JP6343665B2 - スライド摩擦式発電機、発電方法及びベクトル変位センサ - Google Patents

スライド摩擦式発電機、発電方法及びベクトル変位センサ Download PDF

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Description

本発明は、発電機に関し、特に、力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換するスライド摩擦式発電機、発電方法及び当該スライド摩擦式発電機を利用するベクトル変位センサに関する。
スライド摩擦電気発電機は、2種の異なる摩擦帯電材料間の摩擦によって表面電荷の移動を発生することで動作する。しかしながら、今まで報道された全てのスライド摩擦式発電機は、いずれも導電金属を摩擦電気薄膜材料の表面に堆積させて電極層とすることで、外部へ電気的エネルギーを出力する。このようなスライド摩擦式発電機は、その構造が複雑であるため、作製コストが増加してしまう。なお、従来のスライド摩擦式発電機は、摩擦帯電材料の厚さが非常に小さいサイズでなければならない。典型的な厚さは、100μmよりも小さい。このように、摩擦帯電材料が非常に薄いため、2種の摩擦帯電材料がスライド式摩擦を行う時、破損されやすい。その結果、発電機は、正常に動作することができない。そのため、従来のスライド摩擦式発電機は、構造自身がその発展及び実用を大きく妨害している。
本発明は、構造が簡単で、外力の力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換可能な単電極式のスライド摩擦式発電機を提供することをその目的とする。
上記目的を達するために、本発明は、
摩擦層と、等電位に電気的に接続されている電極層と、を含み、
前記摩擦層を、その下面が、前記電極層の上面に対向するように配置し、
前記電極層の上面と前記摩擦層の下面が外力によって相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中で変化すると、前記電極層と前記等電位との間に電気信号を出力するスライド摩擦式発電機を提供する。
好ましくは、前記摩擦層の下面の材料と前記電極層の上面の材料は、帯電列上で並びの順番に差異がある。
好ましくは、前記電極層は、負荷によって、グランド又は等電位回路に接続されている。
好ましくは、前記電極層は、負荷に並列に接続された周辺回路によって、等電位に電気的に接続されている。
好ましくは、前記電極層の上面は、前記摩擦層の下面に接触するように設けられている。
好ましくは、外力を受けていない場合、前記電極層は前記摩擦層に接触しなく、外力を受けた場合、前記電極層の上面は前記摩擦層の下面に接触する。
好ましくは、前記摩擦層の下面の材料は、絶縁体から選択される。
好ましくは、前記絶縁体は、ポリマー材料から選択される。
好ましくは、前記ポリマー材料は、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタン弾性スポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリジメチルシロキサン、ポリテトラフルオロエチレンから選択される。
好ましくは、前記摩擦層の厚さは、1mmより大きい。
好ましくは、前記電極層の上面の材料は、金属、酸化インジウム・スズ又は有機物導体から選択される。
好ましくは、前記金属は、金、銀、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、クロム又はセレン及びこれらの金属からなる合金から選択され、前記有機物導体は、ポリピロール、ポリフェニレンスルフィド、ポリフタロシアニン系化合物、ポリアニリン及び/又はポリチオフェンから選択される。
好ましくは、前記電極層は、薄膜材料からなる。
好ましくは、前記電極層の厚さは、10nm〜5mm左右である。
好ましくは、前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面の一部又は全部に、ナノメートル、ミクロン(micron)又はサブミクロン(sub−micron)レベルの微小構造(microstructure)が配置され、前記微小構造は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール及びミクロンボール構造、又は当該構造から形成されたアレイである。あるいは、前記微小構造は、ナノ材料の修飾又は塗布層である。
好ましくは、前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面は、化学的変性が施されている。
好ましくは、前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面において、帯電列でプラスになりやすい材料の表面に、電子が奪われやすい官能基を導入し、あるいは、帯電列でマイナスになりやすい材料の表面に、電子を取込みやすい官能基を導入する。
好ましくは、前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面において、帯電列でプラスになりやすい摩擦層の材料の表面に、正の電荷を導入し、帯電列でマイナスになりやすい摩擦層の材料の表面に、負の電荷を導入する。
好ましくは、前記電極層の上面は、平面又は曲面であり、及び/又は、
前記電極層の下面は、平面又は曲面である。
好ましくは、前記電極層の上面と前記摩擦層の下面は、相補の表面である。
好ましくは、前記摩擦層の下面は、凹凸の非平坦な表面であり、前記電極層の上面は、凹凸の非平坦な表面である。
好ましくは、前記電極層及び/又は摩擦層は、軟質材料または硬質材料からなる。
好ましくは、前記電極層及び/又は摩擦層は、弾性材料からなる。
好ましくは、当該発電機は、基板を更に含み、前記電極層は、前記基板に設けられている。
好ましくは、前記電極層は、複数のサブ電極からなり、各前記サブ電極は、等電位に電気的に接続されており、前記複数のサブ電極の上面は、前記電極層の上面を形成し、前記サブ電極の上面と前記摩擦層の下面が外力の作用によって相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中に変化すると、前記サブ電極と前記等電位との間に電気信号を出力する。
好ましくは、前記摩擦層の下面は、隣り合う2つのサブ電極の上面に同時に接触して摩擦することができない。
好ましくは、前記サブ電極は、長尺状又は正方形尺状である。
好ましくは、前記複数のサブ電極は、予め設定されたパターンに従って配列されている。
好ましくは、前記摩擦層は、複数の摩擦ユニットからなり、前記複数の摩擦ユニットの下面は、前記摩擦層の下面を形成する。
本発明は、電極層が複数のサブ電極からなる発電機を含むベクトル変位センサであって、
各前記サブ電極と等電位との間に電気信号を検出するための検出装置を接続し、
