JP6338965B2 - 医用装置及び超音波診断装置 - Google Patents
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Description
次に、医用装置1の第1の実施形態について各図を参照して説明する。
図1は、医用装置1の機能ブロック図、図2は、医用画像の読み出しから正中矢状断面を示す画像の表示までの一連の流れを示すフロー図である。
図1に示すように、医用装置1は、制御部2と、記憶部3と、インターフェース4と、検査手段10と、定義手段20と、判断部30とを有する。制御部2は、記憶部3、インターフェース4、検査手段10、定義手段20、及び、判断部30に各動作を指示する制御指令を出すことで、それらを統括的に制御する。インターフェース4は、入力部41、表示制御部42及び表示部43を有する。
予め、記憶部3には、対象部位の種類と、対象部位の種類に対応して、対象部位の内及び/又は外に位置する複数の特定部位の参照位置を基に所定の定義方法で定義された対象部位の所定状態Sとが対応づけられて記憶される(図2に示す「対象部位の種類に対応した特定部位を記憶」)。
対象部位の所定状態Sは、双方の眼窩の位置Rp、Rqを結ぶ直線の中心位置Rcに該直線に直交する平面を設けたとき、その平面内に(平面に沿って)背骨があることにより、定義される。
(i)3次元の医用画像を(x、y、z)の座標系で表す。
(ii)背骨を特定し、その長さ方向に沿って、背骨の位置として距離が離れた複数点を選択する。画像における背骨上の複数の位置RiをRi(xi、yi、zi)、ただし、i=1、2、…、n(n≧3)で表す。
(iii)眼窩を特定し、その位置Rp、Rqを検出する。画像における眼窩の位置Rp、RqをRp(xp、yp、zp)、Rq(xq、yq、zq)で表す。
(iv)画像におけるRpとRqとを結ぶ直線の中心位置Rc(xc、yc、zc)を求める。
(v)RpとRqとを結ぶ直線をX軸とし、中心位置RcをX軸上の原点(Xc=0、Yc=0、Zc=0)とするXYZ座標系に、画像の座標系xyzにおける背骨の参照位置Ri(xi、yi、zi)を変換し、Ri(Xi、Yi、Zi)とする。
(vi)判定
眼窩の位置Rp、Rqを結ぶ直線の中心位置Rcに設けられた該直線に直交する平面は、Xi=0の平面であるから、Ri(0、Yi、Zi)、ただし、i=1、2、…、n(n≧3)のとき、定義を満足する。
図3は、医用画像の読み出しから正中矢状断面を示す画像の表示までの一連の流れを示すフロー図である。
検査手段10は、一連の3次元の医用画像の中から所定の順(例えば、付帯情報としての撮影時刻の順)に画像を読み出す(図2に示す「3次元の医用画像の読み出し」、図3に示すステップS101)。
次に、特定部位の位置検出から実状態S´と所定状態Sとの比較までの各工程の詳細について説明する。
検査手段10は、対象部位の種類に対応した複数の特定部位、及び、その検出方法を予め記憶しておく。ここでは、NT領域に対応した特定部位として、胎児の背骨、及び、胎児の眼窩が含まれる。
定義手段20は、対象部位の種類に対応して実状態S´を定義する定義方法(所定状態Sを定義したときと同じ方法)を予め記憶しておく。定義手段20は、検査手段10により検出された位置Bi、Bp、Bqを基に所定の定義方法で実状態S´を定義する(図2に示す「実状態を定義」、図3に示すステップS104)。
次に、定義手段20は、眼窩の位置Bp、Bqを結ぶ直線の中心位置Bcに該直線に直交する平面PLを設けたとき、背骨上の複数の位置Biからその平面PLまでの距離を求める(図2に示す「実状態を定義」)。
判断部30は、求められた距離(背骨上の複数の位置Biからその平面PLまでの距離)に基づいて、定義された実状態S´と所定状態Sとを比較する。
判断部30は、平面PLがXi=0の平面であるから、Bi(0、Yi、Zi)であるとき、実状態S´と所定状態Sとが同じであると判断する(図2に示す「実状態と所定状態とを比較」、図3に示すステップS105)。これは、平面PL内に背骨上の複数の位置Biの全てがあること、つまり、平面PLが正中矢状断面であることを意味する。
図11は正中矢状断面を示す画像である。対象部位の実状態S´が所定状態Sと同じであるとの判断結果が出力されたとき(図3に示すステップS105:Yes)、図11に白抜きの矢印で示すNT領域の厚さ(図11に“t”で表す)を計測可能に構成される。ここで、「NT領域の厚さを計測可能に構成」とは、その厚さを自動的に計測する自動計測と、その厚さが手動により計測される手動計測とが含まれる。
