JP6324328B2 - 回転電機および電動パワーステアリング装置 - Google Patents

回転電機および電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

この発明は、固定子は隣接したティースの先端部同士を連結部で連結した構造であって、回転子は永久磁石が回転子鉄心に埋め込まれた構造である回転電機およびその回転電機を採用した電動パワーステアリング装置に関する。
固定子は、固定子鉄心の隣接するティース間を磁性体の連結部で連結し、剛性を高めた構造であって、回転子は、埋込磁石構造であって、磁石を保持し、かつ、固定子に面する磁石保持部を有し、磁石を保持することが可能な構造である、回転電機がある(例えば、特許文献1参照)。また、固定子は、連結部に発生する漏れ磁束による誘起電圧波形の歪みに起因するトルクリップルを低減するために連結部を有するコアシートと連結部をもたないコアシートを積層して構成され、回転子は、回転子鉄心の表面に磁石を貼り付けた表面磁石構造であるもの(例えば、特許文献2参照)、固定子は、連結部をもたず、回転子は埋め込み磁石構造であって、漏れ磁束を低減し高いトルクを得るために、磁石を保持し、かつ、固定子に面する磁石保持部が、軸方向にある箇所とない箇所が混在しているもの(例えば、特許文献3参照)、固定子は、連結部をもたず、回転子は、磁石を保持し、かつ、固定子に面するポールシューを有するもの(例えば、特許文献4)がある。
特開2009−77469号公報 特開2007−151232号公報 特開2006−109683号公報 特開平10−164807号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、固定子を構成する全てのコアシートがティース先端連結部を有し、回転子を構成する全てのコアシートが磁石を保持する磁石保持部を有するため、固定子の連結部と回転子の磁石保持部で発生する漏れ磁束が大きくなり、回転電機によって得られるトルクが低下するという問題点があった。
また、特許文献2のものでは、回転子が表面磁石構造であるため、リラクタンストルクを利用できず、高いトルクを得ることが難しいという課題があった。
また、特許文献3のものでは、固定子が連結部をもたないコアシートのみで構成されており、固定子鉄心の回転子側の内周の強度が低く、また、スロットの開口部によってコギングトルク、電磁加振力の原因となるスロットパーミアンスの高調波成分が大きくなり、振動・騒音の原因になるという課題があった。
また、特許文献4のものでは、固定子は連結部をもたず、ティース先端に鍔部を有するコアシートと、鍔部をもたないコアシートから構成されており、固定子鉄心の回転子側の内周の強度が低く、振動・騒音の原因になるという課題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、固定子の剛性を高め、回転子鉄心に埋め込まれた永久磁石の飛び出しを防ぎながらも、漏れ磁束を低減し、トルクを向上することができる回転電機を得ることを目的とするものである。
この発明に係る回転電機は、複数個のティースを備えるコアシートが軸方向に複数枚積層されて構成される固定子鉄心、ならびに前記ティースに巻回される電機子巻線を有する固定子と、磁極部と複数個の永久磁石埋め込み部とを備える磁極部ユニットが軸方向に複数積層されて構成される回転子鉄心、ならびに前記埋め込み部に埋め込まれる永久磁石を有する回転子とが磁気的空隙を介して配置された回転電機であって、前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接する前記ティースの前記回転子側の先端部を連結する連結部を有し、前記磁極部ユニットの少なくとも1つは、前記永久磁石を前記固定子側で保持する磁石保持部を有しており、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の横断面において、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第一の断面では、前記連結部および前記磁石保持部の両方が存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第二の断面では、前記連結部のみが存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第三の断面では、前記磁石保持部のみが存在するものであり、前記断面の間に前記連結部および前記磁石保持部の何れも存在しないように構成された第四の断面が配置されていることを特徴とするものである。
また、この発明に係る回転電機は、複数個のティースを備えるコアシートが軸方向に複数枚積層されて構成される固定子鉄心、ならびに前記ティースに巻回される電機子巻線を有する固定子と、磁極部と複数個の永久磁石埋め込み部とを備える磁極部ユニットが軸方向に複数積層されて構成される回転子鉄心、ならびに前記埋め込み部に埋め込まれる永久磁石を有する回転子とが磁気的空隙を介して配置された回転電機であって、前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接する前記ティースの前記回転子側の先端部を連結する連結部を有し、前記磁極部ユニットの少なくとも1つは、前記永久磁石を前記固定子側で保持する磁石保持部を有しており、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の横断面において、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の断面では、前記連結部および前記磁石保持部のどちらか一方のみが存在するように構成されているものであり、前記磁石保持部を有する前記磁極部ユニットは、前記磁石保持部を設けた前記磁極部と前記磁石保持部を設けない前記磁極部とを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る回転電機によれば、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第一の断面では、前記連結部および前記磁石保持部の両方が存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第二の断面では、前記連結部のみが存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第三の断面では、前記磁石保持部のみが存在するものであり、前記断面の間に前記連結部および前記磁石保持部の何れも存在しないように構成された第四の断面が配置されているので、固定子の連結部と、回転子の磁石保持部で発生する漏れ磁束を低減することができるため、固定子の剛性を高め、回転子鉄心に埋込まれた永久磁石を押さえながらも、確実にトルクを向上することができる。
また、この発明に係る回転電機によれば、磁石保持部を有する磁極部ユニットは、磁石保持部を設けた磁極部と磁石保持部を設けない磁極部とを備えているので、少数の磁石保持部によって、固定子の連結部と、回転子の磁石保持部で発生する漏れ磁束を低減することができるため、簡潔な構成で、固定子の剛性を高め、回転子鉄心に埋込まれた永久磁石を押さえながらも、トルクを向上することができる。


各実施の形態1〜7による回転電機を組み込み適用する電動駆動装置の説明図である。 実施の形態1における回転電機の構成を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の構成を示す図2の III−III 線における縦断面図である。 実施の形態1における連結部を有するコアシートを示す平面図である。 実施の形態1における連結部をもたないコアシートを示す平面図である。 実施の形態1における磁石保持部を有する磁極部ユニットと永久磁石を示す横断面図である。 実施の形態1における磁石保持部を有する磁極部ユニットと永久磁石を示す横断面図である。 実施の形態1における磁石保持部をもたない磁極部ユニットと永久磁石を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の第一の断面を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の第二の断面を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の第三の断面を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の第四の断面を示す横断面図である。 実施の形態1における回転電機の、第二の断面と第三の断面の積層方向長さの割合と、平均トルクの関係を示す図である。 実施の形態1における回転電機の、第二の断面と第三の断面の積層方向長さの割合と、トルクリップルの関係を示す線図である。 実施の形態1における回転電機の構成を示す縦断面図である。 実施の形態1における回転電機の構成を示す横断面図である。 実施の形態2における回転電機の構成を示す縦断面図である。 実施の形態3における回転電機の構成を示す横断面図である。 実施の形態3における磁石保持部を有する磁極部ユニットと永久磁石を示す横断面図である。 実施の形態3における磁石保持部をもたない磁極部ユニットと永久磁石を示す横断面図である。 実施の形態4における回転電機の構成を示す横断面図である。 実施の形態4における回転子の構成を示す横断面断面図である。 実施の形態5における回転電機の構成を示す横断面断面図である。 実施の形態6における回転電機とECUの回路の接続図である。 実施の形態7における自動車の電動パワーステアリング装置に係る説明図である。
以下、この発明の各実施の形態の回転電機について図に基づいて説明するが、各実施の形態において、同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
この発明に係る実施の形態1を図1から図16までについて説明する。
(電動駆動装置の説明)
図1は、回転電機とECU(Electronic Control Unit)とが一体となった電動駆動装置を示す断面図である。
まず、回転電機について説明する。回転電機100は電磁鋼板等の磁性体のコアシート16を積層して構成される固定子鉄心3と固定子鉄心3に収められた電機子巻線2などを有する固定子1と、固定子1を固定するフレーム4を有する。さらにフレーム4は回転電機100の前面部に設けられたハウジング5とボルト6によって固定されている。ハウジング5には軸受け7が設けられ、軸受け7は軸受け8と協働してシャフト9を支えるとともに回転自在となるようにしている。軸受け8はフレーム4と一体あるいは別体に設けられた壁部4aに支持されている。回転子10は、シャフト9と回転子鉄心11、永久磁石12などを有し、シャフト9に回転子鉄心11が圧入されていて、回転子鉄心11には永久磁石12が埋め込まれている。
(回転電機の断面図の説明)
