JP6340216B2 - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

電子ビームを用いた検査・計測装置に係わる。
電子ビームを用いた試料の観察・検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡(SEM)は、電子源から放出された電子を加速し、静電や電磁レンズによって試料表面上に収束させて照射する。これを1次電子と呼んでいる。1次電子の入射によって試料からは2次電子(低エネルギーの電子を2次電子、高エネルギーの電子を反射電子と分けて呼ぶ場合もある。)が放出される。これら2次電子を、電子ビームを偏向して走査しながら検出することで、試料上の微細パターンや組成分布の走査画像を得ることができる。また、試料に吸収される電子を検出することで、吸収電流像を形成することも可能である。
走査電子顕微鏡における基本的な機能の1つは、電子ビームの分解能である。電子ビームの分解能を向上させるために、さまざまな方法が試みられているが、その中の1つにエネルギーフィルタによる電子ビームのエネルギー分散低減技術がある。これはエネルギー分散低減により色収差を低減し、分解能を向上させるものである。エネルギーフィルタは、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットとを持つことでエネルギー分散低減を実現している。電子の軌道を分散させる方法によりオメガフィルタやウイーンフィルタなどと呼ばれる方式に分類される。
エネルギーフィルタの効果を正しく得るには、電子ビームをスリット上の所望の位置に所望の形状で照射する必要がある。これを達成するために、例えば、特表2002−524818号公報(特許文献1)には、選択スリットを含むプレート上の電子ビームの強度を計測する手法が述べられている。また、特開2011−129257号公報(特許文献2)には、エネルギー選択スリットに流れる電流(スリット電流)を最小にすることでエネルギー選択スリット上の電子ビームの位置を最適化する方法が述べられている。さらに、特開2005−294128号公報(特許文献3)には、スリット選択のための機械的なスリット移動機構が開示されている。
特表2002−524818号公報 特開2011−129257号公報 特開2005−294128号公報
しかし、これらの特許文献では走査電子顕微鏡を効率良く長期間安定に使用するための観点が不足している。すなわち、効率の良い調整や長時間の安定動作は、装置の実質的な稼働時間を確保するうえで重要であり、特に、半導体製造ラインにて微細パターンの寸法を計測する測長SEM(CDSEM)と呼ばれる走査電子顕微鏡において重視される観点となる。
具体的には、特許文献1では、選択スリット上で電子ビームを2次元走査する時間が必要となり、電子顕微鏡の本来の目的に使用する時間を削減することになる。また、選択スリット上での2次元走査を頻繁に行うことは電子ビームの不安定性の原因となる可能性があり、出来るだけ避けるべきである。
また、特許文献2では、装置の長期的安定稼働に対する観点はなく、スリット照射電流の変動に対する考慮もない。
さらに、特許文献3は、調整用のスリットの機械的移動機構のみが述べられているに過ぎない。
本発明の目的はこれらの課題を解決し、安定なエネルギー分散の低減を実現するエネルギーフィルタを提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、電子ビームを発生させる電子源と、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットを有する選択スリット板を有し、選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターする透過率モニター部を有する。
本発明により、選択スリット上の電子ビーム位置に関する情報を効率良くモニターすることが可能で、結果としてエネルギー分散低減や分解能向上の安定化を実現することができる。
実施例1に係る走査電子顕微鏡の全体概要図。 実施例1の選択スリット板上の電子ビームの形状図。 実施例1の選択スリット板上の電子ビーム位置の調整処理のフローチャート。 実施例1の選択スリット板上電子ビーム走査による信号例を示す図。 実施例2に係る走査電子顕微鏡の全体概略図。 実施例3の選択スリット板と電子ビームを示す図。 実施例4のスリット2次電子の信号強度を利用した透過率測定タイミングのフローチャート。 実施例5の選択スリット板上の電子ビーム位置の調整処理のフローチャート。 実施例6の焦点補正を行うフローチャート。 実施例7の選択スリット板上の電子ビームの形状を示す図。 実施例7の電子ビーム軌道図。 実施例8のモニター画面を示す図。 実施例9の基準値のモード別の設定値テーブル。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
