JP6351630B2 - 音響ヘッドホンの触覚装置でオーディオ信号を再生するための方法および装置 - Google Patents

Description

関連出願の相互参照
本願は、２０１４年１月６日に出願された、「音響ヘッドホンの触覚装置でオーディオ信号を再生するための方法および装置」との名称の、米国仮出願第６１／９２４１４８号の優先権を主張するものであり、これはその全体がここに援用される。

本発明は、触覚装置を用いて、またユーザ設定に基づいた、あるいは特定の曲、アーティスト、またはジャンルにマッチしたサウンドプロファイルを用いて、ヘッドホンユーザの聴覚体験を向上させることに向けられたものである。

その波長の長さゆえ、低周波は通常、大音量を生じるために大きなドライバ（例えばサブウーファ）を必要とする。車載用および家庭用のステレオ用途においては、大きなドライバ（サブウーファ）を駆動するために大きな増幅器が用いられており、これらはカーオーディオでは非常に一般的なものとなっている。

ｉＰｏｄ、タブレット、スマートフォンなどの携帯機器のユーザの多くが、夢中になれるオーディオ体験を求めている。インホン（すなわち外耳に直接フィットするヘッドホン）は、電力効率はよいが、大抵の場合、低音を生むのに十分なだけ強力なドライバに欠ける。オンイヤー型（すなわち耳当て型）またはオーバーイヤー型（すなわち耳覆い型）ヘッドホンは、より大きなドライバを組み込めるが、電力不足となる場合がある。オンイヤー型およびオーバーイヤー型ヘッドホンはまた、耳とヘッドホンの間に存在する量の空気を封じ込め、低音の再生を大きくできる。これらのデザインのユーザは、低周波コンテンツを再生するために耳とヘッドホンの間の空気量を調節することで、ヘッドホン内に高い音圧レベル（「ＳＰＬ」）が生じたときに低音体験を得る。これは、最初に録音されたものに近いオーディオ体験を再現するが、調節される空気量が外耳道内のものに限られるため、同一の効果を再現することはない。

高いＳＰＬは特定の音のマスキングの一因となり、よって全体的な聴覚体験に影響を及ぼし得る。高いＳＰＬはまた、一時的または永続的な経時的障害を生じ得る。

本発明者らは、最低限の電力需要で、且つＳＰＬを高くすることなく、携帯ヘッドホンで低音レスポンスを高めることの必要性を認めた。さらに、本発明者らは、ユーザ、ジャンル、アーティストまたは曲にマッチするようにヘッドホンのサウンドプロファイルを変えることの必要性を認めた。

ここに述べる主題のさまざまな実施の形態は、以下の利点のうち１つまたはそれ以上をもたらすことができる。１つまたはそれ以上の実施の形態において、ここに述べる技術および装置は、低音感覚を向上させることができる。低音感覚は、必ずしもＳＰＬを高めることなく向上可能である。さらに、１つまたはそれ以上の実施の形態において、ここに述べる技術および装置は、従来の手段よりも弱い電力で作動可能である。

さまざまな実施の形態において、ヘッドホンのサウンドプロファイルを特定のユーザ、ジャンル、アーティストまたは曲にマッチさせることで、聴覚体験を向上させることができる。

これらの一般的および特定の技術は、装置、方法、システム、または装置、方法、およびシステムの任意の組み合わせを用いて実施可能である。１つまたはそれ以上の実施の形態の詳細は、添付の図面および以下の記載に示されている。さらなる特徴、側面、および利点は、明細書、図面、および請求項から明らかとなる。

図１は、ユーザ環境におけるヘッドホンを示す。 図２Ａは、触覚装置を含むヘッドホンを示す。 図２Ｂは、触覚装置を含むヘッドホンを示す。 図３は、ヘッドホンのブロック図を示す。 図４は、携帯機器のブロック図を示す。 図５は、ヘッドホンでの再生のための情報処理のステップを示す。 図６は、サウンドプロファイルの取得および適用のステップを示す。 図７は、複数の触覚装置を含む他のヘッドホンセットを示す。

明細書および図面を通して、同様の参照記号は同様の構成要素を示す。

図１は、ユーザ環境１００におけるヘッドホンを示す。ユーザ１０５はヘッドホン１２０を聴いている。ヘッドホン１２０はオンイヤー型またはオーバーイヤー型とできる。ヘッドホン１２０は携帯機器１１０へ接続可能である。携帯機器１１０は、スマートフォン、携帯音楽プレーヤ、携帯型ゲーム、あるいはオーディオエンターテイメントを与え得る他の任意のタイプの携帯機器とできる。ある実施の形態では、携帯機器１１０は、オーディオケーブル１３０を用いてヘッドホン１２０へと接続され、これは携帯機器１１０がヘッドホン１２０へとオーディオ信号を伝達することを許容する。このようなケーブル１３０は、標準的なヘッドホンジャックを用いて携帯機器１１０に接続する一般的なオーディオケーブルとできる。ケーブル１３０を介して伝達されるオーディオ信号は、ヘッドホン１２０でドライブ、すなわち音を生じるのに十分な電力を有するものとできる。他の実施の形態では、携帯機器１１０は代わりに、ワイヤレス接続１６０を用いてヘッドホン１２０へと接続可能である。ワイヤレス接続１６０は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、省電力Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、あるいは他のネットワーク接続とできる。ワイヤレス接続１６０は、圧縮または非圧縮フォーマットでオーディオ情報を伝達可能である。この場合にヘッドホンは、オーディオデータを増幅しヘッドホンを駆動するために、それ自体が電源を備えるものとなる。

