JP6351917B2 - 移動物体検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度等を推定する移動物体検出装置に関するものである。
従来より、各種のセンサを用い、センサ観測範囲内の歩行者等の移動物体について個数、位置、あるいは、移動方向を推定する技術が知られている。
移動物体の個数、位置、あるいは、移動方向を推定するには、例えば、複数のカメラによって通路を通過する物体を観測し、各カメラが撮影した画像上における移動物体の画像のずれを基に、個数、位置等を推定する方法がある。
しかしながら、このように、複数のカメラによって移動物体の個数、位置等を推定する方法では、低解像度のカメラを利用した場合に推定精度が著しく劣化してしまう。また、例えば、夜間に可視光カメラを用いる場合等、移動物体による光の反射強度が低い場合は、画像から移動物体の形状が正しく得られず、推定精度が著しく劣化する。また、例えば、歩行者が顔の向きを変える等、移動物体の形状が時間的に変化する場合も、推定精度が劣化する。
移動物体の個数、位置、あるいは、移動方向を推定する他の方法として、例えば、複数のレーザセンサによって物体を観測し、各レーザセンサの観測情報を同一座標上に統合することで、移動物体の個数、位置等を推定する方法がある。
このように複数のレーザセンサを用いて移動物体を検出する方法では、移動物体の移動方向を推定するために、時刻フレーム当たりの移動物体の移動範囲に比べ十分に広い範囲がレーザセンサによって観測されることを前提としている。しかし、レーザ光を投光するレーザセンサは、カメラに比べ単位時間当たりの観測可能範囲が狭いため、レーザセンサの台数が少ないほど観測範囲が狭まり、結果として移動方向の推定精度が著しく劣化する。
上述したような問題に関し、特許文献1には、通路上にスリット光を照射するレーザと、スリット光の反射光を観測する撮像装置とを用いて、人物がスリット光の照射位置を通過した際の輝度変化から人物の数、位置、あるいは、進行方向を推定する技術が開示されている。
特許文献1に開示された技術では、1つの撮像装置と、当該撮像装置の近傍に配置された1つのレーザとを用いた場合には、通路における人物の通過数を計数することができる。また、1つの撮像装置と、当該撮像装置の近傍の複数箇所に配置されたレーザとを用いた場合には、人物の進行の向きごとに通過数を計数することができる。
特開2005−25593号公報
歩行者等の移動物体の流れを観測することが必要となる範囲は、広域にわたることがあるため、移動方向検出装置は低コストであることが望ましい。
特許文献1に開示されているような技術によると、移動物体の移動方向ごとの個数等を推定するためには、レーザを、少なくとも2箇所に配置することが必要となるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、1箇所に設置された1台のカメラと1台のレーザセンサとによって、移動物体の個数、位置、移動方向を精度よく推定することができる移動物体検出装置を提供することを目的とする。
この発明に係る移動物体検出装置は、測距センサで測定された測距情報に基づき、移動物体の位置座標を算出する物***置データ作成部と、映像取得センサで撮影された映像情報に基づき、映像上の領域それぞれの推定移動方向を算出する画素移動方向データ作成部と、位置座標および推定移動方向に基づき、移動物体の個数および移動方向を推定する位置移動方向相関部とを備えたものである。
この発明によれば、1箇所に設置された1台のカメラと1台のレーザセンサとによって、移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を精度よく推定することができる。
この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置を備えた移動物体検出システムの構成図である。 この実施の形態1における、測距センサと映像取得センサの設置状況、および、測距センサと映像取得センサの観測条件の一例を説明するための図である。 この実施の形態1における、測距センサと映像取得センサの設置状況、および、測距センサと映像取得センサの観測条件の一例を説明するための図であり、図2を、z軸の正方向から見た俯瞰図である。 この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置の構成図である。 図5A,図5Bは、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置の動作を説明するフローチャートである。 図6のステップST603における移動物体の速度推定動作を説明する概念図である。 この発明の実施の形態2に係る移動物体検出装置の構成図である。 この発明の実施の形態2に係る移動物体検出装置の動作を説明するフローチャートである。 i=1の場合を例として、図9のステップST904における、移動方向仮説設定部による速度仮説の設定の動作を表した概念図である。 図9のステップST904の動作を詳細に説明するフローチャートである。 j=1およびj=2の場合を例として、図9のステップST909における、移動方向決定部による速度仮説v、v、vの尤度の更新の動作を表した概念図である。 図9のステップST909の詳細な動作について説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る移動物体検出装置の構成図である。 この発明の実施の形態3に係る移動物体検出装置の動作を説明するフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
以下の説明においては、一例として、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置100を、1方向に延びた通路を移動する歩行者を検出対象として、適用したものとする。すなわち、ここでは、移動物体として歩行者を検出するものとして、以下説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置100を備えた移動物体検出システムの構成図である。
図1に示すように、移動物体検出システムにおいて、移動物体検出装置100は、測距センサ200および映像取得センサ300と、ネットワークを介して接続される。
測距センサ200は、例えば、レーザ測距計、レーダ、超音波センサ、アクティブステレオセンサ等であり、映像取得センサ300が撮影した画像の1時刻フレーム内を走査し、測距データを取得する。
映像取得センサ300は、可視光カメラ、赤外線カメラ等であり、歩行者を検出する通路を見下ろすように設置され、通路を撮影する。
移動物体検出装置100は、測距センサ200から取得した時刻フレームにおける測距センサ観測範囲の測距情報と、映像取得センサ300から取得した時刻フレームにおける映像取得センサ観測範囲内の映像とに基づき、通路を移動する歩行者の位置、移動方向を含む移動速度等を推定する。
なお、1つの測距センサ200と1つの映像取得センサ300とが1セットになっており、1つの移動物体検出対象領域に対して、当該1セットの測距センサ200および映像取得センサ300が設置される。
また、上記1つの測距センサ200と1つの映像取得センサ300とからなるセットが複数、1台の移動物体検出装置100にネットワークを介して接続され、移動物体検出装置100は、1つの測距センサ200と1つの映像取得センサ300とからなる1セットごとに、通路を移動する歩行者の位置、移動速度等を推定する処理を実施することができる。具体的な処理内容については後述する。
図2,図3は、この実施の形態1における、測距センサ200と映像取得センサ300の設置状況、および、測距センサ200と映像取得センサ300の観測条件の一例を説明するための図である。なお、図3は、図2を、z軸の正方向から見た俯瞰図である。
図2,図3において、x軸方向は通路の延伸方向、z軸方向は地面と垂直な方向、y軸方向は通路の延伸方向と垂直かつ地面と平行な方向とし、x軸、y軸、z軸の正方向は右手系の直交座標系とする。
図2,図3に示すように、映像取得センサ300および測距センサ200は通路を見下ろすように設置される。
映像取得センサ300は、予め設定された視野角で通路の映像を取得するものであり、映像取得センサ300の設置位置から通路上のxy平面へ射影した範囲を、映像取得センサ300の観測範囲53とする。
測距センサ200は、1時刻フレーム内にy軸方向を少なくとも1回走査し、測距データを取得するものであり、測距センサ200の設置位置からy軸に平行なxy平面上の1次元ラインへ射影した範囲を測距センサ200の観測範囲54とする。
映像取得センサ300の観測範囲53と、測距センサ200の観測範囲54は、一部が重複しており、測距センサ200の観測範囲54のx軸方向の幅は、映像取得センサ300の観測範囲53のx軸方向の幅に比べて十分に狭い。
なお測距センサ200の観測範囲である1次元ラインは、観測環境に応じて選択可能としてもよい。例えば、測距センサ200は複数の1次元ラインを観測し、各1次元ラインの中から障害物等によって遮られる可能性が低い1次元ラインを観測範囲として選択するとしてもよい。
図4は、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置100の構成図である。
図4に示すように、移動物体検出装置100は、測距データ取得部11と、物***置データ作成部12と、映像取得部13と、画素移動方向データ作成部14と、位置移動方向相関部15と、表示部16と、記録部17とを備える。
測距データ取得部11と物***置データ作成部12とは、測距センサ処理部101を構成し、映像取得部13と画素移動方向データ作成部14とは、映像取得センサ処理部102を構成し、位置移動方向相関部15は、融合処理部103を構成する。
