JP6331513B2 - 音響センサー、超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

音響センサー、超音波探触子及び超音波診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、音響センサー、超音波探触子及び超音波診断装置に関する。
従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波を受信して解析することにより内部構造の検査を行う超音波診断装置がある。超音波診断では、被検体を非破壊、非侵襲で調べることが出来るので、医療目的の検査や建造物内部の検査といった種々の用途に広く用いられている。
超音波診断装置では、受信した超音波をその強度に応じた電気信号に変換して取得する。この超音波を受信する音響センサーには、圧電体を用いた変換器(トランスデューサー)が用いられ、超音波の音圧による圧電体の機械的変形(伸縮)がその変形量に応じた電気信号(電荷量)に変換されて検出されることになる。この音響センサーでは、従来、圧電体を含む振動子が、例えば、厚膜塗布技術を用いた積層基板などの板状又は厚膜状(通常、10μm以上、一般的には、100μm以上)で形成されて、この板面に入射した超音波による厚さ方向の変形が検出されることで超音波強度が計測される。
この圧電体には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)といった強誘電体が含まれる。従来、強誘電体は、ヒステリシスを有するその分極特性を用いて不揮発性メモリー(強誘電体メモリー、FeRAM)に用いられている。強誘電体メモリーでは、ゲート電極とドレイン/ソース間のチャンネル領域との間に強誘電体薄膜を設け、この強誘電体薄膜に電圧を印加して2値の何れかに対応する分極状態を保持させることでチャンネル領域の電気伝導度を変化させ、ドレイン/ソース間の通電状態を計測することで2値データの読み取りを行う(例えば、特許文献1)。
米国特許第3832700号明細書
しかしながら、超音波診断装置の高解像度化、高感度化に伴い、より高精度な超音波探触子が求められている。このとき、従来の超音波探触子において超音波受信に用いられる音響センサーの圧電部材を現在の態様でより高精度に形成するには、製造工程の複雑化や大型化が要求されるという課題がある。
この発明の目的は、容易に高精度に圧電部材を形成することが可能な音響センサー、超音波探触子及び超音波診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
半導体基板に対して直接又は間接的に圧電体薄膜が積層配置され、
当該圧電体薄膜に入射した音圧に応じて前記圧電体薄膜に誘起される電荷の量に基づいて、前記半導体基板における所定の領域の通電状態が変化し、
当該通電状態に応じた信号を出力する半導体チップを備え
前記圧電体薄膜は、強誘電体部材により、その分極状態を反転させる抗電界電圧が前記半導体チップの耐電圧未満となるように形成されており、複数のブロックに分割されて少なくとも一方向に配列され、
前記半導体チップは、前記圧電体薄膜の分極状態を設定するための電圧印加回路が設けられており、1又は複数の前記ブロックごとに前記信号を出力し、
前記電圧印加回路は、前記分極状態を前記ブロックごとに設定可能に設けられている
ことを特徴とする音響センサーである。
ここで、薄膜とは、スパッタリング法、CVD法やゾル−ゲル法といった各種薄膜製造プロセスによって形成されるものを指す。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の音響センサーにおいて、
前記半導体基板に設けられたチャンネル領域の電気伝導度を前記誘起された電荷により生じる電界によって変化させることで、当該チャンネル領域の前記通電状態を変化させることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の音響センサーにおいて、
前記半導体チップは、
前記半導体基板に設けられたチャンネル領域の導通可否を切り替えるための電極が設けられ、
前記チャンネル領域が導通状態の場合に、前記誘起された電荷の量に応じた電荷が前記チャンネル領域を流れることで前記通電状態が変化するように、前記圧電体薄膜が前記チャンネル領域の一端に対して接続配置される
ことを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の音響センサーにおいて、
前記圧電体薄膜の分極状態を定め、当該定められた分極状態に応じて前記電圧印加回路の動作を制御する制御部を備えることを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項記載の音響センサーにおいて、
前記制御部は、受信される音波に対して行われる所定の空間的相関に係る処理に応じて分極状態を定めることを特徴としている。
請求項記載の発明は、
請求項1〜の何れか一項に記載の音響センサーを用いた超音波探触子である。
