JP6333738B2 - 基準温度に基づいて対象者インターフェイスの目標温度を求めるためのシステム及び方法 - Google Patents

Description

[01] 本開示は、対象者に圧補助療法を提供するように構成される圧補助システムに関し、この圧補助システムは、基準温度からずれた目標温度まで呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるように構成される、対象者インターフェイス加熱器を含む。

[02] 患者の気道に陽圧（ＰＡＰ：positive air pressure）を加えることにより、睡眠呼吸障害を治療することが良く知られている。この陽圧は気道を効果的に「支え」、それにより肺への開放路を維持する。持続的気道陽圧法（ＣＰＡＰ）として知られる一種のＰＡＰ療法では、患者に送り込まれるガスの圧力が患者の呼吸周期の間中一定である。ＰＡＰ療法は、患者にとっての快適さを高めるために、患者に送り込まれるガスの圧力が患者の呼吸周期と共に変化するか、又は患者の労力と共に変化する陽圧療法を提供することも知られている。この圧補助技法は二層圧補助（bi-level pressure support）と呼ばれ、二層圧補助では患者に送り込まれる吸気気道陽圧（ＩＰＡＰ:inspiratory positive airway pressure）が呼気気道陽圧（ＥＰＡＰ:expiratory positive airway pressure）よりも高い。

[03] ＰＡＰ機によって発生される、通常は比較的乾燥した圧縮空気に給湿するために、多くの場合給湿器がＰＡＰ機とユーザインターフェイスとの間に、又はそれらと一体化して設けられる。給湿器の中では、呼吸ガスが水面上を通される間に貯蔵器内で蒸気を作り出すために、水が蒸発し得る。貯蔵器内の水蒸気が増加すると、利用者に送り込まれるガスに更に多くの湿度を与える能力が高まる。加熱通過型の給湿器では、このガス流の湿度の増加は、ガス流の温度上昇に付随して起こる。ＰＡＰ機の周りの周囲温度がガス流の温度を下回る場合、患者の呼吸回路の内部で凝縮が生じる場合がある。

[04] 患者の呼吸回路上の及び／又は患者の呼吸回路内の凝縮の発生を減らすために、患者の呼吸回路を温めることが現在知られている。現在のシステムでは、一定の温度を保つ目的で、患者の回路に一定量の熱を与えることにより患者の回路が温められる。

[05] 従って、本開示の１つ又は複数の態様は、温度が制御された圧補助を対象者に提供するように構成される圧補助システムに関する。一部の実施形態では、この圧補助システムは、圧力発生器、対象者インターフェイス、対象者インターフェイス加熱器、１つ又は複数の基準温度センサ、及び１つ又は複数のプロセッサを含む。一部の実施形態では、１つ又は複数のプロセッサは、基準温度モジュール、オフセット温度モジュール、目標温度モジュール、及び／又は対象者インターフェイス加熱器制御モジュールを含む。圧力発生器は、対象者の気道に送り込むための呼吸可能ガスの加圧流を発生させるように構成される。対象者インターフェイスは、対象者の気道に呼吸可能ガスの加圧流を送り込むように構成される。対象者インターフェイス加熱器は、対象者インターフェイス内の呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるように構成される。１つ又は複数の基準温度センサは、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するように構成される。基準温度モジュールは、基準温度センサによって生成される出力信号に基づいて基準温度を求めるように構成される。オフセット温度モジュールは、温度オフセットを得るように構成される。目標温度モジュールは、基準温度及び温度オフセットに基づいて目標温度を求めるように構成される。対象者インターフェイス加熱器制御モジュールは、呼吸可能ガスの加圧流の温度を目標温度に保つために、対象者インターフェイス加熱器を制御するように構成される。

[06] 本開示の更に別の態様は、温度が制御された圧補助を対象者に提供する方法に関する。この方法は、対象者の気道に送り込むための呼吸可能ガスの加圧流を発生させるステップと、対象者の気道に呼吸可能ガスの加圧流を送り込むステップと、呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるステップと、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するステップと、基準温度に関する情報を伝える出力信号に基づいて基準温度を求めるステップと、温度オフセットを得るステップと、基準温度及び温度オフセットに基づいて目標温度を求めるステップと、呼吸可能ガスの加圧流の温度を目標温度に制御するステップとを含む。

[07] 本開示の更に別の態様は、温度が制御された圧補助を対象者に提供するように構成される圧補助システムに関する。一部の実施形態では、この圧補助システムは、対象者の気道に送り込むための呼吸可能ガスの加圧流を発生させるための手段と、呼吸可能ガスの加圧流を対象者の気道に送り込むための手段と、対象者の気道と連絡するための手段内で、呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるための手段と、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するための手段と、コンピュータプログラムモジュールを実行するための手段とを含む。一部の実施形態では、コンピュータプログラムモジュールは、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するための手段によって生成される出力信号に基づき、基準温度を求めるための手段と、温度オフセットを得るための手段と、基準温度及び温度オフセットに基づいて目標温度を求めるための手段と、呼吸可能ガスの加圧流の温度を目標温度に保つために制御可能に温めるための手段を制御するための手段とを含む。