次に、第1の実施形態の医用装置1の変形例について説明する。
変形例では、「所定状態の定義」、及び、「定義方法」が前記実施形態と異なり、「実状態の定義」、「実状態S´と所定状態Sとの比較」、及び、「正中矢状断面の表示」、及び、「NT領域の厚さの計測」については、前記実施形態と同じである。
体を両半分に分ける面である正中矢状断面においては、背骨の長手方向の複数の位置Riの全て、及び、双方の眼窩の位置Rp、Rqを結ぶ直線の中心位置Rcが、その断面内に存在するはずである。これに対し、図10A及び図10Bに示すように、胎児が頭を横に向けたり、首を傾げたりしたとき、複数の位置Ri及び中心位置Rcのうちのいずれかが、同一の平面から外れて位置する。
そこで、対象部位の所定状態Sは、背骨の長手方向の複数の位置Riの全てが同一の平面内にあり、かつ、その平面が中心位置Rcを横切ることにより、定義される。
(i)3次元の医用画像を(x、y、z)の座標系で表す。
(ii)背骨を特定し、その長さ方向に沿って、背骨の位置として距離が離れた複数点を選択する。画像における背骨上の複数の位置RiをRi(xi、yi、zi)、ただし、i=1、2、…、n(n≧3)で表す。
(iii)眼窩を特定し、その位置Rp、Rqを検出する。画像における眼窩の位置Rp、RqをRp(xp、yp、zp)、Rq(xq、yq、zq)で表す。
(iv)画像におけるRpとRqとを結ぶ直線の中心位置Rc(xc、yc、zc)を求める。
(v)判定
複数の位置Riの全てが同一の平面内にあるような平面が存在し、かつ、その平面が眼窩の位置Rp、Rqを結ぶ直線の中心位置Rcを横切るとき、定義を満足する。
反対に、医用画像を基に検査手段10により検出された背骨上の複数の位置Riの全てが同一の平面内にあるような平面が存在せず、また、そのような平面があっても、検査手段10により検出された眼窩の位置Rp、Rqを結ぶ直線の中心位置Rcを横切らないとき、定義を満足しない。なお、「複数の位置Riが同一の平面内にある」とは、位置Riから平面までの距離が許容範囲内にあるときをいう。この許容範囲は、それを求めた前述の方法と同じ方法により求められる。
次に、心臓の拡張末期左室の長軸長及び/又はそのときの長軸断面積の計測を行うときの医用装置1の第2の実施形態について、各図を参照して説明する。
対象部位の所定状態Sは、左室の僧帽弁の位置Ru、Rvを結ぶ直線の中心位置Rcと、左室の奥壁の位置Rwとの間の距離(以下、長軸長という)が、最大値のときと定義される。
(i)3次元の医用画像を(x、y、z)の座標系で表す。
(ii)左室の僧帽弁を特定し、その位置Ru、Rvを検出する。画像における位置Ru、RvをRu(xu、yu、zu)、Rv(xv、yv、zv)で表す。
(iii)左室の奥壁を特定し、その位置Rwを検出する。画像における位置RwをRw(xw、yw、zw)で表す。
(iv)RuとRvとを結ぶ直線の中心位置Rc(xc、yc、zc)を求める。
(v)中心位置Rcと奥壁の位置Rwとの間の距離(長軸長LA)を次の式(1)により求める。
LA={(xw−xc)2+(yw−yc)2+(zw−zc)2}1/2 (1)
(vi)判定
長軸長LAが最大値のとき、定義を満足する。
第1の実施形態と同様、検査手段10は、一連の3次元の医用画像の中から所定の順に画像を読み出す(図13に示す「3次元の医用画像の読み出し」)。医用装置1又は画像処理装置(図示しない)は、3次元の医用画像を基にMPR画像を生成する。記憶部3には、胎児のMPR画像が記憶される。
図14は、左室の僧帽弁及び左室の奥壁を示す図である。図14に右側の僧帽弁の位置U、左側の僧帽弁の位置V、及び、奥壁の位置Wを示す。検査手段10は、検出範囲及び対象部位の指定を受けて、パターンマッチングにより対象部位に対応する特定部位(左室の僧帽弁及び奥壁)、並びに、その位置を、読み出した3次元の医用画像から検出する(図13に示す「僧帽弁の検出」〜「左室の奥壁の位置検出」)。検出された右側の僧帽弁の位置U、左側の僧帽弁の位置V、及び、奥壁の位置Wは、U(xu、yu、zu)、V(xv、yv、zv)、W(xw、yw、zw)で表される。
さらに、検査手段10は、左室の僧帽弁の位置U、Vを結ぶ直線の中心位置C(xc、yc、zc)を求める。
定義手段20は、次の式(2)を参照して、中心位置Cと奥壁の位置Wとの間の距離である長軸長LA´を求める(図13に示す「長軸長を定義」、「実状態を定義」)。
LA´={(xw−xc)2+(yw−yc)2+(zw−zc)2}1/2 (2)
