JP6344556B2 - ハイブリッド車両のバッテリ暖房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バッテリを加温するハイブリッド車両のバッテリ暖房装置に関する。
エンジン、モータおよびバッテリパック(バッテリ)が搭載されたハイブリッド車両には、走行状態やバッテリパックの電力量に応じて、EV走行(バッテリの電力による走行)、シリーズ走行(エンジン駆動で発電される電力による走行)、パラレル走行(エンジン走行をモータ駆動でアシストする走行)を可能としたものがある。
ところで、車両に搭載のバッテリパックは、低温時、出力が低下することは知られている。そのため、ハイブリッド車両では、低温時、ヒータ素子で加温された空気をバッテリパックの内部へ供給して、内部のバッテリモジュールを暖めるようにしている。
ところが、ヒータ素子の出力は限られている。このため、外気温が極低温の極低温環境下を走行、特に高速で走行するという、バッテリパックの熱が外部へ逃げる量が多くなる走行環境下では、適切な温度の維持が困難な状況となり、バッテリ温度が目標温度に保てない(バッテリパックが走行風の影響を受けやすいため)。そのため、バッテリパックは目標の出力特性が確保できず(バッテリ出力の低下)、車両の動力性能の低下が懸念される。
そこで、特許文献1のように導入ダクトを用いて、エンジンの周囲の空気をバッテリパックの周囲に流通させ、バッテリパックを通過した空気を戻しダクトから導入ダクトの経路途中へ戻す技術が提案されている。つまり、エンジンの廃熱でバッテリパックを周囲から暖める。
特開2013−180614号公報
ところが、特許文献1は、バッテリパックを通過した後の空気を、バッテリパックへ向かう空気流の途中に合流させるため、バッテリパックの周囲へ導入される空気の温度は低下しやすい。これでは、十分にバッテリパックが暖められず、バッテリ温度が目標温度に到達し難い。
そこで、本発明の目的は、エンジン周囲を通過した空気で、効率良くバッテリが暖められるハイブリッド車両のバッテリ暖房装置を提供する。
本発明の態様は、車両前方に設けられたエンジン、エンジンへ送風する送風部および走行用モータを駆動するバッテリが設けられたハイブリッド車両のバッテリ暖房装置において、送風部によって送風されエンジンの周囲を通過した空気をバッテリの周囲へ導く廃熱導入路と、バッテリの周囲を通過した空気をエンジンの送風方向風上側へ戻す戻り路と、エンジンから車両後方へ延びる排気管とを具備し、戻り路は、車両後方から車両前方に亘って排気管に沿って隣接されるものとした (請求項1)。
ましくは、外気温を検出する外気温検出部と、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部とを更に具備し、送風部は、エンジンへ走行風を導く走行風導入部と、外気温がバッテリの温度以下のとき、走行風導入部を閉じる開閉シャッタとを有するものとした(請求項2)。
好ましくは、廃熱導入路に設けられ、エンジンの周囲を通過した空気の流れる方向を切り換える第1ダンパー部と、第1ダンパー部を制御する制御部と、を更に具備し、制御部は、バッテリの温度が所定温度未満のとき、エンジンの周囲を通過した空気をバッテリの周囲へ導くように第1ダンパー部を制御し、バッテリの温度が所定温度以上のとき、エンジンの周囲を通過した空気を戻り路へ導くように第1ダンパー部を制御するものとした(請求項3)。
好ましくは、戻り路の車両後方側に設けられ、戻り路と大気との間を開閉する第2ダンパー部を更に具備し、制御部は、バッテリの温度が所定温度未満のとき、第2ダンパー部を閉じるよう制御し、バッテリの温度が所定温度以上のとき、第2ダンパー部を開放するよう制御するものとした(請求項4)。
本発明によれば、エンジンルームの廃熱を含む空気は、バッテリの周囲へ導かれるだけでなく、バッテリと熱交換を終えた後、エンジンの送風方向風上側へ戻り、再びエンジンの廃熱で加温されてから、再びバッテリの周囲へ導かれる。
