JP6323563B2 - 圧延方法及び圧延装置 - Google Patents

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Description

本開示の技術は、圧延材の圧延方法及び圧延装置に関する。
連続熱延ラインにおいて、粗圧延機の出側から仕上圧延機における圧延材の温度計算は、仕上スタンドでの圧延荷重計算、圧延トルク計算、ロールプロフィル計算(サーマルクラウン)など圧延材の品質に関わる板厚、板クラウンや形状計算には不可欠な計算要素である。
圧延材の温度計算は、一般的には、たとえば、非特許文献1に示されているように、板厚方向温度分布を計算する方法として熱伝導方程式を差分法で計算する方法が知られている。また、特開平7−80517号公報には、熱間圧延において異なる物性値を有する2層、すなわち芯材と外層材とで構成されたワークロールのロール内温度分布を圧延操業中に計算する際に、ロール半径方向温度分布の数式表現として、芯材と外層材との境界において、双方の熱伝導率の違いにより、熱流速の連続性から必然的に生じるロール半径方向温度勾配の不連続を表現可能な多項式を用いる圧延ロールにおける熱膨張量の計算方法が開示されている。
圧延材冷却過程では、デスケーリングやロールとの接触により大きな抜熱が生じた場合、圧延材表層部で急激な温度低下が生じることが知られている。この現象を正確に表現するためには、『日本鉄鋼協会共同研究会圧延理論部会編、「板圧延の理論と実際」、改訂版、日本鉄鋼協会、2010年9月、p.141』(以下、非特許文献1と称する)に開示されている計算方法では、圧延材表層部を細かく分割する必要がある。ここで、連続熱延ラインでのセットアップ計算では、たとえば、図1に示すように、仕上圧延機出口の目標温度を達成するための計算が行われ、圧延荷重修正および設定温度を満足させるために、圧延速度修正やスタンド間冷却の有無などが修正された計算で繰り返し行われる。このようなセットアップ計算に圧延材表層部を細かく分割した温度計算モデルを用いると、圧延材の温度計算に長時間を要するため、非特許文献1に開示されている温度計算モデルでは、連続熱延ラインにおいて実用的な時間で計算処理を行うことが困難であった。また、非特許文献1に開示されている温度計算モデルの考え方を用いつつ、実用的な時間で計算処理を行うには、計算領域の分割数を少なくする必要があるため、温度計算の精度が低下するという問題があった。このような問題は、非特許文献1に開示されている技術と、特許文献1に開示されている技術とを単に組み合わせても、解決することが困難であった。
そこで本開示の技術は、連続熱延ラインにおいてオンラインで使用可能な計算速度を有し、かつ高精度に圧延材温度を計算して、計算結果に基づいて圧延材を圧延することが可能な、圧延方法及び圧延装置を提供することを課題とする。
本発明者は、特開平7−80517号公報に開示されている、実用的な計算時間で高精度な温度予測を行うモデルを、熱間圧延における圧延材の温度計算に応用することを検討した。特許文献1では、芯材と外層材とで構成されたワークロールのロール内温度分布を計算する際に、ロール半径方向温度分布の数式表現として、芯材と外層材で異なる多項式を用いている。そこで、本発明者は、まず、圧延材の板厚方向を分割せずに、圧延材温度を計算した。しかしながら、圧延材の板厚方向を分割せずに圧延材温度を計算すると、圧延材表層部の温度の計算精度が低かった。この結果を受けて鋭意研究した結果、本発明者は、圧延材の板厚方向温度分布を表現可能な多項式を用いて、圧延材の板厚方向を、表面部と板厚中央部とを含む少なくとも2区分以上に分割して計算することにより、圧延材表層部を含む圧延材全体の温度計算精度を高めることが可能になることを知見した。
本開示の技術は、このような知見に基づいて完成させた。以下、本開示の技術について説明する。なお、本開示の技術の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて適宜付記するが、それにより本開示の技術が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の第1の態様は、圧延材を圧延する圧延方法であって、前記圧延材の板厚方向の温度分布を、領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2以上の区分に分け、前記少なくとも2以上の区分毎に項の次数が定められており、次数が前記板厚中心部を含む区分よりも前記板厚表面部を含む区分の方が高くなるように定められた温度分布を表現可能な多項式で前記少なくとも2以上の区分の各々についての前記板厚方向の温度分布を表し、を用いて表し、前記多項式で表した前記板厚方向の温度分布に基づいて前記圧延材を圧延することを含む圧延方法である。
