JP6320852B2 - 圧力調整器 - Google Patents

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Description

本発明は、流体が流れ得る通過流路を流路上流領域と流路下流領域とに区画する区画壁に弁孔を設け、その弁孔を開閉する弁体と、大気圧と流路下流領域の静圧とを受けるメインダイヤフラムとを連動させて下流側の圧力を一定圧に維持する圧力調整器に関する。
図6に示された従来の圧力調整器は、流体としての都市ガスを一定圧に保持するための、所謂、ガバナであって、弁体1を弁孔2の下流側に配置し、弁体1から弁孔2の上流側に延ばした直動シャフト3をメインダイヤフラム4に連結すると共に、そのメインダイヤフラム4によって大気から隔絶された第1感圧室8に流路下流領域5の静圧を取り込んだ構造になっている。そして、予め設定された基準圧に対して流路下流領域5の静圧(即ち、下流側ガス圧)が低ければ弁孔2を通過するガスの流量を増やすように弁開度が大きくなる一方、下流側ガス圧が基準圧より高ければ弁孔2を通過するガスの流量を減らすように弁開度が小さくなり、下流側ガス圧が基準圧と同じであれば一定の弁開度を維持するようになっている。また、メインダイヤフラム4の外面には圧縮コイルバネ6が押しつけられていて、螺合操作部7の操作により圧縮コイルバネ6の弾発力を変えて基準圧が変えられるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−227844号公報(段落[0019],図1)
ところで、上記した圧力調整器で閉弁状態では、流路下流領域5の動圧が0になるため、第1感圧室8内の静圧も弁体1の下方の静圧も同じになる。しかしながら、圧力調整器は、通常、開弁状態で使用され、すると、流路下流領域5のうち弁体1の下方の比較的、流路断面が大きい部分と、第1感圧室8に静圧を取り込む比較的、流路断面積が小さい部分とで動圧が相違して、その結果、弁体1の下方の静圧と第1感圧室8内の静圧とが相違することになる。そして、弁体1の下方の静圧と第1感圧室8内の静圧との相違量は、弁孔2を通過する流量の大きさによって変化する。具体的には、流量が大きくなるに従って、第1感圧室8内の静圧に比べて弁体1の下方の静圧が大きくなっていく。
このため、従来の圧力調整器では、図7に示すように通過するガスの平均的な流量で下流側ガス圧が安定して一定になるように調整が行われるが、その平均的なガスの流量より流量が大ききなっていくと、弁体1を閉める方向に作用する流路下流領域5の静圧が調整時より大きくなって弁開度が小さくなり、その結果、下流側ガス圧が基準圧より小さくなっていくという現象が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、流量変化の影響を抑えて下流側を一定圧に安定して維持することが可能な圧力調整器の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る圧力調整器は、流体が一方向に流れ得る通過流路を有するボディと、通過流路を流路上流領域と流路下流領域とに区画しかつ弁孔を有する区画壁と、弁孔を開閉する弁体と、大気圧と流路下流領域の静圧とを外面と内面とに受けるメインダイヤフラムとを備え、区画壁より下流側の静圧が一定圧となるように弁体がメインダイヤフラムに連動して直動する圧力調整器において、ボディのうち通過流路の外部に配置され、通過流路を間に挟んで対向配置され、大気から隔絶された第1感圧室及び第2感圧室と、区画壁に設けられて、第1感圧室第2感圧室の対向方向で、第1感圧室側の流路上流領域と第2感圧室側の流路下流領域とに挟まれ、弁孔が貫通形成された弁座部と、弁孔に対して流路下流領域側から宛がわれる弁体と、弁体と同軸上に配置され、第1感圧室を大気から隔絶するメインダイヤフラムと、弁体と同軸上に配置され、第1感圧室と流路上流領域との間を区画する上流側バランスダイヤフラムと、弁体と同軸上に配置され、第2感圧室と流路下流領域との間を区画する下流側バランスダイヤフラムと、弁体、メインダイヤフラム、上流側バランスダイヤフラム及び下流側バランスダイヤフラムの中心部に固定されてそれらの中心軸に沿って延びかつボディに直動可能に支持された直動シャフトと、第1感圧室内に流路下流領域の静圧を取り込む第1連通路と、第2感圧室内に流路下流領域の静圧を