JP6335372B2 - 自走式電子機器 - Google Patents
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Description
また、横方向に変位可能吸口部とこの吸口部が接続された本体とを備え、前記吸口部および本体の側面に多数の接点を分散して配置した帯状の接触センサを設け、この接触センサを用いて部屋の周辺の壁や障害物を検出するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、自走式電子機器において、単純な構成で種々の方向の接触を検出できる接触センサの構成および制御を提供するものである。
結部を支点として回動可能に前記バンパーを連結することを特徴とする自走式電子機器を提供する。
≪自走式電子機器の具体的態様≫
本発明の自走式電子機器の一例として「自走式掃除機」について説明する。この自走式掃除機とは、底面に吸気口を有すると共に内部に集塵部を有する筐体、筐体を走行させる駆動輪、駆動輪の回転、停止および回転方向等を制御する制御部などを備え、ユーザの手を離れて自律的に掃除動作する掃除機を意味し、後述の図面を用いた実施形態によって一例が示される。
図1は、この発明に係る自走式掃除機の一実施例の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、この発明に係る自走式掃除機は、主として、回転ブラシ9、サイドブラシ10、制御部11、充電池12、障害物検出部14、集塵部15を備える。さらに、動力部21、右駆動輪22R、左駆動輪22L、吸気口31、排気口32、電動送風機115およびイオン発生部117、音声信号生成部221、スピーカ223および通信部225を備える。
図2〜4は、この発明に係る自走式掃除機の一実施形態を示す外観図である。図2は平面図、図3は側面図、図4は正面図である。
図5は、図2〜4に示す自走式掃除機の分解斜視図である。また、図6は、図4のA−A矢視断面図である。
自走式掃除機1は、掃除機の内部機構を搭載する底板2aと、集塵部15を収容する凹部213が形成され前方に左右一対の支柱部215が形成された天板2bとを有する。底板2aの後側半分の縁は後方側板2dで囲まれている。天板2bの上には、前記凹部213の上方開口部を覆う蓋部3が開閉可能に配置されている。底板2aおよび天板2bはこの発明の筐体に相当する。
センサ14CRがあってバンパー2cに固定されている。この実施形態において左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRはマイクロスイッチである。各マイクロスイッチのスイッチレバー209Lおよび209Rは中心側、即ち天板2bのある側に突き出ている。天板2bは、各スイッチレバー209Lおよび209Rの先端付近の位置にレバー押え部211Lおよび211Rが形成されている。レバー押え部211Lは左接触センサ14CLに対応し、レバー押え部211Rは右接触センサ14CRに対応する側にある。自走式掃除機1が障害物に接触していない状態で、バンパー2cは天板2bに対して前方へ付勢されてレバー押え部211Lは左接触センサ14CLのスイッチレバー209Lとは接触せず、レバー押え部211Rは右接触センサ14CRのスイッチレバー209Rとは接触しない。
この実施形態において、自走式掃除機の外周部から底板2aに至る下縁部は、後ろ半分が後方側板2dであり、前半分はバンパー2cと一体のスカート部2eである。後方側板2dの上方には、後方側板2dとほぼ面一でバンパー2cが配置されている。なお、壁等の障害物が検出し易いようにスカート部2eを後方側板2dよりやや張り出すように配置してもよい。
変形例として、後方側板2dの部分も前半分と同様にバンパー2cのスカート部にする態様が考えられる。このようにすれば、後退する経路上に外周部の高さに満たない障害物があるときでもバンパー2cの変位によりその障害物を検出することができる。
ここで、前方とは、自走式掃除機1の前進方向(図2において、紙面に沿う上方)をいうものとし、後方とは、自走式掃除機1の後退方向(図2において、紙面に沿う下方)いうものとする。
図1の制御部11は、自走式掃除機1の各構成要素の動作を制御する部分であり、主と
して、CPU、書換え可能な不揮発性メモリであるROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、前記ROMに予め格納され、RAMに展開された制御プログラムに基づいて、各ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の掃除機能、走行機能などを実行する。
充電池12の充電は、自走式掃除機1を図示しない充電台に近接させた状態で、両者の露出した充電端子どうしを接触させることにより行う。
