JP6358161B2 - インジウムメタルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インジウムメタルの製造方法に関する。さらに詳しくは、粗インジウム中の錫や亜鉛の品位を低くし、純度の高いインジウムメタルを得ることができるインジウムメタルの製造方法に関する。
液晶表示装置の透明導電膜材料などとして用いられるインジウムは、鉛や亜鉛鉱物に微量含有され、鉛を製錬する際の副産物として産出するほかに、廃棄された電子機器や電子部品の製造工程で発生したスクラップなどから回収される。これらさまざまなインジウム含有原料には、多種類の不純物が含有されるので、不純物の少ないインジウムメタルを得るためには、インジウム含有原料を精製し、インジウムを濃縮することが必要である。
インジウムの精製方法の一例として、例えば特許文献1に示した方法がある。この方法は、亜鉛、カドミウムの精製工程において発生するインジウムとカドミウムを含む中間物に少量の水を加えてスラリー状とし該スラリーを撹拌しつつ、これに塩酸を該スラリーのpHを1.2以下に保持しながら添加し、反応終了後少なくとも1時間撹拌したのち静置し、生成した沈殿を分離する第一工程と、第一工程で得られた沈殿に塩酸を加えて溶解し、不溶解残渣を分離した水溶液にアルカリを加えpH0.5〜1.2としたのち、該水溶液中のインジウムに対し、0.9〜1.1当量の亜鉛−カドミウム合金の粉末または純度の良い亜鉛の粉末を加えてセメンテーションを行い、析出するインジウムを回収する第二工程とを有することを特徴とする亜鉛、カドミウム精製中間物よりインジウムを回収する方法である。
上記の方法を用いてインジウムを精製した場合、インジウム原料中に含まれている不純物の影響などによって、金属亜鉛粉末を用いた置換反応で使用される金属亜鉛粉末の量が電気化学的に必要な量より過剰に必要となる場合がある。過剰に添加された亜鉛は反応せずに残留し、その結果、亜鉛含有量の高いインジウムスポンジ(高亜鉛インジウムスポンジ)が生成される。
詳しく説明すると、上記析出したインジウムスポンジは水酸化ナトリウムとともに加熱され、融解し、ソーダスラグとして分離されることで粗インジウムが得られる。この粗インジウムはアノードとして電解精製され、カソード上にインジウムメタルが電着して高純度なインジウムメタルが得られる。
しかし、析出したインジウムスポンジが、高亜鉛インジウムスポンジである場合、高亜鉛インジウムスポンジを上記のアルカリ熔融により、亜鉛を含む不純物がソーダスラグとして分離されることで、粗インジウムを得たとしても、この粗インジウム中に亜鉛が残る。そして、亜鉛が残った粗インジウムをアノードとして電解精製したと場合、電着したインジウムに亜鉛が残り、純度の高いインジウムメタルを得ることができなくなる。
また、電着したインジウムに水酸化ナトリウムを混合して、亜鉛をインジウムと共にソーダスラグとして除去するという工程を経ることも可能であるが、その場合インジウムの収率が低下するという課題がある。
加えて、この工程を経た場合、電解液中に粗インジウム中の亜鉛が蓄積されるため、電着したインジウム中の亜鉛品位が上昇し、更にインジウムの収率が低下する。
上記から、純度の高いインジウムメタルを得るためには、電解精製を行う前の粗インジウム中の亜鉛を3重量%以下、好ましくは1重量%以下の品位に抑制されるようにする必要があり、そのためには、亜鉛を加えてセメンテーション工程で得られるインジウムスポンジに含まれる不純物の量を減らす必要がある。
また、セメンテーション工程で、置換反応に亜鉛粉末に代わって板状の亜鉛を用いる場合もある。しかし、この場合亜鉛板の表面が析出したインジウムの薄膜で覆われてしまうことがある。表面がインジウムで覆われてしまうと亜鉛とインジウムの置換反応のそれ以上の進行が阻害されて、セメンテーション反応が停滞するという課題も生じる。
一方で、品質低下を防ぐために、セメンテーション工程で加える亜鉛の添加量を抑制することも考えられるが、この場合未回収となるインジウムのロスが増加するなど好ましくない。
さらに、例えばインジウムと錫の酸化物を含んだITOと呼ばれる材料などのスクラップを原料としてインジウムを回収する際には、上記の亜鉛の場合に加えて錫の存在も問題となる。
