JP6348851B2 - 無菌試薬分注キット、分注システム、および、調製システム - Google Patents

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Description

本発明は、無菌試薬分注分注キット及び分注システム、調製システムに関するものである。
近年、がん診断分野において分子レベルでの診断に貢献するPET(Positron emission tomography:陽電子放出断層撮影)診断の重要性が増大している。PET診断には放射性標識された薬剤をトレーサーとして用いるが、現在最も広汎に使用されている18F−FDG以外に、近年、種々の疾患特異的な放射性試薬の開発が盛んに行われており、今後続々と臨床適用される状況となっている。即ち、近い将来には、疾患毎や患者毎に応じた診断を行うために、放射性試薬においては少量多品種化が進むと予想される。
一方、このような少量多品種化が進んだ場合には、現状の18F−FDGのように、単種薬剤を数箇所の製造所で大量生産しそれを医療・検査機関等へデリバリー供給するといった集約的な放射性試薬製造形態は、製造コストの増大といった観点から対応困難になると予想される。そのため、今後はいくつかの拠点で大量に放射性診断薬を調製する集約型から、18Fのような標識用放射性物質をそれぞれの臨床サイトにデリバリーし、各臨床サイトにおいて個別に少量の放射性試薬を製造・調製する分散型の放射性試薬製造形態が主流になると予想される。
放射性試薬の少量多品種化に伴い、各臨床サイトでの放射性試薬の調製を実施するには、臨床での使用基準を満たすべく、高度な無菌操作区域での分注作業、薬剤調製を行うことが必須となる。また、調製の際に取り扱う放射性試薬の放射能量が比較的高線量であることから、分注工程の自動化等のように、作業時間を極力短縮し作業者の被ばく低減を実現することが重要となってくる。
これまでに、薬剤の無菌分注に関する技術として、特許文献1がある。特許文献1では、「採集バイアル(製品分注バイアルとも呼ばれる)からの供給流体流路、フィルタ、及び各分注バイアルを接続する関連する管を備え、フィルタと分注バイアル内部との間の環境が、環境制御された、望ましくは滅菌の、さらに望ましくはGMP準拠の分注システム」と記載されている。これにより、無菌濾過フィルターに接続した分注バイアルに無菌分注を簡便に行うことが可能となる方法が開示されている。
特表2011−525142号公報
しかしながら、上記特許文献1では、薬剤を分注バイアルに分注する際に用いるキットは、内部環境が無菌状態に制御されている流体流路によって接続された無菌濾過フィルターと分注バイアルから構成されている。このキットを用いて、無菌濾過フィルターにより濾過した薬剤溶液を無菌状態のまま、分注バイアルに導入、分注することは達成される。しかしながら、無菌濾過する薬剤の性状、特性によっては、無菌濾過フィルターへの薬剤の吸着により、無菌濾過フィルター濾過前の薬剤濃度と比較し、濾過後の薬剤溶液濃度が低下するという新たな課題が生じる。そのため、無菌濾過フィルター処理を実施する場合においても、所望濃度を維持した状態で薬剤分注が可能となる方法が必要となる。
本発明の目的は、放射性試薬の無菌分注工程において、無菌濾過フィルターへの薬剤吸着による濾過液中の放射性試薬の放射能濃度(または薬剤濃度)低下が生じた場合にでも、所望放射能濃度の放射性試薬分注を達成することが出来る無菌試薬分注キット及び分注システムを提供することにある。
上記課題を解決する為に、本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例をあげるならば、放射性試薬が溶解した溶液を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットであって、液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、分注流路との間で流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている廃棄容器と、さらに分注流路に別の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている1個以上の試薬分注容器を、備える。