取り込む第2連通路とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の圧力調整器において、第1感圧室内の静圧により直動シャフトが受ける開弁方向の軸力と、第2感圧室内の静圧により直動シャフトが受ける閉弁方向の軸力とが略同じ大きさになるようにしたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の圧力調整器において、通過流路のうち区画壁より下流側部分を絞ってなる内部縮径開口と、内部縮径開口から下流側に延びたノズルとが備えられ、通過流路の内面のうちノズルによって内側から覆われた部分に第1連通路及び第2連通路の開口が配置されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の圧力調整器において、第1連通路及び第2連通路は、ノズルの軸方向と直交する共通の軸上に配置されているところに特徴を有する。
請求項5の発明に係る圧力調整器は、流体が一方向に流れ得る通過流路を有するボディと、通過流路を流路上流領域と流路下流領域とに区画しかつ弁孔を有する区画壁と、弁孔を開閉する弁体と、大気圧と流路下流領域の静圧とを外面と内面とに受けるメインダイヤフラムとを備え、区画壁より下流側の静圧が一定圧となるように弁体がメインダイヤフラムに連動して直動する圧力調整器において、ボディのうち通過流路の外部に配置され、通過流路を間に挟んで対向配置され、大気から隔絶された第1感圧室及び第2感圧室と、区画壁に設けられて、第1感圧室第2感圧室の対向方向で、第1感圧室側の流路上流領域と第2感圧室側の流路下流領域とに挟まれ、弁孔が貫通形成された弁座部と、弁孔に対して流路下流領域側から宛がわれる弁体と、弁体と同軸上に配置され、第1感圧室を大気から隔絶するメインダイヤフラムと、弁体と同軸上に配置され、第2感圧室と流路下流領域との間を区画する下流側バランスダイヤフラムと、弁体、メインダイヤフラム及び下流側バランスダイヤフラムの中心部に固定されてそれらの中心軸に沿って延びかつボディに直動可能に支持された直動シャフトと、第1感圧室内に流路下流領域の静圧を取り込む第1連通路と、第2感圧室内に流路上流領域の静圧を取り込む第2連通路とを備えたところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の圧力調整器において、下流側バランスダイヤフラムは、流路下流領域における通過流路の内面に形成された孔部の奥側に配置されているところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の圧力調整器によれば、下流側バランスダイヤフラムが流路下流領域から受ける静圧で弁体が流路下流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺し、上流側バランスダイヤフラムが流路上流領域から受ける静圧で弁体が流路上流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺し、上流側バランスダイヤフラムが第1感圧室から受ける静圧で、下流側バランスダイヤフラムが第2感圧室から受ける静圧の少なくとも一部を相殺させることができる。つまり、下流側バランスダイヤフラムが流路下流領域から受ける静圧で弁体が流路下流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺させるので、従来より流量変化の影響を抑えて圧力調整器より下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、上流側バランスダイヤフラムが流路上流領域から受ける静圧で弁体が流路上流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺するので、流路上流領域の圧力変化の影響も抑えることができる。
[請求項2の発明]
請求項2の圧力調整器では、上流側バランスダイヤフラムが第1感圧室から受ける静圧で、下流側バランスダイヤフラムが第2感圧室から受ける静圧を略相殺させることができる。
[請求項3及び4の発明]