請求項記載の発明は、
請求項に記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子により受信された超音波に係る信号を解析する信号処理部と、
前記信号処理部の解析結果を所定の様式で出力する出力部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
請求項記載の発明は、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の音響センサーを用いた超音波探触子と、
前記超音波探触子により受信された超音波に係る信号を解析する信号処理部と、
前記信号処理部の解析結果を所定の様式で出力する出力部と、
前記圧電体薄膜の分極状態を定め、当該定められた分極状態に応じて前記電圧印加回路の動作を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
本発明に従うと、超音波を受信するための圧電部材を容易に高精度に形成することが可能となるという効果がある。
本発明の実施形態の超音波診断装置を示す全体図である。 超音波診断装置の内部構成を示すブロック図である。 振動子配列の例を説明する図である。 振動子の断面構造を示す模式図である。 振動子配列における分極状態の設定を示す模式図である。 第2実施形態の振動子の断面構造を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の音響センサーを用いた超音波探触子を備える超音波診断装置Sの全体図である。図2は、超音波診断装置Sの内部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この超音波診断装置Sは、超音波診断装置本体1と、ケーブル22を介して超音波診断装置本体1に接続された超音波探触子2(超音波プローブ)とを備える。超音波診断装置本体1には、操作入力部18と出力表示部19とが設けられている。超音波診断装置本体1の制御部15は、操作入力部18のキーボードやマウスといった入力デバイスに対する外部からの入力操作に基づき、超音波探触子2に駆動信号を出力して超音波を出力させ、また、超音波探触子2から超音波受信に係る受信信号を取得して各種処理を行い、必要に応じて出力表示部19の液晶画面などに結果などを表示させる。
超音波診断装置本体1は、図2に示すように、送信部12と、受信部13と、送受信切替部14と、制御部15と、画像処理部16(信号処理部)と、記憶部17と、操作入力部18と、出力表示部19(出力部)などを備えている。
送信部12は、制御部15から入力される制御信号に従って超音波探触子2に供給するパルス信号を出力し、超音波探触子2に超音波を発生させる。送信部12は、例えば、クロック発生回路、パルス発生回路、パルス幅設定部、及び、遅延回路を備えている。クロック発生回路は、パルス信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。パルス発生回路は、所定の周期で予め設定された電圧振幅のバイポーラー型の矩形波パルスを発生させる回路である。パルス幅設定部は、パルス発生回路から出力される矩形波パルスのパルス幅を設定する。パルス発生回路で生成された矩形波パルスは、パルス幅設定部への入力前又は入力後に、超音波探触子2の個々の振動子21ごとに異なる配線経路に分離される。遅延回路は、生成された矩形波パルスを各振動子21に送信するタイミングに応じて、これらの配線経路ごとに設定された遅延時間それぞれ遅延させて出力させる回路である。
受信部13は、制御部15の制御に従って超音波探触子2から入力された受信信号を取得する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、超音波探触子2の各振動子21により受信された超音波に応じた受信信号を予め設定された所定の増幅率でそれぞれ増幅する回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号を所定のサンプリング周波数でデジタルデータに変換する回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子21毎に対応した配線経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成する回路である。
送受信切替部14は、制御部15の制御に基づいて、振動子21から超音波を発振する場合に駆動信号を送信部12から振動子21に送信させる一方、振動子21が出射した超音波に係る信号を取得する場合に受信信号を受信部13に出力させるための切り替え動作を行う。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)、及びRAM(Random Access Memory)などを備えている。CPUは、HDDに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置Sの各部の動作を統括制御する。HDDは、超音波診断装置Sを動作させる制御プログラム及び各種処理プログラムや、各種設定データ等を記憶する。これらのプログラムや設定データは、HDDの他、例えば、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーを用いた補助記憶装置に読み書き更新可能に記憶させることとしても良い。RAMは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリーであり、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
