JP6311517B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、車両用制御装置に関する。
従来から、所定の停止条件を満たすとエンジンを停止させ、所定の始動条件を満たすと停止させたエンジンを再始動させる技術が知られている。両者を合わせたものは、アイドリングストップ機能、スタート&ストップ機能、エンジン・オート・スタート・ストップ機能などと呼ばれている。(以下、「アイドリングストップ機能」という)。
また、先行車を捕捉している間は先行車と自車両との車間距離を調整し、先行車両に対して追従走行を行う技術や、先行車を捕捉していない場合に、設定された車速で走行する技術が知られている。これらの技術は、定速走行・車間距離制御機能、ACC機能(Adaptive Cruise Control)などと呼ばれている(以下、「車間距離制御機能」という)。また、車間距離制御機能の一形態として、先行車両が停車した場合に、自車両を停車させ、先行車が発進した場合に、自車両を発進させる全車速車間距離制御機能が知られている。
車両にアイドリングストップ機能と全車速車間距離制御機能を搭載することで、全車速車間距離制御機能で自車両を停車させた後、アイドリングストップ機能が作動し、エンジンを停止させることができる。(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、全車速車間距離制御機能により、自車両を停車状態に保持させる制動力を発生させ、エンジンの自動停止条件が成立したときに、自車両のエンジンを自動停止させるクルーズコントロールシステムが開示されている。
特開2012−206593号公報
ところで、全車速車間距離制御機能により停車した車両は、シフトレバーが走行レンジに設定されているため、エンジンの回転数はトルクコンバータとトランスミッションを介してタイヤに伝達される。かかる場合に、アイドリングストップ機能によるエンジン再始動の直後は、エンジンの吹き上がりにより、アイドリング状態よりも大きな回転数となるため、車両を停車させるための制動力よりも大きな駆動力が発生する場合がある。つまり、特許文献1に記載の構成では駆動力が制動力に打ち勝ち、車両が動いてしまう可能性がある。
かかる状態において、車両が動くことを抑制するために、車両が停車したと判断された場合に、制動力を増加させることが考えられる。しかしながら、制動力を増加させる際の、制動力の単位時間当たりの変化量が大きければ、停車時のショックが大きくなるため、好ましくない。例えば、車輪速センサ、ないしは車速センサに基づき車両が停車したと判断された場合であっても、車両が動いている可能性があるからである。一方、制動力を増加させる際の、制動力の単位時間当たりの変化量が小さければ、十分な制動力を確保するまでに時間がかかる。例えば、アイドリングストップ機能によりエンジンを再始動するまでに、十分な制動力を確保できない可能性がある。つまり、エンジン再始動時に車両が動いてしまう可能性があるため、好ましくない。
そこで、本開示は、車間距離制御機能により、自車両が停車する際のショックを抑制しつつ、アイドリングストップ機能により、エンジン再始動した際の車両移動を抑制する車両用制御装置の提供を目的とする。
本発明は、自車両と先行車両との車間距離を制御する車間距離制御手段と、所定の停止条件を満たす場合に自車両のエンジンを停止させ、所定の再始動条件を満たす場合に前記エンジンを再始動させるエンジン停止再始動手段と、前記車間距離制御手段が、前記自車両の停止を判断した場合に、前記再始動時の自車両の駆動力より大きくなるまで制動力を増加させる制動制御手段と、を備える車両用制御装置において、前記制動制御手段は、前記自車両が停止してから前記制動力が、前記駆動力より大きくなるまでに、前記制動力の単位時間当たりの変化量を増大させることを特徴とする。
本発明によれば、車間距離制御機能により停車する際のショックを抑制しつつも、アイドリングストップ機能がエンジンを再始動した際に車両が移動することを抑制する車両用制御装置が得られる。
車両用制御装置の手段・機能のブロック図の一例である。 車間距離制御機能がOFFで、運転者が車速を制御している場合のアイドリングストップ制御の動作手順を説明するフローチャート図の一例である。 車両用制御装置のうち車間距離制御機能のブロック図の一例である。 車両用制御装置の機能ブロック図の一例である。 目標加速度のマップの一例である。 目標減速度、制動力、制動力の単位時間の変化量と経過時間の関係の一例である。 車両用制御装置の動作手順を説明するフローチャート図の一例である。
