JP6335377B1 - 軽金属射出成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メカニカルシールでは摺動抵抗が大きく、自己シール機構では高ピーク圧力の成形に耐えることができない。【解決手段】環状シール8Aは、3つの環状体からなる。第1の環状体81は、プランジャ20との間に間隙δ1を形成し、間隙δ1において軽金属成形材料を半固化状態に維持することによって成形材料の漏出を阻止する。第2の環状体82は、射出シリンダ10と第1の環状体81との間に第1の環状体81とリング側面どうしが密接して重なり合うように設けられ、内周面に形成される内溝81Aと内周面の内溝81Aに対して直交する方向に穿たれた複数の横穴82Bとを有する。第3の環状体83は、リング全体が均等に変形可能に内溝81Aに収容され、横穴82Bにおける溶融軽金属成形材料によって加圧されて縮径し、プランジャ20を締め付けることによって成形材料の漏出を機械的に阻止する。【選択図】図2

Description

本発明は、軽金属成形材料をプランジャによって射出する軽金属射出成形機に関する。特に、本発明は、成形材料自体によってシールするプランジャのシール機構を備えた軽金属射出成形機に関する。
射出シリンダ内に供給される成形材料をプランジャによって押し出して金型のキャビティ空間に射出する射出成形機が知られている。プランジャは、射出シリンダにおける射出ノズルが設けられている一端側を先端側として、射出シリンダの中心軸線に沿って前進と後退を繰り返すように往復移動可能に射出シリンダの後端面に穿設されている開口を貫通して設けられる。
プランジャが円滑に移動するためには、射出シリンダの内周面とプランジャの外周面との間に僅かな間隙が存在していることが要求される。射出シリンダ内に供給される成形材料は、溶融している状態で流動性を有している。したがって、プランジャが前進すると、射出シリンダの先端側に形成される射出室に充填されている成形材料が圧縮され、成形材料が射出シリンダとプランジャとの間隙に押し出されて、プランジャが貫通している開口まで到達する。開口とプランジャとの間に設けられているシールは、成形材料が射出シリンダの外に漏出することを阻止する。
成形材料が合金を含めてアルミニウムのような軽金属である場合、溶融軽金属が溶融樹脂に比べて粘性が低く流動性が高いので、シールとプランジャとの間に成形材料が浸透しやすくなる。そのため、Oリングのような一般的なパッキンによって射出シリンダの後端側の開口をシールすることは難しい。シールの防漏性をより高くしようとすると、シール抵抗が増大して、要求されるプランジャの摺動性を確保することができなくなる。
特許文献1は、プランジャの外周面とシリンダの内周面との間隙に断面が直角三角形の一対の円環状シールを設けてなるプランジャのシール機構を備えた軽金属射出成形機を開示している。特許文献1の発明は、一対の円環状のシールを一体化してなるシール全体が流出してくる溶融軽金属成形材料の圧力によってプランジャの周方向に変形し、成形材料の流出を阻止する。また、特許文献1の発明は、ヒータと冷却チャンネルとによって成形材料の温度を調整して成形材料の固化を阻止することができる。
特許文献2は、射出シリンダの内周またはプランジャの外周に環状の溝を形成して、射出室から流出してくる溶融軽金属成形材料を溝の中に導入し、溝の中の軽金属成形材料を所定の温度まで冷却して、軽金属成形材料を液体と固体との間のいわゆる“半固化状態”に維持することによって、成形材料自体をシールにして、成形材料の漏出を阻止するプランジャのシール機構を備えた軽金属射出成形機を開示している。
特開2007−268542号公報 国際公開2004−18130号パンフレット
近年、軽金属製の成形品の薄肉化に対する要求が高くなってきている。成形品の肉厚が薄くなるほど、要求される射出速度が速くなり、射出圧力のピーク圧力がより大きくなる傾向にある。ピーク圧力が大きくなると、射出室内の溶融軽金属成形材料による圧力も大きくなり、射出シリンダの後端側に流出する成形材料がプランジャのシール機構に与える負荷も増大する。
成形材料が流出してくる方向から加えられる圧力によって一対の円環状のシールをプランジャの周方向に相互にずらしてシール全体を変形させる場合は、設計的にシールがプランジャを締め付ける力を適度に調整することが困難であり、実質的には、軽金属成形材料の特性に合わせてプランジャの防漏性と摺動性を両立するように製作することができない。結果的に、射出圧力のピーク圧力が高くなるほど、成形材料の漏出を阻止しにくくなり、プランジャの円滑な移動も損なわれる。