上記のITOスクラップを処理する方法として、例えば特許文献2に示した方法がある。この方法は、ITOスパッタリングターゲットの製造時又は使用後に発生した高純度酸化インジウム含有スクラップからインジウムを効率よく回収する方法を提供するもので、具体的にはITOインジウム含有スクラップを塩酸で溶解して塩化インジウム溶液とする工程、該塩化インジウム溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加してスクラップ中に含有する錫を水酸化錫として除去する工程、該水酸化錫を除去した後、液から亜鉛によりインジウムを置換し、回収する工程からなることを特徴とするインジウムの回収方法である。
上記のように、ITOスクラップに含有する錫を水酸化錫として沈殿除去する方法では、水酸化錫の粒子が微細で沈殿しにくい性質であるために、沈殿処理での濾過性を著しく悪化させて効率が低下する課題がある。
このようにインジウムから不純物、特に錫と亜鉛の両方を分離し、電子材料に利用できる純度99.99重量%以上の高純度なインジウムメタルを効率よく製造する方法は見られなかった。
特公平4−75291号公報 特開2002−69544号公報
本発明は製品インジウムメタル中の亜鉛および錫品位を低減する製造方法を提供することを目的とする。
第1発明のインジウムメタルの製造方法は、インジウムと錫とを含有する原料に塩酸を添加して浸出液を得る第1工程と、該浸出液に含まれる錫量を低減し、セメンテーション始液を得る第2工程と、該セメンテーション始液に亜鉛を添加してインジウム置換析出物を得る第3工程と、該インジウム置換析出物の一部を電解精製してインジウムメタルを得る第4工程と、を含むインジウムメタルの製造方法であって、前記第3工程で得られたインジウム置換析出物を、低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別し、前記低亜鉛インジウム析出物を、前記インジウム置換析出物の一部として前記第4工程で用いるとともに、高亜鉛インジウム析出物を、第2工程で浸出液に添加し、得られた高錫インジウム析出物を除去することを特徴とする。
第2発明のインジウムメタルの製造方法は、第1発明において、高亜鉛インジウム析出物の、第2工程での添加量は、セメンテーション始液内の錫濃度により決定されることを特徴とする。
第3発明のインジウムメタルの製造方法は、第2発明において、高亜鉛インジウム析出物の、第2工程での添加量は、セメンテーション始液内の錫濃度が、1g/L以内となるように決定されることを特徴とする。
第4発明のインジウムメタルの製造方法は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、第3工程で亜鉛を添加する前のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量から、第3工程で亜鉛を添加した後のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量を引いた測定重量と、第3工程で添加する亜鉛の重量から算出するインジウムの理論重量と、から導かれる比率により、インジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別することを特徴とする。
第5発明のインジウムメタルの製造方法は、第4発明において、測定重量が理論重量の85%未満の比率である場合に、インジウム置換析出物を、高亜鉛インジウム析出物とすることを特徴とする。
第6発明のインジウムメタルの製造方法は、第1発明から第5発明において、高錫インジウム析出物は、塩酸により溶解された後、分離工程により錫と脱錫溶液とに分離されると共に、脱錫溶液は、セメンテーション始液に添加されることを特徴とする。
第7発明のインジウムメタルの製造方法は、第6発明において、分離工程で、インジウムを添加することにより、高錫インジウム析出物は、錫と脱錫溶液とに分離されることを特徴とする。
第1発明によれば、インジウムと錫とを含有する原料に塩酸を添加して浸出液を得る第1工程と、該浸出液に含まれる錫量を低減し、セメンテーション始液を得る第2工程と、該セメンテーション始液に亜鉛を添加してインジウム置換析出物を得る第3工程と、該インジウム置換析出物を電解精製してインジウムメタルを得る第4工程と、を含み、第3工程で得られたインジウム置換析出物を、低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別し、高亜鉛インジウム析出物を、第2工程で前記浸出液に添加し、得られた高錫インジウム析出物を除去する。すなわち、製造工程の後半である第3工程で得られたインジウム置換析出物を用いて、錫を除去することができるので、インジウムメタルの純度を下げる要因となる新たな材料を追加せずに、錫を除去することができる。これによりインジウムメタルの純度を高めることができると共に、コスト削減や仕掛量の減少、省力化など効率化を図ることができる。
