保護制御に電動機の電流値を低下させることにより、トルク指令を下げていた。このため、登坂路発進時に段差等によりインバータ保護制御が実施されると、電動機のトルク低下に伴って車両のずり下がりが起こってしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、EV発進中にモータロック判定が出されたとき、駆動モータが熱限界に達するのを回避しながら、モータロック状態から抜け出すことができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、駆動モータとエンジンの始動モータを独立に備え、走行モードとして、前記駆動モータを駆動源とする電気自動車走行モードと、前記駆動モータ及び前記エンジンを駆動源とするハイブリッド車走行モードとを有するハイブリッド車両において、バッテリと、モータロック判定手段と、ロック判定対応制御手段と、を備える。
前記バッテリは、前記駆動モータと前記始動モータに接続され、両モータの共通電源である。
前記モータロック判定手段は、前記電気自動車走行モードでの発進中、前記駆動モータの回転が停止したままで駆動モータ電流が所定値以上になるとモータロック判定を出す。
前記ロック判定対応制御手段は、前記モータロック判定が出されると、前記バッテリから電力が供給される前記駆動モータと前記始動モータのうち、前記始動モータへの電力供給を優先して前記エンジンを始動し、前記ハイブリッド車走行モードへと移行する。
前記モータロック判定が出されると、前記駆動モータへの駆動モータ電流を、少なくとも前記エンジンを始動するのに必要な前記始動モータの起動電流分だけ低下させることで前記始動モータへの電力供給を優先する。
よって、電気自動車走行モードでの発進中、モータロック判定が出されると、駆動モータと始動モータのうち、始動モータへの電力供給を優先してエンジンが始動され、ハイブリッド車走行モードへと移行される。
すなわち、ロック判定が出されると、始動モータへの電力供給を優先することで、駆動モータへのモータ駆動電流が下げられる。このため、駆動モータが熱限界に達するのが回避されるし、始動モータによるエンジン始動により、ハイブリッド車走行モードへ移行することで、エンジン駆動力によりモータロック状態を抜け出す。
この結果、EV発進中にモータロック判定が出されたとき、駆動モータが熱限界に達するのを回避しながら、モータロック状態から抜け出すことができる。
加えて、モータロック判定が出されると、駆動モータへの駆動モータ電流を、少なくともエンジンを始動するのに必要な始動モータの起動電流分だけ低下させることで始動モータへの電力供給を優先する。このため、モータロック判定に基づきエンジンを始動する際、車両のずり下がりとバッテリの熱負荷上昇を抑えることができる。
実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の駆動系と電源系と制御系を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッドコントローラにて実行されるモータロック判定対応制御処理流れを示すフローチャートである。 実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両でEV発進中にモータロック判定が出されたときのブレーキ・アクセル・車速・駆動モータ指示トルク・駆動モータ電力・駆動モータ電流・始動モータ指示トルク・始動モータ電力・始動モータ電流の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1のモータロック判定対応制御において始動モータへの電力供給優先であることを示すバッテリ出力電流特性図である。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御装置」の構成を、「全体システム構成」、「モータロック判定対応制御構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の駆動系と電源系と制御系を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を駆動系構成と電源系構成と制御系構成に分けて説明する。