図1に本実施例の走査電子顕微鏡の全体概略図を示す。図1において、電子源100から放出された1次電子116は、第1コンデンサレンズ103、第1静電偏向器150、第1電磁偏向器151、第2静電偏向器160と、第2電磁偏向器161、第2コンデンサレンズ105、対物レンズ113によりステージ115上の試料114に結像される。第1静電偏向器150と第1電磁偏向器151の組は、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器として作用し、選択スリットを挟んで配置された第2静電偏向器160と第2電磁偏向器161は、この軌道の分散の補正光学素子として作用する。第1、第2静電偏向器は偏向色収差の発生効率を向上させるために負の高電圧が印加されている。このために第1、第2静電偏向器は減速型の静電レンズとして作用する効果がある。対物レンズ113上の磁路には正電圧を、試料114には負電圧が印加されており、ここで静電レンズが形成されているため、対物レンズは磁場電場重畳レンズとなっている。またレンズの開口は試料側に向いており、セミインレンズ型と呼ばれるレンズ構造となっている。
試料114から放出される2次電子117(低速電子を2次電子、高速電子を反射電子と分類する場合もあるがここでは2次電子に表記を統一した。)は中間にある検出器121により検出され、2次電子信号を形成する。試料状態が同じであればこの2次電子信号は選択スリットを透過した電流量に対応する。試料上の1次電子は第1走査偏向器106と第2走査偏向器108により2次元に走査され、結果として2次元画像を得ることが出来る。本実施例では第1、第2走査偏向器は静電偏向器である。2次元画像は表示装置147に表示される。ここで第1静電偏向器150と第1電磁偏向器151の組や第2静電偏向器160と第2電磁偏向器161の組を「ExB」(EクロスB)と呼ぶ場合が多い。
図2は選択スリット板170上の電子ビームの形状を示した図である。第1静電偏向器150と第1電磁偏向器151を、選択スリット302の長手方向に対して直交する方向に逆向き(図2の左右方向)に偏向し、選択スリット板上で偏向色収差のみを発生させている。偏向色収差は横長のビームを作るので、電子ビーム303は横長のビーム形状となっている。この電子ビームの一部を選択スリット302により抽出することでエネルギー分散を低減できる。一般的にこの原理に基づくエネルギーフィルタをウイーンフィルタと呼ぶ。
また本実施例では、図1に示すように、スリット電流計測部180(例えば電流計)、スリット電流と2次電子信号の比率の計算部181(例えば計算回路とソフトウエア)、その比率の変化量の計算部182(181と計算回路は兼用可能)が設けられている。これらの透過率モニター部により選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターすることが可能となる。ここで、透過率とは、選択スリット板に当たった電子ビーム量(電流量)に対する選択スリットを透過した電子ビーム量(電流量)の比率としても良いし、選択スリット板に当たった電子ビーム量と選択スリットを透過した電子ビーム量の和と選択スリットを透過した電子ビーム量の比率としても良い。
以下に、透過率を測定する必要性とその重要性について述べる。
まず、電子源から放出される電子の電流量は一般的に変動する。電界放出型電子源では特に初期の電流量減少が大きく、ショットキー型電子源でも脈動と呼ばれる電流量の増減がある。従って、選択スリット板に照射される電流量は必ずしも一定ではない。一方、スリット電流や選択スリットを透過した電子から発生する2次電子信号(選択スリットから見ると透過電子信号)の強度は、選択スリット板に照射される電流量と電子ビームのスリット透過率によって決まる。選択スリット板上の電子ビーム位置を一番反映しているのはスリット透過率であるので、スリット電流や選択スリットを透過した電子から発生する2次電子信号の強度単独で電子ビームの位置変動をモニターすることは、モニターの効率を考慮するとメリットがあるが、選択スリット板に照射される電流量に起因した誤差が生じることになる。従って、スリット電流と選択スリットを透過した電子から発生する2次電子信号の強度の比率を求めることにより実質的に透過率に対応するモニター値を得ることが出来る。
