JP6347367B2 - ゆるみ止めナット - Google Patents

ゆるみ止めナット Download PDF

Info

Publication number
JP6347367B2
JP6347367B2 JP2014249337A JP2014249337A JP6347367B2 JP 6347367 B2 JP6347367 B2 JP 6347367B2 JP 2014249337 A JP2014249337 A JP 2014249337A JP 2014249337 A JP2014249337 A JP 2014249337A JP 6347367 B2 JP6347367 B2 JP 6347367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic washer
convex
convex engagement
inner peripheral
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014249337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016099002A (ja
Inventor
芳昭 奥野
芳昭 奥野
Original Assignee
大阪フォーミング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大阪フォーミング株式会社 filed Critical 大阪フォーミング株式会社
Priority to JP2014249337A priority Critical patent/JP6347367B2/ja
Publication of JP2016099002A publication Critical patent/JP2016099002A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6347367B2 publication Critical patent/JP6347367B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bolts, Nuts, And Washers (AREA)

Description

本発明は、ゆるみ止めナットに関するものである。
従来、ゆるみ止めナットとしては、例えば中心部に軸方向に貫通するねじ孔が形成されたナット本体の上端面に環状カシメ部が設けられ、そのカシメ部の内部にねじ孔と同心で水平に平板状弾性ワッシャーがカシメ固定される一方、この弾性ワッシャーの内周面に、例えば図17及び図18に示されているように半径方向内方で面一状に突出する2個の凸状係合部片a,a´と2個の切欠凹部b,b´とがそれぞれ90°の等間隔で交互に形成されるとともに、各凸状係合部片a,a´の内周面がねじ孔の内径とほぼ同径の円弧状に形成され、かつ、各切欠凹部b,b´の内周面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成され構成されている。
そして、このゆるみ止めナットのボルトへの螺入に際しては、上記弾性ワッシャーの一方側で90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´をボルトのねじ山を探るためのものとしてボルトのねじ山の間に入り込ませる一方、残る他方側で90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´を弾性変形させながらボルトのねじ山を強圧し、これにより自然回動を防止する摩擦トルク(以下、プリベリングトルクという)を発生させて、ナットのゆるみ止めを図るようにしている。
ところで、従来、使用されている上記した構成の弾性ワッシャーは、例えば平板を打ち抜き加工して、外周が円形の平板でその中心部に90°の円弧幅の2個の凸状係合部片a,a´と2個の切欠凹部b,b´をそれぞれ交互に形成してなるもので、図18に示すような単純な一枚の扁平板形状を呈するものである。そのため、90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる際、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部がねじ山に突き当たりながら無理やり弾性変形させられてねじ込まれることになる。その結果、凸状係合部片a,a´はボルトのねじ山間にスムーズに入りづらいものであり、作業性が悪い問題がある。しかも、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部はボルトのねじ山を傷つけやすく、鍍金はがれによる腐食の原因や焼き付けの原因となっているのが大きな欠点であり、問題である。また、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部によりボルトのねじ山を損傷させてしまうと、再使用が不能となる問題も有していた。鍍金はがれによる腐食の原因や焼き付けを引き起こし、再使用が不能となる問題も有していた。
そこで、本発明は、ゆるみ止めナットにおける弾性ワッシャーの凸状係合部片の突出側角部の形状を工夫することにより、ボルトに容易にねじ込めるようにして、作業性の向上を図るとともに、ボルトのねじ山を傷つけにくく、鍍金はがれによる腐食の防止、焼き付きを防ぎ、それでいて凸状係合部片によるナットのゆるみ止め効果を確実に維持できるゆるみ止めナットの開発を課題とする。
本願の請求項1記載の発明は、中心部に軸方向に貫通するねじ孔が形成されたナット本体の上端面に環状カシメ部が設けられ、そのカシメ部の内部にねじ孔と同心で水平に平板状弾性ワッシャーがカシメ固定されたゆるみ止めナットにおいて、弾性ワッシャーの内周面に、半径方向内方に突出しかつその突出内周面がねじ孔の内径とほぼ同径の円弧状に形成された複数個の凸状係合部片と、内面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成された複数個の切欠凹部とが交互に形成されている一方、複数の凸状係合部片におけるすべての突出先端部分である突出周縁部に上方に向って湾曲する湾曲案内部が形成されていると共に、各湾曲案内部は凸状係合部片の一側端から他側端までの突出内周端全周にわたって連続して形成され、かつ、すべての湾曲案内部は側面視において同一高さで同一端面形状を呈するように形成されていることを特徴とする。
本願の請求項記載の発明は、請求項1記載の構成において、弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の凸状係合部片が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されていることを特徴とする。