本発明の他の観点は、放射性試薬が溶解した液体試薬を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットを用いる放射性試薬分注システムである。このシステムでは、放射性試薬分注キットは、液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、分注流路との間で第1の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている廃棄容器と、分注流路に第2の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている1個以上の試薬分注容器を具備する。そして、無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄容器に分注廃棄した後に、試薬分注容器に所望の許容濃度となった無菌濾過済み放射性液体試薬を分注する。また、この放射性試薬分注システムに、放射性試薬が溶解した液体試薬原料を導入し、液体試薬原料を所望の濃度に希釈して液体試薬を生成する希釈ユニットを組み合わせることで、無菌放射性試薬調製システムを構成することもできる。
本発明の好ましい構成例では、上記のシステムにおいて、無菌濾過フィルターへの液体試薬中の放射性試薬の吸着により、放射性試薬の濃度が所望の許容薬剤濃度以下となった濾過液を廃棄容器に送液して廃棄し、次に、放射性試薬の前記無菌濾過フィルターへの吸着が飽和に達するなどの原因により、無菌濾過フィルターへ薬剤吸着が停止し、濾過液の放射性試薬濃度が所望の許容薬剤濃度域内となった場合に、分注流路を切換えて濾過液を試薬分注容器に分注する。
本発明の他の側面は、放射性試薬が溶解した液体試薬を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットである。このキットは、液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、分注流路との間で第1の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されており、無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄するための、廃棄容器と、分注流路との間で第2の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されており、無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度となった放射性液体試薬を分注するための、1個以上の試薬分注容器を具備する。
このキットの好ましい具体例を説明する。このキットでは、廃棄容器とその他の容器を確実、容易に区別することが望ましい。このため、廃棄容器と試薬分注容器とを目視または触覚により識別するため、廃棄容器に廃棄容器であることを表示するための識別部を具備する。あるいは、廃棄容器と前記試薬分注容器とを目視または触覚により識別するため、廃棄容器の形状が試薬分注容器と異ならせる。あるいは、廃棄容器と無菌送液流路の脱着構造を、他の容器とは異ならせる。例えば、施錠もしくは接着する等して廃棄容器は無菌送液流路から容易に脱離できない構造とする。あるいは、廃棄容器を取り外す際に、警告音または警告表示を行うように構成してもよい。
本発明によれば、放射性試薬調製時の無菌分注工程において、無菌濾過フィルターへの放射性試薬の吸着による濃度低下が生じる場合においても、所望放射能濃度以下となった無菌濾過済み放射性液体試薬を先に廃棄容器に送液し廃棄することにより、所望濃度の放射性液体試薬の試薬分注容器への分注を可能とする無菌試薬分注キット及びこれを用いたシステムを提供することができる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の無菌試薬分注キットの構成を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の無菌試薬分注キットの構成を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングを示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングを示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングを示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングを示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングの詳細を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングの詳細を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングの詳細を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングの詳細を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る所望放射能濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄する際の送液量の算出を示したグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る所望放射能濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄する際の流路切換制御を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る放射線検出器による測定値により流路切換制御を決定する方法に関するフローチャートを示した流れ図である。 