JP6343473B2 - シーリング材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用シーリング材組成物に係り、特に耐候性に優れた自動車用シーリング材組成物に関する。
自動車の鋼板接合部、鋼板のヘム加工部においては、防錆、防水のために塩化ビニル系シーリング材が広く使用されている。また、自動車のルーフ部の鋼板接合部においても、このようなシーリング材が広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
ルーフ部においては、シーリング材は専用のシーリングガンによって塗布され、ハケやヘラにより平滑にならされる。その後、ルーフ部が塗装され、焼付け炉を通過することによりシーリング材は熱硬化されて、防錆・防水効果を得ることができる。さらに、意匠性を高めるため、シーリング材上には、樹脂成形物のプラスチックモールが装着されるのが一般的である。
このプラスチックモールは耐熱性が低く、高熱の乾燥工程を有する塗装工程前に取り付けることができない。このため、プラスチックモールはルーフ部(車体)の塗装後に取り付けられ、プラスチックモールと車体とを完全に同色にすることは困難であった。
そこで、特許文献1などに開示されたシーリング材を、プラスチックモールを用いることなくルーフ部に用いることが考えられる。
しかし、特許文献1などに開示されたシーリング材は、ルーフ部のような常に外部に曝露される箇所に使用されることを想定して設計されてはいない。このため、特許文献1に開示されたような従来のシーリング材では、長期的にみるとルーフ部に求められる耐候性能を満たさず、ヒビ割れなどの不具合が起こってしまう。
特開2012−62442号公報
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、耐候性に優れた自動車用シーリング材組成物を提供することを目的とする。
本発明に係る自動車用シーリング材組成物は、上述した課題を解決するために、架橋性が付与された塩化ビニル樹脂を10〜50重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂が10〜50重量部、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤が70〜150重量部、およびクエン酸エステル系可塑剤が10〜60重量部であるシーリング材組成物であり、前記シーリング材組成物は、自動車用シーリング材であることを特徴とするものである。
本発明に係る自動車用シーリング材組成物においては、優れた耐候性を備えることができる。
実施例および比較例で用いたテストピースを説明する断面構成図。
本実施形態における自動車用シーリング材組成物は、主に、塩化ビニル樹脂と、ウレタン樹脂と、アジピン酸エステル系およびクエン酸エステル系を含む可塑剤と、を含有する。
塩化ビニル樹脂としては、例えば、(1)塩化ビニル単独または塩化ビニルと共重合可能なコモノマーとを乳化剤および水溶性重合開始剤の存在下で乳化重合して製造される塩化ビニルペーストレジン、(2)分散剤および油溶性重合開始剤の存在下、塩化ビニル単独または塩化ビニルと共重合可能なコモノマーとを機械的に微分散した後重合する微細懸濁重合法によって製造されるものを使用できる。なお、これら以外にも、通常の懸濁重合によって製造された、粒径の比較的大きな塩化ビニル系樹脂を併用してもよい。上記共重合可能なコモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルアクリレート、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類;ジブチルマレエート、ジエチルマレエートなどのマレイン酸エステル類;ジブチルフマレート、ジエチルフマレートなどのフマール酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオクチルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;エチレン、プロピレン、スチレンなどのα−オレフィン類;塩化ビニリデンまたは臭化ビニルなどのハロゲン化ビニリデンもしくは他のハロゲン化ビニルなどがあげられ、これらのうちの少なくとも1種を、30質量%以下、好ましくは20質量%以下で共重合させることができる。上記塩化ビニル単独または塩化ビニルと共重合可能なコモノマーを重合させたものとして、重合度は1000〜3000とする。