図2は、本発明を実施するための実施の形態1における回転電機の構成を示す横断面図の一種である。
この回転電機100は、回転子10の極数が14、固定子1のスロット数が18の構成であり、固定子1の内側に回転自在になるよう設けられた回転子10がある。
固定子1は、コアバック13と、等間隔に配置されコアバック13から磁気的空隙長の方向に突出した18個のティースT1〜T18からなるティース14及びティース14間に設けられた18個のスロット15が形成された磁性体からなる、複数枚のコアシート16が積層されて構成される固定子鉄心3と、この固定子鉄心3の18個のスロットに収容された電機子コイル2aを有する。固定子鉄心3のティース14はそれぞれ回転子10側の磁気的空隙長の方向の先端部にティース14から円周方向に突設した鍔部14aを備えており、また、固定子鉄心3を構成するコアシート16のうち、少なくとも一枚以上は、図2のように隣接する鍔部14a間が磁性体によって連結された連結部14bを有している。
固定子1の内周には、固定子1内周を歪ませようとする径方向の力が働くが、このように鍔部14a間を連結することによって、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して回転電機の振動を低減でき、さらに電機子巻線2aの固定子鉄心3からの飛出しを防ぐといった効果を得られる。また、このように隣接する鍔部14a間を連結した場合、前記スロットの回転子10側の開口部が無くなるので、コギングトルク、電磁加振力の原因となるスロットパーミアンスの高調波成分が低減でき、コギングトルク、電磁加振力を低減できる。さらに、前記のように鍔部14a間を連結することで連結部14bが磁束の経路となり回転子d軸のインダクタンスLdが増加するため、弱め界磁制御の効果を強くすることが可能となり、電圧飽和を緩和できるので、回転電機の高回転時の平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
電機子コイル2aはそれぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線2が構成されている。電機子コイル2aは、U相は+U11、−U12、+U13、−U21、+U22、−U23の6個、V相は+V11、−V12、+V13、−V21、+V22、−V23の6個、W相は−W11、+W12、−W13、+W21、−W22、+W23の6個がそれぞれ接続されて構成され、図2に示すように各コイル2aはティースT1〜T18それぞれに対応して、+U11、+V11、−V12、−W11、−U12、+U13、+V13、+W12、−W13、−U21、−V21、+V22、+W21、+U22、−U23、−V23、−W22、+W23の順に並んでいる構成となっている。ただし、「+」、「−」はコイルの巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。この18個の電機子コイル2aはそれぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線2が構成されている。
回転子10は、固定子1と磁気的空隙を介して配置され、回転子鉄心11がハウジング5に嵌着された第1の軸受7、フレーム4に嵌着された第2の軸受8により両端部が回転自在に支持されたシャフト9に固定され、さらに回転子鉄心11に永久磁石12が周方向に等間隔に14個埋め込まれている。
回転子鉄心11は、同一平面上に永久磁石12の極数と同数の磁性体からなる磁極部17が、ブリッジ部18を介して一体となった磁極部ユニット19で構成されている。ブリッジ部18は、シャフト9に固定されているため、回転子10の回転は、ブリッジ部18を介してシャフト9に伝搬される。磁極部17は、周方向に等間隔に配置されており、隣り合う磁極部17の間には永久磁石埋め込み部12aが設けられている。また、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19のうち、少なくとも一つ以上は、磁極部ユニット19を構成する磁極部17が、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面した、磁性体からなる磁石保持部20を有する。穴部21は通常では空間とされるが、SUSや樹脂などが充填される場合がある。
なお、ここでは、磁極部ユニット19は、永久磁石12と同数の磁極部17がブリッジ部18によって一体となっているとしたが、ブリッジ部18がなく、磁極部17が一体となっていなくてもよい。
永久磁石12は、回転子鉄心11に設けられた永久磁石埋め込み部12aに、周方向に等間隔に14個埋め込まれている。回転電機が回転すると、永久磁石12には径方向に遠心力が働き、回転子鉄心11から飛び出そうとするが、回転子鉄心11に磁石保持部20を設けることで、磁石保持部20が永久磁石12を押さえ、遠心力を抑制するといった効果が得られる。
(回転電機の III−III 断面図の説明)
図3はこの発明を実施するための実施の形態1における回転電機の、図2で示した III−III 線での断面図である。図3(a)は固定子1および回転子10の縦断面全体を示し、図3(b)はその一部詳細を示している。
固定子鉄心3は、連結部14bを有するコアシート16A(図4に示す)と、連結部14bをもたないコアシート16B(図5に示す)を積層して構成されており、連結部14bを有するコアシート16Aと連結部14bをもたないコアシート16Bが交互に配置されている。回転子鉄心11は、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19A(図7に示す)と、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19B(図8に示す)を積層して構成されている。
このため、図3(b)に示すように、回転電機は、固定子1は連結部14bを有し、回転子10は磁石保持部20を有する断面:SC1−SC1(第一の断面とする)、固定子1は連結部14bを有し、回転子10は磁石保持部20をもたない断面:SC2−SC2(第二の断面とする)、固定子1は連結部14bをもたず、回転子10は磁石保持部20を有する断面:SC3−SC3(第三の断面とする)、固定子1は連結部14bをもたず、回転子10は磁石保持部20をもたない断面:SC4−SC4(第四の断面とする)で構成されており、軸方向に隣り合う固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間には、軸方向の漏れ磁束Φが生じる。
(1)第一の断面:SC1−SC1
固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bを有し、回転子10を構成する磁極部ユニット19における磁石保持部20を有する断面:SC1−SC1(第一の断面)は、コアシート16の1枚分に相当する集積方向の厚さに等しく磁極部ユニット19の一つ分に相当する集積方向の厚さに等しい軸方向の長さをもつ集積領域SR11の軸方向全域にわたり存在する。
(2)第二の断面:SC2−SC2
固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bを有し、回転子10を構成する磁極部ユニット19における磁石保持部20をもたない断面:SC2−SC2(第二の断面)は、コアシート16の1枚分に相当する集積方向の厚さに等しく磁極部ユニット19の一つ分に相当する集積方向の厚さに等しい軸方向の長さをもつ集積領域SR12の軸方向全域にわたり存在する。
(3)第三の断面:SC3−SC3
固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bをもたず、回転子10を構成する磁極部ユニット19における磁石保持部20を有する断面:SC3−SC3(第三の断面)は、コアシート16の1枚分に相当する集積方向の厚さに等しく磁極部ユニット19の一つ分に相当する集積方向の厚さに等しい軸方向の長さをもつ集積領域SR13の軸方向全域にわたり存在する。
(4)第四の断面:SC4−SC4
固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bをもたず、回転子10を構成する磁極部ユニット19における磁石保持部20をもたない断面:SC4−SC4(第四の断面)は、コアシート16の1枚分に相当する集積方向の厚さに等しく磁極部ユニット19の一つ分に相当する集積方向の厚さに等しい軸方向の長さをもつ集積領域SR14の軸方向全域にわたり存在する。
回転電機を構成する固定子1の固定子鉄心3および回転子10の回転子鉄心11には、上記(1)〜(4)に示す4種類の断面の何れかをそれぞれもつ集積領域SR11〜14の各領域が図3(a)に軸方向長さLとして示されている軸方向全域にわたって混在積層状態で存在するものである。
(回転電機の固定子鉄心の構成の説明)
図4は、隣接した鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されている、連結部14bを有する固定子コアシート16Aを示す平面図である。
隣接するすべての鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されているため、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して、回転電機の振動を低減でき、さらに電機子巻線2の固定子鉄心3からの飛出しを防ぐといった効果を得ることができる。一方、連結部14bが磁束の経路となることにより、漏れ磁束Φが発生し、固定子1と回転子10の間の空隙磁束が減少して回転電機によるトルクが低下する原因となる。
なお、ここでは、連結部14bを有するコアシート16Aは、隣接する全ての鍔部14a間に連結部14bをもつとしたが、連結部14bは全ての鍔部14a間になくてもよい。このような構成にすると、連結部14bの数を削減し、漏れ磁束Φを低減することができるため、トルクを向上することができるといった効果が得られる。
図5は、隣接した鍔部14a同士が連結されておらず開口部14cをもつ、連結部14bをもたない固定子コアシート16Bを示す平面図である。
連結部14bをもたない固定子コアシート16Bは、連結部14bをもたないため、連結部14bを有する固定子コアシート16の連結部14bが磁束の経路となる漏れ磁束が発生せず、トルクを向上することができる。
本実施の形態における固定子鉄心3は、連結部14bを有するコアシート16Aと、連結部14bをもたないコアシート16Bを積層して構成されている。このため、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して回転電機の振動を低減し、さらに電機子巻線2の固定子鉄心3からの飛出しを防ぎながらも、連結部14bに発生する漏れ磁束Φを低減し、トルクを向上できるといった効果が得られる。