ここで、「板厚表面部を含む区分」とは、圧延材の表面あるいは裏面の表層から板厚中心に向かう所定の範囲をいい、「板厚中心部を含む区分」とは、板厚表面部を含む区分よりも板厚中心側に存在する領域である。以下に示す本発明の他の態様においても同様である。
また、上記本発明の第1の態様において、前記板厚中心部を含む区分の前記次数は4次であり、前記板厚表面部を含む区分の前記次数は6次以上であることが好ましい。
また、上記本発明の第1の態様において、前記圧延材の板厚全体に占める前記板厚中心部を含む区分の割合を、前記圧延材の板厚が大きくなるに従って増やすことが好ましい。
本発明の第2の態様は、ワークロール及びスタンド間冷却装置を有する圧延機列であって、前記ワークロールに対して設定されたロール速度及び前記スタンド間冷却装置に対して設定されたスタンド間冷却条件に従って圧延材を圧延する圧延機列と、前記圧延機列を制御する制御部であって、前記圧延材の板厚方向の領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2つ以上の区分に分け、前記少なくとも2以上の区分毎に項の次数が定められており、次数が前記板厚中心部を含む区分よりも前記板厚表面部を含む区分の方が高くなるように定められた多項式で前記少なくとも2以上の区分の各々についての前記板厚方向の温度分布を表し、表した温度分布に基づいて前記ロール速度及び前記スタンド間冷却条件の少なくとも一方の設定を変更する制御部と、を含む圧延装置である。
本発明の一つの実施形態によれば、連続熱延ラインにおいてオンラインで使用可能な計算速度を有し、かつ高精度に圧延材温度を計算して、計算結果に基づいて圧延材を圧延することが可能な、圧延方法及び圧延装置を提供することができる。
熱間仕上圧延におけるセットアップスケジュールの一例を説明する図である。 圧延材の板厚方向を分割せずに圧延材温度を計算した結果の一例を説明する図である。 温度分布を表現する領域の区分および板厚表面部を含む区分の板厚方向深さの一例を説明する図である。 温度パラメータの一例を説明する図である。 板厚表面部を含む区分が板厚全体に占める割合を板厚によらず一定にした場合の温度計算結果の一例を説明する図であって、板厚が薄い圧延材の計算結果の一例と厳密解の一例とを示す図である。 板厚表面部を含む区分が板厚全体に占める割合を板厚によらず一定にした場合の温度計算結果の一例を説明する図であって、板厚が厚い圧延材の計算結果の一例と厳密解の一例とを示す図である。 板厚表面部が板厚全体に占める割合を板厚に応じて変更した場合の温度計算結果の一例を説明する図であって、板厚が薄い圧延材の計算結果の一例と厳密解の一例とを示す図である。 板厚表面部が板厚全体に占める割合を板厚に応じて変更した場合の温度計算結果の一例を説明する図であって、板厚が厚い圧延材の計算結果の一例と厳密解の一例とを示す図である。 本発明を適用可能な熱間仕上圧延機列および温度計の配置の一例を説明する図である。 実施例で採用したパラメータβの一例を説明する図である。 実施例の結果の一例を示す図である。 実施例の結果の一例を示す図である。 実施例の結果の一例を示す図である。 実施形態に係る圧延材温度計算装置の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る制御装置の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る圧延材温度計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る圧延制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る圧延材温度計算装置に圧延材温度計算プログラムがインストールされる態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る制御装置に圧延制御プログラムがインストールされる態様の一例を示す概念図である。
以下、本開示の技術の実施の形態について説明する。なお、以下に示す形態は本開示の技術の例示であり、本開示の技術は以下に説明する形態に限定されない。
本開示の技術は、連続熱延操業ラインにおいて、実用的な計算時間で、かつ高精度に圧延材の温度を計算する方法に関する。実用的な計算時間で温度を計算する方法としては、たとえば、特許文献1に開示されている方法がある。本発明者は、この方法を用いて、圧延材温度分布を計算する手法に取り入れることにした。
まず、板厚方向の圧延材温度分布を表現するために、板厚方向温度分布を高次の多項式を用いて表現することとした。このとき、圧延材表層部での急激な温度分布を表現するために、板厚方向の領域において、1つの多項式(6次式以上)を用いて、板厚方向温度分布を計算した。圧延ロールに接触した後の圧延材の温度計算結果(比較例)を、ロールバイト入側の温度分布(圧延ロールに接触する前の圧延座の温度分布)、および、非特許文献1に開示されている圧延材表層部を細かく分割する方法による計算結果(以下において、「厳密解」ということがある。)とともに、図2に示す。
