開示の内容
〔背景〕
生検サンプルは、さまざまな装置を使用した種々の医療処置においてさまざまな方法で得られてきた。生検装置は、定位固定誘導、超音波誘導、MRI誘導、PEM誘導、BSGI誘導、またはその他の下で使用され得る。例えば、一部の生検装置は、ユーザーが片手で十分に操作可能であり、1回の挿入で、患者から1つまたは複数の生検サンプルを捕捉することができる。さらに、一部の生検装置は、例えば流体(例えば、加圧空気、食塩水、大気、真空など)の連通のため、電力伝達のため、および/またはコマンドなどの通信のために、真空モジュールおよび/または制御モジュールにつながれることができる。他の生検装置は、別の装置とつながれたり、別様に接続されたりせずに、完全に、または少なくとも部分的に動作可能とすることができる。
単に例示的な生検装置および生検システムの構成要素が、以下に開示されている:「Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」の名称で1996年6月18日に発行された米国特許第5,526,822号;「Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」の名称で1999年7月27日に発行された米国特許第5,928,164号;「Vacuum Control System and Method for Automated Biopsy Device」の名称で2000年1月25日に発行された米国特許第6,017,316号;「Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device」の名称で2000年7月11日に発行された米国特許第6,086,544号;「Fluid Collection Apparatus for a Surgical Device」の名称で2000年12月19日に発行された米国特許第6,162,187号;「Method for Using a Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」の名称で2002年8月13日に発行された米国特許第6,432,065号;「MRI Compatible Surgical Biopsy Device」の名称で2003年9月11日に発行された米国特許第6,626,849号;「Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」の名称で2004年6月22日に発行された米国特許第6,752,768号;「Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device」の名称で2008年10月8日に発行された米国特許第7,442,171号;「Manually Rotatable Piercer」の名称で2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,466号;「Biopsy Device Tissue Port Adjustment」の名称で2010年11月23日に発行された米国特許第7,837,632号;「Clutch and Valving System for Tetherless Biopsy Device」の名称で2010年12月1日に発行された米国特許第7,854,706号;「Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」の名称で2011年3月29日に発行された米国特許第7,914,464号;「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」の名称で2011年5月10日に発行された米国特許第7,938,786号;「Tissue Biopsy Device with Rotatably Linked Thumbwheel and Tissue Sample Holder」の名称で2011年12月21日に発行された米国特許第8,083,687号;「Biopsy Sample Storage」の名称で2012年2月21日に発行された米国特許第8,118,755号。前記に列挙した米国特許それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
追加の例示的な生検装置および生検システムの構成要素が、以下に記載されている:「Biopsy Apparatus and Method」の名称で2006年4月6日に公開された米国特許出願公開第2006/0074345号;「Biopsy System with Vacuum Control Module」の名称で2008年6月19日に公開された米国特許出願公開第2008/0146962号;「Presentation of Biopsy Sample by Biopsy Device」の名称で2008年9月4日に公開された米国特許出願公開第2008/0214955号;「Biopsy Sample Storage」の名称で2008年9月11日に公開された米国特許出願公開第2008/0221480号;「Graphical User Interface For Biopsy System Control Module」の名称で2009年5月21日に公開された米国特許出願公開第2009/0131821号;「Icon-Based User Interface on Biopsy System Control Module」の名称で2009年5月21日に公開された米国特許出願公開第2009/0131820号;「Biopsy Device with Rotatable Tissue Sample Holder」の名称で2010年5月6日に公開された米国特許出願公開第2010/0113973号;「Hand Actuated Tetherless Biopsy Device with Pistol Grip」の名称で2010年6月17日に公開された米国特許出願公開第2010/0152610号;「Biopsy Device with Central Thumbwheel」の名称で2010年6月24日に公開された米国特許出願公開第2010/0160819号;「Biopsy Device with Discrete Tissue Chambers」の名称で2010年6月24日に公開された米国特許出願公開第2010/0160824号;「Tetherless Biopsy Device with Reusable Portion」の名称で2010年12月16日に公開された米国特許出願公開第2010/0317997号;「Handheld Biopsy Device with Needle Firing」の名称で2012年5月3日に公開された米国特許出願公開第2012/0109007号;「Biopsy Device with Motorized Needle Firing」の名称で2011年4月14日に出願された米国非仮特許出願第13/086,567号;「Needle Assembly and Blade Assembly for Biopsy Device」の名称で2011年6月1日に出願された米国非仮特許出願第13/150,950号;「Access Chamber and Markers for Biopsy Device」の名称で2011年8月8日に出願された米国非仮特許出願第13/205,189号;「Biopsy Device Tissue Sample Holder with Bulk Chamber and Pathology Chamber」の名称で2011年8月26日に出願された米国非仮特許出願第13/218,656号;「Biopsy Device With Slide-In Probe」の名称で2011年12月5日に出願された米国仮特許出願第61/566,793号;「Control for Biopsy Device」の名称で2012年5月30日に出願された米国非仮特許出願第13/483,235号。前記に列挙した米国特許出願公開、米国非仮特許出願、および米国仮特許出願それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの設定では、後で参照するために生検部位の場所に印をつけることが望ましい場合がある。例えば、組織サンプルが生検部位から採取される前、その間、またはその後で、1つまたは複数のマーカーが、生検部位に置かれ得る。例示的なマーカー配備ツールは、オハイオ州シンシナティのDevicor Medical Products, Inc.の、MAMMOMARK(商標)、MICROMARK(登録商標)、およびCORMARK(商標)ブランドの装置を含む。生検部位に印をつけるための、さらなる例示的な装置および方法は、以下に開示される:「Biopsy Method」の名称で2009年8月20日に公開された米国特許出願公開第2009/0209854号;「Devices Useful in Imaging」の名称で2009年10月29日に公開された米国特許出願公開第2009/0270725号;「Biopsy Marker Delivery Device」の名称で2010年2月25日に公開された米国特許出願公開第2010/0049084号;「Flexible Biopsy Marker Delivery Device」の名称で2011年3月24日に公開された米国特許出願公開第2011/0071423号;「Biopsy Marker Delivery Device」の名称で2011年3月24日に公開された米国特許出願公開第2011/0071424号;「Biopsy Marker Delivery Device with Positioning Component」の名称で2011年3月24日に公開された米国特許出願公開第2011/0071391号;「Devices for Marking and Defining Particular Locations in Body Tissue」の名称で2001年5月8日に発行された米国特許第6,228,055号;「Subcutaneous Cavity Marking Device and Method」の名称で2002年4月16日に発行された米国特許第6,371,904号;「Tissue Site Markers for In Vivo Imaging」の名称で2006年1月31日に発行された米国特許第6,993,375号;「Imageable Biopsy Site Marker」の名称で2006年2月7日に発行された米国特許第6,996,433号;「Devices for Defining and Marking Tissue」の名称で2006年5月16日に発行された米国特許第7,044,957号;「Tissue Site Markers for In Vivo Imaging」の名称で2006年5月16日に発行された米国特許第7,047,063号;「Methods for Marking a Biopsy Site」の名称で2007年6月12日に発行された米国特許第7,229,417号;「Marker Device and Method of Deploying a Cavity Marker Using a Surgical Biopsy Device」の名称で2008年12月16日に発行された米国特許第7,465,279号。前記に列挙した米国特許および米国特許出願公開それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかのシステムおよび方法が、生検サンプルを入手するために作られ使用されてきたが、発明者らより前に、請求項に記載する発明を行うか、または使用した者はいないと考える。
本明細書は、このテクノロジーを具体的に指し示し明白に主張する請求項で締めくくられるが、このテクノロジーは、添付図面と共に理解される特定の実施例に関する以下の説明から、よりよく理解されると考えられる。添付図面では、同様の参照符号が、同じ要素を特定している。
図面は、限定的とすることを決して意図しておらず、このテクノロジーのさまざまな実施形態が、図面には必ずしも描かれていないものを含め、さまざまな他の方法で実行され得ることを企図している。本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付図面は、本テクノロジーのいくつかの態様を示しており、説明と共に、本テクノロジーの原理の説明に役立つものであるが、本テクノロジーは、図示する厳密な構成に制限されないことが理解される。
〔詳細な説明〕
このテクノロジーの特定の実施例に関する以下の説明は、その範囲を制限するために使用されるべきではない。このテクノロジーの他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点が、以下の説明から当業者には明らかとなるであろう。以下の説明は、例として、本テクノロジーを実施するために企図される最良の方式のうちの1つである。認識されるであろうが、本明細書に記載されるテクノロジーは、本テクノロジーから逸脱しない、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面および説明は、例示的な性質のものとみなされるべきであり、限定的なものではない。
I.例示的な生検システムの概観
図1は、生検装置(10)と真空制御モジュール(400)とを含む例示的な生検システム(2)を描いている。この実施例の生検装置(10)は、プローブ(100)およびホルスター(200)を含む。針(110)が、プローブ(100)から遠位に延びており、この針は、以下でさらに詳細に説明するように、組織サンプルを入手するために、患者の組織に挿入される。これらの組織サンプルは、やはり以下でさらに詳細に説明するように、プローブ(100)の近位端部にある組織サンプルホルダー(300)内に堆積する。本明細書で「ホルスター」という用語を使用することは、プローブ(100)の任意の部分がホルスター(200)の任意の部分に挿入されることを必要とするものとして読むべきではないことも理解されたい。本実施例では、ホルスター(200)は、1組の突起(208)を含み、突起(208)は、プローブ(100)のシャシー(106)により受容されて、プローブ(100)をホルスター(200)に解放可能に固定する。具体的には、プローブ(100)はまず、ホルスター(200)に対する最終位置のすぐ近位で、ホルスター(200)の上部に位置付けられ、次に、プローブ(100)は、遠位にスライドして、突起(208)に完全に係合する。プローブ(100)は、1組の弾性タブ(104)も含み、弾性タブ(104)は、突起(208)を係合解除するように内側に押されることができ、ユーザーは、両方のタブ(104)を同時に押し下げ、その後、プローブ(100)を、ホルスター(200)から離すように後方に引っ張って、プローブ(100)をホルスター(200)から切り離すことができる。当然、さまざまな他のタイプの構造、構成要素、特徴など(例えば、差込ピン取付台(bayonet mounts)、ラッチ、クランプ、クリップ、スナップフィット(snap fittings)など)が、プローブ(100)とホルスター(200)との取り外し可能な連結を提供するのに使用され得る。さらに、一部の生検装置(10)では、プローブ(100)およびホルスター(200)は、一体的または統合された構造のものであってよく、これら2つの構成要素が分離できないようになっている。ほんの一例として、プローブ(100)およびホルスター(200)が分離可能な構成要素として設けられるバージョンでは、プローブ(100)は、使い捨て構成要素として提供されてよく、ホルスター(200)は、再利用可能な構成要素として提供されてよい。プローブ(100)とホルスター(200)との間のさらに他の適切な構造的および機能的関係は、本明細書の教示を鑑みれば、当業者には明らかであろう。
生検装置(10)のいくつかの変形体は、1つまたは複数のセンサー(不図示)を、プローブ(100)内および/またはホルスター(200)内に含んでよく、このセンサーは、プローブ(100)がホルスター(200)にいつ連結されたのかを検知するように構成される。このようなセンサーまたは他の特徴部は、あるタイプのプローブ(100)およびホルスター(200)のみが互いに連結されることを可能にするようにさらに構成され得る。さらに、または代わりに、このようなセンサーは、適切なプローブ(100)およびホルスター(200)が互いに連結されるまで、プローブ(100)および/またはホルスター(200)の1つまたは複数の機能を無効にするように構成され得る。単に例示的な1つの実施例では、プローブ(100)は、プローブ(100)がホルスター(200)と連結された際にホルスター(200)内のホール効果センサー(不図示)または何らかの他のタイプのセンサーにより検知される、磁石(不図示)を含む。単に例示的なさらに別の実施例として、プローブ(100)とホルスター(200)との連結は、導電表面または電極間の物理的接触を用いて、RFIDテクノロジーを用いて、かつ/または、本明細書の教示を鑑みれば当業者に明らかとなるであろうような、多くの他の方法で、検知され得る。当然、このようなセンサーおよび特徴は、所望される通りに変更または省略され得る。
以下でさらに詳細に説明するように、真空制御モジュール(400)は、真空、食塩水、大気、および通気をプローブ(100)に選択的に与えるように動作可能である、弁組立体(500)を介して、プローブ(100)と連結される。真空制御モジュール(400)は、ケーブル(90)を介してホルスター(200)と連結され、ケーブル(90)は、ホルスター(200)に電力を伝達するように動作可能であり、ホルスター(200)と真空制御モジュール(400)との間で双方向的に、データおよびコマンド等といった信号を伝達するようにさらに動作可能である。これらの構成要素はすべて協働して、生検装置(10)が患者から、例えば患者の***または患者の解剖学的構造の他の部分から、多くの組織サンプルを入手するのを可能にする。
本実施例の生検装置(10)は、台または固定物に据え付けられ、また、定位固定誘導下で使用されるように構成される。当然、生検装置(10)は、代わりに、超音波誘導、MRI誘導、PEM誘導、BSGI誘導下、またはその他で使用されることができる。生検装置(10)をユーザーの片手で操作し得るように生検装置(10)がサイズ決めされ構成され得ることも理解されたい。具体的には、ユーザーは、生検装置(10)をつかみ、針(110)を患者の***に挿入し、患者の***内から1つまたは複数の組織サンプルを収集することができ、これらをすべて片手だけで行う。あるいは、ユーザーは、2つ以上の手で、かつ/または、任意の所望の助けを得て、生検装置(10)をつかむことができる。一部の環境では、ユーザーは、針(110)を患者の***に1回挿入しただけで、複数の組織サンプルを捕捉することができる。このような組織サンプルは、組織サンプルホルダー(300)の中に空気圧で堆積され、その後、分析のために組織サンプルホルダー(300)から回収されることができる。本明細書に記載される実施例は、しばしば、患者の***から生検サンプルを入手することに言及しているが、生検装置(10)が、さまざまな他の目的でさまざまな他の処置で、また、患者の解剖学的構造のさまざまな他の部分(例えば、前立腺、甲状腺など)で、使用され得ることを理解されたい。生検装置(10)のさまざまな例示的な構成要素、特徴部、構成、および操作性を以下でさらに詳細に説明するが、他の適切な構成要素、特徴部、構成、および操作性は、本明細書の教示を鑑みれば、当業者には明らかであろう。
II.例示的なプローブ
図1〜図6に示すように、本実施例のプローブ(100)は、遠位に延びる針(110)を含む。プローブ(100)は、シャシー(106)および上方ハウジング(102)も含み、これらは互いにしっかりと固定されている。図3で最もよく分かるように、歯車(140)が、シャシー(106)の開口部(107)を通じて露出されており、プローブ(100)のカッター作動機構を駆動するように動作可能である。やはり図3で分かるように、別の歯車(130)が、シャシー(106)を通じて露出されており、以下でさらに詳細に説明するように針(110)を回転させるように動作可能である。プローブ(100)の歯車(140)は、プローブ(100)およびホルスター(200)が互いに連結されると、ホルスター(200)の露出した歯車(230)と噛み合う。同様に、プローブ(100)の歯車(130)は、プローブ(100)およびホルスター(200)が互いに連結されると、ホルスター(200)の露出した歯車(212)と噛み合う。
A.例示的な針組立体
本実施例の針(110)は、貫通先端部(112)、先端部(112)より近位に位置する側方孔(114)、およびハブ部材(120)を有する、カニューレ(113)を含む。組織貫通先端部(112)は、多量の力を必要とせず、また先端部(112)の挿入前に組織に開口部を予め形成することも必要とせず、組織を貫通し穿通するように構成される。あるいは、先端部(112)は、必要に応じて、とがっていなくてもよい(例えば、丸みを帯びる、平らであるなど)。ほんの一例として、先端部(112)は、参照により開示が本明細書に組み込まれる、「Needle Assembly and Blade Assembly for Biopsy Device」の名称で2011年6月1日に出願された米国非仮特許出願第13/150,950号の教示のいずれかに従って、構成されてよい。単に例示的な別の実施例として、先端部(112)は、参照により開示が本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Slide-In Probe」の名称で2011年12月5日に出願された米国仮特許出願第61/566,793号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。先端部(112)に使用され得る他の適切な構成は、本明細書の教示を鑑みれば、当業者には明らかであろう。
側方孔(114)は、装置(10)の操作中に脱出した組織を受け取るようにサイズ決めされる。鋭利な遠位エッジ(152)を有する中空管状カッター(150)が、針(110)内部に位置する。カッター(150)は、針(110)に対して回転および並進し、側方孔(114)を通り過ぎ、側方孔(114)を通って突出する組織から組織サンプルを切断するように動作可能である。例えば、カッター(150)は、延出位置から後退位置まで動くことができ、これにより、側方孔(114)を「開いて」、側方孔を通して組織を突出させ、その後、後退位置から延出位置に戻って、突出する組織を切断することができる。以下でさらに詳細に説明するように、針(110)は、側方孔(114)を、針(110)の長さ方向軸の周辺の任意の所望の角度位置に向けるように回転され得る。針(110)のこのような回転は、本実施例では、以下でさらに詳細に説明するハブ部材(120)によって、促進される。
図6で最もよく分かるように、針(110)は、先端部(112)の近位部分から近位に延びる長さ方向壁(190)も含む。壁(190)は、本実施例ではカニューレ(113)の全長に沿って延びていないが、壁(190)は、必要に応じてカニューレ(113)の全長にわたり延びてよいことを理解されたい。壁(190)は、カッター(150)に対して側方かつ平行な第2の内腔(192)の遠位部分を画定する。壁(190)は、カッター(150)が図6に示すような最近位位置にある場合にカッター(150)の遠位切断エッジ(152)の場所にすぐ近位の長さ方向位置で、近位側が終端している。カッター(150)の外側およびカニューレ(113)の内側は共に、壁(190)の近位端部に近位である、針(110)の長さにおける第2の内腔(192)の近位部分を画定する。
壁(190)は、複数の開口部(194)を含み、これらの開口部(194)は、第2の内腔(192)と、壁(190)より上かつ側方孔(114)より下のカニューレ(113)内部の領域との間に、流体連通をもたらす。これは、以下でさらに詳細に説明するように、第2の内腔(192)と、カッター(150)の内部により画定された内腔(151)との間に、流体連通をさらに提供する。開口部(194)は、少なくとも1つの開口部(194)が側方孔(114)の遠位エッジより遠位の長さ方向位置に位置するように、配列される。よって、カッター(150)の内腔(151)および第2の内腔(192)は、カッター(150)の遠位切断エッジが側方孔(114)の遠位エッジの長さ方向位置より遠位の長さ方向位置にくる位置までカッター(150)が前進させられた場合であっても、流体連通したままであることができる。このような構成の実施例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Methods and Devices for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」の名称で2011年4月5日に発行された米国特許第7,918,803号に開示されている。当然、本明細書に記載する任意の他の構成要素と同様に、任意の他の適切な構成を使用することができる。
複数の外部開口部(不図示)も、針(110)に形成されてよく、これらの外部開口部は、第2の内腔(192)と流体連通していてよい。例えば、このような外部開口部は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Vacuum Assisted Bleeding Control」の名称で2007年2月8日に公開された米国特許出願公開第2007/0032742号の教示に従って、構成され得る。当然、本明細書に記載する他の構成要素と同様に、針(110)における、このような外部開口部は、単なるオプションである。
本実施例のハブ部材(120)は、針(110)の周りにオーバーモールドされ、ハブ部材(120)および針(110)は、互いと一体的に回転および並進する。ほんの一例として、針(110)は金属から形成されてよく、ハブ部材(120)は、針(110)の周りにオーバーモールドされてハブ部材(120)を針(110)に一体的に固定して形成する、プラスチック材料で形成されてよい。ハブ部材(120)および針(110)は、代わりに、任意の他の適切な材料で形成されてよく、また、任意の他の適切な様式で、互いに固定されてよい。ハブ部材(120)は、環状フランジ(118)および指回し式円形板(116)を含む。歯車(130)は、ハブ部材(120)の近位部分(150)上にスライド可能かつ同軸に配され、ハブ部材(120)に連動され(keyed)、歯車(130)の回転によりハブ部材(120)および針(110)が回転するが、ハブ部材(120)および針(110)は、歯車(130)に対して並進することができる。歯車(130)は、以下でさらに詳細に説明するように、歯車(212)により回転可能に駆動される。あるいは、針(110)は、指回し式円形板(116)を回転させることにより、回転し得る。針(110)を手動で回転させ得る、さまざまな他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。本明細書に引用するさまざまな参考文献に記載される自動的な針回転のさまざまな形態を含むがこれらに制限されない、種々の方法で、針(110)の回転が自動化され得ることも、理解されたい。特に針発射機構(224)によって、シャシー(106)および上方ハウジング(102)に対して長さ方向に針(110)を並進させ得る方法の実施例が、以下でさらに詳細に説明される。
図4〜図7に示すように、マニホールド(122)が、針(110)の近位端部に設けられる。マニホールド(122)は、中空内部(124)を画定し、中空内部(124)と流体連通するポート(126)を含む。図6で最もよく分かるように、中空内部(124)は、針(110)の第2の内腔(192)とも流体連通する。ポート(126)は、チューブ(46)と連結され、マニホールド(122)は、第2の内腔(192)とチューブ(46)との間に流体連通をもたらす。マニホールド(122)はまた、針(110)の外部に対してシールしており、マニホールド(122)は、針(110)が、例えば針(110)を発射させる間または針(110)を新たな方向に向ける間のそれぞれで、マニホールド(122)に対して並進および/または回転した場合でも、第2の内腔(192)とチューブ(46)との間に流体密封の連結をもたらす。
図4に示すように、針(110)は、取り外し可能なカバー(115)を備えることができる。この実施例のカバー(115)は、弾性的に付勢されたラッチ(117)を含み、ラッチ(117)は、指回し式円形板(116)に係合して、これによりカバー(115)を針(110)に取り外し可能に固定するように構成される。カバー(115)は、ラッチ(117)が指回し式円形板(116)と係合されると先端部(112)を覆うように構成され、カバー(115)は、生検装置(10)のユーザーを、先端部(112)との不用意な接触から保護する。カバー(115)は、カニューレ(113)に対してシールするために、カバー(115)の近位端部および/または遠位端部の近くに1つまたは複数のワイパーシールを含むこともできる。ほんの一例として、カバー(115)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国仮特許出願第61/566,793号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。カバー(115)のさまざまな他の適切な構成は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。当然、カバー(115)は、必要に応じて、単に省略されてもよい。本明細書に記載される他の構成要素と同様に、針(110)が、さまざまな方法で変更、改変、置換、もしくは補足され得ること、および、針(110)が、さまざまな代替的特徴部、構成要素、構成、および機能性を有し得ることも、理解されたい。例えば、針(110)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号の教示に従って、かつ/または本明細書に引用する任意の他の参考文献の教示に従って、構成されることもできる。
B.例示的なカッター組立体
前述のとおり、カッター(150)は、針(110)に対して同時に並進および回転して、側方孔(114)を通って突出する組織から組織サンプルを切断するように動作可能である。図5および図7〜図8で最もよく分かるように、カッター(150)は、カッター(150)に一体的に固定されたオーバーモールド(160)を含む。オーバーモールド(160)は、概して滑らかな円筒状の遠位部分(166)、オーバーモールド(160)の中間領域にあるねじ山(162)、およびオーバーモールド(160)の近位部分に沿って延びる1組の六角形平坦部(164)を含む。遠位部分(166)は、マニホールド(122)内へ延びる。マニホールド(122)は、遠位部分(166)に対してシールしており、マニホールド(122)は、カッター(150)がマニホールド(122)に対して並進および回転された場合でも、第2の内腔(192)とチューブ(46)との間の流体密封連結を維持する。
歯車(140)が、平坦部(164)上に位置付けられており、平坦部(164)を補完する1組の内側平坦部(不図示)を含んでいる。よって、歯車(140)は、歯車(140)が回転する際にオーバーモールド(160)およびカッター(150)を回転させる。しかしながら、オーバーモールド(160)は、歯車(140)に対してスライド可能であり、カッター(150)は、歯車(140)がシャシー(160)に対して長さ方向に固定されているにもかかわらず、シャシー(160)に対して並進することができる。前記のとおり、また、以下でさらに詳細に説明するように、歯車(140)は、歯車(230)により回転される。図7〜図8で最もよく分かるように、ナット(142)が、オーバーモールド(160)のねじ山(162)と結合される。具体的には、ナット(142)は、オーバーモールド(160)のねじ山(162)と噛み合う雌ねじ山(144)を含む。ナット(142)は、シャシー(160)に対してしっかりと固定される。よって、歯車(140)がカッター(150)およびオーバーモールド(160)を回転させると、カッター(150)は、ねじ山(144、162)の噛み合いにより、同時に並進する。いくつかのバージョンでは、前述したカッター作動構成要素は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って、さらに構成される。単に例示的な別の実施例として、カッター(150)は、空気モーターなどを用いて、回転および/または並進され得る。カッター(150)が作動され得る、さらに他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
C.例示的な組織サンプルホルダー組立体