前記ハイブリッド車両の駆動系構成は、図1に示すように、エンジン1と、駆動モータ2と、始動モータ3と、副変速機付き無段変速機4と、駆動輪5と、を備えている。つまり、副変速機付き無段変速機4を搭載したエンジン駆動系の変速機下流位置に、駆動モータ2を付加した駆動系構成としている。
前記エンジン1は、駆動モータ2と共にハイブリッド駆動源であり、副変速機付き無段変速機4の変速機入力軸に駆動トルクを与える。このエンジン1は、初回始動用のスタータモータ12と、再始動用の始動モータ3と、を備えている。なお、スタータモータ12は、低電圧バッテリ32を電源として回転駆動する直流モータである。
前記駆動モータ2は、エンジン1と共にハイブリッド駆動源であり、副変速機付き無段変速機4の出力軸に駆動トルクを与える。この駆動モータ2としては、高電圧バッテリ31を電源とし、駆動/回生を行う三相交流のモータ/ジェネレータが用いられる。
前記始動モータ3(SSG)は、エンジン1の再始動モータとしてエンジンクランクシャフトに連結されたもので、スタータモータ12と駆動モータ2と独立に備えている。この始動モータ3としては、高電圧バッテリ31を電源とし、駆動/発電を行う三相交流のモータ/ジェネレータが用いられる。なお、「SSG」は、Side Mounted Starter Generatorの略称である。
前記副変速機付き無段変速機4は、トルクコンバータT/Cと、無段変速機構CVTと、クラッチCLと、を備えている。トルクコンバータT/Cは、ロックアップクラッチが内蔵され、エンジン1と無段変速機構CVTの変速機入力軸の間に介装される。無段変速機構CVTは、プライマリプーリ6と、セカンダリプーリ7と、両プーリ6,7に掛け渡されるベルト8と、を有して構成される。クラッチCLは、セカンダリプーリ7と変速機出力ギア9の間に介装され、解放/締結により走行モードを切り替える。つまり、クラッチCLの解放時には、エンジン1と無段変速機構CVTを切り離し、駆動モータ2を駆動源とする電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)が選択される。クラッチCLの締結時には、エンジン1及び駆動モータ2を駆動源とするハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)が選択される。なお、クラッチCLとしては、副変速機に有する変速摩擦要素であるハイクラッチH/C、リバースブレーキR/B、ローブレーキL/Bの何れかが用いられる。
前記駆動輪5は、「EVモード」を選択しているとき、互いに噛み合うモータギア11と終減速ギア10を介して駆動モータ2と連結される。「HEVモード」を選択しているとき、終減速ギア10に噛み合う変速機出力ギア9及びモータギア11を介し、エンジン1(副変速機付き無段変速機4を含む)及び駆動モータ2と連結される。
前記トルクコンバータT/Cのロックアップクラッチとプライマリプーリ6とセカンダリプーリ7とクラッチCLは、エンジン1により回転駆動されるオイルポンプ13からの吐出作動油に基づき油圧制御される。
前記ハイブリッド車両を走行状態から停車させ、この停車状態に保つ際は、駆動輪5と共に回転するブレーキディスク14をキャリパ15により挟圧して制動する。キャリパ15は、運転者が踏み込むブレーキペダル16の踏力に応動して負圧式ブレーキブースタ17による倍力下でブレーキペダル踏力対応のブレーキ液圧を出力するマスターシリンダ18に接続する。マスターシリンダ18からのブレーキ液圧でキャリパ15を作動させてブレーキディスク14の制動を行う。なお、ハイブリッド車両は、「EVモード」及び「HEVモード」の何れにおいても、運転者がアクセルペダル19の踏み込み量に応じたトルクで駆動輪5を駆動し、運転者の要求に応じた駆動力をもって走行する。
前記ハイブリッド車両の電源系構成は、図1に示すように、高電圧バッテリ31と、低電圧バッテリ32と、DC/DCコンバータ33と、低電圧負荷34と、駆動モータ用インバータ35と、始動モータ用インバータ36と、スタータモータ用リレースイッチ37と、を備えている。つまり、駆動モータ2と始動モータ3とスタータモータ12と低電圧負荷34の電源構成である。
