JP6315888B2 - 表示装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置及びその制御方法に関する。
一般的に、液晶パネルは、対向する2枚のガラス基板の間に液晶を封入した構造を有する。この液晶は屈折率異方性(方向によって異なる屈折率を有する特性)を有するため、ガラス基板に挟まれた液晶を透過する光は複屈折効果を示す。そのため、液晶パネルは、ユーザの視線方向の変化によって、ユーザに知覚される輝度である知覚輝度が変化する視野角特性を有する。具体的には、ユーザの視線方向の変化によって、画像信号の取り得る値の範囲に対応する知覚輝度の範囲が変化する。
このような知覚輝度変化(視線方向の変化による知覚輝度の変化)を抑制する従来技術は、例えば、特許文献1,2に開示されている。
特許文献1に開示の技術では、入力画像信号に対してガンマ変換処理を施す液晶表示装置において、視線方向に対応するガンマ特性が算出され、算出されたガンマ特性を用いて入力画像信号にガンマ変換処理が施される。
特許文献2に開示の技術では、入力画像信号の輝度ヒストグラム、及び、視線方向に対応する黒輝度と白輝度に基づいて、複数の発光部からなるバックライト(以下BL)の光量が発光部単位で制御される。黒輝度は、画像信号の取り得る値の最小値の画像を見たときの知覚輝度であり、白輝度は、画像信号の取り得る値の最大値の画像を見たときの知覚輝度である。
特開2001−147673号公報 特開2010−117579号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、表示画像(画面に表示された画像)のコントラストが低下してしまうことがある。
例えば、特許文献1に開示の技術では、暗い背景の領域と、明るい物体の領域とを含む画像信号である場合に、視線方向によっては、背景の領域の黒浮きと、物体の領域の輝度低下が発生してしまう。
図11(a),11(b)に、特許文献1に開示の技術を用いた場合の抑制処理(視線方向の変化による知覚輝度の変化を抑制する処理)の一例を示す。図11(a)は、入力画像信号の一例を示す図である。図11(a)の例では、入力画像信号は、暗い背景の領域と、明るい物体(風車)の領域(物体領域3011)とを含む。物体領域3011は、画面の右部に表示される。ここで、ユーザが、画面の中央よりも左側から画面を見たとする。その場合、画像信号の取り得る値と知覚輝度との対応関係は、例えば、図11(b)に示す対応関係となる。
図11(b)において、特性曲線3021は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じていない場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線3021は、特許文献1に記載の技術を用いない場合の対応関係であって、物体領域3011を正面から見た場合の対応関係を示す。特性曲線3022は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じている場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線3022は、特許文献1に記載の技術を用いない場合の対応関係であって、物体領域3011を斜め方向から見た場合(物体領域3
011を画面の中央よりも左側から見た場合)の対応関係を示す。特性曲線3023は、特許文献1に記載の技術を用いた場合の対応関係であって、物体領域3011を斜め方向から見た場合(物体領域3011を画面の中央よりも左側から見た場合)の対応関係を示す。
図11(b)から、特性曲線3022が特性曲線3021からずれていることがわかる。特許文献1に開示の技術では、使用するガンマ特性を切り替えることにより、特性曲線3022を特性曲線3021に近づける処理が行われる。その結果、特性曲線3022が特性曲線3023に補正される。
しかしながら、特性曲線3023から明らかなように、特許文献1に開示の技術を用いた場合には、低階調側(画像信号の値が低い側)と高階調側(画像信号の値が高い側)の両方において、階調性が低下してしまう。具体的には、特性曲線3023では、画像信号の取り得る値の最大値に対応する知覚輝度が特性曲線3021よりも低く、画像信号の取り得る値の最小値に対応する知覚輝度が特性曲線3021よりも高くなってしまう。その結果、知覚輝度のダイナミックレンジが狭まり、コントラストが低下してしまう。
また、特許文献2に開示の技術では、知覚輝度の変化を高精度に抑制することができない。
図12(a)〜(c)に、特許文献2に開示の技術を用いた場合の抑制処理の一例を示す。図12(a)は、入力画像信号の一例を示す図であり、図11(a)と同じものである。ここで、ユーザが、画面の中央よりも左側から画面を見たとする。その場合、入力画像信号の値と知覚輝度との対応関係は、例えば、図12(b)に示す対応関係となる。
図12(b)において、図11(b)と同じ特性曲線には同じ符号を付している。特性曲線3024は、特許文献2に記載の技術を用いた場合の対応関係であって、物体領域3011を斜め方向から見た場合(物体領域3011を画面の中央よりも左側から見た場合)の対応関係を示す。
図12(b)から、特性曲線3022が特性曲線3021からずれていることがわかる。具体的には、特性曲線3022では、高階調側の知覚輝度が特性曲線3021よりも低い。その結果、物体領域3011は明るい物体の領域(高階調側の値を有する画素が多く存在する領域)であるため、物体領域3011の知覚輝度の低下が目立ってしまう。特許文献2に開示の技術では、図12(c)に示すように、物体領域3011が表示される分割領域3031に対応する発光部の光量を高めることにより、上述した知覚輝度の低下を抑制する処理が行われる。その結果、特性曲線3022が特性曲線3024に補正される。
しかしながら、発光部からの光は、対応する分割領域の周囲へ漏れる。そのため、分割領域3031に対応する発光部の光量を高めると、当該発光部から周囲の分割領域(例えば、分割領域3031に隣接する分割領域3032)への光の漏れが増し、周囲の分割領域の知覚輝度が高くなってしまう。このように、特許文献2に開示の技術では、発光部からの光の漏れにより知覚輝度が変化してしまうため、知覚輝度の変化を高精度に抑制することができない。
