JP6339814B2 - がん転移マーカー及びその分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基礎医学分野及び臨床医学分野に属し、がん転移関連タンパク質マーカー及びその分析方法に関する。より詳しくは、本発明は、原発がんが存在している状態、或いは存在していたが手術等によって除かれた後に、体内のどこかに転移が起こっていないかどうかの判定に用いるためのがん転移関連タンパク質マーカー及びその分析方法に関する。
がんは日本人の死亡原因第1位の疾患であり、日本人の3人に1人はがんが原因となって死に至り、2人に1人は生涯に一度はがんに罹患する。また、世界を見渡しても、先進国では同様の傾向となっている。もちろん、がんの治療成績自体は近年向上しており、がんの種類によっては外科的手術による切除で、5年生存率が80%を越えるものも認められる。しかしながら、転移した場合の治療成績は極めて悪く、実際、がんで亡くなる人の多くが、転移が原因であるとも言われている。がん転移に関連しているタンパク質に関してはいくつか報告があるが、その多くはまだ臨床での実用化には至っていない。
このような現状において、原発がんが存在している状態、或いは存在していたが手術等によって除かれた後に、体内のどこかに転移が起こっていないかどうかの判定に用いることのできるがん転移関連タンパク質マーカーの開発が望まれる。
特開2012−47565号公報(特許文献1)には、大腸がん肝転移マーカー、及びその分析方法が開示され、これらが2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(NBSCl)を用いた同位体標識法(NBS法)を利用して発明されたことも開示されている(段落[0027])。
Journal of Chromatography B, vol. 877, pp2607-2614 (2009)(非特許文献1)には、2-nitrobenzenesulfenyl(NBS)試薬を用いた同位体標識法(NBS法)を利用するタンパク質バイオマーカーの検索法が開示されている。
International Journal of Oncology, vol. 33, pp741-751 (2007)(非特許文献2)には、「NOD/SCID/γcnull(NOG)マウスにおける転移の新規定量モデルを用いた、ヒト膵臓癌における肝転移の重要な分子調節因子の同定」について開示され、NOGマウスを用いて「がん転移モデル系」を作製することが開示されている。
Biochemical and Biophysical Research Communications, vol. 377, pp248-252 (2008)(非特許文献3)には、NOGマウスを用いた肝臓のヒト化モデルの確立について開示されている。
生化学79(7), 643-654, 2007(非特許文献4)には、アクチニン4(actinin-4)の発現と、がん転移・浸潤との関連が報告されている。
Cancer Research,vol. 53(20), pp 4896-9 (1993)(非特許文献5)には、Glucosidase II (β-Glucosidase)の活性と転移との関連が報告されている。
Cancer,vol. 58(7),pp1484-7(1986)(非特許文献6)、及びProceedings ofthe National Academy of Sciencesof the USA, vol. 83(8), pp2483-7(1986)(非特許文献7)には、beta-N-acetylhexosaminidase (beta-hexosaminidase/N-acetyl-beta-glucosaminidase)について、血液中等の酵素活性と転移の程度に相関があることが報告されている。
特開2012−47565号公報