また、それぞれの固定子コアシート16A,16Bは、断面がV字形状であるカシメを介して積層されるため、固定子コアシート16A,16Bが回転せず、真円度の高い固定子鉄心を製造することができるので、コギングトルクが増加しにくいものである。
(回転電機の回転子鉄心の構成の説明)
図6(a)は、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面する磁石保持部20を具備する、磁石保持部20を有する磁極部17Aと永久磁石12を示したものであって、図6(b)は、磁石保持部20を有する磁極部17Aを同一平面上に永久磁石12と同数備えた、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aと永久磁石12を示したものである。
永久磁石12と同数の磁極部17Aは、その外径側端縁部から永久磁石12の外径側側面に沿って周方向の両側に突出する磁石保持部20を有し、永久磁石12の径方向への移動を規制するものである。
図6(a)で示したように、回転電機の回転動作時には永久磁石12に遠心力が働くが、磁石保持部20を有する磁極部17Aでは、磁石保持部20が永久磁石12を押さえる力F1が遠心力F2の反力として働くため、永久磁石12が回転子鉄心11から飛び出すのを防止することができる。
一方、この磁石保持部20が磁束の経路となることにより、漏れ磁束Φが発生し、固定子1と回転子10間の空隙の磁束が低下して、トルクが低下する原因となる。
なお、図6(a)、(b)では、隣接する磁極部17Aに設けられた磁石保持部20の間には空隙が設けられているが、図7で示したように、隣接する磁極部17Aに設けられた磁石保持部20が連結されていてもよい。このような構造にすることによって、磁石保持部20が永久磁石12を保持する力がさらに強まり、回転子鉄心11の強度が向上する。また、回転子鉄心11を構成する部品点数が少ないため、製造コストを低減し、製造が簡単になるといった効果が得られる。
図8(a)は、磁石保持部20をもたない磁極部17Bと永久磁石12を示したものであって、図8(b)は、磁石保持部20をもたない磁極部17Bを同一平面上に永久磁石12と同数備えた、連結部14bをもたない磁極部ユニット19Bと永久磁石12を示したものである。連結部14bをもたない磁極部17Bは、磁石保持部20が磁束の経路となる漏れ磁束Φが生じないため、トルクを向上することができる。
本実施の形態における回転子鉄心11は、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aと、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを積層して構成される。このため、永久磁石12を押さえながらも、漏れ磁束Φを低減し、トルクを向上できるといった効果が得られる。
(回転電機の4種類の断面の説明)
図9(a)は、本発明を実施するための実施の形態1における回転電機の第一の断面図、図9(b)は、第一の断面の要部拡大図、図10(a)は、本発明を実施するための実施の形態1における回転電機の第二の断面図、図10(b)は、第二の断面の要部拡大図、図11(a)は、本発明を実施するための実施の形態1における回転電機の第三の断面図、図11(b)は、第三の断面の要部拡大図、図12(a)は、本発明を実施するための実施の形態1における回転電機の第四の断面図、図12(b)は、第四の断面の要部拡大図である。
(1)第一の断面:SC1−SC1
図9(a)に示すように、第一の断面:SC1−SC1(図3参照)を構成する固定子鉄心3は、隣接した鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されている、連結部14bを有するコアシート16Aを備えたものである。また、第一の断面:SC1−SC1を構成する回転子鉄心11は、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面する磁石保持部20を有する磁極部17Aを、同一平面上に永久磁石12の極数と同数備えた、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aを備えたものである。
第一の断面:SC1−SC1は、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bを有し、かつ、回転子10を構成する磁極部ユニット19Aは磁石保持部20を有するため、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して、回転電機の振動を低減し、さらに電機子巻線2の固定子鉄心3からの飛び出しを防ぎ、また、永久磁石12が遠心力によって回転子鉄心11から飛び出すことを防ぐことができるといった効果が得られる。一方、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間に漏れ磁束Φが生じるといった課題がある。
(2)第二の断面:SC2−SC2
図10(a)に示すように、第二の断面:SC2−SC2(図3参照)を構成する固定子鉄心3は、隣接した鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されている、連結部14bを有するコアシート16Aを備えたものである。また、第二の断面:SC2−SC2を構成する回転子鉄心11は、磁石保持部20をもたない磁極部17Bを、同一平面上に永久磁石12と同数備えた、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを備えたものである。
第二の断面:SC2−SC2は、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16Aは連結部14bを有し、かつ、回転子10を構成する磁極部ユニット19Bは磁石保持部20をもたないため、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して、回転電機の振動を低減し、さらに電機子巻線2の固定子鉄心3からの飛び出しを防ぎながらも、回転子10の磁石保持部20と、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間に生じる漏れ磁束Φを低減し、トルクを向上することができるといった効果が得られる。
(3)第三の断面:SC3−SC3
図11(a)に示すように、第三の断面:SC3−SC3(図3参照)を構成する固定子鉄心3は、隣接した鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されていない、連結部14bをもたないコアシート16Bを備えたものである。また、第三の断面:SC3−SC3を構成する回転子鉄心3は、磁石保持部20を有する磁極部17Aを、同一平面上に永久磁石12と同数備えた、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aを備えたものである。
第三の断面SC3−SC3は、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16は連結部14bをもたず、かつ、回転子10を構成する磁極部ユニット19Aは磁石保持部20を有するため、永久磁石12が遠心力によって回転子鉄心3から飛び出すことを防ぎながらも、固定子1の連結部14bと、固定子1の連結部14bと回転子10を構成する磁極部ユニット19Aの磁石保持部20の間に生じる漏れ磁束Φを低減し、トルクを向上することができるといった効果が得られる。
(4)第四の断面:SC4−SC4
図12(a)に示すように、第四の断面:SC4−SC4(図3参照)を構成する固定子鉄心3は、隣接した鍔部14a間が磁性体の連結部14bで連結されていない、連結部14bをもたないコアシート16Bを備えたものである。また、第四の断面:SC4−SC4を構成する回転子鉄心3は、磁石保持部20をもたない磁極部17Bを、同一平面上に永久磁石12と同数備えた、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを備えたものである。
第四の断面:SC4−SC4は、固定子1は連結部14bをもたず、かつ、回転子10は磁石保持部20をもたないため、連結部14bと磁石保持部20における漏れ磁束Φをさらに低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。
本発明を実施するための実施の形態1では、回転電機は第一の断面:SC1−SC1、第二の断面:SC2−SC2、第三の断面:SC3−SC3、第四の断面:SC4−SC4を積層して構成されているため、固定子鉄心3の回転子10側の内周の強度を向上して回転電機の振動を低減し、さらに電機子巻線2の固定子鉄心3からの飛出しを防ぎ、かつ、回転子10の永久磁石12を押さえながらも、固定子1の連結部14bや回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減し、トルクを向上することができるといった効果が得られる。
ここで、第四の断面:SC4−SC4を有する集積領域SR4を、第一の断面:SC1−SC1を有する集積領域SR1や、第二の断面:SC2−SC2を有する集積領域SR2、第三の断面:SC3−SC3を有する集積領域SR3の間に配置すると、軸方向に隣り合う固定子1の連結部14bと回転子1の磁石保持部20の間に生じる軸方向の漏れ磁束Φを低減することができ、さらにトルクを向上することができるといった効果が得られる。
図13は、回転電機の積層方向長さのうち、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さが占める割合PSと平均トルクの関係を示したものである。横軸は、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの、回転電機の積層方向長さに対する割合PSを示している。縦軸は、回転電機による平均トルクを、第二の断面と第三の断面の積層方向長さの、回転電機の積層方向長さに対する割合が0%の平均トルクで除した無次元の値である。
すなわち、図13では、回転電機における固定子鉄心3および回転子鉄心10の積層方向長さL(図3参照)に対する第二の断面:SC2−SC2の集積方向長さの和SL2と第三の断面:SC3−SC3の集積方向長さの和SL3との合計の割合PS=(SL2+SL3)/Lを縦軸に示すものである。