本発明は、視線方向の変化による知覚輝度の変化を高精度に抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の表示装置は、
個別に発光を制御することが可能な複数の発光手段と、
画像信号に応じて前記発光手段からの光を透過することにより画面に画像を表示し、ユーザの前記画面に対する視線方向に応じてユーザに知覚される知覚輝度が変化する特性を有する表示手段と、
各発光手段に対応する前記画面の各領域に対するユーザの視線方向を取得する検出手段と、
前記検出手段で検出された各領域に対する視線方向に基づいて、前記画面の各領域に表示される画像を所定の視線方向で見た場合に対して、前記知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光手段の光量を決定する決定手段と、
を備え、
前記決定手段は、決定された光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第1照射輝度値と、基準光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第2照射輝度値との比が、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記所定の視線方向から所定の画像を見たときの知覚輝度である第1知覚輝度と、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記検出手段で検出された各領域の視線方向から前記所定の画像を見たときの知覚輝度である第2知覚輝度との比に近づくように、前記決定された光量を補正する
ことを特徴とする。
本発明の表示装置の制御方法は、
個別に発光を制御することが可能な複数の発光手段と、
画像信号に応じて前記発光手段からの光を透過することにより画面に画像を表示し、ユーザの前記画面に対する視線方向に応じてユーザに知覚される知覚輝度が変化する特性を有する表示手段と、
を有する表示装置の制御方法であって、
各発光手段に対応する前記画面の各領域に対するユーザの視線方向を取得する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された各領域に対する視線方向に基づいて、前記画面の各領域に表示される画像を所定の視線方向で見た場合に対して、前記知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光手段の光量を決定する決定ステップと、を含み、
前記決定ステップでは、決定された光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第1照射輝度値と、基準光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第2照射輝度値との比が、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記所定の視線方向から所定の画像を見たときの知覚輝度である第1知覚輝度と、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記検出ステップで検出された各領域の視線方向から前記所定の画像を見たときの知覚輝度である第2知覚輝度との比に近づくように、前記決定された光量が補正される
ことを特徴とする。
本発明によれば、視線方向の変化による知覚輝度の変化を高精度に抑制することができる。
本実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図 本実施形態に係る視線方向検出部の処理の一例を示す図 本実施形態に係る特性情報の一例を示す図 本実施形態に係る拡散情報の一例を示す図 本実施形態に係る分割領域判定処理の一例を示すフローチャート 本実施形態に係る光量仮決定処理の一例を示すフローチャート 本実施形態に係る光量補正処理の一例を示すフローチャート 本実施形態に係る補正パラメータ決定処理の一例を示すフローチャート 図8のS1702の処理の一例を示す図 図9のS1703の処理の一例を示す図 従来の抑制処理の一例を示す図 従来の抑制処理の一例を示す図
本発明の実施形態に係る表示装置及びその制御方法について説明する。なお、本実施形態では、表示装置が液晶表示装置である場合の例を説明するが、本実施形態に係る表示装置は液晶表示装置に限らない。本実施形態に係る表示装置は、発光部と、画像信号に応じた透過率で発光部からの光を透過することにより画面に画像を表示する表示パネルとを有する装置であれば、どのような装置であってもよい。
図1は、本実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る表示装置は、視線方向検出部101、知覚特性判断部102、拡散情報記憶部103、BL制御値決定部104、補正パラメータ決定部105、画像処理部106、BL制御部107、バックライト108、液晶パネル109、等を有する。
本実施形態に係る表示装置の動作について説明する。
(STEP1)
まず、視線方向検出部101が、画面に対するユーザの視線方向を検出する。本実施形態では、バックライト108が、画面の領域を構成する複数の分割領域に対応する複数の発光部から構成されており、分割領域毎に、その分割領域に対するユーザの視線方向が検出される。具体的には、CCDカメラ等のセンサを用いてユーザの位置が検出され、検出されたユーザの位置から画面(分割領域の位置)へ向かう方向が、ユーザの視線方向として算出される。そして、分割領域毎に、ユーザの視線方向を表す角度が算出される。
なお、視線方向の検出方法は上述した方法に限らない。視線方向の検出装置や検出方法としては様々な公知技術を用いることが可能である。
なお、発光部は1つの光源を有していてもよいし、複数の光源を有していてもよい。バックライト108は、分割領域よりも小さい領域単位で光量を制御可能な構成を有していてもよい。発光部の光源としては、LED、有機EL、冷陰極管などを用いることができる。
図2(a)〜2(c)は、視線方向検出部101の処理の一例を示す図である。図2(a)は、表示装置の上方向からユーザと表示装置を見下ろした場合のユーザと表示装置の位置関係を示す上面図である。図2(b)は、表示装置の正面方向からユーザと表示装置を正視した場合のユーザと表示装置の位置関係を示す正面図である。図2(c)は、表示装置の右方向からユーザと表示装置を見た場合のユーザと表示装置の位置関係を示す横面図である。図2において、符号1100はユーザを示し、符号1101は画面を示し、符号1102は分割領域を示す。以下、一例として、分割領域1102に関する処理について説明する。