前記摩擦層の下面と前記サブ電極の上面がスライド式摩擦を行うと共に、摩擦面積が変化すると、前記電気信号を検出した検出装置の位置に応じて、前記摩擦層の位置を決定することができ、あるいは、電気信号を順次に検出した検出装置の位置に応じて、前記摩擦層のスライド距離、スライド方向又はスライド速度を決定することができるベクトル変位センサを提供する。
好ましくは、前記検出装置は、電流又は電圧を検出する装置であり、前記電気信号は、電流又は電圧の信号である。
あるいは、前記検出装置は、発光素子又は発声素子であり、前記電気信号を検出すると、光信号又は音声信号を出力する。
好ましくは、各前記サブ電極と等電位との間に、前記検出装置に並列又は直列に接続された分圧抵抗を更に含む。
好ましくは、前記発電機は、サブ電極を16個含み、16個の前記サブ電極は、4個ずつグループ化されて4つの方向に配置されて「十」字構造を形成し、各グループにおいて、4個のサブ電極は、平行に、等間隔に配列されている。
好ましくは、16個の前記サブ電極は、幅が10mmで、長さが3cmであるアルミニウム電極長尺であり、前記アルミニウム電極長尺間の距離は、2mmである。
本発明は、発電方法であって、
負荷によって等電位に接続される電極層を準備するステップと、
摩擦層と前記電極層が相対にスライド式摩擦を行うと共に、摩擦面積が変化すると、電流が前記負荷を流すステップと、を含む発電方法を更に提供する。
従来技術に比べて、本発明は、以下の効果を有する。
1、本発明のスライド摩擦式発電機は、単電極であるため、1種の摩擦帯電材料及び1種の導電材料(例えば、ポリマー及び金属材料)のみを必要とし、導電材料を等電位に電気的に接続すればよい。そのため、摩擦帯電材料の表面に金属材料をメッキする必要がない。摩擦帯電材料と導電材料間の接触及び離間によって、外部へ電気的エネルギーを出力することができる。本発明は、発電機の構造を簡単化すると共に、厚さの大きい摩擦層の使用も可能であり、また発電機の使用寿命を延長することができる。
2、本発明のスライド摩擦式発電機において、電極層は、等電位への電気的接続が要るが、摩擦層は、いずれの接続も要らない。電極層と摩擦層間のスライド式摩擦及び摩擦途中における摩擦面積の変化を確保できれば、電極層と等電位との間に接続されている負荷に電力を供給することができる。このように設計された発電機は、移動体に広く適用されて、移動途中における相互的な摩擦を電気的エネルギーに変換することができる。例えば、自動車のタイヤとグランド間の摩擦によって発生される力学的エネルギーの収集、または、タッチパネル等の分野に適用することができる。
3、本発明のスライド摩擦式発電機の各部は、軟質材料又は弾性材料から形成可能であるため、軟質のデバイスと組み合わせて使用することができる。
4、本発明によって提供されるスライド摩擦式発電機によるベクトル変位センサは、セルフ駆動センサである。つまり、電極層が複数のサブ電極からなる構成を取って、摩擦層がサブ電極上をスライド又は移動すると、サブ電極と等電位との間に接続されている検出装置は、電気信号を検出することができるため、センサに電源を供給する必要がない。即ち、主に、物体の移動途中に順次にトリガーされる摩擦層とサブ電極間のスライド式摩擦によって発生される電気信号で、移動体の移動方向、移動距離及び移動速度を追跡することができ、物体に対する位置決めを実現することができる。本発明のベクトル変位センサは、電源の供給を別途に要らないため、タッチパネルのような小型デバイスに適用することができるだけでなく、電源の交換が不便である環境に特に適合する。
添付される図面によって、本発明の上述した目的及びその他の目的、特徴並びにメリットは、より明らかになろう。図面において、同じ符号は、同じ部分を示す。実際のサイズに基づいて等比例的に拡大または縮小したものではなく、本発明の主旨を示すことにその目的がある。
本発明のスライド摩擦式発電機の典型的な構造を示す模式図である。 本発明のスライド摩擦式発電機の発電原理を示す模式図である。 電極層が基板に設けられた発電機の構造を示す模式図である。 電極層の上面及び摩擦層の下面が湾曲した表面である発電機の構造を示す模式図である。 電極層の上面及び摩擦層の下面が凹凸構造の非平坦の表面である発電機の構造を示す模式図である。 電極層の上面及び摩擦層の下面が凹凸構造の非平坦の表面である発電機の構造を示す模式図である。 電極層が複数のサブ電極からなる発電機の構造を示す模式図である。 電極層が複数のサブ電極からなる発電機の構造を示す模式図である。 ベクトル変位センサの一具体的な実施例の写真である。 ベクトル変位センサの一具体的な実施例の写真である。 ベクトル変位センサの一具体的な実施例の写真である。
以下、本発明の図面を参照しながら、実施例を詳細に説明する。勿論、以下に説明する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例によって、進歩性に値する労働なしに取得した全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
次に、本発明に関して、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施例を詳細に説明するとき使用される図は説明の便宜上の例示に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。
従来のスライド摩擦式発電機は、2種の摩擦帯電材料の摩擦によって表面電荷の移動を発生することで、力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換して発電するものであった。このような発電機は、摩擦材料の表面に電極層として導電材料層を形成することを要求する。そのため、発電機の構造が複雑になり、摩擦層が薄く形成しなければならない。これにより、2種の摩擦帯電材料は、スライド式摩擦する途中に、破損されやすい。破損すると、発電機は、引き続いて正常に動作できなくなってしまう。本発明は、単電極式のスライド摩擦式発電機であって、帯電列上で並びの順番に差異がある導電材料と摩擦帯電材料との摩擦によって表面電荷を発生し、導電材料を等電位に電気的に接続することによって、導電材料と等電位間に接続されている負荷または周辺回路に電力を供給するスライド摩擦式発電機を提供する。
本発明に記載の「帯電列」とは、材料の電荷に対する吸引の程度に応じて並べた序列であり、2種の材料が互いに摩擦する瞬間、摩擦する面において、負の電荷が、帯電列におけるプラスになりやすい材料の表面から、帯電列におけるマイナスになりやすい材料の表面に移動することを意味する。例えば、高分子材料であるポリテトラフルオロエチレン(Teflon)が金属材料であるアルミニウム箔に接触すると、アルミニウム箔は、プラスに帯電する。即ち、電子の取込み能力が弱い。そして、高分子材料であるポリテトラフルオロエチレン(Teflon)は、マイナスに帯電する。即ち、電子の取込み能力が強い。ポリマーナイロンがアルミニウム箔に接触すると、ポリマーナイロンの表面は、プラスに帯電する。即ち、電子の取込み能力が弱い。そして、アルミニウム箔は、マイナスに帯電する。即ち、電子の取込み能力が強い。今まで、まだ電荷移動の仕組みを完璧に解釈できる理論がなかった。一般的に、このような電荷の移動は、材料の表面の仕事関数に係り、電子またはイオンの接触面での移動により電荷の移動を実現する。帯電列は、経験に基づいて統計した結果で、2種の材料がこの列において遠く離れるほど、接触するときに発生する電荷の正負性が当該列と一致する確率が大きくなる。そして、実際の結果は、材料表面の粗さ、環境の湿度及び相対摩擦の有無などの複数の要因に影響される。
