JP6325499B2 - 無線装置、ネットワークシステム、制御方法 - Google Patents

無線装置、ネットワークシステム、制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の無線装置を介して通信を行うアドホックネットワークの分野に関する。
特開2005−64721号公報 特開2008−66861号公報
近年、アドホックネットワークが注目を集めている。アドホックネットワークは、エリア内に複数の無線装置を点在させ、直接通信が行えない距離に位置する無線装置間で通信を行う際に、他の無線装置を介して通信を可能にするものである。このようなネットワークはマルチホップネットワークと称される。
マルチホップネットワークにおける代表的な通信方式として、ルーティング方式(例えば、特許文献1、特許文献2)やフラッディング方式がある。
ルーティング方式を採用する場合、それぞれの無線装置にルーティングテーブルが設けられ、該ルーティングテーブルに応じて通信経路が決定されて通信が行われる。
ルーティングテーブルには、何れの通信経路を利用すべきかが数値化(スコア化)されて記憶されている。該数値は、例えば、目的の無線装置までのホップ段数を元に算出される。例えば、目的の無線装置まで2機の無線装置を経由する通信経路Aと、3機の無線装置を経由する通信経路Bが存在する場合、通信経路Aが優先的に選択される。
一方、フラッディング方式を採用する場合、それぞれの無線装置は他の無線装置から情報を受信すると、無条件でブロードキャスト通信を行い周囲の無線装置に情報を転送する。このような送受信を繰り返すことにより、目的の無線装置に情報を伝達する。
しかしながら、ルーティング方式において、ホップ段数のみで通信経路を決定してしまうと、当該通信経路の通信品質が悪化しても、通信が完全に途絶されない限りは別の通信経路が選択されない場合がある。
また、フラッディング方式においては、ブロードキャストによる送受信を繰り返すことから、無秩序に同時に多数の無線装置が送信状態となる。その結果、通信データ量が増大してしまい、無線の衝突の発生確率が上昇してしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、通信量を低減させつつ安定した通信を行うことを目的とする。
本発明に係る無線装置は、メッセージパケットが転送される無線メッシュネットワークを構成する無線装置であって、通信制御を行う通信制御部と、メッセージパケットを送信する送信部と、メッセージパケットを受信する受信部と、転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備え、前記通信制御部は、受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
従って、転送テーブルに情報が記憶された無線装置から順に、ブロードキャスト通信からユニキャスト通信へ移行する。
上記した無線装置の前記通信制御部は、他の無線装置から受信したメッセージパケットの転送を行う場合において、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、ランダムウェイト時間を設けた後、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、前記転送順位に基づき設定されるウェイト時間を消化した後、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
従って、転送先の無線装置に対して転送処理を実行する複数の無線装置は、それぞれのウェイト時間を消化した後に転送処理を実行する。
上記した無線装置の前記通信制御部は、ユニキャスト通信を用いて転送先の無線装置に転送したメッセージパケットを前記転送先の無線装置が更に送信したメッセージパケットを前記受信部が受信した場合、受信したメッセージパケットを確認応答パケットとみなす。
これにより、転送先の無線装置は確認応答パケットを別途送信する必要がない。
上記した無線装置の前記通信制御部は、通信経路が未決定の場合に通信経路発見のための専用のパケットを前記送信部に送信させない。
これにより、ユーザデータを含んだメッセージパケットの送受信が行われていく過程で優先的な通信経路が確定していく。
上記した無線装置の前記転送テーブルには、少なくとも転送順位が1番目または2番目または未決定である情報が記憶される。
これにより、転送テーブルに記憶される情報が制限される。
本発明に係るネットワークシステムは、各無線装置が、通信制御を行う通信制御部と、メッセージパケットを送信する送信部と、メッセージパケットを受信する受信部と、転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備え、前記通信制御部は、受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行するものである。
このネットワークシステムにより、通信量を低減させつつ安定した通信を行う環境を構築する。
メッセージパケットを送信する送信部と、メッセージパケットを受信する受信部と、転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備えた、本発明に係る無線装置の制御方法は、受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
この制御方法により、上記ネットワークシステムを実現する。
本発明によれば、通信量を低減させつつ安定した通信を行うことができる。
無線メッシュネットワークの概要を示した図である。 無線装置のブロック図である。 メッセージパケットと確認応答パケットの構造を示す図である。 アドレス別ステータスを示す図である。 アドレス別ステータスの更新例を示す図である。 転送テーブルを示す図である。 転送テーブルの更新例を示す図である。 無線メッシュネットワークの構成例を示す図である。 1回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 1回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 2回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングの際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 3回目のポーリングに応答する際のメッセージパケットの流れを示す図である。 転送タイミングの第1例、第2例を説明するための図である。 転送タイミングの第3例を説明するための図である。 無線装置が実行する各処理のフローチャートである。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.無線装置の構成>
<2.パケット構造>
[2−1.メッセージパケット]
[2−2.確認応答パケット]
<3.テーブル>
[3−1.アドレス別ステータス]
[3−2.転送テーブル]
<4.アドレス別ステータスと転送テーブルの生成過程の例>
<5.転送タイミング>
[5−1.第1例]
[5−2.第2例]
[5−3.第3例]
<6.変形例>
<7.まとめ>
<1.無線装置の構成>

以下に、実施の形態の無線装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、無線メッシュネットワークの概念を示す図である。
図1の無線メッシュネットワークは、無線装置A〜Hの8台の無線装置で構成されている。無線装置A〜Hはそれぞれの通信距離の内側(以降、通信範囲内と記載)に位置する他の無線装置と直接通信が可能とされる。無線装置A〜Hの通信距離は、例えば、数十m(メートル)〜数百mとされる。
ある無線装置から通信範囲外に位置する他の無線装置へ情報を送信する場合、いくつかの無線装置を経由して情報が伝達される。例えば、図1において、無線装置Aから無線装置Hへ情報を送信する場合、無線装置D,Fを経由して情報が伝達される。このとき、無線装置D,Fが転送処理を行う。
尚、無線メッシュネットワークを構成する無線装置は8台に限られるものではない。また、以降の説明においては、無線装置はそれぞれの位置に固定されている例を示すが、一部または全部の無線装置が移動するものであってもよい。
無線メッシュネットワークで用いられる周波数帯は、例えば、429MHz(メガヘルツ)、920MHz、1.2GHz(ギガヘルツ)、2.4GHzなどの各周波数付近とされる。
図2は、無線装置100のブロック図である。図1の無線装置A〜Hは、それぞれの無線装置が図2に示す構成を有している。
無線装置100は、通信制御部100a、送信部100b、受信部100c、記憶部100d、インターフェース部100e、電源部100f、アンテナ部100gを備えている。
通信制御部100aは、例えば、中央演算処理装置を有して構成されており、メッセージパケットの作成処理や、受信したメッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、状況に応じて転送する処理や、転送テーブルの生成処理(或いは更新処理)などを行う。
送信部100b及び受信部100cは、例えば、IC(Integrated Circuit)として構成される。尚、送信部100bと受信部100cが一つのICとして構成されていてもよい。この場合、ICは、変調部、電力増幅部、高周波増幅部、復調部が一体に構成されている。
送信部100bは、通信制御部100aから渡されたメッセージパケットを他の無線装置に送信する処理を実行する。
受信部100cは、他の無線装置から送信されたメッセージパケットを受信し、通信制御部100aに渡す処理を実行する。
記憶部100dは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などで構成されており、通信制御部100aが実行する各種プログラムや、通信制御部100aがメッセージパケットの送信先(或いは転送先)を決定するための各種テーブルが記憶される。各種テーブルについては、後述する。
また、記憶部100dは、通信制御部100aが各種処理を実行する際の作業領域としても機能する。
インターフェース部100eは、他の無線装置に送信する情報の入力を外部の機器から受け付ける。インターフェース部100eは、例えば、調歩同期シリアル通信(RS232C)を採用している。