Ei-ichi Matsuo, et al., A new strategy for protein biomarker discovery utilizing 2-nitrobenzenesulfenyl (NBS) reagent and its applications to clinical samples, Journal of Chromatography B, vol. 877, pp2607-2614 (2009) H. Suemizu, et al., Identification of a key molecule regulator of liver metastasis in human pancreatic carcinoma using a novel quantitative model of metastasis in NOD/SCID/gcnull (NOG) mice, International Journal of Oncology, vol. 33, pp741-751 (2007) H. Suemizu, et al., Establishment of a humanized model of liver using NOD/Shi-scid IL2Rgnullmice, Biochemical and Biophysical Research Communications, vol. 377, pp248-252 (2008) 本田一文、山田哲司、がん転移・浸潤に対するアクチン結合タンパク質アクチニン-4の生物学的機能 (The biological role of actinin-4 for cancer invasion and metastasis)、生化学 79(7), 643-654, 2007 S. Atsumi, C. Nosaka et al., Inhibition of experimental metastasis by an alpha-glucosidase inhibitor,1,6-epi-cyclophellitol., Cancer Research,vol. 53(20), pp4896-9 (1993) M. C. Plucinsky, J. J. Prorok, et al., Variant serum beta-hexosaminidase as a biochemical marker of malignancy, Cancer,vol. 58(7),pp1484-7(1986) B. F. Sloane, J. Rozhin, et al., Cathepsin B: association with plasma membrane in metastatic tumors, Proceedings ofthe National Academy of Sciencesof the USA, vol. 83(8), pp2483-7(1986)
原発がんが存在している状態、或いは存在していたが手術等によって除かれた後に、体内のどこかに転移が起こっていないかどうかの判定を行うことができれば、がんの治療成績向上が期待できる。
そこで、本発明の目的は、原発がんが存在している状態、或いは存在していたが手術等によって除かれた後に、体内のどこかに転移が起こっていないかどうかの判定に用いるためのがん転移関連タンパク質マーカー、及びその分析方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、NOGマウスを用いて作成した「がん転移モデル系」を利用し、NBS試薬含む定量プロテオーム解析を行い、上記目的を達成したがん転移関連タンパク質マーカーを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の発明を含む。
(1) Zinc finger protein 185、
Cell surface antigen 4F2 heavy chain、
Isocitrate dehydrogenase 1、
Interleukin enhancer-binding factor 3、
Transcription factor IIF, alpha subunit、
Torsin-1A-interacting protein 1、
Activated RNA polymerase II transcriptional coactivator p15、及び
Clathrin heavy chain 1
からなる群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質を含む、がん転移マーカー。
なお、”Transcription factor IIF, alpha subunit”は、一つのタンパク質名称である。
(2) 原発がんが大腸がん又は膵臓がんである、上記(1)に記載のがん転移マーカー。
(3) 生体試料中の、
Zinc finger protein 185、
Cell surface antigen 4F2 heavy chain、
Isocitrate dehydrogenase 1、
Interleukin enhancer-binding factor 3、
