JP6318133B2 - 中子及び成形装置並びに成形方法 - Google Patents

中子及び成形装置並びに成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、モールド部付電線保護部材を製造するための中子及び成形装置並びに成形方法に関する。
自動車等には、搭載される種々の電子機器にバッテリ等からの電力や制御装置からの制御信号を伝えるためのワイヤハーネスが配索されている。このようなワイヤハーネスの中には、電線を収容して保護するために、ストレートチューブやコルゲートチューブ、プロテクタ等の種々の外装部材を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−217295号公報
はじめに、図10(a)〜図11を参照して、上記特許文献1に開示された従来の外装部材の製造方法を説明する。図10(a)は従来の外装部材を示す斜視図であり、図10(b)は図10(a)のC−C線断面図である。図11は従来の製造装置において用いられる中子を示す斜視図である。
図10(a)に示すように、モールド部付電線保護部材1Bは、複数の電線が束状に集束された電線束13を収容して保護する、電線用の外装部材である。モールド部付電線保護部材1Bと電線束13によりワイヤハーネスが構成される。図10(a)及び図10(b)に示すように、モールド部付電線保護部材1Bは、その長手方向に亘ってスリット5が形成された中空筒状の電線保護管2Bと、電線保護管2Bの長手方向における中間部の外周側にモールド成形されたモールド部3と、を備えている。図10(b)に示すように、スリット5は所定の幅を有するように形成されている。
電線保護管2Bは、その外周面に長手方向において凸部と凹部とが交互に繰り返し設けられた所謂コルゲートチューブである。電線保護管2Bには、その長手方向における一端側の開口及びスリット5から、電線束13が挿通される。
モールド部3は、モールド成形によって、電線保護管2Bの外周面に固着するように該電線保護管2Bと一体に形成される。モールド部3は、クランプ形状を有しており、モールド部付電線保護部材1Bを含むワイヤハーネスが配索される配索箇所に設けられた車体側の取付部(不図示)に係止する。すなわち、モールド部3は、車体への固定のために用いられる。また、モールド部3は、電線保護管2Bのスリット5に連続するスリット(不図示)を有している。
このようなモールド部付電線保護部材1Bは、特許文献1に記載の従来技術では、特許文献1の図13等に示されているように、電線保護管2Bの中間部を成形型で型締めして電線保護管2Bの外周面にモールド部3をモールド成形することにより製造される。当該製造過程においては、図11に示す中子153が用いられる。
中子153は、モールド成形時における溶融樹脂の射出圧力により中空状の電線保護管2Bが潰れて変形しないように、当該電線保護管2Bの内部に収容されて電線保護管2Bと共に成形型に型締めされる部材である。中子153は、図11に示すように、円柱形状に形成された中子本体部153aと、中子本体部153aの外周面に突出されて当該中子本体部153aの軸方向に延長された突条153bと、を有している。中子本体部153aは、電線保護管2Bの凹部の内径よりも僅かに小径に形成されている。突条153bは、中子本体部153aの全長に亘って形成されていると共に、当該中子本体部153aに外嵌される電線保護管2Bと、電線保護管2Bの外周面に形成されるモールド部3と、を合わせた厚さよりも突出量が大きくなるように形成されている。
この突条153bが電線保護管2Bのスリット5から突出した状態でモールド成形が行われることにより、電線保護管2Bのスリット5が所定の幅を有する形状となり、かつスリット(不図示)を有するモールド部3が形成される。
また、突条153bによれば、突条153bが電線保護管2Bのスリット5から突出するように型締めすることにより、電線保護管2Bの向きを容易に正規な向きとすることができる。すなわち、中子153は、電線保護管2Bの向きを規制する機能を有している。
スリット5が所定の幅を有する形状となる過程について更に具体的に説明すると、電線保護管2Bは、モールド成形前においては、スリット5が幅を有さない形状に形成されている。すなわち、電線保護管2Bは、スリット5において対向する2つの面が略接触する程度に接近している形状に形成されている。例えば、後述する図1(c)に示される電線保護管17のような形状である。これに対し、上述したように突条153bが電線保護管2Bのスリット5から突出した状態でモールド成形が行われることにより、モールド成形時の熱で変形し、図10(b)に示すようにスリット5は所定の幅を有する形状となる。