図2に示すように、比較例では、圧延材温度の表裏面近傍の急激な温度分布を表現するために、計算される板厚方向温度分布が大きく振幅し、その結果、圧延材表面側の所定の板厚領域において、厳密解から大きくかい離することが判明した。そこで、デスケーリング(冷却)や圧延中のロールバイト内での急激な温度を高精度に表現するために、本開示の技術では、板厚表面部を含む領域(本開示の技術に係る「区分」の一例)と板厚中央部を含む領域との少なくとも2以上の領域に分けて、圧延材板厚方向温度分布を表現することにした。本開示の技術において、板厚方向の温度分布を計算する領域は、板厚表面部を含む領域と板厚中央部を含む領域があれば特に限定されないが、圧延材の温度を高精度に計算しやすい形態にする等の観点からは、それぞれ板厚表面部、板厚中央部、板厚裏面部を含む3以上の領域に分けることが好ましい。ここで、板厚裏面部とは、例えば板厚表面が板厚上面とした場合の板厚下面である。
圧延材の板厚方向温度分布を多項式で表現する本開示の技術の計算手順について説明する。以下の説明において、圧延材温度は、圧延材C断面(圧延材の長手方向に垂直な断面)を計算するモデルを仮定した。また、以下に示す形態では、圧延材(板幅2L、板厚h)の板幅方向中央を境に両側の温度は対称であると仮定し、圧延材の板幅方向中央から圧延材の板幅方向一端までの領域(圧延材の半分の領域)について計算を行うこととした。なお、本開示の技術は、板幅方向中央を境に両側の温度分布が非対称である圧延材の温度計算にも用いることができる。この場合、圧延材の温度分布は板厚表面部を含む領域と板厚裏面部を含む領域と板厚中央部を含む領域との3領域に分割して計算できる。
温度計算の基本方程式(熱伝導方程式)は、式(1)で表される。また、上記内容を考慮した境界条件(デスケーリング、空冷時)は、式(2)〜式(5)で表される。
ここで、ρは圧延材の比熱、cは圧延材の密度、λは圧延材の熱伝導率であり、式(1)の右辺第3項は圧延中の加工発熱および摩擦発熱項である。また、αは熱伝達係数、θは圧延材各場所の表面温度、σはステファン・ボルツマン定数、εは放射率、θairは雰囲気温度、αは等価熱伝達係数である。
また、式(1)のxは板幅方向座標、yは板幅方向座標、θは温度、式(3)のLは板幅端部位置、式(4)のh/2及び式(5)の−h/2は板厚方向表面位置を表す。また、上添え字eは板幅方向端部を意味し、上添え字Tは圧延材の表面(上面)を意味し、上添え字Bは圧延材の裏面(下面)を意味する。
圧延中の摩擦発熱に関する境界条件(圧延材表裏面(上下面))は式(6)で表され、圧延中のロール接触による抜熱に関する境界条件(圧延材表裏面(上下面))は式(7)で表される。
ここで、qは圧延時に発生する単位時間当たりの発熱量、αはロール抜熱等価熱伝達係数、θはロール温度である。
境界条件式(式(2)〜式(7))を考慮して、熱伝導方程式(式(1))を弱形式に変換すると次式が得られる。
ここで、板厚方向の温度分布を以下に示す多項式(本開示の技術に係る多項式の一例)で近似して表現することを考える。図3に、板厚方向の温度分布を板厚で無次元化表記したときの模式図を示す。図3に示したように、たとえば、圧延やデスケーリングなど、表面で急激に温度変化する領域(温度分布がθで表される領域2および温度分布がθで表される領域3)と、それ以外の領域(温度分布がθで表される領域1)に分けて、板厚方向の温度分布を多項式近似することを考える。図3において、βは領域1と領域2との境界であり、−βは領域1と領域3との境界である。板厚方向(y方向)の座標を圧延材の板厚で割った値をy’とするとき、図3に示した各領域(領域1(−β<y’<β)、領域2(β≦y’≦1)、領域3(−1≦y’≦−β))における温度分布は、y’の多項式として、それぞれ式(9)〜式(11)のように表現できる。
ここで、a10、a11、a12、a13、a20、a21、a23、a30、a31、a33(以下において、これらをまとめて単に「a」と言うことがある。)は近似式を決定する定数、2n、2n、2nは近似式の次数であり、予め設定しておくパラメータである。式(9)〜式(11)のθ、θ、θを表現するにあたり、たとえば、図4に示した8個の温度パラメータ(θ:板厚中心温度、θm1:領域θの平均温度、θm2:領域θの平均温度、θm3:領域θの平均温度、θ2β:領域θと領域θとの境界温度、θ3β:領域θと領域θとの境界温度、θ2S:領域θの表面温度、θ3S:領域θの表面温度(裏面温度))を選択する。これら8つの温度パラメータを式(9)〜式(11)に適用すると、次式(式(12)〜式(14))で表すことができる。なお、ここでは、図4に示した8個の温度パラメータを採用して圧延材温度を多項式で表現したが、本開示の技術における「温度分布を表現可能な多項式」の表現形態はこれに限定されない。「温度分布を表現可能な多項式」は、例えば、各領域の温度勾配など、他のパラメータを用いて表現することも可能である。