視線方向検出部101では、図2(a)〜2(c)の破線1105で示す方向(ユーザ1100の眼の位置と分割領域1102の中心位置を通る方向)が、分割領域1102に対するユーザ1100の視線方向として算出される。
そして、図2(a)〜2(c)に示す角度θt,θvが、視線方向1105を表す角度として算出される。角度θtは、画面1101の法線方向1106から視線方向1105までの角度(立体角)である。角度θvは、画面1101の水平方向1107から、視線方向1105を画面1101に投影して得られる方向までの角度(平面角)である。
ユーザ1100が分割領域1102の正面にいる場合、角度θtは0°となる。そして、し、ユーザ1100が分割領域1102の正面から遠ざかるにつれて角度θtは大きくなる。
画面と平行な面において、分割領域1102がユーザ1100の真右に位置する場合、及び、ユーザ1100の位置と分割領域1102の位置が等しい場合には、角度θvは0°となる。画面と平行な面において、分割領域1102がユーザ1100の真上に位置する場合には、角度θvは90°となり、分割領域1102がユーザ1100の真左に位置する場合には、角度θvは180°となる。そして、画面と平行な面において、分割領域
1102がユーザ1100の真下に位置する場合には、角度θvは270°となる。
以上の処理が、各分割領域について行われる。本実施形態では、画面の領域が水平方向N個×垂直方向M個の分割領域からなるものとする。即ち、本実施形態では、M行×N列の分割領域からなるものとする。m行n列目の分割領域に対する角度θt,θvを、角度θtmn,θvmnと記載する。
視線方向検出部101は、各分割領域の角度θt,θvを知覚特性判断部102へ出力する。
なお、本実施形態では、ユーザの位置がユーザの眼の位置であり、分割領域の位置が分割領域の中心位置である場合の例を説明したが、ユーザや分割領域の位置はこれらに限らない。例えば、分割領域の隅の位置が分割領域の位置として用いられてもよい。
なお、本実施形態では、視線方向を表す角度として角度θt,θvを算出する例を説明したが、これに限らない。例えば、視線方向を表す角度として角度θtと角度θvのいずれかが算出されてもよい。また、視線方向を表す角度として、角度θtの垂直方向成分や水平方向成分が算出されてもよい。
(STEP2)
次に、知覚特性判断部102が、検出された視線方向に対応する知覚特性を判断する。液晶パネル109は、ユーザの視線方向の変化によって、ユーザに知覚される輝度である知覚輝度が変化する視野角特性を有する。知覚特性判断部102は、知覚特性として、画像信号の値と、基準光量で各発光部を発光させた場合の知覚輝度との対応関係を判断する。具体的には、知覚特性判断部102には、視線方向毎(角度θtと角度θvの組み合わせ毎)に、上記知覚特性を表す特性情報が予め記憶されている(第2記憶部)。知覚特性判断部102は、分割領域毎に、その分割領域の角度θt,θvに対応する特性情報を選択し、出力する。図3に、θt=20°且つθv=5°に対応する特性情報の一例を示す。図3に示すように、特性情報(テーブル)は、入力画像信号(表示装置に入力された画像信号)の取り得る値毎に、知覚輝度を表す。図3において、知覚輝度は、画像信号の取り得る値の最大値の画像を正面方向から見たときの知覚輝度を100とする相対値である。
(STEP3)
次に、BL制御値決定部104が、各発光部の光量を決定する。具体的には、分割領域毎(発光部毎)に、光量を表すBL制御値bdが算出される。n行m列目の分割領域に対応するBL制御値をbdmnと記載する。また、n行m列目の分割領域に対応する発光部のみをBL制御値bdmnで発光させたときの、当該発光部からの光のn行m列目の分割領域での明るさ(例えば、n行m列目の分割領域でのバックライト108表面の明るさ)をBDmnと記載する。
本実施形態では、拡散情報記憶部103に、拡散情報Fが予め記憶されている(第1記憶部)。拡散情報Fは、発光部から周囲の分割領域への光の拡散を表す情報である。例えば、拡散情報Fは、発光部からの光の各分割領域での明るさを表す情報である。本実施形態では、拡散情報Fが分割領域毎(発光部毎)に用意されているものとするが、分割領域間で共通の拡散情報Fが用意されていてもよい。また、本実施形態では、拡散情報Fとして、当該拡散情報に対応する発光部からの光の、各分割領域の位置での明るさを表すテーブルが用意されているものとする。n行m列目の分割領域に対応する拡散情報をFmnと記載する。また、拡散情報Fmnで表される明るさ(n行m列目の分割領域に対応する発光部からの光の、n’行m’列目の分割領域での明るさ)を、Fmnm’n’と記載する。本実施形態では、明るさFmnm’n’は、m=m’、n=n’での明るさを1とする相対値(即ち、n行m列目の分割領域に対応する発光部からの光の明るさの低下率)である。なお、明るさFmnm’n’は相対値(低下率)でなくてもよい。明るさFmnm’n’は絶対値であってもよい。絶対値である明るさFmnm’n’から低下率を算出することができる。
図4に、0行0列目の分割領域に対応する発光部からの光の拡散を表す拡散情報F00の一例を示す。0行0列目の低下率F0000は1である。0行0列目の分割領域に対応する発光部からの光は0行0列目の分割領域から遠ざかるにつれ暗くなるため、0行0列目の分割領域から遠ざかるにつれ低下率F00m’n’は小さくなる。
BL制御値決定部104では、視線方向検出部101で検出された視線方向、及び、上記拡散情報に基づいて、各発光部の光量が決定される。具体的には、視線方向の変化による知覚輝度の変化が抑制されるように、視線方向検出部101で検出された視線方向に基づいて、各発光部の光量が個別に仮決定される。そして、発光部から周囲の分割領域への光の漏れによる知覚輝度の変化が抑制されるように、拡散情報に基づいて、各発光部の仮決定された光量が補正される。以下に、BL制御値決定部104の処理の一例を説明する。
なお、本実施形態では、BL制御値bdは、0〜255の範囲の整数であるものとし、光量が多いほど大きいものとするが、これに限らない。BL制御値bdの取り得る値の範囲は、0〜255の範囲より広くても狭くてもよい。BL制御値bdは光量が多いほど小さくてもよい。