測距データ取得部11、測距センサ200に命令を送り、測距センサ200から最新時刻フレームにおける測距センサ観測範囲の測距情報を取得する。測距データ取得部11は、取得した測距情報を、物***置データ作成部12に出力する。
物***置データ作成部12は、測距データ取得部11から取得した複数の時刻フレームにおける測距情報に基づき、移動物体の重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した時刻フレームを特定する。また、物***置データ作成部12は、測距データ取得部11から取得した複数の時刻フレームから、移動物体のx軸およびy軸方向の重心位置を算出して、当該重心位置を表す物***置データを作成する。
物***置データ作成部12は、移動物体の重心が通過した時刻フレーム、すなわち、移動物体の測距センサ200の観測範囲54の通過時刻と、物***置データを、位置移動方向相関部15に出力する。
なおここでは、移動物体の位置座標を表す物理量の一例として移動物体全体の重心位置を算出する装置としたが、重心位置の代わりに移動物体の一部に関する位置座標としてもよい。例えば、歩行者に対する両肩の位置や、自動車に対する車輪の位置としてもよい。
映像取得部13は、映像取得センサ300に命令を送り、映像取得センサ300から最新時刻フレームにおける映像取得センサ300の観測範囲53内の映像を取得する。映像取得部13は、取得した映像を、画素移動方向データ作成部14に出力する。
画素移動方向データ作成部14は、映像取得部13から取得した複数の時刻フレームにおける映像に基づき、画素ごとのx軸およびy軸方向の推定速度を算出し、当該推定速度を表す画素速度データを、時刻フレームごとに作成する。画素移動方向データ作成部14は、画素速度データを、位置移動方向相関部15に出力する。
なおここでは、映像上の領域ごとに推定速度を算出する装置の一例として、画素ごとに推定速度を算出する装置である画素移動方向データ作成部14としたが、映像上の推定速度を算出する領域の選び方は、必ずしも1画素ごとである必要はない。例えば、縦10画素、横10画素の領域ごとに推定速度を算出することで、処理負荷を軽減させてもよい。
またここでは、画素移動方向データ作成部14は、物体の移動方向を表す物理量の一例としてx軸およびy軸方向の速度を算出することとしたが、各移動物体の移動方向のみを推定する目的においては、必ずしも速度を算出する必要はない。例えば、画素移動方向データ作成部14は、移動方向のみを表す大きさ一定のベクトルや、移動方向を表す方位角を算出することとしてもよい。
位置移動方向相関部15は、物***置データ作成部12から出力された物***置データと、画素移動方向データ作成部14から出力された画素速度データを受け取り、物***置データによって特定される移動物体の移動速度を推定する。
位置移動方向相関部15は、移動物体について、重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した時刻、x軸およびy軸上の重心位置、x軸およびy軸方向の推定速度を表すデータを、表示部16に表示させる。また、位置移動方向相関部15は、移動物体ごとに、重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した時刻、x軸およびy軸上の重心位置、x軸およびy軸方向の推定速度を表すデータを、記録部17に記憶させる。
ここでは、移動物体ごとの、重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した時刻、x軸およびy軸上の重心位置、x軸およびy軸方向の推定速度を表すデータを合わせて、融合データという。
表示部16は、例えば、ディスプレイ等の表示装置であり、位置移動方向相関部15から出力された融合データを表示する。
記録部17は、位置移動方向相関部15から出力された融合データを記憶する。
なお、ここでは、図4に示すように、表示部16と記録部17とは、移動物体検出装置100が備えるものとしたが、これに限らず、表示部16と記録部17とを、移動物体検出装置100の外部に備え、移動物体検出装置100と表示部16および記録部17とが、ネットワークを介して接続されるようにしてもよい。
図5A,図5Bは、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
この発明の実施の形態1において、測距センサ処理部101と、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103の各機能は、処理回路501により実現される。すなわち、移動物体検出装置100は、取得した測距情報と映像情報とに基づき、移動物体の位置、速度等に関する情報を表示あるいは記憶させる制御を行うための処理回路501を備える。
処理回路501は、図5Aに示すように専用のハードウェアであっても、図5Bに示すようにメモリ506に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)507であってもよい。
処理回路501が専用のハードウェアである場合、処理回路501は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路501がCPU507の場合、測距センサ処理部101と、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。すなわち、測距センサ処理部101と、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103は、HDD(Hard Disk Drive)502、メモリ506等に記憶されたプログラムを実行するCPU507、システムLSI(Large−Scale Integration)等の処理回路により実現される。また、HDD502、メモリ506等に記憶されたプログラムは、測距センサ処理部101と、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ506とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)等が該当する。
なお、測距センサ処理部101と、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、測距センサ処理部101については専用のハードウェアとしての処理回路501でその機能を実現し、映像取得センサ処理部102と、融合処理部103については処理回路がメモリ506に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
表示部16は、例えば、ディスプレイ503である。
記録部17は、例えば、HDD502を使用する。なお、これは一例にすぎず、記録部17は、DVD、メモリ506等によって構成されるものであってもよい。
また、移動物体検出装置100は、測距センサ200、映像取得センサ300等の外部機器との通信を行う入力インタフェース装置504、出力インタフェース装置505を有する。例えば、測距センサ処理部101は、測距センサ200が取得した測距情報を、USB(Universal Serial Bus)、イーサネット(登録商標。以下記載を省略する)等の入力インタフェース装置504を利用して取得する。また、例えば、映像取得センサ処理部102は、映像取得センサ300が撮影した映像を、DVI(Digital Visual Interface、登録商標)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface、登録商標)、USB、イーサネット等の入力インタフェース装置504を利用して取得する。また、例えば、融合処理部103は移動物体の個数、位置、速度等の情報をUSB、イーサネット等の出力インタフェース装置505を利用してディスプレイ503に接続し出力する。
この実施の形態1に係る移動物体検出装置100の動作について説明する。
図6は、この発明の実施の形態1に係る移動物体検出装置100の動作を説明するフローチャートである。
図6を用いて、観測開始からk(kは自然数)番目の時刻フレームにおいて、重心が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体に対して、移動速度を推定する場合を例に、移動物体検出装置100の動作を説明する。
以下では、観測開始からk番目の時刻フレームを、時刻kと表記する。また、測距センサ200および映像取得センサ300の設置位置および観測範囲は予め設定されていて既知であるとし、測距センサ200および映像取得センサ300の観測時刻を計測するための時計は、測距センサ200および映像取得センサ300間で同期されているものとする。
測距センサ処理部101は、測距センサ200が取得した複数の時刻フレームの測距情報から、時刻kに重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体を抽出し、時刻kの物***置データを作成する(ステップST601)。具体的には、物***置データ作成部12は、測距データ取得部11が出力した複数の時刻フレームの測距情報に基づき、測距センサ200の観測範囲54内を通過した移動物体を抽出し、移動物体の重心位置が測距センサ200の観測範囲内を通過した時刻フレームを特定するとともに、物***置データを作成する。複数の移動物体が抽出された場合、時刻フレームの特定、および、物***置データの作成は、移動物体ごとに行われる。なお、物***置データ作成部12は、測距データ取得部11が出力した時刻フレームの測距情報を測距情報蓄積部(図示省略)に蓄積させるようにし、当該測距情報蓄積部に蓄積された複数の測距情報をもとに、物***置データを作成すればよい。物***置データ作成部12は、作成した物***置データを、位置移動方向相関部15に出力する。
