JP6333814B2 - マイコバクテリア抗原ワクチン - Google Patents
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Description
本発明は、一般に、少なくとも5つの異なる抗原または前記少なくとも5つの抗原をコードする核酸分子を含んでなる免疫原性組合せに関し、前記抗原は、マイコバクテリア種、特に、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)(Mtb)などの結核菌群のマイコバクテリア種から独立に得られる。Mtb抗原パネルをそれらの免疫原性および防御特性に基づいて分類するためにデータマイニングスコアリングシステムが開発され、使用された。配列アラインメント、生化学的およびバイオインフォマティクス的予測研究の際に、14のMtb抗原が選択され、抗原/ベクター組合せおよび融合ポリペプチドとして組み合わせられた。
本明細書に出願全体を通じて使用される用語「1つ(a)」および「1つ(an)」は、文脈がそうではないことを明示しない限り、それらが「少なくとも1つ」、「少なくとも第1」、「1以上」または「複数」の参照化合物または工程を意味するという意味で使用される。
上記で定義したように、本発明の免疫原性組合せによって含まれてなる/コードされるマイコバクテリア抗原は、現時点で同定されているマイコバクテリウム(Mycobacterium)(M.)種の任意のメンバーから独立に得ることができる。当技術分野では、本発明に関して使用するための極めて多数のマイコバクテリアが記載されている。例示的マイコバクテリア種としては、限定されるものではないが、M.フレイ(M. phlei)、スメグマ菌(M. smegmatis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.フォルツイタム(M. fortuitum)、M.マリナン(M. marinum)、M.ウルセランス(M. ulcerans)、結核菌(M. tuberculosis)(Mtb)、パラ結核菌(M. paratuberculosis)、ウシ結核菌(M. bovis)、ネズミ型結核菌(M. microti)、M.セラツム(M. celatum)、鳥結核菌(M. avium)、らい菌(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.イントラセルラーレ(M. intracellulare)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.キセノピ(M. xenopi)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.シミエ(M. simiae)、M.シュルガイ(M. szulgai)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.バッカエ(M. vaccae)、M.カプレ(M. caprae)、M.ピンニペディ(M. pinnipedii)およびM.シモイデイ(M. shimoidei)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「少なくとも5つ」は、5〜50(すなわち、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35など)、望ましくは5〜33、好ましくは7〜20、およびより好ましくは8〜18の範囲内に含まれる数であり、10〜15(例えば、12、13または14)が特に好ましい。好ましくは、本発明の組合せは、およそ10〜15のMtb抗原または対応する核酸分子を含んでなる。
別の態様によれば、本発明はまた、本発明の免疫原性組合せにより含まれるまたはコードされる2以上のマイコバクテリア抗原を含んでなる単離された融合ポリペプチドならびにこのような融合ポリペプチドを含んでなる組成物を提供する。
・Mtb抗原Rv0111(配列番号15で示されるRv0111が特に好ましい)を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原Rv2029、Rv2626、Rv1733およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原Ag85B、TB10.4およびESAT6を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原RpfBおよびRpfDを含んでなる融合ポリペプチド(例えば、LD欠損RpfB抗原と酵素活性を消失させる突然変異を有するRpfDのLDドメインとの間の融合物である、いわゆるRPFB−Dhybにより示される通り);
・Mtb抗原RpfB、RpfD(例えば、RPFB−Dhyb)、Ag85B、TB10.4およびESAT6を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原Ag85B、Rv2626、RpfB、RpfD(例えば、RPFB−Dhyb)およびRv1733を含んでなる融合ポリペプチド;
・Mtb抗原Rv2029、TB10.4、ESAT6およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチド;および
・Mtb抗原Ag85B、Rv2626およびRv1733を含んでなる融合ポリペプチド
からなる群から選択される。
・配列番号28のおよそ32番〜およそ506番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号2または10融合物により示されるようなAg85B*−TB10.4−ESAT−6);
・配列番号29のおよそ10番〜およそ484番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号2または10により示されるような融合物Ag85B*−TB10.4−ESAT−6);
・配列番号30のおよそ32番〜およそ380番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号3および12により示されるような融合物RPFB−Dhyb);
・配列番号31のおよそ10番〜およそ358番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号3および12により示されるような融合物RPFB−Dhyb);
・配列番号32のおよそ32番〜およそ855番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号4および11により示されるような融合物RPFB−Dhyb−Ag85B*−TB10.4−ESAT−6);
・配列番号33のおよそ10番〜およそ833番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号4および11により示されるような融合物RPFB−Dhyb−Ag85B*−TB10.4−ESAT−6);
・配列番号34のおよそ32番〜およそ1115番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号5および9により示されるような融合物Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807);
・配列番号35のおよそ10番〜およそ1093番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号5および9により示されるような融合物Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807);
・配列番号36のおよそ32番〜およそ956番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号6により示されるような融合物Ag85B*−Rv2626−RPFB−Dhyb−Rv1733*);
・配列番号37のおよそ32番〜およそ607番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号8により示されるような融合物Ag85B*−Rv2626−Rv1733*);
・配列番号38のおよそ37番〜およそ932番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号13により示されるような融合物Rv2029−Rv2626−Rv1733*−Rv0111*);および
・配列番号39のおよそ37番〜およそ831番で示されるアミノ酸配列(融合物Rv2029*−TB10.4−ESAT−6−Rv0111*)。
・配列番号28の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ506番、およびおよそ517番〜およそ583番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号2により示されるような融合物SS−Ag85B*−TB10.4−ESAT−6−TM);
・配列番号30の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ380番、およびおよそ391番〜およそ457番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号3により示されるような融合物SS−RPFB−Dhyb−TM);
・配列番号32の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ855番、およびおよそ866番〜およそ932番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号4により示されるような融合物SS−RPFB−Dhyb−Ag85B*−TB10.4−ESAT−6−TM);
・配列番号34の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ1115番、およびおよそ1126番〜およそ1192番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号5により示されるような融合物SS−Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807−TM);
・配列番号36の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ956番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号6により示されるような融合物SS−Ag85B*−Rv2626−RPFB−Dhyb−Rv1733*);
・配列番号37の1番(開始Met)〜およそ23番、およびおよそ32番〜およそ607番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号8により示されるような融合物SS−Ag85B*−Rv2626−Rv1733*);
・配列番号38の1番(開始Met)〜およそ28番、およびおよそ37番〜およそ932番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号13により示されるような融合物SS−Rv2029−Rv2626−Rv1733*−Rv0111*);および
・配列番号39の1番(開始Met)〜およそ28番、およびおよそ37番〜およそ831番で示されるアミノ酸配列(付属の実施例の融合物番号14により示されるような融合物SS−Rv2029*−TB10.4−ESAT−6−Rv0111*)。
本発明はまた、本発明の免疫原性組合せおよび融合ポリペプチドに含まれる少なくとも5つのマイコバクテリア抗原をコードする単離された核酸分子、ならびにこのような核酸分子を含んでなる組成物を提供する。
本発明はまた、本発明の1以上の核酸分子を含んでなるベクターならびにこのようなベクターを含んでなる組成物に関する。