このように、従来の製造方法により得られたモールド部付電線保護部材1Bでは、図10(b)に示すように突条153bの幅の分だけスリット5が開くので、スリット5に隙間が生じる。このように隙間が形成された場合、モールド部3が延在する部分については電線保護管2Bの剛性が高く、スリット5が開いてしまうことは少ないが、モールド部3から離れた部分はモールド部3が延在する部分よりも剛性が小さいのでスリット5が開き易く、ワイヤハーネスの配索過程等において当該部分から電線束13の電線がはみ出す可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電線のはみ出しを抑制できるモールド部付電線保護部材を製造するための中子及び成形装置並びに成形方法を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 長手方向に亘ってスリットが形成された中空筒状の電線保護管に対し、前記電線保護管の長手方向における一部を成形型で型締めして前記電線保護管の外周側にモールド部をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材を製造するための成形装置において、前記モールド成形時に前記電線保護管と共に前記成形型に型締めされる中子であって、前記電線保護管を挿通する棒状の中子本体部であり、前記中子本体部に挿通された前記電線保護管の挿入先端部に当接することで、前記電線保護管における前記モールド部の成形位置を前記成形型のモールド部キャビティの位置に一致させて位置決めする位置決め装置が、長手方向の所望の位置に固定された中子本体部と、前記中子本体部の外周面のうちの、前記成形型により型締めされる部分に突設されると共に前記成形型により型締めされる部分の外側には突設されず、前記電線保護管の前記スリットから突出する突片部と、を備えることを特徴とする中子。
上記(1)の構成の中子によれば、中子本体部の外周面から半径方向外側に突出する突片部が、型締めされた成形型の内側に配置され、成形型の外側に配置される中子本体部の外周面には配置されない。従って、中子への電線保護管の装着作業性が向上する(中子の外周面全長(端部)に突片部があると、中子への電線保護管の密着とスリット位置合わせの両方を同時に行う必要があり、難作業である為、保護管端部の傷付きや、スリットの開き等の不具合が懸念される)。本発明の場合は、先ずは中子へ電線保護管を装着し、次にスリットの位置合わせをすればよく、上記問題を解決できる。また、電線保護管は、成形型の内側ではスリットが突片部によって開かれるが、成形型の外側の殆どの部分ではスリットが閉じたままとなる。従って、上記構成の中子は、成形型の内側に配置された突片部によりモールド成形時に電線保護管の向きを規制しつつ、モールド部をモールド成形した後に電線保護管のスリットに生じる隙間を最小限にできる。
(2) 上記(1)の構成の中子及び前記成形型と、前記成形型に溶融樹脂を射出する射出装置と、を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材の成形装置。
上記(2)の構成の成形装置によれば、成形型の内側では電線保護管のスリットが中子の突片部によって開かれるが、成形型の外側の殆どの部分では電線保護管のスリットを閉じたままモールド部が成形される。従って、上記構成の成形装置は、モールド部をモールド成形した後も電線保護管のスリットの殆どの部分が閉じた状態のモールド部付電線保護部材の成形を可能とする。
(3) 長手方向に亘ってスリットが形成された中空筒状の電線保護管に対し、前記電線保護管の長手方向における一部を成形型で型締めして前記電線保護管の外周側にモールド部をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材を製造するための成形方法であって、前記電線保護管を挿通する棒状の中子本体部と、前記中子本体部の外周面のうちの、前記成形型により型締めされる部分に突設されると共に前記成形型により型締めされる部分の外側には突設されず、前記電線保護管の前記スリットから突出する突片部とを備える中子に挿通された前記電線保護管の挿入先端部を前記中子本体部の長手方向の所望の位置に固定された位置決め装置に当接させることで、前記電線保護管における前記モールド部の成形位置を前記成形型のモールド部キャビティの位置に一致させて位置決めする工程と、前記電線保護管を挿通した前記中子が、前記電線保護管と共に前記成形型に型締めされる型締め工程と、前記電線保護管の外周側に前記モールド部がモールド成形される成形工程と、を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材の成形方法。