前記高電圧バッテリ31は、駆動モータ2と始動モータ3の共通電源であり、駆動モータ用インバータ35を介して駆動モータ2と接続され、始動モータ用インバータ36を介して始動モータ3と接続される。駆動モータ用インバータ35は、モータコントローラ23からの指令により、力行時に高電圧バッテリ31からの直流を三相交流に変換し、回生時に駆動モータ2からの三相交流を直流に変換する。始動モータ用インバータ36は、モータコントローラ23からの指令により、始動時に高電圧バッテリ31からの直流を三相交流に変換し、発電時に駆動モータ2からの三相交流を直流に変換する。この高電圧バッテリ31には、温度センサ38と電流センサ39と温度センサ40が設けられ、バッテリコントローラ25は、これらのセンサ信号を入力する。
前記低電圧バッテリ32は、スタータモータ12と低電圧負荷34の共通電源であり、スタータモータ用リレースイッチ37を介してスタータモータ12と接続され、DC/DCコンバータ33を介して高電圧バッテリ31と接続される。初回始動時には、モータコントローラ23からの指令によりスタータモータ用リレースイッチ37をオンにすると、低電圧バッテリ32を電源としてスタータモータ12が回転駆動する。低電圧バッテリ32の容量が不足するときは、バッテリコントローラ25からDC/DCコンバータ33への指令により高電圧を低電圧に変換し、高電圧バッテリ31の充電容量の一部を用いて低電圧バッテリ32を充電する。
前記ハイブリッド車両の制御系構成は、図1に示すように、ハイブリッドコントローラ21と、エンジンコントローラ22と、モータコントローラ23と、変速機コントローラ24と、バッテリコントローラ25と、を備えている。
前記ハイブリッドコントローラ21は、車両全体の消費エネルギーを適切に管理する機能を担う統合制御手段である。このハイブリッドコントローラ21は、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、バッテリコントローラ25との間でCAN通信線(CANは「Controller Area Network」の略称)等を介し、双方向情報交換可能に接続されている。また、ブレーキストロークセンサ26、アクセル開度センサ27、車速センサ28等からセンサ信号を入力する。
前記エンジンコントローラ22は、エンジン1の燃料噴射制御や点火制御や燃料カット制御等を行う。
前記モータコントローラ23は、駆動モータ用インバータ35への指令により駆動モータ2の力行/回生制御を行う。始動モータ用インバータ36への指令により始動/発電制御を行う。スタータモータ用リレースイッチ37への指令によりスタータモータ12による初回始動制御を行う。
前記変速機コントローラ24は、副変速機付き無段変速機4の変速油圧制御(プライマリ圧制御、セカンダリ圧制御)、トルクコンバータT/Cのロックアップ締結油圧制御、クラッチCLの締結解放制御、等を行う。
前記バッテリコントローラ25は、低電圧負荷34からの負荷作動信号、電圧センサ38と電流センサ39と温度センサ40からのセンサ信号等を入力し、DC/DCコンバータ33へ指令する。これにより、高電圧バッテリ31の容量管理や低電圧バッテリ32の容量管理や高電圧バッテリ31の温度管理等を行う。
[モータロック判定対応制御構成]
図2は、実施例1のハイブリッドコントローラ21にて実行されるモータロック判定対応制御処理流れを示す(モータロック判定手段及びロック判定対応制御手段)。以下、モータロック判定対応制御処理構成をあらわす図2の各ステップについて説明する。
ステップS1では、「EVモード」の選択時、かつ、アクセルONのスタートに続き、アクセル開度APOがアクセル開度閾値よりも大であるか否かを判断する。YES(APO>アクセル開度閾値)の場合はステップS2へ進み、NO(APO≦アクセル開度閾値)の場合はステップS4へ進む。
ここで、アクセル開度閾値は、例えば、登坂路発進時に段差を乗り越えようとするとき、踏み込まれるアクセル開度相当の高アクセル開度域の値に設定する。
ステップS2では、ステップS1でのAPO>アクセル開度閾値であるとの判断に続き、車速が0km/h(停車状態)であるか否かを判断する。YES(車速=0)の場合はステップS3へ進み、NO(車速≠0)の場合はステップS4へ進む。
ステップS3では、ステップS2での車速=0であるとの判断に続き、駆動モータ2への駆動モータ電流が所定値以上であるか否かを判断する。YES(駆動モータ電流≧所定値)の場合はステップS5へ進み、NO(駆動モータ電流<所定値)の場合はステップS4へ進む。
ここで、「所定値」は、バッテリ温度等により決まる高電圧バッテリ31の上限出力電流とされる。