同図によると、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの、回転電機の積層方向長さに対する割合PSが0%から60%に増加すると、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが増えるとともに、固定子1は連結部14bを有し、回転子10は磁石保持部20を有する第一の断面:SC1−SC1の積層方向長さの割合が低下し、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間に発生する漏れ磁束Φが減少するため、平均トルクが上昇している。第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが60%で平均トルクは最大となっている。トルクを最大にするためには、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSを60%にするのが最も効果的である(例えば、図3のような構成)。
第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが60%から100%の区間では、トルクが低下している。これは、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが増加し、第一の断面:SC1−SC1とともに、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20をもたず、漏れ磁束Φが最も少ない断面形状である、第四の断面:SC4−SC4の積層方向長さの割合が減少するためである。第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合の増加とともにトルクが上昇する、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが0%から60%の区間でも、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSの増加とともにトルクが低下する、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の割合PSが60%から100%までの区間でも、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3を少なくともコアシート一枚分の厚さ以上配置することで、トルクを向上することができる。特に、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSを20%から80%にすると、トルクを0.1%以上向上することができる。
また、図14は、回転電機の積層方向長さのうち、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さが占める割合PSとトルクリップルの関係を示したものである。横軸は、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの、回転電機の積層方向長さに対する割合PSを示している。縦軸は、回転電機による平均トルクに対するトルクリップルの割合を、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの、回転電機の積層方向長さに対する割合PSが0%の平均トルクに対するトルクリップルの割合で除した無次元の値である。
すなわち、図14は、回転電機における固定子鉄心3および回転子鉄心10の積層方向長さL(図3参照)に対する第二の断面:SC2−SC2の集積方向長さの和SL2と第三の断面:SC3−SC3の集積方向長さの和SL3との合計の割合PS=(SL2+SL3)/Lを縦軸に示すものである。
同図より、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが0%から20%に増加すると、トルクリップルは約4%低下している。固定子1の連結部14bや回転子10の磁石保持部20は漏れ磁束Φによって磁気飽和しやすく、トルクリップルの原因となる。特に、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20が同一平面上にある第一の断面:SC1−SC1では、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間に漏れ磁束Φが生じるため、固定子1の連結部14bや回転子10の磁石保持部20の磁束密度がさらに高くなって磁気飽和しやすくなり、トルクリップルが大きくなってしまう。第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが増加し、第一の断面:SC1−SC1の積層方向長さに占める割合が低下すると、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20が積層方向の同一平面上にある箇所が少なくなり、固定子1の連結部14bと回転子10の磁石保持部20の間の漏れ磁束Φによって、磁気飽和してしまう箇所が少なくなるため、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが0%から20%に増加すると、トルクリップルが低下している。同じ理由により、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが20%から80%まで増加していくと、トルクリップルは約3%以上低下する。第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが80%になると、トルクリップルは最小となっている。トルクリップルを最小にするためには、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSを80%にするのが最も効果的である(例えば、図15のような構成)。一方、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが80%から100%に増加すると、トルクリップルは約2%上昇している。これは、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSが増加し、第一の断面:SC1−SC1とともに、磁気飽和しやすく、トルクリップルが増大する原因となる固定子1の連結部14bや回転子10の磁石保持部20をもたない、第四の断面:SC4−SC4の積層方向長さの割合が減少するためである。第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3を少なくともコアシート一枚分の厚さ以上配置することで、トルクリップルを低減することができる。特に、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3の積層方向長さの割合PSを20%から100%にすると、トルクリップルを4%以上低減することができる。
このように、回転電機に、第二の断面:SC2−SC2と第三の断面:SC3−SC3を少なくともコアシート一枚分の厚さ以上配置すると、トルクを向上しつつ、トルクリップルを低減するといった効果が得られる。
なお、回転電機100の回転子10の極数を14、固定子1のスロット数を18としたが、この限りではない。図16は、回転子10の極数が10、固定子1のスロット数が12の回転電機である。
固定子1は、コアバック13と、等間隔に配置されコアバック13から磁気的空隙長の方向に突出した12個のティース14及びティース14間に設けられた12個のスロットが形成された磁性体からなる固定子鉄心3と、この固定子鉄心3の12個のスロットに収容された電機子コイル2aを有する。電機子コイル2aはそれぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線2が構成されている。
電機子コイル2aは、U相は+U11、−U12、−U21、+U22の4個、V相は+V11、−V12、−V21、+V22の4個、W相は−W11、+W12、+W21、−W22の4個がそれぞれ接続されて構成され、図16に示すように各コイルはティース1〜12それぞれに対応して、+U11、−U12、−W11、+W12、+V11、−V12、−U21、+U22、+W21、−W22、−V21の順に並んでいる構成となっている。ただし、「+」、「−」はコイルの巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。この12個の電機子コイル2aはそれぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線2が構成されている。
回転子10は、固定子1と磁気的空隙を介して配置され、回転子鉄心3がハウジング5に嵌着された第1の軸受7、フレーム4に嵌着された第2の軸受9により両端部が回転自在に支持されたシャフト9に固定され、さらに回転子鉄心11に永久磁石12が周方向に等間隔に10個埋め込まれている。
永久磁石12は、回転子鉄心11に設けられた永久磁石埋め込み部12aに、周方向に等間隔に10個埋め込まれている。
このような構成にすると、固定子1のスロット数が12、回転子10の極数が10のため、固定子1の連結部14bおよび回転子10の磁石保持部20の数を削減することができるため、漏れ磁束を低減し、トルクを向上することができるといった効果が得られる。また、回転子10の極数が10、固定子1のスロット数が12の回転電機では、振動が大きくなるといった課題があるが、本構成により、トルクを向上しつつトルクリップルを低減できるといった効果を得ることができる。
この発明に係る実施の形態1によれば、コアバック13と複数個のティース14を備えるコアシート16が軸方向に複数枚積層されて構成される固定子鉄心3、ならびにティース14に巻回される電機子巻線2を有する固定子1と、磁極部17と複数個の埋め込み部12aとを備える磁極部ユニット19が軸方向に複数積層されて構成される回転子鉄心11、ならびに埋め込み部12aに埋め込まれる永久磁石12を有する回転子10とが磁気的空隙を介して配置された回転電機であって、コアシート16の少なくとも1枚は、隣接するティース14の回転子10側の先端部を連結する連結部14bを有し、磁極部ユニット19の少なくとも1つは、永久磁石12を前記固定子1側で保持する磁石保持部20を有しており、コアシート16を積層して構成される固定子鉄心3および磁極部ユニット19を積層して構成される回転子鉄心11からなる円盤状積層体には、前記円盤状積層体の横断面において、前記円盤状積層体の軸方向における少なくとも何れか一部分に、固定子1を構成する固定子鉄心3におけるコアシート16の連結部14bを有し、かつ、回転子10を構成する回転子鉄心11における磁極部ユニット19が磁石保持部20を持たない断面SC2を有する積層領域SR2からなる集積部分と、固定子1を構成する固定子鉄心3におけるコアシート16の連結部14bをもたず、かつ、回転子10を構成する回転子鉄心11における磁極部ユニット19が磁石保持部20を有する断面SC3を有する積層領域SR3からなる集積部分が存在するように構成されていて、固定子鉄心3および回転子鉄心11の横断面において、固定子鉄心3および回転子鉄心11の軸方向における少なくとも何れか一部の断面では、連結部14bおよび磁石保持部20のどちらか一方のみが存在するように構成されているので、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16の連結部14bと、回転子10を構成する磁極部ユニット19の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