本発明の一実施形態に係る送液速度と無菌濾過フィルターへの放射性液体試薬の吸着飽和に要するフィルター通過流量の関係を示したグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る識別部を具備した廃棄容器を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る試薬分注容器と異なる形状を有した廃棄容器を示した模式図である。 本発明の一実施形態に分注針および分注流路からの脱離防止機構を具備した廃棄容器を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る廃棄容器格納部への廃棄容器の格納を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る廃棄容器格納部への廃棄容器の格納を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る無菌濾過フィルターへのブロッキング薬剤の吸着による放射性液体試薬の吸着低減を模式的に示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る、臨床サイトでの放射性試薬の調製ラインの一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
図1Aは、本実施例の無菌試薬分注キットの構成を示す説明図の例である。本実施例の無菌試薬分注キットは、所望の放射能濃度以下となった放射性液体試薬の除去及び廃棄により、試薬分注容器に所望放射能濃度の液体試薬を無菌的に分注することが可能な単回使用キットである。無菌試薬分注キットは、主な構成要素として、廃棄容器1と試薬分注容器101、102、試料流入口3及び濾過液流出口4を具備する無菌(滅菌)濾過フィルター(通常環境より生物的汚染を低減あるいは除去したフィルターである。以降単に無菌フィルターあるいはフィルターという)5、廃棄容器1と連通している分注針11、試薬分注容器101、102にそれぞれ連通している分注針12、13、試薬分注流路2a、2b、2c及び21,22,23、流路切換機構(三方活栓)31、32、33、無菌フィルター付きベント針41、42、43とを備える。
以下により詳細に無菌試薬分注キットの構成を説明する。無菌試薬分注キットは、予め調製部(図示省略)において所望の放射能濃度に調製された放射性液体試薬を、送液部(図示省略)により、送液流路200を経て受け入れるための試料流入口3と濾過液を排出する濾過液流出口4を具備する無菌フィルター5とフィルター濾過時の放射性試薬のフィルターへの吸着により、濾過液中の放射性試薬濃度が所望の濃度以下となった濾過液を試薬分注流路から除去し廃棄するための廃棄容器1と、所望の濃度となった濾過液を分注するための試薬分注容器101、102と廃棄容器1及び試薬分注容器101、102に連通している分注針11、12、13、とこれら分注針に連通している試薬分注流路2a、2b、2c及び21,22,23と、流路切換機構(三方活栓)31、32、33から構成されている。なお、濾過液流出口4以降の試薬分注流路2a、2b、2c、21,22,23、流路切換機構31、32、33、廃棄容器1、試薬分注容器101、102の放射性液体試薬接触面はすべて無菌状態を保持している。
図1Bは、本実施例の変形例を示す模式図である。図1Aでは試薬分注容器101、102が2個の場合を示しているが、特に2個に限定されるものではなく、任意の個数として良い。図1Bに別の一実施形態として、試薬分注流路が流離切換機構36において分岐し、4個の試薬分注容器101、102、103、104に分注可能な無菌分注キットの構成を示している。
図2A〜図2Dは、放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングに関する一実施形態について示している。