また、選択スリット板上での電子ビームの位置変動は透過する電子ビームの特性に影響を与える。直接的な影響は電流量の変化であり、取得画像のSNに影響を与えることになる。この他に重要な特性変化として、中心エネルギーがシフトすることがあげられる。これより試料上での焦点位置が変化し、試料上での電子ビームの分解能が変化する。そして位置変動が更に大きくなると、最終的にはエネルギー分散値が変化することになり、色収差を通して分解能の変動を引き起こす。これら分解能の変動は、特に再現性良く撮像パターン寸法の計測が必要なCDSEMにおいては特性劣化要因として無視できない。従って、正しい電子ビーム位置変動を感知できる透過率をモニター値とすることが装置の安定稼働のために重要となる。
本実施例では測定試料ごとに、選択スリット板を流れるスリット電流と、選択スリットの透過電子信号(透過電流量に対応する2次電子117)の強度を測定し、その比率を透過率のモニター値としている。また、その変化を知るために、比率の変化量を計算している。なお、計算する比率の変化量は変化する値の絶対値であってもよいし、相対的変化を示す変化率でもよい。また、計算部181と182は一体化が可能であり、構成要素は共用しても構わない。
図3に、本実施例での選択スリット板上の電子ビーム位置の調整処理のフローチャートを示す。図3において、S01で透過率に対応するモニター値を求め透過率を測定する。次に、S02で透過率の初期値からの変化を計算し、S03で、その値が基準値を越えたか否かを判断し、基準値以上の場合は、選択スリット板上での電子ビーム位置が大きくずれたと判定し、S04で選択スリット板上で電子ビームを走査し、S05で選択スリット板上の電子ビーム位置の調整を行う。
すなわち、透過率を測定することで、電子ビームと選択スリットの相対位置を所定の位置、一般的には電子ビームの中心が選択スリットの中心となる位置、に調整することが出来る。なお、位置調整の具体的処理は、選択スリット板上での電子ビームを偏向走査する偏向走査部として、第1静電偏向器150、第1電磁偏向器151や第1アライナー102等の偏向器、またはスリット移動機構171を用いて電子ビームと選択スリットの相対位置を調整する。
図4に電子ビーム走査による信号例を示す。図4において、(a)は、電子ビーム303と選択スリット302の位置関係を示しており、Y方向には中心が一致しているが、X方向には図の左側に電子ビーム303の中心がずれている場合を示している。この条件で、電子ビームをX,Y方向に走査した場合の選択スリット302を透過した電子から発生する透過電子信号(2次電子信号)のプロファイルを(b)に示す。(b)において、上図がY方向走査位置に対する透過電子信号のプロファイル、下図がX方向走査位置に対する透過電子信号のプロファイルである。選択スリット302の形状と電子ビーム303の形状の長手方向が異なるために、X方向,Y方向で異なった透過電子信号プロファイルを示している。すなわち、(b)上図の、Y方向走査位置に対するプロファイルの場合には、電子ビーム303と選択スリット302のY方向の中心が一致しているので、透過電子信号のプロファイルは走査中心に対して左右対称となる。一方、(b)下図の、X方向走査位置に対するプロファイルの場合には、電子ビーム303の中心が選択スリット302の中心に対して左側にずれているために、例えば電子ビームを選択スリットの右側に全て移動させて透過電子信号をゼロとするためには走査距離が長くなるので、走査中心に対してプロファイル中心が右にずれたプロファイルとなる。すなわち、走査中心とプロファイル中心の差が調整すべき量となる。
本実施例で用いているウイーンフィルタでは2つの偏向器を用いて電子ビームを曲げることなく選択スリットへ照射している。従って、選択スリットへの入射角度が安定であるウイーンフィルタの偏向器を用いることで電子ビーム位置の走査や調整が可能である、といった本実施例を有効に使用できるメリットがある。
なお、本実施例ではウエハ毎に透過率をモニターした。これにより電子ビームの試料上での分解能を1.5nm±0.15nmに制御することが可能となった。また、透過率のモニターのタイミングはウエハ毎に限らず、ロット毎や決められた時間毎での運用も可能である。