本願の請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の構成において、弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の切欠凹部が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されており、これにより隣り合う凸状係合部片の形成位置に変化を付け、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることを特徴とする。
本願の請求項1記載の発明によれば、ゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける複数の凸状係合部片のすべての突出先端部分である突出周縁部に上方に向って湾曲する湾曲案内部が形成されていると共に、各湾曲案内部は凸状係合部片の一側端から他側端までの突出内周端全周にわたって連続して形成され、かつ、すべての湾曲案内部は側面視において同一高さで同一端面形状を呈するように形成されているから、それぞれの凸状係合部片をボルトのねじ山の間に入り込ませる際、上方に向って湾曲する湾曲案内部により積極的に誘導してねじ山の間に入り込ませることができる。その結果、凸状係合部片の突出側角部がねじ山に突き当り、その突き当った状態のままでねじ山の間に入り込んで行くといったことが解消されるばかりか、この湾曲案内部の湾曲面に誘導されて凸状係合部片はボルトのねじ山の間にスムーズにねじ込まれることになる。したがって、螺入作業を著しく高めることができ、しかも、凸状係合部片の突出側角部がボルトのねじ山を傷つけてしまうのを防止できるとともに、傷部からの腐食および焼き付を防止ことができる。その上、凸状係合部片の突出側角部によりボルトのねじ山を損傷させてしまうことがないので、ボルト及びゆるみ止めナットの再使用も可能になる。
また、本願の請求項記載の発明によれば、上述した効果に加えて、例えばゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける2個の第1凸状係合部片と第2凸状係合部片のうち、弾性変形させながらボルトのねじ山を強圧し、自然回動を防止するプリベリングトルクを発生させる第1凸状係合部片の角度を広くすることで、大きな接触面積と大きな軸方向への変形量でボルトのねじ山を強圧することができる。その結果、平板状弾性ワッシャーのプリベリングトルク値を、求めるプリベリングトルク値と同じに設定する場合、該ワッシャーの厚みを従来の平板状弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることが可能になる。
したがって、平板状弾性ワッシャーの厚みを積極的に薄く設定することによって、手作業でも容易に弾性変形させながら入り込ませることが可能になり、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部による効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができ、加えてボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。したがって、上述した湾曲案内部による効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができる。
また、本願の請求項記載の発明によれば、上述した湾曲案内部による効果に加えて、例えばゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける2個の第1凹状切欠部と第2凹状切欠部の円弧幅を異ならしめる構成とすることにより、第2凸状係合部片に対する第1凸状係合部片の形成位置に変化を付けて、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることができる。これにより、凸状係合部片を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる硬さの調節をより幅広く行うことができる。その結果、凸状係合部片の湾曲案内部や、凸状係合部片の角度、及び弾性ワッシャーの厚みに加えて凸状係合部片の形成位置を幅広く変化させることによって、更に、作業を著しく高めることができる。
本発明に係るゆるみ止めナットの平面図である。 同ナットの一部切欠正面図である。 平板状弾性ワッシャーの平面図である。 図3のA−A線拡大断面図である。 使用状態を示す断面図である。 別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 図6のB−B線拡大断面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 同じく別の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 従来の平板状弾性ワッシャーの平面図である。 図17のC−C線拡大断面図である。
以下本発明に係るゆるみ止めナットを図に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明に係るゆるみ止めナットを示し、このゆるみ止めナットNは、中心部に軸方向に貫通するねじ孔1aが形成されたナット本体1と、このナット本体1の上面にカシメ止めされた平板状弾性ワッシャー2とを備える。ナット本体1の上面には、ねじ孔1aと同心でかつねじ孔1aの谷径よりも大径の環状カシメ部11が設けられ、ナット本体1の下部には、座部12が設けられている。なお、ナット本体1の形状としては図2のように平面視六角形とするほか、たとえば四角形や八角形などの多角形或いは円筒形であってもよいし、また、ナット本体1の下部には、鍔状の座部(図示せず)などを設けてもよい。
平板状弾性ワッシャー2は、図3に示すように金属製弾性板からなり、その内周面に、半径方向内方に突出しかつその突出端がねじ孔1aの内径とほぼ同径の円弧状に形成された2個の第1、第2凸状係合部片21,22と、内面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成された2個の第1、第2凹状切欠部23,24とが交互に形成されている。
そして、本発明の平板状弾性ワッシャー2では、図3及び図4に示されているように、第1、2第凸状係合部片21,22の各両側端から突出内周端の全周にわたり上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aがそれぞれ形成されている。この湾曲案内部21a、22aは、その湾曲形状の特性を生かして凸状係合部片21,22を後記するボルト3のねじ山3aの間に入り込ませるとき、或いはボルト3からゆるみ止めナットNを取外すときに、第1、2第凸状係合部片21,22の突出側両端角部がねじ山3aに突き当らないようにするとともに積極的に誘導してねじ山の間にスムーズに入り込ませ、かつ、ねじ山の間をスムーズに移動させるためのものである。