Transcription factor IIF, alpha subunit、
Torsin-1A-interacting protein 1、
Activated RNA polymerase II transcriptional coactivator p15、及び
Clathrin heavy chain 1
からなる群から選ばれる少なくとも1種のがん転移マーカーの発現レベルを取得する工程と、前記がん転移マーカーの基準レベルに基づき、前記発現レベルの高低によって評価を行う工程とを含む、がん転移マーカーの分析方法。
(4) 前記がん転移マーカーの発現レベルの取得工程は、生体試料の画像分析を含む、上記(3)に記載の方法。
(5) 前記生体試料が免疫組織化学染色されるべきがん患者の原発巣組織切片であり、前記発現レベルが前記組織におけるがん部位の染色強度である、上記(3)又は(4)に記載の方法。
(6) 前記生体試料が破砕された組織を含むものであり、前記発現レベルが前記試料中において検出された前記がん転移マーカーの測定濃度であり、前記基準レベルが前記がん転移マーカーの基準濃度である、上記(3)に記載の方法。
前記(4)〜(6)に記載の方法において、前記組織としては、生検組織(組織生検材料)でありうる。生検組織は、検査・手術などで採取された組織である。生検組織としては、切除組織でありうる。切除組織は、手術で切除された組織である。
(7) 前記生体試料ががん患者の血液であり、前記発現レベルが血中におけるがん転移マーカーの発現強度である、上記(3)に記載の方法。前記方法において、採取された血液試料は、生体内に戻されることなく破棄される。
本発明により、生体内におけるがん転移関連タンパク質マーカーが提供される。
また、本発明のがん転移マーカーの提供により、生体から採取した試料を用いて、原発がんが存在している状態、或いは存在していたが手術等によって除かれた後に、体内のどこかへの転移の有無を判定するための分析方法を提供することができる。この分析方法により、転移がんの早期発見を行うことができ、また、原発がんが転移を起こしやすいがんなのか否かの判定を行うことができる。
転移がんの早期発見により、転移がんの早期治療を行うことができ、がんの治療成績向上につながる。
NBS法解析システムを利用した定量プロテオーム解析の手順を示すフロー図である。 本発明で実施した定量プロテオーム解析におけるさらに詳細なフロー図である。 染色のターゲットとしてZinc finger protein 185(ZNF185)を用いた場合の大腸がん組織の免疫組織化学染色における典型的な写真であり、図3(A)は染色が見られなかった場合(Negative)、図3(B)は染色が見られた場合(Positive)の典型的写真である。 患者の生存日数(日)に対する累積生存を示すKaplan-Meier法による生存曲線である。
[がん転移タンパク質マーカー]
本発明は、がん転移タンパク質マーカーを提供する。がん転移タンパク質マーカーの探索は、以下のようにして行うことができる。
前述の非特許文献2に従って、NOGマウスを用いて作成した「がん転移モデル系」を利用してヒトの「がん高転移細胞株」を樹立する。次に、この「がん高転移細胞株」と元の「親細胞株」とを用いて、前述の非特許文献1等に開示されている2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(NBS)試薬を用いた同位体標識法(NBS法)解析システムを利用して、定量プロテオーム解析を行う。この手法により、がん転移に関連する多数のタンパク質(以下、「がん転移関連タンパク質」と記載する)を同定することができる。
図1は、NBS法解析システムを利用した定量プロテオーム解析の手順を示すフロー図である。図2は、本発明で実施された定量プロテオーム解析におけるさらに詳細なフロー図である。図1及び図2は、膵臓がん細胞株である「BxPC−3」の場合を例として図示されている。
図1において、膵臓がん由来細胞株である「BxPC−3」からNOGマウスを用いて膵臓がん高転移細胞株である「LM−BxPC−3」を作成する。BxPC−3及びLM−BxPC−3をそれぞれ培養し、タンパク質抽出を行う。抽出されたタンパク質試料BxPC−3及びLM−BxPC−3から、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(NBSCl)を用いた同位体標識法(NBS法)によるプロテオーム解析技術によってがん転移関連タンパク質を同定する。