[08] 本開示のこれらの及び他の目的、特徴、及び特性、並びに構造体の関連要素の動作方法及び機能、部品の組合せ、及び製造の経済性が、添付図面に関して以下の説明及び添付の特許請求の範囲を検討するときにより明らかになり、添付図面の全てが本明細書の一部を形成し、図中、類似の参照番号が様々な図面内で対応する部分を示す。但し図面は例示及び説明目的に過ぎず、本開示の限定の定義として意図されないことが明確に理解されるべきである。

[09] 対象者に温度制御された圧補助を提供するように構成される圧補助システムである。 [10] 対象者に温度制御された圧補助を提供するための方法である。

[11] 本明細書で使用されるとき、「a」、「an」、及び「the」の単数形は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き複数形の言及も含む。本明細書で使用されるとき、２つ以上の部品又は構成要素が「結合される」という表現は、連結が生じる限り、それらの部品が直接又は間接的に、即ち１つ又は複数の中間部品若しくは中間構成要素を介して結び付けられ、又は一緒に動作することを意味する。本明細書で使用されるとき、「直接結合される」とは、２つの要素が互いに直接接触することを意味する。本明細書で使用するとき、「固定して結合される」又は「固定される」とは、２つの構成要素が互いに対して一定の向きを維持しながら１つのものとして動くように結合されることを意味する。

[12] 本明細書で使用されるとき、「単体の」という語は、構成要素が単一の部品又はユニットとして作成されることを意味する。つまり別々に作成され、その後ユニットとして共に結合される部品を含む構成要素は、「単体の」構成要素又は本体ではない。本明細書で使用されるとき、２つ以上の部品又は構成要素が互いに「係合する」という表現は、それらの部品が互いに対して直接又は１つ若しくは複数の中間部品又は中間構成要素を介してのいずれかで力を加えることを意味する。本明細書で使用されるとき、「数」という用語は、１又は１を超える整数（即ち複数）を意味する。

[13] 例えばこれだけに限定されないが、上、下、左、右、上部、下部、前、後、及びそれらの派生語等、本明細書で使用される方向上の表現は、図面内に示される要素の向きに関係し、特許請求の範囲の中で明示的に挙げられていない限り、特許請求の範囲を制限するものではない。

[14] 図１は、対象者１２に圧補助療法を提供するように構成される圧補助システム１０を概略的に示す。圧補助システム１０は、対象者の気道に送り込まれるガス流の形で圧補助療法を提供するように構成される。この圧補助療法は、圧補助システム１０によって作り出されるガス流の１つ又は複数のパラメータが、１つ又は複数のパラメータを検出することに基づいて調節され得る点で動的であり得る。例えば、或る呼吸事象（例えば無呼吸、いびき等）を示す１つ又は複数のパラメータの変化に基づき、ガス流の圧力が高められても良い。

[15] 圧補助システム１０は、基準温度からずれた目標温度まで呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるように構成される。呼吸可能ガスの基準温度の目標のオフセットは、対象者１２に送り込まれるガスが、対象者１２の気道の乾きを引き起こさない、又は対象者インターフェイス内に凝縮水をもたらさない、快適な温度及び／又は湿度水準で送り込まれることを確実にする。一実施形態では、圧補助システム１０が、圧力発生器１４、対象者インターフェイス１６、対象者インターフェイス加熱器１８、１つ又は複数の対象者インターフェイス温度センサ２０、１つ又は複数の基準温度センサ２２、１つ又は複数の汎用センサ２４、給湿器２６、ユーザインターフェイス２８、プロセッサ３０、電子記憶域３２、及び／又は他の構成要素のうちの１つ又は複数を含む。

[16] 一部の実施形態では、圧力発生器１４が、対象者の気道に送り込むためのガス流を発生させるように構成される。圧力発生器１４は、治療目的及び／又は他の目的でガス流の１つ又は複数のパラメータ（例えば流量、圧力、体積、温度、ガス組成等）を制御することができる。非限定的な例として、圧力発生器１４は、対象者の気道に対する圧補助を行うためにガス流の流量及び／又は圧力を制御するように構成され得る。

[17] 矢印Ａによって示されているように、圧力発生器１４は周囲大気等のガス源からガス流を受け取り、患者の気道に送り込むためにそのガスの圧力を高める。圧力発生器１４は、例えばポンプ、送風機、ピストン、ベロー等、患者に送り込むために受け取られるガスの圧力を高めることができる任意の装置である。本開示では、患者に送り込むために周囲大気以外のガスがシステム１０内に取り入れられ得ることも考える。かかる実施形態では、空気、酸素、及び／又は別のガスを含む、加圧キャニスタ又はガスタンクが、圧力発生器１４の吸気を供給することができる。一部の実施形態では、圧力発生器１４が設けられなくても良く、代わりにキャニスタの圧力及び／又は加圧ガスタンク自体によってガスが加圧されても良い。

[18] 一実施形態では、圧力発生器１４が、ほぼ一定の上昇圧力及び／又は流量でシステム１０内にガスを与えるために、圧補助療法中にほぼ一定の速度で駆動される送風機である。圧力発生器１４は、ガスの圧力／流量を制御するための弁を含むことができる。本開示では、患者に与えられるガスの圧力／流量を制御するために、送風機の動作速度を単独で、又はかかる弁と組み合わせて制御することも考える。本開示で使用するのに適した圧補助システムの一例が、参照によりその全体が本明細書に援用される米国特許第6,105,575号の中で記載されている。