本実施例の組織サンプルホルダー(300)は、複数の別個のチャンバを提供し、これらのチャンバは、カッター(150)により切断されカッター(150)の内腔(151)を通って近位に送られた組織サンプルを受け取るように構成される。具体的には、以下でさらに詳細に説明するように、組織サンプルホルダー(300)は、マニホールド(310)と取り外し可能に係合した組織受容トレー(330)を含む。マニホールド(310)は、回転部材(180)の把持特徴部(184)と取り外し可能に係合される。回転部材(180)は、シャシー(106)に対して長さ方向に固定されるが、シャシー(106)に対して回転可能である。回転部材(180)は、一体的な歯車(182)を含み、この歯車(182)は、プローブ(100)およびホルスター(200)が互いに連結されると、ホルスター(200)の歯車(240)と噛み合う。歯車(182、240)は、以下でさらに詳細に説明するように、協働して、マニホールド(310)を回転させ、組織チャンバをカッター(150)の内腔(151)に対して割出す(index)。透明なカバー(302)が、マニホールド(310)の周りに位置付けられ、シャシー(106)に取り外し可能に固定される。差し込みピン特徴部がカバー(302)とシャシー(106)との間の連結をもたらすが、任意の適切なタイプの連結を使用し得ることを、理解されたい。マニホールド(310)は、カバー(302)内部で自由に回転可能である。しかしながら、マニホールド(310)は、カバー(302)と係合され、マニホールド(310)は、カバー(302)がシャシー(106)から取り外されると、シャシー(106)に対して切り離される。言い換えれば、マニホールド(310)は、カバー(302)をシャシー(106)に連結し、またシャシー(106)から取り外すことにより、シャシー(106)に対し選択的に連結され、かつ取り外されることができる。
1.例示的なマニホールド
図12〜図14で最もよく分かるように、本実施例のマニホールド(310)は、通路(312)の形態の複数のチャンバを画定し、通路(312)は、マニホールド(310)を通って長さ方向に延び、また、マニホールド(310)の中心軸を中心として角度を付けて配列されている。図14で最もよく分かるように、側方凹部(314)が、各通路(312)の遠位部分と関連付けられる。棚(316)は、各通路(312)と、関連する側方凹部(314)との間に境界を画定している。以下でさらに詳細に説明するように、通路(312)は、トレー(330)を受容し、凹部(314)は、空気通路(pneumatic passages)を提供する。追加の通路(313)および凹部(315)が、以下でさらに詳細に説明するように、プラグ(370)と関連付けられている。マニホールド(310)は、把持特徴部(184)に取り外し可能に係合するように構成された、中央シャフト(320)も含む。中央シャフト(320)は、前述のように、カバー(302)がシャシー(106)と連結すると、把持特徴部(184)と連結される。中央シャフト(320)と把持特徴部(184)との間の係合により、歯車(182)の回転の際に、マニホールド(310)が回転する。
図10〜図11で最もよく分かるように、シール部材(170)が、シャシー(106)の近位端部に設けられており、マニホールド(310)の遠位面と協調する。本実施例では、シール部材(170)はゴムを含むが、任意の他の適切な材料を使用し得ることを、理解されたい。シール部材(170)は、長さ方向に延びるカッターシール(172)を含み、カッターシール(172)は、カッター(150)を受容し、カッター(150)の外部に対してシールする。カッター(150)の近位端部は、カッター(150)の移動の全範囲にわたり、カッターシール(172)内にとどまる。カッターシール(172)は、カッター(150)の回転および並進中を含め、このあらゆる範囲の運動中、カッター(150)に対する流体密封シールを維持する。開口部(174)が、カッターシール(170)の近位端部に位置付けられる。この開口部(174)は、通路(312、313)のうち、12時の位置にあるほうと整列するように構成される。別の開口部(176)が、開口部(174)の下に位置付けられる。開口部(176)は、凹部(314、315)のうち、12時の位置にあるほうと整列するように構成される。図9および図11で最もよく分かるように、開口部(176)は、チューブ(20)と連結される、ポート(178)と流体連通する。よって、シール部材(170)は、チューブ(20)と、凹部(314、315)のうち、12時の位置にあるほうとの間に流体連通をもたらす。以下でさらに詳細に説明するように、マニホールド(310)は、12時の位置において、このような凹部(314、315)と、関連する通路(312、313)との間に流体連通をさらにもたらし、これにより、カッター(150)の内腔(151)への流体連通をもたらす。言い換えれば、シール部材(170)およびマニホールド(310)は、通路(312、313)および凹部(314、315)の、12時の位置にあるものを介して、チューブ(20)とカッター(150)の内腔(151)との間に流体連通をもたらすように、協働する。本実施例のシール部材(170)は、マニホールド(310)がシール部材(170)に対して回転されたときであっても、マニホールド(310)の遠位面に対して流体密封シールを維持することを、理解されたい。
2.例示的な組織ホルダートレー
前述の通り、組織サンプルホルダートレー(330)は、マニホールド(310)に取り外し可能に係合するように構成される。図15〜図17で最もよく分かるように、本実施例の各組織サンプルホルダートレー(330)は、グリップ(332)、近位壁部(334)、および近位壁部(334)から遠位に延びる複数のストリップ(340)を含む。ストリップ(340)は、マニホールド(310)の、関連する通路(312)に挿入されるようにサイズ決めされ構成される。各ストリップ(340)は、一対の側壁(344)と、床部(342)と、を含む。各対の側壁(344)および床部(342)は共に、対応する組織サンプルチャンバ(346)を画定する。開口部(348)が、各組織サンプルチャンバ(346)の遠位端部に設けられる。開口部は、シール部材(170)の開口部(174)と対応するようにサイズ決めされ位置付けられる。よって、カッター(150)の内腔(151)は、12時の位置にある通路(312)に挿入されたストリップ(340)の組織サンプルチャンバ(346)と流体連通している。図11で最もよく分かるように、ストリップ(340)は、各ストリップ(340)の遠位部分がマニホールド(310)の、対応する棚(316)から支持を受けるように、構成される。各床部(342)は、複数の開口部(345)を含み、開口部(345)は、ストリップ(340)の組織サンプルチャンバ(346)と、ストリップ(340)と関連付けられる通路(312)の側方凹部(314)との間に流体連通をもたらす。よって、チューブ(20)を介して開口部(176)に送られる真空、大気等は、側方凹部(314)、開口部(345)、および組織サンプルチャンバ(346)を介して、カッター(150)の内腔(151)にさらに送られる。以下でさらに詳細に説明するような生検装置(10)の動作中、カッター(150)の遠位エッジ(152)により切断された組織サンプルは、カッター(150)の内腔(151)を通って近位に送られ、その後、カッター(150)の内腔(151)と整列する組織サンプルチャンバ(346)の中に堆積する。マニホールド(310)は、回転し、連続的に組織サンプルチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)と整列させて、いくつかの組織サンプルが、生検装置(10)の動作中に、異なる組織サンプルチャンバ(346)内に別々に堆積することを可能にする。内腔(151)を通って引き寄せられる体液および食塩水などが、組織サンプルホルダー(300)およびチューブ(20)を通過し、最終的に、真空キャニスター(70)内に入れられる。
各ストリップ(340)は、一対のワイパーシール(343、349)も含み、これらのワイパーシール(343、349)は、ストリップ(340)が通路(312)に完全に挿入されると通路(312)の内部に対してシールする。ワイパーシール(343、349)は、組織サンプルチャンバ(346)に流体密封シールをもたらし、マニホールド(310)からのストリップ(340)の除去に対する摩擦抵抗をさらにもたらす。グリップ(332)は、組織サンプルチャンバ(346)に堆積した組織サンプルを回収するか、または別様に直接観察するために、生検処置中または生検処置後などに、マニホールド(310)からストリップ(340)を取り外すのを促進するように構成される。トレー(330)は、各組織サンプルチャンバ(346)と関連する、数字の印(338)も含む。加えて、トレー(330)は、トレー(330)を平坦にするのを容易にする、挟まれた領域(336)を含む。具体的には、挟まれた領域(336)は、十分な可撓性を与えて、トレー(330)がマニホールド(310)に挿入されるための弓状構成を形成するのを可能にすると共に、トレー(330)内の組織サンプルを調べるためにトレー(330)がマニホールド(310)から取り外された後などにトレー(330)が概ね平坦な構成を形成することも可能にする。
図18〜図19は、マニホールド(310)に取り外し可能に係合し得る、例示的な代わりの組織サンプルホルダートレー(350)を示す。本実施例の各組織サンプルホルダートレー(350)は、グリップ(352)、近位壁(354)、および近位壁(354)から遠位に延びる複数のストリップ(360)を含む。ストリップ(360)は、マニホールド(310)の、関連する通路(312)に挿入されるようにサイズ決めされ構成される。各ストリップ(360)は、一対の側壁(364)、および床部(362)を含む。各対の側壁(364)、および床部(362)は共に、対応する組織サンプルチャンバ(366)を画定する。開口部(368)は、各組織サンプルチャンバ(366)の遠位端部に設けられる。各床部(362)は、ストリップ(360)の組織サンプルチャンバ(366)と、ストリップ(360)に関連する通路(312)の側方凹部(314)との間に流体連通をもたらす、複数の開口部(365)を含む。よって、チューブ(20)を介して開口部(176)に送られる真空、大気などは、側方凹部(314)、開口部(365)、および組織サンプルチャンバ(366)を介して、カッター(150)の内腔(151)にさらに送られる。
各ストリップ(360)は、一対のワイパーシール(363、369)も含み、ワイパーシール(363、369)は、ストリップ(360)が通路(312)に完全に挿入されると通路(312)の内部に対してシールする。ワイパーシール(363、369)は、組織サンプルチャンバ(366)に流体密封シールを提供し、マニホールド(310)からのストリップ(360)の取り外しに対する摩擦抵抗をさらにもたらす。グリップ(352)は、組織サンプルチャンバ(366)内に堆積した組織サンプルを回収するか、または別様に直接観察するために、生検処置中または生検処置後などに、マニホールド(310)からストリップ(3460)を取り外すのを容易にするように構成される。トレー(350)は、各組織サンプルチャンバ(366)と関連する数字の印(358)も含む。加えて、トレー(350)は、トレー(350)を平らにするのを容易にする、挟まれた領域(356)を含む。具体的には、挟まれた領域(356)は、十分な可撓性を与えて、トレー(350)がマニホールド(310)に挿入されるための弓状構成を形成するのを可能にすると共に、トレー(350)内の組織サンプルを調べるためにトレー(350)がマニホールド(310)から取り外された後などにトレー(350)が概ね平坦な構成を形成するのも可能にする。
前述したことから、トレー(330)がトレー(350)と実質的に同様であることを理解されたい。しかしながら、著しい違いには、床部(344)および側壁(342)の構成と比較した場合の、床部(364)および側壁(362)の構成が含まれる。具体的には、図18を図16と比べると最もよく分かるように、側壁(362)は、ストリップ(340)と比べ、ストリップ(360)の長さに沿って比較的積極的なテーパー(relatively aggressive taper)を形成している。このテーパーがもたらす、チャンバ(366)の近位端部における幅は、チャンバ(366)の遠位端部における幅より著しく狭い。図18で最もよく分かるように、このテーパーはまた、ストリップ(360)の長さに沿って上方に角度を付けた床部(364)により補強される。角度の付いた床部(364)がもたらす、チャンバ(366)の近位端部における高さは、チャンバ(366)の遠位端部における高さよりも著しく低い。したがって、床部(364)および側壁(342)の、角度の付いた向きは、チャンバ(366)の長さに沿って減少する、チャンバ(366)の断面積をもたらし、チャンバ(366)のこの断面積は、チャンバ(366)の近位端部では、チャンバ(366)の遠位端部における断面積と比べて、著しく小さいことを、理解されたい。それに反して、トレー(330)内のチャンバ(346)の断面積は、その長さに沿って、比較的、より一貫性がある(relatively more consistent)。壁(342)および床部(344)によりわずかなテーパーがもたらされるが、このテーパーは、壁(362)および床部(364)によりもたらされるテーパーよりもはるかに積極的でない(far less aggressive)。
いくつかのバージョンでは、トレー(330)は、比較的大きい直径の針(110)を有する生検装置(10)と共に使用されるが、トレー(360)は、比較的小さい直径の針(110)を有する生検装置(10)と共に使用される。例えば、トレー(330)は、8ゲージの針(110)と共に使用されるように構成され得るが、トレー(350)は、10ゲージの針(110)と共に使用されるように構成される。チャンバ(366)内に設けられた比較的積極的なテーパーは、比較的薄い組織サンプルがチャンバ内に堆積した場合、そのような比較的薄い切断組織サンプルを実質的にまっすぐに保つのを助けることができる。例えば、チャンバ(366)内の積極的なテーパーは、組織サンプルがチャンバ(366)内に堆積する際に、組織サンプルの、さらに段階的な減速をもたらすのを助けることができ、これにより、そのような組織サンプルが、積極的なテーパーがないために比較的高速でチャンバ(346)に入る予定であった場合に、別の状況では粉砕されるか、丸くなるか、または別様に外観を損なわざるを得ない傾向が軽減される。
マニホールド(310)および/またはトレー(330、350)が、多くの他の方法で構成され得ることを、理解されたい。ほんの一例として、マニホールド(310)および/またはトレー(330、350)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。単に例示的な別の実施例として、マニホールド(310)および/またはトレー(330、350)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2010/0160824号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。組織サンプルホルダー(300)は、必ずしも、カッター(150)の内腔(151)と同軸にチャンバ(346、366)を位置付ける必要はないことも、理解されたい。組織サンプルホルダー(300)は、任意の他の適切な形で、カッター(150)に対してチャンバ(346、366)を割出すことができる。例えば、チャンバ(346、366)は、内腔(151)の軸から常にオフセットしている軸に沿って、内腔(151)の軸に対して斜めもしくは垂直である軸に沿って、または、他の軸に沿って、延びることができる。同様に、マニホールド(310)は、内腔(151)の軸に対して斜めもしくは垂直である軸を中心として回転し得ることを、理解されたい。さらに他の適切な構成は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
3.例示的な付属チャンバおよびプラグ
図12および図20で最もよく分かるように、また前述のとおり、本実施例の組織サンプルホルダー(300)は、マニホールド(310)の専用通路(313)内に受容されるプラグ(370)を含む。プラグ(370)は、グリップ(372)、および長さ方向に延びる本体(374)を含む。本体(374)は、通路(313)の長さの一部を通って延び、凹部(315)の近位端部と対応する長さ方向位置で遠位側が終端している。プラグ(370)は、プラグ(370)が通路(313)に完全に挿入されると通路(313)の内部に対してシールする一対のシール(376、378)を含む。よって、シール(376、378)は、プラグ(370)が通路(313)に挿入されると、通路(313)を流体密封状態に保つ。通路(313)は、以下でさらに詳細に説明するように、生検部位マーカーアプライヤのシャフトを受容するように構成される。通路(313)はまた、生検部位へ薬剤などを送達するための器具も受容することができる。ほんの一例として、通路(313)は、通路(313)と従来の薬剤送達装置との間のインターフェースを提供するように構成されたアダプタを受容し得る。通路(313)のような通路のための、そのようなアダプタおよび他の使用/構成の実施例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0221480号に記載される。プラグ(370)および/または通路(313)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国非仮特許出願第13/205,189号の教示の少なくとも一部に従って構成され、動作可能となることもできる。さらに他の適切な構成が、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。いくつかの他のバージョンでは、プラグ(370)および/または通路(313)は単に省略される。
4.例示的なパーキングポール(Parking Pawl)
図3および図21で最もよく分かるように、後方プレート(105)が、シャシー(106)の近位端部に設けられる。後方プレート(105)は、組織サンプルホルダー(300)の歯車(182)のスプラインに係合するように構成された歯(109)を有する歯止め(pawl)(108)を含む。歯止め(108)は、弾性的に付勢されて、歯(109)を、歯車(182)のスプラインと係合させる。この係合により、歯車(182)が回転するのが妨げられ、これにより、マニホールド(310)の回転位置が実質的に固定される。図3および図23〜図24に示すように、ホルスター(200)は、カム(209)を含み、カム(209)は、プローブ(100)がホルスター(200)と連結されると、歯車(182)のスプラインから歯(109)を係合解除するように構成される。よって、マニホールド(310)は、プローブ(100)がホルスター(200)と連結されると、駆動歯車(240)の影響下で自由に回転する。マニホールド(310)の回転位置を選択的に固定し得る、さらに他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
III.例示的なホルスター
図3および図23〜図26に示すように、本実施例のホルスター(200)は、上方ハウジングカバー(202)、サイドパネル(204)、およびハウジング基部(206)を含み、これらは互いにしっかりと固定されている。前述のとおり、歯車(212、230)は、上方ハウジングカバー(202)を通って露出され、プローブ(100)およびホルスター(200)が共に連結されるとプローブ(100)の歯車(130、140)と噛み合う。具体的には、歯車(230、140)は、カッター(150)の作動組立体を駆動し、歯車(212、130)は、針(110)を回転させるのに使用される。歯車(240)は、ホルスター(200)の近位端部に位置し、プローブ(100)の歯車(182)と噛み合って、マニホールド(310)を回転させる。ホルスター(200)はまた、発射ロッド(226)およびフォーク(222)を含み、これらは、以下でさらに詳細に説明するように、針(110)と連結され、針(110)を遠位に発射する。
図22Aに示すように、ホルスター(200)は、3つのモーター(242、244、246)をさらに含む。モーター(242)は、歯車(240)を駆動し、これにより歯車(182)を駆動し、これにより組織サンプルホルダー(300)のマニホールド(310)を回転させるように動作可能である。ホルスター(200)は、歯車(240、182)を駆動する駆動シャフトの動きおよび回転による位置付けを追跡するよう動作可能な、エンコーダー(不図示)および/または何らかの他のタイプの特徴部を含むこともできる。ほんの一例として、マニホールド(310)の駆動回転と関連する、これらの特徴部および/または他の特徴部は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。モーター(244)は、歯車(230)を駆動し、これにより歯車(140)を駆動し、これによりカッター(150)を同時に回転および並進させるように動作可能である。ほんの一例として、カッター(150)の駆動回転および並進と関連する、これらの特徴部および/または他の特徴部は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。モーター(246)は、発射ロッド(226)を駆動し、これにより、以下でさらに詳細に説明するように、針(110)を準備し(arm)発射するように動作可能である。歯車(212)は、以下でさらに詳細に説明するように、針(110)を回転させるためにノブ(210)により手動で駆動される。
本明細書で言及されるすべてのモーター(242、244、246)は、本実施例ではホルスター(200)内部に収容され、ケーブル(90)を介して真空制御モジュール(400)から電力を受け取る。加えて、データは、ケーブル(90)を介して真空制御モジュール(400)とホルスター(200)との間で伝達され得る。いくつかの他のバージョンでは、1つまたは複数のモーター(242、244、246)は、ホルスター(200)および/またはプローブ(100)内部に位置する1つまたは複数の電池により電力供給される。したがって、本明細書に記載される他の構成要素と同様に、ケーブル(90)は単にオプションであることを、理解されたい。さらに別の、単に例示的な変形体として、モーター(242、244、246)は、空気圧で電力供給されてよく、ケーブル(90)は、加圧流体媒体をホルスター(200)に送る導管と置換されてもよい。さらに他の、単に例示的な変形体として、ケーブル(90)は、ホルスター(200)の外側に位置するモーター(242、244、246)により駆動される、1つまたは複数の回転駆動ケーブルを含み得る。モーター(242、244、246)のうちの2つまたは3つが、単一のモーターとして組み合わせられ得ることも、理解されたい。さまざまなモーター(242、244、246)が駆動され得る、他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図22Bは、本実施例のホルスター(200)内部に設けられた、追加の電気的および電気機械的構成要素を示す。具体的には、図22Bは、モーター(242、244、246)、ボタン(254、262、266、270、272)、ユーザーインターフェース特徴部(250、256、258、260、264、268)、ホルスター(200)とのプローブ(100)の連結を検知するように動作可能なセンサー、クロック、ケーブル(90)との連結部、およびさまざまな他の構成要素と通信する、マイクロコントローラを示す。マイクロコントローラのために、かつ/または図22Bに示す他の構成要素のために使用され得るさまざまな種類のハードウェアは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。マイクロコントローラは、本明細書に記載する機能性の多くの態様を実行するための制御論理を含むことができる。例えば、温度センサーは、ホルスター(200)内部の温度を検知することができ、マイクロコントローラは、これらの温度を追跡し、温度が閾値を超えた場合にホルスター(200)を少なくとも部分的に動作不能にすることができる。生検処置の途中で(例えば、カッター(150)が動いている間に)温度が閾値を超えた場合、マイクロコントローラは、ホルスター(200)を少なくとも部分的に動作不能にする前に、(例えばカッター(150)に切断ストロークを完了させることにより)生検処置の完了を少なくとも可能にし得る。ホルスター(200)に組み込まれ得るさまざまな他の適切な電気的/電気機械的構成要素、ならびにそのような構成要素の、異なる構成および機能性は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
A.例示的な針回転組立体
前述のとおり、歯車(212)の回転により、プローブ(100)に対して針(110)が回転する。本実施例では、歯車(212)は、ノブ(210)を回転させることにより、回転する。具体的には、ノブ(210)は、一連の歯車(不図示)およびシャフト(不図示)により、歯車(212)と連結され、ノブ(210)の回転により、歯車(212)が回転する。第2のノブ(210)が、ホルスター(200)のもう一方の側から延びている。ほんの一例として、このような針回転機構は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号の教示に従って、構成され得る。単に例示的な別の実施例として、針回転機構は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0160819号の教示に従って構成され得る。いくつかの他のバージョンでは、針(110)は、モーターにより回転させられる。さらに他のバージョンでは、針(110)は、単に、指回し式円形板(116)を回転させることで、回転させられる。針(110)の回転をもたらし得る、さまざまな他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。いくつかのバージョンが針(110)の回転をもたらさない場合があることも、理解されたい。
B.例示的な針発射組立体
本実施例のホルスター(200)は、針発射機構をさらに含み、針発射機構は、図25Aに示すような装填位置(loaded position)から、図25Bに示すような発射済み位置まで、針(110)を発射するように動作可能である。ほんの一例として、このような発射は、先端部(112)が患者の***に隣接した状態で、生検装置(10)が定位固定台設備(stereotactic table fixture)または他の設備に据え付けられ、針発射機構が患者の***に針(110)を打ち込むように作動され得る場合に有用となり得る。針発射機構は、任意の適切な運動範囲に沿って針(110)を駆動し、プローブ(100)の固定された構成要素に対して任意の適切な距離まで先端部(112)を駆動するように構成され得る。
本実施例の針発射機構は、準備ボタン(arming button)(270)を押し下げることにより準備され、発射ボタン(272)および安全ボタン(220)を同時に押し下げることで発射される。準備ボタン(270)および発射ボタン(272)はそれぞれ、ホルスター(200)のサイドパネル(204)上に提供される薄膜スイッチを含む。いくつかのバージョンでは、準備ボタン(270)および発射ボタン(272)は、ホルスター(200)の両側にあるが、他のバージョンでは、準備ボタン(270)および発射ボタン(272)は、ホルスター(200)の片側だけにあるか、または、他の場所に位置する(例えば、真空源(400)または他の場所における、遠隔ユーザーインターフェースなど)。準備ボタン(270)は、以下でさらに詳細に説明するように、モーター(246)を選択的に作動させるように動作可能である。安全ボタン(220)も、本実施例ではホルスター(200)の両側に設けられ、サイドパネル(204)に対して横方向に機械的に動くことができる。いくつかのバージョンでは、各安全ボタン(220)は、サイドパネル(204)との流体密封シールを提供するベローズを含む。当然、いずれのタイプのボタン(270、272、222)も、さまざまな他の構成要素、特徴部、構成、および操作性を有し得る。
本実施例では、針発射機構は、発射ロッド(226)および発射フォーク(222)を介して、針(110)と連結される。発射ロッド(226)および発射フォーク(222)は、互いに一体的に固定される。発射フォーク(222)は、針(110)のハブ部材(120)を間に受容する一対の突起(224)を含む。突起(224)は、環状フランジ(118)と指回し式円形板(116)との間に位置付けられ、針(110)は、発射ロッド(226)およびフォーク(222)と一体的に並進する。それにもかかわらず、突起(224)は、ハブ部材(120)を取り外し可能に受容し、フォーク(222)は、プローブ(100)がホルスター(200)と連結されるとハブ部材(120)に容易に固定されることができ、ハブ部材(120)は、プローブ(100)がホルスター(200)から切り離されるとフォーク(222)から容易に取り外されることができる。突起(224)はまた、例えばノブ(320)が針(110)により定められる軸を中心とした側方孔(114)の角度方向を変えるように回転したときに、ハブ部材(120)を突起(224)間で回転させることができるように構成される。他の適切な構成要素、構成、および関係は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
本実施例の針発射機構の内部構成要素は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Motorized Needle Firing」の名称で2011年4月14日に出願された米国非仮特許出願第13/086,567号に記載されるように構成および配列される。この参考文献に記載されるように、コイルばねが、発射ロッド(226)を遠位に弾性的に付勢する。ボタン(270)が作動されると、モーター(246)は、コイルばねを圧縮するため、および発射ロッド(226)に係合させるために、発射チューブを遠位に駆動する。場合によっては、ユーザーは、モーター(246)が発射チューブを遠位に駆動し始める前の、少なくともある期間にわたり、ボタン(270)をつかんでいなければならない。LED(278)および/またはモーター(246)の音で、モーター(246)が作動されていることを示すフィードバックをユーザーに与えることができる。いったん発射チューブがコイルばねを圧縮して、発射ロッド(226)に係合すると、モーター(246)は、方向を逆転して、発射チューブ、コイルばね、および発射ロッド(226)を、準備位置まで近位に後退させる。いくつかのバージョンでは、ボタン(270)は、モーター(246)による回転の方向を逆にするために、もう一度作動されなければならない。いくつかの他のバージョンでは、ボタン(270)の1回の作動により、モーター(246)が、発射チューブを遠位に駆動し、発射チューブが遠位位置に到達するとすぐに自動的に逆転する。ほんの一例として、エンコーダー、近接センサー、モーター負荷検知アルゴリズム、および/またはさまざまな他の構成要素/技術を用いて、モーター(246)の自動的な逆転をもたらすことができる。サイドパネル(204)にあるLED(278)は、針発射機構が準備構成に到達したことをユーザーに示すために、点灯する。加えて、または代わりに、ホルスター(200)内および/または真空制御モジュール(400)内のオーディオ装置が、針発射機構が準備構成に到達したという可聴表示を提供してもよい。LED(278)は、針発射機構が非準備構成から準備構成へと移行する過程にある間は、点滅し得る。
発射チューブ、コイルばね、および発射ロッド(226)が前述のように準備位置にある状態で、ユーザーは、針(110)を準備位置から発射するために、安全ボタン(220)を押し下げると同時に発射ボタン(272)を押さなければならない。具体的には、ボタン(220)と関連するクロスバーは、ボタン(220)が完全に押し下げられるまで発射チューブがさらに近位に後退するのを防ぐ。ボタン(220)が完全に押し下げられると、クロスバーは動いて、発射チューブがさらに近位に後退するための隙間を設ける。この隙間が設けられた状態で、モーター(246)は、ボタン(272)が押し下げられたときに発射チューブをさらに近位に後退させる。ボタン(272)の作動に応じて発射チューブがさらに近位に後退すると、発射チューブは、発射ロッド(226)を解放する。発射ロッド(226)が解放されると、コイルばねは、すぐに、かつ強制的に減圧され、迅速に発射ロッド(226)および針(110)を遠位に押す。ホルスター(200)内の構成要素は、針(110)の発射ストロークの終わりに発射ロッド(226)が遠位に動くのを阻止するように協働する。