また、インジウム置換析出物のうち高亜鉛インジウム析出物を用いることにより、低亜鉛インジウム析出物をそのまま次工程に送ることができ、インジウムメタルの純度を高めながら、効率よくインジウムメタルを製造できる。
第2発明によれば、高亜鉛インジウム析出物の、第2工程での添加量は、セメンテーション始液内の錫濃度により決定されることにより、インジウムメタルの純度に影響を及ぼさないように、必要十分な量の高亜鉛インジウム析出物を添加できる。
第3発明によれば、高亜鉛インジウム析出物の、第2工程での添加量は、セメンテーション始液内の錫濃度が、1g/L以内となるように決定されることにより、高純度のインジウムメタル、すなわち錫濃度が0.01重量%以下であるインジウムメタルを得ることができる。
第4発明によれば、第3工程で亜鉛を添加する前のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量から、第3工程で亜鉛を添加した後のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量を引いた測定重量と、第3工程で添加する亜鉛の重量から算出するインジウムの理論重量と、から導かれる比率により、インジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別することにより、固体であるインジウム置換析出物を直接測定する場合と比較して、容易にインジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別することができる。これにより、錫を除去しながら、低亜鉛インジウム析出物から亜鉛品位の低い粗インジウムを製造でき、これを用いてインジウムメタルを製造できるので、高効率に亜鉛品位の低いインジウムメタルを得ることができる。
第5発明によれば、測定重量が理論重量の85%未満の比率である場合に、インジウム置換析出物を、高亜鉛インジウム析出物とすることにより、錫を除去しながら粗インジウムの亜鉛品位を低くすることができ、純度99.99重量%のインジウムメタルを高効率に得ることができる。
第6発明によれば、高錫インジウム析出物は、塩酸により溶解された後、分離工程により錫と脱錫溶液とに分離されると共に、脱錫溶液は、セメンテーション始液に添加されることにより、高錫インジウム析出物から錫のみを取り除き、そこに含まれていたインジウムを、最終製品のインジウムメタルに含めることができる。
第7発明によれば、分離工程で、インジウムを添加することにより、高錫インジウム析出物は、錫と脱錫溶液とに分離される、すなわちインジウム以外の不純物が加えられることがないので、インジウムメタルの純度に与える影響をなくすることができる。
本発明の実施形態に係るインジウムメタルの製造方法のフロー図である。
本発明は、インジウムと錫とを含有する原料に塩酸を添加して浸出液を得る第1工程と、該浸出液に含まれる錫量を低減し、セメンテーション始液を得る第2工程と、該セメンテーション始液に亜鉛を添加してインジウム置換析出物を得る第3工程と、該インジウム置換析出物を電解精製してインジウムメタルを得る第4工程と、を含むインジウムメタルの製造方法であって、第3工程で得られたインジウム置換析出物を、低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別し、該高亜鉛インジウム析出物を第2工程で浸出液に添加し、得られた高錫インジウム析出物を除去する、インジウムメタルの製造方法である。
なお、ここでインジウムと錫を含有する材料としては、具体的には、例えば酸化インジウムスズ(ITO)スパッタリングターゲットや、さらに別の元素を添加して製造した電子材料用材料などがあり、これらの不良品、回収された廃品、製造工程中の不良品や製品製造に伴って発生した材料屑なども含まれる。
本発明のインジウムメタルの製造方法を構成する第1工程では、インジウムと錫とを含有する原料に塩酸を加えて、その原料を溶解させ、インジウムを含有する浸出液を得る。
