JP6341590B2 - 凍結工法及び凍結工法施工システム - Google Patents
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Description
係る止水壁は、例えば放射性物質により汚染された地下水を遮断して、汚染水の拡散を防止するのに有効である。
しかし、長期間の運転管理の間に、例えば、地中に埋設された凍結管が発錆し、発錆箇所から冷却液が施工領域中に漏洩してしまう恐れがある。冷却液が凍結管から漏出してしまうと冷却液の循環量が減少して凍結管周辺の凍土が安定して凍結された状態を維持することが困難になると共に、施工領域の環境に悪影響を及ぼしてしまう。
さらに、水溶性の冷却液を用いた場合には、漏出した冷却液が凍土(氷)と混合して、凍土を溶かしてしまう可能性がある。
係る従来技術(特許文献1)は有効であるが、上述した問題点の解消を企図する技術ではない。
施工領域の地盤中にケーシング(2)を設置する工程(図2)と、
供給管及び戻りラインを介して冷却液供給機構と接続されて、内部を冷却液(BL)が循環する凍結管(9)をケーシング(2)内に配置する工程(図5)と、
ケーシング内壁面(2i)と凍結管外壁面(9ao)の間の空間に、熱伝導性が良好で、低温下では粘性が増大するが固化はせず、冷却液(BL)に溶け合ってしまうことがなく且つ粘性が増大した状態では冷却液が通り抜けない非水溶性の防錆剤(200:例えば、油脂等)を充填する工程(図6)を備え、
前記冷却液(BL)の圧力は前記防錆剤(200)の圧力よりも高圧であり、
冷却液(BL)が漏洩した場合に、漏洩した冷却液(BL)は前記防錆剤(200)に溶け合ってしまうことはなく、前記防錆剤(200)を押圧して前記防錆剤(200)の液位(上面200u)を上昇し、前記ケーシング(2)の地上側端部(2e)において前記防錆剤(200)の液位上昇を検出して、冷却液(BL)の漏洩を検知することにより、冷却液(BL)が凍結管(9)から漏洩しているか否かを検査する工程(図6〜図8)を有することを特徴としている。
施工領域の地盤中に設置されたケーシング(2)と、
供給管及び戻りラインを介して冷却液供給機構と接続されて内部を冷却液(BL)が循環する凍結管(9)がケーシング(2)内に配置され、
ケーシング内壁面(2i)と凍結管外壁面(9ao)の間の空間(E)には、熱伝導性が良好で、低温下では粘性が増大するが固化はせず、冷却液(BL)に溶け合ってしまうことがなく且つ粘性が増大した状態では冷却液が通り抜けない非水溶性の防錆剤(200:例えば、油脂等)が充填されており、
前記冷却液(BL)の圧力は前記防錆剤(200)の圧力よりも高圧であり、
前記冷却液(BL)が漏洩した場合に漏洩した冷却液(BL)が前記防錆剤(200)を押圧して前記防錆剤(200)の液位(上面200u)が上昇し、前記ケーシング(2)の地上側端部(2e)において前記防錆剤(200)の液位上昇を検出して、凍結管(9)からの冷却液(BL)漏洩を検知する手段(10)が設けられていることを特徴としている。
また前記ケーシング(2)は削孔用ケーシングであり、前記削孔用ケーシング(2)は、凍結管(9)を地中に配置するためのボーリング孔(Hb)を削孔した箇所に残存され、ケーシング内壁面(2i)と凍結管外壁面(9ao)の間に前記防錆剤(200)を充填する空間(E)が形成されているのが好ましい。
そして本発明の凍結工法施工システムにおいて、地下水の上昇を防止する機構(25、50、70)を備えているのが好ましい。
あるいは、冷却液(冷却液BL)の漏洩を検知する手段は、前記防錆剤(200)の液面を検出するレベルセンサ(10)であるのが好ましい。
そして、当該圧力検出手段あるいはレベルセンサ(10)の検出信号から防錆剤(200)の液面の上昇を検出する機能を有する制御手段を設けているのが好ましい。
そして、凍結した土壌(FG)を連結することにより容易に止水壁を造壁することが出来て、当該止水壁により、例えば放射性物質で汚染された地下水等を遮断して、放射性物質の拡散を抑制することが出来る。
