JP6359748B1 - 異形棒鋼接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】メーカーや製品ごとに寸法にばらつきのある異形棒鋼の接続が、異形棒鋼の長手方向でずれを生じない強固な状態に行えるようにする。【解決手段】異形棒鋼12の先端部13を接続するための異形棒鋼接続具11において、異形棒鋼12の外周面に配置される係止部材31と、異形棒鋼12に挿嵌されて係止部材31を取り囲む筒状のカプラ51を備える。係止部材31は、内周面に形成されて異形棒鋼12の節16間に節16との間に隙間32をあけて入り込む山部33と、外周面に形成されてカプラ51に押さえられる先端側ほど大径の傾斜面34を有する。カプラ51は、異形棒鋼12の先端側に向けての相対移動で係止部材31の傾斜面34を先端方向と異形棒鋼12側に押圧する先端側ほど大径の円錐状面53と、接続相手に対する結合用のねじ部54を、軸方向の後端側から先端側に順に有する。【選択図】図1

Description

この発明は、異形棒鋼同士を接続したり異形棒鋼と他の部材を接続したりする場合に使用される異形棒鋼接続構造に関する。
異形棒鋼同士を接続する接続具としては、例えば下記特許文献1に開示されているものがある。
この異形棒鋼接続具は、一端側の内周面にテーパ孔を有し他端側の内周面にねじ孔を有した円筒状の接続具本体と、接続具本体のねじ孔に螺合する円筒状の締め付けボトルと、接続具本体のテーパ孔と異形棒鋼との間、及び締め付けボルトの内周面に形成されたテーパ孔と異形棒鋼との間に挿着されるそれぞれ一対の楔片で構成されている。異形棒鋼の端部の外周面に一対の楔片を配置するとともにその外周側に接続具本体を嵌める。一方、接続する別の異形棒鋼の端部の外周面に対して一対の楔片と締め付けボルトを取り付けて、締め付けボルトを接続具本体の他端側の内周面に螺合する。すると、異形棒鋼の先端面同士が当接し、さらに締め付けることによって、楔片が異形棒鋼を押圧して接続が完了する。
しかし、半円筒形に形成された楔片は、異形棒鋼に当たる内周面に、異形棒鋼の表面の凹所と嵌合する半リング状の凸条が形成されたものである。このため、楔片をテーパ孔で締め付けても、凸条が凹所に対して全体として強く当たるだけである。
しかも、異形棒鋼の表面の節の大きさや高さ、間隔など、節の態様にはメーカーや製品ごとに大きなばらつきがある。
このため、特許文献1の棒鋼接続具で接続を行うためには、メーカーや太さなどに応じて楔片を多種類用意する必要があるのはもちろんのこと、次のような難点がある。
つまり、前述のように異形棒鋼の節の態様にはばらつきがあるので、凸条と凹所が単独ではぴたりと嵌まり合う部分があったと仮定しても、楔片が当たる部分全体でみるとすべての凸条と凹所がぴたりと嵌まり合うことは稀有であり、どこにどの程度の隙間ができるかわからない不安定な嵌合となる。このような不安定な嵌合状態は、複数の凸条と凹所が嵌合し合うように構成されたものであるので、テーパ孔できつく締め付けたとしても同じである。埋めやすい隙間を埋める方向に変位することになる。
このため、異形棒鋼の圧縮方向や伸長方向に荷重がかかると隙間の存在と嵌合の不安定さから、ずれが生じる。つまり、接続方向でのすべり(伸縮方向のがたつきや伸び縮み)のない接続は実現できなかった。
実開昭52-99615号公報
この発明は、異形棒鋼の接続がすべりなく強固に行えるようにすることを主な目的とする。
そのための手段は、異形棒鋼の先端部を接続するための異形棒鋼接続構造であって、前記異形棒鋼の外周面における先端より後端側の部位に配置される複数で一組の係止部材と、前記異形棒鋼に挿嵌されて前記係止部材を取り囲む筒状のカプラを備え、前記係止部材が、内周面に形成されて前記異形棒鋼の節間に前記節との間に隙間をあけて入り込む前記節の高さよりも高い山部と、外周面に形成されて前記カプラに押さえられる先端側ほど大径の傾斜面を有し、前記山部の頂面が、前記異形棒鋼の長手方向に対応する軸方向に平らであるとともに、前記頂面の前記軸方向の両側に角部を有し、前記カプラが、前記異形棒鋼の先端側に向けての相対移動で前記係止部材の前記傾斜面を前記異形棒鋼側に押圧する先端側ほど大径の円錐状面と、接続相手に対する結合用のねじ部を、軸方向の後端側から先端側に順に有し、前記異形棒鋼の先端を前記係止部材よりも突出させた状態で前記カプラが結合する被結合部材の内周側の対向部に対して直接又は間接に前記異形棒鋼の先端面を突き当てる異形棒鋼接続構造である。
この構成では、カプラのねじ部を接続相手に螺合することによって、異形棒鋼の外周面に配置された係止部材の傾斜面がカプラの円錐状面で押圧される。これによって係止部材が異形棒鋼の先端側へ節間に設けた隙間を利用して相対移動するとともに、異形棒鋼に対して押しつけられる。相対移動した係止部材は、山部を節に係止するとともに、山部を含めた内周面を局所的に押しつける。
以上のようにこの発明によれば、係止部材は異形棒鋼の先端側へ移動しつつ異形棒鋼側に押し付けられて内周面を局所的に強く当てるので、がたつきのない固定が可能であり、異形棒鋼の接続をすべりなく強固に行うことができる。