左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRは、自走式掃除機1が走行時に障害物と接触したことを検出するために、バンパー2cの内側に配置される。CPUは、左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRからの出力信号に基づいてバンパー2cが障害物に衝突したことおよびその方向を知る。
CPUは、障害物検出部14から出力された信号に基づいて、障害物や段差の存在する位置を認識する。認識された障害物や段差の位置情報に基づいて、その障害物や段差を避けて次に走行すべき方向を決定する。なお、左輪床面検出センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rは、前方床面検出センサ18の検出範囲外にある進行方向の左前方または右前方の段差を検出するものである。これにより下り階段を検出し、自走式掃除機1の下り階段への落下を防止する。
集塵部15は、室内のゴミやちりを集める掃除機能を実行する部分であり、主として、図示しない集塵容器と、フィルタ部と、集塵容器およびフィルタ部を覆うカバー部とを備える。また、吸気口31と連通する流入路と、排気口32と連通する排出路とを有する。排出路には電動送風機115が配置されている。電動送風機115は、吸気口31から空気を吸い込み、その空気を、流入路を介して集塵容器内に導き、集塵後の空気を、排出路を介して排気口32から外部へ放出する気流を発生させる。
この構成は単なる一例であり、サイドブラシ10を回転させる専用の駆動モータを設けてもよい。
なお、イオン発生部117で発生したイオンの一部が流入路へ導かれるようにしてもよい。このようにすれば、吸気口31から流入路に導かれる気流内にイオンが含まれるため、集塵部15が有する図示しない集塵容器およびフィルタの除菌および脱臭を行うことができる。
通信部225は、ネットワークを介して外部の機器と通信するインターフェイスである。好ましくはIEEE802.11の無線LAN規格やBluetooth(登録商標)の規格に
準拠した無線通信が用いられ、ユーザが使用するパーソナルコンピュータあるいはスマートフォンなどの携帯通信端末と通信する。
以上が、ロボット掃除機の具体的な構成例であるが、自走式空気清浄機の構成例は、図1〜7に示す自走式掃除機1の一部を変更したものである。具体的には、回転ブラシ9、集塵部15、イオン発生部117およびブラシモータ119に代えて空気清浄用のフィルタを有する空気清浄部を有し、吸気口31を設ける位置を筐体の底板2aから天板2bに変更したものである。また、自走式イオン発生器の構成例は、図1〜7に示す自走式掃除機1から回転ブラシ9、集塵部15、およびブラシモータ119を除き、吸気口31を設ける位置を筐体の底板2aから天板2bに変更したものである。
続いて、種々の方向の接触に対するバンパー2cの変位とその変位を検出する左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRの様子を説明する。
図8〜図10は、図7に示すバンパー2cが種々の方向の接触により天板2bに対して変位する様子を示す説明図である。図8は前方で、図9は上方から見て左側で、図10は上方から見て右側でそれぞれ接触があったときの変位を示している。なお、図7〜図10はバンパー2cおよび天板2bを下方から見た図であるため各図を見たときの左右と図面に付された符号のLおよびRは逆になっている。以下の説明では自走式掃除機1を上方から見て左側、即ち符号にLが付されている側であり図7〜10を見たときの右側の方向をL側と呼び、反対の方向をR側と呼ぶ。
図7の説明のごとく、自走式掃除機1は、天板2bの周囲を囲むバンパー2cがバンパーバネ201Lおよび201Rにより進行方向前方へ、即ち図の紙面に沿って上方へ付勢されており、接触がないときは後方ボス208Lおよび208Rが長孔の前端に当接した状態で静止している。静止状態でバンパー2cの左側のレバー押え部211Lは左接触センサ14CLのスイッチレバー209Lと接触せずかつ右側のレバー押え部211Rは右接触センサ14CRのスイッチレバー209Rに接触しない。
する。バンパー2cのL側が後退する方に回動すると天板2bのレバー押え部211Lが左接触センサ14CLのスイッチレバー209Lに接触してそのスイッチレバーを押圧する。一方、レバー押え部211Rは右接触センサ14CRのスイッチレバー209Rに接触しない。よって、左接触センサ14CLのみがバンパー2cの変位を検出する。制御部11は、左接触センサ14CLのみが押圧された状態を認識してバンパー2cのLF側またはRR側が障害物に接触したと判断する。その判断に基づいて制御部11は、自走式掃除機1が前進中であればR側へ方向転換または旋回させるかあるいは前進をやめて後退させ、後退中であればL側へ後退するように方向転換または旋回させるか後退をやめて前進させることで障害物を避けて走行するように制御する。