次に第2工程では、得られた浸出液に亜鉛やインジウムさらには後述の高亜鉛インジウムスポンジ等を添加し、錫と亜鉛との置換反応、およびインジウムと錫との置換反応によって錫を高錫インジウムスポンジとして析出させることにより、浸出液に含まれる錫量を低減させ、第3工程で用いるセメンテーション始液を得る。なお、インジウムと錫との置換反応で用いられているインジウムは、インジウムと亜鉛との置換反応によって得られたものである。本発明者は、第2工程で高亜鉛インジウム析出物を用いることで、セメンテーション始液中の錫を容易に除くことができることを見出した。
第2工程で得られたセメンテーション始液に含まれる錫は、あらかじめ定められた値以下とする。そして第3工程で、セメンテーション始液には、亜鉛の粉末を添加し、セメンテーション始液中に含有するインジウムと亜鉛とを置換させて、インジウム置換析出物であるインジウムスポンジ、すなわちインジウム置換析出物として析出させる。
このときに添加する亜鉛量によって、得られるインジウムスポンジの亜鉛品位が影響を受ける。
添加する亜鉛粉末と、インジウム置換析出物の亜鉛品位との関係には、浸出液中に含まれる不純物、撹拌や添加する亜鉛粉末の粒径などによる影響も見られるが、本発明者は、亜鉛粉末を添加し始めた当初に析出したインジウムスポンジ中の亜鉛品位は低く、インジウムを析出し終わるのに必要な当量の亜鉛粉末が添加し終わる頃に析出したインジウム中の亜鉛品位は高くなることを見出した。
そこで本発明では、第3工程で得られたインジウムスポンジを亜鉛品位の工程によって2段階、あるいはそれ以上の段階に分別し、低い亜鉛品位と判断したインジウムスポンジ(低亜鉛インジウム析出物)のみを、その後の電解精製の工程でインジウムメタルを製造するために用い、高い亜鉛品位と判断したインジウムスポンジ(高亜鉛インジウム析出物)を、第2工程において、亜鉛やインジウムと共に、あるいは代替として添加し、浸出液に含まれる錫の置換剤に利用することとした。
そして第2工程で発生した高錫インジウム析出物である高錫インジウムスポンジから、錫を分離して除去した後、脱錫後液を第3工程のセメンテーション始液に戻すことで、高錫インジウム析出物内のインジウムを回収する。高錫インジウム析出物は、塩酸により溶解された後、錫を分離する分離工程を経て錫と脱錫溶液とに分離される。分離工程ではインジウム板を浸漬し、インジウムと錫との置換反応により錫と脱錫溶液とに分離される。なお、このとき塩酸で、高錫インジウム析出物を完全に再溶解することで、高錫インジウム析出物に含まれている、未反応の亜鉛も合わせて完全に溶解することができ、これにより分離された錫に亜鉛がそのまま混在することを防止できる。
なお、第2工程で、浸出液に添加する高亜鉛インジウム析出物の量は、錫を高錫インジウム析出物として固定するのに必要な量であればよく、下記に示す数1及び数2から、浸出液中に存在する錫の2以上のモル数の亜鉛または4/3以上のモル数のインジウムが必要である。実際には高亜鉛インジウム析出物は、発生全量を系内で処理する必要があり、第2工程の処理中の液中の錫濃度が、インジウム製品の品質を得るのに必要となる、1g/L以下になるまで適宜添加する。
(数1)
Sn4+ + 2Zn → Sn + 2Zn2+
(数2)
3Sn4+ + 4In → 3Sn + 4In3+
第2工程で得られたセメンテーション始液から、第3工程で亜鉛との置換反応によりインジウムが析出・回収される。回収されたインジウムは、第4工程で水酸化ナトリウムと加熱熔解して粗インジウムとされ、この粗インジウムをアノードに用いて電解精製する。第2工程を経ていない場合、すなわち第1工程で得られた浸出液中の液中錫濃度が1g/Lを越えているインジウム置換析出物から粗インジウムを得ると、錫は粗インジウムに残留してアノードに蓄積する。この電解精製で、錫はスライムとなるものの、その一部が溶出して電着し、高純度の電着インジウムメタルが得られない。
一方、上記錫濃度が1g/Lを大きく下回るように、第2工程で得られる高錫インジウム析出物を増やすようにすると、この高錫インジウム析出物を再溶解するための塩酸量が増え、コスト高となる。
このように本発明では、第3工程で得られたインジウム置換析出物のうち低亜鉛インジウム析出物を、その後の工程で利用し、粗インジウムにした場合に亜鉛品位に影響する高亜鉛インジウム析出物を、その前工程に繰り返して錫を分離するために利用する。これにより、第2工程で、インジウムメタルの純度を下げる要因となる新たな材料を追加せずに、錫を除去することができる。これによりインジウムメタルの純度を高めることができると共に、コスト削減や仕掛量の減少、省力化など効率化を図ることができる。