ここで、図1〜5に示す実施例では、第1、第2凸状係合部片21,22のうち、一方の第1凸状係合部片21は他方の第2凸状係合部片22よりも角度を180°と大きく取り円弧幅の広い凸状係合部片に形成し、また他方の第2凸状係合部片22は角度を90°と小さくし円弧幅の狭い凸状係合部片に形成されている。また、これら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22との間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24はそれぞれ角度が45°の円弧幅に形成されている。
また、平板状弾性ワッシャー2の厚みは、従来の弾性ワッシャーの厚みに比べて積極的に薄く形成され、手作業で凸状係合部片21,22をボルトのねじ山の間に容易に入り込ませることを可能にしている。つまり、第1凸状係合部片21の円弧幅(180°)を第2凸状係合部片22の円弧幅(90°)よりも2倍大きくしているので、従来の弾性ワッシャーの厚みと同じ厚みであればそれだけプリベリングトルクを大きく設定されることになる。そのため、平板状弾性ワッシャー2のプリベリングトルク値を、求めるプリベリングトルク値と同じに設定する場合、平板状弾性ワッシャー2の厚みを従来の弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることになる。これにより、積極的に手作業で凸状係合部片21,22をボルトのねじ山の間に容易に入り込ませることが可能になる。
このように形成された平板状弾性ワッシャー2は、環状カシメ部11の内部に、ねじ孔1aと同心で水平状にカシメ固定される。
具体的には、平板状弾性ワッシャー2をナット本体1の上面にカシメ固定する際、予めナット本体1の上端面に、ねじ孔1aと同心にざぐり穴(図示せず)が形成され、このざぐり穴の底面に平板状弾性ワッシャー2がねじ孔1aと同心で水平に位置決め載置され、その後、ざぐり穴の周壁を内側にカシメ止めすことにより平板状弾性ワッシャー2はざぐり穴の底面に固定される。
次に、以上のように構成するゆるみ止めナットの作用について説明する。
使用時には、図5に示すようにゆるみ止めナットNをボルト3に手作業で螺入し、その後、適宜締付工具によりゆるみ止めナットNを締め付けて被締付物(図示せず)を強固に緊締する。その螺入の際、弾性ワッシャー2における第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22の各両側端から突出内周端の全周にわたり上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aが形成されているから、第1、第2凸状係合部片21,22をボルト3のねじ山3aの間に入り込ませる際、上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aにより積極的に誘導してねじ山の間に入り込ませることができる。その結果、従来のように第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部がねじ山3aに突き当り、その突き当った状態のままでねじ山の間に入り込んで行くといったことが解消されるばかりか、この湾曲案内部21a、22aの湾曲面に誘導されて第1、第2凸状係合部片21,22はボルト3のねじ山3aの間にスムーズにねじ込まれることになる。したがって、螺入作業を著しく高めることができ、しかも、第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部がボルト3のねじ山3aを傷つけてしまうのを防止できるとともに、傷部からの腐食および焼き付を防止ことができる。その上、第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部によりボルト3のねじ山3aを損傷させてしまうことがないので、ボルト3及びゆるみ止めナットNの再使用も可能になる。
また、図1〜5に示す実施例では、第1凸状係合部片21の円弧幅の角度を180°と第2凸状係合部片22の円弧幅の角度を90°よりも大きく取り、かつ、これら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22との間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24の円弧幅の角度をそれぞれ45°に形成しているので、その特異な形状により上述した湾曲案内部21a、22aによる効果に加え、次のような手作業で容易に螺入することができる。
先ず、手作業で薄肉とした平板状弾性ワッシャー2の第1凹状切欠部23を利用して第2凸状係合部片22でボルト3のねじ3aの切上がりを探り、この切上がりから第2凸状係合部片22をねじ山間に入り込ませて螺入させる。このとき、第2凸状係合部片22はその角度が90°で円弧幅が狭く、ほとんど変形することなくねじ山間に螺入されるので、ゆるみ止めのバネとしては機能しない。
次に、引き続き手作業でゆるみ止めナットNをボルト3に回転操作することにより、ボルト3のねじ3aの切上がりを、平板状弾性ワッシャー2の第2切欠凹部24の隙間から第1凸状係合部片21に入り込ませて螺入させる。これにより、角度が180°で円弧幅の広い第1凸状係合部片21をねじ山間に弾性変形させながら螺入させる。
この第1凸状係合部片21のねじ山間への螺入時、第1凸状係合部片21は180°とその円弧幅が第2凸状係合部片22の円弧幅の2倍となるよう広く形成されているので、大きな接触面積と大きな軸方向への変形量でボルトのねじ山を強圧することができる。その結果、平板状弾性ワッシャー2のプリベリングトルク値を求めるプリベリングトルク値と同じに設定した場合、該ワッシャーの厚みを従来の平板状弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることが可能になる。
したがって、平板状弾性ワッシャーの厚みを積極的に薄く設定することによって、手作業でも容易に弾性変形させながら入り込ませることが可能になり、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができる。
また、平板状弾性ワッシャー2の凸状係合部片及び凹状切欠部の各円弧幅や、個数は、上述した実施の形態のものに限定されるものではなく、使用するボルトの種類や大きさ或いは用途などにより、適宜選択して形成してもよい。
たとえば、図6及び図7に示すように、従来のものと同様に平板状弾性ワッシャー2における第1、2第凸状係合部片21,22と第1.第2凹状切欠部23,24とをそれぞれ90°の等間隔の円弧幅で交互に形成してもよい。
また、第1凸状係合部片21を150°〜240°の範囲の円弧幅に、また他方の第2凸状係合部片22を60°〜90°の範囲の円弧幅に形成し、さらにこれら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22の間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24をそれぞれ30°〜60°の範囲の円弧幅に適宜選択して形成してもよい。