ステップS4では、ステップS1でのAPO≦アクセル開度閾値であるとの判断、或いは、ステップS2での車速≠0であるとの判断、或いは、ステップS3での駆動モータ電流<所定値であるとの判断に続き、モータロック判定ではないという判定結果を出し、エンドへ進む。
ステップS5では、ステップS3での駆動モータ電流≧所定値であるとの判断に続き、モータロック判定という判定結果を出し、ステップS6へ進む。
ステップS6では、ステップS5でのモータロック判定に続き、駆動モータ2への駆動モータ電流を所定値に下げ、ステップS7へ進む。
ここで、モータロック判定がなされると、エンジン1を始動するのに必要な始動モータ3の起動電流を決め、駆動モータ2への駆動モータ電流を、始動モータ3の起動電流分を低下させる。始動モータ3の起動電流分の低下後は、始動モータ3の始動モータ電流の変化を監視し、始動モータ電流に合わせて駆動モータ2への駆動モータ電流を下げる。
ステップS7では、ステップS6での駆動モータ電流の低下に続き、始動モータ3の起動によるエンジン始動を開始し、ステップS8へ進む。
ステップS8では、ステップS7での始動モータ3の起動によるエンジン始動開始に続き、解放されているクラッチCLを締結し、「EVモード」から「HEVモード」へ移行し、エンドへ進む。
次に、作用を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を、「モータロック判定対応制御処理作用」、「モータロック判定対応制御作用」、「他の特徴作用」に分けて説明する。
[モータロック判定対応制御処理作用]
図2のフローチャートに基づき、モータロック判定対応制御処理作用を説明する。
平坦路でのEV発進等であって、アクセル開度APOが小さいと、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS4→エンドへと進む。また、アクセル開度APOは大きいが、車両が発進して車速が出ていると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS4→エンドへと進む。さらに、車両が発進して車速が出ているが、駆動モータ2への駆動モータ電流が所定値未満であると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→エンドへと進む。
したがって、何れの場合もステップS4にて、モータロック判定ではないという判定結果が出される。この場合、通常制御が行われることになり、例えば、EV/HEVモード切り替えマップ等に応じてEV走行中にHEVモード遷移要求があると、始動モータ3の起動によるエンジン始動が開始される。
一方、登坂路をEV発進中、登坂路の段差等により駆動モータ2がロック状態(モータ停止状態)になると、運転者は段差を乗り越えるために、アクセル開度APOを大とする。この時、駆動モータ2には大電流が流れるため、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進み、ステップS5では、モータロック判定が出される。
駆動モータ2に大電流が流れる状態が継続すると、モータ発熱により、熱限界に達してしまう。この熱限界を回避するために、モータロック判定が出されたら、図2のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS6→ステップS7→ステップS8→エンドへ進む。ステップS6では、駆動モータ2への駆動モータ電流が所定値に下げられる。次のステップS7では、駆動モータ電流の低下に続き、始動モータ3の起動によるエンジン始動が開始される。次のステップS8では、解放されているクラッチCLが締結され、走行モードを、「EVモード」から「HEVモード」へ移行する。
したがって、モータロック判定が出されたら、駆動モータ電流を下げた上で、始動モータ3を駆動させ、「HEVモード」への移行によるエンジン駆動力により、登坂路の段差等を乗り越えてモータロック状態を抜け出す。
[モータロック判定対応制御作用]
図3は、ハイブリッド車両でEV発進中にモータロック判定が出されたときのタイムチャートである。以下、図3に基づき、モータロック判定対応制御作用を説明する。
時刻t1は、運転者が発進を意図してブレーキOFF、かつ、アクセルONの操作をした時刻であり、アクセルON操作に基づき、駆動モータ指示トルクと駆動モータ電力と駆動モータ電流が立ち上がる。時刻t1から時刻t2までは、モータロック判定時間であり、駆動モータ電流が一定であるが、時間経過と共にバッテリ温度が上昇し、バッテリ上限出力電流が低下することで、時刻t2にて駆動モータ電流条件が成立し、モータロック判定が出される。