以上説明したように、本実施例は、電子ビームを発生させる電子源と、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットを有する選択スリット板とを有し、前記選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターする透過率モニター部を有する構成とした。
また、前記軌道分散器は、重なり合った電磁偏向器と静電偏向器の組からなる構成とすることで、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させることが出来る。また、重なり合った第2の電磁偏向器と第2の静電偏向器からなる第2の組を有し、前記組と第2の組が選択スリットを挟んで配置される構成とすることで、軌道の分散の補正光学素子として作用する。
また、前記透過率モニター部は、選択スリットの透過電子信号の計測部と、選択スリット板に流れるスリット電流の計測部と、該2つの計測部からの信号の比率を計算する計算部と、前記比率の変化量を計算する計算部とからなる構成とする。
また、選択スリット上で電子ビームを偏向走査する偏向走査部を有し、透過率の変化が基準値を越えた場合に、偏向走査部により選択スリット上で電子ビームを偏向走査する構成とする。また、前記偏向走査部は、電子ビームを偏向する偏向器または前記選択スリット板を移動させるスリット移動機構である。
これにより、選択スリット上の電子ビーム位置に関する情報を効率良くモニターすることが可能で、結果としてエネルギー分散低減や分解能向上の安定化を実現することができる。
図5に本実施例の走査電子顕微鏡の全体概略図を示す。実施例1との相違点は、
選択スリット板への電子ビームの照射により生じたスリット2次電子415を検出するスリット検出器411と、そのスリット検出器を制御するスリット検出系制御部412と、選択スリットを透過した透過電子ビーム電流を測定するためのファラデーカップ413と、その電流を計測する透過電流計測部414と、スリット検出器411で検出したスリット2次電子の信号強度を示すスリット信号と透過電流計測部414で計測した透過電流の比率を計算するスリット信号と透過電流の比率の計算部481を有する点である。その他は、実施例1の図1と同様なので説明は省略する。
すなわち、本実施例では、選択スリット板の選択スリットを透過する透過率を求めるために、スリット電流の代わりに選択スリット板への電子ビームの照射により生じたスリット2次電子415のスリット検出器411で検出した信号強度であるスリット信号(言い換えると、選択スリット板の反射電子信号)と、2次電子117の代わりにファラデーカップ413で測定される選択スリットを透過した透過電子ビーム電流(透過電流)を用いる点で実施例1と相違する。
従って、本実施例での透過率のモニター値は、スリット2次電子415の信号強度である選択スリット板の反射電子信号と選択スリットの透過電子ビーム電流である透過電流の比率を計算し、その比率の変化量から求めることになる。すなわち、これらの透過率モニター部により選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターすることが可能となる。
なお、ファラデーカップでの電流値の測定の際には選択スリットを透過した後の電子ビームの軌道を偏向器により制御することになる。
本実施例のメリットは、スリット電流を測定するための絶縁処理や配線が不要になる点と、2次電子が試料の表面状態に影響されるのに対してファラデーカップで測定される選択スリットを透過した透過電子ビーム電流は正確で信頼性が高い点である。
なお、実施例1で用いた透過電子信号(2次電子117の信号量)とスリット信号(スリット2次電子415)の組み合わせで透過率をモニターすることも可能である。また、実施例1で用いたスリット電流と透過電流(ファラデーカップで測定される選択スリットを透過した透過電子ビーム電流)の組み合わせで透過率をモニターしても良い。
なお、本実施例ではロット毎に透過率をモニターした。これにより電子ビームの試料上での分解能を1.5nm±0.25nmに制御することが可能となった。
以上説明したように、本実施例は、電子ビームを発生させる電子源と、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットを有する選択スリット板とを有し、前記選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターする透過率モニター部を有し、該透過率モニター部は、透過電流量の計測部と、選択スリット板の反射電子信号の計測部と、該2つの計測部からの信号の比率を計算する計算部と、前記比率の変化量を計算する計算部とからなる構成とする。
