JP6315070B1 - 車両用障害物検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の追従走行制御中に先行車両が不規則走行をした場合において、前記不規則走行が実施された領域における障害物の有無を適切に判定することで、自車両が先行車両の不規則走行に追従するか否かを適切に判断し、自車両の安全性と走行安定性との両立を図る。【解決手段】追従走行制御装置10は、自車両を所定の車間距離を隔てて先行車両に追従させる追従走行手段20と、自車両の周辺に存在する障害物を検知する障害物検知手段30とを有し、先行車両の不規則走行の有無を判定する不規則走行判定部41と、前記不規則走行判定部41によって先行車両が不規則走行を行ったものと判定した場合において、前記障害物検知手段30により先行車両が不規則走行を行った場所を含む所定の領域Zに障害物が検知されなかったときに、該障害物検知手段30の前記領域に対する検知感度を上げる検知感度変更部42を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、自車両の周囲の障害物を検知する装置を備えた車両用障害物検知装置に関し、特に、自車両を前方車両に追従走行させる追従走行時における、車両の障害物検知に関する技術分野に属する。
車両の自動運転技術の一環として、自車両と先行車両との車間距離を調整して自車両が前方を走行する先行車両に追従するように自車両の速度制御を行う追従走行制御が知られている。
例えば、特許文献1には、レーダセンサにより自車両前方にレーザ光や電波を照射して前方の先行車両までの距離を検知し、自車両と先行車両との車間距離があらかじめ定められた目標車間距離の範囲に含まれるように自車両の制動力および駆動力を制御して先行車両との車間距離を制御する追従走行制御が開示されている。また、追従走行制御には、例えばセンサやカメラ等で検知した先行車両の走行経路を記憶し、その記憶した走行経路を用いて自車両の将来の走行進路を算出し、自動で操舵制御する追従走行制御も提案されている。
一方、衝突防止等の安全予測のため車両に搭載され、自車両の前方における障害物の有無を検知する障害物検知装置が知られている。
例えば、特許文献2に開示された障害物検知装置は、自車両の現在位置周辺に存在する障害物までの距離を超音波センサで検知し、障害物が検知された場合に、地図情報と照合し、例えば、該障害物が路上構造物等の報知なしでも認知可能で、他に障害物が存在する可能性が低い場合には、前記センサの感度を低下させて障害物と認識しないようにするものである。これにより、障害物が存在するときには確実に報知しつつ、不必要な報知を行うことを抑制している。
ところで、自車両が前記特許文献1に記載のような追従走行制御中に、先行車両が前記特許文献2に記載の障害物検知装置等によって障害物を検知し、その障害物の回避走行を実施する場合が想定される。このとき、まず、障害物が存在する場合には自車両も先行車両に追従して回避走行することで安全を確保する必要がある。一方、障害物の存在が確認できない場合、自車両は、先行車両に追従して回避走行を実施するか否かの判断に迫られることとなる。例えば、先行車両が障害物回避走行の可能性がある不規則走行をした領域において障害物等が存在せず、自車両においては回避走行をする必要がない場合、自車両は先行車両の不規則走行に追従しないことが走行安定性上好ましい。
そこで、本発明は、車両の追従走行制御中に先行車両が不規則走行をした場合において、前記不規則走行が実施された領域における障害物の有無を適切に判定することで、自車両が先行車両の不規則走行に追従するか否かを適切に判断し、自車両の安全性と走行安定性との両立を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用障害物検知装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明に係る車両用障害物検知装置は、自車両を所定の車間距離を隔てて先行車両に追従させる追従走行制御手段と、自車両の周辺に存在する障害物を検知する障害物検知手段とを有する車両用障害物検知装置であって、先行車両の不規則走行の有無を判定する不規則走行判定手段と、前記不規則走行判定手段によって先行車両が不規則走行を行ったものと判定した場合において、前記障害物検知手段により先行車両が不規則走行を行った場所を含む所定の領域に障害物が検知されなかったときに、該障害物検知手段の前記領域に対する検知感度を上げる検知感度変更手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記検知感度変更手段は、前記障害物検知手段が障害物の有無を判定するときの閾値を低くすることで、該障害物検知調整手段の感度を上げることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記不規則走行判定手段は、先行車両の将来の走行経路を推定し、その推定した走行経路に対して先行車両の実