モータロック判定時刻t2になると、駆動モータ指示トルクと駆動モータ電力と駆動モータ電流が低下するのに対し、始動モータ指示トルクと始動モータ電力と始動モータ電流が上昇し、始動モータ3の起動によりエンジン1が再始動される。このエンジン再始動により、エンジン駆動力でモータロック状態を抜け出し、車両が発進を開始する。時刻t3になると、エンジン再始動の役割を終えたことで、始動モータ指示トルクと始動モータ電力と始動モータ電流がゼロに戻される。一方、駆動モータ指示トルクと駆動モータ電力と駆動モータ電流は、時刻t3になると、「HEVモード」での要求駆動力に応じて出力される。
時刻t4は、車両加速の終了時刻であり、時刻t4から時刻t5までは、「HEVモード」での定速走行となる。そして、時刻t5において、運転者が停車を意図してブレーキON、かつ、アクセルOFFの操作をすると、駆動モータ指示トルクと駆動モータ電力と駆動モータ電流がゼロとされ、車速が時刻t5から低下する。
上記のように、実施例1では、「EVモード」での発進中、モータロック判定が出されると、駆動モータ2と始動モータ3のうち、始動モータ3への電力供給を優先してエンジン1を始動し、「HEVモード」へと移行する構成とした。
すなわち、ロック判定が出されると、始動モータ3への電力供給を優先することで、駆動モータ2へのモータ駆動電流が下げられることになる。このため、駆動モータ2が熱限界に達するのが回避されるし、始動モータ3によるエンジン再始動により、「HEVモード」へ移行することで、エンジン駆動力によりモータロック状態を抜け出す。
したがって、EV発進中にモータロック判定が出されたとき、駆動モータ2が熱限界に達するのを回避しながら、モータロック状態から抜け出すことができる。このように、駆動モータ2のモータロックに対する耐熱要求を緩和できる結果、駆動モータ2の小型化を達成することができ、レイアウト自由度が増える。
[他の特徴作用]
実施例1では、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流を、少なくともエンジン1を始動するのに必要な始動モータ3の起動電流分だけ低下させることで始動モータ3への電力供給を優先する構成とした。
すなわち、始動モータ3への電力供給の優先としては、例えば、駆動モータ2への駆動モータ電流をゼロとする構成があるが、この場合、駆動輪5へのトルク切れにより、登坂路では車両がずり下がる。一方、駆動モータ2への駆動モータ電流の低下を、エンジン1を始動するのに必要な始動モータ3の起動電流分より少なくすると、始動モータ3によりエンジン始動を行うと、高電圧バッテリ31の熱負荷が上昇する。
したがって、モータロック判定に基づきエンジン1を始動する際、車両のずり下がりと高電圧バッテリ31の熱負荷上昇を抑えることができる。
実施例1では、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流の低下と、始動モータ3への始動モータ電流の供給と、を同時に切り替える構成とした。
すなわち、駆動モータ2への駆動モータ電流が低下するのを待ち、遅れたタイミングで始動モータ3への始動モータ電流の供給を開始すると、登坂路での段差等によりモータロック状態となっている場合、駆動モータ電流が低下により車両がずり下がることがある。
これに対し、モータロック判定が出されたとき、車両のずり下がりを抑えながら、速やかにエンジン1を始動することができる。
実施例1では、モータロック判定を出力する駆動モータ電流の所定値を、高電圧バッテリ31の上限出力電流とする構成とした。
すなわち、図4の左側に示すように、バッテリ上限出力電流まで駆動モータ2(MOT)の電流が流れている状態で、始動モータ3(SSG)によるエンジン始動をかけた場合には、高電圧バッテリ31のバッテリ上限出力電流を超えてしまう。これに対し、図4の右側に示すように、駆動モータ2(MOT)の電流を下げて、始動モータ3を駆動できるように優先する。
したがって、始動モータ3によりエンジン1を始動しても、高電圧バッテリ31の上限出力電流を超えてしまうことがなく、高電圧バッテリ31を熱負荷から保護することができる。