異形棒鋼同士を接続する接続前の状態を側面側から見た断面図。 異形棒鋼同士を接続する接続前の状態の斜視図。 異形棒鋼と係止部材の関係を示す断面図。 異形棒鋼と係止部材の関係を示す断面図。 要部と作用を示す断面図。 異形棒鋼同士の接続状態を示す断面図。 異形棒鋼接続構造の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続構造の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続構造の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続構造の他の例を示す断面図。 ロック部材の斜視図。 異形棒鋼接続構造の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続具の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続具の他の例を示す断面図。 異形棒鋼接続具の他の例を示す断面図。 異形棒鋼と他の部材とを接続する異形棒鋼接続具の断面図。 異形棒鋼と他の部材とを接続する他の例に係る異形棒鋼接続具の断面図。 異形棒鋼と他の部材とを接続する他の例に係る異形棒鋼接続具の断面図。 異形棒鋼と他の部材とを接続する他の例に係る異形棒鋼接続具の断面図。 異形棒鋼と他の部材とを接続する他の例に係る異形棒鋼接続具の断面図。 異形棒鋼同士を接続する他の例に係る異形棒鋼接続具の断面図。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
異形棒鋼接続具11は、異形棒鋼12の先端部13を接続するためものであり、図1等に示したように異形棒鋼12同士を接続したり、図16等に示したように異形棒鋼12と他の部材を接続したりする。
まず、異形棒鋼12同士を軸方向に接続する例を説明する。
図1に異形棒鋼12同士を接続する接続前の状態を側面側から見た断面図を示す。異形棒鋼12は、接続前の状態を示す斜視図である図2に示したように、断面円形の異形棒鋼本体部14の表面に、縦リブ15と、縦リブ15に節16を備えた形状である。縦リブ15は、長手方向全体にわたって、断面形状の中心を挟んで相反する2箇所に所定の大きさで形成されている。節16は、周方向に沿って半円弧状に所定の大きさで形成され、異形棒鋼本体部14の長手方向に沿って所定の等間隔に配設されている。また縦リブ15を挟んで形成される節16は、縦リブ15を挟む一方側と他方側とで段違いに形成されている。
異形棒鋼接続具11は、異形棒鋼12の外周側に配置される係止部材31と、異形棒鋼12に挿嵌されて係止部材31を取り囲む筒状のカプラ51で構成される。
係止部材31は、異形棒鋼12における縦リブ15を挟む一方側と他方側をそれぞれ覆う断面半円弧状に湾曲した板状に形成されており、一対で異形棒鋼12を直径方向に挟む。係止部材31の内周面には、異形棒鋼12の節16間に節16との間に隙間32をあけて入り込む山部33が形成され(図3参照)、外周面にはカプラ51に押さえられる先端側(異形棒鋼12の先端部13に対応する側)ほど大径の傾斜面34が形成されている。
山部33は、係止部材31における異形棒鋼12の長手方向に対応する軸方向に等間隔で複数形成される。山部33の個数は適宜設定されるが、図示例では3個としている。つまり、断面半円弧状をなす本体部35の内周面の軸方向の端から端までの間に3個の山部33が等間隔に形成されている。図示例では山部33を軸方向の両端に形成しているので、換言すれば2個の谷部36を有する形状であるともいえる。
山部33の形状は、図3の(a)、(b)に示したように、半円弧状本体部の内周側に向けて膨出させたものであり、最も内周側に位置する頂面33aは、軸方向に平らである。また、3個の山部33間には2個の谷部36が形成されることになり、谷部36の最も外周側に位置する谷底面36aも軸方向に平らである。
山部33のうち、軸方向両端に位置する2個の山部33の軸方向両端の側面は、頂面33aに対して垂直の垂直面で構成されるが、谷部36に連続する他の面は谷底面36aに向けて斜めの傾斜面で構成されて、軸方向中間に位置する1個の山部33とこの山部33を挟む2個の谷部36の断面形状は等脚台形である。そして、山部33の頂面33aの軸方向の両側に角部33bが形成されている。角部33bは、面と面が交差してできる部分であり、係止部材31の軸方向両端に位置する角部33bは直角であり、それ以外の角部33bは鈍角である。
角部33cは、図4に示したように、山部33の周方向の両端にも形成される。なお、図4の(a)は、係止部材31を径の小さい方の端面側から軸方向にみた断面図であり、(b)は軸方向と直角の側面方向からみた断面図であって、いずれも一組の係止部材31を異形棒鋼12から離した状態を示している。
山部33と谷部36の各部の大きさについて、図3を用いて説明する。
異形棒鋼12の節16の高さh1、幅w1、間隔w2などの値には一定の幅があり、メーカーや製品によってもばらつきがあるので、そのばらつきを考慮して大きさを設定する。
山部33の頂面33aの幅w3は、対応する径のどの異形棒鋼12の節16間にも収まるとともに、節16の間隔w2よりも小さく設定される。山部33における外周側であって谷底面36aに近い基部は、対応する径のどの異形棒鋼12の節16同士の間に入り込んだときでも、節16との間に隙間32が形成される大きさである。山部33の頂面33aから谷部36の谷底面36aに向かう傾斜面の傾斜は、対応する径のどの異形棒鋼12の節16における対向する傾斜面の傾斜よりも急角度に設定されるのが好ましい。山部33の頂面33a同士の間隔w4は、対応する径のどの異形棒鋼12の節16の幅w1よりも大きく、すべての山部33の頂面33aが異形棒鋼12の節16間に位置するのを許容する間隔に設定される。