i.Rv2029、Rv2626、Rv1733およびRv011を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的ベクターは、融合物13と4、および融合物13と11をそれぞれコードする);
ii.Rv2029、Rv2626、Rv1733およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的 ベクターは、融合物13と4と5、および融合物13と11と9をそれぞれコードする);
iii.Rv2029、Rv2626、Rv1733およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的ベクターは、融合物13と4と9、および融合物13と11と5をそれぞれコードする);
iv.Ag85B、Rv2626、RpfB、RpfDおよびRv1733を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv2029、TB10.4、ESAT−6およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的ベクターは、融合物6と14をコードする);
v.Ag85B、Rv2626 RpfB、RpfDおよびRv1733を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv2029、TB10.4、ESAT−6およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的ベクターは、融合物6と14と5、および融合物6と14と9をそれぞれコードする));
vi.RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター(例示的ベクターは、融合物9と11、および融合物5と4をそれぞれコードする)
からなる群から選択される単一ベクター(またはウイルス粒子)に関する。
別の態様において、本発明はまた、本発明の免疫原性組合せ、融合ポリペプチド、核酸分子またはベクター(例えば、ウイルス粒子)を含んでなる宿主細胞、ならびにこのような宿主細胞を含んでなる組成物に関する。
別の態様において、本発明は、本発明の免疫原性組合せ、融合ポリペプチド、核酸分子、ベクター(例えば、感染性ウイルス粒子)、もしくは宿主細胞(本明細書では「有効薬剤」とも呼ばれる)のうちの少なくとも1つ、またはそれらの任意の組合せ(例えば、異なるポリペプチドまたはベクター/ウイルス粒子の組合せ)を含んでなる組成物を提供する。好ましくは、本組成物は、治療上有効な量の有効薬剤に加えて、1以上の薬学上許容されるビヒクルを含んでなる医薬組成物である。
本発明の免疫原性組合せ、融合ポリペプチド、核酸分子、ベクター、宿主細胞または組成物は、好ましくは、マイコバクテリア感染またはそれにより引き起こされるもしくは関連する任意の疾患および病態を予防または治療する目的で使用するためのものである。このような使用は、マイコバクテリア抗原/エピトープに対する防御免疫応答を誘導または刺激することを目的とする。
本発明の免疫原性組合せ、融合ポリペプチド、核酸分子、ベクター、宿主細胞または組成物は、1以上の従来療法、例えば、マイコバクテリア感染(例えば、Mtb感染)に対して有効な1以上の化学療法薬と併用することができる。
・ある集団、例えば、中国人集団またはある国の移住者集団内の疾患の罹患率および/または有病率および/または頻度の減少(例えば、本明細書に記載の有効薬剤を受容した群においてマイコバクテリア感染を有するまたはマイコバクテリア感染もしくはマイコバクテリア感染に関連する疾患を発症するリスクがあると診断された新規個体の割合が低いこと);
・処置対象者群で痰陰性化率のパーセンテージが高いこと;
・処置対象者群で活動性疾患の治癒のパーセンテージが高いこと;
・感染者と密接に接触した後のマイコバクテリアの伝染の程度の減少(例えば、感染を受けるリスクもしくは活動性疾患を発症するリスクの軽減もしくは遅延、および/または潜伏感染者における再活性化リスクの軽減もしくは遅延);
・病状の改善(例えば、標的組織もしくは生体サンプルにおける細菌cfuの低下;病徴、もしくはそれらの重篤度(例えば、標的器官における病巣の数および/もしくは重篤度)の低下、または安定(増悪しない)病状);ならびに
・処置対象者の現行治療に対する応答の改善(従来の化学療法薬の必要性、数、期間および/または用量の低減)
が含まれる。
さらなる態様において、本発明は、本発明の免疫原性組合せまたは融合ポリペプチドに含まれるまたはコードされるマイコバクテリア抗原のうちの少なくとも1つと選択的に結合する抗体に関する。
分析方法
感染の自然経過のあらゆる相で抗TB免疫を生じ得る免疫療法ワクチンにおいて有用であり得る第1選択のMtb遺伝子/抗原を同定する目的で、利用できる文献およびデータベースからMtb抗原の既存のデータを調べた。
生化学的および生物学的データも、発現および融合物の設計を最適化するために重要なデータであり、潜在的発現問題の予想を可能とする。例えば、タンパク質の生物学的機能は、ベクターにより媒介される発現の際に遺伝的不安定性および/または安全性プロファイルをもたらす潜在的毒性に至り得る。さらに、タンパク質のアンフォールディングは、細胞分解速度が高いために安定性および発現レベルに影響を及ぼし得る。
・タンパク質データバンク(PDB)構造ホモログの検索。使用プログラムはBLASTP(デフォルトパラメーターを使用)であり、選択データベースはNPS@3D SEQUENCES(PDB提供)であった。この検索により、25%より高い配列相同性を有する抗原またはタンパク質のNMRまたは結晶構造を見つけることができる。3D構造はCN3D 4.1.またはPDBビューワーを用いて表示した。
・3つの異なるプログラム(例えば、デンス・アラインメント・サーフェイス(dense Alignment surface)(DAS)法、アルゴリズムTMHMMおよびTopPred0.01)を用いた潜在的膜貫通ドメイン(TM)の予測。本発明者らの観察することろでは、このような疎水性TMドメインがともに存在することにより、MVAなどのウイルスベクター内で発現させた際に対応する抗原の遺伝的安定性が損なわれる可能性がある。
12のMtb抗原融合物を図1に示すように作出した。5つの融合物は、生化学的合理性に基づいて設計し(融合物3、5、6、8および14)、一方、融合物2、4および13はTB疾患の相に対して設計し、融合物2は活動期抗原を含有し、融合物4は活動期抗原と再燃期抗原を含有し、融合物13は潜伏期抗原から構成される。様々な遺伝子融合物の検出を助け、かつ、各Mtb抗原に対する特異的抗体の必要性を避けるために、各融合物にタグ配列を付加した(それぞれN末端にFlagタグ(DYKDDDDK;配列番号25)、C末端にc−myc(EQKLISEEDL;配列番号26)タグとHis(HHHHHH;配列番号27)タグを付加)。
融合物番号2のアミノ酸配列は、配列番号28で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスERA株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号M38452に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜317はAg85B*に相当し、アミノ酸318〜412はTB10.4に相当し、アミノ酸413〜506はESAT6に相当し、アミノ酸507〜516はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸518〜583は、ERA株の狂犬病糖タンパク質に由来する膜係留ペプチドに相当し、アミノ酸584〜589はHisタグに相当する。配列番号40で示される融合物番号2をコードするヌクレオチド配列は合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18266を得た。
融合物番号3のアミノ酸配列は、配列番号30で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスPG株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号ay009097およびWO2008/138649の配列番号2に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜380はRPFB−Dhyb*に相当し、アミノ酸381〜390はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸392〜457は、PG株(WO2008/138649の配列番号3)の狂犬病糖タンパク質に由来する膜係留ペプチドに相当し、アミノ酸458〜463はHisタグに相当する。配列番号42で示される融合物番号3をコードするヌクレオチド配列は合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18267を得た。
融合物番号4のアミノ酸配列は、配列番号32で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスPG株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号ay009097に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜380はRPFB−Dhyb*に相当し、アミノ酸381〜666はAg85B*に相当し、アミノ酸667〜761はTB10.4に相当し、アミノ酸762〜855はESAT6に相当し、アミノ酸856〜865はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸867〜932は、PG株の狂犬病糖タンパク質に由来する膜係留ペプチドに相当し、アミノ酸933〜938はHisタグに相当する。配列番号44で示される融合物番号4をコードするヌクレオチド配列は合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18268を得た。
融合物番号5のアミノ酸配列は、配列番号34で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスERA株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号M38452に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜118はRv0569に相当し、アミノ酸119〜227はRv1813*に相当し、アミノ酸228〜325はRv3407に相当し、アミノ酸326〜717はRv3478に相当し、アミノ酸718〜1115はRv1807に相当し、アミノ酸1116〜1125はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸1127〜1192は、PG株の狂犬病糖タンパク質(WO2008/138649の配列番号3)に由来する膜係留ペプチドに相当し、アミノ酸843〜848はHisタグに相当する。配列番号46で示される融合物番号5をコードするヌクレオチド配列を合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18269を得た。
融合物番号6のアミノ酸配列は、配列番号36で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスERA株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号M38452に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜317はAg85B*に相当し、アミノ酸318〜459はRv2626に相当し、アミノ酸460〜808はRPFB−Dhyb*に相当し、アミノ酸809〜956はRv1733*に相当し、アミノ酸957〜966はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸968〜973はHisタグに相当する。配列番号48で示される融合物番号6をコードするヌクレオチド配列を合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18270を得た。
