JP6346854B2 - 記録媒体および記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスク状基材の記録面にデジタルデータが記録された記録媒体および記録媒体の製造方法に関する。
従来、DVDやBD(Blu−ray(登録商標) Disc)などの記録媒体のうち、映像情報や音声情報(以下、「映像音声情報」という)などのコンテンツデータが記録されているものには、一般的に複製防止技術が搭載されている。これは、記録媒体の不正な複製によって、コンテンツデータを制作する事業者が本来得られる収益を損なう可能性があるためである。
DVDやBDには、金型を用いて複製するROM形式のものと、レーザーを用いて複製するR形式のものがある。ROM形式の記録媒体は、映画など数万枚に及ぶ複製を行う場合に使用され、R形式の記録媒体は、数枚から数百枚程度の少数の複製を行う場合に使用されるのが一般的である。ROM形式の記録媒体を用いる場合、金型を制作する必要があるので初期費用が高額になる。一方、R形式の記録媒体を用いる場合、パソコンなどで複製することができるので初期費用がROM形式と比べ安価となる。
R形式の記録媒体には、DVD−RやBD−Rなどの規格がある。ここで、R形式の記録媒体は、ROM形式の記録媒体に比べて安価に製造することができる反面、不正複製に関して脆弱な構造となっている。これは、R形式の記録媒体は、元々パソコン等でデジタルデータを複製するために製品化された規格なので、不正複製を防御する機能を備えていないためである。
DVD−RなどのR形式の記録媒体における不正複製に対する脆弱性の問題を解決するために、たとえば下記特許文献1〜7のような技術が知られている。たとえば、下記特許文献1は、主にグルーブ(groove)内にあるデジタルデータを改造して読取不可領域を形成し、不正複製を防止する技術である。
特許第4743829号公報 特開2000−231759号公報 特開2003−323768号公報 特開2003−338050号公報 特開2002−092881号公報 特開平09−115242号公報 特開2003−296937号公報
しかしながら、上述した従来技術では、不正複製防止のために記録媒体内に読取不可領域を設けたり、ダミーデータを記録したりするため、記録媒体の記録容量の内、一定量がこれらのデータの記録に使われてしまい、本来記録すべきデータの記録容量が減少するという課題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、記録媒体の記録容量の減少を最小限とした記録媒体および記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる記録媒体は、ディスク状基材の記録面にデジタルデータが記録された記録媒体であって、前記記録面は、前記デジタルデータとして所定長さを有する記録ピットがレーザー照射によって形成され配列される螺旋状のグルーブ部と、隣接する前記グルーブ部どうしの間に設けられ、前記記録ピットの前記記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピットを有する螺旋状のランド部と、を備え、前記グルーブ部の一部には、データの複製が不可能な読取不可領域が設けられ、前記読取不可領域が設けられた領域に対応する前記ランド部に、前記ランドプリピットのダミー用ピットが設けられる、ことを特徴とする。
また、本発明にかかる記録媒体の製造方法は、ディスク状基材の記録面にデジタルデータが記録された記録媒体の製造方法であって、前記記録面に、前記デジタルデータとして所定長さを有する記録ピットが配列される領域である螺旋状のグルーブ部と、隣接する前記グルーブ部どうしの間に設けられ、前記記録ピットの前記記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピットを有する螺旋状のランド部と、が形成された前記記録媒体に対して、前記グルーブ部の一部にデータの複製が不可能な読取不可領域を形成するステップと、前記読取不可領域に対応する前記ランド部の少なくとも一部に前記ランドプリピットのダミー用ピットを形成するステップと、前記読取不可領域を形成した領域以外の前記グルーブ部に前記記録ピットを形成するステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の読取不可領域を形成した領域のランド部にダミー用ピットを形成することにより、不正複製を防止する。このため、単に読取不可領域を設置した場合と比較して読取不可領域の大きさを小さくすることができ、記録媒体10の記録容量を大幅に減少させることなく不正複製を防止することができる。
また、記録媒体10には、記録媒体の規格に反する読取不可領域が、再生装置における再生互換性に影響が無いように再生互換用データを設けるので、読取不可領域の影響を受けることなく記録されたデータの再生を行うことができ、記録媒体の汎用性を高めることができる。