ヘッドホン１２０は、各耳に異なるオーディオを与えるために、左右の耳用に別々のドライバを備えたステレオスピーカを含むものとできる。ヘッドホン１２０は、ヘッドホンバンドの頂部を介して振動を与えることにより低音感覚を生じるための触覚装置１７０を含むものとできる。ヘッドホン１２０はまた、同じまたは別の触覚装置を用いて、左右のイヤーカップを介して振動を与えることも可能である。ヘッドホン１２０は、オーディオ処理および触覚装置駆動のための追加の回路を含むことができる。

携帯機器１１０は、例えばＭＰ３またはＡＡＣフォーマットでエンコードされた圧縮オーディオファイルを再生可能である。携帯機器１１０は、例えばＩＤ３タグによる再生オーディオに関するメタデータ、または他のメタデータを、デコード、取得、および／または認識可能である。オーディオメタデータは、音楽を演奏するアーティスト名、ジャンル、および／または曲タイトルを含むことができる。携帯機器１１０は、特定の曲、アーティスト、またはジャンルを所定のサウンドプロファイルにマッチさせるためにメタデータを利用可能である。このようなサウンドプロファイルは、どの周波数またはオーディオ成分を強調または抑制するかを含むことができ、聴覚体験を向上させるような再生の変更を可能とする。サウンドプロファイルは、左右のチャンネルで異なるものとできる。例えば、ユーザが一方の耳により大きな音を求めた場合、サウンドプロファイルはそちらのチャンネルをより大きく増幅することができる。他の例では、没入体験を特定の音楽ジャンルに合わせ、イヤーカップドライバからのオーディオに触覚感覚をミックスすることが可能である。とりわけ低音の多いジャンル（すなわち、ヒップホップ、ダンスミュージック、およびラップ）は、大きな触覚出力を有するものとできる。没入型の初期設定は、触覚、オーディオ、およびヘッドホン締付力を独特な組み合わせとしたものであるが、エンドユーザは、触覚を調整したり、彼または彼女の趣味に合わせて均等化したりできる。ジャンルに基づくサウンドプロファイルは、ロック、ポップ、クラシック、ヒップホップ／ラップ、およびダンスミュージックを含むことができる。他の実施の形態では、サウンドプロファイルは、アルパイン社のＭＸアルゴリズム、独自のサウンドエンハンスメントアルゴリズム、または当該分野で公知の他のサウンドエンハンスメントアルゴリズムの設定を変えることができる。

携帯機器１１０は、ネットワーク接続１５０を介してインターネット１４０に接続し、サウンドプロファイルを取得することができる。ネットワーク接続１５０は、有線でも無線でもよい。携帯機器１１０は、例えば携帯機器１１０が音楽をストリーム配信しているときにはリアルタイムでサウンドプロファイルを取得可能であり、あるいは携帯機器１１０に格納された音楽またはオーディオに関して、前もってサウンドプロファイルをダウンロード可能である。携帯機器１１０は、ユーザに、彼らのヘッドホンのサウンドプロファイルを彼ら自身の好みに合わせることを許容可能である。例えば、携帯機器１１０は、アルパイン社のＴｕｎｅＩｔモバイルアプリを使用できる。ＴｕｎｅＩｔは、ユーザに、彼らのヘッドホン装置を彼ら個人の趣味に合わせて迅速に変更することを許容可能である。ＴｕｎｅＩｔはさらに、設定およびパラメータ（メタデータ）をインターネット経由でサーバへ送り、サーバが、サウンド設定を音楽ジャンルに関連付けることを許容可能である。このような関連および設定は、自動車環境のような、他の製品および他の形式に対するサウンド調整に役立つことができる。例えば自動車環境では、サウンド調整パラメータが、客の音の趣味に合うように自動車のサウンドシステムへと出力されるものとできる。

オーディオケーブル１３０またはワイヤレス接続１６０もまた、非オーディオ情報をヘッドホン１２０へ伝達可能である。非オーディオ情報は、サウンドプロファイルを含むことができる。他の実施の形態では、触覚装置を用いて触覚イベントを生じるために、非オーディオ情報は、触覚情報を含むものとできる。例えば、非オーディオ情報は、携帯機器１１０のゲームで爆発が起きたときに特定の周波数および継続時間の１つまたはそれ以上の振動感覚を生じるようヘッドホンに指示を出すことができる。