これは、冷却液(BL)が水溶性なのに対して、防錆剤(200)は非水溶性であってお互いに溶け合うことはないことによる。
従って、凍結管(9)から冷却液(BL)が漏洩したとしても、漏洩した冷却液(BL)が施工領域周辺の土壌(G)に浸透して、施工領域の環境に悪影響を及ぼしてしまうことが防止される。
それに加えて、本発明で用いられる防錆剤(200)は、低温下では粘性が増大する性質を有しており、運転管理の間には冷却液(BL)により防錆剤(200)は常時低温となっているので、仮にケーシング(2)が破損しても、防錆剤(200)の粘性が大きいためケーシング(2)外に漏出し難い。そして、防錆剤(200)がケーシング(2)外に漏出し難いため、冷却液(BL)が防錆剤(200)を通り抜けて施工領域の土壌(G)中に漏洩することはない。
すなわち本発明によれば、長期間に亘る運転管理の間に、冷却液(BL)が施工領域周辺の土壌(G)に漏出する事態が防止される。
ここで、防錆剤(200)は冷却液で冷却されても粘度が増大するのみで、固化はしない。そのため、漏出した冷却液で押圧されれば、防錆剤(200)の液位(200u)は、必ず(レベル200tまで)上昇する。
本発明によれば、前記ケーシング(2)の地上側端部(2e)には冷却液(BL)の漏洩を検知する手段(10)が設けられており、冷却液(BL)が漏洩しているか否かを検査することが出来るので、防錆剤(200)の液位が(レベル200tまで)上昇した場合には、当該検知する手段(10)がその旨を直ちに検知して、冷却液(BL)が漏洩していることを正確に検知することが出来る。
そして、冷却液(BL)が漏洩していることを正確に検知することが出来れば、直ちに凍結管(9)を交換する等の対策を講じることが出来るので、作業の効率が向上し、施工領域の環境に及ぼす悪影響が小さくなる。
前述したように、防錆剤(200)は非水溶性であるため、当該防錆剤(200)と凍土(FG:氷)が交じり合い、凍土(FG)が溶解してしまうことはない。すなわち、凍結管(9)とケーシング(2)の双方に損傷が発生したとしても、凍土(FG:氷)が溶けてしまうことは無く、凍土(FG)による地下水の遮蔽効果が消失してしまうこともない。
本発明で用いられる防錆剤(200)は、低温下では粘性が増大するが加温されると粘性は低くなるので、交換するべき凍結管(9)はケーシング(2)内から容易に引き出すことが出来る。
すなわち本発明によれば、発錆等の原因により凍結管(9)が破損しても、容易に交換することが出来る。
そして、新しい凍結管(9)をケーシング(2)内に配置して、当該新しい凍結管(9)内に冷却液(BL)を循環させれば、防錆剤(200)の粘度は増大する。
そして、削孔用ケーシング(2)を残存することにより、施工領域の地盤中から削孔用ケーシング(2)を撤収する手間が省けて、ケーシング撤収工程の廃止による労力とコストを低減するとともに、工期の短縮が可能となる。
先ず、図1〜図8を参照して、第1実施形態を説明する。
図1において、第1実施形態に係る凍結工法の施工で用いられる施工システムは、全体を符号100で示されている。
凍結管9は外管9Aと内管9Bとからなる2重管によって構成されており、第1実施形態では、地上から供給された冷却液BLが内管9Bを介して凍結管9の底部まで供給され、外管9Aと内管9Bの間の円環状の隙間を流過して地上側に戻る。その際に、冷却液BLから施工領域の地盤Gに対して冷熱が投入される(冷却している)。
図2で示すように、排出管3は、管本体30と、下方フランジ31と、上方フランジ32と、水平排出管部33とを有している。円環状の下方フランジ31及び上方フランジ32は、管本体30の上端部、下端部に固設されている。また、水平排出管部33は、管本体30の外周で軸方向の中心に管本体30と直交するように連通している。水平排出管部33の端部には開閉バルブ4が取り付けられ、当該開閉バルブ4には、スラリー排出管5が接続される。