(STEP3−1)
まず、BL制御値決定部104は、分割領域毎に、入力画像信号に基づいて、その分割領域が暗部画像(入力画像信号の暗い部分)が表示される領域か、明部画像(入力画像信号の明るい部分)が表示される領域かを判定する。本実施形態では、暗部画像が表示されると判定された分割領域に対して黒輝度補正処理が行われ、明部画像が表示されると判定された分割領域に対して白輝度補正処理が行われる。暗部画像が表示されると判定された分割領域に対応する発光部を暗部発光部と記載し、明部画像が表示されると判定された分割領域に対応する発光部を明部発光部と記載する。黒輝度補正処理は、視線方向検出部101で検出された視線方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度が第1の目標値に近づくように暗部発光部の光量を仮決定する処理である。白輝度補正処理は、視線方向検出部101で検出された視線方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度が第2の目標値に近づくように明部発光部の光量を仮決定する処理である。第1の目標値は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度であり、第2の目標値は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度である。本実施形態では、第1の所定画像が、画像信号の取り得る値の最小値の画像であり、第2の所定画像が、画像信号の取り得る値の最大値の画像であるものとする。
なお、第1の所定画像と第2の所定画像は、上述した画像に限らない。例えば、第1の所定画像は、低階調側(画像信号の値が低い側)の値の画像であればよく、画像信号の取り得る値の最小値よりも高い値の画像であってもよい。第2の所定画像は、高階調側(画像信号の値が高い側)の値の画像であればよく、画像信号の取り得る値の最大値よりも低い値の画像であってもよい。
STEP3−1(分割領域判定処理)のフローチャートを図5に示す。
まず、分割領域毎に、入力画像信号のうち、その分割領域に対応する部分の平均階調レベル(APL)が算出される(S1401)。即ち、分割領域毎に、入力画像信号の各画素の値のうち、その分割領域内に位置する画素の値の平均値が算出される。m行n列目の分割領域の平均階調レベルをAPLmnと記載する。
次に、分割領域毎に、S1401で算出されたAPLが閾値TLより小さいか否かが判定される(S1402)。
APLが閾値TL未満であると判定された分割領域に対してはS1403の処理が行われ、APLが閾値TL以上であると判定された分割領域に対してはS1404の処理が行われる。
S1403では、処理対象の分割領域毎に、その分割領域が暗部画像が表示される領域であると判断され、当該分割領域の補正判定値BHとして0が設定される。
S1404では、処理対象の分割領域毎に、その分割領域が明部画像が表示される領域であると判断され、当該分割領域の補正判定値BHとして1が設定される。
m行n列目の分割領域の補正判定値をBHmnと記載する。
なお、本実施形態では、APLを用いたが、これに限らない。例えば、入力画像信号のうち、対応する部分の最大値が閾値以上である分割領域を明部画像が表示される領域であると判断し、残りの分割領域を暗部画像が表示される領域であると判断してもよい。
(STEP3−2)
次に、BL制御値決定部104は、各発光部の光量を仮決定する。本実施形態では、視線方向検出部101で検出された視線方向から所定画像を見たときの知覚輝度が目標値に近づくように、当該分割領域に対応する発光部の光量が仮決定される。目標値は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から所定画像を見たときの知覚輝度である。具体的には、明部発光部については、視線方向検出部101で検出された視線方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度が第1の目標値に近づくように、光量が仮決定される。そして、暗部発光部については、視線方向検出部101で検出された視線方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度が第2の目標値に近づくように、光量が仮決定される。
なお、本処理などにおいて、検出された視線方向に対応する知覚特性(検出された視線方向から画像を見たときの知覚輝度)は、検出された視線方向に基づいて判断することができる。本実施形態では、知覚特性判断部102で選択された特性情報から、検出された視線方向に対応する知覚特性が判断されるものとする。また、正面方向に対応する知覚特性(正面方向から画像を見たときの知覚輝度)は、θt=θv=0の特性情報から判断することができる。但し、本処理では、第1の所定画像と第2の所定画像に関する知覚輝度のみが判断できればよい。そのため、正面方向からそのような画像(第1の所定画像と第2の所定画像)を見たときの知覚輝度が、特性情報とは別に記憶されていてもよい。
なお、本実施形態では、画像信号の取り得る値(階調値)は、0〜255の範囲の整数であり、明るいほど大きいものとするが、これに限らない。画像信号の取り得る値の範囲は、0〜255の範囲より広くても狭くてもよい。画像信号の値は明るいほど小さくてもよい。
STEP3−2(光量仮決定処理)のフローチャートを図6に示す。
まず、分割領域毎に、STEP3−2で決定された補正判定値BHが0か1かが判定される(S1501)。
補正判定値BH=0である分割領域に対してはS1502の処理が行われ、補正判定値BH=1である分割領域に対してはS1503の処理が行われる。
S1502では、処理対象の分割領域毎に、その分割領域に対応する発光部(暗部発光部)の光量が仮決定される。本実施形態では、以下の式1を用いて暗部発光部の光量が仮決定される。式1において、Basebdは基準光量を表すBL制御値である。L0_0は、基準光量(BL制御値Basebd)で各発光部を発光させ、正面方向(θt=0,θv=0の方向)から階調値0の画像(第1の所定画像)を見たときの知覚輝度である。即ち、L0_0は、第1の目標値である。LC0は、基準光量で各発光部を発光させ、視線方向検出部101で検出された視線方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度である。m行n列目の分割領域に表示された第1の所定画像を見たときの知覚輝度LC0を、LC0mnと記載する。