図２Ａ〜２Ｂは、触覚装置を有するヘッドホンを示す。両図において、ヘッドホン２００は、ヘッドバンド２１０を含む。右側イヤーカップ２２０は、ヘッドバンド２１０の一端に取り付けられている。右側イヤーカップ２２０は、スピーカにオーディオを再生させるドライバを含むものとできる。左側イヤーカップ２３０は、ヘッドバンド２１０の反対側の端に取り付けられ、同様にスピーカにオーディオを再生させるドライバを含むものとできる。ヘッドバンド２１０の頂部は、触覚装置２４０を含むものとできる。触覚装置２４０は、カバー２５０で覆われるものとできる。パッド２４５はカバー２５０を覆うことができる。右側イヤーカップ２２０は、電源２７０と充電用ジャック２９５を含むものとできる。左側イヤーカップ２３０は、その中に信号処理コンポーネント２６０とヘッドホンジャック２８０を含むものとできる。左側イヤーカップ２３０は、制御装置２９０が取り付けられたものとできる。ヘッドホンジャック２８０は、携帯機器からオーディオ信号を受け取るためのオーディオケーブルを受け入れ可能である。制御装置２９０は、低音レスポンスまたは触覚レスポンスを高めるためなどの、オーディオ設定の調整に利用可能である。他の実施の形態では、電源２７０、充電用ジャック２９５、ヘッドホンジャック２８０、および信号処理コンポーネント２６０の位置が、イヤーカップを取り替えたり、いずれか１つのイヤーカップに結集されたりできる。

ヘッドホンの触覚およびサウンドプロファイル機能の両方に、複数のコンポーネントが関わっている。これらの機能は以下に、コンポーネントごとに説明される。

電源２７０は、電池または当該分野で公知の他の電力貯蔵装置とできる。ある実施の形態では、取り外し可能で取り替え可能な１つまたはそれ以上の電池とできる。例えば、単４型アルカリ電池とできる。他の実施の形態では、取り外しできない充電式電池とできる。右側イヤーカップ２７０は、電池の充電のために充電用ジャック２９５を含むものとできる。充電用ジャック２９５は、マイクロＵＳＢ仕様とできる。電源２７０は、信号処理コンポーネント２６０へと電力を供給可能である。電源２７０は、信号処理コンポーネント２６０へと電力を供給可能である。電源２７０は、少なくとも１０時間もつものとできる。

信号処理コンポーネント２６０は、ヘッドホンジャック２８０から、あるいはワイヤレスネットワーク装置を介してステレオ信号を受け取り、ヘッドホンジャック２８０から、あるいはワイヤレスネットワークを介して受け取ったサウンドプロファイルを処理し、触覚装置２４０用のモノラル信号を生成し、モノラル信号を増幅して触覚装置２４０を駆動することができる。他の実施の形態では、信号処理コンポーネント２６０はまた、右側イヤーカップのドライバを駆動する右側オーディオチャンネルを増幅し、左側オーディオカップを駆動する左側オーディオチャンネルを増幅することができる。信号処理コンポーネント２６０は、低域フィルタ処理信号を触覚装置へ伝達可能であり、これは性質的にはモノラルだが、ステレオオーディオ信号の両チャンネルから導かれる。家または自動車環境ではユーザが低音の向きや発生源を認識するのは困難であるため、低周波信号を結合し低音再生用のモノラル信号とすることで、家またはカーオーディオ環境をシミュレート可能である。他の実施の形態では、信号処理コンポーネント２６０は、ステレオ低域フィルタ処理信号を触覚装置２４０へ伝達可能である。

ある実施の形態では、信号処理コンポーネント２６０は、アナログ低域フィルタを含むものとできる。アナログ低域フィルタは、インダクタ、レジスタ、および／またはキャパシタを用いて、オーディオから高周波信号を減衰させることが可能である。信号処理コンポーネント２６０は、アナログコンポーネントを用いて、左右のチャンネルからの信号を結合しモノラル信号を生成すること、および触覚装置２４０に送られる低域信号を増幅することが可能である。

他の実施の形態では、信号処理コンポーネント２６０はデジタルとできる。デジタルコンポーネントは、ネットワークを介してオーディオ情報を受け取ることができる。あるいは、アナログソースからオーディオ情報を受け取り、オーディオをデジタル変換し、デジタル信号プロセッサを用いてオーディオを低域フィルタ処理し、低域フィルタ処理後のオーディオをデジタル増幅器に与えるものとできる。

制御装置２９０は、オーディオ体験に変更を加えるために利用可能である。ある実施の形態では、制御装置２９０は、ボリューム調整に用いることができる。他の実施の形態では、制御装置２９０は、低音レスポンスを調整するため、あるいは独立して触覚レスポンスを調整するために用いることができる。制御装置２９０は、信号処理コンポーネント２６０へ入力を与えることができる。

触覚装置２４０は、ヘッドバンドへ低周波（例えば１Ｈｚ〜１００Ｈｚ）を伝達する小型のトランスデューサ（例えばモータ素子）からなるものとできる。小型のトランスデューサは、サイズが１．５インチ未満で、１ワット未満の電力を消費するものとできる。触覚装置２４０は、一般にタッチスクリーンで、あるいはガラスまたはプラスチックをスピーカに変える励振器に用いられている市販の触覚装置とできる。触覚装置２４０は、振動を生じるためにボイスコイルあるいは磁石を利用可能である。

触覚装置２４０は、ヘッドバンド２１０上で直接変位するよう配置可能である。この配置は、より小型で、よって電力効率の良いトランスデューサの利用を可能とする。カバー２５０を含む触覚装置２４０用ハウジング組立体は、浮動性であり、触覚装置２４０の運動を最大とし、その信号の減衰を減らすことができる。