実施例1では、アクセル開度APOが所定開度以上であるというアクセル開度条件と、車速が停車状態であるという車速条件と、駆動モータ2への駆動モータ電流が所定値以上であるという駆動モータ電流条件と、の条件が全て成立したとき、モータロック判定を出力する構成とした。
すなわち、登坂路でのEV発進中、段差等により駆動モータ2がロック状態となったときには、駆動モータ2の発熱により熱限界に達する前にモータロック判定が出力される。
したがって、アクセル開度条件と車速条件と駆動モータ電流条件が全て成立したとき、モータロック判定を出力することで、駆動モータ2が熱限界に達する前に精度良くモータロック判定を行うことができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動モータ2とエンジン1の始動モータ3を独立に備え、走行モードとして、駆動モータ2を駆動源とする電気自動車走行モード(「EVモード」)と、駆動モータ2及びエンジン1を駆動源とするハイブリッド車走行モード(「HEVモード」)とを有するハイブリッド車両において、
駆動モータ2と始動モータ3に接続され、両モータ2,3の共通電源であるバッテリ(高電圧バッテリ31)と、
電気自動車走行モード(「EVモード」)での発進中、駆動モータ2の回転が停止したままで駆動モータ電流が所定値以上になるとモータロック判定を出すモータロック判定手段(図2のS1〜S5)と、
モータロック判定が出されると、バッテリ(高電圧バッテリ31)から電力が供給される駆動モータ2と始動モータ3のうち、始動モータ3への電力供給を優先してエンジン1を始動し、ハイブリッド車走行モード(「HEVモード」)へと移行するロック判定対応制御手段(図2のS6〜S8)と、
を備える(図2)。
このため、EV発進中にモータロック判定が出されたとき、駆動モータ2が熱限界に達するのを回避しながら、モータロック状態から抜け出すことができる。
(2) ロック判定対応制御手段(図2のS6〜S8)は、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流を、少なくともエンジン1を始動するのに必要な始動モータ3の起動電流分だけ低下させることで始動モータ3への電力供給を優先する(図2)。
このため、(1)の効果に加え、モータロック判定に基づきエンジン1を始動する際、車両のずり下がりとバッテリ(高電圧バッテリ31)の熱負荷上昇を抑えることができる。
(3) ロック判定対応制御手段(図2のS6〜S8)は、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流の低下と、始動モータ3への始動モータ電流の供給と、を同時に切り替える(図2)。
このため、(2)の効果に加え、モータロック判定が出されたとき、車両のずり下がりを抑えながら、速やかにエンジン1を始動することができる。
(4) モータロック判定手段(図2のS1〜S5)は、モータロック判定を出力する駆動モータ電流の所定値を、バッテリ(高電圧バッテリ31)の上限出力電流とする(図2)。
このため、(2)又は(3)の効果に加え、始動モータ3によりエンジン1を始動しても、バッテリ(高電圧バッテリ31)の上限出力電流を超えてしまうことがなく、バッテリ(高電圧バッテリ31)を熱負荷から保護することができる。
(5) モータロック判定手段(図2のS1〜S5)は、アクセル開度APOが所定開度以上であるというアクセル開度条件と、車速が停車状態であるという車速条件と、駆動モータ2への駆動モータ電流が所定値以上であるという駆動モータ電流条件と、の条件が全て成立したとき、モータロック判定を出力する(図2)。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、駆動モータ2が熱限界に達する前に精度良くモータロック判定を行うことができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ロック判定対応制御手段として、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流を、少なくともエンジン1を始動するのに必要な始動モータ3の起動電流分だけ低下させることで始動モータ3への電力供給を優先する例を示した。しかし、ロック判定対応制御手段としては、モータロック判定が出されると、駆動モータへの駆動モータ電流を、予め決めた所定値だけ低下させる例であっても良い。
