JP6358018B2 - カラオケ装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、カラオケ装置から出力される音声におけるバランスを改善することを目的とする。
このようなカラオケ装置によれば、よりバランスの良い音声を出力できる。
この結果、カラオケ装置によれば、出力する音声のバランスをより向上させることができ、歌唱者と聴取者との双方の満足度合いをより向上させることができる。
ところで、本発明は、音声取得ステップと、基準取得ステップと、特徴算出ステップと、一致度算出ステップと、補正ステップと、出力ステップとを、コンピュータに実行させるプログラムとしてなされていても良い。
このように、本発明がプログラムとしてなされていれば、記録媒体から必要に応じてコンピュータにロードさせて起動することや、必要に応じて通信回線を介してコンピュータに取得させて起動することにより用いることができる。そして、コンピュータに各手順を実行させることで、そのコンピュータを、請求項1に記載されたカラオケ装置として機能させることができる。
<カラオケシステム>
図1に示すカラオケシステム1は、ユーザが指定した楽曲(以下、「指定楽曲」と称す)を演奏すると共に、その指定楽曲の演奏中に入力された音声を、予め規定された評価項目である歌唱評価項目ごとに評価する。そして、カラオケシステム1は、その評価結果が特定基準値以下である少なくとも1つの歌唱評価項目について、指定楽曲の演奏中に入力された音声を補正して出力する。なお、以下では、指定楽曲の演奏中に入力された音声を、歌唱音声データと称す。
情報処理サーバ10は、通信部12と、記憶部14と、制御部16とを備えている。
<MIDI楽曲>
MIDI楽曲MDは、楽曲ごとに予め用意されたものであり、楽曲データと、歌詞データとを有している。
<評価基準データ>
評価基準データASは、歌唱音声データの評価基準を、楽曲それぞれに規定された所定期間ごと、かつ、歌唱評価項目ごとに表したデータである。この評価基準データASは、例えば、楽曲を歌唱した模範的な歌唱音声に基づいて予め規定された採点基準データであっても良いし、楽曲を歌唱した模範的な歌唱音声であるガイドボーカルそのものであっても良い。
ビブラート特徴量vibの算出手順では、まず、歌詞が割り当てられた音符NO(i)に対する歌唱音声(以下、音符ボーカルと称す)Vo(a,i)について周波数解析(DFT(discrete Fourier transform))を実施する。そして、下記(1)式に従って、ビブラート特徴量vibを算出する。
ただし、上記(1)式におけるvib_per(a,i)は、各音符ボーカルVo(a,i)におけるスペクトルピークの突出精度を表す指標である。このvib_perは、周波数解析結果(即ち、振幅スペクトル)のピーク値を、周波数解析結果の平均値で除すことで求めれば良い。また、上記(1)式におけるvip_depは、各音符ボーカルVo(a,i)の標準偏差である。
模範声質情報は、歌唱音声を発声した歌唱者の声質の特徴量を表すデータである。ここで言う声質の特徴量とは、例えば、メル周波数ケプストラム(MFCC)である。
<カラオケ装置>
カラオケ装置30は、情報処理サーバ10に記憶されたMIDI楽曲MDに基づいて、指定楽曲を演奏すると共に、歌唱音声データを歌唱評価項目ごとに評価する。そして、カラオケ装置30は、その評価結果が特定基準値以下である少なくとも1つの歌唱評価項目について、評価結果が特定基準値に近づくように歌唱音声データを補正して出力する。
音声制御部40は、音声の入出力を制御するデバイスであり、出力部42と、マイク入力部44とを備えている。マイク入力部44には、マイク62が接続される。これにより、マイク入力部44は、マイク62を介して入力された音声を取得する。出力部42にはスピーカ60が接続されている。出力部42は、楽曲再生部36によって再生される楽曲の音源信号、マイク入力部44からの歌唱音声の音源信号をスピーカ60に出力する。スピーカ60は、出力部42から出力される音源信号を音に換えて出力する。
<カラオケ演奏処理>
次に、制御部50が実行するカラオケ演奏処理について説明する。
そして、図2に示すカラオケ演奏処理が起動されると、制御部50は、まず、入力受付部34を介して指定された楽曲(即ち、指定楽曲)に対応するMIDI楽曲MDを、情報処理サーバ10の記憶部14から取得する(S110)。続いて、制御部50は、情報処理サーバ10の記憶部14に格納されている全ての評価基準データASの中から、S110で取得したMIDI楽曲MDに対応する楽曲と対応付けられた評価基準データASを取得する(S120)。
一方、S160での判定の結果、現演奏タイミングが所定期間内であれば(S160:YES)、制御部50は、カラオケ演奏処理をS170へと移行させる。そのS170では、制御部50は、S150にて記憶部38に記憶された歌唱音声データに基づいて、所定期間での歌唱特徴量を算出する(S170)。
歌唱音高推移の算出では、制御部50は、規定された時間長を有した分析時間窓を、時間軸に沿って連続するように歌唱音声データに設定し、各分析時間窓における歌唱音声データを周波数解析(例えば、DFT)する。そして、周波数解析の結果を自己相関した結果、最も強い周波数成分を基本周波数f0、即ち、分析時間窓における音高とし、時間軸に沿って配置することで、歌唱音高推移を算出する。
歌唱音圧推移の算出では、制御部50は、規定された時間長を有した分析時間窓を、時間軸に沿って連続するように歌唱音声データに設定する。そして、各分析時間窓における歌唱音声データの振幅の二乗平均平方根(RMS(Root Mean Square))を、その分析時間窓における音圧とし、時間軸に沿って配置することで、歌唱音圧推移を算出する。