これにより、本実施例では、選択スリット上の電子ビーム位置に関する情報を効率良くモニターすることが可能で、結果としてエネルギー分散低減や分解能向上の安定化を実現することができる。
本実施例は、選択スリット板の選択スリットを透過する透過率を直接求める例を示す。図6は、本実施例で用いる選択スリット板と電子ビームを示した図である。他の全体構成は、実施例1または2と同様である。
図6において、選択スリット板500は、エネルギー分散低減のための選択スリット501の近傍に、実質的に電子ビーム全体を透過させることの出来る大きなサイズの開口(透過開口503)を有している。本実施例では電子ビームを2つの開口(選択スリット501と透過開口503)間で電気的に移動させ、2つの透過電子信号または透過電流を測定する。そしてこの2つの値の比率から、電子源から発生する電子ビーム全体に対する選択スリットを透過する電子ビームの割合として電子ビームの透過率を求め、モニター値としている。すなわち、これらの透過率モニター部により選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターすることが可能となる。本実施例のメリットは、透過率の測定にスリット電流やスリット2次電子の測定が不要であり、透過率が絶対値として求まることにある。
以上説明したように、本実施例は、選択スリット板として、選択スリットの近傍に電子ビームの全体を透過させる透過開口を有し、透過率モニター部は、選択スリットを透過する透過電子信号もしくは透過電流の第1の計測値と、前記透過開口を透過する透過電子信号もしくは透過電流の第2の計測値を計測する計測部と、前記第1と第2の計測値の比率を計算する計算部と、前記比率の変化量を計算する計算部とからなる構成とする。
これにより、本実施例では、選択スリット上の電子ビーム位置に関する情報を効率良くモニターすることが可能で、結果としてエネルギー分散低減や分解能向上の安定化を実現することができるという効果に加えて、透過率の測定にスリット電流やスリット2次電子の測定が不要であり、透過率が絶対値として求まるという効果がある。
本実施例は、前記したスリット2次電子の信号強度を利用して、電子ビームの透過率をモニターするタイミングを決める基準とする例について説明する。
すなわち、スリット2次電子信号は常時計測が可能であり、本来の目的に使用する時間を削減することはない。また、この信号の変化をモニターすることで何らかの異常検知は期待できる。しかし、前に述べたように照射電子ビームの変動があるために選択スリット板上の電子ビームの位置のモニターとしては不完全である。従って、本実施例ではスリット2次電子の信号強度変化が基準値を越えた場合に透過率を測定し、電子ビーム位置を調整する必要があるか判定することとした。
図7に、スリット2次電子の信号強度を利用した透過率測定タイミングのフローチャートを示す。図7において、S06でスリット2次電子の信号強度を測定する。具体的な構成は、図5のスリット検出器411により検出する。そして、S07で信号強度の変化率を計算する。そして、S08で、その値が基準値を越えたか否かを判断し、基準値以上の場合は、S09で透過率の測定を実施する。
なお、ここでは信号強度の変化する変化量として相対的変化を示す変化率で説明したが、変化する値の絶対値であってもよい。
以上、本実施例では、電子ビームの透過率をモニターするタイミングを決める基準としてスリット2次電子信号の強度を利用する点を説明したが、この考え方は他の信号(スリット電流、透過電子信号、透過電流)にも適用可能である。また、このタイミングと並行してウエハ毎やロット毎の透過率のモニターを行うことは有効と考えられる。
なお、本実施例とロット毎の透過率のモニターを組み合わせることで電子ビームの試料上での分解能を1.5nm±0.15nmに制御することが可能となった。
以上説明したように、本実施例は、選択スリットの透過電子信号もしくは透過電流もしくは選択スリット板の反射電子信号あるいは選択スリット板に流れるスリット電流を測定し、該測定値の変化量が基準値を越えた場合に、透過率モニター部で選択スリットでの電子ビームの透過率を計測する構成とする。これにより、電子ビームの透過率をモニターするタイミングを決めることが出来る。
本実施例は、選択スリット板上の電子ビーム位置調整の実施可否判断と、位置調整の具体的処理判断の例について説明する。