いくつかのバージョンでは、生検装置(10)により、ユーザーは、前述したように針(110)を迅速に発射することができるのに加え、またはその代わりに、針(110)を「穏やかに発射する(soft fire)」ことができる。例えば、いくつかのこのようなバージョンでは、モーター(246)はまず、前述したように、発射チューブ、コイルばね、および発射ロッド(226)を準備位置まで近位に動かすように準備ボタン(270)を押すことにより、作動される。モーター(246)は、この段階でユーザーがボタン(270)を放しそこなった場合であっても、停止する。発射チューブ、コイルばね、および発射ロッド(226)が準備位置にあるときにユーザーがボタン(270)を放し、その後ボタン(270)を再度押すと、モーター(246)は方向を逆転させ、発射ロッド(226)を発射チューブから解放することなく、これらの構成要素(および針(110))を遠位にゆっくりと前進させる。言い換えれば、コイルばねは、針(110)のこの「穏やかな発射の」遠位移動中に圧縮されたままである。このような操作により、フォーク(222)および針(110)の遠位並進速度を選択的に制御することができ、また、フォーク(222)および針(110)が遠位運動範囲を横切る際にフォーク(222)および針(110)の遠位運動を、遮るか、遅くするか、もしくは加速するか、または別様に制御することもできることを、理解されたい。当然、このような「穏やかな発射」制御は、1つまたは複数の他のボタンを通じて、かつ/または任意の他の適切な制御形態を通じて、もたらされ得る。いくつかのバージョンでは、針(110)の「穏やかな発射」での発射("soft fire" firing)は、コイルばねによる針(110)の発射と比べ、患者に聞こえにくい場合があることを、理解されたい。さらに別の単に例示的な変形体として、モーターは、針(110)の迅速な発射をもたらすのに使用され得、コイルばねは完全に省略されてよい。このような発射の実施例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Needle Tip for Biopsy Device」の名称で2009年8月27日に公開された米国特許出願公開第2009/0216152号に記載されている。針(110)を発射させることができる、他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。さらに、いくつかのバージョンは、針(110)の発射を単に完全に欠いている場合があることを理解されたい。
C.例示的なユーザーインターフェース
前述したとおり、本実施例のホルスター(200)は、針(110)を発射するためのボタン(220、270、272)を含む。ホルスター(200)はまた、追加のボタン(254、262、266)、および他のユーザーインターフェース特徴部(250、256、258、260、264、268)を含む。ボタン(254、262、266)は、以下でさらに詳細に説明されるように、生検システム(2)内部でさまざまな機能を開始するように動作可能である。場合によっては、1つの機能を開始するために1つのボタン(254、262、266)が押された後で、別のボタン(254、262、266)を押して、(その別のボタン(254、262、266)を再び押す前に別の機能を必ずしも開始することなく)その機能を止めることができることを、理解されたい。他のユーザーインターフェース特徴部(250、256、258、260、264、268)は、生検システム(2)の動作状態に関する視覚的フィードバックをユーザーに提供する。具体的には、ホルスター(200)は、カッター位置インジケータ(250)を含む。カッター位置インジケータ(250)は、先端部(112)および側方孔(114)を含む、針(110)の遠位端部のグラフィック表示を含む。カッター位置インジケータ(250)は、側方孔(114)のグラフィック表示に隣接して、1列のLED(252)も含む。LED(252)は、リアルタイムで、カッター(150)の遠位エッジ(152)の長さ方向位置と対応するように点灯するように構成される。例えば、カッター(150)が最遠位位置にあるとき、LED(252)の列全体が、第1の色で点灯され得る。カッター(150)が後退すると、LED(252)は、リアルタイムで、その列に沿って次第に点灯しなくなり(non-illuminated)、カッター(150)の近位移動を示すことができる。カッター(150)が再び前進させられると、LED(152)は、リアルタイムで、その列に沿って第1の色で次第に再び点灯して、カッター(150)の遠位移動を示すことができる。
以下でさらに詳細に説明するように、生検システム(2)により、ユーザーは、カッター(150)が後退する最近位位置を選択的に変更することができ、これにより、孔(114)の有効サイズが変化する。LED(252)は、選択された最近位位置を示すために、第2の色での点灯もさらに提供する。例えば、最も近位の4つのLED(252)が第2の色で点灯して、12mmの有効な孔(114)のサイズをユーザーが選択したことを示すことができる。最も近位の2つのLED(252)が第2の色で点灯して、18mmの有効な孔(114)のサイズをユーザーが選択したことを示すことができる。カッター位置インジケータ(250)は、ユーザーが最大限の有効な孔(114)のサイズを選択した際には、第2の色で点灯されたLED(252)がなくてもよい。そのようなバージョンでは、第2の色で点灯された任意のLED(252)は、カッター(250)が近位に後退する間および遠位に前進する間、第2の色で点灯されたままであってよい。第2の色のLED(252)より遠位にあるLED(252)は、前述のように、カッター(150)の位置を示すために、次第に点灯する/暗くなることができる。当然、さまざまな他のタイプのインターフェース特徴部が、カッター(150)の位置を示すために使用され得る。さらに、カッター位置インジケータ(250)は、ホルスター(200)から省略され、かつ/または別の場所に位置してもよいことを、理解されたい。
本実施例のホルスター(200)は、関連するLEDインジケータ(256、258)を備えた開/閉ボタン(254)も含む。ボタン(254)は、カッター(150)を手動で選択的に前進および後退させるように動作可能な薄膜スイッチを含む。いくつかのバージョンでは、ユーザーは、ボタン(254)を短時間押して放し、カッター(150)を遠位に前進させる(カッター(150)が既に後退されている場合)か、またはカッター(150)を近位に後退させる(カッター(150)が既に前進している場合)ことができ、カッター(150)は、カッター(150)が最遠位位置または最近位位置に到達するまで、ユーザーがボタン(254)を放した後で遠位または近位方向に動き続ける。いくつかの他のバージョンでは、ユーザーは、カッター(150)を遠位に前進させるか、またはカッター(150)を近位に後退させるかするためには、ボタン(254)を押し下げ続けなければならず、カッター(150)は、ユーザーがボタン(254)を押し下げている間、遠位または近位方向に動くだけである。カッター(150)は、ユーザーがボタン(254)を放すとすぐに、かつ/またはカッター(150)が最遠位位置もしくは最近位位置に到達するとすぐに、その動きを止める。いくつかのバージョンでは、カッター(150)が既に最遠位位置にあって、ユーザーがボタン(254)を押してカッター(150)を後退させると、モーター(242)は、以下でさらに詳細に説明するように、自動的にマニホールド(310)を回転させて、通路(313)を内腔(151)と整列させ、生検部位の印つけを容易にすることができる。
インジケータ(256)は、ボタン(254)を押すことでカッター(150)が遠位に前進することを示すように、カッター(150)が近位位置にあるときに点灯するLEDを備えた、遠位向きの矢印の表示を含む。インジケータ(256)は、ボタン(254)が押されたことに反応してカッター(150)が遠位に前進しているときに、点滅することができる。インジケータ(258)は、ボタン(254)を押すことでカッター(150)が近位に後退することを示すように、カッター(150)が遠位位置にあるときに点灯するLEDを備えた、近位向きの矢印の表示を含む。インジケータ(258)は、ボタン(254)が押されたことに反応してカッター(150)が近位に後退しているときに、点滅することができる。当然、ボタン(254)および/またはインジケータ(256、258)は、多くの方法で、改変、置換、または補足されてよく、あるいは、必要に応じて完全に省略されてもよい。
本実施例のホルスター(200)は、エラーインジケータ(260)も含む。エラーインジケータ(260)は、エラー状態がある場合に点灯および/または点滅するように構成されたLEDを備えた、感嘆符(explanation point)のグラフィック表示を含む。ほんの一例として、エラーインジケータ(260)のLEDは、ある種のエラーを示すためにあるパターンで点滅することができ、点滅パターンは、エラータイプおよび/または必要な修正措置のタイプを識別するように解釈されることができる。当然、エラーインジケータ(260)は、多くの方法で、改変、置換、または補足されてよく、あるいは、必要に応じて完全に省略されてもよい。例えば、エラーインジケータ(260)に加えて、またはこれの代わりに、ホルスター(200)内および/または真空制御モジュール(400)内のオーディオ装置が、エラー状態および/または必要な修正措置を識別するために可聴表示を提供することができる。
本実施例のホルスター(200)は、生検ボタン(262)、および関連するLEDインジケータ(264)も含む。ボタン(262)は、生検サイクルを開始するように動作可能な薄膜スイッチを含む。例えば、ユーザーは、単にボタン(262)を押して放し、以下でさらに詳細に説明するような生検サイクルを開始することができる。これにより、カッター(150)は、近位への後退および遠位への前進のストローク全体(full stroke)にわたって動いて、組織サンプルを捕捉することができ、カッター(150)は、ボタン(262)が第2の組織サンプルなどを捕捉するために再び押し下げられるまで、動くのをやめる。いくつかのバージョンでは、ユーザーは、連続していくつかの組織サンプルを捕捉するために、ボタン(262)を押さえつけることもできる。いくつかのそのようなバージョンでは、カッター(150)は、ユーザーがボタン(262)を放すまで、前述した切断ストロークを単に繰り返す。ユーザーは、カッター位置インジケータ(250)を見ることでカッター(150)の動きを観察することができ、また、各切断ストローク間で針(110)を別の向きに向けるように、ノブ(210)を回転させることができる。インジケータ(264)は、システム(2)が生検サンプルを採取する準備ができると点灯したままとなるLEDを含むことができる。インジケータ(264)は、活発な生検処置(active biopsy procedure)が行われていることを示すために、生検サンプルプロセス中に点滅することができる。当然、ボタン(262)および/またはインジケータ(264)は、多くの方法で改変、置換、または補足されてよく、あるいは、必要に応じて完全に省略されてもよい。例えば、インジケータ(264)に加え、またはこの代わりに、ホルスター(200)内および/または真空制御モジュール(400)内のオーディオ装置が、活発な生検処置が行われているという可聴表示を提供することができる。
本実施例のホルスター(200)は、真空ボタン(266)、および関連するLEDインジケータ(268)も含む。ボタン(266)は、カッター(150)の内腔(151)を通じて、かつ/または針(110)の第2の内腔(192)を通じて、真空を与えるように動作可能な薄膜スイッチを含む。本実施例のボタン(266)は、ユーザーがどのようにボタン(266)を作動させるかに基づいて、異なる反応をもたらすように動作可能である。ユーザーがボタン(266)を押して素早く放すと、生検システム(2)は、図41を参照して以下でさらに詳細に説明するような、プローブ清掃シーケンス(probe clearing sequence)(1300)を開始する。ユーザーがボタン(266)を押して押さえつけると、カッター(150)は、部分的に後退し、真空が、内腔(151)および/または内腔(192)に送られる。ほんの一例として、この追加の真空は、追加の体液を生検部位から引き寄せるために供給され得る。インジケータ(268)は、システム(2)がこの追加の真空を供給する準備ができると点灯したままになるLEDを含み得る。インジケータ(268)は、この追加の真空が加えられる間は点滅して、追加の真空が生検部位に供給されていることを示すことができる。インジケータ(268)は、プローブ清掃シーケンス(1300)が行われているときに点滅することもできる。当然、ボタン(266)および/またはインジケータ(268)は、多くの方法で改変、置換、または補足されてよく、あるいは、必要に応じて完全に省略されてもよい。例えば、インジケータ(268)に加えて、またはこの代わりに、ホルスター(200)内および/または真空制御モジュール(400)内のオーディオ装置が、追加の真空および/またはプローブ清掃シーケンスが供給/実行されているという可聴表示を提供することができる。
ホルスター(200)に組み込まれ得る、さらに他の適切なタイプのユーザーインターフェース特徴部は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。前述したユーザーインターフェース特徴部は、本実施例では、ホルスター(200)の両サイドパネル(204)に組み込まれることも、理解されたい。いくつかのバージョンでは、ユーザーは、どちらのサイドパネル(204)のボタンが作動しているかを選択しなければならず、もう一方のサイドパネル(204)のボタンは、ユーザーがその選択を行った後は、作動しなくなる。例えば、両サイドパネル(204)上のLEDは、ユーザーがサイドパネル(204)のうちの一方に作動状態を割り当てる予定であるとき、点滅することができる。ユーザーは、選択されたサイドパネル上のボタン(254、262、266、270、272)のうちの1つを押し下げることにより、選択されたサイドパネル(204)を作動させることができる。このような選択に反応して、選択されたサイドパネル(204)上のLEDのうちの少なくとも1つが、着実に点灯したままであることができ、もう一方のサイドパネル(204)上のLEDは、消えることができる。さらに、選択されたサイドパネル上のボタン(254、262、266、270、272)は、動作可能であってよく、もう一方のサイドパネル上のボタン(254、262、266、270、272)は、動作不能となることができる。
選択されたサイドパネル(204)の作動状態を変えるために(例えば、もう一方のサイドパネル(204)を作動させるよう選択するために)、ユーザーは、両サイドパネル(204)上のボタン(254、262、266、270、272)を押し下げて、LEDが点滅し始めるまでしばらくの間、それらのボタン(254、262、266、270、272)を押し下げたままにすることができる。LEDの点滅は、ホルスター(200)が、パネル(204)の作動の新しい割り当てを受け入れる準備ができたことを示す。次に、ユーザーは、選択されたサイドパネル(204)上のボタン(254、262、266、270、272)のうちの1つを押し、LEDが点滅をやめるまで(例えば2秒間)そのボタン(254、262、266、270、272)をそのままにする(holding)ことで、所望の作動しているサイドパネル(204)を選択することができる。いくつかの他のバージョンでは、ユーザーは、単に、作動していないサイドパネル(204)上の少なくとも1つのボタン(254、262、266、270、272)をしばらくの間押し下げて、そのサイドパネル(204)に作動状態を割り当てるか、またはパネル(204)の作動の新しい割り当てを受け入れるようにホルスター(200)をリセットすることができる。いくつかの他のバージョンでは、前述したユーザーインターフェース特徴部(および/または他のユーザーインターフェース特徴部)のうちの1つまたは複数は、ホルスター(200)の1つのサイドパネル(204)のみに組み込まれる。ボタン(254、262、266、270、272)の前述した機能性および選択的作動は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Multi-Button Biopsy Device」の名称で2011年2月24日に公開された米国特許出願公開第2011/0046513号の教示の少なくとも一部、および/または開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Multi-Button Biopsy Device」の名称で2012年7月3日に出願された米国仮特許出願第61/667,577号の少なくとも一部に従って、提供され得ることも、理解されたい。
IV.例示的な制御モジュール
本実施例では、真空制御モジュール(400)は、生検装置(10)に電力および制御機能性を与え、生検装置(10)に、調節された空気圧(regulated pneumatics)も与える。具体的には、真空制御モジュール(400)は、ケーブル(90)を介して、生検装置(10)に電力および制御可能性を与え、チューブ(20、30、40)を介して生検装置(10)に、調節された空気圧を与える。空気圧は、以下でさらに詳細に説明する、チューブセットインターフェース(500)を通じて、調節される。
図27A〜図27Cは、真空制御モジュール(400)に組み込まれ得る、単に例示的な構成要素を示す。具体的には、図27Aに示すように、本実施例の真空制御モジュール(27A)は、タッチスクリーン(410)、第1のモーター(412)、第2のモーター(414)、ホルスターケーブルソケット(416)、電源ボタン(418)、電源入力部(420)、電源スイッチ(422)、ファン(424)、遠隔制御入力部(426)、真空ポンプ(428)、真空インターフェース(430)、メモリ(432)、およびプロセッサ(434)を含む。タッチスクリーン(410)、モーター(412、414)、ホルスターケーブルソケット(416)、電源ボタン(418)、電源スイッチ(422)、ファン(424)、遠隔制御入力部(426)、真空ポンプ(428)、およびメモリ(432)はすべて、プロセッサ(434)と通信している。メモリ(432)は、プロセッサ(434)により実行される制御アルゴリズムを記憶している。プロセッサ(434)はまた、メモリ(432)上にデータを記憶させるように動作可能である。本実施例では、メモリ(432)は、不揮発性メモリを含む。メモリ(432)およびプロセッサ(434)は、従来の構成要素を用いて形成され得る。図27Bおよび図28は、プロセッサ(434)と通信することができる、追加の構成要素および特徴部を示している。例えば、図27Bおよび図28は、真空ポンプ(428)からの真空レベルを調節するのに使用される、微細比例弁(micro proportional valve)(MPV)を示す。MPVを有するバージョンでは、MPVは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなるように、ハードウェアインターフェースを介して、プロセッサ(434)により制御され得る。
タッチスクリーン(410)は、システム(2)のユーザーとの主要インターフェースとして役立ち、ユーザーに情報を提供し、ユーザーからの入力を受け取る。タッチスクリーン(410)は、従来のタッチスクリーンテクノロジーを含んでよく、以下でさらに詳細に説明するように、ユーザーにスクリーンを表示することができる。
モーター(412、414)は、以下でさらに詳細に説明するように、チューブセットインターフェース(500)内のスプール弁を駆動するように動作可能であり、これにより、閉ループ位置制御を通じて空気圧制御アルゴリズムを実行して、複数の弁状態を達成する。モーター(412、414)は、本実施例では、従来のステッパーモーターを含むが、任意の他の適切なタイプのモーターを使用し得ることを、理解されたい。言い換えれば、モーター(412、414)は、必ずしもステッパーモーターを含む必要はなく、実際には、ステッパーモーターを以外の、1つまたは複数の異なる種類のモーターを含むことができる。
ソケット(416)は、ケーブル(90)の端部にあるプラグを受容するように動作可能であり、これにより、電力をホルスター(200)に供給し、ホルスター(200)と真空制御モジュール(400)との間で双方向にデータ/コマンドを通信する。本実施例では、単一のケーブル(90)およびソケット(416)が使用されるが、2つ以上のケーブル(90)およびソケット(416)を使用し得ることを、理解されたい。さらに、ソケット(416)と、ケーブル(90)の端部にあるプラグとは、本実施例では、専有的構成(proprietary configuration)を有するが、これらの構成要素は、代わりに、従来の構成を有することもできる。
電源入力部(420)は、コードを介して、従来の壁コンセントから電力を(例えば60Hzで120V)受け取るように構成される。電源入力部(420)は、ユーザーが再設定する必要なしに、また、システム自体がさまざまな電源に対応するために再設定する必要なしに、多くのグローバル設定で機能するために、120V〜240Vおよび50Hz〜60Hzで電力を供給するものを含め、さまざまな範囲の電源から電力を受け取るように構成され得ることも、理解されたい。いくつかの他のバージョンでは、真空制御モジュール(400)は、1つまたは複数の電池などの一体的電源を含む。電源スイッチ(422)は、電源入力部(420)とプロセッサ(434)ならびにシステム(2)の他の構成要素との間で回路を選択的に完成させるように動作可能であり、電源スイッチ(422)は、主要電源スイッチとして役立つ。電源ボタン(418)は、二次電源スイッチとして作用し、真空制御モジュール(400)をスタンバイモードと作動モードとの間で本質的に移行させる。いくつかのバージョンでは、電源ボタン(418)は単に省略される。電源ボタン(418)は、必要に応じてホルスター(200)に組み込まれ得ることも理解されたい。
本実施例のファン(424)は、真空制御モジュール(400)の前述した構成要素から熱を取り去るように動作可能である、従来のファンを含む。いくつかのバージョンでは、ファン(424)は、真空制御モジュールが作動モードにあるときに、連続して作動する。いくつかの他のバージョンでは、ファン(424)は、真空制御モジュール(400)内部の感知温度が閾値を超えた場合に作動するのみである。さらに別の単に例示的な変形体として、ファン(424)は、最初は、デフォルト設定で比較的低い流量で作動し、その後、真空制御モジュール(400)内部の感知温度が閾値を超えると、より高い流量で作動するように、構成され得る。
本実施例の遠隔制御入力部(426)は、遠隔ハンド制御装置(remote hand control)(940)またはフットスイッチ(960)からプラグ(950、970)を受容するように動作可能なソケットを含み、その例は、以下でさらに詳細に説明する。
本実施例の真空ポンプ(428)は、真空を生成するように動作可能な、従来の真空ポンプを含む。本明細書で使用される「真空」は、特定のレベルに限定されるものとして読むべきではないが、少なくともあるレベルの吸引を含むよう十分広範に読むべきである。真空ポンプ(428)は、真空インターフェース(430)と流体連通しており、真空ポンプ(428)は、真空インターフェース(430)を通じて真空を送るように動作可能である。本実施例では、真空インターフェース(430)は、従来の真空キャニスター(例えば、ウィスコンシン州シボイガンフォールズ(Sheboygan Falls)のBemis Manufacturing Companyによる、Bemis(登録商標)800cc真空キャニスター)と連結するように動作可能な、従来の可撓性チューブ(450)を含む。以下でさらに詳細に説明するように、真空キャニスターは、チューブセットインターフェース(500)を介して、生検装置(10)とさらに連通する。
図29は、真空制御モジュール(400)がとり得る、例示的な形態を示す。具体的には、図29は、後方ハンドグリップ(440)、前方ハンドグリップ(442)、チューブセットインターフェースソケット(444)、真空キャニスター置き場(446)、食塩水ポール(saline pole)(448)、および排気口(452)を含むものとして、真空制御モジュール(400)を示している。ハンドグリップ(440、442)は、一人の人が両手で、真空制御モジュール(400)を持ち上げ運ぶことを容易にするものである。チューブセットインターフェースソケット(440)は、以下でさらに詳細に説明するように、チューブセットインターフェース(500)と連結するように構成される。チューブセットインターフェースソケット(444)は、モーター(412、414)により回転可能に駆動される、一対の露出された心棒を含む。真空キャニスター置き場(446)は、従来の真空キャニスターを受容し保持するように構成される。可撓性チューブ(450)は、真空キャニスター置き場(446)に挿入された真空キャニスターと連結するようにサイズ決めされ位置付けられる。食塩水ポール(448)は、従来の食塩水バッグを保持するように構成されたフックを含む。排気口(452)は、ファン(424)により押しやられた加熱空気のための通気孔を提供するように構成される。図示されるように、タッチスクリーン(410)、ホルスターケーブルソケット(416)、および電源ボタン(418)は、本実施例では、真空制御モジュール(400)の前部にあるが、電源入力部(420)、電源スイッチ(422)、および遠隔制御入力部(426)は、本実施例では、真空制御モジュール(400)の後部にある。本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように、当然、真空制御モジュール(400)は、さまざまな代わりの構成要素、特徴部、および構成を有してよく、代わりに、さまざまな他の形態をとり得る。
図示されていないが、真空制御モジュール(400)は、周辺入力/出力部も含んでよく、さまざまな種類の1つまたは複数の入力/出力ポートを含み得ることを、理解されたい。ほんの一例として、そのような周辺入力/出力部は、USBポート、イーサネットポート、無線アダプタ、および/または、それらの組み合わせを含め、任意の他の適切なタイプのポートを含み得る。そのような周辺入力/出力部は、ファームウェアのアップデートおよび/または追加の制御アルゴリズム等を、プロセッサ(434)およびメモリ(432)に送信するように動作可能であってよい。さらに、または代わりに、周辺入力/出力部は、真空制御モジュール(400)から、別の装置、資本的設備の別の部分、病院のデータベース、リモートデータベース等にデータを送信するように動作可能であってよい。このような送信されたデータは、システム(2)の動作に関連することができ、かつ/またはそのようなデータは、特定の患者に関連していてよい。周辺入力/出力部を設け使用し得るさまざまな適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
A.例示的なチューブセットインターフェース
図31〜図32は、本実施例のチューブセットインターフェース(500)を示す。具体的には、チューブセットインターフェース(500)は、弾性ロックタブ(504)を有するフレーム(502)を含む。ロックタブ(504)は、フレーム(502)をチューブセットインターフェースソケット(444)と解放可能に連結するように構成される。チューブセットインターフェース(500)は、第1の一体型弁本体(510)および第2の一体型弁本体(520)をさらに含む。第1の一体型弁本体(510)は、弁本体(510)を通じた空気圧状態を変化させるために弁本体(510)内部のスプール弁を回転させるように動作可能な、回転アクチュエータ(512)を含む。回転アクチュエータ(512)は、フレーム(502)がチューブセットインターフェースソケット(444)と連結されると第1のモーター(412)により駆動される心棒に係合するように構成される。同様に、第2の一体型弁本体(520)は、弁本体(520)を通じた空気状態を変化させるために弁本体(520)内部のスプール弁を回転させるように動作可能な、回転アクチュエータ(522)を含む。回転アクチュエータ(522)は、フレーム(502)がチューブセットインターフェースソケット(444)と連結されると第2のモーター(414)により駆動される心棒に係合するように構成される。
弁本体(510)は、第1のポート(514)、第2のポート(516)、および第3のポート(518)も含む。第1のポート(514)は、大気と連通しており、フィルターを含む。第2のポート(516)は、真空マニホールド(580)と連結される。第3のポート(518)は、チューブ(530)と連通している。チューブ(530)は、ルアーフィット(leur fitting)(534)を、チューブ(530)もしくはルアーフィット(536)のいずれかと選択的に連通させるように動作可能な、栓(532)を含む。ルアーフィット(534)は、チューブ(20)と連結されるように構成され、チューブ(530)は、最終的にカッター(150)の内腔(151)と連絡することができる。ルアーフィット(536)は、カッター(150)の内腔(151)を通じた、薬剤等の投与を可能にする、注入ポートとして役立つように構成される。例えば、針(110)が患者の***に挿入される間、ユーザーは、カッター(150)少なくとも部分的に後退させ、薬剤源をルアーフィット(536)と連結し、栓(536)を切り替えてルアーフィット(536)をルアーフィット(534)と連結し、その後、側方孔(114)を介して患者の***に到達するようこれらの構成要素を通じて薬剤を投与することができる。これが行われているとき、図4に示すチューブ(46)にクリップ(48)を固定して、注入された薬剤がチューブ(46)を戻って漏れるのを軽減することが望ましい場合がある。栓(532)は、組織サンプリングの実際の生検処置中にルアーフィット(536)を効果的に封印するために切り替えられ得ることを、理解されたい。弁本体(510)内部のスプール弁は、以下で説明する制御アルゴリズムに従って、スプール弁の回転位置に基づいて、第3のポート(518)を、第1のポート(514)、第2のポート(516)のいずれかと選択的に連結させるか、またはどちらとも連結させない(すなわち、これにより第3のポート(518)を効果的にシールする)ように、動作可能である。
弁本体(520)は、第1のポート(524)、第2のポート(526)、第3のポート(528)、第4のポート(527)、および第5のポート(529)を含む。第1のポート(524)は、大気と連通しており、フィルターを含む。第2のポート(526)は、チューブ(550)と連結され、チューブ(550)は、さらに、ルアーフィット(552)と連結される。第2のポート(526)およびチューブ(550)は、弁本体(520)内部のスプール弁の動作位置に基づいて、食塩水を送るように構成される。第3のポート(528)は、チューブ(540)と連結され、チューブ(540)は、さらに、ルアーフィット(542)と連結される。第3のポート(528)およびチューブ(540)は、弁本体(520)内部のスプール弁の動作位置に基づいて、真空を送るように構成される。第4のポート(527)はチューブ(50)と連通しており、チューブ(50)は、さらに、食塩水ポート(570)と連通する。食塩水ポート(570)は、図1に示すような食塩水バッグ(80)と連結されるように構成される。第5のポート(529)は、真空マニホールド(580)と連通しており、真空マニホールド(580)は、チューブ(60)と連通する。チューブ(60)は、ポート(560)と連通し、ポート(560)は、真空キャニスター(70)と連結されるように構成される。弁本体(520)内部のスプール弁は、以下で説明する制御アルゴリズムに従って、スプール弁の回転位置に基づいて、第2および第3のポート(526、528)を、第1のポート(524)、第4のポート(527)、第5のポート(529)のいずれかと選択的に連結させるか、または、それらのいずれとも連結させない(すなわち、これにより第2のポート(526)および/または第3のポート(528)を効果的にシールする)ように動作可能である。
ルアーフィット(552)は、チューブ(30)と連結されるルアーフィット(32)と連結するように構成される。図4に示すように、チューブ(30)は、Yコネクタ(44)と連結され、Yコネクタ(44)は、さらにチューブ(46)と連結される。前述のとおり、チューブ(46)は、マニホールド(122)と連結される。よって、チューブ(30、550)は、最終的に、針(110)の第2の内腔(192)と流体連通する。ルアーフィット(552)は、チューブ(40)と連結されるルアーフィット(42)と連結するように構成される。チューブ(40)は、Yコネクタ(44)とも連結される。よって、チューブ(40、540)も、最終的に針(110)の第2の内腔(192)と流体連通する。
ほんの一例として、チューブセットインターフェース(500)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device Valve Assembly」の名称で2012年2月15日に出願された米国仮特許出願第61/598,939号の教示の少なくとも一部に従って構築され得る。チューブセットインターフェース(500)の、他の適切な構成は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。チューブセットインターフェース(500)の弁調節機能性(valving functionality)の少なくとも一部が、生検装置(10)に、かつ/または真空制御モジュール(400)に組み込まれ得ることも、理解されたい。例えば、弁調節機能性は、代わりに、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号に記載されるようなピンチ弁のシステムにおける、真空キャニスターのふたとソレノイドとの組み合わせにより提供されてもよい。