請求項3の圧力調整器では、通過流路のうち区画壁より下流側部分を絞ってなる内部縮径開口から下流側に延びたノズルが設けられ、通過流路の内面のうちノズルによって内側から覆われた部分に第1連通路及び第2連通路の開口が配置されているので、第1と第2の感圧室における動圧の影響を十分に排除することができる。このことによっても、流量変化の影響を抑えて下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、請求項4の構成によれば、第1連通路及び第2連通路は、ノズルの軸方向と直交する共通の軸上に配置されているので、第1と第2の感圧室が受ける静圧の同一性を高めることができる。
[請求項5の発明]
請求項5の圧力調整器によれば、下流側バランスダイヤフラムが流路下流領域から受ける静圧で弁体が流路下流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺し、下流側バランスダイヤフラムが第2感圧室から受ける静圧で弁体が流路上流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺させることができる。つまり、下流側バランスダイヤフラムが流路下流領域から受ける静圧で弁体が流路下流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺させるので、従来より流量変化の影響を抑えて圧力調整器より下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、下流側バランスダイヤフラムが第2感圧室から受ける静圧、即ち、流路上流領域から受ける静圧で弁体が流路上流領域から受ける静圧の少なくとも一部を相殺するので、流路上流領域の圧力変化の影響も抑えることができる。
[請求項6の発明]
請求項6の圧力調整器では、下流側バランスダイヤフラムが、流路下流領域における通過流路の内面に形成された孔部の奥側に配置されているので、動圧の影響を受け難くなる。このことによっても、流量変化の影響を抑えて下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。
本発明の第1実施形態の圧力調整器の側断面図 弁が開いている状態の圧力調整器の側断面図 本発明の第2実施形態の圧力調整器の側断面図 本発明の比較品としての圧力調整器の側断面図 圧力調整器を通過する流量と下流側ガス圧との関係を示すグラフ 従来の圧力調整器の側断面図 従来の圧力調整器を通過する流量と下流側ガス圧との関係を示すグラフ
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1には、図示しないガス配管の途中に接続されるガバナとしての圧力調整器10が示されている。この圧力調整器10は、ガス供給源から供給される比較的高圧(1次圧)のガスを、所定の2次圧まで減圧すると共に、その2次圧が一定に維持されるように弁開度を自動調節する。以下、圧力調整器10の構造について詳説する。
圧力調整器10は、通過流路13Rを備えたボディ13を有している。通過流路13Rは図1における左右方向に延びていて、その一端(図1における左端)の接続開口部14Aがガス配管の上流側に接続され、他端(図1における右端)の接続開口部14Bがガス配管の下流側に接続される。
通過流路13Rには、区画壁22が備えられている。区画壁22は、ボディ13の内部のうち上流側の接続開口部14A寄り位置と下流側の接続開口部14B寄り位置とに亘って形成され、通過流路13Rをガス配管の上流側に連通した流路上流領域20と、下流側に連通した流路下流領域21とに仕切っている。また、区画壁22の一部は、通過流路13Rの軸方向と平行になっていて、その平行になった部分を挟んで流路上流領域20と流路下流領域21とが上下に並んでいる。また、区画壁22のうち通過流路13Rの軸方向と平行になった部分は、本発明に係る弁座部22Zになっていて、その弁座部22Zに弁孔23が貫通形成されている。
弁孔23を開閉する弁体30は、弁孔23の下方に配置されている。その弁体30は、上面がドーム状の円盤形をなしていて、その外縁が弁孔23よりも大きくなっている。また、図1に示すように、弁体30の中心には上下方向に延びた直動シャフト32が固定されている。そして、その直動シャフト32が、ボディ13のうち通過流路13Rを上方から覆う上部壁13Tに形成された貫通孔13Sに直動可能に支持されている。