図1は、本実施形態に係る車両用制御装置1の手段・機能のブロック図の一例である。これらの手段・機能は、必ずしも全てがアイドリングストップ機能、停車維持機能,車間距離制御機能に使用されるとは限らず、なお、配置場所や形状は模式的に表したに過ぎない。また、ECUやセンサはCAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク又は専用線を介して通信可能に接続されている。
バッテリ15は、充放電が可能な蓄電装置(二次電池)である。バッテリ15は、例えば、鉛蓄電池であり、電動オイルポンプ14、ブレーキ油圧ポンプ(不図示)、スタータ13、及び、各種のECU(Electronic Control Unit)に電力を供給する。また、バッテリ15は、オルタネータ17によって発電された電力によって充電される。バッテリ15のSOCはバッテリセンサ16により監視されている。
エンジン20には、電動オイルポンプ14、スタータ13、エアコンのコンプレッサ31、オルタネータ17、カム角センサ18、及び、クランク角センサ19が配置されている。スタータ13は、バッテリ15の電力を消費してエンジン20を始動させる。スタータ13は、エンジン回転数が高い場合はピニオンギヤを回転させてからピニオンギヤを押出してリングギヤと噛み合わせることでエンジン回転中でもエンジン20の始動が可能である。なお、ピニオンギヤを回転させる機能のないスタータが搭載されていてもよい。
オルタネータ17は、クランクシャフトの回転と連動して回転することによって発電する発電機である。クランクシャフトとオルタネータ17の回転軸はベルトで掛け回されており、オルタネータ17はエンジン20の動力で回転する。オルタネータ17が発電した電力はバッテリ15に充電される。
また、エアコンのコンプレッサ31は、クランクシャフトとベルトで掛け回されており、コンプレッサ31はエンジン20の動力で回転する。
電動オイルポンプ14はバッテリ15で駆動され、エンジン停止時にエンジンオイルを循環させ、エンジン停止中にエンジンオイルが偏ることを防止したり、エンジン停止中のエンジン20を冷却させる。
クランク角センサ19はクランク角を検出し、カム角センサ18はカム角を検出する。クランク角とカム角が分かることで、いわゆる気筒判別が可能になる。例えば4気筒エンジンでは、各気筒が圧縮上死点となったタイミングが分かるので、エンジン始動時において燃料を噴射して燃焼させる気筒を判別できる。なお、クランク角センサ19はエンジン回転数を検出するために使用される。
車両前方には、フードロックSW12と距離センサ11が搭載されている。フードロックSW12は、エンジンフードがロックされているか否かを検出するセンサである。アイドリングストップ機能はフードがオープンされている場合、運転者が前方を確認できないのでエンジン始動を禁止する。
距離センサ11は、例えば、ミリ波レーダ、レーザレーダ、ステレオカメラ、TOF(Time of Flight)カメラなど、対象物との距離を検出するセンサである。距離の他、相
対速度、及び、方位を得ることができる。車間距離制御機能は自車両の車速に応じた距離を維持して自車両を先行車両に追従させる。
エンジンECU26はエンジン20を制御するECUで、スタータ駆動リレー21が接続されている。エンジンECU26がスタータ駆動リレー21を通電するとスタータ13が作動してエンジン20が始動される。
ブレーキECU24は、後述するブレーキACTを制御して、各輪のホイルシリンダ圧の増圧、減圧、保持を行う。この機能を利用してブレーキECU24は、停車状態を維持するための制御を行う。また、VSC(Vehicle Stability Control)制御、ABS制御、TRC制御なども行うことができる。なお、VSC制御は、自車両が過度なアンダーステア、オーバーステアなど不安定な車両挙動とならないように、各輪のホイルシリンダ圧を制御する。また、ブレーキECU24とブレーキACTは、蓄圧器などに蓄圧された油圧を、運転者のブレーキペダルの踏込み力に応じてホイルシリンダに供給して、各輪を制動する構成とすることができる。