各時刻フレームの測距情報から移動物体の重心位置を抽出する方法としては、例えば、特開2011−108223号公報に開示されている方法を用いる。当該文献に開示されている方法は、特定の高さにおける移動物体の個数および位置を抽出する方法であり、例えば、歩行者の位置を抽出する場合には、歩行者の頭部の高さに存在する物体の個数および位置を求めることができる。
なお、上記方法に限らず、物***置データ作成部12は、予め作成された時刻kの物***置データを取得してもよい。具体的には、例えば、物***置データ作成部12は、ステップST601においてその都度時刻kの物***置データを作成するのではなく、すでに作成済みの物***置データを記憶しておき、当該記憶している物***置データを取得するようにしてもよい。
映像取得センサ処理部102は、映像取得センサ300が取得した各時刻フレームの映像から、時刻kにおける画素速度データを作成する(ステップST602)。具体的には、画素移動方向データ作成部14は、映像取得部13が出力した複数の時刻フレームにおける映像に基づき、画素速度データを作成する。なお、画素移動方向データ作成部14は、映像取得部13が出力した時刻フレームの映像を映像情報蓄積部(図示省略)に蓄積させるようにし、当該映像情報蓄積部に蓄積された映像をもとに、画素速度データを作成すればよい。画素移動方向データ作成部14は、作成した画素速度データを、位置移動方向相関部15に出力する。
各時刻フレームの映像から画素速度データを作成する方法としては、例えば、B.Lucas,T.Kanade,“An Iterative Image Registration Technique with an Application to Stereo Vision,” Proceedindgs DARPA Image Understanding Workshop,pp.121−130,April 1981.に開示されている方法を用いる。当該文献に開示されている方法は、各画素の輝度強度は空間的に連続であることと、物体の運動が線形であることを前提に、最小二乗法によって時刻フレーム間の輝度強度の残差が最小となる速度ベクトルを推定する。この方法によって、静止物をあらわす画素の速度ベクトルは零に近い値となり、移動物体を表す画素の速度ベクトルは物体の移動速度に近い値となる画素速度データが得られる。
なお、上記方法に限らず、画素移動方向データ作成部14は、予め作成された時刻kの画素速度データを取得してもよい。具体的には、例えば、画素移動方向データ作成部14は、ステップST602においてその都度時刻kの画素速度データを作成するのではなく、すでに作成済みの画素速度データを記憶しておき、当該記憶している画素速度データを取得するようにしてもよい。
なお、画素移動方向データ作成部14は、観測環境に応じて映像上の一部領域に対してのみ画素速度データを作成するようにしてもよい。例えば、歩行者が通行し得ない区域など、移動物体が存在し得ない領域が、データ取得前または過去の時刻フレームのデータから既知であれば、当該移動物体が存在し得ない領域の画素速度データの作成を省略してもよい。
位置移動方向相関部15は、ステップST601において物***置データ作成部12が出力した時刻kの物***置データと、ステップST602において画素移動方向データ作成部14が出力した時刻kの画素速度データとを用いて、時刻kの物***置データによって特定されている移動物体に対して、移動速度を推定し、当該移動物体に関する時刻kの融合データを作成する(ステップST603)。
ここで、図7は、図6のステップST603における移動物体の速度推定動作を説明する概念図である。なお、図7では、時刻kにおいて重心が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体が、2つ抽出されたものとしている。
位置移動方向相関部15は、時刻kにおける各移動物体の重心位置61に対して、当該重心位置61を中心に物体サイズ63以内の画素速度62を抽出する。そして、位置移動方向相関部15は、物体サイズ63内の画素速度から、各移動物体の推定速度vおよびvを算出する。
ここでは、実空間におけるx座標、y座標は、映像取得センサ300から得られる画像のフレーム上のx座標、y座標と一致するものとする。
以下では、物***置データにおいて時刻kの重心位置が(x,y)とされた、ある移動物体を例に、推定速度v=(v1,x,v1,y)の算出方法を説明する。ここで、xは移動物体の重心位置のx軸位置、yは移動物体の重心位置のy軸位置とする。また、v1,x、v1,yは推定速度のx軸方向成分、y軸方向成分とする。なお、測距センサ200の観測範囲54はx軸方向に狭いため、xは測距センサ200の観測範囲の中心のx軸位置としてもよい。
また、以下では、時刻kの画素速度データをV(x,y)およびV(x,y)と表す。ここで、xおよびyはi番目の画素のx軸中心位置およびy軸中心位置をそれぞれ表し、V(x,y)は画素速度のx軸方向成分、V(x,y)は画素速度のy軸方向成分を表すとする。なお、画素の総数はNとする。
重心位置(x,y)の移動物体の推定速度vは、以下の式(1)および式(2)より算出する。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
ここで、W(xi,;xd,)は、物体サイズ63を表す関数であり、任意の(x、y)に対して以下の式(3)を満たす関数である。
Figure 0006351917
例えば、(x、y)を中心に円形の物体サイズ63を定義する場合、以下の式(4)のように定義する。
Figure 0006351917
ここで、物体サイズ63の半径を表すパラメタをRとし、以下の式(5)を満たす画素(xi’、yi’)の個数をn(R)とする。
Figure 0006351917
なお、想定する移動物体の種類や、映像取得センサ300における画素速度データの誤差および測距センサ200の物***置データの誤差に応じて、物体サイズ63の大きさを変えたり、形状を楕円や長方形等にしてもよい。本実施の形態のように、歩行者を検出対象としている場合、物体サイズ63は、上方から見下ろした歩行者の平均的な大きさを表すものとすればよい。
また、上記のように物体サイズ63内部の画像速度データを一様に加算平均する他に、物体サイズ63内で重み付け平均するように関数W(x、y;x、y)の値に傾斜を持たせてもよい。
また、物***置データには静止物体や実在する物体以外の不要なデータも誤って含まれていることを前提に、推定速度を基に不要なデータを棄却してもよい。例えば、推定速度が閾値未満であれば静止物体として移動物体の個数から除いてもよい。すなわち、物***置データ作成部12で算出した移動物体の個数を、仮の移動物体個数とし、位置移動方向相関部15において最終的な移動物体個数の推定をおこなうとしてもよい。
図6のフローに戻る。
位置移動方向相関部15は、時刻kの物***置データによって特定されているすべての移動物体に対して推定速度を推定したか否かを判定する(ステップST604)。
ステップST604において、時刻kの物***置データによって特定されているすべての移動物体に対して推定速度を推定していないと判定した場合(ステップST604の“NO”の場合)、ステップST603に戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップST604において、時刻kの物***置データによって特定されているすべての移動物体に対して推定速度を推定したと判定した場合(ステップST604の“YES”の場合)、位置移動方向相関部15は、時刻kの物***置データによって特定されているすべての移動物体について、移動物体ごとに、通過時刻と、重心位置と、ステップST603において推定した推定速度を合わせて、融合データとして表示部16、および、記録部17へ出力する(ステップST605)。
表示部16は、位置移動方向相関部15から出力された融合データに基づく情報を表示する。表示部16が表示する情報は、例えば、移動物体の個数、各移動物体の重心位置、および、推定速度である。また、推定速度には移動方向の情報も含まれているので、表示部16は、例えば、単位時間当たりに測距センサ200の観測範囲54を通路のx正方向、または、x負方向へ通過した移動物体の個数を表示することもできる。
表示部16に表示させる情報は、予め設定された条件に基づき決められるようにすればよい。これに限らず、使用者が、入力装置(図示省略)から表示部16に表示させる情報を、予め設定しておくようにしてもよいし、あるいは、使用者が、表示中に表示させる情報を切り替え可能とすることもできる。
記録部17は、位置移動方向相関部15から出力された融合データを記録する。記録部17が記録する情報は、例えば、移動物体の個数、各移動物体の重心位置、および、推定速度である。また、記録部17には、例えば、単位時間当たりに測距センサ200の観測範囲54を通路のx正方向、または、x負方向へ通過した移動物体の個数が記録されるものとしてもよい。
記録部17に記録させる情報は、予め設定された条件に基づき決められるようにすればよい。これに限らず、使用者が、入力装置(図示省略)から記録部17に記録させる情報を予め設定しておくようにしてもよいし、あるいは、使用者が、記録させる情報を変更可能とすることもできる。
以上のように、この実施の形態1によれば、1つの検出箇所に配置された1台の映像取得センサ300と1台の測距センサ200とによって、移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を推定することができる。
一般に、受光素子のみを要する映像取得センサに比べ、投光素子と受光素子をともに備える測距センサの方が、構成する部品数が多く、また、経年劣化を補正する頻度が高いため、製造時、運用時の費用が高額になる。この実施の形態1に係る移動物体検出装置100では、1つの検出箇所に対して、レーザセンサ等の測距センサ200を1台しか必要としないため、測距センサを複数用いる方法に比べ、少ない費用で同じ機能を実現できる。