実施の形態にかかる記録媒体10の構造を示す説明図である。 記録媒体再生時におけるレーザー照射光のファーフィールド分布である。 記録媒体再生時のプッシュ‐プル信号を示す説明図である。 記録媒体10の製造方法の手順を示すフローチャートである。 記録媒体10のファイル構造を示す説明図である。 記録媒体10の記録面10Aにおけるデータの書き込み配置を模式的に示す説明図である。 ダミー用ピット130の形成領域を模式的に示す説明図である。 読取不可領域が設けられた記録媒体の解析結果の一例である。 従来技術にかかる記録媒体の構造を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる記録媒体および記録媒体の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態では、DVD−R形式のディスク状記録媒体を例にして説明するが、本発明の適用はDVD−Rに限らず、他の形式の記録媒体にも適用することができる。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる記録媒体10の構造を示す説明図である。図1において、図1Aは記録媒体10の全体形状、図1Bは記録媒体10の記録面の拡大図、図1Cは記録媒体10の拡大断面図である。記録媒体10は、ディスク状基材の記録面10Aにデジタルデータが記録された記録媒体であって、記録面10Aは、デジタルデータとして所定長さを有する記録ピット128がレーザー照射によって形成され配列される螺旋状のグルーブ部120と、隣接するグルーブ部120どうしの間に設けられ、記録ピット128の記録面10Aにおける位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピット126を有する螺旋状のランド部122と、を備え、ランド部122には、ランドプリピット126のダミー用ピット130が設けられている。
図1Aに示すように、記録媒体10は円盤状のディスクであり、デジタルデータが記録される記録面10Aと、記録されたデータの内容などが記載されるラベル面10B(図1C参照)がある。なお、図1Aに示した螺旋状の形状は、後述するランド部等を模式的に示したものである。本実施の形態では、デジタルデータとして動画データ(コンテンツデータ)が記録されているものとする。
図1Bおよび図1Cに示すように、記録媒体10は、ラベル面10B側から順に、保護層102、反射層104、記録層(色素層)106および樹脂層108が積層されている。記録層(色素層)106には、データを書き込むための案内溝であるグルーブ(groove)部120が形成されており、隣接するグルーブ部120どうしの間はランド部122となっている。ランド部122上の特定の位置に対応するグルーブ部120は、ランド部122よりもレーザーの入射面側に位置する。グルーブ部120は蛇行して波状になっており、この蛇行波をウォブル(wobble)124という。
ウォブル124の蛇行は周期性を有しており、この蛇行を目盛りとして用いることにより、記録媒体10上のデータ位置を特定することができる。たとえば、記録媒体10内で2点間の移動距離を測るには、2点間にある蛇行波の数を数えればよい。ただし、目盛りだけでは相対的な位置しかわからないので、ランド部122上の決まった位置(一定間隔)にエンボス加工で形成されたランドプリピット126が配置されている。データの書込時等にはランドプリピット126およびウォブル124を用いて記録媒体10上の位置を特定する。
図2は、記録媒体再生時におけるレーザー照射光のファーフィールド分布である。また、図3は、記録媒体再生時のプッシュ‐プル信号を示す説明図である。図2に示すように、記録媒体10の再生時には、再生装置からのレーザー照射光がウォブル124(図2上で図示なし)で案内されてグルーブ部120を進行する。図2の領域20Aおよび20Bは、レーザーの照射範囲を模式的に示している。なお、図2ではウォブル124の図示は省略している。また、図2ではランドプリピット126を模式的な形状で示している。
図2に示すように、レーザー照射光のファーフィールド分布は、ランドプリピット126がない領域20Aの分布22Aとランドプリピット126がある領域20Bの分布22Bとで異なっている。このファーフィールド分布の変化により、記録媒体10に記録されているデジタルデータを再生すると、図3に示すような波形が検出される。図3では、ランドプリピット126のある場所での信号レベルがスライスレベルL2より下がっている。再生装置では、このような信号レベルを検出することにより、ランドプリピット126の存在を認識し、記録媒体10上の位置を特定する。なお、レーザーでトラックを追従するときは、後述する記録ピット128に対して外周側のランドプリピット126を検出する。