際の走行経路が横方向に所定量以上ずれたときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記不規則走行判定手段は、先行車両の将来の走行経路を推定し、その推定した走行経路に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上のときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記不規則走行判定手段は、路面の白線を検出する白線検出手段を備え、該白線検出手段で検出した白線に対する先行車両の位置の横方向の移動量が所定量以上のときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記不規則走行判定手段は、路面の白線を検出する白線検出手段を備え、該白線検出手段で検出した白線に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上のときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記追従走行制御手段は、前記不規則走行判定手段によって先行車両が不規則走行を行ったものと判断された場合において、前記検知感度変更手段によって感度が上げられた前記障害物検知手段によって障害物が検知できないときに、先行車両の不規則走行に追従しないように自車両を制御することを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、自車両を所定の車間距離を隔てて先行車両に追従させる追従走行制御において、先行車両が障害物回避走行の可能性がある不規則走行を行ったものと判定した場合、先行車両が不規則走行を行った場所を含む所定の領域の障害物検知感度を上げることにより、障害物を検知できるようにし、障害物の有無を適切に判定できる。また、障害物検知感度を上げる領域は、所定の領域だけに限り、その領域外に対しては通常の感度を維持するので、所定の領域内における障害物の有無が精度よく検知されるとともに、不要な領域に対して感度を上げることによるノイズの増大が防止される。
また、請求項2記載の発明によれば、前記障害物検知装置の検知方法として、前記障害物検知装置が障害物と判定する閾値を低く設定する方法で障害物検知感度を上げるため、無駄な電力消費を回避することができる。例えば、レーザレーダによる検知方法において感度を上げる場合、照射するレーザレーダの障害物からの反射波の強度によって障害物として検知するか否かを判定するが、その反射波の強度の閾値を下げるだけなので、閾値を変化させずに、レーザレーダ等の出力波を高くすることで反射波の強度を高める方法に比べてエネルギの消費を抑制することができる。
またさらに、請求項3に記載の発明によれば、追従走行制御中の先行車両の不規則走行の有無を、将来の先行車両の走行経路と、実際の先行車両の走行経路との横方向位置のずれ量で判断するため、自車両が検知感度変更手段の感度を上げる領域を狭めることができ、より一層、レーザレーダの照射による電力消費を抑制可能かつ不要なノイズを拾うことも回避できる。
また、請求項4に記載の発明によれば、追従走行制御中の先行車両が不規則走行をしたときに、自車両が障害物の有無を判定する場合、推定した先行車両の将来の走行経路に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上か否かで判断するため、請求項3同様に、自車両が検知感度変更手段の感度を上げる領域を狭めることができ、より一層、レーザレーダの照射による電力消費を抑制可能かつ不要なノイズを拾うことも回避できる。
またさらに、請求項5に記載の発明によれば、追従走行制御中の先行車両が不規則走行をしたときに、自車両が障害物の有無を判定する場合、路面の白線を基準として、白線に対する先行車両の位置の横方向の移動量で判断するため、請求項3同様に、自車両が検知感度変更手段の感度を上げる領域を狭めることができ、より一層、レーザレーダの照射による電力消費を抑制可能かつ不要なノイズを拾うことも回避できる。
また、請求項6に記載の発明によれば、追従走行制御中の先行車両が不規則走行をした時に、自車両が障害物の有無を判定する場合、路面の白線を基準として、白線に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上か否かで判断するため、請求項3同様に、自車両が検知感度変更手段の感度を上げる領域を狭めることができ、より一層、レーザレーダの照射による無駄な電力消費を抑制可能かつ不要なノイズを拾うことも回避できる。