式(12)〜式(14)をaについて解法し、式(9)〜式(11)へそれぞれ代入することにより、次式(式(15)〜式(17))を得ることができる。
ここで、[B−1および[B−1は、上記aについて解くことにより得られた逆行列式である。式(15)〜式(17)を整理すると、次式(式(18)〜式(21))が得られる。
このとき、板厚方向の温度分布は、式(18)〜式(20)で示したξ、ξ2β、ξm1、ξ3β、ξm2、ξ2S、ξm3、ξ3Sを板厚方向の無次元化座標で表現することにより、モデル化することができる。これにより、式(8)、式(18)〜式(21)から、板厚方向の1領域(要素)をマトリクス型式で表現できる。
ここで、[C]は、要素の熱容量マトリクス、[K]は、要素の熱伝導マトリクス、{F}は、要素の熱流束ベクトルとして知られている。式(22)は、例えば、文献(『有限要素法における熱応力・クリープ・熱伝導解析』1991、第3版、p.115〜p.134)などで紹介されている。
板幅方向へのモデル化は、板幅方向の隣り合う任意接点間を線形内挿することで表現することができる。解析対象全体は、前記1領域を板幅方向全体としてすべての要素を集め、全体マトリックスとして組み上げて連立常微分方程式を得ることができる。連立常微分方程式を解くことにより、目的とする温度を求めることができる。
次に、本発明者は、上述した計算手法で算出した本開示の技術による計算結果と、たとえば、非特許文献1に示されている差分法を用いた計算結果と比較することにより、式(15)〜式(17)に示した多項式を表現する次数2n、2n、2nについて検討した。その結果、nは2以上、nおよびnは3以上にすることにより、計算精度を高めやすくなることが分かった。
上記は、3分割を前提として、図4および式(12)〜(14)のβを設定しているが、必ずしも3分割にある必要はなく、分割領域を2m+1分割(mは整数)にでき、板厚中心部から、β,β’,β’’・・・(0<β<β’<β’’<・・・’)と範囲を規定することもできる。ただし、領域の分割数を大きくすると、多少計算精度は向上するが、計算時間が増大する。本開示の技術のように、分割領域を3分割とし、板厚に応じてβを設定する方法が、もっとも高速で、かつ高精度な解が計算できることを見出した。
ところで、熱間圧延操業では、圧延機で複数パスにより板厚圧下(圧延)が行われ、所定の板厚に圧延される。本発明者は上述した計算手法で、板厚表裏面における領域範囲を決めるパラメータβ(図4参照)を、板厚が薄い圧延材で計算誤差が少なくなるように設定(β=0.6)し、その値を熱間圧延操業内で板厚が厚い圧延材に適用した計算を行った。その結果を図5A及び図5Bに示す。図5Aは板厚が薄い圧延材の計算結果と厳密解とを示す図であり、図5Bは板厚が厚い圧延材の計算結果と厳密解とを示す図である。
図5Aおよび図5Bに示すように、板厚が厚い圧延材と薄い圧延材では、圧延中のロールバイト内やデスケーリングなど圧延材表層部で急激な温度低下がある場合、上記パラメータβを一定値にすると、板厚方向の温度分布に有意な誤差が生じることが分かった。そこで、本発明者は、本開示の技術による計算精度を高めやすくするために、上記パラメータであるβを、板厚ごとに変更して計算を行った。その結果と、非特許文献1に示されている差分法を用いた計算結果との比較を、図6A及び図6Bに示す。図6Aは板厚が薄い圧延材の計算結果と厳密解とを示す図であり、図6Bは板厚が厚い圧延材の計算結果と厳密解とを示す図である。
図6Aおよび図6Bに示すように、板厚に応じてパラメータβを変更する(板厚が1.6mmの場合に0.6にしたβを、板厚が40mmの場合には0.85にする)ことにより、圧延中のロールバイト内やデスケーリングなど圧延材表層部で急激な温度低下がある場合でも、計算精度を落とすことなく板厚方向温度分布を表現可能なことが分かった。
なお、本開示の技術において、パラメータβの具体的な値の決定方法は特に限定されない。パラメータβは、たとえば、非特許文献1に示されている差分法を用いた厳密計算結果から、板表面近傍で急激に変化する温度領域を予め計算しておき、その計算結果と圧延材板厚との関係を整理して適用することができる。
また、上記方法で得られた板厚表裏面における領域範囲を決めるパラメータβは、精度的には、β±0.1程度であれば、工業上に使用する温度誤差には影響しないことも知見している。