本発明に記載の「接触電荷」とは、帯電列において並びの順番に差異がある2種の材料が接触摩擦して離間した後その表面が有する電荷を意味する。一般的に、このような電荷は、材料の表面のみに分布され、分布の最大の深さは、約10nmである。接触電荷の符号は、正味電荷(net charge)の符号である。即ち、正の接触電荷を持つ材料の表面の一部の領域には、負の電荷の集まり領域がある可能性があるが、表面の正味電荷全体の符号は、正である。
以下、図面を参照しながら、本発明のスライド摩擦式発電機を実施するための形態を詳細に説明する。
図1を参照すると、本実施例のスライド摩擦式発電機の典型的な構造は、摩擦層100及び電極層200を含む。電極層200は、等電位300に電気的に接続されている。摩擦層100の下面と電極層200の上面は、対向するように設けられている。電極層200の上面と摩擦層100の下面が、外力の作用によって相対的にスライド式摩擦を行うとともに、摩擦面積がスライド途中において変化すると、電極層200と等電位300との間に電気信号が出力される。電極層200と等電位300との間に負荷又は周辺回路400が接続されていると、電流は、負荷又は周辺回路400を流す。
摩擦層100と電極層200を構成する材料が、帯電列での並びの順番に差異があるため、外力の作用によって相互に摩擦すると共に、接触する面積が変化する場合、電極層200と等電位300との間に接続されている負荷又は周辺回路400に電流を提供することができる。以下、図1の構造を例として、本発明の発電機の動作原理、発電機の各部の構造、材料などの情報を詳細に説明する。
図2を参照すると、本発明の発電機の動作原理は、以下の通りである。摩擦層100と電極層200を構成する材料が、帯電列での並びの順番に差異があるため、両者の電子に対する取込み能力には差異がある。例えば、摩擦層100の電子に対する取込み能力が強く、電極層200が電子を失いやすいと設定した場合、摩擦層100の下面が電極層200の上面に接触すると、図2aに示すように、摩擦層100の下面はマイナスに帯電し、電極層200はプラスに帯電する。外力Fの作用で、摩擦層100と電極層200を相対的にスライドさせて、接触面積を変化させると、摩擦層100と電極層200の表面電荷のバランスが破壊されてしまう。すると、図2bに示すように、電子は、等電位300から電極層200へ移動し、電流は、電極層200と等電位300との間に接続されている負荷又は周辺回路を流すことになる。図2cに示すように、摩擦層100と電極層200を完全に分離させると、電極層200の正負の電荷はバランスを取り、電子の移動はなくなってしまう。逆方向の外力Fを作用して、摩擦層100と電極層200を相対的にスライドさせ、摩擦層100の下面と電極層200上面を相互に摩擦させて、接触面積を変化させると、図2dに示すように、電子は、電極層200から等電位へ移動し、電極層200と等電位との間に接続されている負荷又は周辺回路に電流を出力することになる。図2aに示すように、摩擦層100と電極層200が完全に接触すると、摩擦層100と電極層200の正負の電荷はバランスを取り、周辺回路への電子の移動はなくなってしまう。すると、電極層200と等電位との間には、電流が出力されない。このように繰り返すことで、交流パルス電流を形成することができる。
2種の摩擦帯電材料を摩擦させることで電気信号を発生して出力する従来の発電機は、摩擦帯電材料の表面に電極層を堆積させることで、2種の摩擦帯電材料が相互に摩擦して材料の表面電荷のアンバランスを起きて起電力を発生する時に、電荷を伝送する。そのため、本発明のスライド摩擦式発電機は、従来のスライド摩擦式発電機に比べて、2種の摩擦帯電材料において、一方を導電材料とし、当該導電材料からなる電極層を等電位(グランド又は等電位)に電気的に接続し、電極層と等電位との間に負荷又は周辺回路を接続した点がその区別である。そのため、摩擦層の上面に電極層を設ける必要がない。これにより、作製工程を簡単化しただけでなく、力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換するスライド摩擦式発電機に幅広く適用することができる。なお、摩擦層の上面に電極層を形成する必要がないため、摩擦層の厚さに対して特別な限定がない。ただし、摩擦途中における機械強度を保持するために、1mmより大きいことが好ましい。
上述した発電原理によれば、摩擦層100及び電極層200の帯電列での並び順次は、出力可能な電気信号を発生するポイントである。本発明において、摩擦層は絶縁体材料からなり、電極層は導電材料からなることが好ましい。摩擦層の絶縁体材料として、ポリマー絶縁材料を選択することが好ましい。ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタン弾性スポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリジメチルシロキサン、ポリテトラフルオロエチレンは、いずれも本発明の摩擦層100に適用可能なもので、電子に対する取込み能力が上記した順でだんだん強くなる。幅の関係で、使用可能な全ての材料を例示することができないため、ここでは、参照として、いくつかの具体的なポリマー材料を例示した。勿論、これらの具体的な材料は、本発明の保護範囲を限定する要素ではない。当業者は、発明の示唆で、これらの材料の摩擦帯電の特性に応じて、類似する他の材料を容易に選択することができるだろう。
発明者は、試験を通じて、摩擦層100の材料と電極層200の材料の電子に対する取込み能力の差異が大きいほど、スライド摩擦式発電機から出力される電気信号が強くなることを発見した。そのため、上記に挙げられた順次に基づき、簡単な比較試験を組み合わせると、適宜なポリマー材料を摩擦層100として、電気信号の最適な出力性能を取得することができる。
電極層200は、発電機において、摩擦層100と摩擦する摩擦表面として機能するとともに、発電機の電極としても機能する。電極層200の表面電荷によって形成される電界がアンバランスになると、電極層200の電荷がバランスを取るように、電子を負荷又は周辺回路を通じて等電位300から伝送する。したがって、電極層200は、その上面が導電材料で構成される。或いは、電極層全体が導電材料で構成される。前記導電材料は、金属、酸化インジウム・スズまたは有機物導体から選択されてもよい。電極層200は、平板、薄片又は薄膜であってもよい。薄膜の場合、厚さの選択可能な範囲は、10nm〜5mmであり、100nm〜500μmであることが好ましい。よく使用される金属は、金、銀、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、クロム又はセレン、及び、これらの金属からなる合金があり、有機物導体は、一般的に導電高分子であり、ポリピロール、ポリフェニレンスルフィド、ポリフタロシアニン系化合物、ポリアニリン及び/又はポリチオフェンを含む。金属薄膜層は、従来のマグネトロンスパッタリングや蒸着、印刷等の技術によって形成される。