融合物番号8のアミノ酸配列は、配列番号37で示される。アミノ酸1〜23は、狂犬病ウイルスERA株の糖タンパク質前駆体(Genbank番号M38452に記載)のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸24〜31はFlagタグに相当し、アミノ酸32〜317はAg85B*に相当し、アミノ酸318〜459はRv2626に相当し、アミノ酸460〜607はRv1733*に相当し、アミノ酸608〜617はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸619〜624はHisタグに相当する。配列番号49で示される融合物番号8をコードするヌクレオチド配列を 合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18272を得た。
融合物番号13のアミノ酸配列は、配列番号38で示される。アミノ酸1〜28は、麻疹ウイルス(Halle株、Genbank番号X05597−1に記載)のN末端のFタンパク質に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸29〜36はFlagタグに相当し、アミノ酸37〜349はRv2029*に相当し、アミノ酸350〜491はRv2626に相当し、アミノ酸492〜639はRv1733*に相当し、アミノ酸640〜932はRv0111*に相当し、アミノ酸933〜942はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸944〜949はHisタグに相当する。配列番号50で示される融合物番号13をコードするヌクレオチド配列を合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18323を得た。
融合物番号14のアミノ酸配列は、配列番号39で示される。アミノ酸1〜28は、麻疹ウイルス(Halle株、Genbank番号X05597−1に記載)のFタンパク質のN末端に存在するシグナルペプチドに相当し、アミノ酸29〜36はFlagタグに相当し、アミノ酸37〜349はRv2029*に相当し、アミノ酸350〜444はTB10.4に相当し、アミノ酸445〜538はESAT6に相当し、アミノ酸539〜831はRv0111*に相当し、アミノ酸832〜841はc−mycタグ、Serリンカーに相当し、アミノ酸843〜848はHisタグに相当する。配列番号51で示される融合物番号14をコードするヌクレオチド配列を合成法により作出し、その合成遺伝子を、制限酵素NotIおよびBamH1で処理したpGWizにクローニングし、pTG18324を得た。
適当なプライマー対、すなわち、シグナルペプチド配列の削除用にはOTG20188(CGCGGCCGCACCATGGATTACAAGGATGACGACG;配列番号52)とOTG20189(CGTCGTCATCCTTGTAATCCATGGTGCGGCCGCG;配列番号53)、また、TM配列の削除用にはOTG20190(CATCTCAGAAGAGGATCTG−CATCATCATCATCATCATTG;配列番号54)とOTG20191(CAATGATGATGAT−GATGATGCAGATCCTCTTCTGAGATG;配列番号55)のを用い、定方向突然変異誘発(Quick Change部位特異的突然変異誘発キット、Stratagene)によって、プラスミドpTG18267、pTG18269、pTG18266およびpTG18268からターゲティング配列を削除した。得られたプラスミドはそれぞれ、配列番号43、47、41および45のヌクレオチド配列によりコードされている配列番号31、35、29および33のアミノ酸配列に相当するpTG18307(融合物番号12=細胞質融合物番号3)、pTG18295(融合物番号9=細胞質融合物番号5)、pTG18296(融合物番号10=細胞質融合物番号2)およびpTG18297(融合物番号11=細胞質融合物番号4)であった。
NheI制限部位で隔てられたFlag配列およびc−myc−His配列を、pGWizプラスミドのCMVプロモーターの下流に導入した。CMVプロモーターの末端、Flag配列およびc−myc−His配列を含む合成DNA断片はGeneartにより合成され、プラスミドFLAG_TAG_1に挿入した。このプラスミドをPvuIIおよびBglIIで消化し、得られた断片を同じ酵素で処理したpGWizに挿入し、pTG18282を得た。次に、個々のRv3407、Rv0569、Rv1807、Rv1813*、Rv3478およびRv2626遺伝子を、pTG18323を鋳型として用いたRv2626以外は、pTG18269からPCRにより増幅した。
タグ配列の削除
タグ配列は、MVAベクターにそれらが存在しないように、Mtb抗原融合物から除去した。Mtb融合物カセット内に位置するタグ配列(すなわち、シグナルペプチドとMtb融合物の最初のアミノ酸の間に存在するFlag、およびMtb融合物の最後のアミノ酸と膜係留ペプチドの間に存在するcmycタグ)は、QuikChange部位特異的突然変異誘発キット(Stratagene)および下記表2で示される適当なプライマー対を用いた定方向突然変異誘発により削除した。Mtb融合物カセット外に位置するタグ配列(細胞質融合物およびHisタグの場合)は、融合物の両末端への開始Metおよびターミネーターコドンの付加を可能とするプライマー用いたPCRにより削除した。
融合物番号13(配列番号38の1〜28および37〜932の部分により示されるSF−Rv2029*−Rv2626−Rv1733*−Rv0111*)をコードするヌクレオチド配列を、p7.5Kプロモーター(配列番号80;CCACCCACTTTTTATAGTAAGTTTTTCACCCATAAATAATAAATACAATAATTAATTTCTCGTAAAAGTAGAAAATATATTCTAATTTATTGCACGGTAAGGAAGTAGAATCATAAAGAACAGT)の制御下に置いた。これを、適当なプライマー対OTG20405(配列番号81)とOTG20406(配列番号82)を用い、VV(ワクシニアウイルス)コペンハーゲン株DNAからPCRにより増幅し、一方、融合物番号13配列は、OTG20407(配列番号83)とOTG20408(配列番号84)を用い、プラスミドpTG18342からPCRにより増幅した。次に、p7.5Kおよび融合物番号13をコードする配列を、プライマーOTG20405(配列番号81)およびOTG20408(配列番号84)を用いるダブルPCRにより再構成した。得られた断片をワクシニア導入プラスミドpTG17960のBglIIおよびNotI制限部位に挿入し、pTG18355を得た。
融合物番号4(配列番号32の1〜23、続いて32〜855および866〜932の部分により示されるSR−RPFB−Dhyb*−Ag85B*−TB10.4−ESAT6−TMR)をコードするヌクレオチド配列を、野生型MVAのゲノムDNAから、プライマー対OTG20445(配列番号86)とOTG20446(配列番号87)を用いたPCRによりクローニングしたpH5Rプロモーター(配列番号85、TTTATTCTATACTTAAAAAATGAAAATAAATACAAAGGTTCTTGAGGGTTGTGTTAAATTGAAAGCGAGAAATAATCATAAATTATTTCATTATCGCGATATCCGTTAAGTTTG)の制御下に置いた。増幅産物をNotIおよびPacIで消化した。融合物番号4をコードする配列をpTG18339から、OTG20447(配列番号88)およびOTG20380(配列番号89)プライマーを用い、PCRにより増幅した。増幅産物をPacIおよびXhoIで消化した。両断片をともに、制限酵素NotIおよびXhoIで処理したpTG18355にクローニングし、pTG18364を得た。
融合物番号11(1番がMetイニシエーターで始まる配列番号33の10番〜833番の部分により示されるRPFB−Dhyb*−Ag85B*−TB10.4−ESAT6)をコードするヌクレオチド配列を、pH5Rプロモーターの制御下に置いた。プロモーターはpTG18364から、OTG20445(配列番号86)およびOTG20446(配列番号87)プライマーを用いたPCRにより得、増幅断片をNotIおよびPacIで消化した。融合物番号11をコードする配列を、pTG18297から、プライマー対OTG20448(配列番号90)とOTG20382(配列番号91)を用いたPCRによりクローニングし、増幅産物をPacIおよびXhoIで消化した。両断片をともに、制限酵素NotIおよびXhoIで処理したpTG18355にクローニングし、pTG18365を得た。
融合物番号5(配列番号34の1番〜23番、続いて32番〜1115番および1126番〜1192番の部分により示されるSR−Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807−TMR)をコードするヌクレオチド配列を、B2Rプロモーター(配列番号92、TATATTATTAAGTGTGGTGTTTGGTCGATGTAAAATTT−TTGTCGATAAAAATTAAAAAATAACTTAATTTATTATTGATCTCGTGTGTACAACCGAAATC)の制御下に置いた。このプロモーターをVVウエスタンリザーブ株DNAから、プライマー対OTG20469(配列番号93)とOTG20470(配列番号94)を用いたPCRにより増幅し、増幅断片をXhoIおよびNheIで消化した。融合物番号5をコードする配列をpTG18340から、プライマー対OTG20472(配列番号95)とOTG20473(配列番号96)を用いて増幅した後、制限酵素NheIおよびBamHIで処理した。消化した両断片をともに、XhoIおよびBamHIで線状化したpTG18364にクローニングし、pTG18376を作出した。
B2RプロモーターをpTG18376から、上記のプライマー対OTG20469とOTG20470を用いて増幅し、XhoIおよびNheIで消化した。融合物番号5(SR−Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807−TMR)をコードするヌクレオチド配列を上記のように増幅し、XhoIおよびBamHIで線状化したpTG18364のB2Rプロモーターの制御下にクローニングし、pTG18377を作出した。
融合物番号9(1番がMetイニシエーターで始まる配列番号35の10番〜1093番の部分により示される通りRv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807)をコードするヌクレオチド配列を、pTG18295から、プライマー対OTG20483(配列番号97)とOTG20474(配列番号98)を用いたPCRにより増幅した。増幅産物をNheIおよびBamHIで消化し、制限酵素XhoIおよびNheIで処理したB2Rプロモーター(上記のようにpTG18376から増幅)とともに、XhoIおよびBamHIで線状化したpTG18364にクローニングし、pTG18378を得た。
融合物番号9(Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807)をコードするヌクレオチド配列およびB2Rプロモーターをとも上記のように増幅し、XhoIおよびBamHIで線状化したpTG18365にともにクローニングし、pTG18378を得た。