また、この実施の形態1によれば、1箇所に設置された1台の測距センサ200の投光素子によって移動物体の移動方向を含む移動速度を推定できるため、複数箇所にスリット光を投光する方式に比べ、設置条件の制約が少なく、また、設置工事の費用が少なくて済む。
また、この実施の形態1によれば、映像取得センサ300と1次元方向のみを走査する測距センサ200によって移動物体の個数、位置、移動方向を推定することができる。一般に、1次元方向を走査する測距センサ200は、2次元方向を走査する測距センサに比べ、走査に要する機器および処理の分だけ製造時、設置工事時、運用時の費用が少なくて済む。そのため、2次元方向を走査するレーザセンサ等の測距センサを用いる方法に比べ、少ない費用で同じ機能を実現できる。
また、測距センサ200は、測距センサ200が照射するレーザ等の照射方向における移動物体の形状も観測することができるため、映像取得センサ300に比べ移動物体の位置推定誤差が小さく、かつ、近接する複数の移動物体に対する各移動物体の区別が容易である。よって、実施の形態1によれば、可視光カメラ等の映像取得センサ300のみを用いる方法に比べ、移動物体の個数および位置の推定精度が高い。
また、この実施の形態1によれば、映像取得センサ300の映像について、画素の輝度および強度を基に画素ごとの推定速度を算出し、移動物体の移動方向を推定するようにした。よって、映像取得センサ300の解像度が低く移動物体観測時の形状が不明瞭な場合、例えば、移動物体の大きさに対し映像の画素が粗い場合や移動物体の輪郭の一部が欠ける場合において、可視光カメラ等の映像取得センサ300のみを用いる方法に比べ、移動方向推定精度の劣化が少ない。
また、この実施の形態1によれば、移動物体の個数は測距センサ200の観測結果を元に推定するようにしたので、映像に移動物体の影が映っている場合や、背景のスクリーンで動画が再生されている場合等に、背景における実体のない輝度強度の変化を移動物体と誤って判定することなく、移動物体の個数を推定することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、映像取得センサ300によって取得された映像上において移動物体の輝度および強度が連続であることを前提に、測距センサ200からの測距情報に基づく移動物体の重心位置と、映像取得センサ300からの映像に基づく画素速度とを、同じ時刻フレーム内で対応付けるようにしていた。
しかし、実際は、例えば光源照度の偏りや、背景色の変化、移動物体の回転および変形、夜間撮影時の増感ノイズ等によって、移動物体の輝度強度が不連続に変化する。このような場合、移動物体の画素速度が一時的に真の移動物体の速度と大きく異なる値となり、ある時刻フレームの画素速度上において移動物体が消失する事態が起こり得る。
そこで、この実施の形態2では、複数の時刻フレームの画素速度から、各移動物体の推定速度の候補を複数通り設定し、各候補の中から尤もらしい推定速度を判定する実施の形態について説明する。
この実施の形態2の移動物体検出システムの構成は、実施の形態1において図1を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、測距センサ200と映像取得センサ300の設置状況、および、測距センサ200と映像取得センサ300の観測条件についても、例えば、実施の形態1において、図2,図3を用いて説明したとおりであるので、重複した説明を省略する。
図8は、この発明の実施の形態2に係る移動物体検出装置100aの構成図である。
図8において、図4を用いて説明した実施の形態1に係る移動物体検出装置100と同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
この発明の実施の形態2に係る移動物体検出装置100aは、実施の形態1に係る移動物体検出装置100とは、融合処理部103が、位置移動方向相関部15に代えて、移動方向仮説設定部18と移動方向決定部19とから構成される点が異なるのみである。
この実施の形態2において、物***置データ作成部12は、物***置データを移動方向仮説設定部18に出力する。また、画素移動方向データ作成部14は、画素速度データを、移動方向仮説設定部18および移動方向決定部19に出力する。
移動方向仮説設定部18は、物***置データ作成部12から出力された物***置データと、画素移動方向データ作成部14から出力された時刻フレームの画素速度データを取得し、測距センサ200で観測された移動物体の移動速度の候補値を複数通り設定する。ここでは、移動方向仮説設定部18が設定する、移動物体の移動速度の候補値を、速度仮説という。
移動方向仮説設定部18は、速度仮説を移動方向決定部19に出力する。
移動方向決定部19は、画素移動方向データ作成部14から出力された時刻フレームの画素速度データと、移動方向仮説設定部18から出力された移動物体の速度仮説を取得し、速度仮説の中から、移動物体の移動速度を決定する。移動方向決定部19は、移動物体の重心位置が測距センサの観測範囲54を通過した時刻、x軸およびy軸上の重心位置、x軸およびy軸方向の推定速度を表す融合データを、表示部16および記録部17に出力する。
移動物体検出装置100aのハードウェア構成は、実施の形態1において図5A,図5Bを用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
この実施の形態2に係る移動物体検出装置100aの動作について説明する。
図9は、この発明の実施の形態2に係る移動物体検出装置100aの動作を説明するフローチャートである。
なお、以下の説明において、kはN+1以上の自然数とする。パラメタNについては後述する。
測距センサ処理部101は、測距センサ200が取得した複数の時刻フレームの測距情報から、時刻kに重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体を抽出し、時刻kの物***置データを作成する(ステップST901)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図6のステップST601と同様である。測距センサ処理部101の物***置データ作成部12は、作成した物***置データを移動方向仮説設定部18に出力する。
移動物体検出装置100aの制御部(図示省略)は、変数iを初期化する(ステップST902)。ここでは、変数iの初期値は0とする。
映像取得センサ処理部102は、映像取得センサ300が取得した複数の時刻フレームの映像から、時刻k−iにおける画素速度データを作成する(ステップST903)。具体的な画素速度データの作成方法は、実施の形態1で説明した図6のステップST602と同様である。映像取得センサ処理部102の画素移動方向データ作成部14は、時刻k−iにおける画素速度データを移動方向仮説設定部18および移動方向決定部19に出力する。
移動方向仮説設定部18は、ステップST901において物***置データ作成部12が出力した時刻kの物***置データと、ステップST903において画素移動方向データ作成部14が出力した時刻k−iの画素速度データとを用いて、時刻kの物***置データに含まれる、移動物体に対して、速度仮説を設定する(ステップST904)。
ここで、図10は、i=1の場合を例として、図9のステップST904における、移動方向仮説設定部18による速度仮説の設定の動作を表した概念図である。
移動方向仮説設定部18は、時刻kの移動物体の重心位置61に対して、時刻k−1における移動物体の重心位置の推定値、すなわち、時刻k−1の物***置推定値64と、時刻k−1の物***置推定値64を中心とする物体サイズ63以内の時刻k−1の画素速度65を抽出する。そして、移動方向仮説設定部18は、抽出した時刻k−1の画素速度65から、移動物体の速度仮説vを算出する。
図11は、図9のステップST904の動作を詳細に説明するフローチャートである。
ここでは、対象とする、ある移動物体の重心位置を(x,y)とし、速度仮説をv=(vu,x,vu,y)とする。xは移動物体の重心位置のx軸位置、yは移動物体の重心位置のy軸位置とし、vu,x,vu,yは、それぞれ、推定速度のx軸方向成分、y軸方向成分とする。なお、測距センサ200の観測範囲54は、x軸方向に狭いため、xdは測距センサ200の観測範囲54の中心のx軸位置としてもよい。
また、時刻k−iの画素速度データをVk−i,x(x,y)およびVk−i,y(x,y)と表す。ここで、xおよびyは、それぞれ、q番目の画素のx軸中心位置、y軸中心位置を表し、Vk−i,x(x,y)は画素速度のx軸方向成分、Vk−i,y(x,y)は、画素速度のy軸方向成分を表すものとする。なお、画素の総数はNとする。
まず、移動方向仮説設定部18は、画素移動方向データ作成部14から取得した映像、すなわち、映像取得センサ300によって取得された映像のうち、未選択の画素を1つ選択する(ステップST1101)。以下、当該ステップST1101において移動方向仮説設定部18が選択した画素を「選択画素」といい、当該選択画素のx軸中心位置、y軸中心位置を(x,y)とする。
移動方向仮説設定部18は、選択画素の近傍の時刻k−iの画素速度データから、選択画素の平均速度v=(vm,x,vm,y)を算出する(ステップST1102)。ここで、vm,x、vm,yは、平均速度のx軸方向成分、y軸方向成分とする。
平均速度v=(vm,x,vm,y)は、以下の式(6)および式(7)より算出する。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
ここで、W(x,y;x,y)は、物体サイズ63を表す関数であり、任意の(x,y)に対して以下の式(8)を満たす関数である。
Figure 0006351917
例えば、(x,y)を中心に円形の物体サイズ63を定義する場合、以下の式(9)のように定義する。
Figure 0006351917