図2Aに示すように、送液及び流路切換機構を制御する制御部501が、流路切換機構31を制御し、試薬分注流路2a、流路21及び分注針11を連通させた後、送液部(図示省略)を操作し、放射性液体試薬を所望放射能濃度に調製する試薬調製部(図示省略)と連結した試薬分注流路200を経て、放射性液体試薬を試料流入口3から無菌フィルター5へ導入し無菌濾過操作を行う。無菌フィルター5による濾過の際に、フィルターへの放射性試薬の吸着により、フィルター濾過液中の放射性試薬濃度が低下するため、濾過当初に濾過液流出口4及び試薬分注流路2aを通過する濾過液の放射性試薬濃度は試料流入口3に導入された放射性液体試薬の所望放射能濃度を下回る。図2Bに示すように、この所望放射能濃度を下回った濾過後放射性試薬溶液を無菌フィルター5の濾過液流出口4から試薬分注流路2a、流路切換機構31、流路21を経て廃棄容器1に分注し、廃棄する。次に、フィルターへの放射性試薬の吸着が飽和に達し、濾過液中の放射性試薬濃度が所望放射能濃度となり、その所望放射能濃度である濾過液先端が流路切換機構31を通過し流路21に導入されてすぐに、図2Cに示すように、制御部501により流路切換機構31を制御し、所望放射能濃度以下の放射性試薬を保持している試薬分注流路21、分注針11及び廃棄容器1の試薬分注流路2aへの連通を遮断する。これにより、所望放射能濃度以下となった濾過放射性液体試薬を試薬分注容器101、102へ分注するための送液流路2a、2b、2cから排除できる。次いで、図2Dに示すように、制御部501により流路切換機構32を制御し、試薬分注流路2a、2b、22、分注針12及び試薬分注容器101を連通させ、その後、送液部(図示省略)を操作し、所望放射能濃度の濾過後放射性液体試薬を試薬分注容器101へ導入し、分注を行う。所望量の濾過後放射性液体試薬を試薬分注容器101した後には、流路切換機構32、33を切換後、試薬分注容器102への所望量の分注を行う。
図3A〜図3Dは、一実施例として放射性液体試薬の廃棄容器及び試薬分注容器への分注方法と流路切換タイミングの詳細を示した説明図である。図3A〜図3Dはそれぞれ図2A〜図2Dに対応している。
図3Aは、制御部により流路切換機構31の切換を行い、試薬分注流路2aと21を流路切換機構31を介して連通させた場合の活栓コック311の状態を示している。送液部(図示省略)により、試薬分注流路200を経て、放射性液体試薬を試料流入口3から無菌フィルター5へ導入した所望放射能濃度の放射性試薬溶液部分111は、無菌フィルター5への放射性試薬の吸着により、濾過当初に濾過液流出口4から所望放射能濃度以下となった放射性試薬溶液部分112となり試薬分注流路2aに導入される。
さらに送液を継続し、所望放射能濃度以下となった放射性試薬溶液部分112を試薬分注流路21に連通した分注針11及び廃棄容器1(図示省略)に廃棄する。
次に、無菌フィルターへの放射性試薬の吸着が飽和し、無菌フィルターによる濾過後の放射性試薬濃度が所望放射能濃度になった放射性試薬溶液部分111と所望放射能濃度以下である放射性試薬溶液部分112の境界域312が、活栓コック311の流路部から排出された時に、制御部により流路切換機構31の切換を行った状態が、図3Cに示されている。この時、所望放射能濃度以下となった放射性試薬溶液部分112は、試薬分注容器へ連通した試薬分注流路2a、2bから隔絶されるため、試薬分注容器に分注されることはない。図3Cの状態から送液を開始し、図3Dに示すように、試薬分注流路2bを経てその先に連通している試薬分注容器(図示省略)に所望放射能濃度となった放射性試薬溶液部分112を送液し分注することが達成される。
図4を用いて、所望放射能濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄する際の送液量の算出に関する一実施形態について説明する。
放射性液体試薬の調製及び分注において、放射性液体試薬の所望放射能濃度に関しては、一般に、許容される薬剤濃度域として設定される。そのため、試薬分注容器には無菌フィルター通過後の濾過液中の薬剤濃度または放射能量が許容薬剤濃度域または放射能量域にある時に、所望放射能濃度であるとして分注すれば良い。
図4に示すように、フィルター通過流量が少ない領域では、無菌フィルターへの放射性試薬の吸着により、濾過液中の薬剤濃度または放射能量が許容薬剤濃度域または放射能量域以下となる。フィルター通過流量の増加に伴い、無菌フィルターへの放射性試薬の吸着が低下し、放射性液体試薬のフィルター通過量がPとなった時に初めて濾過液中の薬剤濃度または放射能量が許容薬剤濃度域または放射能量域に到達する。このフィルター通過量がPに達した以降は、フィルターへの吸着が飽和し、濾過液中の放射能濃度は許容薬剤濃度域、即ち所望放射能濃度となる。
これより、フィルター通過量Pまでにフィルターを通過した濾過液は廃棄し、通過量P以降にフィルター通過する濾過液を試薬分注容器に分注すれば良く、前記流路切換機構を切換のタイミングは、このフィルター通過量Pとなる送液量を送液した時とすれば良い。
このフィルター通過量Pとなる値は、無菌濾過に用いるフィルターのサイズやポア径等、また放射性液体試薬の放射能量によって異なるため、予め実験等によりフィルター通過量Pを算出しておけば良い。分注処理時において直接制御する値としては、上述のようにフィルター通過液量をモニタし、所定の通過液量のタイミングで流路切換を制御すればよい。あるいは、フィルター、薬剤等の条件が一定に定まっていれば、所定の通過液量が通過するまでに要する時間を算出しておき、通過液量が通過するまでの時間で流路切換を制御してもよい。あるいは、溶液中の放射能濃度を直接測定して、流路切換を制御してもよい。