半固化状態の軽金属成形材料によって防漏する場合は、負荷に対する耐性に限界がある。また、射出シリンダとプランジャとの間隙の周囲の温度をより低くし、射出シリンダの後端側に流出する溶融軽金属成形材料の流動性を低下させることによって防漏性を向上させることができるが、温度管理が相当難しく、軽金属材料が固化してプランジャの移動に障害が生じるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みて、軽金属成形材料自体によってシールするプランジャのシール機構であって、射出圧力のピーク圧力が比較的大きい射出成形において、プランジャの円滑な移動を確保しながら、適確に溶融軽金属成形材料の漏出を阻止することができる改良されたシール機構を備える軽金属射出成形機を提供することを目的とする。本発明によって得ることができるいくつかの利益は、発明の実施の形態の説明において、具体的に説示される。
本発明の軽金属射出成形機は、上記課題を解決するために、射出シリンダ(10)の開口(10A)を貫通し射出シリンダ(10)の中心軸線(O)に沿って往復移動するプランジャ(20)によって軽金属成形材料を射出する軽金属射出成形機において、開口(10A)に設けられ、内周面とプランジャ(20)の外周面との間に間隙(δ1)を形成し、間隙(δ1)において軽金属成形材料を半固化状態に維持する第1の環状体(81)と、第1の環状体(81)とリング側面どうしが密接して重なり合うようにプランジャ(20)の移動方向に沿って射出シリンダ(10)の後端と第1の環状体(81)との間に挟まれて開口(10C)に設けられ内周面の全周にわたって形成される内溝(82A)と内溝(82A)に対して直交する方向に内周面に穿たれた複数の横穴(82B)と有する第2の環状体(82)と、内溝(82A)にプランジャ(20)の周方向に変形可能に収容され横穴(82B)に流入する溶融軽金属成形材料によって加圧されて全体が均等に縮径しプランジャ(20)を締め付ける第3の環状体(83)と、を含んでなるシール機構(8)を備えるようにする。
本発明の射出成形機は、望ましくは、第2の環状体(82)に設けられる複数の横穴(82B)を同一形状にする。また、第2の環状体(82)に設けられる複数の横穴(82B)が第2の環状体(82B)のリング側面から見て円周方向に均等に配置されるようにする。
本発明の射出成形機は、シール機構(8)が第1の環状体(81)の内周面に第2の環状体(82)の内周面の内溝(82A)と合体して一体となる溝を形成する内溝(81B)が設けられ一体となる溝に第3の環状体(83)を収容するようにすることができる。特に、シール機構(8)において第1の環状体(81)の内周面に内溝(81B)に対して直交する方向に複数の横穴(81C)を有し横穴(81C)が第2の環状体(82)に設けられている複数の横穴(82B)とそれぞれ一体化してそれぞれ1つの穴を形成するようにする。
上記括弧内の符号は、図中の符号と一致する。ただし、上記符号は、説明の便宜上付されたものであって、本発明を図に示される実施の形態と同じ構成に限定するものではない。
本発明によると、射出圧力を一次圧力から二次圧力に切り換えるまでの間は、射出室内の圧力が比較的小さく、主に第1の環状体とプランジャとの間隙における半固化状態の軽金属成形材料によって開口とプランジャとの間をシールする。シールが受ける負荷が比較的小さいので、十分に成形材料の漏出を阻止することができるとともに、プランジャの摺動抵抗の増大を抑えることができる。その結果、シールの損耗が少なく、エネルギの損失を低減することができる。
射出圧力がピーク圧力に到達するVP切換前後の短い所定期間中は、第2の環状体における複数の横穴に流入する溶融軽金属成形材料による加圧力が最大になり、第3の環状体がその加圧力に相応する締付力でプランジャを締め付ける。したがって、プランジャの移動距離が最も少なく、シールにかかる負荷が最大になる上記所定期間中に限ってシール抵抗を増大させる。そのため、適確に成形材料の漏出を阻止することができるとともに、プランジャの移動に与える影響を小さく抑えることができる。その結果、シールの損耗が少なく、エネルギの損失を低減することができる。
本発明の軽金属射出成形機の概容を示す図である。 本発明の軽金属射出成形機のプランジャのシール機構を示す図である。 図2に示されるシール機構の断面図である。 本発明の軽金属射出成形機のプランジャのシール機構の他の実施の形態を示す図である。
図1は、本発明の軽金属射出成形機の適する実施の形態を示す。図1は、溶炉と射出シリンダを断面で示す。図1において、射出ノズルが設けられる射出シリンダの長手方向の一端側で図面向かって左側を射出シリンダの先端側とし、右側を後端側とする。また、図面手前側を射出成形機の本機の前面または正面とし、その反対側を後面または背面とする。