ボディ13における上部壁13Tの上方には、第1感圧室24が備えられている。第1感圧室24は、上部壁13Tの上面に形成された上面凹部13Uの上面開口をメインダイヤフラム26で閉塞してなる。第1感圧室24内は、扁平円柱状の空間になっていて、前記した直動シャフト32が第1感圧室24の中心部を上下に延びてメインダイヤフラム26の中心部に固定されている。なお、メインダイヤフラム26における中心部から外縁寄り位置までは円板27によって補強されている。
メインダイヤフラム26は、上方側を上面カバー12によって覆われている。上面カバー12は、ボディ13に対して、上面凹部13Uの開口縁との間にメインダイヤフラム26の外縁部を挟んだ状態に固定されている。また、上面カバー12には、大気導入孔12Kが形成されていて、上面カバー12内は、大気圧になっている。
上面カバー12の中心部は、上方に突出した中央円筒部12Bが設けられ、その中央円筒部12Bの内周面には雌ネジ部12Nが形成されている。そして、中央円筒部12Bの軸方向における中間部にバネ力調整板31が螺合され、そのバネ力調整板31とメインダイヤフラム26の間に圧縮コイルバネ29が突っ張り状態に収容されて、そのメインダイヤフラム26の中心部が下方に付勢されている。また、バネ力調整板31の中心部には、六角孔31Aが形成されている。さらに、中央円筒部12Bの上端部では、上端キャップ12Cが雌ネジ部12Nに螺合している。そして、上端キャップ12Cを取り外し、バネ力調整板31の六角孔31Aに六角レンチを差し込んでバネ力調整板31の螺合位置を変更することで、圧縮コイルバネ29による付勢力を変更することができるようになっている。なお、本実施形態では、大気導入孔12Kが上面カバー12に形成されているが、上端キャップ12Cに形成されていてもよい。
第1感圧室24の底面中心部には、中心凹部34が形成され、その中心凹部34の上面開口が上流側バランスダイヤフラム25によって閉塞されて区画室35が形成されている。また、上流側バランスダイヤフラム25の中心部には、直動シャフト32が貫通した状態に固定されている。区画室35は、上部壁13Tに形成された連通孔36によって流路上流領域20に常時連通され、流路下流領域21に対しては気密状態に区画されている。一方、第1感圧室24は、上流側バランスダイヤフラム25と上部壁13Tとにより流路上流領域20に対して気密状態に区画され、流路下流領域21に対しては第1連通路28によって常時連通されている。具体的には、下流側の接続開口部14Bの手前位置には、通過流路13Rを絞った内部縮径開口13Kが形成されると共に、内部縮径開口13Kにノズル41が固定されている。ノズル41は、円筒体の一端から側方にフランジ41Fを張り出した形状をなし、そのフランジ41Fが内部縮径開口13Kに嵌合固定されて、ノズル41が内部縮径開口13Kから下流側に延び、通過流路13Rの下流側内周面から内側に浮いている。そして、第1連通路28は、通過流路13Rの下流側内周面のうちノズル41に覆われた部分に一端部が開口した状態で上下方向に延びて流路下流領域21と第1感圧室24との間を連通している。
ボディ13のうち通過流路13Rを下方から覆う底部壁13Gの下面には、下部キャップ38が重ねた状態に取り付けられ、それら底部壁13Gと下部キャップ38との間に第2感圧室37が形成されている。また、底部壁13Gには、弁体30の真下となる位置に丸孔13Jが形成され、そこに下流側バランスダイヤフラム43が張られて、その下流側バランスダイヤフラム43の中心部に直動シャフト32の下端部が固定されている。さらに、第2感圧室37は、流路上流領域20に対して気密状態に区画され、流路下流領域21に対しては第2連通路39によって常時連通されている。その第2連通路39は、前記した第1連通路28と同様に、通過流路13Rの下流側内周面のうちノズル41に覆われた部分に一端部が開口した状態で上下方向に延びて流路下流領域21と第2感圧室37との間を連通している。
上記構成により、第1感圧室24内と第2感圧室37内とは、通過流路13Rを通過する流体の流量の大きさの拘わらず、常に、同じ圧力になる。また、上流側バランスダイヤフラム25の投影面積と下流側バランスダイヤフラム43の投影面積とは略同じで、第1感圧室24内の静圧(P6)が上流側バランスダイヤフラム25にかかることによって直動シャフト32に付与される下向きの軸力と、第2感圧室37内の静圧(P1)が下流側バランスダイヤフラム43にかかることによって直動シャフト32に付与される上向きの軸力とが略同じ大きさになるように構成されている。