bdmn=Basebd×(L0_0÷LC0mn) ・・・(式1)

式1では、知覚輝度L0_0に対する知覚輝度の割合をBL制御値Basebdに乗算することにより、暗部発光部のBL制御値bdmnが仮決定される。
S1503では、処理対象の分割領域毎に、その分割領域に対応する発光部(明部発光部)の光量が仮決定される。本実施形態では、以下の式2を用いて明部発光部の光量が仮
決定される。L255_0は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から階調値255の画像(第2の所定画像)を見たときの知覚輝度である。即ち、L255_0は、第2の目標値である。LC255は、基準光量で各発光部を発光させ、視線方向検出部101で検出された視線方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度である。m行n列目の分割領域に表示された第2の所定画像を見たときの知覚輝度LC255を、LC255mnと記載する。

bdmn=Basebd×(L255_0÷LC255mn) ・・・(式2)

式2では、知覚輝度L255_0に対する知覚輝度の割合をBL制御値Basebdに乗算することにより、明部発光部のBL制御値bdmnが仮決定される。
(STEP3−3)
次に、BL制御値決定部104は、STEP3−2で仮決定された光量を補正する。本実施形態では、以下の処理が繰り返される。
(1)分割領域毎に、その分割領域に対応する発光部からの光の明るさと、周囲の分割領域に対応する発光部から漏れ込む光の明るさとの合計値であって、仮決定された光量で各発光部を発光させたときの合計値である第1合計値取得する処理
(2)第1合計値と第2合計値の比が輝度Aと輝度Bの比に近づくように、仮決定された光量を補正する処理
第2合計値は、基準光量で各発光部を発光させたときの合計値である。輝度Aは、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から所定画像を見たときの知覚輝度であり、輝度Bは、基準光量で各発光部を発光させ、視線方向検出部101で検出された視線方向から所定画像を見たときの知覚輝度である。
具体的には、以下の処理が繰り返される。
(1)分割領域毎に第1合計値を算出する第1処理
(2)第1合計値と第2合計値の比が第1輝度と第2輝度の比に近づくように、暗部発光部の仮決定された光量を補正する第2処理
(3)第1合計値と第2合計値の比が第3輝度と第4輝度の比に近づくように、明部発光部の仮決定された光量を補正する第3処理
第1輝度は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度であり、第2輝度は、基準光量で各発光部を発光させ、視線方向検出部101で検出された視線方向から第1の所定画像を見たときの知覚輝度である。第3輝度は、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度であり、第4輝度は、基準光量で各発光部を発光させ、視線方向検出部101で検出された視線方向から第2の所定画像を見たときの知覚輝度である。
STEP3−3(光量補正処理)のフローチャートを図7に示す。
まず、分割領域毎に、その分割領域に対応する発光部のみを発光させた場合の、当該発光部からの光の各分割領域での明るさKが算出される(S1611)。m行n列目の分割領域に対応する発光部からの光の、m’行n’列目の分割領域の明るさをKmnm’n’と記載する。本実施形態では、m行n列目の分割領域に対応する発光部からの光の、m行n列目の分割領域での明るさBDmnが、m行n列目の分割領域に対応する発光部の光量に基づいて判断される。例えば、BL制御値bdmnと明るさBDmnの対応関係を表す情報が予め用意されており、BL制御値bdmnから明るさBDmnが算出される。なお、BL制御値bdmnを、明るさBDmnとして用いてもよい。そして、式3に示すように、低下率Fmnm’n’に明るさBDmnを乗算することにより、明るさをKmnm’n’が算出される。なお、仮決定された光量で発光部を発光させた場合と、基準光量で発光部を発光させた場合とのそれぞれについて明るさKが算出されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、基準光量で発光部を発光させた場合の明るさKは予め用意されていて
もよい。その場合には、仮決定された光量で発光部を発光させた場合についてのみ明るさKが算出されればよい。基準光量で発光部を発光させた場合の明るさKをA_K、仮決定された光量で発光部を発光させた場合の明るさKをD_Kと記載する。

Kmnm’n’=Fmnm’n’×BDmn ・・・(式3)
次に、分割領域毎に、その分割領域に対応する発光部からの光の明るさと、周囲の分割領域に対応する発光部から漏れ込む光の明るさとの合計値SDが算出される(S1612)。m行n列目の分割領域の上記合計値をSDmnと記載する。本実施形態では、式4に示すように、各発光部からの光のm行n列目の分割領域での明るさKm’n’mnの合計値がSDmnとして算出される。明るさKとして明るさD_Kを用いることにより、第1合計値を算出することができ、明るさKとして明るさA_Kを用いることにより、第2合計値を算出することができる。なお、第1合計値と第2合計値の両方が算出されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、第2合計値は予め用意されていてもよい。その場合には、第1合計値のみが算出されればよい。第1合計値をD_SDと記載し、第2合計値をA_SDと記載する。

SDmn=ΣKm’n’mn ・・・(式4)
次に、分割領域毎に、輝度乖離率が算出される(S1613)。輝度乖離率は、仮決定された発光部で各発光部を発光させたときの知覚輝度と目標値との間の乖離度合を表す。具体的には、暗部発光部に対応する分割領域毎に(L2÷L1)÷(D1÷D2)の値J1が暗部輝度乖離率として算出される。また、明部発光部に対応する分割領域毎に(L4÷L3)÷(D1÷D2)の値J2が明部輝度乖離率として算出される。D1は第1合計値D_SD、D2は第2合計値A_SD、L1は第1輝度L0_0、L2は第2輝度LC0、L3は第3輝度L255_0、L4は第4輝度LC255である。m行n列目の分割領域の暗部輝度乖離率をJ1mnと記載し、m行n列目の分割領域の明部輝度乖離率をJ2mnと記載する。暗部輝度乖離率J1mnは以下の式5を用いて算出される。明部輝度乖離率J2mnは以下の式6を用いて算出される。