軽金属射出成形機は、射出装置1と、図示しない型締装置とを含んでなる。射出装置1は、主に溶炉2と射出シリンダ装置3とからなる。図1に示される実施の形態の軽金属射出成形機は、軽金属成形材料を溶解する手段が溶炉であるが、例えば、公知の溶解シリンダに置き換えることができる。
本発明の軽金属射出成形機は、射出シリンダ装置3の射出シリンダ10の開口10Aを貫通して射出シリンダ10の中心軸線Oに沿って往復移動するプランジャ20によって軽金属成形材料を射出する構成である。射出シリンダ10の後端に設けられる開口10Aは、プランジャ20を射出シリンダ10に挿入して往復移動可能に装着するための出入口の機能を有するなら、名称に捉われることなく、例えば、「貫通孔」のように、他のものと置き換えることができる。
本発明において、軽金属は、比重が4.5以下の金属またはその金属を主成分とする合金をいう。特に、成形材料として有力な軽金属としては、例えば、銅含有ダイキャスト用アルミニウム合金(JIS規格ADC12)、あるいは、アルミニウム含有ダイキャスト用マグネシウム合金(JIS規格AZ91D)が知られている。
射出装置1は、射出ノズル4と、複数のバンドヒータ5と、継手6とを備える。射出ノズル4は、射出シリンダ装置3の射出シリンダ10の先端側に設けられる。複数のバンドヒータ5は、図1において、同じ種類の斜線によって示され、1つのバンドヒータに符号が付与さているが、溶炉2と、射出ノズル4と、継手6と、射出シリンダ10とにそれぞれ必要数設けられる。継手6は、溶炉2と射出シリンダ装置3の射出シリンダ10とを接続する。
溶炉2で溶解された軽金属成形材料は、継手6を通って射出シリンダ10の射出室10Bに送り出される。射出時は、溶炉2に設けられている逆止装置7によって継手6の流路が閉塞される。したがって、プランジャ20が前進すると、射出室10Bが縮小し、射出室10B内に供給されている溶融軽金属成形材料が圧縮されるので、成形材料は、射出ノズル4から射出されると同時に射出シリンダ10の内周面とプランジャ20の外周面との間隙に流出し、射出シリンダ10の後端側に押し出される。
射出シリンダ装置3は、射出シリンダ10と、プランジャ20と、駆動装置30とを含んでなる。駆動装置30は、複動油圧シリンダによってプランジャ20を射出シリンダ10の中心軸線Oに沿って移動させる手段である。射出シリンダ10内の先端側には、プランジャ20によって射出室10Bが形成される。プランジャ20は、射出シリンダ10の後端面10Cに穿設される開口10Aを貫通するように設けられる。
軽金属射出成形機の射出装置1の射出シリンダ装置3は、プランジャ20のシール機構8を備えている。シール機構8は、基本的には、射出シリンダ10の開口10Aに設けられる環状シール8Aの内周面とプランジャ20の外周面との間隙に半固化状態の軽金属成形材料を介在させることによって、射出シリンダ10の開口10Aとプランジャ20との間をシールする。
本発明において、半固化状態とは、合金を含む溶融している液化した金属がその金属固有の所定の温度範囲で冷却の過程において凝固して固化した状態に移行するまでの過渡状態であって、液体に比べて粘性を有し流動性が低い状態をいう。半溶融状態、半凝固状態、あるいは半固体と表現することもできる。半固化状態にある過渡状態の所定の温度範囲は、例えば、アルミニウム合金ADC12の場合でおよそ515℃−582℃であり、マグネシウム合金AZ91Dの場合でおよそ468℃−598℃である。
特に、本発明の軽金属射出成形機の射出シリンダ装置3におけるプランジャ20のシール機構8は、射出時にプランジャ20が前進して射出圧力がピーク圧力に到達するVP切換前後の短い所定期間中だけ環状シール8Aが変形して全体が均等に縮径することによってプランジャを締め付けて、環状シール8Aの内周面とプランジャ20の外周面との間隙を封止することによって、射出シリンダ10の開口10Aとプランジャ20との間をシールする。
図2は、本発明の軽金属射出成形機の射出装置の射出シリンダ装置におけるプランジャのシール機構の適する実施の形態を示す。図2は、射出成形機の本機の正面から見たシール機構において、射出シリンダの中心軸線Oに沿って縦に切断したときのリング上側の断面を示す。図3は、図2に示される射出シリンダの後端方向から見た環状シールのA−A断面を示す。
図2に示される実施の形態のシール機構8は、環状シール8Aと、押圧体8Bとを含んでなる。環状シール8Aは、第1の環状体81と、第2の環状体82と、第3の環状体83との3つの環状体でなる。本発明においては、各環状体を構成するそれぞれの環の全体をリングと称し、環の外側の面を外周面、環の内側の面を内周面、環の側面をリング側面、環の幅をリング幅、環の厚さをリング厚という。
