JP6315967B2 - 光走査装置およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
感光体上に静電潜像を形成するためのレーザ光を出射する複数の光源を備える半導体レーザと、
前記半導体レーザが備える前記複数の光源のうちの第1光源群を駆動する第1駆動ICと、
前記半導体レーザが備える前記複数の光源のうちの第2光源群を駆動する第2駆動ICと
前記複数の光源から出射されたレーザ光が前記感光体上を走査するように複数の前記レーザ光を偏向する偏向手段と、
を有し、
前記第1光源群と前記第2光源群とが同一の画素の画像データに基づいて前記感光体を露光するように、当該画像データに基づいて、前記第1駆動ICが前記第1光源群を制御し、前記第2駆動ICが前記第2光源群を制御することを特徴とする光走査装置を提供する。
一列に並んだ1番目から2K番目までの2K個の光源を備える半導体レーザと、
前記半導体レーザに備えられた前記2K個の光源のうち1番目からK番目までの光源を駆動する第1駆動ICと、
前記半導体レーザに備えられた前記2K個の光源のうちK+1番目から2K番目までの光源を駆動する第2駆動ICと、
前記第1駆動ICの温度と前記第2駆動ICの温度とが連動して上昇および低下するように、前記第1駆動ICと前記第2駆動ICとに同一の画像データを供給する供給部と
を有することを特徴とする光走査装置を提供する。
一列に並んだ1番目からN番目までのN個の光源を備えた半導体レーザと、
前記半導体レーザに備えられた前記N個の光源のうちそれぞれN/Q個以下のL個の光源を駆動するQ個の駆動ICと(ただしN>Q)、
前記Q個の駆動ICのそれぞれの温度が連動して上昇および低下するように、前記Q個の駆動ICのそれぞれに同一の画像データを供給する供給部と
を有することを特徴とする光走査装置を提供する。
図1を用いて画像形成装置の一例について説明する。画像形成装置100は、それぞれ色の異なる複数のトナーを用いて画像を形成するフルカラープリンターである。なお、以下の説明では、画像形成装置の一例としてフルカラープリンターを例に挙げて説明するが、画像形成装置100は、たとえば、単色のトナー(たとえば、ブラック)で画像形成するモノクロプリンターであってもよい。
図2は、光走査装置104に搭載される光源アレイである半導体レーザから出力されるレーザ光によって感光ドラム102上に形成されるビームスポットの配置を示している。一例として半導体レーザは、たとえば、垂直共振器型面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)であってもよい。
図3を用いて画像形成装置100で用いられる制御系の一例を説明する。CPU961はパルス幅変調を担当するPWMIC905、第1レーザドライバ400Aおよび第2レーザドライバ400Bを介して8つのレーザ素子302A〜302Hを制御する制御ユニットである。とりわけ、CPU961は第1駆動ICの温度と第2駆動ICの温度とが連動して上昇および低下するように、第1駆動ICと第2駆動ICとに同一の画像データを供給する供給部として機能する。図3においては第1レーザドライバ400Aおよび第2レーザドライバ400Bが第1駆動ICと第2駆動ICとに対応している。PWMICは、パルス幅変調集積回路の略称である。CPU961は、プリンタ画像コントローラ(以下単にコントローラ904と呼ぶ)から画像データを受信する。
第1レーザドライバ400Aは、差動信号にしたがって第1光源群であるレーザ素子302A〜302DをPWM駆動する。つまり、レーザ素子302A〜302Dを駆動する駆動電流がPWM変調されている。第2レーザドライバ400Bは、差動信号にしたがって第2光源群であるレーザ素子302E〜302HをPWM駆動する。つまり、レーザ素子302A〜302Hを駆動する駆動電流がPWM変調されている。各レーザ素子のレーザ光の最大光量は自動光量制御(APC)によって調整されている。
図4を用いてCPU961が実行する画像形成制御の一例を説明する。S201で、CPU961は、コントローラ904から入力された作像準備指示に応じて作像準備を実行する。たとえば、CPU961は、コントローラ904にビットマップデータを準備するように指示する。さらに、CPU961は、EEPROM401から画像形成に使用される制御データを読み出し、CPU961の内部に設けられているメモリに書き込む。制御データは、たとえば、2400dpiの1画素あたりの階調テーブルデータなどがある。CPU961は、階調テーブルデータをメモリから読み出して、PWMIC905のテーブルレジスタに書き込む。