融合物番号14(配列番号39の1番〜28番および37番〜831番の部分により示されるSF−Rv2029*−TB10.4−ESAT6−Rv0111*)をコードするヌクレオチド配列を、pTG18343から、プライマー対OTG20407(配列番号83)とOTG20525(配列番号99)を用いたPCRにより増幅した。p7.5Kプロモーターは、pTG18355から、OTG20524(配列番号100)およびOTG20406(配列番号82)プライマーを用いたPCRにより得た。次に、融合物番号14をコードする配列を、OTG20524(配列番号100)およびOTG20525(配列番号99)を用いたダブルPCRにより、p7.5Kプロモーターの制御下にクローニングした。得られた断片を制限酵素BamHIおよびNotIで処理し、ワクシニア導入プラスミドpTG17960のBglIIおよびNotI制限部位に挿入し、pTG18395を得た。
B2Rプロモーターの制御下に置かれた融合物番号5(SR−Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807−TMR)をコードするヌクレオチド配列を、pTG18376のXhoIおよびBamHI消化により得た。得られた断片を、同じ制限酵素で処理したpTG18404に挿入し、pTG18417を得た。
B2Rプロモーターの制御下に置かれた融合物番号9(Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807)をコードするヌクレオチド配列を、pTG18379のXhoIおよびBamHI消化により得た。得られた断片を、同じ制限酵素で処理したpTG18404に挿入し、pTG18418を得た。
4つの大腸菌株を個々のMtb抗原の発現に関して試験した。これらの株は総て、それらのゲノム内に、ラクトースまたはラクトース類似体(すなわち、IPTG)によるT7ポリメラーゼの発現誘導を可能とするDE3プロファージを保持する。これらの4株は、タンパク質発現の標準株としてのBl21(DE3)(Lucigen)、有毒タンパク質発現用のC41(DE3)(Lucigen)、大腸菌とは異なるコドン使用頻度を有するタンパク質の発現用のBl21(DE3)Rosetta(Merck Chemical)、および膜貫通ペプチド(例えば、Rv1733)を有するタンパク質の発現用のC43(DE3)(Lucigen)であった。さらに、抗原生産を最適化するために、3つの異なる温度と生産時間を試験した。
各大腸菌株を、生産対象のMtb抗原をコードするプラスミドで形質転換させた。新たに形質転換させたプレートから5つのコロニーが単離され、これをアンピシリンの存在下、50mlのLB(ルリア培地)培地に播種し、振盪下、37℃一晩増殖させた。自動誘導培地(autoinducible medium)(グルコース/ラクトースおよび抗生物質を含有するAI培地;Studier, 2005, Protein Expr Purif. 41: 207-34)のフラスコに前培養試料を播種した後、18℃、30℃および37℃のいずれかでそれぞれ24、8時間および8時間培養した。インキュベーション終了時に、600nmでの吸光度を測定し、細胞を遠心分離により採取した。細胞ペレットをPBSに再懸濁させ、試験する各培養条件についてOD600nmを50前後に調整した後、細胞を音波処理により溶解させた。次に、細胞溶解液を4℃にて10,000gで10分間遠心分離し、その後、上清の試料(一般に10μL)およびペレットをSDS−PAGEにロードし、最適条件を評価した。
Hisタグ含有Mtb抗原の精製は、事前に決定した最適条件を適用して2Lフラスコで増殖させた500mL培養物から行った。細胞を遠心分離により採取し、250mLの培養物に相当するペレットを使用まで−20℃で保持した。採取した細菌を、抗原の溶解度に応じてPBSまたはグアニジンに再懸濁させ、細胞溶解のための音波処理を施し、提供者の推奨に従い、非変性条件または変性条件のいずれかで、Niセファロース6ファーストフローレジン(GE Healthcare;参照番号17−5318)でのIMACアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。漸増濃度のイミダゾール(50mM、100mMおよび250mM)を適用することにより、タンパク質を溶出させた。純粋なタンパク質を含有する画分をプールし、抗原の溶解度に応じてPBSまたは尿素に対して透析した。
溶出画分に存在する精製されたMtb抗原の量と質を評価するために様々な試験を行うことができる。
種々のMtb抗原に対する抗体は、ウサギを2つの異なる抗原特異的ペプチドの混合物(Eurogentec; Seraing、Belgium)で免疫した後に生産された。このような15または16アミノ酸残基のペプチドは、エピトープB予測プログラムを実行した後に選択された。Rv1733*、Rv2029*、Rv0569、Rv1807、Rv0111、RPFB−Dhyb*、Rv1813*およびRv3407抗原に対する抗血清は、ウサギを0日目の2つの特異的ペプチドおよび7、10および18日目の3回のブースターで免疫した後に生成した。最初のペプチド注射の前と21日目に血液サンプルを採取した。最終的なウサギの採血は29日目に行った。Rv3478では、ウサギに対して0、22、49および77日目に2つの特異的16マーペプチドを注射した。最初のペプチド注射の前と31および59日目に血液サンプルを採取した。最終的なウサギの採血は87日目に行った。
DNA媒介発現産物に対するウエスタンブロット
リポフェクタミン2000(Invitrogen;#11668−019)を用い、プロテアソーム阻害剤MG132(10μM)の存在下(トランスフェクション18時間後に増殖培地に添加)、2×106個のHEK293細胞をMtb抗原融合物または個々の遺伝子をコードする種々のプラスミド5μgでトランスフェクトした。pGWIZプラスミドを陰性対照として用いた。48時間後、培地を廃棄し、細胞を、β−メルカプトエタノール(5%v:v)を添加した450μL/ディッシュのトリス−グリシン−SDS 2×バッファー(ref:LC2676;Novex)で溶解させた。次に、溶解液を音波処理し、95℃で5分間煮沸した。30μLの細胞溶解液を、Criterion Precastゲルシステム(Biorad)を用い、プレキャスト10%Criterionゲル上で電気泳動に付した。電気泳動後、タンパク質をPVDF膜(Macherey Nagel、741260)に転写した。免疫検出は1/500希釈のモノクローナル抗Flag M2ペルオキシダーゼ(HRP)抗体(Sigma;#A8592)または1/5000希釈のモノクローナル抗Hisペルオキシダーゼ抗体(Invitrogen;#R931〜25)を用いて行った。免疫複合体は、ImmunStar WesternCキット(Biorad、ref170.5070)を用いて可視化した。
106個のA549細胞に、プロテアソーム阻害剤MG132(10μM)(感染30分後に培養培地に添加)の存在下、種々のMVA産生Mtb抗原融合物をMOI 1で感染させた。MVATGN33.1エンプティベクターを陰性対照として用いた。24時間後、培地を廃棄し、細胞を、β−メルカプトエタノール(5%v:v)を添加した300μL/ディッシュのトリス−グリシン−SDS 2×バッファー(ref:LC2676;Novex)で溶解させた。次に、溶解液を音波処理し、95℃で5分間加熱した。20μLの細胞溶解液を、Criterion Precastゲルシステム(Biorad)を用い、プレキャスト4〜15%Criterionゲル上で電気泳動に付した。電気泳動後、タンパク質をPVDF膜(Trans−blot(登録商標)Turbo(商標)トランスファーシステム(#170−4155、Biorad))に転写した。免疫検出は、上記のようにDNAプラスミドの発現産物との関連でMtb特異的抗体を用いて行った。免疫複合体は、ImmunStar WesternCキット(Biorad、ref 170.5070)を用いて可視化した。
DNA免疫プロトコール
マウスは、融合物をコードするプラスミドまたは前記融合物に含まれる個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物のいずれかで、2週または3週間隔で3回免疫した。100μLの無菌PBS中、100μgのDNAを前脛骨筋に筋肉内経路で注射した。細胞性免疫応答を、最後のDNA注射から2週間後にELISpot IFNγアッセイにより評価した。
MVA TB候補の免疫原性を、BALB/c、トランスジェニックHLA−A2、C57BL/6およびC3H/HeNマウスで評価した。各MVAベクターを尾の基部に、100μLのトリス−HCl緩衝およびスクロース含有バッファー中1×107pfuの用量で1回、皮下投与した。細胞性免疫応答を、MVA注射から7日後にELISpot IFNγアッセイにより評価した。
ペプチドライブラリーを用い、免疫マウス由来の脾細胞をex−vivoで再刺激した。より正確には、上記融合物に含まれる14総てのMtb抗原をカバーする679のペプチド(11アミノ酸のオーバーラッピングある15マー)を合成した(ProImmune)。ペプチドプールは、DMSO中、終濃度1μモル/Lで調製した。各Mtb抗原の全長をカバーするためには1〜4プールが必要であった。
免疫マウス由来の脾細胞を採取し、赤血球を溶解させた(Sigma、R7757)。2×105細胞/ウェルを、抗マウスIFNγモノクローナル抗体(BD Biosciences;10μg/mL、551216)をコーティングしたマルチスクリーンプレート(Millipore、MSHA S4510)において、10%FCS(JRH、12003−100M)、80U/mLペニシリン/80μg/mLストレプトマイシン(PAN、P06−07−100)、2mM L−グルタミン(Gibco、25030)、1×非必須アミノ酸(Gibco、11140)、10mM Hepes(Gibco、15630)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco、31350)および50μMβ−メルカプトエタノール(Gibco、31350)を添加したαMEM培養培地(Gibco、22571)中、10単位/mLの組換えネズミIL2(Peprotech、212−12)の存在下、陰性対照としては単独で、または
・終濃度1μモル/Lの上記ペプチドプール、
・陽性対照としては、5μg/mlのコンカナバリンA(Sigma、C5275)
・無関連ペプチド
とともに3反復で40時間培養した。
エアロコントールユニットを搭載する内蔵型ヘンダーソン装置(contained Henderson apparatus)(Hartings et al., 2004, J Pharmacol Toxicol Methods 49: 39-55)を用いて0週目に、雌C57BL/6マウス(6〜8週齢)にエアゾールチャレンジを行った。結核菌チャレンジ株H37Rv(NCTC7416)をケモスタットにて培養し(James et al., 2000, J Appl Microbiol 88: 669-77)、平均直径2μmの微粒子をCollisonネブライザーで生成し、動物の鼻に直接送達した。Collisonネブライザー内の懸濁液は、各マウス群におよそ100CFU/肺の推定吸入用量を送達するように調整した。
実施例1:免疫原性組合せのために好適なMtb抗原の選択:
Mtbゲノムはおよそ4000の遺伝子を発現するが、これらの遺伝子産物の大多数の、Mtb生活環における機能および役割はまだ同定されていない。Mtbゲノムから、感染の自然経過のあらゆる相で抗TB免疫を生起することができる免疫療法ワクチンを提供するために最も適当な遺伝子/抗原セットを特定することを目的に、材料および方法に記載の通り、Mtb抗原に関する既存のデータを利用可能な文献およびデータベースから調べた。
・活動期の抗原:ESAT−6(Rv3875)、CFP−10(Rv3874)、TB10.4(Rv0288)、Ag85A(Rv3804)、Ag85B、(Rv1886)・および2つの「ESAT−6様抗原」(Rv3620およびRv3619)。
・毒性と関連すると思われる2つのPE/PPE抗原(Rv2608およびRv3478)。