それ故、バッテリは、バッテリ周囲を通過した空気の再循環により、効率良く加温できる。特に、戻り路を車両前方に設けられたエンジンから車両後方へ延びる排気管に沿わせたことにより、エンジン前方に戻るまでの経路を利用して、戻る空気をエンジン廃熱で車両後方から前方に亘って加熱することができ、エンジンの廃熱を十分に活用したバッテリパックの暖房を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る態様となるバッテリ暖房装置の構成を、通常時(バッテリ暖房の要求なし)における空気の流れと共に示す図。 バッテリ暖房の要求時、エンジンの廃熱にてバッテリが暖房される制御を示すフローチャート。 同バッテリ暖房時における空気の流れを示す図。
以下、本発明を図1から図3に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は、本発明を適用したハイブリッド車両を示している。ハイブリッド車両は、前部にエンジンルーム3を有し、中央部に車室5を有した車体1を備える。エンジンルーム3内には、エンジン7や、図示はしないが同エンジン7で駆動される発電機などが収められている。むろん、エンジン7には、インテークマニホルド(図示しない)やエキゾーストマニホルド(図示しない)やエキゾーストマニホルドから車両後方へ延びる排気管7aや触媒(図示しない)などが付いている。
エンジン7の前方側には、ラジエータ9が、電動式のラジエータファン9aと共に設けられている。ラジエータ9と向き合うエンジンルーム3の前端部には、走行風を導入する開口部11aを有するグリル11(本願の開口部に相当)が設けられている。これにより、車両走行で発生する走行風や、ラジエータファン9aの作動により発生する風が、エンジンルーム3へ導入される。つまり、グリル11やラジエータファン9aが送風部となって、車両前方側からエンジン7へ送風が行われる。ちなみにラジエータファン9aは、種々のエンジン7の条件下で作動するが、ここでは説明を簡単にするため、エンジン7の運転に伴い作動するものとする。
また車体1の下部、例えば車室5のフロア5a下には、走行用のバッテリであるところのバッテリパック13が設けられている。またバッテリパック13の下部直下には、バッテリパック13の下面部全体を覆うようアンダカバー13aが設けられている。バッテリパック13は、例えば扁平なバッテリケース14a内に多数のバッテリモジュール14bを収めて構成される。アンダカバー13aの周縁部は、フロア5aの下面に固定される。ちなみに、図示はしないがバッテリケース14aの内部には、ヒータ素子で加温した空気をバッテリケース14a内部に循環させる装置が収められている。
車体1の後部のフロア5a下には、走行用モータ15(例えば三相交流同期電動機:以下、単にモータ15と称す)、バッテリパック13の直流電圧を交流電圧に変換してモータ15へ供給するインバータ17などが設けられている。
またハイブリッド車両には、例えばマイクロコンピュータで構成された制御部19が搭載されている。制御部19には、車両の運転状態を代表するエンジン回転数およびスロットル開度、さらにはバッテリ電力量などに基づき、例えばEV走行モード、シリーズ走行モード、パラレル走行モードといった各種走行モードを実行する制御が設定されている。ちなみに、ここでのEV走行モードは、例えば低負荷走行のとき、バッテリパック13に蓄えられた電力でモータ15を駆動して走行する走行モードで、シリーズ走行モードは、バッテリパック13の電力量の低下あるいは高電力が求められるとき、エンジン7で発電機(図示しない)を駆動し、発生する電力でモータ15を駆動して走行する走行モードで、パラレル走行モードは、例えば高負荷走行のとき、エンジン7の駆動力で走行し、そのエンジン走行をモータ15の駆動力でアシストする走行モードをいう。
さらにハイブリッド車両には、エンジンルーム3内のエンジン廃熱を利用してバッテリパック13を周囲から暖めるバッテリ暖房装置21が搭載されている。図1には、このバッテリ暖房装置21における通常時(バッテリ暖房を必要としない)の状態が示され、図3には、バッテリパック13を暖房しているときの状態が示されている。
