JP6341508B2 - 防水コネクタ及び防水コネクタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属端子をインサート部品として熱可塑性樹脂をインサート成形して得られる防水機能が優れた防水コネクタ及び防水コネクタの製造方法に関する。
例えば、街路灯や電子機器、通信機器等を屋外に配置する場合、電源供給や通信を行うために外部機器と電気的に接続するためのコネクタは、シール部材などを用いた防水処理が施されたものが使用されている。
また、自動車用途で使用される場合、雨や路面からの跳ね上がりの水の掛かる領域などは同じく防水機能が求められる。さらに、使用場所によっては、温度変化が大きな使用環境であっても防水機能を保つ必要がある。
一般的にコネクタを製造する場合、主に射出成形にて熱可塑性樹脂製ハウジングを成形した後、金属端子をピン打ち加工にて挿入する方法と、熱可塑性樹脂と金属端子のインサート成形を行う方法とが使用されている。特に、インサート成形で製造した場合は、射出成形工程において、熱可塑性樹脂が金属端子を押圧して成形されるため、隙間が空き難く、ピン打ち加工で製造した場合と比べて防水性能が高く、防水機能が求められる場合に用いられることが多い。
しかしながら、通常の方法でインサート成形を行った場合でも、熱可塑性樹脂と金属端子の種類によっては、線膨張係数の差によって金属端子と熱可塑性樹脂との間に大きな熱応力が発生して界面剥離が起こって隙間が発生し、防水機能が満たせないことがある。
また、成形直後に防水機能を満たした場合でも、長期にわたってコネクタを使用している間に、隙間が発生し、水の浸入によってコネクタ機能が損なわれることがあった。この原因を解析したところ、長期間の使用中に高温環境と低温環境に繰り返し晒されることによって、線膨張係数の小さな金属端子と、線膨張係数の大きな熱可塑性樹脂との間に歪が生じて隙間が発生することが分かった。
以上のことから、通常の方法でインサート成形を行った場合では防水機能を確保することは困難であるという問題があった。
これらの問題に対し、金属端子と熱可塑性樹脂との密着性を向上させて防水機能を付与したインサート成形技術として、いくつかの方法が知られている。
特開平10−247547号公報 特開2009−144198号公報 特開2011−104787号公報
例えば、特許文献1には、インサートする金属端子の樹脂で覆われる部分に予め熱収縮性のゴムチューブを装着して加熱密着させ、金属端子にゴムチューブを装着した状態でインサート成形を行う方法が開示されている。
しかしながら、この方法では加硫済のゴムと金属端子、または、加硫済のゴムと熱可塑性樹脂との接着性が弱いため使用環境の温度によっては隙間が発生する問題があった。また、使用可能な形状が限定されるという問題もあった。
また、特許文献2には、インサートする金属表面を予めトリアジンチオール系表面処理剤で処理する方法が開示されている。
特許文献2に開示されるトリアジンチオール系表面処理は、金属表面に予めトリアジンチオール誘導体を含有する陽極酸化皮膜を形成する。そして、この陽極酸化皮膜上に樹脂層を形成して、陽極酸化皮膜を介して樹脂層と金属との接合を良好にしている。
しかしながら、金属表面へ陽極酸化皮膜を形成するためには、トリアジンチオール誘導体を含有する電解質水溶液を電着溶液として用いて電着して表面処理を行い、電着後に未反応のトリアジンチオール誘導体等を洗い流す必要がある。陽極酸化皮膜の電着形成後の洗浄は、陽極酸化皮膜の水和物化を防止するために洗浄温度の管理が煩雑となる。
さらに、陽極酸化皮膜と熱可塑性樹脂との接着性を良好にするためには、陽極酸化皮膜を形成してからインサート成形を行うまでの時間(オープンタイム)を短くする必要がある。そのため、インサート成形でコネクタを成形する場合は、インサート部品である金属端子へ表面処理を行なってから成形するまでの間を注意深く管理する必要が有るので、少量多品種生産へは不向きであった。
さらに、特許文献3には、金型表面の金属部品と接触する面にポリイミドなど断熱性が高い物質による断熱層が形成された金型を用いてインサート成形を行うことにより密着性を向上させた方法が開示されている。
特許文献3に開示されているインサート成形方法では、金型表面に断熱層を形成することにより、金型内に高温の溶融樹脂が流入して金型内の金属部品の温度が急上昇した後の金属部品及び樹脂の金属部品と接触する部分の温度の低下をし難くし、樹脂と金属部品との接触部分の収縮量の差を小さくして密着性を上げるようにしている。