図1の説明に戻り、記録媒体10に記録されるデジタルデータは、所定長さを有する記録ピット128としてグルーブ部120に沿って記録される。記録ピット128は、記録媒体10にデジタルデータを記録するレコーダー(図示なし)によって、グルーブ部120の記録層106にレーザー照射をおこなうことによって形成される。より詳細には、記録層106は有機色素で形成されており、この有機色素にレーザーを照射することにより、化学変化させて他の部分よりも反射率が低い記録ピット128を形成する。この隣り合う記録ピット128どうしの間隔を利用して、デジタルデータである「0」「1」を決定している。なお、記録層106は有機色素に限らず、無機色素で形成されていてもよい。なお、記録媒体10の製法上、ランド部122にも有機色素が塗布され、したがってランドプリピット126にも有機色素が塗布されている。
ここで、記録媒体10のランド部122には、定間隔に設置されるランドプリピット126とランドプリピット126との間に、疑似的なランドプリピットであるダミー用ピット130が設けられている。なお、ダミー用ピット130が設けられるのは、後述するように記録媒体10のうち一部の領域であればよい。
ダミー用ピット130は、レーザー照射またはエンボス加工によって形成される。上述のように、記録媒体10の記録面10Aには、全体に有機色素(または無機色素)が塗布されているので、生ディスク(ウォブル124を有する螺旋状のグルーブ部120、および隣接するグルーブ部120どうしの間に設けられ、記録ピットの記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピット126を有する螺旋状のランド部122を有する従来の記録媒体。図9参照)にレーザー照射をおこなうことにより、ダミー用ピット130を後から上書きすることで形成することが可能である。
なお、ダミー用ピット130の形成時に用いられるレーザーと、記録ピット128の形成時に用いられるレーザーとは同じ波長であってもよい。この場合、記録媒体10の製造装置(デジタルデータの書込装置)が発生可能なレーザー光が単一波長のみであっても、本発明にかかる記録媒体10を製造することができる。また、ダミー用ピット130の大きさは、たとえばランドプリピット126の大きさよりも小さくする。これにより、たとえば再生時におけるダミー用ピット130の影響を低減することができる。
また、図1Bではダミー用ピット130のランド部122における形成位置を、ランドプリピット126と同様にランド部122の幅方向の略中央位置に配置しているが、これに限らず、たとえば、ランド部122の外縁または内縁に沿って、またはランド部122の中心位置より外縁側または内縁側の位置に、またはランドプリピット126に重ねて、配置してもよい。
また、図1Bではランドプリピット126をランド部122の幅方向の略中央位置に配置しているが、これに限らず、ランドプリピット126をランド部122の所定の位置にあればよい。
上述したように、記録媒体10の再生装置では、ランドプリピット126とウォブル124を用いて記録ピット128の記録媒体10内での絶対位置を算出して、映像などのデータを再生する。また、不正複製ソフトについても同様に、ランドプリピット126とウォブル124を用いて記録ピット128の記録媒体10内での絶対位置を算出して、映像などのデータを複製する。ところが、ランドプリピット126とランドプリピット126との間に、本来は存在しないピット(ダミー用ピット130)があると、図2に示したファーフィールド分布が規定と異なることになり、データの位置情報を正しく計算することができなくなる。この場合、不正複製ソフトはランドプリピット126の位置を再計算するが、所定回数以上計算しても結果が得られない場合には複製処理を中止する。すなわち、ダミー用ピット130を設けることにより、不正複製を阻止することができる。
つぎに、記録媒体10上のダミー用ピット130の形成領域について説明する。
図5は、記録媒体10のファイル構造を示す説明図である。
また、図6は、記録媒体10の記録面10Aにおけるデータの書き込み配置を模式的に示す説明図である。
図5に示すように、記録媒体10内には、再生装置30による動画再生に用いられるVIDEO_TSフォルダ32が記録されている。VIDEO_TSフォルダ32内には、制御情報が記録された制御情報ファイル群34、メニュー情報が記録されたメニュー情報ファイル36、動画データが記録されたコンテンツファイル群38が記録されている。
図6に示すように、記録媒体10の記録面10Aには、内周側から順に、プリライト領域40、リードイン領域42、制御情報記録領域44(制御情報ファイル群34に対応)、メニュー情報記録領域46(メニュー情報ファイル36に対応)、本編動画データ記録領域48(コンテンツファイル群38に対応)、リードアウト領域50が形成されている。