上記(3)の構成の成形方法によれば、型締め工程においては、電線保護管と共に成形型に型締めされる中子の突片部が、電線保護管のスリットから突出することで、モールド成形時の電線保護管の向きが規制される。成形工程においては、溶融樹脂が成形型のモールド部キャビティに充填されると、電線保護管の長手方向における一部にモールド部が成形される。この際、成形型の内側では電線保護管のスリットが中子の突片部によって開かれるが、成形型の外側の殆どの部分ではスリットが閉じたままとなる。従って、上記構成の成形方法によれば、モールド部をモールド成形した後も電線保護管のスリットの殆どの部分が閉じた状態のモールド部付電線保護部材を成形することができる。その結果、電線のはみ出しが抑制されたモールド部付電線保護部材を製造することができる。
本発明によれば、電線のはみ出しを抑制できるモールド部付電線保護部材を製造するための中子及び成形装置並びに成形方法を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
(a)は本発明の一実施形態に係る成形装置によって製造されたモールド部付電線保護部材の斜視図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。 本実施形態に係るモールド部付電線保護部材の成形装置を前側から見た斜視図である。 図2に示した成形装置を後ろ側から見た斜視図である。 図2に示した中子の斜視図である。 図2に示した成形型の分解斜視図である。 (a)は図2に示した成形装置の初期状態の動作説明図、(b)は電線保護管セット時の動作説明図である。 (a)は図6(b)に示した成形装置の下型後退時の動作説明図、(b)は上型下降時の動作説明図である。 (a)は図7(b)に示した成形装置の上型上昇時の動作説明図、(b)は下型前進時の動作説明図である。 (a)はエジェクタ装置が待機状態の動作説明図、(b)はエジェクタ装置が作動状態の動作説明図である。 (a)は従来の外装部材を示す斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図である。 従来の製造装置において用いられる中子を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態に係る成形装置は、図1(a)に示したモールド部付電線保護部材11の製造に好適に用いることができる。モールド部付電線保護部材11は、複数の電線が束状に集束された電線束13を収容して保護する、電線用の外装部材である。モールド部付電線保護部材11と電線束13は、ワイヤハーネスを構成する。図1(b)及び図1(c)に示すように、モールド部付電線保護部材11は、その長手方向に亘ってスリット15が形成された中空筒状の電線保護管17と、電線保護管17の長手方向における中間部の外周側にモールド成形されたモールド部19と、を備えている。電線保護管17は、上述した従来のモールド部付電線保護部材1Bの電線保護管2B(図10(b)参照)と異なり、スリット15が幅を有さないように形成されている。すなわち、電線保護管17は、スリット15において対向する2つの面が略接触する程度に接近している形状を有している。
電線保護管17は、その外周面に長手方向において凸部と凹部とが交互に繰り返し設けられた所謂コルゲートチューブである。電線保護管17には、その長手方向における一端側の開口及びスリット15から、電線束13が挿通される。そして、電線保護管17は、内部に電線束13を収容する。電線保護管17は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなり、円筒状に形成されて可撓性を有している。
モールド部19は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂から成り、モールド成形によって電線保護管17の外周面に固着するように電線保護管17と一体に形成される。本実施形態において、モールド部19は、クランプ形状を有しており、モールド部付電線保護部材11を含むワイヤハーネスが配索される配索箇所に設けられた車体側の取付部(不図示)に係止する。すなわち、モールド部19は、車体へのワイヤハーネスの固定のために用いられる。また、モールド部19は、図1(b)に示すように、電線保護管17のスリット15に一致して半径方向に切り込まれるスリット21を有している。