図1および図3を参照してバッテリ暖房装置21の主要な構成を説明すると、23aは、バッテリパック13を取り囲むフロア5a下面とアンダカバー13aの周縁部とを固定している固定部分のうち、例えば車両前部に設けられた廃熱導入口、23bは、同じく例えば車両後部に設けられた廃熱導出口を示す。
廃熱導入口23aと同入口23aの前方のエンジンルーム3部分の間は、廃熱導入路25で連通されている。廃熱導入路25は、例えばエンジンルーム3と車室5とを仕切るダッシュパネル4下を通過する導入ダクト部25aで形成される。そして、導入ダクト部25aの入口となる一端部が例えばエンジン7の後部(車両後側)に臨み、出口となる他端部が廃熱導入口23aと連通している。
この導入ダクト部25aにて、車両走行やラジエータファン9aの作動に伴い、エンジンルーム3内のエンジン7の周囲を通過した空気が、バッテリパック13の周囲、すなわちバッテリケース14aとフロア5aやアンダカバー13aとの間の間隙へ流れるようにしている。これにより、エンジン7の廃熱が、バッテリケース14aを介して、内部のバッテリモジュール14bに伝わる。すなわち、エンジン廃熱で、バッテリモジュール14bが加温されるようにしている。
またバッテリパック13には、バッテリパック13と熱交換を終えた空気を戻す戻り路27が設けられている。戻り路27は、廃熱導出口23bからエンジン7まで連続して延びる導出ダクト部27aから形成される。具体的には戻り路27は、例えばエンジン7の下面部、廃熱導入路25の下面部、アンダカバー13aの下面部を経て廃熱導出口23bへ至る導出ダクト部27aで形成される。ここでは、導出ダクト部27aは、エンジン7から車両後方へ延びている排気管7aと隣接、具体的には排気管7aと沿わせて配置されている。
戻り路27の後部端とバッテリパック13の廃熱導出口23bとは、排気ダンパー29(本願の第2ダンパー部に相当)を介して連通されている。排気ダンパー29は、廃熱導出口23bおよび戻り路27の後端部と、大気に開放する大気開放口部28との間を開閉可能とした回動式のダンパーで構成される。図1中aは、同ダンパーの動作位置のうちの廃熱導出口23bおよび戻り路27の後端部と大気開放口部28とが連通する大気開放位置を示し、図3中bは、同じく大気開放口部28が閉じ、廃熱導出口23bと戻り路27の後端部間を連通する連通位置を示している。つまり、バッテリパック13の周囲を通過した空気は、b位置の排気ダンパー29で、戻り路27へ導入される。またa位置の排気ダンパー29で、戻り路27の入口側となる後端部は、大気に開放される。
戻り路27の前端部は、エンジン7の送風方向風上側となるラジエータ9の吸込側まで延びていて、前端に形成される出口をラジエータ9の吸込側に配置させている。これにより、バッテリパック13を通過した空気は、エンジン7の送風方向風上側へ戻る。つまり、バッテリパック13と熱交換を終えた空気は、再びエンジン7の廃熱で加熱されるようにしている。
グリル11は、グリル11の開口部11aを開閉する例えば回動式のグリルシャッタ31(本願の開閉シャッタに相当)を備えている。グリルシャッタ31は、外気温センサ42で検出される外気温がバッテリ温度以下になるとき、開口部11aを閉じる。これにより、エンジンルーム3、廃熱導入路25、バッテリパック13周囲、戻り路27が連通している状態下で(図3)、グリル11の開口部11aを閉じられると、閉空間化、すなわちエンジンルーム3、廃熱導入路25、バッテリパック13周囲の間隙、戻り路27が閉空間となる。つまり、閉空間下において、エンジン7を通過した空気が、バッテリパック13の周りを循環する構造となっている。
さらにバッテリパック13の暖房(加温)の必要がない通常時に応えられるよう、廃熱導入路25には、図1および図3に示されるようにエンジン廃熱を外部へ導出させる切換部33が設けられている。すなわち、切換部33は、廃熱導入ダンパー37(本願の第1ダンパー部に相当)を有している。ここでは廃熱導入ダンパー37は、例えば図3に示される廃熱導入路25と廃熱導入口23aとを連通する廃熱導入位置(図3中のc位置)と、図1に示される廃熱導入路25と戻り路27のダクト部分に形成された切換口35とを連通する廃熱導出位置(図1中のd位置)とを変位可能とした回動式ダンパーから構成される。