電極層200として薄膜材料を使用する発電機は、基板500を含んでもよい。図3を参照すると、電極層200を、基板500に設けることで、電極層200の機械強度を増強させることができる。基板に、従来のマグネトロンスパッタリングや蒸着、印刷等の技術を採用して、金属薄膜層のような電極層を形成すればよい。勿論、電極層の厚さが大きい場合にも、基板を含むことができる。この場合、電極層を基板に設けることで、電極層を支持したり、電極層を他の部材から分離したりする。
基板500の材料の選択には、特別な限定がなく、導体や絶縁体、半導体であってもよい。例えば、アルミニウム板やシリコンシートであっても構わない。基板500は、軟質基板であってもよく、硬質基板であってもよい。例えば、ゴムやガラスのプレートがある。
発電機の出力性能を向上するために、摩擦層100の下面、及び/又は、電極層200の上面に、ナノメートル、ミクロン(micron)又はサブミクロン(sub−micron)レベルの微小構造を、全体又は一部に配置することで、摩擦層100と電極層200間の有効な接触面積を増加させ、両者の表面電荷の密度を向上させることが好ましい。当該微小構造は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール及びミクロンボール構造、及び前記の構造から形成されるアレイであることが好ましい。特に、ナノワイヤ、ナノチューブ又はナノ棒からなるナノアレイは、フォトエッチング法、プラズマエッチング法などによって形成された線状、立方体、又は四角錐の形状のアレイであってもよい。アレイにおける各セルのサイズは、ナノ−ミクロンレベルであるが、具体的なマイクロナノ構造のセルのサイズ、形状は、本発明の範囲を限定するものではない。摩擦層100の下面及び/又は電極層200の上面に、ナノ材料を修飾したり塗布層を覆ったりして、表面の微小構造を取得してもよい。
上記した摩擦層(又は電極層)の表面に対して物理的変化を行う以外に、摩擦層100及び/又は電極層200の表面に対して、化学的変性を施して、接触する瞬間の電荷の移動量を更に向上させることもできる。これにより、接触電荷の密度及び発電機の出力パワーを向上させることができる。化学的変性は、以下の2つの方法に分かられる。
1つの方法としては、互いに接触する摩擦層100及び摩擦層200を構成する材料に対して、帯電列上でプラスになりやすい材料の表面に、電子が奪われやすい官能基(即ち、強い電子供与基)を導入、又は、帯電列上でマイナスになりやすい材料の表面に、電子を取り込みやすい官能基(即ち、強い電子求引基)を導入することで、互いにスライドする時の電荷の移動量を向上し、摩擦電荷の密度及び発電機の出力パワーを向上させる方法である。強い電子供与基は、アミノ基、ハイドロキシ、アルコキシル基などを含む。強い電子求引基は、アシル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基などを含む。官能基の導入は、プラズマの表面変化などの普通の方法を使用することができる。例えば、酸素と窒素の混合ガスを、所定のパワーの下でプラズマを形成させることにより、アミノ基を、摩擦層を構成する材料の表面へ導入してもよい。
もう1つの方法としては、帯電列上でプラスになりやすい摩擦層の材料の表面に正の電荷を導入し、帯電列上でマイナスになりやすい摩擦層の材料の表面に負の電荷を導入する方法である。具体的には、化学結合によって実現することができる。例えば、PDMS摩擦層の表面に、ゾル・ゲル法(sol−gel)により、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を修飾して負の電荷を帯電させる。金薄膜層上において、金−硫の結合により、表面に臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)が含有される金ナノ粒子を修飾する。臭化セチルトリメチルアンモニウムが陽イオンであるため、摩擦層全体は、プラスに帯電する。当業者は、摩擦層又は電極層の材料が電子を取り込む性質及び電子が奪われる性質並びに表面化学結合の種類に基づいて、適合する修飾材料を選択し結合させて、本発明の目的を達成することができる。したがって、このような変形も本発明の保護範囲内に属する。
本発明において、前記電極層200は、グランド又は等電位回路である等電位300に電気的に接続されている。「電気的に接続」ということは、電極層200が負荷又は周辺回路を介して等電位に接続される場合も含む。電極層と摩擦層が互いに摩擦して、電極層の接触電荷と摩擦層の電荷がアンバランスになると、起電力を発生し、等電位300の電荷は、負荷又は周辺回路を通じて電極層に伝送される。即ち、前記電気信号が、前記負荷又は周辺回路に印加される。本発明において、電極層200は、負荷を介して等電位に直接に接続されてもよく、周辺回路を介して等電位に電気的に接続されてもよい。そして、負荷と周辺回路は、電極層200と等電位300との間に並列に接続されている。前記周辺回路は、簡単な抵抗であってもよく、複雑な回路であってもよい。等電位と電極層が電気的に接続され且つ抵抗がゼロでなければよい。ここでは、特に限定しない。
本発明の発電機において、摩擦層100又は電極層200は、軟質材料であってもよく、硬質材料であってもよい。これは、材料の硬度は、両者間のスライド式摩擦の効果に影響がないからである。摩擦する面を平面に保持する必要があれば、他の部材の支持によって実現すればよい。したがって、当業者は、実際の状況に応じて、摩擦層100及び電極層200の材料の硬度を選択することができる。軟質材料から形成された発電機を採用すると、柔らかくて軽い摩擦層が小さな外力の作用でも変形する利点があるが、このような変形は、摩擦する2つの層の相対的な変位を起こし、スライド式摩擦によって電気信号を外部に出力することができる。軟質材料を使用することで、本発明のナノ発電機を、生物及び医学の分野まで広く適用することができる。実際の使用において、柔軟で弾性を有する超薄型の高分子材料、或いは透明でもよい高分子材料を、ベースとして、便利に使用するように封止することで、強度を向上させることもできる。勿論、本発明に開示された構造全体を、柔軟で弾性を有する材料で構成することで、軟質のナノ発電機を形成してもよい。