B.例示的なグラフィカルユーザーインターフェース
前述のとおり、真空制御モジュール(400)は、真空制御モジュール(400)の主要なグラフィカルユーザーインターフェース特徴部として役立つ、タッチスクリーン(410)を含む。タッチスクリーン(410)を通じて表示され得るインタラクティブなスクリーンの実施例は、以下でさらに詳細に説明するが、さらなる実施例は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。真空制御モジュール(400)は、さまざまな種類のボタン、ダイヤル、ノブ、スライダー、マイク、スピーカー等を含むがこれらに制限されない、さまざまな他の種類のユーザーインターフェース特徴部をさらに含み得ることも理解されたい。
1.例示的なセットアップスクリーン
図33A〜図33Dは、生検システム(2)のセットアップ中にタッチスクリーン(410)上に表示され得る、例示的なスクリーン(600、620、640、660)を示す。具体的には、図33Aに示すスクリーン(600)は、ホルスター(200)のグラフィック表示(602)および真空制御モジュール(400)のグラフィック表示(604)を含み、ホルスター(200)を真空制御モジュール(400)に取り付けよというテキスト指示(606)を備えている。スクリーン(600)は、音量調節ボタン(608)、明るさ調節ボタン(610)、および付属物取り付け表示欄(612)も含む。ユーザーが音量調節ボタン(608)をタップすると、サブスクリーンが現れ、ユーザーは、真空制御モジュール(400)により発せられる音声フィードバックの音量レベルを選択することができる。ユーザーが明るさ調節ボタン(610)をタップすると、サブスクリーンが現れて、ユーザーは、タッチスクリーン(410)の明るさレベルを選択することができる。付属物取り付け表示欄(612)は、真空制御モジュール(400)に取り付けられる付属物の視覚的表示を与える。図33Aに描かれた図では、フットスイッチのグラフィック表示(614)が、付属物取り付け表示欄(612)に示され、フットスイッチが遠隔制御入力部(426)と連結されることを示している。例示的なフットスイッチ(960)および他の例示的な付属物は、以下でさらに詳細に説明する。
ユーザーがケーブル(90)をホルスターケーブルソケット(416)に差し込むとすぐに、タッチスクリーン(410)が、図33Bに示すスクリーン(620)へと自動的に移行する。したがって、真空制御モジュール(400)は、ケーブル(90)がいつホルスターケーブルソケット(416)に差し込まれたかを感知するように構成された回路を含むことを、理解されたい。そのような回路がとり得るさまざまな形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。スクリーン(620)は、ホルスター(200)のグラフィック表示(622)およびプローブ(100)のグラフィック表示(624)を含み、プローブ(100)をホルスター(200)に取り付けよというテキスト指示(626)を備えている。スクリーン(600)はまた、音量調節ボタン(608)、明るさ調節ボタン(610)、付属物取り付け表示欄(612)、および設定調節ボタン(616)を含む。付属物取り付け表示欄(612)は本実施例では空であり、フットスイッチもいかなる他の付属物も、制御入力部(426)とは連結されないことを示している。ユーザーが設定調節ボタン(616)をタップすると、サブスクリーンが現れ、ユーザーは、真空制御モジュール(400)のさまざまな設定(例えば言語等)を調節することができる。
いったんユーザーがプローブ(100)をホルスター(200)に取り付けると、タッチスクリーン(410)は、スクリーン(640)に自動的に移行する。前述のとおり、プローブ(100)内の磁石、およびホルスター(200)内の対応するセンサーは、プローブ(100)とホルスター(200)との間の取り付けの感知をもたらすよう動作可能であり、このような感知は、ケーブル(90)を介して真空制御モジュール(400)に伝えられる。場合によっては、プローブ(100)は、ケーブル(90)がホルスターケーブルソケット(416)と連結される前に、既にホルスター(200)と連結されていてよい。そのようないくつかの場合、真空制御モジュール(400)は単にこれを感知し、単にスクリーン(620)をとばして、直接スクリーン(600)からスクリーン(640)へ移行する。図33Cに示すように、スクリーン(640)は、ホルスター(200)のグラフィック表示と連結されたプローブ(100)のグラフィック表示(624)、ならびに初期化へ進むようにというテキスト案内(textual invitation)(642)を含む。ユーザーがテキスト案内(642)をタップすると、生検システム(2)は、以下でさらに詳細に説明するような、初期化アルゴリズムを通じて作動する。
その初期化プロセスが完了すると、タッチスクリーン(410)は、スクリーン(660)へ自動的に移行する。図33Dに示すように、スクリーン(660)は、作動させる、ホルスター(200)の特定の側を選択せよという指示(662)を含む。この段階で、ユーザーは、前述のとおり、どちらのサイドパネル(204)が作動しているボタン(254、262、266、270、272)を有するのか選択しなければならない。例えば、ユーザーは、好ましいサイドパネル(204)上のボタン(254、262、266、270、272)のうちの1つまたは複数を押して、好ましいサイドパネル(204)を選択することができる。ユーザーがこの選択を行うまで、両サイドパネル(204)上のLEDが、前述のとおり、点滅し得る。やはり図33Dに示すように、スクリーン(660)は、生検システム(2)を作動モードとスタンバイモードとの間で切り替えるように動作可能な、スタンバイボタン(618)を含む。他のスクリーンもスタンバイボタン(618)を含んでよいこと、あるいはスタンバイボタン(618)は単に省略されてよいこと、を理解されたい。
ユーザーが、作動させる、特定のサイドパネル(204)を選択した後で、タッチスクリーン(410)は、スクリーン(700)に自動的に移行する。図33Eに示すように、スクリーン(700)は、カッター制御領域(710)、組織サンプルホルダー制御領域(730)、および真空制御領域(750)を含む。領域(710、730、750)は、水平に延びており、互いに垂直に積み重ねられているが、領域(710、730、750)は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるような、多くの他の方法で設けられ得ることを理解されたい。領域(710、730、750)の例示的な特徴および操作性は、図33E〜図33Iを参照して、以下でさらに詳細に説明する。生検処置が中断された場合には、タッチスクリーン(410)は、図33Jに示す、スクリーン(840)に移行し得る。ほんの一例として、スクリーン(840)は、ユーザーがスタンバイボタン(618)をタップすると表示され得る。このスクリーン(840)は、このスクリーン(840)が生検処置に戻るようにとの案内(642)を含むことを除き、図33Cに示すスクリーン(640)と実質的に同様である。ユーザーが案内(642)をタップすると、タッチスクリーン(410)は、図33Eに示すスクリーン(700)に戻ることができる。
2.例示的なカッターインターフェース特徴部
図33Eに示すように、スクリーン(700)のカッター制御領域(710)は、針(110)の遠位端部のグラフィック表示(712)、カッター(150)のグラフィック表示(726)、「孔設定(set aperture)」ボタン(714)、カッター速度調節ボタン(716)を含む。ユーザーがカッター速度調節ボタン(716)をタップすると、サブメニューが現れて、ユーザーは、カッター(150)の前進について利用可能な速度の中から選択することができる。例えば、サブメニューは、低速度、標準速度、高速度から選択することを可能にし得る。ほんの一例として、モーター(244)は、低速度が選択された場合は、カッター(150)の前進中におよそ20000RPMで回転でき、低速度が選択された場合は、カッターの後退中におよそ12000RPMで回転することができる。モーター(244)は、標準速度が選択された場合は、カッター(150)の前進中におよそ20000RPMで回転でき、標準速度が選択された場合は、カッターの後退中におよそ20000RPMで回転することができる。モーター(244)は、高速度が選択された場合は、カッター(150)の前進中におよそ25000RPMで回転でき、高速度が選択された場合は、カッターの後退中におよそ25000RPMで回転することができる。当然、任意の他の適切な速度を使用することができる。ユーザーは、生検が実施されている組織の性質に基づいて、かつ/または他の事項に基づいて、これらの速度のうちの1つを選択することができる。
単に例示的な1つの代替的なバージョンでは、ユーザーがカッター速度調節ボタン(716)をタップすると、サブメニューが現れ、ユーザーは、さまざまな生検モードの中から選択することができ、そのモードのうちいくつかは、異なるカッター速度、異なる食塩水使用量(different saline usage)、および/または他のバリエーションをもたらし得る。例えば、いくつかのバージョンでは、生検モードは、「低食塩水(low saline)」生検モード、「標準」速度生検モード、および「高」速度生検モードを含む。ほんの一例として、モーター(244)は、「低食塩水」生検モードまたは「標準」速度生検モードが選択された場合は、カッター(150)の前進中におよそ20000RPMで回転でき、「低食塩水」生検モードまたは「標準」速度生検モードが選択された場合は、カッター(150)の後退中におよそ20000RPMで回転することができる。モーター(244)は、「高」速度生検モードが選択された場合は、カッター(150)の前進中におよそ25000RPMで回転でき、「高」速度生検モードが選択された場合は、カッター(150)の後退中におよそ25000RPMで回転することができる。当然、任意の他の適切な速度を使用し得る。ユーザーは、生検が実施されている組織の性質に基づいて、かつ/または他の事項に基づいて、これらの速度のうちの1つを選択することができる。例えば、代替的な組織タイプには、「低食塩水」生検モードが選択されてよく、標準的な組織タイプには、「標準」速度生検モードが選択されてよく、その他のモードで入手されるよりも多くの組織サンプルを、より短時間で入手するために、比較的速いカッター速度を提供するためには、「高」速度生検モードが選択されてよい。
当然、本明細書に記載される真空制御モジュール(400)の他の特徴部と同様に、カッター速度調節ボタン(716)は、必要に応じて省略され得る。例えば、いくつかのバージョンは、1つの速度のみで、カッター(150)の前進をもたらし得る。
ユーザーが「孔設定」ボタン(714)をタップすると、タッチスクリーン(410)は、図33Fに示すスクリーン(760)へ移行する。スクリーン(760)は、領域(730、750)が暗く、ボタン(714、716)が暗く、かつ追加のボタン(720、722、724)が針(110)の遠位端部のグラフィック表示(712)上に現れているのを除いて、スクリーン(700)と概ね同様である。ボタン(720、722、724)により、ユーザーは、生検装置(100)の動作中にカッター(150)の遠位エッジ(152)の最近位位置を設定することができる。具体的には、ボタン(720)は、カッター(150)が遠位に進む前に側方孔(114)がカッター(150)により12mm開くにすぎない、生検装置(100)の動作中のカッター(150)の遠位エッジ(152)の最近位位置を確立する。ボタン(722)は、カッター(150)が遠位に進む前に側方孔(114)がカッター(150)により18mm開くにすぎない、生検装置(100)の動作中カッター(150)の遠位エッジ(152)の最近位位置を確立する。ボタン(724)は、カッター(150)が遠位に進む前に側方孔(114)がカッター(150)により完全に開かれる、生検装置(100)の動作中のカッター(150)の遠位エッジ(152)の最近位位置を確立する。当然、これらの増分は、は単なる例であり、任意の他の適切な増分を使用することができる。本実施例では、生検システム(2)は、ユーザーがスクリーン(760)を通じて異なる孔サイズを選択しない場合は、デフォルトの、完全に開いた孔(114)設定となる。
ユーザーが特定のボタン(720、722、724)をタップすると、スクリーン(760)は、カッター(150)のグラフィック表示(726)の遠位端部がユーザーによりちょうど選択された位置と対応するように、グラフィック表示(726)を位置付けることにより、フィードバックを提供する。このグラフィック表示(726)の位置付けは、その位置付けが後でユーザーにより変更されるまで、存続し得る。例えば、図33Iは、生検装置(100)の使用中、18mm位置にあるグラフィック表示(726)を示す。
ほんの一例として、システム(2)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Variable Side Aperture」の名称で2009年4月14日に発行された米国特許第7,517,322号の教示の少なくとも一部に従って、かつ/または開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って、前述した「可変孔(variable aperture)」の機能性を提供し得る。いくつかのバージョンでは、前述したようなカッター(150)のグラフィック表示(726)は、第1の色で提供され、カッター(150)の第2のグラフィック表示は、第2の色で提供される。この第2のグラフィック表示は、リアルタイムでカッターの実際位置を示し得る。よって、グラフィック表示(712、726)は、ホルスター(200)上のカッター位置インジケータ(250)と実質的に同じように機能し得る。
タッチスクリーン(410)を通じたカッター(150)の制御に関する前述した特徴部は、単に例示的な実施例であること、ならびに、それらの特徴は、必要に応じて、改変、置換、補足または省略されてよいことを、理解されたい。タッチスクリーン(410)を通じてカッター(150)の制御をもたらすために使用され得るさまざまな他の特徴部は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
3.例示的な組織サンプルホルダーインターフェース特徴部
図33Eに示すように、スクリーン(700)の組織サンプルホルダー制御領域(730)は、組織サンプルホルダー(300)のグラフィック表示(732)、「観察位置設定(set view position)」ボタン(734)、および、「チャンバ前進(advance chambers)」ボタン(736)を含む。「観察位置設定」ボタン(734)により、ユーザーは、組織サンプルを取得するたびに、組織サンプルホルダー(300)のどちら側を組織サンプルの提示のために指定するかを選択することができる。具体的には、ユーザーは、組織サンプル提示のための4つの位置、12時の位置、3時の位置、6時の位置、および9時の位置の中から選択することができる。これらの位置は、組織サンプルホルダー(300)の中心軸を中心とした角度位置に対応する。当然、任意の他の適切な位置オプションが提供され得る。ユーザーは、生検装置(10)に関するユーザーの物理的場所、隣接する設備の場所等といった事柄に基づいて、切断組織サンプルの最良の視認性をユーザーに与える位置を選択することができる。ユーザーが「観察位置設定」ボタン(734)を通じて提示位置を肯定的に選択しない場合には、前述した位置のうちの1つ(または何らかの他の位置)、例えば12時の位置が、デフォルト設定で自動的に選択され得ることを、理解されたい。組織サンプル提示のさらなる詳細は、以下でさらに詳細に説明する。組織サンプル提示の実施例に関するさらなる詳細は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0214955号に記載されている。
ユーザーが「観察位置設定」ボタン(734)をタップすると、タッチスクリーン(410)が、図33Gに示すスクリーン(780)に移行する。スクリーン(780)は、領域(710、750)が暗く、ボタン(736)が暗く、かつ4つのハイライト(738)が組織サンプルホルダー(300)のグラフィック表示(732)の上に現れていることを除き、スクリーン(700)と概ね同様である。これらのハイライト(738)は、12時の位置、3時の位置、6時の位置、および9時の位置に対応している。ハイライト(738)が点灯した状態で、ユーザーは、ハイライト(738)のうちの1つをタップして、どの角度位置が生検サンプルの提示に好ましいかを選択することができる。
生検装置(10)の動作中、図33Iに示すような、スクリーン(820)の組織サンプルホルダー制御領域(730)は、組織サンプルホルダー(300)のグラフィック表示(732)において、各チャンバ(346)の連続した充填を示す。具体的には、図33Iは、グラフィック表示(732)内の最初の6つのチャンバを、グラフィック表示(732)のチャンバの残りを照明するのに使用する色とは異なる色で照明することによって、最初の6つのチャンバ(346)がいっぱいであると示している。よって、各組織サンプルが取得されると、グラフィック表示(732)内のチャンバは連続して色を変え、組織サンプルホルダー(300)が満たされたことを示す。「チャンバ前進」ボタン(736)が1つまたは複数のチャンバ(346)を飛ばすのに使用された場合、それらの飛ばされたチャンバは、グラフィック表示(732)において、さらに異なる色で照明されることができる。言い換えれば、グラフィック表示(732)は、利用可能なチャンバを1つの色で、ふさがったチャンバを別の色で、また、飛ばされたチャンバをさらに別の色で、示すことができる。
前述のとおり、場合によっては、ユーザーは、(例えば、最初の組織サンプルが、5時の位置にあるチャンバ(346)内に堆積するように、など)組織サンプルホルダー(300)のチャンバ(346)を飛ばすことを望む場合がある。そのために、ユーザーは、「チャンバ前進」ボタン(736)をタップして、1回に1つのチャンバ(346)に対応する増分でマニホールド(310)を回転させることができる。言い換えれば、ユーザーが「チャンバ前進」ボタン(736)をタップするたびに、マニホールド(310)は、徐々に回転して、次のチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)と整列させる。いくつかのバージョンでは、「チャンバ前進」ボタン(736)をタップすることで、マニホールド(310)が自動的に回転して、どのチャンバ(346)がカッター(150)の内腔(151)とこれまで整列していたかに関係なく、第7のチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)と整列させる。例えば、これは、6個未満の組織サンプルが取得されている生検処置の途中に、ユーザーがマニホールド(310)から(最初の6個のチャンバ(346)を提供する)第1のトレー(330)を取り外しており、ユーザーが、第7のチャンバ(346)(これは、第2のトレー(330)の第1のチャンバ(346)となる)から生検処置を続けることを希望する場合に望ましくなり得る。
生検処置中に、(例えば、針(110)が患者の***に依然として挿入されている間に)ユーザーがプローブ(100)から組織サンプルホルダー(300)を取り外し、新しい組織サンプルホルダー(300)をプローブ(100)と連結することを望む場合もある。ユーザーがこれを行う場合、ユーザーは、図33Iに示すような「チャンバリセット」ボタン(740)をタップすることができる。ユーザーが「チャンバリセット」ボタン(740)をタップすると、真空制御モジュール(400)は、組織サンプルホルダー(300)のグラフィック表示(732)をリセットして、すべてのチャンバ(346)が空であることを示す。
タッチスクリーン(410)を通じた組織サンプルホルダー(300)の制御に関する、前述した特徴部は、単に例示的な実施例であること、ならびに、それらの特徴は、必要に応じて改変、置換、補足または省略され得ることを、理解されたい。タッチスクリーン(410)を通じて組織サンプルホルダー(300)の制御をもたらすのに使用され得る、さまざまな他の特徴部は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
例えば、図34A〜図34Hは、スクリーン(700)の組織サンプルホルダー制御領域(730)と共に使用されるように容易に組み込まれ得る、別の例示的なグラフィック表示(832)を示す。グラフィック表示(832)は、グラフィック表示(832)が、試みられた生検サンプルの総数を記憶するために、グラフィック表示(832)の中央部分にカウンター(838)を含むことを除いて、グラフィック表示(732)と同様である。例えば、図34Aは、生検サンプルが試みられる前の初期状態にあるグラフィック表示(832)を示す。初期状態では、カウンター(838)は、サンプルが生検装置(10)により試みられていないことを表わすために空白である。チャンバインジケータ(836)は、組織サンプルホルダー(300)のチャンバ(346)が空であることを視覚的に示すように第1の色(例えばグレー)で照らされる。図34Bは、例えばユーザーが生検ボタン(262)を押した後で、1つの生検サンプルが採取されている間のグラフィック表示(832)を示す。カウンター(838)は、第1の生検サンプルの試みを示すよう、「1」を表示する。カウンター(838)は、第1の生検サンプルが現在試みられていることを示すために、第1の色で表示され得る。チャンバインジケータ(836)は、組織サンプルホルダー(300)のマニホールド(310)が回転するとスクリーン(700)上で回転して、マニホールド(310)の回転位置の視覚的表示を与える。本実施例では、チャンバインジケータ(836)は、1つのチャンバ(346)分だけ、反時計回りに反対している。組織サンプルの収集中、組織サンプルを受け取っている、組織サンプルホルダー(300)の選択されたチャンバ(346)に対応するチャンバインジケータ(836)は、グラフィック表示(832)のハイライト部分(834)の下に位置付けられる。ハイライト部分(834)は、マニホールド(310)のチャンバ(346)に関する、カッター内腔(151)の角度位置を表わす。
いったんサンプルが装置(10)により採取されると、チャンバインジケータ(836)およびカウンター(838)は、第2の色に変化し、サンプルが収集されたことを示すことができる。図34Cは、2つの組織サンプルが収集された後のグラフィック表示(832)を示す。チャンバインジケータ(836)の2つのチャンバは、第2の色(例えば紫色)に変化し、対応するチャンバ(346)がサンプルを収容していることを示す。チャンバインジケータ(836)は、第3のチャンバインジケータ(836)がハイライト部分(834)の下に位置付けられ、次の空のチャンバ(346)が、試みられる次の組織サンプルを受け取るために位置付けられることを示すように、回転している。カウンター(838)は、「2」を表示して、2つの組織サンプルが装置(10)により試みられたことを示す。カウンター(838)も第2の色に変化して、第2の組織サンプルが試みられたことを示す。あるいは、スクリーン(700)は、組織サンプルが試みられたかどうかを示すために、チャンバインジケータ(836)およびカウンター(838)の明るさを変えることができる。
いくつかの場合、組織サンプルホルダー(300)のチャンバ(346)は、「チャンバ前進」ボタン(736)を押すことにより、組織サンプルを受け取らずに前進する。図34Dは、組織サンプルホルダー(300)が、組織サンプルを収集せずに、2つのチャンバ(346)分だけ前進しているところを示す。チャンバインジケータ(836)は、2つのチャンバインジケータ(836)分だけ回転しており、第5のチャンバインジケータ(836)が、ハイライト部分(834)の下に位置付けられる。第3および第4のチャンバインジケータ(836)は、組織サンプルホルダー(300)の対応するチャンバ(346)が組織サンプルを受け取っていないことを示すように、第1の色のままである。カウンター(838)も、第2の色で「2」を表示したままであり、2つの組織サンプルが装置(10)により試みられたことを示している。生検装置(10)は次に、追加の組織サンプルを収集し続けることができる。図34Eは、第2の追加の組織サンプルが試みられている間のグラフィック表示(832)を示す。チャンバインジケータ(836)は、第6のチャンバインジケータ(836)がハイライト部分(834)の下に位置付けられるように回転されている。第5のチャンバインジケータ(836)は、第2の色に変わり、サンプルが対応するチャンバ(346)内に収集されたことを示す。カウンター(838)は、第1の色で「4」と表示し、合計で第4の組織サンプルが装置(10)により現在試みられていることを示す。追加の組織サンプルも、試みられ得る。図34Fは、第7の組織サンプルが試みられている間のグラフィック表示(832)を示す。チャンバインジケータ(836)は、第9のチャンバインジケータ(836)をハイライト部分(834)の下に整列させるように回転しており、組織サンプルを収容するチャンバ(346)に対応するチャンバインジケータ(836)は、第2の色に変化している。ハイライト部分(834)は、グラフィック表示(832)の下部に位置を変えて、装置(10)が対応する位置に回転されたことを示す。カウンター(838)は、第1の色で「7」と表示して、第7の組織サンプルが装置(10)により現在試みられていることを示す。
いくつかの場合、組織サンプルホルダー(300)のマニホールド(340)は、空にされ、かつ/または、新しいマニホールド(340)と置き換えられる。本実施例では、マニホールド(340)は、図34Gに示すように、装置(10)によって第7の組織サンプルが収集された後で、置き換えられている。ユーザーは、「チャンバリセット」ボタン(740)をタップして、チャンバインジケータ(836)を初期位置にリセットすることができ、チャンバインジケータ(836)は、第1の色で表示されて、対応するチャンバ(346)が空であることを示す。カウンター(838)は、第2の色で「7」と表示し続け、合計7個の組織サンプルが装置(10)により試みられたことを示す。2つの追加の組織サンプルが、その後、図34Hに示すように、装置(10)により試みられた。チャンバインジケータ(836)は、マニホールド(340)の回転に対応するように回転した。第1および第2のチャンバインジケータ(836)は、第2の色に変化し、対応するチャンバ(346)が組織サンプルを収容していることを示した。その後、ハイライト部分(834)の下に位置付けられた第3のチャンバインジケータ(836)により示すように、次の利用可能なチャンバ(346)が次の組織サンプルを受け取るために、整列する。カウンター(838)は、第2の色で「9」と表示し、合計で9個の組織サンプルが装置(10)により試みられたことを示す。
カウンター(838)は、組織サンプルの計数を再開するためにリセットされてよい。例えば、チャンバインジケータ(836)は、最初に、図34Aに示すように、「チャンバリセット」ボタン(740)を押すことで初期位置まで手動でリセットされて、グラフィック表示(832)上の「いっぱいの(full)」チャンバインジケータ(836)をクリアする。次に、ユーザーは、カウンター(838)上で、グラフィック表示(832)の中央部分に触れて、図34Aに示すように、カウンター(838)をクリアする。ユーザーは、グラフィック表示(832)をタップすることができるか、または、ユーザーは、グラフィック表示(832)を所定の時間押して、カウンター(838)をクリアすることができる。カウンター(838)がクリアされた後、カウンター(838)は、次の生検サンプルが試みられるように、「1」と表示するようリセットされる。あるいは、カウンター(838)は、プローブ(100)がホルスター(200)から取り外され、プローブ(100)が再連結および/または置換されると、自動的にリセットすることができる。カウンター(838)をリセットする、他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば、当業者には明らかであろう。
4.例示的な真空インターフェース特徴部
図33Eに示すように、スクリーン(700)の真空制御領域(750)は、左から右へと徐々に高さを増す1組のバー(752)と、「真空レベル設定(set vac level)」ボタン(754)と、「安定真空(steady vac)」ボタン(756)と、を含む。ユーザーが「真空レベル設定」ボタン(754)をタップすると、タッチスクリーン(410)は、図33Hに示すスクリーン(800)へと移行する。スクリーン(800)は、領域(710、730)が暗く、ボタン(756)が暗いことを除いて、スクリーン(700)と概ね同様である。ボタン(754)により、ユーザーは、真空ポンプ(428)により供給される真空の量を選択することができる。具体的には、ユーザーがボタン(754)をタップするごとに、真空レベルは次第に増し、これは、ボタン(754)を押すたびにバー(752)が連続して照明されるのを通じて表わされる。右端のバー(752)が照明されたときにユーザーがボタン(754)をタップすると、バー(752)は、左端のバーまでリセットされて戻り、真空レベルは、最高レベルから最低レベルへと戻る。よって、ユーザーは、所望の真空レベルが選択されるまで、さまざまな真空レベルを繰り返すように、ボタン(754)を反復して押すことができる。図33Iに示すように、スクリーン(820)は、生検装置(10)の使用中、バー(752)を通じて、選択された真空レベルを持続的に表示する。
ユーザーは、「安定真空」ボタン(756)をタップして、「安定真空」サイクルを開始することができる。このようなサイクルの実施例は、以下でさらに詳細に説明する。ユーザーは、その後、ボタン(756)を再びタップして、「安定真空」サイクルを停止することができる。さらに、または代わりに、「安定真空」サイクルは、ユーザーが生検ボタン(262)を作動させるかまたは何らかの他のユーザー入力を提供すると、自動的に停止することができる。
タッチスクリーン(410)を通じた真空の制御に関する前述した特徴部は、単に例示的な実施例であること、ならびに、それらの特徴部は、必要に応じて改変、置換、補足、または省略され得ることを、理解されたい。タッチスクリーン(410)を通じて真空の制御をもたらすのに使用され得る、さまざまな他の特徴部は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。同様に、タッチスクリーン(410)を通じて制御され得るシステム(2)のさまざまな他の特徴部、および、タッチスクリーン(410)を通じてそのような特徴部を制御し得る方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
C.例示的な制御モジュール付属物