触覚装置２４０の重さは、ヘッドバンド２１０の質量に応じて選択可能である。触覚装置２４０の質量は、十分な音響および機械的エネルギをイヤーカップに伝達可能とするために、剛体構造物に正比例して選択可能である。触覚装置２４０の質量がヘッドバンド２１０の質量よりも著しく小さくなるように選択された場合には、ヘッドバンド２１０はすべての機械的および音響エネルギを減衰させることになる。逆に、触覚装置２４０の質量が剛体構造物の質量よりも著しく大きい場合には、ヘッドホンの重さは長時間の使用時に不快なものとなり、ユーザの疲労につながりかねない。触覚装置２４０は、最も望ましくは、ヘッドバンド２１０の頂部に設置される。この配置は、ヘッドバンドの重さが、触覚装置からユーザへの機械的振動の伝達を増加する下向きの力を生じることを可能とする。頭頂はまた、薄い皮膚の層を有するものであり、よって触覚装置２４０をここに設置することは、頭蓋骨に対するより近い位置での接触につながる。触覚装置２４０のこの独特な配置は、ドライバがヘッドホンカップの中にしか設置されていない従来のヘッドホンでは普通得られなかった没入体験をユーザが経験することを可能とする。

触覚装置は、その再生を低周波オーディオコンテンツに制限可能である。例えば、オーディオコンテンツは１００Ｈｚ未満に制限可能である。触覚装置２４０からの振動は、３つの接触点：頭蓋骨の頂部、左側イヤーカップ、および右側イヤーカップを介して触覚装置２４０からユーザへ伝達可能である。これが没入型低音体験を生む。ヘッドホンの電力貯蔵キャパシティは限られており、よって所望の電池寿命を満たすために高いエネルギ効率を必要とするため、３つの接触点での伝達を最大限大きくする位置での単一のトランスデューサの使用はまた、電力効率の良い低音再生を生じる。

カバー２５０は、触覚装置２４０の自由な振動を許容可能である。ヘッドホン２００はカバー２５０なしでも機能可能だが、カバー２５０がないと、ユーザの頭蓋骨があまりに強く触覚装置２４０に当たったときに、触覚装置２４０からの振動の強度が落ちる場合がある。

パッド２４５は、触覚装置２４０とカバー２５０を覆う。そのサイズ、形状、および組成次第で、パッド２４５は、触覚装置２４０からユーザの頭蓋骨へのオーディオおよび機械的エネルギの伝達をさらに容易なものとできる。例えば、パッド２４５は、そのサイズおよび形状に基づいて頭蓋骨でのオーディオおよび機械的エネルギの伝達を広げ、没入型オーディオ体験を向上させることができる。パッド２４５はまた、触覚装置２４０からの振動を減衰することもできる。

ヘッドバンド２１０は、剛体構造体であり、触覚装置２４０からの低周波エネルギが、バンドを伝い、左側イヤーカップ２３０および右側イヤーカップ２２０を経由して、ユーザに伝わることを許容するものとできる。剛体材料からヘッドバンド２１０を形成することで、イヤーカップ２３０および２２０への低周波オーディオの効率的伝達が容易となる。例えば、ヘッドバンド２１０は、ポリカーボネートのような硬質プラスチックまたはアルミニウムのような軽金属からなるものとできる。他の実施の形態では、ヘッドバンド２１０は、ばね鋼からなるものとできる。ヘッドバンド２１０は、材料を介しての機械的および音響伝達率に関して材料が最適化されるように作成することができる。ヘッドバンド２１０は、特定の種類の材料ならびに伝達を最大化する形状ファクタを選択することで作成することができる。例えば、ヘッドバンド２１０に補強肋材を用いることで、剛体バンドにより減衰されるエネルギ量を減らすことができ、イヤーカップ２２０および２３０に伝えられるべき機械的および音響周波数の、より効率的な伝達を可能とする。

ヘッドバンド２１０は、イヤーカップ２２０および２３０の間で測定される締付力が、この締付力が振動を減じるほどきつくなく、且つ振動の伝達を最小化するほど緩くないように作成される。締付力は３００〜６００グラムの範囲とすることができる。

イヤーカップ２２０および２３０は、耳にフィットし且つ耳全体をカバーするようにデザイン可能である。イヤーカップ２２０および２３０は、対となり且つユーザの頭に低周波のオーディオおよび機械的エネルギを伝達するようにデザイン可能である。イヤーカップ２２０および２３０は固定式とできる。他の実施の形態では、イヤーカップ２２０および２３０は回転可能で、カップは、その姿勢に係らずヘッドバンド２１０からユーザへとオーディオおよび機械的エネルギを伝達するようヘッドバンド２１０に取り付けられた状態であり続ける。

振動およびオーディオは、外耳道を経由する聴覚およびユーザの頭蓋骨を経由する骨伝導を含む複数の方法によりユーザへと伝達されるものとできる。骨伝導による伝達は、頭蓋骨の頂部およびイヤーカップ２２０および２３０を介して耳の周囲で起こり得る。こうした特徴は、ユーザに対して聴覚および触覚体験の両方を生じ、これはサブウーファを用いるシステムからオーディオを聴くときにユーザが感じるオーディオに似ている。例えば、この配置は、ユーザが本当に低音を感じるヘッドホン環境を生み出すことができる。