電源部100fは、無線装置100の各部(例えば、通信制御部100a、送信部100b、受信部100c、記憶部100d、インターフェース部100e、アンテナ部100gなど)に電力を供給する。電源部100fは、例えば、リチウムイオン電池や乾電池などである。
以下に説明する実施の形態においては、無線装置Aには機器1が有線接続されている例を説明する。機器1は、無線機能を持たない機器であり、例えば、温度計や圧力計や流量計などの測定機器、或いは、何らかの出力を行う制御機器などである。
無線装置Aと同様に、無線装置Bには機器2が有線接続され、無線装置Cには機器3が有線接続され、無線装置Dには機器4が有線接続され、無線装置Eには機器5が有線接続されている。他の無線装置に関しても、何らかの機器が有線接続されている。
尚、機器が接続されておらず転送のみを行う無線装置や、二つ以上の機器が有線接続された無線装置を含んで無線メッシュネットワークを構成していてもよい。
<2.パケット構造>

次に、本実施の形態で無線メッシュネットワーク上を流れるパケットについて、図3を参照して説明する。
尚、確認応答パケットについて、以降ではAck(ACKnowledgement)パケットと記載する。
[2−1.メッセージパケット]
ユーザデータを含むメッセージパケットの構造を、図3Aに示す。
メッセージパケットは、ユーザデータ(ユーザが送信したい情報)を含んだ各領域を有しており、送信元の無線装置から送信/転送を繰り返して送信先の機器(例えば測定機器など)に到達する。
プリアンブル領域では、データ本体の開始部分を定義している。同期領域には、無線装置同士の同期を取るためのデータが格納される。長さ領域は、データ長を規定する領域である。制御データ領域には、パケットの種類やパケット番号、周波数番号などを規定するデータが格納される。
送信元局アドレス領域には、送信元の無線装置を特定するためのMAC(Media Access Control)アドレスが格納されている。
送信先アドレス領域には、送信先の機器を特定するためのアドレスが格納されている。
尚、以下の説明においては、上述のように、測定機器などの各機器が無線装置の何れかに有線で接続される例を挙げる。送信先アドレスは、これらの機器のうち何れの機器に情報を届けるかを特定する情報である。
転送元局アドレス領域には、転送元の無線装置を特定するためのMACアドレスが格納されている。尚、無線装置が受信したメッセージパケットを他の無線装置に転送する際には、転送元局アドレス領域に自身のMACアドレスを格納する。
転送先局アドレス領域には、転送先の無線装置を特定するためのMACアドレスが格納されている。転送先を定めたユニキャスト通信を行う場合には、転送先局アドレス領域に転送先の無線装置のMACアドレスを格納する。また、転送先を定めずにブロードキャスト通信を行う場合には、転送先局アドレス領域には、特定の無線装置を対象とした転送ではないことを示す情報(例えば、全てのビットを0にするなど)を格納する。
優先順位第1位(1st)領域には、転送元の無線装置のアドレス別ステータスの優先順位第1位の情報が格納される。また、優先順位第2位(2nd)領域には、同第2位の情報が格納される。
詳しくは後述するが、アドレス別ステータスには、最終的な送信先(最終的にユーザデータを届けたい機器のアドレス)ごとに、何れの無線装置からメッセージパケットを受け取るべきかの情報が記憶されている。具体的には、無線装置Aが無線装置Bへ転送することによって最終的に無線装置Bに有線接続された機器2へメッセージパケットを届ける場合、無線装置Aは無線装置Xからメッセージパケットを受信するべきという情報がアドレス別ステータスに記憶される。この場合、無線装置Aは、優先順位第1位(1st)領域に無線装置XのMACアドレスを格納したメッセージパケットを無線装置Bへ転送することにより、無線装置Bを含めた周辺の無線装置にアドレス別ステータスを通知する。これを受信した無線装置Xは、特定の条件において(即ち機器1へメッセージパケットを届ける場合)無線装置Aへメッセージパケットを転送すべきことを認識する。
尚、優先順位第1位(1st)領域及び優先順位第2位(2nd)領域には、MACアドレスと共にリンクスコアが格納される。リンクスコアは、無線装置間の通信環境を数値化したものであり、例えば数値が高いほど通信環境がよいことを表す。リンクスコアの算出には、信号強度、エラー率、ホップ数などが用いられる。
以降の説明においては、優先順位第1位(1st)領域と優先順位第2位(2nd)領域を合わせてアドレス別ステータス領域と記載する。
また、優先順位第1位領域を単に1st領域、優先順位第2位領域を単に2nd領域と記載する。
Ack用のCRC(Cyclic Redundancy Check)領域には、プリアンブル領域と同期領域を除いた長さ領域から優先順位第2位(2nd)領域までの誤りを検出するための冗長コードが格納されている。
ユーザデータ領域には、伝達したい情報が格納されている。
CRC領域には、長さ領域からユーザデータまでの誤りを検出するための冗長コードが格納されている。尚、CRC領域には、ユーザデータの誤りのみを検出するための冗長コードが格納されてもよい。
また、Ack用のCRC領域やCRC領域には、CRC以外の誤りチェックのコードとして、例えばBCC(Block Check Character)などを用いたものが格納されてもよい。即ち、誤りチェック(誤り訂正)の方式は問わない。
[2−2.確認応答パケット]
ユーザデータを含まないAckパケットの構造を、図3Bに示す。
Ackパケットは、最終的な送信先としての機器が有線接続された無線装置が、上述のメッセージパケットを受信した際に、通信範囲内に位置する他の無線装置に対して送信するパケットであり、メッセージパケットが無事に届いたことを周囲に示すものである。
Ackパケットは、プリアンブル領域と、同期領域と、長さ領域と、制御データ領域と、送信元局アドレス領域と、送信先アドレス領域と、転送元局アドレス領域と、転送先局アドレス領域と、優先順位第1位(1st)領域と、優先順位第2位(2nd)領域と、Ack用のCRC領域とを有している。
それぞれの領域は、メッセージパケットの構造における同領域と同じである。
即ち、Ackパケットはメッセージパケットの各領域のうち、ユーザデータ領域とCRC領域を省いた構造を有している。
<3.テーブル>

[3−1.アドレス別ステータス]
アドレス別ステータスについて、図4を参照して説明する。
各無線装置100の記憶部100dに記憶されるアドレス別ステータスは、情報の最終的な伝達先(本例では、無線装置A,B,C,・・・にそれぞれ接続された機器1,2,3,・・・)ごとにレコードが設けられ得る。
図4Aに示すように、ある無線装置のアドレス別ステータスには、機器1が最終的な送信先である場合には、第1に無線装置Eから情報を受信するべきであり、第2に無線装置Cから情報を受信するべきことを表すレコードが記憶されている。
同様に機器2,3,4のそれぞれの機器アドレスに対して、優先順位第1位と優先順位第2位の転送されるべき転送局(いずれの転送局から情報を受け取るべきか)の情報が紐付けられたレコードが記憶されている。
また、機器5に対しては、優先順位第1位の転送局のみが紐付けられている。各無線装置の配置状況によっては、このように、第1位の転送局のみが紐付けられることもある。また、アドレス別ステータスは、運用過程で完成するため、生成途中には、優先順位第1位及び第2位の情報が何れも未定の状態となっていることもある。
アドレス別ステータスは、最終的な伝達先に情報を届ける際の最も優先的な通信経路に自身の無線装置が含まれている場合に、該当のレコードが追加される。
一方、最終的な伝達先に情報を届ける際の最も優先的な通信経路に自身の無線装置が含まれていなかった場合、当該最終的な伝達先に関するレコードは生成されず、また、生成されていた場合は最も優先的な通信経路から外れた時点でレコードは削除される。
優先的な通信経路は、各無線装置間のリンクスコアにより決定される。
尚、以降の説明においてアドレス別ステータスは、図4Bに示すようにリンクスコア等を省略して簡潔に表す(図4Aと図4Bは同じアドレス別ステータスを表している)。
アドレス別ステータスが更新される様子を図5に示す。図5に示すように、無線装置Aに機器1が有線接続され、無線装置Bに機器2が有線接続され、無線装置Cに機器3が有線接続され、無線装置Dに機器4が有線接続された例を用いて説明する。
図5には、無線装置Aの通信範囲が破線で示されており、無線装置Aの通信範囲内に無線装置B,Cが位置し、通信距離外に無線装置Dが位置している。即ち、無線装置Aから無線装置Dに接続された機器4へ情報を送信するためには、無線装置B,Cの何れかを経由しなければならない。
ここで、無線装置Aから機器4へ情報を伝達する二つの通信経路のうち、無線装置A→無線装置B→無線装置Dの方が無線装置A→無線装置C→無線装置Dよりも優先的な通信経路とされている場合、無線装置Bのアドレス別ステータスAbには、機器4を対象としたレコードが記憶される。即ち、機器4が最終的な送信先である場合に何れの無線装置から情報を受信するべきか(ここでは無線装置A)の情報が記憶される。
尚、図5は、機器4が最終的な送信先である場合に、無線装置Bが受信するべき優先順位第2位の無線装置がない場合を示している。
次に、無線装置B,D間の通信状態が悪化してリンクスコアが減少したとする。この場合、無線装置Aから機器4へ情報を送信する際の優先的な通信経路は無線装置A→無線装置C→無線装置Dとなる。このとき、無線装置Bのアドレス別ステータスAbから機器4を対象としたレコードが削除されると共に、無線装置Cのアドレス別ステータスAcには機器4を対象としたレコードが追加される。
これにより、機器が増えることによるテーブルサイズの肥大化を抑えつつ、優先的な通信経路を用いた通信を保証することができる。
アドレス別ステータスの具体的な生成過程は後述する。
[3−2.転送テーブル]
転送テーブルについて、図6を参照して説明する。
各無線装置100の記憶部100dに記憶される転送テーブルは、送信元局アドレス(情報を最初に送信した無線装置のアドレス)と送信先の機器アドレス(最終的な送信先となる機器のアドレス)の組合せごとにレコードが生成される。