実施の形態の環状シール8Aは、主に第1の環状体81と第3の環状体83によって、射出シリンダ10の開口10Aとプランジャ20との間を防漏すシール機能を有するとともに、プランジャ20の円滑な移動を案内するガイドの機能を有する。
押圧体8Bは、第1の環状体81と、第2の環状体82と、第3の環状体83との3つの環状体でなる環状シール8Aを射出シリンダ10の後端面10Cに押し付けるように締め付けて、環状シール8Aを射出シリンダ10の開口10Aに取付固定する。押圧体8Bの内部には、図示しない冷却装置を含む温度管理システムにおける冷却媒体の流路8Cが形成されており、押圧体10Bは、実質的に第1の環状体81を所定の温度範囲まで冷却して軽金属成形材料を半固化状態に維持する冷却体を形成する。冷却媒体は、冷却部位が高温であるので、エアまたはガスが適当である。
第1の環状体81は、射出シリンダ10の開口10Aに設けられる。第1の環状体81の内周面とプランジャ20の外周面との間に間隙δ1が形成される。第1の環状体81は、間隙δ1において軽金属成形材料を半固化状態に維持することによって実質的に開口10Aとプランジャ20との間をシールする。
第1の環状体81は、リング側面が押圧体20の一側面(押圧面)に密接するように設けられ、押圧体8Bによって冷却される。そのため、間隙δ1において、比較的短い期間内に溶融軽金属成形材料の温度を所定の温度範囲内まで下げることができる。その結果、間隙δ1における軽金属成形材料が半固化状態で維持される。軽金属成形材料の種類に対応する半固化状態を維持することができる適正な所定の温度範囲は、既述のとおりである。
第1の環状体81の内周面とプランジャ20の外周面との間隙δ1の適当な大きさは、主に軽金属成形材料の種類と体積、および冷却方法とに依存する。一般に、第1の環状体81を押圧体8Bによって冷却する場合、間隙δ1の大きさが0.10mm以上であると破綻しやすくなり、1μmに満たないと固化しやすくなるので、間隙δ1の大きさは、0.03mm−0.06mmが適している。実施の形態の環状シール8Aの場合、第1の環状体81のリング幅を16mmとして、間隙δ1の大きさを0.05mmにしている。
第1の環状体81の内周面には、ラビリンス81Aが形成されている。ラビリンス81Aは、第1の環状体81側に射出シリンダ10の中心軸線Oに沿った方向に複数の溝を形成してなる。ラビリンス81Aは、軸受に設けられる一般的なラビリンスシールと同じように、間隙δ1に介在する溶融軽金属成形材料の圧力損失を大きくすることによって防漏性を向上させるとともに、第1の環状体81とプランジャ20との間の摩擦を低減する。
第1の環状体81の材質は、溶融軽金属成形材料によって溶損しない素材であることが望ましく、例えば、酸化物を添加した耐熱性のジルコニアセラミックス(安定化ジルコニア)である。第1の環状体81は、表面に溶融軽金属成形材料から保護する処理が施されている限りにおいて、金属製であってよく、例えば、プランジャ20と同じ材質にすることができる。なお、内周面を含む射出シリンダ10の内側全面は、表面がサーメットの溶射層10Dによって被覆されており、溶融軽金属成形材料によって溶損しないように保護されている。
第2の環状体82は、第1の環状体81とリング側面どうしが密接して重なり合うように、射出シリンダ10の中心軸線Oに対して同軸の方向、言い換えると、プランジャ20の移動方向に沿って射出シリンダ10の後端と第1の環状体81との間に挟まれて射出シリンダ10の開口10Aに並んで設けられる。第2の環状体82の材質は、第1の環状体81と同様に、例えば、耐熱性のジルコニアセラミックスである。
第2の環状体82の内周面には、その全周にわたって内溝82Aが形成されている。また、第2の環状体82の内周面には、内溝82Aに対して直交する方向、言い換えると、プランジャ20の移動方向に同一形状の複数の横穴82Bが穿たれている。図2に示される実施の形態における第2の環状体82においては、第1の環状体81のリング側面と直面するリング側面から見て円周方向に均等に配置されるように12個の横穴82Bが設けられている。
複数のバンドヒータ5は、射出シリンダ10内の溶融軽金属成形材料の溶融状態を維持する温度に射出シリンダ10を加熱している。射出シリンダ10の熱は、射出シリンダ10が接する第2の環状体82に伝達する。また、第2の環状体82は、押圧体8Bによって冷却される第1の環状体81と密接して設けられているので、第1の環状体81を通して間接的に冷却される。