さらに、歌唱声質情報の算出では、各分析時間窓における歌唱音声データの周波数解析の結果に基づいて、メル周波数ケプストラム(MFCC)を算出し、そのメル周波数ケプストラムを歌唱声質情報として算出する。
一方、S190での判定の結果、S180にて算出した全ての評価一致度の中で、少なくとも1つの評価一致度が補正実施条件に適合していれば(S190:YES)、制御部50は、カラオケ演奏処理をS200へと移行させる。そのS200では、制御部50は、評価一致度が特定基準値よりも低い全ての歌唱評価項目(以下、「補正対象項目」と称す)について、各補正対象項目の評価一致度が特定基準値に近づくように歌唱音声データを補正する。なお、本実施形態においては、S180にて歌唱評価項目ごとに算出された全ての評価一致度の中で、最も高い評価一致度を特定基準値としているため、最も高い評価一致度に対応する評価項目以外の評価項目が、補正対象項目となる。
そのS230では、制御部50は、指定楽曲の演奏が終了したか否かを判定する。このS230での判定の結果、指定楽曲の演奏が終了していなければ(S230:NO)、制御部50は、カラオケ演奏処理をS140へと戻す。そのS140では、マイク62及びマイク入力部44を介して入力された音声を歌唱音声データとして取得する(S140)。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態のカラオケ演奏処理では、歌唱音声データの中で、評価が低い歌唱評価項目だけを補正対象項目として補正して出力することができる。したがって、本実施形態のカラオケ演奏処理によれば、カラオケ装置30から出力される歌唱音声における各歌唱評価項目に対する評価を均一化することができ、歌唱音声全体の評価を向上させることができる。
この結果、カラオケ装置30によれば、カラオケ装置30から出力される歌唱音声を、よりバランスの良い音声とすることができ、歌唱者と聴取者との双方の満足度合いをより向上させることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
[実施形態と特許請求の範囲との対応関係]
最後に、上記実施形態の記載と、特許請求の範囲の記載との関係を説明する。
Claims (5)
- 音高と音価との組み合わせからなる複数の音符のうちの少なくとも一部に歌詞が割り当てられた少なくとも1つの楽曲のうち、指定された楽曲である指定楽曲の演奏中にマイクを介して入力された音声を表す歌唱音声データを取得する音声取得手段と、
前記楽曲の歌唱を評価する項目として規定された複数の評価項目それぞれの評価基準を前記楽曲ごとに表した評価基準データの中から、前記指定楽曲の前記評価基準データを取得する基準取得手段と、
前記音声取得手段で取得した歌唱音声データに基づいて、前記歌唱音声データにおける前記評価項目ごとの歌唱の評価を表す歌唱特徴量を算出する特徴算出手段と、
前記特徴算出手段で算出した歌唱特徴量と、前記基準取得手段で取得した評価基準データによって表された前記評価基準との一致度である評価一致度を、前記評価項目ごとに算出する一致度算出手段と、
前記一致度算出手段で算出された評価一致度が、規定された特定基準値よりも低い少なくとも1つの評価項目について、前記評価一致度が特定基準値に近づくように、前記音声取得手段で取得した歌唱音声データを補正する補正手段と、
前記補正手段で補正した歌唱音声データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。 - 前記補正手段は、
前記評価一致度が前記特定基準値よりも低い全ての評価項目について、前記評価一致度が前記特定基準値に近づくように補正する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。 - 前記補正手段は、
最も高い評価項目の評価一致度を前記特定基準値とし、
前記評価一致度が前記特定基準値よりも低い評価項目について、前記評価一致度が特定基準値に近づくように補正する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラオケ装置。 - 前記一致度算出手段で算出された評価一致度が前記特定基準値よりも低い少なくとも1つの評価項目と、前記評価一致度が前記特定基準値以上である少なくとも1つの評価項目とを識別可能な態様で表示する表示手段と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のカラオケ装置。 - 音高と音価との組み合わせからなる複数の音符のうちの少なくとも一部に歌詞が割り当てられた少なくとも1つの楽曲のうち、指定された楽曲である指定楽曲の演奏中にマイクを介して入力された音声を表す歌唱音声データを取得する音声取得ステップと、
前記楽曲の歌唱を評価する項目として規定された複数の評価項目それぞれの評価基準を前記楽曲ごとに表した評価基準データの中から、前記指定楽曲の前記評価基準データを取得する基準取得ステップと、
前記音声取得ステップで取得した歌唱音声データに基づいて、前記歌唱音声データにおける前記評価項目ごとの歌唱の評価を表す歌唱特徴量を算出する特徴算出ステップと、
前記特徴算出ステップで算出した歌唱特徴量と、前記基準取得ステップで取得した評価基準データによって表された前記評価基準との一致度である評価一致度を、前記評価項目ごとに算出する一致度算出ステップと、
前記一致度算出ステップで算出された評価一致度が、規定された特定基準値よりも低い少なくとも1つの評価項目について、前記評価一致度が特定基準値に近づくように、前記音声取得ステップで取得した歌唱音声データを補正する補正ステップと、
前記補正ステップで補正した歌唱音声データを出力する出力ステップとを
コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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