例えば、大腸がん由来細胞株である「SW48」についても、同様にして、NOGマウスを用いて大腸がん高転移細胞株である「LM−SW48」を作成する。その他のがん細胞株についても、がん高転移細胞株を作成することができる。
NBS法において、2種類のタンパク質試料(元の親細胞株及びがん高転移細胞株、図1においては、元の親細胞株BxPC−3及びがん高転移細胞株LM−BxPC−3)のうち一方を重い試薬(2−ニトロ[136]ベンゼンスルフェニルクロリド)で修飾し、他方を軽い試薬(2−ニトロ[126]ベンゼンスルフェニルクロリド)で修飾し、得られたNBS修飾タンパク質試料双方を互いに混合し、トリプシン消化など当業者による適切な処理を行い、質量分析装置でペプチド量の違いを測定する。このことにより、前記2種類のタンパク質試料におけるタンパク質含有量の相対的な差を調べることができる。NBS法は、Rapid Commun. Mass Spectrom., 2003, 17, 1642-1650及び国際公報第2004/002950号パンフレットなどにも記載されている。
図2を参照して、抽出されたタンパク質試料として、細胞抽出液 (TL:Total lysate) そのものを用いて解析することができる。さらに、細胞抽出液 (Total lysate)を遠心処理して、上清と沈殿とに分離する。上清をリン酸タンパク質濃縮カラム処理に付して、リン酸タンパク質濃縮画分(Pi)を得て、リン酸タンパク質濃縮画分(Pi)をタンパク質試料として、NBS法によるプロテオーム解析を行う。また、沈殿を尿素による可溶化処理に付して、尿素可溶化画分(Ur)を得て、尿素可溶化画分(Ur)をタンパク質試料として、NBS法によるプロテオーム解析を行う。
これらのタンパク質は、当業者によって選択されるあらゆるタンパク質精製技術によって単離及び精製することができる。例えば、イオン交換、アフィニティ、及びサイズ排除カラムクロマトグラフィーなどのクロマトグラフィー、遠心分離、溶解度差、及び電気泳動などを含む技術を用いることができる。
このような手法により、本発明者らは、”Zinc finger protein 185”、”Cell surface antigen 4F2 heavy chain”、”Isocitrate dehydrogenase 1”、”Interleukin enhancer-binding factor 3”、”Transcription factor IIF, alpha subunit”、”Torsin-1A-interacting protein 1”、”Activated RNA polymerase II transcriptional coactivator p15”、及び “Clathrin heavy chain 1” からなる群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質を含むがん転移マーカーを見出した。
実施例1(表1)において詳しく示されるが、全細胞抽出液 (TL)、リン酸タンパク質濃縮画分(Pi)及び尿素可溶化画分(Ur)の各試料について、がん高転移細胞株よりも親細胞株について発現亢進しているがん転移マーカーもあるし、逆に、親細胞株よりもがん高転移細胞株について発現亢進しているがん転移マーカーもある。
本発明のがん転移マーカーは、例えば以下の用途で用いられる。組織中のマーカーの発現レベルを測定することによって、例えば、がん患者の原発がんの他の部位への転移(例えば、肝転移)診断や予後診断を行うために用いられうる。また、PETなどの画像診断において用いられるプローブの標的として用いられうる。或いは、がん転移の治療標的として用いられうる。
[ガン転移マーカーの分析方法]
本発明は、上記タンパク質群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質をがん転移マーカーとして使用することにより試料を分析する方法を提供する。本発明のがん転移マーカーの分析方法は、生体試料中のがん転移マーカーの発現レベルを取得する工程と、前記がん転移マーカーの基準レベルに基づき、前記発現レベルの高低によって評価を行う工程とを含む。
すなわち、本発明の方法において、上述のタンパク質は、がん患者体内で基準レベルに比べて発現量が亢進又は抑制するマーカーとして用いられる。基準レベルは、がん患者由来のがん性試料における上記がん転移マーカーレベルの対照となるレベルでありうる。例えば、転移がないがん患者由来のがん性試料などにおける上記がん転移マーカーレベルが挙げられる。