排出管3の下端側フランジ31は、複数の植え込みボルトBによって床盤コンクリート1の上面に固定されている。
また、図1において、符号24で示す箇所には逆支弁25が設けられている。
図1において、符号24で示す箇所に設けられた逆支弁25は、掘削水の供給は許容するが、地下水(スラリーを含む)が地上側に上昇(逆流)することを防止している。
例えば図3で示すように、削孔用ケーシング2の内周面側に設けた止水キャップ50により、地下水が地上側へ上昇するのを防止することが出来る。
図3において、止水キャップ50の半径方向外方には雄ネジ50tが形成され、削孔用ケーシング2の内周面に円環状の止水キャップ係止部52を形成し、止水キャップ係止部52の半径方向内方に雌ネジ52tが形成されている。そして、止水キャップ50の上方端面は、地上側まで延在するロッド54の先端54tが固着されている。
ボーリング孔Hbを削孔した後、掘削水の供給を停止して、止水キャップ50及びロッド54を地上側から削孔用ケーシング2の内周面側に挿入する。そして、ロッド54を介して止水キャップ50を回転して、止水キャップ50の雄ネジ50tと止水キャップ係止部52の雌ネジ52tを螺合して、止水キャップ50により削孔用ケーシング2の内周面側の空間を閉鎖する。これにより、地下水(スラリーを含む)が削孔用ケーシング2の内周面側の空間を介して、地上側に上昇することを防止できる。
図4において、削孔用ケーシング2の内周面側にパッカ70が設けられ、パッカ70は図示しない流体搬送経路を介して地上側から供給された膨張用流体(例えば、固化材)により膨張している。
削孔用ケーシング2の内周面側には半径方向内方に突出した円環状の突起72が設けられており、膨張したパッカ70の上端は突起72に当接している。
ボーリング孔Hbを削孔した後、掘削水の供給を停止して、図示しない流体搬送経路を介して地上側から膨張用流体(例えば、固化材)をパッカ70に供給して、膨張させる。膨張したパッカ70は削孔用ケーシング2の内周面側の空間を閉鎖し、地下水(スラリーを含む)が削孔用ケーシング2の内周面側の空間を介して、地上側に上昇することを防止する。ここで、膨張したパッカ70の上端が突起72に当接しているので、地下水の圧力が大きくても、パッカ70が押圧されて地上側に移動することが防止される。
すなわち、削孔用ケーシング2は、凍結管9を地中に配置するためのボーリング孔Hbを削孔した後、土壌G中に残存される。
その様な防錆剤200としては、例えば油脂が好適である。
図1では、冷却液BLの漏洩を検知する手段としてレベルセンサ10を用いているが、レベルセンサ10に代えて、あるいはレベルセンサ10に加えて、ケーシング2の内周面の適所(1箇所、あるいは複数個所)に圧力センサ(図示せず)を取り付けて、防錆剤200の圧力を検知することにより、冷却液BLの液面の変化を検出し、冷却液BLの漏洩を検知することも可能である。
なお、ケーシング2の材料に、例えば、ステンレス鋼管のような防錆効果の高い材料を用いれば、耐用年数をさらに長くすることができる。
先ず、図2に示す様に、施工領域の地盤Gの地表部に床盤コンクリート1を打設し、ボーリング孔Hb及び床盤コンクリート1の貫通孔1oの削孔箇所を設定する。そして、貫通孔1oの削孔箇所上部に、排出管3を配置し、排出管3の水平排出管部33に開閉バルブ4を取り付け、開閉バルブ4にスラリー排出管5を接続する。
図2において、符号7は、削孔時にケーシング2を保持するシール部材である。シール部材7は下端にフランジ7fを有し、フランジ7fは、複数のボルトナットBNにより、ゴムパッキン6を介して排出管3の上方フランジ32と接続されている。
そして削孔用ケーシング2の上端2tは、接続管2Bを介して、図示しないボーリングマシーンに接続されている。図示しないボーリングマシーンを駆動することにより、削孔用ケーシング2を回転する(図2の矢印R)。そして、掘削水を供給しつつ、削孔用ケーシング2先端のビット2Aによりボーリング孔Hbを所定の深さまで削孔する。