具体的には、図6Aに示すように、送信元局アドレスが同じであっても、送信先アドレスが異なる場合には、異なるレコード(図中のR1とR2のレコード)として記憶される。
また、送信先アドレスが同じであっても、送信元局アドレスが異なる場合には、異なるレコード(図中のR2とR3とR4のレコード)として記憶される。
尚、以降の説明において転送テーブルは、図6Bに示すように名称等を簡素化して表す(図6Aと図6Bは同じ転送テーブルを表している)。
図7を参照して、転送テーブルの更新例を説明する。
図7は、無線装置Aに機器1が有線接続され、無線装置Bに機器2が有線接続され、無線装置Cに機器3が有線接続され、無線装置Dに機器4が有線接続された例を表している。
図7には、無線装置Aの通信範囲が破線で示されており、無線装置Aの通信範囲内に無線装置B,Cが位置し、通信距離外に無線装置Dが位置している。無線装置Aから機器4へ情報を送信するためには、無線装置B,Cの何れかを経由する。
無線装置Bを経由する通信経路が無線装置Cを経由する通信経路よりも優先されている場合を考える。この場合、無線装置Aの転送テーブルFaには、無線装置A→機器4の通信においては、転送先の第1候補が無線装置B、第2位候補が無線装置Cとなることが記憶される。同様に、図示はしないが、無線装置Bの転送テーブルFbには、転送先の第1候補が無線装置Dとなることが記憶される。
次に、何らかの要因によって、例えば、無線装置B,D間の通信状態が悪化してリンクスコアが減少したとする。この場合、無線装置Aの転送テーブルFaには、無線装置A→機器4の通信における転送先第1候補が無線装置C、第2位候補が無線装置Bとなることが記憶される。
転送テーブルの具体的な生成過程は後述する。
<4.アドレス別ステータスと転送テーブルの生成過程の例>

上述した、アドレス別ステータスと転送テーブルの各レコードが生成されて、更新されていく過程を、図8乃至図34を参照して説明する。
先ず、図8に説明に用いる各無線装置の配置例を示す。
無線装置A,B,C,D,Eの5台の無線装置が、本実施の形態の無線装置として図8のように配置されている。
図中の点線は、直接通信可能な無線装置同士を繋いでいる。即ち、無線装置Aの通信範囲内には、無線装置Bが位置している。また、無線装置Bの通信範囲内には、無線装置A,C,Dが位置している。無線装置Cの通信範囲内には無線装置B,D,Eが位置している。無線装置Dの通信範囲内には無線装置B,C,Eが位置している。そして、無線装置Eの通信範囲内には無線装置C,Dが位置している。
各無線装置A,B,C,D,Eには、それぞれ一つの機器1,2,3,4,5が有線接続されている。
各無線装置A,B,C,D,Eのアドレス別ステータスAa,Ab,Ac,Ad,Aeには、有線接続されたそれぞれの機器1,2,3,4,5を対象としたレコードが記憶されている。しかし、各無線装置A,B,C,D,Eは互いの位置関係を把握していないため、それぞれのレコードの1stと2ndの情報は未定のままとなっている。
また、各無線装置A,B,C,D,Eの転送テーブルFa,Fb,Fc,Fd,Feには、何れのレコードも記憶されていない。
図8に示す状態において、機器1が機器5に対して3回のポーリングを行う例を説明する。本実施の形態における通信では、送信元機器から転送機器、転送機器から転送機器、転送機器から送信先機器の3種類の通信が考えられる。機器1から機器5にポーリングを行うための通信では、これら3種類全ての通信が含まれる。
また、通信経路を発見するための専用のパケットの送信は行わず、実際にユーザデータを含むメッセージパケットを送受信していく過程において、各テーブルが完成していく。
先ず、1回目のポーリングとその応答が返ってくるまでの通信について、図9乃至図18の各図を参照して説明する。
図9に示すように、機器1は、機器5をポーリングするための情報(例えば、観測データを取得して返信させる命令を含む情報)の送信を無線装置Aに対して要求する。要求を受けた無線装置Aは、メッセージパケットを生成して送信する処理を実行する。このとき、無線装置Aから機器5宛てのメッセージパケットをどの無線装置へ転送すべきかを転送テーブルFaを参照して決定する。しかし、この段階では、まだ転送テーブルFaには情報が記憶されていないため、ブロードキャスト通信を行い、通信範囲内に位置する各無線装置に対してメッセージパケットを送信する(図9)。
尚、このとき送信されるメッセージパケットの送信元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器5の情報が格納される。これらの情報は、この後の転送処理においても不変である。
また、転送元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納され、転送先局アドレス領域には該当なしを示す情報が格納される。
更に、アドレス別ステータス領域(図3における優先順位第1位(1st)領域と優先順位第2位(2nd)領域)には、無線機器Aのアドレス別ステータスAaの中で対象が機器5となっているレコードが格納される。しかしこの時点では、無線装置Aのアドレス別ステータスAaには該当のレコードが存在しないため、当該領域には情報が格納されない(換言すれば、該当なしを示す情報が格納される)。以降においては、該当なしを示す情報が格納されることを「・・・領域は空となる」と記載する。
続いて、無線装置Aが送信したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、先ず、無線装置Aに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAbの中から、無線装置Aに関するリンクスコア情報を更新する。この時点において、アドレス別ステータスAbに無線装置Aに関するリンクスコア情報を格納すべきレコードがないため、換言すれば、機器5を対象としたレコードがないため、アドレス別ステータスAbは更新されない。
次に、無線装置Bは、無線装置Aから受信したメッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、送信元局アドレス領域の情報(無線装置A)と送信先アドレス領域の情報(機器5)を取得し、それに該当するレコードが転送テーブルFbに記憶されていないかどうかを調べる。この時点では、無線装置Bの転送テーブルFbには該当するレコードが存在せず、優先的に転送すべき無線装置が不明であるため、ランダムウェイト時間を設けた後、図10に示すようにブロードキャスト通信による転送を行う。
ここで、ランダムウェイト時間とは、優先順位第1位の転送局が転送を行う時間と優先順位第2位の転送局が転送を行う時間(固定のウェイト時間)を最小のウェイト時間としたランダムなウェイト時間である。
無線装置Bが転送したメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Bの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
この通信では、無線装置C,Dがメッセージパケットを受信すると共に、無線装置Aもメッセージパケットを受信する。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Aは、メッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、そのメッセージパケットが以前に自身が送信したメッセージパケットを転送したものであることを把握し、メッセージパケットを破棄する。尚、メッセージパケットを転送すべき優先順位第1位または優先順位第2位の転送局が自身(即ち無線装置A)であると把握した段階で、優先順位第1位または優先順位第2位の転送局が転送したメッセージパケットをAckパケットの代わりとして扱う。以降では、これを代理Ackパケットと記載する。代理Ackパケットは、Ackパケットと比較して、ユーザデータが付加されていることが相違する。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置C,Dは、無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、それぞれのアドレス別ステータスAc,Adの中から、無線装置Bに関するリンクスコア情報を更新しようとする。尚、この時点では、アドレス別ステータスAc,Adに該当するレコードが存在しないため、更新されない。
無線装置C,Dは、それぞれが受信したメッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、送信元局アドレス領域の情報(無線装置A)と送信先アドレス領域の情報(機器5)を取得し、それに該当するレコードが転送テーブルFc,Fdに記憶されていないかどうかを調べる。
現時点では、双方の転送テーブルFc,Fdに該当するレコードが記憶されていないため、無線装置C,Dはそれぞれがランダムウェイト時間を設けた後に転送処理を実行する。ここでは、無線装置Dが先にランダムウェイト時間を消化したとする。この場合、無線装置Dは、図11に示すように、ブロードキャスト通信でメッセージパケットを周囲の無線装置に転送する。
尚、このとき転送されるメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Dの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
このメッセージパケットは、無線装置Eに受信されると共に、無線装置B,Cにも受信される。
無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、当該メッセージパケットが既に自身が転送したメッセージパケットと同じであることを確認して破棄する。
また、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、このメッセージパケットが以前無線装置Bから送られてきたメッセージパケットと同じであることを確認し、新しく受信したメッセージパケットを破棄する。
一方、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Eは、メッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、そのメッセージパケットが自身に有線接続された機器5宛てであることを認識する。