記録媒体10を再生装置30(図5参照)に読み込ませると、まず、最内周のプリライト領域40に記録されている記録媒体10の物理的な規格(工場での製造規格)を読み取る。ここまでの情報は、生ディスクの状態で記録されている情報である。
つづいて、再生装置30は、コンテンツ毎のデータゾーンである制御情報記録領域44、メニュー情報記録領域46、および本編動画データ記録領域48に記録された情報を順次読み出す。また、リードアウト領域50は、記録媒体10のエンドを知らせるデータが記録されている。
ここで、本実施の形態では、本編動画データ記録領域48(コンテンツファイル群38)の一部に、データの複製が不可能な読取不可領域52(図7参照)を設けている。
読取不可領域52は、例えば記録媒体10を違法に複製する複製装置の誤り訂正プログラムが動作を停止するのに十分な長さのピットが形成されているものとする。
より詳細には、記録媒体10が再生専用型光ディスクである場合、情報の識別は「0」と「1」のデジタル信号で行われるが、「0」と「1」は記録ピットの長さではなく、記録ピットの周期を利用している。したがって複製装置では、この周期(周波数変換)が検出されない領域は正常な領域ではないと判断してデータの読み取り作業を中断する。これにより、複製装置による読取不可領域の読み取りが不可能となる。
なお、制御情報ファイル群34(またはメニュー情報ファイル36)には、再生時に読取不可領域52を飛び越えて再生を行うように制御する制御情報が記録されており、記録媒体10の再生時には読取不可領域52の影響がないようになっている。
ダミー用ピット130は、これら記録媒体10の各種情報が書き込まれている領域のうち、読取不可領域52に対応するグルーブ部120に隣接するランド部122に形成される。
図7は、ダミー用ピット130の形成領域を模式的に示す説明図である。
図7Aには3つのグルーブ領域120A〜120Cと、グルーブ領域120A,120B間に形成されたランド部122Aおよびグルーブ領域120B,120C間に形成されたランド部122Bとが図示されている。
図7Bは、本編動画データ記録領域48の構成の一部を模式的に示すものであり、本編動画データ記録領域48には、第1の動画データ72Aと第2の動画データ72Bとが記録されるとともに、2つの動画データ72A,72Bの間に読取不可領域52が形成されている。
読取不可領域52は、図7Aのグルーブ領域120Aに形成されており、他のグルーブ領域120B,120Cに形成された通常の記録ピット128(第1の動画データ72Aや第2の動画データ72B等を構成するピット)とは異なる長さの読取不可ピット127が形成されている。
ダミー用ピット130は、読取不可領域52に隣接するランド部122Aの一部領域54に形成されている。
図7では、ダミー用ピット130が読取不可領域52に対応するランド部122Aの一部領域54にのみ設けられているが、読取不可領域52の全領域に対応するランド部122Aにダミー用ピット130を設けてもよい。
記録媒体10を再生する場合、読取不可領域52は元々再生装置30で再生しないように設定されているため、ダミー用ピット130の位置に再生装置30の読取用レーザーが位置することはない。
一方、記録媒体10を複製する場合、複製装置(図示なし)はランドプリピット126の位置情報とグルーブ部120に記録された記録ピット128とを照合しながら複製をおこなうが、その際、複製先の記録媒体側の位置情報も計算する必要がある。
たとえば、DVD−Rなどの記録媒体では、ディスクを製造したメーカーによってランドプリピット126の形状や配列が微妙に異なっている。その他にもディスク製造メーカーごとの特色があるため、プリライト領域40にはディスク製造メーカーの情報がディスクごとに書き込まれている。
記録媒体間で複製をおこなう場合、複製元と複製先とが異なるディスク製造メーカーの記録媒体である可能性がある。このため、複製装置は、複製元の記録媒体および複製先の記録媒体の両方のプリライト領域40に書き込まれた情報を参考にしながらコンテンツ情報を写し取って行くことになる。
したがって、複製装置と再生装置のバッファ容量が同じであっても、複製の場合の方が再生の場合より余裕が少なくなり、ダミー用ピット130による処理負荷の増加の影響が大きくなる。特に、エンボス加工で設置されたランドプリピット126は、記録ピット128の場合に比べて誤りが少ない物理的形状であるため、ECCでもエラーを照合させるビットの割り当てが少ないという背景がある。