また、この発明に係る実施の形態1によれば、前項の構成において、前記円盤状積層体には、前記円盤状積層体の横断面において、前記円盤状積層体の軸方向における何れか一部分に、固定子1を構成する固定子鉄心3におけるコアシート16の連結部14bをもたず、かつ、回転子10を構成する回転子鉄心11における磁極部ユニット19が磁石保持部20を持たない断面SC4を有する積層領域SR4からなる集積部分が存在するように構成されていて、固定子鉄心3および回転子鉄心11の軸方向における何れか一部の断面では、連結部14bおよび磁石保持部20が何れも存在しないように構成されているので、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16の連結部14bと、回転子10を構成する磁極部ユニット19の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
そして、この発明に係る実施の形態1によれば、前項または前々項の構成において、連結部14bおよび磁石保持部20のどちらか一方のみが存在する断面をもつ領域の積層方向長さの、固定子鉄心3および回転子鉄心11の積層方向長さに対する割合PSが、20%から80%であることを特徴とするので、固定子1を構成する固定子鉄心3のコアシート16の連結部14bと、回転子10を構成する磁極部ユニット19の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
実施の形態2.
この発明に係る実施の形態2を図17について説明する。図17は、本発明を実施するための実施の形態2における、回転電機の縦方向断面図である。
固定子鉄心11は、連結部14bを有するコアシート16Aを複数枚連続で積層した連結部14bを有するコアシートブロック160Aと、連結部14bをもたないコアシート16Bを複数枚連続で積層した連結部14bをもたないコアシートブロック160Bから構成されており、回転子鉄心11は磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aを複数連続で積層した磁石保持部20を有する磁極部ユニットブロック190Aと、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを複数連続で積層した磁石保持部20をもたない磁極部ユニットブロック190Bから構成されている。このような構成にすると、図17で示したように、軸方向に隣り合う固定子1の連結部14bおよび回転子10の磁石保持部20の間で発生する軸方向の漏れ磁束を、図3で示した漏れ磁束Φと比較して低減できるため、トルクを向上できるといった効果が得られる。
なお、固定子鉄心3は、連結部14bを有するコアシートブロック160Aと、連結部14bをもたないコアシートブロック160Bだけでなく、積層方向の一部に連結部14bを有するコアシートや、連結部14bをもたないコアシートを含んでいても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、同様に、回転子鉄心11は、磁石保持部20を有する磁極部ユニットブロック190Aと、磁石保持部20をもたない磁極部ユニットブロック190Bだけでなく、積層方向の一部に磁石保持部20を有する磁極部ユニットや、磁石保持部20をもたない磁極部ユニットを含んでいても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
この発明に係る実施の形態2によれば、前述した実施の形態1における構成において、固定子鉄心3は、連結部14bを有するコアシート16Aを複数枚連続で積層した連結部14bを有するコアシートブロック160Aと、連結部14bをもたないコアシート16Bを複数枚連続で積層した連結部14bをもたないコアシートブロック160Bから構成されており、回転子鉄心11は、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aを複数連続で積層した磁石保持部20を有する磁極部ユニットブロック190Aと、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを複数連続で積層した記磁石保持部20をもたない磁極部ユニットブロック190Bから構成されているので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
実施の形態3.
(回転電機の断面図の説明)
この発明に係る実施の形態3を図18から図20までについて説明する。図18は、本発明を実施するための実施の形態3における回転電機の構成を示す断面図の一種である。基本的な構成は実施の形態1と同じであるが、回転子鉄心の構造が異なる。
回転子鉄心11は、永久磁石12と同数の磁極部17が一体となった円形の磁性体からなる磁極部ユニット19(19A,19B)を積層して構成されている。磁極部ユニット19(19A,19B)には、永久磁石埋め込み部12aが、周方向に等間隔に配置されている。また、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19(19A,19B)のうち、少なくとも一つ以上は、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面した、磁性体からなる磁石保持部20を有する。
本発明を実施するための実施の形態3における磁石保持部20は、永久磁石12を径方向に押さえるものではないが、磁石保持部20が回転子鉄心11の外周部分の強度を高めており、回転電機の回転時に永久磁石12に遠心力が働き、永久磁石12に径方向の力がかかっても、永久磁石12が回転子鉄心11から飛び出すのを防ぐことができるといった効果が得られる。
永久磁石12は、回転子鉄心11に設けられた永久磁石埋め込み部12aに、周方向に等間隔に14個埋め込まれている。回転電機が回転動作すると、永久磁石12には径方向に遠心力F3が働き、回転子鉄心11から飛び出そうとするが、回転子鉄心11に磁石保持部20を設けることで、磁石保持部20が永久磁石12を押さえる力F4が働き、遠心力を抑制するといった効果が得られる。
このような構造にすることにより、固定子1に対向する回転子鉄心11の表面積が大きくなるため、コギングトルクやトルクリップルを低減しながらも、リラクタンストルクを向上できるといった効果が得られる。
(回転電機の回転子鉄心の構成の説明)
図19は、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面する磁石保持部20を具備する、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aを示した平面図である。
シャフト9に設けられる磁石保持部20を有する磁極部ユニット19は円板状部材として形成され、その円板状部材の外周から周縁部を残した内径部分に永久磁石12と同数の永久磁石埋め込み部12aが間隔を置き窄孔されて配列され、これらの永久磁石埋め込み部12aに永久磁石12を配設する。永久磁石12の外径側に位置する円板状部材の周縁部は磁極部17を構成するとともに、この周縁部は永久磁石12の外径方向の移動を規制する磁石保持部20として機能する。
回転電機の回転動作時には永久磁石12に遠心力が働くが、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aは、磁石保持部20が永久磁石12を押さえる力が遠心力の反力として働くため、永久磁石12が回転子鉄心11から飛び出すのを防止することができる。また、回転子鉄心11を構成する部品点数が少ないため、製造コストを低減し、製造が簡単になるといった効果が得られる。
一方、この磁石保持部20が磁束の経路となることにより、漏れ磁束が発生し、固定子1と回転子10間の空隙の磁束が低下して、トルクが低下する原因となる。
図20は、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを示したものである。回転子鉄心11は、周方向に等間隔に永久磁石埋め込み部12aを有し、この永久磁石埋め込み部12aに、永久磁石12が埋め込まれている。
磁極部ユニット19Bを構成する円板状部材は、永久磁石12の外径側部分が削除され磁石保持部20をもたない構成となっている。
永久磁石12の、固定子1に面する空隙側には磁極部17が接着剤などにより接着されており、この磁極部17はカシメを介して一体に積層されている。磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bは、磁石保持部20が磁束の経路となる漏れ磁束Φが生じないため、トルクを向上することができる。
本実施の形態における回転子鉄心11は、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aと、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bを積層して構成される。このため、永久磁石12を押さえながらも、漏れ磁束を低減し、トルクを向上できるといった効果が得られる。
固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20の積層方向の構成は実施の形態1と同様なので、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋め込まれた永久磁石12の飛び出しを防ぎながらも、漏れ磁束を低減し、トルクを向上することができるといった効果が得られる。
この発明に係る実施の形態3によれば、前述した実施の形態1または実施の形態2における構成において、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19は、円板状部材により形成され、前記円板状部材の周縁部を残して内径側に永久磁石12を配設するとともに、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Aでは、前記円板状部材における永久磁石12の外径側の周縁部を永久磁石12が保持される磁石保持部20とし、磁石保持部20をもたない磁極部ユニット19Bでは、前記円板状部材における永久磁石12の外径側の周縁部を削除したので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石20を押さえながらも、トルクを向上することができ、しかも、回転子鉄心11を構成する部品点数が少ないため、製造コストを低減し、製造が簡単になるといった効果が得られる。
実施の形態4.