図5は、所望放射能濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄する際の流路切換タイミングに関する一実施形態について説明する。
図5では、無菌濾過工程において放射性液体試薬が送液される分注流路200と試薬分注流路2aの近傍にそれぞれ放射線検出器201及び202が設置された状態を示している。これにより、無菌フィルター5による濾過前及び濾過後の放射性液体試薬の放射能濃度を放射線検出器201及び202により測定することが可能である。
この放射線検出器201による放射能濃度測定値は、調製部(図示省略)により設定した所望放射能濃度と同じ値となる。一方、放射線検出器202による放射能濃度測定値は、無菌フィルター5への放射性試薬の吸着により、放射線検出器201による放射能濃度測定値よりも低くなる。フィルター通過流量の増加に伴い、無菌フィルター5への放射性試薬の吸着は低下し、その結果、放射線検出器202による放射能濃度測定値は、放射線検出器201による放射能濃度測定値に漸近し、最終的には無菌フィルター5への放射性試薬の吸着の飽和により同一の測定値となる。
これより、無菌濾過時に、放射線検出器201と202により得られる測定値の差が試薬濃度の許容範囲域以上の場合には、フィルター濾過液を廃棄容器1に排出するように流路切換機構31を制御し、所望放射能濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄すれば良い。放射線検出器201と202により得られる測定値の差が試薬濃度の許容範囲域以下となった場合に、流路切換機構31を切換、流路2aと2bを連通させ、試薬分注容器101等へ分注することで、所望放射能濃度の放射性液体試薬の分注が達成できる。
図6に示すフローチャートを用いて、図5の放射線検出器による測定値により流路切換タイミングを決定する方法の詳細を説明する。
まず、制御部(図示省略)が流路切換機構31を操作し、廃棄容器への流路を連通させる(1001)。次いで送液部(図示省略)を駆動させ送液を開始し、無菌フィルターへの放射性液体試薬を導入、濾過を行う(1002)。放射線検出器により、近傍に設置されている流路を通過している溶液の放射能量を測定する(1003)。この測定結果の受信部と解析部を備えた制御部(図示省略)が測定結果を受信し(1004)、放射線検出器201、202の測定値の差分を算出する。この差分値が放射能濃度の許容範囲値を超える場合には、継続して送液を行い濾過液を廃棄容器1に導入する。次に、差分値が放射能濃度の許容範囲値範囲内となった場合に、濾過液が所望放射能濃度になったと判断し(1005)、制御部からの指示により流路切換機構31を切換(1006)、試薬分注容器への送液流路を連通させることにより、試薬分注容器への分注を行い(1007)、処理を終了する。この制御は、試薬分注キットを新たに交換、設置し無菌濾過分注操作を行う場合に、毎回実施する。
図7は、送液速度の制御により、無菌フィルターへの放射性液体試薬の吸着飽和に要するフィルター通過流量の低減に関する一実施形態について示している。
図7には、異なる送液速度(高速及び低速)での無菌フィルター通過液量と濾過液中の放射性液体試薬の放射能濃度との関係を模式的に示している。図7に示すように、無菌フィルターへの放射性試薬の吸着は、送液速度が低いほど、フィルター通過液量当たりの吸着量が増大する。その結果、吸着飽和に達するまでのフィルター通過液量は、送液速度が高速の場合のPfに比べて、小さな値(Ps)となる。本発明においては、フィルター吸着飽和の時点で溶液の廃棄から分注へ切換えるが、この吸着飽和までのフィルター通過液量が少ないということは、すなわち廃棄する液量を低減することが出来ることを示している。一般に、本発明で対象としている放射性液体試薬では、試薬自体が高価な場合が多く、本実施例のように送液速度を低速化することで無菌濾過分注の際の廃棄液量を低減できることは費用削減の面からも重要である。なお、図7では送液速度は高速と低速で其々一定の場合を示したが、フィルター吸着飽和までを低速で送液し、その後高速で送液するように構成してもよい。このようにすれば、廃棄液量を低減でき、かつ、分注の処理時間を短縮することができる。
図8〜図11は、廃棄容器に分注された所望放射能濃度以下の放射性液体試薬の誤使用防止に関する一実施形態について示している。
本発明では、所望放射能濃度にて試薬分注容器101、102に分注された放射性液体試薬は、分注終了後、試薬分注容器を分注針12、13から引き抜き、被験者に投与するために使用される。この時、所望放射能濃度以下となったために廃棄された廃棄容器1内の濾過済み放射性液体試薬が、被験者に誤って投与されることを防止する必要がある。そこで、廃棄容器1内の濾過済み放射性液体試薬の誤使用を防ぐための手段が必要となる。