Jmn=(L0_0÷LC0mn)÷(D_SDmn÷A_SDmn)
・・・(式5)
Jmn=(L255_0÷ LC255mn)÷(D_SDmn÷A_SDmn)
・・・(式6)
次に、各分割領域の知覚輝度が目標値であるか否か否かが判定される(S1614)。本実施形態では、暗部発光部に対応する各分割領域の値J1が閾値以上であり、且つ、明部発光部に対応する各分割領域の値J2が閾値以下であるか否かが判定される。そして、暗部輝度乖離率J1が閾値Tj以上である分割領域、及び、明部輝度乖離率J2が閾値Tj以下である分割領域は、知覚輝度が目標輝度である分割領域として判断される。また、暗部輝度乖離率J1が閾値Tjより小さい分割領域、及び、明部輝度乖離率J2が閾値Tjより大きい分割領域は、知覚輝度が目標輝度でない分割領域として判断される。閾値Tjは、例えば1である。具体的には、暗部発光部に対応する分割領域毎に、暗部輝度乖離率J1が閾値Tj以上か否かが判定され、明部発光部に対応する分割領域毎に、明部輝度乖離率J2が閾値Tj以下か否かが判定される。暗部輝度乖離率J1が閾値Tjより小さいと判定された分割領域と、明部輝度乖離率J2が閾値Tjより大きいと判定された分割領域との少なくとも一方が存在する場合には、S1615に処理が進められる。
なお、閾値Tjは1より大きくても小さくてもよい。暗部輝度乖離率J1と比較する閾値Tjと、明部輝度乖離率J2と比較する閾値Tjとは互いに異なっていてもよい。
S1615では、暗部輝度乖離率J1が閾値Tjより小さいと判定された分割領域に対応する暗部発光部の仮決定された光量が更新される。また、明部輝度乖離率J2が閾値Tjより大きいと判定された分割領域に対応する暗部発光部の仮決定された光量が更新される。そして、S1611に処理が戻される。具体的には、式7に示すように、暗部輝度乖離率J1が閾値Tjより小さいと判定された分割領域に対応する暗部発光部の仮決定された光量に値J1を乗算した値が、更新後の光量として算出される。また、式8に示すように、明部輝度乖離率J2が閾値Tjより大きいと判定された分割領域に対応する明部発光部の仮決定された光量に値J2を乗算した値が、更新後の光量として算出される。

bdmn=bdmn×J1mn・・・(式7)
bdmn=bdmn×J2mn・・・(式8)
暗部発光部に対応する各分割領域の値J1が閾値Tj以上になり、且つ、明部発光部に対応する各分割領域の値J2が閾値Tj以下になるまで、S1611〜S1615の処理(第1処理、第2処理、及び、第3処理)が繰り返される。暗部発光部に対応する各分割領域の値J1が閾値Tj以上になり、且つ、明部発光部に対応する各分割領域の値J2が閾値Tj以下になると、S1616に処理が進められる。
S1616では、各発光部のBL制御値bdmnと補正判定値BHmnが補正パラメータ決定部105に出力され、各発光部のBL制御値bdmnがBL制御部107に出力される。
このように、ユーザの視線方向と、発光部から周辺の分割領域への光の漏れとを考慮することにより、視線方向の変化による知覚輝度の変化、及び、発光部から周囲の分割領域への光の漏れによる知覚輝度の変化を抑制することができる。その結果、従来よりも知覚輝度の変化を高精度に抑制することができる。
(STEP4)
次に、補正パラメータ決定部105が、各分割領域の補正パラメータ(例えばガンマ値)を決定する。本実施形態では、分割領域毎に、補正パラメータを用いて、画像信号の値が補正される。それにより、入力画像信号から表示用画像信号が生成される。具体的には、補正パラメータは、視線方向の変化による知覚輝度の変化を抑制するパラメータであり、補正パラメータを用いて、視線方向の変化による知覚輝度の変化がさらに抑制されるように入力画像信号が補正される。
STEP4(補正パラメータ決定処理)のフローチャートを図8に示す。
まず、分割領域毎に、補正判定値BHが0か1かが判定される(S1701)。
補正判定値BH=0である分割領域に対してはS1702の処理が行われ、補正判定値BH=1である分割領域に対してはS1703の処理が行われる。
液晶パネル109の視野角特性は、ユーザの視線方向の変化によって、画像信号の取り得る値の範囲に対応する知覚輝度の範囲が変化する特性である。ここで、知覚輝度が目標輝度であると判断することのできる視線方向の角度の範囲は、視野角とも呼ばれる。S1702とS1703では、決定された光量で各発光部を発光させ、検出された視線方向から画面を見たときの上記知覚輝度の範囲において、知覚輝度を、基準光量で各発光部を発光させ、正面方向から画面を見たときの知覚輝度に近づける補正パラメータが生成される。具体的には、S1702では、黒階調値(階調値0)を基準として、低階調側での知覚
輝度の変化を抑制する補正パラメータが生成(算出)される。S1703では、白階調値(階調値255)を基準として、高階調側での知覚輝度の変化を抑制する補正パラメータが生成される。
次に、分割領域毎の補正パラメータが画像処理部106に出力される(S1704)。
S1702の処理について図9(a),9(b)を用いて説明する。図9(a),9(b)は、入力画像信号の取り得る値と知覚輝度との対応関係の一例を示す図である。
図9(a),9(b)において、特性曲線2603は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じていない場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線2603は、基準光量で各発光部を点灯させ、画面を正面から見た場合の対応関係を示す。特性曲線2601は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じている場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線2601は、光量の制御、及び、入力画像信号の補正のいずれも行わない場合の対応関係であって、画面を斜め方向から見た場合の対応関係を示す。