具体的には、図8に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を180°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を60°に形成したり、図9に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を90°に形成したり、図10に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を90°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を75°に形成したり、図11に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を150°とし、第2凸状係合部片22の円弧幅を90°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を60°に形成したり、さらには図12に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を240°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を30°に形成してもよい。
このように、第1,第2凸状係合部片21,22及び第1,第2凹状切欠部23,24の円弧幅を適宜選択することにより、使用するボルトの種類や大きさ或いは用途などに合わせた形状で求めるプリベリングトルクが得られながら平板状弾性ワッシャー2の厚みを最適な状態に薄く設定することができる。その結果、手作業によるゆるみ止めナットNのボルトへのねじ込みを、使用するボルトの種類やサイズ或いは用途などに合わせてより楽に行え、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができ、加えてボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。
さらに、第1、第2凹状切欠部23,24の円弧幅は上述した実施の形態のように同一円弧幅に限定されるものではなく、第1切欠凹部23と第2切欠凹部24のうち、いずれか一方の切欠凹部は他方の切欠凹部よりも角度を大きく取り、他方の切欠凹部に比べて円弧幅の広い切欠凹部に形成してもよい。これにより第2凸状係合部片22に対する第1凸状係合部片21の周方向における形成位置に変化を付けて、その形成位置による特性を生かしてねじ込み時のトルクを軽減させたり、または増加させるようにしてもよい。
具体的には、例えば図13に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に形成する一方、第1凹状切欠部23の円弧幅を120°に、また第2凹状切欠部24の円弧幅を60°に形成して、円弧幅の広い第1凹状切欠部23を介して第1凸状係合部片21をねじ込むことによりねじ込み時のトルクを軽減させることができる。また、図14に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を150°と大きくし、第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に形成する一方、第1凹状切欠部23の円弧幅を60°に、また第2凹状切欠部24の円弧幅を90°に形成して、円弧幅の狭い第1凹状切欠部23を介して第1凸状係合部片21をねじ込むことによりねじ込み時のトルクを増加させることができる。
このように第1凹状切欠部23と第2凹状切欠部24の円弧幅を異ならしめる構成とすることにより第2凸状係合部片22に対する第1凸状係合部片21の周方向における形成位置に変化を付けて、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることができる。これにより、凸状係合部片を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる硬さの調節をより幅広く行うことができる。その結果、凸状係合部片の角度やゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャー2の厚みに加えて凸状係合部片の形成位置を幅広く変化させることによって、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られてさらに作業を高めることができ、かつ、ボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。
また、上記したように2個の凸状係合部片及び凹状切欠部を特異な形状に形成する場合、平板状弾性ワッシャー2の厚みとしては、たとえば従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.3mmであれば、板厚を0.2mmに薄くしたり、従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.2mmであれば、板厚を0.15mmに薄くしたり、従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.15mmであれば、板厚を0.1mmに薄くするといったように形成する。
一方、平板状弾性ワッシャー2の凸状係合部片及び凹状切欠部の個数としては、たとえば、図15及び図16に示すように、弾性ワッシャー2における凸状係合部片と凹状切欠部とをそれぞれ3個としてもよいことは勿論である。
図15に示すものは、3個の凸状係合部片21,22,21´と、3個の凹状切欠部23,24,23´の各円弧幅をそれぞれ60°として、両者を等間隔で交互に形成したものであり、また、図16に示すものは3個の凸状係合部片21,22,21´の円弧幅を90°に形成し、また3個の凹状切欠部23,24,23´の各円弧幅をそれぞれ30°に形成したものである。
このように凸状係合部片及び凹状切欠部の個数を3個とした場合においても、各凸状係合部片21,22,21´に形成した湾曲案内部21a,22a、21´aにより、上述した実施例の場合と同様の優れた作用効果が得られる。
なお、湾曲案内部21a、22a及び21´aは、上記した各種の実施例のように第1、2第凸状係合部片21,22の各両側端から突出内周端の全周にわたって上方に向うよう湾曲形成する他、例えば第1、2第凸状係合部片21,22の両端角部分から突出内周端に連続して形成するようにしてもよいこと勿論である。
N ゆるみ止めナット
1 ナット本体
1a ねじ孔
11 環状カシメ部
2 弾性ワッシャー
21 第1凸状係合部片
21a 湾曲案内部
21´ 凸状係合部片
21´a 湾曲案内部
22 第2凸状係合部片
22a 湾曲案内部
23 第1凹状切欠部
24 第2凹状切欠部