画像処理部16は、制御部15のCPUとは別個に、超音波の受信データに基づく診断用画像を作成するための演算処理を行う。この診断用画像には、出力表示部19に略リアルタイムで表示させる画像データやその一連の動画データ、スナップショットの静止画データなどが含まれ得る。なお、この演算処理がCPU15により行われる構成であっても良い。
記憶部17は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリーである。或いは、高速書き換えが可能な各種不揮発性メモリーであっても良い。この記憶部17は、画像処理部16で処理されたリアルタイム表示用の診断用画像データをフレーム単位で記憶する。記憶部17に記憶された超音波診断用画像データは、制御部15の制御に従って読み出され、出力表示部19に送信されたり、図示略の通信部を介して超音波診断装置Sの外部に出力されたりする。このとき、出力表示部19の表示方式がテレビジョン方式の場合には、記憶部17と出力表示部19との間にDSC(Digital Signal Converter)が設けられて、走査フォーマットが変換された後に出力されれば良い。
操作入力部18は、押しボタンスイッチ、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又は、これらの組み合わせを備えており、ユーザーの入力操作を操作信号に変換し、超音波診断装置本体1に入力する。
出力表示部19は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイといった種々の表示方式のうち、何れかを用いた表示画面とその駆動部を備える。出力表示部19は、CPU15から出力された制御信号や、画像処理部16で生成された画像データに従って表示画面(各表示画素)の駆動信号を生成し、表示画面上に超音波診断に係るメニュー、ステータスや、受信された超音波に基づく計測データの表示を行う。
これらの操作入力部18や出力表示部19は、超音波診断装置本体1の筐体に一体となって設けられたものであっても良いし、USBケーブルなどを介して外部に取り付けられるものであっても良い。また、超音波診断装置本体1に操作入力端子や表示出力端子が設けられていれば、これらの端子に従来の操作用及び表示用の周辺機器を接続して利用するものであっても良い。
超音波探触子2は、超音波(ここでは、1〜30MHz程度)を発振して生体などの被検体に対して出射するとともに、出射した超音波のうち被検体で反射された反射波(エコー)を受信して電気信号に変換する音響センサーとして機能する。この超音波探触子2は、超音波を送受信する複数の振動子21の配列である振動子配列210と、ケーブル22とを備えている。ケーブル22は、その一端に超音波診断装置本体1とのコネクター(図示略)を有し、超音波探触子2は、このケーブル22により超音波診断装置本体1に対して着脱可能に構成されている。
振動子配列210は、圧電体とその変形(伸縮)により電荷が現れる両端に設けられた電極とを有する圧電素子を備えた複数の振動子21の配列であり、これらの振動子21は、例えば、一の面内に二次元配列されている。振動子21に電圧パルス(パルス信号)が供給されることで各圧電体に生じる電界に応じて圧電体が変形し、超音波が発信される。また、振動子21に所定の周波数帯の超音波が入射すると、その音圧により圧電体の厚さが変動(振動)することで当該変動量に応じた電荷が圧電体の厚さ変動方向両端に現れ、圧電素子両端の電極には、当該電荷に応じた量の電荷が誘起される。圧電体としては、ここでは、強誘電体が用いられる。超音波の送受信の際に当該強誘電体に生じる電界は、強誘電体の抗電界強度よりも小さい。
図3は、超音波探触子2における振動子配列210の例を説明する図である。
本実施の形態の超音波探触子2では、例えば、振動子配列210には、二次元アレイ状に配置された3(幅方向)×192(走査方向)=576個の振動子21が含まれる。或いは、振動子21は、走査方向に一次元配列されたものであっても良い。また、振動子21の個数を任意に設定することが出来る。超音波探触子2は、電子走査方式或いは機械走査方式の何れを採用したものであっても良く、また、走査方式として、リニア走査方式、セクター走査方式或いはコンベックス走査方式の何れの方式を採用したものであっても良い。また、超音波探触子2における超音波の受信周波数の帯域幅を任意に設定することが出来る。