本実施形態では、光量の制御を行うことにより、特性曲線2601が特性曲線2602に補正される。それにより、低階調側での知覚輝度の変化を低減することができる。
そして、S1702では、特性曲線2602を特性曲線2604にする補正パラメータが生成される。このような補正パラメータを用いることにより、視線方向の変化による知覚輝度の変化を画像処理で抑制する際のコントラストの低下を抑制することができる。具体的には、図9(b)から、低階調側において、特性曲線2604が特性曲線2603と一致していることがわかる。そのため、階調性の低下を高階調側のみに制限することができ、低階調側での階調性の低下を抑制することができる。そして、視線方向の変化による知覚輝度の変化を画像処理で抑制する際の、暗い画像のコントラストの低下を抑制ことができる。
なお、図9(b)の例では、低階調側において特性曲線2604が特性曲線2603と一致しているが、それらは完全に一致していなくてもよい。特性曲線2604と特性曲線2603の差が、特性曲線2602と特性曲線2603の差よりも小さくなっていればよい。
S1703の処理について図10(a),10(b)を用いて説明する。図10(a),10(b)は、入力画像信号の取り得る値と知覚輝度との対応関係の一例を示す図である。
図10(a),10(b)において、特性曲線2613は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じていない場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線2613は、基準光量で各発光部を点灯させ、画面を正面から見た場合の対応関係を示す。特性曲線2611は、視線方向の変化による知覚輝度の変化が生じている場合の対応関係を示す。具体的には、特性曲線2611は、光量の制御、及び、入力画像信号の補正のいずれも行わない場合の対応関係であって、画面を斜め方向から見た場合の対応関係を示す。
本実施形態では、光量の制御を行うことにより、特性曲線2611が特性曲線2612に補正される。それにより、高階調側での知覚輝度の変化を低減することができる。
そして、S1703では、特性曲線2612を特性曲線2614にする補正パラメータが生成される。このような補正パラメータを用いることにより、視線方向の変化による知覚輝度の変化を画像処理で抑制する際のコントラストの低下を抑制することができる。具体的には、図10(b)から、高階調側において、特性曲線2614が特性曲線2613と一致していることがわかる。そのため、階調性の低下を低階調側のみに制限することができ、高階調側での階調性の低下を抑制することができる。そして、視線方向の変化による知覚輝度の変化を画像処理で抑制する際の、明るい画像のコントラストの低下を抑制ことができる。
なお、図10(b)の例では、高階調側において特性曲線2614が特性曲線2613と一致しているが、それらは完全に一致していなくてもよい。特性曲線2614と特性曲線2613の差が、特性曲線2612と特性曲線2613の差よりも小さくなっていれば
よい。
このように、本実施形態では、高階調側と低階調側のどちらか一方での階調性の低減が抑制される。それにより、両方の階調性が大きく低減する場合に比べ、コントラストの低下を抑制することができる。
(STEP5)
次に、画像処理部106が、補正パラメータ決定部105で決定された補正パラメータを用いて入力画像信号を補正することにより、表示用画像信号を生成する。例えば、分割領域毎に、補正パラメータ(ガンマ値)を用いたガンマ変換処理が行われる。
(STEP6)
次に、BL制御部107が、BL制御部107は、BL制御値bdに応じた電流IDを発光部に供給する。そして、各発光部は、供給された電流IDに応じた光量で発光する。即ち、各発光部は、決定された光量で発光する。m行n列目の分割領域に対応する発光部に供給する電流をIDmnと記載する。本実施形態では、電流IDmnは、以下の式9を用いて算出される。式9において、bdmaxはBL制御値の取り得る値の最大値であり、ImaxはBL制御値がbdmaxであるときに発光部に供給する電流である。

IDmn=bdmn÷bdmax×Imax ・・・(式9)
(STEP7)
次に、液晶パネル109が、表示用画像信号に応じた透過率で発光部からの光を透過する。それにより、画面に表示用画像信号が表示される。
以上述べたように、本実施形態によれば、視線方向の変化による知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光部の光量を個別に仮決定される。そして、発光部から周囲の分割領域への光の漏れによる知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光部の仮決定された光量が補正される。それにより、視線方向の変化による知覚輝度の変化を高精度に抑制することができる。具体的には、視線方向の変化による知覚輝度の変化が抑制されるように発光部の光量を補正すると、補正発光部から周囲の分割領域への光の漏れ量が変化するため、知覚輝度が所望の値からずれることになる。本実施形態では、上記の処理により、補正発光部から周囲の分割領域への光の漏れ量が変化することによる知覚輝度の変化を抑制することができる。
なお、本実施形態では分割領域毎に視線方向を検出する例を説明したが、視線方向として画面全体(例えば画面の中心位置)に対する1つの視線方向が検出されてもよい。但し、分割領域毎に視線方向を検出すれば、1つの視線方向を検出するよりも高精度に各発光部の光量(知覚輝度の変化をより抑制することのできる光量)を決定することができる。また、画素毎に視線方向を検出し、画素毎に補正パラメータを決定してもよい。そのような構成にすれば、分割領域毎の補正パラメータを用いた画像処理よりも高精度な画像処理(知覚輝度の変化をより抑制することのできる画像処理)が可能となる。
なお、本実施形態では、暗部画像が表示される分割領域に対して黒輝度補正処理を行い、明部画像が表示される分割領域に対して白輝度補正処理を行う例を説明したが、これに限らない。例えば、全ての分割領域に対して黒輝度補正処理が行われてもよいし、全ての分割領域に対して白輝度補正処理が行われてもよい。そのような構成の場合であっても、高階調側と低階調側のどちらか一方での階調性の低減を抑制することができ、両方の階調性が大きく低減する場合に比べ、コントラストの低下を抑制することができる。
101 視線方向検出部