[19] 対象者インターフェイス１６は、対象者１２の気道に呼吸可能ガスの加圧流を送り込むように構成される。そのために、対象者インターフェイス１６は、導管４０、インターフェイス器具４２、及び／又は他の構成要素を含む。導管４０は、加圧ガス流をインターフェイス器具４２に伝えるように構成される。インターフェイス器具４２は、そのガス流を対象者１２の気道に送り込むように構成される。一部の実施形態では、インターフェイス器具４２が非侵襲的である。そのため、インターフェイス器具４２は対象者１２に非侵襲的に連結する。非侵襲的な連結とは、対象者１２の気道とインターフェイス器具４２との間にガスを通すために、対象者１２の気道の１つ又は複数の外口（例えば鼻孔及び／又は口）を囲う領域に取外し可能に連結することを含む。非侵襲的インターフェイス器具４２の幾つかの例は、例えば鼻カニューレ、鼻マスク、鼻／口マスク、フルフェイスマスク、トータルフェイスマスク、又は対象者の気道にガス流を伝える他のインターフェイス器具を含み得る。本開示はこれらの例に限定されず、任意のインターフェイス器具を使用して対象者にガス流を送り込むことを考える。

[20] 図１では対象者インターフェイス１６が、対象者の気道にガス流を送り込むための単枝型のインターフェイスとして図示されているが、これは限定的であることを意図しない。本開示の範囲は、対象者の気道にガス流をどちらも与えるように構成される第１の枝部と、ガスを選択的に排出する（例えば呼気ガスを排出する）ように構成される第２の枝部とを有する複枝型の回路を含む。

[21] 対象者インターフェイス加熱器１８は、対象者インターフェイス１６内の呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるように構成される。図１内で対象者インターフェイス加熱器１８は、導管４０内の（又は導管４０と連通する）、インターフェイス器具４２の近くの、及び／又はインターフェイス器具４２内の単一位置に図示されている。対象者インターフェイス加熱器１８の図示の位置は限定的であることを意図しない。対象者インターフェイス加熱器１８は、対象者インターフェイス１６内の呼吸可能ガスの加圧流を対象者インターフェイス加熱器１８が制御可能に温めることを可能にする任意の位置にあり得る。対象者インターフェイス加熱器１８は、呼吸可能ガスの加圧流を導管４０の全長に沿って継続的に温めるように構成され得る。対象者インターフェイス加熱器１８は、電流を消散させることにより（例えば抵抗加熱）、呼吸可能ガスの加圧流を温めるように構成され得る。対象者インターフェイス加熱器１８は、加熱コイル、加熱ジャケット、加熱テープ、及び／又は他の加熱装置の１つ若しくは複数を含むことができる。対象者インターフェイス加熱器１８は、対象者インターフェイス１６内のガスを直接及び／又は間接的に温めるように構成され得る。一部の実施形態では、ガス流を直接温めるために、呼吸可能ガスの加圧流と流体連結する導管４０内に加熱コイルが配置されても良い。一部の実施形態では、導管４０の壁を介して熱を伝えることによりガス流を間接的に温めるために、導管４０の周りに加熱ジャケットが配置されても良い。

[22] 対象者インターフェイス温度センサ２０は、対象者インターフェイス１６内の呼吸可能ガスの加圧流の温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するように構成される。図１ではセンサ２０がシステム１０内の単一位置に図示されているが、これは限定的であることを意図しない。センサ２０は、例えば導管４０内の（又は導管４０と連通する）、インターフェイス器具４２内の（又はインターフェイス器具４２と連通する）様々な位置、及び／又は他の位置等、対象者インターフェイス１６内の複数の位置に配置される複数のセンサを含み得る。対象者インターフェイス温度センサ２０によって生成される出力信号は、無線で及び／又は有線で伝送され得る。

[23] 基準温度センサ２２は、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するように構成される。基準温度は、周囲温度、呼吸可能ガスの加圧流が得られるガス源の温度、及び／又は経時的に変動し得る他の何らかの温度とすることができる。図１ではセンサ２２がシステム１０内の単一位置に図示されているが、この位置及び／又は数は限定的であることを意図しない。センサ２２は、例えば圧力発生器１４内の、給湿器２６内の、対象者１２が寝ている部屋の温度を制御する室内サーモスタットにおける様々な位置、及び／又は他の位置等、システム１０及び／又はシステム１０の周囲の環境内の複数の位置に配置される複数のセンサを含み得る。一実施形態では、対象者インターフェイス加熱器１８によって対象者インターフェイス１６が温められる前の対象者１２の睡眠時間の開始時に、呼吸可能ガスの加圧流の基準温度に関する情報を伝える出力信号が対象者インターフェイス温度センサ２０によって生成され得る。基準温度センサ２２によって生成される出力信号は、無線で及び／又は有線で伝送され得る。