また、この超音波診断装置Sは、診断対象に応じて異なる複数の超音波探触子2の何れかを超音波診断装置本体1に接続して利用することが出来る構成とすることが出来る。
図4には、超音波の送受信に係る1個の振動子21の断面構造を示す。
本実施形態の振動子21は、半導体基板100上にゲート絶縁膜111を挟んで強誘電体薄膜層112(圧電体薄膜)と、ゲート電極113とが積層配置された半導体チップとして形成されている。強誘電体薄膜層112の両側面には、側壁114、115が設けられている。半導体基板100の上面には、ゲート電極113下の領域(所定の領域、チャンネル領域となる部分)を間に挟んでエクステンション領域116、117(導電領域)、ソース領域101及びドレイン領域102が形成される。ソース領域101及びドレイン領域102は、それぞれ金属配線103、104に接続されている。
半導体基板100は、例えば、p型のシリコン基板である。この半導体基板100にリンや砒素などのn型イオンを注入することでエクステンション領域116、117が形成され、更に、ソース領域101及びドレイン領域102が形成される。
ソース領域101は、金属配線103を介して接地されている。ドレイン領域102は、金属配線104を介して信号出力に接続されている。ゲート電極113には、半導体基板100上に設けられた図示略の電圧印加回路を介して電圧供給部が接続可能となっており、ゲート−ソース間のバイアス電圧をゲート電極113に供給する。このバイアス電圧が強誘電体薄膜層112に印加されることで、バイアス電圧に応じた分極状態に変更される。一方、通常では、このゲート電極113は、フローティング状態または接地状態に保たれており、この強誘電体薄膜層112に超音波が入射されることで、超音波強度(音圧)と分極状態とに応じた電荷が強誘電体薄膜層112の両端(両面)に生じる。半導体基板100には、強誘電体薄膜層112のゲート絶縁膜111の側に生じた電荷に応じてソース領域101とドレイン領域102との間のチャンネル領域における通電状態が変化し、ソース−ドレイン間を流れた電荷がドレイン領域102から信号として出力される。
強誘電体薄膜層112は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)といった強誘電体部材を用いた薄膜(通常、10μm未満、より好ましくは、1μm未満)であり、ソース領域101とドレイン領域102との間のチャンネル長を適切に保ちながら、その表面積や厚さが超音波の受信周波数に対応した値に設定される。強誘電体部材としては、PZTの他、各種ペロブスカイト型構造の強誘電体、タングステン・ブロンズ型構造の強誘電体、ビスマス層構造の強誘電体、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)若しくはPVDF系共重合体といった有機強誘電体、又はこれらを併用したコンポジット材料が用いられても良い。これらの強誘電体は、通常、多分域及び/又は多結晶構造となっている。
強誘電体薄膜層112やゲート電極113は、半導体基板100上にスパッタリング法(PVD法(物理的気相蒸着法))、ゾルゲル法やCVD法(化学気相蒸着法)などを用いて薄膜形成をした後に、当該構造物の構造に合わせたマスク(フォトレジストパターンなど)を用いてエッチバックするなどにより形成される。次いで、側壁114、115もまた、半導体基板100、強誘電体薄膜層112及びゲート電極113上にCVD法などを用いて絶縁膜(例えば、二酸化ケイ素SiO)を形成した後に、エッチングにより形成される。ソース領域101及びドレイン領域102は、これらのゲート電極113及び側壁114、115をマスクとして自己整合によりイオン注入が行われて形成される。それから、ゲート電極113、ソース領域101及びドレイン領域102に接続される金属配線103、104が設けられる。
複数の振動子21及び各々に対応する強誘電体薄膜層112(ブロック)は、個別に形成されることも可能であるが、一枚又は少ない枚数のウェハ上に複数個まとめて形成されることで、複数の振動子21を精度良く配置しながら容易且つ低コストで振動子配列210を形成することが出来る。
このように、超音波探触子2の振動子21に強誘電体薄膜層112を用いることで、強誘電体層が均一に形成され、入射した超音波強度に応じた精度の良い分極が生じる。また、このような薄膜を用いることで、分極反転に必要な抗電界を生じさせるための電圧(抗電界電圧)が十分に小さくなるので、振動子21の回路形成後であっても、容易に強誘電体薄膜層112に電圧を印加して分極状態を変化させることが出来る。このとき、振動子21では、各部の耐電圧、例えば、ゲート絶縁膜の絶縁破壊電圧、ドレイン−ソース間耐電圧、P−Nウェル間の耐電圧、ウェル−半導体基板間の耐電圧などが、いずれも強誘電体薄膜層112に抗電界を生じさせるための最大印加電圧以上となるように強誘電体薄膜層112の膜厚が定められる必要がある。通常、耐電圧は、10〜数十V以下であり、抗電界電圧がこれより小さくなれば良い。抗電界は、強誘電部体材、組成比や結晶系などによるが、MV/m程度であり、抗電界電圧を耐電圧未満にするためには、ゲート絶縁膜の厚さの影響を含めて強誘電体薄膜層112の厚さがμmオーダー又はこれ以下となる。