そして、弁体30が開いた状態で流路下流領域21内の静圧(P3)が弁体30の下面にかかることによって直動シャフト32に付与される上向きの軸力と、流路下流領域21内の静圧(P5)が下流側バランスダイヤフラム43にかかることによって直動シャフト32に付与される下向きの軸力とが略同じ大きさになるように構成されている。
さらに、弁体30が開いた状態で、流路上流領域20内の静圧(P4)が弁体30の上面にかかることによって直動シャフト32に付与される下向きの軸力と、流路下流領域21内の静圧(P5)が上流側バランスダイヤフラム25にかかることによって直動シャフト32に付与される上向きの軸力とが略同じ大きさになるように構成されている。
本実施形態の圧力調整器10の構成に関する説明は、以上である。次に、この圧力調整器10の作用効果について説明する。圧力調整器10は、例えば、都市ガス配管網の基幹流路から末端流路に分岐する部分に取り付けられて、基幹流路のガスを減圧して末端流路に供給する減圧弁として使用される。また、圧力調整器10は、規定されている末端流路のガスの基準圧に第1感圧室24内を維持した状態で、末端流路における平均的なガスの使用量に応じた流量のガスが通過できる弁開度になるようにバネ力調整板31の螺合位置が調整される。
このようにして都市ガス配管網に取り付けられた圧力調整器10は、末端流路側でガスが使用されていない状態で末端流路側のガス圧が基準圧に達している場合には、図1に示すように閉弁状態になる。具体的には、そのような場合、末端流路側のガス圧が開弁時より高くなり、第1感圧室24内に取り込まれている流路下流領域21内のガスの静圧(P7)をメインダイヤフラム26が受けて生じる直動シャフト32の上向きの軸力が、メインダイヤフラム26が大気圧(P8)と圧縮コイルバネ29の弾発力とを受けて生じる直動シャフト32の下向きの軸力より大きくなり、弁体30が上方に付勢されて、弁孔23が閉じられた閉弁状態になる。
なお、第1感圧室24と第2感圧室37とは同じ圧力で、第1感圧室24内の圧力(P6)により直動シャフト32が下向きに受ける軸力と、第2感圧室37内の圧力(P1)により直動シャフト32が上向きに受ける軸力とが略同じ大きさになっているので、直動シャフト32の直動に影響を与えない。
圧力調整器10が閉弁状態で、末端流路側でガスが使用されると、やがて流路下流領域21側のガス圧が基準圧より下がる。すると、第1感圧室24内に取り込まれている流路下流領域21内のガスの静圧(P7)をメインダイヤフラム26が受けて生じる直動シャフト32の上向きの軸力が、メインダイヤフラム26が大気圧(P8)と圧縮コイルバネ29の弾発力とを受けて生じる直動シャフト32の下向きの軸力より小さくなり、弁体30が下方に付勢されて、弁孔23が開いた開弁状態になる。
また、開弁状態になると、上流側バランスダイヤフラム25が流路上流領域20内の静圧(P5)を受けて生じる直動シャフト32の上向きの軸力と、弁体30が流路上流領域20内の静圧(P4)を受けて生じる直動シャフト32の下向きの軸力とが略同一になって相殺されると共に、弁体30が流路下流領域21内の静圧(P3)を受けて生じる直動シャフト32の上向きの軸力と、下流側バランスダイヤフラム43が流路下流領域21内の静圧(P2)を受けて生じる直動シャフト32の下向きの軸力とが略同一になって相殺される。
そして、末端流路側で使用されたガス量分のガスが圧力調整器10を通過して、末端流路側のガス圧が基準圧に維持される。即ち、末端流路側のガス圧が基準圧に維持するために圧力調整器10の弁開度が変化し、圧力調整器10を通過するガスの流量が変化する。そして、流路下流領域21を通過するガスの流量の変化に応じて、弁体30の下方の静圧(P3)と第1感圧室24及び第2感圧室37内の静圧(P6,P1)とが相違し、その相違量もガスの流量の変化に応じて変化することになる。