[24] システム１０内のガスの１つ又は複数のガスパラメータに関する情報を伝える出力信号を生成するように、１つ又は複数の汎用センサ２４が構成される。１つ又は複数のガスパラメータは、流れ、体積、圧力、温度、湿度、速度、及び／又は他のガスパラメータを含む。汎用センサ２４は、（例えば対象者インターフェイス１６内のガス流と流体連結することにより）かかるパラメータを直接測定する１つ又は複数のセンサを含み得る。汎用センサ２４は、ガス流の１つ又は複数のパラメータに関する出力信号を間接的に生成する１つ又は複数のセンサを含み得る。例えば、汎用センサ２４の１つ又は複数は、圧力発生器１４の動作パラメータ（例えば弁の駆動機構、モータの電流、電圧、回転速度、及び／又は他の動作パラメータ）及び／又は他のセンサの動作パラメータに基づき出力を生成することができる。汎用センサ２４は、給湿器２６と対象者インターフェイス加熱器１８との間の導管４０内の（又は導管４０と連通する）単一位置に図示されているが、これは限定的であることを意図しない。汎用センサ２４は、例えば圧力発生器１４内、インターフェイス器具４２内（又はインターフェイス器具４２と連通して）、及び／又は他の位置等、複数の位置に配置されるセンサを含み得る。汎用センサ２４によって生成される出力信号は、無線で及び／又は有線で伝送され得る。

[25] 給湿器２６は、システム１０内のガス流に給湿するように構成される。一部の実施形態では、給湿器２６は給湿チャンバ、ガス吸気口、ガス排気口、加熱要素、及び／又は他の構成要素を含み得る。一実施形態では、給湿器２６は、給湿チャンバ内に保たれる流体を加熱要素によって加熱することにより、水蒸気を発生させるように構成される加湿器（例えば気化器）である。給湿器２６は、ガス流が、圧力発生器１４から給湿器２６によってガス吸気口を介して受け入れられ、ガス排気口を介して給湿チャンバから放出される前に給湿チャンバ内で水蒸気によって給湿されるように構成される。一実施形態では、給湿されたガス流が対象者インターフェイス１６を介して対象者１２の気道に送り込まれるように、ガス排気口が対象者インターフェイス１６に接続される。参照によりその全体が本明細書に援用される米国特許出願公開第2007/0169776号は、本開示で使用するのに適した一例示的給湿装置を開示する。代替的設計を有する給湿装置が使用されても良い。

[26] ユーザインターフェイス２８は、対象者１２及び／又は他の利用者が、システム１０との間で情報をやり取りできるインターフェイスを、システム１０と対象者１２及び／又は他の利用者との間に設けるように構成される。他の利用者は、介護者、医師、及び／又は他の利用者を含み得る。これにより、集合的に「情報」と呼ばれるデータ、指示、結果、並びに／又は命令及び他の任意の通信可能事項が、利用者（例えば対象者１２）と、圧力発生器１４、プロセッサ３０、及び／又はシステム１０の他の構成要素との間で伝達できるようになる。ユーザインターフェイス２８内に含めるのに適したインターフェイス装置の例は、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示画面、タッチスクリーン、スピーカ、マイクロフォン、表示灯、可聴警報器、プリンタ、触覚フィードバック装置、及び／又は他のインターフェイス装置を含む。一実施形態では、ユーザインターフェイス２８が複数の別々のインターフェイスを含む。一実施形態では、ユーザインターフェイス２８が、圧力発生器１４と一体化して設けられる少なくとも１つのインターフェイスを含む。

[27] ハードワイヤードであろうと無線であろうと、他の通信技法もユーザインターフェイス２８として本開示によって予期されることを理解すべきである。例えば、本開示では、ユーザインターフェイス２８が、電子記憶域３２によって提供される脱着可能記憶域インターフェイスと一体化されても良いと考える。この例では、システム１０の実装形態を利用者がカスタマイズできるようにする情報が脱着可能記憶域（例えばスマートカード、フラッシュドライブ、脱着可能ディスク等）からシステム１０内にロードされ得る。ユーザインターフェイス２８としてシステム１０と共に使用するのに適した他の例示的入力装置及び技法は、これだけに限定されないが、RS-232ポート、ＲＦリンク、ＩＲリンク、モデム（電話、ケーブル等）を含む。要するに、システム１０と情報をやり取りするためのどんな技法もユーザインターフェイス２８として本開示によって予期される。

[28] プロセッサ３０は、システム１０内の情報処理能力を与えるように構成される。そのため、プロセッサ３０は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されるデジタル回路、情報を処理するように設計されるアナログ回路、状態機械、及び／又は情報を電子的に処理するための他の機構のうちの１つ又は複数を含み得る。図１では、プロセッサ３０が単一のエンティティとして図示されているが、これは例示目的に過ぎない。一部の実装形態では、プロセッサ３０が複数の処理装置を含むことができる。それらの処理装置は、同じ装置（例えば給湿器２６）内に物理的に位置することができ、又はプロセッサ３０は、連携して動作する複数の装置の処理機能を表すことができる。