上記(1)および(2)に示すコモノマーと共重合された架橋性が付与された塩化ビニル樹脂(以下、単に「特殊塩化ビニル」という。)は、特殊塩化ビニル中のOH基とウレタン樹脂とが反応することにより、架橋構造をとることができる。このため、より強固な塗膜を形成し、耐候性能をより向上させることができる。
ウレタン樹脂としては、イソシアネート基にブロック剤を反応させたブロックイソシアネート含有タイプが使用できる。イソシアネートの種類としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネートなどをベースに使用できる。
アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジメチルアジペート(DMA)、ジブチルアジペート(DBA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジ−2−エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジイソノニルアジペート(DINA)、ビス(ブチルジグリコール)アジペート(BXA−R)、ジイソデシルアジペート(DIDA)、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート(DOZ)を使用できる。その他、エステル部を高分量化した各種アジピン酸エステル系ポリエステル系も使用可能であり、特に分子量の大きい(例えば分子量800〜2200程度)アジピン酸ポリエステル系が好ましい。
フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ビス(DOP)などの従来汎用されている可塑剤のみを使用する場合、長期間外気に暴露すると可塑剤が徐々に塗膜に移行してしまう。この結果、シーリング材が変色したり、ひび割れたりしてしまう恐れがある。これに対し、アジピン酸エステル系可塑剤を含有することにより、可塑剤が塗膜に移行することを抑制することができる。この結果、シーリング材の耐候性を向上させることができ、艶引けやひび割れを抑制することができる。
クエン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリエチルシトレート(TEC)、アセチルトリエチルシトレート(ATEC)、トリブチルシトレート(TBC)アセチルトリブチルシトレート(ATBC)トリオクシルシトレート(TOC)、アセチルトリオクシルシトレート(ATOC)、トリヘキシルシトレート(THC)、アセチルトリヘキシルシトレート(ATHC)などのアルキルシトレート系の可塑剤を使用でき、特にアセチルトリブチルシトレート(ATBC)好ましい。
アジピン酸エステル系可塑剤を使用することにより、上述したとおり耐候性などを向上させることができる。しかし、焼付け条件によってはいわゆる焼き甘(加熱不足、乾燥不良)が発生する恐れがある。この結果、シーリング材がゲル化不足となるため、可塑剤の凝集による膨れであるブリスタ(塗膜と塗膜の境界面の密着力が低下して、塗膜が膨れて浮き上がった状態)が発生する恐れがある。これに対し、クエン酸エステル系可塑剤を含有することにより、シーリング材のゲル化を促進でき、ブリスタの発生を抑制することができる。
また、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ビス(DOP)などのアジピン酸エステル系可塑剤およびクエン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤(以下、単に「DINPなどの可塑剤」という)を含有してもよい。DINPなどの可塑剤を含有することにより、低分子量であるため粘度の調整がしやすく、また、アジピン酸エステル系およびクエン酸エステル系可塑剤に比べて費用対効果の点で好ましい。その一方で、DINPなどの可塑剤は低分子量のため、シーリング材上に塗装すると、塗料中の溶剤分とシーリング材中の可塑剤との間でお互い移行する。これによりシーリング材と塗料とのそれぞれが持つ耐候性能の低下が起こる。このため、DINPなどの可塑剤を用いる場合には、耐候性能を害さない範囲で分量を決定する必要がある(例えば塩化ビニル樹脂100重量部に対し0〜30重量部)。より高分子量のアジピン酸エステル系可塑剤およびクエン酸エステル系可塑剤をDINPなどの可塑剤と併用することで、従来のようにDINPなどの可塑剤を単独で用いる場合に比べて、可塑剤の塗料への移行性を抑えることができる。
本実施形態においては、塩化ビニル樹脂は、100重量部のうち特殊塩化ビニルを10〜50重量部含有する。