本実施例の処理フローを図8に示す。本実施例に係る全体構成は、図1または図5と同じであり、処理フローとして、基準値を複数設けている点で、図3と異なる。
図8において、S10、S11、S12で透過率をモニターし変化が第1基準値未満か判定する。これは、図3のS01、S02、S03と同様の処理である。第1基準値以上の場合は、選択スリット板上での電子ビーム位置が大きくずれたと判定し、電子ビーム位置調整の実施に移る。
ここで、位置調整は、実施例1でも説明したように、選択スリット板上での電子ビームの偏向走査により偏向走査部により実施する。その具体的手段として、第1静電偏向器150、第1電磁偏向器151や第1アライナー102のような偏向器による補正によりスリット上のビーム位置を調整する方法と、スリット移動機構171による機械的なスリットステージの駆動により相対的な電子ビーム位置の調整を行なう方法がある。偏向器による調整では偏向器補正の累積値が大きくなると電子ビームの軌道のずれが大きくなる。また、スリットステージの駆動による機械的な位置制御は電気的な電子ビームの位置制御ほど位置分解能がないが、大きく動かすことが可能であり、両者をうまく使い分けることが重要である。
よって、S13において偏向器補正の累積値を参照し、S14で、その値が第2基準値以上であるかを判定し、第2基準値以下の場合は、S15で偏向器による偏向量の強度調整を行うことでスリット上のビーム位置を調整する。一方、第2基準値以上の場合は、S16で、電子ビームの軌道のずれが大きくなるために、スリットステージの駆動により移動調整を行い相対的な電子ビーム位置の調整を行う。
なお、スリットステージの駆動を行う場合は電子ビームの光学的な軸調整も併用し、偏向器制御は初期状態に戻すことが望ましい。
以上説明したように、本実施例は、選択スリット板上での電子ビームの偏向走査にあたって、偏向器による電子ビーム補正の累積値が第2の基準値より大きいかを判断し、該累積値が第2の基準値未満であれば前記偏向器による電子ビーム位置調整を行い、該累積値が第2の基準値以上であればスリット移動機構による選択スリット位置調整を行う構成とした。これにより、選択スリット板上の電子ビーム位置調整において、位置分解能による精度と位置調整スピードの両方を考慮した調整が可能となる。
本実施例では、焦点補正について説明する。
前述したように、選択スリット板上の電子ビームの移動は電子ビームのエネルギーの中心値をシフトさせる。このことは電子ビームの試料面上での焦点位置を変化させるため、分解能の変動の原因となる。汎用SEMではマニュアルによる焦点補正を常時行うために実質的にこの変動は顕在化しにくい。しかし、測長SEMの様に撮像以外の動作を避けたい装置の場合は焦点補正の回数を出来るだけ抑えることが好ましい。従って、本実施例では、透過率をモニターし、その変化が基準値以上の場合に焦点補正を行うようにした。なお、本実施例の走査電子顕微鏡の全体構成は、実施例1または2と同様である。
図9に本実施例のフローチャートを示す。図9において、S17、S18、S19で透過率をモニターし変化が基準値未満か判定する。なお、S18ではモニター値の変化する変化量として相対的変化を示す変化率で説明したが、変化する値の絶対値であってもよい。また、透過率のモニター値としては、実施例1または2と同様の、選択スリットの透過電子信号もしくは透過電流もしくは選択スリット板の反射電子信号あるいは選択スリット板に流れるスリット電流である。
そして、モニター値が基準値を越えた場合に、S20で焦点補正を行う。このようにすれば、分解能の変動を少ない回数の焦点補正動作で抑制することが可能である。
なお、焦点補正用の基準値は、実施例5の電子ビーム位置調整の実施可否判断のための第1の基準値より小さい。また、焦点補正は通常よく行われる対物電磁コイルの電流を変化させても良いが、ここではステージ電圧を変化させることで対応する。焦点変化の原因が電子ビームのエネルギーの変化であるために試料への照射エネルギーを一定に保つために、ステージ電圧を変化させることとした。
なお、本実施例と30分毎の透過率のモニターを組み合わせることで電子ビームの試料上での分解能を1.5nm±0.1nmに制御することが可能となった。