そこで、無線装置Eは、ユーザデータ領域の情報を取り出し、機器5へ送信する。
また、無線装置Eは、無線装置Dから受信したメッセージパケットを元に無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAeを更新する。ここでは、アドレス別ステータスAeに機器5を対象としたレコードが存在するため、当該レコードを更新する。具体的には、機器5宛てのメッセージパケットが無線装置Dから届いたため、無線装置Dに対するリンクスコアが他の無線装置に対して優れているかどうかを確認する。この時点では、機器5宛てのメッセージパケットを初めて受信したため、無線装置Dのリンクスコアが第1位となる。即ち、機器5を対象としたレコードの1stの領域に無線装置DのMACアドレスが格納される。尚、機器5を対象としたレコードにおける2ndの領域は未だ空のままである。
続いて、無線装置Eは、図12に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。このAckパケットは、前述のようにユーザデータ領域がないパケットであり、無線装置C,Dに受信される。
このAckパケットのヘッダ部分における送信元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器5の情報が格納される。即ち、無線装置Eが受信した先のメッセージパケットのヘッダ部分と同じ情報が格納される。
また、Ackパケットのアドレス別ステータス領域には、無線装置Eのアドレス別ステータスAeの中で対象が機器5となっているレコードが格納される。即ち、1stがD、2ndが空となっている情報である。
無線装置Eが送信したAckパケットを受信した無線装置Dは、ヘッダ部分を読み取る。
このとき、ヘッダ部分のアドレス別ステータス領域から、機器5宛てのメッセージパケットは無線装置Dから受信すべきと無線装置Eが管理していることを認識する。即ち、機器5宛てのメッセージパケットを受信した場合、無線装置Eに第1に転送すべき無線装置は自分(無線装置D)であると認識する。
そこで、無線装置Dの転送テーブルFdに新しいレコードを追加する(図12)。このレコードは、Ackパケットのヘッダ部分の送信元局アドレス領域の情報(無線装置A)と送信先アドレス領域の情報(機器5)を用いて、生成される。具体的には、Src=A、Dist=5、Pri=1(1st)、Fwd=Eとされたレコードが生成される。
また、Pri=1であることから、前述のように、最終的な伝達先に情報を届ける際の最も優先的な通信経路に自身が含まれていると認識する。従って、無線装置Dのアドレス別ステータスAdには、機器5を対象としたレコードが新規に追加される。但し、機器5宛てのメッセージパケットを何れの無線装置から受信すべきか未だ分からないため、1stと2ndの各領域は空の状態となる。
一方、無線装置Eが送信したAckパケットを受信した無線装置Cも、無線装置Dと同様にヘッダ部分を読み取る。
このとき、Ackパケットを直接受信できたことにより、無線装置Cは、メッセージパケットの最終的な送信先となるの機器5が有線接続された無線装置が通信範囲内にいることを認識する。即ち、機器5へメッセージパケットを送信する際に転送すべき無線装置の候補となっていることを認識する。
そこで、無線装置Cは、Ackパケットのヘッダ部分から、無線装置Eのアドレス別ステータスAeの情報を取得し、転送テーブルFcを更新する。具体的には、Src=A、Dist=5、Priが未定(或いは、1stと2nd以外であることを表す情報)、Fwd=Eとされたレコードが生成される。
尚、無線装置Cは、Priが1stでないため、アドレス別ステータスAcに機器5を対象としたレコードは生成されない。
各無線装置は、Ackパケット(代理Ackパケットを除く)を受信した場合、最終的な送信先(ここでは機器5)に情報が伝達されたと認識するため、基本的には、同じメッセージパケットの転送は行わない。即ち、無線装置EからAckパケットを受信した無線装置Cは、基本的に、無線装置Bから受信したメッセージパケットを破棄する。
ただし、無線装置から受信したAckパケットのヘッダ部分における1st或いは2nd領域が未定の場合は異なる。つまり、図12において、無線装置EからのAckパケットを受信した際、無線装置Eのアドレス別ステータスAeの2nd領域が未定であることを認識した無線装置Cは、図10において無線装置Bから受信したメッセージパケットを破棄せずに、ブロードキャスト通信を用いて転送する処理を行う(図13)。
このとき転送されるメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Cの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
無線装置Cが転送したメッセージパケットは、無線装置B,D,Eが受信する。
無線装置Cが転送したメッセージパケットを受信した無線装置B,Dは、メッセージパケットのヘッダ部分を解析し、そのメッセージパケットが以前自身が転送したメッセージパケットと同じであると認識し、該メッセージパケットを破棄する。
また、無線装置B,Dは、無線装置Cに対するリンクスコアを更新しようとするが、無線装置B,Dのアドレス別ステータスAb,Adには該当するレコードがないため、更新を行わない。
一方、メッセージパケットを受信した無線装置Eも、メッセージパケットのヘッダ部分を解析し、そのメッセージパケットが既に受信済みであることを確認した後、該メッセージパケットを破棄する。そして、無線装置Cに対するリンクスコアを更新する。ここでは、アドレス別ステータスAeの中で、機器5宛てのレコードの2nd領域が空であるため、無線装置Cに対するリンクスコアと既に取得済みの無線装置Dに対するリンクスコアを比較する。そして、リンクスコアに応じて、1stと2ndの領域に情報を格納する。ここでは、無線装置D,E間のリンクスコアの方が無線装置C,E間のリンクスコアより高かったとして、1st領域に無線装置Dの情報が格納され(換言すれば書き換えが行われず)、2nd領域に無線装置Cの情報が格納される。
続いて、機器5がポーリングデータを送信(返信)する過程を説明する。
先ず、機器5からのポーリングデータを機器1宛てに送信する要求を受けた無線装置Eは、メッセージパケットを生成して他の無線装置に送信する。メッセージパケットのヘッダ部分における送信元局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器1の情報が格納される。これらの情報は、この後の転送処理においても不変である。
また、転送元局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納され、転送先局アドレス領域には無線装置Eのアドレス別ステータスAeにおける機器1を対象としたレコードが格納される。尚、この時点では、アドレス別ステータスAeのうち、機器1を対象としたレコードが存在しないため、転送先局アドレス領域には空の情報が記憶される。
尚、無線装置Eが送信するメッセージパケットは、転送テーブルFeに記憶された情報を元に送信される。この時点では、Src=E、Dist=1とされたレコードが存在しないため、図14に示すように、ブロードキャスト通信が行われる。
無線装置Eからのメッセージパケットを受信した無線装置C,Dは、無線装置Eに対するリンクスコアを算出し、それぞれのアドレス別ステータスAc,Adの中から、無線装置Eに関するリンクスコア情報を更新しようとする。尚、この時点では、アドレス別ステータスAc,Adに該当するレコードが存在しないため、更新されない。
無線装置C,Dは、それぞれが受信したメッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、送信元局アドレス領域の情報(無線装置E)と送信先アドレス領域の情報(機器1)を取得し、それに該当するレコードが転送テーブルFc,Fdに記憶されていないかどうかを調べる。
現時点では、双方の転送テーブルFc,Fdに該当するレコードが記憶されていないため、無線装置C,Dはそれぞれがランダムウェイト時間を設けた後に転送処理を実行する。ここでは、無線装置Cが先にランダムウェイト時間を消化したとする。この場合、無線装置Cは、図15に示すように、ブロードキャスト通信でメッセージパケットを周囲の無線装置に転送する。
尚、このとき転送されるメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Cの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
このメッセージパケットは、無線装置Bに受信されると共に、無線装置D,Eにも受信される。
無線装置Cが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Eは、当該メッセージパケットが以前に自身が送信したメッセージパケットを転送したものであることを確認し、メッセージパケットを破棄する。
また、無線装置Cが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Dは、既に無線装置Eから受信したメッセージパケットと同じであることを確認し、該メッセージパケットを破棄する。
一方、無線装置Cが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、メッセージパケットのヘッダ部分を読み取り、送信元局アドレス領域の情報(無線装置E)と送信先アドレス領域の情報(機器1)を取得し、該当するレコードが転送テーブルFbに記憶されていないかどうかを調べる。この時点では、無線装置Bの転送テーブルFbには該当するレコードが存在せず、優先的に転送すべき無線装置が不明であるため、ランダムウェイト時間を設け、消化を開始する。
この時点で、無線装置Bと無線装置Dがそれぞれランダムウェイト時間を消化中である。ここでは、仮に無線装置Dが先にウェイト時間を消化したとする。
無線装置Dは、図16に示すように、ブロードキャスト通信でメッセージパケットを転送する。このときのメッセージパケットのヘッダ部分における転送元局アドレス領域には無線装置Dの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置B,C,Eは、それぞれ既に受信したメッセージパケット、或いは、送信済み(転送済み)のメッセージパケットと同じであることを確認し、受信したメッセージパケットを破棄する。