具体的な数値をあげれば、D25の異形棒鋼12の場合には、山部33の頂面33aの幅w3を4.5mm、谷部36の谷底面36aの幅w5を6.5mm、山部33と谷部36との間の傾斜面の幅w6を2.75mmとするとよい。D25以外の他の径の異形棒鋼12の場合には、各部の大きさは前述例の数値に準じて設定可能である。
山部33の高さ又は谷部36の深さについては、図3の(a)に示したように節16の高さh1よりも高く設定する場合と、図3の(b)に示したように節16の高さh1よりも低く設定する場合が考えられるが、すべりのない強固な固定のためには前者(図3の(a))のようにするのが好ましい。角部33b,33cを積極的かつ効果的に異形棒鋼12の表面に作用させることができるからである。
このような山部33と谷部36を有する係止部材31の本体部35は、図4の(a)に仮想線で示したように、異形棒鋼12の外周面に配置したときに本体部35同士の間に隙間ができるように、正確な半円よりも若干小さく形成されている。
係止部材31の外周面の傾斜面34の傾斜角は、異形棒鋼12の節16間の間隔w2や山部33の頂面33aの幅w3、頂面33a同士の間隔w4などに応じて、係止部材31を異形棒鋼12上における大径にされた先端側(異形棒鋼12の先端側)への相対移動で、山部33を節16に係止させ得る距離を移動できるように設定される。前述のD25の径に適した具体例でいえば、図3に示したように、係止部材31の軸方向の長さL1は37.5mmとなり、傾斜面34の傾斜角は、大径側の端と小径側の端での高低差h2を1.5mmから2.5mm程度、例えば2mmにする角度とするとよい。
このような構成の係止部材31を取り囲むカプラ51は、図2に示したように断面六角形をなす長ナット状に形成されており、六角の外周面52を有するカプラ51の外径は、異形棒鋼12の長手方向に対応する軸方向の全体にわたって同一である。
カプラ51の内周面には、図5に示したように、異形棒鋼12の先端側に向けての相対移動で係止部材31の傾斜面34を異形棒鋼12側に押圧する先端側ほど大径の円錐状面53と、接続相手に対する結合用のねじ部54を、軸方向の後端側から先端側に順に有している。
円錐状面53は、カプラ51の後端から軸方向(長手方向)の中間位置まで形成され、前述した係止部材31の傾斜面34と同一角度の傾斜を有している。円錐状面53の直径は、異形棒鋼12の表面に一組の係止部材31を被せて配置した状態で係止部材31の傾斜面34に接して傾斜面34に押圧力を作用させられる大きさである。また円錐状面53の軸方向における長さは、係止部材31の長さL1(図3参照)よりも長い。
円錐状面53は先端側ほど大径であるので、長くすればするほどカプラ51の直径が大きくなる。このため、カプラ51の大型化を避ける観点からは、円錐状面53の軸方向における長さは係止部材31の山部33の数に応じて設定するとよい。前述のように係止部材31の山部33の数が3個である場合には、円錐状面53の軸方向の長さは、例えば異形棒鋼12の節16が3個から4個ほど収まる長さに設定される。
ねじ部54は雌ねじで構成され、カプラ51の先端から幅方向(長手方向)の中間位置まで形成されている。ねじ部54の内径は、接続相手に螺合できる大きさであり、円錐状面53の大径側の端よりも大径に形成される。
ねじ部54の長さは、カプラ51を接続相手に螺合したときに、係止部材31を異形棒鋼12の表面に沿って先端方向へ移動するとともに、この係止部材31の移動によっての異形棒鋼12に対して先端方向へ荷重をかけられ、十分な掛かり代を得られる長さである。具体的には、係止部材31が節16間に入り込む山部33を有しており、カプラ51と接続相手は相互に螺合するので、カプラ51のねじ部54の長さは少なくとも節16間の間隔w2(図3参照)の2倍〜4倍程度の長さとする。
ねじ部54を有する部分の厚さは、ねじ部54を形成しても必要な強度が得られるように十分な厚さに設定される。
ねじ部54と円錐状面53との間は移行部55であり、円錐状面53の大径部分の端からねじ部54の端までを連続される傾斜面で形成されている。
カプラ51が結合する接続相手は、図1、図2に示したように、カプラ51と同様に筒状に形成された被結合部材71である。そして異形棒鋼接続具11が取り付けられる異形棒鋼12とは別の異形棒鋼12(以下、「相手方棒鋼12a」という。)を保持するため、被結合部材71は異形棒鋼接続具11の係止部材31と同じ構成の係止部材31を備える。なお、相手方棒鋼12aの保持に用いられる係止部材31は、前述の異形棒鋼接続具11の係止部材31と構成が同一であるので、同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
つまり被結合部材71は、相手方棒鋼12aに挿嵌されて係止部材31を取り囲む筒状に形成され、相手方棒鋼12aの先端側に向けての相対移動で係止部材31の傾斜面34を相手方棒鋼12a側に押圧する先端側ほど大径の円錐状面72と、カプラ51のねじ部54に螺合する被螺合部73が形成されている。
