JP6323037B2 - ころ軸受用の保持器及びころ軸受 - Google Patents
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Description
そこで、本発明によれば、ポケットに組み入れたころの外周面と対向する柱部の内側面に、リセス部(第1のリセス部)が設けられていることにより、ポケットにおいて、ころの外周面と接触する領域の面積を減らすことができ、ころ軸受の回転抵抗を低減することが可能となる。
また、例えば、ころをポケットに組み入れるために柱部を弾性変形させる必要がある場合、この柱部の軸方向両側の端部はリム部により変形が拘束されることで、前記弾性変形によりこれら端部には大きな応力が発生する。このため、柱部の軸方向両側では軸方向中央部に比べて強度が必要である。
そこで、本発明では、柱部の内側面のうち、前記応力が比較的大きくなる軸方向両側ではなく軸方向中央にリセス部を設けることで、柱部の軸方向両側において強度を確保することができる。
この場合、各保持器セグメントのポケットにおいて、ころと接触する領域の面積を減らすことができ、ころ軸受の回転抵抗を低減することが可能となる。
この場合、保持器のポケットにおいて、ころの端面と接触する領域の面積を減らすことができ、ころ軸受の回転抵抗を低減することが可能となる。
本発明によれば、保持器のポケットにおいて、ころの外周面と接触する領域の面積を減らすことができることから、ポケットところとの間における潤滑剤の粘性抵抗を小さくすることができ、ころ軸受の回転抵抗を低減することが可能となる。
図1は、本発明の保持器を備えたころ軸受を示す要部断面図である。図2は、このころ軸受を示す側面図である。本実施形態のころ軸受1は、円すいころ軸受であり、内輪2と、外輪3と、内輪2と外輪3との間の環状空間に転動可能に配置された複数の円すいころ4と、これら円すいころ4を保持する保持器5とを備えている。本実施形態の保持器5は、複数の保持器セグメント6を備えている分割保持器である。内輪2、外輪3及び円すいころ4は、鋼製からなり、例えば軸受鋼である。
また、この円すいころ軸受1は、各保持器セグメント6が円すいころ4によって案内される「ころ案内タイプ」のものである。つまり、保持器セグメント6の径方向(及び軸方向)についての位置決めが、円すいころ4によって行われる。これにより、各保持器セグメント6は内輪軌道面2a及び外輪軌道面3aに接触しない。
柱部23,24は直線板状であり、その内側面23a,24aは径方向及び軸方向に広がる面となるが、本実施形態では、この内側面23a,24aから***している保持部31,32,33,34が設けられている。更に、本実施形態では、内側面23a,24aそれぞれにおいて、円すいころ4の外周面4cと接触可能である接触面部45と、この円すいころ4の外周面4cと接触不能であるリセス部46とが設けられている。
また、リム部21,22それぞれと柱部23との間、及び、リム部21,22それぞれと柱部24との間の各領域、つまりポケット25の四カ所の隅部10にリセス部(凹部)28が設けられている。
これらリセス部27,46,28、及び保持部31,32,33,34等については、後に説明する。
これら内側保持部32,34及び外側保持部31,33は、直線板状であるリム部21,22及び柱部23,24によって囲まれた範囲内、つまりポケット25内に設けられている。
また、このリセス部28によれば、ポケット25の隅部10と、円すいころ4の角部4dとが干渉するのを防ぐことができる。つまり、円すいころ4を内側面23a,22aに対して共に接触させることができ、保持器セグメント6が円すいころ4を安定して保持することができ、また、円すいころ4によって保持器セグメント6は位置決めされる。
また、頂部36は円弧面からなり、円すいころ4の頂部36の乗り越えを容易とすると共に、乗り越えの際の双方における傷の発生を防いでいる。
これに対して、リセス部46は、内側面23aの軸方向中央に設けられている面からなり、このリセス部46を構成する面46aは、前記接触面部45に接触している円すいころ4の外周面4cから離れている面である。このため、リセス部46(面46a)は、円すいころ4の外周面4cと接触不能であり、円すいころ4の外周面4cが接触面部45に接触している状態であっても、この外周面4cとリセス部46を構成する面46aとの間には隙間δが形成される。
また、図3に示すように、前記外側保持部31は、柱部23の内側面23aのうち、リセス部46から***している。また、前記内側保持部32は、この内側面23aのうち、リセス部46及び接触面45の双方から***している。
なお、他方の第2柱部24においても、接触面部45及びリセス部46が設けられており、その構成は、第1柱部23の場合と同様である。
そこで、本実施形態では、このポケット25に組み入れた円すいころ4の外周面4cと対向する柱部23(24)の内側面23a(24a)に、リセス部46を設けることにより、円すいころ4の外周面4cのうち軸方向両側でのみ内側面23a(24a)と接触可能としている。これにより、ポケット25において、円すいころ4の外周面4cと接触する領域の面積を減らすことができ、円すいころ軸受1の回転抵抗を低減することが可能となる。