Claims (3)

  1. 中心部に軸方向に貫通するねじ孔が形成されたナット本体の上端面に環状カシメ部が設けられ、そのカシメ部の内部にねじ孔と同心で水平に平板状弾性ワッシャーがカシメ固定されたゆるみ止めナットにおいて、弾性ワッシャーの内周面に、半径方向内方に突出しかつその突出内周面がねじ孔の内径とほぼ同径の円弧状に形成された複数個の凸状係合部片と、内面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成された複数個の切欠凹部とが交互に形成されている一方、複数の凸状係合部片におけるすべての突出先端部分である突出周縁部に上方に向って湾曲する湾曲案内部が形成されていると共に、各湾曲案内部は凸状係合部片の一側端から他側端までの突出内周端全周にわたって連続して形成され、かつ、すべての湾曲案内部は側面視において同一高さで同一端面形状を呈するように形成されていることを特徴とするゆるみ止めナット。
  2. 弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の凸状係合部片が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されていることを特徴とする請求項1記載のゆるみ止めナット。
  3. 弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の切欠凹部が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されており、これにより隣り合う凸状係合部片の形成位置に変化を付け、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のゆるみ止めナット。
JP2014249337A 2014-11-20 2014-11-20 ゆるみ止めナット Active JP6347367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014249337A JP6347367B2 (ja) 2014-11-20 2014-11-20 ゆるみ止めナット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014249337A JP6347367B2 (ja) 2014-11-20 2014-11-20 ゆるみ止めナット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016099002A JP2016099002A (ja) 2016-05-30
JP6347367B2 true JP6347367B2 (ja) 2018-06-27