以上説明した、本開示の技術の熱間圧延の圧延材温度計算方法を用いた計算は、一例として図1に示す計算部1で行うことができる。計算部1を有する熱間圧延の圧延材温度計算装置を備える熱間圧延ラインの形態例を、図7に示す。図7では、各機器の形態を簡略化して示しており、本開示の技術の熱間圧延の圧延材温度計算装置10は、後述の圧延材温度計算プログラム24(図12参照)を実行することで計算部1として動作する。
図7に示した熱間圧延ライン100Lは、粗圧延機20と、ワークロール26を各々有する複数のスタンド28が設置された仕上圧延機列30と、粗圧延機20の出側(圧延材の移動方向下流側。以下において同じ。)に設置された粗圧延機出側温度計50と、熱間圧延の圧延材温度計算装置10と、仕上圧延機列30の入側(圧延材の移動方向上流側)に設置された仕上圧延機列入側温度計60と、仕上圧延機列30の動作を制御する制御装置40と、仕上圧延機列30の出側に設置された仕上圧延機列出側温度計70と、を備えている。
また、仕上圧延機列30の入側には、デスケーリング用冷却装置30Aが設けられており、仕上圧延機列30のスタンド28間には、スタンド間冷却装置30Bが設けられている。デスケーリング用冷却装置30Aは、圧延材に対して水を噴射することでデスケーリングを行う。スタンド間冷却装置30Bは、圧延材に対して水を噴射することで圧延材を冷却する。
熱間圧延ライン100Lでは、粗圧延機出側温度計50で測定された圧延材の温度に関する情報が、熱間圧延の圧延材温度計算装置10へと送られる。圧延材温度計算装置10では、上述した本開示の技術の熱間圧延の圧延材温度計算方法による計算が行われ、計算により得られた圧延材温度を用いて、当該温度の圧延材を仕上圧延する速度(ロール速度)や仕上圧延機列30のスタンド間における圧延材の冷却条件が算出される。
一例として図12に示すように、圧延材温度計算装置10は、CPU(CentralProcessing Unit)12、一次記憶部14、及び二次記憶部16を備え、これらはアドレスバス、制御バス、及びシステムバスなどを含んで構成されたバス18を介して互いに接続されている。
一次記憶部32は、揮発性のメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)である。二次記憶部34は、不揮発性のメモリであり、例えば、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)である。
圧延材温度計算装置10は、インプット・アウトプット・インターフェース(I/O)22を備えている。I/O22は、CPU12と各種の入出力デバイスとを電気的に接続してCPU12と各種の入出力デバイスとの間の各種情報の送受信を司る。
I/O22には、入出力デバイスとして、制御装置40及び粗圧延機出側温度計50が接続されている。従って、CPU12は、制御装置40との間で各種情報の授受を行い、粗圧延機出側温度計50により測定された温度に関する情報を粗圧延機出側温度計50から取得する。
二次記憶部16は、圧延材温度計算プログラム24を記憶している。CPU12は、二次記憶部16から圧延材温度計算プログラム24を読み出して一次記憶部14に展開する。そして、CPU12は、一次記憶部14に展開した圧延材温度計算プログラム24を実行することで本開示の技術に係る制御部として動作する。
一例として図13に示すように、制御装置40は、CPU42、一次記憶部44、及び二次記憶部46を備え、これらはアドレスバス、制御バス、及びシステムバスなどを含んで構成されたバス48を介して互いに接続されている。
一次記憶部44は、揮発性のメモリであり、例えば、RAMである。二次記憶部46は、不揮発性のメモリであり、例えば、フラッシュメモリやHDDである。
制御装置40は、I/O52を備えている。I/O52は、CPU42と各種の入出力デバイスとを電気的に接続してCPU42と各種の入出力デバイスとの間の各種情報の送受信を司る。
I/O52には、入出力デバイスとして、圧延材温度計算装置10、スタンド28、デスケーリング用冷却装置30A、及びスタンド間冷却装置30Bが接続されている。従って、制御装置40は、圧延材温度計算装置10との間で各種情報の授受を行い、スタンド28のワークロール26、デスケーリング用冷却装置30A、及びスタンド間冷却装置30Bの制御を行う。
二次記憶部46は、圧延制御プログラム54を記憶している。CPU42は、二次記憶部46から圧延制御プログラム54を読み出して一次記憶部44に展開する。そして、CPU42は、一次記憶部44に展開した圧延制御プログラム54を実行することで本開示の技術に係る制御部として動作する。
次に、圧延材温度計算装置10のCPU12が圧延材温度計算プログラム24を実行することで実現される圧延材温度計算処理の流れの一例について図14を参照して説明する。
図14に示す圧延材温度計算処理では、先ず、ステップ100で、CPU12は、熱伝導方程式の解法のための基本設定を行い、その後、ステップ102へ移行する。