以上説明したように、本実施例は、電子ビームを発生させる電子源と、電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットを有する選択スリット板と、試料に電子ビームを照射する対物レンズと、試料を置くステージと、選択スリットの透過電子信号もしくは透過電流もしくは選択スリット板の反射電子信号あるいは選択スリット板に流れるスリット電流をモニターする透過率モニター部を有し、該モニター値の変化量が基準値より大きくなった場合に前記試料上での焦点補正を行う構成とした。これにより、分解能の変動を少ない回数の焦点補正動作で抑制することが可能となる。
本実施例は、電子ビーム形状について説明する。
図10は、本実施例における選択スリット板上の電子ビームの形状を示す図である。図10において、電子ビームの形状は、図2と比較して、選択スリット3002の長手方向に幅を持っている。
通常、選択スリットに照射する電子ビームは、図11に示すようにスリット上で合焦点を形成する。これはエネルギー分散の選択スリットによる選択性を高めるためである。しかし、選択スリットの長手方向に対しては必ずしもその必要はない。また、図11に示したように、本実施例ではスリット電流値と透過電流値の比率から電子ビームの透過率をモニターしている。ミクロンオーダー以下の微小なサイズのスリットを作る場合は、選択スリットの長手方向の長さにも限界があり、従って、選択スリットの長手方向の電子ビーム位置変化にも注意を払う必要がある。その際、図2のような選択スリットの長手方向に幅のない電子ビーム形状では、電子ビームが選択スリットの長手方向の端に到達した場合に急に透過電流が減少することになり、透過率のモニターが異常を発見するのが遅れることになる。
したがって、選択スリットの長手方向の電子ビームの位置変動に対する感度を低下させるために、電子ビームの選択スリットの長手方向、言い換えれば、電子ビームの軌道を分散させる方向とおおよそ垂直方向、を合焦点の場合より幅を大きくして選択スリット板に照射することが望ましい。
具体的実現手段としては、選択スリット板上での焦点状態をデフォーカス状態にするか、非点収差とデフォーカスを組み合わせて、電子ビームの選択スリットの長手方向のみ幅を持たせる手法が有効である。
本実施例は、モニター画面例について説明する。
図12は、本実施例におけるモニター画面を示す図である。図12において、画面にはモニター値、モニター頻度、基準値レベルの選択結果が表示されている。また、過去のモニター値の変化を示すグラフが描かれている。また、モニター履歴のON、OFF表示も設けている。これらを参考にして装置状態に適したモニター方法を選択することができる。
本実施例は、基準値の設定について説明する。
前述した各実施例で用いた基準値は、装置の必要とする分解能やスループット等によって変わるので、適宜設定する必要がある。その値は、事前に設定しても良いし、実測しながらその都度設定してもよい。事前に設定する場合には、例えばテーブルとして、図1の記録装置145にあらかじめ記録しておき、設定時にそのテーブルを参照して設定する。
図13に、選択スリット板上の電子ビーム位置の調整を行うための透過率の変化率の基準値の場合について、モード別の設定値テーブルを示す。図13において、例えば、高分解能モード1であれば、その基準値は小として、きめ細かく制御を行う。また、高速モード2では、スループットを優先として、細かな調整は省くモードであり、その時の基準値は大とする。また、大電流モード3では、信号強度を保持するために大電流を流すモードであり、その時の基準値は中とする。さらに、高焦点深度モード4の場合も、その時の基準値は中とする。
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、本実施例ではウイーンフィルタの実施例についてのみ記載したが、オメガフィルタやガンマフィルタといった他の方式のエネルギーフィルタにも有効である。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
100:電子源、101:電子銃、102:第1アライナー、
103:第1コンデンサレンズ、105:第2コンデンサレンズ、
106:第1走査偏向器、108:第2走査偏向器、113:対物レンズ、
114:試料、115:ステージ、116:1次電子、117:2次電子、
121:検出器、131:電子銃制御部、132:第1アライナー制御部、
133:第1コンデンサレンズ制御部、135:第2コンデンサレンズ制御部、136:検出系制御部、137:第1走査偏向器制御部、
139:第2走査偏向器制御部、141:ブースター電圧制御部、
142:対物レンズ制御部、144:試料電圧制御部、145:記録装置、
146:装置全体の制御演算装置、147:表示装置、