このとき、無線装置B,C,Eでは、無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAb,Ac,Aeを更新する処理を実行する。但し、アドレス別ステータスAb,Acに関しては、更新すべきレコードがないため、この時点では更新されない。一方、無線装置Eのアドレス別ステータスAeに関しては、機器5を対象としたレコードの中に無線装置Dのリンクスコア情報が記憶されているため、この情報を新たなリンクスコア情報に更新する。
続いて、ウェイト時間を消化した無線装置Bは、図17に示すようにブロードキャスト通信による転送を行う。このメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Bの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Dは、既に送信済み(転送済み)のメッセージパケットと同じであることを確認し、受信したメッセージパケットを破棄する。
また、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cも当該メッセージパケットが既に送信済みのメッセージパケットと同じであることを確認し、受信したメッセージパケットを破棄する。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Aは、メッセージパケットが自身に有線接続された機器1宛てであることを認識する。
無線装置Aは、ユーザデータ領域の情報を取り出し、機器1へ送信すると共に、メッセージパケットを元に無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAaを更新する。この時点では、機器1宛てのメッセージパケットを初めて受信したため、無線装置BのMACアドレスとリンクスコアを1st領域に格納する。尚、機器1を対象としたレコードにおける2nd領域は未だ空のままである。
続いて、無線装置Aは、図18に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。Ackパケットのヘッダ部分における送信元局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器1の情報が格納され、アドレス別ステータス領域には、無線装置Aのアドレス別ステータスAaの中で対象が機器1となっているレコードが格納される。即ち、1st=B、2nd=空となっている情報がアドレス別ステータス領域に格納される。
このAckパケットを受信した無線装置Bは、ヘッダ部分のアドレス別ステータス領域から、機器1宛てのメッセージパケットは無線装置B(即ち自分自身)が転送すべきと認識する。従って、無線装置Bの転送テーブルFbには、Src=E、Dist=1、Pri=1、Fwd=Aとされたレコードが生成される。
また、Pri=1であることから、無線装置Bのアドレス別ステータスAbには、機器1を対象としたレコードが新規に追加される。但し、機器1宛てのメッセージパケットを何れの無線装置から受信すべきか未だ分からないため、1stと2ndの各領域は空の状態となる。
続いて、2回目のポーリングについてのメッセージパケットの送受信に関して、図19乃至図26の各図を参照して説明する。
尚、以降の説明では、アドレス別ステータスや転送テーブルが更新されない場合についての説明を省略し、各テーブルが更新されていく様子を中心に説明を行う。
先ず、機器1は、2回目のポーリングデータを取得するためのユーザデータを無線装置Aに渡す。ユーザデータを受信した無線装置Aは、機器5宛てのメッセージパケットを生成する。メッセージパケットのヘッダ部分における送信元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器5の情報が格納され、転送元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納される。
また、無線装置Aは、転送テーブルFaを参照し、機器5を対象としたレコードが記憶されていないことから、転送先局アドレス領域を空にする。そして、無線機器Aのアドレス別ステータスAaの中で対象が機器5となっているレコードがないため、アドレス別ステータス領域も空となる。
メッセージパケットを生成した無線装置Aは、図19に示すように、ブロードキャスト通信を行い、周辺の無線装置へメッセージパケットを送信する。
無線装置Aが送信したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、自身の転送テーブルFbを参照し、転送先が設定されていないことを確認すると、図20に示すように、ブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、転送テーブルFcを参照し、転送先が設定されていないことを確認すると、ブロードキャスト通信による転送処理の準備として、ランダムウェイト時間の消化を開始する。
一方、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Dは、無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAdを更新する。ここでは、機器5が送信先となっているメッセージパケットを受信しているため、機器5を対象としたレコードが更新される。機器5を対象としたレコードの1st及び2nd領域は、共に空であるため、無線装置Bの情報が1st領域に格納される。
続いて、無線装置Dは転送テーブルFdを確認し、Src=A、Dist=5となっているレコードが記憶されていることを確認する。そこで、無線装置Dは、更にPri=1となっていることを確認し、即座に(即ちランダムウェイト時間を設けずに)転送処理を実行する。このときの転送処理は、図21に示すように、転送先を指定したユニキャスト通信となる。
具体的には、メッセージパケットのヘッダ部分において、送信元局アドレス領域には無線装置Aの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器5の情報が格納され、転送元局アドレス領域には無線装置Dの情報が格納され、転送先局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納される。転送先局アドレス領域に指定の無線装置の情報が格納されているため、他の情報処理装置は、特定の無線装置に向けたユニキャスト通信であることを認識できる。
更に、メッセージパケットのヘッダ部分におけるアドレス別ステータス領域には、無線装置Dのアドレス別ステータスAdの中の機器5を対象としたレコードが格納される。
尚、仮に、無線装置Dの転送テーブルFdにおいて、機器5を対象としたレコードのPri=2となっている場合には、固定のウェイト時間(例えば、Pri=1とされた転送局が転送処理を実行し、Ackを受け取るまでの時間長)を設ける。そして、ウェイト時間中にAckパケット(または代理Ackパケット)を受信できなかった場合に、Pri=2としての転送処理を実行する。
無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、アドレス別ステータス領域を確認し、無線装置Aから機器5宛てにメッセージパケットを送信する際の最優先の通信経路上に自分自身が含まれていることを認識する。そして、当該メッセージパケットを代理Ackパケットとして扱うと共に、転送テーブルFbに、Src=A、Dist=5、Pri=1、Fwd=Dとされたレコードを新規に追加する。また、当該レコードのPri=1となっていることから、アドレス別ステータスAbにおいて機器5宛ての情報を管理し始める。
また、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、既に無線装置Bから受信したメッセージパケットと同じであることを確認し、新たに受信したメッセージパケットを破棄する。
そして、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Eは、メッセージパケットのユーザデータ領域の情報を取り出し、機器5へ送信する。
更に、無線装置Eは、無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAeを更新する。具体的には、2ndとなっている無線装置Cに対するリンクスコアに対して算出したリンクスコアが劣っていないかを確認して更新する。
続いて、無線装置Eは、図22に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。
Ackパケットのアドレス別ステータス領域には、無線装置Eのアドレス別ステータスAeの中で対象が機器5となっているレコードが格納される。即ち、1st=D、2nd=Cの情報となっている情報である。
無線装置Eが送信したAckパケットを受信した無線装置Dは、ヘッダ部分を読み取る。
このとき、ヘッダ部分のアドレス別ステータス領域から、機器5宛てのメッセージパケットは引き続き無線装置Dから受信すべきと無線装置Eが管理していることを認識する。
また、無線装置Eが送信したAckパケットを受信したランダムウェイト時間の消化中である無線装置Cは、現在保持しているメッセージパケットが無線装置Eに届いたことを認識し、保持しているメッセージパケットを破棄する。
更に、ヘッダ部分を読み取った無線装置Cは、Ackパケットのヘッダ部分から、無線装置Eのアドレス別ステータスAeの優先順位を取得し、転送テーブルFcを更新する。具体的には、Src=A、Dist=5とされたレコードに対して、Pri情報を未定から2へ更新する。
尚、図12と同様に、Pri=1ではないため、アドレス別ステータスAcに機器5を対象としたレコードは生成されない。
続いて、機器5が2回目のポーリングに対して応答する過程を説明する。
機器5からポーリングデータを受信した無線装置Eは、機器1宛てのメッセージパケットを生成する。メッセージパケットのヘッダ部分における送信元局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納され、送信先アドレス領域には機器1の情報が格納され、転送元局アドレス領域には無線装置Eの情報が格納される。
