JP6325348B2 - 仮想マシン配置装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、仮想マシン間の依存関係を考慮して仮想マシンを配置するために、通信量の多い2台の仮想マシン同士を、同じ物理マシンで実行されるように配置する方法が記載されている。
これにより、スイッチの通信容量の超過を回避するようにあらかじめ考慮して仮想マシンの配置先の候補となる物理サーバを選択するので、仮想マシン間の通信品質を保証するように、各仮想マシンを物理サーバに配置することができ、現時点で発生してしまったスイッチの通信容量の超過を早急に解消できる。
これにより、将来時点で発生が予測されるスイッチの通信容量の超過を、未然に防止できる。
VM配置装置1は、仮想マシン2ごとに、その配置先となる物理サーバ4を決定する。
なお、仮想マシン2は、物理サーバ4の計算機資源を利用し、コンピュータの動作をエミュレートした計算機環境である。以下、物理サーバ4をPS(Physical Server)と略し、仮想マシン2をVM(Virtual Machine)と略し、スイッチ3をSW(SWitch)と略す場合もある。
仮想マシン2は、VM使用量収集部21と、VM情報転送部22とを有する。
スイッチ3は、SW使用量収集部31と、SW情報転送部32とを有する。
物理サーバ4は、PS使用量収集部41と、PS情報転送部42とを有する。
以下、図1の各構成要素の詳細を説明する。
VM情報転送部22は、VM使用量収集部21が収集したVM使用量などの自身のVMに関する情報を、VM情報受信部18に対して送信する。
VM情報受信部18は、VM情報転送部22から各VMに関する情報を受信する。
図2(a)は、VM使用量予測部11による予測値などを示すグラフである。グラフの横軸は時刻を示し、縦軸は所定のVMペア間のVM使用量を示す。
例えば、現在時刻を10月11日(10/11と表記)の14:00とする。
グラフの実線は、過去のトラフィック傾向を示すVM使用量の実測値である。前日(10/10)は朝から夜までの一日の実測値が計測されており、今日(10/11)は朝から14:00までの実測値が計測されている。
グラフの破線は、実測値をもとにしたVM使用量の予測値である。今日は14:00から夜までの予測値が計算されている。
例えば、図2(a)のグラフの横軸(定義域)を1日とすると、前日の実測値から、朝(グラフの左側)は使用量が少なく、昼(グラフの中央側)は使用量が増加し、夕方(グラフのやや右側)は使用量が減少し、夜(グラフの右側)は使用量が増加するという過去のトラフィック傾向がわかる。
そして、今日の朝から14:00までの実測値は、前日の同時刻の実測値よりもVM使用量が若干高いものの、全体的な傾向が類似する。
よって、今日14:00から夜までの予測値は、過去の(前日の)トラフィック傾向に類似することが期待されるので、今日の予測値は、前日の同時刻の実測値よりも若干高い値をなぞるようにして計算される。例えば、前日の夕方(16:00)の実測値が低くなっているので、本日の夕方(16:00)の予測値も低くする。また、前日の夜(19:00)の実測値が高くなっているので、本日の夜(19:00)の予測値も高くする。
SW情報転送部32は、SW使用量収集部31が収集したSW使用量などの自身のSWに関する情報を、SW情報受信部19に対して送信する。
SW情報受信部19は、SW情報転送部32から各SWに関する情報を受信する。
SW容量管理部13は、各SWに関する情報として、SW情報受信部19が受信したSW使用量と、あらかじめSWごとに登録されているSW容量(SWの通信能力から求まるSWの通信容量)とを管理する。
PS情報転送部42は、PS使用量収集部41が収集した自身の物理サーバ4に関する情報を、PSスコア算出部10aおよびNW情報管理部14に対してそれぞれ送信する。
PS使用量収集部10bは、各物理サーバ4のPS情報転送部42から送信されたPS使用量や搭載VM数を収集する。
・各物理サーバ間の経路情報
・各物理サーバ間の経路ごとの経路ホップ数情報
・各経路に存在するSW情報
図2(b)は、NW情報管理部14が管理するトポロジ情報を示す説明図である。スイッチ3(SW1〜SW5)と、物理サーバ4(PS1〜PS4)とが図示したように接続されている。
(ルール1)VMスコアが高い(使用量が大きく、混んでいるVM)順に、対象VMを選択し、その対象VMとの間で使用量が大きいキーVMを選択する。