その結果、第2の環状体82の内周面とプランジャ20の外周面との間隙δ2を通って横穴82Bに流入する溶融軽金属材料の温度は、射出シリンダ10とプランジャ20との間隙における溶融軽金属成形材料の温度よりも低く、第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1における半固化状態の軽金属成形材料の温度よりも高くなる。そのため、間隙δ2から横穴82Bに流入する溶融軽金属成形材料は、半固化状態に移行しやすい状態にある。
第2の環状体82は、第3の環状体83を位置決めして保持する。第2の環状体82は、第3の環状体83を加圧してプランジャ20の周方向に縮径するように変形させる。したがって、第2の環状体82は、射出シリンダ10の開口10Aとプランジャ20との間を直接シールする機能を有していない。
第2の環状体82とプランジャ20との間隙δ2の大きさは、第3の環状体83とプランジャ20との間隙δ3から漏出する溶融軽金属成形材料の量とシール抵抗の大きさに影響を与える。間隙δ2が小さいほど、間隙δ2における成形材料の圧力降下が大きくなるため、横穴82Bにおいて成形材料が第3の環状体83に加える加圧力が小さくなる。その結果、第3の環状体83のプランジャ20に対する締付力が小さくなり、間隙δ3において漏出する成形材料の量が比較的多くなるが、シール抵抗は小さくなる。
したがって、間隙δ2の大きさは、間隙δ3から漏出する溶融軽金属成形材料が第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1における半固化状態の軽金属成形材料によるシールを決壊させない範囲で可能な限り小さくして、シール抵抗を小さくすることが有利である。具体的に、図2は、プランジャ20の直径が90mmφであるとき、プランジャ20との間隙δ2が0.05mmになる内径を有する第2の環状体82と、リング幅が7mmの第3の環状体83を示している。したがって、実施の形態のシール機構8は、シールの設計と製作が比較的容易である点で有利である。
シール機構8においては、環状シール8Aを交換することが可能である。そのため、例えば、間隙δ2を0.05mmにする内径を有する第2の環状体82と、リング幅が7mmの第3の環状体83のセットと、間隙δ2を0.10mmにする内径を有する第2の環状体82と、リング幅6mmの第3の環状体83のセットを用意しておくことができる。
第3の環状体83は、第2の環状体82の内溝82Aにプランジャ20の周方向に変形可能に収容される。第3の環状体83は、射出圧力がピーク圧力に到達する前後の所定期間中だけ、第2の環状体82の内周面にリング側面から見て円周方向に均等に設けられている複数の横穴82Bに流入する溶融軽金属成形材料によって周方向に加圧されて全体が均等に縮径してプランジャ20を締め付ける。
射出圧力がある大きさ以下であるときは、第2の環状体82の横穴82Bにおける溶融軽金属成形材料が第3の環状体83を変形させることができないので、第3の環状体83は、常時、プランジャ20の外周面と見掛け上接触している。したがって、第3の環状体83は、摺動面に接触して摺動面に対して変形することから、構造的には、一種のメカニカルシールと見做すことができる。
第3の環状体83は、押圧体8Bによって射出シリンダ10の後端面10Cの方向に押し出される第1の環状体81によって第2の環状体82と共に射出シリンダ10の後端と第1の環状体81との間に挟まれるようにして射出シリンダ10の開口10Aに設けられる。そのため、第3の環状体83は、第1の環状体81のリング側面と第2の環状体82の内溝82Aの側面との間でプランジャ20の移動方向に移動しないように規制されるとともに、第3の環状体83のリング側面から溶融軽金属成形材料が漏出しないようにされている。
第3の環状体83の材質は、プランジャ20の周方向に内径1cm当たり2μm−3μm程度拡縮するように変形できる可撓性を有し、溶融軽金属成形材料によって溶損しない素材である。特に、第3の環状体83の締付力を安定させるために、プランジャ20と第3の環状体83の材質を同じにするか、少なくとも第3の環状体83の熱膨張係数をプランジャ20の熱膨張係数と殆ど同じにする材質であることが望ましい。
具体的には、例えば、第3の環状体83の材質を炭化珪素セラミックスとするときは、プランジャ20の材質も炭化珪素セラミックスとする。また、例えば、第3の環状体83の材質を鉄材に安定化ジルコニアを被覆した素材とするときは、プランジャ20も同じ素材を使用する。