図8では、廃棄容器1の表面に廃棄容器であることを明確に示すための識別部301を装備した廃棄容器を示している。これにより、使用者が誤って廃棄容器1内の放射性液体試薬を使用することを防ぐ。識別部301に関しては、表示内容、形状(大きさ、色、蛍光等)が試薬分注容器101,102と明確に識別できればどのような表示でも構わない。
図9では、廃棄容器が試薬分注容器101、102とは異なる形状を持つ場合を示している。試薬分注容器302の形状に関しては、試薬分注容器101、102との区別が明瞭であればどのような形状でも良い。また、試薬分注容器とは異なる材質等を使用することで、試薬分注容器との識別を可能としても良い。
図10は、別の形式での誤使用防止に関する一実施形態について示している。図10では、分注針11や分注流路21から脱離を防止する機構303を具備した廃棄容器1を示している。試薬分注容器は分注針及び流路から取り外された後に被験者投与に用いられるが、廃棄容器が脱離出来ない機構を具備することで、廃棄容器内の所望濃度以下の放射性液体試薬を被験者に誤使用することを防止することが可能となる。
図11A及び11Bでは、さらに別の形式での誤使用防止に関する一実施形態について示している。図11Aでは、本発明の無菌試薬分注システムが廃棄容器1の格納部400を具備している構成を示している。本実施の形態では、放射性液体試薬の分注操作終了後、試薬分注容器101,102を分注針12、13から引き抜く工程以前に、システム内に設置した廃棄容器取り外し機構(図示省略)により分注針11、分注流路21から所望濃度以下の放射性液体試薬を保持した廃棄容器1を取り外し、その廃棄容器1を図11Bに示すように、廃棄容器格納部400内に予め格納することで、その後の試薬分注容器取り外しの際には、作業者が廃棄容器1を利用することは不可能となり、廃棄容器内の所望濃度以下の放射性液体試薬を誤使用することは防止できる。
図12は、無菌フィルター5へのブロッキング薬剤(前駆体、非標識薬剤等)の吸着による放射性液体試薬の吸着低減に関する一実施形態について示している。
図12の吸着飽和では、放射性試薬901が無菌フィルター5へ吸着し、その吸着が飽和した後にフィルター通過する溶液は、薬剤濃度低下が無く、試薬分注容器に移送してよいことを示している。図12ブロッキングは、フィルターに吸着し放射性試薬901のフィルターへの吸着を低減するブロッキング薬剤902を、放射性試薬901のフィルター濾過前にフィルター通過させることで、フィルター吸着飽和させ、その後に濾過する放射性試薬901のフィルター吸着を防止する方法を示している。これにより、フィルター吸着による放射性試薬の所望放射能濃度での分注が達成出来るだけでなく、フィルター吸着によって損失することになる放射性試薬の量を低減することが可能となる。
図13は、臨床サイトでの放射性試薬の調製ラインの一例である。サイクロトロン1301、試薬合成装置1302、希釈装置1303、分注装置1304からなる。サイクロトロン1301で放射能を持った原子(ポジトロン核種)を製造する。試薬合成装置1302では、製造したポジトロン核種を種々の方法で薬剤の元となる前駆体化合物に標識して、目的の薬剤を作成する。そして、希釈装置1303で所望の濃度に希釈調製した後、分注装置1304で1回分の放射性薬剤を分注する。
分注装置1304は、電子回路からなる制御系1305、制御系の制御により機械的に動作する機械系1306、図示しない測定器類、および図1〜図5などで説明した分注ユニット1307からなる。制御系1305には前述の制御部501等や、測定器類で得られた測定値を処理する構成が含まれる。機械系1306は、前述の流路切換機構(三方活栓)31、32、33、34、35や、廃棄容器取り外し機構(図11参照)等を機械的に駆動する構成が含まれる。測定器類には、前述の放射線検出器201、202等が含まれる。
以上から、本発明によれば、放射性試薬調製時の無菌分注工程において、無菌フィルターへの放射性試薬吸着による放射性試薬の放射能濃度の低下が生じる場合であっても、所望放射能濃度の放射性試薬分注を可能とする無菌試薬分注キット及び分注システムを提供することができる。より詳細には、放射性液体試薬を無菌濾過するための無菌フィルターと無菌フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路とこの分注流路との間で流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている廃棄容器と、さらに分注流路に別の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている1個以上の試薬分注容器を備えた無菌試薬分注キットの使用により、所望放射能濃度以下となった無菌濾過済み放射性薬剤液体試薬を先に廃棄容器へ送液し廃棄することにより、所望放射能濃度となった無菌濾過済み放射性薬剤液体試薬を試薬分注容器への無菌分注が可能となる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