・再燃期の抗原:5つの既存のRpf群遺伝子(RpfA(Rv0867c)、RpfB(Rv1009)、RpfC(Rv1884c)、RpfD(Rv2389)、RpfE(Rv2450c))が予備選択された。Rpf群は、その発現が休眠細胞の再燃のために必要とされる、分泌型または膜結合型の壁分解酵素である。
・19の潜伏期抗原は、記載されている既存の150を超える潜伏期遺伝子から予備選択された。より正確には、12がDosRレギュロンに属し、45の遺伝子のセットは、その発現が潜伏期に増強され、5つはMtbがin vivoで直面する潜伏条件を模倣すると思われる培養条件の際に発現が変調される遺伝子の中から選択された。3つの潜伏期抗原はまた、最近記載された前臨床期および初期臨床期に基づいて選択された(Bertholet et al., 2008, J. Immunol. 181: 7948-57; Bertholet et al., 2010, Sci Transl Med 2: 53ra74, Mollenkopf et al., 2004, Infect Immun 72: 6471-9)。要するに、予備選択された19の潜伏期抗原は、Rv1733c、Rv2029c、Rv1735、Rv1737、Rv2628、Rv0569、Rv2032、Rv2627c、Rv0111、Rv3812、Rv1806、Rv1807、Rv0198、Rv2626、Rv0081、Rv2005c、Rv2660、Rv3407およびRv1813であった。
・潜伏期抗原: Rv1733、Rv2029、Rv0569、Rv0111、Rv1807およびRv3407。Rv2626およびRv1813も、それらの極めて良好なデータマイニングスコアおよび生化学的予測スコアのために選択された。
・活動期抗原: ESAT−6(Rv3875)、TB10.4(Rv0288)、Ag85B(Rv1886)およびRv3478。予備選択された活動期Rv3619抗原は良好なデータマイニングスコアを有したが、ESAT−6様タンパク質は、ESAT−6自体よりも良好なスコアを示しながら、選択リストに保持されなかったことに留意しなければならない。別の例として、活動期Rv2608およびRv3478抗原は同じデータマイニングスコアを有していたが、ヒトコホート研究におけるより高い奏功者パーセンテージを誘導するその能力に基づいてRv3478が選択された。
・再燃期抗原: RpfBおよびRpfD。5つの再燃期遺伝子産物のうち、3つのRpf(RpfB、DおよびE)が、ランニングデータマイニングスコアリングプロセスの後に極めて類似したスコアで目立ったが、主に2つの理由でRpfBおよびDのみが選択された。第一に、5つのRpfのうち4つの間で細胞応答および体液性応答に関して交差反応性が報告されている(Yeremeev et al., 2003, Infect Immun 71: 4789-94)、ただし、本発明者らの見解ではRpfBはその選択が妥当であると思われた。第二に、配列分析の後に、RpfBとDの間のリゾチームドメイン(LD)の配列相同性がRpfBとEの間の相同性よりも低いことに基づいてRpfEの代わりにRpfDが選択された。従って、5つのRpfに対する免疫応答を生じるためには、RpfBとDを保持することで十分であると思われる。
材料および方法に記載されているように選択されたMtb抗原の生化学的特性および/または生物学的機能を予測するために、大規模in silico構造予測および文献分析を行った。
・種々のウイルスベクターでのそれらの発現に関して利用できるデータがある抗原、すなわち、MVA(Kolilab et al. 2010, Clin Vaccine Immunol 17: 793-801)、ワクシニアウイルス(Malin et al. 2000, Microbes Infect 2: 1677-85)およびアデノウイルス(Mu et al., 2009, Mol Ther 17: 1093-100; Dietrich et al. 2005, J Immunol 174: 6332-9;およびHavenga et al. 2006; J Gen Virol 87: 2135-43)におけるAg85B ESAT−6およびTB10−4。これらの場合、文献の分析が、ベクター構築において挿入すべき配列を設計するための主要な情報源となった。
・ウイルスベクター化に関して報告されているデータは無いが、既知の構造を有するタンパク質との同一または相同な抗原。これらの場合、構造データが、ベクター構築において挿入すべきMtb配列を設計するための主要な情報源となった(Rv2626、Rv2029、RpfB、RpfDおよびRv0569)。
・ウイルスベクター化に関して報告されているデータが無く、既知の構造を有するタンパク質との相同性も無い抗原。これらの場合、in silico生化学的解析および予測を用いて、抗原の特性評価を行い、ベクター構築において挿入すべきMtb配列を設計した(Rv0111、Rv3407、Rv3478、Rv1807およびRv1813)。
Ag85Bは、KolilabのMVAベクターでは保存されているが、Malinのワクシニアウイルスおよびアデノウイルス構築物では保存されていない、40残基長のペプチドシグナルを示す。Ag85BシグナルペプチドはTMドメインと予測され、本発明者らは本発明のベクター構築においてこのAg85Bペプチドシグナルを保持しなほうがよいと考えた。本明細書に記載のベクター構築において使用すべきAg85B*の推奨される一次構造は、配列番号20で示されるアミノ酸配列に相当する。
ESAT−6は、CFP−10とヘテロ二量体複合体を形成し、このヘテロ二量体相互作用は両タンパク質の折り畳みを誘導する予想される。CFP10と複合体を形成した際、ESAT−6だけがモルテン・グロビュール様状態およびヘリックス−ターン−ヘリックスをとる。従って、そのパートナーと結合したESAT−6は、単独で発現されるESAT−6よりも安定となり得る。しかしながら、本明細書に記載のベクター構築において使用すべきESAT−6の推奨される一次構造は、最終的にその開始Metを欠く(例えば、融合物の内部の位置にある場合)全長タンパク質(配列番号14で示されるアミノ酸配列)に相当する。
TB10−4は、ESAT−6と同じタンパク質ファミリーに属す。TB10−4のNMR構造は、それがRv0287とヘテロ二量体複合体(その構造を安定化させると思われる)を形成することを示した。ポックスウイルスによるTB10−4発現を報告している刊行物は無いが、アデノウイルスベクターにおいて、Ag85AまたはAg85BのいずれかのC末端部分と融合した形で全長TB10−4の発現が報告されている。これに基づけば、本明細書に記載のベクター構築において使用すべきTB10.4の推奨される一次構造は、最終的にその開始Metを欠く全長タンパク質(配列番号2で示されるアミノ酸配列)に相当する。
Rv2626の結晶化(Sharpe et al., 2008, J Mol Biol 383: 822-36)は、サブユニット内およびサブユニット間ジスルフィド結合を有するホモ二量体として発現されることを示した。Rv2626に関して予測されるシグナルペプチドは無い。Rv2626は極めてよく定義された折り畳みを有するので、本明細書に記載のベクター構築において使用すべきRv2626の推奨される一次構造は、最終的にその開始Metを欠く全長タンパク質(配列番号10で示されるアミノ酸配列)に相当する。
Rv0569構造は知られていないが、このタンパク質はRv2302と、(88残基のうち)76のアミノ酸オーバーラップ領域において62%の同一性(81%の類似性)を示す。この後者の構造はNMRにより解明されており(Buchko et al., 2006, Bacteriol 188: 5993-6001)、逆平行β−シートコアとC末端α−ヘリックスを有する、溶液中で極めて良好に折り畳まれた構造を示した。このタンパク質に関してコイルドコイル予測は無い。Rv0569タンパク質に関して既知の機能は無い。潜在的に極めてよく定義された折り畳みのために、本明細書に記載のベクター構築において使用すべきMtb Rv0569の推奨される一次構造は、最終的にその開始Metを欠く全長タンパク質(配列番号3で示されるアミノ酸配列)に相当する。
Rv2029構造は未知であるが、このタンパク質は、大腸菌のホスホフルクトキナーゼ−2(pfk2)と、(339のうち)310aaのオーバーラップ領域で35%の同一性を示す。さらに、PROSCAN検索によれば、完全に保存された糖鎖キナーゼシグネチャーが同定された。従って、Rv2029は、おそらくMtbにおいてホスホフルクトキナーゼ活性を有する。ホスホフルクトキナーゼは、解糖の際にフルクトース−6−リン酸のリン酸化を触媒する。大腸菌pfk2構造は、ATPが結合している場合は四量体であり、培地中にATPが存在していない場合には二量体である(酵素活性のアロステリックな調節)。この大腸菌酵素では、C末端の最後の4つの残基の欠失が、ATP誘導性の四量体形成を完全に阻害する。従って、Rv2029のオリゴマー化のヘテロ性(二量体型と四量体型の混在)を回避するためには、このC末端部分の欠失(すなわち、最後の25残基の欠失)が推奨される。さらに、Rv2029の酵素活性を消失させるためには、突然変異D265N(Metイニシエーターから始めれば265番またはMet無しでは264番)が、大腸菌pfk−2におけるこの酵素活性がほぼ完全に消失させるので推奨される(Cabrera et al., 2010, Arch Biochem Biophys 502: 23-30)。これに基づけば、本明細書に記載のベクター構築において使用すべきRv2029抗原(Rv2029*)の推奨される一次構造は、配列番号21で示されるアミノ酸配列に相当する。
再燃促進因子(Resuscitation Promoting Factor)(Rpf)は、細菌の再活性化(休眠から増殖への遷移)の際に産生される分泌型タンパク質である。結核菌は5つの異なるRpf(A〜E)を有し、その総てが、保存されている触媒ドメイン(リゾチーム様ドメイン)を含む。このドメインの他に、これらの5つのタンパク質間で有意な類似性は無い。RpfB構造は、この分子の約半分(残基194〜362)に関して得られており、シグナルペプチドが予測されている(残基1〜29;Ruggiero et al. 2009, J Mol Biol 385: 153-62)。全長タンパク質(そのシグナルペプチドを欠く)は、大腸菌で発現される場合には単量体として挙動する。
Rv1807構造は公開されていないが、PDBデータベースに対するBLAST検索は、あるMtb PPEタンパク質(Rv2430)の最初の150残基とのみマッチを示した。PE/PPEは、N末端部分にPE(プロリン、グルタミン酸)モチーフまたはPPE(プロリン、プロリン、グルタミン酸)モチーフを共通に持つ大きなMtbタンパク質ファミリーである(100前後のPEおよび60PPEメンバー)。PEタンパク質はPPEとのヘテロ二量体として発現され、それらの機能はまだ知られていない。UNIPROT−SWISSPROTに対するBLAST検索ではいくつかのマッチを示したが、それらは総て付加的Mtb PPEであり、さらなる情報を得ることはできなかった。
Rv3478は、もう1つのPPEタンパク質である。そのPPEドメインは、Rv1807のPPEドメインと57%同一である(2つの全長タンパク質間で41%の同一性)。UNIPROT−SWISSPROTに対するBLAST検索ではいくらかのマッチを示したが、これらは総て他のMtb PPEであった。HCAプロットは、タンパク質配列全域に疎水性のパッチの存在を示した。言い換えれば、HCAプロットは、Rv3478において非折り畳み親水性領域を示さなかった。しかしながら、Rv1807では、Rv3478の最後の40〜50残基は折り畳まれていないと予測される(二次構造および天然変性予測の両方に基づく)。このタンパク質に関しては、シグナルペプチドも膜貫通ドメインも報告は無く、予測もされていない。Rv3478に対するコイルドコイル予測では有意な結果は得られなかった。Rv1807については、推奨される一次構造は全長タンパク質(配列番号13)または、問題があれば、最後の40残基が削除されたC末端切断抗原(配列番号24に示される通り)である。