ブレーキブースト負圧センサ23は、エンジン20の吸気負圧を利用して形成されたブースター負圧を検出するセンサである。この負圧により運転者のブレーキペダルの踏力が助勢され、運転者が確実にブレーキペダルを踏み込めるようになる。アイドリングストップ機能は、ブースター負圧が大きくなると(大気圧に近くなると)エンジン20を始動させ、ブースター負圧を低減することで運転者のブレーキペダルの操作に備える。
加速度センサ22は、前後又は左右方向の加速度を検出するセンサであり、車両が停車した路面の傾斜角(勾配)を算出するために使用される。勾配に応じて、車両が停車した状態を維持するための制動力が補正される。
エアコンECU27は、運転者が設定した温度に室内の温度を制御するいわゆる空調制御を行う。アイドリングストップ機能がエンジンを停止させた場合、エアコンのコンプレッサ31が停止するので、エアコンは送風機能に切り替わる。なお、設定温度と目標温度の差が大きい状態でエアコンECU27が空調制御中は、アイドリングストップ機能はエンジン20を停止しない。
エコランECU28は、アイドリングストップ機能を制御するECUである。エコランECU28には、バッテリ電圧を昇圧する機能が統合されている。エコランECU28は、アイドリングストップ機能によりエンジン20を始動する際、スタータ13の駆動によりバッテリ電圧が低下するため、他の補機類(ECU、室内灯など)の必要電圧を確保するためバッテリ電圧を昇圧する。
エコランキャンセルSW29は、アイドリングストップ機能をキャンセルするためのスイッチである。運転者がエコランキャンセルSW29をONに操作すると、アイドリングストップ機能はOFFになる。
DSS(ドライバサポート)_ECU25は、先行車に追従して車間距離制御を行うECUである。すなわち、先行車両が検出されている場合は、先行車両との距離が車速に応じた目標車間距離となるように追従走行する。先行車両が検出されなくなった場合、運転者がセットした車速で定速走行する。また、先行車両が停車した場合、適正な車間距離を維持して停車し、先行車両が走行を再開した場合、車速に応じた車間距離を維持しながら追従走行を開始する。
なお、メータパネル30には、車間距離制御機能、停車維持機能,アイドリングストップ機能の各種の動作状況や警報メッセージが表示され、また、警告ランプが点灯される。メータパネル30だけでなく、スピーカから警報メッセージや警報音が出力されてもよい。
図2(a)は、停車維持機能単体の概略的な動作手順を示すフローチャート図の一例である。すなわち車間距離制御機能もアイドリングストップ機能も作動していない状態での動作の説明である。
すでに車両のエンジン20は始動中で、車両は走行しているものとする(S1)。次に、運転者がブレーキペダルを操作して車両を停車させる(S2)。
次に、ブレーキECU24は、停車維持機能作動操作があったか否かを判定する(S3)。停車維持機能作動操作は、例えば、運転者が閾値以上の踏力でブレーキペダルを踏み込む操作である。この他、所定のボタンを押下する操作でもよい。ブレーキECU24は、マスタシリンダ圧の値やブレーキペダルストロークの値を検出して停車維持機能作動操作の有無を判定する。
停車維持機能作動操作が検出された場合(S3のYes)、停車維持機能を作動させる(S4)。すなわち、ブレーキECU24は停車時に運転者のブレーキペダルの踏み込みにより得られたホイルシリンダ圧を利用して、ホイルシリンダ圧を維持する。運転者はエンジンを作動させたままブレーキペダルから足を離すことができるので、短時間の停車時などに運転者の姿勢の自由度が向上する。
停車維持機能が作動すると、ブレーキECU24はアクセルペダルが操作された(ON)か否かを判定する(S5)。アクセルペダルが操作された場合(S5のYes)、ブレーキECU24はホイルシリンダ圧を開放する。したがって、速やかに走行を再開できる。
図2(b)は、アイドリングストップ機能単体の概略的な動作手順を示すフローチャート図の一例である。すなわち車間距離制御機能も停車維持機能も作動していない状態での動作の説明である。
車両のエンジン20は始動中で、車両は走行している(S10)。運転者がブレーキペダルを操作して車両を停車させる(S20)。なお、アイドリングストップ機能による車両の停車とは一般に車速がゼロになることを言うが、車速がゼロ以上でも所定値以下であればエンジン20を停止させるアイドリングストップ機能が存在する。本実施例では説明のため、車速がゼロとなることで停車したと判断する。
