JP6335137B2 - レール取付構造 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたレール取付構造100は、図19に示すように、機器101の底面に支持レールを取り付ける溝102を形成している。この溝の一方102aには、水平方向に移動し、係合片の一方と係合する第1係合部103が形成され、この溝の他方102bには、係合片の他方と係合する第2係合部104が形成されている。第1係合部103と第2係合部104で、それぞれ支持レールの係合片と係合して支持レール上に機器101が保持される。
すなわち、図19に示すように、第1係合部103は、機器101の底面の幅方向の一部に配置されている。そのため、機器101を支持レールに取り付けたとき、支持レールを押圧する部位の長さが短いため、機器101の安定性に問題があった。
そこで本出願人は、図17、18に示すように、第1係合部202を機器201の全幅に設けたレール取付構造200を考案した。第1係合部202の内部には、S字形状の付勢部材203が形成されている。付勢部材203は、第1係合部202のケース204に固定された第1円弧部203aと、第1円弧部203aに延設された第2円弧部203bを有する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態のレール取付構造1の構成について、図1から図7を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るレール取付構造1の正面図であり、図2はその底面図である。図3は、支持レール2を外した状態の取付部5の正面図であり、図4は、その左側面図である。図5は、第1係合部6のケース62の正面図である。図6は、図5の矢印X方向から見た図であり、図7は、図5の矢印Y方向から見た図である。なお、図1から図4においては、第1係合部6及び第2係合部7の内部の構成を点線で示している。
付勢部材61は、取付部5を第1係合片22に対して押圧している。付勢部材61は、図2に示すように、ケース62に固定された第1円弧部61aと、第1円弧部61aから延設し、自由端である第2円弧部61bとを有する。第2円弧部61bの先端には、円弧状の先端部61cが形成され、後述する係止部64に対し搖動可能に保持されている。先端部61cに対向する位置には、第1円弧部61aに向かって突出する制限凸部61dが形成されている。制限凸部61dは、付勢部材61の動きに制限を加える。
取付部5には、図4に示すように、付勢部材61の先端部61cを係止するための係止部64が形成されている。係止部64の、先端部61cが係止される係止面64aは、図2に示すように、付勢部材61の先端部61cが搖動可能となるように円弧状に形成されている。
なお、図8から図12においては、第1係合部6及び第2係合部7の内部の構成を点線で示している。また、通常、支持レール2が固定された状態で機器3を脱着するが、図12及び図13においては、取付部5の作用を明確にするため、取付部5を固定した状態で図示している。
図12(1)に示すように、支持レール2を矢印A方向にスライドさせ、支持レール2の第2係合片23を第2係合部7の第2係合溝7bに挿入させる。このとき、付勢部材71、72は、突起がなく、滑らかな斜面を形成しているため、第2係合片23を容易に装着することできる。次に、図12(2)に示すように、矢印B方向に第2係合片23を挿入部73aへ挿入しつつ、図12(3)に示すように、第1係合片22を矢印D方向に移動させる。また、第2係合片23を第2係合部7の付勢部材71、72に対し矢印C方向に押圧する。このとき、第2係合溝7bと第2係合片23とが接する点を始点として、モーメントで回転できるため、小さな力で付勢部材71、72を押圧することができる。図12(1)から(3)のときの第1係合部6の付勢部材61は、図8に示すように、全く応力集中は生じていない。
また、第1係合部6では、付勢部材61が支持レール2に直交する方向に付勢し、第2係合部7では、付勢部材71、72が支持レール2の垂直方向に付勢しているため、2方向から支持レール2を支持している。そのため、支持レール2が取付部5から容易に外れることはない。
図13(1)は、支持レール2が取り付けられた状態である。この状態から、図13(2)に示すように、支持レール2を矢印J方向へ押圧すると、ケース62はホルダ63内で摺動して機器3の外側へ向かって移動する。このとき、ケース62の内部にある付勢部材61は、図11に示すように、撓んでいる。すなわち、第2円弧部61bは変形しやすいため、始め変形をする。しかし、第2円弧部61bにある制限凸部61dが第1円弧部61aに当接すると、変形しにくい第1円弧部61aが変形を始める。これにより、第2円弧部61bにかかる応力を分散することができ、付勢部材61に対する応力集中を均一にバランスよく分散することができる。