Rv0111は、おそらくアシルトランスフェラーゼ活性を有する膜タンパク質であると予測される。残基58〜427にわたるDAS、TMHMMおよびTopPredにより、10の膜貫通ドメインが予測される。シグナルペプチドは予測されなかった。二次構造は一次構造全域で予測され、449〜469に、予測天然変性領域に相当するギャップを持つ。Rv0111に対するコイルドコイル予測では、有意な結果は得られなかった。
Rv1813構造は公開されておらず、PDBに対するBLAST検索でもマッチは得られなかった。Rv1813は小タンパク質(143残基)であり、シグナルペプチド(1〜32)を含み、膜貫通ドメインを欠くと予測される。このタンパク質は、Uniprot−Swissprotデータベースの他のタンパク質と有意な相同性を示さない。HCAプロット、二次構造予測および天然変性領域予測は総て、タンパク質全体のよく定義された折り畳みと一致する。コイルドコイル予測では、有意な結果は得られなかった。TBベースでは機能は報告されておらず、PROSCAN検索では、既知のモチーフとの有意なマッチは得られなかった。従って、ウイルスベクターにおいて使用すべきRv1813の推奨される一次構造は、そのシグナルペプチド(残基1〜34)を欠く全長タンパク質であり場合のアミノ酸配列は配列番号19で示される。
Rv3407構造は公開されておらず、PDBに対するBLAST検索でもマッチは得られなかった。Rv3407は小タンパク質(99残基)であり、Uniprot−Swissprotデータベースの他のタンパク質と有意な相同性は無い。このタンパク質に関しては、シグナルペプチドも膜貫通ドメインも報告は無く、予測もされていない。HCAプロットおよび二次構造予測は、タンパク質全体のよく定義された折り畳みと一致した。しかしながら、天然変性領域予測は、定義された構造において最後の33残基は折り畳まれていない可能性があることを示した。HCAおよび二次構造予測とは一致しないこの最後の結果は、パートナータンパク質と結合した際に折り畳まれるMORE(「分子認識エレメント(Molecular Recognition Element)」)のシグネチャーであり得る。Rv3407の場合、C末端αヘリックスは、Rv3407がそのパートナーと結合した場合にのみ存在し得る。コイルドコイル予測では、有意な結果は得られなかった。このタンパク質に関してTBベースでは機能は報告されておらず、PROSCAN検索では、既知のモチーフとの有意なマッチは得られなかった。Rv3407の推奨される一次構造は、全長タンパク質(配列番号12)である。安定性に問題があれば、最後の33残基が削除されたC末端端切断抗原(配列番号23に示される通り)を使用することができる。
Rv1733は、UNIPROT−SWISSPROTおよびTBベースによれば、2つの膜貫通ドメインを有する膜タンパク質であると予測される(これはDAS、TMHMMおよびTopPredを用いた場合にも予測される)。最初のTMドメインはシグナルペプチドと予測された。このタンパク質では、これらの膜貫通ドメインの他に、二次構造はほとんど予測されない。HCAプロットは、2つの膜貫通ヘリックス間に疎水性パッチがほとんど存在しないことを示す。最後に、これら2つの膜貫通ヘリックス間に天然変性領域(約20残基長)が予測された。これらの結果を総て併せると、膜貫通ドメインの近傍におそらくルーズな折り畳みがあることが示される。そのシグナルペプチドを欠くRv1733に対するPROSCAN検索では、既知のモチーフとの有意なマッチは得られなかった。Rv1733に対するコイルドコイル予測では、有意な結果は得られなかった。従って、ウイルスベクターにおいて使用すべきRv1733の推奨される一次構造は、配列番号17示されるように、そのシグナルペプチド(最初の62の残基)を欠く全長タンパク質である。あるいは、全長Rv1733(配列番号5)も使用可能である。
12の異なる融合タンパク質を図1および表3に示されるように作出した。より具体的には、生化学的合理性に基づき、それぞれ下記のような5つの融合物を設計した:
・融合物番号3(RPFB−Dhyb*);
・融合物番号5(Rv0569−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807);
・融合物番号6(Ag85B*−Rv2626−RPFB−Dhyb*−Rv1733*);
・融合物番号8(Ag85B*−Rv2626−
Rv1733*);および
・融合物番号14(Rv2029*−TB10.4−ESAT6−Rv0111*)。
・2つの二量体タンパク質(すなわち、Rv2626およびRv2929*)は、ステリッククラッシュを回避するために同じ融合物において融合させるべきでない。
・2つの膜タンパク質(すなわち、Rv1733*およびRv0111*)は、潜在的毒性問題を回避するために同じ融合物において使用されるべきでない。
・TMを有するタンパク質(Rv1733*およびRv0111*)は、分泌型構築物のためには原形質膜係留を可能とするように融合物の末端に挿入されるべきである。
・可能であれば、融合タンパク質は、その融合物の残りの部分に「シャペロン」効果をもたせるためには、十分な折り畳みを持つタンパク質(すなわち、Ag85B*、Rv2029*、Rv2626、Rv0569、RPFB−Dハイブリッド*)で始めるべきである。
・3つの融合物を作製すること、そのうち2つは抗原の最小セット(すなわち、Ag85B*、Rv2029*、Rv2626、Rv0111*、Rv1733*、TB10−4、ESAT−6、RPFB−Dハイブリッド*)を有し、最後の融合物は抗原の残りの部分(任意選択)(すなわち、Rv0569、Rv1813*、Rv3407、Rv1807、Rv3478)を有する。
個々の発現であれ融合物としての発現であれ、Mtb遺伝子の発現は、トランスフェクトHEK293細胞から得られた細胞溶解液からウエスタンブロットにより解析した。
個々のMtb抗原の免疫検出は、発現カセット(例えば、抗Flag M2ペルオキシダーゼ(HRP)抗体、モノクローナル抗c−mycペルオキシダーゼ抗体およびモノクローナル抗Hisペルオキシダーゼ抗体)に含まれるタグペプチドに対する抗体、またはMtb抗原に特異的な抗体を用いて行った。具体的には、Rv1733*、Rv2029*、Rv0569、Rv1807、Rv0111*、Rpf−B−D、Rv1813*、Rv3407、およびRv3478の検出のためにはウサギの免疫後に得られた血清(材料および方法参照)を用い、ESAT6、Ag85B*、TB10.4およびRv2626の検出のためには市販の抗体を用いた。
HEK293細胞を、種々のMtb遺伝子融合物を発現するプラスミドでトランスフェクトし、発現産物を上記と同じ条件でウエスタンブロットにより解析した。トランスフェクションは、プロテアソーム阻害剤MG132の存在下、また不在下でも行った。この場合にもまた、免疫検出は抗Flag M2ペルオキシダーゼ(HRP)抗体、モノクローナル抗c−mycペルオキシダーゼ抗体およびモノクローナル抗Hisペルオキシダーゼ抗体ならびに抗Mtb特異的抗体を用いて行った。
融合物番号2(pTG18266):63.6kDa
融合物番号3(pTG18267):49.0kDa
融合物番号4(pTG18268):99.7kDa
融合物番号5(pTG18269):122.0kDa
融合物番号6(pTG18270):103.5kDa
融合物番号8(pTG18272):67.3kDa
融合物番号9(pTG18295):112.9kDa
融合物番号10(pTG18296):53.8kDa
融合物番号11(pTG18297):90.0kDa
融合物番号12(pTG18307):39.3kDa
融合物番号13(pTG18323):101.5kDa
融合物番号14(pTG18324):90.6kDA
種々のMtb抗原融合物の免疫原性活性を、DNA免疫後の種々のマウスモデルで評価した。
細胞膜係留型(SS/TM:pTG18266)または細胞質型(pTG18296)のいずれかで融合物「Ag85B−TB10.4−ESAT6」を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、融合物に含まれる個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物(pTG18310(Ag85B)+pTG18315(TB10.4)+pTG18308(ESAT6))および陰性対照としてのエンプティpGWizでもマウスを免疫した。細胞性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後、材料および方法に記載の種々のペプチドプールによるex vivo再刺激の後に、ELISpot IFNγアッセイによって評価した。
細胞膜係留型(SS/TM:pTG18268)または細胞質型(pTG18297)のいずれかで融合物「RpfB−Dhyb−Ag85B−TB10.4−ESAT6」を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、融合物に含まれる個々のTB抗原をコードするプラスミドの混合物(pTG18307(RpfB−Dhyb)+pTG18310(Ag85B)+pTG18315(TB10.4)+pTG18308(ESAT6))および陰性対照としてのエンプティpGWizでもマウスを免疫した。細胞性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後、材料および方法に記載の種々のペプチドプールによるex vivo再刺激の後に、ELISpot IFNγアッセイによって評価した。
細胞膜係留型(SS/TM:pTG18267)または細胞質型(pTG18307)のいずれかで融合物「RpfB−Dhyb」を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。エンプティpGWizを陰性対照として用いた。細胞性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後、材料および方法に記載の4つのペプチドプールによるex vivo再刺激の後に、ELISpot IFNγアッセイによって評価した。
細胞膜係留型(pTG18269)または細胞質型(pTG18295)のいずれかで融合物「Rv0569−Rv1813−Rv3407−Rv3478−Rv1807」を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、融合物に含まれる個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物(pTG18300(Rv3407)+pTG18301(Rv0569)+pTG18302(Rv1807)+pTG18303(Rv1813)+pTG18304(Rv3478))および陰性対照としてのエンプティpGWizでもマウスを免疫した。細胞性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後、材料および方法に記載の種々のペプチドプールによるex vivo再刺激の後に、ELISpot IFNγアッセイによって評価した。
Mtb抗原の生化学的特性に従って設計された融合物番号6、8または14をコードするプラスミド、すなわち、pTG18270(Ag85B−Rv2626−RpfB−Dhyb−Rv1733)、pTG18272(Ag85B−Rv2626−Rv1733)およびpTG18324(Rv2029−TB10.4−ESAT−6−Rv0111)を用い、BALB/cマウスまたはC57BL/6マウスに筋肉内経路から2週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、陰性対照としてのエンプティpGWizでもマウスを免疫した。細胞性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後、材料および方法の節に記載の種々のペプチドプールによるex vivo再刺激の後に、ELISpot IFNγアッセイによって評価した。