続いて、エコランECU28は、エンジンの停止条件に基づきエンジン20を停止するか否かを判定する(S30)。停止条件は車両によっても様々だが、例えば、「車速がゼロであること、及び、ブレーキペダルが踏まれていること」である。また、その他の停止条件として「エアコンECUがエンジン停止を禁止していないこと、バッテリ15のSOCが閾値以下でないこと、電気負荷が閾値以上でないこと、エンジン水温が閾値以下でないこと、アクセルペダルが踏まれていないこと」などがある。
停止条件が満たされないか又は停止禁止条件を満たす場合(S30のNo)、エコランECUはエンジンECU26にエンジン停止を要求せず、エンジン20は停止されない。
停止条件が満たされた場合(S30のYes)、エコランECUはエンジンECU26にエンジン停止を要求することで、エンジンECU26は燃料の噴射を止めてエンジン20を停止させる。
エンジン20が停止された場合、エコランECU28は、再始動条件に基づきエンジン20を再始動するか否かを判定する(S40)。再始動条件も車両によって様々だが、例えば以下の1つ以上が挙げられる(各条件はOR条件)。
・ブレーキペダルONからOFFになった
・アクセルペダルがONになった
・バッテリ15のSOCが閾値以下になった
・ブレーキブースト負圧が閾値以上になった
なお、これらの再始動条件を満たしても、エンジン20が再始動されない始動禁止条件として、フードロックSW12がOFFの場合、がある。
エコランECU28は、再始動条件を満たしかつ始動禁止条件を満たさない場合、エンジン20を再始動すると判定する。エンジン20を再始動すると判定した場合、エコラン
ECU28はエンジンECU26に再始動を要求するので、エンジンECU26がタンデ
ムスタータ駆動リレー21をONしてエンジン20を再始動させる。
このように、運転者が車両を停車するだけでエンジン20を停止させることができ、アイドリング状態の燃料消費が低減され、燃費を向上できる。
図3は、車両用制御装置1のうち車間距離制御機能のブロック図の一例である。車間距離制御機能は、DSS_ECU25が、距離センサ11、エンジンECU26、及び、ブレーキECU24等と協働することで行われる。各ECUは、マイコン、電源、ワイヤーハーネスのインタフェースなどを搭載した情報処理装置である。マイコンは、CPU、ROM、RAM、不揮発メモリ、I/O、及び、CAN通信装置等を備えた公知の構成を有する。
距離センサ11は、対象物の物標情報(相対距離、相対速度、及び、方位)をサイクル時間毎にDSS_ECU25に出力する。
DSS_ECU25は、物標情報、及び、車輪速センサ36が検出する自車両の現在の車速及び加速度等に基づき、目標加速度(要求駆動力)を算出し、エンジンECU26やブレーキECU24に送信する。目標加速度は正値又は負値であり、正値であればエンジンECU26が加速制御し、負値であり制動が必要な目標加速度であればブレーキECU24がブレーキACT(アクチュエータ)37を制御して減速する。
目標加速度の算出方法は公知であるので省略するが、例えば、速度に応じて決まる目標車間距離と現在の車間距離の差、及び、相対速度を考慮して決定する。
エンジンECU26は、目標加速度に応じてスロットル開度を決定し、スロットルポジションセンサ35が検出するスロットル開度を監視しながら、スロットルモータ34を制御する。また、エンジンECU26は車速とスロットル開度に対して定められているシフトアップ線とシフトダウン線に基づき変速段の切り換えの必要性を判断し、必要であればトランスミッション33に変速段を指示する。トランスミッション33は、AT(オートマチックトランスミッション)又はCVT(Continuously Variable Transmission)など、どのような機構でもよい。
ブレーキECU24は、目標加速度(負値)に応じてブレーキACT37のバルブの開閉及び開度を制御することで、ホイルシリンダ圧を制御する。ブレーキACT37はポンプが作動流体に発生させた油圧により各輪のホイルシリンダ圧を増圧・維持・減圧するので、車両の減速度を制御することが可能になる。