しかしながら、この方法では全ての製品形状に対して精度良く断熱層を形成することが出来ないため、複雑な製品形状への対応は困難であり、製品形状が限定されるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされた発明であり、その目的は、金属端子の表面に、金属端子の形状に限定されずに熱可塑性樹脂との密着性を良好にする表面処理を行えて、使用温度範囲が広い温度環境でも金属端子と熱可塑性樹脂との間に隙間が発生せず、表面処理後のオープンタイムが長く生産工程で制限されることなくインサート成形を行える、防水機能の高いコネクタを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対し、クロロスルホン化ポリエチレンに加硫剤などを添加したクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を予め表面に形成した金属端子をインサート成形することによって、クロロスルホン化ポリエチレン組成物が金属端子と熱可塑性樹脂とに強固に接着して、密着性が高く、かつ、優れた防水機能を有する防水コネクタが得られることを見出した。
本発明に係る防水コネクタは、金属端子の一部を熱可塑性樹脂によってインサート成形することによって得られる主に防水が求められる環境で使用される防水コネクタであって、
金属端子と熱可塑性樹脂との間にクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成して、金属端子と熱可塑性樹脂とを密着層に一体に結合することにより、金属端子と熱可塑性樹脂の隙間をなくして水の浸入を防止することを特徴とする。
本発明の防水コネクタは、金属端子と熱可塑性樹脂との間に、耐熱性、耐寒性に優れ、使用温度範囲が広い使用環境でも弾性を有するクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成しているので、この密着層により熱可塑性樹脂の収縮を吸収して熱可塑性樹脂と金属端子との密着性を良好にできる。
その結果、本発明の防水コネクタは、金属端子と熱可塑性樹脂との間に隙間が形成されず、良好な防水機能が得られる。
更に、本発明者らは、金属端子の表面へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成したものを室温環境下で長期間保存したものをインサート成形したコネクタであっても高い密着性及び防水機能を有していることも見出した。このことから、本発明の防水コネクタは、密着層が形成された金属端子のオープンタイムを長くできるので、量産性に適している。
また、本発明の防水コネクタの製造方法は、射出成形金型に金属端子をセットし、型締めしてキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填することによって熱可塑性樹脂と金属端子とをインサート成形して得られる主に防水が求められる環境で使用される防水コネクタの製造方法であって、
射出成形前に予め金属端子における熱可塑性樹脂が覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成し、密着層がキャビティ内に配置されるように金属端子を射出成形金型へ装着して射出成形を行うことを特徴とする。
本発明の防水コネクタの製造方法によれば、金属端子の熱可塑性樹脂で覆われる部分の表面に、クロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を射出成形前に形成しておき、密着層が形成された金属端子をインサート成形することによって、熱可塑性樹脂と密着層とが一体に結合して、熱可塑性樹脂と金属端子とが密着層を介して良好に密着する。
その結果、射出成形後に熱可塑性樹脂が熱収縮を起こしても密着層がその弾性力により熱可塑性樹脂の収縮を吸収するので、密着層を介して金属端子と熱可塑性樹脂との密着性は維持されて、金属端子と熱可塑性樹脂との間に隙間が形成されず、良好な防水機能を発揮できる防水コネクタを製造することができる。
また、本発明の防水コネクタの製造方法は、予めクロロスルホン化ポリエチレン組成物を有機溶剤を用いて溶液化し、クロロスルホン化ポリエチレン組成物の溶液を金属端子における熱可塑性樹脂が覆う部分へ塗布した後に乾燥させて密着層を形成するようにすることが好ましい。
このようにして金属端子に密着層を形成することにより、金型端子の形状に限定されることなく簡単に薄膜の密着層を形成できる。
