JP6325147B1 - 閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラム - Google Patents

閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】漏水の有無を判定するための閾値を適切な値に設定可能な閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラムを提供する。【解決手段】漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置1であって、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定部120と、仮漏水判定部120の判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定部130と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラムに関する。
従来、この種の技術として特許文献1が知られている。特許文献1には、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが所定の閾値を下回ったときに発生する音途切れ検出信号の発生回数を計測し、発生回数が所定回数に満たない場合に「漏水あり」と判定する漏水監視装置が開示されている。漏水がある場合は、一般的に音響振動が継続すると考えられる。特許文献1では、この点に着目し、音途切れ検出信号の発生回数を計測することで、容易に漏水の有無を判定している。
特許第3263044号公報
ところで、特許文献1のように水道管を伝わる音響振動に基づいて漏水を判定する場合、振動レベルの判定基準となる閾値の設定が重要となる。例えば、恒常的に環境ノイズ(浄化槽のモーター音、水路流水音、自動販売機など道路に設置された機器のモーター音など)が発生している場所に漏水監視装置を設置した場合、特許文献1の技術を適用すると、音響振動が継続することにより音途切れ検出信号の発生回数が少なくなるため、漏水があると誤判定されてしまう虞がある。このため、環境ノイズが発生している場所では、閾値を高くし、音途切れの検出感度を低くすることが望ましい。逆に、環境ノイズが発生しない場所では、閾値を低くし、音途切れの検出感度を高くすることで、漏水の有無をより早期に判定することが望ましい。ところが、従来は、振動レベルの判定基準となる閾値を、「人」が各自の技量と勘に頼って設定していたため、適切な値に設定することが困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、漏水の有無を判定するための閾値を適切な値に設定可能な閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の閾値設定方法は、漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法であって、コンピューターが、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながらn回繰り返す(但し、nはn≧3となる整数)ものであって、3回目以降の仮漏水判定は、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定ステップと、n回目の仮漏水判定の判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定ステップと、を実行し、1回目の仮漏水判定で用いられる第1の仮閾値は、仮閾値の最大値または最小値であり、2回目の仮漏水判定で用いられる第2の仮閾値は、第1の仮閾値が仮閾値の最大値の場合、仮閾値の最小値であり、第1の仮閾値が仮閾値の最小値の場合、仮閾値の最大値であることを特徴とする。
本発明の閾値設定方法は、漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法であって、コンピューターが、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定ステップと、仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定ステップと、仮漏水判定の開始指示を取得する開始指示取得ステップと、を実行し、仮漏水判定ステップは、開始指示を取得してから所定時間経過後に、仮漏水判定を開始することを特徴とする。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定ステップは、仮閾値の変更量の絶対値が徐々に小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定ステップは、仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする。
上記の閾値設定方法において、閾値設定ステップは、仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて閾値候補を設定し、仮漏水判定ステップを複数回繰り返すことによって得られた複数個の閾値候補に基づいて、閾値を本設定することを特徴とする。