しかしながら、本実施形態の圧力調整器10では、下流側バランスダイヤフラム43が流路下流領域21から受ける静圧(P2)で弁体30が流路下流領域21から受ける静圧(P3)の少なくとも一部を相殺させるので、流量変化の影響を抑えて圧力調整器10の下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、上流側バランスダイヤフラム25が流路上流領域20から受ける静圧(P5)で弁体30が流路上流領域20から受ける静圧(P4)の少なくとも一部を相殺するので、流路上流領域20の圧力変化の影響も抑えることができる。さらに、本実施形態の圧力調整器10では、通過流路13Rのうち区画壁22より下流側部分を絞ってなる内部縮径開口13Kから下流側に延びたノズル41が設けられ、通過流路13Rの内面のうちノズル41によって内側から覆われた部分に第1感圧室24に繋がる第1連通路28と第2感圧室37に繋がる第2連通路39の開口が配置されているので、第1と第2の感圧室24,37における動圧の影響を十分に排除することができる。このことによっても、流量変化の影響を抑えて下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、第1と第2の連通路28,39は、ノズル41の軸方向と直交する共通の軸上に配置されているので、第1と第2の感圧室24,37が受ける静圧の同一性を高めることができる。
[第2実施形態]
本実施形態の圧力調整器10Vは、図3に示されており、上流側バランスダイヤフラム25及び区画室35を有さずに、上部壁13Tにより第1感圧室24と流路上流領域20とが気密状態に区画される点、流路下流領域21と第2感圧室37とを連通する第2連通路39の代わりに、流路上流領域20と第2感圧室37とを連通させる第2連通路39Vを備えた点が前記第1実施形態と異なる。そして、弁孔23が開いた状態で、流路上流領域20内の静圧(P1)が下流側バランスダイヤフラム43の下面にかかることによって直動シャフト32に付与される上向きの軸力と、流路上流領域20内の静圧(P4)が弁体30の上面にかかることによって直動シャフト32に付与される下向きの軸力とが略同じ大きさになるように構成されている。その他の構成に関しては、第1実施形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
本実施形態の圧力調整器10Vによれば、下流側バランスダイヤフラム43が流路下流領域21から受ける静圧(P2)で弁体30が流路下流領域21から受ける静圧(P3)の少なくとも一部を相殺させるので、従来より流量変化の影響を抑えて圧力調整器10Vの下流側を一定圧に安定して維持することが可能になる。また、下流側バランスダイヤフラム43が第2感圧室37から受ける静圧(P1)、即ち、流路上流領域20から受ける静圧(P1)で弁体30が流路上流領域20から受ける静圧(P4)の少なくとも一部を相殺するので、流路上流領域20の圧力変化の影響も抑えることができる。
[実施例]
前記第1実施形態の圧力調整器10と、図4に示すように、圧力調整器10から下流側バランスダイヤフラム43及び第2感圧室37を排除した比較品としての圧力調整器10Wとを使用し、1次圧(流路上流領域20側のガス圧)が50[kPa]で、2次圧(流路下流領域21側のガス圧)が0.5[kPa]になるように設定してから、流量を変化させて実際の2次圧がどのように変化するかを調べる実験を行った。その実験結果は、図5に示されており、従来の圧力調整器10Wに比べて、本発明に係る圧力調整器10では、流量変化の影響を抑えて下流側の2次圧を一定圧に安定して維持することが可能であることを確認することができた。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、流路下流領域21にノズル41を備えていたが、ノズル41を備えない構成であってもよい。この構成であっても、第1連通路28及び第2連通路39が通過流路13Rに略直交して備えられているので、動圧の影響を排除することができる。
(2)上記実施形態では、第1と第2の連通路28,39が共通の軸上に配置されていたが、ずれた位置にあってもよい。
10,10V,10W 圧力調整器
13 ボディ
13K 内部縮径開口
13R 通過流路
20 流路上流領域
21 流路下流領域
22 区画壁
22Z 弁座部
23 弁孔
24 第1感圧室
25 上流側バランスダイヤフラム
26 メインダイヤフラム
28 第1連通路
30 弁体
32 直動シャフト
37 第2感圧室
39,39V 第2連通路
41 ノズル
43 下流側バランスダイヤフラム

Claims (6)