本発明の方法においては、分析に供されるべき試料を用意し、当該試料から、上記タンパク質群から選ばれる少なくとも1種のがん転移マーカーの発現レベルを取得する。当該がん転移マーカーの基準レベルに基づいて、取得した発現レベルの高低に関する評価を行う。がん転移マーカーの種類に応じて、発現レベルが基準レベルより高い又は低いとの評価をもって、当該試料が由来する個体ががん転移に罹患している可能性が高い、あるいは、今後がん転移に罹患する可能性が高い、ことの指標とすることができる。
分析に供されるべき試料としては、がん転移の罹患あるいは将来的罹患を識別すべき対象となる個人に由来する生体試料でありうる。
生体試料は、生体から採取した試料であることが好ましい。生体から採取した試料は、培養細胞株を除く意である。生体から採取した試料は、生体内での生命現象が直接反映されているものである。
分析に供されるべき試料としては、特に限定されない。例えば、細胞や組織、体液、及び組織抽出物などが挙げられる。細胞や組織には、組織生検材料などが含まれる。組織生検材料には、生検組織が含まれ、検査・手術などで採取されうる。特に、手術で切除された組織が挙げられる。それら組織は、組織切片、組織破砕物又は後述の組織抽出物の態様で提供されてよい。当該組織は、原発巣に由来するものでありうる。例えば、大腸由来組織としては、粘膜上皮、粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、及び漿膜などが挙げられる。体液としては、血液、尿、及び体分泌物などが含まれる。血液としては、全血、血漿、血清などが含まれる。組織抽出物とは、当業者に公知の方法によってホモジネート又は可溶化された組織をいう。
上記タンパク質の発現レベルの取得は、例えば、生体特異的親和性に基づく検査によって行われうる。生体特異的親和性に基づく検査は当業者に良く知られた方法であり、特に限定されないが、イムノアッセイが好ましい。具体的には、ウエスタンブロット、ラジオイムノアッセイ、ELISA、サンドイッチイムノアッセイ、免疫沈降法、沈降反応、免疫拡散法、免疫凝集測定、補体結合反応分析、免疫放射定量法、蛍光イムノアッセイ、プロテインAイムノアッセイなどの、競合及び非競合アッセイ系を含むイムノアッセイが含まれる。イムノアッセイにおいては、個体の試料中のマーカーに結合する抗体の存在を検出する。具体的には、アッセイ試料中において、測定すべきマーカータンパク質及び当該タンパク質の抗体からなる免疫複合体を形成しうる条件のもと、試料を当該抗体に接触させることによって行われる。より具体的なイムノアッセイプロトコルは、当業者であれば容易に選択することができる。
或いは、上記タンパク質の発現レベルの取得は、上記の生体特異的親和性に基づく方法以外のタンパク質定量法によって測定することもできる。例えば、既に述べたNBS法は、定量性に優れた方法である。この場合、上記タンパク質を既知レベルで調製した試料や、正常試料などの適当な試料を対照試料として、分析対象試料との間における前記タンパク質の存在量の差を調べることによって、測定を行うことができる。
或いは、NBS法でなくとも、質量分析計を用いた種々の分析手法に基づいて、当該タンパク質或いはそれに由来するペプチドの分析から、発現レベルの取得や評価を行っても良い。
本発明の方法が実施される態様の一例として、以下が挙げられる。
本態様においては、分析に供される試料として、手術などで切除を行ったがん組織(より具体的には原発巣組織)の切片が用いられる。この組織は免疫組織化学染色に供され、免疫組織化学染色によって生じた染色の強度、並びに染色の分布(単位面積当たりの染色割合)を併せてマーカーの発現レベルの指標とする。基準レベルは、転移なし(例えば、肝転移なし)のがん患者(例えば、膵臓がん患者、大腸がん患者)におけるがん部位の染色強度、並びに染色の分布(単位面積当たりの染色割合)を考慮したものでありうる。例えば、染色強度が基準レベルより強い領域が、分析に供された組織の30%以上の範囲に分布していることをもって、取得した発現レベルが基準レベルに基づいて高いと評価することができる。あるいは、例えば、染色強度が基準レベルより弱い領域が、分析に供された組織の30%以上の範囲に分布していることをもって、取得した発現レベルが基準レベルに基づいて低いと評価することができる。がん転移マーカーの種類に応じて、適宜の評価用閾値を定めるとよい。
或いは、上記例においては、発現レベルの取得及び評価をマスイメージング法に基づいて行っても良い。