本発明の漏水監視装置は、漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置であって、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながらn回繰り返す(但し、nはn≧3となる整数)ものであって、3回目以降の仮漏水判定は、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定部と、n回目の仮漏水判定の判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定部と、を備え、1回目の仮漏水判定で用いられる第1の仮閾値は、仮閾値の最大値または最小値であり、2回目の仮漏水判定で用いられる第2の仮閾値は、第1の仮閾値が仮閾値の最大値の場合、仮閾値の最小値であり、第1の仮閾値が仮閾値の最小値の場合、仮閾値の最大値であることを特徴とする。
本発明の漏水監視装置は、漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置であって、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定部と、仮漏水判定部の判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定部と、仮漏水判定の開始指示を取得する開始指示取得部と、を備え、仮漏水判定部は、開始指示を取得してから所定時間経過後に、仮漏水判定を開始することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の閾値設定方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
なお、以下の構成としてもよい。
本発明の閾値設定方法は、漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法であって、コンピューターが、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定ステップと、仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明の漏水監視装置は、漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置であって、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定部と、仮漏水判定部の判定結果に基づいて、閾値を本設定する閾値設定部と、を備えることを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の閾値設定方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
本発明の構成によれば、仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返すことにより、本設定用の閾値を適切な値に設定することができる。また、閾値を設定するための操作が不要であるため、漏水監視装置を設置する設置者の作業負荷を軽減することができる。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定ステップは、仮閾値の変更量の絶対値が徐々に小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の構成によれば、仮閾値の変更量の絶対値が徐々に小さくなるように仮閾値を変更するため、仮漏水判定を効率よく行うことができ、閾値の本設定を迅速に行うことができる。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定ステップは、仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の構成によれば、二分探索法のアルゴリズムを応用して仮閾値を設定するため、閾値の本設定をより迅速に行うことができる。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定ステップは、仮漏水判定をn回繰り返す場合(但し、nはn≧3となる整数)、3回目以降の仮漏水判定は、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定し、閾値設定ステップは、n回目の仮漏水判定の判定結果に基づいて、閾値を本設定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、前回の判定結果に基づいて変更された仮閾値を用いて仮漏水判定を行うことを繰り返すため、本設定用の閾値をより適切な値に設定することができる。
上記の閾値設定方法において、1回目の仮漏水判定で用いられる第1の仮閾値は、仮閾値の最大値または最小値であり、2回目の仮漏水判定で用いられる第2の仮閾値は、第1の仮閾値が仮閾値の最大値の場合、仮閾値の最小値であり、第1の仮閾値が仮閾値の最小値の場合、仮閾値の最大値であることを特徴とする。
本発明の構成によれば、第1の仮閾値または第2の仮閾値を、仮閾値の最大値とした際(漏水検知感度を低くした際)に「漏水あり」と判定した場合(振動レベルが仮閾値を超えた場合)、漏水監視装置の設置場所として不適切であるため、エラーと判定することができる。また、第1の仮閾値または第2の仮閾値を、仮閾値の最大値とした場合であって、第1の仮閾値または第2の仮閾値を、仮閾値の最小値とした際(漏水検知感度を高くした際)に「漏水なし」と判定した場合(振動レベルが仮閾値以下の場合)、本設定の閾値を仮閾値の最小値とすることができる。このように、第1の仮閾値と第2の仮閾値を、仮閾値の最大値と最小値または最小値と最大値の関係となるように設定することで、仮漏水判定の繰り返し数を減らすことができるため、閾値の本設定をより迅速に行うことができる。