定義手段20は、3次元の医用画像が読み出される度に、検出された位置U、V、W及び求められた中心位置Cを基に長軸長LA´を求める。例えば、医用画像が所定数N回読み出されたとき、定義手段20により所定数N個の長軸長LA´が求められる。
記憶部3には、長軸長LA´の初期値“0”が記憶される。判断部30は、長軸長LA´が求められる毎に、求められた長軸長LA´が記憶部3に記憶された長軸長LA´より大きいか否かを判断する。
図15は、長軸長及び長軸断面積を示す図である。図15に、位置U、C、V、Wを通るように、左室の心腔輪郭がトレースされた線PFを示す。
判断部30により実状態S´と所定状態Sとが同じになったと判断されたとき、つまり、長軸長LA´が最大値のとき、そのときの長軸断面積を計測可能に構成される。長軸断面積の計測には、図15に線PFで示すように左室の心腔輪郭をトレースし(このとき、腺PFが位置U、V、Cを通る)、トレースで囲まれた面積を求める例えば、特開2007−117344号公報に記載された手段が用いられる。
表示制御部42には、長軸長LA´の最大値、及び/又は、そのときの長軸断面積を表示部43に表示させる(図13に示す「長軸長等を表示」)。
次に、第3の実施形態に係る超音波診断装置100について、各図を参照して説明する。
AR 所定領域
Bi、Ri 背骨上の位置
Bp、Bq、Rp、Rq 眼窩の位置
Bc、Rc 中心位置
M マーク
PL 平面
1 医用装置
2 制御部
3 記憶部
4 インターフェース
41 入力部
42 表示制御部
43 表示部
10 検査手段
20 定義手段
30 判断部
100 超音波診断装置
Claims (12)
- 被検体の対象部位が撮影されることにより取得された前記対象部位の医用画像を用いる医用装置において、
前記対象部位に位置する複数の特定部位を基に定義された前記対象部位の所定状態を記憶する記憶部と、
前記医用画像から前記複数の特定部位の位置を検出する検査手段と、
前記検出された複数の特定部位の位置を基に前記対象部位の実状態を定義する定義手段と、
前記定義された実状態と前記記憶部に記憶された前記所定状態との一致度合いに係る情報を得る判断部と、
を有し、
前記記憶部は、前記対象部位と前記対象部位の所定状態とを対応づけ記憶しておき、
前記検査手段は、前記対象部位の指定を受けることで前記医用画像から前記複数の特定部位の位置を検出する、
ことを特徴とする医用装置。 - 前記記憶部は、前記対象部位の種類と、前記対象部位の種類に対応して、前記対象部位の内及び/又は外に位置する複数の特定部位の参照位置を基に所定の定義方法で定義された対象部位の所定状態と、を対応づけて記憶し、
前記検査手段は、前記対象部位の種類に対応した前記複数の特定部位を記憶しておき、前記対象部位の指定を受けたとき、前記医用画像から指定された対象部位の種類について前記複数の特定部位の位置を検出し、
前記定義手段は、前記対象部位の種類に対応して前記実状態を定義する定義方法を記憶しておき、前記対象部位の前記指定を受けたとき、前記検査手段で検出された前記複数の特定部位の位置を基に、前記指定された対象部位の種類についての前記定義方法で前記実状態を定義し、前記定義した対象部位の実状態を出力することを特徴とする請求項1に記載の医用装置。 - 前記検査手段は、前記対象部位として胎児頚部浮腫の部位の指定を受けて、前記医用画像から前記対象部位の外に位置する背骨上の複数の第1の特定部位の位置、及び、前記対象部位の外に位置する眼窩としての2つの第2の特定部位の位置を検出し、
前記定義手段は、前記2つの第2の特定部位の位置を結ぶ直線の中心位置と、前記複数の第1の特定部位との互いの位置の関係により前記実状態を定義し、
前記判断部は、前記定義された前記実状態と、前記中心位置、及び、前記複数の前記第1の特定部位の位置の全てが同一の平面内に存在することと定義された前記所定状態とが同じか否かを判断し、
前記判断部により前記実状態と前記所定状態とが同じであると判断されたとき、胎児頚部浮腫の厚さを計測可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の医用装置。 - 前記定義手段は、前記直線の中心位置で該直線に直交する平面を求め、前記求めた前記平面と前記第1の特定部位との互いの位置の関係により前記実状態を定義し、
前記判断部は、前記定義された前記実状態と、前記複数の前記第1の特定部位の位置の全てが前記平面内に存在することと定義された前記所定状態とが同じか否かを判断することを特徴とする請求項3に記載の医用装置。 - 前記定義手段は、前記複数の前記第1の特定部位の位置の全てが同一の平面内に存在するとき、前記存在した平面と前記中心位置との互いの位置の関係により前記実状態を定義し、