上記モールド部付電線保護部材11は、図2及び図3に示す本実施形態に係る成形装置23を用いて電線保護管17の外周面にモールド部19が成形されることにより製造される。成形装置23は、成形型27と、中子25と、位置決め装置29と、下型移動装置31と、上型開閉装置33と、射出装置35と、エジェクタ装置37と、を備える。成形装置23は、図2の手前側が前面側となり、図2の背面側が後ろ側となる。成形装置23は、前面側に作業者が立って、電線保護管17の成形型27への取り付けや、モールド部付電線保護部材11の成形型27からの取り出し等の作業が行われる。
成形装置23は、複数の脚部39によって、定盤41が支持される。定盤41には一対の側板部43と、天板部45と、によってフレーム47が構成されている。
成形型27は、図2及び図5に示すように、一対の上型49及び下型51からなる。上型49は、上下に(図2の上下)昇降自在な上部台座53に固定されている。下型51は、前後に移動自在な下部台座55によって支持されている。
成形型27は、一対の上型49及び下型51が電線保護管17の長手方向の中間部を型締めし、モールド部19をモールド成形するための図5に示すキャビティ57を電線保護管17との間に画成する。本実施形態において、成形型27は、2本の電線保護管17にモールド部19をそれぞれ同時に成形可能とする一対のキャビティ57を有する。それぞれのキャビティ57は、保護管キャビティ59と、モールド部キャビティ61と、からなる。一対のキャビティ57のモールド部キャビティ61同士は、ゲートを介して上型49に形成された供給路62に接続されている。
一対の中子25は、モールド成形時に電線保護管17と共に成形型27に型締めされる。中子25は、図4に示すように、電線保護管17の内部に収容される円筒状(棒状)の中子本体部63と、中子本体部63の外周面に突設され、電線保護管17のスリット15から突出して電線保護管17の向きを規制する突片部65と、を有している。
突片部65は、中子本体部63の外周面のうちの、成形型27により型締めされる部分に突設され、成形型27により型締めされる部分の外側には突設されていない。このため、モールド成形時に電線保護管17のスリット15が全長に渡って突片部65により開かれることはない。これにより、本実施形態の中子25は、成形型27の内側に配置された突片部65によりモールド成形時に電線保護管17の向きを規制しつつ、モールド部19をモールド成形した後に電線保護管17のスリット15に生じる隙間を最小限にできる。なお、突片部65の配置は、厳密に成形型27の内側のみに限定されるわけではなく、成形型27からの若干のはみ出しは許容される。
位置決め装置29は、中子25に挿通された電線保護管17の挿入先端部に当接することで、電線保護管17におけるモールド部19の成形位置を上型49及び下型51のモールド部キャビティ61の位置に一致させて位置決めする。位置決め装置29は、中子25の長手方向の所望の位置に、固定可能となっている。
下型移動装置31は、定盤41に固定されている。下型移動装置31の駆動軸67は、下部台座55に接続されている。下型移動装置31により駆動される下型51及び中子25は、電線保護管17と共に上型49により型締めされる位置である型締め位置(後ろ側の位置)と、電線保護管17を中子25から挿抜可能な位置である挿抜位置(手前側の位置)との間を移動する。
上型開閉装置33は、一対の昇降アクチュエータ69と、昇降杆71と、昇降正面板73と、からなる。一対の昇降アクチュエータ69は、一対の側板部43に固定されている。それぞれの昇降アクチュエータ69の駆動板75には、昇降杆71が固定される。この一対の昇降杆71は、上記した上部台座53に固定されている。つまり、一対の昇降アクチュエータ69の駆動によって、昇降杆71を介して上部台座53が昇降されるように構成されている。これにより、上型開閉装置33は、上型49を型締め位置の下型51に対して開閉する。昇降正面板73は、上部台座53に固定され、上方に延在する。
射出装置35は、溶融樹脂を成形型27の供給路62を介してキャビティ57に射出する。射出装置35は、成形材供給装置77と、加熱装置79と、成形材押込み装置81とを備える。