  1. 流体が一方向に流れ得る通過流路を有するボディと、前記通過流路を流路上流領域と流路下流領域とに区画しかつ弁孔を有する区画壁と、前記弁孔を開閉する弁体と、大気圧と前記流路下流領域の静圧とを外面と内面とに受けるメインダイヤフラムとを備え、前記区画壁より下流側の静圧が一定圧となるように前記弁体が前記メインダイヤフラムに連動して直動する圧力調整器において、
    前記ボディのうち前記通過流路の外部に配置され、前記通過流路を間に挟んで対向配置され、大気から隔絶された第1感圧室及び第2感圧室と、
    前記区画壁に設けられて、前記第1感圧室前記第2感圧室との対向方向で、前記第1感圧室側の流路上流領域と前記第2感圧室側の流路下流領域とに挟まれ、前記弁孔が貫通形成された弁座部と、
    前記弁孔に対して前記流路下流領域側から宛がわれる前記弁体と、
    前記弁体と同軸上に配置され、前記第1感圧室を大気から隔絶する前記メインダイヤフラムと、
    前記弁体と同軸上に配置され、前記第1感圧室と前記流路上流領域との間を区画する上流側バランスダイヤフラムと、
    前記弁体と同軸上に配置され、前記第2感圧室と前記流路下流領域との間を区画する下流側バランスダイヤフラムと、
    前記弁体、前記メインダイヤフラム、前記上流側バランスダイヤフラム及び前記下流側バランスダイヤフラムの中心部に固定されてそれらの中心軸に沿って延びかつ前記ボディに直動可能に支持された直動シャフトと、
    前記第1感圧室内に前記流路下流領域の静圧を取り込む第1連通路と、
    前記第2感圧室内に前記流路下流領域の静圧を取り込む第2連通路とを備えたことを特徴とする圧力調整器。
  2. 前記第1感圧室内の静圧により前記直動シャフトが受ける開弁方向の軸力と、前記第2感圧室内の静圧により前記直動シャフトが受ける閉弁方向の軸力とが略同じ大きさになるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の圧力調整器。
  3. 前記通過流路のうち前記区画壁より下流側部分を絞ってなる内部縮径開口と、
    前記内部縮径開口から下流側に延びたノズルとが備えられ、
    前記通過流路の内面のうち前記ノズルによって内側から覆われた部分に前記第1連通路及び前記第2連通路の開口が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力調整器。
  4. 前記第1連通路及び前記第2連通路は、前記ノズルの軸方向と直交する共通の軸上に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の圧力調整器。
  5. 流体が一方向に流れ得る通過流路を有するボディと、前記通過流路を流路上流領域と流路下流領域とに区画しかつ弁孔を有する区画壁と、前記弁孔を開閉する弁体と、大気圧と前記流路下流領域の静圧とを外面と内面とに受けるメインダイヤフラムとを備え、前記区画壁より下流側の静圧が一定圧となるように前記弁体が前記メインダイヤフラムに連動して直動する圧力調整器において、
    前記ボディのうち前記通過流路の外部に配置され、前記通過流路を間に挟んで対向配置され、大気から隔絶された第1感圧室及び第2感圧室と、
    前記区画壁に設けられて、前記第1感圧室前記第2感圧室との対向方向で、前記第1感圧室側の流路上流領域と前記第2感圧室側の流路下流領域とに挟まれ、前記弁孔が貫通形成された弁座部と、
    前記弁孔に対して前記流路下流領域側から宛がわれる前記弁体と、
    前記弁体と同軸上に配置され、前記第1感圧室を大気から隔絶する前記メインダイヤフラムと、
    前記弁体と同軸上に配置され、前記第2感圧室と前記流路下流領域との間を区画する下流側バランスダイヤフラムと、
    前記弁体、前記メインダイヤフラム及び前記下流側バランスダイヤフラムの中心部に固定されてそれらの中心軸に沿って延びかつ前記ボディに直動可能に支持された直動シャフトと、
    前記第1感圧室内に前記流路下流領域の静圧を取り込む第1連通路と、
    前記第2感圧室内に前記流路上流領域の静圧を取り込む第2連通路とを備えたことを特徴とする圧力調整器。
  6. 前記下流側バランスダイヤフラムは、前記流路下流領域における前記通過流路の内面に形成された孔部の奥側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の圧力調整器。
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