第2の環状体82の内溝82Aは、第3の環状体83のリング厚よりも深く形成されている。そのため、内溝82Aに収容される第3の環状体83と内溝82Aの底面との間に間隙εが形成される。間隙εは、第3の環状体83がプランジャ20の周方向に変形することを許容するとともに、最大の拡大量を規制して、第3の環状体83の破損を防止する。間隙εは、例えば、0.06mmが適当である。
第3の環状体83の内径は、プランジャ20の外径よりも内径1cmm当たり2μm−3μm程度小さく形成されている。実施の形態の軽金属射出成形機のシール機構8においては、例えば、プランジャ20の直径が90mmφのときで、第3の環状体83の内径を90mmより20μm小さくしている。したがって、第3の環状体83を開口10Aに取り付けるときは、初期の外形から僅かに拡大するように変形させてプランジャ20に嵌装させる。
リング幅が7mmでリング厚が4mmの第3の環状体83を直径90mmφのプランジャ20に20μmのしばりばめによって嵌装したときの第3の環状体83の初期の形状における締付力は、鉄のヤング率を参照して換算したところ、全体で760kgfであり、プランジャ20に与える摺動抵抗による負荷が約230kgfであった。この数値は、溶融軽金属成形材料が存在しない状態でプランジャ20の移動に支障がない程度の摺動抵抗であることを示している。
溶融軽金属成形材料は、溶融樹脂に比べて粘性が相当低く流動性が著しく高いので、溶融軽金属成形材料が第3の環状体83とプランジャ20との間に徐々に浸透するように入り込んで、可撓性を有し変形可能な第3の環状体83を拡径させる。特に、溶融軽金属成形材料がとりわけ粘性が低いアルミニウム合金であるときは、この現象が顕著である。
第3の環状体83の内周面とプランジャ20の外周面との間に浸透した溶融軽金属成形材料が第3の環状体83を僅かに広げると、第3の環状体83とプランジャ20との間に溶融軽金属成形材料の薄膜による間隙δ3が形成され、間隙δ3を成形材料が流動する。第3の環状体83とプランジャ20との間に形成された間隙δ3に存在する溶融軽金属成形材料の薄膜は、間隙δ3におけるシール抵抗を低減し、プランジャ20の摺動性を向上させる。
第3の環状体83には、第1の環状体81と同様のラビリンス83Aが形成されているので、間隙δ3における成形材料に圧力損失を生じさせ、間隙δ3の成形材料が第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1における半固化状態の軽金属成形材料によるシールを破壊しないようにしている。
射出圧力がピーク圧力に達するVP切換の前後の所定期間中に射出室10B内の溶融軽金属成形材料の圧力が急激に上昇するとき、第2の環状体82に形成されている複数の横穴82Bに流入する溶融軽金属成形材料の圧力も上昇して第3の環状体83をその外周面側からプランジャ20の周方向に加圧する。複数の横穴82Bは、第2の環状体82のリング側面に均等に配設されているので、第3の環状体83は、リング全体が均等にプランジャ20の周方向に縮径するようにして変形する。その結果、第3の環状体83が横穴82Bにおける成形材料の加圧力に相応する締付力でプランジャを締め付ける。
実施の形態の軽金属射出成形機のシール機構8の環状シール8Aにおける各環状体のサイズは、プランジャ20の直径および各環状体の材質などに基づいて適宜決められる。図2および図3に示される実施の形態の環状シール8Aは、具体的に、間隙δ1と間隙δ2をそれぞれ0.05mmとして設計し、第1の環状体81と第2の環状体82のリング幅Lを16mm、リング厚Tを15mm、横穴82Bの高さHを6mm、横穴82Bの底面側曲面の半径Rを4mmにし、第3の環状体83のリング幅を7mm、リング厚を4mmにしている。
次に、本発明の軽金属射出成形機におけるシール機構8の動作を説明する。すでに、溶炉2から溶融軽金属成形材料が供給されて、溶融軽金属成形材料が射出シリンダ10とプランジャ20の僅かな間隙を通って環状シール8Aに到達している状態であるとする。
第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1においては、軽金属射出成形機の運転中、常時、押圧体8Bの流路8Cに冷却媒体が供給され、例えば、アルミニウム合金の軽金属成形材料が所定の温度範囲内に冷却されて半固化状態が維持されている。第2の環状体82とプランジャ20との間隙δ2と横穴82Bにおいては、射出シリンダ10の余熱によって加熱され、溶融軽金属成形材料が流動している。