塩化ビニル樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂は、例えば10〜50重量部、好ましくは20〜30重量部である。ウレタン樹脂が10重量部未満の場合、ED(Electrical Discharge)コーティングされた車両鋼板面との密着性が阻害されてしまう。一方、ウレタン樹脂が50重量部を超えた場合、粘度が高くなり、塗布設備での使用が困難である。
塩化ビニル樹脂100重量部に対して、アジピン酸エステル系可塑剤は例えば70〜150重量部、好ましくは100〜130重量部である。アジピン酸エステル系可塑剤が70重量部未満の場合、高粘度のため、塗布設備での使用が困難である。一方、アジピン酸エステル系可塑剤が150重量部を超えた場合、ゲル化速度が遅くなるため、ブリスタが発生しやすくなってしまう。
塩化ビニル樹脂100重量部に対して、クエン酸エステル系可塑剤は例えば10〜60重量部、好ましくは30〜50重量部である。クエン酸エステル系可塑剤が10重量部未満の場合、ブリスタが発生しやすくなってしまう。一方、クエン酸エステル系可塑剤が60重量部を超えた場合、艶引けが発生しやすくなってしまう。
可塑剤にDINPなどの可塑剤を含有する場合、DINPなどの可塑剤は塩化ビニル樹脂100重量部に対して、0〜30重量部である。30重量部を越えた場合、長期間外気に暴露すると可塑剤が徐々に塗膜に移行してしまう。
また、アジピン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、およびDINPなどの可塑剤の含有量は、多すぎたり、少なすぎたりすると、高粘度或いは低粘度になり、ゾル組成物としての使用が難しくなる。適正な粘度以外での使用は作業工程上の問題が生じてしまう。このため、上述した可塑剤総量の最大最小量(80〜320重量部)の中央値となる160重量部であることが好ましい。
本発明の自動車用シーリング材組成物においては、上記の成分に加え、必要に応じて光安定剤、吸湿防止剤、充填材などの添加剤を選択して添加することができる。
光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を使用できる。HALSを添加することにより、長期的なラジカル捕捉が可能となり、長期的にシーリング材の劣化を防ぐことができる。
吸湿防止剤としては、例えば、酸化カルシウムを使用できる。
充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、珪藻土、シリカ、タルクなどの無機充填材のうちの少なくとも1種を使用することができる。また、必要に応じて、ガラスバルーン、樹脂バルーンなどの中空粒子を配合することもできる。
本実施形態における自動車用シーリング材組成物は、自動車の鋼板接合部、鋼板のヘム加工部などにシーリング材として塗布される。特に、本実施形態におけるシーリング材組成物は、自動車のルーフ部にシーリング材として塗布される。また、自動車車両以外にも、自動販売機、鉄道車両や住宅などの耐候性が必要とされる部位へ適用できる。
シーリング材は、例えば、ロボット(塗布手段)により鋼板接合部などに埋め込まれる(塗布される)。シーリング材が塗布された接合部は、例えば120℃で仮焼付けされた後、車体などの色に応じて塗装され、再度焼付けられる。
本実施形態におけるシーリング材組成物は、1液熱硬化タイプであり自動車製造工程の塗料用オーブンを利用して硬化するため、2液熱硬化タイプが有する管理面、使用面および安全面の課題は生じ得ない。また、自動車などのルーフ部に使用でき、プラスチックモール(ルーフモール)を用いることなく、耐候性および意匠性を確保することができる。
以下、本発明に係る自動車用シーリング材組成物を実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
[シーリング材組成物]
以下の実施例および比較例において、シーリング材組成物は、塩化ビニル樹脂(汎用)(東ソー株式会社製、R850)、特殊塩化ビニルとしてヒドロキシプロピルアクリレート(カネカ社製、MH−100)、ウレタン樹脂としてブロックドイソシアネート(三洋化成工業社製、ケオミックスKA−112)、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤(J−プラス社製、D620)、クエン酸エステル系可塑剤(J−プラス社製、ATBC)を含有した。また、DINPなどの可塑剤として、DINP(J−プラス社製、DINP)、シーリング材組成物の添加剤には、吸湿防止剤として、(近江化学工業社製、CML−35)、充填材として(白石カルシウム社製、ハクエンカCCR)、光安定剤(HALS)(BASF社製、TINUVIN123)を含有した。
[テストピース]