実施の形態1では、L側の接触時とR側の接触時とで回動の支点がそれぞれ後方ボス208Lおよび208Rで異なり、その支点に挟まれた領域の後方には接触が検出できない領域、いわば不感領域が生じる。この不感領域は後方ボス208Lと208Rを近づけることで狭めることができるが、さらに改善された構成を以下に示す。
図7と同様にバンパー2cは左右一対のバンパーバネ201Lおよび201Rによって天板2bに対して前方へ付勢され、後方ボス208Lおよび208Rが長孔の前端に当接した状態で静止する。
6が前記支点ボスに嵌った状態で、バンパー2cは支点ボスに対して前後方向に変位可能であるが左右方向にほとんど変位できない。
図5と同様に、バンパー支持ビス203で天板2bにバンパー2cを連結し、その状態で天板2bを天板固定ビス205で底板2aに固定すると、前記支点ボスが支点ボス貫通孔206を下方から貫通した状態でバンパー2cが筐体である底板2aと連結される。
バンパー2cが後方へスライドすると天板2bのレバー押え部211Lが左接触センサ14CLのスイッチレバー209Lに接触し、レバー押え部211Rが右接触センサ14CRのスイッチレバー209Rに接触してそれらのスイッチレバーをそれぞれ押圧する。よって、左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRがバンパー2cの変位を検出する。
この態様によればL側接触時の回動の支点とR側接触時の回動の支点が一致するので、後端の支点ボス付近の領域のみがいわゆる不感領域となり、後方についても広い範囲で接触を検出することができる。
図3に示すように、無線信号受信部217は操作リモコン、充電台や仮想壁等の無線信号発信器から無線信号を感知し易いように、天板2bや蓋部3よりも上方に突出している。例えば、自走式掃除機1がソファーの下部の床面との隙間に進入したとき無線信号受信部217がソファーの下端部と衝突することがあり得る。
図2〜図5に示す態様の場合、無線信号受信部217はバンパー2cに固定されているので、無線信号受信部217が障害物に衝突するとバンパー2cが変位し左接触センサ14CLおよび/または右接触センサ14CRによって接触が検出される。
場合にも適用可能である。この場合にも、無線信号受信部217が障害物に衝突した際、バンパー2cが変位し左接触センサ14CLおよび/または右接触センサ14CRが押されるまでに、無線信号受信部217に過度の力が加わることが考えられる。
図12は、この発明の自走式電子機器において、凸状部としての無線信号受信部217と障害物との接触を検出する機構を模式的に示す説明図である。図12(a)および(b)は、前方の接触を検出する機構を示し、図12(c)は前後左右いずれの方向の接触であっても検出する機構を示している。
図12(a)に示すように、無線信号受信部217は、筐体に固定された可倒軸217aにより軸回りに回転可能に支持されている。そして、下方から上方へ向けてバネ217bで付勢されている。無線信号受信部217の下方には受信部接触センサ219が配置されている。この実施形態で受信部接触センサ219はマイクロスイッチである。
図12(c)は、無線信号受信部217の前方のみならず四方の接触を検出可能にした構成例を示している。(c)で無線信号受信部217は自立バネ217cにより下方から上方へ向けて付勢されている。自立バネ217cの周囲の前後左右に4つの受信部接触センサ219a、219b、219cおよび219dが配置されている。なお、(c)で右側の受信部接触センサ219cは左側の受信部接触センサ219dおよび自立バネ217cに隠れている。
以上のように、筐体の一部が上方に突出する凸状部を有する場合、前記凸状部と障害物との接触を検出し制御部がその検出に基づいて障害物を回避するように走行を制御することにより、前記凸状部の損傷および障害物側の損傷を防ぐことができる。
≪無線信号発信器からの無線信号による制御≫
無線信号受信部217は、操作リモコンから無線信号として送られるユーザからの指示を受信し、制御部11は受信した指示に応答して自走式掃除機1の動作を制御する。さらに無線信号受信部217は、充電台が発する無線信号を受信して、その無線信号を目標に充電台へ帰還する。
させたくない場所があるとき、仮想壁用の無線信号発信器を、その場所に配置して目に見えない境界を形成する。この実施形態では無線信号として赤外光が用いられる。信号のフォーマットとしては、例えば家電製品協会が定めたいわゆる家製協フォーマットなどが適用可能である。ただし、光ではなく電波や他の媒体を用いて通信する構成でもよく、信号のフォーマットも前述の家製協フォーマットに限定されない。
一方、指向性放射部239bからは遠方まで届く指向性の強い光信号が側方へ照射される。照射範囲は2メートルと4メートルがセンサ距離切換スイッチ237により選択可能である。照射範囲が2メートル以下で足りる用途の場合は電池の寿命がより長い2メートルの方を選択すればよい。