(ルール2)PSスコアが高い(使用量が小さく、空いているPS)順に、配置先の物理サーバ4を選択する。
(ルール3)ネットワーク全体のスイッチ3が中継する通信量を最小化するように、(ルール1)で選択した対象VMとキーVMとを、(ルール2)で選択した物理サーバ4に配置する。
(ルール4)各SWの物理制約条件(SW使用量≦SW容量)を満たす。
(ルール5)各PSの物理制約条件(PS使用量≦PS容量や、搭載VM数≦搭載VM上限数)を満たす。
・VM使用量の予測値(VM使用量予測部11から)
・SW容量(SW容量管理部13から)
・トポロジ情報(NW情報管理部14から)
・VMスコア(VMスコア算出部15から)
・PSスコア(PSスコア算出部10aから)
・PS使用量や搭載VM数(PS使用量収集部10bから)
・SW使用量の実測値(SW情報受信部19から)
・VM使用量の実測値(VM情報受信部18から)
なお、説明を簡単にするために、各VM使用量を時間経過にかかわらず一定の値としたが、実際は、各VM使用量は逐次更新される。
なお、キーVMとは、対象VMとの間でのVM使用量(所定期間における平均値など)が所定量(閾値「30」)を超える通信を行うVMである。
ここで、各物理サーバ4(PS1〜PS3)について、それぞれの収容VM上限数を「2」と仮定する。例えば、PS1には、対象VM(VM1)と、そのキーVM(VM2)との2台を収容できるが、3台目のキーVM(VM3)は収容できない。
以下、表の列要素が示す各段階(第1段階〜第5段階)において、徐々に仮想マシン2が配置されていく様子を説明する。表の行要素は、図3(a)の各仮想マシン2と、図3(b)の各スイッチ3とを示す。
表の各セルの内容について、仮想マシン2のセルには、「対象VM」や「キーVM」などの現在の選択状況や、「(PS2)」などの現在の配置先の物理サーバ4が記載される。スイッチ3のセルには、「110/150」などの分数形式が記載され、分母が自身の容量を示し、分子が現在の割り当て済みの使用量を示す。
そして、VM配置部17は、(ルール2)に従い、PSスコアが高いPS2を、対象VM(VM1)の配置先として決定する。なお、PS2は、1ホップ以内に存在するSW1,SW2がともに所定閾値(50)より大きい空き通信容量を有しており、かつ、その2台の空き通信容量の合計値(80+150)が最大であるため、PSスコアが他のPS1,PS3より高くなる。
さらに、VM配置部17は、図3(a)で説明したように、対象VM(VM1)から太線で接続される通信相手(VM2,VM3,VM4)をそれぞれキーVMとして選択する。
第3段階では、VM配置部17は、(ルール3)に従い、残りのキーVM(VM2,4)を対象VM(VM1)からなるべく近く(1ホップ)になるPS3に配置する。ここで、VM配置部17は、PS2(VM1,VM3)と、PS3(VM2,VM4)との間のVM使用量の総和は「40+30+40=110」であり、PS2−PS3間を中継するSW2の容量(150)以内に収まっているので、(ルール4)も満たすようにPS3を選択している。また、VM配置部17は、収容VM上限数「2」という(ルール5)を満たすようにPS3を選択している。
第5段階では、VM配置部17は、第1段階〜第3段階と同様に、各配置ポリシを満たすように、第4段階で選択したVM5,6をともにPS1へと配置する。
図4(b)は、NW情報の一例を示す説明図であり、図3(b)とは別の構成である。
図4(c)は、図4(b)のNW情報に対して、図4(a)のVM使用量をもとにしたVM配置部17の初期配置処理を示す説明図である。図4(c)では、図3(c)と異なり、いったん配置した仮想マシン2の配置をリセット(解除)するケースを説明する。
図4(c)の第4段階では、VM配置部17は、(ルール1)への例外処理として、第3段階でリセットしたVM4を、VMスコアが高いVM5よりも優先して今回の対象VMとする。よって、VM4と太線で接続されるVM5が今回のキーVMとなる。VM配置部17は、(ルール2)に従い、PSスコアが高いPS3を、対象VM(VM4)の配置先として決定し、(ルール3)に従い、キーVM(VM5)を対象VM(VM1)からなるべく近く(0ホップ)になるPS3に配置する。
図4(c)の第5段階では、VM配置部17は、残りのVM6を、配置ポリシを満たすPS4へと配置する。