前記判断部は、前記定義された前記実状態と、前記平面が前記中心位置を通ることと定義された前記所定状態とが同じか否かを判断することを特徴とする請求項3に記載の医用装置。 - 前記判断部により前記実状態と前記所定状態とが同じであると判断されたとき、前記医用画像を基に前記平面における正中矢状断面が生成され、さらに、前記正中矢状断面が表示されることにより、胎児頚部浮腫の厚さを計測可能に構成されることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の医用装置。
- 前記検査手段は、前記医用画像の中から一つの医用画像を所定の順に読み出し、前記読み出した前記医用画像から前記複数の特定部位の位置を検出し、前記検出した複数の特定部位の位置を基に定義された前記実状態と前記記憶部に記憶された前記所定状態とが異なると判断されたとき、前記一つの医用画像の次の順の医用画像を読み出すことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の医用装置。
- 前記検査手段は、前記対象部位として左室の指定を受けて、前記医用画像から前記対象部位の内に位置する左室の入口の両側に位置する僧帽弁としての2つの第3の特定部位の位置、及び、前記対象部位の内に位置する前記入口から左室の奥に位置する奥壁としての第4の特定部位の位置を検出し、
前記定義手段は、2つの前記第3の特定部位の位置を結ぶ直線を求め、前記直線の中心位置と前記第4の特定部位の位置との両者間の距離である左室長軸長を求めることにより前記実状態を定義し、
前記判断部は、前記求められた前記左室長軸長が最も長いとき、前記定義された前記実状態と前記所定状態とが同じになったと判断し、
前記判断部により前記実状態と前記所定状態とが同じになったと判断されたとき、前記最も長い前記左室長軸長を出力可能に、及び/又は、そのときの左室の断面積である長軸断面積を計測可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の医用装置。 - 前記検査手段は、前記医用画像の中から所定数の医用画像を所定の順に読み出し、前記読み出した前記医用画像を基に前記第3の特定部位及び前記第4の特定部位の位置を検出し、
前記定義手段は、前記検査手段により前記所定数の医用画像を基に検出された前記第3の特定部位及び前記第4の特定部位の位置から前記所定数の前記左室長軸長を求め、
前記判断部は、前記定義手段により求められた前記左室長軸長が前記所定数の前記左室長軸長の中で最も長いとき、前記定義された前記実状態と前記所定状態とが同じになったと判断することを特徴とする請求項8に記載の医用装置。 - 被検体の対象部位を超音波で走査することにより前記対象部位の超音波画像を取得する超音波診断装置において、
前記対象部位に位置する複数の特定部位を基に定義された前記対象部位の所定状態を記憶する記憶部と、
逐次前記取得された前記超音波画像から一つの超音波画像を読み出し、前記読み出した超音波画像から前記複数の特定部位の位置を検出する検査手段と、
前記検出された複数の特定部位の位置を基に前記対象部位の実状態を定義する定義手段と、
前記定義された実状態と前記記憶部に記憶された前記所定状態との一致度合いに係る情報を得る判断部と、
を有する
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記検査手段は、前記超音波画像の中から一つの超音波画像を所定の順に読み出し、前記読み出した前記超音波画像から前記複数の特定部位の位置を検出し、前記検出した複数の特定部位の位置を基に定義された前記実状態と前記記憶部に記憶された前記所定状態とが異なると判断されたとき、前記一つの超音波画像の次の順の超音波画像を読み出すことを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
- 前記検出した複数の特定部位の位置を基に定義された前記実状態と前記記憶部に記憶された前記所定状態とが同じであると判断されたとき、前記複数の特定部位の位置を検出したときに用いた前記超音波画像を基に、前記対象部位について計測可能に構成されることを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
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