(回転電機の断面図の説明)
この発明に係る実施の形態4を図21および図22について説明する。図21は、本発明を実施するための実施の形態4における回転電機の構成を示す断面図の一種である。基本的な構成は実施の形態1と同じであるが、回転子鉄心の構造が異なる。
回転子鉄心11は、同一平面上に永久磁石12の極数と同数の磁性体からなる磁極部17を備えた磁極部ユニット19Cで構成されている。磁極部17は、周方向に等間隔に配置されており、隣り合う磁極部17の間には永久磁石埋め込み部12aが設けられている。また、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19Cのうち、少なくとも一つ以上は、磁極部ユニット19Cを構成する磁極部17が、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面した、磁性体からなる磁石保持部20を有する。本発明を実施するための実施の形態5における磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Cに設けられた磁石保持部20は、図21で示すように磁極部17の左右どちらか一方にしかなく、非対称な形状である。こうすることによって、磁極部ユニット20の磁石保持部の数を少なくすることができ、磁石保持部20内、および固定子1の連結部14bと磁石保持部20の間に生じる漏れ磁束を低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。
永久磁石12は、回転子鉄心11に設けられた永久磁石埋め込み部12aに、周方向に等間隔に埋め込まれている。回転電機が回転動作すると、永久磁石12には径方向に遠心力が働き、回転子鉄心11から飛び出そうとするが、回転子鉄心11に磁石保持部20を設けることで、磁石保持部20が永久磁石12を押さえ、遠心力を抑制するといった効果が得られる。なお、図21では、磁石保持部20は磁極部17の左側に設けられているとしたが、磁極部17の右側に設けても同様の効果が得られることは言うまでもない。
図22は、本発明を実施するための実施の形態4における回転電機の、回転子を示す断面図である。
回転子鉄心11は、永久磁石12の左側にのみ磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Cである。このような構成にすると、磁石保持部20が永久磁石12を押さえ、永久磁石12の飛び出しを防止する効果が得られるとともに、磁極部ユニット19Cの磁石保持部20の数を削減し、漏れ磁束を低減してトルクを向上することができるといった効果が得られる。なお、ここでは、磁石保持部20は永久磁石12の左側に設けられているとしたが、磁石保持部20は永久磁石12の右側に設けられていても同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、磁極部17の左側に磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Cと、磁極部17の右側に磁石保持部20を有する磁極部ユニット19を、同数積層することによって、回転電機の2つの回転方向(時計回り、反時計回り)に対して、トルクリップル、コギング、平均トルクの差を無くすことができる。
本発明を実施するための実施の形態4では、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20の積層方向の構成は実施の形態1と同様なので、固定子1の連結部14bに対向する回転子1の磁石保持部20の数や、固定子1の連結部14bと軸方向に隣接する回転子10の磁石保持部20の数を削減することができる。よって、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋め込まれた永久磁石12の飛び出しを防ぎながらも、漏れ磁束Φをさらに低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。
この発明に係る実施の形態4によれば、前述した実施の形態1〜3における何れかの構成において、回転子鉄心11を構成する磁極部17に設けられた磁石保持部20が、回転方向に対して非対称であるので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
また、この発明に係る実施の形態4によれば、前項の構成において、周方向の両側に永久磁石12が配置された磁極部17に、永久磁石12の固定子1側部分に沿って突出し永久磁石12を保持する磁石保持部12を設けたものにおいて、磁石保持部20を周方向の一方のみに突出させて設けるようにしたので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
そして、この発明に係る実施の形態4によれば、前々項の構成において、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19Cは、円板状部材により形成され、前記円板状部材の周縁部を残して内径側に永久磁石12を配設するとともに、前記円板状部材の前記周縁部を永久磁石12が保持される磁石保持部20としたものにおいて、前記円板状部材の周縁部の一部を削除して、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19の磁極部17に設けられた磁石保持部20が、回転方向に対して非対称であるようにしたので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
実施の形態5.
(回転電機の断面図の説明)
この発明に係る実施の形態5を図23について説明する図23は、本発明を実施するための実施の形態5における回転電機の構成を示す断面図の一種である。基本的な構成は実施の形態1と同じであるが、回転子鉄心の構造が異なる。
回転子鉄心11は、同一平面上に永久磁石12の極数と同数の磁性体からなる磁極部17(17A,17B)を備えた磁極部ユニット19Dで構成されている。磁極部17(17A,17B)は、周方向に等間隔に配置されており、隣り合う磁極部17(17A,17B)の間には永久磁石埋め込み部12aが設けられている。また、回転子鉄心11を構成する磁極部ユニット19Dのうち、少なくとも一つ以上は、磁極部ユニット19Dを構成する磁極部17が、永久磁石12を保持し、かつ、固定子1に面した、磁性体からなる磁石保持部20を有する。
本発明を実施するための実施の形態7における磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Dは、図23で示すように、磁石保持部20を有する磁極部17Aと、磁石保持部20をもたない磁極部17Bから構成されている。こうすることによって、磁極部ユニット19Dの磁石保持部20の数を少なくすることができ、磁石保持部20内、および固定子1の連結部14bと磁石保持部20の間に生じる漏れ磁束Φを低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。
永久磁石12は、回転子鉄心11に設けられた永久磁石埋め込み部12aに、周方向に等間隔に埋め込まれている。回転電機が回転動作すると、永久磁石12には径方向に遠心力が働き、回転子鉄心11から飛び出そうとするが、回転子鉄心11に磁石保持部20を設けることで、磁石保持部20が永久磁石12を押さえ、遠心力を抑制するといった効果が得られる。
また、回転子鉄心11全体での、磁極部17(17A,17B)に設けられた磁石保持部20の数を回転方向に対称にすると、回転電機の2つの回転方向(時計回り、反時計回り)に対して、トルクリップル、コギング、平均トルクの差を無くすことができる。
本発明を実施するための実施の形態5では、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20の積層方向の構成は実施の形態1と同様なので、固定子1の連結部14bに対向する回転子10の磁石保持部20の数や、固定子1の連結部14bと軸方向に隣接する回転子10の磁石保持部20の数を削減することができる。よって、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋め込まれた永久磁石12の飛び出しを防ぎながらも、漏れ磁束Φをさらに低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。
この発明に係る実施の形態5によれば、前述した実施の形態1〜4の何れかの構成において、磁石保持部20を有する磁極部ユニット19Dは、磁石保持部20を設けた磁極部17Aと磁石保持部20を設けない磁極部17Bとを備えているので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、漏れ磁束Φをさらに低減し、トルクをさらに向上することができるといった効果が得られる。トルクを向上することができる。
実施の形態6.