上記の閾値設定方法において、仮漏水判定の開始指示を取得する開始指示取得ステップを実行し、仮漏水判定ステップは、開始指示を取得してから所定時間経過後に、仮漏水判定を開始することを特徴とする。
本発明の構成によれば、漏水監視装置の設置者が漏水監視装置の設置場所から離れた後、仮漏水判定を開始することができる。これにより、漏水監視装置の設置後、マンホールの蓋を閉じたり設置者が歩いたりする振動が反映された閾値を誤って本設定してしまうことを防止できる。
上記の閾値設定方法において、閾値設定ステップは、仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて閾値候補を設定し、仮漏水判定ステップを複数回繰り返すことによって得られた複数個の閾値候補に基づいて、閾値を本設定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、仮漏水判定ステップを1回実行しただけでは、一時的な振動を検知してしまった場合など、閾値を適切な値に設定できない可能性があるため、仮漏水判定ステップを複数回繰り返すことにより、信頼性の高い閾値の設定が期待できる。
本発明の一実施形態に係る漏水監視装置の回路構成を示す図である。 漏水監視装置の機能構成を示す図である。 仮漏水判定における仮閾値および本設定用の閾値の設定例を示す図である。 閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。 変形例1に係る閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付の図面を参照し、本発明の閾値設定方法、漏水監視装置およびプログラムについて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る漏水監視装置1の回路構成を示す図である。なお、漏水監視装置1は、「コンピューター」の一例である。
漏水監視装置1は、水道管における漏水の有無を監視するものであり、水道メーター周りに設置される。監視対象となる水道管は、特に限定されず、例えば、配水管、給水管、排水管のいずれでもよい。また、漏水監視装置1の設置場所も、水道メーター廻りに限らず、水道管路上の仕切弁、空気弁、消火栓等に設定してもよい。
図1に示すように、漏水監視装置1は、常時動作するデジタル回路部20と、このデジタル回路部20の制御によって断続的に動作するアナログ回路部10と、を備える。また、漏水監視装置1は、水道管を伝わる音響振動を検知する振動センサSと、漏水監視装置1を設置する設置者が各種操作を行う操作パネル30と、漏水の有無など各種情報を表示するLCD(liquid crystal display)40と、漏水監視装置1に電力を供給する電源50と、アナログ回路部10への電力供給の有無を切り替えるスイッチ60と、を備える。
アナログ回路部10およびデジタル回路部20は、それぞれ1チップのICで構成してもよいし、両方の回路要素を1チップのIC内に組み込んだ構成としてもよい。若しくは、アナログ回路部10およびデジタル回路部20の回路要素の一部を個別のICとし、それぞれ複数のICで構成してもよい。
アナログ回路部10は、振動センサSから出力された電気信号を処理する回路であり、増幅器11、周波数フィルタ12、整流回路13および電圧比較器14を含む。振動センサSは、水道管を伝わる音響振動を検知し、電気信号(音響信号)に変換する。増幅器11は、振動センサSから出力された音響信号を増幅する。周波数フィルタ12は、増幅信号中の所定の周波数帯域(高周波帯域など通水音の判別には不用と考えられる周波数帯域)の信号をカットする。整流回路13は、周波数フィルタ12を通過した音響信号を包絡線検波する。
電圧比較器14は、整流回路13から出力された検波出力Vsと、基準電圧値Vrと、を比較する。そして、Vs>Vrの場合はHighレベル(H)信号のVoutを出力し、Vs≦Vrの場合はLowレベル(L)信号のVoutを出力する。なお、瞬間的な音響信号の変化(瞬間的な振動の発生や停止等)を無視するため、所定の時定数を設定した付加回路をアナログ回路部10に追加してもよい。
一方、デジタル回路部20は、AND回路21、タイマ22、クロック発生回路23、カウンタ24およびコントローラ25を含む。AND回路21には、アナログ回路部10から出力されたVoutと、コントローラ25から出力されたコントロール信号Vcが入力される。タイマ22は、クロック発生回路23により発生されたクロックパルスをカウントすることで時間を計測する。また、タイマ22のレジスタには、約2秒間分のクロックパルス数が格納されており、音響振動がない状態で(AND回路21にVout「L」が入力されている状態で)約2秒間分のクロックパルス数を計測すると、カウンタ24を歩進させる。