成形材供給装置77は、昇降正面板73の上部に固定されている。成形材供給装置77は、ペレット(円柱状の固形状成形材料)83が供給される供給管85と接続される。ペレット83は、上記した例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなる。供給管85から供給されたペレット83は、成形材供給装置77のマガジン部87で、軸線が上下向きの姿勢となって前後に並んで整列される。マガジン部87には、ペレット83が整列される前後方向のペレット収容溝が形成されている。ペレット収容溝に供給されたペレット83は、スライド杆89によって後ろ側へ順次送られる。ペレット収容溝の最後部に送られたペレット83は、成形材押込み装置81によって加熱装置79へ押し込まれる。
加熱装置79は、昇降正面板73の背面に固定されている。加熱装置79は、上型49の供給路62に連通している。加熱装置79には、成形材供給装置77によって送られたペレット83の下段側のものから溶融するヒータ(不図示)が設けられている。加熱装置79は、シリンダ状に形成され、ペレット83の外径に略等しい内径のペレット収容室(不図示)が上下方向に延在している。そして、ペレット収容室には、複数のペレット83が上下方向に連続して収容される。ペレット収容室の下部は、モールド部キャビティ61に連通する。一方、ペレット収容室の上部は、マガジン部87に開口している。即ち、ペレット83は、ペレット収容室の上部では固体であり、ペレット収容室の下部ではヒータによって溶融樹脂となる。溶融樹脂は、ペレット収容室に押し込まれるペレット83の圧力によってモールド部キャビティ61へ加圧注入(低圧射出)される。
なお、低圧射出とは、一回の射出成形で成形できる樹脂の量が最大で数十g程度のものであって、かつ、成形型27の型締め力が比較的小さいものをいう。
成形材押込み装置81は、加熱装置79内でペレット83をモールド部キャビティ61に向かって押し込む押込みシャフト(不図示)を有するエアシリンダ82を備える。エアシリンダ82は、天板部45に固定されており、このエアシリンダ82の押込みシャフトによって、ペレット83がマガジン部87のペレット収容室から加熱装置79へ押し込まれる。
エジェクタ装置37は、挿抜位置に位置する下型51のキャビティ57内の成形品を突き出す。エジェクタ装置37は、定盤41の下面に固定されたエジェクタ用アクチュエータ91を有する。エジェクタ用アクチュエータ91のアクチュエータシャフト93は、下型51を貫通したエジェクタピン(図示せず)の上端をキャビティ57から上方に突出させる。
次に、以上説明した本実施形態に係る成形装置23を用いてモールド部付電線保護部材11を製造する成形方法について説明する。なお、以下では、各作業を作業者が実施する態様を説明するが、各作業は作業者及び機械装置のいずれにより為されるものであっても構わない。
成形装置23は、図6(a)に示す初期状態において、下型51が手前側の挿抜位置に移動されている。エジェクタ用アクチュエータ91のアクチュエータシャフト93は、図9(a)に示すように、定盤41の退避位置に後退されている。一対の中子25には、長手方向の所定位置に、それぞれ位置決め装置29が固定されている。
作業者は、先ず、図6(b)に示すように、中子25を下型51の上方に位置付けた状態で、位置決め装置29とは反対側の中子25の端部から、挿入先端が位置決め装置29に当たるまで電線保護管17を挿通する。このとき、中子25には突片部65が設けられているので、図5に示すように、電線保護管17のスリット15には突片部65が挿入される。電線保護管17は、突片部65により向きが規制されつつ、中子25に挿通される。
その後、作業者の操作(または自動)によって、図7(a)に示すように、下型51が成形装置23の後ろ側の型締位置へ移動される。次いで、下型51と中子25が成形型27の型締位置に位置付けられた後、図7(b)に示すように、上型開閉装置33によって上型49が下降される。上型49の下降によって、成形型27が閉止されて型締めされる(型締め工程)。
その後、射出装置35から溶融樹脂が成形型27に射出され、成形型27に画成されたキャビティ57に溶融樹脂が充填される(成形工程)。
次いで、キャビティ57に充填された樹脂が硬化した後に、作業者の操作(または自動)によって、図8(a)に示すように、上型開閉装置33により上型49が上方に移動され、成形型27が開放される。このとき、電線保護管17の外周面には、モールド部19が成形されている。成形時に、キャビティ57に流れ込んだ溶融樹脂は、突片部65によって電線保護管17のスリット15への流入が阻止されている。すなわち、スリット15が、そのまま残されている。また、モールド部19についても同様にスリット21が形成されている。