[29] 図１に示すように、プロセッサ３０は、１つ又は複数のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。１つ又は複数のコンピュータプログラムモジュールは、圧力制御モジュール５０、湿度制御モジュール５２、オフセットモジュール５４、基準温度モジュール５６、目標温度モジュール５８、対象者インターフェイス加熱器制御モジュール６０、リセット事象モジュール６２、及び／又は他のモジュールのうちの１つ又は複数を含み得る。プロセッサ３０は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアにより、ソフトウェア、ハードウェア、及び／又はファームウェアの何らかの組合せにより、及び／又はプロセッサ３０上の処理能力を構成するための他の機構により、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２を実行するように構成され得る。

[30] 図１では、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び６２が単一の処理装置内に共同設置されるものとして図示されているが、プロセッサ３０が複数の処理装置を含む実装形態では、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２のうちの１つ又は複数が、他のモジュールから離れて配置されても良いことを理解すべきである。以下に記載される異なるモジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２によって提供される機能についての説明は例示目的であり、限定的であることを意図せず、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２のどれも記載されるよりも多くの又は少ない機能を提供することができる。例えば、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２のうちの１つ又は複数が省かれても良く、その機能の一部又は全てが、他のモジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２によって提供されても良い。別の例として、プロセッサ３０は、モジュール５０、５２、５４、５６、５８、６０、及び／又は６２のうちの１つに起因すると以下で考える機能の一部又は全てを実行し得る、１つ又は複数の追加モジュールを実行するように構成されても良い。

[31] 圧力制御モジュール５０は、治療レジメンに従ってガス流を発生させるために、圧力発生器１４を制御するように構成される。非限定的な例として、プロセッサ３０は、ガス流によって対象者に提供される圧補助が非侵襲的換気、陽性気道圧補助、持続的陽性気道圧補助、二層補助、BiPAP（登録商標）、及び／又は他の種類の圧補助療法を含むように圧力発生器１４を制御することができる。

[32] 湿度制御モジュール５２は、呼吸可能ガスの加圧流の湿度を制御するように構成される。例えば、湿度制御モジュール５２は、給湿器内の加熱要素を制御して、給湿器２６内でガス流に加えられる水分量を調節するように、給湿器２６内の流体を加熱する及び／又は蒸発させることができる。ガス流が調節される湿度水準は、治療レジメンによって決定されても良く、及び／又は利用者（例えば対象者、介護者、治療の意思決定者等）によって選択されても良い。

[33] オフセットモジュール５４は、温度オフセットを得るように構成される。温度オフセットは、ユーザインターフェイス２８を介して利用者によって入力される情報（例えば利用者が選択可能な設定及び／又は他の情報）に応じて得られても、電子記憶域３２内に記憶される情報から得られても、及び／又は別の方法によって得られても良い。非限定的な例として、温度オフセットは、ユーザインターフェイス２８を介して対象者１２によって選択される数値的な温度オフセットを含み得る。第２の非限定的な例として、温度オフセットは、電子記憶域３２内に記憶された前の睡眠時間からの温度オフセットを含み得る。

[34] 温度オフセットとは、呼吸可能ガスの加圧流が対象者１２に送り込まれるべき基準温度との温度差である。温度オフセットは、利用者によりユーザインターフェイス２８を介して１つ又は複数の温度オフセット選択項目から選択できても良い。１つ又は複数の選択可能な温度オフセットは、数字、文字、水準（例えば低、中、高）、及び／又は他の指標によってユーザインターフェイス２８を介して利用者に示されても良い。非限定的な例として、対象者１２は基準温度を４、７、１０、１３、又は１６°Ｆ上回るオフセット温度選択肢から選択を行うことができる。別の例として、対象者１２は低、中、又は高のオフセット温度の選択肢から選択を行うことができる。

[35] オフセットモジュール５４は、温度オフセットが微調整され得るように、及び／又は温度オフセットの範囲が利用者にとって最も快適であるように、利用者の過去の選択に基づいて生成される温度オフセット範囲からの温度オフセットを求めるように構成され得る。温度オフセット及び／又は温度オフセット範囲は、変化する周囲条件、治療コンプライアンス、ユーザ入力、及び／又は他の要因に基づいて自動的に調節され得る。温度オフセットモジュール５４は、様々な初期周囲条件についてのユーザ入力治療設定、周囲条件が変化するときの治療中のユーザ入力の変更、ユーザコンプライアンスの変化と相関がある治療設定及び／又は周囲条件の変化、ユーザインターフェイス２８によって提示される快適さのアンケートへの応答、及び／又は他の適合情報に基づき、温度オフセット及び／又は温度オフセット範囲を利用者に適合させるように構成され得る。

[36] 基準温度モジュール５６は、基準温度センサによって生成される出力信号に基づいて基準温度を求めるように構成される。一部の実施形態では、基準温度モジュール５６が、基準温度を基準温度センサから直接求め、基準温度を計算に基づいて求め、基準温度を電子記憶域３２内に記憶されたデータに基づいて求め、及び／又は基準温度を他の要因に基づいて求めることができる。例えば、基準温度は計算済みの指標に基づいて求められても良く、指標を計算するために使用されるアルゴリズムは、複数の基準温度センサに関する入力（例えば平均値）及び／又は前の複数の晩の平均夜間温度を示す電子記憶域３２内に記憶されたデータを含む。