図34〜図37は、真空制御モジュール(400)と共に使用されるように提供され得る付属物の実施例を描いたものである。これらの付属物は、真空制御モジュール(400)の動作に必須ではないことを理解されたい。さらなるタイプの付属物が真空制御モジュール(400)と共に使用され得ることも、理解されたい。他の適切なタイプの付属物、ならびに以下で述べる付属物の変形体は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図34〜図35は、真空制御モジュール(400)と共に使用され得る例示的なカート(900)を示す。本実施例のカート(900)は、プラットフォーム(902)、プローブドック(904)、ホルスタードック(906)、およびハンドル(908)を含む。プラットフォーム(902)は、真空制御モジュール(400)を受容するように構成される。いくつかのバージョンでは、1つまたは複数のロック特徴部が設けられて、真空制御モジュール(400)をプラットフォーム(902)にさらに固定する。プローブドック(904)は、プローブ(100)を取り外し可能に保持するように構成され、ホルスタードック(906)は、ホルスター(200)を取り外し可能に保持するように構成される。ブラケット(910)が、プラットフォーム(902)の下に位置付けられており、ぐるぐる巻きにした1本のケーブル(coiled length of cable)(90)を保持するように構成される。プラットフォーム(902)は、支柱(914)の上に位置付けられ、支柱(914)は、貯蔵容器(912)、およびケーブル用開口部(906)を含み、ケーブル用開口部(906)により、ケーブルは、支柱(914)の中空内部の中へ送り込まれることができる。基部の棚(918)が、支柱(914)の下部に位置付けられる。車輪(920)が、カート(900)に可動性を与え、カート(900)の位置を選択的に固定するロック特徴部を含んでいる。カート(900)を通じてもたらされ得る、さらに他の適切な特徴部および機能性は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図36は、真空制御モジュール(400)と共に使用され得る、例示的な遠隔ハンド制御装置(940)を示す。本実施例の遠隔ハンド制御装置(940)は、生検ボタン(942)、真空ボタン(944)、および開/閉ボタン(946)を含む。生検ボタン(942)は、前述した生検ボタン(262)と機能的に等価なものである。真空ボタン(944)は、前述した真空ボタン(266)と機能的に等価なものである。開/閉ボタン(946)は、前述した開/閉ボタン(254)と機能的に等価なものである。本実施例の遠隔ハンド制御装置(940)はまた、真空制御モジュール(400)の遠隔制御入力部(426)と連結するように動作可能なプラグ(950)を備えたケーブル(948)を含む。プラグ(950)は、遠隔制御入力部(426)とのプラグ(950)の適切な回転整列を容易にするために、インジケータ(952)も含む。いくつかの他のバージョンでは、遠隔ハンド制御装置(940)は、(例えば、ブルートゥースプロトコル等を用いて)真空制御モジュール(400)と無線で通信する。本実施例では、真空制御モジュール(400)は、プラグ(950)が遠隔制御入力部(426)に挿入されると、可聴音を発し、タッチスクリーン(410)の付属物取り付け表示欄(912)に遠隔ハンド制御装置(940)のグラフィック表示を表示する。いくつかのバージョンでは、ホルスター(200)上のボタン(254、262、266)は、プラグ(950)が遠隔制御入力部(426)に挿入されると動作不能であり、一方、ボタン(270、272)は動作可能なままである。いくつかの他のバージョンでは、ボタン(254、262、266)も、プラグ(950)が遠隔制御入力部(426)に挿入されても、動作可能なままである。カッター位置インジケータ(250)およびエラーインジケータ(260)も、プラグ(950)が遠隔制御入力部(426)に挿入されているかどうかにかかわらず、動作可能のままであることができることを、理解されたい。遠隔ハンド制御装置(940)を通じて提供され得る、さらに他の適切な特徴部および機能性は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図37は、真空制御モジュール(400)と共に使用され得る、例示的な遠隔フットスイッチ(960)を示す。本実施例の遠隔フットスイッチ(960)は、生検ペダル(962)、真空ペダル(964)、および開/閉ボタン(946)を含む。生検ペダル(962)は、前述した生検ボタン(262)と機能的に等価なものである。真空ペダル(964)は、前述した真空ボタン(266)と機能的に等価なものである。開/閉ボタン(966)は、前述した開/閉ボタン(254)と機能的に等価なものである。本実施例の遠隔フットスイッチ(960)はまた、真空制御モジュール(400)の遠隔制御入力部(426)と連結するように動作可能であるプラグ(970)を備えたケーブル(968)も含む。プラグ(970)はまた、遠隔制御入力部(426)とのプラグ(970)の適切な回転整列を容易にするためにインジケータ(972)も含む。いくつかの他のバージョンでは、遠隔フットスイッチ(960)は、(例えば、ブルートゥースプロトコル等を用いて)真空制御モジュール(400)と無線で通信する。本実施例では、真空制御モジュール(400)は、前述のように、プラグ(970)が遠隔制御入力部(426)に挿入されると可聴音を発し、タッチスクリーン(410)付属物取り付け表示欄(912)に遠隔フットスイッチ(960)のグラフィック表示(614)を表示する。いくつかのバージョンでは、ホルスター(200)上のボタン(254、262、266)は、プラグ(970)が遠隔制御入力部(426)に挿入されると動作不能となり、ボタン(270、272)は動作可能なままである。いくつかの他のバージョンでは、ボタン(254、262、266)も、プラグ(970)が遠隔制御入力部(426)に挿入されていても動作可能なままである。カッター位置インジケータ(250)およびエラーインジケータ(260)も、プラグ(970)が遠隔制御入力部(426)に挿入されているかどうかに関係なく、動作可能なままであり得ることも、理解されたい。本実施例の遠隔フットスイッチ(960)はまた、遠隔フットスイッチ(960)を運ぶのを容易にする一体化ハンドル(974)を含む。遠隔フットスイッチ(960)を通じて提供され得る、さらに他の適切な特徴部および機能性は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
V.例示的な制御アルゴリズム
生検システム(2)は、さまざまな異なる制御アルゴリズムを通じて作動するよう動作可能となり得る。そのような制御アルゴリズムは、真空制御モジュール(400)のメモリ(432)および/または別の場所に記憶され得る。加えて、そのような制御アルゴリズムは、プロセッサ(434)を通じて少なくとも部分的に実行され得る。いくつかの例示的な制御アルゴリズムが以下でさらに詳細に説明されるが、追加的制御アルゴリズムは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。同様に、生検システム(2)において制御アルゴリズムを記憶させ実行するのに使用され得る、さまざまなハードウェアおよび技術は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
A.例示的な初期化シーケンス
図38A〜図38Bは共に、生検処置前に生検システム(2)により実行され得る、例示的な初期化シーケンス(1000)を示す。図39A〜図44は、初期化シーケンス(1000)の一部として行われる、さまざまなサブシーケンスを、さらに詳細に描いている。ほんの一例として、初期化シーケンス(1000)は、プローブ(100)がホルスター(200)と連結され、ケーブル(90)がホルスターケーブルソケット(416)と連結された後で、ユーザーが図40に示すスクリーン(640)のテキスト案内(642)をタップするとすぐに、実行され得る。本実施例では、初期化シーケンス(1000)は、図39A〜図39Bにさらに詳細に示され、以下でさらに詳細に説明する、準備初期化シーケンス(arming initialization sequence)から始まる。初期化シーケンス(1000)は次に、真空初期化シーケンスと平行して、カッターおよび組織サンプル管理システムの複合初期化シーケンス(combined cutter and tissue sample management system initialization sequence)を行うように進む。カッターおよび組織サンプル管理システムの初期化シーケンスは、図40〜図42Bにさらに詳細に示され、以下でさらに詳細に説明される。真空初期化シーケンスは、図43A〜図43Bでさらに詳細に示され、以下でさらに詳細に説明される。初期化シーケンス(1000)は次に、図44にさらに詳細に示され、以下でさらに詳細に説明する、プライミングシーケンス(priming sequence)を実行するように進む。次に、初期化シーケンス(1000)は、弁のエラーをチェックし、次に、ホルスター(200)の温度が閾値を上回るかどうかチェックして、その後、完了する。本明細書に記載するような初期化ステップおよびシーケンスは、多くの方法で改変、置換、補足、および/または省略されてよいことを理解されたい。さらに、シーケンスは、異なるシーケンスを連続して、または並行して実行することなどを含め、任意の適切な構成で、並べ替えられることができる。
図39A〜図39Bは共に、例示的な準備初期化シーケンス(arming initialization sequence)をさらに詳細に示している。このシーケンスは、針発射機構(224)の構成要素を初期化するために実行される。具体的には、プロセスでは、まず、針発射機構(224)が(例えば図25Aに示すように、針(110)が近位位置にある状態で)準備状態(armed state)にあるかどうかを判断する。針発射機構(224)が準備状態にある場合、針発射機構(224)は準備を解除される(disarmed)。別の状況では、モーター(246)は、ハードストップ(hard stop)に到達するまで発射ロッド(226)を近位に並進させるように、作動される。このとき、プロセッサ(434)は、モーター電流を追跡し、その電流が所定の閾値を超えているかどうか判断する。モーター電流が閾値を超えている場合、モーター(246)が停止する。別の状況では、プロセッサ(434)は、発射ロッド(226)の位置付けをさらに追跡し、発射ロッド(226)がハードストップに到達する前に所定の最大距離に達しているかどうかを判断する。最大距離をまだ超えていない場合、モーター(246)は、ハードストップに到達するまで、または発射ロッド(226)が所定の最大距離に達するまで、発射ロッド(226)を並進させ続ける。最大距離またはハードストップに達したら、モーター(246)は停止し、針発射機構(224)が、準備解除モード(disarming mode)に移行する。具体的には、モーター(246)の回転方向が逆転して、発射ロッド(226)を遠位に並進させる。再びプロセッサ(434)は、モーター電流を追跡し、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。モーター電流が閾値を超えている場合、モーターは停止する。別の状況では、プロセッサ(434)は、発射ロッド(226)の位置付けをさらに追跡し、発射ロッド(226)がハードストップに到達する前に所定の最大距離に達しているかどうかを判断する。最大距離を超えていない場合、モーター(246)は、ハードストップに到達するまで、または発射ロッド(226)が所定の最大距離に達するまで、発射ロッド(226)を並進させ続ける。最大距離またはハードストップに達したら、モーター(246)は停止する。ハードストップは、モーター電流が限界を超えることにより、前述したシーケンスにおいて検知され得ることを、理解されたい。
前述したシーケンスを完了した後、プロセッサ(434)は次に、ハードストップの位置をメモリ(432)に記憶することができる。プロセッサ(434)は次に、モーター(246)を作動させて、針(110)を、初期化位置に向けて動かす。この動きの間、プロセッサ(434)は、モーター(246)の失速を監視する。モーター(246)が失速すると、モーター(246)は停止し、エラーメッセージが作成される。プロセッサ(434)はまた、モーター電流を監視して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。電流閾値を超えている場合、プロセッサ(434)は、これが、初期化位置に向かう動きの間における、閾値超過の最初の発生であるかどうかを判断する。それが最初である場合、この事象は、記録を取られ、プロセッサ(434)は次に、初期化位置に到達しているかどうかを判断する。最初の発生でない場合は、記録は取られず、プロセッサ(434)は、初期化位置に到達しているかどうかの判断に取り掛かる。前述したステップは、針(110)が初期化位置に到達するまで繰り返され(looped)、初期化位置に到達した時点で、シーケンスは完了する。当然、前述したステップは単に例示的なものであり、また、前述したシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように、多くの方法で改変され得る。
図40は、例示的なカッターおよび組織サンプル管理システムの複合初期化シーケンスをさらに詳細に示している。図40に示すように、このシーケンスは、まずカッター作動組立体のエラーをチェックし、その後、カッター作動組立体の障害をチェックする、カッター作動組立体初期化シーケンスで始まる。次に、このシーケンスでは、組織サンプル管理システムのエラーをチェックし、その後、組織サンプル管理システムの障害をチェックする。図41A〜図41Bに示すように、カッター作動組立体初期化シーケンスは、ハードストップに向けてカッター(150)を遠位に並進させるためにプロセッサ(434)がモーター(244)を作動させることで始まる。このとき、プロセッサ(434)は、モーター電流を追跡して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。モーター電流が閾値を超えている場合、モーター(244)は停止する。別の状況では、プロセッサ(434)は、カッター(150)の位置付けをさらに追跡し、カッター(150)がハードストップに到達する前に所定の最大距離に達しているかどうかを判断する。最大距離に達していない場合、モーター(246)は、ハードストップに到達するまで、またはカッター(150)が所定の最大距離に達するまで、カッター(150)を並進させ続ける。最大距離またはハードストップに達したら、モーター(244)は停止し、ハードストップの位置が記憶される。
その後、プロセッサ(434)は、モーター(244)を作動させてカッター(150)を近位に並進させ、側方孔(114)を効率的に開く。この動きの間、プロセッサ(434)は、モーター(244)の失速を監視する。モーター(244)が失速すると、モーター(244)は停止し、エラーメッセージが作成される。プロセッサ(434)はまた、モーター電流を監視して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。電流閾値を超えている場合、プロセッサ(434)は、それが、カッター(150)が開位置に向かって動く間における、閾値超過の最初の発生であるかどうかを判断する。それが最初の発生である場合、その事象が、記録を取られ、プロセッサ(434)は、その後、開位置に到達しているかどうかを判断する。それが最初の発生ではない場合、記録は取られず、プロセッサ(434)は、開位置に到達しているかどうかの判断に取り掛かる。前述したステップは、カッター(150)が開位置に到達するまで繰り返され、開位置に到達した時点で、モーター(244)の回転方向は逆転し、カッター(150)を遠位に並進させて、側方孔(114)を効率的に閉じる。この動きの間、プロセッサ(434)は、モーター(244)の失速を監視する。モーター(244)が失速すると、モーター(244)は停止し、エラーメッセージが作成される。プロセッサ(434)はまた、モーター電流を監視して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。電流閾値を超えている場合、プロセッサ(434)は、それが、閉位置に向かってカッター(150)が動く間における、閾値超過の最初の発生であるかどうかを判断する。それが最初の発生であった場合、その事象が、記録を取られ、プロセッサ(434)はその後、閉位置に到達しているかどうかを判断する。それが最初の発生でない場合、記録は取られず、プロセッサ(434)は、閉位置に到達しているかどうかの判断に取り掛かる。前述したステップは、カッター(150)が閉位置に到達するまで繰り返され、閉位置に到達した時点で、シーケンスは完了する。当然、前述したステップは単に例示的なものであり、前述したシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように、多くの方法で改変され得る。
図42A〜図42Bは共に、例示的な組織サンプル管理システム初期化シーケンスをさらに詳細に示している。図42A〜図42Bに示すように、このシーケンスは、マニホールド(310)の初期回転位置を記憶することで始まる。次に、モーター(242)が作動して、マニホールド(310)を回転させる。この動きの間、プロセッサ(434)は、モーター(242)の失速を監視する。モーター(242)が失速すると、モーター(242)は停止し、エラーメッセージが作成される。別の状況では、モーター(242)は回転を続け、プロセッサ(434)は、マニホールド(310)の回転数をカウントする。プロセッサ(434)が、マニホールド(310)が3回完全に回転したことを数えたら、モーター(242)は停止し、エラーメッセージが作成される。別の状況では、モーター(242)は回転を続け、プロセッサ(434)は、モーター電流を監視して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。電流閾値を超えている場合、プロセッサ(434)は、それが、マニホールド(310)のこの初期回転中における、閾値超過の最初の発生であるかどうかを判断する。それが最初の発生である場合、事象が、記録を取られ、プロセッサ(434)はその後、インデックスパルス(index pulse)が(例えば、マニホールド(310)と連結されたエンコーダーなどから)検知されているかどうかを判断する。それが最初の発生でない場合、記録は取られず、プロセッサ(434)は、インデックスパルスが検知されたかどうかの判断に取り掛かる。前述したステップは、インデックスパルスが検知されるまで繰り返される。インデックスパルスが検知された後、プロセッサ(434)は、マニホールド(310)の位置を、シーケンスの初めに記憶された初期位置と比べ、オフセットインデックス位置(offset index position)を決定する。
前記で決定されたこのオフセットにより、プロセッサ(434)は、適切な初期位置に最も近い通路(312)の中心を見つけることができ、これにより、プロセッサ(434)は、その通路(312)をカッター(150)と最もうまく整列させることができる。そのために、モーター(242)は、前述した通路(312)がカッター(150)と整列する位置にマニホールド(310)が到達するまで、マニホールド(310)を回転させ続ける。この回転の間、プロセッサ(434)は、モーター(242)の失速を監視する。モーター(242)が失速すると、モーター(242)は停止し、エラーメッセージが作成される。プロセッサ(434)はまた、モーター電流を監視して、その電流が所定の閾値を超えているかどうかを判断する。電流閾値を超えている場合、プロセッサ(434)は、それが、修正された初期位置に向かうマニホールド(310)の動きの間における、閾値超過の最初の発生であるかどうかを判断する。それが最初の発生である場合、事象は記録を取られ、プロセッサ(434)はその後、修正された初期位置に到達しているかどうかを判断する。それが最初の発生でない場合、記録は取られず、プロセッサ(434)は、修正された初期位置に到達したかどうかの判断に取り掛かる。前述したステップは、マニホールド(310)が修正された位置に到達するまで繰り返され、修正された位置に到達した時点で、シーケンスは完了する。当然、前述したステップは単に例示的なものであり、前述したシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように多くの方法で改変され得る。
図43A〜図43Bは共に、例示的な真空初期化シーケンスをさらに詳細に示している。このシーケンスは、真空ポンプ(428)および関連する空気圧構成要素を初期化するために実行される。具体的には、シーケンスは、チューブ(20、46)をシールするようにアクチュエータ(512、522)を位置付けて、真空ポンプ(428)を作動させることにより始まる。真空ポンプ(428)が1秒作動された後で、プロセッサ(434)は、真空圧レベルをチェックし、それをメモリ(432)に記憶させる。プロセッサ(434)は、生検装置(10)が真空制御モジュール(400)と連結されているかどうか判断するためのチェックもする。生検装置(10)が真空制御モジュール(400)と連結されていない場合、プロセッサ(434)は、シーケンスを終わらせる。生検装置(10)が真空制御モジュール(400)と連結されている場合、プロセッサ(434)は、20個の圧力サンプルを取るまで、100ミリ秒ごとに真空圧レベルをチェックし続ける。20個の圧力サンプルが取れたら、プロセッサ(434)は、最後の20個の圧力変化が、許容範囲内にあるかどうかを判断する。許容範囲内にある場合、プロセスは、以下で説明するような、最大真空の計算に進む。最後の20個の圧力変化が、許容範囲内でない場合、プロセッサ(434)は、最初の真空レベルサンプルを取ってから、20秒超が経過していたかどうかを判断する。20秒超が経過していた場合、以下に説明するような、最大真空の計算へ進む。20秒経過していなかった場合、プロセッサ(434)は、真空圧サンプルを取り続ける。
前記のとおり、シーケンスは、最終的に、最後の20個の圧力サンプルの平均により表わされる、プロセッサ(434)が最大真空を計算する段階に達する。プロセッサ(434)は次に、この最大真空値が所定の範囲内にあるかどうかを判断する。本実施例では、その範囲は、72.12kPa〜94.81kPa(21.3mmHg〜28mmHg)であるが、任意の他の適切な範囲を使用し得ることを、理解されたい。最大真空値がこの範囲外である場合、真空ポンプ(428)は、動作を停止し、障害メッセージ(fault message)が提供される。最大真空値がこの範囲内にある場合、最大真空値は記憶され、収集された圧力サンプル値は、クリアされる。プロセッサ(434)は次に、真空ポンプ(428)の動作を止め、3秒待ち、それから、真空圧力をチェックして、その値を記憶する。プロセッサ(434)は、10個の圧力サンプル値が取れるまで、100ミリ秒ごとにこのサンプリングを繰り返す。プロセッサ(434)は次に、3.39kPa(1inHg)超の圧力が漏れているかどうかを判断する。この判断は、前述した最大真空値から10個の圧力サンプル値の平均を減算することにより、行われる。3.39kPa(1inHg)超の圧力が漏れているとプロセッサ(434)が判断した場合、エラーメッセージが作成される。別の状況では、シーケンスは完了する。当然、前述したステップは単に例示的なものであり、前述したシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように、多くの方法で改変され得る。
図44は、例示的な食塩水プライミングシーケンス(saline priming sequence)をさらに詳細に示している。このシーケンスは、チューブ(46)を初期化するために行われる。具体的には、シーケンスは、チューブ(20)に真空を供給しながらチューブ(46)に食塩水を供給するようにアクチュエータ(512、522)が位置付けられることで始まる。真空ポンプ(428)が作動される。この状態が、2000ミリ秒間保たれる。プロセッサ(434)は次に、モーター(412、414)を作動させて、アクチュエータ(512、522)を回転させ、大気をチューブ(20、46)に供給する。この状態は、500ミリ秒間保たれる。プロセッサ(434)は次に、モーター(412、414)を作動させ、アクチュエータ(512、522)を回転させて、チューブ(20、46)をシールする。これで、プライミングシーケンスは完了する。当然、前述したステップは単に例示的なものであり、前述したシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであるように、多くの方法で改変され得る。
生検システム(2)により実行され得る、さまざまな他の適切な初期化シーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。いくつかの他のバージョンでは、生検システム(2)は単に、初期化シーケンスを行わない。
B.例示的なサンプリングシーケンス
図45は、例えば針(110)が患者の***に挿入された後でユーザーが生検ボタン(262)を作動させたことに応じて、例示的なサンプリングシーケンス(1100)で行われ得る、一般的ステップを描いている。具体的には、真空制御モジュール(400)はまず、ブロック(1102)に示すように、真空をプローブ(100)に送る。次に、ホルスター(200)は、ブロック(1104)に示すように、カッター(150)を駆動して近位に後退させ、それにより、側方孔(114)を少なくとも部分的に開く。次に、カッター(150)は、ブロック(1106)に示すように、近位位置にとどまり、組織が側方孔(114)内に脱出するのを容易にする。その後、ホルスター(200)が、ブロック(1108)に示すように、カッター(150)を駆動して遠位に前進させ、それにより、側方孔(114)内に脱出した組織から組織サンプルを切断する。その後、ブロック(1110)に示すように、カッター(150)の内腔(151)内の圧力差により、切断された組織サンプルが、内腔(151)を通って、組織サンプルホルダー(300)の割出されたチャンバ(346)内へと近位に輸送される。サンプリングシーケンス(1100)は、複数の組織サンプルを取得するために何度も繰り返されてよく、マニホールド(310)は、サンプリングシーケンス(1100)の繰り返しの間に回転して、空のチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)に対して連続して割出し、各サンプリングシーケンス(1100)で取得した組織サンプルを別々に受容する。
当然、サンプリングシーケンス(1100)は、前述したステップ内に多くのサブステップを含んでよく、かつ/または、前述したものに加え、もしくはその代わりに、他のステップを含んでもよい。ほんの一例として、いくつかの変形体は、カッター(150)が最遠位位置に到達した時点で、カッター(150)のわずかな往復運動を含み得る。このわずかな往復運動は、側方孔(114)を大きく開けずに、カッター(150)を再び前進させる前にカッター(150)を単にわずかに後退させることを含み得る。切断ストロークの終わりでのこのような往復運動の実施例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0214955号に記載されている。
図46は、図45に描かれたサンプリングシーケンス(1100)中に実行され得る、例示的な空気圧アルゴリズム(1200)を描いている。具体的には、図46は、針(110)に関連するカッター(150)の動きを示しており、この動きは、側方孔(114)のグラフィック表示(1214)および壁(190)の開口部(194)のグラフィック表示(1216)を含むグラフィック表示(1210)により表わされる。カッター(150)の動きは、3つの異なる線(1250、1252、1254)で示される。線(1250)は、カッター(150)について全移動範囲が選択された場合のカッター(150)の移動を表わす。線(1252)は、カッター(150)について中間的移動範囲(例えば、18mmの孔の有効サイズ)が選択された場合の、カッター(150)の移動を表わす。線(1254)は、カッター(150)について短い移動範囲(例えば、12mmの孔の有効サイズ)が選択された場合の、カッター(150)の移動を表わす。領域(1220)は、サンプリングシーケンス(1100)中のチューブ(20)の空気圧状態を表し、これにより、カッター(150)の内腔(151)の空気圧状態が示される。領域(1246)は、サンプリングシーケンス(1100)中のチューブ(46)の空気圧状態を表し、これにより、針(110)の第2の内腔(192)の空気圧状態が示される。図46の用語「デッドヘッド(dead head)」は、対応するチューブ(20、46)が大気に対してシールされたこと、および真空も食塩水も、その段階中はチューブ(20、46)に供給されていないことを意味することが、意図されている。
図46に示すように、真空は、カッター(150)が近位に後退する間、両方の内腔(151、192)に送られる。この真空は、孔(114)が少なくとも部分的に開いた状態でカッター(150)が近位位置にとどまる際に、両方の内腔(151、192)内で続く。この段階では、内腔(151、192)に送られる真空は、組織を孔(114)に引っ張り込むのを助ける。カッター(150)が近位位置にとどまる持続時間は、カッター速度調節ボタン(716)を通じて選択されるカッター速度に基づいて変化し得る。例えば、カッター(150)は、遅いカッター速度がカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合に、およそ100ミリ秒間、近位位置に位置することができる。カッター(150)は、標準カッター速度がカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合に、およそ500ミリ秒間、近位位置にとどまることができる。いくつかの他のバージョンでは、カッター(150)は、「低食塩水(low saline)」生検モードまたは「標準」速度生検モードが選択された場合に、およそ500ミリ秒間、近位位置にとどまることができる。カッター(150)は、速いカッター速度または「高」速生検モードがカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合に、およそ0ミリ秒間、近位位置にとどまることができる(すなわち、滞在時間(dwell period)がない)。他の適切な滞在持続時間は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。さらに、いくつかのバージョンは、異なるカッター速度または生検モードが選択されるかどうかにかかわらず、同じ滞在時間を提供し得る。
真空は、カッター(150)が近位に後退する間、両方の内腔(151、192)に送られ得ることも理解されたい。いくつかのバージョンでは、この真空は、孔(114)が少なくとも部分的に開いた状態でカッター(150)がその近位位置に後退する際に、両方の内腔(151、192)内で継続する。この段階では、内腔(151、192)に送られる真空は、組織を孔(114)に引き込むのを助ける。カッター(150)が近位位置に後退する際に真空が続く持続時間は、カッター速度調節ボタン(716)を通じて選択されるカッター速度または生検モードに基づいて変化し得る。例えば、内腔(151、192)への真空は、速いカッター速度または「高」速生検モードがカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合に、カッター(150)が近位位置のおよそ35%にあるときに始まり得る。トリガーポイントでの真空は、内腔(151、192)について独立していてよい。例えば、カッター速度または生検モードがカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択されていると、カッター内腔(151)への真空は、カッター(150)が近位位置のおよそ35%にあるときに始まることができ、第2の内腔(192)への真空は、カッター(150)が近位位置のおよそ75%にあるときに始まることができる。滞在時間は、装置の追加的機能に加えられてもよく、例えば滞在時間は、カッター(150)が十分に近位にあり、ユーザーが生検実施を試みることを決定した場合に、加えられてよい。ユーザーが、患者の体内にある間にカッターを開く機能(open cutter function)を作動させるか、または装置を患者の体内に発射すると、カッター(150)は、この時点で十分に近位となり、ユーザーが生検を試みると、これは、システムパラメータを無視する(bypass)。滞在時間は、別の機能の後に、ある生検機能にアクセスする間、時間どおりに共通の真空を保つために加えられ得る。例えば、カッター(150)は、速いカッター速度または「高」速生検モードがカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合に、およそ500ミリ秒間、近位位置にとどまることができる。この時間および真空の制御は、内腔(151、192)とは無関係であり得る。カッター(150)位置による、他の適切な真空トリガーポイントは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
真空は、カッター(150)が孔(114)内に突出した組織から組織サンプルを切断するのを始めるために、遠位に前進し始めると、両方の内腔(151、192)内でさらに続く。いったんカッター(150)が、およそ70%だけ孔(114)を閉じると、真空制御モジュール(400)のモーター(414)が、回転アクチュエータ(522)を作動させて、チューブ(46)を真空から、第1のポート(524)からの大気へと移行させ、第2の内腔(192)は大気に通気される。真空制御モジュール(400)は、この段階で、内腔(151)に真空を供給し続ける。この実施例では、「70%」は、カッター(150)がその特定の切断ストローク中に最近位位置にあるときの、孔(114)の有効サイズの70%を意味している。よって、最近位位置が各線(1150、1152、1154)で異なるので、70%位置は、各線(1150、1152、1154)で異なる。同じ原理が、この実施例で言及する他のパーセンテージの値にも当てはまる。
カッター(150)が、孔(114)をおよそ80%だけ閉じる位置まで到達すると、モーター(414)は、回転アクチュエータ(522)を作動させ、チューブ(46)を、大気から、食塩水バッグ(80)からの食塩水へと移行させ、これにより、食塩水が、第2の内腔(192)に供給される。真空制御モジュール(400)は、この段階で、真空を内腔(151)に供給し続ける。カッター(150)が、孔(114)をおよそ90%だけ閉じる位置まで到達すると、モーター(414)は、回転アクチュエータ(522)を作動させ、チューブ(46)を、食塩水から、第1のポート(524)からの大気へと戻し、このため、第2の内腔(192)は、再び大気に通気される。真空制御モジュール(400)は、この段階で、真空を内腔(151)に供給し続ける。カッター(150)が孔(114)を完全に閉じる位置まで到達すると、モーター(414)は、回転アクチュエータ(522)を作動させ、チューブ(46)を、大気から、食塩水バッグ(80)からの食塩水へと戻し、食塩水が再び第2の内腔(192)に供給される。真空制御モジュール(400)は、この段階で、真空を内腔(151)に供給し続ける。