そして、請求項7に記載の発明によれば、追従走行制御中の先行車両が不規則走行をした時に、自車両の前記障害物検知手段の感度を上げても障害物が検知できない場合には障害物なしと判断し、先行車両の不規則走行に追従しないため、先行車両に追従するか否かを適切に判定できる。すなわち、障害物が確認できないにもかかわらず、先行車両の回避走行に追従する不要な車両挙動による走行安定性の低下や、ドライバーへの違和感を抑制することができる。一方、障害物検知手段の感度を上げることで、障害物が検知される場合には、確実に障害物を回避することができるので、障害物への衝突等の安全性が確保される。これにより、追従走行時に先行車両が障害物回避走行した場合における自車両の安全性と走行安定性との両立を図ることが可能となる。
以下、本発明に係る車両用障害物検知装置の実施形態について説明する。
図1に示すように本実施形態にかかる車両1は追従走行制御装置10を備えており、前記追従走行制御装置10はフロントレーダ11、フロント左右レーダ12、フロントカメラ13、車速センサ14、舵角センサ15、追従走行制御用のスイッチ16が備えられており、これらセンサ及びスイッチ11〜16からの信号がコントロールユニット40に入力され、エンジン2、ブレーキ3、ステアリング4を制御して、追従走行制御を行うようになっている。なお、本実施形態の追従走行制御は、自車両と先行車両との間の車間距離を維持させるようにする車間距離制御と、自車両を目標走行経路に沿って走行させる走行経路制御との組み合わせにより行われる制御である。
また、追従走行制御装置10は、追従走行手段20に加え、障害物検知手段30も兼ねており、この障害物検知手段30は、車両の周辺における障害物の有無を検知するものである。
そして、コントロールユニット40は、先行車両が障害物回避走行の可能性がある不規則走行をしたかどうかを判定する不規則走行判定部41と、前記障害物検知手段30の検知感度を上げる検知感度変更部42とを備える。
また、図2に示すように、フロントレーダ11は、車両前方の所定角度範囲の領域W1へ向けて電波を発し、フロント左右レーダ12は、車両前方側側方の所定角度範囲の領域W2へ向けて電波を発し、それぞれの出力波と反射波を検知し、この検知結果に応じた信号を反射波強度等から得られる信頼度とともに、コントロールユニット40に出力する。コントロールユニット40では、先行車両との車間距離や相対速度が算出されたり、障害物を検知し、障害物までの距離が算出されたりする。
フロントカメラ13は、車両前方領域W3を撮像し、この撮像した画像データを画像の鮮明度、或いは画像の輪郭の明確度から得られる信頼度とともにコントロールユニット40に出力する。なお、フロントカメラ13により撮像される画像には、自車両が走行している道路の車線や道路形状、自車両の進行方向前方を走行する先行車両の画像等が含まれている。
車速センサ14は、自車両の車輪の回転速度を検知し、この検知した回転速度に応じた信号をコントロールユニット40に出力する。コントロールユニット40では、回転速度に基づいて自車両の車速が算出される。
舵角センサ15は、ステアリング4の操舵角を検知し、この検知した操舵角に応じた信号をコントロールユニット40に出力する。コントロールユニット40では、操舵角に基づいて車両1の進行する方向が算出される。
次に、前記コントロールユニット40による追従走行制御中の障害物検知を図3及び図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、図3のフローチャートのステップS1で、前記追従走行制御用のスイッチ16から、先行車追従モードか否かを判定する。
前記スイッチ16がOFFのときは、先行車両追従モードではないと判定し、ステップS2に進み、運転者の操作に基づいて車両の制御を行う。
また、前記スイッチ16がONのときは、先行車両の追従走行制御が実施され、ステップS3で先行車両の障害物回避走行の可能性がある不規則走行が検知されたか否かを判定する。
本実施形態の先行車両の不規則走行が検知されたか否かの判定については、図4のフローチャートに従って行われる。
まず、図4のステップS20では、フロントレーダ11、フロント左右レーダ12及びフロントカメラ13で取得した信号及び画像から、現在までの所定時間(例えば数秒間)における先行車両の走行経路を記憶し、ステップS21で先行車両の将来の走行経路を推定する。例えば、先行車両の現在までの走行経路が直線である場合は将来の走行経路も直線と推定し、前記走行経路が曲線である場合は将来の走行経路も同方向、同曲率の曲線と推定する。
ここで、図5を用いてステップS22の将来の先行車両の走行経路と実際の先行車両との横方向位置のずれ量と、不規則走行の判定について説明する。
ステップS22では、ステップS20で記憶した先行車両Aの現在までの走行経路aに基づいて、先行車両Aの将来の走行経路a’を推定し、前記先行車両Aの将来の走行経路a’と実際の先行車両A’の走行経路bとのずれ、すなわち、先行車両が不規則走行をするにつれて変化する横方向位置のずれ量Xを随時算出し、このずれ量Xが所定量以上か否かを判定する。
したがって、図4のフローチャートのステップS22では、ステップS21で推定した先行車両の将来の走行経路と実際の先行車両の走行経路との横方向位置のずれ量が所定量より小さい場合は、ステップS23へ進み不規則走行なしと判定され、図3のフローチャートに戻ってステップS4の先行車両を追従する目標走行経路を設定し、ステップS5で追従走行制御が継続される。