これにより、バッテリパック13の暖房が必要なときは、図3のように廃熱導入ダンパー37にて、廃熱導入路25と廃熱導入口23aとを連通し、切換口35を閉じる。これで、エンジンルーム3内のエンジン廃熱を含む空気は、バッテリパック13へ導かれる。バッテリパック13の暖房が必要でないときは、図1のように廃熱導入ダンパー37にて、廃熱導入路25と切換口35とを連通し、廃熱導入口23aを閉じる。これで、エンジンルーム3内のエンジン周囲を通過した空気は、バッテリパック13へ向かわず、戻り路27へ逆方向から導入される。さらに述べると、大気開放となる排気ダンパー29(第2ダンパー部)との協働により、エンジン廃熱が、戻り路27を通じ、大気へ導出されるようにしている。
制御部19には、バッテリパック13の暖房の要求、不要求(通常時)に応じて、グリルシャッタ31、各ダンパー29,37を制御する設定がなされている。これには、例えばバッテリ温度(バッテリモジュール温度)を検出するバッテリ温度センサ39、エンジン7が運転しているか否かを判定するセンサ、例えば廃熱導入路25へ導入される空気温度を検出する導入空気温度センサ41、外気温を検出する外気温センサ42(本願の外気温検出部に相当)を用いて、バッテリパック13の暖房が要求されるとき、エンジン廃熱をバッテリパック13へ導入させる設定が用いられる。
具体的には制御部19は、例えばバッテリ暖房開始を規定するしきい値として暖房許可温度値Thを設定しておく。バッテリ暖房を必要としないときは、バッテリ温度が所定温度以上のとき(このときは外気温を上回る)、すなわち暖房許可温度値Th以上になるとの判定から、通常モード、すなわちグリルシャッタ31を開、廃熱導入口23aを閉(切換口35:開)、廃熱導出口23bおよび戻り路27の後端部を大気開放側に切換える。この設定により、エンジンルーム3内の空気は、バッテリパック13の周囲を通らず、戻り路27から大気へ放出される。
またバッテリ温度が暖房許可温度値Thを下回るときは、通常時とは異なり、バッテリ暖房が必要とする。このときバッテリパック13へ導入される空気温度がバッテリ温度よりも高いと、エンジン7の廃熱が確保されたと判定し、バッテリ暖房モードが実行される。また外気温がバッテリ温度以下なので、グリルシャッタ31を閉じる設定がなされる。
詳しくはバッテリ暖房モードでは、廃熱導入口23aを開(切換口35:閉)、廃熱導出口23bと戻り路27の後端部とを連通する側に切換えるモードにする。またグリルシャッタ31は閉にし、閉空間下で、エンジンルーム3内の空気がバッテリパック13の周囲を循環するようにしている。ちなみに、暖房許可温度値を、複数段階に設定し、さらに開度が複数段で設定可能なグリルシャッタ31を用いて、しきい値たる複数段階の暖房許可温度値に応じて、グリルシャッタ31の開度を可変することも考えられる。また、外気温がバッテリ温度よりも高い場合は、グリルシャッタ31を開、廃熱導入口23aを開(切換口35:閉)、廃熱導出口23bと戻り路27の後端部とを連通する側に切換えるモードとして、外気温を取り込むようにしてもよい。
図2のフローチャートには、より具体的なバッテリ暖房の制御が示されている。
図2を参照して同制御を詳細に説明すると、ステップS1においては、バッテリ温度センサ39からバッテリ温度(バッテリモジュール温度)Tbを検出し、続くステップS3においては、導入空気温度センサ41からエンジンルーム3内の空気温度Tinを検出する。
このときハイブリッド車両は、通常の外気温下で、シリーズ走行(エンジンで発電機を駆動する発電電力で走行)や、パラレル走行(エンジン走行をモータ駆動でアシストする走行)などで走行しているとする。
このときは、バッテリ温度は上昇しているので(外気温を上回る)、エンジン7の廃熱によるバッテリパック13の暖房は必要でない。
この点を説明すると、続くステップS5においては、バッテリ温度Tbとバッテリ暖房許可温度値Thとを比較し、バッテリ暖房の有無を判定するが、このときはバッテリ温度Ttbは、外気温を上回り、バッテリ暖房許可温度値Thより高くなる挙動を示す。このため、ステップS5からステップS7へ進み、制御部19は、図1のように排気ダンパー29を「開」、グリルシャッタ31を「開」、廃熱導入ダンパー37を「閉」にする。