本発明の防水コネクタによれば、密着層はクロロスルホン化ポリエチレン組成物から形成されており、このクロロスルホン化ポリエチレンは耐熱性、耐寒性に優れた合成ゴムであるため、使用温度範囲が広い使用環境でも弾性を有するので、クロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層は金属端子と熱可塑性樹脂の線膨張係数の差による歪を吸収し、金属端子と熱可塑性樹脂との間に隙間が発生することを防ぎ、防水機能の高い防水コネクタを提供することができる。
また、本発明の防水コネクタの製造方法によれば、密着層を有する金属端子をインサート成形することによって、金型内で射出成形時に熱可塑性樹脂と金属端子とは密着層を介して良好な密着性が得られる。その結果、熱可塑性樹脂が熱収縮を起こしても密着層がその弾性力により熱可塑性樹脂の歪を吸収し、金属端子と熱可塑性樹脂との密着性を良好にできるので、金属端子と熱可塑性樹脂との間に隙間が形成されず、良好な防水機能を発揮した防水コネクタが得られる。
本発明の防水コネクタの実施形態であって、本発明の防水コネクタの製造方法で得られた金属端子と熱可塑性樹脂により形成されたハウジングとを有する防水コネクタの斜視図である。 図1に示す防水コネクタの断面斜視図である。 図1に示す防水コネクタを本発明の防水コネクタの製造方法により成形するための金型断面図である。 図1に示す防水コネクタの空気漏れ試験の説明図である。 図1に示す防水コネクタの水漏れ試験の説明図である。
以下、本発明に係る防水コネクタの実施形態の一例を、添付図面を参照しながら説明をする。
本実施形態の防水コネクタ1は図1及び図2に示すように、熱可塑性樹脂製のハウジング2と金属端子3とを備える。金属端子3のハウジング2によって覆われる部分には、密着層4が形成されている。
ハウジング2は合成樹脂製であって、矩形の有底筒状のハウジング本体21を備え、このハウジング本体21の底部21aから径方向に張り出すように円形のフランジ部22が形成されている。ハウジング本体21とフランジ部22とは一体に形成されている。ハウジング本体21の底部21aの厚みはフランジ部22の厚みよりも厚く、ハウジング本体21の底部21aには、複数の金属端子3が密着層4を介して挿通される。
本実施形態で使用する金属端子3は、図1及び図2に示すように、長尺板状のものを使用している。使用される金属端子3は、角形状や丸形状、単純な板状や複雑な折り曲げ形状など、使用目的に合わせてどのような形状であっても構わない。また、素材は銅または銅合金などの導電性金属材料を用いている。さらに、使用目的に応じてニッケル下地の金メッキや、錫メッキ等が施されていても構わない。金属端子3の中間部は、ハウジング2の底部21a内に埋設され、金属端子3の両端部は露出した状態になる。
本実施形態に使用される金属端子3のハウジング2で覆われる部分には、射出成形前に予め密着層4の形成を行う。
本実施形態では、金属端子3における外部に露出させる部分は密着層4は形成してないが、密着層4は、その端部がハウジング2からはみ出した状態になってもよいし、ハウジング2よりも内方に位置させてハウジング2で覆われた状態になってもよい。何れの場合でも、金属端子3とハウジング2とが密着層4に良好に密着する。
本実施形態に使用される密着層4は、クロロスルホン化ポリエチレン(以下、CSMという)、加硫剤、加硫促進剤などの混合物であるCSM組成物から形成される膜である。
さらに、CSM組成物はCSMの性能を有効に作用させる為に、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、加工助剤、軟化剤、樹脂・金属導電体に対する濡れ性を改善する濡れ性改善剤などが必要に応じて添加される。
本実施形態に使用されるCSMは、ポリエチレン、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等へ塩素と亜硫酸ガスとを反応させ、塩素化とクロロスルホン化を行う事によってゴム状にしたものである。
本実施形態に使用される加硫剤は、例えば、酸化マグネシウム、N,N’−m−フェニレンジマレイミド等のマレイミド化合物、ジクミルペルオキシド等の有機酸化物などを用いることができる。
本実施形態に使用される加硫促進剤は、例えば、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等のチウラム化合物、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2、2,2,4−トリメチルキノリン、ジブチルジチオカルバミン酸、2−メルカプトベンズイミダゾール等を用いることができる。
本実施形態に使用される受酸剤は、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属酸化物や金属水酸化物、ハイドロタルサイト等を用いることができる。