ステップ100では、具体的要件として、CPU12が、解析対象となる板厚方向の近似多項式を設定する板厚方向分割数、分割領域を表すβ、板幅方向分割数、粗圧延機出側での温度、式(2)〜式(5)における圧延以外の抜熱及び入熱(例えば、デスケーリング及び空冷時、バーヒータ、通過時間)に関わる境界条件、式(6)および式(7)における圧延中の摩擦発熱に関する境界条件を設定する。
次のステップ102で、CPU12は、式(22)の連立常微分方程式を構成する、要素の熱容量マトリックス[C]、要素の熱伝導マトリックス[K]、及び要素の熱流速ベクトル{F}を算出し、幅方向全体として、全体マトリックスを作成する。
次のステップ104で、CPU12は、連立常微分法的式を解き、温度パラメータを算出する。
最後に、必要に応じて、CPU12は、式(18)〜式(20)より注目点の温度を算出し、その後、本圧延材温度計算処理を終了する。
次に、制御装置40のCPU42が圧延制御プログラム54を実行することで実現される圧延制御処理の流れの一例について図15を参照して説明する。
図15に示す圧延制御処理では、先ず、ステップ150で、CPU42は、ロール周速および冷却条件を取得し、次のステップ152で、図14に示す圧延材温度計算処理が実行されることで、CPU42は、仕上出側温度を算出する。
次のステップ154で、CPU42は、仕上げ出側温度が目標温度と一致しなければ、次のステップ156で、CPU42は、ロール速度又は/及び冷却条件を変更する。そして、CPU42は、仕上げ出側温度が目標温度と一致するまで、本ループを繰り返し、一致した時点で本処理は終了する。
ここで、ロール速度とは、スタンド28に含まれるワークロール26のロール速度を指す。また、冷却条件とは、上記のステップ100の処理が実行される仕上圧延機列30のスタンド間で冷却する条件を指す。
なお、説明は省略するが、さらには、図1で示されるように、圧延荷重・圧延トルクについても、負荷がチェックされ、負荷が課題であれば、板厚スケジュールが変更され、板厚スケジュール、ロール周速、スタンド間冷却条件が確定する。
その後、このようにして算出されたロール速度及び冷却条件で圧延した場合に、例えば、冷却水温の変動又は冷却水の噴射量の変動等により、仕上圧延機列30の出側における圧延材の温度が所定の目標温度にならないと判断される場合には、例えば、ロール速度及びスタンド間冷却の条件を変更することにより、仕上圧延機列30の出側における圧延材の温度が所定の目標温度になるまで、圧延材温度計算装置10における計算が繰り返される。圧延材温度計算装置10で算出されたロール速度および冷却条件で圧延することにより、仕上圧延機列30の出側における圧延材の温度を所定の目標温度に制御可能である場合には、その算出結果が制御装置40へと出力される。
ステップ158で、CPU42は、ステップ154で確定したロール速度に従って仕上圧延機列30のロール速度を制御し、かつ、ステップ154で確定した冷却条件に従ってスタンド間冷却装置30Bを制御し、その後、本圧延制御処理を終了する。
このように、熱間圧延ライン100Lは、本開示の技術の熱間圧延の圧延材温度計算方法を実施可能な圧延材温度計算装置10を有しているので、オンラインで、且つ高精度に圧延材温度を計算することが可能になり、仕上圧延機列30の出側における圧延材の温度を目標温度に制御しやすくなる。その結果、温度に起因する仕上各スタンドでの圧延荷重の誤差を小さくすることが可能になるので、本開示の技術によれば、板クラウンおよび形状を安定させた熱延鋼板を製造することが可能な、熱間圧延ライン100Lを提供することができる。
以上、本開示の技術を熱間仕上圧延機列に適用した形態を例示したが、本開示の技術を厚板圧延や冷間圧延に適用することも可能であることは言うまでもない。
実施例を参照しつつ、本開示の技術についてさらに説明を続ける。
板厚方向の温度分布を表現する領域を3つに分け、かつ温度分布を表現可能な多項式を用いて圧延材の板厚方向の温度分布を表す形態の本開示の技術を、図7に示した熱間仕上連続圧延機(7個の仕上スタンドを有する仕上圧延機列30)に適用した。本実施例では、図7に示した連続熱延工程(熱間圧延ライン100L)において、粗圧延機出側温度計50の測定値を圧延材温度の入力データとし、粗圧延機出側温度計50から仕上圧延機列出側温度計70までの領域における圧延材の温度計算を行った。本開示の技術の計算で用いるパラメータβは、非特許文献1に示されている差分法を用いた厳密計算を行い、予め、板表面近傍で急激に変化する温度領域を圧延パス出側板厚との関係を整理することにより、決定した。本実施例で用いたパラメータβと仕上圧延機列30の出側板厚との関係を図8に示す。図8に示したように、本実施例では、仕上圧延機列30の出側板厚が厚くなるほどパラメータβが大きくなるように、換言すれば、仕上圧延機列30の出側板厚が厚くなるほど圧延材の板厚全体に占める領域2及び領域3の割合が小さくなるように、パラメータβを決定した。なお、本実施例では、圧延パス出側板厚との関係で整理したが、パラメータβと圧延パス入側板厚との関係で整理してもよい。