また、インジウム置換析出物の亜鉛品位の高低の区分は、析出したインジウム置換析出物を分取し、酸溶解してICP等の装置を用いて化学分析することも可能である。しかしこの方法は、インジウム置換析出物を酸に溶解するのに時間がかかり、分析結果を待つために工程を止める必要があり、作業効率が低下する課題があった。
そこで本発明では、置換処理に伴うセメンテーション液のインジウム濃度の減少程度から析出するインジウム置換析出物の亜鉛品位を推定し、分別する方法を併せて用いる。
亜鉛品を推定する方法について詳細に説明する。まず、添加する亜鉛重量からインジウム置換析出物の理論析出重量が算出できる。この試算された析出重量に相当するだけのインジウムが、理想的にはセメンテーション液から減少する。
しかし、亜鉛との反応効率の低下などの原因により、添加した亜鉛がすべて反応に関与することはなく、反応しなかった亜鉛は、固体のまま沈殿してインジウム置換析出物と混在し、その結果、亜鉛は、インジウム置換析出物中の不純物としてインジウムメタルの品質を低下させる。
すなわち、インジウム置換析出物は、その後の、インジウム置換析出物を熔解して、亜鉛を含む不純物をソーダスラグとして分離して粗インジウムを得た後、この粗インジウムをアノードとして用い電解精製する工程を経る。亜鉛が高い割合で含まれるインジウム置換析出物の場合、粗インジウム中に亜鉛が残るため、電解で電着したインジウムにも亜鉛が残留する。更に電着したインジウムを熔解して亜鉛をソーダスラグとして分離する工程を加えることも考えられるが、この場合インジウムも共にソーダスラグとして分離されるため、インジウムの収率が低下するという問題がある。更に、電解液中に粗インジウム中の亜鉛が蓄積されるという問題もあり、これにより電着したインジウム中の亜鉛品位が上昇し、更に収率が低下するという問題もある。このため、粗インジウム中の亜鉛は3重量%以下、好ましくは1重量%以下の品位に抑制する必要がある。
ここで、本明細書では、第3工程で亜鉛を添加する前のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量から、第3工程で亜鉛を添加した後のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量を引いた重量を「測定重量」とし、第3工程で添加する亜鉛の重量から算出するインジウムの重量を「理論重量」とする。発明者は測定重量と理論重量とから導かれる比率により、インジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別し、測定重量が、理論重量の85%以上となるのに相当する量だけセメンテーション液のインジウム重量が減少した場合には、得られたインジウムスポンジを熔解して得た粗インジウム中の亜鉛品位は3重量%以下と十分に低いことを見出した。なお液量を一定で維持すれば、不純物の重量はすなわち濃度として把握し管理できる。
測定重量と、理論重量と、から導かれる比率により、インジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別することにより、固体であるインジウム置換析出物を直接測定する場合と比較して、容易にインジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別することができる。これにより、錫を除去しながら、低亜鉛インジウム析出物から亜鉛品位の低い粗インジウムを製造でき、これを用いてインジウムメタルを製造できるので、高効率に亜鉛品位の低いインジウムメタルを得ることができる。
測定重量が理論重量の85%未満の比率である場合は、得られたインジウム置換析出物を熔解して得た粗インジウム中の亜鉛品位は3重量%を越える。
液体の分析は、固体の分析に比べると比較的容易で迅速に行うことができ、連続化や自動化もしやすい。そのため、工程を止めて分析値を待つ必要もなく、インジウム置換析出物を、高亜鉛インジウム析出物と低亜鉛インジウム析出物とに確実に分別することができる。
上記のようにして分別して得られた低亜鉛インジウム析出物は、次の第4工程で、水酸化ナトリウムを加えて加熱し、熔解して不純物をソーダスラグとして除去し、粗インジウムを得る。そしてこの粗インジウムをアノードにして電解精製することで、カソード上に高純度インジウムを析出させることができる。
(実施例1)
まず、第2工程で添加する高亜鉛インジウム析出物を得るための予備工程について説明した後、実施例1について説明する。予備工程については、本発明に係る製造方法と一部を除き同じであるので、図1のフローに基づいて説明を行う。