S101として、VM配置部17は、未配置のVMが存在するか否かを判定する。S101でYesならS102に進み、Noなら終了する。そのため、VM配置部17は、VMごとに現在配置済みか否かを示す情報と、配置済みである場合にはその配置先の物理サーバ4を示す情報とを、記憶手段にて管理する。
S102として、VM配置部17は、(ルール1)により、未配置VMから対象VMを選択する。例えば、図3(c)の第1段階では、VM1が対象VMとして選択される。なお、(ルール1)では、VMスコアが高い順に複数台のVMを選択してもよい。
S104として、VM配置部17は、(ルール2)、(ルール5)により配置先PSを選択する。例えば、図3(c)の第1段階では、PSスコアが高く、他に搭載するVMが存在していないPS2が配置先PSとして選択される。なお、(ルール2)では、PSスコアが高い順に複数台のPSを選択してもよい。
例えば、図3(c)の第1段階では、S102で選択した対象VM1を、S104で選択したPS2に配置する。また、図3(c)の第2段階では、S103で選択したキーVM3を、S104で選択したPS2に配置する。さらに、図3(c)の第3段階では、S103で選択したキーVM2,4を、PS3に配置する。
なお、S103で選択したキーVMが配置済みである場合、配置ポリシを満たしつつ、(ルール3)の合計通信量が改善する(より小さくなる)場合は、その配置済みのキーVMをリセットした後、S105で再配置してもよい。
例えば、図3(c)の第3段階では、SW2の通信量が「110/150」で容量内に収まっているので、(ルール4)を満たす。
一方、図4(c)の第2段階では、SW1の通信量が「130/90」で容量を超過しているので、(ルール4)を満たさない。
ここで、配置済みの対象VMのVMスコアが高いほど、SWの容量(110/150の分母「150」など)を示す閾値を低く設定してもよい。
例えば、図4(c)の第3段階では、第2段階でキーVMとして配置したVM4をリセットしており、そのVM4が第4段階の対象VMとして選択されている。
なお、VM配置部17は、無限ループを防ぐために、各VMについて、すでに試行した配置先の履歴を保持し、以前に試行して失敗した配置先の物理サーバ4を、次回以降の配置先に候補から除外することが、望ましい。
図6(b)は、図6(a)から再配置を実行した後の状況を示す説明図である。VM配置部17は、PS1からVM1をリセット(配置解除)し、その後にVM1をPS3へと再配置する。これにより、VM1−VM3ペア間のVM使用量は引き続き大きいものの、その経路上に位置するSW2のSW容量には余裕があるため、SW1,SW2の輻輳を発生させずに済む。
そこで、VM配置部17は、(ルール4)と(ルール5)とに従い、SWの物理制約条件を双方のSW1,SW2が満たすように、VM1−VM3ペア間のVM使用量を、SW1からSW2へと再配置する(そのために、VM1をPS3へと再配置する)ことを決定する。
図8と図7とを比較すると、SW1のSW容量の超過時点が現時点から将来時点(時刻t)へと置き換わっている。つまり、図8では現時点においては、SW1のSW容量は超過しない。
これにより、各SWのSW使用量として、予測値よりも精度の高い実測値を活用することができるので、確実に空きのあるSWをVM使用量の再配置先として選ぶことができる。
S201として、VM配置部17は、VM配置状況が配置ポリシを満たしているか否かを判断する材料として、VM使用量およびSW使用量をそれぞれ取得する(詳細は、図1の説明)。
S202として、VM配置部17は、各スイッチ3が(ルール4)の物理制約条件(SW使用量≦SW容量)を満たすか否かを判定する。S202でYesなら終了し、NoならS203に進む。例えば、図6(a)のSW1は、(ルール4)を満たさないために輻輳してしまった例である。
S204として、VM配置部17は、(ルール4)と(ルール5)とに従い、VM使用量の再配置先を検索する。例えば、図7(a)や図8(a)では、SW使用量が空いているSW2が検索される。
S205として、VM配置部17は、S204で再配置先が発見されたか否かを判定する。S205でYesならS206に進み、NoならS208に進む。図6〜図8では、VM1の再配置先としてPS3が発見されている(S205でYes)。
S207として、VM配置部17は、S206の再配置に成功したか否かを判定する。S207でYesならS202に戻り、NoならS208に進む。
一方、図8のように、再配置を要する状況が将来時点(時刻t)で発生することを予測した場合は、S202〜S203を現時点で実行し、それ以降の各処理(S204〜S208)を、将来時点(時刻t)の直前まで待ってから実行する。