本実施例の結果を図9〜図11に示す。図9は仕上圧延機列30の出側板厚が1.6mmである圧延材について行った温度計算結果を説明する図であり、図10は仕上圧延機列30の出側板厚が5.5mmである圧延材について行った温度計算結果を説明する図であり、図11は仕上圧延機列の出側板厚が15.0mmである圧延材について行った温度計算結果を説明する図である。図9〜図11では、粗圧延機出側の温度計測定値、仕上圧延機列入側の温度計測定値、および、仕上圧延機列出側の温度計測定値を、それぞれ「○」で示した。
図9〜図11に示したように、本開示の技術によれば、すべての場合において、本開示の技術により計算した表面温度が、仕上圧延機列入側の温度計測定値および仕上圧延機列出側の温度計測定値とほぼ一致した。この結果から、本開示の技術によれば、熱間仕上圧延での板厚が薄い領域から厚い領域まで、実用的な精度で圧延材温度を表現可能であることが判明した。また、本開示の技術による計算の所要時間は、たとえば非特許文献1に示されている差分法を用いた厳密計算の計算時間の1/5〜1/10程度であった。すなわち、本開示の技術によれば圧延材の温度計算の高速化が可能であり、本開示の技術の計算速度は、連続熱延ラインにおいてオンラインで使用可能な計算速度であった。
このように、本開示の技術によれば、圧延材の温度を高精度に計算することが可能なので、圧延材温度を所定の温度に制御しやすくなる。その結果、温度に起因する仕上各スタンドでの圧延荷重の誤差を小さくすることが可能になるので、本開示の技術を用いることにより、板クラウンおよび形状を安定させた熱延鋼板を製造することが可能になる。
以上、本開示の技術を、熱間連続圧延における仕上圧延出側の圧延材温度を計算する場合に適用した実施例について説明したが、本開示の技術を熱間圧延における圧延材の温度計算に適用する場合、その適用箇所は仕上圧延に限定されない。本開示の技術は、加熱炉出側から粗圧延までの操業条件にも適用可能である。
なお、上記実施形態では、圧延材温度計算処理(図14参照)が実行されることでロール速度及び冷却条件が算出される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、ロール速度又は冷却条件が算出されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ロール速度及び冷却条件を制御する場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、先ずは、冷却条件を制御し、冷却条件を制御しても仕上圧延機列30の出側において圧延材の温度が所定の目標温度にならない場合に、ロール速度を制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、領域1よりも領域2,3の方が多項式の次数が大きい場合について説明してきた。このとき、領域1の多項式の次数が4次である場合、領域2の多項式の次数及び領域3の多項式の次数は6次以上であることが好ましい。
また、上記実施形態では、圧延材温度計算装置10及び制御装置40は、ソフトウェア構成で実現されているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、圧延材温度計算装置10及び制御装置40は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。また、圧延材温度計算装置10及び制御装置40は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)によって実現されてもよい。また、圧延材温度計算装置10及び制御装置40の各々は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
また、上記実施形態では、圧延材温度計算装置10及び制御装置40が別体とされているが、一体化されていてもよい。
また、上記各実施形態では、圧延材温度計算プログラム24を二次記憶部16から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部16に記憶させておく必要はない。例えば、図16に示すように、SSD(Solid State Drive)又はUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの任意の可搬型の記憶媒体200Aに先ずは圧延材温度計算プログラム24を記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体200Aに記憶されている圧延材温度計算プログラム24が圧延材温度計算装置10にインストールされ、インストールされた圧延材温度計算プログラム24がCPU12によって実行される。