次いで、作業者の操作(または自動)によって、図8(b)に示すように、下型51及び中子25が、下型移動装置31によって成形装置23の手前側の挿抜位置へ移動される。手前側へ移動された下型51は、図9(b)に示す定盤41から突出するエジェクタ装置37のエジェクタピンによって、キャビティ57内の成形品が突き上げられる。これにより、モールド部付電線保護部材11は、モールド部19が下型51のモールド部キャビティ61から浮き上がって離脱する。モールド部付電線保護部材11は、モールド部19が下型51から離脱することで、中子25からの挿入時と反対方向への取り出しが容易となる。
次に、本実施形態に係る中子25及び成形装置23並びに成形方法の作用を説明する。
本実施形態に係る中子25では、中子本体部63の外周面から半径方向外側に突出する突片部65が、型締めされた成形型27の少なくとも内側に配置される。「少なくとも内側に配置」とは、突片部65の配置が、厳密に成形型27の内側のみに限定されるわけではなく、成形型27からの若干のはみ出しは許容されることを意味する。換言すれば、成形型27の外側に配置される中子本体部63の大部分の外周面には、突片部65が配置されない。従って、中子25への電線保護管17の装着作業性が向上する(中子25の外周面全長(端部)に突片部65があると、中子25への電線保護管17の密着とスリット位置合わせの両方を同時に行う必要があり、難作業である為、保護管端部の傷付きや、スリット15の開き等の不具合が懸念される)。本実施形態の場合は、先ずは中子25へ電線保護管17を装着し、次にスリット15の位置合わせをすればよく、上記問題を解決できる。また、電線保護管17は、成形型27に挟まれ、かつ内側に中子25が挿入される。そこで、電線保護管17は、成形型27の内側ではスリット15が突片部65によって開かれるが、成形型27の外側の殆どの部分ではスリット15が閉じたままとなる。従って、中子25は、成形型27の内側に配置された突片部65によりモールド成形時に電線保護管17の向きを規制しつつ、モールド部19をモールド成形した後に電線保護管17のスリット15に生じる隙間を最小限にできる。その結果、図1に示したように、電線のはみ出しが抑制されたモールド部付電線保護部材11を製造することができる。
また、本実施形態に係る成形装置23によれば、成形型27の内側では電線保護管17のスリット15が中子25の突片部65によって開かれるが、成形型27の外側の殆どの部分では電線保護管17のスリット15を閉じたままモールド部19が成形される。
従って、成形装置23は、モールド部19をモールド成形した後も電線保護管17のスリット15の殆どの部分が閉じた状態のモールド部付電線保護部材11の成形を可能とする。その結果、図1に示したように、電線のはみ出しが抑制されたモールド部付電線保護部材11を製造することができる。
また、本実施形態に係る成形方法では、型締め工程においては、電線保護管17と共に成形型27に型締めされる中子25の突片部65が、電線保護管17のスリット15から突出することで、モールド成形時の電線保護管17の向きが規制される。
成形工程においては、溶融樹脂が成形型27のモールド部キャビティ61に充填されると、電線保護管17の長手方向における一部にモールド部19が成形される。この際、成形型27の内側では電線保護管17のスリット15が中子25の突片部65によって開かれるが、成形型27の外側の殆どの部分ではスリット15が閉じたままとなる。
従って、本実施形態に係る成形方法によれば、モールド部19をモールド成形した後も電線保護管17のスリット15の殆どの部分が閉じた状態のモールド部付電線保護部材11を成形することができる。その結果、図1に示したように、電線のはみ出しが抑制されたモールド部付電線保護部材11を製造することができる。
従って、本実施形態によれば、電線のはみ出しを抑制できるモールド部付電線保護部材11を製造するための中子25及び成形装置23並びに成形方法を提供できる。
ここで、上述した本発明に係る中子及び成形装置並びに成形方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 長手方向に亘ってスリット(15)が形成された中空筒状の電線保護管(17)に対し、前記電線保護管(17)の長手方向における一部を成形型(27)で型締めして前記電線保護管(17)の外周側にモールド部(19)をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材(11)を製造するための成形装置(23)において、前記モールド成形時に前記電線保護管(17)と共に前記成形型(27)に型締めされる中子(25)であって、
