JP6363933B2 - 光送受信装置、光受信器及び光送受信方法 - Google Patents

光送受信装置、光受信器及び光送受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタルコヒーレント復調を用いる光伝送システムに用いる光送装置、光受信器及び光送受信方法に関する。
光伝送システムに用いる伝送符号として、低いシンボルレートで大容量の光信号を送信可能なQAM信号が注目を集めている。最も単純なQAMは4値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)であり、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)と呼ばれる。
図4は、従来技術による光QAM信号送受信システムの構成を示す図である。CW(Continuous Wave)光源1はコヒーレンシーの高い波長λsigのCW光を出力する。光送信器2はこのCW光を入力し、光変調を施して光QAM信号を生成して送信する。光送信器2から発出された光QAM信号は、光ファイバ3によって伝送される。光受信器4は、光ファイバ3を介して光QAM信号を受信する。光QAM信号を光受信器4内で復調するには、一般にディジタルコヒーレント復調という技術を用いる。
ディジタルコヒーレント復調では、受信した光信号を電気信号に変換した後に、送信時における光位相と光振幅の情報を高速な演算器を用いて計算することによって復調を行う。ディジタルコヒーレント復調にはコヒーレンシーの高い局発光が必須となる。光受信器4は、局発光源5によって生成された波長λLoの局発光を信号光と共に入力する。光受信器4の内部には90度ハイブリッドと呼ばれる光学干渉計100(以下、90度ハイブリッド100と称する)と、それに接続されるOE(Optical Electronic)コンバータ、およびそれらの出力を作動増幅するアンプからなる光電気変換部101を備えている。
90度ハイブリッド100および光電気変換部101にはいろいろなスタイルのものがある。ここでは、最もシンプルな構成例を説明する。図5は、最もシンプルな構成の90度ハイブリッド100および光電気変換部101の構成を示す図である。信号光入力端子6および局発光入力端子7から入力された信号光および局発光は、第1の光分岐8、第2の光分岐9、第3の光分岐10及び第4の光分岐11によって、分波または合波される。そして、第3の光分岐10と第4の光分岐11から合計4本の光出力を得る。ここで、局発光の一部は光位相にしてπ/2の遅延を光遅延回路12によって加えられている。得られた4種類の干渉光は、第1のOEコンバータ13、第2のOEコンバータ14、第3のOEコンバータ15及び第4のOEコンバータ16により電気信号に変換して出力する。この出力は、第1の差動増幅器17および第2の差動増幅器18によって増幅して出力する。そして、最終的に2つの電気信号VとVを得る。
ここで、信号光および局発光の光電界Esig、ELoと、電気信号VおよびVとの関係を簡単に説明する。信号光の光電界Esig
sig=Asigexp(iωsigt+iφsig) ・・・(1)
とし、局発光の光電界ELo
Lo=exp(iωLot) ・・・(2)
と表す。ここでωsigおよびωLoは各々信号光のキャリアおよび局発光の角振動数、tは時間、iは虚数単位である。AsigおよびφsigはQAM信号によって伝播される情報であり、QPSKの場合はAsig=1、φsigはπ/2×nradとなる。ここでnは整数である。以下の数式においては、本質的でない係数は省いてある。光受信器4内で光電界EsigとELo とは90度ハイブリッドによって合波されてから電気変換され、
=Asigsin{(ωsig−ωLo)t+φsig} ・・・(3)
=Asigcos{(ωsig−ωLo)t+φsig} ・・・(4)
の2値を得る。ここで、ωsig−ωLoを周波数オフセットと呼ぶ。
ヘテロダイン検波では周波数オフセットは光QAM信号のスペクトル帯域より大きくなり、理想的なホモダイン検波では周波数オフセットは0になる。ωsigおよびωLoが時間によらず一定であるならば、(ωsig−ωLo)tは時間と共に単調に増加するので、周波数オフセットは比較的容易にキャンセルすることが可能である。周波数オフセットがキャンセルされたならば、電気信号VとVの比較からφsigおよびAsigの値を求めることができ、光QAM信号の復調ができたことになる。周波数オフセットのキャンセルのためには、n乗法などの既存のアルゴリズムを活用することができる。
しかしながら、従来技術ではCW光源1と局発光源5とは相互に離れた場所に設置するため、波長差を一定に保ち続けるのは困難であり、必ず誤差が生じる。この誤差は、エンドオブライフで数GHzに達する。従って周波数オフセットωsig−ωLoも一定値ではなく経年変動することになる。もうひとつの誤差要因として、CW光源1と局発光源5の光位相の揺らぎがある。完璧なCW光源は存在しないため、光電界EsigおよびELoとは光位相雑音φNoiseおよびφLoNoiseをもち、光電界EsigとELoは下記の形に書き表される。
sig=Asigexp(iωsigt+iφsig+iφNoise) ・・・(5)
Lo=exp(iωLot+iφLoNoise) ・・・(6)
これらの(5)式、(6)式を用いて電気信号V,Vを書き直せば