本発明の方法が実施される態様の他の一例として、以下が挙げられる。
本態様においては、分析に供される試料として、生検組織などを破砕又は抽出に供して調製されたものが用いられる。この試料はマーカータンパク質の濃度測定に供され、得られた測定値が、マーカーの発現レベルの情報となる。基準レベルには、例えば、別の試料において得られた当該マーカーの測定値や、当該マーカーに固有の閾値が含まれる。この態様においては、測定値が基準レベルと比較され、測定値が基準レベルを超えていることをもって、取得した発現レベルが基準レベルに基づいて高いと評価することができる。あるいは、測定値が基準レベルよりも小さいことをもって、取得した発現レベルが基準レベルに基づいて低いと評価することができる。
或いは、上記他の一例においては、試料が採取された血液試料であってよい。その場合、前記血液試料は、生体内に戻されることなく破棄される。
本発明の方法において、本発明のがん転移マーカーは単独で用いられてもよいし、他のいかなるマーカーと組み合わせて用いられてもよい。従って、本発明の方法は、本発明のがん転移マーカーの発現レベル情報の取得と同様に他のマーカーの発現レベル情報を取得することを含んでいてよい。
[治療標的分子及び創薬標的分子]
本発明のがん転移マーカーは、がん(例えば、膵臓がん、大腸がん)における転移性の他のがん(例えば、転移性肝がん)の治療のための治療標的分子、又はがんの転移抑制や転移性がんの治療のための創薬標的分子となりうる。
例えば、大腸がん肝転移の治療には、肝転移した大腸がん細胞を死滅させることを含む。大腸がんの肝転移抑制には、大腸がん細胞の肝転移抑制、又は転移性肝がん細胞を死滅させることを含む。
本発明のがん転移マーカーを治療標的分子又は創薬標的分子とすることにより、以下の医薬候補分子が提供されうる。
当該医薬候補分子の一態様は、治療標的分子又は創薬標的分子に対する特異性を有するものである。より具体的には、治療標的分子又は創薬標的分子に免疫特異的に結合する抗体を含むものが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び、分子生物学的技術により調製した抗体を含む。ここで抗体とは、広く免疫特異的に結合する物質であればよく、抗体フラグメントや抗体融合タンパク質も用いられてよい。いずれの場合も、抗体の調製は、当業者に良く知られた方法によって行われる。また、抗体は、創薬分野における抗体工学技術によって通常なされる分子改変及び修飾が施されてよい。上記医薬候補分子は、原発性(例えば、大腸)がん細胞に対して供給されることによって、転移の抑制及び転移性がん細胞の死滅、又は成長を抑制する反応を惹起しうる。
医薬候補分子の他の一態様は、本発明のがん転移の治療標的分子を含むものである。上記医薬候補分子は、免疫刺激量で原発性がん細胞に対して供給されることによって、転移(肝転移)の抑制および転移性がん細胞(転移性肝がん細胞)の死滅、又は成長を抑制する免疫応答を惹起しうる。ここで、免疫刺激量とは、がんの処理のために所望する免疫反応を惹起することが可能な抗原の量をいい、当業者によって良く知られた方法で決定されるものである。この形態によると、いわゆるがんワクチン療法として知られている、当業者に良く知られた方法を用いてがんの処理が行われる。
上記医薬候補分子は、自らを有効成分とし、薬剤として許容される希釈剤、担体、賦形剤などをさらに含むことによって薬剤組成物となりうる。上記薬剤組成物は、がん転移の治療や原発性がんの転移抑制に用いられる潜在的な治療剤として特定されうる。或いは、上記薬剤組成物は、がん転移の治療や原発性がんの転移(肝転移)抑制に用いられる治療剤として用いられうる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
上記非特許文献2に従って、NOG mouseを用いて作成した「がん転移モデル系」を利用することで、ヒトの「がん高転移細胞株」を樹立した。この「がん高転移細胞株」と元の「親細胞株」とを用いて、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(NBS)試薬を用いた解析システムによる定量プロテオーム解析を行った。その結果、がん転移に関連する多数の蛋白質(以下、「がん転移関連蛋白質」と記載)を同定することができた。図1及び図2には、膵臓がん細胞株である「BxPC−3」の場合を例として、NBS法解析システムを利用した定量プロテオーム解析の手順を示すフロー図が示されている。