図1には本発明に係るインジウムメタルの製造方法のフロー図を示す。まず第1工程として酸化インジウムスズ(ITO)ターゲットのスクラップを原料とし、この原料を塩酸で溶解した。第2工程では、第1工程で得られた浸出液にインジウム板を添加して浄液処理に付し、銅、鉛、スズなどの不純物を分離し、セメンテーション始液を得た。このセメンテーション始液のインジウム濃度は124g/L、錫濃度は0.5g/Lだった。なお、この第2工程でインジウム板を添加するのが、本発明に係る製造方法とは異なっている。第3工程で、得られたセメンテーション始液に亜鉛粉末を添加して置換反応(セメンテーション反応)に付し、前期に置換析出した低亜鉛インジウム析出物と、後期に置換析出した高亜鉛インジウム析出物を得た。
なお、低亜鉛インジウム析出物と高亜鉛インジウム析出物との分別は、亜鉛を断続的に添加する中で逐次析出物を回収し、測定を行うことで実施した。この分別は、添加した亜鉛重量から算出されたインジウムの理論重量の85%を閾値として区分した。
前期に置換析出した低亜鉛インジウム析出物については、インジウムの測定重量は、添加した亜鉛重量から求めたインジウムの理論重量の91.0〜98.7重量%であった。一方、後期に置換析出した高亜鉛インジウム析出物については、インジウムの測定重量は、添加した亜鉛重量から求めたインジウムの理論重量の63.9重量%であった。
得られた低亜鉛インジウム析出物の一部を各々水酸化ナトリウムの固体を添加して加熱熔解し、浮上したソーダスラグを不純物として除去し、粗インジウムを得た。
前期に置換析出した低亜鉛インジウム析出物から得られた粗インジウム中には亜鉛が0.01重量%以下、後期に置換析出した高亜鉛インジウム析出物から得られた粗インジウム中には亜鉛が17.7重量%含まれていた。
次に本発明に係るインジウムメタルの製造方法に基づいて行った実施例1について説明する。予備工程と同じく、第1工程で、インジウムスズ酸化物ターゲットのスクラップを塩酸熔解し、浸出液を得た。この浸出液のインジウム濃度は167g/L、錫濃度は1.9g/Lだった。第2工程で、この浸出液に上記の予備工程で得られた高亜鉛インジウム析出物を添加して浄液処理に付し、銅、鉛、錫などの不純物を含む高錫インジウムスポンジを得て分離し、セメンテーション始液を得た。このセメンテーション始液中のインジウム濃度は164g/L、錫濃度は0.1g/Lだった。第3工程で、セメンテーション始液に段階的に亜鉛粉末を添加してセメンテーション反応に付し、予備工程の場合と同じく低亜鉛インジウム析出物と高亜鉛インジウム析出物を得た。
次に得られた低亜鉛インジウム析出物には、水酸化ナトリウムの固体を添加して加熱して熔解し、浮上したソーダスラグとして不純物を除去し、粗インジウムを得た。この粗インジウム中に含有された亜鉛は0.5重量%以下、錫は1重量%であった。
第4工程で、得られた粗インジウムをアノードとして電解槽に装入し、チタン板をカソードとし、公知の方法を用いて通電し電解精製してカソード上にインジウムメタルを電析させた。通電終了後、カソードを引き揚げ、電着物を剥ぎ取り、洗浄、乾燥して分析すると99.7%の純度のインジウムメタルであることを確認した。この電着インジウムに水酸化ナトリウム固体を添加、加熱し浮上したソーダスラグを不純物として除去し精製インジウムメタルを得た。この精製インジウムメタルを回収して分析すると純度99.99重量%のインジウムメタルであることを確認した。
また、上記の第2工程で得られた高錫インジウムスポンジについては、塩酸を添加して溶解し、この溶解液にインジウム板を添加して脱錫し脱錫澱物と脱錫後液に分離し、脱錫液は上記のセメンテーション工程に繰り返した。
(実施例2)
第1工程で、インジウムが80g/L、錫を2.8g/Lを含む浸出液を得た。そして第2工程では、セメンテーション始液中のインジウムの測定重量が理論重量の78%である高亜鉛インジウム析出物を添加し、一晩撹拌すると、セメンテーション始液中の錫は0.1g/Lに低減していた。ここで生成した高錫インジウム析出物を、塩酸に溶解し、インジウム板で錫を除去して、脱錫後液を得た。この脱錫後液のみに、第3工程で行うように段階的に亜鉛粉末を添加してセメンテーション反応に付し、同じく低亜鉛インジウム析出物と高亜鉛インジウム析出物を得た。そこで低亜鉛インジウム析出物に水酸化ナトリウムを添加して熔解し、不純物をソーダスラグとして除去し、粗インジウムを得た。この粗インジウム中に含有される亜鉛を、ICPを用いて分析したところ0.5%以下の品位しか含有しておらず、高純度インジウムメタルを得るのに十分な純度に精製されていた。