=Asigsin{(ωsig−ωLo)t+φsig+φNoise−φLoNoise} ・・・(7)
=Asigcos{(ωsig−ωLo)t+φsig+φNoise−φLoNoise} ・・・(8)
を得る。
周波数オフセットωsig−ωLoの補償が完全ではない場合、あるいは光位相雑音φNoiseおよびφLoNoiseが無視できないほど大きい場合、信号品質劣化が生じるため、これらの影響を完全に補償ないし低減させることは極めて重要である。従来技術では、周波数オフセット補償のアルゴリズムにある程度の引き込み範囲を持たせており、光源の波長変化にある程度追随することが可能である。しかし、このような処理を行うためには高速なディジタルシグナルプロセッサによってリアルタイムな演算処理を行うことが必要となる。さらに、光位相雑音φNoiseおよびφLoNoiseは従来の復調技術では補償のための有効な手段が無い。
このため、できるだけ高性能なCW光源1を用いて光位相雑音φNoiseおよびφLoNoiseを小さくする必要があった。従来技術におけるこれらの手法は、送受信装置の大規模化をもたらし、回路設計が困難となる。特に加入者光伝送系においては、受信装置の大規模化と高価格化、消費電力の上昇は非常に大きな問題となる。
一方、光位相雑音φNoiseの影響を抑えるための従来技術として、CW光源1の出力を変調する前に分岐して、分岐されたCW光を光受信器4まで送り、これを局発光として活用するという技術がある。この技術では光位相雑音φNoiseそのものを抑圧することはできないものの、(7)式、(8)式における光位相雑音φNoiseおよびφLoNoiseが等しくなるため、光位相雑音の影響が無視できることになる。
しかしながら、この従来技術では、信号光と同一の波長の局発光を伝送させるために、信号光と局発光を偏波多重する(例えば、非特許文献1参照)、あるいはマルチコアファイバを用いて信号光と局発光を空間多重する(例えば、非特許文献2参照)といった工夫が必用となる。
Moriya Nakamura and Yukiyoshi Kamio,"30-Gbps (5-Gsymbol/s) 64-QAM Self-Homodyne Transmission over 60-km SSMF using Phase-Noise Cancelling Technique and ISI-Suppression based on Electronic Digital Processing", OSA/OFC/NFOEC 2009 J. M. Delgado Mendinueta, B. J. Puttnam, J. Sakaguchi, R. S. Luis, W. Klaus, Y.Awaji, N. Wada, A. Kanno and T. Kawanishi,"Energy Efficient Carrier Phase Recovery for Self-Homodyne Polarization-Multiplexed QPSK",2013 IEICE
前述したように、従来技術ではCW光源と局発光源とは相互に離れた場所に設置するため、波長差を一定に保ち続けるのは困難であり、必ず誤差が生じるという問題を有している。このような問題を解決するために、信号光と局発光を偏波多重して信号光と同一の波長の局発光を伝送させる方法、あるいはマルチコアファイバを用いて信号光と局発光を空間多重する方法がある。
しかしながら、これらの方法は、信号光と同一の波長の局発光を伝送させるために、信号光と局発光を偏波多重したり、あるいはマルチコアファイバを用いて信号光と局発光を空間多重するといった工夫が必用となるため、構成が複雑になるとともに、伝送路の周波数利用効率が下がってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で周波数オフセットおよび光源の光位相雑音の両者を除去することができる光送装置、光受信器及び光送受信方法を提供することを目的とする。
本発明は、CW光源と、前記CW光源の出力を変調することにより、キャリア周波数がωの光変調信号と光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルとを生成して出力する光変調手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、CW光源と、前記CW光源の出力を分岐する光分岐手段と、前記光分岐手段の出力の一方を変調してキャリア周波数がωの光変調信号を生成するデータ信号変調手段と、前記光分岐手段の出力の他方を変調して光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルを生成する輝線スペクトル生成手段と、前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、等しい周波数間隔を有する複数のCW光を発生する多波長光発生手段と、前記多波長光発生手段から出力されるCW光のうち少なくとも1つを分波して変調しキャリア周波数がωの光変調信号を生成するデータ信号変調手段と、前記多波長光発生手段から出力されるCW光のうち光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは多波長光発生手段の角振動数の間隔)である少なくとも2つのCW光を分波する輝線スペクトル生成手段と、前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記多波長光発生手段は少なくとも2種類のCW光源と光導波路とを備え、前記光導波路は前記CW光源の出力が入力され、前記光導波路は四波混合により少なくとも3種類のCW光を出力することを特徴とする。