すると、エンジン7の周囲を通過した空気は、切換口35から、戻り路27へ、戻り路27の流通方向とは逆方向から導入される。これにより、同空気は、戻り路27を通じ、戻り路27端に有る大気開放口部28から大気に導出される。つまり、通常時は、エンジン周囲を通過した空気は、バッテリパック13へ送り込まれない。また廃熱導出口23bは大気に開放され、通常時に適した対応、すなわちバッテリパック13の温度上昇を抑える対応がとられる。
一方、ハイブリッド車両が、例えば極低温環境で高速走行(シリーズ走行あるいはパラレル走行)するとする。
極低温下で高速走行中のハイブリッド車両は、バッテリ温度Tbの適切な温度での維持が困難な状況にある。このため、通常時とは異なり、バッテリ温度Tbは、外気温やバッテリ暖房許可温度Thより低くなる。そのため、ステップS5からステップS9へ進む。
ステップS9では、バッテリ温度Tbとバッテリパック13に導入される空気の温度Tinとを比較するが、ここでは高速走行中のハイブリッド車両におけるエンジンルーム3内の空気温度(導入空気温度Tinに相当)は、エンジン7で生ずる廃熱によって上昇しているので、バッテリ温度Tbよりも高くなる挙動を示す。これにより、制御部19は、バッテリパック13に導入される空気が、バッテリパック13の暖房を行える熱を有していると判定する。もちろん、バッテリパック13の暖房を行い得るエンジン廃熱が確保されているとの判定も行われる。
これにより、ステップS9からステップS11へと進む。すると、制御部19は、図3のように排気ダンパー29を「閉」、グリルシャッタ31を「閉」、廃熱導入ダンパー37を「開」にする。
この制御に伴い、図3に示されるようにエンジンルーム3、廃熱導入路25、バッテリパック13周囲の間隙、戻り路27は、外部と断たれた閉空間になる。この閉空間下において、ラジエータファン9aの作動により、図3中の矢印に示されるようにエンジン周囲を通過した空気は、廃熱導入路25を通じて、廃熱導入口23aからバッテリパック13の周囲へ導かれる。この空気が、バッテリケース14aとフロア5aやアンダカバー13aとの間隙を通過する間に熱交換が行われ、エンジン廃熱でバッテリケース14a内のバッテリモジュール14bを暖める。
バッテリパック13を通過した空気(熱交換により温度低下)は、廃熱導出口23bから戻り路27を通り、エンジン7の前方、すなわちエンジン7の送風方向風上に配置されているラジエータ9の吸込側に戻る。ちなみに戻り路27を通過する際、同空気は、隣接配置されている排気管7aを流れる排ガスの熱を受けて加熱(加温)される。
エンジンルーム3に戻った空気は、エンジン7の周囲を通過する際に、再び加熱される。そして、再びバッテリパック13へ導かれて、バッテリパック13の周囲を循環するという、サイクルが繰り返される。
このようにバッテリ暖房が必要とされるとき、バッテリ周囲を通過した空気の再循環加熱により、バッテリパック13は、エンジン周囲を通過した空気を有効に用いて効率良く加温できる。これにより、たとえ極低温環境下を高速走行する場合でも、バッテリ温度を目標温度に保つことができる。
それ故、ハイブリッド車両の極低温環境下におけるバッテリ出力の低下を抑えることができ、車両の走行性能の低下を抑えることができる。特に、バッテリ暖房が要求されるとき(外気温がバッテリ温度以下のとき)、グリルシャッタ31を用いて、エンジンルーム3、廃熱導入路25、バッテリパック13周囲の間隙、戻り路27を閉空間としたことにより、エンジン7の廃熱を最も有効にバッテリパック13に伝えることができる。
また戻り路27を車両前方に設けられたエンジン7から車両後方へ延びる排気管7aに沿わせたことにより(隣接配置)、エンジン前方に戻るまでの経路を利用して、戻る空気をエンジン7の廃熱で車両後方から前方に亘って加熱することができ、エンジン7の廃熱を十分に活用したバッテリパック13の暖房が行える。