また、無線装置Eは、転送テーブルFeを参照し、機器1を対象としたレコードが記憶されていないことから、転送先局アドレス領域を空にする。そして、無線機器Eのアドレス別ステータスAeの中で対象が機器1となっているレコードがないため、アドレス別ステータス領域も空となる。
メッセージパケットを生成した無線装置Eは、図23に示すように、ブロードキャスト通信を行い、周辺の無線装置へメッセージパケットを送信する。
無線装置Eが送信したメッセージパケットを受信した無線装置C,Dは、それぞれの転送テーブルFc,Fdを参照し、転送先が設定されていないことを確認すると、それぞれがランダムウェイト時間を設けた後に転送処理を実行する。ここでは、無線装置Dが先にランダムウェイト時間を消化したとする。
ウェイト時間を消化した無線装置Dは、図24に示すように、ブロードキャスト通信でメッセージパケットを周囲の無線装置に転送する。
転送されるメッセージパケットの転送元局アドレス領域には無線装置Dの情報が格納される。また、転送先局アドレス領域とアドレス別ステータス領域は空となる。
このメッセージパケットは、無線装置B,Cが受信すると共に、無線装置Eも受信する。
無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、既に無線装置Eから受信しているメッセージパケットと同じであることを確認し、受信したメッセージパケットを破棄する。
一方、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAbを更新する。具体的には、受信したメッセージパケットは機器1を対象としたメッセージパケットであるため、機器1を対象としたレコードの1st領域に無線装置Dの情報を格納する。
続いて、無線装置Bは、転送テーブルFbを確認し、図25に示すように、ユニキャスト通信によるメッセージパケットの転送を行う。このときのメッセージパケットのヘッダ部分は、送信元局アドレス領域に無線装置Eの情報が格納され、送信先アドレス領域に機器1の情報が格納され、転送元局アドレス領域に無線装置Bの情報が格納され、転送先局アドレス領域に無線装置Aの情報が格納される。また、アドレス別ステータス領域には、無線装置Bのアドレス別ステータスAbの中の機器1を対象としたレコードが格納される(1st=D、2nd=空)。
ユニキャスト通信によって無線装置Bから無線装置Aに転送されたメッセージパケットを受信した無線装置Dは、自身が機器1宛ての優先順位第1位に位置づけられていることを認識し、当該メッセージパケットを代理Ackパケットとして受信すると共に、機器1宛ての情報を管理し始める。
また、ユニキャスト通信によって転送されたメッセージパケットを受信した無線装置Aは、無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAaを更新する。
また、メッセージパケットのユーザデータ領域からユーザデータを取得し、機器1へ送信する。
そして、無線装置Aは、図26に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。
Ackパケットのアドレス別ステータス領域には、無線装置Aのアドレス別ステータスAaの中で対象が機器1となっているレコード(1st=B、2nd=空)が格納される。 無線装置Aが送信したAckパケットは、無線装置Bが受信する。
最後に、3回目のポーリングに関するメッセージパケットの送受信について、図27乃至図34の各図を参照して説明する。
先ず、機器1は、機器5から3回目のポーリングデータを取得するためのユーザデータを無線装置Aに渡す。ユーザデータを受信した無線装置Aは、機器5宛てのメッセージパケットを生成する。メッセージパケットのヘッダ部分は、2回目のポーリングデータのときと同じ情報が格納される。
メッセージパケットを生成した無線装置Aは、図27に示すように、ブロードキャスト通信を行い、周辺の無線装置へメッセージパケットを送信する。
無線装置Aが送信したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、無線装置Aに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAbを更新する。具体的には、機器5宛てのレコードの1st領域に、無線装置Aの情報を格納する。
続いて、自身の転送テーブルFbを参照し、Src=A、Dist=5、Pri=1、Fwd=Dとなっているレコードが記憶されていることを確認する。そして、図28に示すように、即座に無線装置Dに対するユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Aは、無線装置Aから機器5宛てのメッセージパケットは無線装置Bに転送すべきと認識し、当該メッセージパケットを代理Ackパケットとして扱う。従って、無線装置Aの転送テーブルFaには、Src=A、Dist=5、Pri=1、Fwd=Bとされたレコードが生成される。
また、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、2回目のポーリング時と同様に、当該メッセージパケットを保持しつつ、ランダムウェイト時間の消化を始める。
一方、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Dは、無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAdを更新する。
続いて、無線装置Dは転送テーブルFdを確認し、Src=A、Dist=5となっているレコードに基づき、即座に無線装置Eに対するユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する(図29)。
無線装置Dが転送したメッセージパケットは、代理Ackパケットとして無線装置Bが受信する。
また、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、当該メッセージパケットが既に保持しているメッセージパケットと同じであることを確認し、新たに受信したメッセージパケットを破棄する。尚、この時点では、無線装置Cはウェイト時間の消化中である。
そして、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Eは、メッセージパケットのユーザデータ領域の情報を取り出し、機器5へ送信する。
更に、無線装置Eは、無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAeを更新する。
続いて、無線装置Eは、図30に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。
無線装置Eが送信したAckパケットは、無線装置C,Dによって受信される。
無線装置Cは、このAckパケットを受信することによって、ウェイト時間の消化を打ち切り、保持している先のメッセージパケット(無線装置Bから転送されてきたもの)を破棄する。
続いて、機器5が3回目のポーリングに対して応答する過程を説明する。
機器5からポーリングデータを受信した無線装置Eは、機器1宛てのメッセージパケットを生成し、図31に示すように、ブロードキャスト通信を用いて、周辺の無線装置へメッセージパケットを送信する。
無線装置Eが送信したメッセージパケットを受信した無線装置Dは、無線装置Eに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAdを更新する。具体的には、機器1宛てのレコードの1st領域に無線装置Eの情報を格納する。
続いて、自身の転送テーブルFdを参照し、Src=E、Dist=1、Pri=1、Fwd=Bとなっているレコードを確認し、図32に示すように、即座に無線装置Bに対するユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
このメッセージパケットは、無線装置Eが代理Ackパケットとして受信すると共に、無線装置B,Cも受信する。
代理Ackパケットを受信した無線装置Eは、無線装置Eから機器1宛てのメッセージパケットは無線装置Dに転送すべきと認識する。従って、無線装置Eの転送テーブルFeには、Src=E、Dist=1、Pri=1、Fwd=Dとされたレコードが生成される。
一方、無線装置Dが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Bは、無線装置Dに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAbを更新する。
続いて、無線装置Bは転送テーブルFbを確認し、Src=E、Dist=1となっているレコードに基づき、即座に無線装置Aに対するユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する(図33)。
無線装置Bが転送したメッセージパケットは、代理Ackパケットとして無線装置Dが受信する。
また、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Cは、当該メッセージパケットが既に保持しているものと同じことを確認し、新たに受信したメッセージパケットを破棄する処理を実行する。
そして、無線装置Bが転送したメッセージパケットを受信した無線装置Aは、メッセージパケットのユーザデータ領域の情報を取り出し、機器1へ送信する。
更に、無線装置Aは、無線装置Bに対するリンクスコアを算出し、アドレス別ステータスAaを更新する。
最後に、無線装置Aは、図34に示すように、受信したメッセージパケットに対するAckパケットを周囲の無線装置に向けて送信する。
無線装置Aが送信したAckパケットは、無線装置Bによって受信される。
図9乃至図34で説明した各処理を無線装置A,B,C,D,Eが実行することにより、無線装置Aから機器5宛てにメッセージパケットを送信する際の通信は、ユニキャスト通信を用いたものとなる。即ち、無線装置Aから無線装置B,Dを介して無線装置Eが受信する通信経路が採用される。
また、無線装置Eから機器1宛てにメッセージパケットを送信する際の通信もユニキャスト通信を用いたものとなる。即ち、無線装置Eから無線装置D,Bを介して無線装置Aが受信する通信経路が採用される。