また、複製装置は、前記位置情報やグルーブ部120の記録ピット128の情報をバッファに一時的に蓄え、ECCなどのシステムを用いてディスクの誤りを修正していく。しかし、バッファでの修正処理に時間がかかると、データの送出が間に合わなくなり、複製が中断してしまう。本発明では、予期せぬ場所にダミー用ピット130があるので、ランドプリピット126が余分にあると認識し、記録媒体10上の位置情報を算出することに時間がかかり、バッファ内でデータの送出が間に合わなくなり、複製を中止することになることを利用して不正複製を防止している。
特に、再生機能が必要でない複製専用装置では、十分な容量のバッファを備えていない場合がある。たとえば、デュプリケーターと言うDVD-R専用複製機では、オンザフライ方式でグルーブ部120のピットをなぞってゆく読取方式であるため、ダミー用ピット130があると、複製を中断してしまうことになる。
また、一般的にDVDなどの記録媒体には、ECC(error correction code)と呼ばれる誤り訂正システムが具備されており、記録媒体に記録されたデータが何らかの原因で欠落しても、この誤り訂正システムによって修正をおこない、データの再生や複製を可能としている。
従来技術では、読取不可領域をある程度大きくすることによって、誤り訂正システムで読取不可領域の修正をできないようにしている。このため、コピーガードの強度が高くなるほど読取不可領域が大きくする必要があり、限られたディスクの記録容量が読取不可領域のために使われてしまっていた。
一方、本発明にかかる記録媒体10は、読取不可領域52に対応するランド部にダミー用ピット130を設けている。これにより、従来技術と比較して読取不可領域52の形成領域が少なくて済み、読取不可領域52による記録容量の減少量を抑制することができる。
また、不正複製ソフトは、単にECCを作動させながら暗号解読し、ハードディスクにデータを転写する方式を採っている。不正複製ソフトは、複製を高速で行うためバッファの容量が少なく、グルーブ部120の記録ピット128の暗号解読をターゲットにしている。記録媒体にダミー用ピット130があると、不正複製ソフトはECCと暗号解読の計算以外の処理もおこなわなくてはならなくなるため、バッファ内のデータ送出が間に合わなくなり、複製を中断してしまうことになる。
さらに、例えば複製装置で読取不可領域52を飛び越えてディスク内のデータを複製するような場合に対しても、ダミー用ピット130を設けたことにより読取不可領域52の位置が特定しにくくなるため、不正が行いにくくなる。
図8は、読取不可領域が設けられた記録媒体の解析結果の一例である。
図8のグラフにおいて、縦軸はPIF値(Parity Inner Failure値)、横軸はディスク上における位置を示す。図8の例では、領域XにおいてPIF値が突出しており、この領域に読取不可領域52が設けられていることが推定できる。
このように読取不可領域52の設置領域を特定できると、リッピングソフト等の不正複製ソフトによって、読取不可領域52を飛び越えて記録媒体に収録されているデータを複製されてしまう可能性がある。
ところが、複製装置はランドプリピット126とウォブル124を用いて記録ピット128の記録媒体10内での絶対位置を算出するので、ダミー用ピット130によって回避すべき読取不可領域52の位置が特定できずに、読取不可領域52を飛び越えることができなくなる。
ここで、記録媒体10には、読取不可領域52を設けたことによる再生不良を回避するための再生互換用データが記録されている。
これは、違法複製を行うシステムに対抗する場合、記録媒体10に何らかのデータやプログラムを追加することになり、通常の記録媒体の規格では再生互換が保てなくなるためである。
読取不可領域52は、記録媒体10の規格に反する形態の領域であるため、そのままでは再生装置30で再生することができない。このため、記録媒体10には、読取不可領域52に関わらず再生装置30における再生互換性を確保する再生互換用データが記録されている。
再生互換用データは、例えばプログラム(プログラムコード)であってもよいし、再生装置30側のプログラムに対して何らかの指示を与えるデータ(パリティデータ等)であってもよい。
また、再生互換用データと、読取不可領域52と、記録媒体10の再生時に読取不可領域52を回避するプログラム(再生時に読取不可領域52を飛び越えて再生を行うように制御する制御情報)とが、1つのプログラムファイル内に記録されていてもよい。
つぎに、本発明にかかる記録媒体10の製造方法をフローチャートで説明する。
図4は、記録媒体10の製造方法の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、ユーザ(記録媒体10の製造者)は、まず、たとえばDVD−Rなどの既にディスクとして整形が完了しているもの(生ディスク)を作成する(ステップS401)。すなわち、記録媒体10の記録面10Aに、デジタルデータとして所定長さを有する記録ピットが配列される領域である螺旋状のグルーブ部120と、隣接するグルーブ部120どうしの間に設けられ、記録ピットの記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピット126を有する螺旋状のランド部122と、を形成するステップをおこなう。なお、ユーザが生ディスクを作成するのではなく、すでに生ディスクとして販売されている記録媒体を購入して以降のステップをおこなってもよい。