コントローラ25は、タイマ22によるクロックパルスの計測結果と、動作モードに応じた計測スケジュールに従って上記アナログ回路部10を制御する。本実施形態の漏水監視装置1は、動作モードとして、漏水の有無を判定するための閾値を設定する「閾値設定モード」と、「閾値設定モード」において設定された閾値を基準として漏水監視を行う「通常監視モード」と、を備える。ここで、「閾値」とは、上記の基準電圧値Vrに相当し、コントローラ25によって、その値が変更される。漏水監視装置1のアナログ回路部10には、電圧比較器14に入力する基準電圧を発生させるための基準電圧発生回路15が組み込まれており、基準電圧発生回路15は、コントローラ25から出力される制御信号に基づいて、電圧比較器14に入力する基準電圧を変動させる。
「閾値設定モード」の計測スケジュールは、「閾値設定モード」の設定後、約3分後から、アナログ回路部10を約2秒間動作させて漏水の有無を判定する仮漏水判定を約3分間隔で複数回(本実施形態では、6回)繰り返すものである。コントローラ25は、この仮漏水判定を複数回繰り返すことにより、「通常監視モード」時に用いる閾値を設定する。なお、以下の説明において、この「閾値設定モード」時の一連の処理を「閾値設定処理」と称する。閾値設定処理は、漏水監視装置1の設置時に実行される。
一方、「通常監視モード」の計測スケジュールは、通常の流水や環境振動が少ないと考えられる午前2時から午前5時を測定時間とし、アナログ回路部10を約2秒間動作させて漏水の有無を判定する本漏水判定を約3分間隔で複数回(本実施形態では、60回)繰り返すものである。コントローラ25は、この3時間の計測を1監視サイクルとし、毎日同じ時間に漏水監視を行う。
なお、コントローラ25は、操作パネル30により仮漏水判定の開始指示操作が行われた場合、動作モードを「閾値設定モード」とし、閾値設定処理を実行する。また、コントローラ25は、閾値設定処理の終了後、動作モードを「通常監視モード」に切り替える。なお、閾値設定処理を行うことなく、直接「通常監視モード」として漏水監視装置1を動作させることも可能である。この場合、「通常監視モード」では、操作パネル30により手動入力された閾値を用いて漏水判定を行ってもよいし、デフォルト設定された閾値を用いて漏水判定を行ってもよい。
また、コントローラ25は、スイッチ60を制御することにより、アナログ回路部10を断続的に動作させる。例えば、「通常監視モード」時は、スイッチ60を約2秒間閉じ、その後、約2分58秒間スイッチ60を開放する動作を繰り返す。また、コントローラ25は、スイッチ60を閉じている間、コントロール信号VcをHレベル(H)にセットする。
ここで、「通常監視モード」時におけるデジタル回路部20の動作を説明する。AND回路21は、アナログ回路部10から出力されたVoutの反転信号と、コントローラ25から出力されたコントロール信号Vcと、を入力し、リセット信号Vresを出力する。ここで、Voutが「L」でVcが「H」である場合、リセット信号Vresが「H」となり、タイマ22がクロックパルスを計数する。タイマ22は、所定時間分(本実施形態では、約2秒間分)のクロックパルス数を計数すると、カウンタ24をインクリメントする。また、Voutが「H」でVcが「H」である場合、リセット信号Vresが「L」となり、タイマ22が時間計測をリセットする。
すなわち、「通常監視モード」では、アナログ回路部10の約2秒間の動作時間に、水道管に伝わる振動が所定の閾値以下となる状態を維持した場合(検波出力Vs≦基準電圧値Vrを維持した場合)、タイマ22が振動なし信号(パルス)を出力し、カウンタ24がインクリメントされる。一方、アナログ回路部10の約2秒間の動作時間に、水道管に伝わる振動が所定の閾値を超えた場合(検波出力Vs>基準電圧値Vrとなった場合)、タイマ22の時間計測がリセットされる。
カウンタ24に累積されているカウント値は、操作パネル30による表示指示操作により、LCD40に表示させることができる。例えば、1カ月に1回など、所定期間ごとに検査者が検査を行い、操作パネル30を操作してLCD40にカウント値を表示させ、確認することが考えられる。このとき、カウント値が少なければ、水道管を伝わる音響振動が途切れていないことを意味するため「漏水あり(漏水が発生している可能性が高い)」と判断できる。なお、検査者は、LCD40の確認後、操作パネル30を操作して、カウンタ24のカウント値をリセットさせる。その他、操作パネル30は、「閾値設定モード」時および「通常監視モード」時のそれぞれの計測スケジュールの変更、現在日時の設定等にも用いられる。
続いて、「閾値設定モード」時におけるデジタル回路部20の動作を説明する。タイマ22は、「閾値設定モード」時において、Voutが「L」でVcが「H」である場合、リセット信号Vresが「H」となり、クロックパルスを計数する。また、タイマ22は、所定時間分(本実施形態では、約2秒間分)のクロックパルス数を計数した場合(検波出力Vs≦基準電圧値Vrが約2秒間維持された場合)、コントローラ25に振動なし信号(パルス)を出力する。また、所定時間分のクロックパルス数を計数しなかった場合(検波出力Vs≦基準電圧値Vrが約2秒間維持されなかった場合)、コントローラ25に振動あり信号(パルス)を出力する。コントローラ25は、振動なし信号が入力された場合、「漏水なし」と判定し、振動あり信号が入力された場合、「漏水あり」と判定する。「閾値設定モード」時の閾値設定処理については、後に詳述する。
次に、図2を参照し、漏水監視装置1の機能構成を説明する。漏水監視装置1は、機能構成として、開始指示取得部110、仮漏水判定部120、閾値設定部130、本漏水判定部140および判定結果表示制御部150を備える。これらは、コントローラ25が、不図示のプログラムを実行することにより実現される機能である。また、これらうち、仮漏水判定部120および閾値設定部130は、「閾値設定モード」時に実現される機能である。また、本漏水判定部140および判定結果表示制御部150は、「通常監視モード」時に実現される機能である。