係止部材31が異形棒鋼接続具11と同一構成であるので、被結合部材71の円錐状面72の態様もカプラ51の円錐状面53と同一である。このため、円錐状面72の詳しい説明は省略する。
被螺合部73は、カプラ51のねじ部54に螺合するものであるため、雄ねじで構成される。つまり、被結合部材71の被螺合部73は、外周面が断面円形の円筒状に形成されており、外周面に雄ねじが形成されている。円錐状面72を有する後端側の外周面74はカプラ51の外周面52と同様に六角のナット状である。後端側の六角の外周面74の大きさはカプラ51の外周面52と同一径に形成される。
被螺合部73の厚みに関しては、必要な剛性が得られるようにカプラ51のねじ部54を有する部分と同様に必要な厚さを確保する。この点、被結合部材71は円錐状面72と被螺合部73を軸方向の後端側から先端側に順に形成して周方向で重ならない構成としているので、被螺合部73の内周側は、異形棒鋼12や相手方棒鋼12aのみが入り得る空間である。このため、径を必要以上に大きくしなくとも被螺合部73の厚みを確保しやすい。
被螺合部73の内周側の空間は、前述のように異形棒鋼12や相手方棒鋼12aのみが入り得る空間であり、この空間に相手方棒鋼12aの先端面13aを位置させれば、異形棒鋼12の先端面13aを突き当てる対向部75(相手方棒鋼12aの先端面13a)が形成されることになる。
以上のような構成の異形棒鋼接続具11と、被結合部材71と、被結合部材71に取り囲まれる係止部材31を用いて異形棒鋼12を相手方棒鋼12aに接続するには、次のように行う。
はじめに、図2、図3に示したように、異形棒鋼12の先端部13にカプラ51を挿嵌する。カプラ51の向きは、ねじ部54を異形棒鋼12の先端部13側に対応させる。
同様に、相手方棒鋼12aの先端部13に被結合部材71を挿嵌する。このときも、被螺合部73を相手方棒鋼12aの先端部13側に向ける。
つづいて異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端部13の外周面にそれぞれ一組の係止部材31を配置する。異形棒鋼12の係止部材31はカプラ51で覆い、相手方棒鋼12aの係止部材31は被結合部材71で覆う。このとき、係止部材31の位置は、カプラ51及び被結合部材71の円錐状面53,72の位置と、カプラ51のねじ部54に対する異形棒鋼12の先端面13aの位置と、被結合部材71の被螺合部73に対する相手方棒鋼12aの先端面13aの位置とを考慮して、カプラ51のねじ部54と被結合部材71の被螺合部73とが必要な掛かり代以上に螺合が進んだとき異形棒鋼12の先端面13aと相手方棒鋼12aの先端面13aとが互い突き合うように設定する。
この状態で、図1に仮想線で示したようにカプラ51のねじ部54と被結合部材71の被螺合部73を互いに螺合させると、カプラ51と被結合部材71は互いに接近し合い、円錐状面53,72によってそれぞれ係止部材31を軸方向先端側に移動させると同時に異形棒鋼12又は相手方棒鋼12a側に押しつける(図5参照)。係止部材31の山部33の角部33b,33cと異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aの節16との係合と、山部33の異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aに対する食い込みとで、係止部材31が異形棒鋼12又は相手方棒鋼12a上で相対移動不可能となるまで、係止部材31の傾斜面34が円錐状面53,72によって押圧される。
これに同期して、先端側への移動によって異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端面13a同士は図6に示したように当接し合い、圧縮方向に加圧される。相手方棒鋼12aの先端面13aは、予め形成されたものではないが、前述のようにして接続を行うときに、異形棒鋼12の先端面13aを突き当てる対向部75となる。
カプラ51と被結合部材71との螺合をしっかりと行って十分に締め込むことによって、係止部材31は異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aの表面に食いつき、2組の係止部材31に挟まれる異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端部13同士は圧縮方向に加圧される。図6において、異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端面13aの近傍に付したドットは、加圧されている状態を描いたものである。
係止部材31の山部33は、異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aの節16間に節16との間に隙間32をあけて入り込む構造であるので、異形棒鋼12や相手方棒鋼12aのメーカー間や製品間の寸法のばらつきにもかかわりなく係止させられる。しかも、その係止は、異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aに対しては軸方向に移動したうえで、引っ掛かりが得られる位置において山部33の角部33b,33cを中心とした部分を異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aの表面に局所的に強く押し当てて行い、異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端面13a同士が突き当たる方向に加圧力を生じさせる。このため、強力な係止が可能であり、異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aにおける係止部材31が覆う部分の全体において係止部材31の安定した係止状態が得られる。