図３は、ヘッドホンのブロック図を示す。図３は、ここに述べるオーディオ体験向上のための技術の実施のために利用可能なヘッドホンシステム３００を示す。ヘッドホンシステム３００は、ヘッドホン２００内で実施可能である。ヘッドホンシステム３００は、信号処理コンポーネント２６０の一部とできる。ヘッドホン２００は、さまざまなコンポーネントを接続するバス３６５を含むものとできる。バス３６５は、複数のチャンネルまたはワイヤからなり、ヘッドホンシステム３００で２つまたはそれ以上のコンポーネント間での一方向あるいは全方向の通信を可能とする１つまたはそれ以上の物理的接続を含むものとできる。あるいは、バス３６５に接続されたコンポーネントは、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｗｉｆｉ、あるいは携帯技術などの無線技術を介してヘッドホンシステム３００へと接続可能である。

１つまたはそれ以上の入力装置を含む入力３４０は、命令および情報を受け取るものとできる。例えば、実施の形態によっては、入力３４０は多数のボタンを含むことができる。他の実施の形態では、入力３４０は、タッチパッド、タッチスクリーン、ケーブルインターフェース、および当該分野で公知の他の同様な入力装置のうち１つまたはそれ以上を含むものとできる。入力３４０はノブ２９０を含むものとできる。さらに、オーディオおよび画像信号もまた、入力３４０を介してヘッドホンシステム３００で受け取ることが可能である。

ヘッドホンジャック３１０は、オーディオおよび／またはデータ情報を受け取るものとできる。オーディオ情報は、ステレオまたは他のマルチチャンネル情報を含むことができる。データ情報は、メタデータまたはサウンドプロファイルを含むことができる。データ情報は、オーディオ情報のセグメント間、例えば曲の間で送信可能であり、あるいは不可聴周波数へと変調し、オーディオ情報と共に伝達可能である。

さらに、ヘッドホンシステム３００は、ネットワークインターフェース３８０を含むことができる。ネットワークインターフェース３８０は、有線でも無線でもよい。ワイヤレスネットワークインターフェース３８０は、１つまたはそれ以上の同時通信接続（例えば、無線、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、省電力Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、携帯システム、ＰＣＳシステム、あるいは衛星通信）をなすために、１つまたはそれ以上の無線機を含むものとできる。ネットワークインターフェース３８０は、ステレオまたはマルチチャンネルオーディオを含むオーディオ情報、あるいはメタデータまたはサウンドプロファイルを含むデータ情報を受け取ることができる。

オーディオ信号、ユーザ入力、メタデータ、他の入力、あるいはその一部または組み合わせは、プロセッサ３５０を用いてヘッドホンシステム３００で処理可能である。プロセッサ３５０は、分析、処理、編集、再生機能を実行するために、あるいはオーディオおよび画像信号のいずれかまたは両方へのメタデータの付加など、さまざまな信号を結合するために利用可能である。プロセッサ３５０は、メモリ３６０を用いて、例えば中間結果を格納することによって、さまざまな信号の処理に役立つことができる。プロセッサ３５０は、アナログオーディオ情報をデジタル情報へと変換するＡ／Ｄプロセッサを含むことができる。プロセッサ３５０はまた、デジタルオーディオ情報を増幅器３２０へと伝えるインターフェースを含むことができる。プロセッサ３５０は、オーディオ情報を処理してサウンドプロファイルを適用すること、モノラル信号を生成すること、および低域フィルタを適用することができる。プロセッサ３５０はまた、アルパイン社のＭＸアルゴリズムを適用可能である。

プロセッサ３５０は、能動低域フィルタを用いてオーディオ情報を低域フィルタ処理し、パフォーマンスを高め、信号の減衰を最小とすることを可能とすることができる。低域フィルタは、およそ８０〜１００Ｈｚをカットオフすることができる。カットオフ周波数は、入力３４０またはネットワーク３８０から受け取った設定に基づいて調整可能である。プロセッサ３５０は、メタデータを解析し、ネットワーク３８０を介してサウンドプロファイルを要求することができる。

他の実施の形態では、受動フィルタ３２５は、ステレオオーディオ信号を結合してモノラル信号とし、低域フィルタを適用し、低域フィルタ処理されたモノラル信号を増幅器３２０へと送ることができる。

メモリ３６０は、揮発性または不揮発性メモリとできる。オリジナルおよび処理後の信号のいずれかまたは両方が、処理のためメモリ３６０に格納されてもよいし、永続的記憶のため記憶装置３７０に格納されてもよい。さらに記憶装置３７０は、一体化されてもよいし、ＳＤメモリーカード、ＳＤＨＣメモリーカード、メモリースティック、ＵＳＢメモリ、コンパクトフラッシュ（登録商標）、ｘＤピクチャーカード、あるいはハードディスクなどの取り外し可能な記憶装置であってもよい。

ヘッドホンシステム３００でアクセス可能なオーディオ信号は、増幅器３２０へ送られるものとできる。増幅器３２０は、各ステレオチャンネルおよび低域モノラルチャンネルを別々に増幅することができる。増幅器３２０は、スピーカ３９０および触覚装置２４０へ増幅された信号を伝達可能である。他の実施の形態では、増幅器３２０は、触覚装置２４０のみを作動させるものとできる。増幅器３２０は、２．５ワット未満を消費するものとできる。