1…廃棄容器、2a、2b、2c、2d、2e、21、22、23、24、25…試薬分注流路、3…試料流入口、4…濾過液流出口、5…無菌フィルター、11、12、13、14、15…分注針、31、32、33、34、35…流路切換機構(三方活栓)、41、42、43、44、45…無菌フィルター付きベント針、101、102、103、104…試薬分注容器、111…所望放射能濃度の放射性試薬溶液部分、112…所望放射能濃度以下となった放射性試薬溶液部分、201,202…放射線検出器、311…活栓コック、312…境界域、400…廃棄容器格納部、501…制御部、901…放射性試薬、902…ブロッキング薬剤、1301…サイクロトロン、1302…試薬合成装置、1303…希釈装置、1304…分注装置、1305…電子回路からなる制御系、1306…制御系の制御により機械的に動作する機械系、1307…分注ユニット

Claims (15)

  1. 放射性試薬が溶解した液体試薬を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットを用いる試薬分注システムであって、
    前記放射性試薬分注キットは、
    前記液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、
    前記無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、
    前記分注流路との間で第1の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている廃棄容器と、
    前記分注流路に第2の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている1個以上の試薬分注容器を具備し、
    前記無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった放射性液体試薬を前記廃棄容器に分注廃棄した後に、試薬分注容器に所望の許容濃度となった無菌濾過済み放射性液体試薬を分注する無菌試薬分注システム。
  2. 請求項1に記載の無菌試薬分注システムにおいて、
    前記無菌濾過フィルターへの前記液体試薬中の前記放射性試薬の吸着により、前記放射性試薬の濃度が所望の許容薬剤濃度以下となった前記濾過液を前記廃棄容器に送液して廃棄し、次に、前記放射性試薬の前記無菌濾過フィルターへの吸着が飽和に達し、前記無菌濾過フィルターへ前記放射性試薬の吸着が停止し、前記濾過液の前記放射性試薬濃度が所望の許容薬剤濃度域内となった場合に、前記分注流路を切換えて前記濾過液を前記試薬分注容器に分注することを特徴とする無菌試薬分注システム。
  3. 前記無菌濾過フィルターへの前記放射性試薬の吸着飽和までに、無菌濾過フィルターを通過させる前記放射性試薬の液体試薬送液量を予め前記無菌濾過フィルターで無菌濾過する対象試薬ごと及び使用する無菌濾過フィルター種ごとに算出し、前記許容薬剤濃度以下となっている前記液体試薬送液量分の前記濾過液を前記廃棄容器に排出し廃棄することを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  4. 前記無菌濾過フィルターの前記液体試薬導入部と前記濾液流出口の流路近傍に放射線検出器がそれぞれ設置され、前記無菌濾過フィルター通過前の放射性試薬液体試薬の放射線測定値と前記濾液流出口近傍の前記濾過液の放射線測定値とを測定し、その測定値の差分が許容される範囲となった場合に、流路切換機構を操作し送液流路を前記試薬分注容器への連通に切換、前記試薬分注容器に所望放射能濃度となった放射性液体試薬を分注することを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  5. 前記無菌濾過フィルターへの前記放射性試薬の吸着が飽和するまでの送液速度を、吸着飽和後の送液速度に比較し低く設定することで、吸着飽和を効率的に生じさせ、廃棄容器に分注され廃棄される濾過薬剤液量を低減させることを特徴とする請求項3に記載の無菌試薬分注システム。