図5で示す工程では、排出管3の水平排出管部33からスラリー排出管5及び開閉バルブ4を撤去し、排出管3の上端からシール部材7を取り外し、ケーシング2から接続管2Bを取り外して、削孔用ケーシング2を図示しないボーリングマシーンと切り離す。
掘削用ビット2Aを設けた掘削用ケーシング2は、そのままボーリング孔Hbを削孔した地盤Gに残存される。
明示されていないが、凍結管9の内管9Bは図示しない冷却液供給機構と供給管(図示せず)で接続され、外管9Aは図示しない戻りラインを介して冷却液供給機構と接続されている。
外管9Aの地中側先端9Atは円錐形状であり、その先端(地中側端部)は盲プラグ24の上端近傍まで達している。
内管9Bの地中側先端は袈裟掛け状に切断した形状となっており、内管9Bの開口部9Boは、外管9Aの地中側先端9Atにおける円錐形状領域の上端に到達している。
上述した様に、図示の実施形態では防錆剤200として、熱伝導性が良好で、低温下では粘性が増大するが固化はしない非水溶性の防錆剤、例えば油脂が選択されている。図示の実施形態では、油脂が充填されている。
防錆剤200は、防錆剤200の上面200u(防錆剤200のレベル)が、ケーシング2の地上側端部2eから所定の高さ寸法位置hだけ下方となる様に、ケーシング内壁面2iと凍結管外壁面9aoの間の環状空間Eにおいて充填される。
冷却液は、内管9Bと外管9Aの間の空間を上昇する際に、外管9A、防錆剤200、ケーシング2を介して、施工領域の地盤Gに対して冷熱を供給する(冷却する)ので、地盤Gは、ケーシング2の外周に接する部分から半径方向外方に向かって徐々に地盤(土壌)が凍結(凍土:FG)する。そして、所定の凍結半径Rgfまで凍結する。
図7では単一の凍土FGのみを示しているが、隣接する凍土FGが重なり合った領域も存在する。そして、隣接する凍土FGにより、直線状あるいは円弧状の地中止水壁が造成される。
図8において、例えば、錆の発生及びその他の要因により凍結管9の外管9Aにおいて、符号2bで示す位置が破損した場合、破損位置2bから冷却液BLが漏出する。
符号2bで示す破損位置から漏出した冷却液BLは、凍結管9とケーシング2の間における空間であって、防錆剤200が充填されている環状隙間E中に漏出(漏洩)する。
ここで冷却液BLは、地上側に設けられた図示しない冷却液供給機構において、注入圧が付加された状態で凍結管9内を流過するので、少なくとも当該注入圧の分だけ、冷却液BLの圧力は防錆剤200の圧力よりも高圧となっている。
したがって、破損位置2bから冷却液BLが環状空間E内に漏出(漏洩)した場合には、環状隙間E中に充填されている防錆剤200は、漏出した冷却液BLに押圧される。そして、防錆剤200の)液位(レベル:上面)200u(図6)は、押圧された防錆剤200の分だけ上昇して、図8において符号200tで示す液位(レベル:上面)になる。
防錆剤200の液位がレベル200tまで上昇すると、ケーシング上端2eに取り付けたレベルセンサ10により(防錆剤200の液位がレベル200tまで上昇した旨が)検出される。そして、(防錆剤200の液位がレベル200tまで上昇した旨の)レベルセンサ10の検出信号が制御手段50に伝達されることにより、当該制御手段50は凍結管9(例えば外管9A)が破損して、冷却液BLの漏出があったことを認識することが出来る。
制御手段50は、圧力検出手段の検出結果から、防錆剤200による圧力が上昇した旨、すなわち、冷却液BLの漏出があったことを認識することが出来る。
防錆剤200は、低温下では粘性が増大するが、加温されると粘性は低くなるので、凍結管9を交換する際における抵抗(防錆剤200の粘性による抵抗)が減少する。そのため、凍結管9をケーシング2内から容易に引き抜くことが出来る。
そして、凍結管9内に再び冷却液BLが流過すれば、防錆剤200は冷却され、その粘性が増大する。
そして、凍結した土壌FGを連結することにより容易に止水壁を造壁することが出来る。
従って、凍結管9から冷却液BLが漏洩したとしても、漏洩した冷却液BLが施工領域周辺の土壌Gに浸透して、施工領域の環境に悪影響を及ぼしてしまうことはない。