この結果、前述のような異形棒鋼接続具11を用いた異形棒鋼接続構造では、接続された異形棒鋼12の軸方向に圧縮の荷重が作用しても縮むことなく、伸長方向に引張の荷重が作用しても伸びることのない堅固な接続状態、換言すればすべりのない良好な接続状態が得られる。
また、接続状態においてカプラ51のねじ部54と被結合部材71の被螺合部73を有する部分が荷重を支えることになるが、前述のようにねじ部54と被螺合部73を有する部分の厚みを確保できる構造であるので、所望の強度を得られる。
しかも、カプラ51の外周面52と表に現れる被結合部材71の外周面74は同一の六角形状で径の大きさも同じであるので、外観が美麗である。また被結合部材71の被螺合部73の内周側は、異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aのみが存在する構造であるので、接続構造の大径化を回避できる。
以上に説明した異形棒鋼接続具11は、一部に変更を加えたり、別の部材を付加したりして、図7から図12に示したような異形棒鋼接続構造を構成することができる。この説明において前述と同一の構成については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図7はカプラ51の軸方向の中間部、具体的には移行部55に対応する部位に貫通穴56を形成した例を示している。このようなカプラ51を備えた異形棒鋼接続具11を用いた異形棒鋼接続構造では、カプラ51の締め込みのあとに、貫通穴56からグラウト材76を注入して、カプラ51の内部空間における係止部材31で挟まれる部分にグラウト材76を充填する。
グラウト材76を充填して係止部材31とカプラ51と異形棒鋼12(相手方棒鋼12a)との間に介在させることで、三者の位置関係が一層強力に定まるので、異形棒鋼接続具11との協働ですべりの発生を確実に抑制できる。
図7に示したようにカプラ51に貫通穴56を有した構成であると、図8に示したように異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの先端面13a同士の間に隙間ができた場合でも、グラウト材76が係止部材31とカプラ51と異形棒鋼12と相手方棒鋼12aとの間に介在して、すべりのない接続状態を確実に得られる。
図9は、グラウトパイプ77を付加した異形棒鋼接続構造である。
この異形棒鋼接続構造は、カプラ51の軸方向の外側部にグラウト材76を備えるものであって、異形棒鋼12と相手方棒鋼12aの直径よりも大きくカプラ51の端面に当接する大きさの円筒形のグラウトパイプ77を用いる。
つまり、カプラ51や被結合部材71を異形棒鋼12や相手方棒鋼12aに挿嵌するのに先立って、グラウトパイプ77を異形棒鋼12や相手方棒鋼12aに挿嵌しておき、係止部材31とカプラ51と被結合部材71による接続を行う。このあと、グラウトパイプ77の一端をカプラ51や被結合部材71の端面に押し当てて、グラウトパイプ77の他端を異形棒鋼12または相手方棒鋼12aに対してビニルテープ78等で固定したのち、グラウトパイプ77に形成された貫通穴77aからグラウト材76を注入して、グラウトパイプ77と異形棒鋼12または相手方棒鋼12aとの間にグラウト材76を介在させる。ビニルテープ78はグラウト材76の硬化後に除去する。
グラウトパイプ77内のグラウト材76は、カプラ51や被結合部材71の異形棒鋼12または相手方棒鋼12a上での位置決めを行い、異形棒鋼接続具11との協働ですべりの発生を確実に防止する。
図9では、カプラ51の内部空間にも図7、図8と同様にグラウト材76を充填した例を示したが、カプラ51の内部空間のグラウト材76は省略することもできる。
図10は、ロック部材81を付加した異形棒鋼接続構造である。
この異形棒鋼接続構造は、図9のグラウトパイプ77に代えて、ロック部材81を利用するものである。ロック部材81は、図11に示したように、係止ねじ部材82とナット83で構成される。
係止ねじ部材82は、前述の係止部材31と同様に半円弧状をなす本体部84を有し、本体部84の内周面に前述の係止部材31と同一構造の山部85と谷部86を備える。本体部84の外周面には雄ねじ87が形成されている。
ナット83は、カプラ51や被結合部材71の六角の外周面52,74と同じ大きさの六角の外周面83aを有し、内周面には係止ねじ部材82の雄ねじ87が螺合する雌ねじ83bを有している。
この異形棒鋼接続構造は、カプラ51や被結合部材71を異形棒鋼12や相手方棒鋼12aに挿嵌するのに先立って、ナット83を異形棒鋼12や相手方棒鋼12aに挿嵌しておき、係止部材31とカプラ51、被結合部材71による接続を行う。このあと、係止ねじ部材82を異形棒鋼12や相手方棒鋼12aの周面におけるカプラ51や被結合部材71の近傍に組みあわて、その上にナット83を螺合して、ナット83の端面をカプラ51や被結合部材71に押し当てる。