[37] 目標温度モジュール５８は、呼吸可能ガスの流れの目標温度を求めるように構成される。目標温度は、基準温度及び／又は温度オフセットに基づいて求められる。一部の実施形態では、目標温度モジュール５８が、基準温度に温度オフセット量を加えて目標温度を求めるように構成される。一部の実施形態では、及び／又は或る時には、基準温度が治療セッションの間中変化しても目標温度が固定され得る。例えば、目標温度モジュール５８は、７０°Ｆの基準温度及び５°Ｆの温度オフセットに基づいて７５°Ｆの目標温度を求めることができる。この例では、周囲環境の温度が低下及び／又は上昇しても、７５°Ｆの目標温度が固定され得る。一部の実施形態では、及び／又は或る時には、基準温度モジュール５６による基準温度の現在の決定に基づき、目標温度が動的で継続的な方法で求められても（例えば或るサンプリングレートで求められても）良い。

[38] 対象者インターフェイス加熱器制御モジュール６０は、呼吸可能ガスの加圧流の温度を目標温度に保つために、対象者インターフェイス加熱器１８を制御するように構成される。一部の実施形態では、対象者インターフェイス加熱器制御モジュール６０が、対象者インターフェイス温度センサ２０からの出力信号、及び／又は目標温度モジュール５８からの情報に基づいて対象者インターフェイス加熱器１８を制御するように構成される。

[39] リセット事象モジュール６２は、リセット事象を検出するように構成される。リセット事象は、モニタ期間の満了、覚醒事象、基準温度の一定量の変化、対象者１２による覚醒睡眠、対象者１２の気道内の渇きの指標、温度センサの故障状態、加熱器の故障状態、空気流の変化、インターフェイス器具４２の漏れ（例えばマスクの漏れ）の変化、給湿器２６内の液体の体積が或る量変化すること、湿度制御性能の変化、１つ又は複数のユーザ設定の変更、圧力発生器１４への電源の喪失、システム１０への電源の喪失、ユーザインターフェイス２８によって提示される快適さのアンケートへの利用者の応答、及び／又は他のリセット事象の１つ又は複数を含み得る。リセット事象は、或る瞬間の発生（例えばモニタ期間の満了）及び／又は或る期間の間続く条件／状況を含み得る。一部の実施形態では、リセット事象モジュール６２が、対象者１２が睡眠時間中に眠りから目覚めるときにリセット事象を検出する場合がある（瞬間の事象）。一部の実施形態では、リセット事象モジュール６２が、対象者１２が或る期間にわたって覚醒睡眠（例えば運動、浅い呼吸等）を経験するときにリセット事象を検出する場合がある（継続的条件）。

[40] 使用セッション中に基準温度が変化するときに目標温度が固定されたままである一部の実施形態では、目標温度モジュール５８が、リセット事象を検出することに応じて、前に固定された目標温度を再び求めるように構成される。この実施形態は、単一の再決定及び新たに決定された目標温度をその後固定することを含み得る。再決定は、リセット事象がリセット事象モジュール６２によって検出されることに応じて、リセット事象の検出後のリセット期間にわたり、目標温度が動的で継続的な方法で求められることを含み得る。リセット期間が終了することに応じて、目標温度モジュール５８によって目標温度が固定される。一部の実施形態では、目標温度は、リセット期間中の最後に求められた目標温度に固定されても良い。一部の実施形態では、目標温度は、リセット期間中に求められた１つ又は複数の目標温度から求められる計算値（例えば平均値、中央値等）に固定されても良い。例えば、対象者１２が睡眠時間中に目覚め、リセット事象モジュール６２にリセット事象を検出させる場合がある。リセット事象を検出することに応じて、目標温度モジュール５８は、対象者インターフェイス加熱器制御モジュール６０の新たな目標温度を求めることができる。目標温度モジュール５８は、その後の例えば３０分（リセット期間）にわたり新たな目標温度を動的に求め続けることができる。３０分のリセット期間の終了時に、目標温度モジュール５８は最終的な目標温度を求め、最後に求められた値に目標温度を固定することができる。

[41] リセット期間は、製造時に、リセット期間をプロセッサ３０内にプログラミングすることにより、ユーザインターフェイス２８を介して利用者によって入力される情報に応答して、１つ又は複数のセンサ２４によって生成される１つ又は複数の出力信号に基づいて直接、対象者による前の呼吸に基づいて動的に、及び／又は別の方法によって求められ得る。例えば、リセット期間は、ユーザインターフェイス２８を介して利用者によって入力されるリセット時間を含み得る。一部の実施形態では、リセット期間が、定常状態及び／又は平衡値に戻る１つ又は複数のパラメータ（例えば対象者１２の呼吸パラメータ、システム１０のガスパラメータ等）に基づいて決定され得る。例えば、リセット期間は、対象者１２が再び眠りについたことを示すセンサ２４からの出力信号に基づいて決定され得る。