本実施形態に使用される密着層4は、CSM組成物を溶解させた有機溶液を金属端子3に塗布・乾燥することによって形成する。CSMを溶解する有機溶媒としては、CSMに対して溶解性を示す不活性な有機溶媒を用いる。具体的には、例えば、トルエン、キシレン、塩化メチレン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、メチルエチルケトンなどを用いることができる。そのなかでも、比較的入手しやすく安全性が高い,メチルエチルケトン、トルエンが好ましい。メチルエチルケトンは揮発性が高いことにより、金属導電体へ塗布後の乾燥時間が短縮される為に特に好ましい。これらの有機溶媒に、CSM組成物を投入して均質になるまで攪拌して有機溶液にする。
ここで、CSM、加硫剤、加硫促進剤、受酸剤及び酸化防止剤をより均質に混合することを目的に、予めCSM及び添加剤をロール混錬機、ニーダー、バンバリーミキサー等で添加剤が均一に混ざるまで混錬してCSM組成物固体を作製する。このCSM組成物固体を有機溶媒に溶かすと、より均質な有機溶液が作製できる。
有機溶液の塗布方法は、金属端子3がハウジング2に覆われる部分へ塗布できる方法であれば限定されるものではなく、はけ塗り法、エアーブラシ法、浸漬法などの塗装方法、または、パット印刷法、シルク印刷、インクジェット印刷などの印刷方法などの塗布方法を用いることができる。
また、1度の塗布で目的の膜厚を確保することが望ましいが、膜厚の均一性や厚い膜厚が必要な場合は複数回塗布してもかまわない。塗装により密着層4を形成する場合には、金属端子3における密着層4を形成しない部分にマスキングをして塗装することにより、必要な部分だけ正確に密着層4を形成することができる。
さらに、塗布領域に関しては、ハウジング2で包埋される部分全体であっても一部であっても防水機能が満たせれば構わない。
密着層4の乾燥方法は、自然乾燥、加熱乾燥のいずれかの方法が適宜選択され、乾燥時間は有機溶媒が蒸発すれば限定されないが、CSM組成物の加硫が起こらない乾燥条件で行う。また、乾燥後の金属端子3は密着層4の加硫が起こらない温度であれば、長期間保管しても構わない。
本実施形態に使用される密着層4の膜厚は、ハウジング2への金属端子3のインサート方法、金属端子3の形状、使用される金属端子3と熱可塑性樹脂の線膨張係数の差などによって選択する必要があるが、5μm以上100μm以下の範囲が好ましい。
密着層4の膜厚が薄いと、密着効果が低く、防水効果を十分に保つことができない場合がある。また、膜厚が厚いと、インサート成形工程で密着層4が押し流され、押し流された密着層4が異物となったり、金型汚染の原因となったりする場合がある。さらに好ましくは10μm以上60μm以下であれば、防水機能を良好に保ち、かつインサート成形時に押し流されない膜の密着層4を形成できる。
有機溶液の濃度は、使用する有機溶媒、金属端子3への塗布方法、目的とする膜厚によって異なるが、有機溶媒100重量部に対して、CSM組成物を10重量部以上70重量部以下の範囲で有機溶液の濃度が調整される。
有機溶液のCSM組成物の濃度が低すぎると、密着層4の密着効果が小さく、結果として防水効果が低くなる。対して、有機溶液のCSM組成物の濃度が高すぎると、有機溶液が均一に塗布できず、結果として密着層4の厚みが不均一になる虞がある。
そのため、有機溶液を噴霧などの塗装により塗布する場合は、有機溶液のCSM組成物の濃度は、有機溶媒100重量部に対し、CSM組成物を30重量部以上70重量部以下で調整することが好ましい。また、有機溶液を印刷により塗布する場合は、有機溶液のCSM組成物の濃度は、有機溶媒100重量部に対し、CSM組成物を10重量部以上50重量部以下の範囲で調整することが好ましい。
本実施形態に使用されるハウジング2を形成するために使用される熱可塑性樹脂は、通常の射出成形によって形成されるコネクタのハウジングへ用いられる樹脂を使用できる。特に、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマー、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ナイロン系樹脂は寸法精度が高く耐熱性が高いため好ましい。
続いて、本実施形態に係る図1に示す防水コネクタ1の製造方法について具体的に説明する。
本実施形態に使用されるハウジング2と金属端子3とを備えるコネクタ1は、図3に示すように、固定金型5と可動金型6とを用いたインサート成形により形成される。