ナット83の螺合によって、係止ねじ部材82は、ナット83の螺進方向とは反対側の方向に引っ張られ、係止ねじ部材82とカプラ51や被結合部材71の内周の係止部材31との間には引っ張り力が作用する。この結果、強固な固定状態が得られる。そのうえ、異形棒鋼12や相手方棒鋼12aにおける係止部材31の山部33が係止している部分に伸びが発生するとがたつきが生じるおそれがあるが、そのがたつきの発生を阻止して、すべりを確実に防止する。
ロック部材81は複数つなげて備えてもよい。
図12は、図10に示した異形棒鋼接続構造の変形例である。
この異形棒鋼接続構造では、ロック部材81のナット83とカプラ51及び被結合部材71との間に、螺合構造が形成されている。具体的には、ナット83の一端部に、係止ねじ部材82を保持する雌ねじ83bよりも大径の結合用雌ねじ83cが形成され、この結合用雌ねじ83cに対応するカプラ51と被結合部材71の端部には、結合用雌ねじ83cに螺合する結合用雄ねじ51a,71aがそれぞれ形成されている。
このような構成の異形棒鋼接続構造でも、図10に示した異形棒鋼接続構造と同様の作用と効果を有する。
図13に示した異形棒鋼接続具11は、部品点数を低減した例である。
この異形棒鋼接続具11は、カプラ51のねじ部54を前述と同様に雌ねじとするとともに、ねじ部54に螺合する被結合部材91を備えている。被結合部材91は、異形棒鋼12(相手方棒鋼12a)の節16間に節16との間に隙間をあけて入り込む山部92を内周面に有するとともに、ねじ部54に螺合する雄ねじ部93を外周面に有するものである。
具体的には、被結合部材91は、前述の係止ねじ部材82と同様に、半円弧状をなす本体部94を有し、本体部94の内周面に前述の係止部材31と同一構造の山部92と谷部95をそれらとは若干異なった態様で備えている。つまり、被結合部材91の山部92と谷部95は前述の係止部材31の山部33と谷部36と形状は同一であるが、被結合部材91においては、谷部95を3個備えている。このため、一端に位置する山部92の端に、本体部94の端から延長した延出部96を有する。相手方棒鋼12aの節16が縦リブ15間の一方と他方で段違いであるので、一対の被結合部材91における延出部96の方向を違えることで、一対の被結合部材91の配設位置が軸方向で揃うことになる。
このような異形棒鋼接続具11を備えた異形棒鋼接続構造では、異形棒鋼12にカプラ51を挿嵌したのち、一対の係止部材31を異形棒鋼12の先端部13に組み合わせてからカプラ51を移動させて係止部材31を覆う。つづいて、相手方棒鋼12aの先端部13に一対の被結合部材91を組み合わせてから、これらの被結合部材91を相手方棒鋼12aとカプラ51との間で相対回転して、カプラ51のねじ部54に螺合する。
すると、カプラ51の円錐状面53が係止部材31を押圧して異形棒鋼12を締め付けて位置決めを行うとともに、被結合部材91の回転によって相手方棒鋼12aが異形棒鋼12側に移動して、相手方棒鋼12aの先端面13aを異形棒鋼12の先端面13aに突き当てて、締め込むことによって加圧状態にする。
このため、前述と同様の作用と効果を有するほか、特に、相手方棒鋼12aを保持する被結合部材91に直接カプラ51が結合するので、部品点数低減と、小型化および軽量化をはかることができる。
図14は、図13に示した異形棒鋼接続具11の変形例である。
この例では、被結合部材91の山部92の数を1個にして、さらなる小型化、軽量化をはかっている。
図15は、図14に示した異形棒鋼接続具11の変形例である。
この例では、カプラ51に形成されるねじ部54がテーパねじで形成されている。これに伴って被結合部材91の雄ねじ部93も先端側ほど小径となる傾斜を有している。
この異形棒鋼接続具11を用いると、前述と同様の作用と効果を有するほか、ねじ部54がテーパねじであるので、特に被結合部材91には、相手方棒鋼12aを強力に締め付ける作用が生じる。
つぎに、異形棒鋼12に他の部材を接続する例を説明する。
図16〜図20に示した異形棒鋼接続具11は、カプラ51が結合する被結合部材71を備え、被結合部材71に、カプラ51のねじ部54が螺合する被螺合部73が形成されるとともに、被螺合部73の内周側に、異形棒鋼12の先端面13aを突き当てる対向部75が形成される構成である。
図16の異形棒鋼接続具11は、異形棒鋼12の先端部13に定着板を接続する例を示している。
この例の被結合部材71は、定着板として機能する円板状の本体部71bと、本体部71bの一面に形成され円筒状をなす円筒部71cを有している。本体部71bの円筒部71cを形成する面における円筒部71cの内周側部分が前述の対向部75である。
円筒部71cは異形棒鋼12よりも大径で必要な強度を有する肉厚に形成され、外周面に前述の被螺合部73としての雄ねじが形成されている。被螺合部73はカプラ51の雌ねじからなるねじ部54に螺合する。
円筒部71cの長さは、カプラ51を螺合したときに、係止部材31を異形棒鋼12の表面に沿って先端方向へ移動して対向部75に突き当てるとともに、この係止部材31の移動によっての異形棒鋼12に対して先端方向へ荷重をかけられ、十分な掛かり代を得られる長さである。具体的には、係止部材31が節16間に入り込む山部33を有しており、カプラ51と円筒部71cは相互に螺合するので、カプラ51のねじ部54の長さは少なくとも節16間の間隔w2(図3参照)の2倍〜4倍程度の長さとする。