ここで、物体サイズ63の半径を表すパラメタをRとし、以下の式(10)を満たす画素(xq’,yq’)の個数をn(R)とする。
Figure 0006351917
また、想定する移動物体の種類や、映像取得センサ300における画素速度データの誤差および測距センサ200の物***置データの誤差に応じて、物体サイズ63の大きさを変えたり、形状を楕円や長方形等にしてもよい。本実施の形態のように、歩行者を検出対象としている場合、物体サイズ63は、上方から見下ろした歩行者の平均的な大きさを表すものとすればよい。
また、上記のように物体サイズ63内部の画像速度データを一様に加算平均する他に、物体サイズ63内で重み付け平均するように関数W(x,y;x,y)の値に傾斜を持たせてもよい。
移動方向仮説設定部18は、ステップST1102で算出した平均速度に基づき、選択画素を平均速度で時刻kへ外挿した位置を算出する(ステップST1103)。ここでは、選択画素を平均速度で時刻kへ外挿した位置を、外挿位置という。
移動方向仮説設定部18は、外挿位置(x,y)を、移動物体は時刻k−iから時刻kの間に等速直進すると仮定し、以下の式(11)および式(12)から算出する。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
ここで、Tk−i,kは時刻k−iから時刻kのフレーム間経過時間を表す。特に、i=0の場合はTk,k=0とする。
また、式(11)および式(12)では、移動物体の運動モデルとして等速直進運動を仮定したが、移動物体の種類に応じて、例えば等加速度直進運動など別の運動モデルを仮定し外挿位置を算出してもよい。
移動方向仮説設定部18は、ステップST1103で算出した外挿位置と、移動物体の重心位置の残差を算出する(ステップST1104)。
移動方向仮説設定部18は、時刻k−iの画素速度データから算出した外挿位置(x,y)と、時刻kの物***置データにおける移動物体の重心位置(x,y)との残差Δrを、以下の式(13)により算出する。
Figure 0006351917
ここで、行列右上のtは行列の転置を表し、行列右上の「−1」は逆行列を表す。
また、σ 、σ 、σxy は、外挿位置と移動物体の重心位置との残差に関する揺らぎの大きさを表すパラメタとし、σ はx軸成分の分散、σ はy軸成分の分散、σxy はx成分とy成分の共分散を表す。例えば、画素速度データのy軸方向成分が、x軸方向成分に比べ誤差が大きい場合、σ をσ よりも大きな値に設定することで、成分ごとの揺らぎの違いを考慮した残差を算出できる。
または、外挿位置と移動物体の重心位置との残差に関して揺らぎの数値化が困難な場合等では、各成分の揺らぎは独立かつ一様と仮定して、より簡単な、以下の式(14)によって残差Δrを求めてもよい。
Figure 0006351917
移動方向仮説設定部18は、ステップST1104で算出した残差Δrが、ステップST1101〜ステップST1107のループ処理の中で既に算出された他の残差に比べ、最小であるか否かを判定する(ステップST1105)。
ステップST1105において、他の残差に比べ、最小ではないと判断した場合、すなわち、直前のステップST1104で算出した残差が暫定的に最小値ではない場合(ステップST1105の“NO”の場合)、ステップST1106の処理をスキップして、ステップST1107へ進む。
ステップST1105において、他の残差に比べ、最小であると判定した場合、すなわち、直前のステップST1104で算出した残差が暫定的に最小値である場合(ステップST1105の“YES”の場合)、移動方向仮説設定部18は、ステップST1102で算出した平均速度vを、時刻kの重心位置が(x,y)である移動物体の速度仮説vとして設定する(ステップST1106)。なお、ステップST1101〜ステップST1107のループ処理中で既に別の値が速度仮説として設定されていた場合、移動方向仮説設定部18は、ステップST1102で算出した平均速度vを新しい平均速度として置き換える。
移動方向仮説設定部18は、時刻k−iの画素速度データ内のすべての画素が選択されたか否かを判定する(ステップST1107)。
ステップST1107において、すべての画素が選択されていないと判定した場合(ステップST1107の“NO”の場合)、ステップST1101へ戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップST1107において、すべての画素が選択されたと判定した場合(ステップST1107の“YES”の場合)、図11の処理を終了する。
以上のように、図11の処理を実行することで、時刻k−iの画素速度データをもとに、移動物体の速度仮説を設定する。
なお、以上の図11の処理では、時刻k−iの画素速度データ内のすべての画素に対して平均速度、外挿位置、移動物体の重心位置との残差を算出し、速度仮説を設定したが、例えば、移動物体の想定最大速度から選択する画素を制限することで処理負荷を軽減させてもよい。
また、以上の図11の処理では、時刻k−iの画素速度データをもとに速度仮説を1つのみ設定するが、残差の大きさに応じて時刻k−iの画素速度データから速度仮説を複数設定してもよい。
また、以上の図11の処理では、画素移動方向データ作成部14がx軸及びy軸方向の速度を算出する場合について説明したが、画素移動方向データ作成部14が移動方向のみを算出する場合は、例えばあらかじめ設定された歩行者の典型的な移動速度を表すパラメタに基づき、推定された移動方向をx軸及びy軸方向の速度に変換し、同様に処理するとしてもよい。
またここでは、画素移動方向データ作成部14は、物体の移動方向を表す物理量の一例としてx軸およびy軸方向の速度を算出することとしたが、各移動物体の移動方向のみを推定する目的においては、必ずしも速度を算出する必要はない。例えば、移動方向のみを表す大きさ一定のベクトルや、移動方向を表す方位角を算出することとしてもよい。この場合、移動方向仮説設定部18が設定する物体の速度仮説は移動方向仮説ともいうこととする。
図9のフローチャートに戻る。
移動物体検出装置100aの制御部(図示省略)は、変数iがパラメタN以上か否かを判定する(ステップST905)。
パラメタNは、速度仮説を設定する際に参照する過去の時刻フレームの個数を表す。パラメタNは、例えば、時刻k−Nから時刻kの間で目標の運動を等速直進とする仮定が妥当となる時刻フレーム数の最大値を設定する。
ステップST905において、変数iがパラメタN未満と判定した場合(ステップST905の“NO”の場合)、移動方向仮説設定部18は、変数iに1を加算し(ステップST906)、ステップST903に戻る。
ステップST905において、変数iがパラメタN以上と判定した場合(ステップST905の“YES”の場合)、移動物体検出装置100aの制御部は、変数jを初期化する(ステップST907)。変数jの初期値は1である。すなわち、制御部は、変数jに1を代入する。制御部は、変数jを初期化した旨の情報を、映像取得センサ処理部102に出力する。
映像取得センサ処理部102は、映像取得センサ300が取得した複数の時刻フレームの映像から、時刻k+jにおける画素速度データを作成する(ステップST908)。具体的な画素速度データの作成方法は、実施の形態1で説明した図6のステップST602と同様である。映像取得センサ処理部102の画素移動方向データ作成部14は、時刻k+jにおける画素速度データを移動方向仮説設定部18および移動方向決定部19に出力する。
移動方向決定部19は、ステップST908で取得された時刻k+jの画素速度データを用いて、ステップST904で移動方向仮説設定部18が設定した移動物体の複数の速度仮説について、各速度仮説の尤もらしさを表す値を更新する(ステップST909)。ここでは、移動物体の速度仮説の尤もらしさを表す値を速度仮説の尤度という。
なお、各速度仮説の尤度は、ステップST908〜ステップST911の変数jに関するループ処理の中で逐次更新する。例えば、ある速度仮説vに関して、時刻k+jの画素速度データによって更新された尤度Li,k+jは、1つ前の変数jのループ処理で算出された尤度Li,k+j−1をもとに算出される。
図12は、j=1およびj=2の場合を例として、図9のステップST909における、移動方向決定部19による速度仮説v、v、vの尤度の更新の動作を表した概念図である。
移動方向決定部19は、時刻kの移動物体の重心位置61に対して、各速度仮説をもとに時刻k+1の物***置推定値66a〜66c、時刻k+2の物***置推定値68a〜68cを算出する。また、移動方向決定部19は、各物***置推定値を中心とする物体サイズ63内の時刻k+1および時刻k+2の画素速度67a〜67c、69a〜69cを時刻k+1および時刻k+2の画素速度データから抽出する。
そして、移動方向決定部19は、各時刻フレームにおいて、速度仮説と物体サイズ63内の画素速度との差異から、速度仮説の尤度を算出する。当該尤度は、時刻k以前の画素速度から設定した速度仮説と、時刻k+1以降の画素速度との整合の度合いを表し、時刻k+1以降の各時刻フレームを通して、速度仮説と物体サイズ63内の画素速度との差異が小さいほど高い値となる。
図12の例では、速度仮説vと、物***置推定値66a周辺の画素速度67aと、物***置推定値68a周辺の画素速度69aとの差異が、残りの速度仮説v、vに比べて小さいため、速度仮説vの尤度が速度仮説v、vの尤度に比べ大きな値となる。
以下、図9のステップST909の動作について詳細に説明する。
図13は、図9のステップST909の詳細な動作について説明するフローチャートである。
ここでは、対象とする、ある移動物体の重心位置を(x,y)とし、速度仮説をv=(vu,x,vu,y)とする。xは移動物体の重心位置のx軸位置、yは移動物体の重心位置のy軸位置とし、vu,x及びvu,yは推定速度のx軸方向成分、y軸方向成分とする。なお、測距センサ200の観測範囲54はx軸方向に狭いため、xは測距センサ200の観測範囲54の中心としてもよい。