カッター(150)が前進する際、内腔(151、192)に送られた真空は、組織を孔(114)に引き込むのを助け、内腔(151、192)は、一連の真空、通気、または食塩水を受け取り、カッター内腔(151)を通して組織を近位に輸送するのを助けることを、理解されたい。これらの事象が生じている持続時間は、カッター速度調節ボタン(716)を通じて選択されるカッター速度または生検モードに基づいて変化し得る。前記のとおり、第2の内腔(192)の状態は、カッター(150)の前進中にわたり変化でき、およそ0〜70%のカッター閉鎖状態で真空、およそ70〜80%のカッター閉鎖状態で大気への通気、およそ80〜90%のカッター閉鎖状態で食塩水、およそ90〜100%のカッター閉鎖状態で大気への通気である。加えて、または代わりに、「低食塩水」生検モード速度がカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合、カッター内腔(151)がおよそ1500ミリ秒間真空を受け取る間に、食塩水は、およそ0ミリ秒間第2の内腔(192)に送られてよく、次に大気が第2の内腔(192)におよそ1500ミリ秒間送られることができる。「標準」速度生検モードまたは「高」速生検モードがカッター速度調節ボタン(716)を通じて選択された場合、カッター内腔(151)がおよそ1500ミリ秒間真空を受け取る間に、食塩水は、第2の内腔(192)におよそ500ミリ秒間送られてよく、その後、大気が第2の内腔(192)におよそ1000ミリ秒間送られることができる。さらに、弁の段階設定事象(valve staging events)は、2回以上繰り返されてよく、あるいは、弁の段階設定事象は、2回以上変更されてよい。切断後の弁の段階設定(post cut valve staging)についての他の適切な状態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。カッター内腔(151)は、カッター(150)の前進の間中、真空状態を保ち得ることを理解されたい。カッター(150)位置による、他の適切な状態またはトリガーポイントは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
カッター(150)が完全に前進すると、真空ポンプ(428)からの真空レベルを調節するのに使用されるMPVにより、十分な真空をシステムに供給することが止められる。システムが生検機能を完了した後で、MPVは、リセットされて、ユーザーにより設定されたレベルに真空を保つか、またはデフォルトで、強化されたレベル(level at power up)になる。MPVは、異なる真空レベルおよび回数にわたり、開閉するように制御され得る。カッター(150)位置による、他の適切な真空制御点は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
前述したようにいったんカッター(150)が孔(114)を完全に閉じたら、カッター(150)の遠位エッジ(152)は、孔(114)を通って突出している組織から組織サンプルを完全に切断する。この切断された組織サンプルは、カッター(150)の内腔(151)内に捕捉され、最初に、内腔(151)の遠位端部に位置付けられる。カッター(150)が孔(114)を完全に閉じる遠位位置に到達した後、カッター(150)は、この遠位位置にとどまる。第2の内腔(192)は、この滞在時間の第1のおよそ500ミリ秒間にわたり、前述したように食塩水を受け取る。真空制御モジュール(400)は、この第1のおよそ500ミリ秒間、真空を内腔(151)に供給し続ける。この第1の500ミリ秒が経過した後、モーター(414)は、回転アクチュエータ(522)を作動させ、チューブ(46)を、食塩水から、第1のポート(524)からの大気に戻し、第2の内腔(192)は再び大気に通気される。この通気は、およそ500ミリ秒の第2の期間にわたり行われる。真空制御モジュール(400)は、この第2の500ミリ秒の間、真空を内腔(151)に供給し続ける。このまるまる1秒(第1および第2の500ミリ秒を組み合わせたもの)の間、通気と食塩水との組み合わせが、カッター(150)の内腔(151)内部に捕捉されている切断された組織サンプルの遠位面にぶつかる。チューブ(20)を介して内腔(151)に供給された真空は、内腔(151)内部に捕捉されている切断された組織サンプルの近位面を引っ張る。よって、切断された組織サンプルは、カッター(150)が孔(114)を完全に閉じた後で、このまるまる1秒の間、内腔(151)内部で圧力差を経験する。この圧力差により、切断された組織サンプルは、内腔(151)を通って近位に移動して、内腔(151)に対して割出されたいずれかの組織チャンバ(346)の中に入る。当然、実際には、組織サンプルは、まるまる1秒が経過する前にチャンバ(346)に実際に到達し得る。
前述したようにカッター(150)が孔(114)を完全に閉じた後でまるまる1秒が経過したら、真空制御モジュール(400)のモーター(414)が、回転アクチュエータ(522)を作動させ、チューブ(46)を、大気から「デッドヘッド」へ移行させ、第2の内腔(192)が、大気に対してシールされ、食塩水バッグ(80)に対してシールされ、真空を全く受け取らない。同時に、真空制御モジュール(400)のモーター(412)は、回転アクチュエータ(512)を作動させ、チューブ(20)を、真空から、第1のポート(514)からの大気に移行させ、カッター(150)の内腔(151)(および組織サンプルホルダー(300)の内部など)は、大気に通気される。この通気は、およそ100ミリ秒間行われる。その100ミリ秒が経過したら、真空制御モジュール(400)のモーター(412)は、回転アクチュエータ(512)を作動させ、チューブ(20)を大気から「デッドヘッド」に移行させ、内腔(151)などは、大気に対してシールされ、真空を全く受け取らない。第2の内腔(192)は、この期間中「デッドヘッド」状態に保たれる。両方の内腔(151、192)は、次の生検サンプリングサイクルが始まるまで、この状態のままである。
生検機能の終わりに、弁状態は、ユーザーが薬剤を塗布するか、マーカーを適用するか、もしくはサンプル管理組立体を取り外すことができるように、システム内圧力を減らすのを助けるため、システムをデッドヘッドにする前に通気する。これらの事象が行われる時間は、システムのポンプおよび容量の真空能力に基づいて変化し得る。例えば、通気は、システムをデッドヘッドにする前に、両方の内腔(151、192)についておよそ500ミリ秒間作動し得る。他の適切な通気持続時間は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。前述したサンプリングシーケンス(1100)および空気圧アルゴリズム(1200)は単に例示的な実施例である。やはり、多くの他の変形体が、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
C.例示的なプローブ清掃シーケンス
図47は、プローブ清掃シーケンス中に任意の適切な段階で実行され得る例示的な空気圧アルゴリズム(1300)を示す。ほんの一例として、プローブ清掃アルゴリズム(1300)は、カッター(150)の内腔(151)内で組織が詰まった場合(「ドライタップ(dry tap)」の別名でも知られる)に実行され得る。プローブ清掃アルゴリズム(1300)は、前述したように、ユーザーがホルスター(200)上の真空ボタン(266)を押して素早く放すのに応じて、開始され得る。さらに、または代わりに、プローブ清掃アルゴリズム(1300)は、ドライタップが検知されると、自動的に始まることができる。例えば、真空センサーが、組織サンプルホルダー(300)または別の場所における、真空レベルがドライタップと関連付けられた閾値を超える、過度の真空蓄積を検知し得る。この検知は、プローブ清掃アルゴリズム(1300)を自動的に引き起こし得る。プローブ清掃アルゴリズム(1300)が手動および/または自動で引き起こされ得る、他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図47は、側方孔(114)のグラフィック表示(1314)および壁(190)の開口部(194)のグラフィック表示(1316)を含むグラフィック表示(1310)により表わされる、針(110)と関連したカッター(150)の動きを特に示している。線(1350)は、カッター(150)の移動を表わす。領域(1320)は、サンプリングシーケンス(1100)中のチューブ(20)の空気圧状態を表し、これにより、カッター(150)の内腔(151)内の空気圧状態を示す。領域(1346)は、サンプリングシーケンス(1100)中のチューブ(46)の空気圧状態を表し、これにより、針(110)の第2の内腔(192)内の空気圧状態が示される。図41の用語「閉」は、前記および図46で言及した用語「デッドヘッド」に類似しており、対応するチューブ(20、46)が大気に対してシールされていること、および、真空も食塩水もその段階中にチューブ(20、46)に供給されないことを意味するよう意図されている。
図47に示すように、カッター(150)の近位後退中、真空は、内腔(151)に送られ、内腔(192)は、大気に通気される。カッター(150)は、最終的に、部分後退位置に達し、その後、方向を逆転させて遠位に前進する。内腔(151)は、カッター(150)の近位後退中およびカッター(150)の遠位前進中の双方で、真空を受け取る。内腔(192)は、カッター(150)の近位後退中、およびカッター(150)が遠位に前進するために逆転した直後に、大気に通気される。しかしながら、カッター(150)が遠位への前進を開始した直後に、内腔(192)は、大気から食塩水へと移行する。いくつかの他のバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が並進方向を逆転させたのとほぼ同時に、大気から食塩水へと移行する。さらにいくつかの他のバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が並進方向を逆転させる直前に、大気から食塩水へと移行する。
カッター(150)が遠位位置に到達すると、カッター(150)は再び方向を逆転させ、近位に後退する。内腔(151)は、真空を受け取り続ける。内腔(192)は、カッター(150)が遠位位置に達する直前に、食塩水から大気へと再び移行する。いくつかの他のバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が遠位への前進から、近位への後退に逆転するのと実質的に同時に、食塩水から大気へと切り替わる。さらに他のいくつかのバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が遠位への前進から、近位への後退に逆転するわずかに後で、食塩水から通気へと切り替わる。
カッター(150)が再び部分後退位置に到達すると、カッター(150)は再び方向を逆転させ、遠位に前進する。内腔(151)は、真空を受け取り続ける。内腔(192)は、カッター(150)が2回目に、近位への後退から遠位への前進へと逆転した直後に、大気から食塩水へと再び移行する。いくつかの他のバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が2回目に、近位への後退から遠位への前進へと逆転するのと実質的に同時に、大気から食塩水へと切り替わる。さらに他のいくつかのバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が2回目に、近位への後退から遠位への前進へと逆転するわずかに前に、通気から食塩水へと切り替わる。
カッター(150)が再び遠位位置に到達すると、カッター(150)は、遠位位置にとどまる。内腔(151)は、ある期間にわたり真空を受け取り続ける。内腔(192)は、カッター(150)が2回目に遠位位置に到達する直前に、食塩水から大気に戻る。いくつかの他のバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が2回目に遠位位置に到達するのと実質的に同時に、食塩水から大気に切り替わる。さらに他のいくつかのバージョンでは、内腔(192)は、カッター(150)が2回目に遠位位置に到達するわずかに後で、通気から食塩水へと切り替わる。
カッター(150)が遠位位置にとどまる間、内腔(151)は、最終的に真空から通気へと移行する。その後、内腔(151、192)の双方が最終的に同時にシールされるまで、内腔(151、192)は双方、ある期間にわたり、大気に通気され続ける。カッター(150)は、その後のユーザー入力により、移動するように命令されるまで、遠位位置にとどまり続ける。
前記の実施例では、カッター(150)は、プローブ清掃アルゴリズム(1300)中に2回のみ往復運動する。1回の単一の往復運動または3回以上の往復運動を含め、任意の他の適切な数の往復運動を使用し得ることを、理解されたい。マニホールド(122)は、プローブ清掃アルゴリズム(1300)中に静止していることも、理解されたい。さらに、いくつかのバージョンでは、カッター(150)が近位への後退から遠位への前進へと逆転する、長さ方向位置は、プローブ清掃アルゴリズム(1300)中に組織サンプルを切断するのを回避するように選択され得る。プローブ清掃アルゴリズムが提供され得る、さらに他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
D.例示的な真空アイドリング
場合によっては、生検部位で連続した吸引を提供するのが望ましい場合がある。例えば、少しの生検サンプルを入手した後、ユーザーは、トレー(330)をマニホールド(310)から抜き出して、その中の組織サンプルを調べたいと考えるかもしれない。ユーザーは、特にユーザーがさらに多くの生検サンプルを入手するつもりの場合は、この時間の間、針(110)を患者の***に挿入したままにしたいと考えるかもしれない。よって、生検装置(10)は、この時間の間、実質的にアイドリングしたままである。このアイドリング時間中に、生検装置(10)内部に何らかの空気圧の流れを供給することが望ましい場合がある。ほんの一例として、生検部位が著しく出血している場合に、生検部位にて吸引を供給するのが望ましい場合があり、吸引により、血液を吸い出し取り除く(draw away)。さらに、または代わりに、生検装置(10)を通じた空気圧の流れを保つことで、血液および/または他の体液がプローブ(100)のある内部構成要素上で凝固する可能性を低減させることができ、かつ/または血腫が生検部位で形成される可能性を低減させることができる。
本実施例では、真空制御モジュール(400)は、前述したアイドリング時間中に、生検部位で吸引を提供するように動作可能である。本実施例では、この真空アイドリングシーケンス(idling vacuum sequence)は、ユーザーがタッチスクリーン(410)の「安定真空」ボタン(756)をタップするのに応じて、開始する。さらに、または代わりに、真空アイドリングシーケンスは、生検システム(2)がある期間中にユーザー入力を受信しなかった場合に、自動的に開始され得る。真空アイドリングシーケンスの初めに、カッター(150)は、孔(114)をわずかに開くのに十分であるがカッター(150)が後で遠位に前進した際にかなりの組織サンプルを切断するのには十分でない程度に、近位に後退する。いくつかのバージョンでは、カッター(150)は、孔(114)がおよそ52%有効に開く位置まで、後退させられるが、当然、任意の他の適切な開口度を使用することができる。カッター(150)がわずかに後退した状態で、連続した低レベルの真空が、チューブ(20)を介して内腔(151)に供給される。同時に、第2の内腔(192)は、チューブ(46)を介して大気に通気される。あるいは、第2の内腔(192)は、チューブ(46)を介してバッグ(80)から食塩水を受け取ることができる。さらに別の単に例示的な実施例として、モーター(414)は、真空が内腔(151)に供給される間、チューブ(46)および第2の内腔(192)への大気の供給と食塩水の供給とを繰り返すために、回転アクチュエータ(522)を駆動することができる。第2の内腔(192)のための他の適切なシーケンスは、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。内腔(151)は、真空アイドリングシーケンス中に、パルス真空および/または何らかの他の空気圧伝達(pneumatic communication)を受け得ることも、理解されたい。
本実施例を続けると、真空アイドリングシーケンス中、内腔(151)は、連続した真空を無期限に受けることができ、第2の内腔(192)は、大気を無期限に受けることができる。このシーケンスは、ユーザーが「安定真空」ボタン(756)を再びタップすると、終了することができる。さらに、または代わりに、真空アイドリングシーケンスは、ユーザーが生検ボタン(262)を作動させるか、または何らかの他のユーザー入力を供給すると、かつ/または、所定の期間が経過した後で、自動的に停止し得る。真空アイドリングシーケンスの最後に、カッター(150)は、遠位に前進して、孔(114)を閉じる。
E.組織サンプルの例示的な処置内提示(Intra-Procedure Presentation)
前記のとおり、生検システムは、生検処置中に、切断された組織サンプルをユーザーに提示するよう動作可能である。この組織サンプル提示プロセス(1400)の実施例が、図48に示される。図48に描かれた実施例では、組織サンプルホルダー(300)は、19個のチャンバ(346)を有するものとして示されている。組織サンプルホルダー(300)が、任意の適切な数のチャンバ(346)(例えば、12個、13個など)を有し得ること、また、組織サンプル提示プロセス(1400)は、任意の適切な数のチャンバ(346)を有する組織サンプルホルダー(300)で実行され得ること、を理解されたい。
ブロック(1410)に示すように、「1」として標識された第1の組織サンプルチャンバ(346)は、生検サンプリングプロセスの始めに、カッター(150)の内腔(151)と整列した12時の位置にある。ブロック(1420)に示すように、切断組織サンプルチャンバは、前述のとおり、カッター(150)の内腔(151)を通って、第1の組織サンプルチャンバ(346)内へと近位に送られる。ブロック(1430)に示すように、モーター(240)は次に、マニホールド(310)を回転させて、第1の組織サンプルチャンバ(346)を3時の位置に位置付け、これにより、切断された組織サンプルをユーザーに提示し、透明なマニホールド(310)および透明なカバー(302)を通じて見えるようにする。本実施例では、生検システム(10)は、カッター(150)による切断ストロークが完了した直後に、ブロック(1420)からブロック(1430)へと自動的に移行する。いくつかの他のバージョンでは、生検システム(10)は、ブロック(1420)からブロック(1430)へと移行する前、所定の期間、待機する。さらに別の単に例示的な変形体として、生検システム(10)は、ブロック(1420)からブロック(1430)へと移行するために、別個のユーザー入力を必要とし得る。
前記のとおり、タッチスクリーン(410)の「観察位置設定」ボタン(734)により、ユーザーは、組織サンプル提示のための4つの位置、すなわち、12時の位置、3時の位置、6時の位置、9時の位置の中から選択することができる。図48に示す実施例では、ユーザーは、3時の位置を選択しているが、図48に示すもののような、組織サンプル提示プロセス(1400)は、ユーザーが組織サンプル提示のための異なる位置を選択した場合に、同じように容易に実行され得る。
本実施例を続けて、マニホールド(310)は、ブロック(1430)に示される提示位置に、所定の時間とどまる。ほんの一例として、その所定の時間は、およそ2秒または何らかの他の時間であってよい。さらに、または代わりに、マニホールド(310)は、(例えば、生検ボタン(262)を再び作動させることなどによって)ユーザーが入力を提供するまで組織提示位置にとどまり得る。いったん所定の時間が経過すると(あるいは、何らかのユーザー入力が提供されると)、モーター(242)は、マニホールド(310)を回転させて、第2の組織サンプルチャンバ(346)(図48で「2」と標識付けされている)を12時の位置に位置付け、これにより、ブロック(1440)に示されるように、第2のチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)と整列させる。第2の組織サンプルがこの第2のチャンバ(346)に送られた後、モーター(242)は、マニホールド(310)を回転させて、ブロック(1450)に示すように、第2のチャンバ(346)を3時の提示位置に位置付ける。マニホールド(310)は、所定の時間にわたり、再びこの位置にとどまり、それから第3の組織サンプルチャンバ(346)(図48では「3」と標識付けされる)を12時の位置に位置付けるために反対方向に回転して戻ることができ、それにより、ブロック(1460)に示すように第3のチャンバ(346)をカッター(150)の内腔(151)と整列させる。前記のプロセスは、生検サンプルが捕捉されるたびに繰り返され得る。
組織サンプル提示プロセス(1400)は、所望される任意の方法で改変されてよく、または、完全に省略されてもよいことを、理解されたい。ほんの一例として、組織サンプル提示プロセス(1400)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0214955号の教示の少なくとも一部に従って改変され得る。
VI.例示的な生検部位マーカーアプライヤ
図49〜図51は、生検装置(10)と共に使用され得る例示的なマーカーアプライヤ(1500)を描いている。マーカーアプライヤ(1500)は、本明細書で引用されるさまざまな関連引用文献の教示の少なくとも一部に従って構成され、かつ/または動作可能となることができる。本実施例のマーカーアプライヤ(1500)は、カニューレ(1510)を含み、グリップ(1520)がカニューレ(1510)の近位端部に、先端部(1530)がカニューレ(1510)の遠位端部にある。側方孔(1514)が、先端部(1530)の近位に位置付けられる。プランジャー(1540)が、カニューレ(1510)の内腔内に位置付けられており、プッシュロッド(1542)と、プッシュロッド(1542)の近位端部にある親指アクチュエータ(1544)と、プッシュロッド(1542)の周りに同軸に配されたコイルばね(1546)と、を含んでいる。コイルばね(1546)は、プランジャー(1540)が遠位に前進するとグリップ(1520)を押すように構成され、これにより、プランジャー(1540)が近位に付勢される。
カニューレ(1510)は、以下でさらに詳細に説明するように、マーカー本体(不図示)を受容し、かつ生検部位にマーカー本体を配するように構成される。本実施例の先端部(1530)は、マーカー本体が側方孔(1514)から不注意に落ちるのを防ぐと共に、ユーザーがマーカー本体を生検部位に配備したいと考えたときに側方孔(1514)を通じてマーカー本体を案内するように構成された、特徴部を含む。具体的には、図50で最もよく分かるように、先端部(1530)は、近位傾斜部(1532)と、長さ方向に延びる平坦部(1534)と、遠位傾斜部(1536)と、を含み、これらはすべて、側方孔(1514)に隣接して位置付けられる。近位傾斜部(1532)および平坦部(1534)は、妨害(interference)を与えることにより、(例えば、マーカー本体が傾斜部(1532)の近位に位置付けられた状態で)カニューレ(1510)内部にマーカー本体を保持するのを助けるように構成される。したがって、これらの構成要素は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0049084号に記載される同様の構成要素のように機能する(そして、それらと同じように構成され得る)。ユーザーがグリップ(1520)に対して親指アクチュエータ(1544)を遠位に押すと、プッシュロッド(1542)の遠位端部が、傾斜部(1532)および平坦部(1534)上にマーカー本体を押しやる。ユーザーがグリップ(1520)に対して親指アクチュエータ(1544)を遠位に押し続けると、マーカー本体は、最終的に、傾斜部(1536)に遭遇し、傾斜部(1536)により、マーカー本体が外側に、側方孔(1514)を通ってそれる。マーカー本体は、これにより、カニューレ(1510)から配備される。
使用中、カニューレ(1510)は、少なくとも1つの組織サンプルが患者の***から取得された後で、かつ針(110)がまだ***に挿入されたままである間に、針(110)の側方孔(114)の真下に側方孔(1514)を位置付けるために、以下でさらに詳細に説明するようにカッター(150)の内腔(151)を通して挿入され得る。(例えば前述のようにボタン(254)を押すことにより)カッター(150)が後退して孔(114)が開かれると、ユーザーは、グリップ(1520)に対して親指アクチュエータ(1544)を遠位に押して、これにより、マーカー本体をカニューレ(1510)から、生検部位に配備するために放出することができる。マーカー本体は、それ自体が、何らかの画像化モダリティ(imaging modality)(例えばX線、超音波、MRI、PEM、BSGIなど)の下、後で可視化されることができ(または後で可視になる何かを有することができ)、医師は、生検部位を後で再び突き止める(relocate)ことができる。いったんマーカー本体が生検部位で配備されたら、ユーザーは、マーカーアプライヤ(1500)をカッター(150)の内腔(151)から引き抜くことができる。場合によっては、ユーザーは、マーカーアプライヤ(1500)を内腔(151)から引き抜く間に親指アクチュエータ(1544)を遠位位置に保持し続けることができる。親指アクチュエータ(1544)がそのような遠位位置にある状態で、プッシュロッド(1542)の遠位端部は、先端部(1530)の凹部(1538)内部に位置付けられ得る。これにより、マーカーアプライヤ(1500)が内腔(151)から引き抜かれる際に、プッシュロッド(1542)の遠位端部がカッター(150)の切断エッジ(152)でこすられるのを避けることができる。当然、凹部(1538)は単にオプションであり、プッシュロッド(1542)の遠位端部は、凹部(1538)が省略された場合、マーカーアプライヤ(1500)が内腔(151)から引き抜かれる際に、カッター(150)の切断エッジ(152)で必ずしもこすられない。
マーカーアプライヤ(1500)は、少なくとも2つの異なる方法で、カッター(150)の内腔(151)に挿入され得る。一実施例では、組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)と連結されたままである場合、ユーザーは、通路(313)が内腔(151)と整列するまで、マニホールド(310)を回転させることができる。これは、通路(313)が内腔(151)と整列するまで「チャンバ前進」ボタン(736)を繰り返しタップする(または押し下げる)ことによって、行われ得る。いくつかのバージョンでは、タッチスクリーン(410)は、別個のボタン(不図示)を含み、この別個のボタンは、通路(313)を内腔(151)と整列させる専用のものであり、この整列は、専用のボタンを1回タップすることで行われ、専用のボタンがタップされる前のマニホールド(310)の回転位置は関係ない。あるいは、プロセッサ(434)は、前述のように、ユーザーがボタン(254)を押したのに応じて、通路(313)を内腔(151)と整列させるために、マニホールド(310)を自動的に回転させるよう、モーター(242)に命令し得る。これらのケースのいずれにおいても、いったん通路(313)が内腔(151)と整列すると、ユーザーは、グリップ(372)を握り、通路(313)からプラグ(370)を引っ張ることができる。ユーザーは次に、先端部(1530)およびカニューレ(1510)を通路(313)に挿入し、以下に記載するように、側方孔(1514)が前述したような側方孔(114)と関連付けられた長さ方向位置に到達するまで、マーカーアプライヤ(1500)を遠位に前進させることができる。別の実施例では、ユーザーは、まず、組織サンプルホルダー(300)をプローブから取り外し、その後、先端部(1530)およびカニューレ(1510)をカッターシール(170)の開口部(174)に挿入し、以下に説明するように、側方孔(1514)が側方孔(114)と関連付けられた長さ方向位置に到達するまで、マーカーアプライヤ(1500)を遠位に前進させることができる。
前記のことから、側方孔(1514)が側方孔(114)と関連付けられた長さ方向位置に到達する深さまでカニューレ(1510)が挿入されると、マーカーアプライヤ(1500)の、ある近位長さが、プローブ(100)に対して露出されることを、理解されたい。露出された近位長さの量は、カニューレ(1510)がプローブ(100)に挿入されたときに組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)と依然として連結されていたかどうかに応じて異なることも、理解されたい。具体的には、組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)から取り外された状態でカニューレ(1510)がプローブ(100)に完全に挿入されると、より多くの近位の長さが露出する。したがって、組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)と連結された状態および連結されていない状態の双方で、適切な挿入深さと関連付けられる視覚的表示を提供するために、カニューレ(1510)上に別個の深さ表示を設けることが、場合によっては望ましいかもしれない。図51は、そのような印の例を示しており、付録末尾の材料も、そうである。具体的には、図51は、カニューレ(1510)上の第1の印(1516)および第2の印(1518)を示す。第1の印(1516)は、組織サンプルホルダー(300)がない場合の内腔(151)へのカニューレ(1510)の挿入と関連付けられ、第2の印(1518)は、組織サンプルホルダー(300)を介した、内腔(151)へのカニューレ(1510)の挿入と関連付けられる。
使用中、組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)から外されると、ユーザーは、カッターシール(170)の開口部(174)にカニューレ(1510)を挿入し、印(1516)がカッターシール(1710)の近位面に到達するまでマーカーアプライヤ(1500)を遠位に前進させることができる。これにより、側方孔(1514)が側方孔(114)と関連付けられる長さ方向位置に到達したという視覚的表示がユーザーに与えられ、ユーザーは、カニューレ(1510)を内腔(151)内にさらに挿入するのを止めることができる。同様に、組織サンプルホルダー(300)がプローブ(100)と連結されて、ユーザーがカニューレ(1510)を通路(313)に挿入すると、ユーザーは、印(1518)がマニホールド(310)の近位面に到達するまでマーカーアプライヤ(1500)を遠位に前進させることができる。これにより、側方孔(1514)が側方孔(114)と関連付けられる長さ方向位置に到達したという視覚的表示がユーザーに与えられ、ユーザーは、カニューレ(1510)をさらに内腔(151)に挿入するのを止めることができる。
さまざまな生検装置(10)が異なる長さおよび/またはゲージサイズの針(110)を有する場合もあり得る。これらの異なる長さおよび/またはゲージサイズは、プローブ(100)の近位端部と側方孔(114)との間の異なる距離も結果としてもたらし得る。これらの針の異なる長さおよび/またはゲージサイズでのマーカーアプライヤ(1500)の有用性を促進するために、カニューレ(1510)は、異なる組の印(1516、1518)を含むことができ、各対の印(1516、1518)は、異なる針長さと関連付けられる。例えば、一対の印(1516、1518)は、8ゲージの針(110)と関連付けられ得るが、別の対の印(1516、1518)は、10ゲージの針(110)と関連付けられる。そのような異なる対の印(1516、1518)は、色分けされるか、または別様にコード化されて、適切な印(1516、1518)を容易に識別するための迅速な差別化(ready differentiation)をもたらすことができる。さまざまな種類の印をカニューレ(1510)に組み込み得る、さらに他の適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