つぎに、ステップS401で作成した生ディスクにレーザーを照射して、読取不可領域52を形成する(ステップS402)。すなわち、グルーブ部120の一部にデータの複製が不可能な読取不可領域52を形成するステップを行う。
つづいて、ステップS402で形成した読取不可領域52に対応するランド部122の少なくとも一部にダミー用ピット130を形成する(ステップS403)。すなわち、生ディスク上のランドプリピット126と異なる位置にダミー用ピット130が形成される。
この後、映像や音楽などのコンテンツ情報(記録媒体10に本来記録されるデジタルデータ)を、読取不可領域52を形成した領域以外のグルーブ部120にレーザーで書き込んで(ステップS404)、すなわち、グルーブ部120に記録ピット128を形成して、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図4のフローチャートでは、ダミー用ピット130の形成前に読取不可領域52を形成するようにしたが、これに限らず、ダミー用ピット130の形成後に読取不可領域52を形成しても良い。また、図4のフローチャートでは、ダミー用ピット130の形成後に記録ピット128(コンテンツ情報など)の書き込みをおこなうようにしたが、これに限らず、生ディスクに記録ピット(コンテンツ情報など)を書き込んだ後に、ダミー用ピット130を形成しても良い。
以上説明したように、実施の形態にかかる記録媒体10は、記録媒体10の読取不可領域52を形成した領域のランド部122にダミー用ピット130を形成することにより、不正複製を防止する。このため、単に読取不可領域52を設置した場合と比較して読取不可領域52の大きさを小さくすることができ、記録媒体10の記録容量を大幅に減少させることなく不正複製を防止することができる。
また、記録媒体10には、記録媒体10の規格に反する読取不可領域52が、再生装置30における再生互換性に影響が無いように再生互換用データを設けるので、読取不可領域52の影響を受けることなく記録されたデータの再生を行うことができ、記録媒体10の汎用性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、読取不可領域52には読取不可ピット127が設けられているが、読取不可領域52は所定長さ以上のデータが記録されていない領域であってもよい。この場合でも、読取不可領域52に隣接するランド部122にダミー用ピット130を設置することにより、本実施の形態と同様に不正複製を防止する効果がある。
また、ダミー用ピット130はごく小さく、その位置情報は電子顕微鏡を使わないと特定することができない。すなわち、ダミー用ピット130が形成された領域を特定して、この領域を回避して複製をおこなうことは非常に困難である。また、電子顕微鏡でディスクを解析するためには、ディスクを分解して、色素膜を取りだす必要がある。電子顕微鏡でディスクを解析するためには、高額な費用が必要となるため、この観点からも不正複製を抑止する効果を得ることができる。
本発明により、DVDなどの記録媒体内のデジタルデータを不正にコピーしようと行為を未然に防止することができ、デジタルデータ作成者の利益や権利を保護することができる。本発明は特に、レーザーによってデータを記録するR形式の記録媒体に適しており、たとえば監視カメラの撮影データの記録に本発明の記録媒体を用いることによって、記録されたデータが不正に複製・改ざんされることを防止することができる。また、インターネットなどのネットワーク上にデジタルデータが流出するのを防止することができる。
10……記録媒体、10A……記録面、10B……ラベル面、52……読取不可領域、102……保護層、104……反射層、106……記録層、108……樹脂層、120……グルーブ部、122……ランド部、124……ウォブル、128……記録ピット、130……ダミー用ピット。

Claims (15)

  1. ディスク状基材の記録面にデジタルデータが記録された記録媒体であって、
    前記記録面は、
    前記デジタルデータとして所定長さを有する記録ピットがレーザー照射によって形成され配列される螺旋状のグルーブ部と、
    隣接する前記グルーブ部どうしの間に設けられ、前記記録ピットの前記記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピットを有する螺旋状のランド部と、を備え、
    前記グルーブ部の一部には、データの複製が不可能な読取不可領域が設けられ、