試験においては、図1に示すテストピース1を用いた。テストピース1は、凹部2が形成された鋼板であって、この凹部2にシーリング材組成物3が埋め込まれたものである。凹部2は、例えば幅20mm×奥行30mm×高さ10mmの寸法を有し、シーリング材組成物3は高さ10mmまで埋め込まれる。テストピース1は、例えば、ロボット(塗布手段)により塗布される。テストピース1は、例えば120℃で仮焼付けされた後に塗装され、再度140℃で焼付けされる。
[試験方法]
<耐候性>
テストピース1に対して、シール面に垂直となるように光を照射して耐候性を試験した。耐光性試験機には、キセノンウェザーメーター(スガ試験機社製、型番:SX75)を用いた。試験条件は、放射照度:180W/m(400nm以下)、温度:照射時63±3℃、降雨時28±3℃、湿度:照射時50%±5%RH、降雨時95%RH以上、降雨サイクル:360分照射中に24分降雨、とした。試験時間は、2500時間とした。
<粘度>
自動車規格:車体シール材(JASO)粘度試験A法による。
測定器:VISCOMETER(TOKI SANGYO CO.,LTD)
Model:10H
ロータ番号:7号 回転数:20rpm
<剪断密着強さ>
自動車規格:車体シール材(JASO)剪断密着強さ試験による。
テストピース形状:熱硬化型不定形シール材
但し、焼付け条件は、140℃×20分で維持する。
試験機:島津オートグラフ AG−2000C型
[評価方法]
<耐候性>
実験終了後のテストピース1のひび割れ、ブリスタ、艶引けの有無を目視により評価した。艶引け、ブリスタ、ひび割れについては、キセノン投入2500時間後、外観変化が起こらないものを○、2500時間以内に外観変化が起こったものを×とした。
<粘度>
使いこなしが可能な範囲を粘度幅50〜150Pa・sとし、この範囲内のものを○、範囲外のものは×とした。
<剪断密着強さ>
試験機にて密着性(剥がれ状態)を評価する。凝集破壊が発生したものについてはCF(Cohesive Failure)とした。一部でも界面剥離が発生したものについてはAF(Adhesive Failure)とした。本実施例においては、一部でも界面剥離が発生したものについては不適と評価した。
(実施例1〜3、比較例1、2)
シーリング材組成物3として、特殊塩化ビニルを20重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部、ウレタン樹脂30重量部、吸湿防止剤40重量部、および充填材120重量部を含有した。また、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤120重量部、およびクエン酸エステル系可塑剤を表1に示すとおり0〜70重量部の間で変化させて含有した。
(実施例4〜7、比較例3、4)
シーリング材組成物3として、特殊塩化ビニルを20重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部、ウレタン樹脂30重量部、吸湿防止剤40重量部、および充填材120重量部を含有した。また、可塑剤としてクエン酸エステル系可塑剤40重量部、およびアジピン酸エステル系可塑剤を表1に示すとおり60〜170重量部の間で変化させて含有した。
(実施例8〜10、比較例5)
シーリング材組成物3として、塩化ビニル樹脂100重量部、ウレタン樹脂30重量部、吸湿防止剤40重量部、および充填材120重量部を含有した。塩化ビニル樹脂100重量部のうち、特殊塩化ビニルを表1に示すとおり0〜50重量部の間で変化させて含有した。また、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤120重量部、およびクエン酸エステル系可塑剤40重量部を含有した。
(実施例11〜14、比較例6、7)
シーリング材組成物3として、特殊塩化ビニルを20重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部、吸湿防止剤40重量部、充填材120重量部、およびウレタン樹脂を表1に示すとおり0〜60重量部の間で変化させて含有した。また、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤120重量部、およびクエン酸エステル系可塑剤40重量部を含有した。
(実施例15)
シーリング材組成物3として、特殊塩化ビニルを20重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部、ウレタン樹脂30重量部、吸湿防止剤40重量部、および充填材120重量部を含有した。また、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤120重量部、クエン酸エステル系可塑剤40重量部、およびDINPを30重量部含有した。