このような構成の異形棒鋼接続具11では、異形棒鋼12にカプラ51を挿嵌したのち、異形棒鋼12の先端部13における適宜位置に一対の係止部材31を組み合わせてからこれらの係止部材31をカプラ51で覆い、カプラ51のねじ部54を被結合部材71の円筒部71cの被螺合部73に螺合する。そして異形棒鋼12の先端面13aを本体部71bの対向部75に突き当てる。
カプラ51と被結合部材71との螺合をしっかりと行って十分に締め込むことによって、係止部材31は異形棒鋼12又は相手方棒鋼12aの表面に食いつき、2組の係止部材31に挟まれる異形棒鋼12の先端部13は対向部75に向けて圧縮される。
係止部材31の山部33は、異形棒鋼12の節16間に節16との間に隙間32をあけて入り込む構造であるので、異形棒鋼12のメーカー間や製品間の寸法のばらつきにもかかわりなく係止させられる。しかも、その係止は、異形棒鋼12に対しては軸方向に移動したうえで、引っ掛かりが得られる位置において山部33の角部33b,33cを中心とした部分を異形棒鋼12の表面に局所的に強く押し当てて行い、異形棒鋼12の先端面13aを対向部75に当てて加圧力を生じさせる。このため、強力な係止が可能であり、異形棒鋼12における係止部材31が覆う部分の全体において係止部材31の安定した係止状態が得られる。
この結果、図16に示したような異形棒鋼接続具11を用いた異形棒鋼接続構造では、接続された異形棒鋼12の軸方向に圧縮の荷重が作用しても縮むことなく、伸長方向に引張の荷重が作用しても伸びることのない堅固な接続状態、換言すればすべりのない良好な接続状態が得られる。
また、接続状態においてカプラ51のねじ部54と被結合部材71の被螺合部73を有する部分が荷重を支えることになるが、前述のようにねじ部54と被螺合部73を有する部分の厚みを確保できる構造であるので、所望の強度を得られるとともに、接続構造の大径化を回避できる。
図17の異形棒鋼接続具11は、異形棒鋼12の先端部13に丸鋼などの異形棒鋼12以外の棒状部材17を接続した例を示している。
この例の被結合部材71は、短円柱状の本体部71bと、本体部71bの一面に形成され円筒状をなす円筒部71cと、本体部71bの他面に形成され棒状部材17を接続するねじ穴71dを有している。円筒部71cと対向部75については、図16に示した異形棒鋼接続具11と同様であるので詳しい説明を省略する。
ねじ穴71dは、接続する棒状部材17の太さに合わせて形成されている。棒状部材17は先端部に、ねじ穴71dに螺合する雌ねじ17aを有している。
このような構成の異形棒鋼接続具11では、まず、前述と同様に係止部材31とカプラ51を用いて異形棒鋼12の先端面13aを対向部75に突き当てた状態で被結合部材71との結合を行い、この後に、被結合部材71の本体部71bのねじ穴71dに対して棒状部材17の先端部を螺合する。被結合部材71に対する異形棒鋼12の接続と棒状部材17の接続は、前述とは逆に、棒状部材17の接続を先に行うこともできる。以下、同様である。
図18の異形棒鋼接続具11は、図17の異形棒鋼接続具11の変形例である。
この例の被結合部材71は、本体部71bの外周面に、円筒部71cの外周面の被螺合部73と同じ雄ねじが一連に形成されている。
このような構成においては、本体部71bの外周面に、棒状部材17としてパイプ材(図示せず)を接続することも、ロックナット(図示せず)を螺合することもできる。
図19の異形棒鋼接続具11は、図17、図18の変形例である。
この例の被結合部材71は、接続する棒状部材17をねじで直接螺合固定する構造ではなく、ボルト18とナット19を用いて固定する構造である。つまり、被結合部材71は、本体部71bに棒状部材17を挿入可能な接続穴71eを有し、接続穴71eには接続穴71eと直交する方向に貫通する貫通穴71fが形成されている。貫通穴71fにボルト18が挿入されて、棒状部材17を串刺しにしてこの状態をボルト18に螺合するナット19で保持する。ボルト18とナット19に代えて、例えばリベットなどの他の部材を用いることもできる。
図20の異形棒鋼接続具11は、図19の変形例である。
この例の被結合部材71は、異形棒鋼12に対して棒状部材17をL字形やT字形に接続するものである。つまり、被結合部材71の本体部71bは、異形棒鋼12の接続方向に延びるボルト穴71gを、円筒部71cを有する面とは反対側の端から有するとともに、このボルト穴71gに直交する接続穴71eが形成されている。接続穴71eは、接続する棒状部材17を挿入する部分であり、挿入する棒状部材17に合わせて大きさや断面形状が設定されている。図示例では、T字形に接続する例を示したため、接続穴71eは貫通させたが、貫通させなければL字形に接続するものとなる。
図21の異形棒鋼接続具11は、異形棒鋼12の先端部13に相手方棒鋼12aを接続して三方継ぎや四方継ぎなどとする例である。
この異形棒鋼接続具11は、カプラ51及び係止部材31と、カプラ51が結合する被結合部材71を備えている。カプラ51と係止部材31は前述と同じ構成であるが、接続する異形棒鋼12及び相手方棒鋼12aの本数と同数組みのカプラ51と係止部材31を備える。