また、車間距離制御機能が動作しており、ブレーキECU24が車両を停車させた場合、すなわち、車輪速センサ36の値が0となった場合、車両が停車していない可能性を考慮して、車間距離制御機能は、目標加速度(負値)を要求し、ホイルシリンダ圧を加圧する。この制動を「停止保持のための制動」と称する。車間距離制御機能により停車した場合、運転者がブレーキペダルを操作しない場合が想定されるので、ブレーキペダルの踏み込みでなく、所定時間後に停車維持機能が作動する。
図4は、車両用制御装置1の機能ブロック図の一例を示す。これらの機能は、各ECUのCPUがROMに記憶されたプログラムを実行して各種のハードウェアと協働することで実現される。
これまで説明したように、本実施形態の車両用制御装置1は車間距離制御機能を制御するACC制御部41、停車維持機能を制御するBH制御部42、アイドリングストップ機能を制御するS&S制御部43、及び、ブレーキACTを制御する制動制御部44を有している。
ACC制御部41は、BH制御部42とS&S制御部に作動中か否か(ON/OFF)を通知する。ACC制御部41は、車両が停車したと判断した場合に、すなわち車輪速センサ36の値が0になった場合に、制動制御部44に対して「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)を要求する。制動制御部44は要求された目標加速度(負値)に応じてホイルシリンダを加圧する。また、ACC制御部41は、車輪速センサ36の値が0になった場合に、その旨をBH制御部42に通知する。また、ACC制御部41は、先行車両の発進を検出して、S&S制御部43に発進要求を通知する。
BH制御部42は、停車の通知を取得すると、所定時間後(t[s])に制動制御部44に対し、制動を保持することを要求する。また、BH制御部42は、停車維持機能が作動中か否か(ON/OFF)をACC制御部41に通知する。
ACC制御部41は、車輪速センサの値が0になってから、BH制御部42から停車維持機能の作動(ON)を取得するまで、制動制御部44に対して「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)を要求する。「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)は、アイドリングストップ制御によりエンジン20が再始動した場合に車両が移動しないだけの加圧分がBH制御部42の作動までに確保できるように、要求される。
アイドリングストップ機能によりエンジン20が再始動した場合に車両が移動しないだけの加圧分のホイルシリンダ圧は、例えば(加圧分のホイルシリンダ圧)[MPa]=(P[N]/キャリパピストン面積[mm^2]/BEF[無次元])/キャリパ制動有効半径[mm]*タイヤ動荷重半径[mm])(※P[N]=トルクコンバータ容量係数*トルクコンバータトルク比*1stギヤ比*デフ比/タイヤ半径*(吹き上がりMAX回転数^2-アイドル改元数MIN^2)) のように計算される。
なお、車両が移動しないだけの加圧分のホイルシリンダ圧を動的に算出してもよい。例えば、吹き上がり回転数を監視しておき、過去の複数回の吹き上がり回転数の平均を算出する。また、エンジン停止の直前のエンジン回転数をアイドル回転数として検出する。そして、これらから動的に、上記式に基づき加圧分のホイルシリンダ圧を算出する。
また、「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)は、例えば図5のようなマップに基づいて制動制御部44に要求される。車輪速センサの値が0となった直後のt1[s]での目標加速度-α1はその後の目標加速度に比してマイナス方向に小さく、t1[s]からt2[s]までの目標加速度(負値)に比べ、t2[s]からt3[s]までの目標加速度(負値)の変化量の方がマイナス方向に大きく、t2[s]からt3[s]までの目標加速度(負値)に比べ、t3[s]からt4[s]までの目標加速度(負値)の変化量の方がマイナス方向に大きい。すなわち、「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)は、目標加速度(負値)の単位時間あたりの変化量が、車輪速センサ36の値が0となってから、マイナス方向に徐々に増大するように制動制御部44に要求される。これにより、車輪速センサの値が0となった直後の制動力の単位時間当たりの変化量は、その後の制動力の単位時間当たりの変化量に比して小さく、車輪速センサの値が0となってから、制動力の単位時間当たりの変化量が増大する。