本発明は、前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力との少なくともいずれか一方は偏波多重されていることを特徴とする。
本発明は、光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωの光変調信号と光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である少なくとも2種類の輝線スペクトルとを分離する信号局発分離手段と、前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドと、前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記電気変換手段の出力から高周波成分を遮断するローパスフィルタを備え、前記ローパスフィルタの遮断周波数は前記光変調信号のシンボルレートよりは大きくかつωΔよりも小さいことを特徴とする。
本発明は、CW光源と、光分岐手段と、データ信号変調手段と、輝線スペクトル生成手段と、合波手段とを備える光送信器と、信号局発分離手段と、90度ハイブリッドと、電気変換手段とを備える光受信器とを備える光通信システムが行う光送受信方法であって、前記光分岐手段が、前記CW光源の出力を分岐する光分岐ステップと、前記データ信号変調手段が、前記光分岐手段の出力の一方を変調してキャリア周波数がωの光変調信号を生成するデータ信号変調ステップと、前記輝線スペクトル生成手段が、前記光分岐手段の出力の他方を変調して光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルを生成する輝線スペクトル生成ステップと、前記合波手段が、前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波ステップと、前記信号局発分離手段が、前記光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωの前記光変調信号と光周波数がω±nωΔである複数の前記輝線スペクトルとを分離する信号局発分離ステップと、前記90度ハイブリッドが、前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドステップと、前記電気変換手段が、前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、高速な演算装置を用いることなく簡単な構成で周波数オフセットおよび光源の光位相雑音の両者を除去することができるという効果が得られる。また、光受信器側に局発光を用意する必要がないため、光受信器の装置構成と価格を低減可能であるという効果も得られる。
本発明の第1実施形態による光QAM伝送システムの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による光QAM伝送システムの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態による光QAM伝送システムの構成を示す図である。 従来技術による光QAM信号送受信システムの構成を示す図である。 図4に示す光学干渉計(90度ハイブリッド)100および光電気変換部101の構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による光送信器、光受信器を説明する。本実施形態はQPSKを含むあらゆる多値数のQAM変調器に用いることが可能であり、また、光位相が直交成分を持たないBPSK(Binary Phase Shift Keying)信号にも適応が可能であるが、簡単のためここでは光QAM信号方式に関して説明を行う。また、本実施形態は偏波多重信号にも活用が可能であるが、説明を簡単にするため主として単一偏波の光QAM送受信システムを例にして説明を行う。
本実施形態では、光送信器側で単一のCW光源を設け、ここからキャリア周波数がωの光変調信号と光周波数がω±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルとを生成する。輝線スペクトルは局発光として用いるため光変調信号と共に伝送路に送られる。CW光源出力の光電界E
=exp(iωt+iφNoise) ・・・(9)
とする。
ここでφNoiseは前述のとおり光源の光位相雑音であり、0にすることは困難である。この光から、周波数間隔がωΔの複数のCW光を生成する。ここでは合計3種類とする。得られる3種類の光電界E、ELo1、ELo2は、
=exp(iωt+iφNoise) ・・・(10)
Lo1=exp(i(ω+ωΔ)t+iφNoise) ・・・(11)
Lo2=exp(i(ω−ωΔ)t+iφNoise+iπ) ・・・(12)
となる。ここでELo2にiπの項があるのは、ELo1およびELo2の生成にCS−RZ変調を用いることを仮定したためであるが、他の実施形態においてこの項がiπ以外の値をとったとしても問題はない。