まず、金属端子3の表面におけるハウジング2で覆われる部分に上述した方法で、CSM組成物の密着層4を形成する。
固定金型5に可動金型6を接合させることによりハウジング2を成形するためのキャビティ7が形成される。さらに、固定金型5と可動金型6とには、キャビティ7内に開口され、金属端子3が挿入される複数の固定側挿入穴51と、複数の可動側挿入穴61とが形成されている。固定金型5には、キャビティ7に連通する2本のゲート52が形成されている。
そして、固定金型5から可動金型6を離した状態で、密着層4が形成された金属端子3の一端側を固定金型5の固定側挿入穴51に挿入する。そして、可動金型6を移動させて型を締めることにより、金属端子3の他端側が可動金型6の可動側挿入穴61に挿入される。金属端子3のうち、密着層4が形成された部分であってハウジング2で覆うべき部分は、各金型とは非接触状態でキャビティ7内に配置された状態になる。
このようにキャビティ7内に金属端子3が配置された状態で、図示しない射出成形機を用いて溶融した熱可塑性樹脂を、ゲート52からキャビティ7内に射出してインサート成形を行なう。溶融した熱可塑性樹脂は、金属端子3の表面に形成された密着層4を覆うようにキャビティ内に充填され、両金型内で図1に示す形状に固化する。
CSM組成物からなる密着層4は、溶融された樹脂と良好に密着するので、金属端子3とハウジング2とが密着層4を介して密着したコネクタ1が得られる。
そして、ハウジング2が固化すると、型開きして成形品を取り出す。
なお、密着層4が形成された金属端子3は、数日〜1週間、室温環境下で金属端子3を保管しておいて、必要に応じて保管されている金属端子3を用いてインサート成形を行っても上記と同等の密着効果が得られる。
以上のように、本実施形態の防水コネクタ1は、ハウジング2と金属端子3との間に密着層4を形成しているため、ハウジング2を構成する熱可塑性樹脂と金属端子3とを密着層4を介して良好に密着させることができる。その結果、防水コネクタ1のハウジング2と金属端子3とは密着層4を介して長期使用を行なっても良好な密着性を有し、確実な防水機能が得られる。
尚、本発明に係る防水コネクタおよびその製造方法は、上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて種々の変更を施すことが可能である。
本発明の防水コネクタは、屋外で使用される電子機器や車載部品など、主に防水が要求される分野で良好に使用することが出来る。
次に実施例を挙げて本発明を更にさらに詳しく説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
製造例
(金属端子)
本実施例および比較例に使用した金属端子3は、錫メッキ処理を行った銅を用いた。
(CSM組成物の作製)
クロロスルホン化ポリエチレン(TOSO−CSM(登録商標) CM−1500:東ソー株式会社製)100重量部に対し、
加硫剤および受酸材として酸化マグネシウム(キョーワマグ(登録商標)150:協和化学工業株式会社製)4重量部、
加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(ノクセラー(登録商標)TRA:大内新興化学工業株式会社製)2重量部、
酸化防止剤としてペンタエリスリトール(ノイライザー(登録商標)P:日本合成化学株式会社製)3重量部の割合で添加して、加工温度80℃のロール混錬機で15分間混錬することによりCSM組成物を得た。
(有機溶液の作製)
トルエン(和光純薬工業株式会社製・1級)100重量部に対し、上記CSM組成物40重量部の割合で投入し、スターラーを用いて4時間撹拌し有機溶液を得た。
(密着層の形成)
金属端子3へはけ塗りによって有機溶液を塗布し、室温25℃の環境下で16時間自然乾燥して密着層4を得た。乾燥後に膜厚を測定したところ、15〜30μmであった。
(成形材料)
本実施例および比較例に使用したコネクタ1を形成するための成形材料は市販のポリフェニレンサルファイド(以下、PPS樹脂という)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBT樹脂という)を用意し、それぞれ140℃の乾燥機で3時間以上乾燥したものを用いた。それぞれの商品名に関しては表1に記載する。
(インサート成形)
図3に示す固定金型5と可動金型6によりキャビティ7が形成される金型を用いた。金型端子3を密着層4がキャビティ7内に配置されるようにキャビティ7内に設置し、PPS樹脂又はPBT樹脂をインサート成形しコネクタ1を得た。主な成形条件は表1に示す。
Figure 0006341508
評価方法
(インサート成形物の密着評価)