したがって、前記のとおり、内側保持部32は、円すいころ4の外周面4cに接触可能であるが(図4参照)、この外周面4cと接触する部分は、図10に示す軸方向両側の領域K2である。つまり、軸方向中央の領域K1は円すいころ4と接触せず、円すいころ4が領域K2に接触している状態であっても、円すいころ4の外周面4cと領域K1との間には隙間が形成される。
特に、図2に示すように、保持器セグメント6の荷重(自重)が集中する下部において、この下部に位置する保持器セグメント6では、内側保持部32が円すいころ4に接触するが、この保持器セグメント6の内側保持部32において、円すいころ4と接触する領域の面積を減らすことで、回転抵抗の低減に貢献することが可能となる。
そこで、本実施形態では、図9(図10)により説明したように、柱部23(24)の内側面23aのうち、前記応力が比較的大きくなる軸方向両側ではなく軸方向中央にリセス部46を設け、柱部23(24)のうち、軸方向中央ではリセス部46により厚さt2が小さくなっているが、軸方向両側(接触面部45)では厚さt1を大きくしている。これにより、柱部23(24)の軸方向両側における強度を確保することができ、隅部10における前記応力(局部応力)の発生により、保持器セグメント6が破損してしまうのを防ぐことが可能となる。
なお、他方の第2リム部22においても、第2の接触面部47及び第2のリセス部27が設けられており、その構成は、第1リム部21の場合と同様である。
このように、リム部21,22においても、円すいころ4の端面4a,4bと非接触となるリセス部27が設けられていることにより、保持器セグメント6のポケット25において、円すいころ4の端面4a,4bと接触する領域の面積を減らし、円すいころ軸受1の回転抵抗の低減に貢献することが可能となる。
また、柱部23,24の第1のリセス部46、及びリム部21,22の第2のリセス部27によれば、これらリセス部46,27と円すいころ4との間に、潤滑剤を溜めるためのスペースが形成される。このため、例えば円すいころ4と内輪2及び外輪3との間の潤滑剤が不足した場合、リセス部46,27により溜められている潤滑剤が不足している領域へ供給され、円すいころ軸受1の潤滑性能を向上させることが可能となる。
また、前記実施形態では(図3参照)、内側保持部32は、柱部23,24の全長にわたって形成されている場合について説明したが、この内側保持部32も、柱部の軸方向の一部(中央領域又は両側部の領域)にのみ設けられている構成であってもよい。
また、前記実施形態では、径方向外側から円すいころ4をポケット25へ組み入れる場合について説明したが、径方向内側から組み入れてもよい。ただし、この場合、図示しないが、ころが組み入れられる径方向内側の内側保持部が、柱部の軸方向の中央領域にのみ設けられ、両側領域には存在しないようにするのが好ましい。
4:円すいころ 4c:外周面 5:分割保持器
6:保持器セグメント 21:第1リム部 21a:内側面
22:第2リム部 22a:内側面 23:第1柱部
23a:内側面 24:第2柱部 24a:内側面
25:ポケット 27:第2のリセス部 45:接触面部
46:リセス部 47:第2の接触面部
Claims (4)
- 軸方向に所定間隔を隔てて互いに対向する一対のリム部、及び、前記一対のリム部の間において周方向に所定間隔を隔てて設けられた柱部を有し、前記一対のリム部と周方向で隣り合う前記柱部との間が、ころ軸受のころを収容するためのポケットとなる保持器であって、
前記柱部の内側面は、当該内側面の軸方向両側に設けられ当該ころの外周面と接触可能である接触面部と、軸方向中央に設けられ当該ころの外周面と接触不能であるリセス部と、を有し、
前記ポケットの四ヶ所の隅部に、前記リム部の内側面よりも軸方向外側に底面が位置するように凹んだ凹曲形状の凹部が設けられており、
前記凹部は、前記ころの角部に形成されている小円弧面の半径よりも大きい半径の凹円弧面を有していることを特徴とするころ軸受用の保持器。 - 前記凹部は、前記柱部の内側面と滑らかに連続している第1の前記凹円弧面と、前記リム部の内側面と連続する第2の凹円弧面と、を有し、
前記ころが、前記柱部の内側面及び前記リム部の内側面の双方に接触した状態を接触状態とすると、
径方向外側から見て、第1の前記凹円弧面の前記柱部側の始点の位置は、前記接触状態にある前記ころの前記小円弧面の始点と、前記リム部の内側面を延長させた仮想面と前記柱部の内側面を延長させた仮想面との交点との間に存在している、請求項1に記載のころ軸受用の保持器。 - 前記リム部の内側面は、前記ころの端面と接触可能である第2の接触面部と、当該ころの端面と接触不能である第2のリセス部と、を有し、
前記第2のリセス部は、前記リム部の内側面の中央に設けられており、前記第2の接触面部は、3片の連続した突起条を含む構成からなり中央の前記第2のリセス部を三方向から囲む請求項1又は2に記載のころ軸受用の保持器。 - 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間の環状空間に転動可能に配置された複数のころと、請求項1〜3のいずれか一項に記載の保持器と、を備えていることを特徴とするころ軸受。
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