融合物「Ag85B*−Rv2626−Rv1733*」(pTG18270)および融合物「Ag85B*−Rv2626−RPFB−Dhyb*−Rv1733*(pTG18272)を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、融合物に含まれる個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物(pTG18310(Ag85B*)+pTG18305(Rv2626)+pTG18309(Rv1733*))および陰性対照としてのエンプティpGWIZでもマウスを免疫した。体液性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後に評価した。免疫マウスの血清をプールし、ウエスタンブロットにより解析した。より具体的には、100ng/レーンの組換えタンパク質Rv1733(大腸菌で生産、実施例8参照)をアクリルアミドゲルにロードし、1/200希釈の血清で免疫検出を行った。結果として、pTG18270、pTG18272および個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物で免疫したマウスの血清を用いて、Rv1733タンパク質に対する特異的検出が見られた。
細胞膜係留型(SS/TM:pTG18269)または細胞質型(pTG18295)のいずれかで融合物「Rv0569−Rv1813−Rv3407−Rv3478−Rv1807」を発現するプラスミドを用い、BALB/cマウスに筋肉内経路から3週間隔で3回の免疫を行った。比較のため、融合物に含まれる個々のMtb抗原をコードするプラスミドの混合物(pTG18300(Rv3407)+pTG18301(Rv0569)+pTG18302(Rv1807)+pTG18303(Rv1813)+pTG18304(Rv3478))および陰性対照としてのエンプティpGWizでもマウスを免疫した。体液性免疫応答は、最後のDNA注射から2週間後に評価した。免疫マウスの血清をプールし、100ng/レーンの組換えタンパク質Rv1813(大腸菌で生産、実施例8参照)をアクリルアミドゲルにロードし、ウエスタンブロットにより解析した。免疫検出は1/200希釈の血清を用いて行った。結果として、Rv1813タンパク質は、pTG18269(細胞膜係留型の融合物をコードする)で免疫したマウスの血清を用いて特異的に検出された。
1または最大3のMtb融合物の発現のために合計10種のMVAワクチン候補を作出し、種々のMtb抗原の発現を、感染したA549細胞から得られた細胞溶解液から、ウエスタンブロットにより解析した。
TB疾患の種々の相に代表的なMtb融合物の発現用の1、2または3つのカセットを含むように7種の組換えMVA候補を作出した。融合物番号4および融合物番号11は両方とも、細胞膜で係留型(N末端シグナルおよびC末端膜係留ペプチドを備えた融合物番号4)として発現されるかまたは細胞質で発現される(融合物番号4の細胞質型に相当する融合物番号11)活性期抗原および再燃期抗原(RPFB−Dhyb*−Ag85B*−TB10.4−ESAT6)を含む。融合物番号13は潜伏期抗原(Rv2029*−Rv2626−Rv1733*−Rv0111*)を含む。融合物番号5および融合物番号9は両方とも、異なる細胞の場で、すなわち、細胞膜に係留されて(融合物番号5はN末端シグナルおよびC末端膜係留ペプチドを含む)または細胞質で(融合物番号9)発現される付加的潜伏期抗原(Rv056−Rv1813*−Rv3407−Rv3478−Rv1807)を含む。
・MVATG18355は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18364は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、および融合物番号4をpH5Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18365は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、および融合物番号11をpH5Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18376は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号4をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号5をB2Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18377は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号11をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号5をB2Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18378は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号4をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号9をB2Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18379は、融合物番号13をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号11をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号9をB2Rプロモーターの制御下に含む。
生化学的合理性に対して設計されたMtb融合物の発現用の2つまたは3つのカセットを含むように3つの組換えMVA候補を作出した。融合物番号6は、下記の抗原:Ag85B*−Rv2626−RPFB−Dhyb*−Rv1733*を含み、一方、融合物番号14は、Rv2029*−TB10.4−ESAT6−Rv0111*を含む。両融合物ともN末端シグナルペプチドが付加されたが、これらの融合物がRv0111またはRv1733で終わり、すでに膜係留ペプチドを含んでいるためにTMドメインは付加されなかった。
・MVATG18417は、融合物番号14をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号6をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号5をB2Rプロモーターの制御下に含む。
・MVATG18418は、融合物番号14をp7.5Kプロモーターの制御下に、融合物番号6をpH5Rプロモーターの制御下に、および融合物番号9をB2Rプロモーターの制御下に含む。
A549細胞に上記の種々のMVA候補を感染させ(MOI1)、発現産物を、材料および方法に記載の条件下でウエスタンブロットにより解析した。免疫検出は、本明細書に記載の種々のMtb抗原に特異的な抗体を用いて行った。具体的には、Rv1733*、Rv2029*、Rv0569、Rv1807、Rv0111*、RPFB−Dhyb*、Rv1813*、Rv3407、およびRv3478の検出にはウサギの免疫後に得られた血清(材料および方法参照)を用い、ESAT6、Ag85B*、TB10.4およびRv2626の検出には市販の抗体を用いた。
7.1 BALB/cマウスにおけるMtb抗原を発現するMVA候補ワクチンの免疫原性の評価
BALB/cマウスを、両方とも「Rv2029−Rv2626−Rv1733−Rv0111」(融合物番号13に相当)ならびに「RpfB−Dhyb−Ag85B−TB10.4−ESAT6」(融合物番号4または番号11に相当)を発現するMVATG18365およびMVATG18364で免疫した。融合物番号13では、SSドメインがN末端に存在し、Rv1733およびRv0111は、融合物の発現を細胞表面に向けるはずであるTMドメインを伴って発現される。MVATG18364により発現される融合物番号4はSSドメインとTMドメインの両方を含むが、融合物番号11(MVATG18365)は含まず、理論的には細胞質(bcytoplasmic)発現を保持しているはずである。特異的細胞性免疫応答は、注射から1週間後、本明細書に記載のペプチドプールで再刺激した後にIFNγ ELISpotアッセイにより評価した。マウスはまた、陰性対照としてのエンプティMVAベクター(MVATGN33.1)でも免疫した。
本発明者らがDNAに基づく研究で観察したところでは、マウスハプロタイプが選択されたMtb抗原の免疫原性に影響を及ぼす(第5節参照)。MVA候補により誘導されるRv1733およびRv0569抗原の免疫原性をさらに分析するために、ヒトMHCクラスI分子、HLA−A2を発現するトランスジェニックマウスに、両抗原を発現する組換えMVAを注射した。細胞性免疫応答は、注射から1週間後、本明細書に記載のペプチドプールによる再刺激の後にIFNγ ELISpotアッセイにより評価した。マウスはまた、陰性対照としてのエンプティMVAベクター(MVATGN33.1)でも免疫した。具体的には、HLA−A2マウスを、「Rv2029−Rv2626−Rv1733−Rv0111」(融合物番号13に相当)、「RpfB−Dhyb−Ag85B−TB10.4−ESAT6」(融合物番号4に相当)ならびに「Rv0569−Rv1813−Rv3407−Rv3478−Rv1807」(融合物番号5または番号9に相当)を発現するMVATG18376ワクチンまたはMVATG18378ワクチンで免疫した。MVATG18376により発現された融合物番号5では、SSドメインおよびTMドメインがそれぞれN末端部分およびC末端部分で発現された。図13は、MVATG18376ワクチンで免疫したHLA−A2マウスにおいて誘導されたIFNγ応答を示す。14のうち7つの抗原に特異的な免疫応答が検出された(図13a)。脾細胞がRpfB−Dhyb抗原およびAg85B抗原に特異的なペプチドで再刺激された場合に高レベルのIFNγ産生細胞が検出された(それぞれ1397スポット/106細胞および1160スポット/106細胞)。対照的に、Rv1807、Rv1813、Rv3407およびESAT6に特異的な低レベルの細胞応答がMVATG18376ワクチンによって誘導された。さらに、細胞をRv0569特異的ペプチドで再刺激した場合に、MVATGN33.1エンプティワクチンで検出されたシグナル(36スポット/106細胞、図13b)に比べて、低い(1×カットオフ<中央値<2×カットオフ、186スポット/106細胞、図13a)が有意なレベルのIFNγ産生細胞が検出された。MVATG18378候補を接種したHLA−A2マウスでも同等の結果が導かれ、Rv0111抗原およびTB10.4抗原に特異的な付加的な弱い応答を誘導した。MVATG18376およびMVATG18378の両ワクチンにより誘導されたIFNγ応答を図15にまとめる。HLA−A2トランスジェニックマウスでは、注射されたMVA候補によらず、Rv1733、Rv2029、Rv2626およびRv3478に特異的な、検出可能な応答は見られなかった。
Rv0569抗原およびRv1733抗原の免疫原性を証明するために、H−2bハプロタイプC57BL/6マウスを、「Rv2029−Rv2626−Rv1733−Rv0111」(融合物番号13に相当)、「RpfB−Dhyb−Ag85B−TB10.4−ESAT6」(融合物番号11に相当)ならびに「Rv0569−Rv1813−Rv3407−Rv3478−Rv1807」(融合物番号5または番号9に相当)を発現するMVATG18377ワクチンまたはMVATG18379ワクチンで免疫した。細胞性免疫応答は、注射から1週間後、本明細書に記載のペプチドプールによる再刺激の後に、IFNγ ELISpotアッセイにより評価した。マウスはまた、陰性対照としてのエンプティMVAベクター(MVATGN33.1)でも免疫した。細胞IFNγ応答を図15にまとめる。両MVAワクチンともRv1807、RpfB−Dhyb、Rv3478、Ag85BおよびESAT6抗原に特異的な強い免疫応答を惹起することができた(92〜861スポット/106細胞の範囲)が、TB10.4抗原およびRv0569抗原に特異的な陽性IFNγ応答は、MVATG18379候補で免疫したマウスでのみ検出された(それぞれ78および58スポット/106細胞)。免疫C57BL/6マウスでは、Rv1733、Rv2029、Rv2626、Rv0111、Rv1813およびRv3407に特異的な陽性応答は検出されなかった。