得られたコネクタ1を1日間室温で保管した後、図4に示すようにコネクタ1のハウジング本体21の開口部を試験機8で密封した状態で空気を送り込んだ。その圧力を0.4MPaまで上げて空気の漏れの有無を確認して、コネクタ1のハウジング2と金属端子3との密着性を評価した。
(ヒートサイクル試験後の密着評価)
得られたコネクタ1を1日間室温で保管した後、表1に示す温度環境条件でヒートサイクル試験を行った。その後、このコネクタ1を上記密着評価と同様の方法で密着性の評価を行った。
(インサート成形物の防水機能評価)
得られたコネクタ1を1日間室温で保管した後、図5に示すように治具9でコネクタ1のハウジング本体21の開口部を密閉した状態で水深1mの水中で30分水没させコネクタ1の治具9で覆われた空間への水の浸入の有無を確認した。
(ヒートサイクル試験後の防水機能評価)
得られたコネクタ1を1日間室温で保管した後、表1に示す温度環境条件でヒートサイクル試験を行った。その後、このコネクタ1を上記防水機能評価と同様の方法で水の浸入の有無の評価を行った。
[実施例1]
有機溶液を金属端子3へ塗布・乾燥し密着層4を得た。この密着層4を形成した金属端子3へ表1に示すPPS樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形してコネクタ1を得た。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気は漏洩しなかった。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行なったところ、水の浸入はなかった。
実施例1により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3にPPS樹脂をインサート成形して得られたコネクタ1は、金属端子3とハウジング2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
[実施例2]
密着層4を形成した後、金属端子3を室温25℃湿度50%に調湿した恒温槽の中に13日間保管する以外、実施例1と同様にコネクタ1をPPS樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形した。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気は漏洩しなかった。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行なったところ、水の浸入はなかった。
実施例2により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3を室温環境下において長期に保管した場合であっても、PPS樹脂をインサート成形して得られたコネクタ1は、金属端子3とハウジング2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
[実施例3]
実施例1と同様に金属端子3へ密着層4を形成して、この密着層4を形成した金属端子3へ表1に示すPBT樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でコネクタ1をインサート成形した。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気は漏洩しなかった。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行なったところ、水の浸入はなかった。
実施例3により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3にPBT樹脂をインサート成形して得られたコネクタ1は、金属端子3とハウジング2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
[実施例4]
密着層4を形成した後、金属端子3を室温25℃湿度50%に調湿した恒温槽の中に13日間保管する以外、実施例3と同様にコネクタ1をPBT樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形した。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気は漏洩しなかった。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行なったところ、水の浸入はなかった。