開始指示取得部110は、仮漏水判定の開始指示を取得する(開始指示取得ステップ)。漏水監視装置1は、この指示を取得すると「閾値設定モード」に設定され、閾値設定処理を開始する。閾値設定処理は、仮漏水判定部120および閾値設定部130の処理を含む。
仮漏水判定部120は、仮漏水判定の開始指示を取得してから所定時間経過後(本実施形態では、約3分後)に、仮漏水判定を開始する。仮漏水判定では、水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する。仮漏水判定部120は、この仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返す。つまり、デジタル回路部20の制御により、基準電圧値Vrを変更しながら、アナログ回路部10の約2秒間の動作時間に検波出力Vs≦基準電圧値Vrを維持したか否かを判定し、維持した場合は「漏水なし」と判定し、維持しなかった場合は「漏水あり」と判定する(仮漏水判定ステップ)。
なお、本実施形態では、仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を繰り返す。つまり、二分探索法のアルゴリズムを応用して、各仮漏水判定における仮閾値を設定する。また、本実施形態では、仮漏水判定を6回(n回)繰り返すが(nは、n≧3となる整数)、1回目の仮漏水判定で用いる第1の仮閾値を、仮閾値の最大値とし、2回目の仮漏水判定で用いる第2の仮閾値を、仮閾値の最小値とする。本実施形態において仮閾値は、最小値「10」ないし最大値「90」の範囲内で設定する。この値は、音響振動の振動レベルを検知する検知感度を数値に置き換えたものであり、仮閾値の最小値「10」は、最大感度に相当する。また、仮閾値の最大値「90」は、最小感度に相当する。また、3回目以降の仮漏水判定は、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された仮閾値を用いる。具体的には、「漏水あり」と判定された場合、前回の仮漏水判定で用いた仮閾値に「80/2n-2」を加算した値をn回目の仮閾値とする。また、「漏水なし」と判定された場合、前回の仮漏水判定で用いた仮閾値に「80/2n-2」を減算した値をn回目の仮閾値とする。
閾値設定部130は、仮漏水判定部120の判定結果に基づいて、閾値を本設定する(閾値設定ステップ)。本実施形態では、6回目(n回目)の仮漏水判定の判定結果に基づいて、閾値を本設定する。具体的には、6回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合、6回目の仮漏水判定で用いた仮閾値に「5」を加算した値を本設定用の閾値とする。また、「漏水なし」と判定された場合、6回目の仮漏水判定で用いた仮閾値を本設定用の閾値とする。その結果、閾値設定部130は、「10」〜「90」の範囲で5刻みのいずれかの値を、閾値として本設定する。
本漏水判定部140は、閾値設定部130により本設定された閾値に対応する基準電圧値Vrを用いて、漏水監視を行う。つまり、デジタル回路部20の制御により、アナログ回路部10の約2秒間の動作時間に検波出力Vs≦基準電圧値Vrを維持したか否かを判定し、維持した場合は、カウンタ24をインクリメントする。
判定結果表示制御部150は、本漏水判定部140によりカウントされたカウント値をLCD40に表示させる。カウント値は、音響振動が約2秒間以上途切れた回数を指す。設定者は、LCD40に表示されたカウント値に基づいて、漏水の有無を判断する。
次に、図3を参照し、コントローラ25による仮閾値の設定について、具体例を挙げて説明する。ここでは、仮漏水判定を行う間、検波出力Vsが例えば「58」であったものとする。同図の表の1行目は、仮閾値「90(仮閾値の最大値)」を用いて1回目の仮漏水判定を行った結果、「漏水なし」と判定され、閾値の変更量を「−80」としたことを示している。また、同図の表の2行目は、仮閾値「10(仮閾値の最小値)」を用いて2回目の仮漏水判定を行った結果、「漏水あり」と判定され、閾値の変更量を「+40」としたことを示している。
また、同図の表の3行目は、仮閾値「50」を用いて3回目の仮漏水判定を行った結果、「漏水あり」と判定され、閾値の変更量を「+20」としたことを示している。このように、コントローラ25は、閾値の変更量の絶対値を1/2ずつ小さくしながら4回目、5回目、6回目の仮漏水判定を行う。そして、6回目の仮漏水判定の判定結果に基づいて、本設定用の閾値を設定する。例えば、「6回目」に示すように、6回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合、本設定用の閾値を、6回目の仮漏水判定で用いた仮閾値「55」に「5」を加算した「60」に設定する。