さらに、図6〜図8で示したように、過去の初期配置の時点では(ルール4)を満たしていても、トラフィックの変動などにより、現時点や将来時点で(ルール4)を満たさなくなる事象に対して、配置済みの仮想マシン2を再配置することによって、事後的に(ルール4)を満たすように改善することができる。
2 VM(仮想マシン)
3 SW(スイッチ)
4 物理サーバ
11 VM使用量予測部
12 SW使用量予測部
13 SW容量管理部
14 NW情報管理部
15 VMスコア算出部
16 配置先算出部(配置処理部)
17 VM配置部(配置処理部)
18 VM情報受信部
19 SW情報受信部
10a PSスコア算出部
10b PS使用量収集部
21 VM使用量収集部
22 VM情報転送部
31 SW使用量収集部
32 SW情報転送部
41 PS使用量収集部
42 PS情報転送部
Claims (4)
- 第1の物理サーバ内の第1の仮想マシンと、第2の物理サーバ内の第2の仮想マシンとの間で行われる所定の通信に対して、前記所定の通信で使用される通信量が、前記第1の物理サーバと前記第2の物理サーバとの間で前記所定の通信を中継するスイッチの空き容量以内に収まっているときに、前記第1の仮想マシンの配置先を前記第1の物理サーバとして選択し、前記第2の仮想マシンの配置先を前記第2の物理サーバとして選択する配置処理部を有し、
前記配置処理部は、配置済みの前記第1および第2の仮想マシン間の前記所定の通信を転送する前記スイッチのうち、現時点での前記所定の通信で使用される通信量が前記スイッチの通信容量を超過している前記スイッチが存在する場合は、その超過している前記スイッチが担当していた前記所定の通信で使用される通信量の少なくとも一部を別の前記スイッチが担当するように、担当していた前記第1および第2の仮想マシンのうちの少なくとも1つの仮想マシンを、前記第1および第2の物理サーバとは別の物理サーバへと現時点で再配置することを特徴とする
仮想マシン配置装置。 - 第1の物理サーバ内の第1の仮想マシンと、第2の物理サーバ内の第2の仮想マシンとの間で行われる所定の通信に対して、前記所定の通信で使用される通信量が、前記第1の物理サーバと前記第2の物理サーバとの間で前記所定の通信を中継するスイッチの空き容量以内に収まっているときに、前記第1の仮想マシンの配置先を前記第1の物理サーバとして選択し、前記第2の仮想マシンの配置先を前記第2の物理サーバとして選択する配置処理部を有し、
前記配置処理部は、配置済みの前記第1および第2の仮想マシン間の前記所定の通信を転送する前記スイッチのうち、将来時点での前記所定の通信で使用される通信量が前記スイッチの通信容量を超過すると予測される前記スイッチが存在する場合は、その超過が予測される前記スイッチが担当する前記所定の通信で使用される通信量の少なくとも一部を別の前記スイッチが担当するように、担当する前記第1および第2の仮想マシンのうちの少なくとも1つの仮想マシンを、前記第1および第2の物理サーバとは別の物理サーバへと将来時点で再配置することを特徴とする
仮想マシン配置装置。 - 前記配置処理部は、前記第1の仮想マシンと前記第2の仮想マシンとの間の前記所定の通信で使用される通信量と、前記第1の仮想マシンと前記第2の仮想マシンとの間のホップ数との積を仮想マシン間の通信評価値とし、前記通信評価値の総和が最小になるように、各仮想マシンの配置先となる各物理サーバを決定することを特徴とする
請求項1または2に記載の仮想マシン配置装置。 - 前記配置処理部は、
未配置の仮想マシンの集合から配置先を決定する前記第1および第2の仮想マシンを選択するときに、前記第1の仮想マシンと前記第2の仮想マシンとの間の前記所定の通信で使用される通信量が多いほど、前記第1および第2の仮想マシンを早い順序で配置先を決定し、
仮想マシンの配置先の候補となる物理サーバの集合から配置先となる前記第1および第2の物理サーバを選択するときに、前記第1および第2の物理サーバからみてその近傍に接続される前記スイッチの通信容量の余裕が多いほど、前記第1および第2の物理サーバを早い順序で配置先を決定することを特徴とする
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の仮想マシン配置装置。
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