本発明の発電機の最も典型的な構造は、摩擦層100の下面と、電極層200の上面を、対向させて接触するように設けたことである。これによって、両者は、外力の印加を問わず、常に面の接触を保持することができる。外力の作用によって、摩擦層100と電極層200は、接触した面に接する相対的なスライド式摩擦を発生する。摩擦層100の下面及び電極層200の上面のサイズ、相対的な変位量を制御することによって、相対的なスライド式摩擦途中での摩擦面積の変化を容易に実現することができる。
本発明の他の実施例は、外力の作用を受けていない場合、摩擦層100と導電層200は接触せず、外力の作用を受けた場合、摩擦層100の下面と導電層200の上面が接触して、接触する面に接する相対的なスライド式摩擦を発生するように構成されてもよい。つまり、外力の作用を受けていない場合、摩擦層100と導電層200が完全に離間していてもよい。このような設計は、間欠の発電に適合し、摩擦している途中に、接触摩擦が存在すると共に、スライド式摩擦も存在する。この目的を実現するための技術手段は複数あるが、距離を制御する本分野の慣用部材を採用することができる。例えば、摩擦層100の上面と電極層200の下面に、絶縁バネ等の部材をそれぞれ接続してもよい。ただ、用いられるバネは、摩擦層100と電極層200間の相対的スライドを制限してはいけない。このような設計を持つ発電機は、他の製品と組み合わせて使用することができる。例えば、摩擦層100と電極層200を、他の製品の分離されている2つの部材にそれぞれ接続し、欠的な接触(又は、近づき)及び相対的スライドによって、発電機を動作させて、間欠的に発電させることができる。
本発明において、摩擦層100の下面又は電極層200の上面は、平面であってもよく(図1及び図3を参照)、曲面であってもよい。曲面の摩擦層100の下面又は電極層200の上面も、同様に相対的なスライド式摩擦を実現することができる。摩擦層の下面及び導電層の上面は、両者間の緊密な接触を保証するために、共に平面又は曲面であることが好ましい。図4を参照すると、摩擦層110全体は、弧状であり、特に、摩擦層110の下面が弧状である。そして、電極層210全体は、弧状であり、特に、電極層210の上面が弧状である。電極層210は、負荷又は周辺回路によってグランドに接続され、外力Fの作用で、摩擦層110の下面及び電極層210の上面が接触する面に接する相対的なスライド式摩擦を発生すると、負の電荷は、負荷410を介して電極層210に流れる。摩擦層110の下面と電極層210の上面が、形状が相補する、例えば曲率が同じ曲面であることが好ましい。これによって、電極層210と摩擦層110との接触面積が最大になることを保証することができる。外力Fの作用によって、摩擦層110の下面と電極層210の上面が接触する面に接する相対的なスライド式摩擦を発生すると、大きい出力電流を発生することができる。
図1及び図4に示す実施例において、摩擦層の下面及び電極層の上面は、いずれも平滑で平坦な表面である。しかし、この場合、摩擦層と電極層とが相対的にスライドするスペースが大きくなり、摩擦層と電極層のサイズ差が大きくなると、摩擦する途中の接触面積を変化させなくなる。したがって、本発明の発電機において、摩擦層の下面及び電極層の上面は、平坦でない表面に形成されてもよく、摩擦層と電極層が互いにスライドするときに、摩擦層の下面と電極層の上面が完璧に接触していなくてもよい。図5を参照すると、摩擦層120の下面は、凹凸の非平坦な表面であり、電極層220の上面も、凹凸の非平坦な表面である。そして、電極層は、負荷420によって等電位320に接続されている。摩擦層120と電極層220が接触すると、帯電列上での並びの順番が異なるため、摩擦層の下面に負の電荷が発生され、電極層に正の電荷が発生される。また、摩擦層と電極層が相対的にスライドしない場合、負荷を流す電流はない。図6を参照すると、外力の作用によって、摩擦層120が電極層220に対して相対的にスライドし、接触面積が変化すると、電極層の起電力をバランス化させるために、負の電荷が、等電位320から負荷420を介して電極層220へ移動し、パルス電流を形成することになる。本実施例は、摩擦層の下面又は電極層の上面が小さい場合にも適用される。摩擦層の下面及び電極層の上面が平坦でない表面に構成されると、外力の作用で摩擦層の下面と電極層の上面が互いに摩擦するときの接触面積の変化を満たすことができる。これにより、外力の力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換することができる。
本発明において、摩擦層の下面と電極層の上面のサイズが相当することが好ましい。これによって、互いにスライドする途中に、接触面積が最大になる状況が出現するように保証することができる。摩擦層の下面と電極層の上面の面積及び形状が、完全に同様であることがより好ましい。
本発明の他の実施例において、電極層は、複数のサブ電極から構成されてもよい。各前記サブ電極は、等電位に接続されており、複数のサブ電極層の上面が電極層の上面を形成している。前記サブ電極の上面と前記摩擦層の下面が外力の作用で相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中に変化すると、前記サブ電極と前記等電位との間に電気信号が出力される。スライド途中に、摩擦層と1つ以上のサブ電極間の摩擦面積が変化すると、1つ以上のサブ電極と等電位との間に電気信号が出力される。図7を参照すると、電極層は、サブ電極231、232、233及び234からなり、複数のサブ電極を基板231に設けている。サブ電極231、232、233及び234は、それらの上面が共に電極層の上面を構成し、それぞれ抵抗431によってグランドに接続され、抵抗との間に、負荷又は検出器を接続するための出力端部A1、A2、A3及びA4が引き出されている。ここで、複数のサブ電極は、基板に固定設置されているが、他の実施例では、複数のサブ電極を他の方式によって固定してもよい。例えば、サブ電極を絶縁グリッドに嵌め込んで固定してもよい。摩擦層130のサイズは、サブ電極のサイズより小さくてもよいし、大きくてもよい。ここで、摩擦層130のサイズがサブ電極のサイズより大きいことを例として発電機の動作を説明する。図7a〜図7cを参照すると、初期状態の場合、摩擦層130の下面は、サブ電極231、232及び233の上面(即ち、電極層の上面)と接触して相対的にスライドすることができるが、サブ電極234とは接触していない。摩擦層の材料とサブ電極の材料の帯電列上での並びの順番が異なるため、図7aに示すように、摩擦層130の下面はマイナスに帯電し、サブ電極231、232及び233はプラスに帯電する。外力Fの作用で、摩擦層130が電極層に対して右にスライドして摩擦層130とサブ電極231との接触面積が変化した場合、電子は、グランドからサブ電極231へ移動し、図7bに示すように、出力端部A1に接続されている検出器は、電気信号を検出できることになる。摩擦層130の下面がサブ電極231を完全に離すと、出力端部A1は、電気信号を検出できなくなる。当該スライドの途中に、摩擦層130の下面とサブ電極232及び233の上面との間にもスライド式摩擦があるが、摩擦層130のサイズが大きくて、その下面とサブ電極232及び233の上面との接触面積が変化しないため、出力端部A2及びA3では電気信号を検出することができない。