次に、Eを光変調する。ここではIQ変調器によって光QAM信号を生成するものとする。(5)式と同様に、
sig=Asigexp(iωt+iφsig+iφNoise+iθ) ・・・(13)
を得る。光位相θは、IQ変調器入出力の遅延時間差τに伴って生じる固定の光位相遅延であるが、遅延時間差τにおけるφNoiseの変動量が十分小さければ、θがどのような値であっても復調に支障はない。
本実施形態では、光電界Esig、ELo1、ELo2の3種の光信号を光伝送路に入力する。光受信器では、これらの光信号をEsigとELo1およびELo2との2組に分離し、Esigを信号光、ELo1およびELo2の両者を局発光として扱う。Esigは図5に示す90度ハイブリッドの信号光入力端子6に入力され、ELo1、ELo2の2つは局発光入力端子7に同時に入力される。ここで注意すべきことは、(7)式、(8)式においてはφNoiseおよびφLoNoiseは互いに無相関なランダム値であるためφNoise−φLoNoiseはゼロにならないが、本実施形態では単一のCW光を用いるため、(7)式、(8)式におけるこの項がゼロになるということである。その代わり本実施形態では2つの局発光を用いるためビート周波数が生じる。
詳細は省くが計算結果のみ示すと、図5に示す構成の最終段で得られる電気信号V,V
=8Asigcos(φsig+θ)sin(ωΔt) ・・・(14)
=−8Asigsin(φsig+θ)sin(ωΔt) ・・・(15)
となる。両者の比をとればsin(ωΔt)の因子がキャンセルされ、更に逆三角関数を用いればφsig+θを得ることができる。ここでθは消えずに残るが、θの値は時間にほとんど依存しない定数であるため、2つの時間的に連続するシンボルの位相φsig(t)+θおよびφsig(t−ΔT)+θの差をとることにより、θを除去することができる。ΔTはシンボル周期である。あるいは、従来技術同様に4乗法などを併用して数学的にθを除去することも出来る。一方Asigは、V,Vの両者の2乗の和をとるとによって得ることができる。
以上の説明はωΔの値に依存しない。よって、前述した手法を用いることにより、簡便に周波数オフセットを解消でき、かつ光源の位相雑音φNoiseの影響を補償することが可能となる。また、光送信器側の装置の経時劣化あるいは温度変化その他の理由でωΔ が変動を始めたとしても復調信号に影響は現れない。なお、ωΔが信号帯域より十分大きければ、VおよびVの出力にLPF(ローパスフィルタ)を入れてsin(ωΔt)の因子を抑圧することも可能である。このLPFの遮断周波数は光変調信号のシンボルレートよりは大きくかつωΔよりも小さいようにする。
<第1実施形態>
次に、前述した手法を適用した第1実施形態による光QAM伝送システムの構成を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図4に示す従来の装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。まず、CW光源1によって生成された角振動数ωのCW光をカプラ20によって分割する。
データ信号変調手段2は、カプラ20によって分割した一方の光を入力し光変調を施して、光QAM信号を生成する。CS−RZ変調器21は、角振動数ωRZの正弦波で駆動される。CS−RZ変調器21による光変調でカプラ20によって分割した他方の光から光パルス列を作ることにより、ω±ωRZの角振動数を持つ2つのCW光に変換して出力する。データ信号変調手段2の出力である光QAM信号と、CS−RZ変調器21の出力である2つのCW光はカプラ22によって合波する。光ファイバ3は、この合波された光を伝送する。
分波器102は、光ファイバ3による伝送後の光をωおよびω±ωRZの2組に分割する。そして、光受信器4の内部の90度ハイブリッド100は、この2組の光を入力する。分波器102はインターリーバあるいはMZI干渉計のような周期的な光フィルタを用いることができる。
光電気変換部101は、90度ハイブリッド100の出力を従来技術と同様に増幅し、前述した手法によって復調する。なおCS−RZ変調器21における強度の周期的変化は本質ではないので、CS−RZ変調器21に代えて光位相変調器により光周波数軸上にダブルピークを作る構成としてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態による光QAM伝送システムの構成を説明する。図2は、同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示す第2実施形態の構成では、CS−RZ変調器21に代えて多波長光源110によりωおよびω±ωΔを生成する。
分波器103は、生成された多波長の光をωとω±ωΔとに分波する。データ信号変調手段2は、分波されたωを入力して光変調を施す。カプラ22は、分波されたω±ωΔとデータ信号変調手段2の出力とを合波する。光ファイバ3による伝送後の処理動作は、第1実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
多波長光源110は4波混合などの非線形光学効果を用いることによって実現可能である。2本のCW光から3本ないし4本のCW光を4波混合で生成すると、各CW光の周波数間隔が一定に保たれるため、光源の位相揺らぎもまた各CW光で共有される。このため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態による光QAM伝送システムの構成を説明する。前述した実施形態の説明では、説明を簡単にするために単一偏波での光QAM伝送を例にとって説明したが、周波数利用効率を高めるために偏波多重された光QAMによる伝送も広く行われている。