ここで、CPU961、第1レーザドライバ400Aおよび第2レーザドライバ400Bによるビデオデータ処理機能について説明する。ビデオデータ処理は、次の7つのステップで行われる。
(2)PWM階調テーブルの設定
(3)基準位置信号の発生と入力
(4)基準位置信号をトリガーとした計時による露光位置の特定
(5)多重露光シーケンスでの画像データの読み出し
(6)マルチレーザ書き出し遅延
(7)PWMICへのデータ転送
以下ではこれらの7つのステップについて個別に説明する。
この準備動作はS202において行われる。CPU961はコントローラ904からの1ページ分の画像データ(ビットマップデータ)を取得する。図5はビットマップデータの一例を示している。解像度は2400dpiであり、画素数は14画素×21画素である。ビットマップデータは2階調の画像データである。そのため、各画素は黒画素または白画素である。
S201で実行されるPWM設定ではPWMIC905が2400dpiの1画素あたり13段階の階調テーブルを選択する。走査速度と分解能の関係から、たとえば、1画素が最大で12分割される。PWMは、APCによって決定された最大光量を感光ドラム102の表面での光量(露光量)へダイナミックに低減するために用いられる。つまり、最大光量を達成可能な駆動電流を流す期間(幅)を増減することで、露光量が調整される。
CPU961は、モータ202を一定速で回転制御し、BD信号がほぼ一定周期で検知されるようにフィードバック制御を行う。CPU961はBD信号を割込信号として認識してビデオデータ処理を開始する。
図6を用いてCPU961が実行するBD割り込み処理の一例を説明する。BD割り込み処理は、BD信号によって発生する処理である。CPU961はBDセンサ212からBD信号を受けると、BD信号の立下りを基準として割り込みを発生する。
S213で、CPU961は、1走査中のドラム表面上の主走査位置に合わせてメモリから元画像データを読み出す。1走査での各画素データは、HCLKカウンタで特定された現在の主走査位置に対応している。8つのレーザ素子302A〜302Hに対応した8つの画素データがそれぞれメモリから読み出される。
S214で、CPU961は、各画像データについて画像クロックHCLKをカウントして遅延処理させる。図2を用いて説明したように8つのレーザ素子302A〜302Hは主走査方向に対して傾斜して配置されている。そのため、8つのレーザ素子302A〜302Hの主走査位置を一致させるためには、8つのレーザ素子302A〜302Hの配置位置に応じて主走査書き出しタイミングを遅延させる必要がある。8つのレーザ素子302A〜302Hの配置位置は、2400dpiにおいて1画素ずつずれている。よって、CPU961は、レーザ素子302A〜302Hの各遅延量をそれぞれ0ないし7に設定する。たとえば、レーザ素子302Hは、レーザ素子302Aに対して7画素分だけBD信号から遅延して同一の領域(主走査位置)を露光する。よって、レーザ素子302Hはレーザ素子302Aに対して7画素分だけ遅延して画像データを供給される。なお、遅延量はHCLKカウンタのカウント値に換算して設定される。このような遅延処理によって、45度傾斜して複数の光源が配置された光源アレイであっても、図7が例示するように、感光ドラム102の表面では2次元の画素配列の直交性が再現される。
S215で、CPU961は、CPUバス473を介してPWMIC905へ画像データを転送する。各レーザ素子に対してそれぞれ3ビットのPWMビデオデータが転送される。S216で、CPU961は、1BD周期(1つの主走査ライン)分のすべての画像データの転送が完了したかどうかを判定する。たとえば、CPU961は、HCLKカウンタのカウント値が32767になったかどうかを判定する。カウント値が32767になっていれば、1つの主走査ラインのすべての画像データが転送されたことを意味するため、CPU961はBD割込処理を終了する。カウント値が32767未満であれば、S212に戻る。
図9は連続で10枚の画像を形成した場合の第1レーザドライバ400Aの温度と第2レーザドライバ400Bの温度とを示している。第1レーザドライバ400Aの温度は実線で示されており、第2レーザドライバ400Bの温度は破線で示されている。横軸はプリント枚数を示している。縦軸はICチップの表面温度を示している。ここでは、24秒間に12枚のA4サイズのシートSに連続して画像が形成されている。