次に、図4のフローチャートを参照し、閾値設定処理の流れ(「閾値設定方法」を含む)を説明する。漏水監視装置1は、仮漏水判定の開始指示を取得すると(S01)、t秒(tは、t≧1)経過したか否かを判定し(本実施形態では、t=180秒)、t秒経過した場合(S02:Yes)、仮閾値「90」で1回目の仮漏水判定を行う(S03)。1回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合(S04:Yes)、漏水監視装置1の設置場所が不適切と考えられるため、LCD40にエラー表示を行う(S05)。また、1回目の仮漏水判定で「漏水なし」と判定された場合(S04:No)、仮閾値「10」で2回目の仮漏水判定を行う(S06)。2回目の仮漏水判定で「漏水なし」と判定された場合(S07:No)、閾値を「10」に設定する(S08)。また、「漏水あり」と判定された場合(S07:Yes)、仮閾値「50」で3回目の仮漏水判定を行う(S09)。
漏水監視装置1は、3回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合(S10:Yes)、仮閾値の変更量を「+80/2n-2」として、次(n回目)の仮漏水判定を行う(S11)。また、3回目の仮漏水判定で「漏水なし」と判定された場合(S10:No)、仮閾値の変更量を「−80/2n-2」として、次(n回目)の仮漏水判定を行う(S12)。ここで、「n」は、何回目の仮漏水判定であるかを示す値であり、閾値設定処理の開始時にn=1に初期化され、仮漏水判定を行うたびにインクリメントされていくものである。S11またはS12の後は、n=6か否か(最後の仮漏水判定を実行したか否か)を判定し、n=6でない場合は(S13:No)、S10に戻る。
一方、漏水監視装置1は、n=6の場合であって(S13:Yes)、「漏水あり」と判定された場合(S14:Yes)、閾値を「6回目の仮閾値+5」に設定する(S15)。また、n=6となった場合であって(S13:Yes)、「漏水なし」と判定された場合(S14:No)、閾値を「6回目の仮閾値」に設定する(S16)。なお、特に図示しないが、漏水監視装置1は、閾値の設定後(S08,S15,S16の後)、動作モードを「通常監視モード」に切り替える。
以上説明したとおり、本実施形態の漏水監視装置1によれば、「閾値設定モード」において、仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、仮閾値を変更しながら複数回繰り返すため、本設定用の閾値を、設置環境に応じた適切な値に設定することができる。また、閾値を設定するための操作が不要であるため、漏水監視装置1を設置する設置者の作業負荷を軽減することができる。また、二分探索法のアルゴリズムを応用し、仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように仮閾値を変更しながら仮漏水判定を繰り返すため、仮漏水判定を効率よく行うことができ、閾値の本設定を迅速に行うことができる。さらに、3回目以降の仮漏水判定は、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された仮閾値を用いて仮漏水判定を行うことを繰り返すため、本設定の閾値をより適切な値に設定することができる。
また、本実施形態の漏水監視装置1によれば、1回目の仮漏水判定で用いられる仮閾値を、仮閾値の最大値としたことで、判定結果が「漏水あり」の場合、漏水監視装置1の設置場所として不適切であるためエラーと判定し、閾値設定処理を終了することができる。また、2回目の仮漏水判定で用いられる仮閾値を、仮閾値の最小値としたため、判定結果が「漏水なし」の場合、本設定の閾値を仮閾値の最小値に設定して、閾値設定処理を終了することができる。このように、仮漏水判定の1回目と2回目で、仮閾値の最大値と最小値を用いて判定を行うことで、仮漏水判定の繰り返し数を減らすことができるため、閾値設定処理を効率よく行うことができる。
また、本実施形態の漏水監視装置1によれば、仮漏水判定の開始指示を取得してから所定時間経過後に、仮漏水判定を開始するため、漏水監視装置1の設置者が漏水監視装置1の設置場所から離れた後に、仮漏水判定を開始することができる。これにより、漏水監視装置1の設置後、マンホールの蓋を閉じたり設置者が歩いたりする振動が反映された閾値を誤って本設定してしまうことを防止できる。
なお、上記の実施形態にかかわらず、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
上記の実施形態では、1回目の仮漏水判定で用いられる仮閾値を、仮閾値の最大値とし、2回目の仮漏水判定で用いられる仮閾値を、仮閾値の最小値としたが、これらを逆にしてもよい。図5は、変形例1に係る閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。漏水監視装置1は、仮漏水判定の開始指示を取得すると(S21)、t秒(tは、t≧1となる整数)経過したか否かを判定し(本実施形態では、t=180秒)、t秒経過した場合(S22:Yes)、仮閾値「10」で1回目の仮漏水判定を行う(S23)。1回目の仮漏水判定で「漏水なし」と判定された場合(S24:No)、閾値を「10」に設定する(S25)。また、1回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合(S24:Yes)、仮閾値「90」で2回目の仮漏水判定を行う(S26)。2回目の仮漏水判定で「漏水あり」と判定された場合(S27:Yes)、LCD40にエラー表示を行う(S28)。また、「漏水なし」と判定された場合(S27:No)、仮閾値「50」で3回目の仮漏水判定を行う(S29)。なお、S30ないしS36は、図4のS10ないしS16と同様であるため、説明を省略する。このように、1回目と2回目の仮漏水判定で用いる仮閾値を、それぞれ仮閾値の最小値と最大値としても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[変形例2]