実施例4により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3を室温環境下において長期に保管した場合であっても、PBT樹脂をインサート成形して得られたコネクタ1は、金属端子3とハウジング2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
[比較例1]
密着層4を形成しない金属端子3へ表1に示すPPS樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形してコネクタ1を得た。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気が漏洩した。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。しかしながら、さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行ったところ、水の浸入がみられた。
比較例1により、密着層4を形成していない金属端子とPPS樹脂とをインサート成形して得られたコネクタ1は、高温環境と低温環境に繰り返し晒されることによって密着状態が悪化し、防水機能が損なわれることを確認した。
[比較例2]
密着層4を形成しない金属端子3へ表1に示すPBT樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形してコネクタ1を得た。
得られたコネクタ1の密着性評価では、空気は漏洩しなかった。さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の密着評価を行なったところ、空気が漏洩した。
得られたコネクタ1の防水機能評価では、水の浸入はなかった。しかしながら、さらにヒートサイクル試験後のコネクタ1の防水機能評価を行ったところ、水の浸入がみられた。
比較例2により、密着層4を形成していない金属端子とPBT樹脂とをインサート成形して得られたコネクタ1は、高温環境と低温環境に繰り返し晒されることによって密着状態が悪化し、防水機能が損なわれることを確認した。
実施例1〜4および比較例1、2の評価結果を表2に示す。
Figure 0006341508
以上の各実施例および比較例の結果から、金属端子とハウジングとの間にクロロスルホン化ポリエチレン組成物(CSM組成物)からなる密着層を付与する事により、防水が要求される使用環境において、長期にわたって確実な防水性機能が得られるコネクタが得られることを確認した。CSM組成物を密着層として形成することによって、PPS樹脂、PBT樹脂を成形樹脂としたインサート成形時に優れた密着性の改善効果があることが確認された。
1 コネクタ
2 ハウジング
21 ハウジング本体
21a 底部
22 フランジ部
3 金属端子
4 密着層
5 固定金型
51 固定側挿入穴
52 ゲート
6 可動金型
61 金型側挿入穴
7 キャビティ
8 試験機
9 治具

Claims (3)

  1. 金属端子の一部を熱可塑性樹脂によってインサート成形することによって得られる主に防水が求められる環境で使用される防水コネクタであって、
    金属端子と熱可塑性樹脂との間にクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成して、金属端子と熱可塑性樹脂とを密着層に一体に結合することにより、金属端子と熱可塑性樹脂の隙間をなくして水の浸入を防止することを特徴とする防水コネクタ。
  2. 射出成形金型に金属端子をセットし、型締めしてキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填することによって熱可塑性樹脂と金属端子とをインサート成形して得られる主に防水が求められる環境で使用される防水コネクタの製造方法であって、
    射出成形前に予め金属端子における熱可塑性樹脂が覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成し、密着層がキャビティ内に配置されるように金属端子を射出成形金型へ装着して射出成形を行うことを特徴とする防水コネクタの製造方法。
  3. 請求項2記載の防水コネクタの製造方法において、
    予めクロロスルホン化ポリエチレン組成物を有機溶剤を用いて溶液化し、クロロスルホン化ポリエチレン組成物の溶液を金属端子における熱可塑性樹脂が覆う部分へ塗布した後に乾燥させて密着層を形成することを特徴とする防水コネクタの製造方法。
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