(比較例1)
セメンテーション始液中のインジウムの測定重量が、理論重量の78%であった高亜鉛インジウム析出物を、水酸化ナトリウムを加えて加熱しソーダスラグとして不純物を除去して粗インジウムを生産したところ、その粗インジウム中には亜鉛を10重量%含有し、精製が不十分だった。
(比較例2)
実施例2の第1工程で得られた浸出液1000リットルに、第2工程で、高亜鉛インジウム析出物ではなく、亜鉛粉末15kgを添加し、一晩撹拌した場合、この浸出液の錫濃度は1.7g/Lであった。この浸出液中の析出物を回収した後、再度亜鉛粉末15kgを添加し、一晩撹拌を再度行った場合、この浸出液の錫濃度は0.5g/Lまで低減した。錫濃度について、実施例2の場合、すなわち高亜鉛インジウム析出物を用いた場合とJ比較すると、錫濃度の低下が少なく、精製効果が不十分だった。
上記のように、本発明を用いることで、高亜鉛インジウム析出物を用いて、浸出液中の錫の除去を行う。この錫の除去により生成された高錫インジウム析出物を、塩酸を用いて溶解し、インジウム板で錫を除去した溶解液を、セメンテーション始液に繰り返し、再度亜鉛粉末を用いて置換反応を行うことによって、亜鉛含有量の低い粗インジウムを得ることができる。この方法を用いることで錫品位も亜鉛品位も低い高純度なインジウムを精製することができる。

Claims (7)

  1. インジウムと錫とを含有する原料に塩酸を添加して浸出液を得る第1工程と、
    該浸出液に含まれる錫量を低減し、セメンテーション始液を得る第2工程と、
    該セメンテーション始液に亜鉛を添加してインジウム置換析出物を得る第3工程と、
    該インジウム置換析出物の一部を電解精製してインジウムメタルを得る第4工程と、を含むインジウムメタルの製造方法であって、
    前記第3工程で得られたインジウム置換析出物を、低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別し、
    前記低亜鉛インジウム析出物を、前記インジウム置換析出物の一部として前記第4工程で用いるとともに、
    前記高亜鉛インジウム析出物を、前記第2工程で前記浸出液に添加し、得られた高錫イン
    ジウム析出物を除去する、
    ことを特徴とするインジウムメタルの製造方法。
  2. 前記高亜鉛インジウム析出物の、前記第2工程での添加量は、
    前記セメンテーション始液内の錫濃度により決定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインジウムメタルの製造方法。
  3. 前記高亜鉛インジウム析出物の、前記第2工程での添加量は、
    前記セメンテーション始液内の錫濃度が、1g/L以内となるように決定される、
    ことを特徴とする請求項2に記載のインジウムメタルの製造方法。
  4. 前記第3工程で亜鉛を添加する前のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量から、前記第3工程で亜鉛を添加した後のセメンテーション液中に含まれるインジウムの重量を引いた測定重量と、前記第3工程で添加する亜鉛の重量から算出するインジウムの理論重量と、から導かれる比率により、インジウム置換析出物を低亜鉛インジウム析出物と、高亜鉛インジウム析出物とに分別する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインジウムメタルの製造方法。
  5. 前記測定重量が前記理論重量の85%未満の比率である場合に、インジウム置換析出物を、高亜鉛インジウム析出物とする、
    ことを特徴とする請求項4に記載のインジウムメタルの製造方法。
  6. 前記高錫インジウム析出物は、
    塩酸により溶解された後、分離工程により錫と脱錫溶液とに分離されると共に、
    該脱錫溶液は、前記セメンテーション始液に添加される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5に記載のインジウムメタルの製造方法。
  7. 前記分離工程で、
    前記インジウムを添加することにより、前記高錫インジウム析出物は、錫と脱錫溶液とに分離される、
    ことを特徴とする請求項6に記載のインジウムメタルの製造方法。
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