前記電線保護管(17)の内部に収容される棒状の中子本体部(63)と、
前記中子本体部(63)の外周面のうちの、前記成形型(27)により型締めされる部分に突設され、前記電線保護管(17)の前記スリット(15)から突出する突片部(65)と、
を備えることを特徴とする中子(25)。
[2] 上記(1)の構成の中子(25)及び前記成形型(27)と、
前記成形型(27)に溶融樹脂を射出する射出装置(35)と、
を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材(11)の成形装置(23)。
[3] 長手方向に亘ってスリット(15)が形成された中空筒状の電線保護管(17)に対し、前記電線保護管(17)の長手方向における一部を成形型(27)で型締めして前記電線保護管(17)の外周側にモールド部(19)をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材(11)を製造するための成形方法であって、
前記電線保護管(17)の内部に収容される棒状の中子本体部(63)と、前記中子本体部(63)の外周面のうちの、前記成形型(27)により型締めされる部分に突設され、前記電線保護管(17)の前記スリット(15)から突出する突片部(65)とを備える中子(25)が、前記電線保護管(17)と共に前記成形型(27)に型締めされる型締め工程と、
前記電線保護管(17)の外周側に前記モールド部(19)がモールド成形される成形工程と、
を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材(11)の成形方法。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…モールド部付電線保護部材
15…スリット
17…電線保護管
19…モールド部
23…成形装置
25…中子
27…成形型
35…射出装置
63…中子本体部
65…突片部

Claims (3)

  1. 長手方向に亘ってスリットが形成された中空筒状の電線保護管に対し、前記電線保護管の長手方向における一部を成形型で型締めして前記電線保護管の外周側にモールド部をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材を製造するための成形装置において、前記モールド成形時に前記電線保護管と共に前記成形型に型締めされる中子であって、
    前記電線保護管を挿通する棒状の中子本体部であり、前記中子本体部に挿通された前記電線保護管の挿入先端部に当接することで、前記電線保護管における前記モールド部の成形位置を前記成形型のモールド部キャビティの位置に一致させて位置決めする位置決め装置が、長手方向の所望の位置に固定された中子本体部と、
    前記中子本体部の外周面のうちの、前記成形型により型締めされる部分に突設されると共に前記成形型により型締めされる部分の外側には突設されず、前記電線保護管の前記スリットから突出する突片部と、を備えることを特徴とする中子。
  2. 請求項1記載の中子及び前記成形型と、
    前記成形型に溶融樹脂を射出する射出装置と、
    を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材の成形装置。
  3. 長手方向に亘ってスリットが形成された中空筒状の電線保護管に対し、前記電線保護管の長手方向における一部を成形型で型締めして前記電線保護管の外周側にモールド部をモールド成形することにより、モールド部付電線保護部材を製造するための成形方法であって、
    前記電線保護管を挿通する棒状の中子本体部と、前記中子本体部の外周面のうちの、前記成形型により型締めされる部分に突設されると共に前記成形型により型締めされる部分の外側には突設されず、前記電線保護管の前記スリットから突出する突片部とを備える中子に挿通された前記電線保護管の挿入先端部を前記中子本体部の長手方向の所望の位置に固定された位置決め装置に当接させることで、前記電線保護管における前記モールド部の成形位置を前記成形型のモールド部キャビティの位置に一致させて位置決めする工程と、
    前記電線保護管を挿通した前記中子が、前記電線保護管と共に前記成形型に型締めされる型締め工程と、
    前記電線保護管の外周側に前記モールド部がモールド成形される成形工程と、
    を備えることを特徴とするモールド部付電線保護部材の成形方法。
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