そのうえ、バッテリパック13の暖房の要求がないとき、エンジンルーム3内のエンジン廃熱を外部(大気)へ導出させるようにしたことにより、バッテリパック暖房の必要がない通常時は、バッテリパック13の温度上昇が抑えられる。そのため、バッテリ暖房は、通常時と両立できる。特にエンジンルーム3と戻り路27の出口側を連通する廃熱導入ダンパー37と、戻り路27の車両後方側を大気に開放する排気ダンパー29とを用いて、戻り路27を逆方向から流通させるという手法でエンジンの廃熱を外部へ導出させたので、エンジン7からの廃熱をバッテリパック13に当てることなく車外へ排出することができる。
なお、上述した一実施形態における各構成およびそれの組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。
例えば一実施形態では、バッテリ暖房(加温)が要求されるときとして、極低温時の高速走行を一例に挙げたが、これに限らず、他のバッテリ暖房と必要するときでも構わない。また一実施形態では、ヒータ素子を用いてバッテリパック内部を暖める装置を有するハイブリッド車両を挙げたが、同装置の無いハイブリッド車両に本発明を適用してもよい。
1 車体
7 エンジン
7a 排気管
9a,11 ラジエータファン,グリル(送風部)
11a 開口部
13 バッテリパック(バッテリ)
15 モータ(走行用モータ)
19 制御部
25 廃熱導入路
27 戻り路
29 排気ダンパー(第2ダンパー部)
31 グリルシャッタ(開閉シャッタ部)
37 廃熱導入ダンパー(第1ダンパー部)
41 導入空気温度センサ(バッテリ温度検出部)
42 外気温センサ(外気温検出部)

Claims (4)

  1. 車両前方に設けられたエンジン、前記エンジンへ送風する送風部および走行用モータを駆動するバッテリが設けられたハイブリッド車両のバッテリ暖房装置において、
    前記送風部によって送風され前記エンジンの周囲を通過した空気を前記バッテリの周囲へ導く廃熱導入路と、
    前記バッテリの周囲を通過した空気を前記エンジンの送風方向風上側へ戻す戻り路と、
    前記エンジンから車両後方へ延びる排気管と、
    を具備し、
    前記戻り路は、車両後方から車両前方に亘って前記排気管に沿って隣接される
    ことを特徴するハイブリッド車両のバッテリ暖房装置。
  2. 外気温を検出する外気温検出部と、
    前記バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部とを更に具備し、
    前記送風部は、
    前記エンジンへ走行風を導く走行風導入部と、
    前記外気温が前記バッテリの温度以下のとき、前記走行風導入部を閉じる開閉シャッタと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両のバッテリ暖房装置。
  3. 前記廃熱導入路に設けられ、前記エンジンの周囲を通過した空気の流れる方向を切り換える第1ダンパー部と、
    前記第1ダンパー部を制御する制御部と、を更に具備し、
    前記制御部は、
    前記バッテリの温度が所定温度未満のとき、前記エンジンの周囲を通過した空気を前記バッテリの周囲へ導くように前記第1ダンパー部を制御し、
    前記バッテリの温度が所定温度以上のとき、前記エンジンの周囲を通過した空気を前記戻り路へ導くように前記第1ダンパー部を制御することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両のバッテリ暖房装置。
  4. 前記戻り路の車両後方側に設けられ、前記戻り路と大気との間を開閉する第2ダンパー部を更に具備し、
    前記制御部は、
    前記バッテリの温度が所定温度未満のとき、前記第2ダンパー部を閉じるよう制御し、
    前記バッテリの温度が所定温度以上のとき、前記第2ダンパー部を開放するよう制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両のバッテリ暖房装置。
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