第1の環状体81と第2の環状体82は、リング側面どうしが密接して設けられているので、間隙δ2における溶融軽金属成形材料の温度は、射出シリンダ10内の溶融軽金属成形材料の温度よりも低く、間隙δ1における半固化状態の軽金属成形材料の温度よりも高くなっており、過渡状態に移行しやすくなっている。そのため、実施の形態におけるシール機構8は、シールの温度管理が比較的容易である点で有利である。特に、成形材料の主成分が半固化状態である所定の音頭範囲がマグネシウムに比べて狭いアルミニウムおよびアルミニウム合金である場合に有効である。
第3の環状体83の内周面とプランジャ20の外周面とは、本来は完全に接触して両者の間に間隙が存在しないが、粘性の低い溶融軽金属成形材料は、第3の環状体83とプランジャ20との間に少しずつ浸透していき、第3の環状体83を拡大するように変形させる。その結果、第3の環状体83とプランジャ20との間に間隙δ3が形成される。
間隙δ3に介在する溶融金属成形材料は、ラビリンス83Aによって圧力が低下するので、第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1における半固化状態の軽金属成形材料によって簡単に漏出が阻止される。間隙δ3に介在する溶融軽金属成形材料は、薄膜を形成してシール抵抗を低減するので、プランジャ20の摺動性が向上し、移動を円滑にする。特に、成形材料が粘性の低いアルミニウムまたはアルミニウム合金であるときには、シール抵抗の低減による摺動性の向上が顕著である。そのため、シール機構8Aは、適確に防漏しながら、シールの磨耗とエネルギの損失を低減する。
プランジャ20が前進して一次圧力から二次圧力に上昇する期間は、射出圧力を正確に制御するよりもプランジャ20の移動速度を十分に高速にすることが重要である。一次圧力に由来する射出室10B内の成形材料の圧力がまだ低く、環状シール8Aにかかる負荷も小さい。そのため、環状シール8Aにおけるシール抵抗が小さくても成形材料の漏出が確実に阻止されていて、しかも、プランジャ20の高速移動が妨げられない。
射出圧力がピーク圧力に達しようとするとき、射出室10B内の成形材料の圧力も急激に上昇する。このとき、射出室10Bから射出シリンダ10の後端側に流出する溶融軽金属成形材料の流量が増大して、第2の環状体82とプランジャ20との間隙δ2における成形材料の圧力が第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1に介在する半固化状態の軽金属成形材料の耐性限界を超える。
間隙δ2に介在する溶融軽金属成形材料は、第2の環状体82の内周面に円周に沿って均等に配設されている複数の横穴82Bに均等に流入しようとするので、横穴82Bにおける成形材料の圧力も上昇して、第3の環状体83を縮径する方向に加圧する。第3の環状体83が成形材料による加圧力に相応する強い締付力で締め付けるので、第3の環状体83とプランジャ20との間は、機械的なシールと同様に一時的に加圧力に相応するシール抵抗で成形材料の漏出を阻止する。
射出圧力がピーク圧力に達するVP切換前後の所定期間中は、プランジャ20の移動距離が少ないので、一時的にシール抵抗が増大してもプランジャ20の移動に及ぼす影響が小さい。一方、シール抵抗がより強くされているので、第1の環状体81とプランジャ20との間隙δ1に介在する半固化状態の軽金属成形材料の決壊は免れる。
保圧の期間中は、プランジャ20が前進して溶融軽金属成形材料が金型のキャビティ空間に射出されて射出室10B内の成形材料が少なくなっていくが、射出圧力が一定の圧力に保圧されているので、第2の環状体82とプランジャ20との間隙δ2における溶融軽金属成形材料の圧力も一定の圧力に低下し、第3の環状体83が元の形状に戻るように締付力を緩めるので、依然としてプランジャ20の移動が阻害されない。
射出室10B内の成形材料の射出が完了した後は、逆止装置7を作動して継手6の流路を開放し、プランジャ20を後退させながら、次の射出サイクルにおける所定量の溶融軽金属成形材料を溶炉2から射出室10Bに送るが、射出室10Bにおいて成形材料が殆ど圧縮されていないので、射出シリンダ10の後端側に存在している成形材料も開放されている射出室10Bに戻ろうとして、第2の環状体82とプランジャ20との間隙δ2における成形材料の圧力も低下する。その結果、第3の環状体83がプランジャ20の周方向に拡大するように変形して形状が復元する。
図4は、本発明の軽金属射出成形機の射出装置の射出シリンダ装置におけるプランジャのシール機構の適する他の実施の形態を示す。図4は、射出成形機本機の正面から見たときのシール機構において、中心から縦に切断したときのリングの上側の断面を示す。図4において、図2と同じ部材または同じ機能を有する部材については、図2と同じ符号を付し同じ番号が与えられ、詳しい説明を省略する。