上記の実施形態の閾値設定部130は、仮漏水判定部120により仮漏水判定を6回繰り返した結果に基づいて本設定用の閾値を設定したが、図4または図5に示した閾値設定処理を複数回繰り返し、その結果に基づいて本設定用の閾値を設定してもよい。つまり、仮漏水判定を6回繰り返す処理を1サイクルとしたとき、複数サイクルを実行し、その実行結果に基づいて本設定用の閾値を設定してもよい。この場合、閾値設定部130は、1サイクルの判定結果に基づいて閾値候補を設定し、複数サイクルの判定結果から得られた複数個の閾値候補に基づいて、閾値を本設定する。例えば、2サイクルを実行する場合、1回目の閾値設定処理で設定された閾値を第1の閾値候補とし、2回目の閾値設定処理で設定された閾値を第2の閾値候補とし、その平均値または中央値に基づいて閾値を本設定することが考えられる。この構成によれば、1サイクルを実行しただけでは、一時的な振動を検知してしまった場合など、閾値を適切な値に設定できない可能性があるため、複数サイクルを実行することにより、信頼性の高い閾値の設定が期待できる。また、より信頼性の高い閾値を設定するため、1サイクル実行後、次のサイクルの実行までに、時間を空けることが好ましい。この構成によれば、特定の時間帯だけ環境ノイズが発生するような場所でも、適切な閾値を設定することができる。
[変形例3]
上記の実施形態の仮漏水判定部120は、仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように仮閾値を変更しながら、仮漏水判定を複数回繰り返したが、必ずしも1/2ずつ小さくする必要はなく、1/4ずつ小さくしていくなど、変更量の減少割合は問わない。また、必ずしも変更量の絶対値を減少させていく必要はなく、同じ変更量の絶対値のまま、若しくは変更量の絶対値を増減させながら仮漏水判定を繰り返してもよい。また、変更量の絶対値ではなく、同じ変更量のまま、若しくは変更量を増減させながら仮漏水判定を繰り返してもよい。
また、これらの場合、必ずしも、前回の仮漏水判定の判定結果に基づいて仮閾値を変更する必要はない。例えば、第1の仮閾値を「90」、第2の仮閾値を「80」、第3の仮閾値を「70」、第4の仮閾値を「60」とするなど、予め定められた仮閾値で仮漏水判定を繰り返してもよい。
[変形例4]
上記の実施形態では、仮閾値の最小値「10」が振動レベルを検知する検知感度の最大感度に相当するものとしたが、仮閾値の最小値は、必ずしも検知感度の最大感度に相当するものでなくてもよく、検知感度の最大感度に近い値としてもよい。逆に、仮閾値の最大値は、必ずしも検知感度の最小感度に相当するものでなくてもよく、検知感度の最小感度に近い値としてもよい。
[変形例5]
上記の実施形態では、漏水監視装置1の設置時に閾値設定処理(つまり、音響振動を検知する検知感度の調整)を行うものとしたが、定期的に行う構成としてもよい。この構成によれば、環境の変化に対応して、適切な閾値を設定することができる。
[変形例6]
上記の実施形態では、カウンタ24に累積されたカウント値のリセットを「人」が行ったが、所定期間ごとにリセットし、その所定期間ごとのカウンタ24の累積値を、LCD40に表示可能としてもよい。例えば、1日ごとにカウント値をリセットする場合、毎日決まった時刻に1日分のカウント値を、漏水監視装置1に設けられた記憶装置に記録しておき、「人」が操作パネル30を操作することによって、その1日ごとのカウント値をLCD40に表示可能とすればよい。
[変形例7]
上記の実施形態では、カウンタ24に累積されたカウント値をLCD40に表示し、「人」が漏水の有無を判断したが、漏水監視装置1が漏水の有無を自動判定してもよい。この場合、所定期間内におけるカウンタ24の累積値が所定回数以上である場合、「漏水なし」と判定すればよい。また、LCD40には、漏水の有無の判定結果を表示すればよい。
[変形例8]
また、カウンタ24に累積されたカウント値や、漏水の有無の判定結果をLCD40に表示するのではなく、漏水監視装置1に通信部を設け、カウント値や漏水の有無の判定結果を示すデータを外部装置に送信する構成としてもよい。外部装置としては、検査者が所持する情報端末、電話回線やインターネット等のネットワークを介して漏水監視装置1と接続されたサーバーなどが考えられる。
[変形例9]
上記の実施形態では、「通常監視モード」時において、水道管に伝わる振動が所定の閾値以下となる状態を所定時間維持した場合にカウンタ24をインクリメントしたが、逆に水道管に伝わる振動が所定レベル以上となる状態を所定時間維持した場合にカウンタ24をインクリメントしてもよい。この場合、カウント値が多ければ、水道管を伝わる音響振動が途切れていないことを意味するため「漏水あり(漏水が発生している可能性が高い)」と判定できる。
[変形例10]
上記の実施形態では、漏水監視を行う漏水監視装置1で仮漏水判定を行ったが、仮漏水判定を行う専用機を用いてもよい。この場合、専用機は、仮漏水の判定結果に基づいて設定した閾値を出力する出力部が必要となる。出力部としては、設定した閾値を表示する表示部、または設定した閾値を漏水監視装置1に送信するための通信部、などが考えられる。
[変形例11]