図24は実施の形態6における回転電機とECU200の回路の説明図である。図24では簡単のため詳細は省略し、電機子巻線のみ示している。
回転電機の電機子巻線は第1のU相巻線U1、第1のV相巻線V1、第1のW相巻線W1によって構成される電機子巻線2Aと第2のU相巻線U2、第2のV相巻線V2、第2のW相巻線W2によって構成される電機子巻線2Bとから構成される。
ここで、図24の電機子コイルについて、第1のU相巻線は+U11、−U12、+U13が直列接続されたものから構成され、第2のU相巻線は−U21、+U22、−U23が直列接続されたものから構成され、第1のV相巻線は+V11、−V12、+V13が直列接続されたものから構成され、第2のV相巻線は−V21、+V22、−V23が直列接続されたものから構成され、第1のW相巻線は−W11、+W12、−W13が直列接続されたものから構成され、第2のW相巻線は+W21、−W22、+W23が直列接続されたものから構成される。ただし、「+」、「−」はコイルの巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。
ここでは、ECU200も簡単のため詳細は省略し、インバータのパワー回路部のみを示す。
ECU200は2台のインバータ回路から構成されていて、それぞれのインバータから2つの電機子巻線2に3相の電流を供給する。ECUにはバッテリなどの電源21から直流電源が供給されており、ノイズ除去用のコイル22を介して、電源リレー23が接続されている。図24では電源がECUの内部にあるかのように描かれているが、実際はバッテリ等の外部の電源からコネクタ24を介して、電力が供給される。電源リレーは電源リレー23A、24Aの2個あり、それぞれ2個のMOS−FETで構成され故障時などは電源リレーを開放して、過大な電流が流れないようにする。なお、図24では、電源リレー23A,23Bは電源、コイル、電源リレーの順に接続されているが、コイルよりも電源に近い位置に設けられてもよいことは言うまでもない。
コンデンサ24A、コンデンサ24Bは平滑コンデンサである。図24ではそれぞれ、1個のコンデンサで構成されているが、複数のコンデンサを並列に接続されて構成してもよいことは言うまでもない。インバータ25Aとインバータ25Bはそれぞれ6個のMOS−FET(以下、単にFETと表示)を用いたブリッジで構成され、インバータ25Aでは、FET11、FET12が直列接続され、FET13、FET14が直列接続され、FET15、FET16が直列接続されて、さらにこの3組のFETが並列に接続されている。さらに、下側の3つのFET12、FET14、FET16のGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗Sが1つずつ接続されており、S11、S12、S13としている。これらシャント抵抗は電流値の検出に用いられる。
なお、シャントは3個の例を示したが、2個のシャントであってもよいし、1個のシャントであっても電流検出は可能であるため、そのような構成であってもよいことは言うまでもない。
回転電機側への電流の供給は図22に示すようにFET11、FET12の間からバスバーなどを通じて回転電機のU1相へ、FET13、FET14の間からバスバーなどを通じて回転電機のV1相へ、FET15、FET16の間からバスバーなどを通じて回転電機のW1相へそれぞれ供給される。インバータ25Bも同様の構成となっていて、インバータ25Bでは、FET21、FET22が直列接続され、FET23、FET24が直列接続され、FET25、FET26が直列接続されて、さらにこの3組のFETが並列に接続されている。さらに、下側の3つのFET22、FET24、FET26のGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗が1つずつ接続されており、シャント21、シャント22、シャント23としている。これらシャント抵抗は電流値の検出に用いられる。なお、シャントは3個の例を示したが、2個のシャントであってもよいし、1個のシャントであっても電流検出は可能であるため、そのような構成であってもよいことは言うまでもない。回転電機側への電流の供給は図22に示すようにFET21、FET22の間からバスバーなどを通じて回転電機のU2相へ、FET23、FET24の間からバスバーなどを通じて回転電機のV2相へ、FET25、FET26の間からバスバーなどを通じて回転電機のW2相へそれぞれ供給される。2台のインバータ25A,25Bは回転電機に備えられた回転角度センサ(図示しない)によって検出した回転角度に応じて制御回路(図示しない)からMOS−FETに信号を送ることでスイッチングし、電機子巻線2Aと電機子巻線2Bに所望の3相電流を供給する。なお、回転角度センサはレゾルバやGMRセンサやMRセンサなどが用いられる。
このような構成の回転電機とすると以下に示すような効果が得られる。
まず、図24では中性点N1とN2は電気的に接続されていない構成例を示した。このように2個の電機子回路の中性点を電気的に接続しない構成としておけば、回転電機内部で短絡が生じても電気的に独立した回路であれば、正常なインバータと電機子回路でトルクを発生できるので短絡時の影響を低減できるという効果がある。また、1台のインバータのみで回転電機を駆動した場合、電機子巻線の配置がアンバランスになり回転電機の振動、騒音が増大するといった課題があるが、実施の形態1〜5で述べた構成により、振動、騒音を低減できる。
また、2台のインバータで回転電機を駆動した場合、2台のインバータの電流、電圧にアンバランスが生じると回転電機の振動、騒音が増大するといった課題があるが、実施の形態1〜5で述べた構成により、振動、騒音を低減できる。
また、図24では、モータリレーのない例を示したが、モータリレーを設けてもよい、故障時にはモータリレーを開放することでブレーキトルクを小さくするなどの対策を講じることができる。
また、図24の電機子コイルについて、第1のU相巻線は+U11、−U12、+U13が直列接続されたものから構成され、第2のU相巻線は−U21、+U22、−U23が直列接続されたものから構成され、第1のV相巻線は+V11、−V12、+V13が直列接続されたものから構成され、第2のV相巻線は−V21、+V22、−V23が直列接続されたものから構成され、第1のW相巻線は−W11、+W12、−W13が直列接続されたものから構成され、第2のW相巻線は+W21、−W22、+W23が直列接続されたものから構成されるものとしたが、他の接続方法でも同等の効果が得られることはいうまでもない。また、回転電機が他の極数、スロット数であっても同等の効果が得られることはいうまでもない。
この発明に係る実施の形態6によれば、前述した実施の形態1〜5の何れかの構成において、前記電機子巻線2は、第1のU相巻線と、第1のV相巻線と、第1のW相巻線と、第2のU相巻線と第2のV相巻線と第2のW相巻線を有し、前記第1のU相巻線と前記第1のV相巻線と前記第1のW相巻線は第1のインバータに接続され、前記第2のU相巻線と前記第2のV相巻線と前記第2のW相巻線は第2のインバータに接続されることを特徴とするので、固定子1の連結部14bと、回転子10の磁石保持部20で発生する漏れ磁束Φを低減することができるため、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石12を押さえながらも、トルクを向上することができる。
実施の形態7.