図4に示される実施の形態のシール機構8において、第2の環状体82だけではなく、第1の環状体81にも第3の環状体83を収容することが特徴である。具体的に、第1の環状体81の内周面の射出シリンダ10側に内溝81Bが形成され、内溝81Bに第3の環状体83が部分的に収容される。図4に示される実施の形態のシール機構8は、シールの機能とガイドの機能とを有し、図2に示されるシール機構8と基本的に差異はない。
第1の環状体81の内溝81Bの内周面および第2の環状体82の内溝82Aの内周面と、第3の環状体83の外周面との間に、第3の環状体83のリング全体が拡縮するような変形を許容するとともに破損を防止するために拡大を制限する間隙εが設けられる。内溝81Bの側面および内溝82Aの側面と、第3の環状体83のリング側面との間には隙間がなく、射出シリンダ10の中心軸線Oの方向に移動しないように規制されている。図4に示される実施の形態のシール機構8は、メインテナンスが要求される第3の環状体83の着脱が比較的容易であり、作業性を向上させる利点がある。
図4に示されるシール機構8においては、第1の環状体81の内周面に内溝81Aに対して直交する方向、言い換えると、プランジャ20の移動方向に同一形状の複数の横穴81Cが穿たれている。各横穴81Cは、第2の環状体82に設けられている複数の横穴82Bと同数設けられる。各横穴81Cは、第1の環状体81のリング側面から見て円周方向に均等に配置される。そして、各横穴81Cは、それぞれ横穴83Bに対向配置され、それぞれで横穴82Bと一体化して、それぞれ1つの穴を形成する。
本発明の軽金属射出成形機は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で実施の形態に限定されず、すでにいくつかの例が具体的に示されているが、変形、置換、追加が可能である。あるいは、公知の技術と組み合わせて実施することができる。例えば、第1の環状体を冷却する冷却体において、冷却媒体の流路を設ける代わりにペルチェ素子のような冷却素子を用いることができる。
本発明は、軽金属成形材料をプランジャによって射出する軽金属射出成形機に適用できる。とりわけ、本発明は、樹脂に比べて成形が難しい軽金属の射出成形に利用でき、例えば、自動車あるいは航空機に使用される高品質の軽金属部品の技術の進歩に貢献する。そして、本発明は、軽金属射出成形機の発展に寄与する。
1 軽金属射出成形機
2 溶炉
3 射出シリンダ装置
4 射出ノズル
5 バンドヒータ
6 継手
7 逆止装置
8 シール機構
8A 環状シール
8B 押圧体
8C 冷却媒体の流路
10 射出シリンダ
10A 開口
10B 射出室
20 プランジャ
81 第1の環状体
82 第2の環状体
82A 内溝
82B 横穴
83 第3の環状体

Claims (5)

  1. 射出シリンダの開口を貫通し射出シリンダの中心軸線に沿って往復移動するプランジャによって軽金属成形材料を射出する軽金属射出成形機において、前記開口に設けられ内周面と前記プランジャの外周面との間に間隙を形成し前記間隙において軽金属成形材料を半固化状態に維持する第1の環状体と、前記第1の環状体とリング側面どうしが密接して重なり合うように前記プランジャの移動方向に沿って前記射出シリンダの後端と前記第1の環状体との間に挟まれて前記開口に設けられ内周面の全周にわたって形成される内溝と前記内溝に対して直交する方向に前記内周面に穿たれた複数の横穴と有する第2の環状体と、前記内溝に前記プランジャの周方向に変形可能に収容され前記横穴に流入する溶融軽金属成形材料によって加圧されて全体が均等に縮径し前記プランジャを締め付ける第3の環状体と、を含んでなるシール機構を備えた軽金属射出成形機。
  2. 前記第2の環状体に設けられる複数の前記横穴が同一形状であることを特徴とする請求項1に記載の軽金属射出成形機。
  3. 前記第2の環状体に設けられる複数の前記横穴が前記第2の環状体のリング側面から見て円周方向に均等に配置されることを特徴とする請求項1に記載の軽金属射出成形機。
  4. 前記シール機構が前記第1の環状体の内周面に前記第2の環状体の内周面の前記内溝と合体して一体となる溝を形成する内溝が設けられ前記一体となる溝に前記第3の環状体を収容することを特徴とする請求項1に記載の軽金属射出成形機。
  5. 前記シール機構において前記第1の環状体の内周面に前記内溝に対して直交する方向に複数の横穴を有し当該横穴が前記第2の環状体に設けられている複数の前記横穴とそれぞれ一体化して1つの穴を形成していることを特徴とする請求項4に記載の軽金属射出成形機。
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