また、t4の時にBH制御部42が作動すると、目標加速度のとして、t4[s]時点の目標加速度-α4が維持される。-α4はアイドリングストップ制御によりエンジンが再始動された場合に、自車両が動き出さない制動力以上の制動力を確保する値である。
目標加速度の遷移図が図6の(a)である。図6の(a)のように目標加速度を要求することで、制動力は図6の(b)のように遷移する。すなわち、車輪速センサ36の値が0になってから、制動力がアイドリングストップ制御によるエンジンの再始動時の駆動力より大きくなるまで、制動力を増加させる。また、BH制御部42が作動した後は、BH制御部42が非作動から作動となった時の制動力が維持される。
図6の(c)は制動力の単位時間当たりの変化量の遷移図である。車輪速センサ36の値が0になってから、制動力の単位時間当たりの変化量を増大させる。また、BHがON状態となった後は、制動力の単位時間当たりの変化量を0にする。なお、図6の(c)では車輪速センサの値が0になってから、BH制御部42が作動するまで、制動力の単位時間当たりの変化量を一定の増大率で増大させているが、車輪速センサの値が0になってから、BH制御部42が作動するまでに増大率を変化させても良い。
「従来技術1」及び「従来技術2」は、車輪速センサの値が0になってから、制動力の単位時間当たりの変化量が一定である。「従来技術1」は制動力の単位時間当たりの変化量は「従来技術2」に比して小さい。そのため、制動力の立ち上がりが遅く、制動力がエンジン再始動時の駆動力以上になるまでに、時間がかかる。よって、t4[s]時点では制動力がエンジン再始動時の駆動力以上になっていない(図6の(b))。また、「従来技術2」は制動力の単位時間当たりの変化量が「従来技術1」に比して大きく、一定である。そのため、T[s]時点(実際に車両が完全に停止する時)で、制動力が「従来技術1」に比して大きくなる(図6の(b))。よって、車輪速センサの値が0となった後に、実際に車両が完全に停止する時のショックが大きくなる。
一方、本実施例は制動力の単位時間当たりの変化量を、車輪速センサの値が0になってから増大させるものである。すなわち、車輪速センサの値が0となった直後の制動力の単位時間当たりの変化量を小さく設定し、制動力がエンジンの再始動時の駆動力以上になるまでに徐々に制動力の単位時間当たりの変化量を増大させる。そのため、車輪速センサの値が0となった直後の制動力の単位時間当たりの変化量は、その後の制動力の単位時間当たりの変化量に比して小さい。よって、車輪速センサの値が0となり、車両が停止したと判断された場合に、車両が完全に停止しておらず、わずかに車両が動いていたとしても、車両が完全に停止する際の制動力は、「従来技術2」に比して小さくなる。これにより、ACC制御部41により車両が完全に停止する際のショックを抑制することができる。
また、制動力の単位時間当たりの変化量を増大させることにより、制動力の単位時間当たりの変化量を増大させない場合と比べ、早期に制動力が増加する。よって、アイドリングストップ機能により、エンジン20を再始動した際の駆動力以上の制動力になるまで、制動制御部44により、「従来技術1」に比して早期にホイルシリンダを加圧し、制動力を増加させ、アイドリングストップ機能によりエンジン20を再始動した際に車両が移動することを抑制することができる。
また、BH制御部42とS&S制御部43はACC制御部41と同時に作動することで従来に対し動作が変わる。まず、停車維持機能の作動操作は、運転者が閾値以上の踏力でブレーキペダルを踏む操作から、ACC制御部41から車両が停車した旨の通知を受けてから所定時間(t[s])経過することに切り替わる。これにより、車間距離制御機能の作動時も停車維持制御を行うことができる。また、BH制御部42は、停車維持機能のON(作動)/OFF(解除)をS&S制御部に通知する。