図４は、携帯機器１１０のブロック図を示す。図４は、ここに述べるデジタルメディアをシェアするための技術を実施するために利用可能なコンピュータシステム４００を示す。コンピュータシステム４００は、携帯機器１１０内で実施可能である。バス４６５は、１つまたはそれ以上の物理的接続を含むものとでき、コンピュータシステム４００で２つまたはそれ以上のコンポーネント間での一方向あるいは全方向の通信を許容可能である。あるいは、バス４６５に接続されたコンポーネントは、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｗｉｆｉ、あるいは携帯技術などの無線技術を介してコンピュータシステム４００へと接続可能である。コンピュータシステム４００は、音を受け取り、それをデジタルオーディオ信号に変換するためのマイクロフォン４４５を含むものとできる。マイクロフォン４４５はバス４６５に接続可能であり、これは１つまたはそれ以上の他のコンポーネントへとオーディオ信号を伝達可能である。コンピュータシステム４００は、ヘッドホンおよび他のオーディオ装置へオーディオおよびデータ情報を伝達するためのヘッドホンジャック４６０を含むことができる。

１つまたはそれ以上の入力装置を含む入力４４０もまた、命令および情報を受け取るものとできる。例えば、実施の形態によっては、入力４４０は多数のボタンを含むことができる。他の実施の形態では、入力４４０は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、ジョイスティック、ケーブルインターフェース、および当該分野で公知の他の同様な入力装置のうち１つまたはそれ以上を含むものとできる。さらに、オーディオおよび画像信号もまた、入力４４０を介してコンピュータシステム４００で受け取ることが可能である。

さらに、コンピュータシステム４００は、ネットワークインターフェース４２０を含むことができる。ネットワークインターフェース４２０は、有線でも無線でもよい。ワイヤレスネットワークインターフェース４２０は、１つまたはそれ以上の同時通信接続（例えば、無線、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、省電力Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、携帯システム、ＰＣＳシステム、あるいは衛星通信）をなすために、１つまたはそれ以上の無線機を含むものとできる。有線ネットワークインターフェース４２０は、イーサネット（登録商標）アダプタあるいは他の有線インフラを用いて実施可能である。

オーディオ信号、画像信号、ユーザ入力、メタデータ、他の入力、あるいはその一部または組み合わせは、プロセッサ４１０を用いてコンピュータシステム４００で処理可能である。プロセッサ４１０は、分析、処理、編集、再生機能を実行するために、あるいはオーディオおよび画像信号のいずれかまたは両方へのメタデータの解析など、さまざまな信号を結合するために利用可能である。

例えば、プロセッサ４１０は、コンピュータシステム４００に格納された、あるいはネットワークインターフェース４２０でストリーム配信されている曲または映像からメタデータを解析することができる。プロセッサ４１０は、メタデータを用い、アーティスト、ジャンル、あるいは特定の曲または映像に基づいて、ネットワークインターフェース４２０を介してインターネットに、あるいは記憶装置４３０に、特定の曲または映像に関するサウンドプロファイルを要求することができる。プロセッサ４１０はさらに、入力４４０から受け取った入力を用い、ユーザの好みに応じてサウンドプロファイルを変えることができる。プロセッサ４１０はさらに、ネットワークインターフェース４２０あるいはヘッドホンジャック４６０を介して接続されたヘッドホンへサウンドプロファイルを伝達すること、および／または記憶装置４３０に新たなサウンドプロファイルを格納することができる。プロセッサ４１０は、アルパイン社のＴｕｎｅＩｔモバイルアプリと同じように、コンピュータシステム４００でアプリを走らせることができ、これはサウンドプロファイルを調整可能である。サウンドプロファイルは、アルパイン社のＭＸアルゴリズムを調整するのに用いることができる。

プロセッサ４１０は、メモリ４１５を用いて、例えば中間結果を格納することによって、さまざまな信号の処理に役立つことができる。メモリ４１５は、揮発性または不揮発性メモリとできる。オリジナルおよび処理後の信号のいずれかまたは両方が、処理のためメモリ４１５に格納されてもよいし、永続的記憶のため記憶装置４３０に格納されてもよい。さらに記憶装置４３０は、一体化されてもよいし、ＳＤメモリーカード、ＳＤＨＣメモリーカード、メモリースティック、ＵＳＢメモリ、コンパクトフラッシュ（登録商標）、ｘＤピクチャーカード、あるいはハードディスクなどの取り外し可能な記憶装置であってもよい。

コンピュータシステム４００でアクセス可能な画像信号は、ディスプレイ装置４３５に示されるものとでき、これはＬＣＤディスプレイ、プリンタ、プロジェクタ、プラズマディスプレイ、あるいは他のディスプレイ装置とできる。ディスプレイ４３５はまた、入力インターフェースなどの１つまたはそれ以上のユーザインターフェースを表示可能である。コンピュータシステム４００で利用可能なオーディオ信号はまた、出力４５０を介して示されるものとできる。出力装置４５０はスピーカとできる。ヘッドホンジャック４６０もまた、音およびサウンドプロファイルを含むデジタルまたはアナログ情報の伝達に用いることができる。