また、ここで、強誘電体薄膜層112を利用して超音波の送信を行う場合、膜厚に応じて送信時に印加される電圧も小さくすることが出来るが、抗電界電圧より小さい範囲で分極状態を変化させず、且つ、発熱量が問題にならない範囲において、適宜な値に設定することが出来る。
本実施形態の振動子21では、各領域の分極方向が揃った状態に限らず、様々な分極状態に設定して超音波を受信させることが可能である。分極方向が完全に揃った状態で強誘電体薄膜層112に超音波が入射した場合、通常の圧電体と同様に、超音波の音圧に応じた変形が強誘電体薄膜層112全体に生じて、変形に対応する電荷が両端に生じる。一方、多分域、多結晶の各領域の分極方向が揃っていない状態の強誘電体薄膜層112に超音波が入射した場合には、強誘電体薄膜層112に全体として伸縮変形が生じず、即ち、変形に応じた電荷が両端に生じない。これらの間の分極状態では、生じる電荷量も中間の値となる。
しかしながら、強誘電体薄膜層112の分極状態を変化させる際、強誘電体薄膜層112に生じている電界の大きさと分極状態とは比例しない。そこで、設定する分極状態と当該分極状態に変化させるための電界(印加電圧)との対応関係を予め制御部15のHDDなどにテーブル記憶させておくことが出来る。強誘電体薄膜層112の分極状態を変更する場合には、このテーブルを参照して、現在の分極状態から所望の分極状態への変更に対応した印加電圧を取得し、ソース領域101及びドレイン領域102を接地状態として、この印加電圧を電圧供給部からゲート電極113に供給すれば良い。或いは、現在の分極状態から一度所定の分極状態に変更させた後、当該所定の分極状態から所望の分極状態に変更させることで、この所定の分極状態からの変更に対応したテーブルのみを記憶させることとすることが出来る。
本実施形態の超音波探触子2では、振動子配列210の各振動子21で分極状態を独立に設定することが出来る。即ち、電圧供給部とゲート電極113との間の配線は、少なくともゲート電極113側の一部が個別に設けられ、制御部15からの制御信号によりオンオフの切り替えが可能なスイッチング素子などを介して所望の振動子21にのみ電圧を供給することが出来る。或いは、個別配線の途中にそれぞれ分圧回路などを備え、電圧供給部から出力された所定の電圧に対して各々所望の分圧が各振動子21の強誘電体薄膜層112に印加される構成であっても良い。この場合、分圧用の負荷として抵抗素子が超音波探触子2に設けられると、半導体チップと比較してサイズが大きくなりやすいので、複数の小容量キャパシターを組み合わせて適宜な電圧を生成しても良い。或いは、超音波診断装置本体1で分圧を生成してそれぞれ超音波探触子2の各強誘電体薄膜層112に供給しても良い。
各振動子21への分極状態の設定パターンとしては、種々のものが可能である。例えば、各振動子21の分極状態を位置ごとに変化させることで、各振動子21の受信感度に重み付けを行うことが出来る。即ち、従来、増幅器の増幅率を個々に変化させることで行っていた振動子21ごとの重み付け、受信ウィンドウの形成といった空間的相関に係る処理(特に、アポダイゼーション)を、増幅率の調整を経ずに行うことが出来る。
また、特に、アーチファクトなどの影響を軽減するために受信したくない位置の振動子21の受信感度をゼロレベルまで落とし、受信ウィンドウ(例えば、ハニング窓)を形成するように分極状態を変化させることが出来る。
図5は、二次元配列された振動子配列210の各振動子21の分極状態の設定を模式的に示す図である。
ここでは、両矢印の長さで分極量の大きさの傾向が示されている。この振動子配列210では、中央付近の振動子21に係る強誘電体薄膜層112の分極量が大きく、即ち、多分域、多結晶の各領域(グレイン)の分極方向が揃うように設定され、四隅の振動子21に係る強誘電体薄膜層112に向けて分極量が徐々に小さくなるように、即ち、各分域、結晶領域の分極方向が揃わないように設定されている。これにより、中央付近の振動子21による受信感度が高く、四隅の振動子21による受信感度を小さくするようにアポダイゼーションの設定がなされる。
なお、ここでは、二次元方向の何れにも中心から端部に向けて分極量(受信感度)が小さくなるように設定したが、走査方向にのみ分極量を変化させても良い。
以上のように、本実施形態の超音波探触子2で用いられる音響センサーは、半導体基板100に対して直接又は間接的に強誘電体薄膜層112(圧電体薄膜)が積層配置され、この強誘電体薄膜層112に入射した音圧に応じて強誘電体薄膜層112に誘起される電荷の量に基づいて、半導体基板100におけるチャンネル領域の通電状態、即ち、流れる電荷の量が変化し、この通電状態に応じた信号を出力する振動子21を備える。
このように、スパッタリング法などを用いて形成された薄膜を用いて超音波を受信することで、より高精度な圧電体層を形成することが出来るので、容易により高解像度、高分解能のデータを取得することが出来る。