動作インジケーター235は、LEDランプであって電源スイッチ233がオフの状態で消灯し、オンの状態で点灯する。電池の残容量が十分ある間は緑色に点灯し残容量が減って交換時期が近づくと赤色に点灯する。
このようにすれば、ユーザが動作インジケーター235の赤色点灯を見過ごしても音声メッセージや携帯通信端末等への通知で無線信号発信器231の電池交換時期を知ることができる。
(i)この発明による自走式電子機器は、自走可能な筐体と、前記筐体に対して付勢された状態で該筐体の外周部に配置されるバンパーと、障害物との接触により前記付勢に抗して生じる前記バンパーの変位を検出する接触センサと、前記変位の検出に応答して前記障害物を避けて自走するように制御する制御部とを備え、前記筐体は、前記バンパーを連結する連結部を有し、前記連結部を支点として回動可能に前記バンパーを連結することを特徴とする。
相当する。
また、外周部は、自走式電子機器の横側を取り巻く部分である。必ずしも全周である必要はなく一部を欠くが周の大半を含む態様も含まれる。
(ii)前記接触センサは、前記筐体の前方および右側からの接触を検出する第1接触センサと、前記筐体の前方および左側からの接触を検出する第2接触センサとを備えていてもよい。
このようにすれば、第1および第2の2つの接触センサで前方および側方の接触を検出できる。側方は斜め後方を含む。
記第1接触センサが接触を検出したときは前方右側の障害物を避け、前記第2接触センサが接触を検出したときは前方左側の障害物を避けるように制御し、前記筐体が後退中に前記第1接触センサが接触を検出したときは後方左側の障害物を避け、前記第2接触センサが接触を検出したときは後方右側の障害物を避けるように制御してもよい。
このようにすれば、前記制御部は、前進中か後退中かに応じてかつ第1および第2接触センサの何れが接触を検出したかに応じて障害物のある方向を判断し、その判断に基づいて走行方向を決定することができる。
このようにすれば、自走式電子機器の外周部または上縁部と障害物との接触を検出できる。外周部は例えば側壁との接触であり、上縁部は例えばソファーの下など自走式電子機器の高さよりも低くて潜り込めない隙間へ進入しようとする際の接触である。
さらに備え、前記無線信号発信器は電池駆動されて前記無線信号に電池残量を表す電池情報を付加して送信し、前記制御部は受信した無線信号に基づいて走行を制御すると共に前記電池情報に基づいて電池の交換時期の到来をユーザに知らせるようにしてもよい。
(viii)前記自走式電子機器は、自走しながら掃除を行うもの、即ち自走式掃除機であってもよい。例えば、図1〜6に自走式掃除機の場合の具体的態様を示している。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたもの
も含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
207L、207R:前方ボス、 208L、208R:後方ボス、 209L、209R:スイッチレバー、 211L、211R:レバー押え部、 213:凹部、 215:支柱部、 217:無線信号受信部、 217a:可倒軸、 217b:バネ、 217c:自立バネ、 219、219a、219b、219c、219d:受信部接触センサ、 221:音声信号生成部、 223:スピーカ、
225:通信部、 231:無線信号発信器、 233:電源スイッチ、 235:動作インジケーター、 237:センサ距離切換スイッチ、 239a:無指向性放射部、 239b:指向性放射部、 240:発信器制御部、 241:バッテリー残量検出部、 242:記憶部、 243:電池、 300:障害物
Claims (2)
- 自走可能な筐体と、
前記筐体に対して前方へ付勢された状態で外周部に配置され、前記筐体に対して変位可能な環状のバンパーと、
前方および側方からの障害物との接触により前記付勢に抗して生じる前記バンパーの変位を検出する左右2つの接触センサと、
前記接触センサよりも前方に配置され、前記バンパーを付勢する弾性部材と、
前記変位の検出に応答して前記障害物を避けて自走するように制御する制御部とを備え、
前記筐体は、前記バンパーが連結される複数の連結部を有し、
前記複数の連結部は前記筐体の前側と後側とに配され、前記バンパーに形成されたボスと、前記ボスが変位可能に嵌るように前記筐体に形成された孔からなり、
前記孔は、前記筐体の前側と後側とでは形状が異なり、
前記接触センサから最も離れた位置に設けられた連結部において前記バンパーは、前記筐体の最も前方に位置しているときは左右方向への変位は規制され、その他の連結部において前記バンパーは前記筐体の左右方向への変位が可能なように連結されたことを特徴とする自走式電子機器。 - 前記自走式電子機器は、自走しながら掃除を行うものである請求項1に記載の自走式電子機器。
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