第1レーザドライバ400A、第2レーザドライバ400B、受光素子PDおよびサイクルAPCにより構成されるAPCでは、各ドライバの温度が10℃変動すると、最大で±1%程度の制御誤差が発生しうる。駆動電流が±1%程度変動すると、光量が1%程度変動する。
図11は、比較例の構成を示している。第1レーザドライバ400Aは奇数番目のレーザ素子を駆動し、第2レーザドライバ400Bは偶数番目のレーザ素子を駆動する。つまり、比較例では、多重露光処理が第1レーザドライバ400Aと第2レーザドライバ400Bとに均等に配分されていない事例である。
第1の実施形態では、それぞれ4つのレーザ素子を駆動可能な2つの電流駆動ICを用いた多重露光系について説明した。しかし、本発明の技術思想は他の駆動ICにも適用可能である。他の駆動ICとしては、たとえば、マルチレーザに対応したマルチチャンネル型のアナログデジタル変換ICやPWMICがある。これは、アナログデジタル変換ICの量子化性能には温度依存性があり、デジタルアナログ変換ICのアナログ出力性能にも温度依存性があるからである。同様にPWMICの発光タイミング性能にも温度依存性が存在する。よって、これらに起因した走査ムラを低減するためには、本発明の技術思想が有効である。
本発明の技術思想は図15が示すよう多重露光系にも採用可能である。図15が示すように、PWMICとして第2の実施形態で説明した第1のPWMIC1905Aと第2のPWMIC1905Bが採用されてもよい。また、レーザドライバとして第1の実施形態で説明した第1レーザドライバ400Aと第2レーザドライバ400Bが採用されてもよい。このような多重露光系であっても本発明は適用可能であり、第1の実施形態や第2の実施形態と同等の効果が期待される。
上述した実施形態では、8つのレーザ素子を有する光源アレイを一例として説明したが、4つのレーザ素子を有する光源アレイや32個のレーザ素子を有する光源アレイなどにも適用可能である。つまり、光源アレイを構成するレーザ素子の数Nは、駆動ICの数Qの倍数であればよい。レーザ素子の数NがQの倍数であれば、各駆動ICが駆動を担当するレーザ素子の数が均等になるからである。
上述した実施形態では光源アレイとしてVCSELを一例として説明したが、VCSEL以外の端部発光レーザであっても本発明は適用可能である。本発明は、上述した実施形態の構成にのみ限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した各機能または本実施形態が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。画像形成装置100、印刷装置(プリンタ)であってもよいし、印刷機能を有するファクシミリ装置や、印刷機能、コピー機能およびスキャナ機能等を有する複合機(MFP)であってもよい。画像形成装置100は単色画像形成装置であってもよいし多色画像形成装置であってもよい。
図3などを用いて説明したように、第1レーザドライバ400Aは第1光源群であるレーザ素子302A〜302Dを駆動する第1駆動ICとして機能する。第2レーザドライバ400Bは第2光源群であるレーザ素子302E〜302Hを駆動する第2駆動ICとして機能する。図7を用いて説明したように、第2光源群が第1回目の露光を実行する。第1光源群は第2光源群による第1回目の露光によって露光された位置に対して第2回目の露光を実行する。これにより多重露光が実現される。このように多重露光処理が第1駆動ICと第2駆動ICとに均等に分配されるため、第1駆動ICと第2駆動ICとの温度差が小さくなり、走査ムラが減少する。
Claims (17)
- 感光体上に静電潜像を形成するためのレーザ光を出射する複数の光源を備える半導体レーザと、
前記半導体レーザが備える前記複数の光源のうちの第1光源群を駆動する第1駆動ICと、
前記半導体レーザが備える前記複数の光源のうちの第2光源群を駆動する第2駆動ICと
前記複数の光源から出射されたレーザ光が前記感光体上を走査するように複数の前記レーザ光を偏向する偏向手段と、
を有し、
前記第1光源群と前記第2光源群とが同一の画素の画像データに基づいて前記感光体を露光するように、当該画像データに基づいて、前記第1駆動ICが前記第1光源群を制御し、前記第2駆動ICが前記第2光源群を制御することを特徴とする光走査装置。 - 前記第1駆動ICの温度と前記第2駆動ICの温度とが連動して上昇および低下するように、前記第1駆動ICと前記第2駆動ICとに同一の画像データを供給する供給部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記第1光源群および前記第2光源群は一列に並んだ1番目から2K番目までの2K個の光源を有する光源アレイの一部であり、