また、半導体基板100に設けられたチャンネル領域の電気伝導度を超音波の入射に伴って強誘電体薄膜層112に誘起された電荷により生じる電界によって変化させることで、このチャンネル領域の通電状態を変化させる構造となっているので、従来のFeRAM製造プロセスを用いて容易且つ低コストでこのような音響センサーを製造することが出来る。
また、各々強誘電体薄膜層112を有する振動子21が複数二次元アレイ状又は一次元に配列され、振動子21ごとに超音波の受信強度に係る信号を出力する構成となっており、コンパクトに振動子配列210を形成することが出来る。
また、一枚又は少ない枚数のウェハ上にまとめてこのような振動子210を形成することが出来るので、複数の振動子21を精度良く配置しながら容易且つ低コストで振動子配列210を形成することが出来る。
また、強誘電体薄膜層112は、PZTをはじめとする強誘電体部材により、その分極状態を反転させる抗電界電圧が形成された振動子21の耐電圧未満となるように形成されているので、強誘電体薄膜層112を適宜な分極状態に調節して振動子21により適切な感度で超音波を受信することが出来る。また、このような分極状態の設定を振動子21や振動子配列210の形成後に行うことが出来るので、受信感度の経年変化への対応なども容易に可能となる。
また、振動子21には、強誘電体薄膜層112の分極状態を設定するための電圧印加回路が設けられており、超音波探触子2や超音波診断装置1の内部制御で容易に各強誘電体薄膜層112の分極状態の調節を行うことが出来る。
また、電圧印加回路は、振動子21ごとに個別に分極状態を設定可能に設けられているので、個々の振動子21の間での感度の調節を容易に行うことが出来る。また、特に、受信状況に応じて空間的な感度の重み付けや受信ウィンドウの形成などを行うことが出来るので、アーチファクトを軽減したり、従来増幅器の増幅率の調整により行わせていた処理を振動子21の側で行わせたりすることが可能になる。
また、強誘電体薄膜層112の分極状態を定め、この定められた分極状態に応じて電圧印加回路の動作を制御する制御部15を備える。従って、振動子15ごとの感度の重み付けといった細かい設定を容易、頻繁且つ高速に行わせることが出来る。
また、制御部15は、受信される音波に対して行われるアポダイゼーションといった空間的相関に係る処理に応じて分極状態を定めることが出来るので、スイッチング素子による受信信号の出力可否の切り替えや、増幅器の増幅率の調整といった処理を簡略化、省略することが可能となる。
また、上述のような音響センサーを超音波探触子2に用いることで、超音波探触子2を軽量コンパクト且つ高感度、高分解能で形成することが出来る。
また、上述の超音波探触子2により受信された超音波に係る信号を解析する画像処理部16と、画像処理部16の解析結果を所定の様式で出力する出力表示部19と、を備える超音波診断装置Sにより、ユーザーは、容易且つ低コストで高精度、高感度な超音波診断画像に基づく超音波診断を行うことが出来る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の超音波探触子2について説明する。
この超音波探触子2は、振動子21bの構造が振動子21と異なる点以外は第1実施形態の超音波探触子2と同一であり、同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、第2実施形態の超音波探触子2における超音波の送受信に係る1個の振動子21bの断面構造を説明する図である。
本実施形態の超音波探触子2では、p型の半導体基板100上にゲート絶縁膜111を介してゲート電極112b(電極)及び金属配線113bが設けられている。また、このゲート電極に係る構造は、絶縁膜121、131によって埋設されている。ソース領域101には、絶縁膜121、131を貫通して設けられたコンタクトプラグ103bが接続されている。
また、ここでは、ドレイン領域102が配列された転送電極118に隣接している。
絶縁膜121上には、強誘電体薄膜層132が電極133、134で挟まれて積層されることで圧電素子としての強誘電体キャパシターをなしており、これらの電極133、134のうちの一方、ここでは、電極134がコンタクトプラグ103bと金属配線135を介して接続されている。
転送電極118は、金属部材などで形成され、順次オン電圧が印加されることで転送電極118下部の半導体基板100に電位の井戸を形成する。この電位の井戸の場所を重複させながら移動させていくことにより、ドレイン領域102に流れ込んだ電荷は、形成された電位の井戸を伝って半導体基板100をCCD(Charge Coupled Device)の原理で転送されていく。
ゲート電極112bは、例えば、ポリシリコンで形成され、金属配線113bを介して接続された電圧供給部から所望の電圧が供給されることで、当該電圧がゲート−ソース間に印加され、半導体基板100のゲート電極112b下、ソース領域101とドレイン領域102との間のチャンネル領域の通電状態を変更する。