図52は、(例えばマーカーアプライヤ(1500)を用いて)装置(10)を通じて生検部位にマーカーを配備する間に実行され得る、例示的な空気圧アルゴリズム(1600)を描いている。具体的には、図52は、側方孔(114)のグラフィック表示(1614)を含むグラフィック表示(1610)により表わされる、針(110)と関連したカッター(150)の動きを示している。カッター(150)の動きは、カッター(150)の全移動範囲については、線(1650)で示されている。線(1620)は、マーカーシーケンス中のチューブ(20)の空気圧状態を表し、これにより、カッター(150)の内腔(151)の空気圧状態が示される。線(1646)は、マーカーシーケンス中のチューブ(46)の空気圧状態を表し、これにより、針(110)の第2の内腔(192)の空気圧状態が示される。図52の用語「デッドヘッド」は、対応するチューブ(20、46)が大気に対してシールされていること、および、真空も食塩水も、その段階中はチューブ(20、46)に供給されていないことを意味することが意図されている。
図52に示すように、両方の内腔(151、192)は、組織サンプルが採取された後「デッドヘッド」状態でシールされる。カッター(150)の近位後退中、真空が、チューブ(46)を通じて針(110)の第2の内腔(192)に加えられ、通気が、チューブ(20)を通じてカッター(150)の内腔(151)に提供される。この側方の真空および軸方向の通気は、孔(114)が開いた状態でカッター(150)が近位位置にとどまる際に、続けられる。内腔(151、192)は双方、この状態にとどまり、カッター(150)が後退した後でマーカーが側方孔(114)を通って生検部位まで配備されることができる。これは、体液(例えば、血液など)がマーカーアプライヤ(1500)に入るかまたはその中に閉じ込められるのを防ぐのに役立ち得る。マーカーがマーカーアプライヤ(1500)により配備された後で、カッター(150)は、遠位に前進して、側方孔(114)を再び閉じる。この段階で、内腔(151、192)は双方、大気に通気されて、それらの中の残りの圧力を取り去る。通気後、内腔(151、192)は、「デッドヘッド」状態に戻って、内腔(151、192)をシールする。内腔(151、192)は双方、次の生検サンプリングサイクルが始まるまで、この状態のままである。
VII.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示が組み合わせられるか、または適用されることのできる、さまざまな非包括的方法に関する。以下の実施例は、本明細書中または本出願の後続提出物(subsequent filings)中いつでも提示され得る請求項の範囲を制限することは意図されていないことを、理解されたい。権利放棄(disclaimer)は意図していない。以下の実施例は、単に例示的な目的のためだけに提供されている。本明細書のさまざまな教示が、多くの他の方法で構成および適用され得ることが企図される。いくつかの変形体は、以下の実施例で言及されるある特徴部を省略し得ることも、企図される。したがって、以下で言及される態様または特徴部のどれも、発明者によって、または発明者の株式譲受人(successor in interest to the inventors)によって後日そのようなものとして明示的に示されない限り、必須であるとみなされるべきではない。以下で言及されるもののほかに追加の特徴部を含む何らかの請求項が、本出願中または本出願に関連する後続提出物に提示された場合、それらの追加の特徴部は、特許性にかかわる何らかの理由で加えられたと推定されるものではない。
〔実施例1〕
組織サンプルホルダーキットにおいて、
(a)複数のチャンバを含む回転可能部材と、
(b)複数の組織受容特徴部を含む第1の組織サンプルトレーと、
を含み、
各組織受容特徴部は、回転可能部材の複数のチャンバのうちの対応するチャンバ内に取り外し可能に嵌まるように構成され、
各組織受容特徴部は、組織サンプルを受容するように構成される、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例2〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
チャンバは、回転可能部材を通って形成される通路を含む、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例3〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
複数の組織受容特徴部を含む第2の組織サンプルトレーをさらに含み、
各組織受容特徴部は、回転可能部材の複数のチャンバのうちの対応するチャンバ内に取り外し可能に嵌まるように構成され、
各組織受容特徴部は、組織サンプルを受容するように構成される、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例4〕
実施例3に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
第2の組織サンプルトレーの組織受容特徴部は、第1の組織サンプルトレーの組織受容特徴部に対して異なるように構成される、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例5〕
実施例4に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
第1の組織サンプルトレーの組織受容特徴部は、側壁により画定されるストリップを含み、
側壁は、実質的にテーパー状でない、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例6〕
実施例5に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
第2の組織サンプルトレーの組織受容特徴部は、側壁により画定されるストリップを含み、
側壁は、実質的にテーパー状である、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例7〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
生検装置をさらに含み、
回転可能部材は、生検装置と回転可能に連結されるように構成される、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例8〕
実施例7に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
生検装置は、針およびカッターを含み、
組織受容特徴部は、カッターにより切断された組織サンプルを受容するように構成される、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例9〕
実施例8に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
回転可能部材は、組織受容特徴部をカッターに対して連続的に割り出すように回転可能である、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例10〕
実施例8に記載の組織サンプルホルダーキットにおいて、
カッターはチューブを含む、組織サンプルホルダーキット。
〔実施例11〕
生検装置において、
(a)本体と、
(b)本体から遠位に延びており、組織受容特徴部を含む針と、
(c)針に対して動くことができるカッターであって、組織受容特徴部に受容された組織を切断するように動作可能である、カッターと、
(d)本体上に配されたユーザーインターフェースであって、複数のユーザー入力特徴部および複数のユーザーフィードバック特徴部を含む、ユーザーインターフェースと、
を含む、生検装置。
〔実施例12〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の生検装置において、
ユーザー入力特徴部は、複数のボタンを含み、
複数のボタンのうちの第1のボタンは、針に対してカッターを動かすように動作可能であり、
複数のボタンのうち第2のボタンは、本体に対して針を動かすように動作可能である、生検装置。
〔実施例13〕
実施例12に記載の生検装置において、
第1のボタンは、組織サンプリングシーケンスを引き起こすように動作可能であり、
組織サンプリングシーケンスは、針に対するカッターの動きと、対応する空気圧アルゴリズムを含み、
空気圧アルゴリズムは、カッターが動いている間の、カッターへの真空の伝達、および針の内腔への大気の伝達を含む、生検装置。
〔実施例14〕
実施例12に記載の生検装置において、
第2のボタンは、針発射シーケンスを引き起こすように動作可能であり、
針発射シーケンスは、本体に対する針の電動後退(motorized retraction)を含む、生検装置。
〔実施例15〕
実施例14に記載の生検装置において、
針発射シーケンスは、本体に対する針のバネ付勢による遠位発射を含む、生検装置。
〔実施例16〕
実施例14に記載の生検装置において、
針発射シーケンスは、本体に対する針の電動遠位前進を含む、生検装置。
〔実施例17〕
実施例12に記載のの生検装置において、
複数のボタンのうちの第3のボタンは、組織サンプルを捕捉せずに、真空を針に送り、カッターを針に対して動かすように動作可能である、生検装置。
〔実施例18〕
実施例17に記載の生検装置において、
第3のボタンは、第3のボタンが素早く押されて放されたのに応じて、プローブ清掃シーケンスを開始するように構成される、生検装置。
〔実施例19〕
実施例18に記載の生検装置において、
第3のボタンは、第3のボタンが持続的に押されたことに応じて、カッターへの真空と組み合わせて、針に対するカッターの部分的後退を開始するように構成される、生検装置。
〔実施例20〕
実施例12に記載の生検装置において、
複数のボタンのうちの第3のボタンは、真空をカッターに、または針に与えずに、針に対してカッターを動かすように動作可能である、生検装置。
〔実施例21〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の生検装置において、
ユーザーフィードバック特徴部は、ユーザー入力特徴部と関連付けられた複数の光源を含み、
各光源は、対応するユーザー入力特徴部と関連付けられた制御アルゴリズムの利用可能性を示すように、点灯したままであるように構成され、
各光源は、対応するユーザー入力特徴部と関連付けられた制御アルゴリズムの実行中に点滅するように構成される、生検装置。
〔実施例22〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の生検装置において、
ユーザーフィードバック特徴部は、針のグラフィック表示、およびカッターのグラフィック表示を含み、
カッターのグラフィック表示は、針に対するカッターの実際の動きに応じて、針のグラフィック表示に対して動くように構成される、生検装置。
〔実施例23〕
生検装置用のコントローラであって、生検装置は、複数の組織サンプルチャンバを画定する組織サンプルホルダーを含む、コントローラにおいて、
(a)組織サンプルホルダーのグラフィック表示を含むユーザーインターフェースであって、組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、組織サンプルチャンバのグラフィック表示を含む、ユーザーインターフェースと、
(b)生検装置の1つまたは複数の特徴部を制御するように動作可能である、少なくとも1つのユーザー入力部と、
を含む、コントローラ。
〔実施例24〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のコントローラにおいて、
ユーザーインターフェースは、組織サンプルチャンバのグラフィック表示のそれぞれを別個に点灯させて、対応する組織サンプルチャンバ内の組織サンプルの受容を表わすようにさらに構成される、コントローラ。
〔実施例25〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のコントローラにおいて、
組織サンプルホルダーは、組織サンプルチャンバ内に組織サンプルを連続して捕捉するように回転可能である、コントローラ。
〔実施例26〕
実施例25に記載のコントローラにおいて、
コントローラは、制御アルゴリズムを実行するように動作可能であり、制御アルゴリズムは、組織サンプルホルダーを回転させて、第1の組織サンプルチャンバ内に第1の組織サンプルを受容した際に第1の組織サンプルチャンバを提示位置に位置付けることと、それに続いて、組織サンプルホルダーを回転させて、第2の組織サンプルを受容するように第2の組織サンプルチャンバを位置付けることと、を含む、コントローラ。
〔実施例27〕
実施例26に記載のコントローラにおいて、
少なくとも1つのユーザー入力部は、提示位置を定めるように動作可能な入力部を含む、コントローラ。
〔実施例28〕
実施例27に記載のコントローラにおいて、
提示位置は、12時の位置、3時の位置、6時の位置、および9時の位置から選択可能である、コントローラ。
〔実施例29〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のコントローラにおいて、
少なくとも1つのユーザー入力部は、単一のチャンバ増分で組織サンプルホルダーを回転させて、組織サンプルを受容する組織サンプルチャンバをとばすように動作可能な、入力部を含む、コントローラ。
〔実施例30〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のコントローラにおいて、
ユーザーインターフェースは、組織サンプルチャンバのグラフィック表示のそれぞれを別々に点灯させて、とばされた組織サンプルチャンバを表わすようにさらに構成される、コントローラ。
〔実施例31〕
実施例30に記載のコントローラにおいて、
ユーザーインターフェースは、組織サンプルチャンバのグラフィック表示のそれぞれを第1の色で別々に点灯させて、とばされた組織サンプルチャンバを表わすようにさらに構成され、
ユーザーインターフェースは、組織サンプルチャンバのグラフィック表示のそれぞれを第2の色で別々に点灯させて、対応する組織サンプルチャンバに組織サンプルが受容されたことを表わすように、さらに構成される、コントローラ。
〔実施例32〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のコントローラにおいて、
少なくとも1つのユーザー入力部は、組織サンプルホルダーをホームポジションに戻すように動作可能な入力部を含む、コントローラ。
〔実施例33〕
生検システムを初期化する方法において、
(a)針準備特徴部(needle arming features)のための初期化プロセスを実行することと、
(b)カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(c)組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(d)真空制御特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(e)食塩水ラインをプライミングすることと、
を含む、方法。
〔実施例34〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
針準備特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)針並進特徴部がハードストップ位置に到達するまで、モーターを作動させることと、
(ii)モーターと関連付けられた電流限界が、ハードストップ位置に行く途中で超えられているかどうかを判断することと、
(iii)最大距離が、ハードストップ位置に行く途中で超えられているかどうかを判断することと、
を含む、方法。
〔実施例35〕
実施例34に記載の方法において、
針準備特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)ハードストップ位置から初期化位置に向けて針並進特徴部を動かすようにモーターを作動させることと、
(ii)初期化位置に行く途中でモーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)初期化位置に行く途中でモーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(iii)針並進特徴部を初期化位置で停止させることと、
をさらに含む、方法。
〔実施例36〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)カッターがハードストップ位置に到達するまでモーターを作動させることと、
(ii)ハードストップ位置に行く途中で最大距離が超えられているかどうかを判断することと、
(iii)ハードストップ位置に行く途中でモーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
を含む、方法。
〔実施例37〕
実施例36に記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)ハードストップ位置から開位置へとカッターを動かすようにモーターを作動させることと、
(ii)開位置に行く途中でモーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)開位置に行く途中でモーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
をさらに含む、方法。
〔実施例38〕
実施例37に記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)開位置から閉位置へとカッターを動かすようにモーターを作動させることと、
(ii)閉位置に行く途中でモーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)閉位置に行く途中でモーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(iv)カッターを閉位置で停止させることと、
をさらに含む、方法。
〔実施例39〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)組織サンプルホルダーの回転可能特徴部の初期回転位置を記憶することと、
(ii)回転可能特徴部を回転させるようにモーターを作動させることと、
(iii)回転可能特徴部の回転中にモーターが失速するかどうかを判断することと、
(iv)回転可能特徴部の回転中に回転可能特徴部が完全に3回転を完了させたかどうかを判断することと、
(v)回転可能特徴部の回転中にモーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(vi)回転可能特徴部と関連付けられたインデックスパルスを検知することと、
を含む、方法。
〔実施例40〕
実施例39に記載の方法において、
組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)回転可能特徴部と関連付けられたオフセット位置を記憶することと、
(ii)少なくとも、記憶されたオフセット位置、インデックス位置、および記憶された初期位置に基づいて、回転可能部材が初期位置に最も近いスロットに到達するまで回転可能部材を回転させ続けることと、
を含む、方法。
〔実施例41〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
真空制御特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)真空ポンプを作動させることと、
(ii)一連の真空レベルを測定することと、
(iii)測定された値に基づいて最大真空値を計算することと、
(iv)最大真空値が所定の範囲内にあるかどうかを判断することと、
を含む、方法。
〔実施例42〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
食塩水ラインをプライミングすることは、
(i)食塩水を第1の内腔に供給すると共に、真空を第2の内腔に供給することと、
(ii)第1および第2の内腔を大気に通気させることと、
(iii)第1および第2の内腔をシールすることと、
を含む、方法。
〔実施例43〕
組織サンプルを得るために生検装置を操作する方法であって、生検装置は、カッターおよび針を含み、カッターは、第1の内腔を画定し、針は、カッターに隣接した第2の内腔を画定し、カッターは、針に対して並進可能である、方法において、
(a)後退位置まで近位にカッターを後退させることと、
(b)後退位置から遠位位置までカッターを前進させることと、
(c)カッターを後退させる間に、第1の内腔に真空を送ることと、
(d)カッターを後退させる間に、第2の内腔に真空を送ることと、
(e)カッターを前進させる間に、第1の内腔に真空を送ることと、
(f)カッターを前進させる間、第1の期間にわたり第2の内腔に真空を送ることと、
(g)カッターを前進させる間、第2の期間にわたり食塩水または大気の一方または両方を第2の内腔に送ることと、
を含む、方法。
〔実施例44〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
第1の期間から第2の期間に移行する際に、真空から、第2の内腔への大気に移行することをさらに含む、方法。
〔実施例45〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
第2の期間中に第2の内腔に大気をパルスで送ることをさらに含む、方法。
〔実施例46〕
実施例45に記載の方法において、
第2の期間中に第2の内腔に食塩水をパルスで送ることをさらに含む、方法。
〔実施例47〕
実施例46に記載の方法において、
食塩水のパルスは、大気のパルス間に供給される、方法。
〔実施例48〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の方法において、
カッターが遠位位置に到達した後で、第3の期間にわたり真空を第1の内腔に送ることをさらに含む、方法。
〔実施例49〕
実施例48に記載の方法において、
カッターが遠位位置に到達した後で、第4の期間にわたり大気を第1の内腔に送ることをさらに含む、方法。
〔実施例50〕
実施例49に記載の方法において、
第4の期間の経過後に第1の内腔をシールすることをさらに含む、方法。
〔実施例51〕
実施例49に記載の方法において、
第3の期間中に、食塩水を、次に大気を、第2の内腔に送ることをさらに含む、方法。
〔実施例52〕
実施例51に記載の方法において、
第4の期間中および第4の期間の経過後に第2の内腔をシールすることをさらに含む、方法。
〔実施例53〕
生検部位マーカーアプライヤを含む器具において、
生検部位マーカーアプライヤは、
(i)マーカー配備開口部を画定するカニューレと、
(ii)カニューレ内に配された少なくとも1つのマーカーと、
(iii)マーカー配備開口部を通じて少なくとも1つのマーカーを配備するように動作可能なプッシュロッドと、
を含み、
カニューレは、第1の構成を有する生検装置へのカニューレの挿入と関連付けられる第1のマークを含み、
カニューレは、第2の構成を有する生検装置へのカニューレの挿入と関連付けられる第2のマークをさらに含む、器具。
〔実施例54〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の器具において、
カニューレは、閉じた遠位端部を有し、
マーカー配備開口部は、閉じた遠位端部の近位に位置する側方孔を含む、器具。
〔実施例55〕
実施例54に記載の器具において、
第1および第2の印は、カニューレの側方孔を、生検装置の対応する側方孔に隣接する場所に位置付けるように構成される、器具。
〔実施例56〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の器具において、
カニューレを受容するように構成された生検装置をさらに含む、器具。
〔実施例57〕
実施例56に記載の器具において、
生検装置は、取り外し可能な構成要素を含み、
取り外し可能な構成要素は、カニューレを受容するように構成された通路を含む、器具。
〔実施例58〕
実施例57に記載の器具において、
取り外し可能な構成要素は、取り外し可能な構成要素が生検装置と連結されると、生検装置を第1の構成にするように構成され、
取り外し可能な構成要素は、取り外し可能な構成要素が生検装置から取り外されると、生検装置を第2の構成にするように構成される、器具。
〔実施例59〕
実施例57に記載の器具において、
カニューレは、閉じた遠位端部を有し、
マーカー配備開口部は、閉じた遠位端部の近位に位置する側方孔を含み、
第1および第2の印は、カニューレの側方孔を、生検装置の対応する側方孔に隣接した場所に位置付けるように構成され、
取り外し可能な構成要素は、生検装置の側方孔までの有効距離を増大させるように構成される、器具。
〔実施例60〕
実施例57に記載の器具において、
取り外し可能な構成要素は、組織サンプルホルダーを含む、器具。
〔実施例61〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の器具において、
カニューレは、カニューレの近位端部にグリップをさらに含み、
第1の印は、グリップに近接しており、
第2の印は、第1の印より遠位である、器具。
〔実施例62〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載の器具において、
第1および第2の印は、色分けされる、器具。
〔実施例63〕
生検装置のためのユーザーインターフェースにおいて、
生検装置は、複数の組織サンプルチャンバを画定する組織サンプルホルダーを含み、
組織サンプルホルダーは、生検装置に対して回転するように構成され、
ユーザーインターフェースは、組織サンプルホルダーのグラフィック表示を含み、
組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、組織サンプルチャンバのグラフィック表示を含み、
組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、組織サンプルホルダーの対応する回転を示すために回転するように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例64〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のユーザーインターフェースにおいて、
生検装置は、カッター内腔を有するカッターを含み、
組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、組織サンプルホルダーの組織サンプルチャンバに対するカッター内腔の対応する位置を示すためにハイライト部分を含む、ユーザーインターフェース。
〔実施例65〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のユーザーインターフェースにおいて、
組織サンプルチャンバのグラフィック表示は、対応する組織サンプルチャンバが空であることを示すために、第1の色で満たされるように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例66〕
実施例65に記載のユーザーインターフェースにおいて、
生検装置は、組織サンプルホルダー内部に組織サンプルを堆積させるように動作可能であり、
組織サンプルチャンバのグラフィック表示は、生検装置が、対応する組織サンプルチャンバ内に組織サンプルを堆積させようと試みたことを示すために、第2の色で満たされるように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例67〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のユーザーインターフェースにおいて、
生検装置は、組織サンプルを収集するように動作可能であり、
組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、生検装置が収集しようと試みた組織サンプルの数を示すように動作可能なカウンターを含む、ユーザーインターフェース。
〔実施例68〕
実施例67に記載のユーザーインターフェースにおいて、
カウンターは、組織サンプルホルダーのグラフィック表示の中心部分内部に位置付けられる、ユーザーインターフェース。
〔実施例69〕
実施例67に記載のユーザーインターフェースにおいて、
カウンターは、生検装置が組織サンプルを収集しようと試みる間、第1の色で表示されるように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例70〕
実施例69に記載のユーザーインターフェースにおいて、
カウンターは、生検装置が組織サンプルを収集しようと試みた後、第2の色で表示されるように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例71〕
前記または以下の実施例のいずれかに記載のユーザーインターフェースにおいて、
組織サンプルホルダーのグラフィック表示は、リセットされるように構成される、ユーザーインターフェース。
〔実施例72〕
マーカーを配備するために生検装置を操作する方法であって、生検装置は、針およびカッターを含み、カッターは、第1の内腔を画定し、針は、カッターに隣接した第2の内腔を画定し、針は、側方孔を含み、カッターは、針に対して並進可能である、方法において、
(a)カッターが針の側方孔より近位になるようにカッターを後退位置まで近位に後退させるステップと、
(b)大気を第1の内腔に送るステップと、
(c)真空を第2の内腔に送るステップと、
(d)針の側方孔を通じてマーカーを配備するステップと、
を含む、方法。
VIII.結論 前述した実施例と容易に組み合わせられ得る、追加の特徴部および機能性は、添付の付録に示す。本明細書の教示が付録の教示と組み合わせられ得る、さまざまな適切な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。
参照により本明細書に組み込まれると言われた任意の特許、公報、または他の開示資料は、全体として、または部分的に、組み込まれる資料が本開示に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることが理解されるべきである。したがって、必要な範囲で、本明細書に明白に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われたが、本明細書に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾する、あらゆる資料またはその一部は、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲で、組み込まれるに過ぎない。
本発明の実施形態は、従来の内視鏡および切開手術器具(endoscopic and open surgical instrumentation)における適用、ならびにロボット支援手術における適用を有している。
ほんの一例として、本明細書に記載した実施形態は、手術前に処理され得る。まず、新しい器具または使用済みの器具を入手し、必要であれば洗浄することができる。この器具は、次に滅菌され得る。1つの滅菌技術では、器具が、プラスチックまたはTYVEKバッグなど、閉じられ密閉された容器の中に置かれる。容器および器具は、その後、γ放射線、x線、または高エネルギー電子などの、容器を貫通できる放射線場の中に置かれ得る。放射線が、器具上および容器内の細菌を死滅させることができる。滅菌された器具は、その後、滅菌容器内に保管され得る。密閉された容器は、医療施設で開封されるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。βもしくはγ放射線、エチレンオキシド、または蒸気を含むがこれらに限定されない、当技術分野で既知の任意の他の技術を使用して、装置を滅菌することもできる。
本明細書に開示した装置の実施形態は、少なくとも1回使用した後で再利用のため再調整されることができる。再調整は、装置の分解ステップ、その後の、特定の部品の洗浄または置換ステップ、およびその後の再組立ステップの、任意の組み合わせを含むことができる。具体的には、本明細書に開示する装置の実施形態は、分解されてよく、装置の、任意の数の特定の部品または部分が、任意の組み合わせで、選択的に置換または除去されることができる。特定の部分が洗浄および/または置換されると、装置の実施形態は、再調整施設で、または、外科処置の直前に外科チームによって、その後使用されるように再組立され得る。当業者は、装置の再調整が、分解、洗浄/置換、および再組立のためのさまざまな技術を利用できることを認識するであろう。このような技術の利用、および結果として得られる再調整済み装置はすべて、本出願の範囲内である。