[42] 一部の実施形態では、電子記憶域３２が、情報を電子的に記憶する電子記憶媒体を含む。電子記憶域３２の電子記憶媒体は、システム１０と一体化して設けられる（即ち実質的に取り外せない）システム記憶域、及び／又は例えばポート（例えばＵＳＢポート、ファイアワイヤポート等）又はドライブ（例えばディスクドライブ等）を介してシステム１０に取外し可能に接続できる脱着可能記憶域の一方又は両方を含むことができる。電子記憶域３２は、光学的に可読な記憶媒体（例えば光ディスク等）、磁気的に可読な記憶媒体（例えば磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピドライブ等）、帯電に基づく記憶媒体（例えばＥＥＰＲＯＭ、ＲＡＭ等）、ソリッドステート記憶媒体（例えばフラッシュドライブ等）、及び／又は他の電子的に可読な記憶媒体のうちの１つ又は複数を含むことができる。電子記憶域３２は、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサ３０によって決定される情報、ユーザインターフェイス２８を介して受け取られる情報、及び／又はシステム１０が適切に機能することを可能にする他の情報を記憶し得る。電子記憶域３２は、（全部又は一部において）システム１０内の別個の構成要素であっても、（全部又は一部において）システム１０の１つ又は複数の他の構成要素（例えばユーザインターフェイス２８、プロセッサ３０等）と一体化して設けられても良い。

[43] 図２は、対象者の気道に温度制御された呼吸可能ガスの加圧流を送り込む方法７０を示す。以下に示される方法７０の操作は、例示的であることを意図する。一部の実施形態では、方法７０が記載されていない１つ又は複数の追加の操作と共に達成されても良く、及び／又は論じられる操作の１つ又は複数なしに達成されても良い。更に、方法７０の操作が図２に示され以下で説明されている順序は、限定的であることを意図するものではない。

[44] 一部の実施形態では、方法７０が、１つ又は複数の処理装置（例えばデジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されるデジタル回路、情報を処理するように設計されるアナログ回路、状態機械、及び／又は情報を電子的に処理するための他の機構）によって実施されても良い。この１つ又は複数の処理装置は、電子記憶媒体上に電子的に記憶される命令に応答して方法７０の操作の一部又は全てを実行する、１つ又は複数の装置を含むことができる。この１つ又は複数の処理装置は、方法７０の操作の１つ又は複数を実行するように特別に設計されるようにハードウェア、ファームウェア、及び／又はソフトウェアによって構成される１つ又は複数の装置を含むことができる。

[45] 操作７２で、圧力発生器が、呼吸可能ガスの加圧流を発生させる。一部の実施形態では、操作７２が（図１に示され、本明細書に記載の）圧力発生器１４と同じ又は同様の圧力発生器によって実行される。

[46] 操作７４で、呼吸可能ガスの加圧流が対象者の気道に送り込まれる。一部の実施形態では、操作７４が（図１に示され、本明細書に記載の）対象者インターフェイス１６と同じ又は同様の対象者インターフェイスによって実行される。

[47] 操作７６で、呼吸可能ガスの加圧流が制御可能に温められる。一部の実施形態では、操作７６が（図１に示され、本明細書に記載の）対象者インターフェイス加熱器１８と同じ又は同様の加熱器によって実行される。

[48] 操作７８で、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号が生成される。一部の実施形態では、操作７８が（図１に示され、本明細書に記載の）基準温度センサ２２と同じ又は同様のセンサによって実行される。

[49] 操作８０で、基準温度が求められる。一部の実施形態では、操作８０が（図１に示され、本明細書に記載の）基準温度モジュール５６と同じプロセッサモジュールによって実行される。

[50] 操作８２で、温度オフセットが得られる。一部の実施形態では、操作８２が（図１に示され、本明細書に記載の）オフセットモジュール５４と同じ又は同様のプロセッサモジュールによって実行される。

[51] 操作８４で、基準温度及び／又は温度オフセットに基づいて目標温度が求められる。一部の実施形態では、操作８４が（図１に示され、本明細書に記載の）目標温度モジュール５８と同じ又は同様のプロセッサモジュールによって実行される。

[52] 操作８６で、呼吸可能ガスの加圧流の温度が目標温度に制御される。一部の実施形態では、操作８６が（図１に示され、本明細書に記載の）対象者インターフェイス加熱器制御モジュール６０と同じ又は同様のプロセッサモジュールによって実行される。

[53] 特許請求の範囲では、括弧の間に置かれるどんな参照記号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「備える」又は「含む」という語は、請求項の中で挙げられているもの以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。幾つかの手段を列挙する装置の請求項では、それらの手段の幾つかが同一アイテムのハードウェアによって具体化されても良い。要素の前にくる語「a」又は「an」は、その要素の複数形の存在を除外するものではない。幾つかの手段を列挙する任意の装置の請求項では、それらの手段の幾つかが、同一アイテムのハードウェアによって具体化されても良い。特定の要素が互いに異なる従属請求項の中で列挙されるという単なる事実は、それらの要素を組合せで使用できないことを示すものではない。

[54] 上記に示した説明は最も実用的且つ好ましい実施形態であると現在考えられる内容に基づき例示目的で詳細を与えるが、かかる詳細は専らその目的のためであること、及び本開示は明確に開示された実施形態に限定されず、それどころか添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲に含まれる修正形態及び均等の配置の保護を意図することが理解されるべきである。例えば本開示では、任意の実施形態の１つ又は複数の特徴が、他の任意の実施形態の１つ又は複数の特徴と可能な限り組み合わせられても良いと考えることが理解されるべきである。