絶縁膜121、131としては、二酸化ケイ素を用いたシリコン絶縁膜が用いられる。絶縁膜121、131の形成後に、フォトレジストなどを用いてマスクを形成してエッチングによりコンタクトホール設け、コンタクトホール内部にタングステンなどを注入した後、エッチバックやCMP(化学的機械的研磨)による研磨などでコンタクトプラグ103bを形成する。
強誘電体キャパシターに設けられた電極134は、接地状態に保たれている。一方、電極133は、ソース領域101に接続され、強誘電体薄膜層132に超音波が入射した際に当該強誘電体薄膜層132の両端に電荷が生じることで、電極133とソース領域101との間を電流が流れる。この超音波受信時に金属配線113b及びゲート電極112bに所定の電圧を印加してチャンネル領域を通電可能としておくことで、この電流は、更に、チャンネル領域を経てドレイン領域102から信号出力へと送られる。
電極133には、更に、電圧供給部に接続可能となっており、電圧供給部から所望の電圧を供給することで電極133、134間に電界を発生させて強誘電体薄膜層132の分極状態を変化させることが出来る。
強誘電体薄膜層132には、第1実施形態の超音波探触子2の振動子21における強誘電体薄膜層112と同様の強誘電体を用いることが出来る。この強誘電体キャパシターに係る強誘電体薄膜層132は、超音波の受信周波数に応じた面積で形成される。このとき、強誘電体薄膜層132には、チャンネル長に係る制限は無いが、複数の振動子21bに係る超音波探触子2の空間分解能などに応じて適切な形状、配置とされる。図6では、強誘電体キャパシターとFETとが同程度のサイズで描かれているが、これは模式的なものである。実際には、FETを小型化することが可能であるのに対し、強誘電体キャパシターのサイズを超音波の受信周波数に対して小型化することが出来ないので、強誘電体キャパシターの方が大きくなる。
以上のように、第2実施形態の超音波探触子2は、半導体基板100に設けられたチャンネル領域の導通可否を切り替えるためのゲート電極112bが設けられ、ゲート電極112bに所定の電圧が印加されてチャンネル領域が導通状態の場合に、超音波の入射により強誘電体薄膜層132に誘起された電荷の量に応じた電荷がチャンネル領域を流れることで当該チャンネル領域を流れる電荷量(通電状態)が変化するように、強誘電体薄膜層132がチャンネル領域の一端に対して電極134、金属配線135及びコンタクトプラグ103bを介して接続配置される。
このように強誘電体キャパシターを設けてチャンネル領域に導くことで、超音波受信に係る強誘電体キャパシター(強誘電体薄膜層132)のサイズを受信周波数のサイズに合わせながら、信号出力に係るFET構造を容易に小型化することが出来る。また、このときに強誘電体を薄膜により形成するので、場所をとらずにFET構造と積層させながら高精度な音響センサーを設けることが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、強誘電体薄膜層を用いたが、強誘電性を有しない又は弱い通常の圧電体の薄膜を用いて音響センサーを形成する場合でも、同様に本発明を適用することが出来る。この場合には、所望の分極状態に保つことが出来ないので、電圧供給部からゲート−ソース間に電圧を印加して分極状態の設定を行うための構成は必要ない。一方で、アポダイゼーションなどを行う場合には、従来通り、増幅器の増幅レベルを変更するなどで対処する必要がある。
また、強誘電体薄膜を用いた場合であっても、分極状態の調整は、経年劣化などによる長期変化に対応する場合だけに行われ、通常では、増幅器の増幅レベルの変更や、スイッチング素子の切り替えなどでアポダイゼーションやウィンドウ設定が行われても良い。
また、上記第1実施形態では、強誘電体薄膜層とシリコン基板との間にゲート酸化膜を挟むこととしたが、MFSFET構造と同様にゲート酸化膜を挟まずに直接強誘電体薄膜層をシリコン基板上に積層しても良い。
また、上記第2実施形態では、FET型のトランジスターを介して通電状態を制御したが、バイポーラー型のトランジスターであっても良い。この場合には、強誘電体薄膜は、ソース領域の代わりにエミッターに接続される。また、抗電界電圧と比較される耐電圧としては、ベース、エミッター、コレクターの各領域間の耐電圧などが含まれる。
また、上記第2実施形態では、一の強誘電体キャパシターに係る電荷を一のFETのチャンネル領域に通電させる形態を例に挙げて示したが、この形態を二つ相補的に用いたものであっても良い。この場合、分極状態が同一方向に揃えられた二つの強誘電体キャパシターを用い、nチャンネルFETとpチャンネルFETとからそれぞれ電荷信号を出力させることも可能である。或いは、二つの強誘電体キャパシターの分極状態を反対にした場合、nチャンネルFETとpチャンネルFETとから整流された形で超音波の振幅強度に対応した電荷信号が出力される。
また、上記実施の形態では、医療用の超音波診断装置に係る超音波探触子を例に挙げて説明したが、建築構造物の内部の診断などに用いる超音波診断装置であっても良い。この場合、超音波を送受信する音響センサー部分は、超音波探触子として超音波診断装置本体の外に設けられる必要は無く、超音波診断装置本体に一体的に設けられても良い。