<5.転送タイミング>

前述した優先順位第1位の無線装置による転送処理と優先順位第2位の無線装置による転送処理のタイミングについて、図35,図36を参照して説明する。
尚、図35は、四つの無線装置A,B,C,Dが図5に示す位置関係にある状態において、無線装置Aが無線装置Dに対してメッセージパケットを送信する際のタイミングを示している。また、優先順位第1位となる通信経路は、無線装置Aから無線装置Bを介して無線装置Dに到達する経路とされ、優先順位第2位となる通信経路は、無線装置Aから無線装置Cを介して無線装置Dに到達する経路とされる。
[5−1.第1例]
各通信経路間に何の障害も生じていない場合の転送タイミングの一例を図35Aに示す。この場合、送信局となる無線装置Aが送信したメッセージパケットは、転送局となる無線装置B,Cによって受信される。優先順位第1位とされた無線装置Bは、すかさず無線装置Dに対する転送処理を実行する。一方、無線装置Cは所定のウェイト時間を消化し始めるが、受信局である無線装置DからAckパケットを受信した段階で当該メッセージパケットを破棄する。
これにより、無線装置Aから送信されたメッセージパケットが無線装置Bを介して無線装置Dに到達する。
[5−2.第2例]
一方、無線装置B,D間に通信障害が起きた場合を図35Bに示す。この場合、送信局となる無線装置Aが送信したメッセージパケットは、転送局となる無線装置B,Cによって受信される。優先順位第1位とされた無線装置Bは、先の例と同様にすかさず無線装置Dに対する転送処理を実行するが、無線装置Dはこのメッセージパケットを受信することができない。そのため、無線装置DからのAckパケットも送信されないため、優先順位第2位とされた無線装置Cは、無線装置Dにメッセージパケットが到達したことを認識できない。
無線装置Cは、所定のウェイト時間を消化後、無線装置Aから受信したメッセージパケットを転送する処理を実行する。このメッセージパケットを受信した無線装置DはAckパケットを送信する。このAckパケットを受信した無線装置Cは、無線装置Dにメッセージパケットが到達したことを認識する。
これにより、無線装置Aから送信されたメッセージパケットが無線装置Cを介して無線装置Dに到達する。
[5−3.第3例]
他の無線装置間の通信品質が低下したことにより、優先順位第1位及び第2位の何れでもない無線装置が優先順位第1位または第2位になるための立候補を行う場合について説明する。
例えば、図36Aに示すように、無線装置A,B,C,D,Eが位置している例を考える。無線装置Dに対する優先度第1位の転送局は無線装置Bとされ、優先度第2位の転送局は無線装置Cとされる。また、優先度が付与されていない転送局として無線装置Eが配置されている。
無線装置A,B間、無線装置A,C間、無線装置A,E間、無線装置B,D間、無線装置C,D間、無線装置E,D間は、転送局を介さずに直接通信が可能とされる(図36A中の実線)。
ここで、無線装置B,D間の通信品質の低下が起きた場合、無線装置Dで算出する無線装置Bに対するリンクスコアが低下する。また、更に無線装置C,D間の通信品質の低下が起きた場合、無線装置Dで算出する無線装置Cに対するリンクスコアも低下する。
この状態で、無線装置Dが送信するAckパケットは、ヘッダ部分におけるアドレス別ステータスの領域には、無線装置B,Cに対する低いリンクスコアが格納されている。
このAckパケットを受信し、自身の方がリンクスコアが良好であると判定した無線装置Eは、無線装置Dに対して転送処理を行う転送局として立候補する処理を実行する。
立候補は、受信したメッセージパケットを転送する処理によって行われる。この際の通信は、ブロードキャスト通信であっても、ユニキャスト通信であってもよい。図36Bに無線装置Eが転送処理を行うタイミングを示す。
無線装置Dは、無線装置Bが無線装置Dに転送したメッセージパケットを受信してAckパケットを送信する。このAckパケットは、無線装置B,C,Eがそれぞれ受信する。
Ackパケットを受信した無線装置Cは、自身が優先度第2位にされていることから、無線装置Bよりもリンクスコアが良好であった場合、無線装置Dで行う処理によって優先順位が自然と入れ替わるため、ここで転送処理を敢えて行う必要はない。例えば、無線装置Dが無線装置Bからメッセージパケットを受信するたびにリンクスコアを算出した結果、何れのリンクスコアも無線装置Cに対するリンクスコアよりも低かった場合、無線装置Dにおけるアドレス別ステータスが更新され、無線装置Cの優先順位が1位に繰り上がる。これは、無線装置Cがメッセージパケットを無線装置Dに送信する機会がなくても起こりうる。
一方、Ackパケットを受信した無線装置Eは、無線装置Dのアドレス別ステータスに記憶されていない。そのため、無線装置Eは、無線装置Dに対してメッセージパケットを送信し、自身のリンクスコアを通知する(換言すれば、無線装置Eにリンクスコアを算出させる)必要がある。
そこで、無線装置EがAckパケットを受信した際に、優先度第1位及び第2位のリンクスコアよりも自身のリンクスコアが優れていると判定した場合には、ランダムウェイト時間(優先度第1位及び第2位の転送局による転送処理が終わるまでの時間を最小としたランダムなウェイト時間)を消化後に、同じメッセージパケットを無線装置Dに転送する。
尚、図36Bに示すように、Ackパケットを直接受信した場合には、その時点を起点に最小のウェイト時間を0としたランダムなウェイト時間を消化してもよい。
無線装置Eからメッセージパケットを受信した無線装置Dは、無線装置Eに対するリンクスコアを算出し、必要に応じてアドレス別ステータスを更新し、次回以降のAckパケットの送信(或るいは代理Ackパケットの送信)時に、自身のアドレス別ステータスを周囲の無線装置B,C,Eに周知する。これに応じて、無線装置B,C,Eは、転送テーブルを更新し、アドレス別ステータスへのレコード追加や削除を行う。
第3例によれば、優先度第1位及び第2位に設定された転送局に対する通信品質が悪化しメッセージパケットを受信しにくくなった場合でも、他の転送局を含めた転送局から最適な通信経路が選択されてメッセージパケットが転送されてくる。即ち、常に最適な通信経路を選択可能な状態を保つことができる。
<6.フローチャート>

上記に示した各処理を無線装置100が実現するためのフローチャートを図37に示す。
先ず、無線装置100はステップS101においてメッセージパケットを受信すると、続くステップS102において自局に有線接続された機器宛てかどうかを確認する処理を実行する。
自局に有線接続された機器宛てのメッセージパケットであった場合、無線装置100はステップS103において、アドレス別ステータスを更新する処理を実行する。具体的な更新手順については、前述の通りである。
続いて、無線装置100はステップS104において、Ackパケットを送信する処理を実行する。この処理を実行して無線装置100はメッセージパケットの受信に基づく一連の処理を終了する。
ステップS102において自局に有線接続された機器宛てのメッセージパケットでないと判定した場合、無線装置100はステップS105において、自局が優先度第1位(1st)の転送局であるか否かを判定する。自局が1st転送局であった場合、無線装置100は続くステップS106において、転送処理を実行する。この転送処理は、転送テーブルに基づいたユニキャスト通信で行われる。
次に、無線装置100はステップS107において、Ackパケットの受信待ちを行う。このAckパケットは、代理Ackパケットも含む。
そして、無線装置100はステップS108において、転送テーブルを更新する処理を実行する。
一方、自局が1st転送局でなかった場合、無線装置100はステップS109において、2nd転送局であるか否かを判定する。
自局が2nd転送局であった場合、無線装置100はステップS110において、1st転送局のAckパケット待ちを行う。換言すれば、固定のウェイト時間を消化する。
続いて無線装置100は、ステップS111において、先のAckパケット待ちの間に1st転送局が転送したメッセージパケットに対するAckパケットを受信したか否かを判定する。このAckパケットは代理Ackパケットでもよい。
Ackパケットを受信していない場合、無線装置100は先のステップS106乃至S108の各処理を実行することにより、転送局としての役割を果たす。
一方、ステップS111においてAckパケットを受信していないと判定した場合、無線装置100はステップS112において、転送テーブルを更新する処理を実行し、続くステップS113において、メッセージパケットを破棄する。この処理を実行することによって、無線装置100はメッセージパケットの受信に基づく一連の処理を終了する。
自局が1st転送局でも2nd転送局でもない場合、無線装置100はステップS114において、1st転送局または2nd転送局が転送したメッセージパケットに対するAckパケットを受信したかどうかを判定する。
当該Ackパケットを受信した場合、無線装置100はステップS115において、転送テーブルを更新し、続くステップS116において、転送局に立候補するか否かを判定する処理を実行する。
転送局に立候補しない場合、無線装置100は、受信したメッセージパケットは転送せずにステップS117において破棄する。この処理によって、無線装置100はメッセージパケットの受信に基づく一連の処理を終了する。
また、ステップS114においてAckパケットを受信していない場合、或いは、ステップS116において転送局に立候補すると判定した場合、無線装置100はステップS118において、ランダムウェイト時間を消化した後、ステップS119において、転送処理を実行する。この処理によって、無線装置100はメッセージパケットの受信に基づく一連の処理を終了する。
<7.変形例>

先の説明においては、無線装置が受信すべき対象となる無線装置の優先順位が変わらない例を説明した。即ち、図21において、無線装置Eへ転送すべき無線装置の1stは無線装置Dであり、これは、図29においても変わらない例を説明した。
しかし、無線による通信環境は、刻々と変化するのが常であり、普遍的にこの優先順位と一致するとは限らない。そこで、メッセージパケットを送受信するたびに、無線装置間のリンクスコアを算出し、必要があればアドレス別ステータスを更新する。
このとき、リンクスコアが一度逆転したことに応じて、即座にアドレス別ステータスの順位を入れ替えてもよい。