膵臓がん由来細胞株である「BxPC−3」、並びに大腸がん由来細胞株である「SW48」の2つの系について、上記定量プロテオーム解析を行ったところ、11種類の蛋白質が両方の系で共通の挙動を示す、すなわち、どちらの系においても高転移株でのタンパク質発現量が亢進しているか、或いは、どちらの系においても高転移株でのタンパク質発現量が低下している「がん転移関連蛋白質」として見出された(表1)。
培養細胞を凍結融解させて細胞を破砕し、遠心後の上清を2D clean up kit(GEヘルスケア)を用いて精製したものを「全細胞抽出液(TL)」、遠心後の上清をQIAGEN社のPhosphoprotein purification kitを用いてリン酸タンパク質の濃縮を行ったものを「リン酸タンパク質濃縮画分(Pi)」、遠心後の沈殿を10M 尿素溶液に懸濁してもう一度遠心した後の上清を「尿素可溶化画分(Ur)」として、それぞれ定量プロテオーム解析に用いた。
これら全細胞抽出液(TL)、リン酸タンパク質濃縮画分(Pi)、および尿素可溶化画分(Ur)の各蛋白質試料をそれぞれNBS試薬により処理を行い、蛋白質の定量解析を行った。NBS試薬処理に関しては、13C NBS Stable Isotope Labeling Kit-N(島津製作所)の推奨プロトコルに従い、安定同位体標識を行った。得られたそれぞれのラベル化蛋白質を混合し、キットの推奨プロトコルに従い、脱塩・還元・アルキル化、およびトリプシン消化を行った。次に、同キットのプロトコルに従い、ラベル化ペプチドを濃縮した。濃縮したラベル化ペプチドに関しては、引き続いてC18カラムを用いたμHPLCによる分離を行い、MSプレートに塗布した。このようにして準備したサンプルに関して質量分析装置AXIMA-CFR plus(島津製作所製)を用いて測定し、各蛋白質の相対定量解析を行った。
m/z値が900以上で、なおかつ相対比率が大きいもの(一方を100としたときに他方が150以上となるもの)を目安に測定対象ピークを選択して、質量分析装置AXIMA-QIT(島津製作所製)を用いてMS/MS解析による蛋白質同定を行った。
表1には、BxPC−3及びSW48の2つの細胞系について共通の挙動を示す11種類の蛋白質が「がん転移関連蛋白質」として示されている。表1における略号は以下の意味を表す。なお、Alpha-actinin 1 / Alpha-actinin 4は、マスコット検索において同定されたアミノ酸配列”Identified Sequence; LASDLLEWIR”を含む元のタンパク質が2種類あることを示している。
Prep:タンパク質試料
TL:全細胞抽出液(Total Lysate)
Pi:リン酸タンパク質濃縮画分
Ur:尿素可溶化画分
Ratio:タンパク質の存在(発現)比率(複数回実験を行った場合は、その平均値)
LM:「がん高転移細胞株」における発現が、元の「親細胞株」における発現を上回っていたことを示す。この場合、比率の値は、元の「親細胞株」における発現(ピーク面積/強度)を100(基準)としたときの「がん高転移細胞株」における発現の量(ピーク面積/強度)を表す。
Bx又はSW:元の「親細胞株」における発現が、「がん高転移細胞株」における発現を上回っていたことを示す。この場合、比率の値は、「がん高転移細胞株」における発現(ピーク面積/強度)を100(基準)としたときの元の「親細胞株」における発現の量(ピーク面積/強度)を表す。
なお、∞は、「がん高転移細胞株」におけるピーク又は元の「親細胞株」におけるピークのうちの一方が検出限界以下であったことを示す。
例えば、「LM∞」は、「がん高転移細胞株」における発現が、元の「親細胞株」における発現を上回っており、元の「親細胞株」におけるピークが検出限界以下であったことを示す。
11種類の「がん転移関連蛋白質」のうち、例えば、アクチニン4(actinin-4)は、その過剰発現が細胞の運動性を誘導し、転移を促進することが、培養細胞や動物を用いた実験で明らかとなっているうえ、臨床的にもその発現と転移との関連が報告されている(非特許文献4)。同様に、Glucosidase II (β-glucosidase)については、薬剤による阻害実験等でその活性と転移との関連が報告されている(非特許文献5)。beta-N-acetylhexosaminidase (beta-hexosaminidase / N-acetyl-beta- glucosaminidase)については、血液中等の酵素活性と転移の程度に相関があることが知られている(非特許文献6、7)。これらの報告において、本実施例にて、2つの転移モデル系で「がん転移関連蛋白質」として同定されたもののいくつかは、がん転移との相関やがん転移マーカーとしての利用可能性が示されている。このことから、残る8種類の蛋白質についてもがん転移の原因因子である、或いは、がん転移のマーカーとして使える可能性が十分に考えられたため、更に以下の解析を進めた。