上記の実施形態および変形例に示した漏水監視装置1のハードウェア構成を用いて、図2に示した各機能部を実現するプログラムを提供してもよい。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリーカード等)に格納して提供してもよい。すなわちコンピューターを、漏水監視装置1の各機能部として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
1…漏水監視装置、110…開始指示取得部、120…仮漏水判定部、130…閾値設定部、140…本漏水判定部、150…判定結果表示制御部

Claims (8)

  1. 漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法であって、
    コンピューターが、
    水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、前記仮閾値を変更しながらn回繰り返す(但し、nはn≧3となる整数)ものであって、3回目以降の前記仮漏水判定は、前回の前記仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された前記仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定ステップと、
    n回目の前記仮漏水判定の判定結果に基づいて、前記閾値を本設定する閾値設定ステップと、を実行し、
    1回目の前記仮漏水判定で用いられる第1の仮閾値は、前記仮閾値の最大値または最小値であり、
    2回目の前記仮漏水判定で用いられる第2の仮閾値は、前記第1の仮閾値が前記仮閾値の最大値の場合、前記仮閾値の最小値であり、前記第1の仮閾値が前記仮閾値の最小値の場合、前記仮閾値の最大値であることを特徴とする閾値設定方法。
  2. 漏水の有無を判定するための閾値を設定する閾値設定方法であって、
    コンピューターが、
    水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、前記仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定ステップと、
    前記仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて、前記閾値を本設定する閾値設定ステップと、
    前記仮漏水判定の開始指示を取得する開始指示取得ステップと、を実行し、
    前記仮漏水判定ステップは、前記開始指示を取得してから所定時間経過後に、前記仮漏水判定を開始することを特徴とする閾値設定方法。
  3. 前記仮漏水判定ステップは、前記仮閾値の変更量の絶対値が徐々に小さくなるように前記仮閾値を変更しながら、前記仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の閾値設定方法。
  4. 前記仮漏水判定ステップは、前記仮閾値の変更量の絶対値が1/2ずつ小さくなるように前記仮閾値を変更しながら、前記仮漏水判定を複数回繰り返すことを特徴とする請求項に記載の閾値設定方法。
  5. 前記閾値設定ステップは、
    前記仮漏水判定ステップの判定結果に基づいて閾値候補を設定し、前記仮漏水判定ステップを複数回繰り返すことによって得られた複数個の前記閾値候補に基づいて、前記閾値を本設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の閾値設定方法。
  6. 漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置であって、
    水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、前記仮閾値を変更しながらn回繰り返す(但し、nはn≧3となる整数)ものであって、3回目以降の前記仮漏水判定は、前回の前記仮漏水判定の判定結果に基づいて変更された前記仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定部と、
    n回目の前記仮漏水判定の判定結果に基づいて、前記閾値を本設定する閾値設定部と、を備え
    1回目の前記仮漏水判定で用いられる第1の仮閾値は、前記仮閾値の最大値または最小値であり、
    2回目の前記仮漏水判定で用いられる第2の仮閾値は、前記第1の仮閾値が前記仮閾値の最大値の場合、前記仮閾値の最小値であり、前記第1の仮閾値が前記仮閾値の最小値の場合、前記仮閾値の最大値であることを特徴とする漏水監視装置。
  7. 漏水の有無を判定するための閾値を設定可能な漏水監視装置であって、
    水道管を伝わる音響振動の振動レベルが、仮設定された閾値である仮閾値を超えるか否かに応じて漏水の有無を判定する仮漏水判定を、前記仮閾値を変更しながら複数回繰り返す仮漏水判定部と、
    前記仮漏水判定部の判定結果に基づいて、前記閾値を本設定する閾値設定部と、
    前記仮漏水判定の開始指示を取得する開始指示取得部と、を備え、
    前記仮漏水判定部は、前記開始指示を取得してから所定時間経過後に、前記仮漏水判定を開始することを特徴とする漏水監視装置。
  8. コンピューターに、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の閾値設定方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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