これにより、無線の通信環境の変化に即座に対応することができる。
また、リンクスコアが所定回数(例えば3回など)続けて逆転したことに応じて、アドレス別ステータスの優先順位を更新してもよい。
通信自体は問題なく行われていても、無線の通信環境(即ちリンクスコア)は、計測する毎に異なる場合もある。このような場合に、メッセージパケットを送信するたびに最優先の通信経路が変わってしまうと、ブロードキャスト通信による送受信が増加してしまい、通信量の増加を来してしまう。
このような場合に、所定回数リンクスコアが逆転するまではアドレス別ステータスを更新しないことにより、安定した通信環境に資することができる。
また、所定回数の代わりにリンクスコアのヒステリシスを設けてもよい。
例えば、無線装置Aに対してメッセージパケットを転送する無線装置B,Cがあり、無線装置Bの方が高優先度である場合を考える。無線装置A,B間のリンクスコアは200であり、無線装置A,C間のリンクスコアは150とする。このとき、優先度第1位のリンクスコアに対して優先度第2位のリンクスコアが20以上上回らなければ、アドレス別ステータスを更新しない。
このような設定を採用したとしても、安定した通信環境に資することができる。
また、更に、優先度第1位のリンクスコアが一定以上の場合には、優先度第2位のリンクスコアによらず、アドレス別ステータスを更新しなくてもよい。
このような設定によっても、上記のように安定した通信環境に資することができる。
上述した例では、メッセージパケットの受信ごとにリンクスコアを算出する例を説明したが、それに加えて、Ackパケットや代理Ackパケットを受信した場合にもリンクスコアの算出をおこなってもよい。
これにより、リンクスコアを算出する機会が増え、最適な通信経路に切り換えるタイミングを早めることができる。即ち、通信品質が悪化した通信経路を利用する回数を少なくすることができる。
図28において、無線装置Aは、機器5宛てのメッセージパケットは無線装置Bに転送すべきと認識するが、このとき、図28には示していない他の無線装置が機器5宛てのメッセージパケットを送信する際の転送局として無線装置Aが働く場合を考慮して、無線装置Aのアドレス別ステータスAaに機器5を対象とした新しいレコードを追加してもよい。
これにより、他の無線装置からの転送局として働く場合に速やかにアドレス別ステータスAaを更新することができるため、最適な通信経路を選択してユニキャスト通信に移行するまでの時間を短くすることが出来る。
尚、同様に図32においても、アドレス別ステータスAeに機器1を対象とした新しいレコードが追加される。
<8.まとめ>

これまで説明してきたように、メッセージパケットが転送される無線メッシュネットワークを構成する無線装置であって、通信制御を行う通信制御部100aと、メッセージパケットを送信する送信部100bと、メッセージパケットを受信する受信部100cと、転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部100dと、を備え、通信制御部100aは、受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて記憶部100dに記憶された転送テーブルを参照し、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
これにより、転送テーブルによって転送すべき転送先が決定した無線装置から順に、ブロードキャスト通信からユニキャスト通信へ移行する。
従って、通信経路が決定されていくに従って通信量が抑えられた通信が実現される。
更に、転送テーブルには、転送先の無線装置に対して自身が何番目に送信するかを規定した情報が記憶されるため、最優先の通信経路が使用不可となる不具合が生じた場合においても、代替の通信経路が選択されて、メッセージパケットの配達が保証され、安定した通信を行うことができる。また、このとき、メッセージパケットの送信元である無線装置はメッセージパケットの再送を行う必要がないため、送信元から最終的な送信先までのメッセージパケットの到達時間の増加を抑えることができる。
また、上記に示した各無線装置の通信制御部100aは、他の無線装置から受信したメッセージパケットの転送を行う場合において、転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、ランダムウェイト時間を設けた後、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送順位に基づき設定されるウェイト時間を消化した後、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する。
これにより、転送先の無線装置に対して転送処理を実行する複数の無線装置は、それぞれのウェイト時間を消化した後に転送処理を実行する。
従って、無線の衝突確率を低減することができる。
更に、上記に示した各無線装置の通信制御部100aは、ユニキャスト通信を用いて転送先の無線装置に転送したメッセージパケットを転送先の無線装置が更に送信したメッセージパケットを受信部100cが受信した場合、受信したメッセージパケットを確認応答パケットとみなす。
これにより、転送先の無線装置は確認応答パケットを別途送信する必要がない。
従って、通信量を抑制することができる。
更にまた、上記に示した各無線装置の通信制御部100aは、通信経路が未決定の場合に通信経路発見のための専用のパケットを送信部に送信させない。
これにより、ユーザデータを含んだメッセージパケットの送受信が行われていく過程で優先的な通信経路が確定していく。
従って、通信量を抑制することができる。
加えて、上記に示した各無線装置の転送テーブルには、少なくとも転送順位が1番目または2番目または未決定である情報が記憶される。
これにより、転送テーブルに記憶される情報が制限される。
従って、記憶部の記憶容量を抑えることができる。
100…無線装置、100a…通信制御部、100b…送信部、100c…受信部、100d…記憶部、100e…インターフェース部、100f…電源部、100g…アンテナ部、1〜5…機器、A〜H…無線装置、Aa〜Ae…アドレス別ステータス、Fa〜Fe…転送テーブル

Claims (7)

  1. メッセージパケットが転送される無線メッシュネットワークを構成する無線装置であって、
    通信制御を行う通信制御部と、
    メッセージパケットを送信する送信部と、
    メッセージパケットを受信する受信部と、
    転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備え、
    前記通信制御部は、
    受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、
    転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、
    転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する
    無線装置。
  2. 前記通信制御部は、他の無線装置から受信したメッセージパケットの転送を行う場合において、
    転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、ランダムウェイト時間を設けた後、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、
    転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、前記転送順位に基づき設定されるウェイト時間を消化した後、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する
    請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記通信制御部は、ユニキャスト通信を用いて転送先の無線装置に転送したメッセージパケットを前記転送先の無線装置が更に送信したメッセージパケットを前記受信部が受信した場合、受信したメッセージパケットを確認応答パケットとみなす
    請求項1に記載の無線装置。
  4. 前記通信制御部は、通信経路が未決定の場合に通信経路発見のための専用のパケットを前記送信部に送信させない
    請求項1に記載の無線装置。
  5. 前記転送テーブルには、少なくとも転送順位が1番目または2番目または未決定である情報が記憶された
    請求項1に記載の無線装置。
  6. 複数の無線装置によって構成されるネットワークシステムであって、
    各無線装置は、
    通信制御を行う通信制御部と、
    メッセージパケットを送信する送信部と、
    メッセージパケットを受信する受信部と、
    転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備え、
    前記通信制御部は、
    受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、
    転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、
    転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する
    ネットワークシステム。
  7. メッセージパケットを送信する送信部と、
    メッセージパケットを受信する受信部と、
    転送先への転送を行う無線装置の中で自身が何番目に該当するかを表す転送順位と転送先情報とが紐付けられた転送テーブルが記憶される記憶部と、を備えた無線装置の制御方法として、
    受信したメッセージパケットに含まれた送信元と宛先の情報に基づいて前記記憶部に記憶された転送テーブルを参照し、
    転送先の無線装置または転送順位が決定していない場合には、転送先の無線装置を指定しないブロードキャスト通信を用いた転送処理を実行し、
    転送先の無線装置と転送順位が決定している場合には、転送先の無線装置を指定したユニキャスト通信を用いた転送処理を実行する
    制御方法。
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