[実施例2]
次に、大腸がん患者110例の切除組織断片について、免疫組織化学染色を行った。本手法の免疫組織化学染色実験に用いた大腸がん患者の臨床情報を表2に示す。
染色のターゲットとして、上記実施例1で発見したがん転移関連蛋白質のうちの一つ、Zinc finger protein 185(以下、ZNF185と記載)を用いた。図3は、ZNF185による大腸がん組織の免疫組織化学染色における典型的な写真であり、図3(A)は染色が見られなかった場合(Negative)、図3(B)は染色が見られた場合(Positive)の典型的写真である。
ZNF185に対する特異抗体を用いた染色の有無を、リンパ節転移、肝転移、静脈侵襲といった患者の臨床情報と照らし合わせて医学統計解析を行い、臨床での病態とマーカー染色の関連を精査した。
表3に、ZNF185蛋白質の発現と肝転移との相関を示す。「肝転移あり」は術後に発見された例を含んでいる。Fisher正確確率検定を行った場合、片側(one-sided)検定の場合はp=0.039、両側(two-sided)検定の場合はp=0.029となり、どちらの条件による検定でも「ZNF185染色陽性」と「肝転移有り」との関連が有意であることがわかった。次に、ZNF185染色陽性により肝転移の存在を予測する感度と特異度を示した。ここでは染色の程度を考慮せず、陽性・陰性の2種類のみに分類したが、染色強度を数値等で判定し、なおかつ適当な閾値で分類することで、感度と特異度の割合を検査の狙いに応じて調整することも可能と考える。
表4に、ZNF185蛋白質の発現とその他臨床情報との相関を示す。性別、部位2、静脈侵襲、リンパ管侵襲、浸潤様式については、Fisherの正確検定による p値を、部位1、深達度、組織型(分化度)、Stageについてはカイ二乗(Pearson)検定による p値を示す。
これらの結果、ZNF185による染色強度の高低が、肝転移と有意に相関することがわかった。つまり、ZNF185蛋白質が高発現していた患者では、低発現の患者に比べて肝臓へ転移した人の割合が有意に多いことがわかった。
また、Kaplan-Meier法により、患者の生存曲線とマーカー染色の有無との相関について解析を行った。図4は、患者の生存日数(日)に対する累積生存を示すKaplan-Meier法による生存曲線である。その結果、統計的な有意差はみられなかったものの、ZNF185蛋白質が高発現していた患者の方が、生存率は低かった。
Cox比例ハザードモデルによる生存分析を行った。その結果を表5に示す。
表5より、肝転移や病理深達度と同様、ZNF185の発現強度の高低が予後に影響を与える独立因子であることがわかった。

Claims (5)

  1. 大腸がん又は膵臓がんの原発がん組織中におけるZinc finger protein 185からなる、がん転移タンパク質マーカー。
  2. 生体試料としての大腸がん又は膵臓がんの原発がん組織中のZinc finger protein 185からなるがん転移タンパク質マーカーの発現レベルを取得する工程と、前記がん転移タンパク質マーカーの基準レベルに基づき、前記発現レベルの高低によって評価を行う工程とを含む、がん転移タンパク質マーカーの分析方法。
  3. 前記がん転移タンパク質マーカーの発現レベルの取得工程は、前記生体試料の画像分析を含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記生体試料が免疫組織化学染色されるべきがん患者の原発巣組織切片であり、前記発現レベルが前記組織におけるがん部位の染色強度である、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記生体試料が破砕された組織を含むものであり、前記発現レベルが前記試料中において検出された前記がん転移タンパク質マーカーの測定濃度であり、前記基準レベルが前記がん転移タンパク質マーカーの基準濃度である、請求項に記載の方法。
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