本実施形態によって偏波多重光QAMを行う場合は、光送信器において偏波多重型のIQ変調器を導入することで実現できる。局発光も光伝送前に偏波多重させることが望ましいが、ω±ωΔまたはω±ωRZ の2組の局発光を自分自身と偏波多重した上で、カプラ22によって信号光と合波すればよい。
局発光の複数の輝線スペクトルを第1実施形態にて説明したようなCS−RZ変調器21で生成する場合には、周期π/ωΔの光パルス列が生じるが、この局発光を自分自身と偏波多重する場合には、π/(2ωΔ)の時間差を加えて、インターリーブの偏波多重を行うとよい。すなわち、偏波の直交する2つの光パルス列の、片方の光強度最大時と他方の光強度最低時とが時間軸上で一致するよう偏波多重を行うとよい。通常の90度ハイブリッドでは局発光として単一偏波を用いることが多いが、偏波多重された局発光から単一偏波を切り出す際に、インタリーブの偏波多重を行っておくことにより、必ず50%の光強度が確保可能となるという利点がある。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態による光QAM伝送システムの構成を説明する。図3は、同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。第1実施形態では光変調装置を2種類用い、うち1つをデータ信号変調手段2として用い、他の1つであるCS−RZ変調器21を輝線スペクトル生成手段として用いた。これら2つの光変調器を1台のIQ変調器200に集約したのが第4実施形態による光QAM伝送システムである。
この構成においては、IQ変調器200の駆動信号は、Asigやφsigの情報を有するランダム信号にωRZのクロック成分が重畳される。第1実施形態に比べ変調器駆動系に広い帯域が必要となるが、送信器側の構成が簡便になるという利点がある。
以上説明したように、送信側において、光QAM信号のキャリア周波数に対して厳密に周波数間隔が保たれた2つの局発光を生成し、これらを光QAM信号と共に伝送させた後に、これらを受信器で受信することにより、高速な演算装置を用いることなく簡便な構成で周波数オフセットおよび光源の光位相雑音の両者を除去することができる。また、光受信器側に局発光を用意する必要がないため、光受信器の装置構成と価格を大幅に低減可能であるという効果を併せて奏する。後者は加入者系において特に重要である。
この構成は、ディジタルコヒーレント復調を用いる光伝送システムに用いる光送信器、光受信器に適しており、特に、4値よりも多値のQAM(Quadrature Amplitude Modulation)信号を送受信する、加入者系の光送受信装置に適している。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
本発明に係る光変調装置及び光変調方法は、光QAM信号を用いた光伝送システム、特に加入者系における光伝送システムを構築するにあたり、有用に適用することができる。
1・・・CW光源、2・・・データ信号変調手段、3・・・光ファイバ、4・・・光受信器、5・・・局発光源、6・・・信号光入力端子、7・・・局発光入力端子、8・・・第1の光分岐、9・・・第2の光分岐、10・・・第3の光分岐、11・・・第4の光分岐、12・・・光遅延回路、13・・・第1のOEコンバータ、14・・・第2のOEコンバータ、15・・・第3のOEコンバータ、16・・・第4のOEコンバータ、17・・・第1の差動増幅器、18・・・第2の差動増幅器、20・・・カプラ、21・・・CS−RZ変調器、22・・・カプラ、100・・・90度ハイブリッド、101・・・光電気変換部、102・・・分波器、103・・・分波器、110・・・多波長光源、200・・・IQ変調器

Claims (8)

  1. CW光源と、
    前記CW光源の出力を変調することにより、キャリア周波数がωcの光変調信号と光周波数がωc±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルとを生成して出力する光変調手段と
    を有する光送信器と、
    光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωcの光変調信号と光周波数がωc±nωΔである少なくとも2種類の輝線スペクトルとを分離する信号局発分離手段と、
    前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドと、
    前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換手段と
    を有する光受信器と
    を備えることを特徴とする光送装置
  2. CW光源と、
    前記CW光源の出力を分岐する光分岐手段と、
    前記光分岐手段の出力の一方を変調してキャリア周波数がωcの光変調信号を生成するデータ信号変調手段と、
    前記光分岐手段の出力の他方を変調して光周波数がωc±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルを生成する輝線スペクトル生成手段と、