また、時刻k+jの画素速度データをVk+j,x(x,y)およびVk+j,y(x,y)と表す。ここで、xおよびyはq番目の画素のx軸中心位置、y軸中心位置を表し、Vk+j,x(x,y)は画素速度のx軸方向成分、Vk+j,y(x,y)は画素速度のy軸方向成分を表すとする。なお画素の総数はNpとする。
移動方向決定部19は、時刻kの移動物体の重心位置(x,y)および速度仮説vより、速度仮説vに関する時刻k+jにおける物***置推定値(xe,k+j,ye,k+j)を算出する(ステップST1301)。
移動方向決定部19は、物***置推定値(xe,k+j,ye、k+j)を、移動物体が時刻kから時刻k+jの間に等速直進すると仮定し、以下の式(15)および式(16)から算出する。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
ここで、Tk,k+jは時刻kから時刻k+jまでのフレーム間経過時刻を表す。
また、式(15)および(16)では、移動物体の運動モデルとして等速直進運動を仮定したが、移動方向決定部19は、移動物体の種類に応じて、例えば、等加速度直進運動など別の運動モデルを仮定し外挿位置を算出してもよい。
移動方向決定部19は、ステップST1301で算出した物***置推定値と、時刻k+jの画素速度データとから、時刻k+jにおける移動物体近傍の平均速度vm,k+j=(vm,k+j,x,vm,k+j,y)を算出する(ステップST1302)。vm,k+j,x,vm,k+j,yは平均速度のx軸方向成分、y軸方向成分とする。
移動方向決定部19は、平均速度vm,k+j=(vm,k+j,x,vm,k+j,y)を、例えば図11のステップST1102と同様に、以下の式(17)および(18)より算出する。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
ここで、W(x,y;xe、k+j,ye,k+j)は、物体サイズ63を表す関数であり、任意の(xe,k+j,ye,k+j)に対して、以下の式(19)を満たす関数である。
Figure 0006351917
例えば、(xe、k+j,ye、k+j)を中心に円形の物体サイズ63を定義する場合、以下の式(20)のように定義する。
Figure 0006351917
ここで、Rは物体サイズ63の半径を表すパラメタとし、n(R)は、以下の式(21)を満たす画素(xq’,yq’)の個数とする。
Figure 0006351917
また、想定する移動物体の種類や、映像取得センサ300における画素速度データの誤差及び測距センサ200の物***置データの誤差に応じて、物体サイズ63の大きさを変えたり、形状を楕円や長方形等にしてもよい。本実施の形態のように、歩行者を検出対象としている場合、物体サイズ63は、上方から見下ろした歩行者の平均的な大きさを表すものとすればよい。
また、上記のように物体サイズ63内部の画像速度データを一様に加算平均する他に、物体サイズ63内で重み付け平均するように関数W(x,y;xe,k+j,ye,k+j)の値に傾斜を持たせてもよい。
移動方向決定部19は、速度仮説v=(vu,x,vu,y)と、ステップST1302で算出した平均速度vm,k+j=(vm,k+j,x,vm,k+j,y)から、速度仮説の尤度Lu,k+jを算出する(ステップST1303)。
速度仮説vの時刻k+jにおける尤度Lu,k+jは、以下の式(22)より算出する。
Figure 0006351917
ここで、速度仮説v,vm、k+jは以下の式(23)(24)で表される縦ベクトルとする。
Figure 0006351917

Figure 0006351917
Sk+jはv−vm,k+jの残差共分散行列を表す2行2列のパラメタである。また、時刻k+j−1の尤度Lu,k+j−1に関しては、特にj=1の場合
Figure 0006351917
とする。
なお、以上の尤度Lu,k+jは、平均速度vm,k+jが移動物体の真の速度に白色ガウス雑音が加算されたとするモデルに基づく値であり、平均速度の誤差分布が有色非ガウス雑音とするモデルを用いてもよい。
移動方向決定部19は、すべての速度仮説について時刻k+jにおける仮説尤度が更新されたか否かを判定する(ステップST1304)。
ステップST1304において、すべての速度仮説について時刻k+1における仮説尤度が更新されていないと判定した場合(ステップST1304の“NO”の場合)、ステップST1301に戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップST1304において、すべての速度仮説について時刻k+1における仮説尤度が更新されたと判定した場合(ステップST1304の“YES”の場合)、図13の処理を終了する。
以上の図13の処理を実行することで、移動方向決定部19は、時刻k+jの画素速度データを基に、移動物体の各々の速度仮説について尤もらしさを表す値を更新する。
図9のフローチャートに戻る。
制御部は、変数jがパラメタM以上か否かを判定する(ステップST910)。パラメタMは、速度仮説の尤度算出に用いる時刻フレームの個数を表す。パラメタMには、例えば、時刻kから時刻k+Mの間で目標の運動を等速直進とする仮定が妥当となる時刻フレーム数の最大値が、予め設定される。
ステップST910において、変数jがパラメタM未満である場合(ステップST910の“NO”の場合)、移動方向決定部19は、変数jに1を加算し(ステップST911)、ステップST908へ戻る。
ステップST910において、変数jがパラメタM以上の場合(ステップST910の“YES”の場合)、移動方向決定部19は、ステップST909で算出し、更新した各速度仮説の尤度から、各速度仮説の事後確率を算出する(ステップST912)。
具体的には、移動方向決定部19は、時刻k+1〜時刻k+Mの画素速度データで更新された各々の速度仮説の尤度Lu、k+M(u=1,2,・・・,N、Nは速度仮説の個数)に対して、以下の式(26)より事後確率P(H|Vk:k+M)を算出する。
Figure 0006351917
ここで、P(H)は速度仮説vの事前確率を表し、速度仮説vごとに設定するパラメタである。
P(H)の設定方法としては、例えば速度仮説vを設定する際の式(14)に関する残差Δrや、vの値の大きさ、画素速度データを取得した映像における光源や背景色等によって設定する。または、すべての速度仮説は設定時点では等しく尤もらしいと見なし、P(H)を定数としてもよい。
移動方向決定部19は、ステップST912で算出した速度仮説の事後確率P(H|Vk:k+M)の中から、事後確率が最大の速度仮説vを移動物体の推定速度として決定する(ステップST913)。
移動方向決定部19は、時刻kの物***置データによって特定されている1または複数の移動物体のうち、すべての移動物体に対して推定速度が決定されたか否かを決定する(ステップST914)。
ステップST914において、すべての移動物体に対して推定速度が決定されていない場合(ステップST914の“NO”の場合)、ステップST902に戻る。
ステップST914において、すべての移動物体に対して推定速度が決定された場合(ステップST914の“YES”の場合)、移動方向決定部19は、ステップST913で決定した移動物体の移動速度と、重心位置を表した融合データを、表示部16および記録部17に出力する(ステップST915)。
なお、上記では、物***置データ作成部12が移動物体の個数を推定したが、物***置データには静止物体や実在する物体以外の不要なデータも誤って含まれていることを前提に、移動方向決定部19において推定速度を基に不要なデータを棄却してもよい。例えば、推定速度が閾値未満であれば静止物体として移動物体の個数から除いてもよい。すなわち、物***置データ作成部12で算出した移動物体の個数を、仮の移動物体個数とし、移動方向決定部19において最終的な移動物体個数の推定をおこなうとしてもよい。
なお、上記では、融合処理部103は、時刻k以前の画素速度データから移動物体の速度仮説を設定し、時刻k+1以降の画素速度データによって移動物体の速度を判定したが、各処理で用いる時刻フレームの選び方はこの限りではない。例えば、融合処理部103は、時刻k+1以降の画素速度データによって速度仮説を設定し、時刻k以前の画素速度データによって速度仮説の中から移動物体の移動速度を決定してもよい。
以上のように、実施の形態2によれば、複数の時刻フレームの画素速度から移動物体の移動速度を推定するようにしたため、映像取得センサ300から算出された画素速度データ上において、移動物体周辺の画素速度が一時的に真の物体移動速度と大きく異なる値になり得る場合においても、1つの検出箇所に設置された測距センサ1台と映像取得センサ1台によって移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を推定することができる。
当該効果は、例えば、夜間において移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を推定する場合に有効である。カメラ等の映像取得センサ300は夜間や暗所等の光源照度が低い環境ほど、センサ内部の雑音によって、各画素の輝度が揺らぎやすい特性を持つ。このような場合、移動物体の輝度が雑音によって揺らぐために、画素速度データは移動物体の真の速度から外れた値を持ちやすい。しかし、この実施の形態2の構成によれば、複数時刻フレームの画素速度データを基に物体の移動速度の候補値を設定し、各候補値を比較することで、尤もらしい移動速度を推定するため、誤った移動速度が推定される確率を減らすことができる。
また、低照度環境でも雑音による輝度強度の揺らぎが小さい映像取得センサ300ほど、一般に製造工程が複雑化するため、映像取得センサ300の費用が高額になる。そのため、この実施の形態2によれば、低照度環境において雑音の影響を受けにくい映像取得センサ300を用いる方法に比べ、少ない費用で同様の精度を実現できる点で画期的である。