Family

ID=56077525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014249337A Active JP6347367B2 (ja) 2014-11-20 2014-11-20 ゆるみ止めナット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6347367B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7318919B2 (ja) * 2018-11-16 2023-08-01 株式会社アルテック 壁面取付ユニット

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1515657A (en) * 1923-03-09 1924-11-18 Charles R Cochran Nut lock
JPS49105758U (ja) * 1973-01-08 1974-09-10
JPS56160417A (en) * 1980-05-09 1981-12-10 Kouichirou Okagaki Loosenproof nut
JPH03105711U (ja) * 1990-02-17 1991-11-01
JP2001059513A (ja) * 1999-08-19 2001-03-06 Amachi:Kk スプリング付ロックナット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016099002A (ja) 2016-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170184144A1 (en) Washer for preventing loosening
US7635243B2 (en) Load indicating fastener and method of manufacture
US20060216129A1 (en) Loose-proof screw bolt
US10738818B2 (en) Elastic washer structure and fastener
JP2013087947A (ja) クロスボルト緩み止め組み合わせナット
WO2015060425A1 (ja) ねじ体の逆回転防止構造
JP6869458B2 (ja) ナイロン座金付ナット
JP6347367B2 (ja) ゆるみ止めナット
JP3213541U (ja) ナイロン座金付ナット
JP2011033047A (ja) ロックナットおよびその締結構造
JP3113151U (ja) 弛み止め締結部材
JP5957632B2 (ja) ゆるみ止めナット
JP2021095991A (ja) 緩み止め締結構造
JP2006194291A (ja) 緩止座金、締結構造及び締結方法
JP6275825B2 (ja) タッピンねじ及びその締結構造
JP6200114B1 (ja) 緩み止めねじ
JP5794841B2 (ja) 締結構造体
JP2009209945A (ja) 弛み止めナット
JP6550512B2 (ja) ナット用の係止部材及びナット
US7670092B2 (en) Laminated nut with center tension sleeve
JP2013029119A (ja) ボルト
JP6525359B1 (ja) ナット戻り防止装置およびこれを備えた戻り止めナット
JP2006118582A (ja) 雌ねじ部品
JP2017106603A (ja) 締結構造
KR20170002262A (ko) 고정안정성 증대용 결합면을 갖는 고정구 세트

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180517

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6347367

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250