一方、図4のステップS22で、ステップS21で推定した先行車両の将来の走行経路と実際の先行車両の走行経路との横方向位置のずれ量が所定量以上の場合は、ステップS24へ進み不規則走行ありと判定され、図3のフローチャートに戻ってステップS6へ進み、前記障害物検知手段30により先行車両が不規則走行を行った場所を含む所定の領域Zにおける検知感度を上げる。
ここで、図6及び図7を用いて検知感度変更部42によって、障害物検知手段30の感度を上げる領域と、該障害物検知手段30の感度を上げる方法について説明する。
まず、図6を用いて、本実施形態において、障害物検知手段30の感度を上げる領域とする先行車両Aが不規則走行を行った場所を含む所定の領域Zと、自車両Bとの位置関係について説明する。
前述のように、ステップS23で不規則走行ありと判定された場合、例えば、自車両Bの前方中心Oを(X,Y)=(0,0)として、先行車両Aの不規則走行が自車両Bの前方60m付近で検知された場合、その領域の周辺(X,Y)=(−1m〜1m,60m〜70m)を先行車両Aが不規則走行を行った場所を含む所定の領域Zとする。そして、前記所定の領域Zの座標は、自車両Bの移動にともなって変化することとなる。具体的には、自車両Bが先行車両Aの不規則走行を検知してから前方に30m進んだ場合、移動後の自車両B’の前方中心O’を(X,Y)=(0,0)とするので、前記所定の領域Zの座標は(−1m〜1m,30m〜40m)となる。
なお、本実施形態では、障害物検知手段30は、レーダ等の反射波を受信したときの反射波強度に閾値を設け、障害物からの反射波強度が前記閾値を超えた場合に障害物を検知したと判定するように設定されている。そして、この障害物検知手段30の感度を上げる方法として、コントロールユニット40によって、前記反射波を検知するためのレーダの反射波強度の閾値を下げる制御を用いる。
次に、先行車両及び障害物の検知を判定するためのレーダの反射波強度の閾値について、図7を参照しながら説明する。図7は、先行車両を含む障害物と自車両との距離に対するレーダの反射波強度pと、障害物の検知を判定する閾値qとの関係を示す線図である。障害物と自車両との距離が0に近づくにつれて、前記閾値qを高く設定することで、感度を鈍化させる設定となっている。
本実施形態では、前記閾値が通常の閾値qで設定中に先行車両の不規則走行が検知され、先行車両の不規則走行を行った場所を含む所定の領域Zに障害物を検知できない場合は、該領域Zにおいて前記閾値qを図に示すq’へ下げることで障害物検知の感度を上げ、障害物の有無を正確に検知するように障害物検知感度の変更ができるようになっている。例えば、図7の点Pにおいて、障害物(例えば、落石や穴等)があり、先行車両が不規則走行を行った場合、通常の閾値qでは検知できないが、閾値をq’へ下げることによって、点Pに示される障害物の反射波強度が閾値q’を上回るので障害物として検知することが可能となる。
図3のフローチャートに戻って、ステップS7では、前述の方法で検知感度が上がった前記障害物検知手段30によって障害物が検知されない場合は、ステップS8に進み、自車両の現在の走行状態から目標走行経路を設定し、ステップS9で目標走行経路に基づき車両を制御し、ステップS10で運転者へ追従走行モードが解除されたことを報知する。
一方、ステップS7で障害物を検知した場合は、ステップS11へ進み、先行車両を追従する目標走行経路を設定し、ステップS12で追従走行制御が継続される。
本実施形態におけるステップS3の先行車両の不規則走行の検知及びその判定方法の他の例について、図8を用いて説明する。
図8(a)では、先行車両の不規則走行の判定手段として、先行車両Aの将来の走行経路bと、先行車両Aの速度Vとを用いる場合を示している。まず、実施形態同様に、先行車両Aの現在までの走行経路aに基づいて先行車両Aの将来の走行経路a’を推定する。例えば、先行車両の現在までの走行経路が直線である場合は将来の走行経路も直線と推定し、前記走行経路が曲線である場合は将来の走行経路も同方向、同曲率の曲線と推定する。そして、推定した先行車両Aの将来の走行経路a’に対して、先行車両A’の速度Vの横方向成分Vxが発生し、この横方向成分Vxが所定量以上になった場合、先行車両Aが不規則走行を実施したと判定する。
図8(b)では、先行車両の不規則走行の判定手段として、例えば、フロントカメラ13によって検出される前方走行路の白線Lを基準に取り、前記白線Lに対する先行車両Aの位置関係を用いる場合を示している。前記白線Lに対する先行車両Aの現在の中心点oの横方向の移動量をYとし、先行車両が回避走行をするにつれて変化する白線Lからの移動量Yを随時算出し、この移動量Yが所定量以上になった場合、先行車両Aが不規則走行を実施したと判定する。図8(b)のA’は不規則走行時の先行車両、o’はA’の中心点、Y’は白線Lに対するo’の横方向の移動量を示す。