摩擦層130が電極層に対して引き続いて右にスライドして摩擦を発生し、摩擦層130の下面とサブ電極234の上面が接触し、且つ、スライド途中に接触面積の変化がある場合、図7cに示すように、摩擦層130の下面の負の電荷が、サブ電極234の負の電荷を反発するため、サブ電極234の負の電荷は、抵抗を介してグランドへ移動する。したがって、出力端部A4に接続されている検出器は、電気信号を検出することができる。摩擦層130が右に移動してサブ電極234の上面と完全に接触した後、摩擦層130が引き続いて右にスライドすると、サブ電極234の電荷がバランスを取り、摩擦層130の下面とサブ電極234の上面との接触面積が変化しないため、出力端部A4では電気信号を検出できなくなる。本実施例において、基板330は、半導体であってもよいし、絶縁体であってもよいが、有機ガラス等のような絶縁基板が好ましい。このような構造を有する発電機は、電極層が固定され、移動する物体に摩擦層が設けられて発電を行う場合に適合する。例えば、負荷などによって等電位に接続される複数のサブ電極が道路に設けられ、摩擦層が車両に設けられた場合、車両の走行途中に、摩擦層は、サブ電極に対してスライドして摩擦を発生することで、負荷などに電気信号を供給することができる。本実施例の発電機は、タッチの位置決め及び移動の検知のためにタッチパネルに応用されてもよい。
上記実施例において、サブ電極の形状には限定がない。複数のサブ電極が、形状及びサイズが同じように構成されることが好ましい。例えば、全部長尺状又は正方形の尺状に構成されることが好ましい。複数のサブ電極は、配列に対して限定がないが、予め設定されたパターンに従って配列されることが好ましい。予め設定されたパターンは、実際の必要に応じて、例えば、正方形、矩形、ループ、「十」字形などがある。例えば、「十」字形の4つの方向に沿って配列されることができる。他の実施例において、前記摩擦層の下面が、隣り合う2つのサブ電極の上面に同時に接触して摩擦しないことが好ましい。
同様に、本実施例において、摩擦層が、複数の摩擦ユニットで構成されてもよい。つまり、複数の摩擦ユニットの下面が、摩擦層の下面を形成し、電極層の上面と接触して相対的にスライド可能に設けられ、電極層は、抵抗を介してグランドに接続される。この場合、動作原理は、図7に類似するため、説明を省略する。このような構造を持つ発電機は、電極層が移動する物体に設けられ、摩擦層が固定される状況に応用される。例えば、複数の摩擦ユニットは、道路に設けられ、電極層は、車両に設けられて負荷等を介して等電位に接続される。車両の走行途中に、電極層は、摩擦ユニットに対して相対的にスライドして摩擦を発生することで、負荷等に電気信号を供給することができる。
複数のサブ電極からなる電極層の発電機は、外力の力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換できる以外に、移動体のスライド位置又はスライド距離などの検知にも応用されることができる。実用において、複数のサブ電極からなる電極層を静止(あるいは、相対的に静止)表面とし、摩擦層を移動体とし、各サブ電極を、それぞれ測定機器を介してグランドに接続することができる。移動体が電極層の表面をスライドして、サブ電極と摩擦層との相対的な摩擦を発生させて、接触面積を変化させると、サブ電極に接続されている測定機器は、電気信号を検出することができる。これによって、移動体の位置を決定することができる。なお、時間軸で隣り合う2つの測定機器の測定信号に基づいて、移動体の移動方向を決定することもできる。図8を参照すると、電極層の構造は、図7の構造と同様である。移動体140(即ち、摩擦層)は、サイズが比較的に小さいため、1つのサブ電極にしか接触できない。移動体140がサブ電極231と接触したが相対的なスライドがない場合、出力端部A1で電気信号を検出することができない(図8aを参照)。移動体140が、電極層に対して右にスライドして接触面積を変化させると、出力端部A1は、(図8bに示すように)、電気信号を検出することができる。移動体がサブ電極231を完全に離すと、出力端部A1は、電気信号を検出できなくなる。移動体140が、引き続いて右にスライドして、サブ電極232に接触した後、接触面積に変化がある限り、出力端部A2で電気信号を検出することができる。出力端部A1及びA2に接続された検出器の検出信号に対応するサブ電極の位置に応じて、移動体のスライド位置、スライド方向及びスライド距離を決定することができる。したがって、本発明のスライド摩擦式発電機は、物体の移動方向及び変位距離を正確に決定することができ、移動体を検知するベクトル変位センサとしても機能する。
スライド摩擦式発電機の動作原理によれば、本発明は、上述した複数のサブ電極からなる電極層によるスライド摩擦式発電機を含むベクトル変位センサを提供する。各サブ電極と等電位との間に、前記電気信号を検出するための検出装置が接続される。前記摩擦層の下面と前記サブ電極の上面がスライドして摩擦を発生し、かつ摩擦面積に変化があると、前記電気信号を検出した検出装置の位置に応じて、前記摩擦層の位置を決定することができる。あるいは、電気信号を検出した時間軸で隣り合う検出装置の位置に応じて、前記摩擦層のスライド距離、スライド方向又はスライド速度を決定することができる。複数のサブ電極は、基板の表面に配列されて固定されてもよい。各サブ電極と等電位との間にそれぞれ検出装置が接続され、電流がサブ電極と等電位との間を流す場合、サブ電極と検出装置が一対一に対応するため、検出装置は、電流信号を発生したサブ電極の位置を記録することができる。そして、スライド式摩擦を発生したサブ電極の位置を決定することで、摩擦層の位置を決定することができる。摩擦層が、順次に2つのサブ電極とスライド式摩擦を発生した場合、電気信号が2つの検出装置によって順次に検出されるため、電気信号を順次に検出した検出装置の位置、距離及び時間に応じて、摩擦層の移動距離、移動方向及び移動速度を決定し、移動体(摩擦層)の変位に対する誘導を実現することができる。複数の検出装置は、各検出装置とサブ電極との位置の対応関係が予め設定された検出システムを形成してもよい。
本発明のベクトル変位センサにおいて、検出装置は、電流が前記サブ電極と前記等電位の間を流すときに出力される電流又は電圧の信号を検出するための装置である。他の実施例において、検出装置は、ブザー又はLEDライド等のように通電すると音声や光などの信号を発生する発光素子又は発声素子であってもよい。発光素子又は発声素子は、電流が前記サブ電極と前記等電位の間を流すときに、光信号又は音声信号を出力する。
本発明のベクトル変位センサは、コンピューター処理システムに接続されてもよい。前記コンピューターシステムは、各検出装置とサブ電極の対応位置関係、及び、各検出装置が電気信号を検出する時の時間を記録し、記録されたこれらの情報に基づいて、前記摩擦層のスライド距離、スライド方向又はスライド速度を便利に算出することができる。