また、上記効果は、例えば、移動物体の種類として歩行者を対象とする場合にも有効である。歩行者は、手足の動きや体の向きの変化により、車両等の無機物に比べ映像上の物体表面の輝度が不規則に変化しやすい。そのため、例えば歩行者が顔の向きを変化させた時点で、画素速度データが物体の移動速度から大きく異なる値になりやすい。しかし、この実施の形態2の構成によれば、一時的に画素速度データが不安定になった時刻の画素速度は、複数時刻フレームの画素速度データと整合が低いとして棄却されるため、歩行者の輝度分布が不規則に変化する場合でも誤った移動速度が推定される確率を減らすことができる。
また歩行者は、身に着けている服飾品等があるため、車両等の無機物に比べ輝度分布が多様となる。そのため、背景と歩行者の混同が起こりにくい環境の選択が原理的に困難であり、結果として背景の輝度が歩行者の輝度と同様になった時刻フレームにおいて、画素速度データが歩行者の移動速度と大きく異なる値となり得る。しかし実施の形態2によれば、複数の速度仮説のうち、背景との混同が起こりやすい時刻フレームの画素速度データから設定された速度仮説は、他の時刻フレームとの整合性が低い仮説として棄却されるため、歩行者と背景が一時的に混同しやすい場合においても誤った移動速度が推定される確率を減らすことができる。
また、上記効果は、例えば、快晴時の屋外環境や背景に光源を含む場合等、映像上での輝度分布に大きな偏りがある場合にも有効である。屋外における日なたと日陰等、映像上での輝度分布に大きな偏りがある場合、画素速度算出時の前提である輝度分布の連続性が成り立たないため、移動物体周辺の画素速度データが移動物体の速度と大きく異なる値をとり得る。しかし、この実施の形態2によれば、輝度分布が大きく偏る領域を移動物体が通過した時刻フレームの画素速度データから推定した速度仮説は、他の時刻フレームの画素速度との整合性が低い仮説として棄却されるため、輝度分布が大きく偏る場合においても誤った移動速度が推定される確率を減らすことができる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、測距センサ200の測距情報に基づく移動物体の重心位置と、映像取得センサ300の映像に基づく画素速度から、移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を推定するようにしていた。
この実施の形態3では、測距センサ200の測距情報に基づき、さらに、移動物体の地表面からの高さ、および、移動物体の幅に関するデータを、移動物体の属性データとして作成する実施の形態について説明する。
この実施の形態3の移動物体検出システムの構成は、実施の形態1において図1を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、測距センサ200と映像取得センサ300の設置状況、および、測距センサ200と映像取得センサ300の観測条件についても、例えば、実施の形態1において、図2,図3を用いて説明したとおりであるので、重複した説明を省略する。
図14は、この発明の実施の形態3に係る移動物体検出装置100bの構成図である。
図14において、図4を用いて説明した実施の形態1に係る移動物体検出装置100と同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
この発明の実施の形態3に係る移動物体検出装置100bは、実施の形態1に係る移動物体検出装置100とは、測距センサ処理部101が、物体高さデータ作成部20と物体幅データ作成部21をさらに備える点と、融合処理部103が、物体属性判定部22をさらに備える点が異なるのみである。
物体高さデータ作成部20は、測距データ取得部11から複数の時刻フレームにおける測距情報を取得し、移動物体の地表面からの高さを推定したデータを作成する。ここでは、移動物体の地表面からの高さを推定したデータを、物体高さデータという。
物体高さデータ作成部20は、作成した物体高さデータを物体属性判定部22に出力する。
なお、物体高さデータにおける移動物体は、物***置データ作成部12で作成される物***置データの移動物体と対応付けられており、対応関係は物体高さデータから参照できるものとする。
物体幅データ作成部21は、測距データ取得部11から複数の時刻フレームにおける測距情報を取得し、移動物体のx軸方向およびy軸方向の幅を推定したデータを作成する。ここでは、移動物体のx軸方向およびy軸方向の幅を推定したデータを、物体幅データという。
物体幅データ作成部21は、作成した物体幅データを物体属性判定部22に出力する。
なお、物体幅データにおける移動物体は、物***置データ作成部12で作成される物***置データの移動物体と対応付けられており、対応関係は物体幅データから参照できるものとする。
物体属性判定部22は、位置移動方向相関部15から移動物体の位置および移動速度のデータ、物体高さデータ作成部20から物体高さデータ、物体幅データ作成部21から物体幅データを取得し、当該取得したデータに基づき、移動物体の属性を判定する。
物体属性判定部22は、移動物体の位置、移動速度、属性を表したデータを、表示部16および記録部17へ出力する。ここでは、物体属性判定部22が出力する、移動物体の位置、移動速度、属性を表したデータを、属性付き融合データという。
移動物体検出装置100bのハードウェア構成は、実施の形態1において図5A,図5Bを用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
この実施の形態3に係る移動物体検出装置100bの動作について説明する。
図15は、この発明の実施の形態3に係る移動物体検出装置100bの動作を説明するフローチャートである。
なお、以下の説明では、時刻kにおいて重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体に対して、移動速度および属性を推定するものとする。
測距センサ処理部101の測距データ取得部11および物***置データ作成部12は、測距センサ200が取得した複数の時刻フレームの測距情報から、時刻kに重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体を抽出し、時刻kの物***置データを作成する(ステップST1501)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図6のステップST601と同様である。物***置データ作成部12は、作成した物***置データを、位置移動方向相関部15に出力する。
測距センサ処理部101の物体高さデータ作成部20は、測距センサ200が取得した複数の時刻フレームの測距情報を測距データ取得部11から取得し、時刻kに重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体について、その移動物体の地表面からの高さを算出し、時刻kの物体高さデータを作成する(ステップST1502)。
物体高さデータ作成部20は、各時刻フレームの測距情報から移動物体の高さを算出する方法として、例えば、前述の、特開2011−108223号公報に開示されている方法を用いる。当該方法では、観測範囲54内の各移動物体の測距情報を高さ方向に分割し、各高さにおいて物体が検出された範囲を算出する方法であり、例えば、歩行者の高さを算出する場合には、歩行者が検出された高さの最大値を歩行者の高さとして算出することができる。
物体高さデータ作成部20は、作成した物体高さデータを物体属性判定部22に出力する。
測距センサ処理部101の物体幅データ作成部21は、測距センサ200が取得した複数の時刻フレームの測距情報を測距データ取得部11から取得し、時刻kに重心位置が測距センサ200の観測範囲54を通過した移動物体について、その移動物体のx方向およびy方向の幅を算出し、時刻kの物体幅データを作成する(ステップST1503)。
物体幅データ作成部21は、各時刻フレームの測距情報から移動物体の幅を算出する方法として、例えば、前述の、特開2011−108223号公報に開示されている方法を用いる。当該方法は、観測範囲54内の各移動物体の測距情報を距離方向に分割し、各距離方向において移動物体が検出される距離方向の最大値と最小値から歩行者の体の幅を算出することができる。また、距離方向に対して垂直な方向の幅に関しては、移動物体が連続して検出された時間から算出することができる。
物体幅データ作成部21は、作成した物体幅データを物体属性判定部22に出力する。
映像取得センサ処理部102は、映像取得センサ300が取得した複数の時刻フレームの映像から、時刻kにおける画素速度データを作成する(ステップST1504)。具体的な画素速度データの作成方法は、実施の形態1で説明した図6のステップST602と同様である。映像取得センサ処理部102の画素移動方向データ作成部14は、時刻kにおける画素速度データを位置移動方向相関部15に出力する。
位置移動方向相関部15は、ステップST1501において物***置データ作成部12が出力した時刻kの物***置データと、ステップST1504において画素移動方向データ作成部14が出力した時刻kの画素速度データとを用いて、時刻kの物***置データによって特定されている移動物体に対して、推定速度を推定し、当該移動物体に関する時刻kの融合データを作成する(ステップST1505)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図6のステップST603と同様である。
位置移動方向相関部15は、作成した融合データを物体属性判定部22に出力する。
物体属性判定部22は、ステップST1502で物体高さデータ作成部20が作成した時刻kの物体高さデータと、ステップST1503で物体幅データ作成部21が作成した時刻kの物体幅データと、ステップST1505で位置移動方向相関部15が作成した時刻kの融合データに含まれる移動物体の重心位置および推定速度とに基づき、移動物体の属性、すなわち、形状属性を判定する(ステップST1506)。