    前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波手段と
    を有する光送信器と、
    光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωcの光変調信号と光周波数がωc±nωΔである少なくとも2種類の輝線スペクトルとを分離する信号局発分離手段と、
    前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドと、
    前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換手段と
    を有する光受信器と
    を備えることを特徴とする光送装置
  3. 等しい周波数間隔を有する複数のCW光を発生する多波長光発生手段と、
    前記多波長光発生手段から出力されるCW光のうち少なくとも1つを分波して変調しキャリア周波数がωcの光変調信号を生成するデータ信号変調手段と、
    前記多波長光発生手段から出力されるCW光のうち光周波数がωc±nωΔ(nは自然数、ωΔは多波長光発生手段の角振動数の間隔)である少なくとも2つのCW光を分波する輝線スペクトル生成手段と、
    前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波手段と
    を有する光送信器と、
    光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωcの光変調信号と光周波数がωc±nωΔである少なくとも2種類の輝線スペクトルとを分離する信号局発分離手段と、
    前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドと、
    前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換手段と
    を有する光受信器と
    を備えることを特徴とする光送装置
  4. 前記多波長光発生手段は少なくとも2種類のCW光源と光導波路とを備え、
    前記光導波路は前記CW光源の出力が入力され、
    前記光導波路は四波混合により少なくとも3種類のCW光を出力すること
    を特徴とする請求項3に記載の光送装置
  5. 前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力との少なくともいずれか一方は偏波多重されていることを特徴とする請求項2または3に記載の光送装置
  6. 光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωcの光変調信号と光周波数がωc±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である少なくとも2種類の輝線スペクトルとを分離する信号局発分離手段と、
    前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドと、
    前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換手段と
    を備えることを特徴とする光受信器。
  7. 前記電気変換手段の出力から高周波成分を遮断するローパスフィルタを備え、
    前記ローパスフィルタの遮断周波数は前記光変調信号のシンボルレートよりは大きくかつωΔよりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の光受信器。
  8. CW光源と、光分岐手段と、データ信号変調手段と、輝線スペクトル生成手段と、合波手段とを備える光送信器と、信号局発分離手段と、90度ハイブリッドと、電気変換手段とを備える光受信器とを備える光通信システムが行う光送受信方法であって、
    前記光分岐手段が、前記CW光源の出力を分岐する光分岐ステップと、
    前記データ信号変調手段が、前記光分岐手段の出力の一方を変調してキャリア周波数がωcの光変調信号を生成するデータ信号変調ステップと、
    前記輝線スペクトル生成手段が、前記光分岐手段の出力の他方を変調して光周波数がωc±nωΔ(nは自然数、ωΔは各輝線スペクトルの角振動数の間隔)である複数の輝線スペクトルを生成する輝線スペクトル生成ステップと、
    前記合波手段が、前記データ信号変調手段の出力と前記輝線スペクトル生成手段の出力とを合波して光伝送路に出力する合波ステップと、
    前記信号局発分離手段が、前記光伝送路から送られてきた光信号から、キャリア周波数がωcの前記光変調信号と光周波数がωc±nωΔである複数の前記輝線スペクトルとを分離する信号局発分離ステップと、
    前記90度ハイブリッドが、前記信号局発分離手段によって分離された光変調信号と輝線スペクトルとを各々信号光用入力ポートおよび局発光用入力ポートに入力する90度ハイブリッドステップと、
    前記電気変換手段が、前記90度ハイブリッドから出力される干渉光を受光し電気変換する電気変換ステップと
    を有することを特徴とする光送受信方法。
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