プラスミドを接種したH−2kハプロタイプC3H/HeNマウスにおいてRv1733に特異的な免疫原性が証明されたので(第5.4節参照)、Rv1733タンパク質を含有する融合物を発現するMVATG18376、MVATG18378、MVATG18377およびMVATG18379をこのマウス系統に注射した。細胞性免疫応答は、注射から1週間後、本明細書に記載のペプチドプールによる再刺激の後に、IFNγ ELISpotアッセイにより評価した。マウスはまた、陰性対照としてのエンプティMVATGN33.1ベクターでも免疫した。図14に示されるように、MVATG18377ワクチンは、MVATGN33.1に比べてC3H/HeNマウスにおいてIFNγ応答を誘導した。Rv2029およびRv2626ペプチドで脾細胞を再刺激した際に、高レベルのIFNγ産生細胞が検出された(それぞれ660および353スポット/106細胞)。RpfB−Dhyb、Rv1813、Rv3407およびRv3478抗原に特異的な、78〜250スポット/106細胞の範囲の低い細胞性免疫応答もまた、免疫C3H/HeNマウスにおいて誘導された。DNA接種C3H/HeNマウスにおいて示されたように、このマウス系統では、エンプティMVATGN33.1ワクチンを注射したマウスから生じるシグナル(9スポット/106細胞、図14b)に比べて、Rv1733特異的IFNγ応答(183スポット/106細胞)が惹起された。MVATGN33.1による免疫およびRv0111、Ag85BおよびRv1807ペプチドプールによるex vivo再刺激の後に非特異的バックグラウンド応答が検出されたが(図14b)、これはMVATG18377接種後のこれらの抗原に特異的な応答の検出を困難にする。
8.1 選択されたMtb抗原のバイオマス生産のための最適条件
4つの大腸菌株を個々のMtb抗原の発現ならびに種々の培養条件(例えば、温度)に関して試験した。
材料および方法に記載されるように、Mtb抗原はニッケルカラム、その後最終的にはゲル濾過カラムでのIMACクロマトグラフィーにより精製した。
3つのMtb発現MVA候補、MVATG18364、MVATG18376およびMVATG18377の治療効力を、Mtb株H37Rvを事前に感染させたマウスにおいて、抗生物質併用投与の治療状況で検討した。陰性対照として、MVATGN33.1も1つの群に注射した。抗生物質処置の終了時(感染後15週目)および6週後(感染後21週目)に処置マウスから採取した脾臓において細菌量を評価した。マウス群、薬物投与計画および免疫スケジュールを表5に記載する。
Claims (27)
- 少なくとも5つの異なる抗原または前記少なくとも5つの抗原をコードする核酸分子を含んでなり、前記抗原がマイコバクテリア種から独立して得られる、免疫原性組み合せ物であって、
前記少なくとも5つのマイコバクテリア抗原が、ESAT−6(Rv3875)、TB10.4(Rv0288)、Ag85B(Rv1886)、RpfB、RpfD、Rv0111、Rv0569、Rv1733c、Rv1807、Rv1813、Rv2029c、Rv2626、Rv3407およびRv3478からなる群から選択され、
免疫原性組み合わせ物が、活動感染期からの少なくとも1つの抗原、再燃感染期からの少なくとも1つの抗原、および潜伏感染期からの少なくとも1つの抗原を含んでなるまたはコードする多相性であり、かつ
免疫原性組み合わせ物が、少なくともRpfBおよびRpfDを含んでなるまたは発現する、
免疫原性組み合わせ物。 - マイコバクテリア抗原が、結核菌(Mtb)、ウシ結核菌、ウシ結核菌BCG、M.アフリカナム、M.カネッティ、M.カプレ、およびネズミ型結核菌からなる群から選択される結核菌群のマイコバクテリア種から得られる、請求項1に記載の免疫原性組み合せ物。
- 活動期の1または複数の抗原が、ESAT−6(Rv3875)、TB10.4(Rv0288)、Ag85B(Rv1886)、ならびにPPEファミリータンパク質Rv3478からなる群から選択される、請求項1または2に記載の免疫原性組み合せ物。
- 免疫原性組み合わせ物が、少なくともESAT−6(Rv3875)、Ag85B(Rv1886)およびTB10.4(Rv0288)を含んでなるまたは発現する、請求項3に記載の免疫原性組み合せ物。
- 潜伏期の1または複数の抗原が、Rv0111、Rv0569、Rv1733c、Rv1807、Rv1813、Rv2029c、Rv2626およびRv3407からなる群から選択される、請求項1または2に記載の免疫原性組み合せ物。
- 少なくとも5つのマイコバクテリア抗原が、配列番号1〜10および12〜24のいずれかと少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドからなる群から選択される、請求項1に記載の免疫原性組み合せ物。
- 免疫原性組み合せ物が付加的マイコバクテリア抗原を含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物。
- 免疫原性組み合せ物が、別個のポリペプチドの形態で、または1以上の融合ポリペプチドの形態で、または別個の1または複数の抗原および1または複数の融合物の両形態でマイコバクテリア抗原を含んでなるまたはコードする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物に含まれる前記少なくとも5つのマイコバクテリア抗原の全てをコードする、核酸分子または核酸分子のセット。
- 配列番号40〜51のいずれかで示されるヌクレオチド配列と少なくとも80%の同一性を示す、請求項9に記載の核酸分子または核酸分子のセット。
- 請求項9または10に記載の1以上の核酸分子または核酸分子のセットを含んでなるベクター。
- ベクターが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノウイルス随伴ウイルス(AAV)、ポックスウイルス、ヘルペスウイルス、麻疹ウイルス、泡沫状ウイルス、アルファウイルス、水疱性口内炎ウイルスからなる群から選択されるプラスミドベクターまたはウイルスベクターである、請求項11に記載のベクター。
- ベクターがE1欠陥アデノウイルスベクターである、請求項12に記載のベクター。
- ベクターが、鶏痘、カナリア痘およびワクシニアウイルスベクターからなる群から選択されるポックスウイルスベクターである、請求項12に記載のベクター。
- ワクシニアウイルスベクターが、コペンハーゲン株、ワイエス株、NYVAC株および改変アンカラ(MVA)株である、請求項14に記載のベクター。
- ベクターが、ウシ結核菌BCG、乳酸菌属、リステリア菌属、サルモネラ菌属およびシュードモナス属からなる群から選択される細菌細胞である、請求項11に記載のベクター。
- i.Rv2029c、Rv2626、Rv1733cおよびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター;
ii.Rv2029c、Rv2626、Rv1733cおよびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター;
iii.Rv2029c、Rv2626、Rv1733cおよびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター;
iv.Ag85B、Rv2626 RpfB、RpfDおよびRv1733cを含んでなる融合ポリペプチドと、Rv2029c、TB10.4、ESAT−6およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター;
v.Ag85B、Rv2626 RpfB、RpfDおよびRv1733cを含んでなる融合ポリペプチドと、Rv2029c、TB10.4、ESAT−6およびRv0111を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター;ならびに
vi.RpfB、RpfD、Ag85B、TB10.4およびESAT−6を含んでなる融合ポリペプチドと、Rv0569、Rv1813、Rv3407、Rv3478およびRv1807を含んでなる融合ポリペプチドとをコードするベクター
からなる群から選択される、請求項11〜15のいずれか一項に記載のベクター。 - 感染性ウイルス粒子の形態である、請求項11〜15および17のいずれか一項に記載のベクター。
- 感染性ウイルス粒子を生産する方法であって、(i)請求項12〜15、17および18のいずれか一項に記載のウイルスベクターを好適な細胞株に導入する工程、(ii)前記細胞株を前記感染性ウイルス粒子の生産を可能とするための好適な条件下で培養する工程、(iii)生産されたウイルス粒子を前記細胞株の培養物から回収する工程、および(iv)場合により、前記回収されたウイルス粒子を精製する工程を含んでなる、方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物、請求項9または10に記載の核酸分子もしくは核酸分子のセット、または請求項11〜18のいずれか一項に記載のベクターを含んでなる、宿主細胞。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物により含まれるまたはコードされる少なくとも5つのマイコバクテリア抗原の全ての組換えによる生産方法であって、(i)請求項11〜18のいずれか一項に記載のベクターを好適な宿主細胞に導入してトランスフェクトまたは感染宿主細胞を作出する工程、(ii)in−vitroで前記トランスフェクトまたは感染宿主細胞を宿主細胞の増殖に好適な条件下で培養する工程、(iii)前記細胞培養物を回収する工程、および(iv)場合により、1または複数のマイコバクテリア抗原または融合ポリペプチドを、回収された細胞および/または培養上清から精製する工程を含んでなる、方法。
- 前記好適な宿主細胞が大腸菌宿主細胞である、請求項21に記載の方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の免疫原性組み合せ物、請求項9または10に記載の核酸分子もしくは核酸分子のセット、請求項11〜18のいずれか一項に記載のベクター、もしくは請求項20に記載の宿主細胞のうちの少なくとも1つ、またはその任意の組合せを含んでなる、
マイコバクテリア感染を予防または治療する目的で使用するための、
必要とする対象者においてマイコバクテリアによる感染を予防するまたは感染のリスクを遅延させる目的で使用するための、
マイコバクテリア種に感染した対象者において活動性疾患を治療する目的で使用するための、
マイコバクテリア種に潜伏感染した対象者において再活性化を予防または治療する目的で使用するための、
BCGブースターとして使用するための、
マイコバクテリア感染に対して有効な1以上の化学療法薬と併用して、必要とする対象者においてマイコバクテリアによる感染を予防するまたは感染のリスクを遅延させる目的で使用するための、または、
投与された対象者において、マイコバクテリア種に対する免疫応答を誘導または増強する目的で使用するための、
医薬組成物。 - 薬学上許容されるビヒクルをさらに含んでなる、請求項23に記載の医薬組成物。
- マイコバクテリア種が結核菌である、請求項23または24に記載の医薬組成物。
- マイコバクテリア感染に対して有効な1以上の化学療法薬が、1以上の抗生物質化学療法である、請求項23または24に記載の医薬組成物。
- 誘導または増強された免疫応答が、マイコバクテリア抗原/エピトープに対するCD4+および/またはCD8+媒介T細胞応答である、請求項23または24に記載の医薬組成物。
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