    前記読取不可領域が設けられた領域に対応する前記ランド部に、前記ランドプリピットのダミー用ピットが設けられる、
    ことを特徴とする記録媒体。
  2. 前記デジタルデータは、コンテンツデータおよび前記コンテンツデータの再生を制御する制御プログラムであり、
    前記読取不可領域は、前記コンテンツデータが記録された領域に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
  3. 前記読取不可領域は、前記記録媒体の規格に反する形態の領域であり、
    前記読取不可領域に関わらず前記記録媒体の再生装置における再生互換性を確保する再生互換用データが記録されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の記録媒体。
  4. 前記再生互換用データと、前記読取不可領域と、前記記録媒体の再生時に前記読取不可領域を回避するプログラムとが、1つのプログラムファイル内に記録されている、
    ことを特徴とする請求項3記載の記録媒体。
  5. 前記記録面は、有機色素または無機色素で覆われており、
    前記ダミー用ピットは、前記ランド部を覆っている前記有機色素または前記無機色素にレーザー照射をおこない、当該有機色素または当該無機色素の反射率を変えることによって形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の記録媒体。
  6. 前記ダミー用ピットは、前記グルーブ部に前記記録ピットを配列する前に前記ランド部にレーザー照射をおこなうことによって形成される、
    ことを特徴とする請求項5記載の記録媒体。
  7. 前記ダミー用ピットは、前記グルーブ部に前記記録ピットを配列した後に前記ランド部にレーザー照射をおこなうことによって形成される、
    ことを特徴とする請求項5記載の記録媒体。
  8. 前記ダミー用ピットの形成時に用いられるレーザーと前記記録ピットの形成時に用いられるレーザーとは同じ波長であること、
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の記録媒体。
  9. 前記ダミー用ピットは、エンボス加工で形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の記録媒体。
  10. 前記ランドプリピットは、前記ランド部の所定の位置に配置されており、
    前記ダミー用ピットは、前記ランド部の外縁または内縁に沿って配置される、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の記録媒体。
  11. 前記ランドプリピットは、前記ランド部の所定の位置に配置されており、
    前記ダミー用ピットは、前記ランド部の中心位置より外縁側または内縁側の位置に配置される、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の記録媒体。
  12. 前記ランドプリピットは、前記ランド部の所定の位置に配置されており、
    前記ダミー用ピットは、前記ランド部の略中心位置に配置される、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の記録媒体。
  13. 前記ランドプリピットは、前記ランド部の所定の位置に配置されており、
    前記ダミー用ピットは、前記ランドプリピットに重ねて配置される、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の記録媒体。
  14. 前記ダミー用ピットの大きさは、前記ランドプリピットの大きさよりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の記録媒体。
  15. ディスク状基材の記録面にデジタルデータが記録された記録媒体の製造方法であって、
    前記記録面に、前記デジタルデータとして所定長さを有する記録ピットが配列される領域である螺旋状のグルーブ部と、隣接する前記グルーブ部どうしの間に設けられ、前記記録ピットの前記記録面における位置を特定するために所定間隔で設けられるランドプリピットを有する螺旋状のランド部と、が形成された前記記録媒体に対して、
    前記グルーブ部の一部にデータの複製が不可能な読取不可領域を形成するステップと、
    前記読取不可領域に対応する前記ランド部の少なくとも一部に前記ランドプリピットのダミー用ピットを形成するステップと、
    前記読取不可領域を形成した領域以外の前記グルーブ部に前記記録ピットを形成するステップと、
    を有することを特徴とする記録媒体の製造方法。
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