なお、本発明のベクトル変位センサにおいて、各サブ電極と等電位との間に分圧抵抗が含まれてもよい。分圧抵抗は、サブ電極と等電位間の電流又は電圧を調節することができる。具体的に、分圧抵抗は、検出装置に並列又は直列に接続される。
具体的に、各サブ電極をそれぞれ分圧抵抗を介して同一の等電位(例えば、グランド)に接続し、各サブ電極と分圧抵抗間に検出装置を接続してもよい。移動体に設けられた摩擦層の下面とサブ電極の上面がスライドして摩擦を発生し、摩擦面積に変化があると、前記検出装置は、検出された検出信号に応じて、移動体の位置を誘導することができる。
変位センサは、ポテンショメーターによって、機械的変位を、それと線形関係又は任意の関数関係を呈する抵抗又は電圧に変換して出力するものである。ベクトル変位センサは、変位センサに基づいて発展されたもので、物体の移動方向を決定できるだけでなく、物体の移動位置を決定することもできる。従来のベクトル変位センサは、主に抵抗変化型及び磁気歪み型のセンサによって変位に対する精確な位置決めを実現している。これらのセンサは、外部からの電源の供給に依頼するため、悪い環境で使用される場合、メンテナンスが不便になる欠点がる。そして、迫り来るエネルギー危機にも対応すること、困難である。本発明の発電機によるベクトル変位センサは、外部からの電源の供給が要らないセルフ駆動の変位センサであるため、構造が簡単で、作製コストも低く、外部からの電源の供給に対する依頼を元から解決でき、長期に安定に動作させることができる。
本発明は、発電方法であって、
負荷によって等電位に接続される電極層を準備するステップと、
摩擦層と前記電極層が相対的にスライドして摩擦を発生させて、摩擦面積を変化させると、電流が前記負荷を流すステップと、を含む発電方法を提供する。
前記摩擦層の材料と電極層の材料は、帯電列上で並びの順番に差異がある。摩擦層及び電極層の材料及び構造は、上述した発電機の摩擦層及び電極層と同じ材料及び構造を採用することができるため、ここでは説明を省略する。
実施例一:スライド摩擦式発電機の作製
長さ10cm×幅5cm×厚み1mmであるポリテトラフルオロエチレンを切断して摩擦層の材料層とする。そして、テープによって、長さ10cm×幅5cm×厚み25μmであるアルミニウム箔を、同じサイズの有機ガラス材料の基板に固定し、銅のリード線によって接続して抵抗に接続する。抵抗の他端を、グランドに接続する。切断されたポリテトラフルオロエチレンをアルミニウム箔の表面に配置する。外力の作用によって、ポリテトラフルオロエチレンとアルミニウム箔が相対的にスライドして摩擦面積に変化があると、抵抗の両端に接続された電圧計に相応する電気信号が出力されるが、これは、外力の力学的エネルギーを電気的エネルギーに変換して発電できることを証明する。
実施例二:スライド摩擦式発電機によるベクトル変位センサの作製
レーザによって、長さ10cm×幅10cm×厚み1.59mmである有機ガラスを切断して発電機によるセンサの基板材料とする。マグネトロンスパッタリング法によって、サブ電極として、基板の上面にアルミニウム電極長尺を16個形成する。サブ電極の幅は、10mmで、長さは、3cmで、電極長尺間の距離は、2mmである。16個のサブ電極について、4個ずつ1つのグループとし、4つの方向に配置して「十」字構造を形成する。図9に示すように、各グループ内の4つのサブ電極は、平行に等間隔に配列されている。銅のリード線によって、各アルミニウム電極長尺を接続して分圧抵抗Rに接続する。分圧抵抗の他端は、グランドに接続される。図10のように、各電極長尺と分圧抵抗との間から、電気信号の収集に用いられる出力端部01、……、15、16が引き出されている。16個の出力端部は、それぞれ検出装置に接続されているが、検出装置によって、16個のサブ電極の出力信号に対するリアルタイムの収集を実現する。摩擦層として、長さ2cm×幅2cm×厚み1mmであるポリテトラフルオロエチレンを切断して、複数の電極長尺のパターン間の空いたスペースに対向するように配置する。ポリテトラフルオロエチレン材料が任意の方向に沿ってスライドするとき、電極長尺と相対的にスライドして摩擦を発生させて、接触面積を変化させることになる。すると、出力端部から電気信号を出力することになる。なお、摩擦層を含む物体がセンサの上を移動するとき、異なるサブ電極が順次に摩擦層と接触するため、異なるサブ電極からそれぞれ電気信号を出力することになる。これらの信号を解析することによって、物体がどの方向に沿って移動するか、及び移動の位置を取得することができる。図11は、ある方向に沿って10mmをスライドした場合に得られたデータを示した例であるが、中心領域上方の第1番目のサブ電極と物体に設けられた摩擦層が接触したことを表示している。
以上のように、出力端部からの信号に対する収集によって、物体の移動方向及び位置に対する位置決めを実現することができる。本発明のベクトル変位センサは、直接に単電極式のスライド摩擦式発電機をトリガーセンサとして使用するため、外部からの電源の供給が要らない。そのため、エネルギーを効果的に節約し、長期に安定に動作することができる。なお、本発明のベクトル変位センサは、必要に応じて、複数のサブ電極を任意の形状に設計されてもよいし、広い領域に渡って設置されてもよい。よって、野外などの電源の使用が不便である環境で便利に適用することができる。
以上の記載は、本発明の最適的な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者は、本発明の技術範囲を逸脱しない範囲で、上記に開示された方法及び技術内容に基づいて、本発明の技術案に対して、いろんな変更及び改進を行ってもよいし、等価の実施例に変更してもよい。したがって、本発明の技術案の内容を逸脱しない限り、本発明の技術に基づいて以上の実施例に対して実質的に施した簡単な修正、等価変化及び改進は、本発明の技術案が保護する範囲内に属する。

Claims (23)

  1. 摩擦層と、等電位に電気的に接続されている電極層と、を含み、
    前記摩擦層を、その下面が、前記電極層の上面に対向するように配置し、
    前記電極層の上面と前記摩擦層の下面が、外力によって接触して相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中で変化すると、前記電極層と前記等電位との間に電気信号を出力し、
    前記摩擦層の下面の材料と前記電極層の上面の材料は、帯電列上で並びの順番に差異があり、
    前記電極層は、複数のサブ電極からなり、
    各前記サブ電極は、等電位に電気的に接続されており、
    前記複数のサブ電極の上面は、前記電極層の上面を形成し、
    前記サブ電極の上面と前記摩擦層の下面が、外力の作用によって相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中に変化すると、前記サブ電極と前記等電位との間に電気信号を出力する
    ことを特徴とするスライド摩擦式発電機。