また、図8(c)では、先行車両の不規則走行の判定手段として、(b)同様にフロントカメラ13によって検出される前方走行路の白線Lを基準に取り、前記白線Lに対する先行車両Aの速度Vを用いる場合を示している。前記白線Lに対して、先行車両Aの速度Vの横方向成分Vyが発生し、この横方向成分Vyが所定量以上になった場合、先行車両Aが不規則走行を実施したと判定する。
なお、本発明では、不規則走行判定部41における先行車両の位置関係の測定に際して、基準点の定義方法は種々あり、例えば、自車両の中心点を基準点とし、先行車両の中心点とのずれ量で判定することもできる。
また、本発明では、先行車両が方向指示器を点灯させずに不規則走行を実施する場合があり、その場合、より不規則走行の可能性が高くなると考えられる、換言すれば、方向指示器を点灯させている場合は不規則走行ではないと判定することも可能であり、不規則走行の判定手段に先行車両が方向指示器を点灯していない場合を条件に追加してもよい。
以上のように、本発明によれば、車両の障害物検知装置、特に先行車両へ追従走行制御中における障害物を回避する際の走行制御において好適に利用することができる。
1 車両
2 エンジン
3 ブレーキ
4 ステアリング
10 追従走行制御装置
11 フロントレーダ
12 フロント左右レーダ
13 フロントカメラ
20 追従走行手段
30 障害物検知手段
40 コントロールユニット
41 不規則走行判定部
42 検知感度変更部
A、A’ 先行車両
B、B’ 自車両
L 白線
Z 領域
a 走行経路
a’ 将来の走行経路
b 実際の走行経路
p 反射波強度
q、q’ 閾値
2 エンジン
3 ブレーキ
4 ステアリング
10 追従走行制御装置
11 フロントレーダ
12 フロント左右レーダ
13 フロントカメラ
20 追従走行手段
30 障害物検知手段
40 コントロールユニット
41 不規則走行判定部
42 検知感度変更部
A、A’ 先行車両
B、B’ 自車両
L 白線
Z 領域
a 走行経路
a’ 将来の走行経路
b 実際の走行経路
p 反射波強度
q、q’ 閾値
Claims (7)
- 自車両を所定の車間距離を隔てて先行車両に追従させる追従走行制御手段と、自車両の周辺に存在する障害物を検知する障害物検知手段とを有する車両用障害物検知装置であって、
先行車両の不規則走行の有無を判定する不規則走行判定手段と、前記不規則走行判定手段によって先行車両が不規則走行を行ったものと判定した場合において、
前記障害物検知手段により先行車両が不規則走行を行った場所を含む所定の領域に障害物が検知されなかったときに、該障害物検知手段の前記領域に対する検知感度を上げる検知感度変更手段と、を備えることを特徴とする車両用障害物検知装置。 - 前記検知感度変更手段は、前記障害物検知手段が障害物の有無を判定するときの閾値を低くすることで、該障害物検知調整手段の感度を上げることを特徴とする請求項1に記載の車両用障害物検知装置。
- 前記不規則走行判定手段は、先行車両の将来の走行経路を推定し、
その推定した走行経路に対して先行車両の実際の走行経路が横方向に所定量以上ずれたときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用障害物検知装置。 - 前記不規則走行判定手段は、先行車両の将来の走行経路を推定し、
その推定した走行経路に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上のときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用障害物検知装置。 - 前記不規則走行判定手段は、路面の白線を検出する白線検出手段を備え、
該白線検出手段で検出した白線に対する先行車両の位置の横方向の移動量が所定量以上の時に、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用障害物検知装置。 - 前記不規則走行判定手段は、路面の白線を検出する白線検出手段を備え、
該白線検出手段で検出した白線に対する先行車両の速度の横方向成分が所定量以上のときに、先行車両が不規則走行を行ったものと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用障害物検知装置。 - 前記追従走行制御手段は、前記不規則走行判定手段によって先行車両が不規則走行を行ったものと判断された場合において、前記検知感度変更手段によって感度が上げられた前記障害物検知手段によって障害物が検知できないときに、先行車両の不規則走行に追従しないように自車両を制御することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用障害物検知装置。
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JP2018083535A (ja) | 2018-05-31 |
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