150:第1静電偏向器、151:第1電磁偏向器、160:第2静電偏向器、
161:第2電磁偏向器、170:選択スリット板、171:スリット移動機構、
172:スリット制御部、180:スリット電流計測部、
181:スリット電流と2次電子信号の比率の計算部、
182:比率の変化の計算部、302:選択スリット、303:電子ビーム、
304:スリット上での偏向色収差発生方向、411:スリット検出器、
412:スリット検出系制御部、413:ファラデーカップ、
414:透過電流計測部、415:スリット2次電子、500:選択スリット板、
501:選択スリット、502:電子ビーム、503:透過開口、
481:スリット信号と透過電流の比率の計算部、701:選択スリット、
702:電子ビーム、1001:選択スリット板、1002:選択スリット、
1003:電子ビーム、1004:スリット上での偏向色収差発生方向、
1101:電子ビーム、1102:ExB、1103:選択スリット、
1104:スリット電流計、1105:透過電流計、1106:演算装置

Claims (7)

  1. 電子ビームを発生させる電子源と、
    電子ビームの異なるエネルギーの電子の軌道を分散させる軌道分散器と、
    分散された電子ビームのエネルギー範囲の選択を行う選択スリットを有する選択スリット板と
    前記選択スリットを透過する電子ビームの透過率をモニターする透過率モニター部と、
    前記選択スリット板上で電子ビームを偏向走査する偏向走査部と、
    を有し、
    前記透過率の変化量が基準値を越えた場合に、前記偏向走査部により選択スリット上で電子ビームを偏向走査し、
    前記偏向走査部は、電子ビームを偏向する偏向器または前記選択スリット板を移動させるスリット移動機構であり、
    前記偏向走査にあたって、前記偏向器による電子ビーム補正の累積値が第2の基準値より大きいかを判断し、
    該累積値が第2の基準値未満であれば前記偏向器による電子ビーム位置調整を行い、
    該累積値が第2の基準値以上であれば前記スリット移動機構による選択スリット位置調整を行うことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記軌道分散器は、重なり合った電磁偏向器と静電偏向器の組からなることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の走査電子顕微鏡であって、
    重なり合った第2の電磁偏向器と第2の静電偏向器からなる第2の組を有し、前記組と第2の組が前記選択スリットを挟んで配置されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記透過率モニター部は、選択スリットの透過電子信号もしくは透過電流の計測部と、選択スリット板の反射電子信号もしくは選択スリット板に流れるスリット電流の計測部と、該2つの計測部からの信号の比率を計算する計算部と、前記比率の変化量を計算する計算部とからなることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記選択スリット板は、前記選択スリットの近傍に前記電子ビームの全体を透過させる透過開口を有し、
    前記透過率モニター部は、前記選択スリットを透過する透過電子信号もしくは透過電流の第1の計測値と、前記透過開口を透過する透過電子信号もしくは透過電流の第2の計測値を計測する計測部と、前記第1と第2の計測値の比率を計算する計算部と、前記比率の変化量を計算する計算部とからなることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    選択スリットの透過電子信号もしくは透過電流もしくは選択スリット板の反射電子信号あるいは選択スリット板に流れるスリット電流を測定し、該スリット電流の測定値の変化量が基準値を越えた場合に、前記透過率モニター部で前記選択スリットでの電子ビームの透過率を計測することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 請求項1に記載の走査電子顕微鏡であって、
    前記選択スリットの長手方向での前記電子ビームの幅を、前記選択スリット上で合焦させる場合よりも大きくしたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
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