Claims (9)

1. 対象者の気道に送り込むための呼吸可能ガスの加圧流を発生させる圧力発生器と、
   対象者の気道に前記呼吸可能ガスの加圧流を送り込む対象者インターフェイスと、
   前記対象者インターフェイス内の前記呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温める対象者インターフェイス加熱器と、
   基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成する１つ又は複数の基準温度センサと、
   コンピュータプログラムモジュールを実行する１つ又は複数のプロセッサと、
   前記温度オフセットに関連する情報を含む情報が入力されるユーザインターフェイスと
   を含む、温度が制御された圧補助を対象者に提供する圧補助システムであって、
   前記コンピュータプログラムモジュールが、
   前記基準温度センサによって生成される前記出力信号に基づいて前記基準温度を求める基準温度モジュール、
   温度オフセットを得るオフセット温度モジュール、
   前記基準温度及び前記温度オフセットに基づいて目標温度を求める目標温度モジュール、
   前記呼吸可能ガスの加圧流の温度を前記目標温度に保つために、前記対象者インターフェイス加熱器を制御する対象者インターフェイス加熱器制御モジュール、及び
   リセット事象を検出するリセット事象モジュール
   を含み、
   前記温度オフセットは、ユーザインターフェイスから入力される情報に応じたものを含み、
   前記リセット事象モジュールによって前記リセット事象が検出された後のリセット期間にわたり、前記目標温度モジュールは、前記目標温度を動的に求め、前記リセット期間が終了することに応じて前記目標温度を固定する、
   システム。
2. 前記リセット事象が、モニタ期間の満了、覚醒事象、又は基準温度の変化の１つ又は複数を含む、請求項１に記載のシステム。
3. 前記基準温度が周囲温度を含む、請求項１に記載のシステム。
4. 圧補助システムの作動方法であって、
   圧力発生器が、呼吸可能ガスの加圧流を発生させて対象者インターフェイスに前記呼吸可能ガスの加圧流を送り込むステップと、
   対象者インターフェイス加熱器が、前記呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるステップと、
   １つ又は複数の基準温度センサが、基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するステップと、
   １つ又は複数のプロセッサが実行するコンピュータプログラムモジュールの基準温度モジュールが、前記基準温度に関する情報を伝える出力信号に基づいて前記基準温度を求めるステップと、
   前記コンピュータプログラムモジュールのオフセット温度モジュールが、温度オフセットを得るステップと、
   前記コンピュータプログラムモジュールの目標温度モジュールが、前記基準温度及び前記温度オフセットに基づいて目標温度を求めるステップと、
   前記コンピュータプログラムモジュールの対象者インターフェイス加熱器制御モジュールが、前記呼吸可能ガスの加圧流の前記温度を前記目標温度に制御するステップと、
   前記コンピュータプログラムモジュールのリセット事象モジュールが、リセット事象を検出するステップと、
   前記リセット事象の検出後のリセット期間にわたり、前記目標温度モジュールが前記目標温度を動的に求め、前記リセット期間が終了することに応じて前記目標温度を固定するステップと
   を含み、
   前記温度オフセットを得るステップは、ユーザインターフェイスから入力される情報に応じることを含む、方法。
5. リセット事象が、モニタ期間の満了、覚醒事象、又は基準温度の変化の１つ又は複数を含む、請求項４に記載の方法。
6. 前記基準温度が周囲温度を含む、請求項４に記載の方法。
7. 対象者の気道に送り込むための呼吸可能ガスの加圧流を発生させるための手段と、
   前記呼吸可能ガスの加圧流を対象者の気道に送り込むための手段と、
   対象者の気道と連絡するための手段内で、前記呼吸可能ガスの加圧流を制御可能に温めるための手段と、
   基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するための手段と、
   コンピュータプログラムモジュールを実行するための手段と、
   情報を入力するユーザインターフェイスと
   を含む、温度が制御された圧補助を対象者に提供する圧補助システムであって、
   前記コンピュータプログラムモジュールが、
   基準温度に関する情報を伝える１つ又は複数の出力信号を生成するための前記手段によって生成される前記出力信号に基づき、前記基準温度を求めるための手段と、
   温度オフセットを得るための手段と、
   前記基準温度及び前記温度オフセットに基づいて目標温度を求めるための手段と、
   前記呼吸可能ガスの加圧流の温度を前記目標温度に保つために制御可能に温めるための前記手段を制御するための手段と、
   リセット事象を検出する手段と
   を含み、
   前記温度オフセットは、ユーザインターフェイスから入力される情報に応じたものを含み、
   前記リセット事象が検出された後のリセット期間にわたり、前記目標温度を求めるための手段は、前記目標温度を動的に求め、前記リセット期間が終了することに応じて前記目標温度を固定する、システム。
8. リセット事象が、モニタ期間の満了、覚醒事象、又は基準温度の変化の１つ又は複数を含む、請求項７に記載のシステム。
9. 前記基準温度が周囲温度を含む、請求項７に記載のシステム。