前記第1光源群は前記2K個の光源のうち1番目からK番目までの光源を有し、
前記第2光源群は前記2K個の光源のうちK+1番目から2K番目までの光源を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。 - 前記第1光源群から出射されるレーザ光に対して、前記第2光源群から出射されたレーザ光は、前記感光体の回転方向で上流側を走査するように、前記第1光源群および前記第2光源群が配置されており、n走査周期目において前記第2光源群から出射されたレーザ光で露光した領域をn+1走査周期目で前記第1光源群から出射されたレーザ光が露光することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 一列に並んだ1番目から2K番目までの2K個の光源を備える半導体レーザと、
前記半導体レーザに備えられた前記2K個の光源のうち1番目からK番目までの光源を駆動する第1駆動ICと、
前記半導体レーザに備えられた前記2K個の光源のうちK+1番目から2K番目までの光源を駆動する第2駆動ICと、
前記第1駆動ICの温度と前記第2駆動ICの温度とが連動して上昇および低下するように、前記第1駆動ICと前記第2駆動ICとに同一の画像データを供給する供給部と
を有することを特徴とする光走査装置。 - 前記第1駆動ICによって駆動される1番目からK番目までの各光源と前記第2駆動ICによって駆動されるK+1番目から2K番目までの各光源とが一対一で対応しており、
前記供給部は、一対一で対応している2つの光源が同一の主走査位置を多重露光するように前記第1駆動ICと前記第2駆動ICとに前記同一の画像データを供給することを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。 - 一列に並んだ1番目からN番目までのN個の光源を備える半導体レーザと、
前記半導体レーザに備えられた前記N個の光源のうちそれぞれN/Q個以下のL個の光源を駆動するQ個の駆動ICと(ただしN>Q)、
前記Q個の駆動ICのそれぞれの温度が連動して上昇および低下するように、前記Q個の駆動ICのそれぞれに同一の画像データを供給する供給部と
を有することを特徴とする光走査装置。 - 前記Q個の駆動ICのうちそれぞれ異なる駆動ICによって駆動される複数の光源によって同一の主走査位置が多重露光されることを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
- Nは4以上の整数であることを特徴とする請求項7または8に記載の光走査装置。
- 多重露光の回数MはQと等しいかまたはQの倍数であることを特徴とする請求項8または9に記載の光走査装置。
- 前記Q個の駆動ICのそれぞれは、同一の主走査位置を走査するM個の光源のうちM/Q個ずつ光源を駆動することを特徴とする請求項10に記載の光走査装置。
- N/QはLと等しく、かつ、MとQは等しいことを特徴とする請求項10または11に記載の光走査装置。
- Mは2であることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記駆動ICは、前記光源を電流駆動するドライバICを含むことを特徴とする請求項7ないし13のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記駆動ICは、光源を駆動する駆動電流をパルス幅変調するパルス幅変調ICを含むことを特徴とする請求項7ないし13のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 請求項1ないし15のいずれか1項に記載された光走査装置を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
- 光走査装置と、
前記光走査装置によって露光されることによって静電潜像が形成される感光体と
を有し、
前記光走査装置は、
一列に並んだ1番目からN番目までのN個の光源を備えた半導体レーザと、
前記半導体レーザに備えられた前記N個の光源のうちそれぞれN/Q個以下のL個の光源を駆動するQ個の駆動ICと、
前記Q個の駆動ICのそれぞれの温度が連動して上昇および低下するように、前記Q個の駆動ICのそれぞれに同一の画像データを供給する供給部と
を有することを特徴とする画像形成装置。
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