そして、図13(3)に示すように、支持レール2が矢印L方向に押圧されることにより、第2係合片23の係合が解除され、第2係合片23は矢印K方向に移動させる。図13(4)に示すように、第1係合片22を矢印N方向に押圧しつつ、第2係合片23を矢印M方向に移動することにより、第1係合片22の係合も解除される。そして、図13(5)に示すように、矢印P方向に移動することにより、支持レール2を取付部から完全に取り外すことができる。
また、先端部61cは、係止部64の係止面64aと搖動可能に保持されているため、付勢部材61のねじれを防止することができ、スムーズに変形することができる。そのため、安定した保持力を得ることができる。また、繰り返し使用しても、保持力の低下はほとんどないため、安定した保持力を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態のレール取付構造1の構成について、図14から図16を用いて説明する。図14から図16は、本発明の第2実施形態に係るレール取付構造1の取付部5の底面図である。図14は、支持レール2を外した状態を、図15は、支持レール2を取り付けた後の状態を、図16は支持レール2を取り外す際の状態をそれぞれ示す。なお、図14から図16においては、第1係合部8及び第2係合部7の内部の構成を点線で示している。
第1実施形態と第2実施形態の主な相違点は、第1係合部の付勢部材の形状である。なお、第1実施形態に係るレール取付構造1と同じ構造は、同じ引用番号を付すことにより、説明を省略する。
支持レール2を取り付けるとき、または外すとき、図16に示すように、第1係合部8のケース82は機器3の外側に摺動する。このとき、第1係合部8の内部の付勢部材81は、変形しやすい第2円弧部81bが変形し始める。しかし、第2円弧部81bは断面積が大きく形成されているため、変形しにくく、始めの段階では、断面積の小さい第1円弧部81aが大きく変形する。そして第1円弧部81aの変形量が大きくなると、第2円弧部81bが変形する。これにより、第1円弧部81aと第2円弧部とがバランスよく変形されるため、応力集中を防止することができる。
例えば、本実施形態では、付勢部材の形状はS字形状であるが、機器の幅が大きければ、C字形状でも良い。
2 支持レール
3 機器
4 機器本体
5 取付部
6 第1係合部
7 第2係合部
21 レール本体
22、23 係合片
61 付勢部材
62 ケース
61a 第1円弧部
61b 第2円弧部
61c 先端部
61d 制限凸部
Claims (4)
- 長尺のレール本体と、該レール本体に沿って張り出した一対の係合片とを備えた支持レールに、機器を取り付けるレール取付構造において、
前記機器は、機器本体と取付部とを有し、
前記取付部は、前記係合片の一方と係合する第1係合部と、前記係合片の他方と係合する第2係合部とを有すること、
前記第1係合部は、前記取付部を前記係合片に対して押圧する付勢部材と、前記支持レールと直交する方向に摺動可能に保持され、前記付勢部材を覆うケースとを有すること、
前記付勢部材は、前記付勢部材の動きに制限を加える制限部を有し、前記付勢部材の一端は、前記ケースに固定され、前記付勢部材の他端は、円弧状に形成された自由端であること、
前記付勢部材は、S字形状であり、前記ケースに固定された第1円弧部と、前記第1円弧部から延設し、自由端である第2円弧部とを有すること、
前記第2円弧部は、前記制限部を有すること、
を特徴とするレール取付構造。 - 請求項1に記載のレール取付構造において、
前記制限部は、前記第2円弧部の先端に対向する位置に形成された凸部であること、
を特徴とするレール取付構造。 - 請求項1に記載のレール取付構造において、
前記第1円弧部の断面積は、前記第2円弧部の断面積より小さく形成されていること、
を特徴とするレール取付構造。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のレール取付構造において、
前記第2係合部は、前記係合片に対して垂直方向に押圧する一対の付勢部材を有すること、
を特徴とするレール取付構造。
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