(実施例16)
上記実施例15のシーリング材組成物3において、さらに光安定剤(HALS)を3重量部含有した。
(比較例8〜11)
シーリング材組成物3として、特殊塩化ビニルを20重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部、ウレタン樹脂30重量部、吸湿防止剤40重量部、および充填材120重量部を含有した。また、可塑剤として、比較例8についてはDINP160重量部を、比較例9についてはアジピン酸エステル系可塑剤160重量部を、比較例10についてはクエン酸エステル系可塑剤160重量部、比較例11についてはアジピン酸エステル系可塑剤120重量部およびDINP40重量部をそれぞれ含有した。
Figure 0006343473
結果を表1に示したとおり、従来汎用されている可塑剤としてのDINPのみを用いた比較例8は、艶引けおよびひび割れが生じた。また、アジピン酸エステル系可塑剤のみを用いた比較例1および9は、ひび割れおよび艶引けは改善されたものの、ブリスタが発生した。また、クエン酸エステル系可塑剤のみを用いた比較例10は、艶引けが発生した。さらに、アジピン酸エステル系可塑剤およびDINPを用いた比較例11は、ひび割れが発生した。さらにまた、アジピン酸エステル系可塑剤およびクエン酸エステル系可塑剤の両者を用いたものの、クエン酸エステル系可塑剤が10〜60重量部の範囲内でない比較例1および2、アジピン酸エステル系可塑剤が70〜150重量部の範囲内でない比較例3および4については、それぞれブリスタや艶引けが生じたり、また粘度が劣り設備作業性の低下を招くものであったりした。
これに対し、アジピン酸エステル系およびクエン酸エステル系の可塑剤を表1のとおり好適に用いた実施例1〜16においては、全ての評価項目において改善されることがわかった。アジピン酸エステル系可塑剤の特に好ましい範囲である、塩化ビニル樹脂100重量部に対して100〜130重量部である場合(実施例1〜3、5、6、8〜16)、艶引けやブリスタがより起こり難い(より安全性が高い)く、作業性の良い粘度が得られることがわかった。これは、クエン酸エステル系可塑剤の特に好ましい範囲である、塩化ビニル樹脂100重量部に対して30〜50重量部である場合(実施例2、4〜16)についても同様である。
DINPを30重量部含有した実施例15においては、全ての項目において良い評価が得られた。これにより、例えば製造コストの観点から効率を求める場合には、アジピン酸エステル系・クエン酸エステル系可塑剤にDINPを適量含有することにより、艶引けなどを生じさせず、かつ製造コストに優れたシーリング材組成物を得ることができる。また、さらにHALSを3重量部含有した実施例16では、艶引けをより向上させることができる。
また、実施例11〜14に示すように、ウレタン樹脂を10〜50重量部含有することにより、剪断密着強さおよび粘度に優れ、好適に鋼板面との密着性および設備作業性を得ることができる。
さらに、実施例8〜10に示すように、塩化ビニル樹脂100重量部中に特殊塩化ビニルを10〜50重量部含有することにより、ブリスタの発生を抑制することができる。
1 テストピース
2 凹部
3 シーリング材組成物

Claims (5)

  1. 架橋性が付与された塩化ビニル樹脂を10〜50重量部含有する塩化ビニル樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂が10〜50重量部、可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤が70〜150重量部、およびクエン酸エステル系可塑剤が10〜60重量部であるシーリング材組成物であり、
    前記シーリング材組成物は、自動車用シーリング材であることを特徴とするシーリング材組成物。
  2. 前記塩化ビニル樹脂100重量部に対して、前記アジピン酸エステル系可塑剤が100〜130重量部である請求項1記載のシーリング材組成物。
  3. 前記塩化ビニル樹脂100重量部に対して、前記クエン酸エステル系可塑剤が30〜50重量部である請求項1または2記載のシーリング材組成物。
  4. 前記塩化ビニル樹脂100重量部に対して、前記ウレタン樹脂が20〜30重量部である請求項1〜3のいずれか一項記載のシーリング材組成物。
  5. 光安定剤をさらに含有した請求項1〜4のいずれか一項記載のシーリング材組成物。
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