  2. 前記電極層は、負荷によって、グランド又は等電位回路に接続され、あるいは、負荷に並列に接続された周辺回路によって、等電位に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のスライド摩擦式発電機。
  3. 前記電極層の上面は、前記摩擦層の下面に接触するように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド摩擦式発電機。
  4. 外力を受けていない場合、前記電極層は、前記摩擦層に接触しなく、外力を受けた場合、前記電極層の上面は、前記摩擦層の下面に接触することを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド摩擦式発電機。
  5. 前記摩擦層の下面の材料は、絶縁体から選択されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  6. 前記絶縁体は、ポリマー材料から選択され、
    前記ポリマー材料は、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタン弾性スポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリジメチルシロキサン、ポリテトラフルオロエチレンから選択されることを特徴とする請求項5に記載のスライド摩擦式発電機。
  7. 前記摩擦層の厚さは、1mmより大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  8. 前記電極層の上面の材料は、金属、酸化インジウム・スズ又は有機物導体から選択されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  9. 前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面の一部又は全部に、ナノメートル、ミクロン(micron)又はサブミクロン(sub−micron)レベルの微小構造(microstructure)が配置され、
    前記微小構造は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール及びミクロンボール構造、又は当該構造から形成されたアレイであり、あるいは、
    前記微小構造は、ナノ材料の修飾又は塗布層であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  10. 前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面は、化学的変性が施されており、
    前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面において、帯電列でプラスになりやすい材料の表面に、電子が奪われやすい官能基を導入し、あるいは、帯電列でマイナスになりやすい材料の表面に、電子を取込みやすい官能基を導入し、あるいは、
    前記電極層の上面及び/又は摩擦層の下面において、帯電列でプラスになりやすい摩擦層の材料の表面に、正の電荷を導入し、帯電列でマイナスになりやすい摩擦層の材料の表面に、負の電荷を導入することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  11. 前記電極層の上面は、平面又は曲面であり、及び/又は、
    前記電極層の下面は、平面又は曲面であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  12. 前記電極層の上面と前記摩擦層の下面は、相補の表面であることを特徴とする請求項11に記載のスライド摩擦式発電機。
  13. 前記摩擦層の下面は、凹凸の非平坦な表面であり、前記電極層の上面は、凹凸の非平坦な表面であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  14. 前記電極層及び/又は摩擦層は、軟質材料または硬質材料からなり、あるいは、
    前記電極層及び/又は摩擦層は、弾性材料からなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  15. 基板を更に含み、
    前記電極層は、前記基板に設けられていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  16. 前記摩擦層の下面は、隣り合う2つのサブ電極の上面に同時に接触して摩擦することができないことを特徴とする請求項に記載のスライド摩擦式発電機。
  17. 前記サブ電極は、長尺状又は正方形尺状であることを特徴とする請求項又は16に記載のスライド摩擦式発電機。
  18. 前記複数のサブ電極は、予め設定されたパターンに従って配列されていることを特徴とする請求項1、16又は17に記載のスライド摩擦式発電機。
  19. 前記摩擦層は、複数の摩擦ユニットからなり、
    前記複数の摩擦ユニットの下面は、前記摩擦層の下面を形成することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機。
  20. 請求項1又は16乃至18のいずれか1項に記載のスライド摩擦式発電機を含み、
    各前記サブ電極と等電位との間に電気信号を検出するための検出装置を接続し、
    前記摩擦層の下面と前記サブ電極の上面がスライド式摩擦を行うと共に、摩擦面積が変化すると、前記電気信号を検出した検出装置の位置に応じて、前記摩擦層の位置を決定し、あるいは、電気信号を順次に検出した検出装置の位置に応じて、前記摩擦層のスライド距離、スライド方向又はスライド速度を決定することを特徴するベクトル変位センサ。
  21. 前記検出装置は、電流又は電圧を検出する装置であり、前記電気信号は、電流又は電圧の信号であり、あるいは、
    前記検出装置は、発光素子又は発声素子であり、前記電気信号を検出すると、光信号又は音声信号を出力することを特徴とする請求項20に記載のベクトル変位センサ。
  22. 各前記サブ電極と等電位との間に、前記検出装置に並列又は直列に接続された分圧抵抗を更に含むことを特徴とする請求項20又は21に記載のベクトル変位センサ。
  23. 負荷によって等電位に接続される電極層を準備するステップと、
    摩擦層と前記電極層が相対にスライド式摩擦を行うと共に、摩擦面積が変化すると、電流が前記負荷を流すステップと、を含み、
    前記電極層は、複数のサブ電極からなり、
    各前記サブ電極は、等電位に電気的に接続されており、
    前記複数のサブ電極の上面は、前記電極層の上面を形成し、
    前記サブ電極の上面と前記摩擦層の下面が、外力の作用によって相対的にスライドすると共に、摩擦面積がスライド途中に変化すると、前記サブ電極と前記等電位との間に電気信号を出力する
    ことを特徴とする発電方法。
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