また、本発明の音響センサーとしての振動子は、超音波診断装置に用いられる必要は無く、単純に超音波の受信強度を測定する計測装置に用いられても良い。このような場合には、複数の音響センサーを設けず、単一の音響センサーのみであっても良い。
また、上記実施の形態では、1〜30MHzの超音波を受信する場合について説明したが、圧電部材を薄膜製造プロセスで形成した場合に受信可能となる周波数帯の音波を受信する音響センサーについて、本発明を適用することが出来る。
また、上記実施の形態では、制御部を超音波診断装置本体1のみに設けて制御信号を超音波探触子2に送る構成としたが、電力消費量やサイズ、重量などに応じて部分的に制御を超音波探触子2で行わせても良い。これにより、ケーブル22を通す制御信号の量を削減することが出来る。或いは、設定データを超音波探触子2で保持させておき、超音波診断装置本体1からの制御信号に基づいて超音波探触子2でこの設定データを利用した分極状態の設定などを行うこととしても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成や構造などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
12 送信部
13 受信部
14 送受信切替部
15 制御部
16 画像処理部
17 記憶部
18 操作入力部
19 出力表示部
21 振動子
21b 振動子
22 ケーブル
100 半導体基板
101 ソース領域
102 ドレイン領域
103 金属配線
103b コンタクトプラグ
104 金属配線
111 ゲート絶縁膜
112 強誘電体薄膜層
112b ゲート電極
113 ゲート電極
113b 金属配線
114、115 側壁
116、117 エクステンション領域
118 転送電極
121、131 絶縁膜
132 強誘電体薄膜層
133 電極
134 電極
135 金属配線
210 振動子配列
S 超音波診断装置

Claims (8)

  1. 半導体基板に対して直接又は間接的に圧電体薄膜が積層配置され、
    当該圧電体薄膜に入射した音圧に応じて前記圧電体薄膜に誘起される電荷の量に基づいて、前記半導体基板における所定の領域の通電状態が変化し、
    当該通電状態に応じた信号を出力する半導体チップを備え
    前記圧電体薄膜は、強誘電体部材により、その分極状態を反転させる抗電界電圧が前記半導体チップの耐電圧未満となるように形成されており、複数のブロックに分割されて少なくとも一方向に配列され、
    前記半導体チップは、前記圧電体薄膜の分極状態を設定するための電圧印加回路が設けられており、1又は複数の前記ブロックごとに前記信号を出力し、
    前記電圧印加回路は、前記分極状態を前記ブロックごとに設定可能に設けられている
    ことを特徴とする音響センサー。
  2. 前記半導体基板に設けられたチャンネル領域の電気伝導度を前記誘起された電荷により生じる電界によって変化させることで、当該チャンネル領域の前記通電状態を変化させることを特徴とする請求項1記載の音響センサー。
  3. 前記半導体チップは、
    前記半導体基板に設けられたチャンネル領域の導通可否を切り替えるための電極が設けられ、
    前記チャンネル領域が導通状態の場合に、前記誘起された電荷の量に応じた電荷が前記チャンネル領域を流れることで前記通電状態が変化するように、前記圧電体薄膜が前記チャンネル領域の一端に対して接続配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の音響センサー。
  4. 前記圧電体薄膜の分極状態を定め、当該定められた分極状態に応じて前記電圧印加回路の動作を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の音響センサー。
  5. 前記制御部は、受信される音波に対して行われる所定の空間的相関に係る処理に応じて分極状態を定めることを特徴とする請求項記載の音響センサー。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載の音響センサーを用いた超音波探触子。
  7. 請求項に記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子により受信された超音波に係る信号を解析する信号処理部と、
    前記信号処理部の解析結果を所定の様式で出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の音響センサーを用いた超音波探触子と、
    前記超音波探触子により受信された超音波に係る信号を解析する信号処理部と、
    前記信号処理部の解析結果を所定の様式で出力する出力部と、
    前記圧電体薄膜の分極状態を定め、当該定められた分極状態に応じて前記電圧印加回路の動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
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