被結合部材71は、カプラ51のねじ部54が螺合する複数の被螺合部73を、接続方向に対応させて備えるとともに、異形棒鋼12を保持するカプラ51が接続される被螺合部73の内周側に、異形棒鋼12の先端面13aを突き当てる対向部75を有している。対向部75はが平面で構成される。
具体的には、被結合部材71の本体部71bは相手方棒鋼12aを挿通可能な大きさの略円筒状に形成され、長手方向の中間位置の側面に、外周面に前述の異形棒鋼12保持するカプラ51が接続される被螺合部73を有した円筒部71cが形成されている。
本体部71bの長手方向の両端部は、相手方棒鋼12aを保持するカプラ51が接続される被螺合部73として雄ねじを有している。
図21の実線は三方継ぎの例を示しており、仮想線で示したように本体部71bの周面に円筒部71cを所定の方向に向けて付加すると、四方継ぎなどとすることができる。
カプラ51と係止部材31の構成は前述の構成と同一であるので詳しい説明を省略する。
このような構成の異形棒鋼接続具11では、まず、前述と同様に係止部材31とカプラ51を用いて異形棒鋼12の先端面13aを対向部75に突き当てた状態で被結合部材71との結合を行い、この後に、被結合部材71の本体部71bの両端の被螺合部73に対して係止部材31とカプラ51を用いて相手方棒鋼12aの接続を行う。このとき、相手方棒鋼12aの先端面13a同士を突き当てて、圧縮力がかかった状態にする。
以上の構成は、この発明を実施するための一形態であり、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することができる。
たとえば、図16〜図20に示したような異形棒鋼12同士の接続でない場合でもカプラ51の内部空間にグラウト材76を充填させることができる。
また、異形棒鋼12の先端面13aと対向部75との間に、圧縮力に耐え得る硬質の部材を介在させてもよい。
係止部材31や、係止ねじ部材82、係止部材31に似た形状の被結合部材91同様の形状をなす被結合部材91は、前述のように2個で一組ではなく、3個や4個で一組としてもよい。
11…異形棒鋼接続具
12…異形棒鋼
13…先端部
13a…先端面
16…節
31…係止部材
32…隙間
33…山部
33a…頂面
33b,33c…角部
34…傾斜面
51…カプラ
53…円錐状面
54…ねじ部
71…被結合部材
73…被螺合部
75…対向部
76…グラウト材
91…被結合部材
92…山部
93…雄ねじ部

Claims (7)

  1. 異形棒鋼の先端部を接続するための異形棒鋼接続構造であって、
    前記異形棒鋼の外周面における先端より後端側の部位に配置される複数で一組の係止部材と、
    前記異形棒鋼に挿嵌されて前記係止部材を取り囲む筒状のカプラを備え、
    前記係止部材が、内周面に形成されて前記異形棒鋼の節間に前記節との間に隙間をあけて入り込む前記節の高さよりも高い山部と、外周面に形成されて前記カプラに押さえられる先端側ほど大径の傾斜面を有し、
    前記山部の頂面が、前記異形棒鋼の長手方向に対応する軸方向に平らであるとともに、前記頂面の前記軸方向の両側に角部を有し、
    前記カプラが、前記異形棒鋼の先端側に向けての相対移動で前記係止部材の前記傾斜面を前記異形棒鋼側に押圧する先端側ほど大径の円錐状面と、接続相手に対する結合用のねじ部を、軸方向の後端側から先端側に順に有し、
    前記異形棒鋼の先端を前記係止部材よりも突出させた状態で前記カプラが結合する被結合部材の内周側の対向部に対して直接又は間接に前記異形棒鋼の先端面を突き当てる
    異形棒鋼接続構造
  2. 前記被結合部材が、接続相手としての異形棒鋼を保持するものであり、
    前記対向部が、前記被結合部材に保持された前記異形棒鋼の先端面である
    請求項1に記載の異形棒鋼接続構造。
  3. 前記被結合部材には、前記カプラの前記ねじ部が螺合する被螺合部が形成されるとともに、
    前記ねじ部及び前記被螺合部の内周に、互いに接続し合う前記異形棒鋼の先端面が位置する
    請求項2に記載の異形棒鋼接続構造。
  4. 前記カプラの外径が、前記異形棒鋼の長手方向に対応する軸方向の全体にわたって同一である
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の異形棒鋼接続構造
  5. 前記カプラの前記ねじ部が雌ねじであるとともに、
    前記被結合部材の外径が、前記カプラの外径と同一である
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の異形棒鋼接続構造。
  6. 前記カプラの前記ねじ部が雌ねじであるとともに、
    前記ねじ部に螺合する複数で一組の前記被結合部材を備え、
    前記被結合部材が、前記異形棒鋼の節間に前記節との間に隙間をあけて入り込む山部を内周面に有するとともに、前記ねじ部に螺合する雄ねじ部を外周面に有するものである
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の異形棒鋼接続構造
  7. 前記カプラの内部空間又は前記カプラの軸方向の外側部にグラウト材を備えた
    請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の異形棒鋼接続構造。
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