  6. 前記許容薬剤濃度以下の前記放射性試薬濾過液を保持した前記廃棄容器と前記許容薬剤濃度範囲となった前記放射性試薬濾過液を分注され保持している前記試薬分注容器とを取り間違えることがないようにするために、前記廃棄容器に廃棄容器であることの表示するための識別部を具備することを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  7. 前記許容薬剤濃度以下の前記放射性試薬濾過液を保持した前記廃棄容器と前記許容薬剤濃度範囲となった前記放射性試薬濾過液を分注され保持している前記試薬分注容器とを取り間違えることがないようにするために、前記廃棄容器の形状が前記試薬分注容器と異なることを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  8. 前記許容薬剤濃度以下の前記放射性試薬濾過液を保持した前記廃棄容器を誤って使用することを防止するために、前記廃棄容器が前記放射性試薬濾過液の流路から脱離できない機構を有することを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  9. 前記許容薬剤濃度以下の前記放射性試薬濾過液を保持した前記廃棄容器を誤って使用することを防止するために、前記試薬分注容器を使用者が回収する前に、あらかじめ設置された廃棄容器格納部へ前記廃棄容器を移送・格納し、使用者が前記廃棄容器に接触することが出来ない機構を具備することを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  10. 前記放射性試薬ではないが、前記無菌濾過フィルターへ吸着性を持つ薬剤を含有した緩衝液をあらかじめ前記無菌濾過フィルターへ通過させ、前記薬剤を前記無菌濾過フィルターに飽和吸着させることにより、その後に前記無菌濾過フィルター濾過される目的の薬剤溶液含まれる前記放射性試薬の前記無菌濾過フィルターへの吸着を低減させることを特徴とする請求項2に記載の無菌試薬分注システム。
  11. 放射性試薬が溶解した液体試薬を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットであって、
    前記液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、
    前記無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、
    前記分注流路との間で第1の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されており、前記無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった放射性液体試薬を廃棄するための、廃棄容器と、
    前記分注流路との間で第2の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されており、前記無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度となった放射性液体試薬を分注するための、1個以上の試薬分注容器を具備し、
    前記無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった前記液体試薬を前記廃棄容器に分注廃棄した後に、前記試薬分注容器に所望の許容濃度となった前記液体試薬を分注する無菌試薬分注キット。
  12. 前記廃棄容器と前記試薬分注容器とを識別するため、前記廃棄容器に廃棄容器であることを表示するための識別部を具備することを特徴とする請求項11に記載の無菌試薬分注キット。
  13. 前記廃棄容器と前記試薬分注容器とを識別するため、前記廃棄容器の形状が前記試薬分注容器と異なることを特徴とする請求項11に記載の無菌試薬分注キット。
  14. 前記廃棄容器と前記放射性試薬濾過液の流路の脱着構造が、他の容器と前記放射性試薬濾過液の流路の脱着構造とは異なる構成であることを特徴とする請求項11に記載の無菌試薬分注キット。
  15. 放射性試薬が溶解した液体試薬原料を導入し、前記液体試薬原料を所望の濃度に希釈して液体試薬を生成する希釈ユニットと、
    前記生成された液体試薬を導入し、導入した前記液体試薬を所定分量に分注する分注ユニットを有する無菌試薬調製システムであって、
    前記分注ユニットは、前記液体試薬を無菌濾過し、その濾過液を所望の放射性試薬濃度で無菌的に分注するための単回使用の放射性試薬分注キットを用い、
    前記放射性試薬分注キットは、
    前記液体試薬の液体導入部を持つ無菌濾過フィルターと、
    前記無菌濾過フィルターの濾液流出口に無菌環境を維持した状態で連結している分注流路と、
    前記分注流路との間で第1の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている廃棄容器と、
    前記分注流路に第2の流路切換可能な機構を介して無菌環境を維持した状態で接続されている試薬分注容器を具備し、
    前記無菌濾過フィルターを通過後に所望の許容濃度以下となった放射性液体試薬を前記廃棄容器に分注廃棄した後に、試薬分注容器に所望の許容濃度となった無菌濾過済み放射性液体試薬を分注する無菌試薬調製システム。
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