図５は、ヘッドホンでの再生のための情報処理のステップを示す。ヘッドホンは接続をモニタし、アナログ接続を介して、あるいはデジタル処理で、オーディオを受け取ったときを判断することができる（５０５）。オーディオを受け取ったとき、デジタルフィルタが用いられていれば、アナログオーディオはアナログからデジタルへと変換可能である（５１０）。サウンドプロファイルは、ヘッドホンでのユーザ入力（例えば制御ノブ）に従って調整可能である（５１５）。ヘッドホンはサウンドプロファイルを適用可能である（５２０）。ヘッドホンはさらに、公知のミキシング技術を用いてモノラル信号を生成できる（５２５）。モノラル信号は低域フィルタ処理されるものとできる（５３０）。低域フィルタ処理後のモノラル信号は増幅可能である（５３５）。実施の形態によっては（例えばオーディオがデジタルの場合）、ステレオオーディオ信号もまた増幅可能である（５４０）。そして増幅後の信号は、それぞれのドライバへと伝達可能である（５４５）。例えば、低域フィルタ処理後のモノラル信号は、触覚装置へと伝達可能であり、増幅後の左右のチャンネルは、左側および右側のドライバにそれぞれ伝達可能である。

図３は、これらのステップを実行可能なシステムを示す。図５で述べたステップは説明された順に行われる必要はなく、２つまたはそれ以上のステップが並行、あるいは組み合わせて実施されてもよい。実施の形態によっては、他のタイプのメディアもまたシェアまたは操作可能であり、これはオーディオまたは動画を含む。

図６は、サウンドプロファイルを取得し適用するステップを示す。携帯機器１１０などの携帯機器は、メディアが再生用に選ばれることを、あるいは携帯機器にロードされるのを待機可能である（６０５）。メディアは、曲、アルバム、ゲーム、あるいは動画とできる。メディアが選ばれると、メディアのメタデータが解析され、メディアが音楽、音声、あるいは動画を含んでいるか、およびアーティスト、ジャンル、あるいは曲名など、どのような追加詳細が利用可能かが判定される（６１０）。メタデータは、インターネットなどのネットワークを経由してサーバに、あるいはローカル記憶装置に、サウンドプロファイルを要求するのに用いられる（６１５）。例えば、アルパイン社は、さまざまなタイプのメディアにマッチし且つ特定のモデルのヘッドホンにマッチしたサウンドプロファイルのデータベースを保有することができる。サウンドプロファイルは、さまざまな周波数帯を増減するためのパラメータ、およびオーディオの一部を強めるための他のサウンドパラメータ、例えばアルパイン社のＭＸアルゴリズムを変更するためのパラメータ、を含むことができる。サウンドプロファイルは受け取られ（６２０）、さらにユーザの特定の好みへと調整される（６２５）。調整後のサウンドプロファイルはさらに、一対のヘッドホンなどの再生装置へと伝達される（６３０）。調整後のプロファイルおよびその関連するメタデータはまた、のちの分析のために、サウンドプロファイル、そのメタデータ、および関連付けが格納されているサーバへと伝達されるものとできる（６４０）。

図４は、これらのステップを実行可能なシステムを示す。図６で述べたステップはまた、追加的な携帯機器の必要なしにネットワークに接続されたヘッドホンで実行可能である。図６で述べたステップは説明された順に行われる必要はなく、２つまたはそれ以上のステップが並行、あるいは組み合わせて実施されてもよい。実施の形態によっては、他のタイプのメディアもまたシェアまたは操作可能であり、これはオーディオまたは動画を含む。

図７は、複数の触覚装置を含む他のヘッドホンを示す。図７は、ヘッドホン７００を示す。ヘッドホン７００は、ヘッドホン２００と同様のコンポーネントを有し、同様に機能するものとできる。ヘッドホン７００に関する詳細はここに援用される。ヘッドホン７００は、触覚装置７４０を含むものとできる。ヘッドホン７００は、右側イヤーカップ７２０に取り付けられた右側触覚装置７５５を含むものとできる。ヘッドホン７００は、左側イヤーカップ７３０に取り付けられた左側触覚装置７３５を含むものとできる。信号処理コンポーネント７６０は、付加的なコンポーネントを含み、左右のチャンネルに対して低域信号を別々に処理し、これらの信号を別々に増幅し、且つそれらを左右の触覚装置７３５および７５５にそれぞれ与えるものとできる。信号処理コンポーネント７６０は、モノラル信号生成と共に発生し得る位相の問題を避けるよう気を付けないといけない。追加された触覚装置は、それぞれの耳に向けて分離された低音感覚を大きくすることができる。各耳に別々に振動を生じる能力は、ゲーム環境で且つ信号が低周波スペクトルの上限側である場合にとりわけ有用である。

ここまで多数の実施の形態の例を開示した。開示および図示されたものに基づき、他の実施の形態も可能である。

Claims (16)