また、S&S制御部43は、ACC制御部41にエンジンON/OFFを通知する。また、S&S制御部43は、ACC制御部41と同時に作動することで、エンジンの停止条件、及び、再始動条件が変わる。まず、停止条件が、「車速がゼロであること、ブレーキペダルが踏まれていること」に替えて、「車速がゼロであること、停車維持機能が作動したこと」に変わる。これにより、アイドリングストップ制御によりエンジン20が再始動した際に車両が移動することを確実に防止することができる。車間距離制御機能がブレーキペダルの踏み込みによりキャンセルされる設計の場合、ブレーキペダルの踏み込みで車間距離制御機能がキャンセルされる。また、車間距離制御機能の作動時はブレーキペダルを踏まないことが想定される。このため、車間距離制御機能が作動している場合、S&S制御部43は「ブレーキペダルが踏まれていること」をエンジンの停止条件としない。また、停車維持機能作動操作はブレーキペダルを踏み込む操作から「停車の確認のための制動」が通知されたことに切り替わる。このため、車間距離制御機能の作動時は、「停車維持機能が作動したこと」をエンジンの停止条件とすることが合理的である。
また、車間距離制御機能の作動時、先行車両の発進に追従して自車両も発進するので、運転者がアクセルペダルを操作しなくても、S&S制御部43がエンジン20を始動させる必要がある。このため、再始動条件は以下のように変更される。
・先行車両が発進した
・アクセルペダルがONになった
・バッテリ15のSOCが閾値以下になった
・ブレーキブースト負圧が閾値以上になった
・ACCの発進操作により、ACC制御部が作動した
上記、「ACCの発進操作により、ACCC制御部が作動した」とは、例えば図示しないACCスイッチを運転者が操作したことにより、ACC制御部が作動することなどである。
図7は本実施例の車両用制御装置1の動作手順を説明する図の一例である。
本実施例では車間距離制御機能が作動中であることが前提となるので、車間距離制御機能が作動している状態から図7のフローチャートがスタートしている。
車間距離制御機能の作動中に車輪速センサ36の値が0で、車両が停車したと判定された場合(S110のYes)、BHのON(作動)/OFF(非作動)をACC制御部41が取得し、BHがOFF(非作動)の場合に(S120のNo)、「停車保持のための制動」を行うための目標加速度(負値)を例えば図3(a)により算出する(S150)。算出した目標加速度を、制動制御部44に要求する(S130)。ただし、車輪速センサの値が0であっても、実際には車両が完全に停止しておらず、動いている可能性がある。
車間距離制御機能の作動中に車輪速センサの値が0でない場合(S110のNo)、車両が走行中であるとして、ACC制御部41は通常の車間距離制御をするための目標加速度を算出する(S140)。
また、BHがON(作動)の場合は(S120のYes)、現在の目標加速度を再度算出することなく、制動制御部44に要求する(S130)。この操作により、BHがON(作動)している場合に、制動制御部44が制動力を一定値に維持し、必要以上にホイルシリンダを加圧することなく、不要な作動音の防止やブレーキACTの劣化を抑制することができる。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。例えば、S&S制御部のエンジン始動条件・エンジン停止条件、又は、BH制御部42の停車維持機能作動操作は適宜設定可能であるため、本実施形態で挙げたものに限定され
るものではない。
また、本実施形態では制動力を油圧により制御したが、電動モータで制動力が制御される車両では電気モータにより本実施例の減圧制御が実行される。また、制動力の一部が電動モータで供給される場合、本実施例の加圧制御は油圧又は電動ブレーキのどちらで実現されてもよい。
1 車両用制御装置
11 距離センサ
20 エンジン
24 ブレーキECU
25 DSS_ECU
26 エンジンECU
41 ACC制御部
42 BH制御部
43 S&S制御部

Claims (1)

  1. 自車両と先行車両との車間距離を制御する車間距離制御手段と、
    所定の停止条件を満たす場合に自車両のエンジンを停止させ、所定の再始動条件を満たす場合に前記エンジンを再始動させるエンジン停止再始動手段と、
    前記車間距離制御手段が、前記自車両の停止を判断した場合に、前記再始動時の自車両の駆動力より大きくなるまで制動力を増加させる制動制御手段と、を備える車両用制御装置において、
    前記制動制御手段は、前記自車両が停止してから、前記制動力が前記駆動力より大きくなるまでに、前記制動力の単位時間当たりの変化量を増大させることを特徴とする。
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