また、上記各実施形態では、圧延制御プログラム54を二次記憶部46から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部46に記憶させておく必要はない。例えば、図17に示すように、任意の可搬型の記憶媒体200Bに先ずは圧延制御プログラム54を記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体200Bに記憶されている圧延制御プログラム54が制御装置40にインストールされ、インストールされた圧延制御プログラム54がCPU42によって実行される。
なお、2014年9月1日に出願された日本国特許出願2014−177396号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全て全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
熱間圧延における圧延材の温度を計算する方法であって、
前記圧延材の板厚方向の温度分布を、温度分布を表現可能な多項式を用いて表し、
前記多項式で前記板厚方向の温度分布を表現する領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2以上の区分に分けることを特徴とする、熱間圧延の圧延材温度計算方法。
(付記2)
前記圧延材の板厚全体に占める前記板厚表面部を含む区分の割合を、前記圧延材の板厚に応じて変更することを特徴とする、付記1に記載の熱間圧延の圧延材温度計算方法。
(付記3)
前記板厚表面部を含む区分の温度分布を表現する前記多項式に、べき数が6以上の項が含まれることを特徴とする、付記1又は2に記載の熱間圧延の圧延材温度計算方法。
(付記4)
圧延材の板厚方向の温度分布を、温度分布を表現可能な多項式を用いて表し、
前記多項式で前記板厚方向の温度分布を表現する領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2以上の区分に分けて計算する計算部を有することを特徴とする、熱間圧延の圧延材温度計算装置。
(付記5)
仕上圧延機列、前記仕上圧延機列の上流に設置された温度計、および、前記仕上圧延機列の動作を制御する制御装置を備える熱間圧延ラインであって、
さらに、付記4に記載の熱間圧延の圧延材温度計算装置を備え、
前記熱間圧延の圧延材温度計算装置は、前記温度計から入力された温度情報に基づいて計算を行い、且つ、前記制御装置へ前記仕上圧延機列のロール速度および/またはスタンド間冷却条件を出力することを特徴とする、熱間圧延ライン。

Claims (4)

  1. 圧延材を圧延する圧延方法であって、
    前記圧延材の板厚方向の領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2以上の区分に分け、
    前記少なくとも2以上の区分毎に項の次数が定められており、次数が前記板厚中心部を含む区分よりも前記板厚表面部を含む区分の方が高くなるように前記区分毎に定められた多項式で、前記区分毎に前記板厚方向の温度分布を表し、
    前記区分毎に、前記多項式で前記板厚方向の温度分布を計算し、
    前記区分毎に計算された前記板厚方向の温度分布に基づいて前記圧延材を圧延することを含む圧延方法。
  2. 前記板厚中心部を含む区分の前記次数は4次であり、
    前記板厚表面部を含む区分の前記次数は6次以上である請求項1に記載の圧延方法。
  3. 前記圧延材の板厚全体に占める前記板厚中心部を含む区分の割合を、前記圧延材の板厚が大きくなるに従って増やす請求項1に記載の圧延方法。
  4. ワークロール及びスタンド間冷却装置を有する圧延機列であって、前記ワークロールに対して設定されたロール速度及び前記スタンド間冷却装置に対して設定されたスタンド間冷却条件に従って圧延材を圧延する圧延機列と、
    前記圧延機列を制御する制御部であって、前記圧延材の板厚方向の領域を、板厚表面部を含む区分と板厚中心部を含む区分の少なくとも2つ以上の区分に分け、前記少なくとも2以上の区分毎に項の次数が定められており、次数が前記板厚中心部を含む区分よりも前記板厚表面部を含む区分の方が高くなるように前記区分毎に定められた多項式で、前記区分毎に前記板厚方向の温度分布を表し、前記区分毎に、前記多項式で前記板厚方向の温度分布を計算し、前記区分毎に計算された前記板厚方向の温度分布に基づいて前記ロール速度及び前記スタンド間冷却条件の少なくとも一方の設定を変更する制御部と、
    を含む圧延装置。
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