1. 頭頂に載せられる剛体ヘッドバンドと、第１のドライバが組み込まれ、前記剛体ヘッドバンドの一端に取り付けられた、前記第１のドライバがオーディオ信号の第１のチャンネルを受け取るものである右側耳覆い型イヤーカップと、第２のドライバが組み込まれ、前記剛体ヘッドバンドの反対側の端に取り付けられ、前記右側イヤーカップに向き合うように配された、前記第２のドライバがオーディオ信号の第２のチャンネルを受け取るものである左側耳覆い型イヤーカップと、ユーザの頭蓋骨の頂に直接接触する位置の前記ヘッドバンドの中点に取り付けられ、前記右側および左側オーディオイヤーカップに対して垂直に揃えられ、前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを受け取るものである触覚装置とを含み、前記触覚装置は、前記触覚装置からの振動が、ユーザの頭蓋骨の頂へと、および前記剛体ヘッドバンド、前記左側耳覆い型イヤーカップ、および前記右側耳覆い型イヤーカップを介して、ユーザの各耳の周囲の頭蓋骨へと、伝達されるもとのなっているヘッドセット。
2. サウンドプロファイルを受け取り、前記第１のオーディオチャンネル、前記第２のオーディオチャンネル、あるいは前記触覚装置に送られる前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを、前記サウンドプロファイルに応じて変える電子機器をさらに含む請求項１記載のヘッドセット。
3. 前記剛体ヘッドバンドは、およそ３００〜６００グラムの締付力を与える請求項１記載のヘッドセット。
4. 前記剛体ヘッドバンドは、前記ヘッドバンドを伝ってユーザの各耳の周囲の頭蓋骨へと実質的に振動を伝達するのに十分な締付力を与える請求項１記載のヘッドセット。
5. 前記触覚装置は、前記ヘッドバンドに直接取り付けられた、前記触覚装置が実質的に振動しなくなるようにユーザが前記触覚装置を圧することを妨げるサイズの浮動性ハウジング内にある請求項１記載のヘッドセット。
6. 前記触覚装置の質量は、前記ヘッドバンドの質量より著しく大きくも小さくもない請求項１記載のヘッドセット。
7. 前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを、前記触覚装置により受け取られる前に、低域フィルタ処理および増幅する電子機器をさらに含む請求項１記載のヘッドセット。
8. 前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを、前記触覚装置により受け取られる前に、低域フィルタ処理および増幅する電子機器をさらに含み、前記電子機器はさらに、サウンドプロファイルを受け取り、前記第１のオーディオチャンネル、前記第２のオーディオチャンネル、および前記触覚装置に送られる前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを、前記サウンドプロファイルに応じて変えるものである請求項１記載のヘッドセット。
9. ヘッドバンドと、第１のドライバが組み込まれ、前記ヘッドバンドの一端に取り付けられた、前記第１のドライバがオーディオ信号の第１のチャンネルを受け取るものである右側イヤーカップと、第２のドライバが組み込まれ、前記ヘッドバンドの反対側の端に取り付けられ、前記右側イヤーカップに向き合うように配された、前記第２のドライバがオーディオ信号の第２のチャンネルを受け取るものである左側イヤーカップと、ヘッドホンユーザの頭蓋骨の頂に接触する位置の前記ヘッドバンドの中点に取り付けられた触覚装置と、前記第１および第２のオーディオチャンネルを受け取るものである低域フィルタと、増幅器とを含むヘッドセットであり、前記増幅器の入力は前記低域フィルタの出力に接続され、前記ヘッドセットは、前記低域フィルタおよび増幅器を一方のイヤーカップに、前記低域フィルタおよび増幅器に電力を供給する電池を他方のイヤーカップに配置することで実質的に釣り合いが取れており、前記触覚装置は、モノラル低周波ドライバであり、前記触覚装置からの振動は、前記ヘッドバンド、前記左側イヤーカップ、および前記右側イヤーカップを介して伝達されるヘッドセット。
10. 前記左側イヤーカップおよび右側イヤーカップは耳覆い型である請求項９記載のヘッドセット。
11. 前記左側イヤーカップおよび右側イヤーカップを介して与えられる締付力は、およそ３００〜６００グラムである請求項９記載のヘッドセット。
12. 前記触覚装置は、前記ヘッドバンドに直接取り付けられた浮動性ハウジング内にある請求項９記載のヘッドセット。
13. 前記増幅器はさらに、前記第１および第２のオーディオチャンネルを、前記第１および第２のドライバにより受け取られる前に増幅するものとされている請求項９記載のヘッドセット。
14. 頭頂に載せられる剛体ヘッドバンドと、第１のドライバが組み込まれ、前記ヘッドバンドの一端に取り付けられた、前記第１のドライバがオーディオ信号の第１のチャンネルを受け取るものである右側イヤーカップと、第２のドライバが組み込まれ、前記ヘッドバンドの反対側の端に取り付けられ、前記右側イヤーカップに向き合うように配された、前記第２のドライバがオーディオ信号の第２のチャンネルを受け取るものである左側イヤーカップと、前記第１および第２のオーディオチャンネルを受け取る信号プロセッサであって、前記第１のオーディオチャンネル、前記第２のオーディオチャンネル、あるいは前記第１および第２のオーディオチャンネルの組み合わせを、サウンドプロファイルに応じて変えるものである前記信号プロセッサと、増幅器であって、その増幅器の入力が前記信号プロセッサの出力に接続されているものと、前記ヘッドバンドの中点に取り付けられ、前記左側および右側オーディオイヤーカップに対して垂直に揃えられ、前記増幅器の出力に接続されて前記第１および第２のオーディオチャンネルの増幅された組み合わせを受け取る触覚装置とを含み、前記触覚装置は、モノラル低周波ドライバであり、前記触覚装置からの振動は、前記ヘッドバンド、前記左側イヤーカップ、および前記右側イヤーカップを介して伝達されるヘッドセット。
15. 前記左側イヤーカップおよび右側イヤーカップは耳覆い型である請求項１４記載のヘッドセット。
16. 前記左側イヤーカップおよび右側イヤーカップを介して与えられる締付力は、およそ３００〜６００グラムである請求項１５記載のヘッドセット。