この発明に係る実施の形態7を図25について説明する。図25は本発明を実施するための実施の形態7における自動車の電動パワーステアリング装置400の説明図である。
電動パワーステアリング装置400の作動状態において、運転者はステアリングホイール(図示しない)を操舵し、そのトルクがステアリングシャフト(図示しない)を介してシャフト41に伝達される。このときトルクセンサ42が検出したトルクは電気信号に変換されケーブル(図示しない)を通じてコネクタ43Aを介してECU(コントロールユニット)200に伝達される。一方、車速などの自動車の情報が電気信号に変換されコネクタ43Bを介してECUに伝達される。ECUはこのトルクと車速などの自動車の情報から、必要なアシストトルクを演算し、インバータを通じて回転電機に電流を供給する。回転電機はラック軸の移動方向(矢印Aで示す)に平行な向きに配置されている。また、ECUへの電源供給はバッテリやオルタネータから電源コネクタを介して送られる。回転電機が発生したトルクはベルト(図示せず)とボールネジ(図示せず)が内蔵されたギヤボックス44によって減速されハウジング45の内部にあるラック軸(図示せず)を矢印Aの方向に動かす推力を発生させ、運転者の操舵力をアシストする。これにより、タイロッド46が動き、タイヤが転舵して車両を旋回させることができる。回転電機のトルクによってアシストされ運転者は少ない操舵力で車両を旋回させることができる。なお、ラックブーツ47は異物が装置内に侵入しないように設けられている。
このような電動パワーステアリング装置においては、回転電機が発生するコギングトルクやトルクリップルはギヤを介して運転者に伝わるため、良好な操舵感覚を得るためにはコギングトルクやトルクリップルが小さい方が望ましい。また、回転電機が動作するときの振動・騒音も小さい方が望ましい。
そこで、実施の形態1〜6で述べた回転電機を搭載すると、各々の実施の形態で述べた効果を得ることができる。特に、平均トルクを向上しながらもコギングトルクやトルクリップルを低減し、低振動・低騒音化と高トルク化、小型化の両立が可能となる。また、電動パワーステアリング装置400における回転電機100は、ラック軸を動かす推力を発生させるため、回転電機100は時計回り、反時計周りのどちらにも回転動作するが、実施の形態1〜6で述べた回転電機では、回転電機の時計回り、反時計周りに対して、どちらもトルクリップルを低減することができる。また、トルクリップル、コギングトルク、平均トルクの回転方向に対する差を無くすことができる。以上より、電動パワーステアリング装置400の低振動・低騒音化、高トルク化が図られるといった効果が得られる。
図25のように回転電機100はラック軸の移動方向A(矢印で示す)に平行な向きに配置されている、電動パワーステアリング装置400は大型車に向いているシステムであるが、回転電機100も高出力化が必要であり、高出力化と同時に回転電機100に起因する振動・騒音も増加するという課題があった。しかしながら、実施の形態1〜6で述べた回転電機を適用すればこの課題が解決でき、大型の車両にも電動パワーステアリング装置が適用でき、燃費を低減できるという効果がある。
この発明に係る実施の形態7によれば、前述した実施の形態1〜6の何れかの構成を具議する回転電機100を搭載した電動パワーステアリング装置400としたので、固定子1の剛性を高め、回転子鉄心11に埋込まれた永久磁石を押さえながらも、トルクを向上できる回転電機100を電動パワーステアリング装置400の駆動源として活用することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 回転電機、200 ECU、300 センサ部、400 電動パワーステアリング装置、1 固定子、2,2A,2B 電機子巻線、2a 電機子コイル、3 固定子鉄心、4 フレーム、4a 壁部、5 ハウジング、6 ボルト、7,8 軸受け、9 シャフト、10 回転子、11 回転子鉄心、12 永久磁石、13 コアバック、14 ティース、14a 鍔部、14b 連結部、16,16A,16B コアシート、17,17A,17B 磁極部、18 ブリッジ部、19,19B,19C,19D 磁極部ユニット、20 磁石保持部、24 電源コネクタ、41 シャフト、42 トルクセンサ、43A,43B コネクタ、44 ギヤボックス、45 ハウジング、46 タイロッド、47 ラックブーツ。

Claims (12)

  1. 複数個のティースを備えるコアシートが軸方向に複数枚積層されて構成される固定子鉄心、ならびに前記ティースに巻回される電機子巻線を有する固定子と、磁極部と複数個の永久磁石埋め込み部とを備える磁極部ユニットが軸方向に複数積層されて構成される回転子鉄心、ならびに前記埋め込み部に埋め込まれる永久磁石を有する回転子とが磁気的空隙を介して配置された回転電機であって、前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接する前記ティースの前記回転子側の先端部を連結する連結部を有し、前記磁極部ユニットの少なくとも1つは、前記永久磁石を前記固定子側で保持する磁石保持部を有しており、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の横断面において、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第一の断面では、前記連結部および前記磁石保持部の両方が存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第二の断面では、前記連結部のみが存在し、かつ前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の第三の断面では、前記磁石保持部のみが存在するものであり、前記断面の間に前記連結部および前記磁石保持部の何れも存在しないように構成された第四の断面が配置されていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記第四の断面は、前記第一の断面と前記第二の断面との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記連結部および前記磁石保持部のどちらか一方のみが存在する断面をもつ領域の積層方向長さの、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の積層方向長さに対する割合が、20%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記連結部および前記磁石保持部のどちらか一方のみが存在する断面をもつ領域の積層方向長さの、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の積層方向長さに対する割合が、20%から80%であることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の回転電機。
  5. 前記固定子鉄心は、前記連結部を有する前記コアシートを複数枚連続で積層した前記連結部を有するコアシートブロックと、前記連結部をもたない前記コアシートを複数枚連続で積層した前記連結部をもたないコアシートブロックから構成されており、前記回転子鉄心は、前記磁石保持部を有する前記磁極部ユニットを複数連続で積層した前記磁石保持部を有する磁極部ユニットブロックと、前記磁石保持部をもたない前記磁極部ユニットを複数連続で積層した前記磁石保持部をもたない磁極部ユニットブロックから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の回転電機。
  6. 前記回転子鉄心を構成する磁極部ユニットは、円板状部材により形成され、前記円板状部材の周縁部を残して内径側に前記永久磁石を配設するとともに、前記円板状部材の前記周縁部を前記永久磁石が保持される前記磁石保持部としたことを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の回転電機。
  7. 前記回転子鉄心を構成する前記磁極部ユニットにおいて、前記磁極部に設けられた前記磁石保持部が、回転方向に対して非対称であることを特徴とする請求項1から請求項6までの何れかに記載の回転電機。
  8. 周方向の両側に前記永久磁石が配置された前記磁極部に、前記永久磁石の固定子側部分に沿って突出し前記永久磁石を保持する前記磁石保持部を設けたものにおいて、前記磁石保持部を周方向の一方のみに突出させて設けるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記回転子鉄心を構成する磁極部ユニットは、円板状部材により形成され、前記円板状部材の周縁部を残して内径側に前記永久磁石を配設するとともに、前記円板状部材の前記周縁部を前記永久磁石が保持される前記磁石保持部としたものにおいて、前記円板状部材の周縁部の一部を削除して、前記回転子鉄心を構成する前記磁極部に設けられた前記磁石保持部が、回転方向に対して非対称であるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  10. 複数個のティースを備えるコアシートが軸方向に複数枚積層されて構成される固定子鉄心、ならびに前記ティースに巻回される電機子巻線を有する固定子と、磁極部と複数個の永久磁石埋め込み部とを備える磁極部ユニットが軸方向に複数積層されて構成される回転子鉄心、ならびに前記埋め込み部に埋め込まれる永久磁石を有する回転子とが磁気的空隙を介して配置された回転電機であって、前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接する前記ティースの前記回転子側の先端部を連結する連結部を有し、前記磁極部ユニットの少なくとも1つは、前記永久磁石を前記固定子側で保持する磁石保持部を有しており、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の横断面において、前記固定子鉄心および前記回転子鉄心の軸方向における少なくとも何れか一部の断面では、前記連結部および前記磁石保持部のどちらか一方のみが存在するように構成されているものであり、前記磁石保持部を有する前記磁極部ユニットは、前記磁石保持部を設けた前記磁極部と前記磁石保持部を設けない前記磁極部とを備えていることを特徴とする回転電機。
  11. 前記電機子巻線は、第1のU相巻線と、第1のV相巻線と、第1のW相巻線と、第2のU相巻線と第2のV相巻線と第2のW相巻線を有し、前記第1のU相巻線と前記第1のV相巻線と前記第1のW相巻線は第1のインバータに接続され、前記第2のU相巻線と前記第2のV相巻線と前記第2のW相巻線は第2のインバータに接続されることを特徴とする請求項1から請求項10までの何れかに記載の回転電機。
  12. 請求項1から請求項11までの何れかに記載の回転電機を搭載した電動パワーステアリング装置。
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