また、冷却液BLは水溶性であるが防錆剤200は非水溶性であるために、冷却液BLと防錆剤200とが混じり合い、溶け合ってしまうことは無く、冷却液BLが防錆剤200を透過して、あるいは防錆剤と溶け合って施工領域の土壌G中に漏洩することはない。
すなわち第1実施形態によれば、長期間に亘る運転管理の間に、冷却液BLが施工領域周辺の土壌Gに漏出する事態は回避される。
第1実施形態によれば、ケーシング2の地上側端部2eには冷却液BLの漏洩を検知するレベルセンサ10が設けられており、防錆剤200のレベル200u(図6)がレベル200t(図8)まで上昇した場合には、レベルセンサ10(及び/又は圧力検出手段)はその旨を直ちに検知するので、冷却液BLが漏洩していることを正確に検知あるいは検出することが出来る。
そして、冷却液BLが漏洩していることを正確に検知することにより、迅速に凍結管9を交換する等の対策を講じることが出来るので、作業の効率が向上し、施工領域の環境に及ぼす悪影響が小さくなる。
ここで、防錆剤200は非水溶性であるため、ケーシング2外に漏出した防錆剤200と凍土FG(氷)が交じり合い、凍土FGが溶解してしまうことはなく、凍土FGによる地下水の遮蔽効果が消失してしまうこともない。
そして、削孔用ケーシング2を残存するため削孔用ケーシング2を撤収する必要がなく、そのための労力とコストを低減して、工期を短縮することが出来る。
2・・・ケーシング
3・・・排出管
4・・・バルブ
5・・・スラリー排出管
6・・・ゴムパッキン
7・・・シール部材
9・・・凍結管
10・・・液面センサ
50・・・制御手段
Claims (4)
- 施工領域の地盤中にケーシングを設置する工程と、
供給管及び戻りラインを介して冷却液供給機構と接続されて、内部を冷却液が循環する凍結管をケーシング内に配置する工程と、
ケーシング内壁面と凍結管外壁面の間の空間に、熱伝導性が良好で、低温下では粘性が増大するが固化はせず、冷却液に溶け合ってしまうことがなく且つ粘性が増大した状態では冷却液が通り抜けない非水溶性の防錆剤を充填する工程を備え、
前記冷却液の圧力は前記防錆剤の圧力よりも高圧であり、
前記冷却液が漏洩した場合に、漏洩した冷却液は前記防錆剤に溶け合ってしまうことはなく、前記防錆剤を押圧して前記防錆剤の液位を上昇し、前記ケーシングの地上側端部において前記防錆剤の液位上昇を検出して、冷却液の漏洩を検知することにより、冷却液が凍結管から漏洩しているか否かを検査する工程を有することを特徴とする凍結工法。 - 前記ケーシングは削孔用ケーシングであり、当該削孔用ケーシングは、前記凍結管を地中に配置するためのボーリング孔を削孔した後、施工領域の土壌中に残存され、ケーシング内壁面と凍結管外壁面の間に前記防錆剤を充填する空間を形成する請求項1の凍結工法。
- 施工領域の地盤中に設置されたケーシングと、
供給管及び戻りラインを介して冷却液供給機構と接続されて、内部を冷却液が循環する凍結管がケーシング内に配置され、
ケーシング内壁面と凍結管外壁面の間の空間には、熱伝導性が良好で、低温下では粘性が増大するが固化はせず、冷却液に溶け合ってしまうことがなく且つ粘性が増大した状態では冷却液が通り抜けない非水溶性の防錆剤が充填されており、
前記冷却液の圧力は前記防錆剤の圧力よりも高圧であり、
前記冷却液が漏洩した場合に、漏洩した冷却液が前記防錆剤を押圧して前記防錆剤の液位が上昇し、前記ケーシングの地上側端部において前記防錆剤の液位上昇を検出して、凍結管からの冷却液漏洩を検知する手段が設けられていることを特徴とする凍結工法施工システム。 - 前記ケーシングは削孔用ケーシングであり、当該削孔用ケーシングは、前記凍結管を地中に配置するためのボーリング孔を削孔した箇所に残存され、ケーシング内壁面と凍結管外壁面の間に前記防錆剤を充填する空間が形成されている請求項3の凍結工法施工システム。
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