本発明のさまざまな実施形態を図示し説明してきたが、本明細書に記載された方法およびシステムのさらなる改作物が、本発明の範囲を逸脱せずに、当業者による適切な改変により達成され得る。このような潜在的な改変のいくつかには言及しており、他のものは、当業者には明らかであろう。例えば、前述した実施例、実施形態、外形、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の請求項の点で検討されるべきであり、本明細書および図面に示し説明した構造および動作の詳細に限定されないことが理解される。
〔実施の態様〕
(1) 組織サンプルホルダーキットを含む器具において、前記組織サンプルホルダーキットは、
(a)複数のチャンバを含む回転可能部材と、
(b)複数の組織受容特徴部を含む第1の組織サンプルトレーと、
を含み、
各組織受容特徴部は、前記回転可能部材の前記複数のチャンバのうちの対応するチャンバ内に取り外し可能に嵌まるように構成され、
各組織受容特徴部は、組織サンプルを受容するように構成される、器具。
(2) 実施態様1に記載の器具において、
前記チャンバは、前記回転可能部材を通って形成される通路を含む、器具。
(3) 実施態様1または2に記載の器具において、
複数の組織受容特徴部を含む第2の組織サンプルトレーをさらに含み、
各組織受容特徴部は、前記回転可能部材の前記複数のチャンバのうちの対応するチャンバ内に取り外し可能に嵌まるように構成され、
各組織受容特徴部は、組織サンプルを受容するように構成される、器具。
(4) 実施態様3に記載の器具において、
前記第2の組織サンプルトレーの前記組織受容特徴部は、前記第1の組織サンプルトレーの前記組織受容特徴部に対して異なるように構成される、器具。
(5) 実施態様4に記載の器具において、
前記第1の組織サンプルトレーの前記組織受容特徴部は、側壁により画定されるストリップを含み、
前記側壁は、実質的にテーパー状でない、器具。
(6) 実施態様5に記載の器具において、
前記第2の組織サンプルトレーの前記組織受容特徴部は、側壁により画定されるストリップを含み、
前記側壁は、実質的にテーパー状である、器具。
(7) 実施態様1〜6のいずれかに記載の器具において、
生検装置をさらに含み、
前記回転可能部材は、前記生検装置と回転可能に連結するように構成される、器具。
(8) 実施態様7に記載の器具において、
前記生検装置は、針およびカッターを含み、
前記組織受容特徴部は、前記カッターにより切断された組織サンプルを受容するように構成される、器具。
(9) 実施態様8に記載の器具において、
前記回転可能部材は、前記組織受容特徴部を前記カッターに対して連続的に割り出すように回転可能である、器具。
(10) 実施態様8に記載の器具において、
前記カッターはチューブを含む、器具。
(11) 生検装置を含む器具において、
前記生検装置は、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延びており、組織受容特徴部を含む針と、
(c)前記針に対して動くことができるカッターであって、前記組織受容特徴部に受容された組織を切断するように動作可能である、カッターと、
(d)前記本体上に配されたユーザーインターフェースであって、複数のユーザー入力特徴部および複数のユーザーフィードバック特徴部を含む、ユーザーインターフェースと、
を含む、器具。
(12) 実施態様11に記載の器具において、
前記ユーザー入力特徴部は、複数のボタンを含み、
前記複数のボタンのうちの第1のボタンは、前記針に対して前記カッターを動かすように動作可能であり、
前記複数のボタンのうち第2のボタンは、前記本体に対して前記針を動かすように動作可能である、器具。
(13) 実施態様12に記載の器具において、
前記第1のボタンは、組織サンプリングシーケンスを引き起こすように動作可能であり、
前記組織サンプリングシーケンスは、前記針に対する前記カッターの動きと、対応する空気圧アルゴリズムと、を含み、
前記空気圧アルゴリズムは、前記カッターが動いている間の、前記カッターへの真空の伝達、および前記針の内腔への大気の伝達を含む、器具。
(14) 実施態様12に記載の器具において、
前記第2のボタンは、針発射シーケンスを引き起こすように動作可能であり、
前記針発射シーケンスは、前記本体に対する前記針の電動後退を含む、器具。
(15) 実施態様14に記載の器具において、
前記針発射シーケンスは、前記本体に対する前記針のバネ付勢による遠位発射を含む、器具。
(16) 実施態様14に記載の器具において、
前記針発射シーケンスは、前記本体に対する前記針の電動遠位前進を含む、器具。
(17) 実施態様12に記載の器具において、
前記複数のボタンのうちの第3のボタンは、組織サンプルを捕捉せずに、真空を前記針に送り、前記カッターを前記針に対して動かすように動作可能である、器具。
(18) 実施態様17に記載の器具において、
前記第3のボタンは、前記第3のボタンが素早く押されて放されたのに応じて、プローブ清掃シーケンスを開始するように構成される、器具。
(19) 実施態様18に記載の器具において、
前記第3のボタンは、前記第3のボタンが持続的に押されたことに応じて、前記カッターへの真空と組み合わせて、前記針に対する前記カッターの部分的後退を開始するように構成される、器具。
(20) 実施態様12に記載の器具において、
前記複数のボタンのうちの第3のボタンは、真空を前記カッターに、または前記針に与えずに、前記針に対して前記カッターを動かすように動作可能である、器具。
(21) 実施態様11〜20のいずれかに記載の器具において、
前記ユーザーフィードバック特徴部は、前記ユーザー入力特徴部と関連付けられた複数の光源を含み、
各光源は、対応するユーザー入力特徴部と関連付けられた制御アルゴリズムの利用可能性を示すように、点灯したままであるように構成され、
各光源は、前記対応するユーザー入力特徴部と関連付けられた前記制御アルゴリズムの実行中に点滅するように構成される、器具。
(22) 実施態様11〜21のいずれかに記載の器具において、
前記ユーザーフィードバック特徴部は、前記針のグラフィック表示、および前記カッターのグラフィック表示を含み、
前記カッターの前記グラフィック表示は、前記針に対する前記カッターの実際の動きに応じて、前記針の前記グラフィック表示に対して動くように構成される、器具。
(23) 生検装置用のコントローラを含む器具において、前記生検装置は、複数の組織サンプルチャンバを画定する組織サンプルホルダーを含み、前記コントローラは、
(a)前記組織サンプルホルダーのグラフィック表示を含むユーザーインターフェースであって、前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、前記組織サンプルチャンバのグラフィック表示を含む、ユーザーインターフェースと、
(b)前記生検装置の1つまたは複数の特徴部を制御するように動作可能である、少なくとも1つのユーザー入力部と、
を含む、器具。
(24) 実施態様23に記載の器具において、
前記ユーザーインターフェースは、前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示のそれぞれを別個に点灯させて、対応する組織サンプルチャンバ内の組織サンプルの受容を表わすようにさらに構成される、器具。
(25) 実施態様23または24に記載の器具において、
前記組織サンプルホルダーは、前記組織サンプルチャンバ内に組織サンプルを連続して捕捉するように回転可能である、器具。
(26) 実施態様25に記載の器具において、
前記コントローラは、制御アルゴリズムを実行するように動作可能であり、前記制御アルゴリズムは、前記組織サンプルホルダーを回転させて、第1の組織サンプルチャンバ内に第1の組織サンプルを受容した際に前記第1の組織サンプルチャンバを提示位置に位置付けることと、それに続いて、前記組織サンプルホルダーを回転させて、第2の組織サンプルを受容するように第2の組織サンプルチャンバを位置付けることと、を含む、器具。
(27) 実施態様26に記載の器具において、
前記少なくとも1つのユーザー入力部は、前記提示位置を定めるように動作可能な入力部を含む、器具。
(28) 実施態様26に記載の器具において、
前記提示位置は、12時の位置、3時の位置、6時の位置、および9時の位置から選択可能である、器具。
(29) 実施態様23〜28のいずれかに記載の器具において、
前記少なくとも1つのユーザー入力部は、単一のチャンバ増分で前記組織サンプルホルダーを回転させて、組織サンプルを受容する組織サンプルチャンバをとばすように動作可能な、入力部を含む、器具。
(30) 実施態様23〜29のいずれかに記載の器具において、
前記ユーザーインターフェースは、前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示のそれぞれを別々に点灯させて、とばされた組織サンプルチャンバを表わすようにさらに構成される、器具。
(31) 実施態様30に記載の器具において、
前記ユーザーインターフェースは、前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示のそれぞれを第1の色で別々に点灯させて、とばされた組織サンプルチャンバを表わすようにさらに構成され、
前記ユーザーインターフェースは、前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示のそれぞれを第2の色で別々に点灯させて、対応する組織サンプルチャンバに組織サンプルが受容されたことを表わすように、さらに構成される、器具。
(32) 実施態様23〜31のいずれかに記載の器具において、
前記少なくとも1つのユーザー入力部は、前記組織サンプルホルダーをホームポジションに戻すように動作可能な入力部を含む、器具。
(33) 生検部位マーカーアプライヤを含む器具において、前記生検部位マーカーアプライヤは、
(i)マーカー配備開口部を画定するカニューレと、
(ii)前記カニューレ内に配された少なくとも1つのマーカーと、
(iii)前記マーカー配備開口部を通じて前記少なくとも1つのマーカーを配備するように動作可能なプッシュロッドと、
を含み、
前記カニューレは、第1の構成を有する生検装置への前記カニューレの挿入と関連付けられる第1のマークを含み、
前記カニューレは、第2の構成を有する生検装置への前記カニューレの挿入と関連付けられる第2のマークをさらに含む、器具。
(34) 実施態様33に記載の器具において、
前記カニューレは、閉じた遠位端部を有し、
前記マーカー配備開口部は、前記閉じた遠位端部の近位に位置する側方孔を含む、器具。
(35) 実施態様34に記載の器具において、
前記第1および第2の印は、前記カニューレの前記側方孔を、生検装置の対応する側方孔に隣接する場所に位置付けるように構成される、器具。
(36) 実施態様33〜35のいずれかに記載の器具において、
前記カニューレを受容するように構成された生検装置をさらに含む、器具。
(37) 実施態様36に記載の器具において、
前記生検装置は、取り外し可能な構成要素を含み、
前記取り外し可能な構成要素は、前記カニューレを受容するように構成された通路を含む、器具。
(38) 実施態様37に記載の器具において、
前記取り外し可能な構成要素は、前記取り外し可能な構成要素が前記生検装置と連結されると、前記生検装置を前記第1の構成にするように構成され、
前記取り外し可能な構成要素は、前記取り外し可能な構成要素が前記生検装置から取り外されると、前記生検装置を前記第2の構成にするように構成される、器具。
(39) 実施態様37に記載の器具において、
カニューレは、閉じた遠位端部を有し、
前記マーカー配備開口部は、前記閉じた遠位端部の近位に位置する側方孔を含み、
前記第1および第2の印は、前記カニューレの前記側方孔を、生検装置の対応する側方孔に隣接した場所に位置付けるように構成され、
前記取り外し可能な構成要素は、前記生検装置の前記側方孔までの有効距離を増大させるように構成される、器具。
(40) 実施態様37に記載の器具において、
前記取り外し可能な構成要素は、組織サンプルホルダーを含む、器具。
(41) 実施態様33〜40のいずれかに記載の器具において、
前記カニューレは、前記カニューレの前記近位端部にグリップをさらに含み、
前記第1の印は、前記グリップに近接しており、
前記第2の印は、前記第1の印より遠位である、器具。
(42) 実施態様33〜41のいずれかに記載の器具において、
前記第1および第2の印は、色分けされる、器具。
(43) 生検装置のためのユーザーインターフェースを含む器具において、
前記生検装置は、複数の組織サンプルチャンバを画定する組織サンプルホルダーを含み、
前記組織サンプルホルダーは、前記生検装置に対して回転するように構成され、
前記ユーザーインターフェースは、前記組織サンプルホルダーのグラフィック表示を含み、
前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、前記組織サンプルチャンバのグラフィック表示を含み、
前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、前記組織サンプルホルダーの対応する回転を示すために回転するように構成される、器具。
(44) 実施態様43に記載の器具において、
前記生検装置は、カッター内腔を有するカッターを含み、
前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、前記組織サンプルホルダーの前記組織サンプルチャンバに対する前記カッター内腔の対応する位置を示すためにハイライト部分を含む、器具。
(45) 実施態様43または44に記載の器具において、
前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示は、対応する組織サンプルチャンバが空であることを示すために、第1の色で満たされるように構成される、器具。
(46) 実施態様45に記載の器具において、
前記生検装置は、組織サンプルホルダー内部に組織サンプルを堆積させるように動作可能であり、
前記組織サンプルチャンバの前記グラフィック表示は、前記生検装置が、対応する組織サンプルチャンバ内に組織サンプルを堆積させようと試みたことを示すために、第2の色で満たされるように構成される、器具。
(47) 実施態様43〜46のいずれかに記載の器具において、
前記生検装置は、組織サンプルを収集するように動作可能であり、
前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、前記生検装置が収集しようと試みた組織サンプルの数を示すように動作可能なカウンターを含む、器具。
(48) 実施態様47に記載の器具において、
前記カウンターは、前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示の中心部分内部に位置付けられる、器具。
(49) 実施態様47に記載の器具において、
前記カウンターは、前記生検装置が組織サンプルを収集しようと試みる間、第1の色で表示されるように構成される、器具。
(50) 実施態様49に記載の器具において、
前記カウンターは、前記生検装置が組織サンプルを収集しようと試みた後、第2の色で表示されるように構成される、器具。
(51) 実施態様43〜50のいずれかに記載の器具において、
前記組織サンプルホルダーの前記グラフィック表示は、リセットされるように構成される、器具。
(52) 生検システムを初期化する方法において、
(a)針準備特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(b)カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(c)組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(d)真空制御特徴部のための初期化プロセスを実行することと、
(e)食塩水ラインをプライミングすることと、
を含む、方法。
(53) 実施態様52に記載の方法において、
針準備特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)針並進特徴部がハードストップ位置に到達するまで、モーターを作動させることと、
(ii)前記ハードストップ位置に行く途中で前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(iii)前記ハードストップ位置に行く途中で最大距離が超えられているかどうかを判断することと、
を含む、方法。
(54) 実施態様53に記載の方法において、
針準備特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)前記ハードストップ位置から初期化位置に向けて前記針並進特徴部を動かすように前記モーターを作動させることと、
(ii)前記初期化位置に行く途中で前記モーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)前記初期化位置に行く途中で前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(iii)前記針並進特徴部を前記初期化位置で停止させることと、
をさらに含む、方法。
(55) 実施態様52〜54のいずれかに記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)カッターがハードストップ位置に到達するまでモーターを作動させることと、
(ii)前記ハードストップ位置に行く途中で最大距離が超えられているかどうかを判断することと、
(iii)前記ハードストップ位置に行く途中で前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
を含む、方法。
(56) 実施態様55に記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)前記ハードストップ位置から開位置へと前記カッターを動かすように前記モーターを作動させることと、
(ii)前記開位置に行く途中で前記モーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)前記開位置に行く途中で前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
をさらに含む、方法。
(57) 実施態様56に記載の方法において、
カッター作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)前記開位置から閉位置へと前記カッターを動かすように前記モーターを作動させることと、
(ii)前記閉位置に行く途中で前記モーターが失速するかどうかを判断することと、
(iii)前記閉位置に行く途中で前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(iv)前記カッターを前記閉位置で停止させることと、
をさらに含む、方法。
(58) 実施態様52〜57のいずれかに記載の方法において、
組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)組織サンプルホルダーの回転可能特徴部の初期回転位置を記憶することと、
(ii)前記回転可能特徴部を回転させるようにモーターを作動させることと、
(iii)前記回転可能特徴部の回転中にモーターが失速するかどうかを判断することと、
(iv)前記回転可能特徴部の回転中に前記回転可能特徴部が完全に3回転を完了させたかどうかを判断することと、
(v)前記回転可能特徴部の回転中に前記モーターと関連付けられた電流限界が超えられているかどうかを判断することと、
(vi)前記回転可能特徴部と関連付けられたインデックスパルスを検知することと、
を含む、方法。
(59) 実施態様58に記載の方法において、
組織サンプルホルダー作動特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)前記回転可能特徴部と関連付けられたオフセット位置を記憶することと、
(ii)少なくとも、記憶された前記オフセット位置、インデックス位置、および記憶された前記初期位置に基づいて、前記回転可能部材が前記初期位置に最も近いスロットに到達するまで前記回転可能部材を回転させ続けることと、
を含む、方法。
(60) 実施態様52〜59のいずれかに記載の方法において、
真空制御特徴部のための初期化プロセスを実行することは、
(i)真空ポンプを作動させることと、
(ii)一連の真空レベルを測定することと、
(iii)測定された値に基づいて最大真空値を計算することと、
(iv)前記最大真空値が所定の範囲内にあるかどうかを判断することと、
を含む、方法。
(61) 実施態様52〜60のいずれかに記載の方法において、
食塩水ラインをプライミングすることは、
(i)食塩水を第1の内腔に供給すると共に、真空を第2の内腔に供給することと、
(ii)前記第1および第2の内腔を大気に通気させることと、
(iii)前記第1および第2の内腔をシールすることと、
を含む、方法。
(62) 組織サンプルを得るために生検装置を操作する方法であって、前記生検装置は、カッターおよび針を含み、前記カッターは、第1の内腔を画定し、前記針は、前記カッターに隣接した第2の内腔を画定し、前記カッターは、前記針に対して並進可能である、方法において、
(a)後退位置まで近位に前記カッターを後退させることと、
(b)前記後退位置から遠位位置まで前記カッターを前進させることと、
(c)前記カッターを後退させる間に、前記第1の内腔に真空を送ることと、
(d)前記カッターを後退させる間に、前記第2の内腔に真空を送ることと、
(e)前記カッターを前進させる間に、前記第1の内腔に真空を送ることと、
(f)前記カッターを前進させる間、第1の期間にわたり前記第2の内腔に真空を送ることと、
(g)前記カッターを前進させる間、第2の期間にわたり食塩水または大気の一方または両方を前記第2の内腔に送ることと、
を含む、方法。
(63) 実施態様62に記載の方法において、
前記第1の期間から前記第2の期間に移行する際に、真空から、前記第2の内腔への大気に移行することをさらに含む、方法。
(64) 実施態様62または63に記載の方法において、
前記第2の期間中に前記第2の内腔に大気をパルスで送ることをさらに含む、方法。
(65) 実施態様64に記載の方法において、
前記第2の期間中に前記第2の内腔に食塩水をパルスで送ることをさらに含む、方法。
(66) 実施態様65に記載の方法において、
食塩水のパルスは、大気のパルス間に供給される、方法。
(67) 実施態様62〜66のいずれかに記載の方法において、
前記カッターが前記遠位位置に到達した後で、第3の期間にわたり真空を前記第1の内腔に送ることをさらに含む、方法。
(68) 実施態様67に記載の方法において、
前記カッターが前記遠位位置に到達した後で、第4の期間にわたり大気を前記第1の内腔に送ることをさらに含む、方法。
(69) 実施態様68に記載の方法において、
前記第4の期間の経過後に前記第1の内腔をシールすることをさらに含む、方法。
(70) 実施態様68に記載の方法において、
前記第3の期間中に、食塩水を、次に大気を、前記第2の内腔に送ることをさらに含む、方法。
(71) 実施態様70に記載の方法において、
前記第4の期間中および前記第4の期間の経過後に前記第2の内腔をシールすることをさらに含む、方法。
(72) マーカーを配備するために生検装置を操作する方法であって、前記生検装置は、針およびカッターを含み、前記カッターは、第1の内腔を画定し、前記針は、前記カッターに隣接した第2の内腔を画定し、前記針は、側方孔を含み、前記カッターは、前記針に対して並進可能である、方法において、
(a)前記カッターが前記針の前記側方孔より近位になるように前記カッターを後退位置まで近位に後退させるステップと、
(b)大気を前記第1の内腔に送るステップと、
(c)真空を前記第2の内腔に送るステップと、
(d)前記針の前記側方孔を通じてマーカーを配備するステップと、
を含む、方法。
例示的な生検システムの概略図である。
例示的なホルスターと連結された例示的なプローブを含む、図1の生検システムの例示的な生検装置の斜視図である。
プローブがホルスターから切り離された、図2の生検装置の斜視図である。
図2の生検装置のプローブの斜視図である。
図4のプローブの分解組立図である。
図4のプローブの針組立体の断面図である。
上部ハウジング部品が取り外された、図4のプローブの構成要素の部分的な上面図である。
図7の線8‐8に沿った、図7の構成要素の側断面図である。
図4のプローブの組織サンプルホルダー組立体の斜視図である。
図9の組織サンプルホルダー組立体の分解組立図である。
組織サンプルチャンバがカッターと整列している、図9の組織サンプルホルダー組立体の側断面図である。
図9の組織サンプルホルダー組立体の回転可能な構成要素の構成要素の分解組立図である。
図9の組織サンプルホルダー組立体の回転可能なマニホールドの斜視図である。
図13の線14‐14に沿った、図13のマニホールドの断面図である。
図9の組織サンプルホルダー組立体の組織サンプルトレーの斜視図である。
図15のトレーの上面図である。
図16の線17‐17に沿った、図15のトレーの断面図である。
例示的な代替的組織サンプルトレーの上面図である。
図18の線19‐19に沿った、図18のトレーの断面図である。
カッターと整列したプラグを備える、図9の組織サンプルホルダー組立体の側断面図である。
パーキングポール(parking pawl)を含む、図4のプローブの構成要素の斜視図である。
図2の生検装置のホルスターの例示的構成要素の基本的なブロック略図である。
図2の生検装置のホルスターの例示的構成要素の詳細なブロック略図である。
図2の生検装置のホルスターの斜視図である。
図23のホルスターの別の斜視図である。
近位位置に針がある、図23のホルスターの側面図である。
遠位位置に針がある、図23のホルスターの側面図である。
さまざまな状態にあるユーザーインターフェース特徴部を示す、図23のホルスターの側面図である。
図1の生検システムの真空制御モジュールの例示的構成要素の基本的なブロック略図である。
図1の生検システムの真空制御モジュールの例示的構成要素の詳細なブロック略図である。
図27の真空制御モジュールの例示的なコントローラアーキテクチャのブロック略図である。
図27の真空制御モジュールの例示的なコントローラアーキテクチャのブロック略図である。
図27の真空制御モジュールがとる例示的な形態の斜視図である。
図29の真空制御モジュールの別の斜視図である。
図1の生検システムの例示的な弁組立体およびチューブセットの斜視図である。
図31の弁組立体およびチューブセットの別の斜視図である。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第1のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第2のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第3のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第4のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第5のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第6のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第7のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第8のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第9のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
図27の真空制御モジュール上に表示される例示的な第10のユーザーインターフェーススクリーンを示す。
初期段階における、図33Aのユーザーインターフェーススクリーン上に表示される組織サンプルホルダー制御領域の例示的なグラフィック表示を示す。
第2の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第3の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第4の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第5の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第6の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第7の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
第8の段階における、図34Aのグラフィック表示を示す。
図27の真空制御モジュールを支援するのに使用され得る例示的なカートの斜視図である。
図35Aのカートの別の斜視図である。
図27の真空制御モジュールと連結され得る例示的な遠隔制御装置の斜視図である。
図27の真空制御モジュールと連結され得る例示的なフットスイッチの斜視図である。
図1の生検システムにおいて実行される例示的な初期化シーケンス中に行われる一般的ステップを示すフローチャートの一部である。
図1の生検システムにおいて実行される例示的な初期化シーケンス中に行われる一般的ステップを示すフローチャートの続きである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、例示的な準備初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの一部である。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、例示的な準備初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの続きである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、カッターおよび組織サンプル管理システムの複合初期化シーケンス中に行われる一般的ステップを示すフローチャートである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部としてさらに実行される、図40のシーケンスの一部として実行される、例示的なカッター初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの一部である。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部としてさらに実行される、図40のシーケンスの一部として実行される、例示的なカッター初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの続きである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部としてさらに実行される、図40のシーケンスの一部として実行される、例示的な組織サンプル管理システム初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの一部である。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部としてさらに実行される、図40のシーケンスの一部として実行される、例示的な組織サンプル管理システム初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの続きである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、例示的な真空初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの一部である。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、例示的な真空初期化シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートの続きである。
図38A〜図38Bに描かれたシーケンスの一部として実行される、例示的な食塩水プライミングシーケンス中に行われるステップを示すフローチャートである。
例示的な組織サンプリングシーケンス中に行われるステップを示すフローチャートである。
図45の組織サンプリングシーケンス中の、図1の生検システム内部のさまざまな例示的空気圧状態を示すグラフである。
例示的なプローブ清掃サイクル中の、図1の生検システム内部のさまざまな例示的空気圧状態を示すグラフである。
例示的な組織サンプル提示シーケンス中に行われるステップを示すフローチャートである。
例示的な生検部位マーカーアプライヤの斜視図である。
図49のマーカーアプライヤの遠位端部の斜視図である。
挿入深さの印を示す、図49のマーカーアプライヤの近位端部の側面図である。
例示的なマーカーアプライヤサイクル中の、図1の生検システム内部のさまざまな例示的空気圧状態を示すグラフである。