例えば、移動物体として歩行者を対象とする場合、ある移動物体の高さが成人の平均的な身長以下であり、かつ、移動物体の幅が成人の典型的な体の幅以下であり、移動速度が一般的な歩行速度より速い場合、物体属性判定部22は、当該移動物体は、形状属性が「子ども」であると判定する。なお、成人の平均的な身長、成人の典型的な体の幅、一般的な歩行速度の情報等の、形状属性の判定に必要な情報は、予め設定され、物体属性判定部22が参照可能な場所に記憶されているものとする。
また、例えば、移動物体として歩行者を対象とする場合、ある移動物体の高さが成人の平均的な身長以下であり、かつ、移動物体の地面付近の幅が車いすの車輪適度の大きさであり、かつ、移動速度が一般的な歩行速度より遅い場合、物体属性判定部22は、当該移動体は、形状属性が「車椅子利用者」であると判定する。
なお、上記では、歩行者を対象とした例を挙げたが、これに限らず、車両を対象とした車種の判定、航空機を対象とした機種の判定、船舶を対象とした船種の判定、動物を対象とした種の判定等に用いてもよい。
物体属性判定部22は、時刻kの物***置データによって特定されている1または複数の移動物体のすべてに対して、推定速度および形状属性が推定されたか否かを判定する(ステップST1507)。
ステップST1507において、時刻kの物***置データによって特定されている1または複数の移動物体のすべてに対して、推定速度および形状属性が推定されていない場合(ステップST1507の“NO”の場合)、ステップST1505に戻る。
ステップST1507において、時刻kの物***置データによって特定されている1または複数の移動物体のすべてに対して、推定速度および形状属性が推定された場合(ステップST1507の“YES”の場合)、物体属性判定部22は、ステップST1505〜ステップST1506で推定された時刻kにおける各移動物体の位置、推定速度、形状属性と、時刻k以外の時刻フレームにおける融合データから、各移動物体の相対的な位置、速度に基づく移動物体の属性を判定する(ステップST1508)。このステップST1508で判定される属性をグループ属性という。
例えば、移動物体として歩行者を対象とする場合に、時刻kに重心位置が測距センサの観測範囲54を通過した移動物体に対して、時刻kから一定数以内の過去または未来の時刻フレームにおいて、同じ位置かつ同じ移動方向の移動物体が一定個数以上観測されていた場合、物体属性判定部22は、該当の時刻kの移動物体はグループ属性が「団体歩行者の一人」であると判定する。
また、例えば、移動物体として歩行者を対象とする場合に、形状属性が「子ども」の移動物体に対して、その移動物体の近傍の位置、同じ移動速度、かつ形状属性が「子ども」以外の移動物体が観測されていた場合、該当する形状属性「子ども」の移動物体のグループ属性を「保護者連れの子ども」とし、該当する形状属性「子ども以外」の移動物体のグループ属性を「子ども連れの保護者」とする。
なお、上記では、歩行者を対象とした例を挙げたが、これに限らず、車両を対象とした渋滞の判定、航空機を対象とした編隊の判定、船舶を対象とした船団の判定、動物を対象とした群れの判定等に用いてもよい。
物体属性判定部22は、ステップST1505にて推定した移動物体の位置および移動速度と、ステップST1506にて判定した移動物体の形状属性と、ステップST1508にて判定した移動物体のグループ属性とを、属性付き融合データとして表示部16および記録部17に出力する。
なお、図14における位置移動方向相関部15の代わりに、実施の形態2で説明した移動方向仮説設定部18と移動方向決定部19によって移動物体の個数、位置、および、移動速度を推定してもよい。この場合、物体属性判定部22は、移動方向決定部19の出力をもとに、移動物体の形状属性およびグループ属性を判定する
このように、実施の形態3によれば、測距センサ200の測距情報と、映像取得センサ300の映像情報をもとにした移動物体の位置および移動速度と、測距センサ200の測距情報から算出した移動物体の高さおよび幅を用いて、移動物体の属性を判定するように構成したため、映像取得センサ300の解像度が低い場合や、低照度によって移動物体の輪郭が映像取得センサ上で不明瞭な場合においても、移動物体の分析に有用な属性を判定することができる。
このような構成は、例えば、歩行者における子どもの割合や、団体行動する歩行者の割合を推定する場合に有効である。歩行者の年齢構成あるいは混雑の原因となる団体歩行者の有無は、警備システムやイベント運営、市場分析等において、有用な情報であるが、可視光カメラ等の映像取得センサのみによって各歩行者の属性を判定するためには、歩行者の体の部位を映像上の輪郭から抽出する必要があり、低解像度の映像取得センサでは判定の精度が劣化する。例えば、子どもの歩行者を映像から抽出するためには、歩行者の頭部位置等を映像から抽出する必要があり、低解像度の映像からは困難である。
一方、この実施の形態3によれば、測距センサ200によって取得した移動物体の高さおよび幅、また、測距センサ200と映像取得センサ300の観測結果を融合して得られた各移動物体の位置および移動速度を用いて移動物体の属性を判定するため、映像取得センサ300の解像度が低く移動物体の輪郭が不明確な場合においても、誤った属性を判定する確率を減らすことができる。
また、測距センサ200は、移動物体に対する奥行き方向の形状も観測できるため、映像取得センサ300に比べ、移動物体の位置および速度にもとづく属性判定において誤った判定をする確率を減らすことができる。
なお、実施の形態1において、移動物体検出装置100は、図4で示すような構成としたが、移動物体検出装置100は、物***置データ作成部12と、画素移動方向データ作成部14と、位置移動方向相関部15とを備えることにより、上述したような効果が得られるものである。
ところで上記説明は、移動物体として歩行者を検出する場合について述べたが、移動物体として自動車、自転車、車椅子、鉄道車両、航空機、船舶、ヒト以外の動物、ロボット等を検出する場合についてもこの発明を利用できることは明らかである。
また、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る移動物体検出装置は、1箇所に設置された1台のカメラと1台のレーザセンサとによって、移動物体の個数、位置、移動方向を精度よく推定することができるように構成したため、歩行者等の移動物体の個数、位置、および、移動方向を含む移動速度を推定する移動物体検出装置等に適用することができる。
11 測距データ取得部、12 物***置データ作成部、13 映像取得部、14 画素移動方向データ作成部、15 位置移動方向相関部、16 表示部、17 記録部、18 移動方向仮説設定部、19 移動方向決定部、20 物体高さデータ作成部、21 物体属性判定部、53,54 観測範囲、61 物体重心位置、62,65,67a,67b,67c,69a,69b,69c 画素速度、63 物体サイズ、66a,66b,66c,68a,68b,68c 物***置推定値、100,100a,100b 移動物体検出装置、101 測距センサ処理部、102 映像取得センサ処理部、103 融合処理部、200 測距センサ、300 映像取得センサ、501 処理回路、502 HDD、503 ディスプレイ、504 入力インタフェース装置、505 出力インタフェース装置、506 メモリ、507 CPU。

Claims (5)

  1. 測距センサで測定された測距情報に基づき、移動物体の位置座標を算出する物***置データ作成部と、
    映像取得センサで撮影された映像情報に基づき、映像上の領域それぞれの推定移動方向を算出する画素移動方向データ作成部と、
    前記位置座標および前記推定移動方向に基づき、前記移動物体の個数および移動方向を推定する位置移動方向相関部
    とを備えた移動物体検出装置。
  2. 測距センサで測定された測距情報に基づき、移動物体の位置座標を算出する物***置データ作成部と、
    映像取得センサで撮影された映像情報に基づき、映像上の領域それぞれの推定移動方向を算出する画素移動方向データ作成部と、
    前記位置座標および前記推定移動方向に基づき、移動物体について、複数の移動方向仮説を設定する移動方向仮説設定部と、
    前記複数の移動方向仮説に基づき、前記移動物体の個数および移動方向を決定する移動方向決定部
    とを備えた移動物体検出装置。
  3. 前記移動方向決定部は、
    前記複数の移動方向仮説の尤度をそれぞれ算出し、前記尤度に基づき前記移動物体の移動方向を決定する
    ことを特徴とする請求項2記載の移動物体検出装置。
  4. 前記測距情報に基づき、前記移動物体の高さを算出する物体高さデータ作成部と、
    前記測距情報に基づき、前記移動物体の幅を算出する物体幅データ作成部と、
    前記移動物体の高さおよび幅と、前記移動物体が複数存在する場合は前記移動物体間の相対的な位置関係と、前記移動物体間の相対的な移動方向とに基づき、前記移動物体の属性を判定する物体属性判定部とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の移動物体検出装置。
  5. 前記測距情報に基づき、前記移動物体の高さを算出する物体高さデータ作成部と、
    前記測距情報に基づき、前記移動物体の幅を算出する物体幅データ作成部と、
    前記移動物体の高さおよび幅と、前記移動物体が複数存在する場合は前記移動物体間の相対的な位置関係と、前記移動物体間の相対的な移動方向とに基づき、前記移動物体の属性を判定する物体属性判定部とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項2記載の移動物体検出装置。
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