実施例1では、ロック判定対応制御手段として、モータロック判定が出されると、駆動モータ2への駆動モータ電流の低下と、始動モータ3への始動モータ電流の供給と、を同時に切り替える例を示した。しかし、ロック判定対応制御手段としては、熱負荷保護ができる短い時間差であるが、始動モータへの始動モータ電流の供給を先行し、その後、駆動モータへの駆動モータ電流を低下する例であっても良い。
実施例1では、モータロック判定手段として、モータロック判定を出力する駆動モータ電流の所定値を、高電圧バッテリ31の上限出力電流とする例を示した。しかし、モータロック判定手段としては、モータロック判定を出力する駆動モータ電流の所定値を、予め決めた電流値とする例であっても良い。
実施例1では、モータロック判定手段として、アクセル開度条件と車速条件と駆動モータ電流条件が全て成立したとき、モータロック判定を出力する例を示した。しかし、モータロック判定手段としては、これらの条件判断に限られるものではなく、例えば、EVモードでの発進中、駆動モータの回転が停止したままで駆動モータ電流が所定値以上になるとモータロック判定を出す例であっても良い。
実施例1では、本発明の制御装置を、副変速機付き無段変速機を搭載したエンジン駆動系の変速機下流位置に、駆動モータを付加した駆動系構成を持つハイブリッド車両に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、共通のバッテリを電源とする駆動モータとエンジンの始動モータを独立に備えたハイブリッド車両であれば、様々なタイプのハイブリッド車両に適用することができる。
1 エンジン
2 駆動モータ
3 始動モータ
4 副変速機付き無段変速機
5 駆動輪
CL クラッチ
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 変速機コントローラ
25 バッテリコントローラ
31 高電圧バッテリ(バッテリ)
32 低電圧バッテリ
33 DC/DCコンバータ
34 低電圧負荷
35 駆動モータ用インバータ
36 始動モータ用インバータ
37 スタータモータ用リレースイッチ

Claims (4)

  1. 駆動モータとエンジンの始動モータを独立に備え、走行モードとして、前記駆動モータを駆動源とする電気自動車走行モードと、前記駆動モータ及び前記エンジンを駆動源とするハイブリッド車走行モードとを有するハイブリッド車両において、
    前記駆動モータと前記始動モータに接続され、両モータの共通電源であるバッテリと、
    前記電気自動車走行モードでの発進中、前記駆動モータの回転が停止したままで駆動モータ電流が所定値以上になるとモータロック判定を出すモータロック判定手段と、
    前記モータロック判定が出されると、前記バッテリから電力が供給される前記駆動モータと前記始動モータのうち、前記始動モータへの電力供給を優先して前記エンジンを始動し、前記ハイブリッド車走行モードへと移行するロック判定対応制御手段と、を備え
    前記ロック判定対応制御手段は、前記モータロック判定が出されると、前記駆動モータへの駆動モータ電流を、少なくとも前記エンジンを始動するのに必要な前記始動モータの起動電流分だけ低下させることで前記始動モータへの電力供給を優先す
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記ロック判定対応制御手段は、前記モータロック判定が出されると、前記駆動モータへの駆動モータ電流の低下と、前記始動モータへの始動モータ電流の供給と、を同時に切り替える
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータロック判定手段は、前記モータロック判定を出力する駆動モータ電流の所定値を、前記バッテリの上限出力電流とする
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータロック判定手段は、アクセル開度が所定開度以上であるというアクセル開度条件と、車速が停車状態であるという車速条件と、前記駆動モータへの駆動モータ電流が所定値以上であるという駆動モータ電流条件と、の条件が全て成立したとき、前記モータロック判定を出力する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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