103 拡散情報記憶部
104 BL制御値決定部
107 BL制御部
108 バックライト
109 液晶パネル

Claims (10)

  1. 個別に発光を制御することが可能な複数の発光手段と、
    画像信号に応じて前記発光手段からの光を透過することにより画面に画像を表示し、ユーザの前記画面に対する視線方向に応じてユーザに知覚される知覚輝度が変化する特性を有する表示手段と、
    各発光手段に対応する前記画面の各領域に対するユーザの視線方向を取得する検出手段と、
    前記検出手段で検出された各領域に対する視線方向に基づいて、前記画面の各領域に表示される画像を所定の視線方向で見た場合に対して、前記知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光手段の光量を決定する決定手段と、
    を備え、
    前記決定手段は、決定された光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第1照射輝度値と、基準光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第2照射輝度値との比が、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記所定の視線方向から所定の画像を見たときの知覚輝度である第1知覚輝度と、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記検出手段で検出された各領域の視線方向から前記所定の画像を見たときの知覚輝度である第2知覚輝度との比に近づくように、前記決定された光量を補正する
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 各発光手段から、各領域へ照射される光の輝度の拡散分布を表す拡散情報を記憶する第1記憶手段を備え、
    前記決定手段は、決定された光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさを、前記拡散情報を用いて取得する
    ことを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  3. 前記所定の画像は、画像信号の取り得る値の最小値の画像であり、前記第1照射輝度値をD1、前記第2照射輝度値をD2、前記第1知覚輝度をL1、前記第2知覚輝度をL2とした場合に、前記決定手段は、各領域に対して(L2÷L1)÷(D1÷D2)で表わされる乖離率が、閾値より小さい領域に対応する発光手段に対して決定された光量を、前
    記乖離率を用いて補正する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の表示装置。
  4. 前記所定の画像は、画像信号の取り得る値の最大値の画像であり、前記第1照射輝度値をD1、前記第2照射輝度値をD2、前記第1知覚輝度をL1、前記第2知覚輝度をL2とした場合に、前記決定手段は、各領域に対して(L2÷L1)÷(D1÷D2)で表わされる乖離率が、閾値より大きい領域に対応する発光手段に対して決定された光量を、前記乖離率を用いて補正する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の表示装置。
  5. 前記視線方向毎に、画像信号の値と、基準光量で各発光手段を発光させた場合の知覚輝度との対応関係を表す特性情報を記憶する第2記憶手段をさらに有し、
    前記決定手段は、前記特性情報を用いて、各発光手段の光量を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記第2記憶手段は、前記画面の法線方向の直線と前記視線方向の直線とが成す角度である第1の角度と、前記画面の水平方向の直線と、前記視線方向の直線を画面に投影して得られる直線とが成す第2の角度に対して、前記特性情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  7. 前記検出手段は、センサを用いてユーザの位置を検出し、検出されたユーザの位置から前記画面の各領域へ向かう方向をユーザの視線方向として算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記表示手段は、液晶パネルである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記所定の視線方向は、ユーザが、各発光手段に対応する前記画面の各領域に対して垂直な方向から見ている方向である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の表示装置。
  10. 個別に発光を制御することが可能な複数の発光手段と、
    画像信号に応じて前記発光手段からの光を透過することにより画面に画像を表示し、ユーザの前記画面に対する視線方向に応じてユーザに知覚される知覚輝度が変化する特性を有する表示手段と、
    を有する表示装置の制御方法であって、
    各発光手段に対応する前記画面の各領域に対するユーザの視線方向を取得する検出ステップと、
    前記検出ステップで検出された各領域に対する視線方向に基づいて、前記画面の各領域に表示される画像を所定の視線方向で見た場合に対して、前記知覚輝度の変化が抑制されるように、各発光手段の光量を決定する決定ステップと、を含み、
    前記決定ステップでは、決定された光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第1照射輝度値と、基準光量で各発光手段が発光した場合に、各領域に前記複数の発光手段から照射される光の明るさである第2照射輝度値との比が、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記所定の視線方向から所定の画像を見たときの知覚輝度である第1知覚輝度と、前記基準光量で各発光手段が発光し、前記検出ステップで検出された各領域の視線方向から前記所定の画像を見たときの知覚輝度である第2知覚輝度との比に近づくように、前記決定された光量が補正される
    ことを特徴とする表示装置の制御方法。
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